JP5381788B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の複数の気筒からの排気が合流する排気合流部に、該排気の空燃比を検出する空燃比センサを設置し、該空燃比センサの検出値に基づいて各気筒の空燃比を推定するとともに、複数の気筒について気筒毎に空燃比の気筒間ばらつきを補正するための各気筒の空燃比補正量を算出し、この空燃比補正量に基づいて気筒別の空燃比制御を実行することができる。
ところで、気筒分配で空燃比に影響を及ぼすガス還流制御(たとえばEGR、ブローバイガス、エバポガス等の制御)は、各気筒の空燃比に影響を及ぼす度合いが気筒毎に異なる可能性があり、気筒間の空燃比ばらつきを大きくする原因となる。このような事情を考慮して、気筒分配で空燃比に影響を及ぼすガス還流制御を実行する際に、いずれかの気筒の気筒別空燃比補正量(又はその学習値)が所定範囲を外れたときに、ガス還流制御を禁止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、EGRガスを導入しているときには気筒別の空燃比補正量または学習値を求めることができなくなるため、これらを求める機会が少なくなるという問題がある。
ところで、スロットルよりも下流の吸気管内の圧力の実測値と推定値とを比較することで、EGRガス量が目標値からずれているか否か判定する技術が知られている。しかし、内燃機関の吸気通路に気筒毎に燃料を噴射する通路内噴射弁と、内燃機関の気筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と、を備えている場合には、全燃料噴射量に対するそれぞれの噴射弁からの噴射量の比率によって、吸気管内の圧力が影響を受けるため、EGR装置の異常によるEGRガス量のずれと、燃料供給装置の異常による燃料供給量のずれとを区別することが困難となる。
ここで、気筒間の空燃比ばらつきが生じる原因としては、燃料噴射弁からの燃料噴射量ずれ、吸入空気量ずれ、EGRガス量ずれが考えられる。燃料噴射量ずれは、燃料噴射量が目標値からずれるものであり、たとえば噴孔の詰まりによる流量の減少や、噴孔拡大による流量の増加が考えられる。吸入空気量ずれは、吸入空気量が目標値からずれるものであり、吸気ポートの詰まりやタペットクリアランスが大きくなることでバルブリフト量が低下することによる吸入空気量の低下が考えられる。EGRガス量ずれは、EGRガス量が目標値からずれるものであり、EGR通路の詰まりによるEGRガスの流量低下や、EGR通路の拡大によるEGRガスの流量増加が考えられる。なお、この場合のEGRガスは、各気筒のたとえば吸気ポートにそれぞれ導入される。
ここで、ある気筒にEGRガス量ずれが発生した場合には、吸気管内の圧力が変化するため、これによって該EGRガス量ずれが発生していると検出されるが、このとき同時にその気筒の空燃比も変化する。そして、燃料噴射量ずれ(吸入空気量ずれとしても良い)とEGRガス量ずれとでは、空燃比センサの出力が同じような挙動を示すため、これらを区別することは困難である。
また、通路内噴射弁と、筒内噴射弁と、を備えている場合には、ある気筒の筒内噴射弁からの燃料噴射量に過不足が生じると、EGR弁の開度が目標値となっていても吸気管内の圧力が目標値からずれる。これは、筒内噴射弁から噴射される燃料の気化潜熱により気
筒内の温度が低下して空気の密度が上昇することによる。例えば、筒内噴射弁からの燃料噴射量が目標値よりも多くなると、気筒内の温度が低下して空気の密度が上昇する。これにより、吸入空気量が増加するため吸気管内の圧力が低下し、これに応じてEGRガス量が増加する。そうすると、EGR装置に異常があるのか、または筒内噴射弁に異常があるのかを区別することが困難となる。
特開2008−038785号公報 特開2007−211707号公報
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、EGR装置の異常と燃料供給装置の異常とを精度良く区別することにある。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の制御装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の制御装置は、
複数の気筒を有する内燃機関の排気の一部をEGRガスとして気筒毎に供給するEGR通路と、該EGR通路の通路面積を調節するEGR弁と、を備えるEGR装置と、
前記複数の気筒からの排気が合流した後の排気の空燃比を検出する空燃比センサと、
前記内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置と、
前記内燃機関の吸気通路の断面積を変更するスロットルと、
前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
を備えた内燃機関の制御装置において、
前記空燃比センサの検出値に基づいて気筒間に空燃比のずれがあるか否かを判定する空燃比ずれ判定手段と、
前記EGR装置及び前記燃料供給装置が正常であると仮定したときの前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を推定する圧力推定手段と、
前記空燃比ずれ判定手段により気筒間に空燃比のずれがあると判定される場合において、前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、を比較することで、前記EGR装置に異常があるのか又は前記燃料供給装置に異常があるのかを判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする。
燃料供給量は、例えば内燃機関の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に基づいて決定される。なお、燃料は吸気通路内(たとえば吸気ポート)に供給されるとしても良い。空燃比ずれ判定手段により気筒間で空燃比ずれが発生していると判定される場合には、その原因が、EGR装置の異常によるEGRガス量のずれによるものか、または燃料供給装置の異常による燃料供給量のずれによるものであると考えられる。なお、その他の装置に異常がないことは、周知の手段により確認しておいても良い。そして、何れの装置に異常があるのかを判定するために、圧力推定手段により推定される圧力と、圧力検出手段により検出される圧力と、を比較している。なお、「前記EGR装置及び前記燃料供給装置が正常であると仮定したとき」とは、EGRガス量及び燃料供給量がそれぞれ目標値に合っていると仮定したときである。
