JP5389609B2 - 自励式発電機の進相負荷保護装置 - Google Patents
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Description
界磁巻線6に対してブラシ8を介して接続される自動電圧調整器(AVR)10は、励磁巻線3の両端が入力側に接続された整流器11と、整流器11と接地間に設けられ整流器11の出力電圧を平滑化するためのコンデンサ12と、界磁巻線6に並列に接続されたフライホイールダイオード13と、オン・オフ制御することで界磁巻線6に界磁電流を流すトランジスタ14と、界磁電流をPWM制御する界磁電流駆動回路(界磁電流駆動手段)15とを備えている。界磁巻線6の一端は整流器11の出力側に接続され、界磁巻線6の他端はトランジスタ14のコレクタ側に接続される。
また、発電巻線2の出力側は、ブラシ8を介して負荷9に接続されるとともに、検出された出力電圧が界磁電流駆動回路15に入力されるように構成されている。
自動電圧調整器(AVR)10によれば、界磁巻線6に供給される電流をトランジスタ14のオン・オフで制御することにより発電巻線2から出力される電圧を予め設定された電圧に保持するように動作する。
また、トランジスタ42のベースに電圧降下用の大型のリード抵抗41を接続し、デバイスの発熱を抑制する必要があった。
すなわち、自己バイアス回路において、トランジスタ42,43に必要な機能は短絡動作のみであり、それが実現できればAVR内デバイスの発熱を抑制でき、保護デバイスは大幅に小型化できる上に、逆起電圧による回路破損の可能性を大幅に下げられる。
前記界磁巻線(6)に直列に接続し、前記自動電圧調整器(10)が有する駆動回路(23)によりオン・オフ制御を行って前記界磁巻線(6)に界磁電流を流すための界磁電流制御用ドライバ(21)と、
前記界磁巻線(6)に並列に接続し、オン動作させることで界磁巻線(6)に短絡電流を流す進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)と、
前記界磁電流制御用ドライバ(21)及び前記進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)について、相互に常時反転動作させる制御手段(24)と、を有し、
前記界磁電流制御用ドライバ及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバの駆動電源としてブートストラップ回路(30)を接続する一方、
前記ブートストラップ回路(30)は、前記界磁電流制御用ドライバ(21)がオン時に電荷を蓄積し、前記界磁電流制御用ドライバ(21)がオフ時に前記短絡電流を流すために前記進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)をオン動作させる容量部(32)を備える点に第1の特徴がある。
前記制御手段(24)を前記進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)から電気的に絶縁して接続するフォトカプラ(33)を備えた点に第2の特徴がある。
前記界磁電流制御用ドライバ(21)及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)をNch-MOSFETで構成する点に第3の特徴がある。
前記制御手段(24)は、前記界磁電流制御用ドライバ(21)及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)をそれぞれ任意のパルス幅と位相で制御することで別のタイミングで電圧駆動する点に第4の特徴がある。
すなわち、各ドライバの駆動電源としてブートストラップ回路を用いることにより、1系統の電源で界磁電流制御用ドライバ(21)及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)の両者を飽和領域で動作するのに十分なゲート電圧を確保できる。その結果、オン時における各ドライバの発熱を抑制することができ、各ドライバとして小型のデバイスを採用することが可能となる。
また、各ドライバを相互に常時反転動作させる制御手段(24)を備えることで、各ドライバが同時にオンすることを回避することができる。
界磁巻線6には、界磁巻線6に界磁電流を流すための界磁電流制御用ドライバ21が直列に接続されている。この界磁電流制御用ドライバ21は、自動電圧調整器10が有するFET駆動回路23によりオン・オフ制御を行うことで、界磁巻線6に界磁電流を流すようになっている。界磁電流制御用ドライバ21は、キャリアが電子(n型チャンネル)であるNch-MOSFETで構成されている。
ブートストラップ回路30は、ダイオード31と、容量部32と、発光ダイオード33a及びフォトトランジスタ33bを備えたフォトカプラ33を有して構成され、進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22のゲート部とソース部との間に容量部32が接続され、進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22のゲート部及び容量部32に、直流電源26に対して順方向となるダイオード31が電源線27を介して接続されている。
フォトカプラ33は、進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22とCPU24との電気的な絶縁を図るためのものである。すなわち、界磁電流制御用ドライバ21がオフ時において、進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22の基準電位はCPU24の基準電位と異なるため、CPU24の駆動信号を光信号に変換し、この光信号により進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22が駆動されるようになっている。
したがってブートストラップ回路30は、CPU24からの駆動信号により界磁電流制御用ドライバ21がオン時(導通時)で進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22がオフ時(非導通時)に、容量部32に直流電源26からダイオード31を介して電荷が蓄積され、界磁電流制御用ドライバ21がオフ時(非導通時)において、CPU24からの駆動信号が発光ダイオード33aで光信号に変換され、この光信号によりフォトトランジスタ33bが導通することでフォトカプラ33の出力側が短絡し、容量部32に蓄積された電荷による独立した電源として進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22が駆動される。
