(第1の実施形態)
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を図1〜図13にしたがって説明する。
パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置11の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の下方には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
そして、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄表示装置12に大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。また、特別図柄表示装置12にはずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。
なお、演出表示装置11に確定停止表示される大当り図柄は、全列の飾り図柄が同一図柄となる図柄組み合わせによって構成される。また、演出表示装置11に確定停止表示されるはずれ図柄は、全列の飾り図柄が異なる飾り図柄となる図柄組み合わせや、1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄とは異なる飾り図柄となる図柄組み合わせによって構成される。また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の飾り図柄が一旦停止表示(ゆれ変動表示)された場合、リーチが形成される。
また、遊技盤10において演出表示装置11の右下方には、普通図柄表示装置13が配設されている。普通図柄表示装置13は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。普通図柄表示装置13では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲーム(以下、単に「普図ゲーム」と示す)が行われる。普通図柄表示装置13では、当りか否かの当り抽選とは別に行う普図当りか否かの内部抽選(後述する普図当り抽選)の抽選結果を表示する。
また、普通図柄表示装置13の右方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留記憶表示装置Raが配設されている。特別図柄保留記憶表示装置Raは、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「特図始動保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。特図始動保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動入賞口(上始動入賞口14又は下始動入賞口15)に遊技球が入球することで1加算される一方で、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特図始動保留記憶数はさらに加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積される。
また、演出表示装置11において画像表示部GHの下方領域には、特図始動保留記憶数を画像表示するための保留画像表示領域Hが形成されている。保留画像表示領域Hは、図1に示すように、特図始動保留記憶数の上限数に対応する4つの個別表示領域(報知部)H1,H2,H3,H4を含んで構成されている。そして、保留画像表示領域Hでは、特図始動保留記憶数に対応する個数の個別表示領域が、保留有表示の態様で画像表示される。例えば、特図始動保留記憶数「2」の場合には、個別表示領域H1,H2が保留有表示の態様で画像表示される一方で、個別表示領域H3,H4が保留無表示の態様で画像表示される。すなわち、個別表示領域は、始動保留球毎に個別対応している。なお、図1では、保留有表示の態様として、個別表示領域に右下がり斜線を付している。保留画像表示領域は、遊技者が常に注目する画像表示部GHに形成されていることから、遊技者は、保留画像表示領域Hにおける保留有表示の態様で画像表示された個別表示領域の個数から特図始動保留記憶数を認識することになる。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球の入球口14aを有する始動手段としての上始動入賞口14と遊技球の入球口15aを有する始動手段としての下始動入賞口15が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口14は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口14aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口15は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根16を備えており、開閉羽根16が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口15aを開放させる構成とされている。
上始動入賞口14と下始動入賞口15の各奥方には、入球した遊技球を検知する始動手段としての始動口スイッチSW1,SW2(図9に示す)が配設されている。上始動入賞口14と下始動入賞口15は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
演出表示装置11における上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉17を備えた上大入賞口(入賞手段)18が配設されている。上大入賞口18の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図9に示す)が配設されている。また、下始動入賞口15の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉19を備えた下大入賞口(入賞手段)20が配設されている。下大入賞口20の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4(図9に示す)が配設されている。上大入賞口18及び下大入賞口20は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。上大入賞口18は、大当り遊技中に上大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。同様に、下大入賞口20は、大当り遊技中に下大入賞口扉19の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態のパチンコ遊技機は、複数(2つ)の大入賞口を有し、遊技盤10の上側と下側のそれぞれに各1つの大入賞口が配設されている。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示されることを契機に付与される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉の開動作により大入賞口が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(本実施形態では、16回)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過すること、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球することの何れか早く成立した方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。本実施形態において、演出表示装置11の左下方であって、特別図柄表示装置12の左方には、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数、すなわち今回の大当り遊技で行われるラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド遊技回数報知装置RHが設けられている。本実施形態のパチンコ遊技機では、図2に示すように、規定ラウンド数を「16回」に設定した大当り遊技が付与されるようになっている。このため、ラウンド遊技回数報知装置RHでは、規定ラウンド数を「16回」に設定した大当り遊技が付与されることが報知される。なお、ラウンド遊技回数報知装置RHは、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数を、ランプの発光によって報知する。
また、演出表示装置11の左方には、普通図柄作動ゲート21が配設されている。普通図柄作動ゲート21の奥方には、該普通図柄作動ゲート21へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5(図9に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート21は、遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件のみを付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技球が普通図柄作動ゲート21を通過(普通図柄変動スイッチSW5が遊技球を検知)したことを抽選条件とし、この抽選条件の成立を契機として、下始動入賞口15を開閉する開閉羽根16を閉状態から開状態へ動作させるか否かの開放抽選としての普図当り抽選が内部的に行われる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確変大当りに当選したことを条件として、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態を低確率状態(低確率抽選状態)から高確率状態(高確率抽選状態)に変動させる確変状態を付与する機能である。また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態は、大当り抽選の当選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となり得る。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。そして、何れの大当りとするかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定される。特別図柄(大当り図柄)の決定には、後述する特図振分用乱数が用いられ、その特図振分用乱数の抽出値をもとに特別図柄が選択されるようになっている。そして、特図振分用乱数の値は、大当りの種類毎に対応する各特別図柄(特別図柄A〜E)に対して、所定個数ずつ(例えば、1つずつ)振分けられている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート21の通過に基づく普図当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率から高確率に変動させる変短状態を付与する機能である。また、変短状態中は、1回の普図当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根16の合計開放時間が、非変短状態中に比して長くなる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。
以下、本実施形態に設定されている大当りの種類について図2に従って説明する。
特別図柄A及び特別図柄Bに基づく大当り遊技(通常大当り遊技)は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では下大入賞口20)を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に下大入賞口20を「16回(16ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Aに基づく大当り遊技を「下開放確変大当り遊技」と示す一方で、特別図柄Bに基づく大当り遊技を「下開放非確変大当り遊技」と示す。また、特別図柄A及び特別図柄Bに基づく大当り遊技を纏めて、「下開放大当り遊技」と示す。
そして、下開放確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(次回大当りまで)と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、図2では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「次回」と表記している。その一方で、下開放非確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、予め定めた回数(本実施形態では、100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、変短状態のみが付与される。
特別図柄Cに基づく大当り遊技(特殊大当り遊技)は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では上大入賞口18)を「3回」開放させることにより、大当り遊技中に上大入賞口18を「48回(16ラウンド×3回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Cに基づく大当り遊技を「48回開放大当り遊技」と示す。
特別図柄Dに基づく大当り遊技(特殊大当り遊技)は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では上大入賞口18)を「2回」開放させることにより、大当り遊技中に上大入賞口18を「32回(16ラウンド×2回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Dに基づく大当り遊技を「32回開放大当り遊技」と示す。
特別図柄Eに基づく大当り遊技(特殊大当り遊技)は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では上大入賞口18)を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口を「16回(16ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Eに基づく大当り遊技を「16回開放大当り遊技」と示す。
以下の説明では、「48回開放大当り遊技」、「32回開放大当り遊技」及び「16回開放大当り遊技」を纏めて、「複数回開放大当り遊技」と示す場合もある。複数回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。なお、大当り遊技の各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、複数回開放大当り遊技において設定された1回のラウンド遊技中における上大入賞口18の開放回数は上限数(1〜3)であって、大当り遊技全体において最大、16回、32回、又は48回だけ開放することになる。また、32回開放大当り遊技及び48回開放大当り遊技における最大開放回数は、16回開放大当り遊技における最大開放回数の倍数となっている。また、複数回開放大当り遊技に分類される各大当り遊技において設定されたラウンド遊技時間は、最大時間となる。さらに、各複数回開放大当り遊技では、1回目〜16回目までの1回のラウンド遊技における上大入賞口18の開放回数が統一されている。つまり、16回開放大当り遊技において、1回目のラウンド遊技における開放回数が「1回」となる一方で、2回目のラウンド遊技における開放回数が「3回」となることはない。そして、複数回開放大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(次回大当りまで)と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
また、本実施形態において、下開放大当り遊技と複数回開放大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数(16回)が同一回数に設定されている。また、複数回開放大当り遊技は、少なくとも1回のラウンド遊技において、大入賞口の1回の開閉動作に係る上限動作時間が、下開放大当り遊技を構成する各ラウンド遊技における大入賞口の1回の開閉動作に係る上限動作時間よりも短く設定されている。このため、本実施形態において下開放大当り遊技は、複数回開放大当り遊技よりも多量の賞球を獲得可能な大当り遊技とされている。
以下、下開放大当り遊技及び複数回開放大当り遊技について、図3〜図8に従ってさらに詳しく説明する。なお、図3〜図8において、「OP」は「オープニング」を示すとともに、「ED」は「エンディング」を示し、「1R」、「2R」などの「R」は「ラウンド」を示す。また、図3〜図8の図中に示す「1」〜「48」の数字は、1回の大当り遊技中における大入賞口の開放回数を示す。
下開放大当り遊技及び複数回開放大当り遊技では、大当り遊技の開始に伴って最初にオープニング演出(オープニング演出時間T0=7000(ms))が行われるとともに、オープニング演出の終了後に1回目〜16回目までの各ラウンド遊技(「1R」〜「16R」)が順に行われる。そして、下開放大当り遊技及び複数回開放大当り遊技では、最後にエンディング演出(エンディング演出時間T5=10000(ms))が行われる。
図3(a)及び図5は、16回開放大当り遊技を示す。
16回開放大当り遊技の各ラウンド遊技では、上大入賞口18の開閉動作回数が「1回」に設定されており、上大入賞口18が開放してから閉鎖するまでの1回の開閉動作に係る開放時間T1は「2600(ms)」に設定されている。また、16回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたラウンド間インターバルの経過後に次回のラウンド遊技が開始するようになっている。そして、ラウンド間インターバルの期間を示すラウンド間インターバル時間T2は、「1000(ms)」に設定されている。このため、16回開放大当り遊技では、ラウンド遊技が開始すると、「2600(ms)」の間、上大入賞口18が開放し、その開放時間の経過に伴って上大入賞口18が閉鎖して1回のラウンド遊技が終了し、「1000(ms)」のラウンド間インターバルを経て次のラウンド遊技が開始する動作を、16回のラウンド遊技分繰り返す。
図3(b)及び図6は、32回開放大当り遊技の詳細を示す。
32回開放大当り遊技の各ラウンド遊技では、上大入賞口18の開閉動作回数が「2回」に設定されており、上大入賞口18が開放してから閉鎖するまでの1回の開閉動作に係る開放時間T1は「2600(ms)」に設定されている。この開放時間T1は、16回開放大当り遊技で設定される開放時間T1と同一時間に設定されている。
また、32回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技において上大入賞口18が2回開放する場合、上大入賞口18の1回目の開放が終了すると、予め定めたラウンド内インターバルの経過後に2回目の開放が開始するようになっている。そして、ラウンド内インターバルの期間を示すラウンド内インターバル時間T7は、「1000(ms)」に設定されている。このラウンド内インターバル時間T7は、16回開放大当り遊技で設定されるラウンド間インターバル時間T2と同一時間に設定されている。また、32回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル時間T2の経過後に次回のラウンド遊技が開始するようになっている。このラウンド間インターバル時間T2は、16回開放大当り遊技で設定されるラウンド間インターバル時間T2と同一時間に設定されている。
このため、32回開放大当り遊技では、ラウンド遊技が開始すると、「2600(ms)」の間、上大入賞口18が1回目の開放を行い、その開放時間の経過に伴って上大入賞口18が閉鎖し、「1000(ms)」のラウンド内インターバルを経て上大入賞口18が2回目の開放を行う。そして、2回目の開放に基づく開放時間の経過に伴って上大入賞口18が再び閉鎖して1回のラウンド遊技が終了し、「1000(ms)」のラウンド間インターバルを経て次のラウンド遊技が開始する。この動作を16回のラウンド遊技分繰り返すことにより、32回開放大当り遊技では、上大入賞口18が最大「32回」開放することになる。
図4(a)、図7及び図8は、48回開放大当り遊技の詳細を示す。
