JP5390778B2 - 有機エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネル Download PDF

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本発明は、有機エレクトロルミネッセンスパネルに関する。さらに詳しくは、本発明は、放熱性と柔軟性を有する外装部材が配置された有機エレクトロルミネッセンス(以下、エレクトロルミネッセンスをELと略称する場合がある)パネルに関する。
有機EL素子は、電流を流すことによって発光すると共に熱が発生する。有機EL素子は高温になるほど発光開始電圧が低下するという温度特性を有する。このため、次のような問題がある。
(a)有機ELパネルが高温になるほど、有機ELパネルを構成する有機材料が熱劣化しやすくなり、輝度寿命が短くなる。
(b)有機ELパネルが複数の有機EL素子で構成される場合、高温部分に存在する有機EL素子(通常、中心部)と、周辺部(通常、低温)に存在する有機EL素子との発光効率が異なるため、輝度が不均一となり発光ムラが生じる。
(c)上記(a)および(b)の問題を解決するため、放熱機能を有する層を配置させることが考えられてきたが、従来の技術でフレキシブルな基板を用いたものでは放熱機能を有する層が基板等の変形に追従できる柔軟性および有機ELパネルの破壊を防ぐことに十分対応していなかった。
例えば、特許文献1には金属窒化物又は金属炭化物からなる放熱層が設けられた有機EL素子が開示されている。しかし、開示された放熱層は、放熱機能と酸化抑制機能のみを有するもので、柔軟性についての開示はない。
特許文献2には、陽極、有機発光層及び陰極からなる積層物の外表面に保護層、封止層、外気遮断材層が形成された有機電界発光素子が開示され、封止層として、JIS K 6301に規定されるショアーA硬度が20以上の樹脂が採用されている。しかし、実際に開示されたショアーA硬度は78であり、この値はショアーE硬度に換算すると90を超えるため、高く、柔軟性において十分とはいえない。また、フィラーの配合も記載されているが、配合量は30%程度と低い。
特許文献3には、発光層と金属陰極を覆う保護層が形成された有機EL素子が開示され、保護層には、熱伝導率が高い材料が混入された樹脂が採用されている。しかしながら、柔軟性についての開示はない。
特許文献4には、有機発光層を覆うように、絶縁保護層が設けられ、該絶縁保護層に接するように放熱層が設けられた有機EL素子が開示されている。しかしながら、柔軟性を有する放熱層についての開示はない。
特許文献5には、放熱板と有機EL素子との間にシート状の熱伝導性弾性部材を備える照明装置が開示されている。そして、この構成の採用により、放熱板に外力が加わった際の衝撃から有機EL素子を保護すると共に有機EL素子から放熱板への放熱を促すことができると記載されている。しかしながら、前記の効果を奏するためには、放熱板と熱伝導性弾性部材という2種類の部材を必要としている。
特開平8−185982号公報 特開平8−236271号公報 特開平10−275681号公報 特開2005−19338号公報 特開2006−324199号公報
本発明は、このような状況下で前記(a)および(b)に記載のようなエレクトロルミネッセンス素子における有機発光層の寿命の低下および輝度が不均一となることによる発光ムラを抑制するため、および前記(c)に記載のような放熱機能を有する層の柔軟性を改善することを課題とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、一定のショアE硬度を有する外装部材を配置させ、同外装部材を樹脂成分と多量のフィラーにより形成させることにより、上記課題を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)基板の一方の面に、陽極と陰極の間に有機発光層が狭持された有機エレクトロルミネッセンス素子が形成され、
(B)該有機エレクトロルミネッセンス素子の前記基板側とは反対側の外表面に保護層が形成され、
(C)該保護層の外表面にショアーE硬度10〜80、かつ熱伝導率が1.04〜20.0W/m・Kの外装部材が配置され、
(D)該外装部材は、樹脂成分とフィラーを含み、該フィラーが樹脂成分100質量部に対して100〜5000質量部の割合で配合されてなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(2)該外装部材の熱伝導率が1.04〜1.88W/m・Kである上記(1)に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(3)前記フィラーが、金属水酸化物、金属酸化物、及び金属窒化物から選択される少なくとも1種である上記(1)または(2)に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(4)前記外装部材の外側に金属部材が配置された上記(1)〜(3)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(5)前記基板が柔軟性を有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(6)前記基板を構成する材料が、前記外装部材と同一である上記(5)に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(7)前記外装部材の外面に有機エレクトロルミネッセンス素子に達しない切れ目を付与した、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(8)外装部材を構成する樹脂成分がポリオール化合物と硬化剤とを含むものである上記(1)〜(7)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(9)前記ポリオール化合物が水酸基含有ポリイソプレン及び/または水酸基含有ポリブタジエンである上記(8)に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(10)筐体をさらに含み、前記筐体が前記外装部材と接して構成されていることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、
(11)前記保護層がパッシベーション膜である上記(10)に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル、および
(12)前記保護層がパッシベーション膜と前記パッシベーション膜上に形成された封止材層である上記(10)に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供するものである。
本発明により、
(1) 駆動により生じる発熱を放散して有機EL素子への蓄熱を防止し、輝度寿命の長い有機ELパネルを実現できる。
(2) 均等な蓄熱防止あるいは制御された蓄熱防止により、輝度が均一となり、発光ムラのない有機ELパネルを実現できる。
(3) 発熱により生じる歪みを緩和し、有機ELパネルを構成する部材の剥離が防止され、有機ELパネルの破損を低減できる。
(4) 外部からの衝撃を緩和して有機ELパネルの破損を低減できる。
(5) 外装部材のフィラーに吸水、吸ガス機能を持たせることにより、水分、有機ガスに弱い有機EL素子の非発光化(ダークスポット化)を抑制する。
本発明の有機ELパネルについて図1および図4を用いて説明する。
図1は本発明の有機ELパネルの層構造を示す模式図であり、図4は溝状のくぼみが形成された外装部材を示す模式図である。
図1において、1は基板であり、通常、ガラスまたはプラスチックシートまたはフィルムからなるものである。2は陽極、3は有機発光層、4は陰極、5は保護層、6は外装部材であり、基板1から外装部材6まで順番に密着させて積層された状態で形成されている。図4は溝状のくぼみが形成された外装部材を示す。図1において、2〜4を合わせた層が有機EL素子である。
まず、基板(図1における1)について説明する。
基板は有機EL素子の支持体となる部材である。基板の材料としては、電気絶縁性の石英やガラスの板、プラスチックシートまたはフィルム、金属薄膜等が用いられ、その種類には特に限定されず、また、透明であっても不透明であってもよいが、基板側(図1における紙面の下方向)から光を取り出す場合には、基板は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な基板としては、ガラス、石英、透明プラスチックフィルム等を挙げることができる。
基板として好ましく用いられるガラスや石英の表面は、フォトマスクグレードの研磨面であることが好ましい。また、この石英やガラスはアルカリ含有量の少ない高体積抵抗(350℃において107Ωm以上)のものが好ましい。
