JP5392195B2 - 自動変速機のブレーキ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ケースと回転要素にそれぞれ取り付けられた複数の摩擦板と、該摩擦板を押圧するための環状のピストンと、該ピストンを押圧方向および回転方向に摺動自在に収容する環状のシリンダと、前記ピストンを押圧方向と逆方向に付勢する付勢部材と、前記ピストンと前記摩擦板との間に介在し前記付勢部材の付勢力により前記摩擦板と空間を隔てて前記ピストンに当接する環状の支持板と、を有するブレーキ機構を備えると共に、前記ケース上部で且つ前記シリンダの前記ピストンを収容する内面とは反対の外面側に前記ケース内を大気と連通させるためのブリーザ室が設けられ、潤滑油を回転軸の供給路から前記空間および前記ブレーキ機構に供給する自動変速機のブレーキ機構に関する。
従来より、自動変速機の入力軸を中空として潤滑油の供給路を形成すると共に入力軸を径方向に貫通する貫通孔を形成し、入力軸の回転による遠心力により供給路内の潤滑油を貫通孔から放射状に吐出させてクラッチやブレーキなどの各部に供給するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−127237号公報
ところで、ケース内の内圧を大気に開放させるために変速機ケースの上部にブリーザ室が設けられることが多い。このブリーザ室に潤滑油が流入すると、ブリーザ室の内圧の上昇に伴ってブリーザ孔から潤滑油が漏れ出る場合があるため、ブリーザ室に潤滑油が流入し難いブリーザ室のレイアウトを設定したり、ブリーザ室への潤滑油の流入を阻止するための機構を別途設けたりすることが通常である。しかしながら、近年、変速機の小型化の要請により、変速機のスペースが限定されることから、ブリーザ室を最適な位置にレイアウトしたりブリーザ室への潤滑油の流入を阻止する機構を別途設けたりすることが困難な場合があり、こうした場合でも、ブリーザ室への潤滑油の流入を効果的に抑止することが望まれる。なお、ブリーザ室への潤滑油の流入は、極低温度時などに、潤滑油が高粘度化したり、回転要素の回転による潤滑油の攪拌により泡立ちが生じたりして、潤滑油の排出性が悪化したときに発生し易くなる。
本発明の自動変速機のブレーキ機構は、潤滑油の供給と排出とをスムーズに行なうと共に潤滑油がブリーザ室へ流入するのを抑止することを主目的とする。
本発明の自動変速機のブレーキ機構は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の自動変速機のブレーキ機構は、
ケースと回転要素にそれぞれ取り付けられた複数の摩擦板と、該摩擦板を押圧するための環状のピストンと、該ピストンを押圧方向および回転方向に摺動自在に収容する環状のシリンダと、前記ピストンを押圧方向と逆方向に付勢する付勢部材と、前記ピストンと前記摩擦板との間に介在し前記付勢部材の付勢力により前記ピストンに当接する環状の支持板と、を有するブレーキ機構を備えると共に、前記ケース上部で且つ前記シリンダの前記ピストンを収容する内面とは反対の外面側に前記ケース内を大気と連通させるためのブリーザ室が設けられ、潤滑油を回転軸の供給路から前記摩擦板と前記支持板との間の空間および前記ブレーキ機構に供給する自動変速機のブレーキ機構であって、
前記環状のピストンは、押圧面側に所定角度毎に径方向に沿って複数の溝が形成され、
前記環状の支持板は、円周方向に対して固定支持され、且つ、内径部から前記ピストン側に突出し該ピストンの内周面に当接する突出部が形成され、
前記突出部は、上部に位置する部位で前記ピストンの溝を閉塞し、下部に位置する部位で前記ピストンの溝を開口するよう、高低の段差をもって形成されてなる
ことを要旨とする。
この本発明の自動変速機のブレーキ機構では、環状のピストンの押圧面側に所定角度毎に径方向に沿って複数の溝を形成し、環状の支持板に内径部からピストン側に突出しピストンの内周面に当接する突出部を形成し、突出部を、支持板が上部に位置する部位でピストンの溝を閉塞し下部に位置する部位でピストンの溝を開口するよう高低の段差をもって形成する。これにより、下部では摩擦板に供給された潤滑油をピストンの溝を介して排出することができ、上部では軸中心から径方向に吐出された潤滑油がピストンの溝を介してブリーザ室に流入するのを抑止することができる。この結果、潤滑油の供給と排出とをスムーズに行なうと共に潤滑油がブリーザ室へ流入するのを抑止することができる。
