JP5381260B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5381260B2
JP5381260B2 JP2009095666A JP2009095666A JP5381260B2 JP 5381260 B2 JP5381260 B2 JP 5381260B2 JP 2009095666 A JP2009095666 A JP 2009095666A JP 2009095666 A JP2009095666 A JP 2009095666A JP 5381260 B2 JP5381260 B2 JP 5381260B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carriage
scanning
movement start
start position
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009095666A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010241091A (ja
Inventor
裕也 木本
直樹 大友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2009095666A priority Critical patent/JP5381260B2/ja
Publication of JP2010241091A publication Critical patent/JP2010241091A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5381260B2 publication Critical patent/JP5381260B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、簡易かつ安価に画像を記録できる画像記録手段として、インクジェット方式を用いた画像記録装置が知られている。このインクジェット方式を用いた画像記録装置(以下、インクジェット記録装置という)は、インクジェットヘッドが搭載されたキャリッジを走査させつつインクジェットヘッドのノズルから微小なインク滴を記録媒体へ吐出することにより、所望の画像を記録するものである。
このインクジェット記録装置では、近年、特に印字(画像記録)の高速化が進んでおり、これに伴い、キャリッジに搭載されるインクジェットヘッド数が増加されてキャリッジの重量が増える傾向にある。キャリッジに搭載されるインクジェットヘッド数が増えると、インク供給部材やノズルの駆動基板に加え、他のインクジェットヘッドとの着弾位置を合わせるための機構なども併せて増設する必要があるため、キャリッジの重量は益々増加する。
ところで、いわゆるシャトル型のインクジェット記録装置では、一般に、2つのプーリに張架された無端状の駆動ベルトにキャリッジを接続し、この駆動ベルトを走行させることによってキャリッジを走査させている。このようなキャリッジの駆動構成では、キャリッジを走査させると駆動ベルトに伸びが生じる。この駆動ベルトの伸びは、キャリッジの加速時には大きくなり定速走行に移ると少し戻る、といった不安定な挙動の後に一定になって安定する。
そして、駆動ベルトに上記の不安定な伸びが生じている状態でインクジェットヘッドが印字動作を行うと、キャリッジの位置制御に当該伸び分の誤差が生じる結果、記録される画像に乱れを生じてしまう。この駆動ベルトの不安定な伸びは、キャリッジが重いほど大きくなるため、上述のように重量が増加されたキャリッジを用いると画像の乱れも大きくなってしまう。更に、この駆動ベルトの不安定な伸びは、張力が作用している部分がより長い場合にも大きくなる。
そこで、駆動ベルトの長さ寸法を検出し、検出された長さ寸法に応じて駆動源の駆動力を調整することにより、駆動ベルトの走行動作を安定させる方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
特開2002−172824号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、駆動ベルトの長さ寸法を検出するための検出手段や駆動力の調整手段といった部品を新たに設ける必要があり、装置の構成が複雑になってしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、簡易な構成で画像の乱れを抑制することのできるインクジェット記録装置の提供を課題とする。
前記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
インク滴を吐出するインクジェットヘッドが搭載されて所定の走査方向へ走査されるキャリッジと、
前記キャリッジを走査させるための走査駆動源と、
