JP5388793B2 - 加熱調理用シート、加熱調理用容器及び加熱調理用セット - Google Patents

加熱調理用シート、加熱調理用容器及び加熱調理用セット Download PDF

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Description

本発明は、加熱調理用シート、加熱調理用容器及び加熱調理用セットに関するものであり、特に、上方に配設された加熱源からの熱輻(ふく)射によって食材を炙(あぶ)り焼きするのに適した加熱調理用シート、加熱調理用容器及び加熱調理用セットに関するものである。
従来、家庭用のガスコンロ、ガステーブル等に組み込まれた魚焼きグリル、電気オーブン等の加熱調理器具を使用して魚等の食材を加熱調理する場合、食材から出る焼き汁等が下に落ちて加熱調理器具の内部が汚染されてしまうことを防止するために、アルミホイル等のシートを食材の下方に載置する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなシートが食材から出る焼き汁等を受け止めるので、加熱調理器具内の底面のみならず、加熱調理器具内に配設した焼き網、トレー等の調理用補助部材の汚染を防止することができ、加熱調理器具や調理用補助部材の清掃や手入れを短時間で容易に行うことができる。
特開2004−329808号公報
しかしながら、前記従来のシートにおいては、食材の下方に配設して使用するので、食材の表面から上方に飛散する油、煙等を防ぐことができず、加熱調理器具内の側面や天井面が汚染されてしまう。特に、食材が魚や肉のように油脂を多量に含むものである場合には、食材から発生する大量の油煙が加熱調理器具の内部のみならず、台所等のような加熱調理器具が配設された室の内部をも汚染してしまうことがある。
本発明は、前記従来の問題点を解決して、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって食材を炙り焼きする際に、該食材から出る焼き汁、油煙、臭気等を閉じ込めることができ、加熱調理器具内の汚染を防止することができるとともに、効率よく食材を加熱調理することができる衛生的な加熱調理用シート、加熱調理用容器及び加熱調理用セットを提供することを目的とする。
そのために、本発明の加熱調理用シートにおいては、熱線を透過する耐熱樹脂フィルムから成り、内部に食材を収容する加熱調理用容器の開放された上面を覆うように前記加熱調理用容器上に載置され、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって前記食材を炙り焼きするために使用される。
本発明の他の加熱調理用シートにおいては、さらに、前記耐熱樹脂フィルムは、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、又は、前記フィルムを構成する樹脂のコーティング層を表面に有する耐熱樹脂フィルムである。
本発明の更に他の加熱調理用シートにおいては、さらに、少なくとも、対向する一対の端縁の近傍には巻き癖を備え、前記端縁が前記加熱調理用容器の耳部と係合可能である。
本発明の加熱調理用容器においては、熱線を透過不能な耐熱材料から成り、上面が開放され、内部に食材を収容する収容空間を有し、前記上面を覆うように熱線を透過する加熱調理用シートが載置され、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって前記食材を炙り焼きするために使用される。
本発明の他の加熱調理用容器においては、さらに、前記収容空間の側面を画定する壁部材と、該壁部材の上端から外方に延出し、前記加熱調理用シートの端縁と係合可能な耳部とを有する。
本発明の更に他の加熱調理用容器においては、さらに、前記収容空間の下面を画定する底部材と、該底部材の表面に形成された複数の凹部とを更に有する。
本発明の加熱調理用セットにおいては、熱線を透過する耐熱樹脂フィルムから成る加熱調理用シートと、熱線を透過不能な耐熱材料から成り、上面が開放され、内部に食材を収容する収容空間を有する加熱調理用容器とから成る加熱調理用セットであって、前記加熱調理用シートを前記上面を覆うように前記加熱調理用容器上に載置し、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって前記収容空間に収容された食材を炙り焼きするために使用される。