すなわち、EGR装置に異常があってEGRガス量が目標値からずれている場合には、このずれ量に応じて吸気通路内の圧力が推定値からずれることになる。一方、燃料供給装置に異常があって燃料供給量が目標値からずれていても吸気通路内の圧力は推定値からほ
とんどずれない。このように、吸気通路内の圧力に応じて、EGR装置に異常があるのか又は燃料供給装置に異常があるのかを判定することができる。したがって、気筒間に空燃比のずれが生じた場合においても、EGR装置及び燃料供給装置の双方に異常があるのではなく、何れか一方に異常があると判定することができ、異常箇所を絞ることができる。
そして、本発明においては、前記異常判定手段は、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記燃料供給装置に異常があると判定し、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合には、前記EGR装置に異常があると判定することができる。
すなわち、吸気の圧力の推定値と検出値との差の絶対値が比較的大きいときにはEGR装置に異常があることによりEGRガス量が目標値からずれており、この差の絶対値が比較的小さいときには燃料供給装置に異常があることにより燃料供給量が目標値からずれていると判定できる。そして、両者の境界として所定範囲を設定している。圧力推定手段により推定される圧力と、圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内となるのは、検出値と推定値とが等しいか、または検出値と推定値とが等しいとしても良い程度の差しかない場合である。この所定範囲は、EGR装置に異常があるのか又は燃料供給装置に異常があるのかを区別できる範囲として設定される。
また、上記課題を達成するために本発明による内燃機関の制御装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の制御装置は、
複数の気筒を有する内燃機関の排気の一部をEGRガスとして気筒毎に供給するEGR通路と、該EGR通路の通路面積を調節するEGR弁と、を備えるEGR装置と、
前記複数の気筒からの排気が合流した後の排気の空燃比を検出する空燃比センサと、
前記内燃機関の吸気通路へ気筒毎に燃料を噴射する通路内噴射弁と、
前記内燃機関の気筒内へ燃料を噴射する筒内噴射弁と、
前記内燃機関の吸気通路の断面積を変更するスロットルと、
前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
を備えた内燃機関の制御装置において、
前記空燃比センサの検出値に基づいて気筒間に空燃比のずれがあるか否かを判定する空燃比ずれ判定手段と、
前記EGR装置、前記通路内噴射弁、及び前記筒内噴射弁が正常であると仮定したときの前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を推定する圧力推定手段と、
前記空燃比ずれ判定手段により気筒間に空燃比のずれがあると判定される場合において、前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、を比較することで、前記EGR装置に異常があるのか、前記通路内噴射弁に異常があるのか、又は前記筒内噴射弁に異常があるのかを判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする。
空燃比ずれ判定手段により気筒間で空燃比ずれが発生していると判定される場合には、その原因が、EGR装置に異常があることによるEGRガス量のずれによるものか、通路内噴射弁に異常があることによる燃料噴射量のずれによるものか、または筒内噴射弁に異常があることによる燃料噴射量のずれによるものであると考えられる。なお、その他の装置に異常がないことは、周知の手段により確認しておいても良い。そして、何れに異常があるのかを判定するために、圧力推定手段により推定される圧力と、圧力検出手段により検出される圧力と、を比較している。すなわち、EGR装置に異常がある場合または筒内噴射弁に異常がある場合には、吸気通路内の圧力が推定値からずれることになる。一方、通路内噴射弁に異常があっても吸気通路内の圧力は推定値からほとんどずれない。
ここで、EGR装置に異常がある場合または筒内噴射弁に異常がある場合には、ともに吸気通路内の圧力が推定値からずれる。この2つを区別することも、吸気通路内の圧力の検出値と推定値とを比較することで可能となる。すなわち、全燃料噴射量に対する筒内噴射弁からの燃料噴射量の比率を変化させたときの吸気通路内の圧力の検出値と推定値との関係は、EGR装置に異常がある場合と、筒内噴射弁に異常がある場合と、で相違する。したがって、吸気通路内の圧力がどのように変化するのかにより、EGR装置に異常があるのか、又は筒内噴射弁に異常があるのかを区別することができる。
そして、本発明においては、前記異常判定手段は、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記通路内噴射弁に異常があると判定し、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合には、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後に、前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力とを再度比較して、前記EGR装置に異常があるのか、又は前記筒内噴射弁に異常があるのかを判定することができる。
すなわち、吸気の圧力の推定値と検出値との差の絶対値が比較的大きいときにはEGR装置に異常があるか又は筒内噴射弁に異常があり、この差の絶対値が比較的小さいときには通路内噴射弁に異常があると判定できる。そして、両者の境界として所定範囲を設定している。圧力推定手段により推定される圧力と、圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内となるのは、検出値と推定値とが等しいか、または検出値と推定値とが等しいとしても良い程度の差しかない場合である。この所定範囲は、EGR装置若しくは筒内噴射弁に異常があるのか、又は通路内噴射弁に異常があるのかを区別できる範囲として設定される。