こうした本発明の自動変速機のブレーキ機構において、前記突出部は、低段側が前記ピストンの複数の溝のうち2箇所以上の溝が開口される角度範囲をもって形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、潤滑油の排出性をより良好なものとすることができる。
また、本発明の自動変速機のブレーキ機構において、前記突出部は、低段側に前記ピストンに形成された複数の溝の角度間隔とは異なる角度間隔をもって複数箇所に爪が形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、突出部の高段側と爪とによりピストンと支持板との位置合わせをより容易なものとすることができる。また、複数箇所の爪は、ピストンの複数の溝が形成された角度間隔とは異なる角度間隔で形成されることから、爪によりピストンのすべての溝が塞がれて潤滑油の排出性が悪化するのを防止することができる。
また、本発明の自動変速機のブレーキ機構において、前記環状の支持板は、外周側に上下位置合わせ用の突起が形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、より容易に支持板の上下位置を正しく組み付けることができる。
自動変速機10の外観を示す外観図である。 図1の自動変速機10のA−A断面の一部を示す部分断面図である。 シリンダ32とピストン34とリターンスプリングリテーナ37の外観斜視図である。 リターンスプリングリテーナ37を背面側から見たときの外観を示す外観斜視図である。 リターンスプリングリテーナ37の正面図とB−B断面を示す断面図である。 実施例のシリンダ32とピストン34とリターンスプリングリテーナ37とを組み付けた状態の断面を示す断面図である。 比較例のシリンダ32とピストン134とリターンスプリングリテーナ137とを組み付けた状態の断面を示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、自動変速機10の外観を示す外観図であり、図2は、図1の自動変速機10のA−A断面の一部を示す部分断面図である。自動変速機10は、遊星歯車機構20,25(図2参照)を含む複数の遊星歯車機構と、複数のクラッチと、ブレーキ30,40(図2参照)を含む複数のブレーキと、ワンウェイクラッチ42(図2参照)を含む複数のワンウェイクラッチなどにより構成されており、複数のクラッチのオンオフや複数のブレーキのオンオフを切り替えることにより、変速段の変更を伴って入力した動力を変速して出力する。
自動変速機10の遊星歯車機構やクラッチ,ブレーキ,ワンウェイクラッチは、ケース12に収容されている。このケース12の上部には、図1に示すように、ケース12内のブリーザ室16と連通するブリーザ孔18が形成されており、ブリーザ室16(ケース12)内の内圧をブリーザ孔18を介して大気に開放させている。
自動変速機10が備える遊星歯車機構20は、図2に示すように、回転軸14に取り付けられた外歯歯車のサンギヤ21と、サンギヤ21と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ22と、サンギヤ21に噛合すると共にリングギヤ22に噛合する複数のピニオンギヤ23と、複数のピニオンギヤ23を自転かつ公転自在に保持するキャリア24とを備え、リングギヤ22にはその外周側にブレーキ30が取り付けられている。また、遊星歯車機構25は、図2に示すように、回転軸14に取り付けられた外歯歯車のサンギヤ26と、サンギヤ26と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ27と、サンギヤ26に噛合すると共にリングギヤ27に噛合する複数のピニオンギヤ28と、複数のピニオンギヤ28を自転かつ公転自在に保持するキャリア29とを備え、リングギヤ27にはその外周側にブレーキ40が取り付けられている。
また、遊星歯車機構25のリングギヤ27には、回転軸14の外周側にベアリング47,48を挟んで回転軸14と同軸となるよう配置された回転軸44と接続されている。この回転軸44には、ワンウェイクラッチ42が取り付けられている。遊星歯車機構20のキャリア24は、キャリア24に固定されたキャリア軸24aが回転軸44の外周側にスプライン嵌合されることにより回転軸44と接続されている。したがって、遊星歯車機構20のキャリア24は、回転軸44を介してワンウェイクラッチ42が接続されると共に遊星歯車機構25のリングギヤ27に接続されることになる。
