以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。
撮像装置200は、図1に示すように、撮影レンズユニット(光学系)10を備える。撮影レンズユニット10は、固定レンズ11、ズームレンズ12、およびフォーカスレンズ13を有するインナーフォーカス式のズームレンズユニットである。ここで、ズームレンズ12は、変倍レンズ12Aおよび補正レンズ12Bを含む。変倍レンズ12Aおよび補正レンズ12Bは、カム機構(図示せず)により、両者の位置関係が規制されながら光軸に沿って移動され、焦点距離を変更する。フォーカスレンズ13は、後述する機構により、高速に所定位置に移動される。この機構については、後述する。
撮影レンズユニット10の後方には、絞り機構とシャッタ機構を有するシャッタユニット14が配置されており、シャッタユニット14の後方には、光学像を電気信号に変換する撮像素子15が配置されている。撮像素子15は、タイミング発生部18が発生するタイミング信号に基づいて動作する。また、タイミング発生部18は、後述するA/D変換器16およびD/A変換器26の動作を制御するためのクロック信号を発生する。撮像素子15から出力される電気信号は、A/D変換器16によりデジタル信号に変換され、当該デジタル信号は、画像データとして、画像処理部20に入力される。また、上記デジタル信号は、画像データとして、メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24またはメモリ30に書き込まれる。メモリ30は、撮影した静止画像、動画などを格納するための、十分な記憶容量を有するメモリである。また、メモリ30は、後述するシステム制御部50の作業領域として使用される。
画像処理部20は、A/D変換器16からの画像データまたはメモリ制御部22からの画像データに対して所定の画像処理(例えば画素補間処理、色変換処理など)を行う。また、画像処理部20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、当該演算処理の結果は、システム制御部50に出力される。ここで、上記演算処理の1つとして、A/D変換器16からの画像データの高周波成分を抽出し、その絶対値を取り、その絶対値を所定領域内において積算する処理が行われる。この処理により得られたデータは、後述するAF(オートフォーカス)により、被写体に合焦するフォーカスレンズ13の位置(焦点位置)の算出に用いられる評価値(合焦度合い)である。
メモリ制御部22は、上記画像表示メモリ24、メモリ30への画像データの書き込みおよび読み出しを制御するとともに、圧縮伸長部32による画像データの圧縮、伸長を制御する。
圧縮伸長部32は、メモリ30または記録媒体装着部90に装着された記録媒体92から画像データを読み出し、当該読み出された画像データを適応離散コサイン変換(ADCT)などにより圧縮または伸長する。そして、圧縮または伸長された画像データは、メモリ30または記録媒体92に書き込まれる。
記録媒体装着部90は、記録媒体92を着脱可能にする機構および記録媒体92とのインタフェースを有する。記録媒体92は、メモリカード、ハードディスクなどからなる。
システム制御部50には、複数のスイッチ60,62,66,70,72、操作部74および記録媒体着脱検知センサ98が接続されている。ここで、スイッチ60は、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モードなどのモード切り換えモードダイアルスイッチであり、当該スイッチの切り換えにより、所望のモードを設定することができる。
スイッチ62は、シャッタボタン(図示せず)に組み込まれたシャッタスイッチであり、当該スイッチ62は、スイッチSW1およびスイッチSW2を含む多段スイッチからなる。スイッチSW1は、シャッタボタンの押下操作の途中でオン動作し、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理などの開始を指示する。
スイッチSW2は、シャッタボタンの押下操作の完了でオン動作する。このスイッチSW2のオン動作により、撮像素子15から出力された電気信号を、画像データとして、A/D変換器16およびメモリ制御部22を介して、メモリ30に書き込む露光処理の開始が指示される。さらに、画像処理回路20およびメモリ制御部22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮伸長部30で圧縮し、記録媒体92に画像データを書き込む記録処理の開始が指示される。
スイッチ66は、画像表示オン/オフスイッチであり、ユーザがスイッチ66を操作することによって、画像表示部28のオン、オフを行うことができる。
スイッチ70は、ユーザがフォーカスレンズ13を操作してフォーカシングを行うマニュアルフォーカスモードを、設定するためのMFスイッチである。
スイッチ72は、メニュースイッチであり、このスイッチを押下することにより、メニュー画面の表示が行われる。このメニュー画面を用いて、各機能のオン、オフの切り換え、撮影設定のパラメータの選択、操作パラメータテーブルの選択などを行うことができる。
操作部74は、各種ボタン、タッチパネルなどから構成される。この操作部74に含まれる代表的なボタンとしては、単写/連写/セルフタイマー切り換えボタン、メニュー移動ボタン、再生画像移動ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、十字キーなどがある。また、撮影および再生に関する各種機能の選択および設定などを行うための各種ボタンがある。
記録媒体着脱検知センサ98は、記録媒体装着部90に記録媒体92が装着されているか否かを検知するためのセンサである。
