JP5382204B2 - 電話機、及び電話機の音声調整方法 - Google Patents

電話機、及び電話機の音声調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、音声出力器から発生させる音声の音量または音質を調節可能な電話機、及び電話機の音声調整方法に関する。
近年、携帯電話機が広く普及している。携帯電話機は持ち運び可能であるため、ユーザは、雑踏など、周囲の騒音が大きい環境で携帯電話機を用いて通話することもある。このような場合、携帯電話機が有する音声出力器であるレシーバから発せられる音声の音量または音質が適切に調整されていないと、ユーザはその音声を聞き取ることが困難なことがある。
そこで、レシーバに対する耳の押圧力を検出し、押圧力に応じてレシーバの音量を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。また、距離センサによって携帯電話機から利用者までの距離を計測し、その距離に応じてレシーバの音量を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開平5−183618号公報 特開2000−196725号公報 特開平9−247260号公報
ユーザは、携帯電話機を用いて通話する際、耳をレシーバに近づける。しかし、耳の位置が、レシーバの位置に対して、携帯電話機の前面またはレシーバが音声を発する面に対して平行方向にずれることがある。このような場合、レシーバから発せられる音声が耳に到達し難くなるので、ユーザはレシーバから発せられた音声を聞き取り難くなる。しかし、上記の技術の何れも、レシーバの位置とユーザの耳の位置間のずれ量を検出しない。そのため、上記の何れかの技術を採用した電話機は、レシーバの位置とユーザの耳の位置がずれている場合、レシーバから発せられる音声の音量または音質を適切に調整することができないおそれがあった。
そこで、本明細書は、電話機とユーザの耳との接触状況に応じて音声出力器から発せられる音声の音量または音質を調整可能な電話機及び電話機の音声調整方法を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、電話機が提供される。この電話機は、筺体と、筺体内に配置され、音声を発する音声出力器と、筺体と接触した物体の位置を検出する接触検出部と、接触検出部により検知された物体の接触位置と音声出力器間の距離を算出する位置ずれ量算出部と、その距離に応じて音声出力器から発せられる音声を調整する音声調整部とを有する。
また、他の実施形態によれば、筺体と、筺体内に配置され、音声を発する音声出力器と、筺体と接触した物体の位置を検出する接触検出部とを有する電話機の音声調整方法が提供される。この音声調整方法は、接触検出部により検知された物体の接触位置と音声出力器間の距離を算出し、その距離に応じて音声出力器から発せられる音声を調整することを含む。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
ここに開示される電話機及び電話機の音声調整方法は、電話機とユーザの耳との接触状況に応じて音声出力器から発せられる音声の音量または音質を調整できる。
図1は、第1の実施形態による携帯電話機の概略構成図である。 図2は、音声を調整するための機能に関するコントローラの概略構成図である。 図3(A)は、耳がタッチセンサに接触した位置とレシーバとの位置関係の一例を示す図である。図3(B)は、耳がタッチセンサに接触した位置とレシーバとの位置関係の他の一例を示す図である。 図4は、耳の形状を楕円近似する場合の楕円のパラメータを示す図である。 図5は、耳中心位置とレシーバ間の位置ずれ量とゲインとの関係を示すグラフである。 図6は、第1の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。 図7は、音声を調整するための機能に関する、第2の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。 図8は、耳中心位置とレシーバ間の位置ずれ量と最大ゲインとの関係を示すグラフである。 図9は、周波数とゲインとの関係の一例を示すグラフである。 図10は、周波数とゲインとの関係の他の一例を示すグラフである。 図11は、第2の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。 図12は、音声を調整するための機能に関する、第3の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。 図13は、耳とタッチセンサとの接触領域の面積とゲインとの関係を示すグラフである。 図14は、第3の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。 図15は、音声を調整するための機能に関する、第4の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。 図16は、耳とタッチセンサとの接触領域の面積と最大ゲインとの関係を示すグラフである。 図17は、第4の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。 図18は、音声を調整するための機能に関する、第5の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。 図19は、接触領域の面積とその平均値との差とゲインとの関係を示すグラフである。 図20は、第5の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。 図21は、音声を調整するための機能に関する、第6の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。 図22は、耳中心位置とレシーバ間の位置ずれ量とゲインとの関係を示すグラフである。 図23は、耳とタッチセンサとの接触領域の面積とゲイン補正量との関係を示すグラフである。 図24は、第6の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。
以下、図を参照しつつ、様々な実施形態による、電話機について説明する。この電話機は、電話機に対するユーザの耳の接触位置または接触面積を検出し、ユーザの耳の位置とレシーバ間の距離または接触面積に応じてレシーバから発する音の音量または音質を調整する。なお、下記の各実施形態による電話機は、携帯電話機とした。しかし、他の実施形態によれば、電話機は、固定電話機、あるいは固定電話機と無線通信する子機であってもよい。
図1は、第1の実施形態による携帯電話機の概略構成図である。携帯電話機1は、操作部11と、アンテナ12と、レシーバ13と、マイクロホン14と、タッチセンサ15と、メモリ16と、コントローラ17とを有する。携帯電話機1は、上記の各部を収納するための筐体10を有する。操作部11、アンテナ12、レシーバ13、マイクロホン14、タッチセンサ15及びメモリ16は、それぞれ、コントローラ17と接続されている。さらに、携帯電話機1は、コントローラ17などに電力を供給するための電源ユニット(図示せず)及び各種の情報を表示するための表示部(図示せず)を有する。
操作部11は、ユーザが携帯電話機1を操作するために使用される。操作部11は、例えば、筐体10の前面10aに設けられた複数のキーボタンスイッチを有する。操作部11は、ユーザが何れかのキーボタンスイッチを押下すると、その押下されたキーボタンスイッチに対応する操作信号をコントローラ17へ送る。
操作部11は、例えば、タッチパネルディスプレイのように、表示部と一体的に形成されてもよい。
アンテナ12は、携帯電話機1が基地局と通信するために使用される。アンテナ12は、全地球測位システム(GPS:Global positioning system)衛星からの位置測定用情報を受信するために使用可能であってもよい。アンテナ12は、例えば、筐体10の上部に、引出し自在に取り付けられる。コントローラ17は、アンテナ12を介して、基地局あるいはGPS衛星からの無線信号を受信する。またコントローラ17は、アンテナ12を介して、無線信号を基地局へ発信する。
レシーバ13は、音声出力器の一例であり、例えば、通話音声または呼び出し音、若しくは携帯電話機1において実行される様々なアプリケーションが生成する音などの音声信号をコントローラ17から受け取り、その音声信号に応じた音声を出力する。レシーバ13は、音声を出力する出力面を有し、例えば、筺体10内部の上方に、その出力面が筺体10の前面10aを向くように配置される。
マイクロホン14は、ユーザが発した音声を含む周囲音を集音する。マイクロホン14は、集音された周囲音を、周囲音の音量に応じた強度を持つ音声信号に変換し、その音声信号をコントローラ17へ送信する。
タッチセンサ15は、接触検出部の一例であり、物体が接触したことを検知し、その接触位置を示す接触位置信号をコントローラ17へ出力する。タッチセンサ15は、レシーバ13の出力面の前方において、レシーバ13よりも筺体10の前面10aに近接して配置される。すなわち、タッチセンサ15は、レシーバ13と筺体10の前面10aとの間に配置される。またタッチセンサ15は、ユーザの耳と同時に接触した複数の位置の座標をそれぞれ出力できるよう、2次元状に配列された複数のセンサ素子を有する。さらに、それら複数のセンサ素子間の間隔は、耳の外径よりも小さく、例えば、1mmから10mm程度に設定される。またタッチセンサ15は、標準的な耳のサイズと略等しいか、それよりも大きいサイズを持つセンサ面、例えば、水平方向に30mm〜50mmの長さを持ち、垂直方向に70mm〜100mmの長さを持つセンサ面を有することが好ましい。
タッチセンサ15は、例えば、静電容量センサあるいは感圧式のセンサとすることができる。また、タッチセンサ15は、タッチパネルディスプレイのように、操作部11または表示部と一体的に形成されてもよい。