そして、圧力の推定値と検出値との差が所定範囲外の場合には、通路内噴射弁からの燃料噴射量と筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させている。これは、全燃料噴射量に対する筒内噴射弁からの燃料噴射量の比率を変化させるとしても良い。この比率は、通常は、例えば内燃機関の運転状態に応じた値に設定されているため、比率を変化させるとは、通常とは異なる値に設定されることを意味する。このように、通路内噴射弁からの燃料噴射量と筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させたときの吸気通路内の圧力の検出値と推定値との関係は、EGR装置に異常があってEGRガス量が目標値からずれている場合と、筒内噴射弁に異常があって燃料噴射量が目標値からずれている場合と、で相違する。したがって、吸気通路内の圧力がどのように変化するのかによりEGR装置の異常と、筒内噴射弁の異常と、を区別することができる。
また、本発明においては、前記異常判定手段は、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記通路内噴射弁に異常があると判定し、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合であって、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後の前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記筒内噴射弁に異常があると判定し、
前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合であって、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後の前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合には、前記EGR装置に異常があると判定することができる。
たとえば、筒内噴射弁からの燃料噴射量が目標値からずれている場合には、該筒内噴射弁からの燃料噴射量の比率が小さくなるほど、気筒内の空気密度が大きくなる度合いが小さくなるので、吸気の圧力の検出値は推定値に近付く。また、空燃比に応じて燃料噴射量がフィードバック制御されている場合には、燃料噴射量の補正値が筒内噴射弁からの燃料噴射量の比率に応じて振り分けられる。この比率が大きくなると、筒内噴射弁からの燃料噴射量が補正される度合いも大きくなるため、該筒内噴射弁からの燃料噴射量が目標値に近付く。これにより、吸気の圧力の検出値は推定値に近付く。すなわち、圧力推定手段により推定される圧力と、圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内となる。
一方、EGR装置に異常があってEGRガス量が目標値からずれている場合には、筒内噴射弁からの燃料噴射量の比率を変化させたとしても、EGRガス量のずれは解消されないため、吸気の圧力の検出値は推定値からずれたままになる。すなわち、圧力推定手段により推定される圧力と、圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外のままとなる。このように、筒内噴射弁からの燃料噴射量の比率を変化させて吸気の圧力の検出値と推定値との差を見れば、異常が生じている箇所を絞ることができる。
また、本発明においては、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後とは、該通路内噴射弁または該筒内噴射弁の一方のみから燃料を噴射させた後であっても良い。
筒内噴射弁からの燃料噴射量が目標値からずれている場合であっても、通路内噴射弁のみから燃料噴射を行うときには、筒内噴射弁から噴射される燃料による気筒内の空気密度の変化がないため、吸気の圧力の検出値は推定値と略等しくなる。また、筒内噴射弁のみから燃料噴射を行うときには、筒内噴射弁からの燃料噴射量は、フィードバック制御により目標値に合わせられるため、吸気の圧力の検出値は推定値と略等しくなる。このように、通路内噴射弁または筒内噴射弁の一方のみから燃料を噴射させることで、EGR装置に異常があるのか、または筒内噴射弁に異常があるのかを容易に判定することができる。
本発明によれば、EGR装置の異常と燃料供給装置の異常とを精度良く区別することができる。
実施例1に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 実施例1に係る異常診断フローを示したフローチャートである。 実施例2に係る内燃機関の概略構成を表す図である。 直噴噴射比率と吸気管内の圧力との関係を示した図である。 直噴噴射比率と吸気管内の圧力との関係を示した図である。 直噴噴射比率と吸気管内の圧力との関係を示した図である。 直噴噴射比率と吸気管内の圧力との関係を示した図である。 実施例2に係る異常診断フローを示したフローチャートである。
以下、本発明に係る内燃機関の制御装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。なお、下記の実施例は、可能な限り組み合わせることができる。
図1は、本実施例に係る内燃機関1の概略構成を示す図である。なお、本実施例におい
ては、内燃機関1を簡潔に表示するため、一部の構成要素の表示を省略している。内燃機関1は、4つの気筒2を有する。なお、本実施例に係る内燃機関1は、ディーゼル機関であっても良く、ガソリン機関であっても良い。
内燃機関1には、各気筒2に対して夫々吸気枝管13が接続されている。各吸気枝管13は、内燃機関1に形成されている吸気ポート4を介して気筒2に通じている。そして、各吸気枝管13は合流して吸気管3に接続されている。なお、吸気ポート4、吸気枝管13、吸気管3を合わせて吸気通路と称する。
一方、内燃機関1には、各気筒2に対して夫々排気枝管14が接続されている。各排気枝管14は、内燃機関1に形成されている排気ポート6を介して気筒2に通じている。そして、各排気枝管14は排気合流部51で合流し、該排気合流部51は排気管5に接続されている。なお、排気ポート6、排気枝管14、排気合流部51、排気管5を合わせて排気通路と称する。