また、システム制御部50には、メモリ52、表示部54、不揮発性メモリ56、通信部210および電源部80が接続されている。メモリ52は、システム制御部50の制御パラメータ、プログラムなどを記憶するメモリである。表示部54は、例えば設定されている撮影モード、圧縮率、画像サイズ、記録枚数、シャッタスピード、絞り値、露出補正値、エラーメッセージなどの各種情報を表示するための1つ以上の液晶表示パネル、発光ダイオードなどからなる。表示部54の液晶表示パネル、発光ダイオードのそれぞれは、撮像装置200の本体のユーザが視認し易い位置に設けられ、その一部は、光学ファインダ204内に設けられている。不揮発性メモリ56は、例えば電気的に消去および記録可能なEEPROMなどからなり、この不揮発メモリ56には、ユーザが設定した情報などが格納される。
通信部210は、外部装置(例えばパーソナルコンピュータ、プリンタなど)との間で、有線または無線媒体を介して、データの通信を行う。電源部80は、電池を搭載し、当該電池から、システム制御部50を含む各ブロックに対応する電力を供給する。電源部80から各ブロックへ電力供給は、システム制御部50により制御される。
システム制御部50は、上記各スイッチなどの操作、上記画像処理部20からの演算処理の結果などに基づいて、装置の全体制御および各種の個別制御を行う。システム制御部50は、例えば、上記画像処理部20から出力される演算処理の結果に基づいて露光制御部40を制御し、TTL(スルーザレンズ)方式のAE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を実行する。また、システム制御部50は、上記画像処理部20から出力される演算処理の結果に基づいてAWB(オートホワイトバランス)処理などを実行する。露光制御部40は、システム制御部50の制御に基づいて、シャッタユニット14を動作させる。また、システム制御部50は、シャッタユニット14の動作と連携させてフラッシュ装置48を動作させ、フラッシュ調光機能を実現する。
また、システム制御部50は、上記画像処理部20からの演算処理の結果(AF評価値)に基づいて測距制御部42を制御して、TTL(スルーザレンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理を実行する。測距制御部42は、システム制御部50の制御に基づいて、フォーカスレンズ13を移動させるためのモータ(図2を参照)を動作させる。
また、システム制御部50は、ズーム制御部44を制御し、ユーザによって指示された焦点距離が得られる位置にズームレンズ12を移動させる処理を行う。
また、システム制御部50の制御下において、画像表示メモリ24に書き込まれた画像データは、D/A変換器26を介して、液晶表示パネルからなる画像表示部28に送られ、表示される。ここで、撮像した画像データを画像表示メモリ24に逐次書き込み、画像表示部28に表示する制御を行うことによって、電子ファインダ機能が実現される。
次に、上記フォーカスレンズ13を移動させるための機構について図2を参照しながら説明する。図2は図1のフォーカスレンズ13を移動させるための機構の主要部構成を示す図である。
上記フォーカスレンズ13は、図2に示すように、保持部材110に保持されている。また、撮像素子15は、保持部材102に保持されている。保持部材110は、スクリュー部材108と、ガイド軸111のそれぞれに支持されている。スクリュー部材108は、保持部材1110に組み込まれているナット部材107と係合する。また、スクリュー部材108は、ギア列106を介して、モータ105の駆動力が伝達可能にモータ105と連結されている。
保持部材102は、保持部材110とばね112を介して連結されているとともに、ガイド軸111に支持されている。また、保持部材102には、軸113を中心として揺動する駆動レバー103の一端が固着されている。駆動レバー103の他端には、圧電素子104が当接されている。
圧電素子104が駆動されると、駆動レバー103は、軸113を中心に揺動し、この駆動レバー103の揺動により、保持部材102は、ガイド軸111に案内されながら光軸方向に移動される。即ち、圧電素子104の駆動により、撮像素子15を光軸方向へ移動させる構成が採用されている。
また、モータ105が駆動されると、その出力がギア列106を介してスクリュー部材108に伝達され、スクリュー部材108は、回転される。このスクリュー部材108の回転に伴い、保持部材110は、ガイド軸111に案内されながら光軸方向へ移動する。即ち、モータ105の駆動により、フォーカスレンズ13を光軸方向へ移動させる構成が採用されている。
このような構成を有する機構において、モータ105および圧電素子104は、測距制御部42により動作される。モータ105および圧電素子104により、撮像素子15とフォーカスレンズ13が同時に移動され、焦点位置が変えられる。その後、モータ105により、フォーカスレンズ13のみが移動され、最終的に焦点位置の調節が行われる。このような構成を取ることにより、焦点位置を高速に変化させることが可能である。
次に、本実施の形態の撮像装置200の測距動作について図3〜図14を参照しながら説明する。図3〜図8は図1の撮像装置200の測距動作の手順を示すフローチャートである。図9は各露光期間とフォーカスレンズ13の位置との関係を模式的に示す図である。図10はEVF機能による画像表示部28の表示画面の一例を示す図である。図11は主顔および副顔の両方が検出されている場合の被写体距離の選択画面の一例を示す図である。図12は各露光期間とフォーカスレンズ13の位置との関係を模式的に示す図である。図13はEVF機能による画像表示部28の表示画面の他の例を示す図である。図14は顔が検出されていない場合の被写体距離の選択画面の他の例を示す図である。図3〜図8のフローチャートに示す手順は、システム制御部50により実行される手順である。
例えば電池交換などに伴う電源投入が行われると、図3に示すように、システム制御部50は、フラグ、制御変数などの各パラメータを初期化し、画像表示部28の画像表示をオフ状態に初期設定する(ステップS101)。そして、システム制御部50は、モードダイアル60の選択位置に基づいて設定されているモードを判別する(ステップS102)。
上記ステップS102において電源オフモードおよび撮影モード以外のその他のモードが設定されていると判別された場合、システム制御部50は、その他のモードに応じた処理を実行し(ステップS103)、上記ステップ102に戻る。