タッチセンサ15は、物体が接触したことを検知する度に、あるいは定期的に(例えば、0.1秒間または1秒間ごとに)、その接触位置を表す接触位置信号をコントローラ17へ出力する。接触位置信号は、例えば、タッチセンサ15が有するセンサ素子ごとに、そのセンサ素子の座標と、そのセンサ素子が物体の接触を検知しているか否かを表すフラグの組み合わせを含む。
メモリ16は、例えば、不揮発性の半導体メモリ及び揮発性の半導体メモリを有する。メモリ16は、所定の原点を基準としたレシーバ13の中心位置の座標など、通話音声の音量を決定するために使用される様々なパラメータ及びプログラムを記憶する。またメモリ16は、携帯電話機1で実行される少なくとも一つのアプリケーションプログラム及びそれらのアプリケーションプログラムにより使用される設定情報、ユーザの個人設定情報及び各種のデータを記憶する。
コントローラ17は、1個または複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。コントローラ17は、携帯電話機1を基地局装置と無線接続するための処理、及び他の電話機または通信端末あるいはサーバと通信するための通信処理を実行する。またコントローラ17は、通話処理として、他の電話機から基地局装置及びアンテナ12を介して受信した無線信号から音声信号を再生し、その音声信号をレシーバ13へ出力する。さらにコントローラ17は、マイクロホン14から受け取った音声信号を含む無線信号を生成し、その無線信号をアンテナ12を介して基地局装置へ出力する。さらにコントローラ17は、操作部11を介した操作に応じて、携帯電話機1に実装された各種のアプリケーションに関連する処理を実行する。
またコントローラ17は、通話処理の実行中に、タッチセンサ15により検知された物体の位置に応じて、通話音声の音量を調整する。なお、以下では、通話音声の音量を単に通話音量と呼ぶ。
図2は、音声を調整するための機能に関するコントローラ17の概略構成図である。コントローラ17は、耳位置推定部21と、位置ずれ量算出部22と、音量・音質調整部23とを有する。コントローラ17が有するこれらの各部は、コントローラ17が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとして実装される。あるいは、コントローラ17が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路として携帯電話機1に実装されてもよく、あるいは、これらの各部の機能を実現する一つの演算回路として携帯電話機1に実装されてもよい。
耳位置推定部21は、コントローラ17が通話処理を実行している間にタッチセンサ15から受け取った接触位置信号に基づいて、耳の中心位置を推定する。
コントローラ17が通話処理を実行している間、すなわちユーザが通話中であれば、ユーザは、レシーバ13を耳に近づける。ここでタッチセンサ15は、レシーバ13の前方に配置されている。そのため、ユーザが通話中であれば、タッチセンサ15に接触する物体は、ユーザの耳であると推定される。
ユーザの耳の穴がレシーバ13に近ければ、レシーバ13から発せられた音の大部分はユーザの鼓膜に到達するので、ユーザはレシーバ13から発せられた音を容易に聞き取れる。しかし、ユーザの耳の穴がレシーバ13から遠ければ、レシーバ13から発せられた音がユーザの鼓膜に到達し難くなる。その結果、ユーザはレシーバ13から発せられた音を聞き取り難くなる。
図3(A)は、耳がタッチセンサ15に接触した位置とレシーバとの位置関係の一例を示す図であり、図3(B)は、耳がタッチセンサ15に接触した位置とレシーバとの位置関係の他の一例を示す図である。図3(A)及び図3(B)に示された各ブロックは、それぞれ、タッチセンサ15が有するセンサ素子の一つに対応する。このうち、ブロック内に'1'と表記されたブロック300aは、対応するセンサ素子が物体が接触していることを検知していることを表す。一方、ブロック内に'0'と表記されたブロック300bは、対応するセンサ素子が物体が接触していることを検知していないことを表す。また黒丸301は、レシーバ13の中心位置を表す。さらに十字マーク302は、物体が接触していることを検知した全てのセンサ素子に対応する領域310の重心を表す。なお、以下では、物体が接触していることを検知した全てのセンサ素子に対応する領域を、接触領域と呼ぶ。
上述したように、ユーザが通話中であれば、タッチセンサ15に接触している物体はユーザの耳である可能性が高い。そして耳の穴よりも耳たぶの方が頭部から突出しているため、タッチセンサ15に接触する耳の部位は、耳たぶである可能性が高い。また、耳の穴は、耳の略中心に位置する。そのため、図3(A)及び図3(B)に示されるように、略円弧状の接触領域310の重心302は、耳の中心の近い位置にあると推定される。例えば、図3(A)に示されるように、接触領域310の重心302とレシーバ13の中心位置301との間の距離Lが短ければ、耳の穴はレシーバ13に近い。一方、図3(B)に示されるように、接触領域310の重心302とレシーバ13の中心位置301との間の距離Lが長くなれば、耳の穴はレシーバ13から離れている。
そこで耳位置推定部21は、接触位置信号に基づいて、接触領域の重心を次式に従って算出し、その重心を耳の穴に相当する耳中心位置として推定する。
Figure 0005382204
ただしXi(i=1,2,...,N)は物体と接触したことを検知したセンサ素子の筺体10の前面10aに平行な面における水平方向の座標値を表す。Yiは物体と接触したことを検知したセンサ素子の筺体10の前面10aに平行な面における垂直方向の座標値を表す。またNは、物体と接触したことを検知したセンサ素子の総数を表す。そして(XG,YG)は、それぞれ、筺体10の前面10aに平行な面における接触領域の重心位置の水平方向及び垂直方向の座標を表す。
また耳たぶは、略楕円形状を有し、その楕円の略中心に耳の穴が位置する。そこで耳位置推定部21は、接触領域を楕円近似して、その楕円の中心位置を耳中心位置としてもよい。
図4は、耳の形状を楕円近似する場合の楕円のパラメータを示す図である。図4において、楕円400の中心の水平方向及び垂直方向の座標は、それぞれ、X0、Y0で表される。また楕円400の長軸方向の半径はa、短軸方向の半径はbで表される。
この場合、物体と接触しているセンサ素子が、次式で表される楕円上に存在すると仮定する。
Figure 0005382204
ただしX、Yは、それぞれ、筺体10の前面10aに平行な面における水平座標及び垂直座標を表す。またA〜Eは楕円の形状を特定するパラメータである。この場合、次式により、パラメータA〜Eは算出される。
Figure 0005382204
ただしXi(i=1,2,...,N)は物体と接触したことを検知したセンサ素子の筺体10の前面10aに平行な面における水平方向の座標値を表す。Yi(i=1,2,...,N)は物体と接触したことを検知したセンサ素子の筺体10の前面10aに平行な面における垂直方向の座標値を表す。なおNは、物体と接触したことを検知したセンサ素子の総数を表す。
したがって、耳位置推定部21は、次式に従って、パラメータA〜Eを用いて算出される楕円の中心の水平座標X0及び垂直座標Y0を耳中心位置とする。またこの場合、長軸方向の半径a及び短軸方向の半径bは、それぞれ、X0及びY0に基づいて以下のように表される。
Figure 0005382204
なお、耳の穴自体は、耳たぶよりも窪んでいるため、タッチセンサ15とは接触しない。そのため、耳中心位置は、接触領域内には位置しない。そこで接触領域の重心または楕円近似により決定された中心が接触領域内に位置する場合、耳位置推定部21は、耳中心位置を、接触領域の重心または中心近傍の接触領域の境界上またはその境界近傍の何れかの点に設定する。例えば、耳位置推定部21は、接触領域の重心または中心から水平方向にシフトした接触領域の境界上の点を耳中心位置とする。ただし、接触領域が略円弧状になっていれば、耳中心位置は、その円弧の外側よりもその円弧の中心側に位置する可能性が高い。そこで耳位置推定部21は、接触領域の重心または中心から水平方向にシフトした、接触領域の二つの境界上の点のうち、接触領域の左端と右端の中点に近い方の点を耳中心位置とすることが好ましい。
耳位置推定部21は、耳中心位置の水平座標及び垂直座標を位置ずれ量算出部22へ出力する。
位置ずれ量算出部22は、耳中心位置とレシーバ13との筺体10の前面10aに平行な方向に沿った距離Lを次式に従って算出し、その距離Lを耳中心位置とレシーバ13間の位置ずれ量とする。
Figure 0005382204
ただし、(Xe,Ye)は、それぞれ、筺体10の前面10aに平行な面における耳中心位置の水平方向及び垂直方向の座標を表す。また(Xre,Yre)は、それぞれ、筺体10の前面10aに平行な面におけるレシーバ13の中心位置の水平方向及び垂直方向の座標を表す。
位置ずれ量算出部22は、位置ずれ量Lを音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、音声調整部の一例であり、耳中心位置とレシーバ13間の位置ずれ量Lに応じて、通話音量を調節する。
一般に、位置ずれ量Lが大きいほど、レシーバ13から発せられる通話音声がユーザの鼓膜に到達し難くなる。そこで音量・音質調整部23は、位置ずれ量が大きいほど、通話音声に対する増幅量であるゲインを大きくする。
図5は、耳中心位置とレシーバ間の位置ずれ量とゲインとの関係を示すグラフである。図5において、横軸は位置ずれ量Lを表し、縦軸はゲインg(n)を表す。グラフ500は、位置ずれ量Lに対するゲインg(n)を表す。