基板の厚みは0.01〜10mm程度、好ましくは0.1〜5mm程度である。用途によっては、フレキシブルな基板を用いてもよく、この場合に用いられる基板は本発明の有機ELパネルの構成材料のひとつである外装部材と同じ材料であってもよく、他の種類の弾性部材でもよい。外装部材と同じものを基板として用いることにより有機ELパネル全体の放熱効率が向上する。
プラスチックシートまたはフィルム用の素材の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートのようなポリエステル、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリスチレン、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等およびこれらの2つまたは3つ以上の共重合体、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。特に好ましいプラスチックシートまたはフィルム用の素材としては、ポリビニルフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレンのような透湿度の小さいフッ素系高分子化合物が挙げられる。用いられるプラスチックフィルムは単層でもよく、複層構造のプラスチックフィルムでもよい。
プラスチックシートまたはフィルムを使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリヤ性が小さすぎると、基板を通過した外気により有機EL素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、プラスチックシートまたはフィルム製の基板の上に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
基板としてプラスチックシートまたはフィルムを用いることにより、有機ELパネルが可撓性になるとともに、重くて割れやすく、大面積化が難しいという欠点が解消される。
次に、陽極(図1における2)について説明する。
陽極としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の金属酸化物、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、カーボンブラック、あるいは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等からなる導電性透明材料が挙げられる。
また、In23−ZnO等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成させてもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成させてもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式製膜法を用いることもできる。陽極の厚みは、光透過率、抵抗等の特性を制御するために、材料によりかなり異なるが、500nm以下、好ましくは10〜200nmの範囲である。
次に、有機発光層(図1における3)について説明する。
有機発光層は、上記陽極と後で述べる陰極の間に挟持され、例えば、正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層のような組み合わせからなり、有機EL素子の心臓部となるものである。有機発光層中の発光材料も特に制限されず、ホスト材料またはドーピング材料としては、アントラセン化合物、フェナンスレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、トリフェニレン化合物、クリセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、ペリレン化合物、フタロペリレン化合物、ナフタロペリレン化合物、ナフタセン化合物、ペンタセン化合物のような多環芳香族化合物、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ポルフィリン誘導体、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、クマリン系色素、ピラン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、又は希土類錯体系蛍光体、希土類系燐光発光性錯体(例えば、Ir錯体)及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、ポリエチレンジオキサイドチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子のような高分子材料等が挙げられ、これらは単独でも2種類以上の混合物として用いてもよい。
これらの化合物のうちから選択されるホスト材料を90〜99.5質量%、ドーピング材料を0.5〜10質量%含むようにすることも好ましい。有機発光層の厚みは通常、0.5〜500nm、好ましくは0.5〜200nmの範囲である。
有機発光層の形成は、通常、蒸着により行なわれる。有機溶媒に溶解した溶液を塗布して形成させることもできるが、層の均一性、生産性等の観点から蒸着により形成させるのが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層、電荷障壁層に用いる材料としては、通常、有機EL素子に使用される材料を用いることができる。具体的には、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー等を挙げることができる。電子輸送層に用いる材料としては、通常、有機EL素子に使用される材料を用いることができる。例えば8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体、オキサジアゾール誘導体、含窒素複素環誘導体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウムを用いることができる。これらの層の厚みや形成方法も、有機EL素子に通常用いられる厚みや方法を採用すればよい。
次に、陰極(図1における4)について説明する。
陰極としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム/弗化リチウム混合物、希土類金属等が挙げられる。例えばこれらの電極材料を、前記有機発光層上に真空蒸着法やスパッタリング法等の方法により、薄膜として形成させることによって陰極を作製することができる。陰極の膜厚は、材料により異なるが、通常1μm以下、好ましくは1nm〜500nmの範囲とするのがよい。
本発明の有機ELパネルにおいて、有機EL素子は図1における陽極2、有機発光層3および陰極4の積層体であり、電流を流すことによって有機発光層が発光する素子で、厚みは通常1μm以下である。
陽極と陰極の間に有機発光層が狭持された有機EL素子が前記基板の一方の面に形成される。この有機EL素子は1個または複数個狭持させてもよい。光は陽極側の面、あるいは陰極側の面から取り出される。したがって、図1における陽極2と陰極4の位置が入れ替わっていてもよい。
有機EL素子の他の態様として、照明用途やカラーディスプレイのバックライト用途等に使用される白色発光にかかる素子がある。このような有機EL素子は、陽極、第1発光層、電荷障壁層、第2発光層、第3発光層及び陰極をこの順に積層して形成される。通常、第1発光層、第2発光層及び第3発光層が、それぞれホスト材料及びドーパントを含有する。
図5は有機EL素子の構成の例を示す模式図である。
図5に示されている有機EL素子20は陽極2、正孔注入層14、正孔輸送層15、第1発光層11、電子障壁層16、第2発光層12、第3発光層13、電子輸送層17及び陰極4を積層した構造を有している。なお、この素子では、例えば、第1発光層11のドーパントを赤色ドーパント、第2発光層12のドーパントを青色ドーパント、第3発光層13のドーパントを緑色ドーパントにして、第1発光層11を赤色系発光とし、第2発光層12を青色系発光とし、第3発光層13を緑色系発光とすることにより、さらに演色性に優れた白色発光を得ることができる。図5において、3が有機発光層である。
次に、保護層(図1における5)について説明する。
本発明の有機ELパネルにおいて、有機EL素子の前記基板側とは反対側の外表面に保護層が形成される。保護層は、有機EL素子を構成する陽極、有機発光層および陰極の汚染や劣化を防ぐために設けられる。
保護層としては、例えば、次の態様を採用することができる。有機EL素子上にパッシベーション膜を形成する態様、有機EL素子上にパッシベーション膜及び封止材層を形成する態様、有機EL素子上に空隙を形成した封止材層を設け、前記空隙内に不活性な液体や気体等を封入する態様等である。
(1)パッシベーション膜の場合
