JP5387033B2 - 分割型回転子及び電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、分割型回転子及び電動機に関し、特に、永久磁石を内蔵する回転子として用いて好適なものである。
従来から、電気自動車等では、高い効率と高い耐久性とを有するIPM(Interior Permanent Magnet)モータが用いられている。このIPMモータでは、永久磁石を内蔵した回転子を用いている。
図21は、このような永久磁石を内蔵した従来の回転子を有するIPMモータの構成の一例を示す図である。尚、図21では、説明の都合上、必要な部分を概略的に示している。
図21において、IPMモータ210は、固定子(ステータ)211と、回転子(ロータ)212と、ケース213とを有している。
固定子211は、周方向に延在するヨークと、ヨークの内周側から軸心方向に延在する複数のティースとを有している。複数のティースは、周方向において略等間隔で設けられている(図21に示す例では、12個のティースが設けられている)。尚、ティースには、図示しない巻線が巻き回されている。
回転子212は、その外周面が、回転子211のティースの先端面と所定の間隔を有して相互に対向し、且つ、その軸心(回転軸)が固定子211の軸心と略一致する位置に配置される。
また、回転子212は、外周側において周方向に相互に間隔を有してジグザグ状に複数の孔が形成された円形の複数の電磁鋼板をその厚み方向に積み重ねることにより構成された鉄心214と、鉄心214に形成された孔に埋め込まれた(挿入された)複数の永久磁石215a〜215hとを有している。そして、永久磁石215a〜215hのうち、相対的に回転子212の回転軸側で相互に隣接している2つの永久磁石(例えば永久磁石215a、215b)により回転子212の1つのポール(極)を形成するようにしている。
ケース213は、焼き嵌め等が行われることにより、固定子211の周囲(外周)から固定子211に密接して、固定子211を固定する。ケース213は、例えば、鉄等の磁性体あるいはアルミニウム等の非磁性体により構成される。
図21に示すような従来の回転子211では、永久磁石215と鉄心214の外周端との間の鉄心の断面積が小さい領域216a〜216h(例えば、鉄心214の外周端と、永久磁石215の各面のうち鉄心214の外周端に最も近い面との間の領域、以下の説明では、必要に応じてこの領域をブリッジ部と称する)に磁束が漏れる。そこで、ブリッジ部216の断面積を小さくすることが望ましい。
ところが、回転子211が回転すると、回転軸から回転子211の外周の方向に向かう遠心力が発生し、この遠心力によりブリッジ部216が曲げモーメントの作用を受ける。したがって、ブリッジ部216に亀裂や破壊が生じないようにするためには、プリッジ部216の断面積を大きくすることが望ましい。
このように、ブリッジ部216の断面積を小さくするとブリッジ部216が破損し易くなり、これとは反対にブリッジ部216の断面積を大きくするとブリッジ部216に磁束が漏れ易くなる。
このような問題に対し、特許文献1には、鉄心214のうち、ブリッジ部216を形成している部分を圧縮変形させて加工強化するとともに断面積を小さくすることが記載されている。
また、特許文献2には、ブリッジ部216に、永久磁石215を挿入するための孔とは異なる孔を設けると共に、永久磁石215のブリッジ部216側の面とブリッジ部216との間に隙間ができるように、永久磁石215を挿入するための孔を形成することが記載されている。
特開平9−289745号公報 特開2008−148482号公報
しかしながら、前述した特許文献1、2に記載の技術であっても、ブリッジ部216に漏れ磁束が発生し、回転子212から固定子211に渡る磁束が減少しIPMモータ210のトルク特性が低下してしまう虞がある。また、断面積の小さなブリッジ部216に漏れ磁束が発生することにより、ブリッジ部216が磁気的に飽和してしまう虞がある。そうすると、IPMモータ210が高速で回転した際に固定子211から放射される高調波磁界が永久磁石に入り永久磁石の表面に渦電流が発生するために、永久磁石215の温度が上昇し、永久磁石215が減磁してしまい、永久磁石215の磁石としての機能が低下してしまう虞がある(すなわち、回転子212としての機能が低下してしまう虞がある)。
また、図21に示すように、永久磁石215a〜215hのうち、回転軸側で相互に隣接している2つの永久磁石(例えば永久磁石215a、215b)の間の領域217a〜217dにも漏れ磁束が発生するため、回転子212から固定子211に渡る磁束が減少し、IPMモータ210のトルク特性が低下してしまう虞がある。
このように、従来の技術では、ブリッジ部216に漏れ磁束が発生し、IPMモータ210のトルクが低下するとともに、永久磁石215の温度が上昇してしまい、永久磁石215の磁石としての機能が低下してしまうという第1の問題点があった。
また、特許文献1に記載の技術では、ブリッジ部216を圧縮変形させてブリッジ部216の断面積を小さくするとともに、ブリッジ部216における透磁率を下げるようにしているが、このようにするだけでは、磁束の漏れを十分に低減することが困難である。一方、特許文献2に記載の技術では、磁束の漏れを低減することはできるが、ブリッジ部216の断面積が小さくなるので、ブリッジ部216の機械的強度が低下してしまう虞がある。
さらに、図21に示すように、永久磁石215a〜215hのうち、回転軸側で相互に隣接している2つの永久磁石(例えば永久磁石215a、215b)の間の領域217a〜217dを通って、永久磁石215の外周側の面と軸心側の面との間で漏れ磁束が発生する。しかしながら、特許文献1、2に記載の技術では、このような漏れ磁束に対する対策は採られていない。
以上のように、従来の技術では、永久磁石215における漏れ磁束を抑制することと回転子212の機械的強度の低下を抑制することとの双方を実現することが困難であるという第2の問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、永久磁石からの漏れ磁束によって永久磁石を内蔵する回転子により構成されるモータ等の電動機のトルクが低下することを従来よりも抑制することを第1の目的とする。
また、本発明は、永久磁石における漏れ磁束を抑制することと回転子の機械的強度の低下を抑制することとを従来よりも確実に実現できるようにすることを第2の目的とする。
本発明の分割型回転子は、複数の鉄心片を組み合わせて構成される分割型回転子であって、相対的に前記分割型回転子の外周側に配置された外周側鉄心片と、相対的に前記分割型回転子の回転軸側に配置された回転軸側鉄心片と、前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片との間において、前記分割型回転子の外周方向で間隔を有して配置された複数の永久磁石と、前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片の間に配置され、前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片とが相互に接触しない状態で前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片との間の磁路を遮断するように前記外周側鉄心片及び前記回転軸側鉄心片と嵌め合わせられた鉄心片結合部材とを有し、前記鉄心片結合部材は、非磁性体の材料を用いて形成されており且つ弾性を有する材料を用いて形成され、前記鉄心片結合部材の前記外周側鉄心片と嵌め合わせられる部分はへこんでおり、前記外周側鉄心片の前記鉄心片結合部材と嵌め合わせられる部分は、前記鉄心片結合部材のへこんでいる部分の形状に合わせて突出しており、前記外周側鉄心片の突出している部分が、前記鉄心片結合部材のへこんでいる部分に差し込まれて、前記外周側鉄心片と前記鉄心片結合部材とが非可逆的に結合されていることを特徴とする。
本発明の電動機は、前記分割型回転子と、内周が前記分割型回転子の外周と間隔を有して相互に対向するように配置された固定子とを有することを特徴とする。
