JP5392436B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は密封装置に関し、詳しくは、円周状にカット部を有し、カット部のクリープによって周長が短くなっても圧力負荷時に吹き抜けが発生することのない密封装置に関する。
例えば自動車用のAT、CVT等の回転用のシール等のように、相対往復動、相対回転動又は相対回転往復動を行う相対摺動部品間からの流体の漏洩を防止するための密封装置として、図7に示すような樹脂製の環状体からなるシールリング100が主として用いられてきた(特許文献1)。
このようなシールリング100は、図7(a)に示すように、相対摺動部品の一方の摺動部品(軸)の外周面に形成された環状溝200内に装着され、その外周面が相手摺動部品(ハウジング)201に対して密着するように使用される。流体圧Pがかかると、シールリング100は環状溝200内の低圧側(図中右側)の側壁面202に押圧され、相手摺動部品201との摺動面となる密着部S1及び環状溝200の側壁面202との密着部S2の二面において密着し、シール機能を発揮するようになっている。
このようなシールリング100は、樹脂材料によって形成されており、環状溝200内への装着作業性を考慮して、図8に示すように、その円周上の1箇所において、リング形状が完全に切断された構造のカット部101を有している。
このような従来のシールリング100を高温環境下で長期間使用すると、環状溝200内でシールリング100が周長方向に熱膨張し、カット部101の互いの端面101a、101b同士が突き当たってクリープを起こし、再度低温に戻った際にシールリング100の周長が短くなってしまう現象が見られた。
シールリング100の周長が短くなってしまうと、シールリング100が縮径されてしまうことにより、図7(b)に示すように、シールリング100と相手摺動部品201との間に隙間203が形成されてしまい、低温環境下での流体圧Pの負荷時に、流体が隙間203を通過する吹き抜けが発生する問題があった。
このような問題に対し、図9に示すように、シールリング100にゴム状弾性体102を組み合わせた組合せシールとし、ゴム状弾性体102を環状溝200の溝底204側に配置し、且つ、該ゴム状弾性体102が所定のつぶし代を形成するように装着する密封装置を用いることが考えられる(特許文献2)。
このような密封装置によれば、常時、シールリング100と相手摺動部品201との密着部S1、シールリング100と環状溝200の側壁面202との密着部S2及びゴム状弾性体102と環状溝200の溝底204との密着部S3の三面において密着するため、シールリング100の周長がクリープによって短縮されたとしても、ゴム状弾性体102の弾性力によってシールリング100を相手摺動部品201側に常時密着させるので、流体の吹き抜けを発生させるような隙間を形成させることはない。
特開2009−257439号公報 特開2009−121536号公報
しかしながら、このような組合せシールからなる密封装置では、常に三面の密着部S1、S2及びS3で相手摺動部品に対して密着するため、作動時の摺動抵抗が大きくなってしまう問題があった。このような摺動抵抗の増大化は、密封装置が特に自動車部品の駆動系に適用される場合、燃費性能を低下させてしまう大きな問題となる。しかも、別途のゴム状弾性体を装着する必要があり、装着作業も煩雑化する問題がある。
そこで、本発明は、カット部に熱膨張によるクリープが発生して周長が短縮されても、簡易な構成で流体圧負荷時のシール性を維持することができる密封装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.軸孔を有するハウジングと、該軸孔に挿入されると共に該ハウジングと相対摺動移動を行う軸との間の環状隙間を流体から密封するべく、前記軸の外周面に形成された環状溝に装着される樹脂製の環状体からなり、該環状体の円周上にカット部を有する密封装置であって、
前記ハウジングと摺動する摺動面を外周面側に有するシールリング部と、前記シールリング部の内周面側に設けられ、先端が前記環状溝の溝底側に配置されるリップ部とを有してなり、
前記リップ部は、流体圧の負荷時に、該流体圧によって、先端が前記環状溝の溝底と接触して前記シールリング部と前記環状溝の溝底との間の距離を拡大する方向に変形可能に設けられていることを特徴とする密封装置。