前記走査方向に延在するよう張架され前記キャリッジ及び前記走査駆動源に接続されて、前記走査駆動源の駆動力を張力として前記キャリッジに伝達して当該キャリッジを走査させる無端状の駆動力伝達部材と、
を備えるインクジェット記録装置であって、
前記キャリッジは、
前記インク滴を記録媒体に吐出する印字領域と、第1の移動開始位置と、前記印字領域に対して前記第1の移動開始位置と反対側に配設されるとともに当該第1の移動開始位置よりも前記印字領域までの前記走査方向の距離が長い第2の移動開始位置と、へ移動可能であり、
前記走査駆動源は、
前記印字領域に対して前記第2の移動開始位置と同じ側で、前記駆動力伝達部材に接続され
前記駆動力伝達部材は、
前記第1の移動開始位置から前記第2の移動開始位置へ向けて前記キャリッジを走査させるときに主たる張力が作用する第1の部分と、当該第1の部分以外の第2の部分とで異なる材料によって形成され、
前記第2の部分が前記第1の部分よりも伸びにくい材料で形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記第1の移動開始位置は、前記キャリッジを待機させるキャリッジ待機部に対応する前記走査方向の位置であり、
前記第2の移動開始位置は、前記インクジェットヘッドのメンテナンスを行うヘッドメンテナンス部に対応する前記走査方向の位置であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記駆動力伝達部材は、ベルト又はワイヤロープであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、走査駆動源は、印字領域に対して、キャリッジの2箇所の移動開始位置のうち印字領域までの走査方向の距離が長い第2の移動開始位置と同じ側で、無端状の駆動力伝達部材(駆動ベルト)に接続されるので、キャリッジを第1の移動開始位置から第2の移動開始位置へ向けて走査させる走査Aのときよりも、第2の移動開始位置から第1の移動開始位置へ向けて走査させる走査Bのときの方が、駆動ベルトのうち主たる張力が作用する張力作用部分の長さが長くなるとともに、各移動開始位置から印字領域までのキャリッジの助走距離も長くなる。
これにより、キャリッジの助走距離がより短い走査Aのときには、駆動ベルトの張力作用部分の長さをより短くして駆動ベルトの伸びをより小さくする一方で、駆動ベルトの伸びがより大きくなる走査Bのときには、キャリッジの助走距離をより長くして駆動ベルトの伸びが安定するまでの時間の余裕を伸ばすことができる。したがって、それぞれの移動開始位置から印字領域までのキャリッジの助走の間に、駆動ベルトの伸びをより小さくするか、或いは安定しやすくすることができ、従来に比較して、印字領域で記録される画像の乱れを抑制することができる。
また、走査駆動源が駆動ベルトに接続される側を選択するだけで上記の効果が得られるので、従来と異なり、駆動ベルトの長さ寸法を検出するための検出手段や駆動力の調整手段といった部品を新たに設ける必要がなく、簡易な構成とすることができる。
また、駆動ベルトは、上記走査Aのときに主たる張力が作用する第1の部分と、当該第1の部分以外の第2の部分とで異なる材料によって形成され、第2の部分が第1の部分よりも伸びにくい材料で形成されているので、走査Aのときよりも駆動ベルトの張力作用部分の長さが長くなる走査Bのときには、この張力作用部分は第2の部分を含んだ部分となる。したがって、走査Aのときよりも大きくなりやすい走査Bでの駆動ベルトの伸びをより小さくすることができ、印字領域で記録される画像の乱れを一層抑制することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 キャリッジの正面図である。 ヘッドメンテナンス部の斜視図である。 駆動部の斜視図である。 従動部の(a)斜視図であり、(b)上面図である。 キャリッジがホームポジションからメンテナンス位置へ向けて走査された場合のインクジェット記録装置の要部を示す模式図である。 キャリッジがメンテナンス位置からホームポジションへ向けて走査された場合のインクジェット記録装置の要部を示す模式図である。 助走時のキャリッジの走査速度を示すグラフである。 インクジェット記録装置の別例を示す模式図である。 インクジェット記録装置の他の別例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置1の斜視図である。
この図に示すように、インクジェット記録装置1は、主に、搬送部2と、主走査部3とから構成されている。
搬送部2の上部には、図示しない記録媒体を裏面側から支持しながら矢印Zの方向(以下、搬送方向Zという)に搬送するための無端状の搬送ベルト21が配設されている。記録媒体としては、紙や布帛のほか、樹脂フィルムや金属類等を用いることが可能であり、特に限定されない。
