JP5365172B2 - 階調マスクおよび階調マスクの製造方法 - Google Patents

階調マスクおよび階調マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半透明領域間の透過率差が小さい場合であっても透過率差の精度が良く、かつ、容易に形成することができる階調マスクに関するものである。
液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の表示装置のリソグラフィー工程数を減らすパターン形成方法に関しては、露光光の解像限界以下の微小スリットを有するフォトマスク(スリットマスク)、および露光光を所望の透過率で透過する半透明膜を有するフォトマスク(階調マスク)が開示されている(特許文献1)。
スリットマスクでは、露光光を実質的に遮光するクロム膜などの一般的な遮光膜を用い、遮光膜に露光機の解像限界以下の微細なスリットを配置する(例えば特許文献2参照)。このマスクのスリットは、解像限界以下のサイズであるため、それ自身は感光性樹脂層上に結像せずに、周囲の非開口部領域も含めたエリアに、サイズに応じた露光光を透過する。このため、スリットマスクは、スリットが形成された領域と、その周囲を含めたエリアに、あたかも半透明膜があるかのように機能する。
しかしながら、このスリットは解像限界以下である必要があるため、当然のことながら、マスクの本体パターンよりも小さな寸法に仕上げる必要があり、マスク製造に対して大きな負荷となってしまうという問題があった。さらに、広い領域を半透明にするためには、多くのスリットを配置する必要があるため、パターンデータ容量が増え、パターン形成工程や、パターンの欠陥検査工程に対する負荷の増大という問題も生じ、製造・検査時間の増大、マスク製造コストの上昇につながってしまうという問題があった。
一方、膜により透過率を制御する階調マスクは、露光光を実質的に遮光する遮光膜と、露光光を所望の透過率で透過する半透明膜とを用い、光を透過する透過領域と、光を透過しない遮光領域と、透過する光の量が調整された半透明領域とを有することにより、階調を出すマスクである(例えば特許文献3参照)。このため、階調マスクは、上述したスリットマスクのような微細なスリットを形成する必要がなく、容易に形成することができるといった利点を有する。
また、階調マスクでは、半透明領域の透過率を2水準以上とすることにより、容易に、4階調以上のマスクを得ることができる。
ここで、半透明領域の透過率を2水準以上する方法としては、例えば、異なる材料からなる半透明膜を2種類以上形成する方法や、同じ材料からなり、膜厚の異なる半透明膜を形成する方法を挙げることができる(特許文献4)。
しかしながら、このような方法により、透過率の差が小さい半透明領域を形成した場合、所望の透過率差を有する半透明領域を形成することは困難であるといった問題があった。
また、2種類以上の半透明膜の形成するためには、通常、それぞれの半透明膜について、半透明膜形成用層を成膜する成膜工程および上記半透明膜形成用層をエッチングして半透明膜を形成するエッチング工程が必要となる。したがって、2種以上の半透明膜を形成するためには、1種目の半透明膜を形成後に、再度、成膜工程が必要となりタクトが長いものとなるといった問題があった。
特開2000−66240公報 特開2002−196474公報 特開2002−189280公報 特開2007−249198号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、半透明領域間の透過率差が小さい場合であっても透過率差の精度が良く、かつ、容易に形成することができる階調マスクを提供することを主目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、エッチングストッパー層が露出した領域を第2半透明領域として用いることにより、半透明領域の透過率を微小に制御することができることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜と、上記半透明膜上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層と、上記エッチングストッパー層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜と、を有する階調マスクであって、上記透明基板からなる透過領域と、上記透明基板、上記半透明膜、上記エッチングストッパー層および上記遮光膜からなる遮光領域と、上記透明基板および上記半透明膜からなる第1半透明領域と、上記透明基板、上記半透明膜および上記エッチングストッパー層からなる第2半透明領域と、を備え、上記エッチングストッパー材料が、上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものであることを特徴とする階調マスクを提供する。
本発明によれば、上記第1半透明領域が上記透明基板および半透明膜からなるものであり、上記第2半透明領域が上記透明基板、半透明膜およびエッチングストッパー層からなるものであることにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差が小さい場合であっても、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率差が精度良く調整されたものとすることができる。
また、本発明の階調マスクはエッチングストッパー層を有するもの、すなわち、本発明の階調マスクが透明基板、上記半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層、上記エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層、および上記遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層がこの順で積層した積層体をマスクブランクとして用い、このマスクブランクをエッチングすることにより形成されるものである。このため、2種類の半透明領域を有する階調マスクを、短いタクトで容易に形成することができるものとすることができる。