48回開放大当り遊技の各ラウンド遊技では、上大入賞口18の開閉動作回数(規定開放回数)が「3回」に設定されており、上大入賞口18が開放してから閉鎖するまでの1回の開閉動作に係る開放時間T1は「2600(ms)」に設定されている。この開放時間T1は、16回開放大当り遊技及び32回開放大当り遊技で設定される開放時間T1と同一時間に設定されている。
また、48回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技において上大入賞口18が3回開放する場合、上大入賞口18の1回目の開放が終了すると、ラウンド内インターバル時間T7の経過後に2回目の開放が開始するとともに、2回目の開放が終了すると、ラウンド内インターバル時間T7の経過後に3回目の開放が開始するようになっている。このラウンド内インターバル時間T7は、32回開放大当り遊技で設定されるラウンド内インターバル時間T7と同一時間に設定されている。また、48回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル時間T2の経過後に次回のラウンド遊技が開始するようになっている。このラウンド間インターバル時間T2は、16回開放大当り遊技及び32回開放大当り遊技で設定されるラウンド間インターバル時間T2と同一時間に設定されている。
このため、48回開放大当り遊技では、ラウンド遊技が開始すると、「2600(ms)」の間、上大入賞口18が1回目の開放を行い、その開放時間の経過に伴って上大入賞口18が閉鎖し、「1000(ms)」のラウンド内インターバルを経て上大入賞口18が2回目の開放を行う。また、2回目の開放に基づく開放時間の経過に伴って上大入賞口18が再び閉鎖し、「1000(ms)」のラウンド内インターバルを経て上大入賞口18が3回目の開放を行う。そして、3回目の開放に基づく開放時間の経過に伴って上大入賞口18が再び閉鎖して1回のラウンド遊技が終了し、「1000(ms)」のラウンド間インターバルを経て次のラウンド遊技が開始する。この動作を16回のラウンド遊技分繰り返すことにより、48回開放大当り遊技では、上大入賞口18が最大「48回」開放することになる。
本実施形態において、16回開放大当り遊技、32回開放大当り遊技及び48回開放大当り遊技は、それぞれの大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数(規定ラウンド数)が何れも「16回」で同一回数に設定されているとともに、上大入賞口18の1回の開閉動作に係る開放時間が何れも「2600(ms)」で同一時間に設定されている。その一方で、1回のラウンド遊技における上大入賞口18の開閉動作回数は「1回」、「2回」又は「3回」というように異なる回数に設定されているとともに、1回のラウンド遊技におけるラウンド遊技時間も異なる時間に設定されている。
なお、16回開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技において上大入賞口18が1回のみ開放するため、開放時間T1が、16回開放大当り遊技におけるラウンド遊技時間となる。したがって、16回開放大当り遊技におけるラウンド遊技時間T1は、「2600(ms)」となる。また、32回開放大当り遊技のラウンド遊技時間T8は、1回のラウンド遊技中に2回、上大入賞口18が開放することから、2回の開放時間(2600(ms)×2)と1回のラウンド内インターバル時間(1000(ms))を加算した「6200(ms)」となる。また、48回開放大当り遊技のラウンド遊技時間T11は、1回のラウンド中に3回、上大入賞口18が開放することから、3回の開放時間(2600(ms)×3)と2回のラウンド内インターバル時間(1000(ms)×2)を加算した「9800(ms)」となる。
これらの3種類の大当り遊技は、同じラウンド回数(16回)の大当り遊技であるが、上大入賞口18の1回の開放時間や各インターバル時間を同一時間に設定する一方で、1回のラウンド遊技中の上大入賞口18の開閉動作回数を相違させることにより、遊技者からは大当り遊技の種類を判別できず、いつ大当り遊技が終了するのか分からなくなる。また、16回開放大当り遊技、32回開放大当り遊技及び48回開放大当り遊技は、何れもラウンド遊技の上限回数が「16回」の大当り遊技であるため、ラウンド遊技回数報知装置RHの報知内容からは何れの大当り遊技であるか判別できない。すなわち、ラウンド遊技回数報知装置RHは、「16回」の大当り遊技であることのみを報知し、1回のラウンド遊技における上大入賞口18の開閉動作回数までは報知しない。
また、複数回開放大当り遊技では、上大入賞口18の閉鎖回数が特定閉鎖回数に達する毎に、大当り遊技が継続するか否かの継続演出を実行させるようになっている。この継続演出は、演出表示装置11の画像表示部GHに演出用キャラクタを画像表示させ、その演出用キャラクタの動作によって「継続」又は「終了」を報知させる態様で行われる。本実施形態において継続演出は、上大入賞口18の閉鎖回数が「8回」、「16回」、「24回」、「32回」に達する毎に、その直後に実行されるインターバル時間中に行われるように設定されている。
本実施形態では、3種類の複数回開放大当り遊技において1回のラウンド遊技中の上大入賞口18の開閉動作回数を異ならせているので、継続演出の実行契機となる上大入賞口18の閉鎖回数(8回、16回、24回、32回)は、大当り遊技の種類により異なるラウンド数のラウンド遊技で到達することになる。
具体的に説明すると、16回開放大当り遊技では、2回の継続演出の実行契機が到来することになる。閉鎖回数「8回」は8回目のラウンド遊技時に到達し、8回目と9回目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバル時間T4に相当する時間で、1回目の継続演出が行われる。なお、ラウンド間インターバル時間T4は、継続演出が行われないラウンド間インターバル時間T2と同一時間とされている。そして、16回開放大当り遊技では、1回目の継続演出を行うラウンド間インターバル時間T4の経過後に9回目のラウンド遊技を開始させるようになっていることから、9回目のラウンド遊技の開始時には1回目の継続演出の結果として「継続する旨」を示す報知が行われる。
また、閉鎖回数「16回」は16回目のラウンド遊技時に到達し、16回目のラウンド遊技とエンディング演出との間に設定されるラウンド間インターバル時間T4に相当する時間で、2回目の継続演出が行われる。そして、16回開放大当り遊技では、2回目の継続演出を行うラウンド間インターバル時間T4の経過後にエンディング演出を開始させるようになっていることから、エンディング演出の開始時には2回目の継続演出の結果として「継続しない旨」を示す報知が行われる。なお、図3(a)において、時間T3(「27800(ms)」)は、継続演出が開始するまでの時間を示す。また、時間T6(「74600(ms)」)は、16回開放大当り遊技が開始してから終了するまでの最大時間を示す。
また、32回開放大当り遊技では、4回の継続演出の実行契機が到来することになり、閉鎖回数「8回」は4回目のラウンド遊技時に到達し、閉鎖回数「16回」は8回目のラウンド遊技時に到達し、閉鎖回数「24回」は12回目のラウンド遊技時に到達し、閉鎖回数「32回」は16回目のラウンド遊技時に到達する。これにより、32回開放大当り遊技では、1回目(8回)〜3回目(24回)の継続演出を行うラウンド間インターバル時間T4の経過後、直後のラウンド遊技を開始させるようになっていることから、直後のラウンド遊技の開始時には1回目〜3回目の継続演出の結果として「継続する旨」を示す報知が行われる。その一方、32回開放大当り遊技では、4回目(32回)の継続演出を行うラウンド間インターバル時間T4の経過後、エンディング演出を開始させるようになっていることから、エンディング演出の開始時には、4回目の継続演出の結果として、「継続しない旨」を示す報知が行われる。なお、図3(b)において、時間T9(132200(ms))は、32回開放大当り遊技が開始してから終了するまでの最大時間を示す。
また、48回開放大当り遊技では、4回の継続演出の実行契機が到来することになり、閉鎖回数「8回」は3回目のラウンド遊技時に到達し、閉鎖回数「16回」は6回目のラウンド遊技時に到達し、閉鎖回数「24回」は8回目のラウンド遊技時に到達し、閉鎖回数「32回」は11回目のラウンド遊技時に到達する。これにより、48回開放大当り遊技では、1回目(8回)、2回目(16回)、4回目(32回)の継続演出を行うラウンド内インターバル時間T10の経過後、直後の開放を開始させるようになっていることから、直後の開放開始時には、1回目、2回目、及び4回目の継続演出の結果として「継続する旨」を示す報知が行われる。なお、ラウンド内インターバル時間T10は、継続演出が行われないラウンド内インターバル時間T7と同一時間とされている。
また、48回開放大当り遊技では、3回目(24回目)の継続演出を行うラウンド間インターバル時間T4の経過後、直後のラウンド遊技を開始させるようになっていることから、直後のラウンド遊技の開始時には3回目の継続演出の結果として「継続する旨」を示す報知が行われる。なお、図4(a)において、時間T12は4回目の継続演出が終了してから16回目のラウンド遊技が終了するまでの時間(56600(ms))を示す。また、時間T13は、48回開放大当り遊技が開始してから終了するまでの最大時間(189800(ms))を示す。
図3及び図4(a)に示すように、各継続演出は、大当り遊技開始時からの上大入賞口18の大当り中開放回数をもとに行われるので、各大当り遊技では上大入賞口18の大当り中開放回数が同じとなるタイミングで継続演出が行われることになるとともに、継続演出の時間も同一時間で行われる。このため、継続演出が行われるタイミングからも、どの大当り遊技が行われているのか、判断できない。
一方、図4(b)は、下開放大当り遊技の詳細を示す。
下開放大当り遊技の各ラウンド遊技では、下大入賞口20の開閉動作回数(規定開放回数)が「1回」に設定されており、下大入賞口20が開放してから閉鎖するまでの1回の開閉動作に係る開放時間T14は「25000(ms)」に設定されている。また、下開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル時間T2の経過後に次回のラウンド遊技が開始するようになっている。なお、下開放大当り遊技では、下大入賞口20の開放時間T14がラウンド遊技時間となる。また、図4(b)において、時間T15は、下開放大当り遊技が開始してから終了するまでの最大時間(433000(ms))を示す。
次に、パチンコ遊技機の制御構成を図9に従って説明する。
機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板45が装着されている。主制御基板45は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板46と演出表示制御基板47が装着されている。
サブ統括制御基板46は、主制御基板45が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、遊技演出を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。演出表示制御基板47は、サブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47の具体的構成を説明する。
主制御基板45には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU45aと、主制御用CPU45aの制御プログラムを格納する主制御用ROM45bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM45cが設けられている。そして、主制御用CPU45aには、各種スイッチSW1〜SW5、特別図柄表示装置12、普通図柄表示装置13、及び特別図柄保留記憶表示装置Raが接続されている。
また、主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、特図振分用乱数、及び変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選に当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択する際に用いる乱数である。また、主制御用RAM45cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM45bには、メイン制御プログラムや複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから図柄変動ゲームが終了する迄の間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定し得る。そして、変動パターンは、大当り変動用、はずれリーチ変動用及びはずれ変動用からなる変動内容毎に分類されている。
大当り変動は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。また、はずれリーチ変動は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。また、はずれ変動は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置11の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチが形成されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当り図柄又ははずれ図柄)が導出される迄の間に行われる演出である。なお、特別図柄表示装置12では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時迄図柄の変動が継続される。
また、主制御用ROM45bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1422までの全1423通りの整数)の中から定められている。そして、大当り判定値は、非確変状態時の大当り抽選で用いる低確用率の大当り判定値と、確変状態時の大当り抽選で用いる高確率の大当り判定値とがある。高確率用の大当り判定値の設定数(本実施形態では40個)は、低確率用の大当り判定値の設定数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。このような設定によれば、非確変状態時の大当り抽選で当選する確率は1423分の4となる一方で、確変状態時の大当り抽選で当選する確率は1423分の40となる。
本実施形態の低確率用の大当り判定値は、「17、125、401、520」の4個に設定されている。一方、本実施形態の確変用判定値は、上記「17、125、401、520」の4個の値に、「37、83、185…(以下省略)」などの36個の値を加えた合計40個に設定されている。そして、低確率用の大当り判定値と高確率用の大当り判定値は、その総数は異なるが、設定値については一部の値(本実施形態では「17、125、401、520」)が共通値とされている。この共通値(「17、125、401、520」)は、非確変状態時及び確変状態時の何れの状態においても大当り判定用乱数の値と一致する値とされている(共通大当り判定値)。一方、高確率用の大当り判定値において、前記共通値(「17、125、401、520」)を除く、他の値(36個)は、低確率用の大当り判定値(共通大当り判定値)とは異なる非共通値(非共通大当り判定値)とされている。この非共通値は、大当り抽選時の遊技状態に応じて、大当り判定値と一致する場合と一致しない場合とがある。具体的に言えば、非共通大当り判定値は、非確変状態時の大当り抽選において、大当り判定用乱数の値とは一致しない。その一方で、非共通大当り判定値は、確変状態時の大当り抽選において、大当り判定用乱数の値と一致する。
また、主制御用ROM45bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240迄の全241通りの整数)の中から定められている。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU46aと、統括制御用CPU46aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM46bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM46cが設けられている。そして、統括制御用CPU46aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU47aと、表示制御用CPU47aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM47bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM47cが設けられている。表示制御用CPU47aには、演出表示装置11が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU47aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM47bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板45の主制御用CPU45aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU45aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について図10に従って説明する。
主制御用CPU45aは、上始動入賞口14又は下始動入賞口15に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1において主制御用CPU45aは、始動口スイッチSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに記憶されている特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(特図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU45aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS2の判定結果が肯定(特図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU45aは、特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。また、主制御用CPU45aは、1加算後の特図始動保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU45aは、加算後の特図始動保留記憶数を指示する保留指定コマンドを統括制御用CPU46aに出力するように送信バッファにセットする。保留指定コマンドは、次周期からの制御周期において出力される。
続いて、主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから読み出して取得し、該値を特図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM45cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。その後、主制御用CPU45aは、後に詳細に説明するコマンド設定処理を実行し(ステップS5)、特別図柄入力処理を終了する。コマンド設定処理とは、特別図柄入力処理において上始動入賞口14又は下始動入賞口15で検知されたときに取得した大当り判定用乱数の値及び特図振分用乱数の値を事前判定し、その事前判定の結果を指示する事前判定コマンドを決定及び出力するための処理となっている。
次に、コマンド設定処理について図11に従って説明する。本実施形態では、以下に示すコマンド設定処理を実行する主制御用CPU45aが、保留内大当り判定手段として機能する。
まず、主制御用CPU45aは、取得した大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS11)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、入賞検知の対象となる始動保留球に基づく図柄変動ゲームが、大当り抽選時の遊技状態に関係なく(確変状態又は非確変状態の何れでも)大当りになることを事前に認識する。この場合、主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数の値とともに読み出した特別図柄振分用乱数の値に対応する特別図柄(大当り図柄)の種別が特別図柄A〜Eの何れであるかを判定する(ステップS12)。また、主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに記憶された特図始動保留記憶数を読み出す。