本発明によれば、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって食材を炙り焼きする際に、食材から出る焼き汁、油煙、臭気等を閉じ込めることができ、加熱調理器具内の汚染を防止することができるとともに、効率よく食材を加熱調理することができる。
本発明の実施の形態における加熱調理用セットの平面図である。 本発明の実施の形態における加熱調理用セットの模式断面図である。 本発明の実施の形態における加熱調理用容器の斜視図である。 本発明の実施の形態における加熱調理用シートの平面図である。 本発明の実施の形態におけるシート部材によって有底容器の上面を覆う動作を示す模式側面図である。 本発明の実施の形態における加熱調理用セットを使用して食材を加熱する動作を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における加熱調理用セットの平面図、図2は本発明の実施の形態における加熱調理用セットの模式断面図、図3は本発明の実施の形態における加熱調理用容器の斜視図、図4は本発明の実施の形態における加熱調理用シートの平面図である。なお、図2おいて、(a)は図1におけるA−A矢視断面を示し、(b)は図1におけるB−B矢視断面を示す。
図において、10は本実施の形態における加熱調理用セットであり、加熱調理用シートとしてのシート部材11と、加熱調理用容器としての有底容器21とから成り、食材31を加熱調理するために使用される。本実施の形態において、食材31は、加熱調理可能な食料又は飲料であればよく、例えば、肉、魚、野菜、穀物、スープ、牛乳、油脂等であり、固形物であっても流動物であってもよく、自然食材であっても加工食材であってもよく、いかなる種類のものであってもよい。ここでは、説明の都合上、食材31が魚であるものとして説明する。
また、本実施の形態において、シート部材11、有底容器21、食材31等における各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、前記シート部材11、有底容器21、食材31等における各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
そして、前記有底容器21は、図3に示されるように、平板状の底部材22と、該底部材22の周縁から上方に向けて延出する壁部材23とを備える上面が開放された容器であり、上面以外の部分が前記底部材22及び壁部材23によって下面及び側面が画定された空間である収容空間25を備え、例えば、陶器、磁器、ガラス、セラミクス等の無機物であって、熱線を透過不能な耐熱材料から一体的に形成されたものである。なお、有底容器21の材料は、前記収容空間25の内部に食材31を収容した状態で、電気オーブン、電気トースタ、オーブンレンジ等の加熱調理器具内に載置されて加熱されることができる程度の耐熱性を備え、赤外線等の熱線を透過せずに吸収するものであれば、いかなる種類のものであってもよいが、電子レンジ内でも使用可能であること、保温性が高いこと等の条件を満たす陶器、磁器、セラミクス等であることが望ましい。
また、図に示される例において、前記底部材22の平面形状は、略長方形であるが、正方形であってもよいし、三角形であってもよいし、五角以上の多角形であってもよいし、円形であってもよいし、楕(だ)円形であってもよいし、いかなる形状であってもよい。そして、前記壁部材23の高さも比較的低く、有底容器21の形状は、全体として浅底凹状で皿のような形状となっているが、深底凹状のコップや椀(わん)のような形状であってもよい。
さらに、図に示される例において、前記底部材22の表面には、溝状の凹部としての第1凹部22a及び第2凹部22bが形成されている。前記第1凹部22aは、食材31から滲(し)み出た焼き汁等の滲(しん)出成分や、食材31の表面から脱落した鱗(うろこ)、こげ等の離脱成分などを収容する。また、第2凹部22bは、複数であって、前記第1凹部22aの延在する方向に対して交差する方向に延在し、各々の一端が第1凹部22aの側部に接続されている。各第2凹部22bは、前記第1凹部22aよりも浅く形成された溝であって、その底面は前記第1凹部22aに向かって傾斜している。
