JP5383001B2 - 皮膚外用剤、保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤 - Google Patents

皮膚外用剤、保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤 Download PDF

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Description

本発明は、高い保湿効果、抗老化効果、抗酸化効果、抗炎症効果、美白効果、及び痩身効果を発揮する保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤並びに皮膚外用剤に関する。
従来より、皮膚の美観を保つことに対する女性の関心は非常に高く、シワ、シミ、タルミなどは女性の肌に対する悩みの上位に常に位置する。これらの悩みのうち、シワやタルミは、加齢等による真皮線維芽細胞の機能低下や、それに伴うコラーゲンやエラスチン等の真皮マトリックスの減少や変性、さらには紫外線等の外来ストレスによる酸化障害などが重要な要因となっている。また、もう一方の大きな悩みである、皮膚の色黒は一部不明な点もあるがホルモンの異常や日光の紫外線の刺激によるメラニン色素の産生が原因であり、その中でも、シミやソバカスはメラニン色素が異常沈着することが、その要因である。
これまでの皮膚外用剤の分野では、上述の皮膚の美観を損なうような諸症状を防止、或いは改善するために、さまざまな細胞賦活剤や抗酸化剤、メラニン産生抑制剤の検索及び配合検討が成されてきた。
例えば、細胞賦活剤としては、ポンカンのエッセンス(特許文献1参照)、ツリガネニンジン属、クサギ及びそれらの抽出物(特許文献2参照)、有機溶媒によるクロレラ抽出物(特許文献3参照)等、抗酸化剤としては、キク科ヘテロテカ属植物抽出物(特許文献4参照)やカユンアンギンの抽出物(特許文献5参照)等、さらにメラニン産生抑制剤としては、ホンダワラの抽出物(特許文献6参照)、ショウガ属植物の抽出物(特許文献7参照)等が知られている。
特開2001−131045号公報 特開2000−178198号公報 特開平11−335293号公報 特開平11−180886号公報 特開平10−182413号公報 特開平10−330220号公報
天然由来成分は、様々な薬理作用や美容効果を有することが知られ、これまでにも数多くの植物や菌類などが皮膚外用剤や飲食品などの分野に幅広く応用されている。しかし、天然由来成分の中には未だその効果が知られていないものも数多く存在し、優れた保湿作用、細胞賦活作用、抗酸化作用、美白作用などを有する有効成分の開発が期待されていた。本発明は、このような有効成分を見出すためになされたものであり、皮膚外用剤や飲食品などの分野に幅広く応用が可能な保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、皮膚外用剤や飲食品などの分野に幅広く応用が可能な保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤を見出すために、天然由来の種々の物質について検討を行った。その結果、オカトラノオ属植物の抽出物に優れた、保湿作用、抗老化作用、抗酸化作用、抗炎症作用、美白作用、及び痩身作用を見出し、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、オカトラノオ属植物の抽出物を有効成分として含有する皮膚外用剤並びにオカトラノオ属植物の抽出物を有効成分として含有する保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤を提供するものである。
さらに本発明は、オカトラノオ属植物クサレダマをの抽出物有効成分として含有する皮膚外用剤並びに、オカトラノオ属植物クサレダマの抽出物を有効成分として含有する保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤を提供するものである。
本発明によれば、優れた効果を有する皮膚外用剤、保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤を提供することができる。
本発明の原料として用いられる植物であるオカトラノオ属植物(Lysimachia L.)は、サクラソウ科(Primulaceae)に属する双子葉植物で、温帯から熱帯に約100種が分布する。本発明においてオカトラノオ属植物としては、クサレダマ(Lysimachia vulgaris L. var. davurica (Ledeb.) R. Kunth)及びその亜種を用いることが好ましい。
本発明におけるオカトラノオ属植物は、オカトラノオ属植物の原体や乾燥物を用いてもよいが、各種溶媒を用いて抽出した抽出物を用いるのが好ましい。抽出には、オカトラノオ属植物の茎、葉、花、種子、根、地下茎、果実、芽などのいずれの部位を用いても構わないが、有効性の点からは茎葉若しくは全草を用いるとよい。抽出の際は、生のまま用いてもよいが、抽出効率を考えると、細切、乾燥、粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬するか、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出方法でも行うことができる。抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