自動変速機10の回転軸14は、内部に図示しないオイルポンプから圧送された潤滑油が流れる油路が形成された中空のシャフトであり、その径方向には内部と連通する複数の連通孔14aが形成されている。連通孔14aは、回転軸14の外周側と回転軸44の内周側とベアリング47,48とにより囲まれるシャフト間の隙間49と連通している。回転軸44には、径方向に隙間49と連通する連通孔44aが形成されており、回転軸44の外周側に配置されたキャリア軸24aにも、連通孔44aを介して隙間49と連通する連通孔24bが形成されている。また、キャリア24には、キャリア軸24aに形成された連通孔24aを覆うようにバッフルプレート46が取り付けられている。したがって、回転軸14から連通孔14aを介して径方向に吐出された潤滑油は、隙間49,回転軸44の連通孔44a,キャリア軸24aの連通孔24b,バッフルプレート46を介して遊星歯車機構20のキャリア24に導かれ、ピニオンギヤ23やサンギヤ21,リングギヤ22を潤滑する。ここで、バッフルプレート46は、遊星歯車機構20に軸方向に隣接するワンウェイクラッチ42に対して若干のクリアランスをもってキャリア24に取り付けられており、キャリア軸24aの連通孔24bから吐出された潤滑油は、その一部がクリアランスを通って遊星歯車機構20の外周側に配置されたブレーキ30にも導かれるようになっている。なお、回転軸44には連通孔44aとは別に隙間49に連通する連通孔44bも形成されており、回転軸14から連通孔14aを介して径方向に吐出された潤滑油は、隙間49,連通孔44bを介してワンウェイクラッチ42にも供給される。
ブレーキ30は、図2に示すように、多板ブレーキとして構成されており、遊星歯車機構20のリングギヤ21側に配置された複数枚の摩擦プレート31と、複数枚の摩擦プレート31と交互となるようケース12側に配置された複数枚の摩擦プレート32と、ケース12側に配置され摩擦プレート31,32を受けるリテーニングプレート33と、摩擦プレート31,32を押圧するリング状のピストン34と、ピストン34を収容するリング状のシリンダ35と、リテーニングプレート33に一端が取り付けられたリターンスプリング36と、摩擦プレート31,32とピストン34との間に介在しリターンスプリング36を他端側から支持するリング状のリターンスプリングリテーナ37とを備えており、シリンダ35のピストン34を収容する内面とは反対の外面(背面)側にブリーザ室16が設けられている。なお、ピストン34は、外周側と内周側とにOリング38,39が設けられており、シールしながら、押圧方向(軸方向)と回転方向に摺動が可能となっている。一方、リターンスプリングリテーナ37は、ケース12により円周方向に対して、固定支持されている。
図3は、シリンダ32とピストン34とリターンスプリングリテーナ37の外観斜視図であり、図4は、リターンスプリングリテーナ37を裏面から見た外観を示す外観斜視図であり、図5は、リターンスプリングリテーナ37の正面図とそのB−B断面を示す断面図である。ピストン34は、図3に示すように、その押圧面側には所定角度間隔で径方向に複数の溝(実施例では、深さが押圧面に対して1.8mm〜2.0mm程度で60度間隔の6つの溝34a)が形成されており、内周側には全周に亘って溝34aの深さよりも深い段差面34bが形成されている。リターンスプリングリテーナ37は、ピストン34側(裏面側)には、図4および図5に示すように、内径側がピストン34側に突出するよう折り曲げられた内曲げ部が形成されている。この内曲げ部は、リターンスプリングリテーナ37が組み付けられたときに、上部に位置する180度の範囲では突出高さの高い高突出内曲げ部37a(実施例では、高さが板厚を含めずに2.4mm〜2.6mm程度)が、下部に位置する180度の範囲には突出高さの低い低突出内曲げ部37b(実施例では、高さが板厚を含めずに1.0mm〜1.2mm程度)が形成されている。低突出内曲げ部37bにはピストン34の溝34aが形成された間隔とは異なる間隔(例えば、100度間隔)で2箇所にピストン34側に突出した爪37dが形成されており、ピストン34にリターンスプリングリテーナ37を組み付けたときに、高突出内曲げ部37aの外周面と2箇所の爪37dとがピストン34の段差部34bの内周面に当接することにより、同心円上に位置合わせされるようになっている。また、リターンスプリングリテーナ37は、外周側には、高突出内曲げ部37aと低突出内曲げ部37bとの上下位置が正しく組み付けられるよう、組み付け位置確認用の突起37cも形成されている。尚、ここでいう上部、下部とは、自動変速機10を車両搭載状態で自動変速機10の回転軸より上側を上部、下側を下部とする。
