JP5387528B2 - ステータコアの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス加工した鋼板を積層して成るステータコアの製造方法に関するものである。
従来、ステータコアを製造する基本的方法として、まず、薄い鋼板をプレス加工で打ち抜いてステータ用コアの元となるシートコアを作製する。そして、このシートコアに設けられ、複数枚のシートコアを重ねるためのカシメダボをシート同士嵌合させ、積層することによりコアブロックを作製する。また、コアブロックにテープ等の被覆物を付着させた後、絶縁物を付着させ、その後に被覆物を除去することにより、部分的に絶縁物を施したステータコアを得るといった製造方法がある。
また、ステータコアを製造する別の方法として、まず、多数個のコアが放射状に一体配設するように鋼鈑をプレス加工で打ち抜いた後に、打ち抜かれた一体型のシートコアの内側に環状のスクラップ部を嵌め込む。次に、スクラップ部に設けられたカシメを用いて積層し、外側に突設した放射状のコアブロックを本接着又は溶接で固める。さらに、積層後に隣接するスクラップ部を除去してカシメのないシートコアが重なったコアブロックを取出すといった製造方法を用いている(特許文献1参照)。
特開2007−295668号公報(0009段落)
しかしながら、鋼板をプレス加工で打ち抜いて積層する場合、コアブロックを次工程に移すための運搬の際に、コアブロック同士もしくは、コアブロックと運搬用容器等と衝突してしまうことがある。これにより、コアブロックに設けられた突起部の形状の損傷や、コアブロック同士を連結する薄肉連結部の折損を防止するための治具等を用意しなければならないという問題が生じる。絶縁物を部分的に付着させる工程においては、コアブロックに絶縁物を付着させる工程の前後で絶縁物の付着が不要な箇所について、被覆物を付着させ、且つ除去する工程が必要であり手間が生じるという問題がある。特に、連なったコアブロックを形成するような場合には、連結されたコアブロックとコアブロックの間への被覆物の付着及び除去作業がしにくいという問題が生じる。
また、一体型のシートコアの内側にスクラップ部を入れて一体化させたものを同時に積層する方法では、コアブロックに隣接するスクラップ部はコアブロックの一部に接触している状態にすぎないため、運搬時においてコアブロックに設けられた突起形状部の損傷を防止するための治具等を用意しなければならないという問題がある。さらに、コアブロックに絶縁物を付着させる工程の前後では絶縁物の付着を要求しない箇所について、被覆物を付着させ、且つ除去する工程が必要という問題がある。
本発明は、鋼鈑を積層して形成するステータコアについて、運搬中の振動、衝撃等によるステータコア製品形状の変形を防止でき、しかもステータコアに絶縁物を付着させる場合、被覆物の付着工程や除去工程を省略できるステータコア製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係るステータコアの製造方法は、鋼板からステータコアとなるシート状のシートコアを複数個同時に打ち抜く打ち抜きステップと、打ち抜きステップにより鋼板からシートコアを打ち抜いて残るシートフレームの内周縁にシートコアを嵌め込み、シートコアの外周縁全体を覆う嵌め込みステップと、嵌め込みステップでシートコアをシートフレームに嵌めた後に、シートコアとシートフレームを共に積層する積層ステップとを備えたものである。
この発明によれば、コアフレームの内周縁がコアブロックの外周縁全体を覆い、嵌合した状態で工程間の運搬を実施することにより、コアブロック3に設けられた脚部や薄肉連結部に外部からの力が直接加わることがないため、脚部等の外形形状の損傷及び薄肉連結部の折損を防止でき、ステータコアの歩留まりが向上するという効果を奏する。
本発明の実施の形態1によるステータコアの製造方法の工程図である。 本発明の実施の形態1によるモータにおけるステータの要部平面図である。 本発明の実施の形態2によるコアブロックとコアフレームの構造図である。 本発明の実施の形態3によるコアフレームの構造図である。 本発明の実施の形態4によるコアフレームの別の構造図である。
実施の形態1.
