JP5381051B2 - マルチスペクトルマスクおよびカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

マルチスペクトルマスクおよびカラーフィルタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成することができるマルチスペクトルマスクに関するものである。
液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の表示装置のリソグラフィー工程数を減らすパターン形成方法に関しては、露光光の解像限界以下の微小スリットを有するフォトマスク(スリットマスク)、および露光光に対して階調を有するフォトマスク(階調マスク)が開示されている(特許文献1)。
スリットマスクでは、露光光を実質的に遮光するクロム膜などの一般的な遮光膜を用い、遮光膜に露光機の解像限界以下の微細なスリットを配置する(例えば特許文献2参照)。このマスクのスリットは、解像限界以下のサイズであるため、それ自身は感光性樹脂層上に結像せずに、周囲の非開口部領域も含めたエリアに、サイズに応じた露光光を透過する。このため、スリットマスクは、スリットが形成された領域と、その周囲を含めたエリアに、あたかも半透明膜があるかのように機能する。
しかしながら、このスリットは解像限界以下である必要があるため、当然のことながら、マスクの本体パターンよりも小さな寸法に仕上げる必要があり、マスク製造に対して大きな負荷となってしまうという問題があった。さらに、広い領域を半透明にするためには、多くのスリットを配置する必要があるため、パターンデータ容量が増え、パターン形成工程や、パターンの欠陥検査工程に対する負荷の増大という問題も生じ、製造・検査時間の増大、マスク製造コストの上昇につながってしまうという問題があった。
一方、階調マスクは、露光光を実質的に遮光する遮光膜と、露光光を所望の透過率で透過する半透明膜とを用い、光を透過する透過領域と、光を透過しない遮光領域と、透過する光の量が調整された半透明領域とを有することにより、階調を出すマスクである(例えば特許文献3参照)。
このような階調マスクの製造方法としては、上記透明基板、遮光膜形成用層、および半透明膜形成用層とが積層したマスクブランクを順次エッチングする方法を挙げることができる。このため、階調マスクは、上述したスリットマスクのような微細なスリットを形成する必要がなく、容易に形成することができるといった利点を有する。
一方、例えばカラーフィルタでは、高さの異なる部材のみではなく、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成したいとの要請があった。具体的には、半透明領域に対応する位置に形成される部材である半透明領域部材として、高さが精度良く制御された部材や、頂部の形状が異なる部材等を2種類以上一括で形成したいとの要請があった。
しかしながら、上述した階調マスクではこのような要請を満たすことが困難であるといった問題があった。
特開2000−66240公報 特開2002−196474公報 特開2002−189280公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成することができるマルチスペクトルマスクを提供することを主目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、半透明膜の分光スペクトルにより、得られる部材の形状が異なることや、高さ調整の精度が異なることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜とを具備し、複数の分光スペクトルを有するマルチスペクトルマスクであって、上記マルチスペクトルマスクは、上記透明基板からなる透過領域、および上記透明基板上に上記半透明膜が積層されてなる半透明領域を備え、上記半透明領域は、上記異なる分光スペクトルを有する異なる半透明膜が透明基板上にそれぞれ積層されてなることにより、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明領域からなることを特徴とするマルチスペクトルマスクを提供する。
本発明によれば、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜を含むことにより、上記半透明領域に対応する位置に高さが精度良く制御された部材や、頂部の形状が異なる部材等を2種類以上一括で形成することができる。その結果、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成することができる。
本発明においては、上記透明基板および上記半透明膜の少なくとも一方の表面に遮光膜が積層されてなる遮光領域を有するものであっても良い。上記遮光膜が上記透明基板および上記半透明膜の少なくとも一方の表面に積層されてなる遮光領域を有することにより、上記透過領域、2種類以上の半透明領域、および遮光領域を形成することができ、本発明のマルチスペクトルマスクを4階調以上の階調を有するものとすることができるからである。
本発明においては、上記半透明膜のうちの少なくとも1種類が、波長300nm〜450nmの範囲内における透過率の波長依存性がフラットである分光スペクトルを有するフラット半透明膜、波長300nm〜450nmの範囲内において波長が長くなるにつれて透過率が高くなる分光スペクトルを有する正傾斜半透明膜、および波長300nm〜450nmの範囲内において短波長域における透過率が極めて低い分光スペクトルを有する短波長カット半透明膜から選択されるものであることが好ましい。
上記半透明膜を介してネガ型の感光性樹脂を露光し、カラーフィルタの各部材を形成した場合において、上記半透明膜が、フラット半透明膜であることにより、高さの低いオーバーコート層等の部材を精度良く形成することができる。また、上記半透明膜が、正傾斜半透明膜であることにより、高さが精度良く制御されることが要求されるスペーサ等の部材を形成することができる。さらに、上記半透明膜が、短波長カット半透明膜であることにより、頂部が滑らかな半円形状である配向制御用突起等の部材を形成することができる。
このように、上記半透明膜のうちの少なくとも1種類が、フラット半透明膜、正傾斜半透明膜、および短波長カット半透明膜から選択されるものであることにより、高さが精度良く制御された部材や、頂部の形状が異なる部材等を形成することができる。その結果、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成することができるからである。
本発明においては、上記フラット半透明膜が、クロム、窒化クロムからなるものであることが好ましい。上記フラット半透明膜が上記材料からなることにより、高さの低い部材をより精度良く形成することができるからである。
本発明においては、上記正傾斜半透明膜が、酸化クロム、または酸化窒化クロムからなるものであることが好ましい。上記正傾斜半透明膜が上記材料からなることにより、高さ制御をより精度良く行うことができるからである。
本発明においては、上記短波長カット半透明膜が、ITO、TiおよびWを含む化合物、TiおよびMoを含む化合物または酸化チタンからなるものであることが好ましい。上記短波長カット半透明膜が上記材料からなることにより、短波長域と、長波長域との透過率の差を大きいものとすることができ、頂部がより滑らかな半円形状の部材を形成することができるからである。
本発明は、感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、上記感光性樹脂層を、上記マルチスペクトルマスクを用いて露光し、現像して、上記感光性樹脂からなる3種類以上の異種部材を同時に形成する異種部材形成工程と、を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記異種部材形成工程を有することにより、上記マルチスペクトルマスクの半透明領域に対応する位置に、高さが精度良く制御された部材や、頂部の形状が異なる部材等を2種類以上一括で形成することができる。その結果、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く形成することができる。
本発明は、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成することができるという効果を奏する。
本発明は、マルチスペクトルマスク、およびそれを用いたカラーフィルタの製造方法に関するものである。
以下、本発明のマルチスペクトルマスク、およびカラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。
A.マルチスペクトルマスク
まず、本発明のマルチスペクトルマスクについて説明する。本発明のマルチスペクトルマスクは、透明基板と、上記透明基板上に形成された異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜とを具備し、複数の分光スペクトルを有するものであって、上記マルチスペクトルマスクは、上記透明基板からなる透過領域、および上記透明基板上に上記半透明膜が積層されてなる半透明領域を備え、上記半透明領域は、上記異なる分光スペクトルを有する異なる半透明膜が透明基板上にそれぞれ積層されてなることにより、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明領域からなることを特徴とするものである。