図6は、実施例のシリンダ32とピストン34とリターンスプリングリテーナ37とを組み付けた状態の断面を示す断面図であり、図7は、比較例のシリンダ32とピストン134とリターンスプリングリテーナ137とを組み付けた状態の断面を示す断面図である。なお、比較例では、実施例に比して、ピストン134については、ピストン34の溝34aよりも深い溝134a(例えば、3.3〜3.5mm程度)を形成し、リターンスプリングリテーナ137については、全周(360度)に亘って高突出内曲げ部37aと同じ高さの内曲げ部137aを形成するものとした。実施例では、図6に示すように、上部ではピストン34の段差部34bの内周面と高突出内曲げ部37aの外周面とが当接しているため、ピストン34の溝34aは高突出内曲げ部37aによって閉塞され、回転軸14の軸中心から径方向に吐出された潤滑油がピストン34の溝34aを通ってシリンダ35の背面側のブリーザ室16に供給されることはない。下部では、ピストン34の段差部34bの内周面は低突出内曲げ部37bの外周面と当接しないため、ピストン34の溝34aは開口され、摩擦プレート31,32に供給された潤滑油は、溝34aを通ってドレンされることになる。一方、比較例では、ピストン34のすべての溝134aは開口されるため、潤滑油のドレン特性は良好となるものの、上部で回転軸14の軸中心から径方向に吐出された潤滑油がピストン34の溝34aを通ってシリンダ35の裏面側のブリーザ室16に供給される経路が生じるため、潤滑油がブリーザ孔18から流出する場合が生じる。
以上説明した実施例の自動変速機のブレーキ機構によれば、上部のシリンダ35の背面側にブリーザ室が設けられた自動変速機10において、ピストン34の押圧面側には所定角度間隔で径方向に複数の溝34aを形成し、内周側には全周に亘って溝34aの深さよりも深い段差面34bを形成し、リターンスプリングリテーナ37に内径側がピストン34側に突出するよう折り曲げられた内曲げ部を形成し、この内曲げ部として、リターンスプリングリテーナ37が組み付けられたときに上部に位置する部位には突出高さの高い高突出内曲げ部37aを、下部に位置する部位には突出高さの低い低突出内曲げ部37bを形成するから、上部ではピストン34の段差部34bの内周面と高突出内曲げ部37aの外周面とが当接してピストン34の溝34aを閉塞するため、回転軸14の軸中心から径方向に吐出された潤滑油がピストン34の溝34aを通ってシリンダ35の裏面側のブリーザ室16に供給されるのを抑止することができ、下部では、ピストン34の段差部34bの内周面が低突出内曲げ部37bの外周面とが当接せずにピストン34の溝34aが開口されるため、摩擦プレート31,32に供給された潤滑油を溝34aを通ってオイルパンへドレンさせることができる。この結果、潤滑油の供給と排出とをスムーズに行なうと共に潤滑油がブリーザ室へ流入するのを抑止することができる。しかも、低突出内曲げ部37bには2箇所にピストン34側に突出した爪37dを形成するから、ピストン34にリターンスプリングリテーナ37を組み付けたときに、高突出内曲げ部37aの外周面と2箇所の爪37dとがピストン34の段差部34bの内周面に当接することにより、より容易に同心円上に位置合わせさせることができる。このとき、爪37dは、ピストン34の溝34aが形成された角度間隔とずらした角度間隔をもって形成するから、爪37dでピストン34の複数の溝34aを同時に塞ぐのを回避することができる。さらに、リターンスプリングリテーナ37の外周側に組み付け位置確認用の突起37cを形成するから、この突起37cを確認しながら組み付けることにより、高突出内曲げ部37aと低突出内曲げ部37bとの上下位置を正しく組み付けることができる。