上記ステップS102において電源オフモードが設定されていると判別された場合、システム制御部50は、終了処理を行う(ステップS104)。この終了処理においては、画像表示部28、表示部54の表示が終了状態にされ、各パラメータ、設定されたモードが不揮発性メモリ56に記録される。また、電源部80からの各ブロックへの電力供給が遮断される。上記終了処理後、システム制御部50は、上記ステップ102に戻る。
上記ステップS102において撮影モードが設定されていると判別された場合、システム制御部50は、電源部80の電池の残容量、動作情況などを検出し、検出した情報に基づいて電源部80が正常であるか否かを判定する(ステップS105)。ここで、電源部80が正常でない場合、システム制御部50は、電源部80が正常でない旨を示す警告を、表示部54を介して表示する(ステップS107)。そして、システム制御部50は、上記ステップS102に戻る。
上記ステップS105において電源部80が正常であると判定された場合、システム制御部50は、記録媒体92に対して正常にアクセス可能か否かを判定する(ステップS106)。ここでは、記録媒体着脱検知センサ98の出力に基づいて記録媒体装着部90に対して記録媒体92が装着されているか否かの判定も行われる。ここで、記録媒体92が未装着または記録媒体92への正常なアクセス不可の場合、システム制御部50は、記録媒体92が未装着または記録媒体92へのアクセス不可を示す警告を、表示部54を介して表示する(ステップS107)。そして、システム制御部50は、上記ステップS102に戻る。
上記ステップS106において記録媒体92に対して正常にアクセス可能であると判定された場合、システム制御部50は、EVFをオンし、撮影レンズユニット(光学系)10を介して撮像された画像を画像表示部28に表示する(ステップS108)。そして、システム制御部50は、連続測距モードが設定されているか否かを判定する(ステップS109)。連続測距モードの詳細については、後述する。
上記ステップS109において連続測距モードが設定されていないと判定された場合、図4に示すように、システム制御部50は、測距開始が指示されるのを待つ(ステップS110)。ユーザによりシャッタスイッチ62が押下されてスイッチSW1がオンすると、測距開始が指示される。ここで、測距開始が指示されると、システム制御部50は、撮影レンズユニット10を介して撮像された画像から被写体の顔が検出されたか否かを判定する(ステップS111)。この顔の検出は、撮像された画像から顔の特徴部分を検出することにより、行われる。検出された顔には、主顔と副顔がある。主顔とは、撮像装置200が主被写体と判断した被写体の顔であり、副顔とは、その他に検出された被写体の顔である。主顔の判断基準としては、検出された顔のうち、画面の中央で検出された顔を主顔とする、または最もサイズが大きい顔を主顔とするなどの基準がある。本実施の形態においては、画面の中央付近で検出された顔が主被写体の顔(主顔)と判断される。
ここで、顔が検出されている場合、画像表示部28には、図10に示すような画面500が表示される。画面500の場合、主顔、副顔のそれぞれが検出されており、主顔の位置には枠501が、副顔の位置には枠502がそれぞれ表示されている。
上記ステップS111において顔が検出されていると判定された場合、システム制御部50は、副顔が検出されたか否かを判定する(ステップS112)。ここで、副顔が検出されている場合、システム制御部50は、今回の露光が、検出された副顔の評価値取得のための露光であるか否かを判定する(ステップS113)。
本実施の形態においては、次の順番で露光が繰り返される。主顔の評価値を取得するための露光、表示用画像を取得するための露光、副顔の評価値を取得するための露光、表示用画像を取得するための露光が行われる。そして、再び、主顔の評価値取得のための露光から上記順番に露光が行われる。このように、主顔または副顔の評価値取得のための露光(第2の撮像期間の露光)と、表示用画像取得のための露光(第1の撮像期間の露光)が交互に行われる。
また、複数の副顔例えば2つの副顔が検出された場合、第1の副顔の評価値取得の露光に加えて、第2の副顔の評価値取得のための露光が加えられる。即ち、主顔の評価値取得のための露光、表示用画像取得のための露光、第1の副顔の評価値取得のための露光、表示用画像取得のための露光、第2の副顔の評価値取得のための露光、表示用画像取得のための露光が行われる。そして、再び上記露光のそれぞれが行われる。
ただし、検出された副顔の数が多いと、副顔の評価値取得のための露光の回数が増し、主顔の評価値のピーク位置(極大値が得られる位置、変曲点になる位置など)の算出に時間が掛かる。そこで、例えば検出された顔のサイズに基づいて想定される被写体距離の被写界深度内にある副顔のそれぞれを一つのグループとするグループ化が行われ、そのグループに含まれる副顔のそれぞれの評価値は同じであるとみなされる。これにより、副顔の評価値取得のための露光の回数を減らすことができる。
上記ステップS113において今回の露光が検出された副顔の評価値取得のための露光であると判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を、副顔の評価値取得位置(評価値を取得する位置)(合焦度合い検出位置)へ移動させる(ステップS114)。フォーカスレンズの移動は、露光期間にかからないようにする。ここで、副顔の最初の評価値取得位置は、例えば図9に示すように、検出された顔(副顔)のサイズに基づいて想定される被写体に合焦すると想定されるフォーカスレンズ13の位置401から所定量繰り込んだ位置402とする。ここで、被写体に合焦すると想定されるフォーカスレンズ13の位置とは、被写体に合焦すると想定される撮影レンズユニット10の想定焦点位置である。
検出された顔のサイズに基づいて、被写体に合焦すると想定されるフォーカスレンズ13の位置の算出は、例えば、以下のように行われる。ある標準となる顔のサイズの、あるズーム倍率における被写体距離が予め記憶されている。ここで、検出された顔のサイズは、上記標準の顔のサイズと比較され、その比率が算出される。そして、この算出された比率と上記標準の顔のサイズに対応する被写体距離に基づいて、上記検出された顔のサイズに対応する被写体距離が算出される。この算出された被写体距離に基づいて、被写体に合焦すると想定されるフォーカスレンズ13の位置が算出される(想定焦点位置算出手段)。