このような本発明のマルチスペクトルマスクについて図を参照して説明する。図1は、本発明のマルチスペクトルマスクの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明のマルチスペクトルマスク10は、透明基板1と、上記透明基板1上にパターン状に形成された遮光膜3、正傾斜半透明膜2a(2a−1、2a−2)および上記正傾斜半透明膜2aとは分光スペクトルの異なる短波長カット半透明膜2bと、を有するものである。
この例において、上記マルチスペクトルマスク10は、半透明膜2として、2種類の異なる分光スペクトルの半透明膜(2aおよび2b)を有するものである。また、上記正傾斜半透明膜は、厚みの薄い正傾斜半透明膜2a−1と、厚みの厚い正傾斜半透明膜2a−2とを有するものである。
また、上記透明基板1のみからなる領域は透過領域11であり、上記透明基板1および遮光膜3が少なくとも積層した領域は遮光領域13である。また、上記透明基板1および半透明膜2のみが積層した領域は半透明領域12である。さらに半透明領域12は上記透明基板1および正傾斜半透明膜2aのみが積層した正傾斜半透明領域12a、および上記透明基板および短波長カット半透明膜2bのみが積層した短波長カット半透明領域12bの異なる分光スペクトルを有する2種類の半透明領域を有するものである。
液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置等に用いられる部品は、近年の大型化や高精度化により、高さや形状の異なる部材を複数有するものが要求されている。また、それぞれの部材について、高い精度で形成されることが要求されている。
例えば、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとしては、図2に例示するように、透明基板と、上記透明基板上に形成され、開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成される着色層とを有するカラーフィルタ形成用基板20上に、高さ精度良く形成されたスペーサ(第1スペーサ31、第2スペーサ32)に加えて、スペーサとは形状が異なる部材である配向制御用突起34を有するカラーフィルタ30や、図3に例示するように、高さが僅かに異なるように調整されたスペーサ(第1スペーサ31、第2スペーサ32、第3スペーサ33)を有するカラーフィルタ30などが要求されている。このように、高さ等が高い精度で調整された部材の形成が求められている。
しかしながら、このように高い精度が要求される部材を、要求された高さ・形状で精度良く一括で形成することは、従来の階調マスクでは困難であった。
一方、本発明においては、上記半透明膜が、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜を含み、複数の分光スペクトルを有するものであることにより、このような本発明のマルチスペクトルマスクを介して露光した場合にはスペクトル形状が異なる露光光を2種類以上得ることができる。
このようなスペクトル形状が異なる露光光により感光性樹脂を露光した場合には、そのスペクトル形状に応じて感光性樹脂の硬化状態を変化させることができる。
ここで、上記半透明膜を、部材に求められる形状や、高さ精度等に応じた分光スペクトルを有するものとすることにより、上記半透明領域に対応する位置に高さが精度良く制御された部材や、頂部の形状が異なる部材等を2種類以上一括で形成することができる。
具体的には、図4に例示するように、カラーフィルタ形成用基板20上の感光性樹脂層24を、図1に示すマルチスペクトルマスク10を用いて露光した場合(図4(a))、図4(b)に示すように、上記透過領域11に対応する位置に、断面が長方形状である第1スペーサ31と、上記正傾斜半透明領域12aに対応する位置に、上記第1スペーサ31よりも高さが低く、断面が長方形状である第2スペーサ32および第3スペーサ33と、上記短波長カット半透明領域12bに対応する位置に、上記第1スペーサ31よりも高さが低く、上記第2スペーサ32と同じ高さであり、頂部が滑らかな半円形状である第1配向制御突起34とを有するカラーフィルタ30を一括形成することができる。また、上記第2スペーサ32の高さは、上記第3スペーサ33の高さよりも高い。
なお、図4(a)〜(b)中の符号については、図1のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
また、図5(a)に示すように、正傾斜半透明膜2a(2a−1,2a−2)と、短波長カット半透明膜2bと、上記正傾斜半透明膜2aおよび短波長カット半透明膜2bと分光スペクトルが異なるフラット半透明膜2cと、からなる半透明膜2を有するマルチスペクトルマスク10を用いて、感光性樹脂層24を露光した場合、図5(b)に例示するように、上記透過領域11に対応する位置に、断面が長方形状である第1スペーサ31と、上記正傾斜半透明領域12aに対応する位置に、上記第1スペーサ31よりも高さが低く、断面が長方形状である第2スペーサ32および第3スペーサ33と、上記短波長カット半透明領域12bに対応する位置に、上記第1スペーサ31よりも高さが低くかつ上記第2スペーサ32よりも高さが高く、さらに頂部が滑らかな半円形状である第1配向制御突起34と、上記フラット半透明領域12cに対応する位置に、上記第3スペーサ33よりも高さが低く、表面が平坦であるオーバーコート層36と、を有するカラーフィルタ30を一括形成することができる。
なお、図5(a)〜(b)中の符号については、図4のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
さらに、例えば、高さが高い部材を高さ精度良く形成できる分光スペクトルを有する半透明膜と、高さが低い部材を高さ精度良く形成できる分光スペクトルを有する半透明膜とを有するマルチスペクトルマスクとすることにより、高さの高い部材、および、高さの低い部材をそれぞれ高さ精度良く効率的に形成することができる。
このように、要求された部材の高さ・形状等に応じて、上記半透明膜の分光スペクトルを選択することにより、上記半透明領域に対応する位置に高さが精度良く制御された部材や、頂部の形状が異なる部材等を2種類以上一括で形成することができる。このようなことから、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く効率的に形成することができるのである。
本発明のマルチスペクトルマスクは、透明基板と、半透明膜とを少なくとも有するものである。
以下、本発明のマルチスペクトルマスクの各構成について詳細に説明する。
1.半透明膜
本発明に用いられる半透明膜は、上記透明基板上に形成されるものであり、本発明のマルチスペクトルマスクには、異なる分光スペクトルを有する2種類以上が具備されるものである。
ここで、分光スペクトルとは、光を透過した際の、光の透過率の波長依存性をいうものであり、異なる分光スペクトルとは、波長300nm〜450nmの範囲内における各波長での光の透過率が異なることをいうものである。このため、種類の異なる分光スペクトルを有する半透明膜を透過した場合、透過後の光は、透過した半透明膜の分光スペクトルに応じて、そのスペクトル形状(波長範囲、ピーク波長、ピーク強度比、ピーク半値幅等)が異なるものとなる。
一方、分光スペクトルが同種で、膜厚の異なる半透明膜を透過した場合、透過後の光は、スペクトル形状が同じで、強度のみが異なるものとなる。
また、露光装置に一般的に用いられる高圧水銀ランプの発光スペクトルの端部がおおよそ300nmであり、I線の波長が365nm、H線の波長が405nm、G線の波長が436nmであることから、各波長を含む300nm〜450nmの範囲内における分光スペクトルが異なることにより、半透明膜を透過した露光光の発光スペクトル形状による感光性樹脂の硬化状態を効果的に変化させることができるのである。
このような分光スペクトルの異なる半透明膜としては、具体的には、図6に示すように、波長300nm〜450nmの範囲内において透過率の波長依存性がフラットであるフラット半透明膜、波長が長くなるにつれて透過率が高くなる正傾斜半透明膜、短波長域における透過率が極めて低い短波長カット半透明膜、または、波長が長くなるにつれて透過率が低くなる負傾斜半透明膜を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、上記半透明膜のうちの少なくとも1種類が、上記フラット半透明膜、正傾斜半透明膜、および短波長カット半透明膜から選択されるものであることが好ましく、特に、上記半透明膜のうちの少なくとも2種類が、フラット半透明膜、正傾斜半透明膜、および短波長カット半透明膜から選択される2種類のものであることが好ましい。上記半透明膜を介してネガ型の感光性樹脂を露光し、カラーフィルタの各部材を形成した場合において、上記半透明膜が、フラット半透明膜であることにより、高さの低いオーバーコート層等の部材を精度良く形成することができる。また、上記半透明膜が、正傾斜半透明膜であることにより、高さが精度良く制御されることが要求されるスペーサ等の部材を形成することができる。さらに、上記半透明膜が、短波長カット半透明膜であることにより、頂部が滑らかな半円形状である配向制御用突起等の部材を形成することができる。
このように、上記半透明膜が、フラット半透明膜、正傾斜半透明膜、および短波長カット半透明膜から選択されるものであることにより、本発明のマルチスペクトルマスクを、高さおよび形状の異なる部材を高い自由度で精度良く形成することが可能なものとすることができるからである。