本実施の形態1におけるステータコアの製造方法について、図を用いて説明する。図1は本発明に係る3連に連なったステータコアの製造工程を斜視図で示したものである。その中で、図1(a)は鋼板から打ち抜き、嵌めるプッシュバック工程を示した図を示し、図1(b)は嵌められて一体となった鋼板を積層する工程を示した図であり、図1(c)は積層された鋼板に絶縁物を付着させる工程を示した図であり、図1(d)はステータコアを取り出す工程を示した図である。
図1(a)は、鋼板をプレス加工により、シートコア1の形状に打ち抜き、鋼板からシートコア1を打ち抜いて残るシートフレーム9に再び嵌め込むことによって得られる一体型鋼板20を示すものである。これによりシートコア1の外周縁部がシートフレーム9に圧接した接合状態となっている。プレス加工に用いられる鋼板は例えば珪素鋼板である。また、一体型鋼板20は例えば3連のシートコア1と、シートフレーム9から構成され、シートコア1及びシートフレーム9を有する複数枚の一体型鋼板20を積層するために、シートコア1及びシートフレーム9にはカシメダボ2が形成されている。カシメダボ2の表面には凸部が、裏面には凹部が設けられている。また、3連のシートコア1は完全には分離しておらず、シートコア1とシートコア1を連結する薄肉連結部8で連結されている。薄肉連結部8の厚さは例えば、0.5ミリメートル程度である。
図1(b)は、複数枚の一体型鋼板20を積層したものであり、3連のシートコア1を積層してなる3連のコアブロック3及びシートフレーム9を積層してなるコアフレーム11から構成される。また、一体型鋼板20の上面に設けられたカシメダボ2の凸部を別の一体型鋼板20の下面に設けられたカシメダボ2の凹部に嵌合してかしめ結合されており簡単には外せないようになっている。
また、図1(c)において、積層した一体型鋼板20の全面に、吹き付け、ハケ塗りまたは電着塗装等を用いて絶縁物5が付着されている。このとき、シートコア1を積層してできるコアブロック3の外周縁部から絶縁物5が染み込まないようにしっかりコアブロック3とコアフレーム11は嵌合し合っている。
ここで、電着塗装とは、低濃度水性樹脂塗料が入った槽に塗装する金属を漬け、その槽内に設置された電極と塗装する金属間に直流電流を流すことで塗料を金属に引き付け、塗装する金属に絶縁膜を形成する方法である。
図1(d)は積層された複数枚の一体型鋼板20を積層したものを、3連のコアブロック3とコアフレーム11に分離したものである。コアブロック3の上面及び下面には絶縁物5が付着されている。そして、薄肉連結部8を積層してなり、コアブロック間を結合する薄肉連結部16により、3連のコアブロック3が連結されている。
また、図2はモータにおけるステータの要部平面図であり、コアブロック3をリング状に組み立てたものである。ステータ18は、例えば外周及び内周が円状の固定されたハウジング24に支持されている。コアブロック3は、頭部21、巻胴部22及び脚部23から構成される。頭部21は、ハウジング24の内周面とコアブロック3が接触する部位を指し、巻胴部22は、コイル19を巻き、径方向に延びる部位を指す。また、脚部23は、ステータ18の内部に配置される図示されない回転軸を中心に回転する筒状のロータの外周縁と僅かな隙間をもって対向し、円周方向に延びている。本発明におけるモータは、例えば3相9スロットタイプであり、位相をずらしながら三相のコイルを順次鎖状に配置する。
ステータ18にはコイル19が径方向と略垂直に巻かれている。また、ステータ18は鋼板を積層してなり、コアブロック3の集合体である。コイル19は図示しない電源へと接続されており、電源より電流が流れるとコアブロック3が励磁し、ロータの外周縁に設けられた永久磁石との間で力を発生させ、ロータが回転する。
次に、本実施の形態1におけるステータコアの製造方法について説明する。
先ず、鋼板からシートコア1を打ち抜き、打ち抜いて残るシートフレーム9の内周縁部とシートコア1の外周縁部とをプッシュバックにより嵌合させる方法について述べる。