本発明によれば、相対的に分割型回転子の外周側に配置された外周側鉄心片と、相対的に分割型回転子の回転軸側に配置された回転軸側鉄心片との間に、分割型回転子の外周方向で間隔を有するように複数の永久磁石を配置する。そして、分割型回転子の外周方向で間隔を有して相互に隣接して配置される2つの永久磁石の間で、外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片とが接触しない状態で外周側鉄心片と回転軸側鉄心片との間の磁路を遮断するように、鉄心片結合部材と、外周側鉄心片及び回転軸側鉄心片とを嵌め合わせる。ここで、鉄心片結合部材は、非磁性体の材料を用いて形成されており且つ弾性を有する材料を用いて形成されるようにした。また、鉄心片結合部材の前記外周側鉄心片と嵌め合わせられる部分はへこんでおり、外周側鉄心片の前記鉄心片結合部材と嵌め合わせられる部分は、鉄心片結合部材のへこんでいる部分の形状に合わせて突出しているようにした。そして、外周側鉄心片の突出している部分が、鉄心片結合部材のへこんでいる部分に差し込まれて、外周側鉄心片と前記鉄心片結合部材とが非可逆的に結合されるようにした。したがって、分割型回転子の外周方向で間隔を有して相互に隣接して配置される2つの永久磁石の間のうち、少なくとも鉄心片結合部材が配置している領域に永久磁石からの漏れ磁束が発生することを従来よりも抑制することができ、永久磁石を内蔵する回転子により構成されるモータ等の電動機のトルク低下を従来よりも抑制することができる。また、永久磁石からの漏れ磁束によって永久磁石の端部付近の鉄心が磁気飽和しないため、固定子から放射される高調波磁界は鉄心で遮られ、永久磁石に浸入する高調波磁界を従来よりも抑制することができ、永久磁石の表面に発生する渦電流により永久磁石の温度が上昇すること従来よりも抑制することができる。
また、分割型回転子の1つの極を構成する2つの永久磁石の間に、非磁性体の材料を用いて形成された鉄心片結合部材を配置すると共に、当該2つの永久磁石における分割型回転子の外周方向の端面のうち、当該2つの永久磁石が間隔を有して相互に対向していない方の端面の側方に隙間を設けたり、磁路遮断部材を設けたりすることにより、永久磁石における分割型回転子の外周方向の端面の側方の領域に永久磁石からの磁束が発生することを従来よりも抑制することができ、この領域が磁気的に飽和することも抑制することができる。よって、固定子から放射される高調波磁界は鉄心で遮られ、永久磁石に浸入する高調波磁界を従来よりも抑制することができ、永久磁石表面に発生する渦電流により永久磁石の温度が上昇することを、より一層抑制することができる。また、分割型回転子の1つの極を構成する2つの永久磁石の間に配置する、非磁性体の材料を用いて形成された鉄心片結合部材の断面積を大きくすることができるので、回転子の機械的強度の低下を従来よりも抑制することができる。
本発明の第1の実施形態を示し、IPMモータの構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、外周側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、回転軸側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、鉄心片結合部材の構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、IPMモータの構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、外周側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、回転軸側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、鉄心片結合部材の構成の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態を示し、IPMモータの構成の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態を示し、回転軸側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態を示し、鉄心片結合部材の構成の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態を示し、外周側鉄心片を鉄心片結合部材に差し込む様子の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示し、IPMモータの構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示し、外周側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示し、回転軸側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示し、磁路遮断部材の構成の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態を示し、IPMモータの構成の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態を示し、外周側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態を示し、回転軸側鉄心片の構成の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態を示し、鉄心片結合部材の構成の一例を示す図である。 従来の技術を示し、IPMモータの構成の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、分割型回転子の適用例であるIPMモータの構成の一例を示す図である。尚、尚、各図では、説明の都合上、必要な部分の概略だけを示している。また、図1において、図21と同じ部分については、図21に付した符号と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図1において、IPMモータ10は、固定子(ステータ)211と、分割型回転子(ロータ)11と、ケース213とを有している。
分割型回転子11は、外周側鉄心片12a〜12dと、回転軸側鉄心片13と、鉄心片結合部材14a〜14dと、永久磁石15a〜15hとを有し、これらを組み合わせることにより形成される。
永久磁石15a〜15hは、直方体形状を有している。図1では、永久磁石15a〜15hの各面のうち、分割型回転子11の回転軸と垂直方向の面を示している。図1に示すように、永久磁石15a〜15hは、分割型回転子11の外周方向において、相互に間隔を有して配設されている。また、永久磁石15a〜15hにおける、分割型回転子11の両端面のうち、一端面が相対的に分割型回転子11の外周側に位置し、他端面が相対的に分割型回転子11の回転軸側に位置するようにする。このとき、分割型回転子11の外周方向において、相対的に分割型回転子11の外周側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接し、相対的に分割型回転子11の回転軸側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接するように、それぞれの永久磁石15a〜15hが、分割型回転子11の外周方向において、相互に間隔を有して配置されるようにする。
このようにして配設されている永久磁石15a〜15hのうち、相対的に分割型回転子11の回転軸側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接している2つの永久磁石(例えば永久磁石15a、15b)により分割型回転子11の1つのポール(極)を形成するようにしている。そして、分割型回転子11の外周方向において、異なる極が交互に存在するようにしている。
尚、以下の説明において、外周、回転軸と称した場合には、特に断らない限り、それぞれ分割型回転子11の外周、回転軸を示すものとする。
外周側鉄心片12a〜12dは、相対的に分割型回転子11の外周側に配置される鉄心片である。図1に示すように、本実施形態では、分割型回転子11の極毎に外周側鉄心片12a〜12dが個別に設けられている。