抽出溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、1、3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類などの溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。さらに、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種又は2種以上の超臨界流体や亜臨界流体を用いてもよい。
オカトラノオ属植物の上記溶媒による抽出物は、そのままでも使用することができるが、濃縮、乾固した物を水や極性溶媒に再度溶解して使用することもでき、これらの生理作用を損なわない範囲で脱色、脱臭、脱塩等の精製処理やカラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。オカトラノオ属植物の葉の前記抽出物やその処理物及び分画物は、各処理及び分画後に凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。
オカトラノオ属植物の抽出物は、優れた保湿作用、抗老化作用、抗酸化作用、抗炎症作用、及び痩身作用を有し、オカトラノオ属植物の抽出物を有効成分として含有する保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、及び痩身剤として利用することができる。オカトラノオ属植物の抽出物を有効成分とする保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、及び痩身剤は、皮膚に外用するだけではなく、毛髪に利用することや経口摂取も可能であり、食品、飲料、あるいは医薬品などにも応用することが可能である。
オカトラノオ属植物の抽出物は、ヒアルロン酸産生促進作用(保湿作用)、細胞賦活作用(抗老化作用、肌荒れ改善作用)、チロシナーゼ活性阻害作用(美白作用)、スーパーオキサイドアニオン消去作用(抗酸化作用)、ホスホリパーゼA2抑制作用(抗炎症作用)、中性脂肪蓄積抑制作用(痩身作用)を発揮し、保湿剤、抗老化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、美白剤、及び痩身剤として有用である。
オカトラノオ属植物の抽出物を皮膚外用剤に配合する際の配合量は、皮膚外用剤の種類や使用目的等によって調整することができるが、効果や安定性などの点から、全量に対して0.0001〜50.0質量%が好ましく、より好ましくは、0.001〜25.0質量%である。
オカトラノオ属植物の抽出物を配合する皮膚外用剤の剤型は任意であり、例えば、ローションなどの可溶化系、クリームや乳液などの乳化系、カラミンローション等の分散系として提供することができる。さらに、噴射剤と共に充填したエアゾール、軟膏剤、粉末、顆粒などの種々の剤型で提供することもできる。
なお、オカトラノオ属植物の抽出物を配合する皮膚外用剤には、オカトラノオ属植物の抽出物の他に、必要に応じて、通常医薬品、医薬部外品、皮膚化粧料、毛髪用化粧料及び洗浄料に配合される、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬剤、香料、樹脂、防菌防黴剤、アルコール類等を適宜配合することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲において、他の保湿剤、細胞賦活剤、あるいは抗酸化剤との併用も可能である。
以下にオカトラノオ属植物抽出物の製造例、各作用を評価するための試験、皮膚外用剤や食品としての処方例、使用試験についてさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれによってなんら限定されるものではない。
[抽出物1]
クサレダマの全草の乾燥粉砕物100gを、2.0kgの50容量%エタノール水溶液に、分散させ、撹拌しながら室温にて2時間抽出した。抽出上清を濾別したのち、減圧濃縮後、凍結乾燥を行い、抽出物1を得た。
[抽出物2]
クサレダマの全草の乾燥粉砕物100gを、2.0kgの熱水で20分間加熱抽出した。抽出上清を濾別したのち、凍結乾燥を行い、抽出物2を得た。
上記抽出物1、抽出物2を用いて、表皮細胞賦活作用、チロシナーゼ活性阻害作用、スーパーオキサイドアニオン消去作用、ホスホリパーゼA2阻害作用、中性脂肪蓄積抑制作用、ヒアルロン酸産生促進作用の評価を行った。なお各評価結果に記載した*及び**は、t検定における有意確率P値に対し、有意確率5%未満(P<0.05)を*で、有意確率1%未満(P<0.01)を**でそれぞれ表したものである。
[表皮細胞賦活作用]
ヒト表皮未全角化細胞(HaCaT cell)を1ウェルあたり2.0×104個となるように96ウェルマイクロプレートに播種した。播種培地にはダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に5質量%のウシ胎児結成(FBS)を添加して用いた。24時間後、5質量%FBS添加DMEM培地にて各濃度に調整した抽出物1を含有する培養液に培地を交換し、さらに24時間培養した。
次にMTT試薬を100μg/mLとなるように培地にて調整し交換し約2時間培養した。最後に2−プロパノールにて生じたフォルマザンを抽出し、マイクロプレートリーダーにて550nmの吸光度を測定した。同時に濁度として650nmの吸光度を測定し、両測定値の差を用いて細胞賦活作用を評価した。評価はコントロールにおける細胞賦活作用を100とした時の相対値を求めて行った。結果を表1に示す。