2.前記シールリング部と前記リップ部との間に溝部を有し、該溝部は、前記流体圧の流入側のみに開放するように形成されていることを特徴とする前記1記載の密封装置。
3.前記シールリング部と前記リップ部との間に溝部を有し、該溝部は、前記流体圧の流入側と流出側の双方にそれぞれ開放するように形成されていることを特徴とする前記1記載の密封装置。
4.前記リップ部は、前記シールリング部と一体に成形されていることを特徴とする前記1、2又は3記載の密封装置。
5.前記リップ部は、前記シールリング部と別体に形成され、該シールリング部の内周面側に接着されていることを特徴とする前記1、2又は3記載の密封装置。
6.前記リップ部は、前記シールリング部の全周に亘って設けられていることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の密封装置。
7.前記リップ部は、前記シールリング部の周方向に部分的に設けられていることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の密封装置。
本発明によれば、カット部に熱膨張によるクリープが発生して周長が短縮されても、簡易な構成で流体圧負荷時のシール性を維持することができる密封装置を提供することができる。
クリープ発生前の本発明に係る密封装置の一例を示す断面図 クリープ発生後の本発明に係る密封装置の一例を示す断面図 本発明に係る密封装置の他の例を示す断面図 本発明に係る密封装置の更に他の例を示す断面図 本発明に係る密封装置の更に他の例を示す断面図 リップ部をシールリング部の周方向に部分的に設けた密封装置の正面図 従来のシールリングからなる密封装置を示す断面図 (a)は従来のシールリングからなる密封装置を一部切欠して示す側面図、(b)はその正面図 従来の組合せシールからなる密封装置を示す断面図
本発明に係る密封装置は、軸孔を有するハウジングと、該軸孔に挿入されると共に該ハウジングと相対摺動移動を行う軸との間の環状隙間を流体から密封するべく、軸の外周面に形成された環状溝に装着される樹脂製の環状体からなり、その環状体の円周上にカット部を有している。
環状体は、ハウジングと摺動する摺動面を外周面に有するシールリング部と、シールリング部の内周面側に設けられ、先端が環状溝の溝底側に配置されるリップ部とを有している。このリップ部は、流体圧の負荷時に、該流体圧によって、先端が環状溝の溝底と接触してシールリング部と環状溝の溝底との間の距離を拡大する方向に変形可能に設けられる。
すなわち、流体圧の負荷時、シールリング部は環状溝内の低圧側の側壁面に押圧されて密着すると共に、この流体圧の負荷によって、リップ部の先端が環状溝の溝底と接触してシールリング部と環状溝の溝底との間の距離を拡大するように変形する。これに伴ってシールリング部は、外周面がハウジングに対して密着するように拡径される。
このため、カット部がクリープすることによってシールリング部の周長が短くなっても、流体圧の負荷によってリップ部がシールリング部を拡径することで、吹き抜けの原因となるシールリング部とハウジングとの間の隙間をなくすように機能し、シール性を維持する。
このリップ部の先端は、流体圧の負荷時に変形して環状溝の溝底に接触すればよく、常時密着している必要はない。このため、従来のシールリングのみからなる密封装置に比べて摺動抵抗が増大化することはない。
また、本発明に係る密封装置は、シールリング部とリップ部とが一体となって環状体を構成しているため、複数部材で構成される組合せシールに比べて構造が簡素であり、環状溝への装着作業が煩雑化することもない。
シールリング部とリップ部との間に形成される溝部は、流体圧の流入側のみに開放するように形成されてもよいし、流体圧の流入側と流出側の双方にそれぞれ開放するように形成されてもよい。前者の態様によれば、溝部を大きく形成できるので、リップ部の変形量を大きく確保することができる。また、後者の態様によれば、密封装置を流体圧の作用方向を問わずに装着することができ、作業性を向上できる。