パッシベーション膜の厚みは、通常50μm以下、好ましくは1nm〜12μmの範囲とするのがよい。保護層は、陰極の露出面〔図1における陰極の上面(紙面の上方向)から側面(紙面の左右方向、手前および奥方向)〕から有機発光層の露出面および陽極の露出面を通って基板の外側〔図1における基板の側面(紙面の左右方向、手前および奥方向)および下面(紙面の下方向)周縁部〕まで形成されていてもよい。
パッシベーション膜の材料としては、電気絶縁性無機化合物を使用することができる。パッシベーション膜の材料として使用できる電気絶縁性無機化合物は、物理蒸着法(以下、PVD法ということがある)等により成膜可能な電気絶縁性のものであればよい。具体例としてはMgO、Al23、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、SiO2、酸化チタン等の酸化物や、AlN、BN、Si34、Li3N等の窒化物、SiC、TiC等の炭化物、SrS、EuS、CuS、ZnS等の硫化物、あるいはMgF2、Mg(OH)2、BaSO4等、各種の電気絶縁性無機化合物があげられる。これらの電気絶縁性無機化合物のうち、反応性蒸着法等により比較的マイルドな条件で成膜可能なMgO、Al23、NiO等の金属酸化物が特に好ましい。
電気絶縁性無機化合物からなる保護層は、用いる無機化合物に応じたPVD法により設けることができる。保護層を設けた側を発光面とする場合には、有機EL素子からの発光に対する透光性に優れたパッシベーション膜が得られるように材料および形成方法を選択する。PVD法としては種々の方法が知られているが、真空蒸着法またはスパッタ法を適用することが好ましい。それらは例えば以下のように細分することができるが、いずれの手法であっても適用することができる。
真空蒸着法、抵抗加熱法、電子ビーム加熱法、高周波誘導加熱法、反応性蒸着法、分子線エピタキシー法、ホットウォール蒸着法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法等スパッタ法、2極スパッタ法、2極マグネトロンスパッタ法、3極および4極プラズマスパッタ法、反応性スパッタ法、イオンビームスパッタ法、あるいはこれらを組合せた方法等である。
パッシベーション膜の成膜は、パッシベーション膜を設けようとする有機EL素子を構成している有機発光層が変性しないように行うことが望ましい。有機発光層が変性しないための条件は、その種類、換言すればその有機発光層が有する耐熱性などの特性により異なるが、一般に有機発光層の温度を200℃以下に保つことが好ましく、さらには100℃以下に保つことが好ましい。勿論、有機発光層として高分子化合物のように熱に強い材料を使用したときは、この限りでない。以下に、方法別に好ましい成膜条件を述べる。
真空蒸着法の中でも好ましい方法は反応性蒸着法、電子ビーム蒸着法であり、例えば反応性蒸着法で金属酸化物(MgO)からなる保護層を成膜する場合を例にとると、蒸着時間は2時間以下、好ましくは1時間以下がよい。さらに好ましくは20分以下がよい。蒸着前の真空チャンバー内の真空度は1×10-2Pa以下、特に6×10-3Pa以下が好ましく、その後真空チャンバー内に酸素および/または水蒸気を導入した段階では真空チャンバー内の圧力を7×10-3Pa以上、好ましくは1×10-2Pa以上とし、この後、蒸着原料である金属Mgを、好ましくは1000℃以下に加熱して蒸着する。蒸着速度は、好ましくは10nm/秒以下、特に3nm/秒以下が好ましい。圧力は13〜133Paが好ましい。
スパッタ法は、イオンでターゲットから堆積させたい物質をはじき出すため、一般に真空蒸着法よりもエネルギーが高い。したがって真空蒸着法よりも条件は厳しい。スパッタ法の中で特に好ましい方法は反応性スパッタ法、イオンビームスパッタ法である。
反応性のイオンビームスパッタ法でMgOからなるパッシベーション膜を成膜する(酸素のイオンビームで金属Mgをスパッタしかつ酸化する)場合を例にとると、蒸着時間は、好ましくは1時間以下、好ましくは30分以下、さらに好ましくは10分以下がよい。また、酸素イオンの加速電圧は、好ましくは1200V以下、特に600V以下が好ましく、ビーム電流は、好ましくは500mA以下、特に60mA以下が好ましい。
上述のようにして成膜されるパッシベーション膜の厚みは、蒸着速度と蒸着時間との兼ね合いで決まる。パッシベーション膜は厚いほどその効果が期待できるが、厚いパッシベーション膜を設けるためには蒸着時間を長くするか蒸着速度を速くしなければならず、これに伴って積層構造体中の有機発光層のダメージも大きくなる。したがって、パッシベーション膜の厚みにも上限が必要となる。例えば反応性蒸着法でMgOを成膜する場合、最高の蒸着速度(10nm/秒)で成膜すると有機発光層が受けるダメージが大きいため、この場合の蒸着時間は20分以下にすることが肝要である。そして、この時の膜厚の上限値は約12μmである。一方、パッシベーション膜の厚みの下限はその保護効果の有無により決まり、一般に約10nm未満では薄過ぎて保護層としての機能を十分に発揮することができない。
なお、長寿命の有機EL素子を得る観点からは、パッシベーション膜の形成過程での有機発光層、陽極や陰極の特性劣化をできるだけ抑止することが望ましく、そのためには真空環境下でパッシベーション膜を設けることが特に好ましい。同様の理由から、有機EL素子を構成する有機発光層の形成からパッシベーション膜の形成までを一連の真空環境下で行うことが特に好ましい。
(2)封止材層を設け、内部に不活性な液体や気体等を封入する場合
封止材層を設け、その内側に液体や気体等の封入物を封入する場合を図7に示す。図7において、1が基板、6が外装部材、20が有機EL素子、30が封止材層、40が封入物である。図7においては、封止材層30と封入物40が図1における保護層5に相当する層となる。封止材層としてはA)不活性ガスで充填する場合、B)不活性液体で充填する場合、C)接着剤等固体で充填する場合がある。
A)不活性ガスとして例えば窒素及びアルゴン等が用いられる。これらのガスは十分脱水処理される必要があり、水分含有量が1ppm以下であることが好ましい。
B)不活性液体とは、化学的、物理的に安定な液体のことであり、例えば他物質と接触しても化学反応や溶解を起こさない等の安定性を持つ液体を意味する。このような不活性液体の具体例としてはパーフルオロアルカン、パーフルオロアミン、パーフルオロポリエーテル等の液状フッ素化炭素等が挙げられる。
液状フッ素化炭素は、(1)電気絶縁性に優れている、(2)水にも油にも溶解しない性質があることから有機EL素子を構成している層を溶解することが実質的にない、(3)金属やガラス表面に対する濡れ性が低いため、有機EL素子が基板上に設けられている場合でも基板面とその直上の電極(有機EL素子を構成しているもの)との隙間に入り込んで電極の剥離を起こすことが実質的にない、等の利点を有していることから、特に好適な不活性液体である。
C)接着剤等固体として具体的な材料としては、親油性で低吸水性を有する高分子材料が好適に採用される。例えば、熱硬化性を有するアクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリオレフィン系等の樹脂材料が採用される。また、硬化剤と、モノマー/オリゴマー樹脂材料とを混合させて硬化させる、2液硬化性の樹脂材料を採用してもよい。
また、接着剤等固体に吸水性・吸ガス性のある粒子を含むものを用いてもよい。接着剤等固体の有機化合物等と容易に反応しないようなものであれば特に限定されるものではないが、例えば、水素化カルシウム、水素化ストロンチウム、水素化バリウム、水素化アルミニウムリチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム等を挙げることが出来る。
また、接着剤等固体に熱伝導性が高い材料、例えば、アルミニウム等の金属の粉末を含むものを用いてもよい。この場合には、接着剤等固体の熱伝導率を向上できるため、放熱性をさらに向上できる。
また、接着剤等固体に熱膨張係数の小さい材料、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン等の粉末を含むものを用いてもよい。この場合には、接着剤等固体の熱膨張に起因して、有機EL素子にかかる応力を低減し、発光特性及び信頼性への影響を抑えることが可能となる。具体的には、有機EL素子における発光に伴う発熱によって接着剤等固体が上昇した場合でも、接着剤等固体中に熱膨張係数が小さい材料が含まれていることにより、接着剤等固体の膨張が抑えられ有機EL素子にかかる応力を抑制できる。
さらには、接着剤等固体に熱伝導性が高く、熱膨張係数の小さい材料、例えば鉄−ニッケル合金、鉄−ニッケル−コバルト合金等の粉末を含むものを用いてもよい。この場合、放熱性を向上させる効果と、有機EL素子にかかる応力を抑制する効果を得ることができ、有機EL素子の信頼性を向上できる。