また、本発明に用いられる半透明膜は、異なる分光スペクトルを有する2種類以上が具備されるものであれば良く、上記半透明膜が、上述したフラット半透明膜、正傾斜半透明膜、および短波長カット半透明膜から選択された2種類または3種類からなるものであっても良く、フラット半透明膜、正傾斜半透明膜、負傾斜半透明膜、および短波長カット半透明膜の4種類からなるものであっても良い。
以下、このような分光スペクトルの異なる各半透明膜について詳細に説明する。
(1)フラット半透明膜
本発明において、分光スペクトルがフラット型の半透明膜であるフラット半透明膜は、波長300nm〜450nmの範囲内における透過率の波長依存性がフラットなものである。
分光スペクトルがフラット型であることにより、ネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層を露光した場合、上記フラット半透明膜および透明基板のみからなるフラット半透明領域に対応する位置に形成される部材の高さと、上記透過領域に対応する位置に形成される部材の高さとの比は、おおよそ上記フラット半透明領域の透過率と、上記透過領域の透過率との比となる。このため、高さが精度良く制御された部材を容易に形成することを可能とする。
また、上述した特性を示す材料は、通常、透過する露光光の位相変化が小さいものであるため、上記フラット半透明膜を透過した露光光同士の干渉が少ないものとすることができる。このため、膜厚を厚くし、透過率を低くしたフラット半透明膜を用いた場合であっても、所望の位置に精度良く部材を形成することができる。このようなことから、ネガ型の感光性樹脂を露光した場合には、高さの低い部材を精度良く形成することができる。
本発明におけるフラット半透明膜としては、波長300nm〜450nmの範囲内における透過率の波長依存性がフラットであれば良いが、波長300nm〜450nmの範囲内における透過率分布が0.07以下であることが好ましく、なかでも、透過率分布が0.05以下であることが好ましい。高さが精度良く制御された部材を形成することができるからである。
なお、透過率分布は、300nm〜450nmの範囲内における最大透過率(Tmax)と最小透過率(Tmin)との差を、300nm〜450nmの範囲内における平均透過率(Tav)を2倍した値で割った値である。(透過率分布=(Tmax−Tmin)/(2Tav))
また、上記の最大透過率および最小透過率は、300nm〜450nmの範囲内における透過率のうちの最大値および最小値であり、上記の平均透過率は、300nm〜450nmの範囲内における透過率を平均した値である。
なお、透過率の測定方法としては、本発明のマルチスペクトルマスクに使用する透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明膜の透過率を測定する方法を採用することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD2000等)を用いることができる。
また、本発明におけるフラット半透明膜の波長250nm〜600nmの範囲内における透過率分布は、0.2以下であることが好ましく、なかでも0.1以下であることが好ましい。
一般に、液晶表示装置などの表示装置の製造工程において、パターン形成での露光条件として露光波長域を250nm〜600nmの範囲内で設定することが多いため、250nm〜600nmの範囲内における透過率分布が上記範囲であれば、広い波長域を有効に利用することができ、パターンの形成に有利となり、高さがより精度良く制御された部材を形成することができるからである。
本発明におけるフラット半透明膜の波長300nmでの透過率は、本発明のマルチスペクトルマスクの用途等によって異なるものではあるが、10%〜70%の範囲内であることが好ましく、なかでも10%〜30%の範囲内であることが好ましく、特に10%〜20%の範囲内であることが好ましい。上述したように、例えば露光装置に高圧水銀ランプを用いた場合、発光スペクトルの端部がおおよそ300nmであることから、波長300nmでの透過率が上記範囲であればレジストの硬化反応に短波長域の光をより確実に利用することができるからである。
また上述したように、上記フラット半透明膜は透過率が低い場合であっても所望の位置に精度良く部材を形成することができる。したがって、平均透過率が上記範囲内であることにより、上記フラット半透明膜を用いることの効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明におけるフラット半透明膜の波長250nm〜600nmの範囲内での平均透過率は、本発明のマルチスペクトルマスクの用途によって異なるものではあるが、10%〜60%の範囲内であることが好ましい。透過率が上記範囲内であることにより、上記フラット半透明膜および透明基板のみからなるフラット半透明領域により形成される部材と、透明基板からなる透過領域により形成される部材との高さの差を十分に大きなものとすることができるからである。
本発明に用いられるフラット半透明膜を構成する材料としては、上述した分光スペクトルを満たすものであれば良く、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル等の金属、あるいは、クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル等の金属窒化物、金属炭化物等が挙げられる。
本発明においては、なかでも、クロム、窒化クロムであることが好ましい。クロムおよび窒化クロムは、波長300nm〜450nmの範囲内において透過率分布がフラットなフラット半透明膜を形成することを可能とするからである。
また、上記フラット半透明膜がこのような材料からなるものであることにより、透過する露光光の位相変化が小さいものとすることができる。このため、透過率が低いフラット半透明膜を用いた場合であっても、所望の位置に精度良く部材を形成することができる。このようなことから、ネガ型の感光性樹脂を露光した場合には、高さの低い部材を精度良く形成することができるからである。
さらに、一般的に、後述する遮光膜の材料としてクロム系の材料が用いられるため、同じエッチング液等を用いてパターニングできるという利点があるからである。
また、本発明において、上記フラット半透明膜の構成材料として用いられるクロムは、微量の酸素や窒素等を含んでいても良いが、膜中のクロム含有量が80質量%以上であることが好ましく、特に95質量%以上であることが好ましい。また、上記窒化クロムを用いる場合には、上記窒化クロム中に窒素が、5質量%〜20質量%の範囲内で含まれるものであることが好ましい。上述した好適な透過率特性を満足する、透過率の波長依存性がフラット(分光スペクトルにおいて波長依存性が小さい)なフラット半透明膜を形成することを可能とするからである。
本発明におけるフラット半透明膜を用いて形成される部材としては、本発明のマルチスペクトルマスクを用いた場合に、一括で形成され、高さ、形状等が異なる部材からなるものであれば良く、種々の部材を挙げることができる。
具体的には、上記マルチスペクトルマスクを用いてカラーフィルタを構成する各部材を形成する場合、上記部材としては、所望の発色を有する顔料を含む着色層およびカーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含む遮光部を挙げることができる。また、カラーフィルタと薄膜トランジスタ(TFT)基板との間に配置され、液晶層の厚みを所望の厚みに設定するための部材であるスペーサ、近傍の液晶分子にプレチルト角を与える作用、および電気力線を所望の方向に歪ませる作用をなすことにより、液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御することを可能とする部材である配向制御用突起、着色層を保護するとともに、着色層表面を平坦化するための部材であり、通常透明である保護層(オーバーコート層)等を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、オーバーコート層であることが好ましい。上述したように、上記フラット半透明膜は、透過する露光光の位相変化が小さいものであるため、膜厚を厚くした場合であっても、透過した露光光に位相差を生じさせにくいものである。このため、フラット半透明領域同士、または、フラット半透明領域と他の透過領域および半透明領域等とを透過した露光光の間で干渉縞等の発生を抑制することができる。したがって、干渉縞の影響により、設計時に想定していなかった箇所に部材が形成されたり、表面が凹凸な部材が形成されることを抑制することができる。
このため、通常、ネガ型の感光性樹脂により形成され、高さが低く、高い平坦性が求められるオーバーコート層の形成に適しているのである。
なお、上述したようなカラーフィルタの各部材については、カラーフィルタに一般的に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)正傾斜半透明膜
本発明において、分光スペクトルが正傾斜型の半透明膜である正傾斜半透明膜としては、波長300nm〜450nmの範囲内において、波長が長くなるにつれて透過率が高くなるものである。
短波長の光は、感光性樹脂層を表面から硬化させるという性質を有している。このため、短波長の光の透過率が高すぎる場合には、上記感光性樹脂層の表面が先に硬化してしまい、半透明領域と透過領域とで高さの異なるパターンを形成することが困難となる。