また、吸気管3の途中には、該吸気管3を流れる吸気の量を調整するスロットル7が備えられている。スロットル7よりも上流の吸気管3には、該吸気管3内を流れる空気の量に応じた信号を出力するエアフローメータ91が取り付けられている。このエアフローメータ91により内燃機関1の吸入空気量が検出される。さらに、スロットル7よりも下流側の吸気管3には、該吸気管3内の圧力を測定する圧力センサ92が取り付けられている。また、排気合流部51には、該排気合流部51を流通する排気の空燃比を検出する空燃比センサ93が取り付けられている。また、内燃機関1には、該内燃機関1の回転数を検出するためのクランクポジションセンサ94が取り付けられている。なお、本実施例においては圧力センサ92が、本発明における圧力検出手段に相当する。
また、吸気枝管13には、燃料を吸気ポート4へ向けて噴射する通路内噴射弁8が取り付けられている。通路内噴射弁8は、各気筒2にそれぞれ1つ設けられている。なお、本実施例においては通路内噴射弁8が、本発明における燃料供給装置に相当する。
そして、内燃機関1には、排気管5内を流通する排気の一部(以下、EGRガスという。)を吸気管3へ再循環させるEGR装置30が備えられている。このEGR装置30は、EGR通路31及びEGR弁32を備えて構成されている。EGR通路31の一端は排気管5に接続され、他端は4つに分岐して各気筒2の吸気ポート4に接続されている。このEGR通路31を通って、EGRガスが再循環される。また、EGR弁32は、4つに分岐する箇所よりも排気管5側のEGR通路31の通路断面積を調整することにより、該EGR通路31を流れるEGRガスの量を調整する。そして、EGR弁32には、該EGR弁32の開度を測定する開度センサ95が取り付けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU90が併設されている。このECU90は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1を制御する。
ECU90には、上記各種センサの他、アクセル開度センサ96が電気的に接続されている。ECU90はアクセル開度センサ96からアクセル開度に応じた信号を受け取り、この信号に応じて内燃機関1に要求される機関負荷等を算出する。また、ECU90には、スロットル7、通路内噴射弁8、EGR弁32が電気配線を介して接続されており、該ECU90によりこれらの機器が制御される。
例えばECU90は、通路内噴射弁8の開時期及び閉時期を制御することで、燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御している。この燃料噴射量及び燃料噴射時期は、機関回転数及
び機関負荷に応じて決定される。これらの関係は、予め実験等により求めてマップ化しておき、該マップをECU90に記憶させておく。
また、ECU90には、自己診断機能(ダイアグノーシス)が備わる。そして、自己診断機能において、気筒間に空燃比のずれがあるか否か判定し、該空燃比のずれがあるときには、このずれがEGR装置30に異常があってEGRガス量が目標値からずれていることにより生じているのか、または通路内噴射弁8に異常があって燃料供給量が目標値からずれていることにより生じているのかを判定する。
ここで、空燃比センサ93の検出値(排気合流部51を流れる排気の実空燃比)に基づいて各気筒の空燃比を推定するモデル(以下「気筒別空燃比推定モデル」という)の具体例を説明する。
排気合流部51におけるガス交換に着目して、空燃比センサ93の検出値を、排気合流部51における各気筒の推定空燃比の履歴と空燃比センサ93の検出値の履歴とにそれぞれ所定の重みを乗じて加算したものとしてモデル化し、該モデルを用いて各気筒の空燃比を推定するようにしている。この際、オブザーバとしてはカルマンフィルタを用いる。
より具体的には、排気合流部51におけるガス交換のモデルを次の(1)式にて近似する。
ys(t)=k1 ×u(t-1) +k2 ×u(t-2) −k3 ×ys(t-1)−k4 ×ys(t-2)・・・(1)
ここで、yS は空燃比センサ93の検出値、uは排気合流部51に流入するガスの空燃比、k1 〜k4 は定数である。
排気系では、排気合流部51におけるガス流入及び混合の一次遅れ要素と、空燃比センサ93の応答遅れによる一次遅れ要素とが存在する。そこで、上記(1)式では、これらの一次遅れ要素を考慮して過去2回分の履歴を参照することとしている。
上記(1)式を状態空間モデルに変換すると、次の(2a)、(2b)式が導き出される。
X(t+1) =A・X(t) +B・u(t) +W(t) ・・・(2a)
Y(t) =C・X(t) +D・u(t) ・・・(2b)
ここで、A,B,C,Dはモデルのパラメータ、Yは空燃比センサ93の検出値、Xは状態変数としての各気筒の推定空燃比、Wはノイズである。
更に、上記(2a)、(2b)式によりカルマンフィルタを設計すると、次の(3)式が得られる。
X^(k+1|k)=A・X^(k|k-1)+K{Y(k) −C・A・X^(k|k-1)}・・・(3)
ここで、X^(エックスハット)は各気筒の推定空燃比、Kはカルマンゲインである。X^(k+1|k)の意味は、時間(k) の推定値により次の時間(k+1) の推定値を求めることを表す。
以上のようにして、気筒別空燃比推定モデルをカルマンフィルタ型オブザーバにて構成することにより、燃焼サイクルの進行に伴い各気筒の空燃比を順次推定することができる。
そしてECU90は、各気筒2の空燃比が目標空燃比となるように、通路内噴射弁8からの燃料噴射量を気筒毎にフィードバック制御している。より具体的には、各気筒において、推定される排気の空燃比が目標空燃比よりリッチであれば燃料噴射量が減量され、逆
に、推定される排気の空燃比が目標空燃比よりリーンであれば燃料噴射量が増量される。目標空燃比は例えば理論空燃比であるが、内燃機関1の運転状態に応じて適宜設定されても良い。なお、燃料噴射量の補正値は、例えば機関回転数及び機関負荷と関連付けて学習される。この結果は学習値としてECU90に記憶される。
また、ECU90は、内燃機関1の運転中に気筒間で空燃比ずれがある場合には、このずれがEGR装置30に異常があってEGRガス量が目標値からずれていることにより生じているのか、または通路内噴射弁8に異常があって燃料供給量が目標値からずれていることにより生じているのかを判定する。ここで、燃料噴射量またはEGRガス量の何れが目標値からずれていても空燃比センサ93の出力値は同じような挙動を示すため、空燃比センサ93の出力値のみにより何れに異常があるのか判定するのは困難である。このため、本実施例では圧力センサ92の出力値と、その推定値と、に基づいて何れに異常があるのか判定する。