また、接着剤等固体とは、素子と前記外装部材を接着する機能と、水分や酸素の侵入を防ぐ機能とを有する層膜である。一般的に、接着する役割を主に考える場合には接着剤と呼ばれたり、水分や酸素の侵入を防ぐ役割を主に考える場合には封止樹脂(樹脂層)と呼ばれたりする場合があるが、前記接着剤等固体は、両者のうちいずれか一方のみとして機能するのではなく、両者の機能を兼ね備えた層膜である。
(3)パッシベーション膜上に封止材層を設ける場合
図6に示すように有機EL素子の上にパッシベーション膜を設け、さらにその上に封止材層を設けることもできる。図6においては、1が基板、18がパッシベーション膜、6が外装部材、20が有機EL素子、30が封止材層である。図6においては、パッシベーション膜18と封止材層30が図1における保護層5に相当する層となる。その他、保護層については種々の変形が可能である。
下記の外装部材の柔軟性により、外力が加わった際の衝撃から有機EL素子を保護することができる。また熱により素子や封止材層の変形に対しても、外装部材の柔軟性により、素子の破壊等を防止することができる。
有機EL素子に対し封止材層を介さず外装部材が連結される上記(1)の構成が熱に対する変形に対する観点で最も剛健である。
次に、外装部材(図1における6)について説明する。
保護層としてのパッシベーション膜の外表面には外装部材が設けられる。本発明における外装部材は、(a)保護層が形成された有機EL素子(および基板)に加えられる衝撃を緩和し、(b)放熱または伝熱機能により有機EL素子の温度上昇を低減させ、(c)この機能を発揮させるため、外装部材は柔軟性に富む樹脂成分と伝熱性に富むフィラーを含有している。ここで、吸水性や吸ガス性を有するフィラーを併用してもよい。
外装部材は保護層の露出面〔図1における保護層の上面(紙面の上方向)から側面(紙面の左右方向、手前および奥方向)〕、陽極が露出している場合はその露出面〔図1における陽極の上面端部から側面(紙面の左右方向、手前および奥方向)〕から基板の外側〔図1における基板の上面端部および側面(紙面の左右方向、手前および奥方向)から下面周縁部〕まで形成されていてもよい〔後で述べる図3の(3−5)参照〕。外装部材は保護層の側面まで及ばず、上面部のみに形成されていてもよい(図6、7)。
本発明における外装部材は、柔軟性に富む樹脂成分の採用により、多量のフィラーを配合しても柔軟性が維持されるため、上記(a)および(b)両方の機能を発揮する。
本発明の有機ELパネルにおいて、外装部材はショアーE硬度10〜80を有することを特徴としており、ショアーE硬度は、特に、20〜50の範囲が好ましい。
本発明におけるショアーE硬度はJIS K6253に準拠して測定したものである。
硬度が高過ぎると機械的強度は大きくなるが、保護層に対する密着性が悪くなり、熱の伝わりが悪くなったり、柔軟性が低下する。また、硬度が低過ぎると、軟弱なために形状を長期間安定に保持することが困難になったりする。さらに、熱伝導率は高ければ高い程良いが、硬度や他の物性とのバランスから、用途により、後で述べるフィラーの添加量で種々調整できる。好ましくは0.5W/m・K以上、更に好ましくは0.5W/m・K〜30W/m・K、特に0.8〜20.0W/m・Kの範囲が外装部材用として好ましい。本発明における外装部材の厚さは、用途により異なるが、通常10μm〜20mm程度、好ましくは50μm〜5mmである。
外装部材は樹脂成分と、フィラーを含み、該フィラーが樹脂成分100質量部に対して、100〜5000質量部の割合で配合される。好ましくは200〜4000質量部、特に800〜2500質量部である。100質量部以上であれば、良好な熱伝導率が得られ、5000質量部以下であれば、適度の柔軟性を確保することができ、均質な成形体(フィルム、シート等)を作製することができる。
外装部材は図1に示す基板1の側面(紙面の左右および前後方向)および前面(紙面の下方向)の周辺部近傍まで覆われていてもよい。また、外装部材には図4に示すように、外側(紙面の上方向)に溝状の切れ目を付与するか、エンボス加工して放熱(または伝熱)のための表面積を増加させることがより好ましい。
本発明の有機ELパネルにおいて、外装部材のショアーE硬度を10〜80とすることにより、以下のような効果が得られる。
(1)保護層を介して外装部材を有機EL素子に貼り付ける際、基板との熱応力差による外装部材と素子の剥離が抑制されて放熱性が維持される。
(2)素子は総厚1μm以下と極めて薄いため、保護層を介して外装部材を有機EL素子に貼り付ける際、圧力により簡単に破壊されてショートをすることがある。しかしながら、有機ELパネルを筐体に固定する際、ショアーE硬度10〜80の外装部材を用いれば接触等による圧力が適度に分散され、素子破壊が抑制される。
(3)有機EL素子が取り付けられる基板は一般的にガラス等、割れやすい素材を用いている場合が多く、衝撃により基板が破壊されることがある。ショアーE硬度10〜80の外装部材を用いれば、衝撃による基板の破壊が抑制され、また、破壊したとしても飛散を防止することができる。外装部材が有機EL素子の側面位置、さらに基板の上面端部にまで形成されている方がよりこの効果が高く得られる。
(4)プラスチックシートまたはフィルムのようなフレキシブルな基板に有機EL素子を取り付けるためにショアーE硬度10〜80の外装部材を用いた場合、ショアーE硬度10〜80の外装部材はフレキシブルな基板の特徴を生かした曲面に取り付けても、密着性が維持されて放熱性が維持される。外装部材が保護層としてのパッシベーション膜上に接して設けられている方がよりこの効果を得ることができる。
ショアーE硬度10〜80の外装部材における樹脂成分としては、ポリオール化合物、シリコーン系またはウレタン系材料を使用できる。柔軟性を出すために、ポリオール化合物を用いるのが好ましい。より具体的には、水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物10〜100質量%と、水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物90〜0質量%とからなるポリオール化合物であって、イソシアネート化合物のような硬化剤と反応して、柔軟性マトリクスを形成する成分が好ましい。
この水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物の数平均分子量Mnは200〜20000の範囲が好ましい。この数平均分子量Mnが200以上であれば、硬化物である外装部材が硬すぎることがなく、適度のゴム弾性を有するものとなり、また、20000以下であれば適度の粘度を有し、均一配合が可能となる。より好ましい数平均分子量Mnは500〜10000の範囲であり、特に1000〜5000の範囲のものが好適である。なお、前記数平均分子量Mnはゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)で測定したポリスチレン換算の値である
同水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物においては、1分子中の水酸基の数は、平均で1.7〜4.0個の範囲にあることが好ましい。この水酸基の数が1.7個以上であれば、硬化が充分に行われ、硬化物のベトツキが抑制され、一方4.0個以下であれば、硬化物は適度の架橋密度を有し、配合時や配合物のゲル化が抑制され、品質の良好なものが得られる。より好ましい水酸基の数は、平均で1.8〜3.0個であり、特に1.9〜2.5個が好ましい。同水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物においては、水酸基の位置は分子鎖末端、分子鎖内部のいずれであってもよいが、分子鎖末端にあるものが好適である。
さらに、同水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物においては、そのミクロ構造において、1,4−結合は、ゴム弾性の観点から、通常50モル%以上、好ましくは70モル%以上である。また、その特性が損なわれない範囲で、スチレン、エチレン、プロピレン、ジエン化合物などの他の共重合可能な単量体単位を含むことができる。
本発明においては、前記水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物と共に、水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物を併用することができる。
この水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物における数平均分子量Mn及び1分子中の水酸基の数や位置については、前述した水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物の場合と同様である。同水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物においては、そのミクロ構造において、1,2−結合と1,4−結合のモル比が50:50〜95:5であることが好ましい。同モル比が上記範囲にあれば、常温にて液体であって取り扱いやすく、かつ硬化物は適度の柔軟性を有する上、ベトツキが抑制され、機械強度も良好となる。1,2−結合と1,4−結合のより好ましいモル比は、50:50〜85:15であり、特に50:50〜75:25が好ましい。
