JP5383938B1 - 鋼管杭用継手、鋼管杭用継手の製造方法、および鋼管杭の連結方法 - Google Patents

鋼管杭用継手、鋼管杭用継手の製造方法、および鋼管杭の連結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼管杭の連結を確実、容易に行える鋼管杭用継手を提供する。
【解決手段】外筒12と、外筒12の内側に、外筒12の両端部側から接続すべき鋼管杭14の端部をそれぞれ挿入しうる間隔をおいて、中途部に設けられた仕切壁16により連結された内筒18と、外筒12の、仕切壁16を挟む両側の筒体部に、周方向に所定間隔をおいて複数設けられた固定ピン22挿入用の貫通孔20と、貫通孔20に対向する内筒18の外周面に設けられた凹部21と、内筒18内を横切って設けられ、各凹部21の底壁を内側から受ける支持部24とを具備することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は鋼管杭用継手、鋼管杭用継手の製造方法、および鋼管杭の連結方法に関する。
軟弱地盤の補強方法に、鋼管杭を軸線を中心として回転させながら複数本地盤に打ち込む工法がある。地盤に打ち込む鋼管杭は、最大20mほどの長さのものとなるので、通常、5〜6m程度の長さの鋼管杭をその都度継ぎ足しながら打ち込むようにしている。
鋼管杭を継ぎ足す場合には、従来、溶接によって行うようにしていたが、作業現場にて軸線を一致させながら行う溶接は容易でなく、熟練を必要としていた。また雨などの悪天候の場合には溶接作業ができないという問題があった。
そこで、昨今では、機械的な継手を介して、鋼管杭を連結する方法が開発されている(特許文献1)。
特許文献1に記載された継手は、外筒の内部に内筒が位置する鋳鋼製の二重筒によって構成され、外筒には筒の中心軸に向けたネジ孔が形成され、内筒にはネジ孔に対応する位置に受け溝が形成されているものである。外筒と内筒とは、内筒の外周面中途部にリング状の連結棚板を介して連結される。この連結には、例えば、外筒から連結ピンを連結棚板に圧入するなどして連結される。
2つの鋼管杭を連結するには、継手の両側から鋼管杭の端部を挿入し、ネジ孔にボルトをねじ込み、ボルトにより鋼管杭を押圧して変形させ、鋼管杭を受け溝内に膨出させることによって、抜け止め、かつ回り止めして、両鋼管杭を連結するようにしている。
特開2008−202636号公報
地盤補強用の鋼管杭は、専用打ち込み機械により、軸線を中心として回転させながら地盤に進入させるようにしている。したがって、鋼管杭の連結は、強固に連結されねばならない。
特許文献1に示される継手は、上記のように、ボルトをねじ込むことによって鋼管杭を受け溝内に膨出させるようにしている。しかしながら、ボルトの推進力によって鋼管杭を変形させるのは極めて大変で、多大な力を必要としている。ときには、力不足により鋼管杭を十分には変形させられず、鋼管杭の受け溝内への膨出が不十分で、鋼管杭の連結が不完全となる不具合があった。特に、昨今では、近隣諸外国から鋼管杭が輸入される場合が多いが、輸入品の鋼管杭は一般的に厚さが厚く、容易に変形させられないという事情もある。
鋼管杭の膨出が不十分であると、逆にボルトが緩みやすく、ますます両鋼管杭の連結が不十分となり、回転が良好に伝達されないとか、折れやすくなるとかの不具合が生じる。
また、場合によっては、ボルトからの押圧力によって内筒自体が内側に変形して逃げることによって、鋼管杭の変形、膨出が不十分になることもある。
さらに、ボルト頭が外筒の外表面から突出していることから、掘削孔の内壁を掻き崩し、鋼管杭による地盤の補強が不十分となりやすいという課題もある。
また、継手自体でみても、外筒と内筒との連結をピン等を介して行わなければならず、その製造が厄介であるという課題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、鋼管杭の連結を確実、容易に行える鋼管杭用継手、その鋼管杭用継手の製造方法、および鋼管杭の連結方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、本発明に係る鋼管杭用継手は、外筒と、該外筒の内側に、該外筒の両端部側から接続すべき鋼管杭の端部をそれぞれ挿入しうる間隔をおいて、中途部に設けられた仕切壁により連結された内筒と、前記外筒の、前記仕切り壁を挟む両側の筒体部に、周方向に所定間隔をおいて複数設けられた固定ピン挿入用の貫通孔と、該貫通孔に対向する前記内筒の外周面に設けられた凹部と、前記内筒内を横切って設けられ、前記各凹部の底壁を内側から受ける支持部とを具備することを特徴とする。