また、本実施の形態においては、上記想定されたフォーカスレンズ13の位置401から所定量繰り込んだ位置402を、評価値の取得を開始する位置としている。これに代えて、上記位置401から所定量繰り出した位置を、評価値の取得を開始する位置としてもよい。上記所定量は、焦点距離、撮影モードなどにより決定される量である。
次いで、システム制御部50は、上記評価値取得位置で露光を行い、評価値を取得する(ステップS115)。この評価値を取得する際の露光は、評価値の取得に最適な露出条件で行われる。例えば、画面内の評価値取得領域周辺のみに対して測光が行われ、その測光結果に基づいて得られる露出条件に基づいて露光が行われる。
次いで、システム制御部50は、露光期間以外のブランキング期間などにおいて、フォーカスレンズ13を表示位置へ移動させる(ステップS116)。ここで、表示位置とは、測距開始時のフォーカスレンズ13の位置である。この測距開始時のフォーカスレンズ13の位置は、前回行われたAFの結果、評価値がピーク値であると判断された位置、評価値を取得しながら合焦した状態を保持する位置、または設定された撮影モードに応じた位置などである。撮影モードに応じた位置は、例えば通常距離範囲で撮影を行うモードの場合、過焦点距離に対応するフォーカスレンズ13の位置である。図9の場合、表示位置は、位置400である。
次いで、システム制御部50は、上記表示位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を画像表示部28に表示する(ステップS117)。この表示用画像を取得する際の露光は、表示に最適な露出条件で行われる。例えば、画面全体で測光が行われ、その測光結果に基づき露出条件が最適な条件になるように調整される。そして、システム制御部50は、評価値がピーク値を示すピーク位置の算出に必要な数の評価値を取得したか否かを判定する(ステップS118)。必要な数の評価値を取得していない場合、システム制御部50は、上記ステップS112に戻る。ここで、主顔、副顔のそれぞれが検出されている場合、主顔、副顔のそれぞれのピーク位置の算出に必要な数の評価値が算出されているか否かの判定が行われる。
上記ステップS113において今回の露光が検出された副顔の評価値を取得するための露光でないと判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を主顔の評価値取得位置(合焦度合い検出位置)へ移動させる(ステップS119)。ここで、主顔に対する最初の評価値取得位置は、図9に示すように、検出した主顔のサイズから想定される被写体に焦点が合うフォーカスレンズ13の位置403より、所定量繰り込んだ位置404とする。
次いで、システム制御部50は、上述した同様に、ステップS115からステップS118まで進み、主顔の評価値の取得および表示用画像の取得のための露光を順に行う。
なお、本実施の形態においては、副顔があるか否かの判定(ステップS112)に使用される顔の検出結果は、測距動作開始時のものが使用される。これに代えて、副顔があるか否かの判定毎に、顔の検出結果を更新するようにしてもよい。この場合、必要な数の評価値が取得されるまでの期間は、測距開始時の顔の検出結果に基づいて、副顔があるか否かの判定が行われる。
このように、本実施の形態においては、例えば図9に示すように、表示位置400での表示用画像の取得、位置402および位置405での副顔の評価値の取得、位置404,406での主顔の評価値の取得が行われる。また、所定量ずつ、評価値取得位置を移動させながら、必要な数の評価値の取得が行われる。
上記ステップS112において副顔が検出されていないと判定された場合も、同様に、システム制御部50は、ステップS119からステップS118まで進む。この場合、主顔のみが検出されているので、所定量ずつ、評価値取得位置を移動させながら、主顔に対する必要な数の評価値の取得が行われることになる。
上記ステップS118においてピーク位置の算出に必要な数の評価値を取得したと判定された場合、システム制御部50は、取得した評価値に基づいて、各被写体に対するピーク位置を算出する(ステップS120)(合焦位置算出手段)。
次いで、図5に示すように、システム制御部50は、ピーク位置が算出されたか否かを判定する(ステップS121)。ここで、ピーク位置が算出されない場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を表示位置へ移動させ(ステップS122)、測距動作を終了する。
上記ステップS121においてピーク位置が算出されたと判定された場合、システム制御部50は、主顔、副顔のそれぞれのピーク位置が算出されたか否かを判定する(ステップS123)。ここで、主顔、副顔の両方のピーク位置が算出された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を表示位置へ移動させる(ステップS124)。そして、システム制御部50は、上記表示位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を画像表示部28に表示する(ステップS125)。
次いで、システム制御部50は、主顔、副顔の選択画面を画像表示部28に表示する(ステップS126)。ここで、主顔、副顔の選択画面とは、表示されている主顔および副顔のいずれかを選択可能な画面である。本実施の形態においては、検出された主顔、副顔のそれぞれ位置に枠が表示され、それぞれの枠により、それぞれの顔の位置が明示されている。主顔、副顔の各位置を明示する形態は、特に、枠の表示に限定されることはなく、他の形態でもよい。
上記主顔、副顔の選択画面としては、例えば図11に示すような画面600が画像表示部28に表示される。この画面600は、図10に示す画面500に対して、主顔 副顔のそれぞれの枠を選択可能にした画面である。この画面600においては、主顔の位置に枠601が、副顔の位置に枠602がそれぞれ表示される。また、焦点を合わせる被写体を選択するためのカーソル603が表示される。ここで、各枠601,602は、上記画面500の各枠501,502とは異なる形態で表示される。