さらに、当該水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物においては、その特性が損なわれない範囲、スチレン、エチレン、プロピレン、ジエン化合物などの他の共重合可能な単量体単位を含むことができる。
水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物(A)を水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物(B)と併用する場合、配合割合は、(B)の配合効果の観点から、(A)が10〜80質量%で、(B)が90〜20質量%であることが好ましく、(A)が25〜75質量%で、(B)が75〜25質量%であることがより好ましい。
水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物、及び必要により併用される水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物の原料である水酸基含有ポリイソプレン及び水酸基含有ポリブタジエンは、その製造方法に特に制限はなく、従来公知の方法、例えば、ラジカル重合又はアニオン重合で容易に製造することができる。
例えば、ジエンモノマーであるイソプレン又はブタジエンをラジカル重合する場合、過酸化水素、水酸基を有するアゾ化合物〔例えば、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等〕又は水酸基を有するパーオキシド(例えばシクロヘキサノンパーオキシド等)を重合開始剤としてラジカル重合することにより、水酸基含有液状ポリイソプレン又はポリブタジエンが得られる。重合開始剤の使用量はジエンモノマー100gに対して例えばH22を用いる場合には1.0〜50g、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]を用いる場合には5.0〜100g、シクロヘキサノンパーオキシドを用いる場合には5.0〜100gがそれぞれ適切である。重合は無溶媒で行うことも可能であるが、反応の制御の容易さ等のため溶媒を用いるのが好ましい。溶媒としてはエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等が通常用いられる。反応温度は80〜150℃、反応時間は0.5〜15時間が適切である。
また、イソプレン又はブタジエンをアニオン重合する場合、触媒としてナフタレンジリチウムなどのジリチウム化合物を用い、ジエンモノマーをアニオン重合させてリビングポリマーを製造し、さらにモノエポキシ化合物等を反応させることによっても水酸基含有液状ポリイソプレン又はポリブタジエンを得ることができる。重合は無溶媒で行うことも可能であるが、ラジカル重合の場合と同様の観点から溶媒を用いるのが好ましい。溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素が好ましく用いられる。反応温度は50〜100℃、反応時間は1〜10時間が適当である。モノエポキシ化合物としては、例えばエチレンオキシドやプロピレンオキシドなどを用いることができる。
このようなジリチウム化合物を触媒として用い、アニオン重合によりリビングポリマーを製造し、モノエポキシ化合物などを反応させる方法は、通常分子鎖の両末端に水酸基を有するポリオール化合物が得られ、また、ミクロ構造の制御が可能であるので、好ましい方法である。
また、前記ラジカル重合法及びアニオン重合法のいずれにおいても、所望により、共重合可能な他の単量体、例えばスチレン、エチレン、プロピレン、ジエン系化合物などを適宜量共重合させることができる。
このようにして得られた水酸基含有ポリイソプレン及び水酸基含有ポリブタジエンを、従来公知の方法で水素添加処理することにより、所望の水酸基含有ポリイソプレンの水素添加物及び水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物を得ることができる。
水素添加処理は、例えば有機溶媒中において、水素加圧下で水添触媒の存在下に行われる。水添触媒としては、例えばパラジウム−カーボン、還元ニッケル、ロジウム系などの不均一系触媒、あるいはチーグラー系の均一触媒等を用いることができる。
不均一系触媒を用いる場合には、適当な有機溶媒中において、常温〜200℃程度の反応温度で、常圧〜10MPa程度の水素加圧下にて水素添加反応が行われる。反応時間は、1〜48時間程度である。
一方、均一系触媒を用いる場合には、適当な溶媒中において、常温〜150℃程度の反応温度で、常圧〜5MPa程度の水素加圧下にて水素添加反応が行われる。反応時間は1〜24時間程度である。
外装部材におけるフィラーとして、金属水酸化物粒子、金属酸化物粒子及び金属窒化物粒子の中から選ばれる少なくとも1種の熱伝導性を有する粒子が好適に用いられる。
ここで、金属水酸化物粒子としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの粒子や繊維が、金属酸化物粒子としては、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ケイ素などの粒子や繊維が、金属窒化物粒子としては、例えば窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなどの粒子や繊維が挙げられる。
また、熱伝導性フィラーとして、銅、アルミニウム、鉄などの金属粒子や、炭化ケイ素などの金属炭化物粒子等の熱を伝えやすい物質も用いることができる。
また、吸水性・吸ガス性のある粒子は外装部材の有機化合物等と容易に反応しないようなものであれば特に限定されるものではないが、例えば、水素化カルシウム、水素化ストロンチウム、水素化バリウム、水素化アルミニウムリチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム等を挙げることが出来る。このような粒子を熱伝導性粒子と併用することで、熱による劣化に加えて、水分や酸素による劣化を低減することができる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の中でもアルミナ粒子、窒化アルミニウム粒子、水酸化アルミニウム粒子、窒化ホウ素粒子が、分散性がよく、熱伝導性を高くできるので好ましい。特に電気絶縁性が要求される用途では、電気絶縁性が高く熱伝導性の高い物質として金属酸化物粒子や金属窒化物粒子が好ましく、アルミナ粒子、窒化アルミニウム粒子、窒化ホウ素粒子が好ましい。
これらの熱伝導性を有するフィラーは、粉状、粒状、球状又は針状でもよく、高充填性や薄膜成形性などの用途に応じて粒径及び粒径分布を適宜選択することができる。また、マトリクスとフィラーの濡れ性を改良する等の目的から表面処理されているものでもよい。
本発明においては、熱伝導性を有するフィラーは、樹脂成分100質量部に対して、100〜5000質量部の割合で配合される。この配合量が100質量部以上であれば、良好な熱伝導率が得られ、5000質量部以下であれば、適度の柔軟性を確保することができ、均質な成形体を作製することができる。熱伝導性を有するフィラーの好ましい配合量は200〜4000質量部であり、特に800〜2500質量部が好ましい。
外装部材においては、前記ポリオール化合物の水酸基と反応して、それを架橋、硬化させるため、必要により硬化剤が用いられる。
この硬化剤としては、得られる硬化物である外装部材の物性の観点から、ポリイソシアネート化合物が好適である。このポリイソシアネート化合物は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機化合物であって、その種類に特に制限はない。
このポリイソシアネート化合物としては、公知の芳香族、脂肪族、脂環式のものを挙げることができる。具体的には、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−と2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物(以上全てMDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の脂肪族・芳香族ポリイソシアネート(イソシアネート基が、脂肪族炭化水素基を介して芳香族環と結合したポリイソシアネート、すなわち分子中に芳香族環と直接結合したイソシアネート基を有さないポリイソシアネート);ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートを挙げることができる。