これにより、食材31からの滲出成分や離脱成分などは、まず、第2凹部22b内に入り込んだ後に、第1凹部22aへ移動して、該第1凹部22a内に収容される。したがって、加熱調理後に、食材31からの滲出成分や離脱成分などの廃棄処理等を容易に行うことができる。なお、前記第1凹部22a及び第2凹部22bの数及び配置は、必要に応じて適宜変更することができる。また、前記第1凹部22a又は第2凹部22bは、適宜省略することもできる。
さらに、図に示される例において、有底容器21は、耳部としての突出耳部24を有する。壁部材23は、長方形の底部材22の長辺に沿って延在する第1壁部材23aと長方形の底部材22の短辺に沿って延在する第2壁部材23bとを含み、前記突出耳部24は、互いに対向する第1壁部材23aのそれぞれの上縁から外方に延出するように、第1壁部材23aと一体的に形成されている。
調理人等は、調理用手袋等を使用している場合であっても、手指等によって前記突出耳部24を把持することができ、有底容器21を容易に搬送又は移動させることができる。なお、前記突出耳部24の形状は適宜変更することができるが、その外縁部24aが、図に示される例のように、有底容器21の側方に向かって突出するような形状であることが望ましい。また、前記突出耳部24の大きさ、数及び配置は、必要に応じて適宜変更することができる。さらに、前記突出耳部24は、適宜省略することもできる。
前記シート部材11は、具体的には、耐熱樹脂フィルムから成るカットシートであり、望ましくは、透明又は半透明の部材であるが、後述される加熱調理器具41の加熱源43からの赤外線等の熱線を透過する部材であればよく、必ずしも可視光を透過する必要はない。
前記耐熱樹脂フィルムは、具体的には、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、又は、これらのフィルムを構成する樹脂のコーティング層を表面に有する耐熱樹脂フィルムであって、透明又は半透明であり、十分な耐熱性を有するとともに、滑り性がよく、調理された魚等の食材31がくっつかない特性を有するものである。より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(以下、樹脂Aと称することがある。)フィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、樹脂Bと称することがある。)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(以下、樹脂Cと称することがある。)フィルム、又は、前記樹脂A、樹脂B若しくは樹脂Cのコーティング層を表面に有する耐熱樹脂フィルムであって、前記樹脂A、樹脂B及び樹脂Cの構造は、それぞれ下記式(a)、(b)及び(c)で示す通りである。
Figure 0005388793
具体例としては、前記式(a)で示される樹脂A及び式(b)で示される樹脂Bは、それぞれ、デュポン社が開発した、登録商標「テフロンPTFE」(融点:327〔℃〕)及び「テフロンPFA」(融点:302〜310〔℃〕)であって、高い耐熱性と低い表面摩擦係数を有し、滑り性に優れ、そのフィルムは、調理された魚等の食材31がくっつかない特性を有している。
また、前記式(c)で表される樹脂Cは、旧ICI社(現ビクトレックス社)が開発したポリエーテルエーテルケトン樹脂で、登録商標「VICTREX」として市販されている。この樹脂Cは、融点が344〔℃〕の高い耐熱性を有するとともに、表面摩擦係数が低く、滑り性に優れ、そのフィルムは、調理された魚等の食材31がくっつかない特性を有している。
また、前記樹脂A、樹脂B又は樹脂Cのコーティング層を表面に有する耐熱樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルムやアラミド(全芳香族ポリアミド)フィルムなどの耐熱樹脂フィルムの表面に、前記樹脂A、樹脂B又は樹脂Cを含むコーティング剤を用い、従来公知の方法によってコーティング層を形成したものであり、耐熱性に優れるとともに、滑り性がよく、調理した魚等の食材31がくっつかない特性を有している。