図5に示されるように、位置ずれ量Lが閾値THRlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を0に設定する。また位置ずれ量Lが閾値THRhigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を最大ゲインgmaxに設定する。そして位置ずれ量Lが閾値THRlow以上THRhigh未満である場合、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるほど、ゲインg(n)を単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるにつれてゲインg(n)を線形的に増加させる。そして位置ずれ量LがTHRlowとTHRhighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)をgmax/2とする。なお、nは通話音声のサンプル点の番号を表す。また最大ゲインgmaxは、例えば、10デシベルに設定される。また音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが閾値THRlow以上THRhigh未満である場合、位置ずれ量Lが大きくなるにつれて、ゲインg(n)を対数関数状あるいはシグモイド関数状に非線形的に増加させてもよい。
なお、閾値THRlowは、例えば、耳の穴の半径または直径に相当する値、例えば、5mmに設定される。すなわち、耳の中心とレシーバ13間の距離が耳の穴の直径未満である場合、レシーバ13から発した通話音声の大部分は直接耳の鼓膜に到達するので、ゲインは最小に設定される。
一方、閾値THRhighは、例えば、耳の穴から耳たぶまでの距離に相当する値、例えば、40mmに設定される。すなわち、レシーバ13が、耳たぶの外に位置するほど耳の中心位置から離れている場合に、ゲインは最大に設定される。あるいは、耳の中心位置が楕円近似によって算出される場合、閾値THRhighは、その楕円近似によって求めた楕円の長軸方向の半径aあるいはその楕円の中心から垂直方向の半径に設定されてもよい。
音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を用いて、次式に従って通話音声信号を増幅する。
Figure 0005382204
ここでx(n)は、他の電話機から受信した無線信号から再生された通話音声信号であり、y(n)は、増幅後の通話音声信号である。またnは、通話音声信号のn番目のサンプリング点を表す。(6)式から明らかなように、ゲインg(n)が0であれば、通話音声信号は増幅されない。そしてゲインg(n)が大きくなるほど通話音声信号は増幅される。
音量・音質調整部23は、増幅後の通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
図6は、第1の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。この音声調整処理は、コントローラ17によって制御される。
コントローラ17の耳位置推定部21は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子が含まれる接触領域の重心または中心を求める(ステップS101)。耳位置推定部21は、その重心または中心が接触領域内に位置するか否か判定する(ステップS102)。重心または中心が接触領域内に位置しなければ(ステップS102−No)、耳位置推定部21は、その重心または中心を耳中心位置として決定する(ステップS103)。一方、重心または中心が接触領域内に位置すれば(ステップS102−Yes)、耳位置推定部21は、その重心または中心から水平方向に移動した接触領域の境界を耳中心位置として決定する(ステップS104)。ステップS103またはS104の後、耳位置推定部21は、その耳中心位置をコントローラ17の位置ずれ量算出部22へ出力する。
位置ずれ量算出部22は、筺体10の前面10aに平行な面における、メモリ16に記憶されているレシーバ13の中心位置と耳中心位置との距離を位置ずれ量として算出する(ステップS105)。そして位置ずれ量算出部22は、その位置ずれ量をコントローラ17の音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、位置ずれ量が大きいほどゲインも大きくなるようにゲインを決定する(ステップS106)。そして音量・音質調整部23は、決定したゲインに応じて、通話音声信号を増幅する(ステップS107)。
音量・音質調整部23は、増幅された通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
コントローラ17は、例えば、通話処理の実行中、一定期間、例えば、10秒間、30秒間あるいは1分間ごとにこの音声調整処理のステップS101〜S106の処理を実行する。あるいは、コントローラ17は、タッチセンサ15に接触した物体が検知される度に、この音声調整処理のステップS101〜S106の処理を実行してもよい。またコントローラ17は、通話音声の各サンプル点に対してステップS107の処理を実行する。
以上に説明してきたように、第1の実施形態による携帯電話機は、筺体の前面に近接して配置されたタッチセンサにより検知されたユーザの耳の位置から、耳の中心位置を推定する。そしてこの携帯電話機は、筺体前面に平行な面における、耳の中心位置とレシーバとの位置ずれ量が大きくなるほど、レシーバから出力される通話音声信号に対するゲインを大きくする。そのため、この携帯電話機は、ユーザの耳の位置とレシーバの位置とのずれに応じて、通話音声の音量を適切に調整できる。
次に、第2の実施形態による携帯電話機について説明する。
第2の実施形態による携帯電話機は、ユーザの耳とレシーバ間の位置ずれ量に応じて通話音声信号を周波数帯域ごとに調整する。
なお、第2の実施形態による携帯電話機は、第1の実施形態による携帯電話機と比較して、コントローラにより実行される処理のみが異なる。そこで以下では、第2の実施形態による携帯電話機のコントローラについて説明する。第2の実施形態による携帯電話機のその他の構成要素の詳細については、図1及び第1の実施形態による携帯電話機の対応する構成要素の説明を参照されたい。
図7は、音声を調整するための機能に関する、第2の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。
コントローラ31は、耳位置推定部21と、位置ずれ量算出部22と、音量・音質調整部23と、時間周波数変換部24と、周波数時間変換部25とを有する。コントローラ31が有するこれらの各部は、コントローラ31が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとして実装される。あるいは、コントローラ31が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路として携帯電話機1に実装されてもよく、あるいは、これらの各部の機能を実現する一つの演算回路として携帯電話機1に実装されてもよい。
なお、図7において、コントローラ31の各部には、図2に示された第1の実施形態による携帯電話機のコントローラ17の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。コントローラ31の各部のうち、耳位置推定部21及び位置ずれ量算出部22は、コントローラ17の耳位置推定部21及び位置ずれ量算出部22とそれぞれ同一である。そのため、以下では、音量・音質調整部23、時間周波数変換部24及び周波数時間変換部25について説明する。
時間周波数変換部24は、基地局からアンテナ12を介して受信した無線信号から再生された通話音声信号を、所定のフレーム単位で時間周波数変換することにより、周波数信号を生成する。なお時間周波数変換部24は、時間周波数変換として、例えば、高速フーリエ変換を用いる。あるいは、時間周波数変換部24は、時間周波数変換として、離散コサイン変換または修正離散コサイン変換を用いてもよい。またフレームの長さは、例えば、20ミリ秒に設定される。
時間周波数変換部24は、生成した周波数信号を音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、耳中心位置とレシーバ13間の位置ずれ量Lに応じて、周波数帯域ごとに周波数信号を増幅することにより、通話音声の音量及び音質を調節する。
音量・音質調整部23は、位置ずれ量が大きいほど、人の音声に相当する周波数帯域に対するゲインを大きくする。また一般に、低周波数の音ほど、位置ずれ量Lが大きくなるにつれて減衰する。そこで音量・音質調整部23は、周波数が低いほどゲインを大きくする。
図8は、耳中心位置とレシーバ間の位置ずれ量と最大ゲインとの関係を示すグラフである。図8において、横軸は位置ずれ量Lを表し、縦軸はゲインの最大値Gmaxを表す。グラフ800は、位置ずれ量Lに対するゲインの最大値Gmaxを表す。
図8に示されるように、位置ずれ量Lが閾値THRlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインの最大値Gmaxを0に設定する。また位置ずれ量Lが閾値THRhigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインの最大値Gmaxを所定の値Gconstに設定する。なお所定の値Gconstは、例えば、10デシベルに設定される。そして位置ずれ量Lが閾値THRlow以上THRhigh未満である場合、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるほど、ゲインの最大値Gmaxを単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるにつれてゲインの最大値Gmaxを線形的に増加させる。そして位置ずれ量LがTHRlowとTHRhighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインの最大値GmaxをGconst/2とする。また音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが閾値THRlow以上THRhigh未満である場合、位置ずれ量Lが大きくなるにつれて、ゲインの最大値Gmaxを対数関数状あるいはシグモイド関数状に非線形的に増加させてもよい。