継手を鋳造により一体に形成することができる。
球状黒鉛鋳鉄により一体に形成すると好適である。
前記外筒および内筒の少なくとも一方に、前記仕切壁を挟む両側の筒体部方向に伸びる透孔を形成するようにしてもよい。
前記貫通孔を、前記外筒の、前記仕切り壁を挟む両側の筒体部に、周方向に等間隔をおいて各4個ずつ設け、前記支持部を、前記内筒に断面十字状に設けるようにすることができる。
また、前記支持体の壁面に鋳抜き孔を形成するようにしてもよい。
また、本発明に係る鋼管杭用継手の製造方法は、樹脂材料により、前記貫通孔を除く、上記記載の鋼管杭用継手を前記仕切壁の中間部位で横切断した形状の半割型を2つ、前記仕切壁に相当する部位を突き合わせて接着して消失型を形成し、該消失型を鋳砂内に埋没させ、消失型に相当する部位に溶湯を注湯し、消失型を消失させることにより、消失型形状の鋳造品を形成し、該鋳造品の所要部位に前記貫通孔を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る鋼管杭の連結方法は、上記いずれかの鋼管杭用継手の両側から、前記外筒と内筒との間に接続すべき鋼管杭の端部をそれぞれ挿入し、該鋼管杭用継手の前記貫通孔に前記固定ピンを挿入し、該固定ピンを外側から押圧して固定ピンを前記貫通孔内に該貫通孔の縁部よりさらに内側に押入すると共に、前記固定ピンにより前記鋼管杭を変形させて前記内筒外周面に設けた凹部内に膨出させ、前記貫通孔縁部をかしめて前記固定ピンを固定することを特徴とする。
前記鋼管杭を前記凹部内底面に当接するまで膨出させるようにするとよい。
また、前記鋼管杭を前記仕切壁に当接するまで挿入する。
また、油圧シリンダを備えたかしめ治具により前記固定ピンを押圧するようにすると好適である。
本発明によれば、鋼管杭の連結を確実、容易に行える。また鋼管杭用継手を容易に製造できる。
継手の横断面図である。 継手の支持体の部位での縦断面図である。 継手を一方の鋼管杭に取り付けた状態の断面図である。 消失型の断面図である。 かしめ治具の説明図である。 かしめ治具本体部の縦断面図である。 かしめ治具本体部の横断面図である。 かしめ治具本体部を継手に取り付けた状態を示す断面図である。 かしめ治具を継手に取り付けた状態を示す斜視断面図である。 かしめ治具により鋼管杭を変形させた状態を示す断面図である。 図10の平面説明図である。 透孔を外筒にのみ設け、仕切部を全周に亘って設けた継手の横断面図である。
以下本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は鋼管杭用継手(以下単に継手ということがある)10の横断面図、図2はその縦断面図、図3は、継手10を一方の鋼管杭端部に装着した状態を示す縦断面図である。
継手10は外筒12と、この外筒12の内側に、外筒12の両端部側から接続すべき鋼管杭14の端部をそれぞれ挿入しうる間隔(空間部)15をおいて、中途部に設けられた仕切壁16により連結された内筒18との二重筒状をなす。
外筒12の、仕切り壁16を挟む両側の筒体部12a、12bに、固定ピン22挿入用の貫通孔20a、20b、20c、20d、および貫通孔20e、20fが周方向に所定間隔をおいてそれぞれ複数(本実施の形態では4個づつ)設けられている(筒体部12bには2個のみ図示)。各貫通孔20は、継手10の中心方向に向けて設けられる。
各貫通孔に対向する内筒18の外周面には凹部21が設けられている。なお、筒体部12a、12bの軸方向に一致する位置の貫通孔に対応する凹部は図2や図3に示されるように、軸線方向に伸びる共通の凹部21に形成されている。
なお、貫通孔20は筒体部12a、12bに各4個ずつとは限らず、6個ずつあるいは8個ずつなどの偶数個ずつ設けるようにすればよい。
24は支持部であり、内筒18内を横切って十字状に設けられ、各凹部21の底壁を内側から受けている。支持部24は、断面十字状をなす板状をなすものであり、その中央部には、図2、図3に示すように、継手10の軽量化を図るために鋳抜き孔26が形成されている。なお、支持部24の内筒18に接続する部位の内筒18の部位は肉厚に形成され、この肉厚部に凹部21が形成されている。