図2は、外周側鉄心片12aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図2(a)は、図1に示した方向(分割型回転子11の回転軸に沿った方向)から見た外周側鉄心片12aの外観図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A´方向から見た外周側鉄心片12aの断面図である。尚、外周側鉄心片12a以外の外周側鉄心片12b〜12dは、外周側鉄心片12aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
外周側鉄心片12aは、図2(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図2(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。ただし、電磁鋼板以外の磁性体板を用いて外周側鉄心片12aを形成するようにしてもよい。
回転軸側鉄心片13は、相対的に分割型回転子11の回転軸側に配置される鉄心片である。図1に示すように、本実施形態では、単一の回転軸側鉄心片13が設けられている。
図3は、回転軸側鉄心片13の構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図3(a)は、図1に示した方向(分割型回転子11の回転軸に沿った方向)から見た回転軸側鉄心片13の外観図であり、図3(b)は、図3(a)のB−B´方向から見た回転軸側鉄心片13の断面図である。
回転軸側鉄心片13は、図3(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図3(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。
そして、図1に示すように、本実施形態では、外周側鉄心片12a〜12dの外周方向の端面と、回転軸側鉄心片13の端面のうち、永久磁石15よりも外周側に突出した端面との間に隙間16a〜16hができるように、外周側鉄心片12、回転軸側鉄心片13、及び永久磁石15を構成している。本実施形態では、このようにすることによって、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面よりも外周側の領域に隙間16a〜16hができるようにしている。
尚、本実施形態では、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより回転軸側鉄心片13を形成するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、図3に示したものと同じ外形を有する磁性体(鉄等)を用いて回転軸側鉄心片を一体で形成するようにしてもよい。分割型回転子11の回転軸側には、直流の磁束は発生するが高周波の磁束が発生しないため、このようにしても分割型回転子11の性能に大きな影響を与えないからである。
鉄心片結合部材14a〜14dは、相対的に分割型回転子11の回転軸側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接している2つの永久磁石15(すなわち、1つの極を構成する2つの永久磁石15)の間で、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13と嵌合するための部材である。図1に示すように、本実施形態では、分割型回転子11の極毎に鉄心片結合部材14a〜14dが個別に設けられている。
図4は、鉄心片結合部材14aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図4(a)は、図1に示した方向(分割型回転子11の回転軸に沿った方向)から見た鉄心片結合部材14aの外観図であり、図4(b)は、図4(a)のC−C´方向から見た鉄心片結合部材14aの断面図である。尚、鉄心片結合部材14a以外の鉄心片結合部材14b〜14dは、鉄心片結合部材14aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
鉄心片結合部材14aは、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13よりも透磁率が低い磁性体によって一体で形成されている。
また、鉄心片結合部材14aは、分割型回転子11の回転により発生する遠心力によって変形しない強度を有しているのが望ましい。
そして、図1〜図4に示すように、鉄心片結合部材14a〜14dが雄型の部材、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13が雌型の部材となって、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13と鉄心片結合部材14a〜14dとが嵌め合わせられるように、外周側鉄心片12a〜12dの回転軸側の端面の中央部分と、回転軸側鉄心片13の外周側の各端面の中央部分は、鉄心片結合部材14a〜14dの形状に合わせて加工されている(図2(a)、図3(a)を参照)。
本実施形態では、このようにすることによって、分割型回転子11が回転しても、外周側鉄心片12a〜12dと回転軸側鉄心片13とが、鉄心片結合部材14a〜14dに引っかかるようにすることができる。これにより、分割型回転子11が回転することによる遠心力が発生しても、外周側鉄心片12a〜12d、回転軸側鉄心片13、鉄心片結合部材14a〜14d、及び永久磁石15a〜15hが相互に分離しないようにすることができる。
尚、本実施形態では、鉄心片結合部材14aを、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13と嵌め合わせるために、例えば、外周側鉄心片12a〜12dと回転軸側鉄心片13とを組み合わせることにより回転軸方向にできる貫通孔に、鉄心片結合部材14a〜14dを回転軸方向に挿入するようにしている。
以上のように本実施形態では、相対的に分割型回転子11の外周側に位置する外周側鉄心片12a〜12dと、相対的に分割型回転子11の回転軸側に位置する回転軸側鉄心片13とに回転子の鉄心を分割し、それら外周側鉄心片12a〜12dと回転軸側鉄心片13とを、同一の極を構成する2つの永久磁石15の間において、鉄心片結合部材14a〜14dと嵌合させるようにした。また、外周側鉄心片12の外周方向の端面と、回転軸側鉄心片13の外周方向の端面であって、永久磁石15よりも外周側に突出した端面とが相互に間隔を有するようにして、永久磁石15の端面よりも外周側の領域に隙間16a〜16hができるようにした。
このように、永久磁石15の端面よりも外周側の領域に隙間16a〜16hができるようにしたので、当該外周側の領域を介して、永久磁石15a〜15dの外周側の端面と回転軸側の端面との間で漏れ磁束が生じることを従来よりも抑制することができ、この漏れ磁束によって鉄心が飽和することを従来よりも抑制することができる。したがって、固定子211等で発生した磁束が永久磁石15に進入することを可及的に防止することができ、永久磁石15a〜15dの温度が上昇し、永久磁石15a〜15dの磁石としての機能が低下してしまうことを従来よりも抑制することができる。これにより、例えば、永久磁石15a〜15dとして、耐熱性を高めたネオジウム−鉄−ボロン(Ne−Fe−B)のような特定の材料を用いなくてもよくなる。
また、永久磁石15a〜15dの外周側の端面と回転軸側の端面との間で漏れ磁束が生じることを従来よりも抑制することができるようにしたことにより、永久磁石15から固定子211の方向に伝わる磁束を増加させることもでき、IMPモータのトルクが低下することを抑制することができる。
また、外周側鉄心片12a〜12dと回転軸側鉄心片13とを鉄心片結合部材14a〜14dと嵌合することにしたので、分割型回転子11が回転することによって発生する遠心力によって、分割型回転子11が変形したり破損したりすることを防止することが可能になる。