なお、スロットル7よりも下流の吸気管3内の圧力の推定値は、該圧力に影響を与えるパラメータの状態(例えば機関回転数、スロットル7の開度(アクセル開度又は燃料噴射量の指令値としても良い。)、EGR弁32の開度)から得る。これらの関係は、予め実験等により求めてマップ化してECU90に記憶させておく。なお、本実施例ではスロットル7よりも下流の吸気管3内の圧力の推定値を算出するECU90が、本発明における圧力推定手段に相当する。
ここで、実際のEGRガス量が目標値からずれていると、このずれ量に応じてスロットル7よりも下流の吸気の圧力が目標値から変化する。なお、これらの目標値は内燃機関1の運転状態に応じて予め実験等により得られる値であり、燃料噴射量及びEGRガス量が共に目標値に合っているときの値である。たとえば、EGRガス量が多くなるほど吸気管3内の全ガス量(すなわち、空気とEGRガスとの総量)が増加するため、吸気の圧力が高くなる。また、EGRガス量が少なくなるほど吸気管3内の全ガス量が減少するため、吸気の圧力が低くなる。
一方、吸気管3内に燃料を噴射した場合には、燃料噴射量に過不足があったとしても、それだけでは該吸気管3内の圧力は目標値から殆ど変化しない。
このように、通路内噴射弁8に異常があることにより燃料噴射量が目標値からずれている場合と、EGR装置30に異常があることによりEGRガス量が目標値からずれている場合とでは、吸気管3内の圧力の実測値と推定値との関係が相違する。したがって、圧力センサ92により得られる実測値と、この圧力の推定値(目標値としても良い。)とを比較することで、通路内噴射弁8に異常があるのか、またはEGR装置30に異常があるのかを判定することができる。
具体的には、気筒間で空燃比ずれが生じている場合に、吸気の圧力の実測値と推定値(目標値としても良い。)との差が比較的大きいとき(所定範囲外のとき)にはEGR装置30に異常があり、この差が比較的小さいとき(所定範囲内のとき)には通路内噴射弁8に異常があると判定できる。なお、所定範囲内とは、実測値と推定値とが等しいとしても良い程度の差であることをいう。この所定範囲は、実験等により最適値を求めても良い。また、機関回転数、機関負荷(スロットル7の開度または燃料噴射量の指令値としても良い。)、EGR弁32の開度に応じて吸気の圧力の推定値が変わるため、これらに応じて所定範囲を設定しても良い。なお、本実施例では、吸気の圧力の実測値と推定値との差に基づいた判定を行っているが、吸気の圧力の実測値と推定値との比に基づいた判定を行なっても良い。
図2は、本実施例に係る異常診断フローを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU90により所定の時間ごとに繰り返し実行される。
ステップS101では、気筒間で空燃比のずれが生じているか否か判定される。たとえば、気筒別空燃比推定モデルにより得られる各気筒2の空燃比から平均値を求め、何れかの気筒における空燃比と平均値との差が閾値以上ある場合に気筒間で空燃比のずれが生じていると判定される。また、各気筒2の空燃比を比較して、その最大値と最小値との差が閾値以上の場合に気筒間で空燃比のずれが生じていると判定しても良い。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS112へ進む。なお、本実施例ではステップS101を処理するECU90が、本発明における空燃比ずれ判定手段に相当する。
ステップS102では、スロットル7よりも下流側の吸気の圧力の実測値と推定値との差が所定範囲外であるか否か判定される。本ステップでは、スロットル7よりも下流側の吸気の圧力の実測値と推定値とに差があったとしても、その差が僅かの場合には等しいとしても良い。また、所定の範囲は予め実験等により最適値を求めても良い。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS110へ進む。なお、本実施例ではステップS102を処理するECU90が、本発明における空燃比ずれ異常判定手段に相当する。
ステップS103では、EGR流量異常フラグがONとされる。EGR流量異常フラグとは、EGR装置30に異常があることによりEGRガス量が目標値からずれているか否かを表すフラグであり、EGR装置に異常があるときにONとされ、EGR装置に異常がないときにOFFとされるフラグである。すなわち、ステップS102において、スロットル7よりも下流側の吸気の圧力の実測値と推定値との差が所定範囲外と判定されたことにより、EGR流量異常フラグをONとしている。
ステップS104では、EGR装置30の作動が禁止される。EGR流量異常フラグがONとなっている間はEGR装置30が停止される。このときには、EGR弁32が全閉のまま維持される。これにより、EGRガス量に過不足が生じることによる、燃焼状態の悪化や有害物質の排出を抑制することができる。
ステップS105では、ダイアグノーシスにおいてEGR装置に異常があることを知らせるランプを点灯させる。
ステップS106では、スロットル7よりも下流側の吸気の圧力の実測値と推定値との差が所定範囲内であるか否か判定される。所定の範囲は予め実験等により最適値を求めても良い。本ステップでは、EGRガスの供給が停止されている状態で再度吸気の圧力の実測値と推定値とを比較することで、本当にEGRガス量が目標値からずれているか否か判定している。すなわち、EGR装置30に異常があったとしても、EGR装置30の作動を禁止している状態では、吸気の圧力がEGRガス量の影響を受けないため、このときに吸気の圧力の実測値と推定値とに差があれば、EGR装置30に異常はなく、他に原因があると考えられる。また、一時的にEGR装置30を作動させて、このときのスロットル7よりも下流側の吸気の圧力の実測値と推定値とが等しいか否か判定しても良い。すなわち、内燃機関1の運転中にEGR通路31の詰まりなどが解消される場合もあり、このような場合にはEGRガスを再度供給することが望ましいので、EGR装置30を作動させても良いか否か判定する。
ステップS106で肯定判定がなされた場合にはステップS107へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS106へ戻る。すなわち、否定判定がなされた場合には、E
GR流量異常フラグはONのままとなる。
ステップS107では、EGR流量異常フラグがOFFとされる。すなわち、EGR装置30は正常であるため、EGR流量異常フラグはOFFとされる。
ステップS108では、EGR装置30の作動が許可される。これにより、EGR弁32の開度が、内燃機関1の運転状態に応じた値に設定される。そして、ステップS109では、ダイアグノーシスにおいてEGR装置に異常があることを知らせるランプを消灯させる。