次に、主制御用CPU45aは、判定した特別図柄の種別及び特図始動保留記憶数に基づき事前判定コマンドを生成する(ステップS13)。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別が特別図柄Aである場合には事前判定コマンド「A1HxxH」を、特別図柄Bである場合には事前判定コマンド「A2HxxH」を生成する。また、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別が特別図柄Cである場合には事前判定コマンド「A3HxxH」を、特別図柄Dである場合には事前判定コマンド「A4HxxH」を生成する。さらに、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別が特別図柄Eである場合には事前判定コマンド「A5HxxH」を生成する。なお、各事前判定コマンドにおける「xxH」は、特図始動保留記憶数を示す。
一方、ステップS11の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値と一致しない)の場合、主制御用CPU45aは、取得した大当り判定用乱数の値が非共通大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS14)。この判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値が非共通大当り判定値と一致する)の場合、主制御用CPU45aは、入賞検知の対象となる始動保留球に基づく図柄変動ゲームが、大当り抽選時に確変状態が付与されている場合に大当りになることを事前に認識する。なお、ステップS11及びステップS14で用いる大当り判定用乱数の値は同じ値である。そして、主制御用CPU45aは、ステップS12同様、読み出した特別図柄振分用乱数の値に対応する特別図柄(大当り図柄)の種別が特別図柄A〜Eの何れであるかを判定する(ステップS15)。また、主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに記憶された特図始動保留記憶数を読み出す。そして、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別及び特図始動保留記憶数を判定して事前判定コマンドを生成する(ステップS16)。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別が特別図柄Aである場合には事前判定コマンド「B1HxxH」を、特別図柄Bである場合には事前判定コマンド「B2HxxH」を生成する。また、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別が特別図柄Cである場合には事前判定コマンド「B3HxxH」を、特別図柄Dである場合には事前判定コマンド「B4HxxH」を生成する。さらに、主制御用CPU45aは、特別図柄の種別が特別図柄Eである場合には事前判定コマンド「B5HxxH」を生成する。
そして、事前判定コマンドを生成した主制御用CPU45aは、該事前判定コマンドをサブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に出力するための送信バッファにセットした後、コマンド設定処理を終了する。
一方、ステップS14の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、事前判定コマンドを生成することなくコマンド設定処理を終了する。つまり、事前判定コマンドは、特別図柄入力処理時において「大当り」と判定された場合以外は生成されないようになっている。
このような構成により、事前判定コマンド「A1HxxH」〜「A5HxxH」によれば、確変状態又は非確変状態の何れに関係なく大当りとなる旨、特別図柄(大当り図柄)の種別、及び特図始動保留記憶数を認識し得る。一方、事前判定コマンド「B1HxxH」〜「B5HxxH」によれば、確変状態である場合にのみ大当りとなる旨、特別図柄(大当り図柄)の種別、及び特図始動保留記憶数を認識し得る。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、実行条件判定の判定結果が否定(図柄変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに記憶されている特図始動保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する。特図始動保留記憶数が「0(零)」の場合、主制御用CPU45aは、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、特別図柄開始処理を終了する。一方、特図始動保留記憶数が1以上の場合、主制御用CPU45aは、保留中の図柄変動ゲームが存在するので、特図始動保留記憶数を−1(1減算)する。また、主制御用CPU45aは、1減算後の特図始動保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU45aは、減算後の特図始動保留記憶数を指示する保留指定コマンドを統括制御用CPU46aに出力するように送信バッファにセットする。そして、主制御用CPU45aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出す。
続いて、主制御用CPU45aは、現在の遊技状態が、非確変状態であるか否かを判定する。この非確変状態であるか否かの判定は、主制御用RAM45cに記憶されている遊技状態フラグ(後述する確変フラグ)の設定値をもとに行う。現在の遊技状態が非確変状態の場合、主制御用CPU45aは、読み出した大当り判定用乱数の値と低確率用の大当り判定値を比較し、当該低確率用の大当り判定値と一致するか否かの大当り判定をする。また、上記非確変状態であるか否かの判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、読み出した大当り判定用乱数の値と高確率用の大当り判定値を比較し、当該高確率用の大当り判定値と一致するか否かの大当り判定をする。この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、大当り変動となる図柄変動ゲームを実行させるための大当り変動処理を実行する。なお、大当り変動は、図柄変動ゲームが最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。
大当り変動処理において主制御用CPU45aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に記憶されている特別図柄振分用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU45aは、該特別図柄振分用乱数の値に対応する特別図柄の大当り図柄を特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として決定する。なお、本実施形態では、大当り抽選で大当りに当選した際、主制御用CPU45aが特別図柄の大当り図柄を決定することにより、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かを決定する。また、特別図柄の大当り図柄を決定した主制御用CPU45aは、大当り変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU45aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数の値が大当りとなる値ではないことからはずれを認識する。そして、主制御用CPU45aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれを決定した主制御用CPU45aは、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とを比較し、はずれリーチ変動を実行するか否かのリーチ判定を行う。
そして、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ変動用の変動パターンを選択し、決定する。一方、リーチ判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ変動用の変動パターンを選択し、決定する。
特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU45aは、決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU45aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU45aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
次に、サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aがサブ制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、特別図柄Aに対応する大当り図柄が指示されている場合、飾り図柄として、下開放確変大当り遊技を付与する大当りであることを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(例えば、「777」)を決定する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄C〜Eに対応する大当り図柄が指示されている場合、飾り図柄として、複数回開放大当り遊技を付与する大当りであることを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(例えば、「111」「333」「555」)を決定する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄Bに対応する大当り図柄が指示されている場合、飾り図柄として、下開放非確変大当り遊技を付与する大当りであることを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(例えば、「222」「444」「666」)を決定する。
その一方で、統括制御用CPU46aは、特別図柄としてはずれ図柄が指示されている場合、飾り図柄としてはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾り図柄として、リーチ図柄を含むはずれの図柄組み合わせを決定する。その一方、統括制御用CPU46aは、はずれ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾り図柄として、リーチ図柄を含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、統括制御用CPU46aは、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、統括制御用CPU46aは、図柄停止コマンド及び保留指定コマンドを入力すると、これらのコマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)をもとに、画像表示用データを選択する。表示制御用CPU47aは、画像表示用データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置11に確定停止表示させて図柄変動ゲームを終了させる。また、表示制御用CPU47aは、保留指定コマンドを入力すると、当該コマンドで指示される特図始動保留記憶数に対応するように保留画像表示領域H(個別表示領域H1〜H4)の画像表示を制御する。
次に、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容として、大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
主制御用CPU45aは、大当り変動となる図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技を付与する。このとき、主制御用CPU45aは、大当り変動となる図柄変動ゲームの開始直前に決定した特別図柄(大当り図柄)の種類から、付与する大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に応じた制御を実行する。そして、主制御用CPU45aは、48回開放大当り遊技に対応する特別図柄C、32回開放大当り遊技に対応する特別図柄D、又は16回開放大当り遊技に対応する特別図柄Eの何れかを決定している場合、図12に示す複数回開放大当り遊技処理を実行する。なお、主制御用CPU45aは、複数回開放大当り遊技(特別図柄C〜E)において、これらの大当り遊技中に上大入賞口18へ遊技球が入球する毎に、1球の入球を示す入球コマンドをサブ統括制御基板46に出力する。
以下、図12に示す複数回開放大当り遊技処理について具体的に説明する。
主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに設定されるタイマの値に、特別図柄C〜Eに基づき特定されるオープニング時間(7000(ms))をセットし、オープニング処理を実行する(ステップS21)。主制御用CPU45aは、タイマの値をセットすると、予め定めた制御周期毎(例えば、4ms毎)に、その制御周期分の時間を減算するとともに減算後の値をタイマにセットし、この処理をタイマの値が「0(零)」になるまで繰り返すことにより、時間をカウントする。また、主制御用CPU45aは、オープニング処理において、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを、統括制御用CPU46aに出力する。オープニングコマンドは、大当り遊技の開始を指示する大当り開始コマンドとなる。そして、主制御用CPU45aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、ラウンド遊技に係る各種処理を実行する。
まず、主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに記憶されている現在のラウンド遊技数に1加算して値を更新し、更新後のラウンド遊技数を指定するラウンド開放指定コマンドを出力する(ステップS22)。なお、大当り遊技の開始時のラウンド遊技数には「0」が設定されており、本実施形態ではラウンド遊技数に設定された値が何回目のラウンド遊技数であるかを示すようになっている。
続いて、主制御用CPU45aは、上大入賞口扉17を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力する(ステップS23)。これにより、主制御用CPU45aは、上大入賞口扉17を開動作させて、上大入賞口18を開放させる。このとき、主制御用CPU45aは、上大入賞口18が開放してから閉鎖するまでの時間である開放時間をタイマの値にセットする。本実施形態では、図3〜図8に示すように、何れの複数回開放大当り遊技においても、上大入賞口18の開放時間を「2600(ms)」に設定しているので、ステップS23にて主制御用CPU45aは、タイマの値に「2600(ms)」をセットする。主制御用CPU45aは、タイマの値をセットすると、予め定めた制御周期毎(例えば、4ms毎)に、その制御周期分の時間を減算するとともに減算後の値をタイマにセットし、この処理をタイマの値が「0(零)」になるまで繰り返すことにより、時間をカウントする。
次に、主制御用CPU45aは、1回のラウンド遊技における上大入賞口18への入球個数(実際に入球した個数)が、予め定めた入球上限個数に達したか否かを判定する(ステップS24)。この入球個数は、主制御用RAM45cに記憶されており、主制御用CPU45aは、カウントスイッチSW3からの検知信号を入力する毎に入球個数を1加算し、累積している。また、この入球個数は、1回のラウンド遊技の終了時に「0(零)」にリセットされる。
ステップS24の判定結果が否定(入球上限個数>入球個数)の場合、主制御用CPU45aは、上大入賞口18の開放時間が予め決められた時間(2600ms)を経過したか否かを判定する(ステップS25)。主制御用CPU45aは、タイマの値が「0」であるか否かにより、開放時間が経過したか否かを判定する。この判定結果が否定(開放時間が経過していない)の場合、主制御用CPU45aは、ステップS24に戻り、ステップS24からの処理を繰り返す。
一方、ステップS25の判定結果が肯定(開放時間が経過した)の場合、及びステップS24の判定結果が肯定(入球上限個数≦入球個数)の場合、主制御用CPU45aは、上大入賞口扉17を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(OFF信号)を出力する(ステップS26)。これにより、主制御用CPU45aは、上大入賞口扉17を閉動作させ、上大入賞口18を閉鎖させる。また、ステップS26において、主制御用CPU45aは、主制御用RAM45cに記憶されているラウンド中閉鎖回数の値に1加算して、更新する。前記ラウンド中閉鎖回数は、1回のラウンド遊技において上大入賞口18が閉鎖した回数を示し、1回のラウンド遊技終了時に「0」が設定されるようになっている。
次に、主制御用CPU45aは、上大入賞口18への入球個数(実際に入球した個数)が、予め定めた入球上限個数に達したか否かを判定する(ステップS27)。ステップS27の判定結果が否定(入球上限個数>入球個数)の場合、主制御用CPU45aは、ラウンド中閉鎖回数が、確定停止表示させる大当り図柄(特別図柄)に基づき特定される規定閉鎖回数に達したか否かを判定する(ステップS28)。前記規定閉鎖回数は、特別図柄毎に設定されており、特別図柄Cの場合には「3」が、特別図柄Dの場合には「2」が、特別図柄Eの場合には「1」が、設定されている。
ステップS28の判定結果が否定(ラウンド中閉鎖回数<規定閉鎖回数)の場合、主制御用CPU45aは、ラウンド内インターバル時間をタイマにセットする(ステップS29)。また、主制御用CPU45aは、上大入賞口18の閉鎖回数が特定閉鎖回数に達する毎に継続演出を実行させるために、特別図柄と、ラウンド中閉鎖回数と、ラウンド遊技数に基づき、大当り中閉鎖回数(合計閉鎖回数)を算出する。
具体的には、主制御用CPU45aは、特別図柄C(48回開放大当り遊技)の場合、大当り中閉鎖回数として、すでに終了したラウンド遊技数に3を乗算した値にラウンド中閉鎖回数を加算した値(すなわち、(現在のラウンド遊技数−1)×3+ラウンド中閉鎖回数)を設定する。例えば、現在が4回目のラウンド遊技中であり、ラウンド中閉鎖回数の値が「2」である場合、大当り中閉鎖回数の値は、11回(3×3+2)となる。また、主制御用CPU45aは、特別図柄D(32回開放大当り遊技)の場合、大当り中閉鎖回数として、終了したラウンド遊技数に2を乗算した値にラウンド中閉鎖回数を加算した値(すなわち、(現在のラウンド遊技数−1)×2+ラウンド中閉鎖回数)を設定する。例えば、現在が4回目のラウンド遊技中であり、ラウンド中閉鎖回数の値が「1」である場合、大当り中閉鎖回数の値は、7回(3×2+1)となる。なお、16回開放大当り遊技が付与される場合、ステップS28においてラウンド中閉鎖回数と規定閉鎖回数とは常に一致して、ステップS28の判定結果が肯定となるため、ステップS29の処理が実行されない。
そして、ステップS29において、主制御用CPU45aは、大当り中閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、16回、24回、32回)である場合、継続演出を実行させるために、タイマにラウンド内インターバル時間として「1000(ms)」を設定する。なお、主制御用CPU45aは、大当り中閉鎖回数が特定閉鎖回数でない場合も、タイマにラウンド内インターバル時間として「1000(ms)」を設定する。その後、主制御用CPU45aは、タイマの値が0となった(ラウンド内インターバルが終了した)場合、再びステップS23の処理を実行する。