その他、前記ポリイソシアネート化合物の環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレット変性体、さらにはエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオールの水素添加物、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物と前記ポリイソシアネート化合物との付加反応物等が用いられる。
また、これらポリイソシアネート化合物は2種以上を混合して用いることもでき、さらにこれらポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をフェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン類、アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミン、α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナトリウム、ホウ酸等のブロック剤でブロックしたいわゆるブロックイソシアネート化合物をも用いることができる。
この硬化剤の含有量は、架橋度(硬化度)、硬化物である外装部材の物性及び経済性のバランスなどの観点から、(硬化剤としての反応性基)/(水酸基)のモル比が、0.5〜2.5、好ましくは0.7〜1.5、より好ましくは0.9〜1.2になる量である。
前記硬化剤としての反応性基としては、同硬化剤がポリイソシアネート化合物の場合には、イソシアネート基(NCO基)を挙げることができる。
なお、後で説明するように、任意成分として鎖延長剤である単鎖ジオールやジアミン、他のポリオールを用いる場合には、これらの化合物における水酸基量やアミノ基量を加味して、硬化剤量を定めることが肝要である。
外装部材においては、柔軟性を高めるために、必要に応じて可塑剤を含有させることができる。この可塑剤の種類に特に制限はなく、通常の可塑剤を用いることができるが、耐熱性に優れ、ブリードの少ない化合物として、炭化水素系可塑剤が好ましく、例えばα−オレフィンオリゴマーやその水素添加物、パラフィン系オイルなどを好ましく用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記パラフィン系オイルとしては、例えば流動パラフィン、パラフィン系プロセスオイル又はこれらの混合オイルなどを挙げることができる。
可塑剤を使用する場合、その配合量は、硬化物である外装部材の性状及びブリード抑制などの観点から、前記ポリオール100質量部に対して、1000質量部以下が好ましく、100〜500質量部がより好ましく、150〜350質量部がさらに好ましい。
外装部材においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、物性改良(粘度低下によるプロセス性改良、機械強度、耐熱性、耐候性、耐薬品性などの向上)、コストダウン、その他の目的のために、必要に応じ、任意成分として、他のポリオール、鎖延長剤としての短鎖ジオールやジアミン、前記熱伝導性フィラー以外の無機充填材や有機充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料や染料などの着色剤等を含有させることができる。
鎖延長剤としての短鎖ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが、ジアミンとしては、例えばトリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。
熱伝導性を有するフィラー以外の無機充填材としては、例えば、ガラス球、ガラスフレーク、ガラス繊維、カーボンブラック(チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック)、炭素繊維、グラファイト、アスベスト、カオリンクレー、ロウ石クレー、タルク、カスミ石、クリオライト、ケイ灰石、ケイソウ土、スレート粉、ホワイティング、長石粉、マイカ、セッコウ、石英粉、微粉珪酸、アタバルジャイト、セリサイト、火山灰、蛭石、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、チタン酸カリウム、ボロンナイトライト、二硫化モリブデン等を挙げることができる。
一方有機充填材としては、例えばゴム粉末、セルロース、リグニン、キチン質、皮革粉、ヤシ殻、木粉、木綿、麻、羊毛、絹等の天然系の繊維、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、アセテート、アクリル等の合成繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの合成樹脂粉末や顆粒などを挙げることができる。外装部材を保護層の上に配置させるには接着剤を用いて貼り付ける方法が一般的である。
接着剤の例としては、エチレン酢酸ビニル共重合体等の接着性ポリオレフィン系フイルム系、ニトリルゴム、クロロプレンゴムなどのゴム系のものを使用することができる。
上記のようにして得られる外装部材は放熱性、熱伝導性、密着性、柔軟性に優れている。
次に、金属部材について説明する。
前記外装部材には金属部材を外側に配置してもよい。外装部材の外側に金属部材を配置することにより放熱効果をさらに上昇させることができる。この金属部材は、例えば厚さ0.1mm程度の銅板やアルミニウム板であり、この金属部材の採用により、外装部材からの放熱または伝熱が促進され、有機EL素子の温度上昇をより効果的に防止できる。
金属部材を外装部材の上に配置させるには接着剤を用いて貼り付ける方法が一般的である。
次に、筐体について説明する。
有機ELパネルは、構成された基板、有機EL素子、保護層、外装部材を支持するため、または保護の目的や意匠性を高めるために筐体を配置してもよい。図8は、筐体を含む有機ELパネルを示す。外装部材を接着等により筐体に接続することで基板、有機EL層、保護層、外装部材及び筐体を有機エレクトロルミネッセンスパネルとして構成する。図8において、1〜6は前記図1におけるものと同じであり、2〜4を合わせた層20が有機EL素子、50が筐体である。
これにより、接触等圧力を適度に分散して素子破壊を抑制すると共に、有機ELパネルの蓄熱が低減される。
筐体を作製するための材料としては、金属(アルミニウム、鉄、銅、SUS等)、電気絶縁性ガラス、電気絶縁性高分子化合物および電気絶縁性気密流体等があるが、放熱性に優れ、軽量化という観点からアルミニウム、銅が好ましい。
有機ELパネルには、配線が施されていてもよい。基板内に薄膜トランジスタ(TFT)やコンデンサーを形成させてもよい。
本発明の有機ELパネルはテレビ、パソコンモニター、携帯電話等の携帯端末用各種ディスプレー、表示装置、液晶用バックライト、面発光光源、照明、発光型広告体のような各種発光光源等に用いられる。
次に、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた物性等は、以下に示す方法に従って測定した。
<外装部材>
(1)ショアーE硬度
JIS K6253に準じて測定した。
(2)熱伝導率
70mm×50mm×1mmの試験片を作製し、熱伝導率計[京都電子工業(株)製、TPA−501]にて、センサー(HTK−14タイプ)を用い、ホットディスク法により測定した。
製造例1(炭化水素系化合物の製造)
(1)メタロセン錯体を用いた1−デセンの二量化
窒素置換した内容積5リットルの三つ口フラスコに、1−デセン3.0kg、メタロセン錯体であるビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(ジルコノセンジクロライドともいう)0.9g(3ミリモル)及びメチルアルミノキサン(アルベマール社製、アルミニウム換算8ミリモル)を順次添加し、室温(20℃以下)にて攪拌を行った。反応液は、黄色から赤褐色に変化した。反応を開始してから48時間経過後、メタノールを加えて反応を停止させ、続いて塩酸水溶液を反応液に添加して有機層を洗浄した。次に、有機層を真空蒸留し、沸点120〜125℃/26.6Pa(0.2Torr)の留分(デセン二量体)2.5kgを得た。この留分をガスクロマトグラフィーで分析したところ、デセン二量体の濃度は99質量%であり、デセン二量体中のビニリデンオレフィン比率は97モル質量%であった。
(2)ビニリデンオレフィンの二量化及び水添工程