帯状の鋼板を図示しない順送りプレス加工機にセットする。鋼板は、上型と下型が備わったプレス加工機の間を一方向に通り抜けるようになっている。これは、図示されないコンベアによって順送りされる。そして、上型には、鋼板の一部、例えば3連のシートコア1を同時に下に打ち抜くためのパンチが設けられ、パンチによって略T字形状に打ち抜かれる。次に、下型は、セットされた鋼板よりも低い位置から、上型によって打ち抜かれたシートコア1をスクラップであるシートフレーム9に再度嵌め込む。そして、カシメダボ2を下型により鋼板の裏面から押圧し形成する。これにより、図1(a)に示すシートフレーム9にシートコア1が嵌合し、一体型鋼板20ができる。なお、カシメダボ2の形成とシートコア1の打ち抜きまたは嵌め込み工程の順序は問わない。
次に、図1(b)に示すとおり、一体型鋼板20を積層する。この際、一体型鋼板20に設けられたカシメダボ2の表面に設けられた凸部と別の一体型鋼板20の裏面に設けられた凹部とを押圧し嵌め合わせ、積層する。
積層した後、図1(c)に示すとおり、絶縁物5を一体型鋼板20を積層したもの全体に付着させる。絶縁物5を吹き付け及びハケ塗り等の塗装方法により付着させる場合、コアフレーム11を把持して塗装ができる。つまり、コアブロック3を把持しながら塗装する必要がないため、コアブロック3を把持する箇所の絶縁物5の塗装不足や把持箇所の持ち替えによる補修塗り工程が発生しない。
また、絶縁物5を電着塗装方法により付着させる場合、コアフレーム11に電極を接続できる。つまり、一体型鋼板20を塗装液の入った槽内に漬け、電極把持箇所であるコアフレーム11に電流を流すことで槽内の塗装液が一体型鋼板20の表面に付着する。したがって、一体型鋼板20の表面の一部であるコアブロック3の上面及び下面に絶縁物5の膜が付着する。このとき、絶縁膜は例えば20ミクロン〜40ミクロンである。電極接続の際、コアブロック3に電極を接続する必要が無いので、コアブロック3において、電極を接続する箇所による絶縁物5の塗装不足が発生しない。また、コアブロック3に直接電極を設置しないため、電極設置の際の傷等が発生しない。
ここで、例えば上記絶縁物5を付着させる工程に移る等、コアブロック3の外周縁がコアフレーム11の内周縁を覆うように嵌合し、挿入された状態で工程間の運搬を行う場合がある。この際、コアブロック3とコアフレーム11が圧接した接合状態となっており、コアフレーム11が衝撃を緩和する役割を持つため、一体型鋼板20に対し外部からの振動や衝突があった場合であってもコアブロック3への直接的な加圧を防止し、コアブロック3の頭部21と頭部21を連結する薄肉連結部16や脚部23は損傷しない。
次に、図1(d)に示すとおり、コアブロック3をコアフレーム11から取り出し、コアブロック3とコアフレーム11とを分離する。このとき、コアブロック3の上面及び下面には絶縁物5が付着した状態となっている。そして、複数セットの3連のコアブロック3を繋げ、コイルを巻いてから丸めてリング状にする。
以上のように、コアフレーム11の内周縁がコアブロック3の外周縁全体を覆い、嵌合した状態で工程間の運搬を実施することにより、コアブロック3に設けられた脚部23や薄肉連結部16に外部からの力が直接加わることがないため、脚部23等の外形形状の損傷及び薄肉連結部16の折損を防止することができる。従って、ステータコアの歩留まりが向上する。
また、コアブロック3はコアフレーム11と嵌合し圧接状態で絶縁物5を付着させるため、コアブロック3の積層方向である側面部への絶縁物5の付着を防止することができるので、コアブロック3の積層方向の側面への被覆物4の付着工程や除去工程を省くことができる。
さらに、コアブロック3の頭部21と頭部21との間に存在する積層方向の側面に被覆物4を付着し除去する工程が省けるため、狭い空間にあるコアブロック3の側面での作業性を行う必要がなくなり、作業性が向上する。
また、コアブロック3に電極を接続する必要が無いので、コアブロック3において、電極を接続する箇所による絶縁物5の塗装不足が発生しない。また、コアブロック3に直接電極を設置しないため、電極設置の際の傷等が発生しない。
実施の形態2.