搬送部2の搬送ベルト21上方には、主走査部3が配設されている。主走査部3は、インクジェット記録装置1の各部の動作を制御する図示しないCPUを備えている。主走査部3の内部には、棒状のガイドレール31,31が矢印Xの方向(以下、主走査方向Xという)へ延在するように配設されており、このガイドレール31,31には、略筐体状のキャリッジ32が主走査方向Xへ往復移動自在に支持されている。また、主走査部3の内部には、キャリッジ32を走査させるためのキャリッジ駆動機構5が設けられている。このキャリッジ駆動機構5については後に詳細に説明する。
キャリッジ32には、図2に示すように、画像記録時にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)等の各色のインク滴Iを吐出する複数のノズル321が配設された記録ヘッド320が複数台搭載されており、本実施形態では、1台だけの列と矢印Yの方向(以下、副走査方向Yという)へ2台並べた列とを交互に主走査方向Xへ16列配列させるようにして合計24台(8色×3セット)搭載されている。この記録ヘッド320の下面はキャリッジ32から露出されており、複数のノズル321が副走査方向Yへ配列されたノズル面320aを形成している。
キャリッジ32の移動可能範囲の中央部分は、図1に示すように、インク滴Iが吐出されて記録媒体に画像が記録される印字領域Tとされており、キャリッジ32の移動可能範囲であって印字領域T外の一端側(図1の左側)は、キャリッジ32のホームポジションP1(図6参照)とされている。ホームポジションP1には、キャリッジ32を待機させるキャリッジ待機部33が設けられている。キャリッジ32は、稼動停止時等にホームポジションP1に移動して、ノズル321がキャリッジ待機部33の図示しない保湿キャップで覆われることにより、ノズル321の乾燥が防止されるようになっている。また、ホームポジションP1から印字領域Tまでの主走査方向Xの距離L1(図6参照)は、印字領域T内での所定の走査速度までキャリッジ32を加速でき、且つ、装置をコンパクトに構成するために極力短くされた所定の距離となっている。
キャリッジ32の移動可能範囲であって印字領域T外の他端側(図1の右側)には、記録ヘッド320のメンテナンスを行うヘッドメンテナンス部4が配設されている。ヘッドメンテナンス部4は、キャリッジ32が走査される高さよりも下方に配設されており、キャリッジ32が当該ヘッドメンテナンス部4上方のメンテナンス位置P2(図7参照)に移動することで所定のメンテナンス作業が行われるようになっている。また、ホームポジションP1とこのメンテナンス位置P2とは、後述するように、印字領域Tからそれぞれ異なる距離を空けて当該印字領域Tを挟むように主走査方向Xに並設されている。
このヘッドメンテナンス部4は、図3に示すように、フラッシング部41と、ノズル欠検知部42と、ヘッドクリーニング部43と、サクション部44とを、主走査方向Xに沿ってこの順に備えている。これらは、画像記録時の使用頻度が高いものから順番に印字領域Tから離間するよう配置されており、このような配置により、画像記録時間の短縮が図られている。
このうち、フラッシング部41は、廃液受け411と、この廃液受け411内に設けられた図示しないインク吸収体とを備えている。このフラッシング部41では、廃液受け411の鉛直上方に移動させたキャリッジ32のノズル321から通常の描画時よりも所定値だけ高い圧力でインク滴Iを空吐出するフラッシングが行われることにより、当該ノズル321の乾燥が防止される。このフラッシングは、画像記録時にキャリッジ32が印字領域Tを1回横断する1スキャン毎に、全ての記録ヘッド320のノズル321に対して行われる。
ノズル欠検知部42は、レーザー光を発光する発光部421と、このレーザー光を受光する受光部422と、レーザー光の下方に配設されたインク受け423とを備えている。このノズル欠検知部42では、鉛直上方に移動させたキャリッジ32のノズル321からレーザー光に向けてインク滴Iを吐出させ、このインク滴Iによってレーザー光が遮蔽されるか否かを受光部422で検知することにより、ノズル321からのインク滴Iの吐出/非吐出が検出される。レーザー光を通過したインク滴Iは、インク受け423内の図示しないインク吸収体に着弾して吸収される。このノズル欠検知部42でのインク滴Iの検出は、ノズル321の目詰まりを確認するために、画像記録時に定期的に行われる。
ヘッドクリーニング部43は、下部が洗浄液に浸されたクリーニングローラ431を備えている。このヘッドクリーニング部43では、鉛直上方に移動させたキャリッジ32のノズル面320aにクリーニングローラ431を当接させ回転させることにより、このクリーニングローラ431が洗浄液を掬い上げつつノズル面320aの汚れを拭き取って、当該ノズル面320aが洗浄される。このヘッドクリーニング部43でのノズル面320aの洗浄は、主に、インク滴Iの軽度の吐出曲がりや弱出射が確認されたときに行われる。
