JP2005161796A - ワイピング機構及び該機構を用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

ワイピング機構及び該機構を用いるインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【目的】ワイパーが装着された移動ブロックを平行移動させるときの左右の位相ずれを無くし、ワイパーの移動を円滑にすることで記録ヘッドの吐出口面を安定した状態で払拭できるインクジェット記録装置のワイピング機構を提供する。
【構成】駆動プーリ65とアイドラプーリ66とを回ってエンドレスに張架された1本の長尺部材68を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部69a、69bを形成し、ワイパー61が装着された移動ブロック70を平行パス部69a、69bの同方向移動部分に連結し、駆動プーリを回転させて移動ブロックを平行移動させることによりワイパーで記録手段の吐出口面を払拭する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被記録材へインクを吐出して記録を行うための記録手段の吐出口面をワイパーで払拭するためのワイピング機構、並びに、該ワイピング機構を用いるインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、記録手段としての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを吐出して記録を行うものである。このようなインクジェット記録装置においては、微細な吐出口からインクを吐出して記録を行うことから、吐出口の目詰まりや吐出口面上の付着物などによって吐出不良になり、記録画像の画質低下という不都合が生じることがある。このような不都合を解消するための手段として吐出回復装置が使用されている。この吐出回復装置としては、記録ヘッドの吐出口の保護及びインク蒸発防止のためのキャッピング機構、記録ヘッドの吐出口からインクを吸引するための吸引機構、記録ヘッドの吐出口面を払拭するためのワイピング機構などを備えたものが使用されている。(例えば特許文献1参照)。
特開平10−217494号公報
前記キャッピング機構は、記録ヘッドの吐出口面を保護したり、記録ヘッドの吐出口を密閉してインク溶剤の蒸発に伴うインクの増粘や固着を防止するためにキャップで吐出口面を覆うためのものである。前記吸引機構は、吐出口をキャッピング(密閉)した状態で前記キャップに接続された吸引ポンプ等の負圧発生手段を作動させてキャップ内空間に負圧を作用させることにより吐出口からインクと共に固着インクや気泡などの異物を吸引除去するためのものである。前記ワイピング機構は、ゴム状弾性材で形成されたブレード等から成るワイパーを吐出口面に摺擦させることで該吐出口面上のインクやほこり等の異物(付着物)を払拭(拭き取り清掃)するためのものである。
図5は本発明を適用する前のインクジェット記録装置のワイピング機構の一例を示す模式的斜視図である。図5において、記録手段110は4本のラインタイプの記録ヘッド111(111a、111b、111c、111d)で構成されており、記録手段110は不図示の昇降手段によって上下方向に移動可能に装着されている。その場合、記録動作時には最下位の位置にセットされ、各記録ヘッド111の吐出口面を払拭するワイピング動作時には図5中の二点鎖線で示す位置まで上昇させられる。図示の例では、前記吐出口面は下面に選定されており、この吐出口面には所定ピッチで配列された複数の吐出口から成る吐出口列が形成されている。
図5において、各記録ヘッド111の吐出口面を払拭するためのワイピング機構は、互いに平行に配置された2つの環状の長尺部材(タイミングベルトやワイヤーロープ等)115a、115bを使用し、各記録ヘッド111に対応するワイパー116(116a、116b、116c、116d)が取り付けられた移動ブロック117の両側端部を長尺部材115a、115bに係止し、2つの長尺部材を同期駆動して移動ブロック117を平行移動させることにより各ワイパー116によって各記録ヘッド111の吐出口面を払拭(ワイピング)するように構成されている。
図5のワイピング機構においては、駆動シャフト(駆動プーリ軸)118の両端部に駆動プーリ119a、119bが固定されており、一方の駆動プーリ119aと従動プーリ(アイドラプーリ)120aとの間に環状のタイミングベルト(長尺部材)115aが張架され、他方の駆動プーリ119bと他方の従動プーリ(アイドラプーリ)120bとの間にもう1本の環状のタイミングベルト(長尺部材)115bが張架されている。2本のタイミングベルト115a、115bは所定の間隔をおいて互いに平行に配置されている。そして、モータ121により、減速用ギア列122を介して、駆動プーリ119a、119bを回転駆動することで、平行に配置された2本のタイミングベルト115a、115bを走行駆動し、該2本のタイミングベルトで支持された移動ブロック117及び各ワイパー116を平行移動させるように構成されている。