次に、本実施の形態2におけるステータコアについて、図を用いて説明する。図3(a)は本発明に係る3連のシートコア1を鋼板から打ち抜き、シートフレーム9の内部に嵌め込むことによって得られる一体型鋼板20を示すものであり、上述のプレス加工機で打ち抜くシートフレーム9の形状が図1(a)のシートフレーム9の形状と異なる。また、図3(b)は図1と同様の工程を行ったときのコアフレーム11からコアブロック3を取り出した状態を示す図であり、図1(d)に対応するものである。さらに、図3(c)は、鋼板で3連のシートコア1を5セット分作製する場合の図を示すものである。
図3(a)において、シートコア1がシートフレーム9の内部に圧接され、一体型鋼板20が形成されている。しかし、シートフレーム9の内周縁とシートコア1の外周縁とは一部接触していない。この部分を非嵌合接触部12と呼び、切り欠きとなっている。非嵌合接触部12は、略T字形状のシートコア1に対し、シートフレーム9の内部が、シートコア1の連結方向におけるシートコア1の頭部21の先端と脚部23の先端を直線に結ぶよう形成されている。また、シートコア1及びシートフレーム9の表面には凸部、凸部の裏面には凹部が形成されている。この凸部と凹部からなるカシメダボ2は、シートコア1の凹部と別のシートコア1の凸部を、若しくは、シートフレーム9の凹部と別のシートフレーム9の凸部を嵌め合わせ接合する。
図3(b)において、シートフレーム9を積層してなるコアフレーム11の内部から、シートコア1を積層してなるコアブロック3を取り出す工程を示す。コアブロック3を取り出す前、つまり、コアブロック3がコアフレーム11の中に嵌まった状態でコアフレーム11とコアブロック3が接触する部分以外は、全てコアブロック3とコアフレーム11に絶縁物5が付着している。すなわち、上面、下面及び側面の一部に絶縁物5が付着している。
図3(a)では、3連のシートコア1を1セット作製する例を挙げたが、例えば図3(c)に示すとおり、3連のシートコア1を一度に5セット作成しても良い。このように、同時に多くのシートコア1のプレス加工をするとステータコアをするのに必要な加工回数が減少し、プレス加工の効率化が図れる。また、積層してなる5セットのコアブロック3を一度に絶縁化でき、絶縁物5の付着工程の効率化が図れる。
次に、本実施の形態2におけるステータコアの製造方法について説明する。なお、実施の形態1で示した工程と同様の工程については省略する。まず、図3(a)において、例えば2回式のプレス加工を行う。1回目はプレス加工機の上型により、中心角40度の扇形からそれよりも小さい中心角40度の扇形を除いた略扇状に鋼板を打ち抜く。次に、プレス加工機の下型により、略扇状の鋼板をシートフレーム9に嵌め込む。そして、図示されないコンベアによって一体型鋼板20が順送りされ、2回目は別の上型が非嵌合接触部12の形状に合わせて打ち抜く。なお、2回目については、打ち抜いたものを再びシートフレーム9の内側に嵌め込まない。これにより、シートフレーム9とシートコア1との間に非嵌合接触部12を設けた状態でシートフレーム9とシートコア1が嵌合する。
その後、一体型鋼板20を鋼板に設けられたカシメダボ2を介して一体型鋼板20を積層する。積層によりコアブロック3はコアフレーム11の中に嵌め込まれているが、シートコア1とシートフレーム9の同時積層により、切り欠いた非嵌合接触部12が積み重なる。そして、コアブロック3とコアフレーム11との間に嵌合しない空間が生じる。
積層後は、絶縁物5を一体型鋼板20を積層したもの全体に付着させる。絶縁物5を吹き付け、ハケ塗り、及び電着塗装等の塗装方法により付着させる。ここで、例えば電着塗装等によりコアフレーム11に電極を付け、絶縁膜となる塗装液を含む槽内に入れた後に電極に通電すると、コアブロック3とコアフレーム11との間に嵌合しない空間にも塗装液が入り込む。その結果、コアブロック3の上面及び下面への絶縁膜の形成はもちろんのこと、上記空間を形成するコアブロック3の側面及びコアフレーム11の側面にも絶縁膜が形成される。