一方、ステップS27の判定結果が肯定(入球上限個数≦入球個数)の場合、又はステップS28の判定結果が肯定(ラウンド中閉鎖回数=規定閉鎖回数)の場合、主制御用CPU45aは、終了するラウンド遊技数を指定し、ラウンド遊技が終了することを示すラウンド閉鎖指定コマンドを出力する(ステップS30)。その後、ステップS31において、主制御用CPU45aは、大当り中閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、16回、24回、32回)である場合、継続演出を実行させるために、タイマにラウンド間インターバル時間として「1000(ms)」を設定する。なお、主制御用CPU45aは、大当り中閉鎖回数が特定閉鎖回数でない場合も、タイマにラウンド間インターバル時間として「1000(ms)」を設定する。
その後、主制御用CPU45aは、タイマの値が0(ラウンド間インターバルが終了した)となった場合、ラウンド遊技数が16回(規定ラウンド遊技数)に達したか否かを判定する(ステップS32)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU45aは、ステップS22に移行し、次のラウンド遊技に関する処理を実行する。一方、ステップS32の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU45aは、タイマの値に、特別図柄C〜Eに基づき特定されるエンディング時間(10000(ms))をセットし、エンディング処理を実行する(ステップS33)。主制御用CPU45aは、エンディング処理において、大当り遊技の開始に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、統括制御用CPU46aに出力する。エンディングコマンドは、大当り遊技の終了を指示する大当り終了コマンドとなる。そして、主制御用CPU45aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、大当り遊技に係る各種処理を終了する。
なお、主制御用CPU45aは、下開放大当り遊技を実行させる場合、オープニング演出を実行させる。オープニング演出は、図12のステップS21と同様に行う。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU45aは、16回のラウンド遊技を実行させる。なお、主制御用CPU45aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンドコマンドをサブ統括制御基板46に出力する。下開放大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では下大入賞口20)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち下大入賞口20の開放時間は、図2に示すように、「25000(ms)」に設定されている。
このため、主制御用CPU45aは、下大入賞口20を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。そして、主制御用CPU45aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、下大入賞口20を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。なお、主制御用CPU45aは、下大入賞口20を開放させる場合には下大入賞口扉19を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、下大入賞口20を閉鎖させる場合には下大入賞口扉19を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力する。
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU45aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では1000(ms))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく下大入賞口20を開放させる。そして、16回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU45aは、エンディング演出を実行させる。エンディング演出は、図12のステップS33と同様に行う。
また、主制御用CPU45aは、確変状態を付与する場合、エンディング処理にて、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、確変状態を付与することを示す確変コマンドを出力する。また、主制御用CPU45aは、大当り遊技の終了後に非確変状態を付与する場合、確変フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU45aは、非確変状態を付与することを示す非確変コマンドを出力する。同様に、主制御用CPU45aは、大当り遊技の終了後に変短状態を付与する場合、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。この場合、主制御用CPU45aは、特別図柄変短状態を付与することを示す変短コマンドを出力する。なお、本実施形態において主制御用CPU45aは、特別図柄Bを大当り図柄として決定した場合、作動回数にその回数(本実施形態では、100回)を設定し、図柄変動ゲームが実行される毎に作動回数を1減算し、作動回数が「0(零)」になると、変短状態を終了させ、作動フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU45aは、非変短状態を付与することを示す非変短コマンドを出力する。
次に、サブ統括制御基板46の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。まず、16回開放大当り遊技の実行にかかる制御内容を説明する。
統括制御用CPU46aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出の演出内容を決定し、オープニング演出の演出内容を指示するオープニング演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
そして、統括制御用CPU46aは、確定停止表示させた大当り図柄が特別図柄Eである場合、主制御用CPU45aが出力するラウンド開放指定コマンドを入力すると、16回開放大当り遊技を構成するラウンド遊技に関する処理を実行する。統括制御用CPU46aは、このラウンド遊技に関する処理を開始すると、まず、上大入賞口18のサブ側開放回数を設定する。前記サブ側開放回数は、ラウンド終了条件が成立しないときに、上大入賞口18がそれまでに開放した回数を示すものである。つまり、サブ側開放回数は、サブ統括制御基板46側で、ラウンド遊技数、大当り図柄としての特別図柄、規定開放回数等に基づき、設定し、管理するものであり、ラウンド終了条件が成立した場合における実際の上大入賞口18の開放回数と異なる場合がある。具体的には、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶した大当り図柄が特別図柄Eである場合(16回開放大当り遊技が付与された場合)、ラウンド開放指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数から1減算した値を、サブ側開放回数とする。例えば、指定されたラウンド遊技数が4回である場合であって特別図柄Eが記憶されていた場合、統括制御用CPU46aは、サブ側開放回数として3回とする。
そして、統括制御用CPU46aは、設定したサブ側開放回数に1加算して値を更新し、当該更新後のサブ側開放回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側開放回数により指定された回数開放するときの演出を実行させる開放演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、タイマに上大入賞口18の開放時間として2600msをセットする。なお、開放演出コマンドは、サブ側開放回数の値毎に異なるコマンドが用意されている。
そして、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶した大当り図柄が特別図柄Eである場合、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力すると、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数をサブ側閉鎖回数として設定する。前記サブ側閉鎖回数は、ラウンド終了条件が成立しないときに、上大入賞口18がそれまでに閉鎖した回数を示すものである。つまり、サブ側閉鎖回数は、サブ統括制御基板46側で、ラウンド遊技数、大当り図柄としての特別図柄、規定開放回数に基づき、設定し、管理するものであり、ラウンド終了条件が成立した場合における実際の上大入賞口18の閉鎖回数と異なる場合がある。
サブ側閉鎖回数を設定した後、統括制御用CPU46aは、当該サブ側閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、又は16回)であるか否かにかかわらず、タイマに1000msを設定する。それと共に、統括制御用CPU46aは、当該設定されたサブ側閉鎖回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側閉鎖回数により指定された回数閉鎖するときの演出を実行させる閉鎖演出コマンドを演出表示制御基板47に出力してラウンド遊技に関する処理を終了する。
その後、統括制御用CPU46aは、再びラウンド開放指定コマンドを入力すると、ラウンド遊技に関する処理を再び実行する。すなわち、統括制御用CPU46aは、上大入賞口18のサブ側開放回数を設定し、設定したサブ側開放回数に1加算して値を更新すると共に、開放演出コマンドを再び出力する。以降、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドが入力されるまで、これら一連のラウンド遊技に関する処理を繰り返し実行する。そして、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出の演出内容を決定し、エンディング演出の演出内容を指示するエンディング演出コマンドを演出表示制御基板47に出力し、16回開放大当り遊技の実行にかかる制御を終了する。
次に、32回開放大当り遊技の実行にかかる制御内容を説明する。
統括制御用CPU46aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出の演出内容を決定し、オープニング演出の演出内容を指示するオープニング演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
そして、統括制御用CPU46aは、確定停止表示させた大当り図柄が特別図柄Dである場合に、主制御用CPU45aが出力するラウンド開放指定コマンドを入力すると、32回開放大当り遊技を構成するラウンド遊技に関する処理を実行する。統括制御用CPU46aは、このラウンド遊技に関する処理を開始すると、ラウンド開放指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数に基づき、上大入賞口18のサブ側開放回数を設定する。具体的には、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶した特別図柄が特別図柄Dである場合(32回開放大当り遊技が付与された場合)、ラウンド開放指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数から1減算した値に、2(規定開放回数)を乗じて算出した値を、サブ側開放回数とする。例えば、指定されたラウンド遊技数が4回である場合であって特別図柄Dが記憶されていた場合、統括制御用CPU46aは、サブ側開放回数として6回とする。
そして、統括制御用CPU46aは、設定したサブ側開放回数に1加算して値を更新し、当該更新後のサブ側開放回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側開放回数により指定された回数開放するときの演出を実行させる開放演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、タイマに1回のラウンド遊技において最初の上大入賞口18の開放時間として2600msをセットする。統括制御用CPU46aは、タイマの値をセットすると、予め定めた制御周期毎(例えば、4ms毎)に、その制御周期分の時間を減算するとともに減算後の値をタイマにセットし、この処理をタイマの値が「0(零)」になるまで繰り返すことにより、時間をカウントする。
次に、統括制御用CPU46aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、すなわち上大入賞口18の開放時間が経過した場合、サブ側開放回数の値をサブ側閉鎖回数として設定する。そして、統括制御用CPU46aは、タイマにラウンド内インターバル時間を設定する。本実施形態において、32回開放大当り遊技が付与される場合、ラウンド内インターバル時間は、継続演出は実行されず、必ず1000msとなるため、ここでは、統括制御用CPU46aは、タイマにラウンド内インターバル時間として1000msを設定することとなる。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、当該設定されたサブ側閉鎖回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側閉鎖回数により指定された回数閉鎖するときの演出を実行させる閉鎖演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、統括制御用CPU46aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、すなわちラウンド内インターバル時間が経過した場合、サブ側開放回数の値に1加算して、サブ側開放回数の値を更新する。統括制御用CPU46aは、更新後のサブ側開放回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側開放回数により指定された回数開放するときの演出を実行させる開放演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。それと共に、統括制御用CPU46aは、タイマに1回のラウンド遊技において2回目の上大入賞口18の開放時間として2600msをセットする。
その後、統括制御用CPU46aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力すると、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数に基づき、サブ側閉鎖回数を算出し、設定する。具体的には、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶した特別図柄が特別図柄Dである場合、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数の値に、2(規定開放回数)を乗じて算出した値を、サブ側閉鎖回数とする。例えば、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数が4回である場合であって特別図柄Dが記憶されていた場合、統括制御用CPU46aは、サブ側閉鎖回数として8回を設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該サブ側閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、16回、24回又は32回)であるか否かにかかわらず、タイマにラウンド間インターバル時間として1000msを設定する。それと共に、統括制御用CPU46aは、当該設定されたサブ側閉鎖回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側閉鎖回数により指定された回数閉鎖するときの演出を実行させる閉鎖演出コマンドを演出表示制御基板47に出力してラウンド遊技に関する処理を終了する。
なお、本実施形態において、32回開放大当り遊技が付与される場合、ラウンド遊技時間が経過しなくても、上大入賞口18への遊技球の入球個数が上限入球個数に達し、ラウンド閉鎖指定コマンドが出力される場合がある。このため、統括制御用CPU46aは、32回開放大当り遊技を構成するラウンド遊技に関する処理の途中であっても、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力した場合には、上述したように、当該ラウンド閉鎖指定コマンドに基づくサブ側閉鎖回数の設定、閉鎖演出コマンドの出力、タイマの設定を行い、ラウンド遊技に関する処理を終了する。
その後、統括制御用CPU46aは、再びラウンド開放指定コマンドを入力すると、ラウンド遊技に関する処理を再び実行する。すなわち、統括制御用CPU46aは、ラウンド開放指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数などに基づき、上大入賞口18のサブ側開放回数を設定し、設定したサブ側開放回数に1加算して値を更新すると共に、開放演出コマンドを再び出力する。以降、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドが入力されるまで、これら一連のラウンド遊技に関する処理を繰り返し実行する。そして、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出の演出内容を決定し、エンディング演出の演出内容を指示するエンディング演出コマンドを演出表示制御基板47に出力し、32回開放大当り遊技の実行にかかる制御を終了する。
次に、48回開放大当り遊技の実行にかかる制御内容を説明する。
統括制御用CPU46aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出の演出内容を決定し、オープニング演出の演出内容を指示するオープニング演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
そして、統括制御用CPU46aは、確定停止表示させた大当り図柄が特別図柄Cである場合に、主制御用CPU45aが出力するラウンド開放指定コマンドを入力すると、48回開放大当り遊技を構成するラウンド遊技に関する処理を開始する。統括制御用CPU46aは、ラウンド遊技に関する処理を開始すると、まず、ラウンド開放指定コマンドにより指定されるラウンド遊技数や大当り図柄により特定される規定開放回数などに基づき、上大入賞口18のサブ側開放回数を設定する。具体的には、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶した特別図柄が特別図柄Cである場合(48回開放大当り遊技が付与された場合)、ラウンド開放指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数から1減算した値に、3(規定開放回数)を乗じて算出した値を、サブ側開放回数とする。例えば、ラウンド開放指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数が4回である場合であって特別図柄Cが記憶されていた場合、統括制御用CPU46aは、サブ側開放回数として9回とする。
そして、統括制御用CPU46aは、設定したサブ側開放回数に1加算して値を更新し、当該更新後のサブ側開放回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側開放回数により指定された回数開放するときの演出を実行させる開放演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、タイマに1回のラウンド遊技において1回目の上大入賞口18の開放時間として2600msをセットする。