リップ部は、シールリング部と一体に成形されてもよいし、シールリング部と別体に形成され、該シールリング部の内周面側に接着されてもよい。いずれもシールリング部とリップ部とを一体化(一部品化)することができるが、前者の態様によれば、一体成形によりリップ部を有する密封装置を容易に得ることができる。また、後者の態様によれば、リップ部をシールリング部とは別の最適な材質を用いて形成することができる。
リップ部は、シールリング部の全周に亘って設けられてもよいし、シールリング部の周方向に部分的に設けられてもよい。前者の態様によれば、シールリング部の全周においてリップ部の変形による拡径作用を及ぼすことができるので、流体圧負荷時にリップ部の変形の応答性が良く、流体圧負荷直後から確実な密封を図ることができる。また、後者の態様によれば、リップ部と環状溝の溝底との接触領域を少なくできるので、作動時の摺動抵抗の増加を抑えることができる。
本発明においてカット部の形状は特に限定されないが、例えばステップカットのように、シールリング部の周方向に対して対面する切断端面を持つカット部形状の場合、シールリング部の周長方向の熱膨張によって切断端面同士が突き当たり、クリープが発生し易いため、本発明に係る密封装置とすることによって顕著な効果が得られる。
次に、本発明の具体的な実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1、図2は、本発明に係る密封装置の一例を示す断面図である。図中、1は密封装置であり、相対往復動、相対回転動又は相対回転往復動をすることによって互いに摺動する摺動部品20と30との間に形成される環状隙間40を密封するべく、一方の摺動部品30に形成された環状溝31内に装着されている。ここでは摺動部品20が軸孔を有するハウジング、摺動部品30が軸であり、摺動部品30が摺動部品20の軸孔に挿入されることで、両者間に環状隙間40が形成されている。環状溝31は摺動部品30の外周面に凹設されている。
なお、本明細書で説明する全ての密封装置の態様において、流体圧は図中左側から右側に向けて作用するものとする。
密封装置1において、11はシールリング部、12はリップ部である。シールリング部11においてリップ部12と反対側の面が外周面11aであり、摺動部品20との摺動面とされる。
シールリング部11は、流体圧を密封するためのシールリングとして使用可能な樹脂によって形成することができ、例えばポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリアミド(ナイロン)等の樹脂によって形成することができる。
シールリング部11には、図8と同様にして、その円周上の1箇所においてリング形状が完全に切断された構造の例えばステップカットからなるカット部(図示せず)が形成されている。
リップ部12は、シールリング部11と同じ樹脂によって、シールリング部11の内周面11b側の全周に亘って一体成形されており、シールリング部11の軸方向の図示右側(流体圧の流出側)から環状溝31の溝底31aに向けて傾斜状に延びている。これにより、シールリング部11とリップ部12との間に、シールリング部11の軸方向の一方向のみに向けて開放する横向きV字状の溝部13が形成されている。密封装置1は、この溝部13が流体圧の流入側(図示左側)に向けて開放するように位置決めされて環状溝31内に装着される。
リップ部12は、シールリング部11との接続部12aを中心にして、先端12b側が溝底31a側に向けて屈曲変形可能となっている。
図1は、シールリング部11に周長方向の熱膨張によるカット部切断端面のクリープが未だ発生していない状態を示している。密封装置1は、シールリング部11の外周面11aが摺動部品20に対して密着するように所定のしめ代を有して環状溝31内に装着されると共に、図1(a)に示す流体圧Pの無負荷時において、リップ部12の先端12bが環状溝31の溝底31aに接触しない程度のクリアランスC1が形成されるように、リップ部12の傾斜が設定されている。従って、密封装置1は、シールリング部11のしめ代のみによって環状溝31内に装着されている。
この状態から流体圧Pが負荷すると、図1(b)に示すように、環状隙間40から環状溝31内に流入した流体圧Pは、シールリング部11とリップ部12との間の溝部13内にも作用する。これにより、リップ部12は、接続部12aを支点として先端12bが溝底31aに接触するように屈曲変形する。これに伴ってリップ部12の先端12bと溝底31aとの間のクリアランスC1はなくなる。
