JP5381188B2 - 弾性表面波素子 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性表面波素子に関し、詳しくは、圧電基板表面の弾性表面波を利用するフィルタや共振子などの弾性表面波素子の温度特性を改善するための技術に関する。
従来、例えば送信帯域と受信帯域の周波数差が小さい移動体通信システムにおいて、受信帯域での減衰量を確保するため、タンタル酸リチウム(LiTaO;LT)やニオブ酸リチウム(LiNbO;LN)などの電気機械結合係数の大きな圧電基板を使用した弾性表面波フィルタが用いられている。しかし、LT基板やLN基板の周波数温度係数(TCF)が大きいため、製造ばらつきを考慮すると、送受信帯域間隔は実質的に非常に小さくなる。そのため、温度特性の改善が望まれている。
温度特性を改善する方策は、次のように種々提案されている。
例えば特許文献1には、圧電基板の表面にフッ素化ポリイミド樹脂を塗布し、フッ素化ポリイミド樹脂により温度特性の傾きを小さくし、周波数の安定性を高めること開示されている。
特許文献2には、圧電基板の裏面に温度特性の高い支持基板を貼り合わせて圧電基板を拘束することで、温度特性改善効果を得ることが開示されている。
特許文献3には、図7の構成図に示すように、LT基板1の表面のIDT(interdigital transducer)型共振器2の周囲の余白領域に、IDT型共振器2を囲むように矩形の保護膜3を形成する。保護膜3は、LT基板1よりも熱膨張係数の小さい石英(SiO)で形成し、基板1の伸縮を保護膜3によって制限することが開示されている。
特開平8−181562号公報 特開平11−55070号公報 特開2003−17980号公報
しかしながら、特許文献1の構造は、温度−周波数特性が二次曲線になる弾性表面波素子について、樹脂が持つ温度−周波数特性を加えることによって温度−周波数特性の頂点温度を変化させるものであり、特定の温度領域でしか周波数の安定性は確保できない。
特許文献2のように圧電基板の裏面に支持基板を貼り合わせる場合、支持基板による拘束が有効に作用するためには圧電基板を薄くする必要がある。しかし、圧電基板を薄膜化することで割れやすいという問題が生じる。
特許文献3の構造は、IDT型共振器2を囲むように保護膜3を形成する必要があり、保護膜3を形成するためにチップ面積を余分に大きくする必要があり、小型化が困難である。
本発明は、かかる実情に鑑み、圧電基板を薄くしなくても温度特性を改善でき、小型化が容易である弾性表面波素子を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した弾性表面波素子を提供する。
弾性表面波素子は、(a)一対の主面を有し、一方の前記主面の外縁は互いに対向する一対の辺を含み、該一対の辺からそれぞれ他方の前記主面に向けて延在する一対の対向面が形成された圧電基板と、(b)前記圧電基板の前記一方の主面に形成され、前記一対の辺に対して実質的に垂直に延在する電極指と該電極指が連結されるバスバーとを含むIDT電極と、(c)前記圧電基板の前記一対の対向面に、前記圧電基板よりも線膨張係数が小さい材料を用いてそれぞれ形成された一対の拘束部とを備える。前記拘束部は、前記圧電基板の前記一方の主面において前記IDT電極による弾性表面波が伝搬する振動領域の両側のみに該弾性表面波が伝搬する方向と平行に形成されている。
上記構成において、圧電基板の一方の主面に形成されるIDT電極の電極指は、圧電基板の一方の主面の一対の辺に対して垂直から少し傾いていても、すなわち略垂直であってもよい。一対の拘束部は、圧電基板よりも線膨張係数が小さい材料を用いて圧電基板の対向面に形成され、IDT電極による弾性表面波が伝搬する振動領域の周囲のうち、弾性表面波が伝搬する方向に実質的に垂直方向の両側に、弾性表面波が伝搬する方向と実質的に平行に延在している。そのため、圧電基板の一方の主面は、弾性表面波が伝搬する方向の伸縮が拘束部によって制限され、弾性表面波が伝搬する状態の変化が抑制され、周波数特性の変化が小さくなる。したがって、弾性表面波素子は、温度特性が改善される。
上記構成によれば、圧電基板の一方の主面の一対の辺から他方の主面に向けて形成された対向面に拘束部が形成されているため、圧電基板の一方の主面は、弾性表面波が伝搬する方向の伸縮が、拘束部により一方の主面に沿って拘束される。そのため、圧電基板を薄くしなくても、温度特性の改善効果が得られる。