なお、閾値THRlow及びTHRhighは、それぞれ、第1の実施形態による音量・音質調整部23におけるゲインg(n)を決定するための閾値THRlow及びTHRhighと同様に設定される。
次に、音量・音質調整部23は、周波数帯域ごとにゲインを決定する。その際、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるほど減衰し易い周波数帯域を選択的に増幅できるように、周波数帯域ごとのゲインを決定する。
図9は、周波数とゲインとの関係の一例を示すグラフである。図9において、横軸は周波数fを表し、縦軸はゲインG(f)を表す。グラフ900は、周波数fに対するゲインG(f)を表す。
図9に示されるように、周波数fが閾値THFlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)を最大ゲインGmaxに設定する。また周波数fが閾値THFhigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)を0に設定する。そして周波数fが閾値THFlow以上THFhigh未満である場合、音量・音質調整部23は、周波数fが高くなるほど、ゲインG(f)を単調減少させる。例えば、音量・音質調整部23は、周波数fが高くなるにつれてゲインG(f)を線形的に減少させる。そして周波数fがTHFlowとTHFhighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)をGmax/2とする。また音量・音質調整部23は、周波数fが閾値THFlow以上THFhigh未満である場合、周波数fが高くなるなるにつれて、ゲインG(f)を非線形的に減少させてもよい。
この結果、閾値THFhighよりも低い周波数帯域に対するゲインは、位置ずれ量Lが大きいほど、閾値THFhighよりも低い周波数帯域に対するゲインよりも大きくなる。
なお、閾値THFhighは、例えば、レシーバ13と耳との間の距離が長くなるほど、他の周波数帯域よりも減衰し易い周波数帯域の上限値、例えば、1000Hz〜3000Hzの範囲内の何れかに設定される。一方、閾値THFlowは、閾値THFhighよりも低い値に設定される。例えば、閾値THFlowは1250Hz、及び閾値THFhighは2000Hzに設定される。
また、音質・音量調整部23は、デジタルのクリップの上限などの制約により、ゲインを単調増加できないことがある。しかし、音質・音量調整部23は、人の声あるいは聴覚にとって重要な周波数帯域の信号を選択的に増幅することで、ユーザの音量感を増すことができる。
図10は、周波数とゲインとの関係の他の一例を示すグラフである。図10において、横軸は周波数fを表し、縦軸はゲインG(f)を表す。グラフ1000は、周波数fに対するゲインG(f)を表す。
図10に示されるように、周波数fが閾値THF1未満またはTHF4以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)を0に設定する。また周波数fが閾値THF2以上かつTHF3未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)を最大ゲインGmaxに設定する。そして周波数fが閾値THF1以上かつTHF2未満である場合、音量・音質調整部23は、周波数fが高くなるほど、ゲインG(f)を単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、周波数fが高くなるにつれてゲインG(f)を線形的に増加させる。そして周波数fがTHF1とTHF2の中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)をGmax/2とする。さらにまた、周波数fが閾値THF3以上かつTHF4未満である場合、音量・音質調整部23は、周波数fが高くなるほど、ゲインG(f)を単調減少させる。例えば、音量・音質調整部23は、周波数fが高くなるにつれてゲインG(f)を線形的に減少させる。そして周波数fがTHF3とTHF4の中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインG(f)をGmax/2とする。
この結果、閾値THF1よりも高く、かつ閾値THF4よりも低い周波数帯域に対するゲインは、位置ずれ量Lが大きいほど、閾値THF1よりも低い周波数帯域及び閾値THF4よりも高い周波数帯域に対するゲインよりも大きくなる。
なお、閾値THF1は〜THF4は、例えば、1000Hz〜3500Hzの範囲内で、THF1<THF2<THF3<THF4<となるように設定される。例えば、閾値THF1は〜THF4は、それぞれ、2000Hz、2200Hz、3000Hz、3200Hzに設定される。
音量・音質調整部23は、各周波数帯域fについて求めたゲインG(f)を用いて、次式に従って周波数信号を増幅する。
Figure 0005382204
ここでX(f)は、周波数帯域fの周波数信号であり、Y(f)は、増幅後の周波数帯域fの周波数信号である。(7)式から明らかなように、ゲインG(f)が0であれば、周波数信号は増幅されない。そしてゲインG(f)が大きくなるほど周波数信号は増幅される。
音量・音質調整部23は、増幅後の周波数信号を周波数時間変換部25へ出力する。
周波数時間変換部25は、増幅された周波数信号を所定のフレーム単位で周波数時間変換することにより、増幅された通話音声信号を生成する。周波数時間変換部25は、周波数時間変換として、時間周波数変換部24により用いられた時間周波数変換の逆変換を利用する。またフレームの長さは、時間周波数変換部24が実行する時間周波数変換の実行単位であるフレームの長さに対応する。
周波数時間変換部25は、増幅された通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
図11は、第2の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。この音声調整処理は、コントローラ31によって制御される。
コントローラ31の耳位置推定部21は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子が含まれる接触領域の重心または中心を求める(ステップS201)。耳位置推定部21は、その重心または中心が接触領域内に位置するか否か判定する(ステップS202)。重心または中心が接触領域内に位置しなければ(ステップS202−No)、耳位置推定部21は、その重心または中心を耳中心位置として決定する(ステップS203)。一方、重心または中心が接触領域内に位置すれば(ステップS202−Yes)、耳位置推定部21は、その重心または中心から水平方向に移動した接触領域の境界を耳中心位置として決定する(ステップS204)。ステップS203またはS204のうち、耳位置推定部21は、その耳中心位置をコントローラ31の位置ずれ量算出部22へ出力する。
位置ずれ量算出部22は、筺体10の前面10aに平行な面における、メモリ16に記憶されているレシーバ13の中心位置と耳中心位置との距離を位置ずれ量として算出する(ステップS205)。そして位置ずれ量算出部22は、その位置ずれ量をコントローラ31の音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、位置ずれ量が大きいほどゲインの最大値も大きくなるようにゲインの最大値を決定する(ステップS206)。そして音量・音質調整部23は、周波数帯域ごとに、0からゲインの最大値以下の範囲でゲインを決定する(ステップS207)。例えば、音量・音質調整部23は、周波数が高くなるほどゲインを高く設定する。
またコントローラ31の時間周波数変換部24は、他の電話機から受信した無線信号から再生された通話音声信号を、所定のフレーム単位で時間周波数変換することにより、周波数信号を生成する(ステップS208)。時間周波数変換部24は、生成した周波数信号を音量・音質調整部23へ出力する。音量・音質調整部23は、各周波数帯域のゲインに応じて、周波数信号を増幅する(ステップS209)。そして音量・音質調整部23は、増幅された周波数信号をコントローラ31の周波数時間変換部25へ出力する。
周波数時間変換部25は、増幅された周波数信号を所定のフレーム単位で周波数時間変換することにより、増幅された通話音声信号を生成する(ステップS210)。周波数時間変換部25は、通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
コントローラ31は、例えば、通話処理の実行中、一定期間、例えば、10秒間、30秒間あるいは1分間ごとにこの音声調整処理のステップS201〜S207の処理を実行する。あるいは、コントローラ31は、タッチセンサ15に接触した物体が検知される度に、この音声調整処理のステップS201〜S207の処理を実行してもよい。またコントローラ31は、通話音声の各フレームに対してステップS208〜S210の処理を実行する。
以上に説明してきたように、第2の実施形態による携帯電話機は、通話音声信号を周波数帯域ごとに増幅する。そしてこの携帯電話機は、筺体前面に平行な面における、耳の中心位置とレシーバとの距離が大きくなるほど、ゲインの最大値を大きくするとともに、周波数帯域ごとにゲインを調節する。そのため、この携帯電話機は、ユーザの耳がレシーバから離れても、減衰し易い周波数帯域あるいは聴覚上重要な周波数帯域の信号を選択的に増幅できるので、通話音声の音質及び音量をユーザが聞き取り易いように調整できる。
次に、第3の実施形態による携帯電話機について説明する。
第3の実施形態による携帯電話機は、ユーザの耳が携帯電話機に接触している面積に応じて通話音声信号を増幅する。
なお、第3の実施形態による携帯電話機は、第1の実施形態による携帯電話機と比較して、コントローラにより実行される処理が異なる。そこで以下では、第3の実施形態による携帯電話機のコントローラについて説明する。第3の実施形態による携帯電話機のその他の構成要素の詳細については、図1及び第1の実施形態による携帯電話機の対応する構成要素の説明を参照されたい。