また、ステップS110では、噴射弁異常フラグがONとされる。噴射弁異常フラグとは、通路内噴射弁8に異常があることにより燃料噴射量が目標値からずれているか否かを表すフラグであり、通路内噴射弁8に異常があるときにONとされ、通路内噴射弁8に異常がなければOFFとされるフラグである。すなわち、ステップS102において、スロットル7よりも下流側の吸気の圧力の実測値と推定値との差が所定範囲内であると判定されたことにより、気筒間の空燃比のずれは燃料噴射量のずれによるものであると判定できるので、噴射弁異常フラグをONとしている。
そして、ステップS111では、ダイアグノーシスにおいて通路内噴射弁8に異常があることを知らせるランプを点灯させる。
また、ステップS112では、噴射弁異常フラグがONとなっているか否か判定される。本ステップは、気筒間の空燃比のずれがないときに処理されるので、噴射弁異常フラグがOFFとなっていることが正しい。そのため、噴射弁異常フラグがONとなっている場合には、何らかの理由により異常が解消されたものとして、ステップS113に進んで噴射弁異常フラグがOFFとされる。また、ステップS112で否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS114では、ダイアグノーシスにおいて通路内噴射弁8に異常があることを知らせるランプを消灯させる。
以上説明したように本実施例によれば、通路内噴射弁8の異常と、EGR装置30の異常とを、吸気の圧力の実測値と推定値とを比較することで区別することができるため、異常が発生している装置を容易に特定することができる。
図3は、本実施例に係る内燃機関1の概略構成を表す図である。なお、本実施例においては、実施例1と同じ装置については同じ符号を付して説明を省略する。
内燃機関1には、気筒2内へ燃料を直接噴射する筒内噴射弁9が取り付けられている。すなわち、通路内噴射弁8及び筒内噴射弁9が、各気筒2にそれぞれ1つ設けられている。筒内噴射弁9は、ECU90に電気配線を介して接続されており、該ECU90により該筒内噴射弁9が制御される。
例えばECU90は、通路内噴射弁8及び筒内噴射弁9の開時期及び閉時期を制御することで、燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御している。この燃料噴射量及び燃料噴射時期は、機関回転数及び機関負荷に応じて決定される。これらの関係は、予め実験等により求めてマップ化しておき、該マップをECU90に記憶させておく。
そしてECU90は、各気筒2の空燃比が目標空燃比となるように、通路内噴射弁8お
よび筒内噴射弁9からの燃料噴射量を気筒毎にフィードバック制御している。より具体的には、各気筒において、推定される排気の空燃比が目標空燃比よりリッチであれば燃料噴射量が減量され、逆に、推定される排気の空燃比が目標空燃比よりリーンであれば燃料噴射量が増量される。目標空燃比は例えば理論空燃比であるが、内燃機関1の運転状態に応じて適宜設定されても良い。なお、燃料噴射量の補正値は、例えば機関回転数及び機関負荷と関連付けて学習される。この結果は学習値としてECU90に記憶される。
また、フィードバック制御により燃料噴射量を補正するときには、全燃料噴射量に対する筒内噴射弁9からの燃料噴射量の比率(以下、直噴噴射比率という。)を変化させないようにする。なお、直噴噴射比率は0%から100%までの値であり、直噴噴射比率が100%のときには、筒内噴射弁9のみから燃料が供給され、直噴噴射比率が0%のときには、通路内噴射弁8のみから燃料が供給されるものとする。なお、燃料噴射量の補正値は、例えば機関回転数及び機関負荷と関連付けて学習される。この結果は学習値としてECU90に記憶される。
そして、本実施例においては、内燃機関1の運転中に気筒間で空燃比ずれがある場合には、EGR装置30に異常があってEGRガス量が目標値からずれているのか、通路内噴射弁8に異常があって燃料噴射量が目標値からずれているのか、または筒内噴射弁9に異常があって燃料噴射量が目標値からずれているのかを判定する。ここで、燃料噴射量またはEGRガス量の何れが目標値からずれていても空燃比センサ93の出力値は同じような挙動を示すため、空燃比センサ93の出力値のみにより何れに異常があるのか判定するのは困難である。このため、本実施例では圧力センサ92の出力値と、その推定値と、に基づいて何れに異常があるのか判定する。なお、吸気管3内の圧力の推定値は、実施例1と同様にして得る。
ここで、ある気筒2において、筒内噴射弁9からの燃料噴射量に過不足が生じると、EGR弁32の開度が目標値に合わせられていても吸気管3内の圧力が目標値からずれる。例えばスロットル開度が等しい場合には、筒内噴射弁9からの燃料噴射量がたとえば目標値よりも多くなると、気化潜熱により気筒2内の温度が低下して空気の密度が上昇する。これにより、吸入空気量が増加するため、吸気管3内の圧力が低下する。そうすると、EGRガス量が増加することで吸気管3内の圧力が回復する。一方、筒内噴射弁9からの燃料噴射量が目標値よりも少なくなると、気筒2内の温度が上昇して空気密度が低下する。これにより、吸入空気量が減少するため、吸気管3内の圧力が上昇する。そうすると、EGRガス量が減少する。この関係は、吸気管3内の圧力によっても変わる。
ここで、図4及び図5は、直噴噴射比率と吸気管3内の圧力との関係を示した図である。図4は、吸気管3内の圧力が比較的低い場合を示し、図5は、吸気管3内の圧力が比較的高い場合を示している。図4及び図5は、吸入空気量を一定に保っている場合を示している。なお、直噴噴射比率が50%近傍を境にして傾きが変化しているが、これはあくまでも一例であり、内燃機関の種類などによって変わるものである。
このように、筒内噴射弁9に異常があって燃料噴射量が目標値からずれている場合には、EGR装置30に異常がってEGRガス量が目標値からずれている場合と同様に、空燃比及び吸気管3内の圧力が目標値からずれるため、何れに異常があるのかを判定する必要がある。なお、通路内噴射弁8に異常がって燃料噴射量が目標値からずれても吸気管3内の圧力は目標値からほとんどずれないため、EGR装置30の異常や筒内噴射弁9の異常とは容易に区別することができる。
そして、EGR装置30の異常と筒内噴射弁9の異常とを区別するために、吸気管3内の圧力の実測値と推定値とを、直噴噴射比率を変更して複数回比較する。