また、拘束部は、IDT電極による弾性表面波が伝搬する振動領域の周囲のうち、弾性表面波が伝搬する方向に垂直方向の両側にのみ形成され、弾性表面波が伝搬する方向の両側には形成されない。そのため、振動領域の全周を囲むように拘束部を形成する場合よりも、弾性表面波が伝搬する方向の寸法を小さくすることができ、弾性表面波素子を小型化が容易である。
好ましくは、前記圧電基板の他方の前記主面に形成された支持層をさらに備える。前記支持層の線膨張係数は、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい。
この場合、支持層によって圧電基板の温度変化に伴う伸縮を拘束することで、温度特性をより改善することができる。また、支持層により拘束部の温度変化に伴う伸縮を拘束し、拘束部自体の温度変化に伴う伸縮を小さくすることで、拘束部が圧電基板を拘束する拘束力を高め、温度特性をより改善することができる。
また、圧電基板の一方の主面側に形成された拘束部と圧電基板との線膨張係数により生じる反りの向きと、圧電基板の他方の主面側に形成された支持層と圧電基板との線膨張係数により生じる反りの向きとが逆向きになるため、温度変化に伴う反りを相殺し、全体として反りを軽減することができる。
さらに、支持層によって圧電基板を拘束することにより、温度変化に伴う応力を分散させ、特定個所に応力が集中しないようにすることができる。これによって、弾性表面波素子の信頼性を向上することができる。
本発明の弾性表面波素子は、圧電基板を薄くしなくても温度特性を改善でき、小型化が容易である。
弾性表面波素子の製造工程を示す断面図である。(実施例1) 弾性表面波素子の製造工程を示す断面図である。(実施例2) 弾性表面波素子の製造工程を示す断面図である。(実施例3) 弾性表面波素子の斜視図である。(実施例1) 弾性表面波素子の斜視図である。(比較例) 弾性表面波素子の斜視図である。(実施例2) 弾性表面波素子の構成図である。(従来例)
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。
<実施例1> 実施例1の弾性表面波素子4について、図1、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は、実施例1の弾性表面波素子4の構成を模式的に示す斜視図である。図1は、実施例1の弾性表面波素子4の製造工程を模式的に示す断面図である。図1は、図4の線A−Aに沿って切断した断面に対応する。
図1(c)及び図4に示すように、弾性表面波素子4は、圧電基板10の一方の主面である表面10aに、IDT電極20を含む素子パターンが形成されている。
図4に示すように、圧電基板10は、大略、一対の矩形の表面10a及び裏面10bと、互いに対向する二対の側面10s,10tとを有し、表面10側に拘束部14が形成されている。
圧電基板10の表面10aの外縁は、互いに対向する二対の辺10k,10mを含む。図1に示すように、圧電基板10には、一方の一対の辺10kに沿って切欠部11が形成され、一対の辺10kから他方の主面である裏面10bに向けてそれぞれ延在する一対の対向面である斜面11kが形成されている。切欠部11の斜面11kには、圧電基板10よりも線膨張係数が小さい材料を用いて拘束部14が形成されている。
IDT電極20の電極指22は、一対の辺10kに垂直に延在するように形成されている。IDT電極20による弾性表面波は、図4において矢印30で示すように、電極指22に対して垂直方向に伝搬する。なお、IDT電極20の電極指22は、一対の辺10kに対して垂直から少し傾いて延在するように形成されてもよい。
図1及び図4に示すように、切欠部11及び拘束部14は、一対の辺10kに沿ってのみ形成され、他の一対の辺10mに沿っては形成されていない。すなわち、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する振動領域の周囲11k,11mのうち、弾性表面波が伝搬する方向に垂直方向の両側にのみ形成され、弾性表面波が伝搬する方向の両側には形成されない。そのため、振動領域の全周を囲むように拘束部を形成する場合よりも、弾性表面波が伝搬する方向の寸法を小さくすることができ、弾性表面波素子を小型化が容易である。
