JP5383590B2 - 異常検出方法および車両制御装置 - Google Patents
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(構成)
図1を参照して、以下に本実施形態の構成を説明する。第1システム100は第1CPU101と第2CPU107、第1共通エリア113、第2共通エリア114で構成される。第1CPU101は、第1チェックデータ書込み部102、第1チェックデータ読込み部103、第1比較回路部104、第1積算部105、第2CPU異常検出部106を有している。また、第2CPU107は、第2チェックデータ読込み部108、第2比較回路部109、第2積算部110、第1CPU異常検出部111、第2チェックデータ書込み部112を有している。
次に、図2及び図3を参照して、以下に本実施形態の作用を説明する。図2に示すように、第1CPU101では第1の異常検出手段を実行する。第1CPU101は、第1共通エリア113に第1チェックデータ値を書き込む(S1001)。ここで述べたチェックデータ値とは第1CPU101と第2CPU107で同値で発生する制御サンプリング信号である。例えば、1から100までの数値が順番に第1チェックデータ書込み部102及び第2チェックデータ書込み部112で第1チェックデータ値と第2チェックデータ値として発生する。次に、第2共通エリア114へ入力された第2チェックデータ値が、第1チェックデータ読込み部103に出力される(S1002)。このとき、S1001とS1002の実行順序は本実施形態に限定されず、S1002からS1001の順番で実効することや同時に実行することも可能である。次に、第1共通エリア113に書き込んだ第1チェックデータ値と第2共通エリア114から読み込んだ第2チェックデータ値が第1比較回路部104に入力される。第1比較回路部104では、第1チェックデータ値=第2チェックデータ値(第1比較回路演算式)が成立するかどうか判定する(S1003)。第1比較回路演算式が成立する場合、第1比較回路104は、第1チェックデータ書込み部102に“正常”信号を出力する(S1004)。“正常”信号を受け取った第1チェックデータ書込み部102は、再度、第1の異常検出手段を実行する。
このような構成の本実施形態の車両用制御装置は、第1CPUと第2CPUを用いて構成するシステムにおいて、第1CPUと第2CPUのいずれかが正常に動作しなくなった場合に、第1CPUと第2CPU間の相互監視において第1CPUまたは第2CPUに異常が発生したかを検出することが可能となる。そのため、異常を検出するための部品等を設けることがないため、異常を発見するための部品が破損することにより安全性が損なわれることがなく、部品点数を削減することが可能である。また、複数CPUを外部回路にて監視するようなシステムにおいては、外部回路やその接続部品に異常が発生した場合にCPUの監視が不可能となり、CPUの異常検知ができない状態に陥る危険性も考えられるが、CPU同士の相互監視であればどちらかのCPUまたはその接続部品に異常が発生した場合に異常検知が可能であり、CPUの異常検知ができない状態に陥る危険性は低い。以上のことから、制御装置の安定動作を維持し、車両の安全な走行を確保することが可能となる。
第2の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。図5は、第2の実施形態の制御ブロック図である。尚、図1乃至4と同一の構成をとるものについては、同符号を付して説明を省略する。
図5を参照して、本実施形態の構成を説明する。図5は、システム200、第1CPU201、第2CPU202、第1共通エリア207、第2共通エリア208、第3共通リア209.第4共通エリア210で構成される。第1CPU201は、第1処理タスク203と第3処理タスク204を有している。第2CPUは、第2処理タスク205と第4処理タスク206を有している。第1処理タスク203、第3処理タスク204は、第1の実施形態の第1CPU101が内蔵している第1チェックデータ書込み部102、第1チェックデータ読込み部103、第1比較回路部104、第1積算部105、第2CPU異常検出部106を有している。第3処理タスク205、第4処理タスク205は第1の実施形態の第2CPU107が内蔵している第2チェックデータ書込み部112、第2チェックデータ読込み部108、第2比較回路部109、第2積算部110、第1CPU異常検出部111を有している。
第1CPU201の第1処理タスク203では、制御サンプリングの抽出時間を、例えば2msecとし、異常検知手段を実行する。また、第3処理タスク204の制御サンプリングの抽出時間は、例えば10msecとし、異常検知手段を実行する。
このような構成の本実施形態の車両用制御装置は、1つのCPU内に複数の異常検出手段を実行することが可能である。そのため、CPUの異常検出の精度を向上させるとともに、例えばメインCPUの1つの処理タスクに異常が発生して、それをサブCPUが検知したらサブCPUからメインCPUに指令を出して、異常が発生したメインCPUの処理タスクで行なっていた処理をメインCPUの正常な処理タスクに移すことで制御動作の継続が可能となることから、制御装置の安定動作を確保することが可能となる。そのため、車両の安全な走行が可能となる。