Figure 0005383001
表1より明らかなように、クサレダマ抽出物を添加した培地では、有意な表皮細胞賦活作用が認められた。
[チロシナーゼ活性阻害作用]
ヒト表皮メラニン細胞チロシナーゼ活性阻害評価
クラボウ社製正常ヒト表皮メラニン細胞を1ウェル当り3.0×10個となるように96ウェルマイクロプレートに播種した。播種培地にはクラボウ社製Medium154Sを用いた。24時間後Medium154Sによって各濃度に調整した抽出物1を含有するサンプル液に交換しさらに48時間培養した。次に1質量%Triton−X含有リン酸緩衝液75μlに交換し細胞を完全に溶解させ内50μlを粗酵素液として使用した。粗酵素液に基質となる50μlの0.1質量%L−ドーパ含有リン酸緩衝液を加え37℃で2時間静置した。マイクロプレートリーダーにて基質添加直後と反応終了時の405nmの吸光度を測定し生成されたドーパメラニン量は両測定値の差を次式に導入して求めた。
反応後405nm値−反応前405nm値 = 5.238×(生成されたドーパメラニン量)+2.166
又、PIERCE社製BCA Protein Assay Kitにて各ウェルのタンパク量を測定し単位タンパク量当りのドーパメラニン生成量を求めた。コントロールとして試料を添加しなかった場合のドーパメラニン生成量を100とした相対値を表2に示す。
Figure 0005383001
表2より明らかなように、クサレダマ抽出物を添加した培地では、有意なチロシナーゼ活性阻害作用が認められた。
[抗酸化作用、SOD様活性作用] スーパーオキサイドアニオン消去能評価
0.25mM WST−1及び1mMハイポキサンチンを含有するHANK’S(+)溶液75μL、HANK’S(+)溶液にて各濃度に調整した抽出物1を含有するサンプル溶液25μLを添加する。さらに、キサンチンオキシダーゼ25μL(0.0075ユニット)を添加し、37℃で15分間反応させた後、450nmの吸光度を測定した。サンプル溶液に替えてHANK’S(+)溶液のみを添加した場合の吸光度を(A)、サンプル溶液を添加した場合の吸光度を(B)としたとき、スーパーオキサイドアニオン消去率は次式によって求めた。
消去率(%)=[1−(B)/(A)]×100
評価結果を表3に示した。
Figure 0005383001
表3より明らかなように、クサレダマ抽出物を添加した培地では、有意なスーパーオキサイドアニオン消去作用が認められた。
[抗炎症作用]
終濃度20ng/mLとなるよう調整したPhospholipaseA2(PLA2)と、任意の濃度に調整した試料(抽出物1)、終濃度3.3mMとなるように調整したDTNB(5,5−dithio−bis−(2−nitrobenzoic acid))を混合し、室温で10分間静置した。さらに基質として1.66mMのDiheptanoyl Thio−PCを添加し、室温で45分間反応させ、414nmの吸光度を測定した。また、PLA2溶液にかえてバッフアーのみを添加した場合の吸光度を測り、両測定値の差を求めた。コントロールの値を(A)、試料添加時の値を(B)とした時、PLA2酵素阻害作用は次式によって求められる。
阻害率(%)={1−(B)/(A)}×100
評価結果を表4に示した。
Figure 0005383001
表4より明らかなように、クサレダマ抽出物を添加した培地では、有意なホスホリパーゼA2阻害作用が認められ、クサレダマ抽出物が抗炎症作用を発揮することが明らかとなった。
[中性脂肪蓄積抑制作用]
皮下脂肪由来正常ヒト前駆脂肪細胞Cryo HPRAD−SQ(三光純薬株式会社)を1ウェル当り1.0×10個となるように96ウェルマイクロプレートに播種した。播種培地にはPGM培地(10%FBS、2mM L−glutamine、100units/mL Penicilline、100μg/mL Streptomycine含有)を用いた。細胞がコンフルエントになる直前に抽出物1を添加したPGM−分化用培地(10μg/mL インスリン、1μM dexamethasone、200μM indomethacin、500μM Isobutyl−methylxanthine含有)に交換し、脂肪細胞への分化誘導を行った。分化誘導開始後、コントロール群が成熟して細胞内に多数の脂肪滴が蓄積されるまで、10〜14日間培養した。細胞を回収後、10%中性緩衝ホルムアルデヒド液を用いて細胞を固定した。PBS(−)にて洗浄の後、0.5w/v% オイルレッドO溶液を添加し、37℃で2時間培養した。PBS(−)にて洗浄の後、メタノールを添加し、色素を抽出した。抽出後、マイクロプレートリーダーにて550nm、650nmの吸光度をそれぞれ測定し、両測定値の差を用いて中性脂肪蓄積抑制作用の評価を行った。
評価結果を、試料無添加のブランクにおける中性脂肪蓄積量を100とした相対値にて表5に示した。
Figure 0005383001
表5より明らかなように、クサレダマ抽出物を添加した培地では、有意な中性脂肪蓄積抑制作用が認められ、クサレダマ抽出物が痩身作用を発揮することが明らかとなった。
[ヒト真皮線維芽細胞ヒアルロン酸産生作用]