一方、分光スペクトルが正傾斜型である場合、波長が長くなるにつれて透過率が高くなるものであることにより、感光性樹脂層の表面のみを先に硬化することなく露光することができる。このため、高さが精度良く制御された部材を形成することが可能となる。
また、長波長域(350nm〜450nm程度)だけでなく短波長域(300nm〜350nm程度)の光も所定の透過率で透過させることができるため、短波長域の光の、エネルギーが高く、硬化速度が速いという利点と、長波長域での光の、短波長域の光と比較して散乱し難く、感光性樹脂の深部まで到達することができ、感光性樹脂の内部の硬化および基板との密着性が良好なものとするという利点とを有するものとすることができる。
本発明における正傾斜半透明膜としては、波長300nm〜450nmの範囲内において、波長が長くなるにつれて透過率が高くなるものであれば良いが、波長365nmでの透過率が波長300nmでの透過率より大きく、波長365nmでの透過率と波長300nmでの透過率との差が6.5%〜12.5%の範囲内のものであることが好ましい。例えば露光装置に高圧水銀ランプを用いた場合、輝線スペクトルの端部がおおよそ300nmであり、I線の波長が365nmであることから、各波長での透過率の差が上記範囲であれば、長波長域(350nm〜450nm程度)だけでなく短波長域(300nm〜350nm程度)の光も所定の透過率で半透明膜を透過するので、上述した理由からパターンの形成に有利となる。一方、各波長での透過率の差が上記範囲未満であると、高さの異なるパターンの形成が困難となり、また各波長での透過率の差が上記範囲を超えると、長波長域に比べて短波長域の光の透過率が著しく低くなるので、露光に時間がかかる場合があるからである。
また、本発明における正傾斜半透明膜は、波長405nmでの透過率が波長300nmでの透過率より大きく、波長405nmでの透過率と波長300nmでの透過率との差が10.5%〜21.0%の範囲内であることが好ましい。例えば露光装置に高圧水銀ランプを用いた場合、H線の波長が405nmであることから、各波長での透過率の差が上記範囲であれば、長波長域だけでなく短波長域の光も所定の透過率で正傾斜半透明膜を透過するので、パターンの形成に有利であるからである。
さらに、本発明における正傾斜半透明膜は、波長436nmでの透過率が波長300nmでの透過率より大きく、波長436nmでの透過率と波長300nmでの透過率との差が13.5%〜27.0%の範囲内であることが好ましい。例えば露光装置に高圧水銀ランプを用いた場合、G線の波長が436nmであることから、この場合も同様に、各波長での透過率の差が上記範囲であれば、長波長域だけでなく短波長域の光も所定の透過率で半透明膜を透過するので、パターンの形成に有利である。
本発明における正傾斜半透明膜の波長300nmでの透過率は、本発明のマルチスペクトルマスクの用途等によって異なるものではあるが、10%〜50%の範囲内であることが好ましく、なかでも10%〜40%の範囲内であることが好ましく、特に15%〜35%の範囲内であることが好ましい。上述したように、例えば露光装置に高圧水銀ランプを用いた場合、発光スペクトルの端部がおおよそ300nmであることから、波長300nmでの透過率が上記範囲であれば、レジストの硬化反応に短波長域の光をより確実に利用することができるからである。
また、平均透過率が上記範囲未満では、本発明のマルチスペクトルマスクを用いたパターン形成において、上記正傾斜半透明領域と遮光領域との透過率の差が出にくくなる場合があるからである。また、上記正傾斜半透明膜を構成する材料は、一般的に透過する光の位相を変化させる性質を有するものである。このため、平均透過率が上記範囲未満であることにより、位相変化に伴う影響が大きくなり、精度良く部材を形成することが困難となるからである。
このようなことから、平均透過率が上記範囲内であることにより、精度良く部材を形成することができるからである。
本発明における正傾斜半透明膜の波長250nm〜600nmの範囲内での平均透過率は、本発明のマルチスペクトルマスクの用途によって異なるものではあるが、10%〜60%の範囲内であることが好ましい。透過率が上記範囲内であることにより、上記正傾斜半透明膜および透明基板のみからなる正傾斜半透明領域により形成される部材と、透明基板からなる透過領域により形成される部材との高さの差を十分に大きなものとすることができるからである。
本発明における正傾斜半透明膜を構成する材料としては、上述した分光スペクトルを満たすものであれば特に限定されるものではなく、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素等の金属の酸化物、窒化物等が挙げられる。本発明においては、なかでも酸化クロム、酸化窒化クロムであることが好ましく、特に、酸化窒化クロムであることが好ましい。上記正傾斜半透明膜が、上述した材料からなるものであることにより、上述した分光スペクトルを有するものとすることができるからである。
なお、上記酸化クロム、および酸化窒化クロムとしては、酸素、窒素、炭素等を含んでいてもよいが、クロム含有量が80%未満であることが好ましく、なかでも30%〜60%の範囲内であることが好ましく、特に35%〜45%の範囲内であることが好ましい。上述した好適な透過率特性を満足する半透明膜とすることができるからである。
また、上記材料が酸化窒化クロム(Cr)である場合、CrとOとNとの元素比率はCr:60%以内、O:30%〜70%の範囲内、N:40%以内であることが好ましく、中でもCr:35%〜45%の範囲内、O:40%〜60%の範囲内、N:2%〜20%の範囲内であることが好ましい。
本発明における正傾斜半透明膜を用いて形成される部材としては、本発明のマルチスペクトルマスクを用いた場合に、一括で形成され、高さ、形状等が異なる部材からなるものであれば良く、種々の部材を挙げることができる。
具体的には、上記マルチスペクトルマスクを用いてカラーフィルタを構成する各部材を形成する場合、上記部材としては、着色層、遮光部、スペーサ、配向制御用突起、オーバーコート層等を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、スペーサであることが好ましい。上記正傾斜半透明膜は、上述したように、高さが精度良く制御された部材を形成することができる。このため、高さが精度良く制御されていることが要求されるスペーサの形成に適しているからである。
(3)短波長カット半透明膜
本発明において、分光スペクトルが短波長カット型の半透明膜である短波長カット半透明膜は、波長300nm〜450nmの範囲内において、短波長域における露光光の透過が遮断され、短波長域における透過率が極めて低いものである。
短波長の光は、感光性樹脂層を表面から硬化させるという性質を有している。このため、短波長の光の透過率が高すぎる場合には、上記感光性樹脂層の表面が先に硬化してしまい、半透明領域と透過領域とで高さの異なるパターンを形成することが困難となる。
一方、上記短波長カット半透明膜は、短波長域における露光光の透過が遮断されるものであることにより、上記短波長カット半透明膜を透過後の露光光は、感光性樹脂層の表面で吸収されやすい短波長の含有率を少ないものとすることができる。このため、感光性樹脂層の表面の硬化を緩やかなものとすることができる。したがって、頂部が滑らかな半円形状の部材を形成することができる。
本発明における短波長カット半透明膜としては、波長300nm〜450nmの範囲内において、短波長域における露光光の透過が遮断されるものであれば良いが、波長300nmでの透過率が5%以下であり、波長380nmでの透過率が45%以上であるものであることが好ましい。上記分光スペクトルであることにより、頂部が滑らかな半円形状の部材を形成することができるからである。
本発明における短波長カット半透明膜は、波長300nmでの透過率が、5%以下であることが好ましく、なかでも、3%以下であることが好ましく、特に1%以下であることが好ましい。短波長域の平均透過率が上記範囲であることにより、頂部がより滑らかな半円形状の部材を形成することができるからである。
本発明における短波長カット半透明膜は、波長380nmでの透過率が35%以上であることが好ましく、なかでも、40%以上の範囲内であることが好ましく、特に、45%以上の範囲内であることが好ましい。上記波長での透過率が上記範囲内であることにより、感光性樹脂層の内部の硬化および基板との密着性をより良好とすることができるからである。
また、透明基板からなる透過領域により形成される部材との高さを十分に異なるものとすることができるからである。
本発明における短波長カット半透明膜の波長350nm〜450nmの範囲内の平均透過率としては、35%〜65%の範囲内であることが好ましく、なかでも、45%〜55%の範囲内であることが好ましい。頂部がより滑らかな半円形状の部材を形成することができるからである。
本発明に用いられる短波長カット半透明膜を構成する材料としては、上述した分光スペクトルを満たすものであれば良く、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、チタン等の金属の酸化物、窒化物や、酸化インジウムすず(ITO)、TiおよびWを含む化合物、TiおよびMoを含む化合物等が挙げられる。