また、永久磁石15a〜15hの外周側の端面に外周側鉄心片12a〜12dを取り付け、永久磁石15a〜15hの回転軸側の端面に回転軸側鉄心片13を取り付けるようにしたので(すなわち、外周側鉄心片12a〜12dと回転軸側鉄心片13の間に永久磁石15a〜15hを挟むようにしたので)、永久磁石15a〜15hと、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13とを従来よりも密着させることが可能になる。したがって、これらの間における磁気抵抗を減少させることができる。
以上のように、本実施形態では、従来よりも高性能且つ高強度のIPMモータを容易に形成することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、外周側鉄心片12a〜12d及び回転軸側鉄心片13よりも透磁率が低い磁性体によって鉄心片結合部材14a〜14dを形成する場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、非磁性体によって鉄心片結合部材を、鉄心片結合部材14a〜14dと異なる形状で形成する場合を例に挙げて説明する。すなわち、本実施形態と前述した第1の実施形態とは、外周側鉄心片及び回転軸側鉄心片の形状と、鉄心片結合部材の材料及び形状とが主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図4、図21に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。ここで、本発明における非磁性体とは、電磁鋼板や鉄など強磁性体に対して工学的に非磁性として扱える材料を示し、オーステナイト系ステンレスなど微弱に磁化する材料を含む。擬態的には比透磁率が5以下のものをいう。
図5は、分割型回転子の適用例であるIPMモータの構成の一例を示す図である。
図5において、IPMモータ50は、固定子(ステータ)211と、分割型回転子(ロータ)51と、ケース213とを有している。
分割型回転子51は、外周側鉄心片52a〜52dと、回転軸側鉄心片53と、鉄心片結合部材54a〜54dと、永久磁石15a〜15hとを有し、これらを組み合わせることにより形成される。
外周側鉄心片52a〜52dは、相対的に分割型回転子51の外周側に配置される鉄心片である。図5に示すように、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、分割型回転子51の極毎に外周側鉄心片52a〜52dが個別に設けられている。
図6は、外周側鉄心片52aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図6(a)は、図5に示した方向(分割型回転子51の回転軸に沿った方向)から見た外周側鉄心片52aの外観図であり、図6(b)は、図6(a)のD−D´方向から見た外周側鉄心片52aの断面図である。尚、外周側鉄心片52a以外の外周側鉄心片52b〜52dは、外周側鉄心片52aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
外周側鉄心片52aは、図6(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図6(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。ただし、電磁鋼板以外の磁性体板を用いて外周側鉄心片52aを形成するようにしてもよい。
回転軸側鉄心片53は、相対的に分割型回転子51の回転軸側に配置される鉄心片である。図5に示すように、本実施形態でも第1の実施形態と同様に、単一の回転軸側鉄心片53が設けられている。
図7は、回転軸側鉄心片53の構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図7(a)は、図5に示した方向(分割型回転子51の回転軸に沿った方向)から見た回転軸側鉄心片53の外観図であり、図7(b)は、図7(a)のE−E´方向から見た回転軸側鉄心片53の断面図である。
回転軸側鉄心片53は、図7(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図7(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。
そして、図5に示すように、本実施形態では、外周側鉄心片52の外周方向の端面と、回転軸側鉄心片53の端面のうち、永久磁石15よりも外周側に突出した端面との間に隙間55a〜55hが形成されるように、外周側鉄心片52、回転軸側鉄心片53、及び永久磁石15を構成している。本実施形態では、このようにすることによって、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面よりも外周側の領域に隙間55a〜55hができるようにしている。
尚、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより回転軸側鉄心片53を形成するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、図7に示したものと同じ外形を有する磁性体(鉄等)を用いて回転軸側鉄心片を一体で形成するようにしてもよい。
鉄心片結合部材54a〜54dは、相対的に分割型回転子51の回転軸側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接している2つの永久磁石15(例えば永久磁石15a、15b)の間で、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片53の間の磁路を遮断するように外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片53と嵌合するための部材である。図5に示すように、本実施形態では、分割型回転子51の極毎に鉄心片結合部材54a〜54dが個別に設けられている。
図8は、鉄心片結合部材54aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図8(a)は、図5に示した方向(分割型回転子51の回転軸に沿った方向)から見た鉄心片結合部材54aの外観図であり、図8(b)は、図8(a)のF−F´方向から見た鉄心片結合部材54aの断面図である。尚、鉄心片結合部材54a以外の鉄心片結合部材54b〜54dは、鉄心片結合部材54aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
鉄心片結合部材54aは、オーステナイト系ステンレス鋼あるいはセラミック等の非磁性体によって一体で形成されている。
また、鉄心片結合部材54aは、分割型回転子51の回転により発生する遠心力によって変形しない強度を有しているのが望ましい。
そして、図5〜図8に示すように、鉄心片結合部材54a〜54dは、外周側鉄心片52a〜52dと嵌め合わせられる際には雌型の部材となり、回転軸側鉄心片53と嵌め合わせられる際には雄型の部材となって、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片53と鉄心片結合部材54a〜54dとが嵌め合わせられるように、外周側鉄心片52a〜52dの回転軸側の面の中央部分と、回転軸側鉄心片53の外周側の各面の中央部分は、鉄心片結合部材54a〜54dの形状に合わせて加工されている(図6(a)、図7(a)を参照)。
本実施形態では、このようにすることによって、分割型回転子51が回転しても、外周側鉄心片52a〜52dと回転軸側鉄心片53が、鉄心片結合部材54a〜54dに引っかかるようにすることができる。これにより、分割型回転子51が回転することによる遠心力が発生しても、外周側鉄心片52a〜52d、回転軸側鉄心片53、鉄心片結合部材54a〜54d、及び永久磁石15a〜15hが分離しないようにすることができるようにしている。
また、図5に示すように、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片53が嵌め合わせられた場合に、永久磁石15の外周方向の端面のうち、相対的に分割型回転子51の回転軸側に位置している端面(すなわち同一の極を構成する2つの永久磁石15の相互に間隔を有して対向する端面)が、鉄心片結合部材54a〜54dによって概ね覆われるようにしている。