正常ヒト真皮繊維芽細胞を1ウェル当り2.0×10個となるように96ウェルマイクロプレートに播種した。播種培地にはダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に0.5重量%のウシ胎児血清(FBS)を添加したものを用いた。24時間後、0.5質量%FBS添加DMEM培地にて各濃度に調整した抽出物2を含有するサンプル培養液に交換しさらに5日間培養した。培養上清中に分泌されたヒアルロン酸の定量にはプロテオグリカンモノマーを用いた間接ELISA法を用い、最後は標識されたペルオキシダーゼに対し2、2’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)ジアンモニウム塩(ABTS)及び過酸化水素を添加し反応させた後、マイクロプレートリーダーにて405nmの吸光度を測定した。PIERCE社製BCA Protein Assay Kitにて各ウェルのタンパク量を測定し単位細胞又は単位タンパク量当りのコラーゲン産生量を求めた。評価結果を試料無添加のコントロールにおける単位タンパク量あたりヒアルロン酸産生量を100
とした相対値にて表6に示した。
Figure 0005383001
表6より明らかなように、クサレダマ抽出物を添加した培地では、真皮線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生促進作用が認められ、クサレダマ抽出物が保湿作用を発揮することが明らかとなった。
本発明を実施した処方例を示す。
[処方例1]乳液
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O.) 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0
(7)グリセリン 4.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)カルボキシビニルポリマー 0.15
(10)精製水 53.85
(11)アルギニン(1質量%水溶液) 20.0
(12)抽出物1 5.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、(11)と(12)を順次加え、均一に混合する。
[処方例2]化粧水
(1)エタノール 15.0(質量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 78.38
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)抽出物2 5.0
製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。溶解後、(4)〜(8)を順次添加した後、十分に攪拌し、(9)を加え、均一に混合する。
[処方例3]クリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20質量%水溶液) 15.0
(10)精製水 40.7
(11)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 15.0
(12)抽出物1 1.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、(11)を加え、冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
[処方例4]美容液
(1)精製水 27.45(質量%)
(2)グリセリン 10.0
(3)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(4)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 17.5
(5)アルギン酸ナトリウム(1質量%水溶液) 15.0
(6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0
(7)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(8)N-ラウロイル-L-グルタミン酸
ジ(フィトステリル−2−オクチルドデシル) 2.0
(9)硬化パーム油 2.0
(10)スクワラン(オリーブ由来) 1.0
(11)ベヘニルアルコール 0.75
(12)ミツロウ 1.0
(13)ホホバ油 1.0
(14)1、3−ブチレングリコール 10.0
(15)L−アルギニン(10質量%水溶液) 2.0
(16)抽出物1 5.0
製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(14)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、50℃にて(15)を加える。さらに40℃まで冷却し、(16)を加え、均一に混合する。
[処方例5]水性ジェル
(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(質量%)
(2)精製水 86.7
(3)水酸化ナトリウム(10質量%水溶液) 0.5
(4)エタノール 10.0
(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(6)香料 0.1
(7)抽出物2 2.0
(8)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 0.1
製法:(1)を(2)に加え、均一に攪拌した後、(3)を加える。均一に攪拌した後、(4)に予め溶解した(5)を加える。均一に攪拌した後、予め混合しておいた(6)〜(8)を加え、均一に攪拌混合する。
[処方例6]クレンジング料
(1)スクワラン 81.0(質量%)
(2)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 15.0
(3)精製水 3.0
(4)抽出物1 1.0
製法:(1)と(2)を均一に溶解する。これに、(3)と(4)を順次加え、均一に混合する。