図12は、音声を調整するための機能に関する、第3の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。
コントローラ41は、接触面積算出部26と、音量・音質調整部23とを有する。コントローラ41が有するこれらの各部は、コントローラ41が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとして実装される。あるいは、コントローラ41が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路として携帯電話機1に実装されてもよく、あるいは、これらの各部の機能を実現する一つの演算回路として携帯電話機1に実装されてもよい。
なお、図12において、コントローラ41の各部には、図2に示された第1の実施形態による携帯電話機のコントローラ17の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。
接触面積算出部26は、コントローラ41が通話処理を実行している間にタッチセンサ15から受け取った接触位置信号に基づいて、ユーザの耳がタッチセンサ15と接触している接触領域の面積を推定する。
具体的には、接触面積算出部26は、タッチセンサ15が有する複数のセンサ素子のうち、物体が接触していることを検知したセンサ素子の総数を接触領域の面積Sとする。あるいは、接触面積算出部26は、物体が接触していることを検知したセンサ素子の総数に、センサ素子が有するセンサ面の面積を乗じた値を接触領域の面積Sとしてもよい。そして接触面積算出部26は、接触領域の面積Sを音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sに応じて通話音量を調整する。
一般に、レシーバ13から発する音がユーザにとって聞こえ難ければ、ユーザは耳をできるだけレシーバ13に近づけようとする。そして耳がレシーバ13に近づくほど、レシーバ13の前面に配置されたタッチセンサ15と耳との接触領域の面積は増加する。逆に、ユーザは、レシーバ13から発する音を大き過ぎると感じるとき、ユーザは、耳をレシーバ13から離そうとする。その結果、タッチセンサ15と耳との接触領域の面積は減少する。
このように、接触領域の面積は、ユーザにとって通話音声が聞こえ易いか否かを判定するための指標となり、特に、接触領域の面積が大きいほど、ユーザは通話音声を聞こえ難いと感じている可能性が高い。そこで音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きいほど通話音量が大きくなるように、通話音量を調整する。
図13は、耳とタッチセンサとの接触領域の面積とゲインとの関係を示すグラフである。図13において、横軸は接触領域の面積Sを表し、縦軸はゲインg(n)を表す。グラフ1300は、接触領域の面積Sに対するゲインg(n)を表す。
図13に示されるように、接触領域の面積Sが閾値THSlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を0に設定する。また接触領域の面積Sが閾値THShigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を最大ゲインgmaxに設定する。そして接触領域の面積Sが閾値THSlow以上THShigh未満である場合、音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きくなるほど、ゲインg(n)を単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きくなるにつれてゲインgを線形的に増加させる。そしてこの場合、接触領域の面積SがTHSlowとTHShighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)をgmax/2とする。なお、nは通話音声のサンプル点の番号を表す。また最大ゲインgmaxは、例えば、10デシベルに設定される。
なお、閾値THSlowは、例えば、予め実験などによって測定された、ユーザが通話音声を良好に聞けると感じるときの耳と携帯電話機との接触領域の面積の平均値に相当する値に設定される。一方、閾値THShighは、例えば、予め実験などによって測定された、ユーザが通話音声を聞き難いと感じて耳を携帯電話機に押し当てたときの耳と携帯電話機との接触領域の面積の平均値に相当する値に設定される。
例えば、タッチセンサが有する各センサ素子が、1mm2のサイズのセンサ面を有している場合、閾値THSlow及び閾値THShighは、それぞれ、720及び790に設定される。
音量・音質調整部23は、第1の実施形態と同様に、ゲインg(n)を用いて、(6)式に従って通話音声を増幅する。
音量・音質調整部23は、増幅後の通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
図14は、第3の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。この音声調整処理は、コントローラ41によって制御される。
コントローラ41の接触面積算出部26は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子の総数を耳とレシーバ13との接触領域の面積として求める(ステップS301)。接触面積算出部26は、その接触領域の面積をコントローラ41の音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、接触領域の面積が大きいほどゲインも大きくなるようにゲインを決定する(ステップS302)。そして音量・音質調整部23は、決定したゲインに応じて、通話音声信号を増幅する(ステップS303)。
音量・音質調整部23は、増幅された通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
コントローラ41は、例えば、通話処理の実行中、一定期間、例えば、10秒間、30秒間あるいは1分間ごとにこの音声調整処理のステップS301及びS302の処理を実行する。あるいは、コントローラ41は、タッチセンサ15に接触した物体が検知される度に、この音声調整処理のステップS301及びS302の処理を実行してもよい。またコントローラ41は、通話音声の各サンプル点に対してステップS303の処理を実行する。
以上に説明してきたように、第3の実施形態による携帯電話機は、筺体の前面に近接して配置されたタッチセンサにより検知されたユーザの耳とタッチセンサの接触面積が大きくなるほど、レシーバから出力される通話音声信号のゲインを大きくする。そのため、この携帯電話機は、通話音声の音量を適切に調整できる。
次に、第4の実施形態による携帯電話機について説明する。
第4の実施形態による携帯電話機は、ユーザの耳とタッチセンサとの接触領域の面積に応じて通話音声信号を周波数帯域ごとに増幅する。
なお、第4の実施形態による携帯電話機は、第1の実施形態による携帯電話機と比較して、コントローラにより実行される処理が異なる。そこで以下では、第4の実施形態による携帯電話機のコントローラについて説明する。第4の実施形態による携帯電話機のその他の構成要素の詳細については、図1及び第1の実施形態による携帯電話機の対応する構成要素の説明を参照されたい。
図15は、音声を調整するための機能に関する、第4の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。
コントローラ51は、音量・音質調整部23と、時間周波数変換部24と、周波数時間変換部25と、接触面積算出部26とを有する。コントローラ51が有するこれらの各部は、コントローラ51が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとして実装される。あるいは、コントローラ51が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路として携帯電話機1に実装されてもよく、あるいは、これらの各部の機能を実現する一つの演算回路として携帯電話機1に実装されてもよい。
なお、図15において、コントローラ51の各部には、図2、7及び図12に示された第1〜3の何れかの実施形態による携帯電話機のコントローラの対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。コントローラ51の各部のうち、接触面積算出部26は、第3の実施形態によるコントローラ41の接触面積算出部26と同一である。またコントローラ51の各部のうち、時間周波数変換部24及び周波数時間変換部25は、第2の実施形態によるコントローラ31の時間周波数変換部24及び周波数時間変換部25と同一である。
コントローラ51の音量・音質調整部23は、接触面積算出部26により求められた、耳とタッチセンサ15との接触領域の面積に応じて、周波数帯域ごとの最大ゲインGmaxを決定する。
図16は、耳とタッチセンサとの接触領域の面積と最大ゲインとの関係を示すグラフである。図16において、横軸は接触領域の面積Sを表し、縦軸はゲインの最大値Gmaxを表す。グラフ1600は、接触領域の面積Sに対するゲインの最大値Gmaxを表す。
図16に示されるように、接触領域の面積Sが閾値THSlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインの最大値Gmaxを0に設定する。また接触領域の面積Sが閾値THShigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインの最大値Gmaxを所定の値Gconstに設定する。なお所定の値Gconstは、例えば、10デシベルに設定される。そして接触領域の面積Sが閾値THSlow以上THShigh未満である場合、音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きくなるほど、ゲインの最大値Gmaxを単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きくなるにつれてゲインの最大値Gmaxを線形的に増加させる。そして接触領域の面積SがTHSlowとTHShighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインの最大値GmaxをGconst/2とする。また音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが閾値THSlow以上THShigh未満である場合、接触領域の面積Sが大きくなるにつれて、ゲインの最大値Gmaxを非線形的に増加させてもよい。