第3の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。図6は、第3の実施形態のブロック図である。尚、図1乃至5と同一の構成をとるものについては、同符号を付して説明を省略する。本実施形態は、システム内に複数のCPUを内臓した場合の制御方法について説明する。
図6は、システム300、第1CPU301、第2CPU302、第3CPU303、第1共通エリア304、第2共通エリア305、第3共通エリア306、第4共通エリア307、第5共通エリア308、第6共通エリア309で構成されている。第1CPU301、第2CPU302、第3CPU303の内部構成として、第1の実施形態及び第2の実施形態のCPUを適用させることが可能である。
このような構成の車両用制御装置は、複数のCPUから構成されるシステムにおいて、CPU間の相互監視機能を実行することが可能である。また、複数CPUを1つの共通エリアで集中して監視するようなシステムにおいては、共通エリアに異常が発生するとどのCPUに異常が発生したか認識できなかったり、異常を誤認識する危険性もある。さらに、CPUに異常が発生したのか、共通エリアに異常が発生したのかが区別できないという問題もある。このような状況に陥った場合、不具合の原因を特定するための調査に膨大な時間を要することになりがちである。複数CPUにおいても、このCPU同士の相互監視を行なうことでどのCPUとの間に異常が発生しているのかが個別に判断でき、例えばCPU1−CPU2間、CPU2−CPU3間、CPU3−CPU1間の3つの相互監視が動作していた場合、CPU1−CPU2間でCPU1の異常が検知されても、CPU3−CPU1間の相互監視で異常が検知されていなければ、CPU1は正常でCPU1−CPU2間の共通エリアに異常が発生していると判断できる。CPU3−CPU1間でもCPU1の異常が検知されていればCPU1に異常が発生していると判断できる。そのため、不具合の原因特定に要する時間が短縮でき、問題の早期解決に貢献することができる。従って、複数CPUを設けての高速処理や大容量の処理能力を必要とするシステムにおいても、制御装置の安定動作を確保し、車両の安全な走行が可能となる。
第4の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。図7は、第4の実施形態に基づく制御方法の説明図である。尚、図1乃至6と同一の構成をとるものについては、同符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、電力変換装置400内にはシステム401及び切替回路402が内蔵されており、車両404と切替器403を介して接続されている。
システム401で検出された“異常”信号は切替回路402に出力される。“異常”が入力された切替回路402は、切替器403に開放指令を出力する。開放指令により切替器403が開放されると、電力変換装置400と車両404は電気的接続が遮断される。
本実施形態においては、検出された“異常”信号に使用して、異常CPUの回復や、遮断、外部装置への表示をすることが可能となる。そのため、制御装置の安定動作を維持し、車両のより安全な走行を確保することが可能となる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。図8は、第5の実施形態に基づく制御方法の説明図である。尚、図1乃至7と同一の構成をとるものについては、同符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、車体404には、電力変換装置400、ブレーキ制御部405が搭載され、車体404の下部にはモータ等が付設される車輪部406が取り付けられている。電力変換装置400は、システム401及び切替回路402が内蔵されており、ブレーキ制御部405と切替接点403を介して接続されている。
システム401では、第1の実施形態から第3の実施形態のいずれかの異常検出手段によって、“正常”または“異常”を検出する。検出された結果が“正常”(α´)の場合、“正常”(α´)をシステム41から切替回路402に入力する。“正常”(α´)が入力された切替回路402は、切替接点403を投入し、“正常”(α´)の情報をブレーキ制御405に出力する。
本実施形態においては、検出された“正常”、“異常”信号に使用して、電気的なブレーキ制御とブレーキ機器による直接ブレーキ制御に切り替えを行うことが可能となる。そのため、CPU異常のために電気ブレーキ制御を行えなくなった場合にも、必要なブレーキ力をブレーキ機器により補填をすることが可能となる。必要なブレーキ力を確保することで、車両のより安全な走行を確保することが可能となる。
2 車両
3 車両制御装置
4 車両制御装置
5 ブレーキ
6 車輪
7 車輪
100 システム
101 第1CPU