本発明においては、上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料が同種の材料であることが好ましい。上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料が同種の材料であることにより、上記遮光膜および半透明膜を形成するためのエッチング液を同じものとすることができ、低コスト化を図ることができるからである。
本発明においては、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料がクロム系材料であり、上記エッチングストッパー材料がチタン系材料であることが好ましい。上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料がクロム系材料であり、上記エッチングストッパー材料がチタン系材料であることにより、上記遮光膜、エッチングストッパー層、および半透明膜を精度良く形成することができるからである。
本発明においては、上記半透明膜の波長350nm〜450nmの範囲内の平均透過率が50%未満であることが好ましい。上記半透明膜の上述した波長域での平均透過率が50%未満であることにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差を小さいものとすることができるからである。したがって、本発明の効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明においては、上記エッチングストッパー層の波長350nm〜450nmの範囲内の平均透過率が60%以上であることが好ましい。上記エッチングストッパー層の上述した波長域での平均透過率が60%以上であることにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差を小さいものとすることができるからである。したがって、本発明の効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明は、透明基板と、上記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層と、上記半透明膜形成用層上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層形成用層と、上記エッチングストッパー層形成用層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層と、を有し、上記エッチングストッパー材料が、上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものである積層体を形成する積層体形成工程と、上記積層体の上記遮光膜形成用層を上記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液である遮光膜形成材料用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、上記遮光膜形成工程後の上記エッチングストッパー層形成用層を上記半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液であるエッチングストッパー層用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより、上記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程と、上記エッチングストッパー層形成工程後の上記半透明膜形成用層をパターン状にエッチングすることにより、上記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成する半透明膜形成工程と、を有することを特徴とする階調マスクの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記エッチングストッパー層形成工程を有することにより、2種類の半透明領域を備える階調マスクを、中間成膜することなく容易に形成することができる。
また、表面が露出したエッチングストッパー層を有する第2半透明領域を有することにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率差が小さい場合であっても、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率差を精度良く調整することができる。
本発明は、半透明領域間の透過率差が小さい場合であっても透過率差の精度が良く、かつ、容易に形成することができるという効果を奏する。
本発明は、階調マスク、および、その製造方法に関するものである。
以下、本発明の階調マスク、および階調マスクの製造方法について詳細に説明する。
A.階調マスク
まず、本発明の階調マスクについて説明する。本発明の階調マスクは、透明基板と、上記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜と、上記半透明膜上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層と、上記エッチングストッパー層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜と、を有し、上記透明基板からなる透過領域と、上記透明基板、上記半透明膜、上記エッチングストッパー層および上記遮光膜からなる遮光領域と、上記透明基板および上記半透明膜からなる第1半透明領域と、上記透明基板、上記半透明膜および上記エッチングストッパー層からなる第2半透明領域と、を備え、上記エッチングストッパー材料が、上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものであることを特徴とするものである。