実施例の自動変速機のブレーキ機構では、低突出内曲げ部37bに位置合わせ用の爪37dを2箇所設けるものとしたが、1箇所であってもよいし、3箇所以上に設けるものとしても構わない。また、位置合わせ精度が若干落ちるものの、爪37dを設けないものとしても差し支えない。
実施例の自動変速機のブレーキ機構では、リターンスプリングリテーナ37に高突出内曲げ部37aと低突出内曲げ部37bとをそれぞれ180度の範囲で形成するものとしたが、必ずしも180度ずつの範囲とする必要はない。ただし、低突出内曲げ部37bの範囲は、ピストン34の複数の溝34bのうち2箇所以上の溝をドレン用として開口できる範囲とすることが望ましい。例えば、ピストン34の溝34bを60度間隔で6箇所に形成する場合には、120度以上とし、ピストン34の溝34bを45度間隔で8箇所に形成する場合には、90度以上とすることが望ましい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、摩擦プレート31,32が「摩擦板」に相当し、ピストン34が「ピストン」に相当し、シリンダ35が「シリンダ」に相当し、リターンスプリング36が「付勢部材」に相当し、リターンスプリングリテーナ37が「支持板」に相当し、高突出内曲げ部37aと低突出内曲げ部37bとが「突出部」に相当する。ここで、なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動変速機の製造産業に利用可能である。
10 自動変速機、12 ケース、14 回転軸、14a,14b 連通孔、16 ブリーザ室、18 ブリーザ孔、20,25 遊星歯車機構、21,26 サンギヤ、22,27 リングギヤ、23,28 ピニオンギヤ、24,29 キャリア、24a キャリア軸、24b 連通孔、30,40 ブレーキ、31,32 摩擦プレート、33 リテーニングプレート、34 ピストン、34a 溝、35 シリンダ、36 リターンスプリング、37 リターンスプリングリテーナ、37a 高突出内曲げ部、37b 低突出内曲げ部、37c 突起、37d 爪、38,39 Oリング、42 ワンウェイクラッチ、44 回転軸、44a 連通孔、46 バッフルプレート、47,48 ベアリング。

Claims (4)

  1. ケースと回転要素にそれぞれ取り付けられた複数の摩擦板と、該摩擦板を押圧するための環状のピストンと、該ピストンを押圧方向および回転方向に摺動自在に収容する環状のシリンダと、前記ピストンを押圧方向と逆方向に付勢する付勢部材と、前記ピストンと前記摩擦板との間に介在し前記付勢部材の付勢力により前記ピストンに当接する環状の支持板と、を有するブレーキ機構を備えると共に、前記ケース上部で且つ前記シリンダの前記ピストンを収容する内面とは反対の外面側に前記ケース内を大気と連通させるためのブリーザ室が設けられ、潤滑油を回転軸の供給路から前記摩擦板と前記支持板との間の空間および前記ブレーキ機構に供給する自動変速機のブレーキ機構であって、
    前記環状のピストンは、押圧面側に所定角度毎に径方向に沿って複数の溝が形成され、
    前記環状の支持板は、円周方向に対して固定支持され、且つ、内径部から前記ピストン側に突出し該ピストンの内周面に当接する突出部が形成され、
    前記突出部は、上部に位置する部位で前記ピストンの溝を閉塞し、下部に位置する部位で前記ピストンの溝を開口するよう、高低の段差をもって形成されてなる
    ことを特徴とする自動変速機のブレーキ機構。
  2. 前記突出部は、低段側が前記ピストンの複数の溝のうち2箇所以上の溝が開口される角度範囲をもって形成されてなることを特徴とする請求項1記載の自動変速機のブレーキ機構。
  3. 前記突出部は、低段側に前記ピストンに形成された複数の溝の角度間隔とは異なる角度間隔をもって複数箇所に爪が形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機のブレーキ機構。
  4. 前記環状の支持板は、外周側に上下位置合わせ用の突起が形成されてなることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載の自動変速機のブレーキ機構。
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