次いで、システム制御部500は、図7に示すように、上記主顔、副顔の選択画面上で、ユーザによる、主顔、副顔のいずれかを選択するための操作が行われたか否かを判定する(ステップS127)。主顔または副顔の選択は、例えば図11の画面の場合、ユーザが操作部74に設けられている十字キーを操作し、カーソル603を、主顔または副顔の枠601,602の表示位置へ移動させることによって、行われる。
上記ステップS127において主顔、副顔のいずれかの選択操作が行われていないと判定された場合、システム制御部50は、ユーザによる、主顔、副顔の選択画面を閉じるための操作が行われたか否かを判定する(ステップS128)。
上記ステップS128においてユーザによる上記選択画面を閉じるための操作が行われたと判定された場合、システム制御部50は、測距動作を終了する。これに対し、上記ステップS128においてユーザによる上記画面を閉じるための操作が行われていないと判定された場合、システム制御部50は、上記ステップS127に戻る。
上記ステップS127において主顔、副顔のいずれかの選択操作が行われたと判定された場合、選択された顔が主顔であるか否かを判定する(ステップS129)。主顔が選択された場合、システム制御部50は、ブランキング期間においてフォーカスレンズ13を主顔のピーク位置へ移動させる(ステップS130)。そして、システム制御部50は、上記主顔のピーク位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を表示部28に表示する(ステップS131)。次いで、システム制御部50は、ステップS128へ進む。
上記ステップS129において主顔が選択されていない即ち副顔が選択されたと判定された場合、システム制御部50は、ブランキング期間においてフォーカスレンズ13を副顔のピーク位置へ移動させる(ステップS132)。そして、システム制御部50は、上記副顔のピーク位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を表示部28に表示する(ステップS131)。次いで、システム制御部50は、ステップS128へ進む。
上記ステップS123において主顔、副顔の両方のピーク位置が算出されていないと判定された場合即ちいずれか一方のピーク位置のみが算出された場合、システム制御部50は、主顔のピーク位置が算出されているか否かを判定する(ステップS132)。ここで、主顔のピーク位置が算出されている場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を、上記算出された主顔のピーク位置へ移動させ(ステップS133)、測距動作を終了する。
上記ステップS132において主顔のピーク位置が算出されていない、即ち副顔のピーク位置のみが算出されていると判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を表示位置へ移動させる(ステップS134)。そして、システム制御部50は、上記表示位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を表示部28に表示する(ステップS135)。
次いで、システム制御部50は、副顔の選択画面を画像表示部28に表示にする(ステップS136)。この副顔の選択画面は、1または複数の副顔の位置にそれぞれ枠を表示し、カーソルの操作によって1つの副顔の位置を選択することが可能な画面である。そして、図7に示すように、システム制御部50は、ユーザによる、1つの副顔を選択するための操作が行われたか否かを判定する(ステップS137)。ここで、上記副顔の選択操作が行われていなければ、システム制御部50は、ユーザによる、上記選択画面を閉じるための操作が行われたか否かを判定する(ステップS158)。
上記ステップS158においてユーザによる上記選択画面を閉じるための操作が行われたと判定された場合、システム制御部50は、測距動作を終了する。これに対し、上記ステップS158においてユーザによる上記選択画面を閉じるための操作が行われていないと判定された場合、システム制御部50は、上記ステップS137に戻る。
上記ステップS137において上記副顔の選択操作が行われたと判定された場合、システム制御部50は、ブランキング期間において、フォーカスレンズ13を選択された副顔のピーク位置へ移動させる(ステップS138)。そして、システム制御部50は、上記副顔のピーク位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を画像表示部28に表示する(ステップS139)。
次いで、システム制御部50は、副顔の選択画面を閉じ(ステップS140)、測距動作を終了する。
上記ステップS111において顔が検出されていないと判定された場合、画像表示部28には、例えば図13に示すような画面800が表示される。ここで、評価値が取得される領域は、枠801内の領域である。ここで、図6に示すように、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を、所定の評価値取得位置へ移動させる(ステップS141)。上記所定の評価値取得位置は、顔が検出されていない場合に対して予め設定されている位置であり、当該位置は設定されている撮影モード(条件)に応じて異なる。本実施の形態においては、図12に示すように、遠景撮影モードまたは通常距離撮影モードが設定されるとし、無限距離に焦点が合うフォーカスレンズ13の位置701から所定量繰り込んだ位置702が上記所定位置となる。また、例えば子供撮影モードなど、撮影シーンを特定した撮影モードが設定されている場合、そのシーンに応じた距離に焦点が合う位置(フォーカスレンズ13の位置)より所定量繰り込んだ位置が上記所定位置となる。そして、システム制御部50は、上記所定位置で評価値を取得するための露光を行う(ステップS142)。