本発明においては、なかでも、酸化インジウムすず(ITO)、TiおよびWを含む化合物、TiおよびMoを含む化合物、酸化チタン(TiO)を好ましく用いることができ、特に、ITOおよびTiOを好ましく用いることができる。上記短波長カット半透明膜が上述した材料からなるものであることにより、上述した分光スペクトルを備えるものとすることが容易だからである。
なお、TiおよびWを含む化合物、および、TiおよびMoを含む化合物におけるTiの含有量としては、40質量%以上であることが好ましい。上述した分光スペクトルを有するものとすることが容易だからである。
本発明における短波長カット半透明膜を用いて形成される部材としては、本発明のマルチスペクトルマスクを用いた場合に、一括で形成され、高さ、形状等が異なる部材からなるものであれば良く、種々の部材を挙げることができる。
具体的には、上記マルチスペクトルマスクを用いてカラーフィルタを構成する各部材を形成する場合、上記部材としては、着色層、遮光部、スペーサ、配向制御用突起、オーバーコート層等を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、配向制御用突起であることが好ましい。上記短波長カット半透明膜は、上述したように、頂部が滑らかな半円形状の部材を形成することができる。このため、通常、頂部が滑らかな半円形状の部材であることが要求される配向制御用突起の形成に適しているからである。
(4)その他
本発明に用いられる半透明膜としては、波長が長くなるにつれて透過率が低くなる負傾斜半透明膜を有するものであっても良い。
このような負傾斜半透明膜を構成する材料としては、酸化窒化クロムを用いることができる。
また、このような負傾斜半透明膜の形成に用いられる酸化窒化クロムのCrとOとNとの元素比率はCr:40%〜60%の範囲内、O:1%〜10%の範囲内、N:35%〜55%の範囲内であることが好ましく、中でもCr:45%〜55%の範囲内、O:1%〜5%の範囲内、N:40%〜50%の範囲内であることが好ましい。
本発明における負傾斜半透明膜の波長250nm〜600nmの範囲内における平均透過率は、10%〜60%の範囲内であることが好ましい。平均透過率が上記範囲未満では、本発明のマルチスペクトルマスクを用いたパターン形成において、半透明領域と遮光領域との透過率の差が出にくくなる場合があり、また平均透過率が上記範囲を超えると、透明基板および負傾斜半透明膜のみからなる負傾斜半透明領域と透過領域との透過率の差が出にくくなる場合があるからである
(5)半透明膜
本発明に用いられる半透明膜の膜厚としては、所望の透過率を有するものとすることができれば良く、材料等に応じて適宜設定されるものであるが、例えばクロム膜の場合は5nm〜20nm程度とすることができる。上記半透明膜の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。
また、上記半透明膜を構成する材料が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
本発明に用いられる半透明膜は、単層であっても良く、それぞれ同じ材料からなる複数の層で構成されていても良い。
本発明における半透明膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
2.透明基板
本発明に用いられる透明基板は、一般にフォトマスクに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。本発明においては、なかでも、石英ガラスであることが好ましい。石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れているからである。
3.遮光膜
本発明のマルチスペクトルマスクにおいては、遮光膜を有するものとすることができる。
このような遮光膜としては、図1に例示するように透明基板1の表面に遮光膜3が形成されていても良く、図7に例示するように半透明膜2の表面に遮光膜3が形成されていても良い。ここで、図7においては、上記遮光膜3が短波長カット半透明膜2b上に形成されている。
なお、図7中の符号については、図1のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本発明においては、上記透明基板および上記半透明膜の少なくとも一方の表面に遮光膜が積層されてなる遮光領域を有することにより、上記透過領域、2種類以上の半透明領域、および遮光領域を形成することができ、本発明のマルチスペクトルマスクを4階調以上の階調を有するものとすることができる。
本発明に用いられる遮光膜は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。このような遮光膜としては、一般にフォトマスクに用いられる遮光膜を用いることができる。具体的には、上記「1.半透明膜」の「(1)フラット半透明膜」の項に記載された材料と同様の材料からなるものとすることができる。
また、遮光膜は、低反射機能を有していても良い。低反射機能により、露光光の乱反射を防止することができるので、より鮮明なパターンを形成することができる。遮光膜に低反射機能を付加するには、例えば遮光膜表面に露光光の反射を防止する酸化クロム等のクロム化合物を含有させれば良い。この場合、遮光膜が、表面に向かって徐々に含有成分が変化する傾斜界面により形成されたものであっても良い。
本発明に用いられる遮光膜の膜厚としては、特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
本発明に用いられる遮光膜は、単層であっても良く、複数の層で構成されていても良い。
本発明に用いられる遮光膜の成膜方法としては、上記「1.半透明膜」の「(5)半透明膜」の項に記載した内容と同様とすることができる。
4.低反射層
本発明においては、上記遮光膜上に低反射層が形成されていても良い。低反射層を設けることにより、本発明のマルチスペクトルマスクの使用時において、ハレーションを防止することができる。
このような低反射層としては、例えば酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等の膜が挙げられる。遮光膜がクロム系膜である場合、これらの膜は遮光膜のエッチング時に同時にエッチングすることが可能である。
5.マルチスペクトルマスク
本発明のマルチスペクトルマスクは、上記透明基板からなる透過領域と、上記透明基板および上記半透明膜のみが積層する半透明領域とを備えるものである。また、上記半透明膜は、上記異なる分光スペクトルを有する異なる半透明膜が透明基板上にそれぞれ積層されてなることにより、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明領域からなるものであれば良く、さらに必要に応じて、透明基板上に異なる分光スペクトルを有する半透明膜が2種類以上積層した半透明領域を有するものであっても良い。
本発明のマルチスペクトルマスクの製造方法としては、上記透明基板および半透明膜を有するものを精度良く形成することができる方法であれば良く、マルチスペクトルマスクの製造に一般的に用いられる方法を用いることができる。
このようなマルチスペクトルマスクの製造方法としては、具体的には、図8に例示するように、透明基板1上に、マスクを介したスパッタリング法によりパターン状に遮光膜3を形成する(図8(a))。次いで、図8(b)に示すように、透明基板1および遮光膜3を覆うように、正傾斜半透明膜を形成することができる正傾斜半透明膜形成材料2a´の塗膜を形成した後、レジスト6をパターン状に配置し、上記遮光膜3を溶解せず、正傾斜半透明膜形成材料2a´を溶解することができるエッチング液を用いて、エッチングを行い、その後、レジスト6を剥離する。次いで、図8(c)に示すように、短波長カット半透明膜を形成することができる短波長カット半透明膜形成材料2b´の塗膜を形成し、レジスト6をパターン状に配置し、フラット半透明膜2aを溶解せず、上記遮光膜3および短波長カット半透明膜形成材料2b´を溶解することができるエッチング液を用いてエッチングを行った後、レジスト6を剥離する。このようにして、図8(d)に示すような透明基板1のみからなる透過領域11、透明基板1および遮光膜3を含む遮光領域13、および、透明基板1および半透明膜2のみからなる半透明領域12を有し、上記半透明領域12が、透明基板1および正傾斜半透明膜2aのみからなる正傾斜半透明領域12a、および、透明基板1および短波長カット半透明膜2bのみからなる短波長カット半透明領域12bを有するマルチスペクトルマスク10を得る方法を挙げることができる。
本発明のマルチスペクトルマスクの用途としては、リソグラフィー法などのように、露光工程を経て製造される様々な製品の製造に用いることができる。なかでも、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル等の表示装置の製造、特に、高さおよび形状の異なる部材が精度良く一括で形成されることが要求される表示装置の製造に好適に用いることができる。
B.カラーフィルタの製造方法
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、上記感光性樹脂層を、上記マルチスペクトルマスクを用いて露光し、現像して、上記感光性樹脂からなる3種類以上の異種部材を同時に形成する異種部材形成工程と、を有することを特徴とするものである。