図示の例では、複数(4個)の記録ヘッド111a〜111dのそれぞれの吐出口面をワイピングするための4個のワイパー116a〜116dがそれぞれのワイパーホルダ123a〜123dを介して1個の(共通の)移動ブロック117に取り付けられている。各ワイパー116は、弾性変形可能なゴム状弾性材の板状のブレードで構成されている。そこで、モータ121の回転及び回転方向を制御して移動ブロック117を両矢印X方向に平行移動させることにより、各ワイパー116によって対応する記録ヘッド111の吐出口面を払拭(拭き取り清掃)することができる。
しかしながら、図5に示すような既提案に係るインクジェット記録装置のワイピング機構においては、次のような技術的課題が残されている。すなわち、移動ブロック117に複数枚のワイパー116を装着する場合には、各ワイパー116のワイピング負荷が異なるために移動ブロック117に対して左右方向に不均等な力が作用し、移動ブロック117の両端部を案内支持する左右の案内レール(不図示)の摺動負荷が異なるために、移動ブロック117の動きが不安定になることがある。また、左右の案内レールのインクミストによる汚れ方が偏ったものになったり、ゴミ等による外部要因によって、2本のタイミングベルト115a、115bのうちの片側のタイミングベルトのベルト移動にひっかかりが生じ、高負荷になることもある。
また、2本のタイミングベルト115a、115dを駆動するための2個の駆動プーリ119a、119bが取り付けられた駆動シャフト(駆動プーリ軸)118が長いため、該駆動シャフト118の捩れなどにより移動ブロック117の左右に位相ずれが発生するという不都合が生じることもある。特に、片側のタイミングベルト115の停止及び反転切り換えを機械的に行う場合、時間と共に、2本のタイミングベルト115a、115bに位相ずれが発生する。以上のようなアンバランスのために移動ブロック117が傾き、上記案内レールとの間にひっかかりが生じ、移動不能になる可能性もある。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ワイパーを搭載した移動ブロックを移動させるときの左右の位相ずれを無くしてワイパーの円滑な移動を確保することで、記録手段の吐出口面を安定した状態で払拭することができるワイピング機構、並びに該ワイピング機構を用いるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明(請求項1)は、上記目的を達成するため、被記録材へインクを吐出して記録を行うための記録手段の吐出口面をワイパーで払拭するためのインクジェット記録装置のワイピング機構において、駆動プーリとアイドラプーリとを回ってエンドレスに張架された1本の長尺部材を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部を形成し、ワイパーが装着された移動ブロックを前記平行パス部の同方向移動部分に連結し、前記駆動プーリを回転させて前記移動ブロックを平行移動させることにより前記ワイパーで記録手段の吐出口面を払拭することを特徴とする。
他の本発明(請求項6)は、上記目的を達成するため、被記録材へインクを吐出して記録を行うための記録手段と、該記録手段の吐出口面を払拭するためのワイピング機構とを備えたインクジェット記録装置において、前記ワイピング機構は、駆動プーリとアイドラプーリとを回ってエンドレスに張架された1本の長尺部材を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部を形成し、ワイパーが装着された移動ブロックを前記平行パス部の同方向移動部分に連結し、前記駆動プーリを回転させて前記移動ブロックを平行移動させることにより前記ワイパーで記録手段の吐出口面を払拭することを特徴とする。