次いで、システム制御部50は、ブラキング期間において、フォーカスレンズ13を表示位置(図12の位置700)へ移動させる(ステップS143)。そして、システム制御部50は、上記表示位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を画像表示部28に表示する(ステップS144)。
次いで、システム制御部50は、ピーク位置の算出に必要な数の評価値を取得したか否かを判定する(ステップS145)。ここで、上記ピーク位置の算出に必要な数の評価値が取得されていない場合、システム制御部50は、上記ステップS141に戻る。
上記ステップS145において上記ピーク位置の算出に必要な数の評価値が取得された場合、システム制御部50は、取得された数の評価値に基づいて、ピーク位置を算出する(ステップS146)。そして、システム制御部50は、ピーク位置の算出結果をメモリ52に保持する(ステップS147)。
次いで、システム制御部50は、フォーカスレンズ13が最終の評価値取得位置に到達したか否かを判定する(ステップS148)。この最終の評価値取得位置は、撮影モードにより異なり、図12の場合、位置705になる。ここで、フォーカスレンズ13が最終の評価値取得位置に到達していない場合、システム制御部50は、上記ステップS141に戻り、フォーカスレンズ13を、次の評価値取得位置へ移動させる。
例えば図12に示すように、フォーカスレンズ13は、まず、位置701へ移動され、当該位置701で評価値の取得が行われる。そして、フォーカスレンズ13が表示位置700に戻され、表示用画像取得のための露光が行われる。この取得された画像は、画像表示部28に表示される。次いで、フォーカスレンズ13は、位置703に移動されて評価値の取得が行われる。そして、フォーカスレンズ13は、再度表示位置700に戻されて、表示用画像取得のための露光が行われる。この取得された画像は、画像表示部28に表示される。このように、フォーカスレンズ13を所定量ずつ繰り出し方向へ移動させ、その位置で評価値の取得を行う一連の動作が、フォーカスレンズ13が最終の評価値取得位置705に到達するまで、繰り返し行われる。
上記ステップS148においてフォーカスレンズ13が最終位置に到達したと判定された場合、システム制御部50は、ピーク位置が算出されたか否かを判定する(ステップS149)。ここで、ピーク位置が算出されていない場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を表示位置700へ移動させ(図5のステップS122)、測距動作を終了する。
上記ステップS149においてピーク位置が算出されたと判定された場合、システム制御部50は、複数のピーク位置が算出されたか否かを判定する(ステップS150)。ここで、複数のピーク位置が算出されていない場合即ち1つのピーク値のみが算出されている場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を上記算出されたピーク位置へ移動させる(ステップS133)。そして、システム制御部50は、測距動作を終了する。
上記ステップS150において複数のピーク位置が算出されたと判定された場合、図8に示すように、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を表示位置へ移動させる(ステップS151)。そして、システム制御部50は、上記表示位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該取得した画像を画像表示部28に表示する(ステップS152)。
次いで、システム制御部50は、上記表示位置で取得した画像が表示されている画面を、ピーク位置の選択操作を可能状態にする(ステップS153)。ここでは、表示位置で取得された画像が表示されている画面(図13の画面)を、ピーク位置の選択操作を可能な状態にすると、上記画面は、図14に示すような画面900になる。この画面900においては、被写体距離を表すバー901、焦点を合わせることができる複数のピーク位置をそれぞれ表す位置マーク902、および複数の位置マーク902のうち、所望の位置マーク位置902を選択するためのカーソル903が表示される。ここでは、所望の対象位置902を選択するために、操作部74の十字キーが操作されて、カーソル903が所望の対象位置902に合わせられる。
本実施の形態においては、ピーク位置の選択操作を可能にするために、図14に示すような画面900の構成を採用しているが、これに限定されることはない。
次いで、システム制御部50は、ピーク位置の選択操作が行われたか否かを判定する(ステップS154)。ここで、上記ピーク位置の選択操作が行われていないと判定された場合、システム制御部50は、上記画面における上記ピーク位置の選択操作が可能な状態を解除するための操作が行われたか否かを判定する(ステップS157)。ここで、上記ピーク位置の選択操作が可能な状態を解除する操作が行われていない場合、システム制御部50は、上記ステップS154に戻る。これに対し、上記ピーク位置の選択操作が可能な状態を解除する操作が行われた場合、システム制御部50は、上記画面を、上記ピーク位置の選択操作ができない状態に戻し、測距動作を終了する。
上記ステップS154において上記ピーク位置の選択操作が行われたと判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を、上記選択操作により選択されたピーク位置に移動させる(ステップS155)。続いて、システム制御部50は、上記ピーク位置で表示用画像を取得するための露光を行い、当該露光により取得した画像を画像表示部28に表示する(ステップS156)。そして、システム制御部50は、上記ステップ157に進む。
このように、複数の被写体(主顔および副顔)が検出された場合、所望の被写体に合焦させる準備を行うことができる。
次に、連続測距モードについて図15〜図20を参照しながら説明する。図15〜図17は連続測距モードの手順を示すフローチャートである。図18は連続測距モード時における各露光期間とフォーカスレンズ13の位置との関係を模式的に示す図である。図19は連続測距モード時における被写体の選択画面の一例を示す図である。図20は連続測距モード時における顔が検出されていない場合の被写体の選択画面の一例を示す図である。図15〜図17のフローチャートに示す手順は、システム制御部50により実行される手順である。