このような本発明の階調マスクについて図を参照して説明する。図1は、本発明の階調マスクの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明の階調マスク10は、透明基板1と、上記透明基板1上に直接形成され、表面が露出した領域を少なくとも有する半透明膜形成材料からなる半透明膜3と、上記半透明膜3上に直接形成され、表面が露出した領域を少なくとも有するエッチングストッパー層4と、上記エッチングストッパー層4上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜2と、を有するものである。
また、上記透明基板1からなる透過領域11と、上記透明基板1、半透明膜3、エッチングストッパー層4および遮光膜2からなる遮光領域12と、上記透明基板1および上記半透明膜3からなる第1半透明領域13と、上記透明基板1、上記半透明膜3および上記エッチングストッパー層4からなる第2半透明領域14とを備えるものである。
このような本発明の階調マスクは、以下のような利点を有する。
すなわち、従来、半透明領域の透過率が2水準以上である階調マスクとしては、異なる材料からなる半透明膜を2種以上有するものや、同じ材料からなり、膜厚の異なる半透明膜を有するものを挙げることができる。
しかしながら、このような階調マスクを形成する場合、通常、それぞれの半透明膜を独立して形成する。
ここで、実際に形成された各半透明膜の膜厚は、設計時の膜厚からズレが生じるのが一般的である。このため、例えば2つの半透明膜の透過率を、AおよびBとなるように設計した場合であっても、実際には一方の半透明膜の透過率がA±αであり、他方の透過率がB±βのように、誤差が発生する。このため、半透明膜間の透過率には、最大でα+βのズレが生じるおそれがある。このように、従来のマスクでは、特に、独立した半透明膜の間の透過率差を精度良く調整することが困難であるといった問題があった。
また、2種以上の半透明膜の形成するためには、それぞれの半透明膜について、半透明膜形成用層を成膜する成膜工程および上記半透明膜形成用層をエッチングして半透明膜を形成するエッチング工程を行うことが必要となるのが一般的である。したがって、2種以上の半透明膜を形成するためには、1種目の半透明膜の形成後に、再度、成膜工程が必要となる。
ここで、上記半透明膜形成用層を成膜する方法としては、半透明膜を構成する材料を蒸着する方法が一般的に用いられる。このような成膜工程は、通常、真空環境下で行われるため、エッチング工程が行われる場所とは別の場所で行われる。また、真空環境下とするために用いられる真空設備は、操作が複雑で、高価な設備であることから、成膜工程の実施を専門の業者に委託することもある。
このようなことから、2種以上の半透明膜を形成する場合には、1種類目の半透明膜を形成した後のマスクを、エッチング工程を行う場所とは異なる場所に搬送する必要があり、タクトが長くなるといった問題があった。
以上のように、従来の階調マスクでは、2種以上の半透明領域を有するものとすることにより、透過率差を精度良く調整することが困難となるといった問題や、製造工程が複雑で、タクトが長くなるといった問題があった。
一方、本発明の階調マスクは、透明基板、半透明膜、エッチングストッパー層および遮光膜を有するもの、すなわち、透明基板、半透明膜形成用層、エッチングストッパー層、および遮光膜形成用層がこの順で積層した積層体をマスクブランクとして用い、このマスクブランクをエッチングすることにより形成されるものである。
ここで、エッチングストッパー層は、上記遮光膜により被覆されるように形成されるのが一般的である。これは、エッチングストッパー層が、上記遮光膜形成用層をエッチングする際に、上記半透明膜形成用層が同時にエッチングされるのを防ぐことのみを目的として形成されるものであるからである。したがって、上述した積層体は、通常、透明基板からなる透過領域、透明基板および半透明膜からなる半透明領域、および、透明基板、エッチングストッパー層および遮光膜からなる遮光領域を備える階調マスク、すなわち、1種類の半透明領域を備える階調マスクの形成に用いられるものである。
これに対して、本発明の階調マスクは、上記エッチングストッパー層が、上記遮光膜により被覆されていない領域を有し、上記エッチングストッパー層の上記遮光膜により被覆されていない領域を第2半透明領域として用いるものである。これにより、中間成膜を行うことなく、第1半透明領域および第2半透明領域の2種類の半透明領域を備える階調マスクを形成することができるのである。
このため、本発明の階調マスクは、上記第2半透明領域を形成した後に上記第1半透明領域を形成する際に、エッチング工程を行う場所とは異なる場所に搬送する必要がある成膜工程を不要なものとすることができ、タクトが短く容易に形成することができるものとすることができるのである。
また、本発明の階調マスクは、上記透明基板、上記半透明膜、および上記エッチングストッパー層からなり、上記エッチングストッパー層が上記遮光膜により被覆されていない領域である第2半透明領域と、上記透明基板および半透明膜からなる第1半透明領域とを備えるものである。
ここで、透明基板の透過率を100%とすると、第1半透明領域の透過率は、半透明膜の透過率となる。また、第2半透明領域の透過率は、半透明膜の透過率とエッチングストッパー層の透過率との掛け算で表される。
この場合、半透明膜の透過率を基準とすれば良いことから、エッチングストッパー層に発生する透過率の誤差が、半透明領域間の透過率差の設計時からのズレの主原因と考えることができる。
具体的には、形成された半透明膜の透過率がAであり、エッチングストッパー層の設計時の透過率をBとして、±βの誤差が発生した場合、得られる半透明領域間の透過率差の設計時からのズレはおおよそA×βとなる。