サクション部44は、各記録ヘッド320のノズル面320aを覆うための複数のキャップ部材441を備えている。このサクション部44では、鉛直上方に移動させたキャリッジ32の全てのノズル面320aをキャップ部材441で覆った後、当該各キャップ部材441と連通された図示しない吸引ポンプを駆動させることにより、ノズル321内のインクや異物が吸引除去される。このサクション部44でのノズル321内の吸引は、ノズル321の目詰まりが発生したときに行われる。
続いて、キャリッジ駆動機構5の構成について、図4,図5を参照して説明する。
図4は、後述する駆動部51の斜視図であり、図5(a)は、後述する従動部52の斜視図であり、図5(b)は、従動部52の上面図である。なお、図4ではカバーを外した状態の駆動部51だけを示しており、図5(b)では駆動ベルト53の図示を省略している。
キャリッジ駆動機構5は、図1に示すように、ガイドレール31,31の他端(図1の右側)に設けられた駆動部51と、ガイドレール31,31の一端(図1の左側)に設けられた従動部52と、主走査方向Xに延在するよう駆動部51及び従動部52に張架された駆動ベルト53とを備えている。
このうち、駆動部51は、図4に示すように、キャリッジ32の走査駆動源である駆動モータ511と、駆動モータ511のモータ軸(図示せず)に同心状に固定された図示しないモータプーリと、モータプーリの上方に配設された1次減速プーリ512と、1次減速プーリ512よりも小径であり当該1次減速プーリ512に同心状に固定された2次減速プーリ513と、2次減速プーリ513の上方に配設された最終減速プーリ514と、最終減速プーリ514に同心状に固定され駆動ベルト53が張架された駆動プーリ515とを備えている。また、駆動モータ511のモータプーリと1次減速プーリ512とには1次回転ベルト516が張架され、2次減速プーリ513と最終減速プーリ514とには2次回転ベルト517が張架されている。
この駆動部51では、上記の構成により、駆動モータ511のモータ軸が回転駆動されると、その駆動力がモータプーリから1次回転ベルト516を介して1次減速プーリ512へ伝達され、更に、1次減速プーリ512に固定された2次減速プーリ513から2次回転ベルト517を介して最終減速プーリ514に伝達される。こうして、最終減速プーリ514に固定された駆動プーリ515が回転駆動され、この駆動プーリ515に張架された駆動ベルト53を走行させる。
また、駆動部51は、駆動モータ511及び2次減速プーリ513をそれぞれ上下方向へ移動可能に構成されている。これにより、駆動モータ511を上下方向へ移動させて1次回転ベルト516の張力が調整できるとともに、2次減速プーリ513を上下方向へ移動させて2次回転ベルト517の張力が調整できるようになっている。
従動部52は、図5(a),(b)に示すように、駆動ベルト53が張架された従動プーリ521と、従動プーリ521の下側半分ほどを覆うとともに当該従動プーリ521を支持する第1カバー部材522と、第1カバー部材522の外側を覆う第2カバー部材523と、を備えている。このうち、第1カバー部材522は、上下方向に挿通された支点軸524によって第2カバー部材523に支持されており、この支点軸524を中心に副走査方向Yへ揺動可能に構成されている。また、第2カバー部材523には、主走査方向Xに沿って配設された張力調整ねじ525が主走査方向Xの一端側の側壁に螺合されるとともに、副走査方向Yに沿って配設された偏り調整ねじ526,526が前面側の側壁に螺合されている。
この従動部52では、張力調整ねじ525の底面を第1カバー部材522に突き当てて当該第1カバー部材522と併せて従動プーリ521の主走査方向Xの位置を移動させることにより、駆動ベルト53の張力を調整できるようになっている。また、偏り調整ねじ526,526の底面を第1カバー部材522に突き当てて支点軸524を中心に当該第1カバー部材522と併せて従動プーリ521を副走査方向Yへ揺動させることにより、駆動ベルト53の副走査方向Yへの偏りを調整できるようになっている。
駆動ベルト53は、図4,図5に示すように、駆動部51の駆動プーリ515と従動部52の従動プーリ521とに張架された無端状のベルトであり、キャリッジ32と固定接続されている。この駆動ベルト53は、駆動プーリ515を介して駆動モータ511と接続され、駆動モータ511の駆動力を張力としてキャリッジ32に伝達して当該キャリッジ32を主走査方向Xへ走査させる。
また、駆動ベルト53は、ホームポジションP1からメンテナンス位置P2へ向けてキャリッジ32を走査させるときに主たる張力が作用する第1ベルト部分53aと、当該第1ベルト部分53a以外の第2ベルト部分53bとで異なる材料によって形成されており、第2ベルト部分53bが第1ベルト部分53aよりも伸びにくい材料で形成されている(図6,7参照)。このような第1ベルト部分53a及び第2ベルト部分53bの材料としては、例えば、以下の表1に示す組合せのものを使用することができる。なお、表1において、ベルト芯体とは駆動ベルト53の芯をなす複数のコード状のものであり、ベルト基材とはベルト芯体の表面を被覆するものである。