次に、統括制御用CPU46aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、すなわち、1回のラウンド遊技において最初の上大入賞口18の開放時間が経過した場合、サブ側開放回数の値をサブ側閉鎖回数として設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該サブ側閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、16回、24回又は32回)であるか否かにかかわらず、タイマに1回のラウンド遊技において最初のラウンド内インターバル時間として1000msを設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該設定されたサブ側閉鎖回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側閉鎖回数により指定された回数閉鎖するときの演出を実行させる閉鎖演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、統括制御用CPU46aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、すなわち1回のラウンド遊技において最初のラウンド内インターバル時間が経過した場合、サブ側開放回数の値に1加算して、サブ側開放回数の値を更新する。統括制御用CPU46aは、更新後のサブ側開放回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側開放回数により指定された回数開放するときの演出を実行させる開放演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。それと共に、統括制御用CPU46aは、タイマに1回のラウンド遊技において2回目の上大入賞口18の開放時間として2600msをセットする。
次に、統括制御用CPU46aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、すなわち1回のラウンド遊技において2回目の上大入賞口18の開放時間が経過した場合、サブ側開放回数の値をサブ側閉鎖回数として設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該サブ側閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、16回、24回又は32回)であるか否かにかかわらず、タイマに1回のラウンド遊技においてラウンド内インターバル時間として1000msを設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該設定されたサブ側閉鎖回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側閉鎖回数により指定された回数閉鎖するときの演出を実行させる閉鎖演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、統括制御用CPU46aは、セットしたタイマの値が「0(零)」になったならば、すなわち1回のラウンド遊技において2回目のラウンド内インターバル時間が経過した場合、サブ側開放回数の値に1加算して、サブ側開放回数の値を更新する。統括制御用CPU46aは、更新後のサブ側開放回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側開放回数により指定された回数開放するときの演出を実行させる開放演出コマンドを演出表示制御基板47に出力する。それと共に、統括制御用CPU46aは、タイマに1回のラウンド遊技において3回目の上大入賞口18の開放時間として2600msをセットする。
その後、統括制御用CPU46aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力すると、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数及び大当り図柄としての特別図柄Cに応じた規定開放回数などに基づき、サブ側閉鎖回数を算出し、設定する。具体的には、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶した特別図柄が特別図柄Cである場合、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数の値に、3(規定開放回数)を乗じて算出した値を、サブ側閉鎖回数とする。例えば、ラウンド閉鎖指定コマンドにより指定されたラウンド遊技数が4回である場合であって特別図柄Cが記憶されていた場合、統括制御用CPU46aは、サブ側閉鎖回数として12回を設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該サブ側閉鎖回数が特定閉鎖回数(8回、16回、24回又は32回)であるか否かにかかわらず、タイマにラウンド間インターバル時間として1000msを設定する。そして、統括制御用CPU46aは、当該設定されたサブ側閉鎖回数を指定すると共に、上大入賞口18がサブ側閉鎖回数により指定された回数閉鎖するときの演出を実行させる閉鎖演出コマンドを演出表示制御基板47に出力してラウンド遊技を終了する。
なお、本実施形態において、48回開放大当り遊技が付与される場合、ラウンド遊技時間が経過しなくても、上大入賞口18への遊技球の入球個数が上限入球個数に達し、ラウンド閉鎖指定コマンドが出力される場合がある。このため、統括制御用CPU46aは、48回開放大当り遊技を構成するラウンド遊技に関する処理の途中であっても、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力した場合には、上述したように、当該ラウンド閉鎖指定コマンドに基づくサブ側閉鎖回数の設定、閉鎖演出コマンドの出力、タイマの設定を行い、ラウンド遊技に関する処理を終了する。
その後、統括制御用CPU46aは、再びラウンド開放指定コマンドを入力すると、次のラウンド遊技に関する処理を開始する。すなわち、統括制御用CPU46aは、上大入賞口18のサブ側開放回数を設定し、設定したサブ側開放回数に1加算して値を更新すると共に、開放演出コマンドを再び出力する。以降、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドが入力されるまで、これら一連の処理を繰り返し実行する。そして、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出の演出内容を決定し、エンディング演出の演出内容を指示するエンディング演出コマンドを演出表示制御基板47に出力し、48回開放大当り遊技の実行にかかる制御を終了する。
また、統括制御用CPU46aは、主制御用CPU45aが出力するラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出の演出内容を決定し、ラウンド演出の演出内容を指示するラウンド演出コマンドに出力する。ラウンド演出コマンドは、特別図柄の種類が、特別図柄A及び特別図柄Bの場合に出力される。ラウンド演出コマンドには、ラウンド遊技の回数を指示する情報が含まれている。
また、統括制御用CPU46aは、入球コマンドを入力すると、大当り遊技中に上大入賞口18へ入球した個数(以下、「大当り中入球個数」と示す)を1加算し、統括制御用RAM46cに設定する。統括制御用CPU46aは、複数回開放大当り遊技の場合に大当り中入球個数をカウントする。また、大当り中入球個数は、確変終了時まで、累積される。そして、統括制御用CPU46aは、大当り中入球個数を1加算して書き換える毎に、加算後の大当り中入球個数を指示する入球個数コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、演出表示制御基板47の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、オープニング演出コマンドを入力すると、そのオープニング演出コマンドで指示された演出内容でオープニング演出を実行させるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU47aは、オープニング演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。
また、表示制御用CPU47aは、開放演出コマンドを入力すると、そのコマンドで指示された演出内容でラウンド遊技において上大入賞口18の開放中の演出を実行させるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。
本実施形態では、上大入賞口18の開放中の演出として、大当り遊技中に上大入賞口18へ入球した大当り中入球個数と遊技球の入球によって遊技者に払出された賞球としての遊技球の個数(以下、「賞球個数」と示す)を報知する演出を行う。そして、表示制御用CPU47aは、入球個数コマンドを入力すると、その入球個数コマンドで指示される大当り中入球個数に上大入賞口18へ1球入球する毎に付与される賞球数(本実施形態では15球)を乗算し、賞球個数を演算する。例えば、大当り中入球個数が11球の場合、賞球個数は165球(11(球)×15(球))となる。これにより、表示制御用CPU47aは、上大入賞口18の開放中の演出において、入球個数コマンドから特定される大当り中入球個数と演算した賞球個数を画像表示部GHに表示させる。
また、表示制御用CPU47aは、閉鎖演出コマンドを入力すると、その閉鎖演出コマンドで指示された演出内容でインターバル期間中の演出を実行させるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU47aは、閉鎖演出コマンドから大当り中閉鎖回数を特定し、その特定した大当り中閉鎖回数が継続演出を行うべき回数を示す場合には継続演出を実行させるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。具体的に言えば、表示制御用CPU47aは、閉鎖演出コマンドから大当り中閉鎖回数として、8回、16回、24回及び32回が特定される場合には継続演出を実行させる。そして、表示制御用CPU47aは、継続演出の実行後に開放演出コマンドを入力すると、その開放演出コマンドに対応する上大入賞口18の開放中の演出として継続演出の結果、すなわち「継続する旨」を示す報知を実行させるべく、演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU47aは、エンディング演出コマンドを入力すると、そのエンディング演出コマンドで指示された演出内容でエンディング演出を実行させるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU47aは、ラウンド演出コマンドを入力すると、そのラウンド演出コマンドで指示された演出内容でラウンド演出を実行させるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。具体的には、下開放大当り遊技におけるラウンド演出を実行させるように画像表示部GHの表示内容を制御する。本実施形態では、ラウンド演出として、ラウンド数を報知する演出を行う。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機において、事前判定の結果を用いて演出を実行させるための制御内容を説明する。
本実施形態の演出は、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り」となり得る始動保留球が存在すること(保留内大当り)を確定的に報知する事前報知演出(報知演出)として実行される。なお、事前報知演出の実行に際して統括制御用CPU46aは、主制御用CPU45aが出力する事前判定コマンドを用いる。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、事前判定コマンドを入力する度に、当該コマンドを始動保留球に対応付けて統括制御用RAM46cに記憶する。ちなみに、始動保留球に対応付けて記憶した事前判定コマンドは、その始動保留球に基づく図柄変動ゲームの開始に伴って統括制御用RAM46cから消去される。
また、本実施形態における事前報知演出は、以下の条件が成立したときに実行されるようになっている。すなわち、複数回開放大当り遊技中に保留されている1球目の始動保留球に基づく図柄変動ゲームが、「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となることを条件としている。したがって、今回の大当り遊技が、特別図柄C〜Eのうちいずれかに基づく大当り遊技であって、かつ保留記憶数「1」に対応付けられている事前判定コマンドが、「A3HxxH」〜「A5HxxH」,「B3HxxH」〜「B5HxxH」のうちいずれかである場合に、事前報知演出の実行条件が成立することになる。つまり、本実施形態では、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」,「B3HxxH」〜「B5HxxH」のうちいずれかが保留記憶数「1」以外の記憶領域に記憶されている場合、事前報知演出の実行条件が成立したことにはならない。また、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」,「B3HxxH」〜「B5HxxH」以外のコマンドが保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている場合も、事前報知演出の実行条件が成立したことにはならない。
ちなみに、統括制御用CPU46aは、入力した特別図柄指定コマンドを読み出すことで、今回の大当りが特別図柄C〜Eのうちいずれかに基づく大当りであることを把握するようになっている。なお、以下の説明では、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」,「B3HxxH」〜「B5HxxH」を纏めて、「複数回開放指定の事前判定コマンド」と示す場合がある。また、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」を纏めて、「共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンド」と示す場合がある。さらに、事前判定コマンド「B3HxxH」〜「B5HxxH」を纏めて、「非共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンド」と示す場合がある。
また、本実施形態における事前報知演出の実行タイミングは、複数回開放大当り遊技における最終回のラウンド間インターバルとされている。具体的に説明すると、16回開放大当り遊技では、上大入賞口18の閉鎖回数が「16回」に達したことを契機に実行されラウンド間インターバルで実行される。また、32回開放大当り遊技では、上大入賞口18の閉鎖回数が「32回」に達したことを契機に実行されるラウンド間インターバルで実行される。さらに、48回開放大当り遊技では、上大入賞口18の閉鎖回数が「48回」に達した後に実行されるラウンド間インターバルで実行される。なお、本実施形態の事前報知演出は、継続演出と同一態様で実行されるようになっている。ちなみに、本実施形態における同一態様とは、演出用キャラクタの動作によって「継続」を報知させる態様であり、継続演出の演出内容と完全同一となっている。
このため、統括制御用CPU46aは、複数回開放大当り遊技における最終回のラウンド間インターバルで、事前報知演出を実行させるための制御を実行する。なお、統括制御用CPU46aは、大当り遊技における最終回のラウンド間インターバルの開始タイミングを、サブ側閉鎖回数及び特別図柄の種別から把握する。具体的には、統括制御用CPU46aは、サブ側閉鎖回数が8回、16回、24回、32回、及び48回に到達する度に、特別図柄の種別を確認する。そして、実行条件の成立を契機に事前報知演出の実行を決定した場合、統括制御用CPU46aは、事前報知演出の実行及び報知内容を指示する報知指定コマンドを表示制御用CPU47aに出力する。
そして、表示制御用CPU47aは、大当り遊技における最終回のラウンド間インターバルの開始タイミングを、特別図柄の種別及び閉鎖演出コマンドから把握する。そして、表示制御用CPU47aは、特別図柄の種別をもとに、最終回のラウンド間インターバルを判断する。なお、特別図柄の種別が特別図柄D及び特別図柄Eの場合、最終回のラウンド間インターバルの開始タイミングで報知指定コマンドを入力したときには、「継続しない旨」を示す本来の報知内容に代えて、「継続する旨」を示す事前報知演出を実行させる。したがって、実行中の大当り遊技が「継続」することに対して期待を持たせることができる。また、「継続」が報知されたにもかかわらず、エンディング演出が行われた場合、当該大当り遊技は継続しないものの、始動保留球の中に複数回開放大当り遊技を付与する大当りが含まれていることを報知可能となる。
一方、表示制御用CPU47aは、特別図柄の種別が特別図柄Cの場合、最終回のラウンド間インターバルの開始タイミングで報知指定コマンドを入力したときには、「継続する旨」を示す事前報知演出を実行させる。したがって、「継続」が報知されたにもかかわらず、エンディング演出が行われた場合、当該大当り遊技は継続しないものの、始動保留球の中に複数回開放大当り遊技を付与する大当りが含まれていることを報知可能となる。
また、本実施形態では、特別図柄の種別が特別図柄D及び特別図柄Eの場合、最終回のラウンド間インターバルで報知指定コマンドを入力していないのであれば、継続演出として「継続しない旨」を示す事前報知演出を実行させる。一方、特別図柄の種別が特別図柄Cの場合、最終回のラウンド間インターバルで報知指定コマンドを入力していないのであれば、そのタイミングで演出を実行しない。本実施形態では、事前報知演出を実行させる統括制御用CPU46a及び表示制御用CPU47aが、演出実行手段として機能する。
以下、本実施形態における事前報知演出の実行態様を図13に従って説明する。
図13において、「1〜4」の数字、「a,b」のアルファベット、「○(白丸)」、「×」、は、以下の事項を示す。「1〜4」の数字は、特別図柄始動保留記憶数「1〜4」を示すとともに、「a,b」は、始動保留球を区別する符号を示す。「○(白丸)」は、「特別図柄E」が対応付けられている。なお、図13において「○」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している。「×」は、遊技状態に関係なくはずれとなる始動保留球を示す。なお、以下の説明では、事前報知演出を実行させる大当り遊技を、「実行対象大当り遊技」と示すとともに、事前報知演出で報知される大当り遊技を「被実行対象大当り遊技」と示す場合がある。
図13において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。さらに、図13では、始動保留球aの直前に実行されている図柄変動ゲームで複数回開放大当り遊技(実行対象大当り遊技)が付与されることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで複数回開放大当り遊技(図13では、16回開放大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球aが存在していることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、16回目の閉鎖後のラウンド間インターバルで継続演出と同一の内容(継続)で事前報知演出が実行され、エンディング演出の開始時に「継続する旨」を示す報知が実行される。なお、事前報知演出では、継続演出と同一の内容で報知されるだけに過ぎないので、どの始動保留球(a,b)が複数回開放大当り遊技を付与する大当りとなるか迄は判別できないようになっている。
そして、16回開放大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球(本実施形態では、保留記憶数「1」に対応する始動保留球)の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)中に保留されている始動保留球の中に特殊大当り遊技を付与する大当りとなる始動保留球が存在する場合、特殊大当り遊技が継続するか否かを報知する継続演出と同一態様で、保留内大当りを報知する報知演出(実施形態では、事前報知演出)を実行させた。このようにすることで、本来であれば、1回のラウンド遊技における大入賞口の開放回数の違いに基づき、特殊大当り遊技が継続しない旨が報知される内容の演出が行われるところで、保留内に特殊大当り遊技を付与する大当りとなる始動保留球が含まれることが報知される場合もある。したがって、特殊大当り遊技が実行されることによる興趣の向上に加え、何時まで大当り遊技が継続するかが分かり難い特殊大当り遊技の遊技性を用いた遊技演出を実行することで、より一層、遊技者の興味を惹く演出を実行することができる。