貫通孔20が筒体部12a、12bに6個ずつ設けられるときは、支持部24は6枚の板状体が60°ずつの角度で交差する形態に設けられ、貫通孔20が8個ずつ設けられるときは、支持部24は8枚の板状体が45°ずつの角度で交差する形態に設けられる。したがって、いずれの場合も、180°反対側に位置する凹部21の底部は、直径方向に横切る板状体によって受けられることになる。
また本実施の形態では、外筒12および内筒18に、仕切壁16を挟む両側の筒体部方向に伸びる透孔(窓部)28が形成されている。これにより、継手10のさらなる軽量化を図ることができる。また、透孔28から、間隔15内に挿入された鋼管杭14の状態を外部から目視することができる。なお、透孔28は、軽量化のために、外筒12と内筒18の一方にのみ設けるのであってもよい。
本実施の形態における継手10は上記のように構成されている。
継手10は、次に説明するように鋳造品で、仕切部16や支持部24を含めて一体に形成されている。
本実施の形態では、図4に示すような、発泡スチロールのような樹脂材料による消失型30を用いて、継手10を一体に鋳造する。
消失型30は、貫通孔を除いて、継手10と同一構造をなす型であり、継手10と同一の部分は同一の符号を用いている。
消失型30は、その外筒12および内筒18の中途部に透孔28を有し、内筒18の外周面に凹部21を有し、また、支持体24の板状体の部位に鋳抜き孔26を有しているので、軸線方向に移動する成形型では一体成形できない。
そこで、本実施の形態では、まず、図4にXおよびYで示す半割型を形成する。
半割型X、Yは、貫通孔20を除く、上記記載の継手10を仕切壁16の中間部位で横切断した形状をなす。これにより、透孔28、凹部21および鋳抜き孔26は、軸線方向に2つ割りされ、切断面に開口することとなるから、軸線方向にのみ型割り可能な図示しない成形型により成形することが可能となることが理解されよう。
半割型X、Yは異なる構造のものとすることもできるが、共に同一構造のものとすることにより共通の成形型で成形できるので好ましい。
上記半割型X、Yを、仕切壁16に相当する部位を突き合わせて接着することによって消失型30を形成することができる。
この消失型30を鋳砂内に埋没させ、この消失型30の部位に溶湯を注湯し、消失型30を消失させることにより、消失型30と同一形状の鋳造品を得ることができる。材料は球状黒鉛鋳鉄を用いると好適である。
得られた鋳造品にショットブラストをかけて、消失型の残存滓を除去し、次いで外筒12に貫通孔20を形成することによって継手10を形成することができる。
本実施の形態では、上記のような消失型30を用いることによって、一体構造の、かつ軽量の継手10を容易に製造することができる。
次に、図5〜図11により、かしめ治具を用いて、鋼管杭14を連結する工法について説明する。
まずかしめ治具32について図5〜図7により説明する。
かしめ治具32は、平面形状がほぼU字状をなす本体部34と、この本体部34に着脱自在に設けられるアクチュエータ36とを有する。
本体部34は、継手10の外筒12を覆うようにして外筒12に装着可能、かつ外筒12の軸線と直交する方向に移動可能となっている。本体部34の側壁の上縁および下縁に内方に突出するフランジ部37、38が形成されていて、フランジ部37が外筒12の上端面に当接して、かしめ治具34の下方(軸線方向)への落下(移動)を防止すると共に、軸線方向と直交する方向への本体部34の移動をガイドするようになっている。
また本体部34のU字部の内壁に、対応する外筒12の貫通孔20に挿入した固定ピン22に当接すると共に、該貫通孔20の縁部をかしめることのできるかしめ爪39を有する当接部40が形成されている。かしめ爪39は、貫通孔20の縁部を貫通孔20方向に押し出して固定ピン22を外筒12に固定することができるようになっている。また、当接部40の先端部には、固定ピン22の端部に設けた凹部22aに進入する突部41が設けられている。この突部41が凹部22aに進入することにより、当接部40により正確に固定ピン22を貫通孔20の軸線方向に押圧することができるようになっている。当接部40は、本体部34のU字部を貫通するピン43により本体部34のU字部内壁に位置するように固定されている。