拘束部14は、圧電基板20よりも線膨張係数が小さい材料を用いて圧電基板10の斜面11kに形成され、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する振動領域の周囲のうち、弾性表面波が伝搬する方向に垂直方向の両側に、弾性表面波が伝搬する方向と平行に延在している。そのため、圧電基板10の表面10aは、弾性表面波が伝搬する方向の伸縮が拘束部14によって制限され、弾性表面波が伝搬する状態の変化が抑制され、周波数特性の変化が小さくなる。したがって、弾性表面波素子は、温度特性が改善される。
圧電基板10の表面10aの一対の辺10kから裏面10bに向けて形成された斜面11kに拘束部14が形成されているため、圧電基板10の表面10aは、弾性表面波が伝搬する方向の伸縮が、拘束部14により表面10aに沿って拘束される。そのため、圧電基板10を薄くしなくても、温度特性の改善効果が得られる。
次に、弾性表面波素子4の製造方法について、図1を参照しながら説明する。
図1(a)に示すように、ウェハ状の圧電基板10の表面10aに、IDT電極20を含む導電パターンを形成する。
具体的には、LT基板やLN基板などの圧電基板10の表面10aに、IDT電極20と、不図示のパッドと、IDT電極とパッドとの間を接続する不図示の配線とを含む導電パターンを、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用いて形成する。IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向の両側に、導電パターンによって反射器を形成してもよい。
次いで、図1(b)に示すように、圧電基板の表面10aに切欠部11を形成する。このとき、圧電基板10の表面10aの辺10kと、辺10kから裏面10bに向けて斜めに延在する斜面11kとが形成される。
具体的には、複数個分の弾性表面波素子4の境界線のうち、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向と平行な境界線に沿って、ダイシング加工やレーザー加工によって、断面V字状の溝を形成する。すなわち、圧電基板10の表面10a側に切欠部11を形成し、切欠部11の斜面11kと表面10aとが台形状になるように加工する。
次いで、図1(c)に示すように、切欠部11の斜面11kに拘束部14を形成した後、圧電基板10の裏面10bに達するまで圧電基板10を完全に切断して、弾性表面波素子4の個片を形成する。
具体的には、圧電基板10の表面10aにマスクを配置し、切欠部11以外をマスクで覆い、スパッタリングや溶射などの方法で、切欠部11の斜面11kに、LT基板やLN基板などの圧電基板10よりも線膨張係数が小さいSi、Al、SiOなどの材料を堆積させることにより、拘束部14を形成する。このとき、拘束部14は、圧電基板10の表面10aに形成されたバンプ等に影響がない高さまで形成する。
弾性表面波素子4は、IDT電極20が形成された圧電基板10の表面10a及びその近傍部分を、斜面11kに形成された拘束部14によって拘束することで、温度変化に伴う圧電基板10の伸縮を抑えることが可能となり、温度特性を改善することができる。
圧電基板10の表面10aは、表面10aに沿って拘束部14によって拘束されるので、圧電基板10の裏面10b側から拘束する場合と異なり、圧電基板10を薄膜化しなくても、温度特性改善効果が得られる。
例えば、実施例1において、表面10a及び裏面10bの寸法が0.80mm×0.80mmであり、厚みが0.25mmであるLT基板(回転Yカット42°)の圧電基板10に切欠部11を形成し、切欠部11にアルミナの拘束部14を形成した場合について、25℃から125℃の温度変化により生じる変形をシミュレーションし、表面10aの中心点と、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向に表面10aの中心点から0.30mm離れた点との間の距離の伸びから線膨張係数を算出すると、15.3ppm/℃であった。なお、切欠部11の寸法は、図4に示す幅Wが0.1mm、深さDが0.1mmとした。
これに対し、図5(a)の斜視図に示す比較例1では、表面10p及び裏面の寸法が0.80mm×0.80mmであり、厚みが0.25mmであるLT基板(回転Yカット42°)の圧電基板10xのみの場合について、25℃から125℃の温度変化により生じる変形をシミュレーションし、表面10pの中心点と、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向に表面10pの中心点から0.30mm離れた点との間の伸びから線膨張係数を算出すると、16.3ppm/℃であった。