ここで、図6及び図7は、直噴噴射比率と吸気管3内の圧力との関係を示した図である。図6は、吸気管3内の圧力が比較的低い場合を示し、図7は、吸気管3内の圧力が比較的高い場合を示している。図6及び図7において、実線は推定値(目標値としても良い。)を示し、一点鎖線はEGR装置30に異常がってEGRガス量が目標値からずれている場合を示し、破線は筒内噴射弁9に異常があって燃料噴射量が目標値からずれている場合を示している。
図6及び図7を見れば分かるように、直噴噴射比率が0%及び100%以外において、EGR装置30に異常がある場合および筒内噴射弁9に異常がある場合には、ともに吸気管3内の圧力が推定値からずれる。しかし、直噴噴射比率と吸気管3内の圧力との関係は両者で違いが見られる。この違いに着目すれば、EGR装置30の異常と、筒内噴射弁9の異常と、を区別することができる。すなわち、直噴噴射比率を変化させたときに吸気管3内の圧力の実測値と推定値との差がどのように変化するのかを見ることにより、EGR装置30の異常と、筒内噴射弁9の異常と、を区別することができる。
たとえば、筒内噴射弁9に異常あって燃料噴射量が目標値からずれている場合には、直噴噴射比率が小さくなるほど、気筒内の空気密度が大きくなる度合いが小さくなるので、吸気管3内の圧力の実測値は推定値に近付く。そして、筒内噴射弁9からの燃料噴射量が目標値からずれている場合であっても、直噴噴射比率を0%としたとき、すなわち、通路内噴射弁8のみから燃料噴射を行うときには、筒内噴射弁9から噴射される燃料による気筒内の空気密度の変化がないため、吸気管3内の圧力の実測値は推定値と略等しくなる。
また、空燃比に応じて燃料噴射量がフィードバック制御されている場合には、燃料噴射量の補正値が直噴噴射比率に応じて振り分けられる。そうすると、直噴噴射比率が100%に近付くほど、筒内噴射弁9からの燃料噴射量が補正される度合いも大きくなるため、筒内噴射弁9からの燃料噴射量が目標値に近付く。このため、吸気管3内の圧力の実測値は推定値に近付く。そして、直噴噴射比率を100%としたとき、すなわち、筒内噴射弁9のみから燃料噴射を行うときには、筒内噴射弁9からの燃料噴射量は、フィードバック制御により目標値に合わせられる。このため、吸気管3内の圧力の実測値は推定値と略等しくなる。
一方、EGR装置30に異常があってEGRガス量が目標値からずれている場合には、直噴噴射比率を変化させたとしても、EGRガス量のずれは解消されないため、吸気管3内の圧力の実測値は推定値からずれたままになる。このように、直噴噴射比率を変化させて吸気管3内の圧力の実測値と推定値との差を見れば、異常が生じている箇所を絞ることができる。
したがって、例えば、直噴噴射比率が0%及び100%以外の場合において吸気管3内の圧力の実測値が推定値からずれていたとしても、直噴噴射比率が0%または100%のときに実測値と推定値とが等しければ、筒内噴射弁9に異常があると判定できる。
図8は、本実施例に係る異常診断フローを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU90により所定の時間ごとに繰り返し実行される。また、実施例1と同じ処理がなされるステップについては同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS208へ進む。また、ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS201へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS204へ進む。
ステップS201では、直噴噴射比率が0%に変更される。このときに、圧力センサ92による検出値、及び、この圧力の推定値を読み込む。
ステップS202では、直噴噴射比率が100%に変更される。このときに、圧力センサ92による検出値、及び、この圧力の推定値を読み込む。
ステップS203では、ステップS201及びステップS202で取得される圧力の実測値と、それぞれの推定値との差の少なくとも一方が所定範囲外であるか否か判定される。本ステップでは、ステップS102と同様にして、直噴噴射比率が0%のとき及び100%のときの夫々について比較が行われる。ステップS203で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS206へ進む。なお、ステップS201とステップS202とで、圧力を2回検出しているのは、判定の精度を高めるためであるので、いずれか1回のみ検出した結果を推定値と比較しても良い。
ステップS204では、通路内噴射弁異常フラグがONとされる。通路内噴射弁異常フラグとは、通路内噴射弁8に異常があって燃料噴射量が目標値からずれているか否かを表すフラグであり、通路内噴射弁8に異常があるときにONとされ、通路内噴射弁8に異常がないときにOFFとされるフラグである。
ステップS205では、ダイアグノーシスにおいて通路内噴射弁8に異常があることを知らせるランプを点灯させる。
ステップS206では、筒内噴射弁異常フラグがONとされる。筒内噴射弁異常フラグとは、筒内噴射弁9に異常あって燃料噴射量が目標値からずれているか否かを表すフラグであり、筒内噴射弁9に異常があるときにONとされ、筒内噴射弁9に異常がないときにOFFとされるフラグである。
ステップS207では、ダイアグノーシスにおいて筒内噴射弁9に異常があることを知らせるランプを点灯させる。
次に、ステップS208では、筒内噴射弁異常フラグ又は通路内噴射弁異常フラグがONとなっているか否か判定される。本ステップは、気筒間の空燃比のずれがないときに処理されるので、筒内噴射弁異常フラグ又は通路内噴射弁異常フラグがOFFとなっていることが正しい。そのため、筒内噴射弁異常フラグ又は通路内噴射弁異常フラグがONとなっている場合には、何らかの理由により異常が解消されたものとして、ステップS209に進んで内噴射弁異常フラグ又は通路内噴射弁異常フラグがOFFとされる。また、ステップS208で否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS210では、ダイアグノーシスにおいて通路内噴射弁8又は筒内噴射弁9が異常であることを知らせるランプを消灯する。なお、本実施例ではステップS102及び203を処理するECU90が、本発明における異常判定手段に相当する。
以上説明したように本実施例によれば、筒内噴射弁9の異常と、通路内噴射弁8の異常と、EGR装置30の異常とを、吸気の圧力の実測値と推定値とを比較することで区別することができるため、異常が発生している装置を容易に特定することができる。