このように、2つの半透明膜を独立して形成した場合、それぞれの半透明膜の誤差の合計(α+β)が、設計時の透過率差からズレとして生じる可能性があるのに対して、本発明のようにエッチングストッパー層の表面が露出した領域を第2半透明領域として用いる場合、設計時の透過率差からのズレとしては、最大で、半透明膜の透過率とエッチングストッパー層を形成する際に生じた誤差とを掛け合わせたもの(A×β)程度とすることができ、設計時の透過率差からのズレが小さいものとなる。
また、エッチングストッパー層は、上述した積層体に含まれる遮光膜形成用層をエッチングする際に、上記半透明膜形成用層が同時にエッチングされるのを防ぐことができれば良いことから、通常、膜厚が薄く形成され、比較的透過率が高いものである。このため、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差を小さいものとすることができる。
以上より、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差が小さい場合に、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率差を精度良く調整することができるのである。
本発明の階調マスクは、透明基板、遮光膜、半透明膜およびエッチングストッパー層を少なくとも有するものである。
以下、本発明の階調マスクの各構成について詳細に説明する。
1.半透明膜
本発明に用いられる半透明膜は、上記透明基板上に直接形成されるものであり、所望の透過率を有するものである。
ここで、上記透明基板上に直接形成されるとは、通常、上記半透明膜と上記透明基板との間に他の層を介することなく、上記半透明膜が上記半透明膜上に接するように形成されるものをいうが、必要に応じて上記透明基板との間に他の層を介して形成されるものであっても良い。
このような半透明膜の波長350nm〜450nmの範囲内における平均透過率としては、上記半透明膜を透過する露光光が所望の発光強度を有するものとすることができるものであれば良いが、50%未満であることが好ましく、なかでも、10%〜40%の範囲内であることが好ましく、特に、20%〜40%の範囲内であることが好ましい。上記平均透過率が上述した範囲内であることにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差を小さいものとすることができるからである。したがって、本発明の効果をより効果的に発揮することができるからである。
なお、平均透過率の測定方法としては、本発明の階調マスクに用いられる透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、上記半透明膜の透過率を測定することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。
本発明に用いられる半透明膜形成材料としては、所望の透過率を有するものとすることができるものであれば良く、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル、チタン等の金属、あるいは、クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル、チタン等の金属の窒化物、炭化物、酸化物などを挙げることができる。
本発明においては、なかでも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸窒化クロム等のクロム系材料や、チタン、窒化チタン等のチタン系材料であることが好ましい。透過率等の調整が容易だからである。
本発明に用いられる半透明膜の膜厚としては、所望の透過率を有するものとすることができれば良く、材料等に応じて適宜設定されるものであるが、例えばクロム膜の場合は5nm〜20nm程度とすることができる。上記半透明膜の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、上記半透明膜が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
本発明に用いられる半透明膜は、単層であっても良く、同じ材料からなる複数の層で構成されていても良い。
2.エッチングストッパー層
本発明に用いられるエッチングストッパー層は、上記半透明膜上に直接形成されるものである。
ここで、上記半透明膜上に直接形成されるとは、通常、上記エッチングストッパー層と上記半透明膜との間に他の層を介することなく、上記エッチングストッパー層が上記半透明膜上に接するように形成されるものをいうが、必要に応じて上記半透明膜との間に他の層を介して形成されるものであっても良い。
このようなエッチングストッパー層の波長350nm〜450nmの範囲内における平均透過率としては、上記エッチングストッパー層を透過する露光光が所望の発光強度を有するものとすることができるものであれば良いが、60%以上であるが、なかでも、70%〜95%の範囲内であることが好ましく、特に、75%〜90%の範囲内であることが好ましい。上記平均透過率が上述した範囲内であることにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率の差を小さいものとすることができるからである。したがって、本発明の効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明に用いられるエッチングストッパー材料としては、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものであれば良い。
ここで、選択性エッチングが可能な材料とは、エッチングをすることができるエッチング液の種類が異なる材料である。上記エッチングストッパー材料としては、具体的には、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液によりエッチングされるような材料であれば良い。また、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料としては、上記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液によりエッチングされるような材料であれば良い。