図3(b)及び図2で、コアブロック3をコアフレーム11から取り出した後は、複数の3連のコアブロック3をリング状に接合し、繋いでいく。その際、1つずつコアブロック3の巻胴部22にコイル19を巻回して、励磁状態で磁界を発生するコイルを形成する。これにより、コイルが励磁し、電磁相互作用にてステータ18の内周面に対向するロータの外周縁に設けられた永久磁石が回転力を得てモータのロータが回転する。
以上のように、コアフレーム11の中に嵌め込まれたコアブロック3とコアフレーム11との間に非嵌合接触部12を一部設けることにより、コイル19を巻回する巻胴部22の上面、下面及び側面といった必要箇所に絶縁物5を付着させることができるとともに、絶縁不要箇所への被覆物4の付着工程や除去工程を省くことができる。
また、コアフレーム11の内周縁がコアブロック3の外周縁全体を覆い、嵌合した状態で工程間の運搬を実施することにより、コアブロック3に設けられた脚部23や薄肉連結部16に外部からの力が直接加わることがないため、脚部23等の外形形状の損傷及び薄肉連結部16の折損を防止することができる。
さらに、コアブロック3の頭部21と頭部21との間に存在する積層方向の側面に被覆物4を付着させ除去する工程が省けるため、狭い空間にあるコアブロック3の側面での作業性を行う必要がなくなり、作業性が向上する。
また、コアブロック3に電極を接続する必要が無いので、コアブロック3において、電極を接続する箇所による絶縁物5の塗装不足が発生しない。また、コアブロック3に直接電極を設置しないため、電極設置の際の傷等が発生しない。
実施の形態3.
前記シートコア1の連方向におけるシートフレーム13の両端部に、屈曲可能な屈曲部14を設けることができる。なお、実施の形態2と同様の構成及び手順については省略する。図4(a)において、シートフレーム13に設けられた屈曲部14が屈曲した状態で、シートフレーム13にシートコア1が収められている。また、図4(b)では、シートフレーム13を積層してなるコアフレーム15に設けられた伸長部10が真っ直ぐに伸長した状態を示すものであり、コアフレーム15にコアブロック3が収められている。
図4(a)において、鋼板からシートコア1を除いたスクラップであるシートフレーム13の左端の中央部には逆くの字状の屈曲部14が設けられ、右端の中央部には、くの字状の屈曲部14が設けられている。また、屈曲部14において、屈曲部14の長手方向の中央、つまり、屈曲部14の伸長方向の中央には切り込み25がある。さらに、屈曲部14には、その切り込み25と逆側の両端にも切り込みが設けられている。そして、屈曲部14は、屈曲部14の長手方向の中央にある切り込み25を境に屈曲している。また、シートコア1の巻胴部22とシートフレーム13の間には非嵌合接触部12が生じている。
また、図4(b)において、シートフレーム13を積層してできるコアフレーム15の両端の中央部には、屈曲部14を積層したものを伸長してなる伸長部10がそれぞれある。ここで、コアブロック3の頭部21における、ステータ18の外周縁となる面はコアフレーム15の内周縁と僅かな隙間6を生じている。また、脚部23におけるロータ(図示略)の外周縁と対向する面と、コアフレーム15の内周縁の間にも僅かに隙間28が生じている。
次に、本実施の形態3におけるステータコアの製造方法について説明する。図4(a)で、鋼板から屈曲部14を形成するよう複数回プレス加工を行い、打ち抜きによりシートフレーム13に屈曲部14を形成するとともに、ステータ18の元となるシートコア1をシートフレーム13に嵌め込む。このとき、シートコア1の頭部21の一部が屈曲部14の上部と圧接している。また、プレス加工の際に同時に前面の凸部及び凸部の下面にある凹部からなるカシメダボ2も形成する。そして、屈曲部14が屈曲した状態でシートフレーム13とシートコア1が一体となった一体型鋼板20を積層する。