[処方例7]洗顔フォーム
(1)ステアリン酸 16.0(質量%)
(2)ミリスチン酸 16.0
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)グリセリン 20.0
(5)水酸化ナトリウム 7.5
(6)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1.0
(7)精製水 36.5
(8)抽出物2 1.0
製法:(1)〜(4)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(5)〜(7)の水相成分を80℃にて加熱溶解し、油相成分と均一に混合撹拌する。冷却を開始し、40℃にて(8)を加え、均一に混合する。
[処方例8]メイクアップベースクリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)セタノール 2.0
(3)グリセリントリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.5
(4)親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(5)プロピレングリコール 11.0
(6)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(7)精製水 69.4
(8)酸化チタン 1.0
(9)ベンガラ 0.1
(10)黄酸化鉄 0.4
(11)香料 0.1
(12)抽出物1 1.2
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(8)〜(10)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)と(12)の成分を加え、均一に混合する。
[処方例9]乳液状ファンデーション
(1)メチルポリシロキサン 2.0(質量%)
(2)スクワラン 5.0
(3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
(4)セタノール 1.0
(5)ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 0.7
(7)1、3−ブチレングリコール 8.0
(8)キサンタンガム 0.1
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)精製水 57.4
(11)酸化チタン 9.0
(12)タルク 7.4
(13)ベンガラ 0.5
(14)黄酸化鉄 1.1
(15)黒酸化鉄 0.1
(16)香料 0.1
(17)抽出物2 1.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(11)〜(15)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散する。油相成分を加え、乳化を行う。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(16)と(17)の成分を順次加え、均一に混合する。
[処方例10]油中水型エモリエントクリーム
(1)流動パラフィン 30.0(質量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(3)ワセリン 5.0
(4)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0
(5)塩化ナトリウム 1.3
(6)塩化カリウム 0.1
(7)プロピレングリコール 3.0
(8)1、3−ブチレングリコール 5.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)抽出物1 1.0
(11)精製水 47.4
(12)香料 0.1
製法:(5)と(6)を(11)の一部に溶解して50℃とし、50℃に加熱した(4)に撹拌しながら徐々に加える。これを混合した後、70℃にて加熱溶解した(1)〜(3)に均一に分散する。これに(7)〜(10)を(11)の残部に70℃にて加熱溶解したものを撹拌しながら加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
[処方例11]パック
(1)精製水 58.9(質量%)
(2)ポリビニルアルコール 12.0
(3)エタノール 17.0
(4)グリセリン 5.0
(5)ポリエチレングリコール(平均分子量1000) 2.0
(6)抽出物2 5.0
(7)香料 0.1
製法:(2)と(3)を混合し、80℃に加温した後、80℃に加温した(1)に溶解する。均一に溶解した後、(4)と(5)を加え、攪拌しながら冷却を開始する。40℃まで冷却し、(6)と(7)を加え、均一に混合する。
[処方例12]入浴剤
(1)香料 0.3(質量%)
(2)抽出物2 1.0
(3)炭酸水素ナトリウム 50.0
(4)硫酸ナトリウム 48.7
製法:(1)〜(4)を均一に混合する。
[処方例15]飲料
(1)抽出物2 8.0(質量%)
(2)エリスリトール 1.0
(3)クエン酸 0.1
(4)ステビア 0.01
(5)精製水 90.89
製法:(1)〜(5)を均一に混合する。

Claims (1)

  1. オカトラノオ属クサレダマの抽出物を有効成分として含有する、保湿剤。
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