このようなエッチングストッパー材料としては、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料により異なるものであるが、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル、チタン等の金属、あるいは、クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル、チタン等の金属の窒化物、炭化物、酸化物などを挙げることができる。
本発明においては、なかでも、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が、上記クロム系材料である場合には、上記エッチングストッパー材料が上記チタン系材料であることが好ましく、特に窒化チタンであることが好ましい。一方、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が、上記チタン系材料である場合には、なかでも、上記エッチングストッパー材料が、上記クロム系材料であることが好ましく、特に窒化クロムを好ましく用いることができる。上記材料は、エッチング液に対する耐性が大きく異なるものであり、上記遮光膜、エッチングストッパー層、および半透明膜を精度良く形成することができ、かつ安定したマスク作製プロセスを有する為である。
本発明に用いられるエッチングストッパー層の膜厚としては、所望の透過率を有するものとすることができれば良く、材料等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば上記エッチングストッパー材料が上記チタン系材料である場合は、通常、10nm〜60nm程度とすることができる。上記エッチングストッパー層の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、上記エッチングストッパー層が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
本発明に用いられるエッチングストッパー層は、単層であっても良く、同じ材料からなる複数の層で構成されていても良い。
3.透明基板
本発明に用いられる透明基板は、一般にフォトマスクに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。本発明においては、なかでも、石英ガラスであることが好ましい。石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れているからである。
また、本発明に用いられる透明基板は、必要に応じて、その表面に他の材料がコーティングされたものであっても良い。
4.遮光膜
本発明に用いられる遮光膜は、上記エッチングストッパー層上に直接形成されるものであり、実質的に露光光を透過しないものである。
ここで、上記エッチングストッパー層上に直接形成されるとは、通常、上記遮光膜と上記エッチングストッパー層との間に他の層を介することなく、上記遮光膜が上記エッチングストッパー層上に接するように形成されるものをいうが、必要に応じて上記エッチングストッパー層との間に他の層を介して形成されるものであっても良い。
本発明に用いられる遮光膜を構成する遮光膜形成材料としては、フォトマスクに用いられる遮光膜に一般的に用いられる材料を使用することができる。本発明においては、なかでも、上記半透明膜形成材料と同種の材料であることが好ましく、特に、上記半透明膜形成材料と同一材料であることが好ましい。低コスト化を図ることができるからである。
なお、同種の材料とは、エッチング液に対する耐性が同一である材料をいうものである。また、一方は耐性を有するが、他方はエッチングされるエッチング液が存在する場合には、同種の材料に含まれないものである。
上記遮光膜形成材料が上記半透明膜形成材料と同種の材料である場合の具体例としては、上記半透明膜形成材料が上記クロム系材料である場合に、上記遮光膜形成材料を、上記クロム系材料とする場合を挙げることができる。
本発明に用いられる遮光膜は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。
また、遮光膜は、低反射機能を有していても良い。低反射機能により、露光光の乱反射を防止することができるので、より鮮明なパターンを形成することができる。遮光膜に低反射機能を付加するには、例えば遮光膜表面に露光光の反射を防止する酸化クロム等のクロム化合物を含有させれば良い。この場合、遮光膜が、表面に向かって徐々に含有成分が変化する傾斜界面により形成されたものであっても良い。
本発明に用いられる遮光膜の膜厚としては、特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
本発明に用いられる遮光膜は、単層であっても良く、複数の層で構成されていても良い。
5.階調マスク
本発明の階調マスクは、上記透明基板、遮光膜、半透明膜およびエッチングストッパー層を少なくとも有するものであり、透過領域、遮光領域、第1半透明領域および第2半透明領域を備えるものである。
(1)領域
本発明の階調マスクは、透過領域、遮光領域、第1半透明領域および第2半透明領域を備えるものである。
本発明の階調マスクが備える透過領域は、透明基板からなる領域であり、上記半透明膜、エッチングストッパー層、および遮光膜により被覆されていない領域である。
このような透過領域としては、通常、上記透明基板のみからなるものであるが、透過率に大きな影響を及ぼさない限り、他の層を有するものであっても良い。
本発明の階調マスクが備える遮光領域は、上記透明基板、半透明膜、エッチングストッパー層および遮光膜からなるものである。
このような遮光領域としては、通常、上記透明基板、半透明膜、エッチングストッパー層および遮光膜のみからなるものであるが、透過率に大きな影響を及ぼさない限り、他の層を含むものであっても良い。