なお、閾値THSlow及びTHShighは、それぞれ、第3の実施形態による音量・音質調整部23におけるゲインg(n)を決定するための閾値THSlow及びTHShighと同様に設定される。
最大ゲインが決定されると、音量・音質調整部23は、周波数帯域ごとのゲインを決定する。その際、音量・音質調整部23は、周波数が低いほどゲインが大きくなるように、あるいは、特定の周波数帯域に対するゲインが他の周波数帯域よりも大きくなるように、周波数帯域ごとのゲインを決定する。音量・音質調整部23は、例えば、第2の実施形態による音量・音質調整部23と同様に、図9に示される周波数に対するゲインの特性を用いて周波数帯域ごとのゲインを決定できる。
この結果、音量・音質調整部23は、閾値THFhighよりも低い周波数帯域に対するゲインを、接触領域の面積Sが大きいほど、閾値THFhighよりも高い周波数帯域に対するゲインよりも大きい値に設定する。
あるいは、音量・音質調整部23は、図10に示される周波数に対するゲインの特性を用いて周波数帯域ごとのゲインを決定してもよい。
音量・音質調整部23は、周波数帯域ごとに、(7)式に従って周波数信号を増幅する。そして音量・音質調整部23は増幅した周波数信号を周波数時間変換部25へ出力する。
図17は、第4の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。この音声調整処理は、コントローラ51によって制御される。
コントローラ51の接触面積算出部26は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子の総数を耳とレシーバ13との接触領域の面積として求める(ステップS401)。接触面積算出部26は、その接触領域の面積をコントローラ51の音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、接触領域の面積が大きいほどゲインの最大値も大きくなるようにゲインの最大値を決定する(ステップS402)。そして音量・音質調整部23は、周波数帯域ごとに、0からゲインの最大値以下の範囲でゲインを決定する(ステップS403)。例えば、音量・音質調整部23は、周波数が高くなるほどゲインを低く設定する。あるいは、音量・音質調整部23は、特定周波数帯域のゲインを他の周波数帯域に対するゲインよりも高く設定する。
またコントローラ51の時間周波数変換部24は、他の電話機から受信した無線信号から再生された通話音声信号を、所定のフレーム単位で時間周波数変換することにより、周波数信号を生成する(ステップS404)。時間周波数変換部24は、生成した周波数信号を音量・音質調整部23へ出力する。音量・音質調整部23は、各周波数帯域のゲインに応じて周波数信号を増幅する(ステップS405)。そして音量・音質調整部23は、増幅された周波数信号をコントローラ51の周波数時間変換部25へ出力する。
周波数時間変換部25は、増幅された周波数信号を所定のフレーム単位で周波数時間変換することにより、増幅された通話音声信号を生成する(ステップS406)。周波数時間変換部25は、通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
コントローラ51は、例えば、通話処理の実行中、一定期間、例えば、10秒間、30秒間あるいは1分間ごとにこの音声調整処理のステップS401〜S403の処理を実行する。あるいは、コントローラ51は、タッチセンサ15に接触した物体が検知される度に、この音声調整処理のステップS401〜S403の処理を実行してもよい。またコントローラ51は、通話音声の各フレームに対してステップS404〜S406の処理を実行する。
以上に説明してきたように、第4の実施形態による携帯電話機は、通話音声信号を周波数帯域ごとに増幅する。そしてこの携帯電話機は、ユーザの耳とタッチセンサとの接触領域の面積が大きくなるほど、ゲインの最大値を大きくするとともに、周波数帯域ごとにゲインを調節する。そのため、この携帯電話機は、ユーザの耳が携帯電話機に押し付けられているほど、特定の周波数帯域の信号を選択的に増幅できるので、通話音声信号の音質及び音量をユーザが聞き取り易いように調整できる。
次に、第5の実施形態による携帯電話機について説明する。
第5の実施形態による携帯電話機は、ユーザの耳が携帯電話機に接触している領域の面積の平均的な値に対する、現時点におけるその面積との比較結果に応じて通話音声信号を増幅する。
なお、第5の実施形態による携帯電話機は、第1の実施形態及び第3の実施形態による携帯電話機と比較して、コントローラにより実行される処理が異なる。そこで以下では、第5の実施形態による携帯電話機のコントローラについて説明する。第5の実施形態による携帯電話機のその他の構成要素の詳細については、図1及び第1の実施形態による携帯電話機の対応する構成要素の説明を参照されたい。
図18は、音声を調整するための機能に関する、第5の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。
コントローラ61は、音量・音質調整部23と、接触面積算出部26と、平均接触面積算出部27と、比較部28とを有する。コントローラ61が有するこれらの各部は、コントローラ61が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとして実装される。あるいは、コントローラ61が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路として携帯電話機1に実装されてもよく、あるいは、これらの各部の機能を実現する一つの演算回路として携帯電話機1に実装されてもよい。
なお、図18において、コントローラ61の各部には、図12に示された第3の実施形態による携帯電話機のコントローラ41の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。
接触面積算出部26は、第3の実施形態によるコントローラ41の接触面積算出部26と同様に、ユーザの耳とタッチセンサ15との接触領域の面積を算出する。そして接触面積算出部26は、その接触領域の面積を平均接触面積算出部27及び比較部28へ出力する。
平均接触面積算出部27は、ユーザの耳とタッチセンサ15との接触領域の面積の時間変化による平均値を次式に従って算出する。
Figure 0005382204
ここでS(m)は最新の接触領域の面積を表す。Save(m)は、最新の接触領域の面積の平均値を表す。またSave(m-1)は、接触領域の面積が前回計算されたときの接触領域の面積の平均値を表す。平均接触面積算出部27は、接触領域の面積の平均値を算出する際に、携帯電話機1が有するメモリ16からこのSave(m-1)を読み出して使用する。なお、Save(m-1)の初期値は、例えば、レシーバ13から発する音を人が良好に聞き取れるときの接触領域の面積に設定され、予めメモリ16に記憶される。またa、bは忘却係数であり、この忘却係数a、bは、a+b=1となるように設定され、例えば、a=0.01かつb=0.99である。
平均接触面積算出部27は、接触領域の面積の平均値Save(m)を算出する度に、その平均値Save(m)をメモリ16に記憶させるとともに、比較部28へ出力する。
比較部28は、最新の接触領域の面積S(m)と接触領域の面積の平均値Save(m)との差ΔS(=S(m)-Save(m))を求める。そして比較部28は、その差ΔSを音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、最新の接触領域の面積S(n)と接触領域の面積の平均値Save(n)との差ΔSに応じてゲインを決定する。
一般に、ΔSの絶対値が小さいほど、最新の状態におけるユーザの耳とタッチセンサ15との接触領域の面積は、ユーザが通話音声を聞くときの標準的な状態における耳とタッチセンサ15との接触領域の面積に近い。そしてユーザが通話音声を聞くときの標準的な状態では、ユーザはレシーバ13から発する音を良好に聞き取れていると推定される。そのため、ΔSの絶対値が小さいほど、通話音量は適正な値に設定されていると推定される。
一方、ΔSが大きいほど、ユーザは標準的な状態よりも耳を携帯電話機1に押し付けているので、ユーザは通話音声を聞き取り難いと推定される。そのため、ΔSが大きいほど、音量・音質調整部23はゲインを高く設定することが好ましい。
逆に、ΔSが小さいほど、ユーザは標準的な状態よりも耳を携帯電話機1から離しているので、ユーザにとって通話音量が大き過ぎると推定される。そのため、ΔSが小さいほど、音量・音質調整部23はゲインを低く設定することが好ましい。
図19は、接触領域の面積とその平均値との差とゲインとの関係を示すグラフである。図19において、接触領域の面積の差ΔSを表し、縦軸はゲインg(n)を表す。グラフ1900は、接触領域の面積の差ΔSに対するゲインg(n)を表す。