102 第1チェックデータ書込み部
103 第1チェックデータ読込み部
104 第1比較回路部
105 第1積算部
106 第2CPU異常検出部
107 第2CPU
108 第2チェックデータ読込み部
109 第2比較回路部
110 第2積算部
111 第1CPU異常検出部
112 第2チェックデータ書込み部
200 システム
201 第1CPU
202 第2CPU
203 第1処理タスク
204 第3処理タスク
205 第2処理タスク
206 第4処理タスク
207 第1共通エリア
208 第2共通エリア
209 第3共通エリア
210 第4共通エリア
300 システム
301 第1CPU
302 第2CPU
303 第3CPU
304 第1共通エリア
305 第2共通エリア
306 第3共通エリア
307 第4共通エリア
308 第5共通エリア
309 第6共通エリア
400 車両用制御装置
401 システム
402 切替回路
403 切替接点
404 車体
405 ブレーキ制御部
406 車輪部
Claims (6)
- 第1のプロセッサと第2のプロセッサとを備えたシステムにおける、プロセッサの異常検出方法であって、
前記第1のプロセッサは、前記第2のプロセッサへ送信した第1のデータと、前記第2のプロセッサから受信した第2のデータと、を比較し、この比較の結果が一致を示す場合に前記第2のプロセッサが正常であると判定し、
前記第2のプロセッサは、前記第1のプロセッサから受信した第1のデータと、前記第1のプロセッサから前回受信した前回の第1のデータと、を比較し、この比較の結果が不一致を示す場合に前記第1のプロセッサが正常であると判定し、
前記第1のプロセッサから送信される第1のデータおよび前記第2のプロセッサから送信される第2のデータは、あらかじめ定められた順序で変化する値であることを特徴とする異常検出方法。 - 前記第1のプロセッサは、前記第1のデータと第2のデータとを比較した結果が不一致を示すと、この不一致を示した回数をカウントし、カウントした第1のカウント値が予め定めた第1の値に達した場合に前記第2のプロセッサが異常であると判定し、
前記第2のプロセッサは、前記第1のデータと前記前回の第1のデータとを比較した結果が一致を示すと、この一致を示した回数をカウントし、カウントした第2のカウント値を予め定めた第2の値に達した場合に前記第1のプロセッサが異常であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の異常検出方法。 - 前記第1のプロセッサは、前記第1のデータと第2のデータとを比較した結果が一致を示すと前記第1のカウント値をリセットし、前記第2のプロセッサは、前記第1のデータと前記前回の第1のデータとを比較した結果が不一致を示すと前記第2のカウント値をリセットすることを特徴とする請求項2に記載の異常検出方法。
- 第1のプロセッサと第2のプロセッサと、これら第1のプロセッサと第2のプロセッサに接続され前記第1のプロセッサから第1のチェックデータが書き込まれる第1のメモリ及び前記第2のプロセッサから第2のチェックデータが書き込まれる第2のメモリとを備え、
前記第1のプロセッサは、
前記第1のメモリに書き込んだ第1のチェックデータと前記第2のメモリから読み出した第2のチェックデータとを比較し、この比較の結果が一致を示す場合に前記第2のプロセッサが正常であると判定し、
前記第2のプロセッサは、
前記第1のメモリから読み出した第1のチェックデータと、前記第1のメモリから前回読み出した前回の第1のチェックデータとを比較し、この比較の結果が不一致を示す場合に前記第1のプロセッサが正常であると判定し、
前記第1のプロセッサが第1のメモリに書き込む第1のチェックデータおよび前記第2のプロセッサが第2のメモリに書き込む第2のチェックデータは、あらかじめ定められた順序で変化する値であることを特徴とする車両制御装置。 - 前記第1のプロセッサは、前記第1のチェックデータと前記第2のチェックデータとを比較した結果が不一致を示すと、この不一致を示した回数をカウントし、カウントした第1のカウント値が予め定めた第1の値に達した場合に前記第2のプロセッサが異常であると判定し、前記第2のプロセッサは、前記第1のチェックデータと前記前回の第1のチェックデータとを比較した結果が一致を示すと、この一致を示した回数をカウントし、カウントした第2のカウント値が予め定めた第2の値に達した場合に前記第1のプロセッサが異常であると判定することを特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
- 前記第1のプロセッサは、前記第1のチェックデータと第2のチェックデータとを比較した結果が一致を示すと前記第1のカウント値をリセットし、前記第2のプロセッサは、前記第1のチェックデータと前記前回の第1のチェックデータとを比較した結果が不一致を示すと前記第2のカウント値をリセットすることを特徴とする請求項5に記載の車両制御装置。
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