Figure 0005381260
続いて、本発明に係るインクジェット記録装置1の作用について、図6,図7を参照して説明する。
図6は、キャリッジ32がホームポジションP1からメンテナンス位置P2へ向けて走査された場合のインクジェット記録装置1の要部を示す模式図であり、図7は、キャリッジ32がメンテナンス位置P2からホームポジションP1へ向けて走査された場合のインクジェット記録装置1の要部を示す模式図である。
インクジェット記録装置1では、図6,図7に示すように、画像記録が行われていないときは勿論、画像記録中であっても印字領域Tでの所定の走査速度までキャリッジ32を加速する必要があるため、キャリッジ32はホームポジションP1又はメンテナンス位置P2に移動した状態となっている。したがって、画像記録が行われるときには、キャリッジ32は、ホームポジションP1又はメンテナンス位置P2から印字領域Tに向かって移動を開始する。
ここで、ホームポジションP1から印字領域Tまでの主走査方向Xの距離L1は、上述したように、主にキャリッジ32を加速するための所定の距離となっている。一方、メンテナンス位置P2から印字領域Tまでの最小の主走査方向Xの距離L2は、上述したように全てのノズル321に対する1スキャン毎のフラッシングが少なくとも行われるため、キャリッジ32を加速するための上記所定の距離に、フラッシング部41から印字領域Tまでの距離が加えられた距離となっている。したがって、ホームポジションP1とメンテナンス位置P2とは、印字領域Tまでの距離L1と距離L2とがそれぞれ異なっており、メンテナンス位置P2から印字領域Tまでの距離L2の方が長くなっている。
そして、キャリッジ32は、ホームポジションP1からメンテナンス位置P2へ向けて移動を開始した場合には、駆動ベルト53のうち第1ベルト部分53aに主たる張力が作用して走査され(走査A)、メンテナンス位置P2からホームポジションP1へ向けて移動を開始した場合には、駆動ベルト53のうち第2ベルト部分53bと第1ベルト部分53aの一部とに主たる張力が作用して走査される(走査B)。なお、主たる張力とは、駆動ベルト53に作用する張力のうち、キャリッジ32を牽引するための張力であって、他の駆動ベルト53部分に作用する張力よりも大きな張力を指している。
このとき、駆動ベルト53は印字領域Tに対してメンテナンス位置P2と同じ側で駆動プーリ515を介して駆動モータ511と接続されているため、走査Aのときよりも走査Bのときの方が、駆動ベルト53のうち主たる張力が作用する張力作用部分の長さが長くなるとともに、ホームポジションP1とメンテナンス位置P2との各移動開始位置から印字領域Tまでのキャリッジ32の助走距離も長くなる(距離L2>距離L1)。
これにより、キャリッジ32の助走距離がより短い走査Aのときには、駆動ベルト53の張力作用部分の長さをより短くして駆動ベルト53の伸びをより小さくする一方で、駆動ベルト53の伸びがより大きくなる走査Bのときには、キャリッジ32の助走距離をより長くして駆動ベルト53の伸びが安定するまでの時間の余裕を伸ばすことができる。
このときのキャリッジ32の走査速度は、例えば図8に示すように、走査Aのときの方が走査Bのときよりも短い時間で所定の走査速度に達しているとともに、駆動ベルト53の不安定な伸びによるバラつきも少なくなっている。
以上のように、本発明に係るインクジェット記録装置1によれば、キャリッジ32の助走距離がより短い走査Aのときには、駆動ベルト53の張力作用部分の長さをより短くして駆動ベルト53の伸びをより小さくする一方で、駆動ベルト53の伸びがより大きくなる走査Bのときには、キャリッジ32の助走距離をより長くして駆動ベルト53の伸びが安定するまでの時間の余裕を伸ばすことができる。したがって、それぞれの移動開始位置から印字領域Tまでのキャリッジ32の助走の間に、駆動ベルト53の伸びをより小さくするか、或いは安定しやすくすることができ、従来に比較して、印字領域Tで記録される画像の乱れを抑制することができる。
また、駆動モータ511が駆動ベルト53に接続される側を選択するだけで上記の効果が得られるので、従来と異なり、駆動ベルト53の長さ寸法を検出するための検出手段や駆動力の調整手段といった部品を新たに設ける必要がなく、簡易な構成とすることができる。
また、駆動ベルト53は、走査Aのときに主たる張力が作用する第1ベルト部分53aと第2ベルト部分53bとで異なる材料によって形成され、第2ベルト部分53bが第1ベルト部分53aよりも伸びにくい材料で形成されているので、走査Aのときよりも駆動ベルト53の張力作用部分の長さが長くなる走査Bのときには、この張力作用部分は第2ベルト部分53bを含んだ部分となる。したがって、走査Aのときよりも大きくなりやすい走査Bでの駆動ベルト53の伸びをより小さくすることができ、印字領域Tで記録される画像の乱れを一層抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