窒素置換した5リットルの三つ口フラスコに、前項で得られた二量体2.5kgとジエチルアルミニウムクロリドの13質量%トルエン溶液4.3ミリリットルを加え、攪拌しながら50℃の油浴に浸し、35質量%塩化水素水10ミリリットルを添加した。1時間後、希塩酸を加えて反応を停止し、触媒成分を分解、除去して得られた溶液から、減圧蒸留で未反応原料を除去した。次に、二量化反応生成物を内容積5リットルオートクレーブに移し、これに5質量%パラジウム・アルミナ5gを添加してから窒素置換し、さらに水素置換してから昇温し、水素圧0.8MPaにて水添反応を8時間行なった。水素の吸収がそれ以上起きないことを確かめてから、降温・脱圧し、水添生成物をオートクレーブから取り出した。水添物から触媒を濾別し、無色透明で油状物2.2kgを得た。油状物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、炭素数40の飽和水素の割合は92.6質量%であった。
<有機ELパネル>
(1)駆動電圧、電流密度
ITO(陽極)とAl(陰極)間に通電したときの電圧(単位:V)と電流密度(単位:mA/cm2)を計測した。
(2)発光輝度(半減寿命)
駆動電力10V、10mA/cm2で通電した時の輝度(単位:cd/m2)を分光放射輝度計CS1000A(コニカミノルタ社製)で計測した。初期発光輝度1250cd/m2が1/2に低下する時間(半減寿命:単位は時間)を測定した。
(3)パネル温度
有機ELパネルの発光面側(基板の有機EL素子形成面と反対側、発光面積80mm×40mm)の温度測定面に黒体スプレー〔タスコジャパン株式会社製TH1−1B(放射率:0.94)〕を全面に塗布し、その黒体から放射される熱量を測定(KEYENCE社製、超小型デジタル放射温度FTシリーズ)することにより、パネルの温度を測定した。測定環境は室温(22℃)で一定である。
[実施例1]
外装部材は以下の手順で作製した。
水添ポリイソプレンポリオール〔出光興産(株)製、商品名「EPOL」、1,4−結合80モル%、数平均分子量2500、平均水酸基含有量0.90モル/kg、1分子中の平均水酸基数2.3個〕100質量部に、窒化アルミニウム粉末〔(株)トクヤマ製、平均粒径1.1μm〕250質量部、及びポリイソシアネート化合物(硬化剤)として水添MDI〔住友バイエルウレタン(株)製、商品名「ディスモジュールW」〕を、NCO/OHモル比が1.05になるように加え、攪拌混合した。
その後、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート[共同薬品(株)製]0.01質量部を加え、1mm厚の金型にて、10MPa、120℃、1時間の条件で硬化させたのち、70℃で15時間養生を行った。得られた外装部材のショアーE硬度は76であり、熱伝導率は1.35W/m・Kであった。
以下の手順で有機EL素子を基板に貼り付けた。
使用した化合物は下記のHI、HT、BH、BD、GD、RH、RDである。
104mmL×64mmW×0.7mmTのITO透明電極(陽極)ライン付きガラス製の基板〔ジオマティック社製、ITOの膜厚130nm〕をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚60nmの正孔注入膜(HI)を成膜した。この膜は、正孔注入層として機能する。正孔注入層の成膜に続けて、この膜上に膜厚15nmの正孔輸送膜(HT)を成膜した。この膜は正孔輸送層として機能する。
Figure 0005390778
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さらに、正孔輸送膜の成膜に続けて、膜厚5nmにて赤色ホスト材料(RH)と赤色ドーパント材料(RD)を、RDが0.5質量%となるように蒸着して成膜し、第1発光層とした。
この第1発光層は赤色発光する。次いで、電荷障壁層として、正孔輸送材料(HT)を膜厚5nmの膜を成膜した。電荷障壁層上に青色ホスト材料(BH)と青色ドーパント材料(BD)を、BDが7.5質量%となるように蒸着し成膜し、膜厚が10nmの青色発光層(第2発光層)とした。
次いで、第3発光層として、膜厚30nmにてBHと緑色ドーパント材料(GD)を、GDが10質量%となるように、蒸着し成膜し、緑系発光層とした。この膜上に、電子輸送層として膜厚20nmのトリス(8−キノリノール)アルミニウム膜(Alq3膜)を成膜した。この後、電子注入層としてLiF膜を1.6nmの厚みになるように形成させた。このLiF膜上に金属Alを150nm蒸着させ金属陰極を形成させ有機EL素子を作製した。
有機ELパネルは以下のようにして作製された。
ガラス基板上に形成された有機EL素子上(陰極側)に保護層として窒化ケイ素膜を堆積し絶縁性パシベーション膜を形成した。窒化ケイ素膜の形成においては、マイクロ波励起プラズマを用いたプラズマCVD法を用い、Ar:N2:H2:SiH4=80:18:1.5:0.5の体積比のガスを用いた。プロセス圧力は67Paとした。基板裏面より13.56MHzの高周波を印加し、基板表面にバイアス電位として、−5V程度の電位を発生させ、プラズマ中のイオンを照射した。窒化ケイ素成膜時の基板温度は室温として、プラズマにより不可避的に加熱される以外に加熱手段による加熱は行わなかった。膜厚が50nmになるように成膜した。プラズマによる加熱を押さえるため基板を冷却しながら気相成長を行ってもよい。
次いで、前記の外装部材を窒素ガスで充填されたグローボックス中、90度で1時間乾燥させた後、グローボックス中で前記パッシベーション膜上に貼り合わせた。
このときの有機ELパネルの発光面積は80mm×40mmとなった。
有機ELパネルは以下の手順で評価した。図2は温度測定位置を示す略図である。
ITO(陽極)とAl(陰極)の間に10Vで通電して、熱伝導率、電流密度、輝度半減寿命を測定し、さらに有機ELパネルの発光面側の80mm×40mmの図2に示す場所、基板中心部(点線部9)、基板周辺部(点線部10)の2点の基板温度を測定した。
基板中心部(46℃)と基板周辺部(42.8℃)の温度差も3.2℃と差が小さく、温度差による有機EL素子の発光ムラ(輝度差)が抑制された。また、中心部の温度が46℃と定電流(10mA/cm2)駆動時の輝度半減寿命も17000時間と長寿命であった。
上記実施例1および下記実施例2〜8いずれの有機ELパネルにおいても、外装部材を筐体に固定しても、ショート等、素子破壊が起こらず発光した。
[比較例1]
有機ELパネルに外装部材を配置しない以外は、実施例1と同様にして比較用の有機ELパネルを作製し、駆動電圧10V時、電流密度、輝度半減寿命、有機ELパネル温度を測定した。このとき、基板中心部(48.4℃)と基板周辺部(43.1℃)の温度差も5.3℃と差が大きくなり、温度差による有機EL素子の発光ムラ(輝度差)が観測された。また、中心部の温度が48.4℃と実施例1と比較して高温であるため、有機EL素子の熱劣化が進み、定電流(10mA/cm2)駆動時の輝度半減寿命も15300時間と短くなった。
また、保護膜を介してこの比較用の有機ELパネルの背面(陰極)を筐体(厚さ2mmのアルミ板)に接着剤(熱伝導性接着剤 EW2070、住友スリーエム社製)で固定した場合、ショートして素子破壊を起こした。
図3は上記実施例1の有機ELパネルおよび比較例1おける比較用の有機ELパネル、並びに下記実施例2〜6における有機ELパネルとの構成の違いおよび温度測定時の状況を示す模式図である〔図3において陽極と陰極は表示せず〕。
(3-1)は「比較例1における比較用の有機ELパネルの層構成」、(3-2)は「比較用の有機ELパネルの基板に黒体8を塗布して基板面の温度を測定する状態(比較例1)」、(3-3)は「保護層5の上に外装部材を密着させて基板面の温度を測定する状態(実施例1〜4)」、(3-4)は「保護層5の上に外装部材6を密着させ、さらにその上に銅板を密着させて基板面の温度を測定する状態(実施例5)」および「保護層5の上に外装部材6を密着させ、その上に金属部材7を密着させて、さらに基板の周囲に外装部材6を貼付して基板面の温度を測定する状態(実施例6)」を示す。
[実施例2]
実施例1の外装部材における窒化アルミニウム粉末の量を160質量部に変更した以外は実施例1と同様にして外装部材を作製した。得られた外装部材のショアーE硬度は59であり、熱伝導率は1.04W/m・Kであった。実施例1と同様にして有機ELパネルを作製し、電流密度、有機ELパネル温度、輝度半減寿命を測定した。
[実施例3]
外装部材を以下の手順で作製した。
「EPOL」50質量部と、水添ポリブタジエンポリオール〔米国サートマー社製、商品名「KRASOL HLBH−P3000」、1,4−結合35モル%、数平均分子量3100、平均水酸基含有量0.56モル/kg、1分子中の平均水酸基数1.9個〕50質量部に、ポリアルファーオレフィン〔出光興産(株)製、商品名「PAO5010」〕200質量部、アルミナ粉末〔昭和タイタニウム(株)製、商品名「アルナビーズCBA−20S」、平均粒径10μm〕1250質量部、ポリイソシアネート化合物として水添MDI〔住友バイエルウレタン(株)製、商品名「ディスモジュールW」〕を、NCO/OHモル比が1.05になるように加え、攪拌混合した。その後、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート〔共同薬品(株)製〕0.01質量部を加え、1mm厚の金型にて、10MPa、120℃、1時間の条件で硬化させたのち、70℃で15時間養生を行った。得られた外装部材のショアーE硬度は30であり、熱伝導率は1.35W/m・Kであった。実施例1と同様にして有機ELパネルを作製し、電流密度、有機ELパネル温度、輝度半減寿命を測定した。