図19に示されるように、接触領域の面積の差ΔSが閾値THD2以上かつTHD3未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を0に設定する。また接触領域の面積の差ΔSが閾値THD4以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を最大ゲインgmaxに設定する。そして接触領域の面積の差ΔSが閾値THD3以上THD4未満である場合、音量・音質調整部23は、接触領域の面積の差ΔSが大きくなるほど、すなわち、標準的な状態における接触領域の面積よりも現時点での接触領域の面積が大きいほど、ゲインgを単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、接触領域の面積の差ΔSに応じて線形的にゲインg(n)を増加させ、接触領域の面積の差ΔSがTHD3とTHD4の中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)をgmax/2とする。
一方、接触領域の面積の差ΔSが閾値THD1未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)を最小ゲインgminに設定する。そして接触領域の面積の差ΔSが閾値THD1以上THD2未満である場合、音量・音質調整部23は、接触領域の面積の差ΔSが小さくなるほど、すなわち、標準的な状態における接触領域の面積よりも現時点での接触領域の面積が小さいほど、ゲインg(n)を単調減少させる。例えば、音量・音質調整部23は、接触領域の面積の差ΔSの絶対値が大きくなるにつれて線形的にゲインg(n)を減少させ、接触領域の面積の差ΔSがTHD1とTHD2の中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインg(n)をgmin/2とする。
なお、nは通話音声のサンプル点の番号を表す。また最大ゲインgmax及び最小ゲインgminは、それぞれ、例えば、10デシベル及び-10デシベルに設定される。
なお、閾値THD1は、例えば、耳が携帯電話機1から離れた状態に対応する値に設定される。また閾値THD2及びTHD3は、例えば、耳とタッチセンサ15との接触領域の面積が標準的な状態に対応する面積の下限値及び上限値に相当する値に設定される。そして閾値THD4は、例えば、ユーザが標準的な状態よりも耳を携帯電話機1に押し付けた場合に相当する値に設定される。例えば、タッチセンサ15の各センサ素子が1mm2の面積を持つセンサ面を有している場合、閾値THD1〜THD4は、それぞれ、-Save(n)、-10、10及び90に設定される。
音量・音質調整部23は、第1の実施形態と同様に、ゲインg(n)を用いて、(6)式に従って通話音声を増幅する。
音量・音質調整部23は、増幅後の通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
図20は、第5の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。この音声調整処理は、コントローラ61によって制御される。
コントローラ61の接触面積算出部26は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子の総数を耳とレシーバ13との接触領域の面積として求める(ステップS501)。接触面積算出部26は、その接触領域の面積S(m)をコントローラ61の平均接触面積算出部27及び比較部28へ出力する。
平均接触面積算出部27は、接触領域の面積の時間的な変動に対する平均値Save(m)を算出する(ステップS502)。そして平均接触面積算出部27は、その平均値Save(m)をメモリ16に記憶させるとともに、比較部28へ出力する。比較部28は、最新の接触領域の面積S(m)と、接触領域の面積の平均値Save(m)との差ΔS(m)を算出する(ステップS503)。そして比較部28は、その差ΔS(m)をコントローラ61の音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、その差ΔSに応じてゲインを決定する(ステップS504)。そして音量・音質調整部23は、決定したゲインに応じて、通話音声信号を増幅する(ステップS505)。
音量・音質調整部23は、増幅された通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
コントローラ61は、例えば、通話処理の実行中、一定期間、例えば、10秒間、30秒間あるいは1分間ごとにこの音声調整処理のステップS501〜S504の処理を実行する。あるいは、コントローラ61は、タッチセンサ15に接触した物体が検知される度に、この音声調整処理のステップS501〜S504の処理を実行してもよい。またコントローラ61は、通話音声の各サンプル点に対してステップS505の処理を実行する。
以上に説明してきたように、第5の実施形態による携帯電話機は、標準的な状態におけるユーザの耳とタッチセンサの接触領域の面積と最新の状態におけるユーザの耳とタッチセンサの接触領域の面積の差に応じてレシーバから出力される通話音量を調節する。このように、この携帯電話機は、標準的な状態を基準として通話音声の音量を調整できる。また標準的な状態に相当する接触領域の面積は順次更新される。そのため、ユーザがこの携帯電話機を使用するほど、この携帯電話機は、ユーザにとってより適切な通話音量に調節することができる。
なお、第5の実施形態による携帯電話機の変形例として、コントローラは、接触領域の面積の代わりに、レシーバとユーザの耳の中心位置との位置ずれ量を算出し、その位置ずれ量の時間変動による平均値を算出してもよい。そしてコントローラは、最新の状態における位置ずれ量と、位置ずれ量の平均値との差に応じてゲインを調節してもよい。この場合、コントローラは、その差が大きいほどゲインを高く設定し、逆にその差が負の大きい値となるほどゲインを低く設定することができる。
次に、第6の実施形態による携帯電話機について説明する。
第6の実施形態による携帯電話機は、ユーザの耳がタッチセンサに接触している領域の面積とユーザの耳とレシーバ間の位置ずれ量の両方に基づいて通話音声信号に対するゲインを調節する。
なお、第6の実施形態による携帯電話機は、第1の実施形態及び第3の実施形態による携帯電話機と比較して、コントローラにより実行される処理が異なる。そこで以下では、第6の実施形態による携帯電話機のコントローラについて説明する。第6の実施形態による携帯電話機のその他の構成要素の詳細については、図1及び第1の実施形態による携帯電話機の対応する構成要素の説明を参照されたい。
図21は、音声を調整するための機能に関する、第6の実施形態による携帯電話機のコントローラの概略構成図である。
コントローラ71は、耳位置推定部21と、位置ずれ量算出部22と、音量・音質調整部23と、接触面積算出部26とを有する。コントローラ71が有するこれらの各部は、コントローラ71が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとして実装される。あるいは、コントローラ71が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路として携帯電話機1に実装されてもよく、あるいは、これらの各部の機能を実現する一つの演算回路として携帯電話機1に実装されてもよい。
なお、図21において、コントローラ71の各部には、図2に示された第1の実施形態による携帯電話機のコントローラ17及び図12に示された第3の実施形態による携帯電話機のコントローラ41の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。
耳位置推定部21は、コントローラ71が通話処理を実行している間にタッチセンサ15から受け取った接触位置信号に基づいて、耳の中心位置を推定する。そして耳位置推定部21は、耳の中心位置を位置ずれ量算出部22へ出力する。
位置ずれ量算出部22は、携帯電話機1の筺体10の前面10aに平行な面における、耳の中心位置とレシーバ13の中心位置間の距離Lを位置ずれ量として算出する。そして位置ずれ量算出部22は、その位置ずれ量を音量・音質調整部23へ出力する。
なお、耳位置推定部21及び位置ずれ量算出部22は、それぞれ、第1の実施形態による携帯電話機のコントローラ17が有する耳位置推定部21及び位置ずれ量算出部22と同一である。そのため、耳位置推定部21及び位置ずれ量算出部22の詳細な説明については、第1の実施形態に関する対応する説明を参照されたい。
接触面積算出部26は、コントローラ71が通話処理を実行している間にタッチセンサ15から受け取った接触位置信号に基づいて、耳とタッチセンサ15との接触領域の面積Sを算出する。そして接触面積算出部26は、その接触領域の面積Sを音量・音質調整部23へ出力する。
なお、接触面積算出部26は、第3の実施形態による携帯電話機のコントローラ41が有する接触面積算出部26と同一である。そのため、接触面積算出部26の詳細な説明については、第3の実施形態に関する対応する説明を参照されたい。
音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きいほど、または接触領域の面積Sが大きいほどゲインも大きくなるようにゲインを設定する。ただし、通話音声信号の歪みが大きくなり過ぎることを防止するために、音量・音質調整部23は、ゲインを予め設定された最大ゲインgmax以下となるように設定する。本実施形態では、音量・音質調整部23は、先ず位置ずれ量Lに応じてゲインgL(n)を求める。そして音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sに応じて、ゲインg(n)をgmaxから位置ずれ量Lに応じて決定されたgL(n)の範囲内で補正する。
図22は、耳中心位置とレシーバ間の位置ずれ量とゲインとの関係を示すグラフである。図22において、横軸は位置ずれ量Lを表し、縦軸はゲインgL(n)を表す。グラフ2200は、位置ずれ量に対するゲインを表す。