尚、本実施形態でも第1の実施形態と同様に、鉄心片結合部材54a〜54dを、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片53と嵌め合わせる場合には、例えば、外周側鉄心片52a〜52dと回転軸側鉄心片53とを組み合わせることにより回転軸方向にできる貫通孔に、鉄心片結合部材54a〜54dを回転軸方向に挿入するようにしている。
以上のように本実施形態では、同一の極を構成する2つの永久磁石15の間において、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片53と嵌合する鉄心片結合部材54a〜54dを非磁性体で構成し、且つ、外周側鉄心片52aが、同一の極を構成する2つの永久磁石15の相互に間隔を有して対向する端面の間を太く貫くとともに、非磁性の鉄心片結合材54aにより磁束の磁路を遮断した。したがって、第1の実施形態で説明した効果に加え、当該2つの永久磁石15の間の領域を介して、永久磁石15a〜15dの外周側の面と回転軸側の面との間で漏れ磁束が生じることを抑制するとともに、分割型回転子51が回転することによって発生する遠心力によって、分割回転子51が変形したり破損したりすることを、第1の実施形態のものよりも抑制することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。前述した第1及び第2の実施形態では、外周側鉄心片と鉄心片結合部材とを嵌め合わせる際に、それらの少なくとも何れか一方を回転軸方向に動かすようにした。これに対し、本実施形態では、外周方向から回転軸方向に外周側鉄心片を鉄心片結合部材に差し込むことにより、外周側鉄心片と鉄心片結合部材とを非可逆的に結合させる場合を例に挙げて説明する。すなわち、本実施形態と前述した第1及び第2の実施形態とは、回転軸側鉄心片の形状、鉄心片結合部材の材料及び形状とが主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1及び第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図8、図21に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図9は、分割型回転子の適用例であるIPMモータの構成の一例を示す図である。
図9において、IPMモータ50は、固定子(ステータ)211と、分割型回転子(ロータ)91と、ケース213とを有している。
分割型回転子91は、外周側鉄心片52a〜52dと、回転軸側鉄心片92と、鉄心片結合部材93a〜93dと、永久磁石15a〜15hとを有し、これらを組み合わせることにより形成される。
回転軸側鉄心片92は、相対的に分割型回転子91の回転軸側に配置される鉄心片である。図9に示すように、本実施形態でも第1、第2の実施形態と同様に、単一の回転軸側鉄心片92が設けられている。
図10は、回転軸側鉄心片92の構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図10(a)は、図9に示した方向(分割型回転子91の回転軸に沿った方向)から見た回転軸側鉄心片92の外観図であり、図10(b)は、図10(a)のG−G´方向から見た回転軸側鉄心片92の断面図である。
回転軸側鉄心片92は、図10(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図10(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。
そして、図9に示すように、本実施形態では、外周側鉄心片52の外周方向の端面と、回転軸側鉄心片92の端面のうち、永久磁石15よりも外周側に突出した端面との間に、隙間94a〜94hが形成されるように、外周側鉄心片52、回転軸側鉄心片92、及び永久磁石15を構成している。本実施形態では、このようにすることによって、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面よりも外周側の領域に隙間94a〜94hができるようにしている。
尚、本実施形態でも、第1、第2の実施形態と同様に、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより回転軸側鉄心片92を形成するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、図10に示したものと同じ外形を有する磁性体(鉄等)を用いて回転軸側鉄心片を一体で形成するようにしてもよい。
鉄心片結合部材93a〜93dは、相対的に分割型回転子91の回転軸側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接している2つの永久磁石15の間で、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片92と嵌合するための部材である。また、図9に示すように、本実施形態では、分割型回転子91の極毎に鉄心片結合部材93a〜93dが個別に設けられている。
図11は、鉄心片結合部材93aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図11(a)は、図9に示した方向(分割型回転子91の回転軸に沿った方向)から見た鉄心片結合部材93aの外観図であり、図11(b)は、図11(a)のH−H´方向から見た鉄心片結合部材93aの断面図である。尚、鉄心片結合部材93a以外の鉄心片結合部材93b〜93dは、鉄心片結合部材93aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
鉄心片結合部材93aは、非磁性であり且つ弾性を有する金属等によって一体で形成されている。
また、鉄心片結合部材93aは、分割型回転子91の回転により発生する遠心力によって変形しない強度を有しているのが望ましい。
そして、図9〜図11に示すように、鉄心片結合部材93a〜93dは、外周側鉄心片52a〜52dと嵌め合わせられる際には雌型の部材となり、回転軸側鉄心片92と嵌め合わせられる際には、雄型の部材となって、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片92と鉄心片結合部材93a〜93dとが嵌め合わせられるように外周側鉄心片52a〜52dの回転軸側の端面の中央部分と、回転軸側鉄心片92の外周側の各端面の中央部分は、鉄心片結合部材93a〜93dの形状に合わせて加工されている(図6(a)、図10(a)を参照)。
すなわち、鉄心片結合部材93a〜93dの外周側鉄心片52a〜52dと嵌め合わせられる部分はへこんでおり、外周側鉄心片52a〜52dの鉄心片結合部材93a〜93dと嵌め合わせられる部分は、鉄心片結合部材93a〜93dのへこんでいる部分の形状に合わせて突出している。一方、回転軸側鉄心片92の鉄心片結合部材93a〜93dと嵌め合わせられる部分は、鉄心片結合部材93a〜93dのへこんでいる部分の外形の形状に合わせてへこんでいる。
本実施形態では、このようにすることによって、分割型回転子91が回転しても、外周側鉄心片52a〜52dと回転軸側鉄心片92が、鉄心片結合部材93a〜93dに引っかかるようにすることができる。これにより、分割型回転子91が回転することによる遠心力が発生しても、外周側鉄心片52a〜52d、回転軸側鉄心片92、鉄心片結合部材93a〜54d、及び永久磁石15a〜15hが相互に分離しないようにすることができるようにしている。