例えば、上記実施形態では、ホームポジションP1とメンテナンス位置P2とで印字領域Tに対して異なる側に配置されることとして説明したが、図9に示すように、ホームポジションP1とメンテナンス位置P2とが印字領域Tに対して同じ側に配置されてもよいし、図10に示すように、サクション部44がキャリッジ待機部33を兼ねることでホームポジションP1がメンテナンス位置P2に含まれるように配置されてもよい。これらの場合でも、印字領域Tの左右に対してキャリッジ32の助走距離がそれぞれ設定されるため、これらの助走距離のうちの長い方と同じ左右いずれかの側で、駆動ベルト53に駆動モータ511(駆動プーリ515)を接続すればよい。
また、駆動ベルト53は、ベルト状のものに限定されず、例えばワイヤロープであってもよい。
1 インクジェット記録装置
4 ヘッドメンテナンス部
32 キャリッジ
33 キャリッジ待機部
53 駆動ベルト(駆動力伝達部材)
53a 第1ベルト部分(第1の部分)
53b 第2ベルト部分(第2の部分)
320 記録ヘッド(インクジェットヘッド)
511 駆動モータ(走査駆動源)
I インク滴
1,L2 距離(走査方向の距離)
1 ホームポジション(第1の移動開始位置)
2 メンテナンス位置(第2の移動開始位置)
T 印字領域
X 主走査方向(走査方向)

Claims (3)

  1. インク滴を吐出するインクジェットヘッドが搭載されて所定の走査方向へ走査されるキャリッジと、
    前記キャリッジを走査させるための走査駆動源と、
    前記走査方向に延在するよう張架され前記キャリッジ及び前記走査駆動源に接続されて、前記走査駆動源の駆動力を張力として前記キャリッジに伝達して当該キャリッジを走査させる無端状の駆動力伝達部材と、
    を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記キャリッジは、
    前記インク滴を記録媒体に吐出する印字領域と、第1の移動開始位置と、前記印字領域に対して前記第1の移動開始位置と反対側に配設されるとともに当該第1の移動開始位置よりも前記印字領域までの前記走査方向の距離が長い第2の移動開始位置と、へ移動可能であり、
    前記走査駆動源は、
    前記印字領域に対して前記第2の移動開始位置と同じ側で、前記駆動力伝達部材に接続され
    前記駆動力伝達部材は、
    前記第1の移動開始位置から前記第2の移動開始位置へ向けて前記キャリッジを走査させるときに主たる張力が作用する第1の部分と、当該第1の部分以外の第2の部分とで異なる材料によって形成され、
    前記第2の部分が前記第1の部分よりも伸びにくい材料で形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1の移動開始位置は、前記キャリッジを待機させるキャリッジ待機部に対応する前記走査方向の位置であり、
    前記第2の移動開始位置は、前記インクジェットヘッドのメンテナンスを行うヘッドメンテナンス部に対応する前記走査方向の位置であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記駆動力伝達部材は、ベルト又はワイヤロープであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
JP2009095666A 2009-04-10 2009-04-10 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP5381260B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009095666A JP5381260B2 (ja) 2009-04-10 2009-04-10 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009095666A JP5381260B2 (ja) 2009-04-10 2009-04-10 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010241091A JP2010241091A (ja) 2010-10-28
JP5381260B2 true JP5381260B2 (ja) 2014-01-08

Family