このようなカラーフィルタの製造方法について図を参照して説明する。図9は、本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。図9に例示するように、本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板と、上記基板上に形成され、開口部を備える遮光部と、開口部に形成された着色層とを備えるカラーフィルタ形成用基板20を準備し(図9(a))、上記カラーフィルタ形成用基板20の表面を覆うように、感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂からなる感光性樹脂層24を形成する(図9(b))。次いで、図9(c)に示すように、透過領域11と、正傾斜半透明領域12a(12a−1,12a−2)および短波長カット半透明領域12bを有する半透明領域12と、遮光領域13とを有するマルチスペクトルマスクを用いて露光し、その後、現像する。このようにして、図9(d)に示すように透過領域11に対応する位置に、断面が長方形状である第1スペーサ31と、正傾斜半透明領域12aに対応する位置に、上記第1スペーサ31より高さが低く、断面が長方形状である第2スペーサ32および第3スペーサ33と、上記短波長カット半透明領域12bに対応する位置に、上記第1スペーサ31より高さが低く、頂部が滑らかな半円形状の配向制御突起34とを有するカラーフィルタ30を形成するものである。
ここで、図9(b)が感光性樹脂層形成工程であり、(c)が異種部材形成工程である。また、上記マルチスペクトルマスクは、上記「A.マルチスペクトルマスク」の項に記載のマルチスペクトルマスクである。
本発明によれば、上記異種部材形成工程を有することにより、高さおよび形状の異なる異種部材を高い自由度で精度良く一括形成することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、感光性層形成工程と、異種部材形成工程とを有するものである。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法の各工程について詳細に説明する。
1.感光性層形成工程
本発明における感光性樹脂層形成工程は、感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する工程である。
本工程に用いられる感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂およびポジ型感光性樹脂のいずれも用いることができる。本発明により形成される2種類以上の異種部材は感光性樹脂からなるものであるので、形成する異種部材に応じて、使用する感光性樹脂の種類が適宜選択される。なかでも本工程においては、ネガ型感光性樹脂が好ましく用いられる。上述したように、マルチスペクトルマスクを利用した露光では、透過領域および半透明領域に応じてネガ型感光性樹脂の硬化反応に差が生じるので、高さや形状の異なる異種部材を形成するのに有利となるからである。
上記ネガ型感光性樹脂としては、カラーフィルタの形成に一般的に使用されるものを用いることができる。この場合も、2種類以上の異種部材は感光性樹脂からなるものであるので、形成する部材に応じて、使用するネガ型感光性樹脂を選択すれば良い。例えば、架橋型樹脂をベースとした化学増幅型感光性樹脂、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。また例えば、アクリル系ネガ型感光性樹脂として、少なくとも紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にC=Cなるアクリル基を有し、発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる官能基(例えば、アルカリ溶液による現像の場合は酸性基をもつ成分)とを含有するものを用いることができる。上記のアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン−アクリル酸−ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にエポキシ基を介してアクリル基を導入したポリマー等が挙げられる。さらに、必要に応じて、カーボンブラック、銅−鉄−マンガン複合酸化物、酸化インジウムスズ(ITO)、アルミニウム、銀、酸化鉄等の導電性粉体等の添加物をネガ型感光性樹脂に含有させても良い。
また、上記ポジ型感光性樹脂としては、カラーフィルタの形成に一般的に使用されるものを用いることができる。上述したように、2種類以上の異種部材は感光性樹脂からなるものであるので、形成する部材に応じて、使用するポジ型感光性樹脂を選択すれば良い。具体的には、ノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。
本工程において、上記感光性樹脂が塗布される対象としては、後述する異種部材形成工程により形成される異種部材に応じて適宜設定されるものであり、例えば、基板や、上記基板上に遮光部および着色層が形成されたカラーフィルタ形成用基板を挙げることができる。
ここで、上記基板、遮光部および着色層については、カラーフィルタに一般的に使用されるものと同様とすることができる。
本工程における感光性樹脂の塗布方法としては、上記感光性樹脂を均一な膜厚で塗布することができるものであれば良く、カラーフィルタの形成に一般的に使用される方法を用いることができる。このような塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等を使用することができる。
本工程により形成される感光性樹脂層の膜厚は、形成する異種部材に応じて適宜調整される。例えば2種類以上の異種部材のうち、最も高い(最も厚い)部材の高さ(厚み)に適合するように、感光性樹脂層の膜厚が調整される。図9の例においては、第1スペーサ31の高さに適合するように感光性樹脂層24の膜厚が調整される。
本工程においては、上記の感光性樹脂の塗布後に、上記感光性樹脂層に対して加熱処理(プリベーク)を施しても良い。
2.異種部材形成工程
本発明における異種部材形成工程は、感光性樹脂層を、上記マルチスペクトルマスクを用いて露光し、現像して、感光性樹脂からなる2種類以上の異種部材を同時に形成する工程である。
なお、上記マルチスペクトルマスクについては、上記「A.マルチスペクトルマスク」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本工程における露光方法としては、所望の形状の異種部材を精度良く効率的に形成することができる方法であれば良く、カラーフィルタの形成に一般的に使用される方法を用いることができる。このような露光方法としては、例えば上記感光性樹脂層の表面から数十μm程度の間隙をあけて上記マルチスペクトルマスクを配置し、露光するプロキシミティ露光を行うことができる。この露光により、感光性樹脂としてネガ型感光性樹脂を用いた場合には照射部分で硬化反応が生じ、ポジ型感光性樹脂を用いた場合には照射部分で酸発生反応が生じる。
本工程において、上記感光性樹脂層が部分的に除去される現像方法としては、カラーフィルタの製造に一般的に使用される現像方法を用いることができる。
ここで現像が行われることにより、感光性樹脂としてネガ型感光性樹脂を用いた場合には、露光により硬化した部分が残存し、その他の部分が選択的に除去される。透過領域から露光された部位では硬化反応が十分に進行するのに対し、半透明領域から露光された部位では硬化反応が不十分となるので、高さ等の異なる異種部材を同時に形成することができる。
また、感光性樹脂としてポジ型感光性樹脂を用いた場合には、露光により分解された部分が選択的に除去され、その他の部分が残存する。透過領域から露光された部位では酸発生反応が十分に進行するのに対し、半透明領域から露光された部位では酸発生反応が不十分となるので、高さ等の異なる異種部材を同時に形成することができる。
また、本工程においては、露光および現像後に、形成された異種部材に対して加熱処理(ポストベーク)を施しても良い。この加熱処理は、例えば温度100℃〜250℃、処理時間10分〜60分程度で適宜設定することができる。
本工程により形成される異種部材としては、具体的には、着色層、遮光部、スペーサ、配向制御用突起、オーバーコート層等を挙げることができる。
本工程により形成される異種部材の高さの差としては、0.3μm〜8μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.5μm〜6μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より大きいと、精度良く効率的に形成することができない可能性があるからである。また、上記範囲より小さいと、本発明の効果を発揮することができないからである。
なお、異種部材の高さの差とは、一括で形成される異種部材間の高さの差のうち最大のものをいうものである。
3.カラーフィルタの製造方法
本発明のカラーフィルタの製造方法は、必要に応じて、上記感光性樹脂層形成工程および異種部材形成工程以外に他の工程を有するものであっても良い。このような他の工程としては、一般的なカラーフィルタの製造に用いられる工程を用いることができ、基板上に遮光部を形成する遮光部形成工程、基板の遮光部が備える開口部内に着色層を形成する着色層形成工程、基板上に透明電極層を形成する透明電極層形成工程、上記オーバーコート層を形成するオーバーコート層形成工程、上記スペーサを形成するスペーサ形成工程、上記配向制御用突起を形成する配向制御用突起形成工程等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