上記ステップS109において連続測距モードが設定されていると判定された場合、連続測距モードが開始される。この連続測距モードにおいては、図15に示すように、システム制御部50が、フォーカスレンズ13を、第1の評価値取得位置(第1の評価値を取得する位置)へ移動させる(ステップS200)。第1の評価値取得位置とは、撮像装置200の設定された撮影モードに応じた位置であって、例えば通常距離撮影モードが設定されている場合、過焦点距離に対応する位置などになる。例えば図18に示すように、第1の評価値取得位置は、位置1100である。
次いで、システム制御部50は、第1の評価値取得位置で露光を行い、第1の評価値を取得する(ステップS201)。そして、システム制御部50は、上記第1の評価値取得位置での露光により取得された画像を画像表示部28に表示する(ステップS202)。
次いで、システム制御部50は、上記画像から顔が検出されたか否かを判定する(ステップS203)。この顔の検出方法については、上述した通りである。ここで、顔が検出されていない場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を、第2の評価値を取得する位置(第2の評価値取得位置)へ移動させる(ステップS204)。ここで、第2の評価値取得位置は、第1の評価値取得位置に基づいて設定される位置である。例えば、第1の評価値取得位置が無限距離側に設定されていれば、第2の評価値取得位置としては、上記撮像装置200の測距範囲内において、上記第1の評価値取得位置より至近距離側の位置が設定される。例えば図18に示すように、第1の評価値取得位置1100に対する、第2の評価値取得位置としては、位置1102が設定される。また逆に、第1の評価値取得位置が至近距離側の位置である場合、無限距離の位置が第2の評価値取得位置として設定される。そして、システム制御部50は、上記第2の評価値取得位置で露光を行い、第2の評価値を取得する(ステップS205)。
上記ステップS203において顔が検出されていると判定された場合、システム制御部50は、第1の評価値取得位置が上記検出された顔のサイズに基づいて想定される位置付近の位置であるか否かを判定する(ステップS206)。これは、第1の評価値取得位置の範囲と、第2の評価値取得位置の範囲が重なることを避けるために行われる判定である。また、検出された顔のサイズに基づいて想定される位置は、上述した通りである。
上記ステップS206において第1の評価値取得位置が上記想定される位置付近の位置であると判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を第2の評価値取得位置へ移動させる(ステップS204)。この第2の評価値取得位置は、上述したように、上記第1の評価値取得位置に基づいて設定される位置である。ここで、例えば第1の評価値取得位置が至近距離側の位置である場合、無限距離の位置が第2の評価値取得位置として設定される。そして、システム制御部50は、上記第2の評価値取得位置で露光を行い、第2の評価値を取得する(ステップS205)。
上記ステップS206において第1の評価値の取得位置が上記想定される位置付近の位置でないと判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を、検出された顔のサイズに基づいて想定される位置へ移動させる(ステップS207)。そして、システム制御部50は、上記想定される位置を第2の評価値取得位置として、露光を行い、第2の評価値を取得する(ステップS208)。
上記第2の評価値の取得後、システム制御部50は、必要な数の第1の評価値が取得されたか否かを判定する(ステップS209)。ここで、必要な数の第1の評価値が取得されていると判定された場合、システム制御部50は、取得された数の第1の評価値に基づいて、第1のピーク位置を算出する(ステップS210)。本実施の形態においては、例えば図18に示すように、第1の評価値取得位置は、位置1100,1103,1105と順に変わる。これら3つの位置において取得される評価値に基づいて、第1のピーク位置として、位置1100が算出される。そして、フォーカスレンズ13は、算出された第1のピーク位置1100へ移動される。ここで、フォーカスレンズ13の焦点位置が至近距離側に向かうと評価値が増加するような場合、次の評価値取得位置は、所定量至近距離へ移動した位置とする。逆に、無限距離側に向かうと評価値が増加するような場合、次の評価値取得位置は、所定量無限距離側へ移動した位置とする。
次いで、図16に示すように、システム制御部50は、必要な数の第2の評価値が取得されたか否かを判定する(ステップS211)。ここで、必要な数の第2の評価値が取得されていない場合、システム制御部50は、上記ステップS200に戻る。
これに対し、上記ステップS211において必要な数の第2の評価値が取得されていると判定された場合、システム制御部50は、取得された数の第2の評価値に基づいて第2のピーク位置を算出する(ステップS212)。ここでは、図18に示すように、第2の評価取得位置である3つの位置1102,1104,1106でそれぞれの第2の評価値が取得されており、これらの第2の評価値に基づいて第2のピーク位置が算出される。
次いで、システム制御部50は、第1および第2のピーク位置が算出されたか否かを判定する(ステップS213)。ここで、第1および第2のピーク位置が算出されない場合、システム制御部50は、上記ステップS200に戻る。
上記ステップS213において第1および第2のピーク位置が算出されたと判定された場合、システム制御部50は、上記第1のピーク位置を第1の評価値取得位置とし、フォーカスレンズ13を第1の評価値取得位置へ移動させる(ステップS214)。そして、システム制御部50は、上記第1の評価値取得位置で第1の評価値を取得する(ステップS215)。