積層後、一体型鋼板20の全体に絶縁物5を付着させる。このとき、シートコア1の上面及び下面だけでなく、巻胴部22とシートフレーム13の間には切り欠いてできた非嵌合接触部12が生じているため、巻胴部22の側面にも絶縁物5が付着する。なお、頭部21は、コアフレーム15の内周縁と伸長部10の上部の側面と圧接状態にあるため絶縁化されない。また、コアブロック3における、ロータ(図示略)の外周縁と対向する面もコアフレーム15の内周縁と圧接し、絶縁化されない。
絶縁工程が終了すると、次に、コアフレーム15からコアブロック3を取り出す工程に移る。図4(b)において、コアブロック3の連なる方向と略垂直方向である屈曲部14の伸長方向に屈曲部14を伸ばす。この際、屈曲部14はコアフレーム15の内側に折れ曲がっているため、伸長させるためには、一体型鋼板20の両端の非嵌合接触部12の中から屈曲部14側に押圧する必要がある。押圧すると、屈曲部14が伸長するとともに、屈曲部14の切り込み25が閉じる。これにより、屈曲部14の伸長方向の寸法が伸び、屈曲部14の伸長方向におけるコアフレーム全体の寸法が伸びる。これに伴い、コアブロック3の頭部21におけるステータ18の外周縁となる面と、コアフレーム15の内周縁との間に僅かな隙間6ができる。また、コアブロック3における、ロータ(図示略)の外周縁と対向する面と、それに対向するコアフレーム15の内周縁との間にも僅かな隙間28ができる。
以上のとおり、コアフレーム15に設けられた屈曲部14を伸長することで、コアブロック3とコアフレーム15との間に隙間ができるようプレス加工で屈曲部14を形成したため、屈曲部14の伸長方向の寸法及び屈曲部14の伸長方向におけるコアフレーム全体の寸法が伸び、コアブロック3とコアフレーム15との間に隙間ができる。従って、コアブロック3をコアフレーム15から容易に取り出すことができる。
また、このような屈曲部14は、シートフレーム13の左端にくの字状、右端に逆くの字状に形成することもできる。このように、シートフレーム13の外側に出っ張るよう形成することにより、コアブロック3をコアフレーム15から取り出す際に、治具等をコアブロック3とコアフレーム15の間に入れて作業をする必要がなくなるため、作業性が向上する。
実施の形態4.
実施の形態3で述べたシートフレーム9の上部及び下部に、3連のシートコア1の連方向に延在するフレームダボ17を設けることができる。なお、実施の形態3と同様の構成及び手順については省略する。図5(a)は、 伸長部10及びフレームダボ17が形成されたコアフレーム15にコアブロック3が嵌め込また状態を示す図である。また、図5(b)は、 伸長部10及びフレームダボ26が形成されたコアフレーム15にコアブロック3が嵌め込また状態を示す図である。
図5(a)の工程に先立ち、鋼板のプレス加工時に、屈曲部14だけでなくフレームダボ17をシートフレーム13に形成しても良い。フレームダボ17は、シートコア1の連方向に延びたものである。また、フレームダボ17は、図4のカシメダボ2に対応するものであり、積層時にシートフレーム13同士を接合するためのものである。そして、フレームダボ17は、頭部21と対向する位置及び脚部23と対向する位置、つまりシートフレーム13の屈曲部14がある辺以外の辺に沿うような方向に線状に形成される。また、シートフレーム13の上面に線状の凸部、凸部の下面に線状の凹部が設けられている。なお、上面に線状の凹部、下面に線状の凸部を設けても良い。
鋼板のプレス加工により、鋼板の中央部より3連のシートコア1を打ち抜き、屈曲部14及びフレームダボ17を形成したシートフレーム13の内側にシートコア1を嵌め込む。そして、嵌め込み得られた一体型鋼板27を積層し、絶縁物5を付着させる。その後、コアフレーム15からコアブロック3を取り出す際、 伸長部10を伸長させる。このとき、コアブロック3の連方向の局部に応力集中が起きるが、フレームダボ17の凹凸部の積層によりコアブロック3の連方向の曲げ剛性が高まる。