本発明の階調マスクが備える第1半透明領域は、上記透明基板および半透明膜からなり、上記エッチングストッパー層および遮光膜により被覆されていない領域である。
このような第1半透明領域としては、通常、上記透明基板および半透明膜のみからなるものであるが、透過率に大きな影響を及ぼさない限り、他の層を含むものであっても良い。
本発明の階調マスクが備える第2半透明領域は、上記透明基板、半透明膜およびエッチングストッパー層からなり、上記エッチングストッパー層の遮光膜により被覆されていない領域である。
このような第2半透明領域としては、通常、上記透明基板、半透明膜およびエッチングストッパー層のみからなるものであるが、透過率に大きな影響を及ぼさない限り、他の層を含むものであっても良い。
(2)その他
本発明の階調マスクは、上記透明基板、遮光膜、半透明膜およびエッチングストッパー層を少なくとも有するものであれば良いが、必要に応じて、その他の構成を有するものであっても良い。
このようなその他の構成としては、具体的には、上記遮光膜上に形成され、本発明の階調マスクの使用時において、ハレーションを防止することができる低反射層を挙げることができる。なお、上記低反射層としては、例えば酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等の膜が挙げられる。遮光膜がクロム系膜である場合、これらの膜は遮光膜のエッチング時に同時にエッチングすることが可能である。
本発明の階調マスクの製造方法としては、上記透明基板、上記半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層、上記エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層形成用層、および上記遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層がこの順で積層された積層体をエッチングすることにより形成されるものであれば良く、具体的には、後述する「B.階調マスクの製造方法」の項に記載した方法を用いることができる。
本発明の階調マスクの用途としては、リソグラフィー法などのように、露光工程を経て製造される様々な製品の製造に用いることができる。なかでも、透過率差が小さい場合において、透過率差を精度良く制御することが要求される露光工程を有する製品の製造に用いられる。
より具体的には、露光面積の大型化により生じる露光機の微小な露光ムラを調整し、半透明領域(第1半透明領域および第2半透明領域)を透過した露光光の発光強度を均一にすることが要求されるような大型の表示装置の製造に好適に用いられる。
B.階調マスクの製造方法
次に、本発明の階調マスクの製造方法について説明する。本発明の階調マスクの製造方法は、透明基板と、上記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層と、上記半透明膜形成用層上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層形成用層と、上記エッチングストッパー層形成用層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層と、を有し、上記エッチングストッパー材料が、上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものである積層体を形成する積層体形成工程と、上記積層体の上記遮光膜形成用層を上記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液である遮光膜形成材料用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、上記遮光膜形成工程後の上記エッチングストッパー層形成用層を上記半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液であるエッチングストッパー層用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより、上記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程と、上記エッチングストッパー層形成工程後の上記半透明膜形成用層をパターン状にエッチングすることにより、上記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成する半透明膜形成工程と、を有することを特徴とするものである。
このような階調マスクの製造方法について図を参照して説明する。図2は、本発明の階調マスクの製造方法の一例を示す工程図である。図2に例示するように、本発明の階調マスクの製造方法は、透明基板1と、上記透明基板1上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層23と、上記半透明膜形成用層23上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層形成用層24と、上記エッチングストッパー層形成用層24上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層22と、を有する積層体を形成する(図2(a))。
次いで、図2(b)に示すように、上記遮光膜形成用層22の遮光膜を形成したい領域上にレジスト25を形成した後、上記遮光膜形成用層22を上記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液である遮光膜形成材料用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより遮光膜を形成する。