本実施の形態においては、前記耐熱樹脂フィルムの厚さに特に制限はなく、適宜決定することができるが、通常20〜80〔μm〕程度が好ましい。これは、厚さが厚すぎるとフィルムの柔軟性が低下し、小さいと強度が落ちるからである。
また、本実施の形態において、前記シート部材11は、略長方形状のカットシートであり、平坦(たん)な状態で提供されてもよいが、あらかじめ、丸く巻き取られて、ロール状にされた状態で提供されることが望ましい。そして、使用する際には、図4に示されるように、巻かれたシート部材11を伸ばして使用する。
なお、図4において、12は、シート部材11における巻き取られた状態の部分としてのロール部である。また、14は、シート部材11の第1端縁であって、ロール部12の軸方向(図における上下方向)に延在する端縁であり、ロール部12からの繰り出し方向(図における左右方向)の両端に位置する。なお、図4には、シート部材11が伸ばされる前の状態においてロール部12の外面に露出していた第1端縁14のみが示されており、他方の第1端縁14は、ロール部12の内部に隠れた状態となっている。また、13は、シート部材11の第2端縁であって、ロール部12からの繰り出し方向に延在する一対の端縁である。
そして、前記シート部材11は、図1及び2に示されるように、食材31を収容した有底容器21の開放された上面を覆うために使用される。この場合、シート部材11の第1端縁14が有底容器21の第1壁部材23aにほぼ沿い、シート部材11の第2端縁13が有底容器21の第2壁部材23bにほぼ沿うようにすることが望ましい。なお、第1端縁14と第1壁部材23aとが厳密に平行であり、第2端縁13と第2壁部材23bとが厳密に平行である必要はなく、有底容器21の収容空間25の上面がシート部材11によって覆われればよい。そのために、前記シート部材11は、有底容器21の上面よりも十分に大きいことが望ましい。
また、前記シート部材11は、ロール状にされた状態で提供されるので、ロール部12から繰り出しても、いわゆる巻き癖が、ある程度ついている。このような巻き癖は、それ程強いものではなく、シート部材11を平坦な状態に長時間維持すると消えてしまうものであるが、ロール部12からの繰り出し方向の両端、すなわち、第1端縁14の近傍では、消えにくく、残っている。そのため、シート部材11の一対の第1端縁14の近傍には、図2に示されるように、丸くなったロール残留部14aが発生し、これにより、第1端縁14が突出耳部24と係合可能となる。詳細には、図2(a)に示されるように、ロール残留部14aが突出耳部24の外縁部24aの周囲を覆うようになるので、第1端縁14と突出耳部24とが係合可能となる。
このように、シート部材11の両側の第1端縁14が両側の突出耳部24と係合するので、シート部材11が有底容器21から外れることが防止され、収容空間25の上面は、シート部材11によって覆われた状態が継続する。したがって、例えば、後述される加熱調理器具41が換気装置、送風装置等を備え、その調理空間42内の空気が流動するような場合であっても、収容空間25の上面をシート部材11によって覆い続けることができる。なお、シート部材11全体に巻き癖が残っている場合には、ロール状に戻ろうとする復元力によって両側の第1端縁14が中心方向に引き寄せられることとなるが、ロール残留部14aの復元力がより強くなっているので、第1端縁14と突出耳部24との係合が解除されることはない。
図2に示される例においては、有底容器21の収容空間25内に収容された食材31と収容空間25の開放された上面を覆うシート部材11とが離間しているが、必ずしも、前記食材31とシート部材11とが離間している必要はなく、前記食材31とシート部材11とが当接していてもよい。例えば、食材31の上下方向の寸法が、底部材22の表面から壁部材23の上端までの高さ寸法よりも大きい場合には、前記食材31とシート部材11とが当接し、該シート部材11における前記食材31と当接している部位が盛り上がった状態となるが、このような状態となってもよい。