本発明によれば、駆動プーリとアイドラプーリとを回ってエンドレスに張架された1本の長尺部材を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部を形成し、ワイパーが装着された移動ブロックを前記平行パス部の同方向移動部分に連結し、前記駆動プーリを回転させて前記移動ブロックを平行移動させることにより前記ワイパーで記録手段の吐出口面を払拭する構成にするので、ワイパーを搭載した移動ブロックを移動させるときの左右の位相ずれを無くしてワイパーの円滑な移動を確保することで、記録手段の吐出口面を安定した状態で払拭することができるワイピング機構、並びに該ワイピング機構を用いるインクジェット記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示す。図1は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の各動作時の状態を示す模式的側面図であり、(a)は記録時の状態を示し、(b)は記録時の状態から記録手段を上昇させた時の状態を示し、(c)は(b)の状態からキャッピング機構を水平方向に移動させた時の状態を示し、(d)は(c)の状態から記録手段を下降させて該記録手段をキャッピング機構によりキャッピングした時の状態を示す。本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置は、記録手段(その吐出口)から記録紙等の被記録材へインクを吐出して記録を行うものである。
図1において、記録手段10は、ヘッドホルダ12に取り付けられた4本のラインタイプのインクジェット記録ヘッド11(11a、11b、11c、11d)で構成されている。各記録ヘッド11は、被記録材Pの搬送方向Aの所定間隔ごとの位置に長手方向が該搬送方向Aと交差する姿勢で取り付けられている。記録手段10の各記録ヘッド11a〜11dの下側面には、複数の吐出口から成る吐出口列が形成された吐出口面13a〜13dが設けられている。各記録ヘッド11の吐出口13と対向(対面)する位置には記録紙Pを搬送(紙送り)するための搬送機構が設けられている。図示の搬送機構は、搬送駆動ローラ25と搬送従動ローラ26との間に張架されたエンドレスベルトから成る搬送ベルト24を備え、不図示のモータで搬送駆動ローラ25を回転駆動することで供給された記録紙Pを矢印A方向に搬送するように構成されている。
前記搬送機構の図1中の右側には、給紙トレイ27上に積載された記録紙Pを給紙ローラ28によって1枚ずつ搬送ベルト24上に供給するための給紙機構が配設されている。29は給紙トレイ27上の記録紙Pを給紙ローラ28に当接させるための押圧ばねを示す。また、前記搬送機構の図1中の左側には、記録済みの記録紙など搬送ベルト24から排出される被記録材Pを保持するための排紙トレイ30が配設されている。図1に示すインクジェット記録装置では、ヘッド昇降機構31によってヘッドホルダ12の上下位置を調整することにより各記録ヘッド11の高さ位置を制御できるように構成されている。また、各記録ヘッド11a〜11dの近傍には、それぞれの記録ヘッドの吐出口面13a〜13dに当接することでそれぞれの吐出口を密閉するためのキャップ32a〜32dから成るキャッピング機構が配設されている。
図1において、(a)に示す記録動作時には、各記録ヘッド11は下降位置にあり、搬送ベルト24上を搬送(紙送り)される記録紙Pに向けてインクを吐出することにより画像記録が実行される。記録動作を終えると、先ず(b)に示すようにヘッド昇降機構31の作動により記録手段10を上昇させる。次いで、(c)に示すように不図示のモータによって各キャップ32を図示右方向へ所定距離だけ水平移動させることにより、各記録ヘッド11の真下に対応する各キャップ32が位置する状態にする。次いで、ヘッド昇降機構31の作動によって記録手段10を下降させることにより、各記録ヘッド11の吐出口面13をキャップ32に当接させることにより、キャッピング状態にする。記録装置保管時や記録待機時などの非記録時には、キャッピング状態にして吐出口からインク蒸発を抑制するとともに吐出口面の保護を図ることができる。記録を再開する場合は、以上とは逆の操作を行うことで(a)の状態にし、記録動作を開始する。
図2は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置における記録手段(記録ヘッド)昇降機構の一例を一部分解して示す模式的斜視図である。次に、図2を参照して、記録ヘッド11a〜11dの上下位置を制御するためのヘッド昇降機構31の具体的構成例について説明する。図2において、ベース部材35の両側には側壁部35a、35bが形成されており、両側の側壁部35a、35bのそれぞれには、第1の軸心36を中心に回動自在な第1のクランク部材37と第2の軸心38を中心に回動自在な第2のクランク部材39が軸支されている。また、両側の側壁部35a、35bには、昇降モータ42によりピニオン・ギア伝動機構を通して回転駆動される駆動軸43が軸支されている。左右両側の第1のクランク部材37の周囲にはギア部(歯形)41が形成されており、左右のギア部41は駆動軸43の両端部に形成されたギア部(歯形)44が噛み合っている。従って、前記昇降モータ42によって、先ず左右の第1のクランク部材37が同期して回転駆動される。