ID=43094681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009095666A Expired - Fee Related JP5381260B2 (ja) 2009-04-10 2009-04-10 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5381260B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITMI20102479A1 (it) * 2010-12-30 2012-07-01 Telecom Italia Spa Ink-jet printer for printing on cards
JP2013056463A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Seiko Epson Corp ラインインクジェットプリンター
JP7225913B2 (ja) 2019-02-28 2023-02-21 カシオ計算機株式会社 印刷装置
JP7298420B2 (ja) * 2019-09-25 2023-06-27 セイコーエプソン株式会社 移動機構及び印刷装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01112956U (ja) * 1988-01-27 1989-07-28
JPH01141053U (ja) * 1988-03-22 1989-09-27
JPH0542743A (ja) * 1991-08-13 1993-02-23 Star Micronics Co Ltd プリンタのスペーシング機構の制御方法
JP3837995B2 (ja) * 2000-04-04 2006-10-25 セイコーエプソン株式会社 定期フラッシング前におけるインク滴吐出検査の実行

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010241091A (ja) 2010-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594103B2 (ja) 画像形成装置および不良ノズル検知方法
JP5381260B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2009196344A (ja) 液体吐出装置
JP2011161897A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP6805578B2 (ja) インクジェット記録装置
US20100067938A1 (en) Image forming apparatus with reciprocally movable carriage
JP5892061B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6784051B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2008213252A (ja) 液体噴射装置
JP2017193054A (ja) インクジェット記録装置
JP5316112B2 (ja) 画像形成装置
JP2012148432A (ja) インクジェット記録装置
JP2021016969A (ja) インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタの制御方法
JP6135103B2 (ja) 画像形成装置
JP2017030166A (ja) インクジェット印刷装置
JP5874719B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5573783B2 (ja) インクジェット記録装置
US9421774B2 (en) Inkjet recording apparatus and recording head maintenance method
JP2012011562A (ja) 液体噴射装置
JP6747196B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4352248B2 (ja) 記録装置
JP2019181873A (ja) 液体吐出装置
JP2005161796A (ja) ワイピング機構及び該機構を用いるインクジェット記録装置
JP6803245B2 (ja) インクジェット印刷装置
US10220613B2 (en) Ink-jet printer

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121218

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20121218

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees