JP5381362B2 - インクジェット製版方法 - Google Patents
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Description
先ず、本発明に係る樹脂微粒子について説明する。
本発明でいう酸価とは、一般的にサンプル1g中の遊離脂肪酸を水酸化カリウムで中和する際のmg量(mgKOH/g)を示すが、本発明における酸価としては、樹脂微粒子合成時に原料モノマーとして使用した中和可能なカルボキシル基量から計算で求めることもできる。
本発明における樹脂微粒子が有する酸の対塩としてはアルカリ金属塩であることが好ましく、アルカリ金属とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムを差し、すべて水溶液中では1価のカチオンイオンとして存在することができる。本発明においては、ナトリウム、カリウム、リチウムの使用が好ましいく、特にナトリウムが好ましい。
本発明でいう最低造膜温度(MFT)は、樹脂粒子が加熱により造膜するのに必要な最低温度のことを表し、温度勾配をつけた熱伝導性プレート上に,エマルジョンを拡げ乾燥皮膜をつくる最低造膜温度測定装置を用いて容易に測定することができる。
本発明に係るインクを構成する溶剤としては、少なくとも水を含有し、更に水溶性有機溶剤を含有する。
次に、本発明に好ましく用いられる活性エネルギー線架橋性高分子化合物について説明する。
本発明においては、光重合開始剤や増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解、または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
本発明の製版方法に用いられるインクは、着色剤を含有しないクリアインクでも構わないが、刷版に描いた図柄を簡単に識別する目的から着色剤を含有することが好ましい。
本発明で用いることのできる染料としては、特に制限はなく、酸性染料、直接染料、反応性染料等の水溶性染料、分散染料等が挙げられる。
本発明で用いることのできる水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができる。
また、分散染料としては、アゾ系分散染料、キノン系分散染料、アントラキノン系分散染料、キノフタロン系分散染料等種々の分散染料を用いることができる。
本発明において使用できる顔料としては、従来公知のものを特に制限なく使用でき、水分散性顔料、溶剤分散性顔料等何れも使用可能であり、例えば、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料及び、カーボンブラック等の無機顔料を好ましく用いることができる。この顔料は、インク中で分散された状態で存在させ、この分散の方式としては、自己分散、界面活性剤を用いた分散、ポリマー分散、マイクロカプセル分散の何れでも良い。
本発明に係るインクは、界面活性剤を含有しても良い。
本発明においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば、蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
本発明に係るインクは、高精細な刷版をインクジェット方法により安定に製造するために、好ましいインクの物性値の範囲が存在する。
本発明に係るインクは従来公知の方法により製造することができるが、製造工程の中で濾過を行うことが好ましい。濾過の方法としては例えば金属製のメッシュフィルターにより行うが、これと組み合わせてポリプロピレン等の樹脂製の体積濾過フィルターによる濾過を行うことも好ましい。
本発明のインクジェット製版方法に用いられる印刷版材は、表面が親水性であることが好ましい。印刷版材に用いられる支持体としては、従来公知の、平版印刷版に使用される版材を限定無く用いることができる。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)がラミネートされた紙、金属版(例えば、アルミニウム等)、プラスチックフィルム(例えば、三酢酸セルロース、酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)である。
本発明のインクジェット製版方法においては、版形成用インクを装填したインクジェットプリンタにより、画像情報に基づきインクジェット記録ヘッドからインクを液滴として射出させ、印刷版材に付着させ、活性エネルギー線により硬化、インク溶媒の蒸発乾燥を経て印刷用刷版を形成する。
印刷用版材の加熱方法としては、インクジェットプリンタの版材を保持搬送する手段に加熱手段、温度測定手段、温度制御手段等を内蔵するにより加熱、温度調整することが好ましい。加熱温度としては、用いられるインクのMFTよりも高い温度に保つことが必要であり、好ましくは40℃以上、200℃以下であるが、実用上の観点からは、40℃以上、80℃の温度範囲で印刷用版材を加熱することがより好ましい。
本発明でいう活性エネルギー線とは、例えば電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が上げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
活性エネルギー線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性エネルギー線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
活性エネルギー線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