1.マルチスペクトルマスクの作製
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上にクロム膜(遮光膜)が厚み100nmで成膜されている常用のマスクブランク上に、市販のフォトレジスト(東京応化工業社製 ip−3500)を厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレートで15分ベークした後、フォトマスク用レーザ描画装置(マイクロニック社製 LRS11000−TFT3)で、所望の遮光膜中間パターンを描画した。
次に、専用のデベロッパー(東京応化工業社製 NMD3)で現像し、遮光膜用レジストパターンを得た。
次に、レジストパターンをエッチング用マスクとし、クロム膜をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望のパターンの遮光膜を得た。クロム膜のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。クロム膜のエッチング時間は、60秒であった。
その後、遮光膜パターンが形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行い、よく洗浄した。
次いで、酸化チタンからなる短波長カット半透明膜形成用層を下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:O=4:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
短波長カット半透明膜形成用層の膜厚は65nmとした。
次いで、遮光膜の形成と同様の方法により、短波長カット半透明膜を形成したい領域にレジストパターンを形成した後、上記短波長カット半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望の短波長カット半透明膜を得た。短波長カット半透明膜形成用層のエッチングには、水酸化カリウムと過酸化水素との混合溶液(水酸化カリウム水溶液と過酸化水素水と水を1:16:32で混合したもの)を用いた。短波長カット半透明膜形成用層のエッチング時間は、60秒であった。
その後、短波長カット半透明膜および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
次いで、窒化クロム(Cr:含有量60%、N:含有量40%)からなるフラット半透明膜形成用層を下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:N=4:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
フラット半透明膜形成用層の膜厚は10nmとした。
次いで、遮光膜の形成と同様の方法により、フラット半透明膜を形成したい領域(フラット半透明領域を形成したい領域および遮光膜が形成された領域)にレジストパターンを形成した後、上記フラット半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望のフラット半透明膜を得た。
フラット半透明膜形成用層のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。フラット半透明膜形成用層のエッチング時間は、60秒であった。
その後、短波長カット半透明膜、フラット半透明膜および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行うことによりマルチスペクトルマスクを得た。
ここで、得られたマルチスペクトルマスクの概略断面図を図10に示す。図10に示すように実施例で作製されたマルチスペクトルマスク10は、短波長カット半透明膜2bおよびフラット半透明膜2cを有し、さらに、透明基板1および短波長カット半透明膜からなる短波長カット半透明領域12bと、透明基板1およびフラット半透明膜2cからなるフラット半透明領域12cとを備えるものとなった。
なお、図10中の符号については、図1のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
なお、得られたマルチスペクトルマスクは、短波長カット半透明膜のi線(365nm)の透過率が15%であり、フラット半透明膜のi線(365nm)の透過率が30%であった。
2.マルチスペクトルマスクを用いたカラーフィルタの作製
基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み1500Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、クロム薄膜をエッチングして、線幅20μm、ピッチ100μmのブラックマトリックスを形成した。
次に、下記組成の赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
<赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B) 4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
<緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C) 4.2重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
<青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
なお、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
次いで、ガラス基板上にブラックマトリックスを覆うように赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色パターン用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色パターンを形成した。この赤色パターンは、長方形状(100μm×300μm)とした。
その後、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、緑色パターン、青色パターンを形成した。これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層を形成した。
次に、ブラックマトリックス、着色層を覆うように酸化インジウムスズ(ITO)からなる透明電極層(厚み1500Å)をスパッタリング法により形成した。
次に、透明電極層上にネガ型感光性樹脂組成物(JSR製 オプトマーNN850)をスピンコート法により塗布し、減圧乾燥後、100℃にて3分間プリベークした。その後、上記のマルチスペクトルマスクを介して下記条件にて露光した。
<露光条件>
・露光量:100mJ/cm(I線換算)
・露光ギャップ:150μm
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いて現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施し、透明電極上に凸形状の3種のパターンを有するカラーフィルタを作製した。
[比較例1]
1.階調マスクの作製
まず、光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上にチタン膜(遮光膜)が厚み100nmで成膜されている常用のマスクブランク上に、市販のフォトレジスト(東京応化工業社製 ip−3500)を厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレートで15分ベークした後、フォトマスク用レーザ描画装置(マイクロニック社製 LRS11000−TFT3)で、所望の遮光膜中間パターンを描画した。
次に、専用のデベロッパー(東京応化工業社製 NMD3)で現像し、遮光膜用レジストパターンを得た。
次に、レジストパターンをエッチング用マスクとし、チタン膜をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望のパターンの遮光膜を得た。チタン膜のエッチングには、水酸化カリウムと過酸化水素との混合溶液(水酸化カリウム水溶液と過酸化水素水と水を1:16:32で混合したもの)を用いた。チタン膜のエッチング時間は、60秒であった。
その後、遮光膜パターンが形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行い、よく洗浄した。
次いで、窒化クロム(Cr:含有量60%、N:含有量40%)からなる第1フラット半透明膜形成用層をスパッタリング法にて成膜した。
なお、成膜条件は、実施例1におけるフラット半透明膜形成用層作成時の条件と同様とした。また、第1フラット半透明膜形成用層の膜厚は6nmとした。
次いで、実施例1における遮光膜の形成と同様の方法により、第1フラット半透明領域を形成したい領域にレジストパターンを形成した後、上記第1フラット半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することにより、所望のパターンの第1フラット半透明膜形成用層を得た。第1フラット半透明膜形成用層のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。第1フラット半透明膜形成用層のエッチング時間は、60秒であった。