続いて、図2(c)に示すように、上記エッチングストッパー層形成用層24のエッチングストッパー層を形成したい領域上にレジスト25を形成した後、上記エッチングストッパー層形成用層24を、上記半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液であるエッチングストッパー層用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより、上記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成する。
次いで、図2(d)に示すように、上記半透明膜形成用層23の半透明膜を形成したい領域上にレジスト25を形成した後、上記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液である半透明膜形成材料用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより、上記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成し、上記透明基板1からなる透過領域11と、上記透明基板1、半透明膜3、エッチングストッパー層4および遮光膜2からなる含む遮光領域12と、上記透明基板1および上記半透明膜3からなる第1半透明領域13と、上記透明基板1、上記半透明膜3および上記エッチングストッパー層4からなる第2半透明領域14とを有する階調マスク10を形成するものである(図2(e))。
ここで、図2(a)が積層体形成工程であり、(b)が遮光膜形成工程であり、(c)がエッチングストッパー層形成工程であり、(d)が半透明膜形成工程である。
本発明によれば、上記エッチングストッパー層形成工程を有することにより、中間成膜をすることなく、上記第1半透明領域および第2半透明領域の2種類の半透明領域を備える階調のマスクを容易に形成することができる。
また、表面が露出したエッチングストッパー層を有する第2半透明領域を有することにより、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率差が小さい場合であっても、上記第1半透明領域および第2半透明領域の透過率差を精度良く調整することができる。
本発明の階調マスクの製造方法は、積層体形成工程、遮光膜形成工程、エッチングストッパー層形成工程、および半透明膜形成工程を少なくとも有するものである。
以下、本発明の階調マスクの製造方法の各工程について詳細に説明する。
1.積層体形成工程
本発明の階調マスクの製造方法における積層体形成工程は、透明基板と、上記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層と、上記半透明膜形成用層上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層形成用層と、上記エッチングストッパー層形成用層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層と、を有し、上記エッチングストッパー材料が、上記遮光膜形成材料および上記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものである積層体を形成する工程である。
なお、このような透明基板、遮光膜形成材料、エッチングストッパー材料および半透明膜形成材料については、上記「A.階調マスク」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程により形成される遮光膜形成用層、エッチングストッパー層形成用層、および半透明膜形成用層の膜厚としては、それぞれ、後述する遮光膜形成工程、エッチングストッパー層形成工程、および半透明膜形成工程において形成される遮光膜、エッチングストッパー層、および半透明膜の厚みと同じとすることができる。具体的には、上記「A.階調マスク」の項に記載した内容と同様とすることができる。
本工程により形成される遮光膜形成用層、エッチングストッパー層形成用層、および半透明膜形成用層は、それぞれ単層であっても良く、複数の層で構成されていても良い。
本工程における遮光膜形成用層、エッチングストッパー層形成用層、および半透明膜形成用層の形成方法としては、各層を所望の膜厚で精度良く形成することができる方法であれば良く、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)により、上記半透明膜形成用層、エッチングストッパー層形成用層、および遮光膜形成用層を上記透明基板上に順次積層する方法を挙げることができる。
2.遮光膜形成工程
本発明の階調マスクの製造方法における遮光膜形成工程は、上記遮光膜形成用層を上記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液である遮光膜形成材料用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより遮光膜を形成する工程である。
なお、本工程により形成される遮光膜としては、上記「A.階調マスク」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本工程によれば、上記遮光膜を形成することができるため、上記透明基板、半透明膜、エッチングストッパー層および遮光膜からなる遮光領域を形成することができる。
本工程において、上記遮光膜形成用層積層体をエッチングし、遮光膜を形成する方法としては、上記遮光膜形成材料用エッチング液を用いるものであれば良く、フォトマスクにおける遮光膜の形成に一般的に用いられる方法を使用することができる。
具体的には、上記遮光膜形成用層上の遮光膜を形成したい領域にレジストをパターン状に形成し、上記遮光膜形成材料用エッチング液によりエッチングし、その後、レジストを除去する方法を挙げることができる。
本工程において、上記レジストをパターン状に形成する方法としては、レジスト材料を塗布することによりレジスト膜を形成した後パターン状に露光し、次いで、現像することにより形成することができる。