図6に示すように、本体部34の側壁部に、該側壁部の長手方向に伸びるスリット42が形成されている。このスリット42は、本体部34が外筒12の軸線と直交する方向に移動する際、他の貫通孔20に挿入した固定ピン22に移動を妨げられないように、固定ピン22を通過可能にしている。
また、本体部34のU字の解放端側に、アクチュエータ部36を着脱可能に係止する係止部44が設けられている。係止部44は、本体部34のU字の両端側に、アクチュエータ部36を上方から抜き差し可能なフック形状に形成されている。
アクチュエータ部36は、本体部34の係止部44に進入して係止部44に係止する取付部45が端部に形成された固定部46を有する。固定部46には油圧シリンダ47が設けられ、該油圧シリンダ47のロッド48の端部に押圧部50が形成されている。この押圧部50は、アクチュエータ部36が本体部34に装着された際、本体部34の当接部40と反対側に位置し、油圧シリンダ47が作動されてロッド48が突出すると、該反対側に位置する貫通孔20に挿入した固定ピン22に当接する。押圧部50には、該貫通孔20の縁部をかしめることのできるかしめ爪51が形成されている。かしめ爪51は、貫通孔20の縁部を貫通孔20方向に押し出して固定ピン22を外筒12に固定することができるようになっている。また、押圧部50の先端部には、固定ピン22の端部に設けた凹部22aに進入する突部52が設けられている。この突部52が凹部22aに進入することにより、押圧部50により正確に固定ピン22を貫通孔20の軸線方向に押圧することができるようになっている。
続いて、図8〜図11により、鋼管杭14を連結する工法について説明する。
地盤を補強する際、まず先端に掘削ビットが取り付けられた最初の鋼管杭14を専用打ち込み機械(図示せず)により回転させながら地盤に打ち込んでいく。最初の鋼管杭14の後端部が地盤上に所定長さ突出する位置まで最初の鋼管杭14を打ち込んだところで打ち込みを停止する。
次いで、この最初の鋼管杭14の上端部に、該上端部が継手10の空間部15に進入するように継手10を取り付ける(図8)。継手10の仕切部16が鋼管杭14の端面に当接して、継手10が安定して鋼管杭14の端部に取り付けられる。
次に、連結する鋼管杭14をクレーン(図示せず)等で吊り上げ、軸線を最初の鋼管杭14に一致させて、鋼管杭14の先端部を継手10の空間部15に進入させる(図8)。鋼管杭14の先端面が仕切部16に当接する。この状態を透孔(窓部)28から目視により確認できる。
次いで、各貫通孔20に固定ピン22を挿入する。そして、図8に示すように、かしめ治具32の本体部34をそのU字の開口部側に継手10を進入させるようにして、継手10の外筒12を覆うように継手10に装着する。その際、本体部34に設けたフランジ部37の下面が継手10の外筒12の上端面に沿うようにして本体部34を移動させるようにする。これにより容易に本体部34を継手10上に装着できる。
次いで、図9に示すように、アクチュエータ部36を、取付部45を本体部34の係止部44内に進入させるようにして、本体部34に取り付ける。次に、当接部40の突部41、および押圧部50の突部52が対応する固定ピン22の凹部22aに一致するように、かしめ治具32を継手10の軸線を中心として回動させる。このように、かしめ治具32を継手10に対して位置合わせした後、図示しない油圧ポンプを作動させて油圧シリンダ47を作動させ、ロッド48を突出させる。これにより、押圧部50が固定ピン22に当接して固定ピン22を押圧し、またその反力によりかしめ治具32が自走して当接部40が対応する固定ピン22に当接して押圧する。なお、当接部40の突部41、および押圧部50の突部52が対応する固定ピン22の凹部22aに進入することから、かしめ治具32が自動的に固定ピン22に対して位置合わせされることになるとも言える。
これにより、図10に示すように、各固定ピン22が凹部21内に向けて強力に押し込まれ、その先端部で鋼管杭14を押し、鋼管杭14の部位を凹部21内に膨出するように変形させ、その膨出部が凹部21の内底面に当接するまで押圧する。このように、油圧シリンダで固定ピン22を押圧することから、従来のようにボルトをねじ込むのに比して強力な力で固定ピンを直接押圧することができ、膨出部が確実に凹部21内底面に当接するまで変形させることができ、両鋼管杭14を確実に連結できる。また、凹部21の底壁は支持部24で受けられていることから、内筒18自体が変形してしまうこともなく、これにより、確実に鋼管杭14を変形させることができるのである。