(2)特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)が実行されることによる興趣の向上に加え、特殊大当り遊技を用いて、遊技者が事前に知りたいという欲求を強く抱いている事柄に対応した報知演出(実施形態では、事前報知演出)を行うことができるので、遊技者の興趣を十分に高めることができる。
(3)事前報知演出を実行させる実行対象大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)の終了直後に実行される図柄変動ゲームが特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)となる場合に報知演出(実施形態では、事前報知演出)を実行させるようにした。これにより、特殊大当り遊技が終了してから次に実行される特殊大当り遊技が開始されるまでの間隔が短くなるので、報知演出で報知された内容が早い段階で実現されることになり、報知演出の内容に対して違和感を抱かせたり、報知された内容がなかなか実現されないといったような不安感を抱かせることがない。
(4)また、2回の特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)が、1回の特殊大当り遊技であるかのように視認させることができる。つまり、複数種類の特殊大当り遊技の中でも、ラウンド遊技における大入賞口の開放回数が多いほど多数の賞球を獲得できる機会が増えることになるので、開放回数の多い特殊大当り遊技(実施形態では、48回開放大当り遊技)に当選したかのように思わせることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
なお、以下に説明する実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
本実施形態では、複数回開放大当り遊技中の保留内大当りの種類が特別図柄C〜Eのうちいずれかとなる場合、その大当りとなる始動保留球が如何なる保留記憶数に対応しているかを問わず、事前報知演出が実行されるようになっている点が、第1の実施形態とは異なっている。
以下、本実施形態において事前報知演出を実行させるための実行条件が成立する例を説明する。
本実施形態では、事前報知演出を実行させる大当り遊技の種類を、確変状態を付与する複数回開放大当り遊技としている。したがって、保留中の複数回開放指定の事前判定コマンドよりも先に、非確変大当りを指示する事前判定コマンド「A2HxxH」,「B2HxxH」が記憶されていない場合、大当り遊技終了後も確変状態が維持されることになる。これにより、保留中の複数回開放指定の事前判定コマンドが対応付けられた始動保留球に基づく図柄変動ゲームは、確変状態時に開始されるので、複数回開放指定の事前判定コマンドで指示されるとおり、「大当り」となり、実行条件が成立することになる。
その一方で、保留中の複数回開放指定の事前判定コマンドよりも先に、非確変大当りを指示する事前判定コマンド「A2HxxH」,「B2HxxH」が記憶されている場合、非確変状態が付与されることになる。これにより、保留中の複数回開放指定の事前判定コマンドが対応付けられた始動保留球に基づく図柄変動ゲームは、「A2HxxH」,「B2HxxH」よりも先に確変状態を付与する大当りとなる図柄変動ゲームが存在しない場合に限り、非確変状態時に開始されることになる。この場合、保留中の複数回開放指定の事前判定コマンドが、共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンドである場合には、実行条件が成立することになる。その一方で、保留中の複数回開放指定の事前判定コマンドが、非共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンドであるとする。この場合、非確変状態時に大当り判定用乱数の値が非共通大当り判定値と一致しても、その非共通大当り判定値は、非確変状態時には大当りとなる値として機能せず、大当りとはならない。したがって、この場合、実行条件が成立しないことになる。
以下、本実施形態における事前報知演出の実行態様を図14及び図15に従って説明する。なお、以下の説明において図13と同一の数字及び符号については説明を省略する。また、図15において、「□(四角)」は、「特別図柄B」が対応付けられている。なお、図15において「□」は、確変状態である場合にのみ大当りとなる始動保留球を示す。
図14において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。さらに、図14では、事前報知演出を実行させる大当り遊技が複数回開放大当り遊技であることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで複数回開放大当り遊技(図14では、16回開放大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球bが存在していること、及び始動保留球bよりも先に記憶されている始動保留球aが遊技状態を変化させない内容(この例では「はずれ」)となることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、16回目の閉鎖後のラウンド間インターバルで継続演出と同一の内容(継続)で事前報知演出が実行され、エンディング演出の開始時に「継続する旨」を示す報知が実行される。
そして、16回開放大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームの終了後に遊技状態が「低確+変短あり」の遊技状態に変化することはない。したがって、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームは、「高確+変短あり」の遊技状態で開始され、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。そして、始動保留球bに基づく大当り遊技の終了後には、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。
次に、図15について説明する。
図15では、大当り遊技中に始動保留球cが存在しているものの、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームよりも先に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが実行されることになる。始動保留球aに基づく図柄変動ゲームでは、大当り遊技終了後に非確変状態が付与されるため、非確変状態で始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが実行されることになる。この場合、始動保留球cに関して、入賞時の判定では「大当り」と判定されているものの、図柄変動ゲーム開始時の大当り判定では、その遊技状態が非確変状態となることにより、「はずれ」と判定され、入賞時の判定結果と一致しないことになる。したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、16回目の閉鎖後のラウンド間インターバルで継続演出(終了)が実行され、エンディング演出の開始時に「継続しない旨」を示す報知が実行される。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1),(2)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(5)実行対象大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)中、特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)を付与する始動保留球が存在する場合には、始動保留記憶数にかかわらず、事前報知演出を実行させるようにした。これにより、事前報知演出を遊技者に視認させる機会を増やすことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
本実施形態では、保留内大当りの種類が特別図柄C〜Eのうちいずれかとなる場合、その大当りとなる始動保留球が如何なる保留記憶数に対応しているかを問わず、複数回開放大当り遊技中に事前報知演出が実行されるようになっている点が、第2の実施形態と同一となっている。その一方で、本実施形態では、実行対象大当り遊技におけるエンディング演出〜大当りとなる始動保留球に基づく図柄変動ゲームが終了する迄、継続演出と同一態様の事前報知演出を実行させるようになっている点が、第2の実施形態とは異なる。なお、本実施形態において事前報知演出を実行させるための実行条件が成立する例は、第2の実施形態と同一条件となっている。
以下、本実施形態における事前報知演出の実行態様を図16に従って説明する。なお、以下の説明において図13〜図15と同一の数字及び符号については説明を省略する。
図16において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。さらに、図16では、事前報知演出を実行させる大当り遊技が複数回開放大当り遊技であることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで複数回開放大当り遊技(図16では、16回開放大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球cが存在していること、及び始動保留球cよりも先に記憶されている始動保留球a,bが遊技状態を変化させない内容(この例では「はずれ」)となることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に「継続する旨」を示す報知が実行される。
そして、16回開放大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、始動保留球a〜cに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球a,bに基づく図柄変動ゲームの終了後に遊技状態が「低確+変短あり」の遊技状態に変化することはない。したがって、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームは、「高確+変短あり」の遊技状態で開始され、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
なお、図16では、始動保留球cに基づく図柄変動ゲーム終了時まで、「継続する旨」を示す報知を継続実行させるようになっている。ちなみに、本実施形態では、主制御用ROM45bに、大当り遊技終了後、1回目〜4回目の図柄変動ゲーム限定で参照される特定変動パターン振分テーブルを設定している。この特定変動パターン振分テーブルでは、はずれ変動用の変動パターン及び大当り変動用の変動パターンとして、変動時間を短く設定した(例えば、1000ms)変動パターンのみが選択されるように、変動パターン選択用の乱数値を振分けている。したがって、主制御用CPU45aは、大当り遊技終了後、1回目〜4回目の図柄変動ゲーム開始時に、特定変動パターン振分テーブルの中から変動時間が短く設定された変動パターンを選択することになる。
したがって、始動保留球a〜cに基づく図柄変動ゲームは、変動時間が短く設定された変動パターンに基づいて実行されることになる。なお、統括制御用CPU46aは、実行対象大当り遊技におけるエンディング演出の開始時に報知指定コマンドを表示制御用CPU47aに出力する。そして、当該コマンドを入力した表示制御用CPU47aは、次にオープニングコマンドを入力するまで、事前報知演出を継続実行させる。これにより、報知指定コマンドを入力した表示制御用CPU47aは、「継続する旨」を示す報知を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御することになる。
このような制御を実行することにより、本実施形態では、継続演出を挟んで16回開放大当り遊技が夫々実行されることになるが、エンディング演出〜始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが終了する迄の間、大当り遊技が継続する旨の報知が行われることで、32回開放大当り遊技が実行されたかのような演出とすることが可能となる。
したがって、本実施形態によれば、上記実施形態の効果(1),(2),(5)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(6)特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)中の保留内大当りの種類が特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)である場合、実行中の特殊大当り遊技におけるエンディング演出〜大当りとなる始動保留球に基づく図柄変動ゲームが終了する迄、継続演出と同一態様の事前報知演出を実行させるようにした。これにより、実際は、事前報知演出を挟んで複数回開放大当り遊技が夫々実行されることになるが、事前報知演出を挟むことで、開放回数が多く設定された1回の特殊大当り遊技が実行されたかのような演出とすることが可能となる。
(7)また、大当り遊技終了後、1回目〜4回目の図柄変動ゲーム限定で参照される特定変動パターン振分テーブルを設定した。なお、このテーブルでは、変動時間を短く設定した変動パターンを選択可能に構成している。これにより、大当り遊技終了後に実行される特定回数目までの図柄変動ゲームの変動時間が短くなることで、事前報知演出の実行時間がさらに短くなり、より一層、開放回数が多く設定された1回の特殊大当り遊技が実行されたかのような演出とすることが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
本実施形態では、実行対象大当り遊技の種類を問わず、保留内大当りの種類が特別図柄C〜Eのうちいずれかとなる場合、事前報知演出として、保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数を報知している点が、上記各実施形態とは異なっている。また、本実施形態では、事前報知演出の実行タイミングをエンディング演出の開始時としている。
以下、本実施形態において事前報知演出を実行させるための実行条件が成立する例を図17(a)に従って説明する。
本実施形態では、事前報知演出を実行させる大当り遊技の種類を限定していない。したがって、実行対象大当り遊技(図中、今回の大当りと示す)が非確変大当り又は確変大当りかによって、事前報知演出を実行できる場合とできない場合とがある。なお、図17(a)では、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」を「A系」と示す。その一方で、事前判定コマンド「B3HxxH」〜「B5HxxH」を「B系」と示す。
最初に、実行対象大当り遊技が「非確変大当り」であったときの実行条件について説明する。
大当り遊技中に保留されている大当りを指示する事前判定コマンドが、全て「A3HxxH」〜「A5HxxH」のうちいずれかであったとする。この場合、そのコマンドが対応付けられた始動保留球に基づく図柄変動ゲームは、複数回開放指定の事前判定コマンドで指示されるとおり、「大当り」となり、実行条件が成立することになる。これにより、統括制御用CPU46aは、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」で指示される合計開放回数を算出し、その回数を報知することができる。なお、大当り遊技中に保留されている大当りを指示する事前判定コマンドが、全て「A3HxxH」〜「A5HxxH」のうちいずれかという条件には、特図始動保留記憶数の上限値と同数の共通値用の複数回開放指定の事前コマンドが記憶されていることに限定されるわけではない。すなわち、大当りを指示する事前判定コマンドが対応付けられていない始動保留球(すなわち、はずれ)が存在していても良い。
一方、大当り遊技中に保留されている大当りを指示する事前判定コマンドが、全て「B3HxxH」〜「B5HxxH」のうちいずれかであったとする。この場合、そのコマンドが対応付けられた始動保留球に基づく図柄変動ゲームは、非確変状態時に開始されるので、非確変状態時に大当り判定用乱数の値が非共通大当り判定値と一致しても、大当りとはならない。したがって、この場合、実行条件が成立しないことになる。これにより、統括制御用CPU46aは、複数回開放大当り遊技を指示する事前判定コマンドを入力しているものの、事前報知演出を実行しないことになる。
次に、「A3HxxH」〜「A5HxxH」,「B3HxxH」〜「B5HxxH」が混在している例を説明する。
この場合、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」に関しては、当該コマンドで指示される図柄変動ゲームよりも前に如何なる遊技状態を付与する図柄変動ゲームが実行されたとしても、当該コマンドで指示される図柄変動ゲームは、「大当り」となり、実行条件が成立することになる。これにより、統括制御用CPU46aは、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」で指示される合計開放回数を算出し、その回数を報知することができる。
その一方で、事前判定コマンド「B3HxxH」〜「B5HxxH」に関しては、当該コマンドで指示される図柄変動ゲームよりも前に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄変動ゲームが実行される場合、非共通大当り判定値が大当りとなる値として機能することになる。したがって、複数回開放指定の事前判定コマンドで指示されるとおり、「大当り」となり、実行条件が成立することになる。これにより、統括制御用CPU46aは、事前判定コマンド「B3HxxH」〜「B5HxxH」で指示される合計開放回数を算出し、その回数を事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」で指示される合計開放回数に加算し、報知することができる。
また、事前判定コマンド「B3HxxH」〜「B5HxxH」で指示される図柄変動ゲームよりも前に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄変動ゲームが実行されなかったとする。この場合、非確変状態時に大当り判定用乱数の値が非共通大当り判定値と一致しても、その非共通大当り判定値は、非確変状態時には大当りとなる値として機能せず、大当りとはならない。したがって、この場合、実行条件が成立しないことになる。これにより、統括制御用CPU46aは、事前判定コマンド「A3HxxH」〜「A5HxxH」で指示される合計開放回数のみを報知することになる。
次に、実行対象大当り遊技が「確変大当り」であったときの実行条件について説明する。
なお、大当り遊技中に保留されている大当りを指示する事前判定コマンドが、全て「B3HxxH」〜「B5HxxH」のうちいずれかであったとき以外は、実行対象大当り遊技が「非確変大当り」の場合と同一である。なお、大当り遊技中に保留されている大当りを指示する事前判定コマンドが、全て「B3HxxH」〜「B5HxxH」のうちいずれかであった場合、実行対象大当り遊技が「確変大当り」であったのであれば、非共通大当り判定値が大当りとなる値として機能することになる。したがって、複数回開放指定の事前判定コマンドで指示されるとおり、「大当り」となり、実行条件が成立することになる。これにより、統括制御用CPU46aは、事前判定コマンド「B3HxxH」〜「B5HxxH」で指示される合計開放回数を算出し、その回数を報知することができる。
以下、本実施形態における事前報知演出の実行態様を図17(b)〜図22に従って説明する。また、図17(b)において、「△(三角)」は、「特別図柄A」が対応付けられている。なお、図17(b)において「△」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している。さらに、図17(b)において、「●(黒丸)」は、「特別図柄C」が対応付けられている。なお、図17(b)において「●」は、確変状態である場合にのみ大当りとなる始動保留球を示す。
最初に、図17(b)について説明する。
図17(b)において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで大当り遊技(実施形態では、下開放確変大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球aが存在していることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出が実行される。本実施形態では、画像表示部GHにおいて「48回」というメッセージが表示される。これにより、合計回数が48回となることに加え、「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在することが報知されることになる。本実施形態では、上大入賞口18の合計回数を報知することが、保留されている特殊大当り遊技の開放回数に基づいて構成される演出内容となる。
なお、本実施形態における事前報知演出では、どの始動保留球が大当りとなるか迄は判別できないようになっている。また、始動保留球数が「2」であるため、1回の大当り遊技で48回開放するのか、又は2回の大当り遊技で48回開放するのか(32回+16回)迄は分からない。また、事前報知演出で報知される「48回」という回数は、48回開放大当り遊技と同一回数になっている。このため、遊技者は、複数回開放大当り遊技の中で最も賞球を獲得しやすい大当りに当選していることに対して期待を持つことになる。
そして、下開放確変大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、48回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「48回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。そして、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームでは、図柄変動ゲームの終了後、48回開放大当り遊技が実行され、48回目の閉鎖が終了した後、エンディング演出が実行されて大当り遊技が終了するため、事前報知された「48回」に到達したことを認識する。これにより、遊技者は、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが、「はずれ」となることを認識することになる。そして、始動保留球aに基づく大当り遊技の終了後には、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。
次に、図18及び図19について説明する。
図18では、2回の大当り遊技で48回開放する場合に事前報知演出が実行される態様を示す。なお、図18及び図19において、「△」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している一方で、「○」は、確変状態である場合のみ大当りとなる始動保留球を示している。また、「◎(二重丸)」は、「特別図柄D」が対応付けられている。なお、図18及び図19において「◎」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している。
図18において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球a,bに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで大当り遊技(実施形態では、下開放確変大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球a,bが存在していることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出が実行される。また、この時点では、始動保留球数が「2」であるため、1回の大当り遊技で48回開放するのか、又は2回の大当り遊技で48回開放するのか(32回+16回)迄は分からない。
そして、下開放確変大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、32回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
そして、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームの終了後に実行される32回開放大当り遊技では、エンディング演出の開始時に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が16回」となる旨の事前報知演出が実行される。そして、このような報知態様であることにより、始動保留球bに基づく大当り遊技で16回(48回−32回)開放することを認識可能となる。
そして、始動保留球aに基づく大当り遊技の終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、「保留中の始動保留球に基づく大当り遊技の合計開放回数が48回」となる始動保留球が存在していたことになる。
また、図19では、図18で説明した態様と同じく、始動保留球a,bに基づく大当り遊技の合計回数が48回となっている。この場合、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出が実行される。
そして、始動保留球aに基づく図柄変動ゲーム中に、新たに遊技球が入球し、始動保留球c(16回開放大当り遊技を付与する大当り)として記憶されたとする。この場合、始動保留球aに基づいて32回開放大当り遊技が実行されるので、本来であれば、エンディング演出の開始時に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が16回(48回−32回)」となる旨の事前報知演出が実行されることになる。ところが、始動保留球cが記憶されたことにより、その報知回数が「32回(16回+16回)」となる。
そして、始動保留球aに基づく大当り遊技終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
そして、始動保留球bに基づく大当り遊技でも、エンディング演出の開始時に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が16回(32回−16回)」となる旨の事前報知演出が実行されることになる。
そして、始動保留球bに基づく大当り遊技の終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が開始される。
次に、図20について説明する。
図20では、3回の大当り遊技で48回開放する場合に事前報知演出が実行される態様を示す。図20において、「△」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している。さらに、「○」は、確変状態である場合のみ大当りとなる始動保留球を示している。
図20において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球a〜cに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで大当り遊技(実施形態では、下開放確変大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球a〜cが存在していることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出が実行される。また、この時点では、始動保留球数が「3」であるため、1回の大当り遊技で48回開放するのか、2回の大当り遊技で48回開放するのか(32回+16回)、又は3回の大当り遊技で48回開放するのか(16回+16回+16回)迄は分からない。
そして、下開放確変大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
そして、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームの終了後に実行される16回開放大当り遊技では、エンディング演出の開始時に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が32回(48回−16回)」となる旨の事前報知演出が実行される。なお、この時点では、始動保留球数が「2」であるため、1回の大当り遊技で32回開放するのか、又は2回の大当り遊技で32回開放するのか(16回+16回)迄は分からない。
そして、始動保留球aに基づく大当り遊技の終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。
そして、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームの終了後に実行される16回開放大当り遊技では、エンディング演出の開始時に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が16回(32回−16回)」となる旨の事前報知演出が実行される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
そして、始動保留球bに基づく大当り遊技の終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、16回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、「保留中の始動保留球に基づく大当り遊技の合計開放回数が48回」となる始動保留球が存在していたことになる。
次に、図21について説明する。
図21では、2回の大当り遊技で96回開放する場合に事前報知演出が実行される態様を示す。図21において、「△」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している。さらに、「●」は、確変状態である場合のみ大当りとなる始動保留球を示している。
図21において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球a,cに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。したがって、実行中の図柄変動ゲームで大当り遊技(実施形態では、下開放確変大当り遊技)が付与される場合、事前報知演出の1つ目の実行条件が成立することになる。さらに、大当り遊技中に始動保留球a,cが存在していることにより、事前報知演出の2つ目の実行条件が成立することになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が96回」となる旨の事前報知演出が実行される。
なお、本実施形態における事前報知演出では、始動保留球数が「3」であるため、2回の大当り遊技で96回開放するのか(48回×2)、又は3回の大当り遊技で96回開放するのか(「48回+32回+16回」又は「32回×3」)迄は分からない。また、事前報知演出で報知される「96回」という回数は、本実施形態に設定されている複数回開大当り遊技の開放回数とは異なっている。このため、遊技者は、複数回開放大当り遊技を付与する始動保留球が複数存在していることを認識することになる。さらに、「96回」という回数は、特図始動保留記憶数の上限値だけ16回開放大当り遊技が実行されたとしても、到達し得る値ではない(16×4=64)。これにより、開放回数が16回以上となる複数回開放大当り遊技が存在していることも認識させることができる。
そして、下開放確変大当り遊技(実行対象大当り遊技)終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、48回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、大当り遊技中の始動保留球の中に「複数回開放大当り遊技を付与する大当り」となる始動保留球が存在していたことになる。
そして、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームの終了後に実行される48回開放大当り遊技では、エンディング演出の開始時に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出が実行される。そして、このような報知態様であることにより、始動保留球数が「2」であるため、1回の大当り遊技で48回開放するのか、又は2回の大当り遊技で48回開放するのか(32回+16回)迄は分からない。
そして、始動保留球aに基づく大当り遊技の終了後には、確変状態が付与されることになるので、次に、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「はずれ」となり、遊技状態が変化しない。また、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームがはずれとなったことにより、始動保留球cに基づく大当り遊技が、48回開放大当り遊技となることを認識可能となる。
そして、始動保留球bに基づく図柄変動ゲームの終了後、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームが、「高確+変短あり」の遊技状態で開始される。この場合、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームは、入賞時の判定結果と同じく「大当り」となり、図柄変動ゲーム終了後、48回開放大当り遊技が付与される。つまり、事前報知演出で報知されたとおり、「保留中の始動保留球に基づく大当り遊技の合計開放回数が96回」となる始動保留球が存在していたことになる。
次に、図22(a),(b)について説明する。
図22(a),(b)では、実行対象大当り遊技が「非確変大当り」であり、2回の大当り遊技で48回開放する態様を示す。また、図22(a),(b)において、「□」「◎」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示している一方で、「○」は、確変状態である場合のみ大当りとなる始動保留球を示している。
図22(a)では、実行対象大当り遊技が「非確変大当り」であるものの、確変状態を付与する「複数回開放大当り遊技」を指示する始動保留球a,bが記憶されている。また、始動保留球a,bの間及び前に、非確変大当りを指示する事前判定コマンドも記憶されていない。したがって、始動保留球a,bに基づく大当り判定は、確変状態時に実行されることで「大当り」と判定され、事前報知演出の実行条件が成立することになる。つまり、実行対象大当り遊技が「非確変大当り」であっても、非共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンド(B5HxxH)よりも先に共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンド(A4HxxH)で指示される図柄変動ゲームが開始される。これにより、始動保留球a,bで指示される回数だけ必ず開放されることになる。
したがって、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出が実行される。
一方、図22(b)では、複数回開放指定の事前判定コマンドが記憶されている始動保留球と始動保留球の間に、非確変大当りを指示する事前判定コマンド「A2xxH」が記憶されている。この場合、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームは、非確変状態時に実行されるが、共通値用の複数回開放指定の事前判定コマンド(A4HxxH)が対応付けられているため、「大当り」と判定される。その一方で、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームは、直前に始動保留球bに基づく図柄変動ゲームが実行されるので、始動保留球cに基づく図柄変動ゲームの開始時における遊技状態は「非確変状態」となる。この場合、非共通大当り判定値は大当りとなる値として機能しないので、始動保留球cに基づく大当り判定では「はずれ」と判定されることになり、事前判定コマンドの判定結果と一致しない。したがって、統括制御用CPU46aは、実行中の図柄変動ゲーム終了後に開始される大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が32回」となる旨の事前報知演出が実行される。この「32回」という回数は、始動保留球aに基づいて実行される複数回開放大当り遊技の開放回数のみを含んでいる。
したがって、本実施形態によれば、上記実施形態の効果(2)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(8)保留内大当りを報知する報知演出(実施形態では、事前報知演出)を実行させる大当り遊技の種類は問わない一方で、保留内大当りの対象となる大当り遊技を、特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)とした。そして、統括制御用CPU46a及び表示制御用CPU47aは、大当り遊技中に保留されている始動保留球の中に特殊大当り遊技を付与する大当りとなる始動保留球が存在する場合、実行中の大当り遊技中に、保留されている特殊大当り遊技の開放回数に基づいて構成される演出内容(実施形態では、合計開放回数)で報知演出を実行させる。すなわち、報知演出の実行を以て特殊大当り遊技を付与する始動保留球が存在していることを報知することになる。このようにすることで、大当り遊技中に保留されている複数の始動保留球に基づく図柄変動ゲームが特殊大当り遊技を付与する大当りとなる場合、様々な態様でその開放回数が報知されることになる。例えば、開放回数の少ない特殊大当り遊技が複数含まれている場合、その個数を報知することもできるし、またその開放回数を合算して、実際に決定されている特殊大当り遊技よりも開放回数の多い特殊大当り遊技に当選しているかのように報知することもでき、様々な報知バリエーションが考えられる。したがって、特殊大当り遊技が実行されることによる興趣の向上に加え、何時まで大当り遊技が継続するかが分かり難い特殊大当り遊技の遊技性を用いた遊技演出を実行することで、より一層、遊技者の興味を惹く演出を実行することができる。
(9)大当り遊技中に保留されている始動保留球の中に特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)を付与する大当りとなる始動保留球が複数存在する場合、実行中の大当り遊技中に、保留されている全特殊大当り遊技の合計開放回数を報知する。これにより、報知される回数が多ければ多いほど、賞球を獲得できる機会が増えることになるので、実際に付与される特殊大当り遊技の種類に拘らず、合計開放回数に基づく演出内容のみに基づいて、付与され得る大当り遊技の種類に対して期待を持たせることができる。
(10)複数種類の特殊大当り遊技における各大当り遊技の合計開放回数を、該合計開放回数が最も少なく設定された特殊大当り遊技(実施形態では、16回開放大当たり遊技)における合計開放回数の倍数(実施形態では、16回、32回、48回)とした。これにより、複数回の特殊大当り遊技の開放回数を合算すると、1回の特殊大当り遊技の開放回数と一致する場合がある。例えば、16回と16回を加算すると、32回開放大当り遊技の開放回数と一致する。また、16回と16回と16回を加算すると、48回開放大当り遊技の開放回数と一致する。したがって、複数回の特殊大当り遊技が、1回の特殊大当り遊技であるかのように視認させることができる。
(11)実行対象大当り遊技では、エンディング演出の開始時に、大当り遊技中の始動保留球の中に「保留中の大当りに基づく上大入賞口18の合計開放回数が48回」となる旨の事前報知演出を実行させる。その一方で、本実施形態における事前報知演出では、どの始動保留球が大当りとなるか迄は判別できないようにした。これにより、始動保留球数に応じて、1回の大当り遊技で48回開放するのか、2回の大当り遊技で48回開放するのか(32回+16回)、又は3回の大当り遊技で48回開放するのか(16回×3)迄は分からない。また、事前報知演出で報知される「48回」という回数は、48回開放大当り遊技と同一回数になっている。このため、遊技者は、複数回開放大当り遊技の中で最も賞球を獲得しやすい大当りに当選していることに対して期待を持たせることができるとともに、どの始動保留球に基づく図柄変動ゲームで大当りとなるかについて推測させる楽しみをもたらすことができる。
(12)事前報知演出において、保留中の複数回開放大当り遊技の組み合わせによっては、「64回」以上の回数が報知される場合がある。この回数は、本実施形態に設定されている複数回開大当り遊技の開放回数とは異なっているので、複数回開放大当り遊技を付与する始動保留球が複数存在していることを認識させることができる。また、65回以上の回数(本実施形態では、開放回数の関係上「80回」以上)は、特図始動保留記憶数の上限値だけ16回開放大当り遊技が実行されたとしても、到達し得る値ではない(16×4=64)。これにより、開放回数が16回以上となる複数回開放大当り遊技が存在していることも認識させることができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。
本実施形態では、複数回開放大当り遊技中、保留内大当りの種類が複数回開放大当り遊技であって、複数回開放大当り遊技中に上大入賞口18に規定数の遊技球(大当り中入球個数)を入賞させることができたのであれば、大当り遊技中に事前報知演出が実行されるようになっている。つまり、本実施形態では、大当り遊技中に大当りとなる始動保留球が存在している場合であっても、必ず事前報知演出が実行される訳ではない。
本実施形態では、事前報知演出を実行させるために必要な上大入賞口18への遊技球の入球規定数を、「130(球)」としている。この個数は、16回開放大当り遊技に当選した場合には入賞し得ず、32回開放大当り遊技又は48回開放大当り遊技に当選した場合にしか入賞し得ない個数として設定されている。因みに、パチンコ遊技機では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「600(ms)」となる。すなわち、上大入賞口18の1回の開放時間は2600(ms)に設定されているため、上大入賞口18の1回の開放で入球可能な遊技球の個数は、約4.3(球)となる。
したがって、この「130(球)」という個数は、32回開放大当り遊技に当選している場合には、約16回目のラウンド遊技において到達する可能性が高い。その一方で、48回開放大当り遊技に当選している場合には、約10回目のラウンド遊技において到達する可能性が高い。その一方で、16回開放大当り遊技に当選している場合、その開放回数及び大当り遊技中のラウンド遊技時間では、大当り遊技中に「130(個)」の遊技球を入賞させることができない。ただし、規定数の遊技球を入賞させる条件を除く、事前報知演出を実行させるための実行条件が成立する例は、第2の実施形態及び第3の実施形態と同一条件となっている。
以下、本実施形態における事前報知演出の実行態様を図23(a),(b)に従って説明する。なお、以下の説明において図13〜図22と同一の数字及び符号については説明を省略する。
図23(a)は、事前報知演出が実行される態様を示す一方で、図23(b)は、事前報知演出が実行されない態様を示す。また、図23(a)において、「◎」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示す一方で、「○」は、確変状態である場合のみ大当りとなる始動保留球を示す。また、図23(b)において、「○」は、遊技状態に関係なく大当りとなる始動保留球を示す。一方、「☆(ほし)」は、「B5HxxH(特別図柄E)」が対応付けられるとともに、確変状態である場合のみ大当りとなる始動保留球を示す。
最初に、図23(a)について説明する。
図23(a)において事前報知演出の実行条件が成立するためには、始動保留球aに基づく図柄変動ゲームが実行される時の遊技状態が確変状態とされていることが前提となる。さらに、図23(a)では、始動保留球aの直前に実行されている図柄変動ゲームが複数回開放大当り遊技(実行対象大当り遊技)を付与することが前提となる。
そして、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる場合、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が行われる。このとき、統括制御用CPU46aは、入球コマンドを入力すると、大当り中入球個数を1加算し、統括制御用RAM46cに設定する。そして、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶された大当り中入球個数が規定数としての「130(球)」に到達すると、保留記憶数「1」〜「4」に対応する記憶領域に、複数回開放大当り遊技を付与する大当りとなることを指示する事前判定コマンドが記憶されているか否かを確認する。図23(a)の例では、保留記憶数「1」に対応する記憶領域に複数回開放大当り遊技を付与する大当りとなることを指示する事前判定コマンドが記憶されているので、16回目の閉鎖後のラウンド間インターバルで事前報知演出が実行され、エンディング演出の開始時に「継続する旨」を示す報知が実行される。これにより、大当りとなる始動保留球を特定することはできないものの、保留内大当りが存在することを認識可能となる。
その一方で、図23(b)では、16回開放大当り遊技に当選している場合、その開放回数及び大当り遊技中のラウンド遊技時間で規定数の遊技球を上大入賞口18に入賞させることができない。したがって、図23(b)では、保留内大当りが存在するものの、規定数の遊技球を入賞させることができなかったので、事前報知演出が実行されることはない。
したがって、本実施形態によれば、上記実施形態の効果(1)〜(5)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(13)特殊大当り遊技(実施形態では、複数回開放大当り遊技)中に保留されている始動保留球の中に特殊大当り遊技を付与する大当りとなる始動保留球が存在するとする。この場合、報知演出を実行させる方の特殊大当り遊技(実施形態では、実行対象大当り遊技)中に、入賞球数が予め定めた規定数(実施形態では、130(球))に到達したことを契機に報知演出を実行させる。特殊大当り遊技は、1回のラウンド遊技における上大入賞口18の開放回数が異なっている(実施形態では、1回〜3回)。このため、例えば、1回のラウンド遊技における上大入賞口18の開放回数が多く設定された特殊大当り遊技(実施形態では、32回開放大当り遊技、48回開放大当り遊技)で入賞させることができる球数を、1回のラウンド遊技における上大入賞口18の開放回数が少なく設定された特殊大当り遊技(実施形態では、16回開放大当り遊技)で入賞させることができるとは限らない。つまり、どの程度の遊技球を入賞させることができるかは、その開放態様からは推測できないようになっている。したがって、ある規定数を達成した場合のみ報知演出を実行させるようにすることで、入賞させることと報知演出の実行に関連性を持たせ、単に入賞させるだけではない付加価値をつけることができる。
(14)保留されている始動保留球の中に特殊大当り遊技となる始動保留球が含まれている場合であっても、必ずしも報知演出が行われるとは限らない。すなわち、遊技者自身が大当り遊技中に遊技球を発射させて遊技に参加し、規定数に到達して初めて報知演出が実行されることになるので、報知演出を実行させるために積極的に遊技に参加させることができる。また、上大入賞口18で検知された遊技球数が規定数に到達するまでは、保留中の始動保留球の中に特殊大当り遊技となる始動保留球が含まれているか否かが定かではないので、規定数に到達させることができれば、報知演出が実行されるのではないかという期待を抱かせ、遊技に積極的に参加させることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更しても良い。
・ 第1の実施形態〜第3の実施形態において、事前報知演出を実行させる実行対象大当り遊技では、大当り遊技が継続しない旨の報知を行い、保留中の始動保留球に基づく大当り遊技の開始時に実行されるオープニング演出で、オープニング演出に代えて、継続演出を実行するようにしても良い。このようにすることで、大当りが復活したかような印象を与えることができる。
・ 各実施形態において、継続演出が実行されるインターバル時間を、継続演出が実行されないインターバル時間よりも長く設定しても良い。
・ 第4の実施形態において、保留中の複数回開放大当り遊技の合計開放回数が「48回」を超えた場合、実際に大当り遊技の種類として記憶されている開放回数よりも多く上大入賞口18が開放することになるので、この場合は、事前報知演出を実行しないようにしても良い。この場合、図21に示す例では、事前報知演出が実行されないことになる。これにより、「48回」という数字は、複数回開放大当り遊技のうち最も開放回数の多い48回開放大当り遊技の開放回数と一致することになる。また、遊技者は、複数回開放大当り遊技のうち最も開放回数の多い大当りに当選することを望んでいるため、「48回」という数字を視認させることで、直感的に48回開放大当り遊技に当選していることに対して期待を持つことになる。
・ 第4の実施形態において、保留中の複数回開放大当り遊技の合計回数が「48回」を超えた場合、合計開放回数を報知する報知演出に代えて、遊技者により有利な大当り遊技が付与されていることを示唆する特別演出を実行するようにしても良い。例えば、図21に示す例では、「96回」という回数を報知する演出に代えて、画像表示部GHに「ラッキー」からなるメッセージを表示させるようにしても良い。この場合、「ラッキー」というメッセージが表示されたのであれば、実際の開放回数は分からないものの、開放回数が16回以上となる複数回開放大当り遊技が複数含まれていることを、このメッセージから遊技者に報知することができる。
・ 第5の実施形態において、事前報知演出を実行させるための規定数を一律に定めなくても良い。例えば、複数回開放大当り遊技の種類に応じて、大当り中入球個数に基づいて規定数を設定しても良い。また、第5の実施形態において最終的な規定数を「130球」と定めた場合であっても、特定の閉鎖回数に到達するまでに入賞させなければならない規定数をそれぞれ設定するようにしても良い。例えば、4回目の閉鎖が終了するまでにおける規定数を「30球」とし、8回目の閉鎖が終了するまでにおける規定数を「60球」とするなどしても良い。この場合、各ラウンド遊技においても規定数の遊技球を入賞させなければならないため、規定数を入賞させたことによって事前報知演出が実行された場合には、より一層、達成感をもたらすことができる。また、上大入賞口18に入賞した遊技球数からも、どの複数回開放大当り遊技に当選しているのかを推測しづらくなり、開放回数が多く設定された複数回開放大当り遊技への当選に期待を持たせ易くなる。
・ 第5の実施形態における規定数を、上大入賞口18から払い出された払出個数としても良い。
・ 各実施形態において、大当り中入球個数は、大当り遊技の終了とともにリセットするようにしても良い。
・ 第1の実施形態〜第2の実施形態、第4の実施形態〜第5の実施形態において、事前報知演出は、ラウンド間インターバルの終了を以て完了する態様としても良い。
・ 各実施形態において、事前報知演出を背景画像を変化させる内容としても良い。
・ 各実施形態において、大当り中入球個数を事前報知演出として使用しても良い。
・ 各実施形態において、保留内大当りをエンディング演出中に報知するようにしても良い。
・ 各実施形態における大当り遊技の種類として、大当り遊技を構成するラウンド遊技数が異なる大当り遊技を設定しても良い。また、大当り遊技を構成するラウンド遊技数を同一とした上で、ラウンド遊技時間が異なる大当り遊技を設定しても良い。また、各実施形態における大当りの種類として、全て複数回開放大当り遊技を付与する大当りとしても良い。この場合、確変状態を次回、大当り当選に当選するまで付与するのではなく、予め定めた回数の図柄変動ゲームの終了とともに確変状態も終了させるようにしても良い。この場合、大当り遊技終了後には必ず確変状態が付与されることになり、図17(a)に示す実行条件が成立する機会が増え、事前報知演出の実行確率も高くすることができる。
・ 各実施形態において、事前報知演出の実行対象となる大当りは、事前報知演出を実行させる実行対象大当り遊技が開始する迄に記憶されている始動保留球に基づく大当りとしても良い。この場合、大当り遊技中に入球した遊技球は、事前報知演出の実行対象とはならない。
・ 第3の実施形態において、保留記憶数「1」又は保留記憶数「2」に対応する記憶領域に複数回開放大当り遊技を指示する事前判定コマンドが設定されている場合に限って、事前報知演出を実行させるようにしても良い。これにより、実行対象大当り遊技となる複数回開放大当り遊技と被実行対象大当り遊技となる複数開放大当り遊技との間で実行される図柄変動ゲーム数が少なくなるので、より一層、開放回数が多く設定された大当り遊技に当選したかのような演出とすることができる。
・ 第3の実施形態において、大当り遊技終了後、事前報知演出実行可の場合に参照する変動パターン振分テーブルを特定するための手法として、フラグを用いても良い。この場合、例えば、フラグに「1」が設定されている間は、特定の変動パターン振分テーブルを選択するような仕様となる。
・ 第3の実施形態において、表示制御用CPU47aに事前報知演出を継続実行させるための手法としてフラグを用いても良い。この場合、例えばフラグに「1」が設定されている間、統括制御用CPU46aは、報知指定コマンドを表示制御用CPU47aに送信することになる。
・ 第4の実施形態において、実行対象大当り遊技の種類に拘らず、始動保留球に対応付けて記憶されている事前判定コマンドとして、「A3HxxH」〜「A5HxxH」,「B3HxxH」〜「B5HxxH」が混在している場合、事前報知演出を実行しなくても良い。
・ 第4の実施形態において、実行対象大当り遊技は、複数回開放大当り遊技であっても良い。
・ 各実施形態において、事前報知演出の実行可否判定を、主制御用CPU45aが実行するようにしても良い。このような制御を実行できる理由として、主制御用CPU45aも、実行対象大当り遊技や先に入力している事前判定コマンドの種類を把握しているからである。ただし、事前報知演出を実行できる状態であるにもかかわらず、実行させるか否かを抽選で決定する場合を除く。
・ 各実施形態において、遊技者に多数の賞球を付与する大当りではなく、遊技状態や演出モードを変更するための当り(賞球数が少ない)を設定しても良い。これらの当りに当選している場合には、賞球数が少ないため、事前報知演出を実行させないようにしても良い。また、保留内大当りが存在する場合であっても、これらの当りに基づく当り遊技が先に実行される場合、遊技状態が変化しやすいため、事前報知演出の実行有無によって、現在の遊技状態を推測させることが可能となる。
・ 各実施形態において、開放コマンドによって、上大入賞口18の開放〜閉鎖までの演出とインターバル中の演出の両方を決定し、実行させるようにしても良い。
・ 各実施形態において、閉鎖コマンドによって、上大入賞口18の開放〜閉鎖までの演出とインターバル中の演出の両方を決定し、実行させるようにしても良い。
・ 各実施形態では、コマンド設定処理において、共通大当り判定値のみを用いた判定を行うようにしても良い。
・ 各実施形態における保留内大当りの種類は、複数回開放大当り遊技に限られない。例えば、第1の実施形態〜第3の実施形態では、継続演出と同一態様の事前報知演出によって、保留内にいずれかの種類の大当りが含まれていることが報知されることになる。また、第5の実施形態では、規定数の遊技球を入賞させたことによって、保留内にいずれかの種類の大当りが含まれていることが報知されることになる。また、事前報知演出として、継続演出と同一態様の事前報知演出を実行しても良いし、保留中の開放回数を報知しても良いし、規定数の遊技球を入賞させることができた場合に報知するようにしても良い。
・ 各実施形態において、事前報知演出を実行させる大当り遊技(実行対象大当り遊技)の種類は、複数回開放大当り遊技に限られない。なお、事前報知演出として、継続演出と同一態様の事前報知演出を実行しても良いし、保留中の開放回数を報知しても良いし、規定数の遊技球を入賞させることができた場合に報知するようにしても良い。なお、事前報知演出として、継続演出と同一態様の事前報知演出を実行しても良いし、保留中の開放回数を報知しても良いし、規定数の遊技球を入賞させることができた場合に報知するようにしても良い。
・ 各実施形態において、事前報知演出を実行させる実行対象大当り遊技又は事前報知演出によって報知される被実行対象大当り遊技のうちどちらかが、複数回開放大当り遊技であれば、事前報知演出を実行させるようにしても良い。なお、事前報知演出として、継続演出と同一態様の事前報知演出を実行しても良いし、保留中の開放回数を報知してもよいし、規定数の遊技球を入賞させることができた場合に報知するようにしても良い。
・各実施形態において、上大入賞口18の開閉動作回数を変更しても良い。例えば、1回のラウンド遊技中に上大入賞口18を4回、開閉動作させるようにしても良い。
・ 各実施形態において、大入賞口の数を1つとしても良い。
・ 各実施形態では、演出表示装置11を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
・ 各実施形態において、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)始動手段への入球を契機に大当りか否かの大当り抽選を行い、その大当り抽選に当選した場合には入賞手段を開放するラウンド遊技からなる大当り遊技を付与するとともに、その大当り遊技中に保留されている始動保留球の中に大当りとなる始動保留球が存在する場合に前記大当り遊技中に保留内大当りを報知する報知演出を実行可能な遊技機において、前記大当り遊技の種類には通常大当り遊技と特殊大当り遊技とを含み、前記通常大当り遊技は、1回のラウンド遊技において前記入賞手段を1回開放させるとともに、その開放時間が前記特殊大当り遊技における前記入賞手段の1回の開放時間よりも長く設定されており、前記特殊大当り遊技は複数種類用意され、これらの特殊大当り遊技は大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数が同一回数に設定されているとともに、前記ラウンド遊技における前記入賞手段の1回の開放時間が同一時間に設定されている一方で、1回のラウンド遊技における前記入賞手段の開放回数が異なっており、前記報知演出を実行させる大当り遊技を第1の大当り遊技とし、前記保留内大当りの対象となる大当り遊技を第2の大当り遊技とした場合において、前記第1の大当り遊技及び前記第2の大当り遊技のうち、少なくとも何れか一方の大当り遊技を前記特殊大当り遊技としたことを特徴とする遊技機。
(ロ)始動手段への入球を契機に大当りか否かの大当り抽選を行い、その大当り抽選に当選した場合には入賞手段を開放するラウンド遊技からなる大当り遊技を付与するとともに、その大当り遊技中に保留されている始動保留球の中に大当りとなる始動保留球が存在する場合に前記大当り遊技中に保留内大当りを報知する報知演出を実行可能な遊技機において、前記大当り遊技の種類には通常大当り遊技と特殊大当り遊技とを含み、前記通常大当り遊技は、1回のラウンド遊技において前記入賞手段を1回開放させるとともに、その開放時間が前記特殊大当り遊技における前記入賞手段の1回の開放時間よりも長く設定されており、前記特殊大当り遊技は複数種類用意され、これらの特殊大当り遊技は大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数が同一回数に設定されているとともに、前記ラウンド遊技における前記入賞手段の1回の開放時間が同一時間に設定されている一方で、1回のラウンド遊技における前記入賞手段の開放回数が異なっており、前記報知演出を実行させる大当り遊技を第1の大当り遊技とし、前記保留内大当りの対象となる大当り遊技を第2の大当り遊技とした場合において、前記第1の大当り遊技を前記特殊大当り遊技としたことを特徴とする遊技機。
(ハ)始動手段への入球を契機に大当りか否かの大当り抽選を行い、その大当り抽選に当選した場合には入賞手段を開放するラウンド遊技からなる大当り遊技を付与するとともに、その大当り遊技中に保留されている始動保留球の中に大当りとなる始動保留球が存在する場合に前記大当り遊技中に保留内大当りを報知する報知演出を実行可能な遊技機において、前記大当り遊技の種類には通常大当り遊技と特殊大当り遊技とを含み、前記通常大当り遊技は、1回のラウンド遊技において前記入賞手段を1回開放させるとともに、その開放時間が前記特殊大当り遊技における前記入賞手段の1回の開放時間よりも長く設定されており、前記特殊大当り遊技は複数種類用意され、これらの特殊大当り遊技は大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数が同一回数に設定されているとともに、前記ラウンド遊技における前記入賞手段の1回の開放時間が同一時間に設定されている一方で、1回のラウンド遊技における前記入賞手段の開放回数が異なっており、前記報知演出を実行させる大当り遊技を第1の大当り遊技とし、前記保留内大当りの対象となる大当り遊技を第2の大当り遊技とした場合において、前記第2の大当り遊技を前記特殊大当り遊技としたことを特徴とする遊技機。
(ニ)前記報知演出は、図柄変動ゲームを表示させる表示手段において図柄の背面に表示される背景画像を変化させる内容で行われることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。