[実施例4]
実施例3の外装部材におけるアルミナの替わりに実施例1で用いた窒化アルミニウムを1250質量部添加し、かつ「PAO5010」の替わりに製造例1で得られた炭化水素系化合物200質量部を添加した以外は、実施例3と同様にして外装部材を作製した。得られた外装部材のショアーE硬度は26であり、熱伝導率は1.88W/m・Kであった。実施例1と同様にして有機ELパネルを作製し、電流密度、有機ELパネル温度、輝度半減寿命を測定した。
基板中心部(44.7℃)と基板周辺部(42.3℃)の温度差も2.4℃と差が小さく、温度差による有機EL素子の発光ムラ(輝度差)が抑制された。また、中心部の温度が44.7℃と低く抑えられ、定電流(10mA/cm2)駆動時の輝度半減寿命も17900時間と長寿命であった。
〔実施例5〕
実施例4の外装部材を貼り付けた有機ELパネルに金属部材7(厚さ0.1mmの銅板)を配置した以外、実施例1と同様にして電流密度、有機ELパネル温度、輝度半減寿命を測定した。
基板中心部(43.6℃)と基板周辺部(41.8℃)の温度差も1.8℃と差が小さく、温度差による有機EL素子の発光ムラ(輝度差)が抑制された。また、中心部の温度が43.6℃と低く抑えられ、定電流(10mA/cm2)駆動時の輝度半減寿命も18800時間と長寿命であった。
〔実施例6〕
実施例5の外装部材と銅板を貼り付けた有機ELパネルに光取り出し面の外周部に外装部材6を貼り付けた以外、実施例1と同様に、電流密度、輝度半減寿命、パネル温度を測定した。
基板中心部(41.4℃)と基板周辺部(40.1℃)の温度差も1.3℃と差が小さく、温度差による有機EL素子の発光ムラ(輝度差)が抑制された。また、中心部の温度が41.4℃と低く抑えられ、定電流(10mA/cm2)駆動時の輝度半減寿命も20700時間と長寿命であった。
〔実施例7〕
実施例4の基板を芳香族ポリカーボネート樹脂(厚み0.2μm)にITO透明電極(陽極)を100nm蒸着したフレキシブルな透明基板に替えた以外は実施例4と同様に有機ELパネルを作製し、実施例5と同様に、電流密度、輝度半減寿命、パネル温度を測定した。
ショアーE硬度25とやわらかい外装部材を用いることにより、基板を曲げた場合の放外装部材の変形に対する追従性がよく、外装部材の保護層に対する密着性が保持され、かつ良好な放熱特性を示した。
〔実施例8〕
外装部材に図4に示すような切れ目(溝幅:縦横とも0.2mm、溝ピッチ:縦横とも
1mm、溝深さ:0.5mm)を付与したこと以外は実施例7と同様にして有機ELパネルを作製して各特性値を測定した。使用した外装部材の(みかけの)ショアーE硬度は20であり、熱伝導率は1.40W/m・Kであった。実施例5と同様に、電流密度、輝度半減寿命、パネル温度を測定した。
外装部材に切れ目を付与することにより、有機ELパネルを曲げた場合の変形に対する追従性がよく、外装部材の保護層に対する密着性が保持され、かつ、良好な放熱特性を示した。
[比較例2]
実施例3の外装部材のフィラーであるアルミナ粉末95質量部を添加した以外は、実施例3と同様にして外装部材を作製した。得られた外装部材のショアーE硬度は8であり、熱伝導率は0.4W/m・Kであった。実施例1と同様にして有機ELパネルを作製し、電流密度、有機ELパネル温度、輝度半減寿命を測定した。この場合、十分柔軟性が得られたが、熱伝導率が低いため放熱効果が得られず、比較例1と同様に寿命が15500時間程度と短かった。
[比較例3]
実施例3の外装部材のフィラーであるアルミナ粉末6000質量部を添加した以外は、実施例3と同様にして外装部材を作製した。得られた外装部材のショアーE硬度は85であり、熱伝導率は11W/m・Kであった。実施例1と同様にして有機ELパネルを作製し、電流密度、有機ELパネル温度、輝度半減寿命を測定した。この場合、熱伝導率が11W/m・Kと十分高い放熱性があるが、ショアーE硬度は85と硬いことから有機EL素子との密着性が悪く、発熱により生じる歪みを緩和できず、有機ELパネルを構成する部材の剥離し、有機ELパネルが破損した。
上記実施例1〜8および比較例1〜3で得られた結果を表1に示す。
Figure 0005390778
放熱性と柔軟性を有する外装部材が形成された本発明の有機ELパネルは寿命が延長され、グラフィックディスプレイの画素やテレビ画像表示装置の画素、あるいは面光源等として有効に利用できる。
本発明の有機ELパネルの層構成を示す模式図である。 有機ELパネルを評価する際の温度測定位置を示す図である。 比較例1おける比較用の有機ELパネルと実施例1〜6における有機ELパネルとの構成の違いおよび温度測定時の状況を示す模式図である(図3においては、陽極と陰極は表示せず)。 溝状のくぼみが形成された外装部材を示す模式図である。 本発明の有機ELパネルにおける有機EL素子の層構成を示す模式図である。 外装部材の内側に封止材層、さらにその内側にパッシベーション膜を有する本発明の有機ELパネルの層構成を示す模式図である。 外装部材の内側に封止材層、さらにその内側に封入物層を有する本発明の有機ELパネルの層構成を示す模式図である。 外装部材の外側に筐体を有する本発明の有機ELパネルの層構成を示す模式図である。
符号の説明
1:基板
2:有機EL素子における陽極
3:有機EL素子における有機発光層
4:有機EL素子における陰極
5:保護層
6:外装部材
7:金属部材
8:黒体
9:基板中心部温度測定箇所
10:基板周辺部の温度測定箇所
11:第1発光層
12:第2発光層
13:第3発光層
14:正孔注入層
15:正孔輸送層
16:電子障壁層
17:電子輸送層
18:パッシベーション膜
20:有機EL素子
30:封止材層
40:封入物
50:筐体

Claims (12)

  1. (A)基板の一方の面に、陽極と陰極の間に有機発光層が狭持された有機エレクトロルミネッセンス素子が形成され、
    (B)該有機エレクトロルミネッセンス素子の前記基板側とは反対側の外表面に保護層が形成され、
    (C)該保護層の外表面にショアーE硬度10〜80、かつ熱伝導率が1.04〜20.0W/m・Kの外装部材が配置され、
    (D)該外装部材は、樹脂成分とフィラーを含み、該フィラーが樹脂成分100質量部に対して100〜5000質量部の割合で配合されてなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  2. 該外装部材の熱伝導率が1.04〜1.88W/m・Kである請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  3. 前記フィラーが、金属水酸化物、金属酸化物、及び金属窒化物から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  4. 前記外装部材の外側に金属部材が配置された請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  5. 前記基板が柔軟性を有する請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  6. 前記基板を構成する材料が、前記外装部材と同一である請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  7. 前記外装部材の外面に有機エレクトロルミネッセンス素子に達しない切れ目を付与した、請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  8. 外装部材を構成する樹脂成分がポリオール化合物と硬化剤とを含むものである請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  9. 前記ポリオール化合物が水酸基含有ポリイソプレン及び/または水酸基含有ポリブタジエンである請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  10. 筐体をさらに含み、前記筐体が前記外装部材と接して構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  11. 前記保護層がパッシベーション膜である請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  12. 前記保護層がパッシベーション膜と前記パッシベーション膜上に形成された封止材層である請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
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