図22に示されるように、位置ずれ量Lが閾値THRlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインgL(n)を0に設定する。また位置ずれ量Lが閾値THRhigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインgL(n)を最大ゲインgmaxに設定する。そして位置ずれ量Lが閾値THRlow以上THRhigh未満である場合、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるほど、ゲインgL(n)を単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lが大きくなるにつれてゲインgL(n)を線形的に増加させる。そして位置ずれ量LがTHRlowとTHRhighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインgL(n)をgmax/2とする。なお、nは通話音声のサンプル点の番号を表す。また最大ゲインgmaxは、例えば、10デシベルに設定される。
なお、閾値THRlowは、例えば、耳の穴の半径または直径に相当する値、例えば、5mmに設定される。また閾値THRhighは、例えば、耳の穴から耳たぶまでの距離に相当する値、例えば、40mmに設定される。
図23は、耳とタッチセンサとの接触領域の面積とゲインの補正量との関係を示すグラフである。図23において、横軸は接触領域の面積Sを表し、縦軸はゲインの補正量gc(n)を表す。グラフ2300は、接触領域の面積Sに対するゲインの補正量gc(n)を表す。
図23に示されるように、接触領域の面積Sが閾値THSlow未満である場合、音量・音質調整部23は、ゲインの補正量gc(n)を0に設定する。また接触領域の面積Sが閾値THShigh以上である場合、音量・音質調整部23は、ゲインの補正量gc(n)を最大ゲインgmaxと位置ずれ量Lに応じて設定されたゲインgL(n)との差(gmax-gL(n))に設定する。そして接触領域の面積Sが閾値THSlow以上THShigh未満である場合、音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きくなるほど、ゲインの補正量gc(n)を単調増加させる。例えば、音量・音質調整部23は、接触領域の面積Sが大きくなるにつれてゲインの補正量gc(n)を線形的に増加させる。そしてこの場合、接触領域の面積SがTHSlowとTHShighの中点であれば、音量・音質調整部23は、ゲインの補正量gc(n)を(gmax-gL(n))/2とする。なお、nは通話音声のサンプル点の番号を表す。
なお、閾値THSlowは、例えば、予め実験などによって測定された、ユーザが通話音声を良好に聞けると感じるときの耳と携帯電話機との接触領域の面積の平均値に相当する値に設定される。一方、閾値THShighは、例えば、予め実験などによって測定された、ユーザが通話音声を聞き難いと感じて耳を携帯電話機に押し当てたときの耳と携帯電話機との接触領域の面積の平均値に相当する値に設定される。
音量・音質調整部23は、位置ずれ量Lに応じて求められたゲインgL(n)に、接触領域の面積Sに応じて求められたゲインの補正量gc(n)を加算することにより、補正されたゲインg(n)を算出する。
そして音量・音質調整部23は、補正されたゲインg(n)を用いて、(6)式に従って通話音声信号を増幅し、増幅後の通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
図24は、第6の実施形態による音声調整処理の動作フローチャートである。この音声調整処理は、コントローラ71によって制御される。
コントローラ71の耳位置推定部21は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子が含まれる接触領域の重心または中心を求める(ステップS601)。耳位置推定部21は、その重心または中心が接触領域内に位置するか否か判定する(ステップS602)。重心または中心が接触領域内に位置しなければ(ステップS602−No)、耳位置推定部21は、その重心または中心を耳中心位置として決定する(ステップS603)。一方、重心または中心が接触領域内に位置すれば(ステップS602−Yes)、耳位置推定部21は、その重心または中心から水平方向に移動した接触領域の境界を耳中心位置として決定する(ステップS604)。ステップS603またはS604のうち、耳位置推定部21は、その耳中心位置をコントローラ71の位置ずれ量算出部22へ出力する。
位置ずれ量算出部22は、筺体10の前面10aに平行な面における、メモリ16に記憶されているレシーバ13の中心位置と耳中心位置との距離を位置ずれ量として算出する(ステップS605)。そして位置ずれ量算出部22は、その位置ずれ量をコントローラ71の音量・音質調整部23へ出力する。
またコントローラ71の接触面積算出部26は、タッチセンサ15から受信した接触位置信号に基づいて、物体と接触したことを検知したセンサ素子の総数を耳とレシーバ13との接触領域の面積として求める(ステップS606)。接触面積算出部26は、その接触領域の面積を音量・音質調整部23へ出力する。
音量・音質調整部23は、位置ずれ量が大きいほどゲインgL(n)も大きくなるようにゲインgL(n)を決定する(ステップS607)。さらに音量・音質調整部23は、接触領域の面積が大きくなるほどゲインの補正値gc(n)も大きくなるようにゲインの補正値gc(n)を算出する(ステップS608)。そして音量・音質調整部23は、ゲインgL(n)に補正値gc(n)を加算することにより、補正されたゲインg(n)を算出する(ステップS609)。
音量・音質調整部23は、ゲインに応じて通話音声信号を増幅する(ステップS610)。そして音量・音質調整部23は、増幅された通話音声信号をレシーバ13へ出力する。
コントローラ71は、例えば、通話処理の実行中、一定期間、例えば、10秒間、30秒間あるいは1分間ごとにこの音声調整処理のステップS601〜S609の処理を実行する。あるいは、コントローラ71は、タッチセンサ15に接触した物体が検知される度に、この音声調整処理のステップS601〜S609の処理を実行してもよい。またコントローラ71は、通話音声の各サンプル点に対してステップS610の処理を実行する。
以上に説明してきたように、第6の実施形態による携帯電話機は、耳の中心位置とレシーバとの距離とともに耳とタッチセンサの接触領域の面積に基づいてゲインを決定する。そのため、この携帯電話機は、通話音声の音量をより適切に調整できる。
なお、第6の実施形態による携帯電話機の変形例として、コントローラは、接触領域の面積に基づいてゲインを算出し、かつレシーバとユーザの耳の中心位置との位置ずれ量に基づいてゲインの補正量を算出してもよい。この場合、コントローラは、面積に基づいて算出されたゲインに位置ずれ量に基づいて算出されたゲインの補正量を加算することにより、通話音声信号に対するゲインを決定する。
また、各実施形態による携帯電話機のコントローラは、通話処理中に限らず、レシーバから音を出力するアプリケーションの実行中に、タッチセンサから受信した接触位置信号に基づいて、そのアプリケーションにより発生する音の音量及び音質を調整してもよい。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 携帯電話機
10 筺体
10a 筺体前面
11 操作部
12 アンテナ
13 レシーバ
14 マイクロホン
15 タッチセンサ
16 メモリ
17、31、41、51、61、71 コントローラ
21 耳位置推定部
22 位置ずれ量算出部
23 音量・音質調整部
24 時間周波数変換部
25 周波数時間変換部
26 接触面積算出部
27 平均接触面積算出部
28 比較部

Claims (6)

  1. 筺体と、
    前記筺体内に配置され、音声を発する音声出力器と、
    前記筺体と接触した物体の位置を検出する接触検出部と、
    前記接触検出部と前記物体とが接触した領域の重心または中心を求め、当該重心または中心が前記領域内に位置する場合、当該重心または中心近傍の前記領域の境界を前記物体の位置として検出する物体位置推定部と、
    記物体の位置と前記音声出力器間の距離を算出する位置ずれ量算出部と、
    前記距離に応じて前記音声出力器から発せられる音声を調整する音声調整部と、
    を有する電話機。
  2. 前記距離は、前記筺体の接触面における、前記物体の位置と前記音声出力器間の距離とする、請求項1に記載の電話機。
  3. 前記音声調整部は、前記距離が大きくなるほど前記音声の音量を大きくする、請求項1に記載の電話機。
  4. 入力された第1の音声信号を時間周波数変換することにより、周波数信号を生成する時間周波数変換部と、
    前記周波数信号を周波数時間変換することにより前記音声出力器へ出力する第2の音声信号を生成する周波数時間変換部とをさらに有し、
    前記音声調整部は、前記距離が大きくなるほど、前記周波数信号に含まれる第1の周波数帯域の信号に対する第1の増幅量を、前記周波数信号に含まれる当該第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域の信号に対する第2の増幅量よりも大きくし、該第1の増幅量及び該第2の増幅量を用いて前記周波数信号を増幅し、当該増幅された周波数信号を前記周波数時間変換部へ出力する、請求項1に記載の電話機。
  5. 前記接触検出部と前記物体との接触領域の面積を算出する接触面積算出部をさらに有し、
    前記音声調整部は、前記接触領域の面積が大きくなるほど前記音声の音量を大きくする、請求項1〜4の何れか一項に記載の電話機。
  6. 筺体と、
    前記筺体内に配置され、音声を発する音声出力器と、
    前記筺体と接触した物体の位置を検出する接触検出部とを有する電話機の音声調整方法であって、
    前記接触検出部と前記物体とが接触した領域の重心または中心を求め、当該重心または中心が前記領域内に位置する場合、当該重心または中心近傍の前記領域の境界を前記物体の位置として検出し、
    記物体の位置と前記音声出力器間の距離を算出し、
    前記距離に応じて前記音声出力器から発せられる音声を調整する、
    ことを含む電話機の音声調整方法。
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