左右の第2のクランク部材39は、伝動軸45によって同期回転するように連結されている。左右両側において、第1のクランク部材37と第2のクランク部材39とは、それぞれの偏心位置に設けられた第1のピン(クランクピン)46と第2のピン(クランクピン)47とを連結する連接棒48を介して同期回転するように構成されている。また、左右両側の第1のクランク部材37及び第2のクランク部材39のそれぞれには、同じ角度位置で半径方向に延びる長孔から成る係合溝49が形成されている。さらに、ベース部材35の両側の側壁部35a、35bの第1及び第2のクランク部材37、39の各係合溝49に対応する位置には、上下方向に延びるとともに上部から前後方向に延びるように形成されたガイド溝50が設けられている。そして、ヘッドホルダ12の左右両側それぞれの搬送方向所定間隔の位置(合計4箇所)に設けられた係合ピン51が、前記ガイド溝50及び前記係合溝49の双方に摺動自在に係合されている。こうして、昇降モータ42の作動によって、ベース部材35に対する各記録ヘッド11a〜11dの上下方向及び前後方向の位置を所定範囲にわたって制御することができるヘッド昇降機構が構成されている。
図3は本発明を適用したインクジェット記録装置のワイピング機構の実施例1の模式的斜視図である。すなわち、本発明によるワイピング機構は、記録手段10の吐出口面13を払拭(拭き取り清掃)するためのものである。図3において、4本のラインタイプのインクジェット記録ヘッド11a、11b、11c、11dから成る記録手段10は、記録手昇降機構(図2参照)により、実線で示す上昇位置と二点鎖線で示すワイピング位置と不図示の記録位置(通常ではワイピング位置より下降した位置)とを取るように位置制御される。記録手段10の下側には、本実施例に係るワイピング機構60が配設されている。このワイピング機構60は、記録紙等の被記録材(不図示)Pへインクを吐出して記録を行うための各記録ヘッド11a〜11dの吐出口面13a〜13dをワイパー61a〜61dによって払拭(拭き取り清掃)するものである。各ワイパー61a〜61dによる各吐出口面13a〜13dの払拭動作は、各記録ヘッド11a〜11dが上記ワイピング高さに位置しているときに行われる。
そこで、本発明を適用したインクジェット記録装置のワイピング機構60においては、駆動プーリ65とアイドラプーリ66と2個の中間プーリ67a、67bとを回ってエンドレスに張架された1本の長尺部材としてのワイヤ(ワイヤロープ、ステンレスワイヤ等)68を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部69a、69bが形成され、4本の記録ヘッド11a〜11dに対応する4個のワイパー61a〜61dが装着された(取り付けられた)移動ブロック70の両端部が前記平行パス部69a、69bの同方向移動部分に連結されている。図示の例では、各ワイパーワイパー61a〜61dはワイパーホルダ71a〜71dを介して上記移動ブロック70に取り付けられている。上記ワイパー61としては、例えば板状のゴム状弾性材から成るブレードが使用される。
前記駆動プーリ65にはギア部72が形成されており、このギア部72にはワイパー駆動モータ73のモータ軸に固定されたピニオン74が噛み合っている。従って、上記モータ73で上記駆動プーリ65を矢印方向に回転駆動すると、上記ワイヤ(長尺部材)68の各直線部分は矢印で示す方向に移動することになる。そして、上記平行パス部69a、69bが同時に同方向に移動することで、該平行パス部に連結された上記移動ブロック70は両矢印W方向に平行移動することになる。この移動ブロック70の平行移動に伴って上記各ワイパー61a〜61dが矢印W方向(ワイピング方向)平行移動することで、各ワイパーの先端部により各記録ヘッド11a〜11dの吐出口面13a〜13dを払拭することができる。この場合、ワイパーモータ73により駆動プーリ65を回転させる場合のワイヤ68の移動速度は全長にわたっていずれの部位でも同一速度であり、移動ブロック70の両端部が結合される左右の平行パス部69a、69bは同方向に同一速度で移動する部位である。
なお、図示の例では、前記移動ブロック70の両端部は、長尺部材としてのワイヤ68の平行パス部69a、69bに沿って配置された案内レール75a、75bにより、安定した状態で平行移動できるように案内支持されている。そして、前述のように左右の平行パス部69a、69bは同方向に同一速度で移動するので、上記案内レール75a、75bを走行する移動ブロック70の両端部は位相がずれることなくスムーズに往復移動することができる。また、前記移動ブロック70の両端部は、ワイヤ68の平行パス部69a、69bのそれぞれに対して、直接的ではなく、引っ張りコイルばね76(一方のみ図示)を介して連結されている。この引っ張りコイルばね76は、ワイヤ68の長さを調整するとともにに、該ワイヤ(ワイヤロープ)68に所定の張力(ロープテンション)を付与するためのものである。