リップ部12は、流体圧Pの負荷時の屈曲変形によって先端12bが溝底31aに接触した後、シールリング部11に対して、該シールリング部11を拡径させ、その外周面11aを摺動部品20に押し付ける方向の力を作用させるため、環状隙間40を確実に密封することができる。
図2は、図1の密封装置1において、高温環境下での長期使用によってシールリング部11に周長方向の熱膨張によってカット部切断端面のクリープが発生した状態を示している。
シールリング部11は、クリープの発生によって周長が短くなることで、低温状態に戻った際に縮径され、図2(a)に示す流体圧Pの無負荷時において、摺動部品20とシールリング部11の外周面11aとの間にクリアランスC2が形成されている。従来は、このクリアランスC2によって、低温環境下での流体圧Pの負荷時に吹き抜けが発生していた。
しかし、この密封装置1では、この状態から流体圧Pが負荷すると、図2(b)に示すように、環状隙間40から環状溝31内に流入した流体圧Pは、シールリング部11とリップ部12との間の溝部13内にも作用する。これによりリップ部12は、接続部12aを支点として先端12bが溝底31aに接触するように屈曲変形する。
このときシールリング部11の外周面11a側にクリアランスC2が形成されているため、リップ部12は流体圧Pによって溝部13を広げるように屈曲変形するのに伴い、シールリンク部11と環状溝31の溝底31aとの間の距離Dを拡大していく。このリップ部12の屈曲変形によってシールリング部11は拡径され、その外周面11aが摺動部品20と密着する。これによりクリアランスC2はなくなり、環状隙間40に漏れ流路が形成されないように摺動部品20、30間を密封してシール性を維持する。
本発明においてリップ部12は、図1、図2に示す形状に限定されず、流体圧Pの負荷時に環状溝31の溝底31aに向けて屈曲変形することにより、シールリング部11を拡径するように機能するものであればよい。例えば図3〜図5に例示するように様々な形状とすることができる。なお、図3〜図5では摺動部品20、30は図示省略するが、各密封装置1は、図1、図2と同様に環状溝31内に装着した状態での断面を示している。
図3は、リップ部12が、シールリング部11の内周面11bにおける軸方向の図示右側の端部から環状溝31の溝底31a(リング中心方向)に向けて突出するフランジ部11cの下端から、シールリング部11の軸方向の図示左側且つ溝底31aに向けて傾斜状に延びている。
このリップ部12は、フランジ部11cとの接続部12aが他部位よりも薄肉状に形成された屈曲変形部121とされ、流体圧Pが負荷した際、この屈曲変形部121よりも先端12b側が環状溝31の溝底31aに向けて屈曲変形する。
図4は、シールリング部11の内周面11b側に、2つのリップ部12A、12Bを設けた例である。
リップ部12A、12Bの一端は、シールリング部11の軸方向の中央部に一体に接続され、先端側が軸方向の相反する方向に向けて傾斜状に延びている。これにより、密封装置1は軸方向の中央線Oを境にして対称形状に形成されている。シールリング部11とリップ部12A、12Bとの間には2つの溝部13A、13Bが形成されており、該溝部13A、13Bは相反する方向に開放してする。すなわち、溝部13A、13Bは流体圧Pの流入側(図示左側)と流出側(図示右側)の双方にそれぞれ開放している。
この密封装置1は、リップ部12A及び溝部13Aが流体圧Pの流入側に位置するように環状溝31内に装着される場合、流体圧Pの負荷時に、リップ部12Aが屈曲変形して環状溝31の溝底31aと接触し、シールリング部11と環状溝31の溝底31aとの間の距離を拡大する方向に変形する。また、リップ部12B及び溝部13Bが流体圧Pの流入側に位置するように環状溝31内に装着される場合、流体圧Pの負荷時に、リップ部12Bが屈曲変形して環状溝31の溝底31aと接触し、シールリング部11と環状溝31の溝底31aとの間の距離を拡大する方向に変形する。従って、この密封装置1は、流体圧Pの作用方向と無関係に環状溝31内に装着でき、装着作業性が良好となる。
このように2つの対称なリップ部12A、12Bの形状は、図3に示すリップ部形状であってもよい。
図5は、リップ部12をシールリング部11と別体に形成し、シールリング部11の内周面11b側に接着して一体化した例である。