また、壁部材23の上端が全範囲に亘(わた)ってシート部材11に当接していなくてもよい。つまり、壁部材23の上端の一部分とシート部材11との間に隙(すき)間が生じ、該隙間を通してシート部材11によって上面が覆われた収容空間25の内部と有底容器21の外部との空間が連通していてもよい。さらに、収容空間25の上面のすべてがシート部材11によって覆われていなくてもよい。つまり、収容空間25の上面の一部分がシート部材11によって覆われておらず、その部分を通してシート部材11によって上面が覆われた収容空間25の内部と有底容器21の外部との空間が連通していてもよい。さらに、シート部材11は、巻き癖が完全に消えてしまったものであってもよいし、最初から巻き癖がついていないものであってもよい。
次に、前記構成のシート部材11及び有底容器21の使用方法について説明する。
図5は本発明の実施の形態におけるシート部材によって有底容器の上面を覆う動作を示す模式側面図、図6は本発明の実施の形態における加熱調理用セットを使用して食材を加熱する動作を示す模式図である。
まず、調理人等は、食材31を有底容器21の収容空間25内に載置し、続いて、該収容空間25の上面をシート部材11によって覆う。この場合、ロール状に巻かれた状態で提供されたシート部材11におけるロール部12の外面に露出している第1端縁14を手指等で把持して引き、ロール部12から少し繰り出すようにする。
続いて、ロール部12から少し繰り出した第1端縁14を、図5に示されるように、有底容器21の一方(図に示される例において左方)の突出耳部24に引っ掛けて掛止させる。つまり、一方の第1端縁14を一方の突出耳部24における外縁部24aの近傍の下面に掛止させ、前記一方の第1端縁14の近傍のロール残留部14aを一方の突出耳部24の外縁部24aに係合させる。
続いて、ロール部12を有底容器21の他方(図に示される例において右方)に向けて移動させる。この際、ロール部12を手指等でルーズに、すなわち、緩く把持してロール部12の回転を許容する。すると、前記ロール残留部14aと、一方の突出耳部24の外縁部24aとの係合が維持されているので、図5に示されるように、ロール部12が他方に向けて移動するのに伴って、シート部材11がロール部12から繰り出される。
そして、シート部材11におけるロール部12から繰り出された部分が収容空間25の上面の全体に匹敵する程度の大きさとなり、ロール部12が有底容器21の他方の突出耳部24のほぼ上方に到達したら、ロール部12を下方に移動させ、該ロール部12の内部に隠れていた他方の第1端縁14を前記他方の突出耳部24に引っ掛けて掛止させる。つまり、前記他方の第1端縁14を他方の突出耳部24における外縁部24aの近傍の下面に掛止させ、前記他方の第1端縁14の近傍のロール残留部14aを他方の突出耳部24の外縁部24aに係合させる。この場合、シート部材11の大部分はロール部12から繰り出されているので、調理人等は、前記他方の第1端縁14を容易に把握することができる。
これにより、図1及び2に示されるように、食材31を収容した有底容器21の収容空間25の開放された上面がシート部材11によって覆われた状態となる。
なお、ここでは、シート部材11における一方の第1端縁14の近傍のロール残留部14aを一方の突出耳部24の外縁部24aに係合させた後に、ロール部12を有底容器21の他方に向けて移動させ、シート部材11における他方の第1端縁14の近傍のロール残留部14aを他方の突出耳部24の外縁部24aに係合させる方法について説明したが、シート部材11のほぼ全体をロール部12から繰り出した後に、シート部材11における両方の第1端縁14の近傍のロール残留部14aを両方の突出耳部24の外縁部24aに、ほぼ同時に係合させるようにしてもよい。
次に、調理人等は、図6に示されるように、食材31を収容した収容空間25の上面がシート部材11によって覆われた有底容器21を、加熱調理器具41の調理空間42内に載置する。そして、該調理空間42内の上部に配設された加熱源43から輻射された赤外線等の熱線によって食材31を加熱調理する。なお、図6において、矢印44は、加熱源43から熱線を模式的に表している。