次いで、システム制御部50は、必要な数の第1の評価値を取得したか否かを判定する(ステップS216)。ここで、必要な数の第1の評価値が取得された場合、システム制御部50は、取得された数の第1の評価値に基づいて次の第1のピーク位置を算出する(ステップS217)。ここで、第1のピーク値の算出は、上記第1のピーク値の算出と同様であり、3つの第1の評価値に基づいて行われる。第1のピーク位置が算出されると、フォーカスレンズ13が中央位置へ移動され、至近距離側に向かうと評価値が増加するような場合、次の評価値取得位置は、所定量至近距離側へ移動した位置とされる。これに対し、無限距離側に向かうと評価値が増加するような場合、次の評価値取得位置は、所定量無限距離側へ移動した位置とされる。
次いで、システム制御部50は、フォーカスレンズ13を第2の評価値取得位置へ移動させる(ステップS218)。そして、システム制御部50は、上記第2の評価値取得位置で第2の評価値を取得する(ステップS219)。
次いで、システム制御部50は、必要な数の第2の評価値が取得されたか否かを判定する(ステップS220)。ここで、必要な数の第2の評価値が取得されていない場合、システム制御部50は、上記ステップS214に戻る。これに対し、必要な数の第2の評価値が取得された場合、システム制御部50は、取得された数の第2の評価値に基づいて第2のピーク位置を算出する(ステップS221)。この第2のピーク値の算出は、上記第1のピーク値の算出と同様の方法で行われる。ここで、第2のピーク位置が算出されると、フォーカレンズ13は、中央位置へ移動され、近距離側に向かうと評価値が増加するような場合、次の評価値取得位置は、所定量近距離側へ移動した位置とされる。逆に、無限距離側に向かうと評価値が増加するような場合、次の評価値の取得位置は、所定量無限距離へ移動した位置とされる。
次いで、図17に示すように、システム制御部50は、第1のピーク位置での第1の評価値が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS222)。この所定値とは、合焦と判断することができる値である。ここで、上記第1のピーク位置での第1の評価値が所定値以下でない場合、システム制御部50は、第1の画面と第2の画面が切り換え可能な画面を画像表示部28に表示する(ステップS223)。ここで、第1の画面は、フォーカスレンズ13が第1のピーク位置にある場合の画像を表示する画面であり、第2の画面は、フォーカスレンズ13が第2のピーク位置にある場合の画像を表示する画面である。第2の画面は、第1の画面に重畳されて表示される。
次いで、システム制御部50は、上記第1の画面と第2の画面を切り換えるための操作が行われたか否かを判定する(ステップS224)。ここで、上記第1の画面と第2の画面の切り換え操作が行われた場合、システム制御部50は、上記第1の画面が上記第2の画面に重畳されて表示されるように、画面の切り換えを行う(S225)。そして、システム制御部50は、上記ステップS214に戻る。
上記ステップS224において第1の画面と第2の画面の切り換え操作が行われていないと判定された場合、システム制御部50は、上記ステップS214に戻る。
例えば顔が検出されている場合の画面として、図19に示すような画面1200が画像表示部28に表示される。この画面1200の場合、画面1201aと画面1201bが含まれ、画面1201bは、画面1201aに重畳されて表示される。画面1201aには、フォーカスレンズ13が第1のピーク位置にある場合の画像が表示される。画面1201bには、フォーカスレンズ13が第2のピーク位置にある場合の画像が表示される。
上記画面1201aにおいては、距離を表すバー1202と、バー1202上の画面1201aの画像に対する焦点距離を表すマーク1203が表示される。上記画面1201bにおいては、画面1201bの画像に対する焦点距離を表すマーク1204が表示される。また、検出されている顔の位置を表す枠1205が表示され。評価値を取得する領域を示す枠1206が表示される。
ここで、操作部74の十字キーを操作することによって、上記画面1201aと画面1201bの切り換えを行うことができる。即ち、上記切り換えのための操作が行われると、画面1201bが画面1201aの表示領域に表示され、画面1201aが画面1201bの表示領域に表示される。
顔が検出されていない場合、例えば図20に示すような画面1300が画像表示部28に表示される。画面1300の場合、画面1301aと画面1301bが含まれ、画面1301bは画面1301aに重畳されて表示される。画面1301aには、フォーカスレンズ13が第1のピーク位置にある場合の画像が表示される。画面1301bには、フォーカスレンズ13が第2のピーク位置にある場合の画像が表示される。
上記画面1301aにおいては、距離を表すバー1302と、バー1302上の画面1301aの画像に対する焦点距離を表すマーク1303が表示される。上記画面1301bにおいては、画面1301aの画像に対する焦点距離を表すマーク1304が表示される。また、評価値を取得する領域を示す枠1305が表示される。
ここで、操作部74の十字キーを操作することによって、上記画面1301aと画面1301bの切り換えを行うことができる。この切り換えは、上述した画面1201bと画面1201aの切り換えと同様に行われる。
上記ステップS222において第1のピーク値が所定値以下であると判定された場合、システム制御部50は、フォーカスレンズ13が第2のピーク位置にある場合の画像を画像表示部28に表示する(ステップS226)。そして、システム制御部50は、第1の画面と第2の画面の選択画面が表示されている状態であるか否かを判定する(ステップS227)。
上記ステップS227において上記選択画面が表示されていないと判定された場合、システム制御部50は、上記ステップS200に戻る。これに対し、上記ステップS227において上記選択画面が表示されていると判定された場合、システム制御部50は、通常表示画面に戻し、フォーカスレンズ13が第2のピーク位置にある場合の画像のみを画像表示部28に表示する(ステップS228)。そして、システム制御部50は、上記ステップS200に戻る。
このような連続測距を行うことにより、焦点が合っていない画像を画像表示部28に表示することなく、測距動作を続けることができる。動画記録時に上記連続測距を行えば、合焦し続ける画像を記録することができる。