また、ワイヤ68は上記駆動プーリ65に対して約(n+0.5)ターン(例えば2.5ターン)巻き付けられており、移動ブロック70が停止した時のオーバーランを駆動プーリ65とワイヤロープ68との間の滑りによって吸収する構造となっている。すなわち、前記ワイヤロープ68に所定値以上の張力が作用するときに該ワイヤロープ68を駆動プーリ65に対して滑らせるトルクリミッタが設けられている。前記記録手段10を構成する各記録ヘッド11は前述のようにラインヘッドであり、前記移動ブロック70は各ラインヘッド11の長さ方向(被記録材搬送方向と交差する方向)に移動するように構成されている。また、本実施例では、記録手段10は、異なるインク(例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインク)を使用する複数本(4本)のラインヘッド11で構成されており、これら各色のラインヘッド11のそれぞれに対応する複数(4個)のワイパー61が前記移動ブロック70に装着されている。
以上説明した実施例によれば、1本の長尺部材としてのワイヤ68を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部69a、69bを形成し、ワイパー61が装着された移動ブロック70を平行パス部69a、69bの同方向移動部分に連結し、駆動プーリ65を回転させて移動ブロック70を平行移動させることによりワイパー61で記録手段10の吐出口面13を払拭するように構成するので、ワイパーが装着された移動ブロック70の左右の位相ズレを無くすことができ、複数のワイパー61を使用する場合に各ワイパーの負荷が異なったり、移動ブロック70の左右の摺動負荷が異なる場合でも、移動ブロック70をガタツクことなくスムーズに平行移動させることができ、記録ヘッド11を安定した状態で適切に払拭(ワイピング)することができる。また、従来技術では長尺部材を2本使用していたが、本実施例では1本で済ませることができ、その分コストダウンを図ることができる。
図4は本発明を適用したインクジェット記録装置のワイピング機構の実施例2の模式的斜視図である。本実施例では、長尺部材として、前述の実施例1のワイヤ68の代わりにタイミングベルト88が使用されている。また、本実施例では、前述の実施例1における引っ張りコイルばね76が省略され、移動ブロック70はタイミングベルト(長尺部材)88の左右の平行パス部89a、89bの同方向移動部分に対して直接的に連結されている。また、長尺部材としてタイミングベルト88が使用されるので、駆動プーリとして歯付きのタイミングプーリ85が使用されている。さらに、移動ブロック70がタイミングベルト88に直接的に連結されているため、実施例1のように駆動プーリ65とワイヤロープ68との間の滑りによって移動ブロック70停止時のオーバーランを吸収するトルクリミッタを設ける必要がなく、そのため実施例2ではこの種のトルクリミッタは省略されている。
図4の実施例2は、以上説明した点で図3の実施例1と相違しているが、その他の点では実施例1と実質的に同じ構成を有しており、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。図4の実施例2によれば、前述の実施例1の場合と同様の作用効果が得られる他に、移動ブロック70にワイパー駆動力を伝達する長尺部材としてタイミングベルト88を使用し、駆動プーリとして歯付きのタイミングプーリ85を使用するので、ワイピングのためのワイパー61の駆動を一層確実なものにすることができる。
また、以上の実施例では、ラインタイプのインクジェット記録ヘッド11を用いて副走査のみで記録する場合を例に挙げて説明したが、本発明は、記録ヘッドを被記録材に対して相対移動させながら記録するシリアル記録方式のインクジェット記録装置の場合にも同様に適用することができ、同様の効果を達成できるものである。また、本発明は、1個の記録ヘッドを用いる記録装置、異なる色のインクで記録する複数の記録ヘッドを用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複数の記録ヘッドを用いる階調記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録装置など、記録ヘッドの種類や数がいかなる場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給用チューブ等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。