また、図9に示すように、外周側鉄心片52a〜52d及び回転軸側鉄心片92が嵌め合わせられた場合に、永久磁石15の外周方向の端面のうち、相対的に分割型回転子91の回転軸側に位置している端面と、鉄心片結合部材93a〜93dとの間に隙間95a〜95hができるようにしている。ただし、前述した第2の実施形態で説明したように、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に分割型回転子51の回転軸側に位置している端面が鉄心片結合部材によって覆われるように、鉄心片結合部材(の形状)を構成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、鉄心片結合部材93a〜93dを雄型の部材、回転軸側鉄心片92を雌型の部材として、鉄心片結合部材93a〜93dと回転軸側鉄心片92との少なくとも何れか一方を回転軸方向に動かして、鉄心片結合部材93a〜93dと回転軸側鉄心片92とを嵌め合わせ、永久磁石15a〜15hを密接した状態で、外周方向から回転軸方向に外周側鉄心片52a〜52dを鉄心片結合部材93a〜93dに差し込むことにより、外周側鉄心片52a〜52dと鉄心片結合部材93a〜93dとを非可逆的に結合させるようにしている。
図12は、外周側鉄心片52aを鉄心片結合部材93aに差し込む様子の一例を示す図である。尚、外周側鉄心片52b〜52dを鉄心片結合部材93b〜93dに差し込む方法は、外周側鉄心片52aを鉄心片結合部材93aに差し込む方法と同じであるので、それらの図示を省略する。
図12に示すように、外周側鉄心片52aを雄型の部材、鉄心片結合部材93aを雌型の部材として、外周方向から回転軸方向に外周側鉄心片52aを鉄心片結合部材93aに差し込む。鉄心片結合部材93aは弾性を有している。よって、外周側鉄心片52aの回転軸方向の端面の中央部分に形成されている突起部が鉄心片結合部材93aの内部に差し込まれる過程において鉄心片結合部材93aは変形し、外周側鉄心片52aの回転軸方向の端面の中央部分に形成されている突起部が、鉄心片結合部材93aの中に完全に納まると、鉄心片結合部材93aは元の形に戻る。本実施形態では、このようにすることによって、外周側鉄心片52a〜52dと鉄心片結合部材93a〜93dとを非可逆的に結合させるようにしている。すなわち、外周側鉄心片52a〜52dの突出している部分が、鉄心片結合部材93a〜93dのへこんでいる部分に差し込まれて、外周側鉄心片52a〜52dと鉄心片結合部材93a〜93dとが非可逆的に結合されるようにしている。
以上のように本実施形態では、鉄心片結合部材93a〜93dに弾性を持たせるようにし、外周側鉄心片52a〜52dを鉄心片結合部材93a〜93dに差し込むことにより、これらを嵌め合わせるようにした(非可逆的に結合させるようにした)。したがって、前述した第2の実施形態で説明した効果に加え、外周側鉄心片52a〜52dと鉄心片結合部材93a〜93dとをより容易に嵌め合わせることができるという効果を奏する。
尚、鉄心片結合部材93a〜93dを雄型の部材、回転軸側鉄心片92を雌型の部材として、外周側鉄心片52b〜52dが結合された鉄心片結合部材93a〜93dと、回転軸側鉄心片92との少なくとも何れか一方を回転軸方向に動かして、鉄心片結合部材93a〜93dと回転軸側鉄心片92とを嵌め合わせるようにしてもよい。また、本実施形態では、外周側鉄心片52a〜52dを鉄心片結合部材93a〜93dに差し込むようにした場合を例に挙げて説明したが、外周側鉄心片52a〜52dに加え、又は外周側鉄心片52a〜52dに代えて回転軸側鉄心片92を鉄心片結合部材93a〜93dに差し込むように、外周側鉄心片、回転軸側鉄心片、及び鉄心片結合部材(の形状)を構成してもよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。前述した第1〜第3の実施形態では、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面よりも外周側の領域に隙間16、55、94を形成することにより、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面の側方(外周側)を通る漏れ磁束の磁路を遮断するようにした場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面の側方を通る漏れ磁束の磁路を、非磁性体を用いて遮断する場合を例に挙げて説明する。すなわち、本実施形態と前述した第1〜第3の実施形態とは、外周側鉄心片及び回転軸側鉄心片の形状と、磁路遮断部材を追加したことが主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図12、図21に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図13は、分割型回転子の適用例であるIPMモータの構成の一例を示す図である。
図13において、IPMモータ130は、固定子(ステータ)211と、分割型回転子(ロータ)131と、ケース213とを有している。
分割型回転子131は、外周側鉄心片132a〜132dと、回転軸側鉄心片133と、鉄心片結合部材54a〜54dと、磁路遮断部材134a〜134hと、永久磁石15a〜15hとを有し、これらを組み合わせることにより形成される。
外周側鉄心片132a〜132dは、相対的に分割型回転子131の外周側に配置される鉄心片である。図13に示すように、本実施形態でも、第1〜第3の実施形態と同様に、分割型回転子131の極毎に外周側鉄心片132a〜132dが個別に設けられている。
図14は、外周側鉄心片132aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図14(a)は、図13に示した方向(分割型回転子131の回転軸に沿った方向)から見た外周側鉄心片132aの外観図であり、図4(b)は、図4(a)のI−I´方向から見た外周側鉄心片52aの断面図である。尚、外周側鉄心片132a以外の外周側鉄心片132b〜132dは、外周側鉄心片132aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
外周側鉄心片132aは、図14(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図14(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。ただし、電磁鋼板以外の磁性体板を用いて外周側鉄心片132aを形成するようにしてもよい。
回転軸側鉄心片133は、相対的に分割型回転子131の回転軸側に配置される鉄心片である。図13に示すように、本実施形態でも第1〜第3の実施形態と同様に、単一の回転軸側鉄心片133が設けられている。
図15は、回転軸側鉄心片133の構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図15(a)は、図13に示した方向(分割型回転子131の回転軸に沿った方向)から見た回転軸側鉄心片133の外観図であり、図15(b)は、図15(a)のJ−J´方向から見た回転軸側鉄心片133の断面図である。
回転軸側鉄心片133は、図15(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図15(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。
尚、本実施形態でも、第1〜第3の実施形態と同様に、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより回転軸側鉄心片133を形成するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、図15に示したものと同じ外形を有する磁性体(鉄等)を用いて回転軸側鉄心片を一体で形成するようにしてもよい。
磁路遮断部材134a〜134hは、外周側鉄心片132a〜132dの外周方向における端部と嵌合し、当該外周側鉄心片132a〜132dの外周方向における端部と、回転軸側鉄心片133との間に挟まれる位置に配置される部材である。図13に示すように、本実施形態では、外周側鉄心片132a〜132dの外周方向における端部に対して磁路遮断部材134a〜134hが個別に設けられている。
図16は、磁路遮断部材134aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図16(a)は、図13に示した方向(分割型回転子131の回転軸に沿った方向)から見た磁路遮断部材134aの外観図であり、図16(b)は、図16(a)のK−K´方向から見た磁路遮断部材134aの断面図である。尚、磁路遮断部材134a以外の磁路遮断部材134b〜134hは、磁路遮断部材134aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
磁路遮断部材134aは、オーステナイト系ステンレス鋼あるいはセラミック等の非磁性体によって一体で形成されている。
また、磁路遮断部材134aは、分割型回転子131の回転により発生する遠心力によって変形しない強度を有しているのが望ましい。
そして、図14、図16に示すように、外周側鉄心片132a〜132dの外周方向における端部と、磁路遮断部材134aは、夫々鉤状になっており、これら鉤状の部分が相互に引っかかる(嵌め合わさる)ようにしている。
本実施形態では、このようにすることによって、分割型回転子131が回転しても、磁路遮断部材134a〜134dが外周側鉄心片132a〜132dから分離しないようにしている。
また、図13に示すように、外周側鉄心片132a〜132dと、回転軸側鉄心片133との間において、外周側鉄心片132a〜132dと、回転軸側鉄心片133との間の磁路を遮断するように、非磁性体である鉄心片結合部材54a〜54d及び磁路遮断部材134a〜134hを配置することによって、永久磁石15a〜15hの外周方向における両端面の側方の領域を介して、永久磁石15a〜15hの外周側の面と回転軸側の面との間を通ろうとする漏れ磁束の磁路を、非磁性体である鉄心片結合部材54a〜54d及び磁路遮断部材134a〜134hによって遮断するようにしている。
尚、本実施形態では、外周側鉄心片132a〜132dと、磁路遮断部材134a〜134hとの少なくとも何れか一方を回転軸方向に動かすことによって、外周側鉄心片132a〜132dと、磁路遮断部材134a〜134hとを嵌め合わせるようにしている。
以上のように本実施形態では、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に外周側に位置している端面の側方を通る漏れ磁束の磁路を非磁性体である磁路遮断部材134a〜134hで遮断するようにする。また、第2の実施形態と同様に、永久磁石15の外周方向における端面のうち、相対的に回転軸側に位置している端面の側方を通る漏れ磁束の磁路については、非磁性体である鉄心片結合部材54a〜54dによって遮断するようにする。したがって、第1〜第3の実施形態で説明した効果に加え、漏れ磁束をより低減することができる。
尚、本実施形態では、第2の実施形態の構成に対し、磁路遮断部材134a〜134hを設ける場合を例に挙げて説明したが、第3の実施形態の構成に対し、磁路遮断部材を設けるようにしてもよい。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。前述した第1〜第4の実施形態では、永久磁石15a〜15hのうち、相対的に回転軸側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接している2つの永久磁石により分割型回転子の1つのポール(極)を形成する場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、永久磁石15a〜15hのうち、相対的に外周側に位置している端面同士が相互に間隔を有して隣接している2つの永久磁石により分割型回転子の1つのポール(極)を形成する場合を例に挙げて説明する。すなわち、本実施形態と前述した第1〜第4の実施形態とは、外周側鉄心片の数及び形状と、回転軸側鉄心片の形状と、鉄心片結合部材の数及び形状と、永久磁石の配置とが主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1〜第4の実施形態と同一の部分については、図1〜図16、図21に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図17は、分割型回転子の適用例であるIPMモータの構成の一例を示す図である。
図17において、IPMモータ170は、固定子(ステータ)211と、分割型回転子(ロータ)171と、ケース213とを有している。
分割型回転子171は、外周側鉄心片172a〜172hと、回転軸側鉄心片173と、鉄心片結合部材174a〜174pと、永久磁石15a〜15hとを有し、これらを組み合わせることにより形成される。
永久磁石15a〜15hは、第1〜第4の実施形態で説明したのと同じ直方体形状を有している。ただし、本実施形態では、相対的に分割型回転子171の外周側に位置している1つの永久磁石(例えば永久磁石15a)により分割型回転子11の1つのポール(極)を形成するようにしている。そして、分割型回転子11の外周方向において、異なる極が交互に存在するようにしている。
外周側鉄心片172a〜172hは、相対的に分割型回転子171の外周側に配置される鉄心片である。図17に示すように、本実施形態では、1つの永久磁石15a〜15hに対し1つの外周側鉄心片172a〜172hが個別に設けられている。
図18は、外周側鉄心片172aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図18(a)は、図17に示した方向(分割型回転子171の回転軸に沿った方向)から見た外周側鉄心片172aの外観図であり、図18(b)は、図18(a)のL−L´方向から見た外周側鉄心片172aの断面図である。尚、外周側鉄心片172a以外の外周側鉄心片172b〜172hは、外周側鉄心片172aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
外周側鉄心片172aは、図18(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図18(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。ただし、電磁鋼板以外の磁性体板を用いて外周側鉄心片172aを形成するようにしてもよい。
回転軸側鉄心片173は、相対的に分割型回転子171の回転軸側に配置される鉄心片である。図17に示すように、本実施形態でも第1〜第4の実施形態と同様に、単一の回転軸側鉄心片173が設けられている。
図19は、回転軸側鉄心片173の構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図19(a)は、図17に示した方向(分割型回転子171の回転軸に沿った方向)から見た回転軸側鉄心片173の外観図であり、図19(b)は、図19(a)のM−M´方向から見た回転軸側鉄心片173の断面図である。
回転軸側鉄心片173は、図19(a)に示すような形に打ち抜かれた複数の電磁鋼板を図19(b)に示すように、その厚み方向に積み重ねることにより形成される。
尚、本実施形態でも、第1〜第4の実施形態と同様に、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより回転軸側鉄心片173を形成するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、図19に示したものと同じ外形を有する磁性体(鉄等)を用いて回転軸側鉄心片を一体で形成するようにしてもよい。
鉄心片結合部材174a〜174pは、外周側鉄心片172a〜172h及び回転軸側鉄心片173の間の磁路を遮断するように外周側鉄心片172a〜172h及び回転軸側鉄心片173と嵌合するための部材である。図17に示すように、本実施形態では、1つの外周側鉄心片172a〜172hに対し、2つの鉄心片結合部材174a〜174pが設けられている。
図20は、鉄心片結合部材174aの構成の一例を示す図である。具体的に説明すると、図20(a)は、図17に示した方向(分割型回転子171の回転軸に沿った方向)から見た鉄心片結合部材174aの外観図であり、図20(b)は、図20(a)のN−N´方向から見た鉄心片結合部材174aの断面図である。尚、鉄心片結合部材174a以外の鉄心片結合部材174b〜174pは、鉄心片結合部材174aと同じ構成を有するので、それらの図示を省略する。
鉄心片結合部材174aは、オーステナイト系ステンレス鋼あるいはセラミック等の非磁性体によって一体で形成されている。
また、鉄心片結合部材174aは、分割型回転子51の回転により発生する遠心力によって変形しない強度を有しているのが望ましい。
そして、図17、図18に示すように、外周側鉄心片172a〜172hの外周方向における端部は、鉤状になっており、また、図17、図20に示すように、鉄心片結合部材174aも鉤状になっている。このような外周側鉄心片172a〜172hの外周方向における端部における鉤状の部分と、鉄心片結合部材174aの鉤状の部分とが嵌め合わさるようにして、外周側鉄心片172a〜172hと鉄心片結合部材174aが鉤状の部分が相互に引っかかるようにしている。
また、図17に示すように、外周側鉄心片172a〜172hと、回転軸側鉄心片173との間に、非磁性体である鉄心片結合部材174a〜174pを配置することによって、永久磁石15a〜15hの外周方向における両端面の側方の領域を介して、永久磁石15a〜15hの外周側の面と回転軸側の面との間を通ろうとする漏れ磁束の磁路を、非磁性体である鉄心片結合部材174a〜174pによって遮断するようにしている。
尚、本実施形態では、永久磁石15a〜15hを密着させた外周側鉄心片172a〜172hと、鉄心片結合部材174a〜174pとの少なくとも何れか一方を回転軸方向に動かすことによって、外周側鉄心片172a〜172hと、鉄心片結合部材174a〜174pとを嵌め合わせる。そして、永久磁石15a〜15h及び外周側鉄心片172a〜172hと嵌め合わせられた鉄心片結合部材174a〜174pと、回転軸側鉄心片173との少なくとも何れか一方を回転軸方向に動かすことによって、相互に間隔を有して隣接する2つの鉄心片結合部材174a〜174p(例えば鉄心片結合部材174a、174b)の間に回転軸側鉄心片173の突出部を嵌め合わせる。
本実施形態では、以上のようにすることによって、分割型回転子171が回転しても、外周側鉄心片172a〜172hが、鉄心片結合部材174a〜174pに引っかかるようにすることができる。これにより、分割型回転子171が回転することによる遠心力が発生しても、外周側鉄心片172a〜172h、回転軸側鉄心片173、鉄心片結合部材174a〜174p、及び永久磁石15a〜15hが分離しないようにすることができるようにしている。
以上のように、永久磁石15a〜15hのうち、相対的に外周側に位置している1つの永久磁石によって1つのポール(極)を形成する回転子であっても、前述した第2、第4の実施形態で説明したのと同一の効果を奏することができる。
尚、前述した各実施形態では、電動機としてIPMモータを例に挙げて説明したが、IPMモータ以外の電動機であっても前述した各実施形態を適用することが可能である。
また、前述した各実施形態では、分割型回転子の外周方向に複数の外周側鉄心片を、永久磁石により形成されるポール(極)毎に1つの割合で間隔を有して配置する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、永久磁石の外周方向における端面の側方を通ろうとする磁路を隙間や非磁性体等によって遮断する構成を採っていれば、外周側鉄心片は永久磁石により形成されるポール(極)毎に複数あってもよい。
また、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10、50、90、130、170 IPMモータ
11、51、91、131、171 分割型回転子
12、52、132、172 外周側鉄心片
13、53、92、133、173 回転軸側鉄心片
14、54、93、174 鉄心片結合部材
134 磁路遮断部材
211 固定子
213 ケース

Claims (8)

  1. 複数の鉄心片を組み合わせて構成される分割型回転子であって、
    相対的に前記分割型回転子の外周側に配置された外周側鉄心片と、
    相対的に前記分割型回転子の回転軸側に配置された回転軸側鉄心片と、
    前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片との間において、前記分割型回転子の外周方向で間隔を有して配置された複数の永久磁石と、
    前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片の間に配置され、前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片とが相互に接触しない状態で前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片との間の磁路を遮断するように前記外周側鉄心片及び前記回転軸側鉄心片と嵌め合わせられた鉄心片結合部材とを有し、
    前記鉄心片結合部材は、非磁性体の材料を用いて形成されており且つ弾性を有する材料を用いて形成され、
    前記鉄心片結合部材の前記外周側鉄心片と嵌め合わせられる部分はへこんでおり、
    前記外周側鉄心片の前記鉄心片結合部材と嵌め合わせられる部分は、前記鉄心片結合部材のへこんでいる部分の形状に合わせて突出しており、
    前記外周側鉄心片の突出している部分が、前記鉄心片結合部材のへこんでいる部分に差し込まれて、前記外周側鉄心片と前記鉄心片結合部材とが非可逆的に結合されていることを特徴とする分割型回転子。
  2. 前記分割型回転子の外周方向で間隔を有して相互に配置される2つの永久磁石により、前記分割型回転子の1つの極が構成され、
    前記鉄心片結合部材は、前記分割型回転子の1つの極を構成する2つの永久磁石の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の分割型回転子。
  3. 前記外周側鉄心片は、前記分割型回転子の外周方向で相互に間隔を有して配置される複数の外周側鉄心片からなり、
    前記複数の外周側鉄心片の夫々と、前記回転軸側鉄心片との間には、前記分割型回転子の1つの極を構成する2つの永久磁石が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の分割型回転子。
  4. 前記分割型回転子の1つの極を構成する2つの永久磁石における前記分割型回転子の外周方向の端面のうち、当該2つの永久磁石が間隔を有して相互に対向していない方の端面の側方に隙間が生じていることを特徴とする請求項3に記載の分割型回転子。
  5. 前記分割型回転子の外周方向で間隔を有して相互に配置される2つの永久磁石であって、前記分割型回転子の異なる極を構成する2つの永久磁石の間において、前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心片とが相互に接触しない状態で前記外周側鉄心片と前記回転軸側鉄心との間の磁路を遮断するように配置された磁路遮断部材を有し、
    前記磁路遮断部材は、非磁性体の材料を用いて形成されており、
    前記磁路遮断部材は、前記2つの永久磁石のうち、前記分割型回転子の異なる極を構成する2つの永久磁石の間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の分割型回転子。
  6. 前記回転軸側鉄心片の前記鉄心片結合部材と嵌め合わせられる部分は、前記鉄心片結合部材のへこんでいる部分の外形の形状に合わせてへこんでおり、
    前記鉄心片結合部材のへこんでいる部分の外形の部分が、前記回転軸側鉄心のへこんでいる部分に嵌め合わせられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の分割型回転子。
  7. 前記外周側鉄心片は、複数の電磁鋼板がその厚み方向に積み重ねられることにより形成され、
    前記回転軸側鉄心片は、磁性体を用いて一体で形成されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の分割型回転子。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載分割型回転子と、
    内周が前記分割型回転子の外周と間隔を有して相互に対向するように配置された固定子とを有することを特徴とする電動機。
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