なお、本実施例では、直噴噴射比率を0%と100%とに変化させて筒内噴射弁9に異常があるのか、またはEGR装置30に異常があるのかを判定しているが、直噴噴射比率を他の値に設定して判定しても良い。すなわち、直噴噴射比率を変化させたときに吸気管
3内の圧力の実測値が推定値に近付く度合いに応じて判定しても良い。
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気管
4 吸気ポート
5 排気管
6 排気ポート
7 スロットル
8 通路内噴射弁
9 筒内噴射弁
13 吸気枝管
14 排気枝管
30 EGR装置
31 EGR通路
32 EGR弁
51 排気合流部
90 ECU
91 エアフローメータ
92 圧力センサ
93 空燃比センサ
94 クランクポジションセンサ
95 開度センサ
96 アクセル開度センサ

Claims (6)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関の排気の一部をEGRガスとして気筒毎に供給するEGR通路と、該EGR通路の通路面積を調節するEGR弁と、を備えるEGR装置と、
    前記複数の気筒からの排気が合流した後の排気の空燃比を検出する空燃比センサと、
    前記内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置と、
    前記内燃機関の吸気通路の断面積を変更するスロットルと、
    前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記空燃比センサの検出値に基づいて気筒間に空燃比のずれがあるか否かを判定する空燃比ずれ判定手段と、
    前記EGR装置及び前記燃料供給装置が正常であると仮定したときの前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を推定する圧力推定手段と、
    前記空燃比ずれ判定手段により気筒間に空燃比のずれがあると判定される場合において、前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、を比較することで、前記EGR装置に異常があるのか又は前記燃料供給装置に異常があるのかを判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記異常判定手段は、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記燃料供給装置に異常があると判定し、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合には、前記EGR装置に異常があると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 複数の気筒を有する内燃機関の排気の一部をEGRガスとして気筒毎に供給するEGR通路と、該EGR通路の通路面積を調節するEGR弁と、を備えるEGR装置と、
    前記複数の気筒からの排気が合流した後の排気の空燃比を検出する空燃比センサと、
    前記内燃機関の吸気通路へ気筒毎に燃料を噴射する通路内噴射弁と、
    前記内燃機関の気筒内へ燃料を噴射する筒内噴射弁と、
    前記内燃機関の吸気通路の断面積を変更するスロットルと、
    前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記空燃比センサの検出値に基づいて気筒間に空燃比のずれがあるか否かを判定する空燃比ずれ判定手段と、
    前記EGR装置、前記通路内噴射弁、及び前記筒内噴射弁が正常であると仮定したときの前記スロットルよりも下流の前記吸気通路内の圧力を推定する圧力推定手段と、
    前記空燃比ずれ判定手段により気筒間に空燃比のずれがあると判定される場合において、前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、を比較することで、前記EGR装置に異常があるのか、前記通路内噴射弁に異常があるのか、又は前記筒内噴射弁に異常があるのかを判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 前記異常判定手段は、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記通路内噴射弁に異常があると判定し、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合には、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後に、前記圧力推定手段により推定される圧力と、
    前記圧力検出手段により検出される圧力とを再度比較して、前記EGR装置に異常があるのか、又は前記筒内噴射弁に異常があるのかを判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記異常判定手段は、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記通路内噴射弁に異常があると判定し、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合であって、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後の前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲内の場合には、前記筒内噴射弁に異常があると判定し、
    前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合であって、前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後の前記圧力推定手段により推定される圧力と、前記圧力検出手段により検出される圧力と、の差が所定範囲外の場合には、前記EGR装置に異常があると判定する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記通路内噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との比率を変化させた後とは、該通路内噴射弁または該筒内噴射弁の一方のみから燃料を噴射させた後であることを特徴とする請求項4または5に記載の内燃機関の制御装置。
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