また、固定ピン22は、当接部40の突部41および押圧部50の突部52により、固定ピン22の端部が貫通孔20内に1mmほど突入(埋没)するように押し込まれる。またそのように固定ピン22の長さが設定されている。そして、当接部40および押圧部50にはそれぞれかしめ爪39、51が設けられていて、固定ピン22が貫通孔20内に入り込んだ(埋没した)際、かしめ爪39、51により貫通孔20の縁部を押圧し、縁部を貫通孔20方向に押し出す、いわゆるかしめを行うことから、固定ピン22の抜け止めが行える。
図10、図11に示すように、対応する4個(筒体部12a側の2個および筒体部12b側の2個)の固定ピン22を同時に押圧、固定した後、油圧シリンダ47による押圧を解除する。そして、他の4個(筒体部12a側の他の2個および筒体部12b側の他の2個)の貫通孔20に他の固定ピン22を挿入する。かしめ治具32の本体部34の側壁部にはスリット42が形成されていることから、このスリット42に他の貫通孔20が露出しているので、かしめ治具32を継手10から取り外さなくとも、このスリット42を通じて他の固定ピン22を他の貫通孔20に挿入できる。このとき、各固定ピン22は継手10の外筒12から突出している状況である。
なお、8本の固定ピン22を当初から対応する貫通孔20内に挿入しておくようにしてもよい。
次いで、かしめ治具32を継手10を中心に90°回転させ、当接部40と押圧部50が他の固定ピン22に対向位置するようにする。このとき他の固定ピン22は継手10の外筒12の外周面から突出している状態であるが、スリット42が存在することから、かしめ治具32の回転が妨げられることはない。
この状態で再度油圧シリンダ47を作動させ、上記と同様にして他の4個の固定ピン22を押圧して、鋼管杭14の部位を変形させ、鋼管杭14の固定を行うようにする。そして、油圧シリンダ47を停止し、アクチュエータ36を本体部34から取り外し、本体部34を継手10上から取り外して、鋼管杭14の連結を終了する。
なお、貫通孔20が6個ずつ設けられるときは、かしめ治具32を60°ずつ回転させ、貫通孔20が8個ずつ設けられるときは、かしめ治具32を45°ずつ回転させて、全ての固定ピン22を押圧、固定するようにすることはもちろんである。
以後の鋼管杭14の連結工程も上記と同様にして行える。
図10に示すように、鋼管杭14は、固定ピン22と、凹部21の縁部である鍔部21aとによって断面Z字状に変形させられることから、空間部15からの抜け止め、および回り止めがなされる。
固定ピン22の抜け止めは上記のように貫通孔20の縁部をかしめることによって行うが、鋼管杭14に継手10に対して回転する方向に外力が作用すると、固定ピン22には鋼管杭14の回転方向とは反対の方向への力が作用し、固定ピン22は貫通孔20内において多少とも傾斜し、そのエッジ部が貫通孔20内壁に食い込み、これにより固定ピン22のさらなる抜け止めがなされる。また、鋼管杭14に貫通孔20から抜ける方向に外力が作用すると、これによっても固定ピン22にはそれと反対方向の力が作用し、やはりそのエッジ部が貫通孔20の内壁に食い込み、さらなる抜け止めがなされる。
あるいは、固定ピン22を、当接部40や押圧部50からの押圧力によって固定ピン22が径方向に若干膨らむ材質のもので形成し、貫通孔20内で膨らむことによって、貫通孔20との摩擦力を増大させたり、エッジ部を貫通孔20内壁に食い込ませるようにして、さらなる抜け止めをするようにしてもよい。
本実施の形態では、固定ピン22が外筒12の外周面から突出していないので、鋼管杭14を回転させつつ地盤に打ち込む際、従来のように掘削孔の内壁を掻き崩すことがなく、鋼管杭により地盤の補強を確実に行える。また、透孔28から鋼管杭14の状態を目視できるので、連結作業を確実に行うことができる。
なお、図1〜3、および図5〜図11において、外筒12、内筒18、支持部24、本体部34、係止部44の各部材の紙面の手前側半分と奥側の半分におけるハッチングはその方向が逆方向になっているが、これら各部材は別体ではなく一体のものである。