表1、2に記載の市販の各樹脂微粒子を、固形分量が10%になるようにイオン交換水で希釈した。次に、日東電工(株)製メンブレンマスターRUM−2小型ポンプユニットとメンブレンマスターC10−T薄層流式平膜テストセルを用いて、脱塩精製を行った。この際、適宜過剰量のアルカリ金属(Na、K、Li)の塩化物あるいはアンモニアとイオン交換水を添加することで対塩をアルカリ金属またはアミンに置換した。アルカリ金属の塩化物あるいはアンモニアを添加後に十分な時間の脱塩精製を行い、最終的には対塩がアルカリ金属あるいはアミンに置換された表1、表2に記載の樹脂微粒子溶液を得た。
グリシジルメタクリレート56g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド48g、ピリジン2g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩1gを反応容器に入れ、80℃の湯浴中で8時間攪拌した。
(インク1の調製)
10%の高分子化合物1水溶液 固形分量として3質量部
樹脂微粒子:ジョンクリル537(BASF社製、酸価:40mgKOH/g、MFT:42℃、対塩種:Na、全アルカリ量:86) 固形分量として5質量部
エチレングリコール 40質量部
シアン顔料分散液:Cab−o−jet250C(キャボット社製) 6質量部
以上にイオン交換水を加え全量を100質量部として攪拌混合した。
上記インク1の調製において、高分子化合物1と樹脂微粒子の種類を、表1、表2に記載の各化合物に代えた以外は同様にして、インク2〜インク12を調製した。
(インクジェットプリンタ)
図1に記載のインクジェットプリンタを使用した。ノズル口径20μm、ノズル数512ノズル、ノズル解像度300dpi(本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)のピエゾ方式のインクジェットヘッドをキャリッジ1に搭載し、キャリッジ1の両脇にはUV照射光源2を有し、これらをキャリッジ移動ガイド5に取り付けられたインクジェットプリンタである。キャリッジ1は図1のX方向に移動し、搬送ユニット3には砂目立てしたアルミ版材4が固定され、搬送ユニット3をY方向に移動させることにより全面走査を行った。
版材とする砂目立てしたアルミ基材上に、インクを液適量1ピコリットルで解像度1400dpi×1400dpiで像形成を行った。画像は目視評価用に10cm×10cmのベタ画像、細線画層、3ポイントから14ポイントの明朝体抜き文字画像、自然画(写真)の画像を組み合わせたものを作成して用いた。
〔液寄り耐性1の評価〕
上記各画像記録方法に従って、ベタ画像部のまだらの有無を目視観察し、下記の基準に従って液寄り耐性1の評価を行った。
○:まだらが僅かに認められる
△:一部で弱いまだらが認められるが、実用上許容範囲にある
×:やや強いまだらの発生が認められる
××:全面に強いまだらが認められ、実用に耐えない品質である
〔液寄り耐性2の評価〕
上記各画像記録方法に従って、抜き文字画像部を目視観察し、判別可能な文字ポイント数により液寄り耐性2の評価を行った。表中、数値はポイント数を示す。
調製した各インクを40℃条件で4週間保存したあと、目視観察ならびにインクの粘度を測定し、下記の基準に従ってインク保存性の評価を行った。
○:沈殿が認められず、粘度変化5%以上、10%未満
△:沈殿が認められず、粘度変化10%以上
×:やや沈殿物が認められる
××:明確に沈殿物が認められる
以上により得られた結果を、表1、2に示す。
2 UV照射光源
3 搬送ユニット
4 アルミ版材
5 キャリッジ移動ガイド
Claims (6)
- 少なくとも、水と水溶性有機溶剤と樹脂微粒子を含有する版形成用インクを用い、加熱した印刷用版材上に版形成用インクを付着させ、該版形成用インク中の溶剤を蒸発、乾燥することにより像形成を行うインクジェット製版方法において、
該樹脂微粒子の酸価が10mgKOH/g以上であり、該樹脂微粒子の最低造膜温度(MFT)以上の温度に加熱した版材に印画する工程を有し、
該版形成用インクが、主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有し、該高分子化合物の含有量がインク全質量に対して、0.8質量%以上、5.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット製版方法。 - 前記樹脂微粒子の酸価が、30mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット製版方法。
- 前記樹脂微粒子の酸の対塩が、アルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット製版方法。
- 前記アルカリ金属塩が、ナトリウム塩であることを特徴とする請求項3記載のインクジェット製版方法。
- 前記高分子化合物の主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、かつケン化度が77%以上、99%以下で、重合度が200以上、4000以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット製版方法。
- 印刷用版材上に前記版形成用インクを付着させた後、活性エネルギー線を照射して、像形成を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット製版方法。
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