以上述べたように、本実施の形態4によれば、フレームダボ17をシートフレーム13の屈曲部14がある辺以外の辺に沿うような方向に線状に延在するよう形成したため、コアフレーム15の 伸長部10がある辺以外の辺における曲げ剛性を高め、 伸長部10を伸ばす際にコアフレーム15の不要な変形を防止できるので、コアブロック3をコアフレーム15から取り出す際に、コアブロック3の変形を防止できる。従って、モータの効率が向上する。
なお、図5(b)に示すとおり、コアフレーム15において、コアフレーム15とコアブロック3の間の寸法が狭い箇所に断続的にフレームダボ26が延在するように設けても良い。フレームダボ26は、シートコア1の連方向に間隔をもって形成され、カシメダボ2よりも長く、フレームダボ17よりも短い、短線状となっている。また、シートフレーム13の上面に短線状の凸部、凸部の下面に短線状の凹部が設けられている。なお、上面に短線状の凹部、下面に短線状の凸部を設けても良い。このように構成したため、コアフレーム15の 伸長部10がある辺以外の辺における応力集中部の曲げ剛性を高めることができ、 伸長部10を伸ばす際にコアフレーム15の不要な変形を防止できるので、コアブロック3をコアフレーム15から取り出す際に、コアブロック3の変形を防止できる。
1 シートコア
2 カシメダボ
3 コアブロック
4 被覆物
5 絶縁物
6 隙間
8 薄肉連結部
9 シートフレーム
10 伸長部
11 コアフレーム
12 非嵌合接触部
13 シートフレーム
14 屈曲部
15 コアフレーム
16 薄肉連結部
17 フレームダボ
18 ステータ
19 コイル
20 一体型鋼板
21 頭部
22 巻胴部
23 脚部
24 ハウジング
25 切り込み
26 フレームダボ
27 一体型鋼板
28 隙間

Claims (5)

  1. 鋼板からステータコアとなるシート状のシートコアを複数個同時に打ち抜く打ち抜きステップと、
    前記打ち抜きステップにより前記鋼板から前記シートコアを打ち抜いて残るシートフレームの内周縁に前記シートコアを嵌め込み、前記シートコアの外周縁全体を覆う嵌め込みステップと、
    前記嵌め込みステップで前記シートコアを前記シートフレームに嵌めた後に、前記シートコアと前記シートフレームを共に積層する積層ステップと、
    を備えたことを特徴とするステータコア製造方法。
  2. 前記打ち抜きステップで前記シートフレームから前記シートコアを打ち抜く際、前記シートコアの外周縁と前記シートフレームの内周縁とが接触しないように、前記シートコアと前記シートフレームとの間に設けた非嵌合接触部を打ち抜くこと
    を特徴とする請求項1に記載のステータコア製造方法。
  3. 前記積層ステップで積層した後、積層された前記シートコアに絶縁物を付着させる付着ステップを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のステータコア製造方法。
  4. 前記打ち抜きステップにおいて前記シートフレームから前記シートコアを打ち抜く際、前記シートコアの外周縁と前記シートフレームの内周縁とが接触しないように、前記シートコアと前記シートフレームとの間に設けた非嵌合接触部を打ち抜くとともに、前記シートコアの連方向における前記シートフレームの両端部に、前記シートコアの連方向と略垂直に伸長する屈曲部を設け、
    前記積層ステップで積層した後、積層された前記シートコアに絶縁物を付着させる付着ステップと、
    前記付着ステップで積層された前記シートコアに絶縁物を付着させた後、前記屈曲部を伸長させ、積層された前記シートフレームの内部から積層された前記シートコアを取り出す取り出しステップを備えたことを特徴とする請求項1に記載のステータコア製造方法。
  5. 前記打ち抜きステップで前記シートフレームから前記シートコアを打ち抜く際、前記屈曲部が伸長する方向と略垂直であり、前記シートコアが連結する方向に延在する凹凸部を前記シートフレームに設けたことを特徴とする請求項4に記載のステータコア製造方法。
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