その後、パターン状の第1フラット半透明膜形成用層および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
次いで、窒化クロム(Cr:含有量60%、N:含有量40%)からなる第2フラット半透明膜形成用層をスパッタリング法にて成膜した。第2フラット半透明膜形成用層の膜厚は10nmとした。なお、成膜条件は、第1フラット半透明膜形成用層の成膜条件と同一とした。
その後、実施例1における遮光膜の形成と同様の方法により、第1フラット半透明領域および第2フラット半透明領域を形成したい領域にレジストパターンを形成した後、上記第2フラット半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望のパターンの第2フラット半透明膜形成用層を得た。第2フラット半透明膜形成用層のエッチングには、上記第1フラット半透明膜形成用層のエッチングに用いたエッチャントと同一のエッチャントを用いた。
その後、パターン状の第1フラット半透明膜形成用層および第2フラット半透明膜形成用層と遮光膜とが形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
このようにして得られた階調マスクの概略断面図を図11に示す。図11に示すように比較例で作製された階調マスク100は、透明基板101、第1フラット半透明膜形成用層102c−1および第2フラット半透明膜形成用層102c−2からなる第1フラット半透明領域112c−1、および、透明基板101および第2フラット半透明膜形成用層102c−2からなる第2フラット半透明領域112c−2を含む半透明領域112と、透明基板101からなる透過領域111と、遮光膜103を含む遮光領域113と、を備えるものとなった。
また、得られた第1フラット半透明膜形成用層の厚みは6nmであり、i線(365nm)の透過率は50%であった。また、第2フラット半透明膜形成用層の厚みは10nmであり、i線(365nm)の透過率は30%であった。
なお、透明基板、第1フラット半透明膜形成用層、および第2フラット半透明膜形成用層が積層した第1フラット半透明領域のi線(365nm)の透過率は15%であり、透明基板および第2フラット半透明膜形成用層が積層した第2フラット半透明領域のi線(365nm)の透過率は30%であった。
2.階調マスクを用いたカラーフィルタの作製
実施例1と同様にして、透明電極上に凸形状の3種のパターンを有するカラーフィルタを作製した。
[評価]
実施例1のマルチスペクトルマスク、および比較例1の階調マスクを用いて透明電極上に形成された凸状のパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡にて観察した。評価結果を下記表1に示す。
Figure 0005381051
表1より実施例1のマルチスペクトルマスクを露光プロセスに用いることにより、透明電極上に、柱状スペーサおよび御椀形状(頂部が滑らかな半円形状)である配向制御突起を一括で形成することができた。
一方、比較例1では、透明電極上に形成された柱状スペーサは、高さを異なるものとすることができたが、同形状であった。
本発明のマルチスペクトルマスクの一例を示す概略断面図である。 高さおよび形状の異なる部材を有するカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 高さおよび形状の異なる部材を有するカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明のマルチスペクトルマスクを用いてカラーフィルタの各部材を形成する方法の一例を示す工程図である。 本発明のマルチスペクトルマスクを用いてカラーフィルタの各部材を形成する方法の他の例を示す工程図である。 本発明に用いられる半透明膜を説明する説明図である。 本発明のマルチスペクトルマスクの他の例を示す平面図である。 本発明のマルチスペクトルマスクの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 実施例1で作製したマルチスペクトルマスクを示す概略断面図である。 比較例1で作製した階調マスクを示す概略断面図である。
符号の説明
1 … 透明基板
2 … 半透明膜
2a … 正傾斜半透明膜
2b … 短波長カット半透明膜
2c … フラット半透明膜
3 … 遮光膜
10 … マルチスペクトルマスク
11 … 透過領域
12 … 半透明領域
12a … 正傾斜半透明領域
12b … 短波長カット半透明領域
12c … フラット半透明領域
13 … 遮光領域
20 … カラーフィルタ形成用基板
24 … 感光性樹脂層
30 … カラーフィルタ
31 … 第1スペーサ
32 … 第2スペーサ
33 … 第3スペーサ
34 … 第1配向制御突起
35 … 第2配向制御突起
36 … オーバーコート層

Claims (4)

  1. 透明基板と、前記透明基板上に形成された異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜とを具備し、複数の分光スペクトルを有するマルチスペクトルマスクであって、
    前記マルチスペクトルマスクは、前記透明基板からなる透過領域、および前記透明基板上に前記半透明膜が積層されてなる半透明領域を備え、
    前記半透明領域は、前記異なる分光スペクトルを有する異なる半透明膜が透明基板上にそれぞれ積層されてなることにより、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明領域からなり、
    前記半透明膜のうちの少なくとも一種類が、波長300nm〜450nmの範囲内において波長が長くなるにつれて透過率が高くなる分光スペクトルを有する単層の正傾斜半透明膜であり、
    前記正傾斜半透明膜は、波長365nmでの透過率が波長300nmでの透過率より大きく、波長365nmでの透過率と波長300nmでの透過率との差が6.5%〜12.5%の範囲内であるか、波長405nmでの透過率が波長300nmでの透過率より大きく、波長405nmでの透過率と波長300nmでの透過率との差が10.5%〜21.0%の範囲内であるか、波長436nmでの透過率が波長300nmでの透過率より大きく、波長436nmでの透過率と波長300nmでの透過率との差が13.5%〜27.0%の範囲内であることを特徴とするマルチスペクトルマスク。
  2. 透明基板と、前記透明基板上に形成された異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜とを具備し、複数の分光スペクトルを有するマルチスペクトルマスクであって、
    前記マルチスペクトルマスクは、前記透明基板からなる透過領域、および前記透明基板上に前記半透明膜が積層されてなる半透明領域を備え、
    前記半透明領域は、前記異なる分光スペクトルを有する異なる半透明膜が透明基板上にそれぞれ積層されてなることにより、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明領域からなり、
    前記半透明膜のうちの少なくとも一種類が、波長300nm〜450nmの範囲内において波長が長くなるにつれて透過率が高くなる分光スペクトルを有する単層の正傾斜半透明膜であり、
    前記正傾斜半透明膜を用いて形成される部材が、スペーサであることを特徴とするマルチスペクトルマスク。
  3. 透明基板と、前記透明基板上に形成された異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明膜とを具備し、複数の分光スペクトルを有するマルチスペクトルマスクであって、
    前記マルチスペクトルマスクは、前記透明基板からなる透過領域、および前記透明基板上に前記半透明膜が積層されてなる半透明領域を備え、
    前記半透明領域は、前記異なる分光スペクトルを有する異なる半透明膜が透明基板上にそれぞれ積層されてなることにより、異なる分光スペクトルを有する2種類以上の半透明領域からなり、
    前記半透明膜のうちの少なくとも一種類が、波長300nm〜450nmの範囲内において波長が長くなるにつれて透過率が高くなる分光スペクトルを有する単層の正傾斜半透明膜であり、
    前記半透明膜として、波長300nm〜450nmの範囲内における透過率の波長依存性がフラットである分光スペクトルを有するフラット半透明膜、および、波長300nm〜450nmの範囲内において短波長域における透過率が極めて低い分光スペクトルを有する短波長カット半透明膜の少なくとも一方をさらに有することを特徴とするマルチスペクトルマスク。
  4. 感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、
    前記感光性樹脂層を、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のマルチスペクトルマスクを用いて露光し、現像して、前記感光性樹脂からなる3種類以上の異種部材を同時に形成する異種部材形成工程と、
    を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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