同様に、図5(b)の斜視図に示す比較例2では、表面10q及び裏面の寸法が0.80mm×0.80mmであり、厚みが0.10mmであるLT基板(回転Yカット42°)の圧電基板10yの裏面に、厚さ0.15mmのアルミナの支持層16yを貼り合わせた場合について、25℃から125℃の温度変化により生じる変形をシミュレーションし、表面10qの中心点と、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向に表面10qの中心点から0.30mm離れた点との間の距離の伸びから線膨張係数を算出すると、17.3ppm/℃であった。すなわち、図5(a)より圧電基板を薄くして支持層を設けると、かえって線膨張係数が大きくなる。
圧電基板の線膨張係数が小さいほど、温度特性は改善されるため、実施例1、比較例1及び比較例2についてのシミュレーション結果から、実施例1のように拘束部14を形成することにより、温度特性が改善されることが分かる。
以上のように、実施例1の弾性表面波素子4は、一対の拘束部14を設けることにより温度特性が改善される。温度特性の改善効果は、圧電基板10を薄くしなくても得られる。拘束部14は、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向と平行に形成するだけでよいため、実施例1の弾性表面波素子4は、振動領域の全周を囲むように拘束部を形成する場合よりも、小型化することができる。
<実施例2> 実施例2の弾性表面波素子4について、図2及び図6を参照しながら説明する。
実施例2の弾性表面波素子4aは、実施例1の弾性表面波素子4と略同様に構成されている。以下では、実施例1の弾性表面波素子4と同じ構成部分には同じ符号を用い、実施例1の弾性表面波素子4との相違点を中心に説明する。
図6は、実施例2の弾性表面波素子4aの構成を模式的に示す斜視図である。図2は、実施例2の弾性表面波素子4aの製造工程を模式的に示す断面図である。図2は、図6の線B−Bに沿って切断した断面に対応する。
図2及び図6に示すように、弾性表面波素子4aでは、圧電基板10の表面10aの一対の辺10kに沿って形成された切欠部11aと、切欠部11aに形成された拘束部14aとの断面形状が矩形である点が、実施例1の弾性表面波素子4とは異なる。
次に、実施例2の弾性表面波素子4aの製造方法について、図2を参照しながら説明する。
図2(a)に示すように、実施例1と同様に、ウェハ状の圧電基板10の表面10aに、IDT電極20を含む導電パターンを形成する。
次いで、図2(b)に示すように、圧電基板の表面10aに、切欠部11aを形成する。このとき、切欠部11aは断面矩形に形成され、圧電基板10の表面10aの辺10kと、辺10kから裏面10bに向けて延在する対向面である垂直面11sと、垂直面13kの下端から圧電基板10の表面10aと平行に延在する底面11tとが形成される。
次いで、図2(c)に示すように、実施例1と同様に、切欠部11aに拘束部14aを形成した後、圧電基板10の裏面10bに達するまで拘束部14a及び圧電基板10を切断して、弾性表面波素子4aの個片を形成する。
断面矩形の拘束部14aは、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向と平行に形成されており、圧電基板10の表面10aの弾性表面波が伝搬する方向の温度変化に伴う伸縮を制限する。したがって、実施例2の弾性表面波素子4aは、実施例1の弾性表面波素子4と同様に、温度特性を改善することができる。
また、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する方向と平行に拘束部14aを形成するだけでよいため、振動領域の全周を囲むように拘束部を形成する場合よりも、弾性表面波素子4aを小型化することができる。
<実施例3> 実施例3の弾性表面波素子4bについて、図3を参照しながら説明する。
図3は、実施例3の弾性表面波素子4bの製造方法を模式的に示す断面図である。図3(c)に示すように、弾性表面波素子4bは、実施例1と略同様に構成されている。
すなわち、圧電基板12の表面12aの互いに対向する一対の辺12kに沿って切欠部13が形成され、対向面である切欠部13の斜面13kに拘束部18が形成されている。IDT電極20は、電極指22が圧電基板12の表面12aの互いに対向する一対の辺12kに垂直に形成されている。拘束部18は、IDT電極20による弾性表面波が伝搬する振動領域のうち、弾性表面波が伝搬する方向に垂直方向の両側に沿って、弾性表面波が伝搬する方向と平行に形成されている。