ここで、前記加熱調理器具41は、上部に配設された加熱源43を有するものであり、例えば、電気オーブン、電気トースタ、オーブンレンジ等であるが、具体的には、調理空間42内の上部に加熱源43が配設され、該加熱源43から輻射された赤外線等の熱線によって調理空間42内の食材31を加熱調理する調理器具であれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記加熱調理器具41は、家庭用の調理器具であってもよいし、レストラン等で使用する業務用の調理器具であってもよい。さらに、前記加熱源43の他に、例えば、マイクロ波発生装置等の加熱装置、調理空間42の下部に配設された電気ヒータ等の加熱装置等を備え、前記加熱源43と併用する調理器具であってもよい。また、前記加熱源43は、例えば、赤外線ランプ、シーズヒータ等であるが、赤外線等の熱線の輻射によって食材31を加熱可能なものであれば、いかなる種類のものであってもよい。さらに、前記加熱源43からの熱線は、例えば、近赤外線であるが、可視光線を含んでいてもよいし、遠赤外線を含んでいてもよいし、いかなる周波数帯のものであってもよい。
そして、加熱調理器具41を作動させて、加熱源43から熱線を輻射させる。すると、矢印44で示されるような加熱源43からの熱線は、シート部材11を透過して有底容器21の収容空間25内に進入し、食材31の上面を照射して該上面を加熱する。これにより、食材31は、上方に配設された加熱源43からの熱輻射によって炙り焼きにされたように加熱調理される。この際に加熱された食材31から出る焼き汁、油煙、臭気等は、食材31を収容した収容空間25の上面がシート部材11によって覆われているので、収容空間25内に閉じ込められ、加熱調理器具41の調理空間42内に飛散することがない。したがって、該調理空間42の内部が食材31から出る焼き汁、油煙、臭気等によって汚染されることがない。
なお、壁部材23の上端の一部分とシート部材11との間に隙間が生じていたり、収容空間25の上面の一部分がシート部材11によって覆われていなかったりして、収容空間25の内部と調理空間42の内部とがある程度連通している場合であっても、収容空間25の上面の大部分が覆われていれば、食材31から出る焼き汁、油煙、臭気等の調理空間42への飛散が効果的に抑制される。したがって、食材31から出る焼き汁、油煙、臭気等による調理空間42の内部の汚染は、効果的に防止される。
また、加熱された食材31から滲み出た焼き汁等の滲出成分や、食材31の表面から脱落した鱗、こげ等の離脱成分などは、有底容器21の底部材22の表面に形成された第2凹部22b内に入り込んだ後に、第1凹部22aへ移動して、該第1凹部22a内に収容される。したがって、加熱調理後に、食材31からの滲出成分や離脱成分などの廃棄処理等を容易に行うことができる。また、有底容器21の清掃も容易に行うことができる。
さらに、収容空間25内に進入しても食材31を照射しなかった加熱源43からの熱線は、有底容器21の底部材22及び壁部材23の表面を照射する。この場合、有底容器21は、熱線を透過せずに吸収するので、加熱されて温度が上昇する。そして、有底容器21は、温度が上昇すると、それ自体が一種の熱源として機能し、遠赤外線等の熱線をある程度輻射する。したがって、前記食材31は、有底容器21の底部材22及び壁部材23の表面からの熱輻射によっても、炙り焼きにされたように加熱調理される。
この場合、有底容器21の底部材22の表面は、第1凹部22a及び第2凹部22bが形成されて凹凸になっているので、表面積が増大している。さらに、凹凸各部の表面の向きが変化しているので、他方向からの熱線を受けることができる。そのため、加熱源43から熱線によって照射される面積が大きく、かつ、他方向からの熱線を吸収するので、加熱源43からの熱輻射によって効率的に加熱される。したがって、有底容器21の熱輻射による食材31の加熱が効果的に行われる。
また、底部材22の表面が凹凸になっているので、有底容器21が一種の熱源として機能する際には、熱線を輻射する面積が大きく、かつ、他方向に輻射することができる。したがって、多量の熱線を他方向に輻射することができ、有底容器21の熱輻射による食材31の加熱が効果的に行われる。
さらに、加熱調理器具41が、前述のように、加熱源43の他に、調理空間42の下部に配設された電気ヒータ等の加熱装置を備え、前記加熱源43と併用する調理器具である場合には、有底容器21が調理空間42の下部に配設された加熱装置によっても加熱されることとなる。したがって、有底容器21の温度がより上昇し、一種の熱源としての機能がより強化されるので、食材31を更に効果的に下方から加熱調理することができる。