このリップ部12は、ゴム状弾性体によって横向きV字状に形成され、シールリング部11の内周面11bに一体に接着される。これにより、リップ部12の先端12bは、シールリング部11の内周面11bから環状溝31の溝底31aに向けて傾斜状に延び、流体圧Pの負荷時に溝底31aと接触するように機能する。
このようなリップ部12は、シールリング部11とは別の最適な材質を用いることができると共に、接着によってリップ部12をシールリング部11と一体化(一部品化)することができるため、環状溝31内への装着も一部品として扱えるために容易である。
このようにリップ部12をシールリング部11と別体に形成する場合も、リップ部形状は図3に示すリップ部形状であってもよいし、また、図4に示すように2つのリップ部12A、12Bを有するものであってもよい。
以上の説明では、リップ部12はシールリング部11の全周に亘って形成されるものとしたが、リップ部12はシールリング部11の周方向に部分的に設けてもよい。
図6は、リップ部12をシールリング部11の周方向に部分的に設けた例を示す正面図である。図中、14はカット部である。
ここでは図1、図2に示した形状の3つのリップ部12を、シールリング部11の内周面11bに120°の角度で等間隔に離間させて配置した態様を示しているが、リップ部12の形状、数及び配置は適宜変更でき、特に限定されない。
このようにリップ部12をシールリング部11の周方向に部分的に設けることで、リップ部12と環状溝31の溝底31aとの接触領域を少なくでき、それだけ作動時の摺動抵抗の増加を抑えることができる。
1:密封装置
11:シールリング部
11a:外周面
11b:内周面
11c:フランジ部
12、12A、12B:リップ部
12a:接続部
12b:先端
121:屈曲変形部
13、13A、13B:溝部
14:カット部
20:摺動部品(ハウジング)
30:摺動部品(軸)
31:環状溝
31a:溝底
40:環状隙間

Claims (7)

  1. 軸孔を有するハウジングと、該軸孔に挿入されると共に該ハウジングと相対摺動移動を行う軸との間の環状隙間を流体から密封するべく、前記軸の外周面に形成された環状溝に装着される樹脂製の環状体からなり、該環状体の円周上にカット部を有する密封装置であって、
    前記ハウジングと摺動する摺動面を外周面側に有するシールリング部と、前記シールリング部の内周面側に設けられ、先端が前記環状溝の溝底側に配置されるリップ部とを有してなり、
    前記リップ部は、流体圧の無負荷時に、先端が前記環状溝の溝底に接触せず、流体圧の負荷時に、該流体圧によって、先端が前記環状溝の溝底と接触して前記シールリング部と前記環状溝の溝底との間の距離を拡大する方向に変形可能に設けられていることを特徴とする密封装置。
  2. 前記シールリング部と前記リップ部との間に溝部を有し、該溝部は、前記流体圧の流入側のみに開放するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  3. 前記シールリング部と前記リップ部との間に溝部を有し、該溝部は、前記流体圧の流入側と流出側の双方にそれぞれ開放するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  4. 前記リップ部は、前記シールリング部と一体に成形されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の密封装置。
  5. 前記リップ部は、前記シールリング部と別体に形成され、該シールリング部の内周面側に接着されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の密封装置。
  6. 前記リップ部は、前記シールリング部の全周に亘って設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の密封装置。
  7. 前記リップ部は、前記シールリング部の周方向に部分的に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の密封装置。
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