ただし、圧電基板12の裏面12bに支持層16が形成されている点が、実施例1とは異なる。
次に、弾性表面波素子4bの製造方法について、説明する。
図3(a)に示すように、予め形成された支持層16と圧電基板12とを貼り合わせたウェハ15を用意し、圧電基板10の表面10aに、IDT電極20を含む導電パターンを形成する。あるいは、圧電基板12の表面12aにIDT電極20などの導電パターンを形成した後に、圧電基板12の裏面12bに、溶射により支持層16を形成してもよい。圧電基板10には、LT基板やLN基板などを用い、支持層16は、Si、Al、SiOなど、圧電基板10よりも線膨張係数が小さい材料を用いて形成する。
次いで、図3(b)に示すように、圧電基板12の表面12aに、切欠部13を形成する。例えば、複数個部の弾性表面波素子の境界線のうち弾性表面波が伝搬する方向に平行な境界線に沿って、ダイシング加工やレーザー加工によって断面V字状の溝を形成することにより、圧電基板10に切欠部13の斜面13kを形成する。斜面13kは、圧電基板12の裏面12bに達してもよい。
次いで、図3(c)に示すように、切欠部13に拘束部18を形成した後、拘束部18、圧電基板12及び支持層16を切断して、弾性表面波素子4bの個片を形成する。
実施例3の弾性表面波素子4bは、支持層16による圧電基板12の裏面12b拘束と、拘束部18による圧電基板12の表面12aの拘束とを併用することで、より高い温特改善効果が得られる。
また、拘束部18と支持層16とを接近させ、あるいは結合することにより、支持層16により拘束部18の伸縮を拘束し、拘束部18自体の温度変化に伴う伸縮を小さくすることで、拘束部18が圧電基板12を拘束する拘束力を高める、温度特性の改善効果を一層高めることができる。
また、圧電基板12の表面12a側に形成された拘束部18と圧電基板12との線膨張係数により生じる反りの向きと、圧電基板12の裏面12b側に形成された支持層16と圧電基板12との線膨張係数により生じる反りの向きとが逆向きになるため、温度変化に伴う反りを相殺し、全体として反りを軽減することができる。
また、圧電基板12の表面12aのバンプと圧電基板12の裏面12bとの間などにおいて、温度変化に伴う応力が分散させ、特定個所に応力が集中しないようにすることができる。これによって、弾性表面波素子の信頼性を向上することができる。
<まとめ> 以上に説明したように、弾性表面波が伝搬する方向と平行に拘束部14,18を設けると、圧電基板10,12を薄くしなくても温度特性を改善でき、小型化が容易である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
4,4a,4b 弾性表面波素子
10 圧電基板
10a 表面(一方の主面)
10b 裏面(他方の主面)
10k,10m 一対の辺
11,11a 切欠部
11k 斜面(対向面)
11s 垂直面(対向面)
11t 底面
12 圧電基板
12a 表面(一方の主面)
12b 裏面(他方の主面)
13 切欠部
13k 斜面(対向面)
14,14a 拘束部
16 支持層
18 拘束部

Claims (2)

  1. 一対の主面を有し、一方の前記主面の外縁は互いに対向する一対の辺を含み、該一対の辺からそれぞれ他方の前記主面に向けて延在する一対の対向面が形成された圧電基板と、
    前記圧電基板の前記一方の主面に形成され、前記一対の辺に対して実質的に垂直に延在する電極指と該電極指が連結されるバスバーとを含むIDT電極と、
    前記圧電基板の前記一対の対向面に、前記圧電基板よりも線膨張係数が小さい材料を用いてそれぞれ形成された一対の拘束部と、
    を備え、
    前記拘束部は、前記圧電基板の前記一方の主面において前記IDT電極による弾性表面波が伝搬する振動領域の両側のみに、弾性表面波が伝搬する方向と平行に形成されていることを特徴とする、弾性表面波素子。
  2. 前記圧電基板の他方の前記主面に形成された支持層をさらに備え、
    前記支持層の線膨張係数は前記圧電基板の線膨張係数よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の弾性表面波素子。
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