なお、本発明の発明者は、加熱調理器具41として市販の電気式オーブントースタ(象印マホービン株式会社製、機種名「ET−VT22」、定格出力:1000〔W〕)を使用し、食材31としての魚(はまちの切り身)を実際に加熱調理した。なお、前記電気式オーブントースタは、加熱源43の他に、調理空間42の下部に配設された電気ヒータ等の加熱装置を備えるタイプの調理器具である。
そして、前述のように食材31を収容空間25内に収容し、該収容空間25の上面をシート部材11によって覆った有底容器21を前記電気式オーブントースタにセットし、出力を1000〔W〕に設定して15〜20分間、加熱調理を行った。すると、均質に炙り焼きされた焼き魚が得られた。また、食材31からの滲出成分や離脱成分などが有底容器21の外に出ることはなく、かつ、有底容器21から焼き魚を容易に取り出すことができ、有底容器21に焼き魚の固体状付着物はほとんど認められなかった。さらに、加熱調理後、シート部材11に水を流して洗浄することによって、調理前と全く同様のシート部材11を得ることができ、繰り返し使用が可能であることが分かった。
このように、本実施の形態においては、熱線を透過する耐熱樹脂フィルムから成るシート部材11を、熱線を透過不能な耐熱材料から成り、上面が開放され、内部に食材31を収容する収容空間25を有する有底容器21の上面を覆うように載置し、上方に配設された加熱源43からの熱輻射によって食材31を炙り焼きする。これにより、食材31から出る焼き汁、油煙、臭気等を閉じ込めることができ、加熱調理器具41内の汚染を防止することができるとともに、効率よく食材31を加熱調理することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、加熱調理用シート、加熱調理用容器及び加熱調理用セットに適用することができる。
10 加熱調理用セット
11 シート部材
13 第2端縁
14 第1端縁
21 有底容器
22 底部材
22a 第1凹部
22b 第2凹部
23 壁部材
23a 第1壁部材
23b 第2壁部材
24 突出耳部
25 収容空間
31 食材
43 加熱源

Claims (7)

  1. (a)熱線を透過する耐熱樹脂フィルムから成り、
    (b)内部に食材を収容する加熱調理用容器の開放された上面を覆うように前記加熱調理用容器上に載置され、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって前記食材を炙り焼きするために使用されることを特徴とする加熱調理用シート。
  2. 前記耐熱樹脂フィルムは、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、又は、前記フィルムを構成する樹脂のコーティング層を表面に有する耐熱樹脂フィルムである請求項1に記載の加熱調理用シート。
  3. 少なくとも、対向する一対の端縁の近傍には巻き癖を備え、前記端縁が前記加熱調理用容器の耳部と係合可能である請求項1又は2に記載の加熱調理用シート。
  4. (a)熱線を透過不能な耐熱材料から成り、
    (b)上面が開放され、内部に食材を収容する収容空間を有し、
    (c)前記上面を覆うように熱線を透過する加熱調理用シートが載置され、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって前記食材を炙り焼きするために使用されることを特徴とする加熱調理用容器。
  5. 前記収容空間の側面を画定する壁部材と、該壁部材の上端から外方に延出し、前記加熱調理用シートの端縁と係合可能な耳部とを有する請求項4に記載の加熱調理用容器。
  6. 前記収容空間の下面を画定する底部材と、該底部材の表面に形成された複数の凹部とを更に有する請求項4又は5に記載の加熱調理用容器。
  7. (a)熱線を透過する耐熱樹脂フィルムから成る加熱調理用シートと、
    (b)熱線を透過不能な耐熱材料から成り、上面が開放され、内部に食材を収容する収容空間を有する加熱調理用容器とから成る加熱調理用セットであって、
    (c)前記加熱調理用シートを前記上面を覆うように前記加熱調理用容器上に載置し、上方に配設された加熱源からの熱輻射によって前記収容空間に収容された食材を炙り焼きするために使用されることを特徴とする加熱調理用セット。
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