界磁電流制御用ドライバ21及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22のどちらかをオンさせることで、界磁電流を進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22の内部のソース・ドレイン間に存在する寄生ダイオードをフライダイオードとして用いた上で進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22をオンさせ、同期整流させて損失を低減することができる。
界磁電流制御用ドライバ21及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22はそれぞれ独立した電源で駆動できるため、CPU24の制御プログラムによりそれぞれ任意のパルス幅、位相での制御が可能となる。
すなわち、図3に示すように、界磁電流制御用ドライバ21及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22の常時反転動作(ON/OFF)において、進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22のオン時間を長く設定し、界磁電流制御用ドライバ21及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22をそれぞれ別のタイミングで電圧駆動することができる。
また、進相負荷が接続時において、逆起電力が生じる位相で「界磁電流制御用ドライバ21がオフ、進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22がオン」する必要があるが、CPU24の制御プログラムで容易に設定することができる。
ブートストラップ回路30において、CPU24からの駆動信号により界磁電流制御用ドライバ21がオン時(導通時)で進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22がオフ時(非導通時)に、容量部32に直流電源26からダイオード31を介して電荷が蓄積される。
また、界磁電流制御用ドライバ21がオフ時(非導通時)で進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22がオン時(導通時)に、界磁巻線6に発生した逆起電力による短絡電流が界磁巻線6及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22で構成される閉回路中を流れることで、AVR側のコンデンサ12へ影響を与えることを防止する。
まず、自己バイアス回路40により動作する進相負荷保護トランジスタ(トランジスタ42,43)は点弧タイミングを制御できない(受動的動作)。すなわち、自己バイアス回路40の場合、進相負荷が接続され界磁巻線6に逆起電力が発生しない限り、トランジスタ42,43は動作しない。そのため、AVRのデジタル化(マイコン制御)を行う際、進相負荷接続時に直接マイコンで界磁電流制御FET14を制御するためには、進相負荷保護トランジスタ(トランジスタ42,43)と界磁電流制御FET14の同時オン(短絡)を回避する回路や制御が必要となっていた。
これに対して上述した進相負荷保護装置によれば、ブートストラップ回路30により界磁電流制御用ドライバ21及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ22をCPU24で制御することにより、予め決められたプログラムでマイコン制御することが可能となり、各ドライバの同時オン(短絡)の発生をソフトウェアで回避することができる。
これに対して本例の進相負荷保護装置によれば、界磁電流制御用ドライバ(FET)21か進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(FET)22のどちらか一方が短絡故障した時点で、両方のFETに短絡状態が生じるため両者が破損し、AVRのユニットは破損するものの、界磁電流が流れず発電機出力が上昇することがなくなるので、発電機が過電圧のまま発電を続けるという事態を回避できる。
Claims (4)
- エンジンで駆動される発電機に巻装した励磁巻線(3)の出力を整流して得られる電流を発電機出力電圧の変動に応じて界磁巻線(6)へ供給する自動電圧調整器(10)を備えた自励式発電機(1)に対して、
前記界磁巻線(6)に直列に接続し、前記自動電圧調整器(10)が有する駆動回路(23)によりオン・オフ制御を行って前記界磁巻線(6)に界磁電流を流すための界磁電流制御用ドライバ(21)と、
前記界磁巻線(6)に並列に接続し、オン動作させることで界磁巻線(6)に短絡電流を流す進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)と、
前記界磁電流制御用ドライバ(21)及び前記進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)について、相互に常時反転動作させる制御手段(24)と、を有し、
前記界磁電流制御用ドライバ及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバの駆動電源としてブートストラップ回路(30)を接続する一方、
前記ブートストラップ回路(30)は、前記界磁電流制御用ドライバ(21)がオン時に電荷を蓄積し、前記界磁電流制御用ドライバ(21)がオフ時に前記短絡電流を流すために前記進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)をオン動作させる容量部(32)を備える
ことを特徴とする自励式発電機の進相負荷保護装置。 - 前記制御手段(24)を前記進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)から電気的に絶縁して接続するフォトカプラ(33)を備えた請求項1に記載の自励式発電機の進相負荷保護装置。
- 前記界磁電流制御用ドライバ(21)及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)をNch-MOSFETで構成する請求項1に記載の自励式発電機の進相負荷保護装置。
- 前記制御手段(24)は、前記界磁電流制御用ドライバ(21)及び進相負荷保護用回転子短絡ドライバ(22)をそれぞれ任意のパルス幅と位相で制御することで別のタイミングで電圧駆動する請求項1に記載の自励式発電機の進相負荷保護装置。
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