なお、本発明は、インクジェット記録装置が、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手段を使用するものである場合にも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置を示す模式的側面図であり、(a)は記録時の状態を示し、(b)は記録手段を上昇させた時の状態を示し、(c)は(b)の状態からキャッピング機構を水平方向に移動させた時の状態を示し、(d)は(c)の状態から記録手段を下降させてキャッピング機構によりキャッピングした時の状態を示す。 本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置における記録手段昇降機構の一例を一部分解して示す模式的斜視図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置のワイピング機構の実施例1の模式的斜視図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置のワイピング機構の実施例2の模式的斜視図である。 本発明を適用する前のインクジェット記録装置のワイピング機構を例示する模式的斜視図である。
符号の説明
10 記録手段
11(11a〜11d) 記録ヘッド
12 ヘッドホルダ
13(13a〜13d) 吐出口面
24 搬送ベルト
25 搬送駆動ローラ
26 搬送従動ローラ
27 給紙トレイ
28 給紙ローラ
29 押圧ばね
30 排紙トレイ
31 記録手段昇降機構(ヘッド昇降機構)
32(32a〜32d) キャップ
35 ベース部材
35a、35b 側壁部
36 第1の軸心
37 第1のクランク部材
38 第2の軸心
39 第2のクランク部材
41 ギア部(歯形)41
42 昇降モータ
43 駆動軸
44 ギア部(歯形)
45 伝動軸
46 クランクピン
47 クランクピン
48 連接棒
49 係合溝
50 ガイド溝
51 係合ピン
60 ワイピング機構
61(61a〜61d) ワイパー
65 駆動プーリ
66 アイドラプーリ
67a、67b 中間プーリ
68 長尺部材(ワイヤ)
69a、69b 長尺部材の平行パス部
70 移動ブロック
71(71a〜71d) ワイパーホルダ
72 ギア部
73 ワイパーモータ
74 ピニオン
75a、75b 案内レール
85 駆動プーリ
88 長尺部材(タイミングベルト)
89A、89b 平行パス部
A 被記録材搬送方向
W ワイピング方向

Claims (6)

  1. 被記録材へインクを吐出して記録を行うための記録手段の吐出口面をワイパーで払拭するためのインクジェット記録装置のワイピング機構において、
    駆動プーリとアイドラプーリとを回ってエンドレスに張架された1本の長尺部材を屈曲させることにより所定間隔離れた平行パス部を形成し、ワイパーが装着された移動ブロックを前記平行パス部の同方向移動部分に連結し、前記駆動プーリを回転させて前記移動ブロックを平行移動させることにより前記ワイパーで記録手段の吐出口面を払拭することを特徴とするワイピング機構。
  2. 前記長尺部材に所定値以上の張力が作用するときに該長尺部材を駆動プーリに対して滑らせるトルクリミッタを有することを特徴とする請求項1に記載のワイピング機構。
  3. 前記移動ブロックの平行移動を案内するための案内レールを設けることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイピング機構。
  4. 前記記録手段がラインヘッドであり、前記移動ブロックは前記ラインヘッドの長さ方向に移動することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワイピング機構。
  5. 前記記録手段が複数本のラインヘッドで構成され、これらのラインヘッドのそれぞれに対応する複数のワイパーが前記移動ブロックに装着されていることを特徴とする請求項4に記載のワイピング機構。
  6. 記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、請求項1〜5のいずれかに記載のワイピング機構を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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