前記のように、透孔28を設ける場合、透孔28は外筒12と内筒18の少なくとも一方に設ければよい。
図12に示す継手10は、透孔28を外筒12にのみ設けた例である。また、仕切部16は、外筒12と内筒18の間に全周に亘って存在するようにしている。この場合、仕切部16の透孔28に対応する部位は、内筒18の外周壁に片持ち支持されている。また、仕切部16の凹部21に対応する部位は、外筒12の内周壁に片持ち支持されている。継手10により鋼管杭14を接続した際、鋼管杭14の端面は前記のように仕切部16に当接する。仕切部16を全周に亘って設けることにより、鋼管杭14に係る荷重を仕切部16によって良好に受け止めることができる。
10 継手、12 外筒、14 鋼管杭、15 空間部、16 仕切部、18 内筒、20 貫通孔、21 凹部、22 固定ピン、24 支持部、26 鋳抜き孔、28 透孔、30 消失型、32 かしめ治具、34 本体部、36 アクチュエータ部、37 38 フランジ部、39 かしめ爪、40 当接部、41 突部、42 スリット、43 ピン、44 係止部、45 取付部、46 固定部、47 油圧シリンダ、48 ロッド、50 押圧部、51 かしめ爪、52 突部

Claims (11)

  1. 外筒と、
    該外筒の内側に、該外筒の両端部側から接続すべき鋼管杭の端部をそれぞれ挿入しうる間隔をおいて、中途部に設けられた仕切壁により連結された内筒と、
    前記外筒の、前記仕切り壁を挟む両側の筒体部に、周方向に所定間隔をおいて複数設けられた固定ピン挿入用の貫通孔と、
    該貫通孔に対向する前記内筒の外周面に設けられた凹部と、
    前記内筒内を横切って設けられ、前記各凹部の底壁を内側から受ける支持部とを具備することを特徴とする鋼管杭用継手。
  2. 鋳造により一体に形成されてなる請求項1記載の鋼管杭用継手。
  3. 球状黒鉛鋳鉄により一体に形成されてなる請求項2記載の鋼管杭用継手。
  4. 前記外筒および内筒の少なくとも一方に、前記仕切壁を挟む両側の筒体部方向に伸びる透孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の鋼管杭用継手。
  5. 前記貫通孔が、前記外筒の、前記仕切り壁を挟む両側の筒体部に、周方向に等間隔をおいて各4個ずつ設けられ、
    前記支持部が、前記内筒に断面十字状に設けられていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の鋼管杭用継手。
  6. 前記支持体の壁面に鋳抜き孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の鋼管杭用継手。
  7. 樹脂材料により、前記貫通孔を除く、請求項1〜6いずれか1項に記載の鋼管杭用継手を前記仕切壁の中間部位で横切断した形状の半割型を2つ、前記仕切壁に相当する部位を突き合わせて接着して消失型を形成し、
    該消失型を鋳砂内に埋没させ、消失型に相当する部位に溶湯を注湯し、消失型を消失させることにより、消失型形状の鋳造品を形成し、
    該鋳造品の所要部位に前記貫通孔を形成することを特徴とする鋼管杭用継手の製造方法。
  8. 請求項1〜6いずれか1項記載の鋼管杭用継手の両側から、前記外筒と内筒との間に接続すべき鋼管杭の端部をそれぞれ挿入し、
    該鋼管杭用継手の前記貫通孔に前記固定ピンを挿入し、
    該固定ピンを外側から押圧して固定ピンを前記貫通孔内に該貫通孔の縁部よりさらに内側に押入すると共に、前記固定ピンにより前記鋼管杭を変形させて前記内筒外周面に設けた凹部内に膨出させ、
    前記貫通孔縁部をかしめて前記固定ピンを固定することを特徴とする鋼管杭の連結方法。
  9. 前記鋼管杭を前記凹部内底面に当接するまで膨出させることを特徴とする請求項8記載の鋼管杭の連結方法。
  10. 前記鋼管杭を前記仕切壁に当接するまで挿入することを特徴とする請求項8または9記載の鋼管杭の連結方法。
  11. 油圧シリンダを備えたかしめ治具により前記固定ピンを押圧することを特徴とする請求項8〜10いずれか1項記載の鋼管杭の連結方法。
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