本工程に用いられるレジスト材料としては、ポジ型レジスト材料(光照射部分が溶解するもの)およびネガ型レジスト材料(光照射部分が固まるもの)のいずれも用いることができる。ポジ型レジスト材料としては、例えばノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型レジスト等が挙げられる。また、ネガ型レジスト材料としては、例えば架橋型樹脂をベースとした化学増幅型レジスト、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型レジスト等が挙げられる。
本工程において、上記レジスト材料を塗工してレジスト膜を形成する方法としては、一般的な塗工方法を用いることができ、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等を使用することができる。
本工程において、上記レジスト膜をパターン状に露光する方法としては、通常のフォトマスク描画に用いられる電子線描画法、もしくはレーザー描画法等を用いることができる。
また、露光後のレジスト膜の現像方法としては、一般的な現像方法を用いることができる。
本工程において、上記遮光膜形成用層をエッチングする方法としては、エッチング液として上記遮光膜形成材料用エッチング液を用いるものであれば良く、フォトマスクにおける遮光膜の形成に一般的に用いられる方法を使用することができる。
本工程における遮光膜形成材料用エッチング液としては、上記エッチングストッパー材料が耐性を有し、上記遮光膜形成材料をエッチングすることができるものであれば良く、材料により異なるものであるが、具体的には、上記遮光膜形成材料が上記クロム系材料であり、上記エッチングストッパー材料が上記チタン系材料である場合には、水酸化カリウムと過酸化水素水の混合液を好ましく用いることができる。上記遮光膜形成材料およびエッチングストッパー材料のうち、上記遮光膜形成材料のみを安定的にエッチングすることができ、上記遮光膜およびエッチングストッパー層を精度良く形成することができるからである。
本工程において、上記遮光膜形成用層をエッチングし遮光膜を形成した後に、パターン状に形成した上記レジストの除去方法としては、一般的な除去方法を用いることができ、具体的には、通常、酸素プラズマ処理による灰化や、有機アルカリ液による洗浄によって行う方法を挙げることができる。
3.エッチングストッパー層形成工程
本発明の階調マスクの製造方法におけるエッチングストッパー層形成工程は、上記遮光膜形成工程後の上記エッチングストッパー層形成用層を上記半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液であるエッチングストッパー層用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより、上記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成する工程である。
本工程においては、上記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成するものであるため、上記透明基板、半透明膜およびエッチングストッパー層からなる第2半透明領域を形成することができる。
また、上記エッチングストッパー層用エッチング液を用いることにより、上記エッチングストッパー材料および半透明膜形成材料のうち、上記エッチングストッパー材料のみを容易にエッチングすることができ、上記エッチングストッパー層を精度良く形成することができる。このため、上記第1半透明領域および第2半透明領域を精度良く形成することができる。
このようなエッチングストッパー層を形成する方法としては、上記エッチングストッパー層用エッチング液を用いる方法であれば良く、フォトマスク(階調マスク)における半透明膜の形成に一般的に用いられる方法を使用することができる。
具体的には、上記エッチングストッパー層を形成したい領域にレジストを形成し、次いで、上記エッチングストッパー層用エッチング液によりエッチングし、その後、レジストを除去する方法を挙げることができる。
なお、レジストを形成する方法およびレジストを除去する方法については、上記「2.遮光膜形成工程」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程におけるエッチングストッパー層用エッチング液は、上記半透明膜形成材料が耐性を有し、上記エッチングストッパー材料をエッチングすることができるエッチング液であれば良く、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液や、上記遮光膜形成材料が耐性を有さないエッチング液を用いることができる。本発明においては、なかでも、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液であることが好ましい。本工程を行う際に上記遮光膜がエッチングされることから防ぐことができ、上記遮光膜をパターン精度に優れたものとすることができるからである。
このような、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液としては、材料により異なるものであるが、具体的には、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が上記クロム系材料であり、上記エッチングストッパー材料が上記チタン系材料である場合には、水酸化カリウムと過酸化水素水の混合液を挙げることができる。上記遮光膜形成材料、半透明膜形成材料、およびエッチングストッパー材料のうち、上記エッチングストッパー材料のみを安定的にエッチングすることができ、上記遮光膜、エッチングストッパー層、および半透明膜を精度良く形成することができるからである。
本工程において、上記レジストを形成する領域としては、上記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成することができるものであれば良い。
具体的には、上記レジストは、上記遮光膜が形成されていない領域に形成されるものであれば良く、上記遮光膜が形成された領域に形成されるものであっても良い。
本工程においては、なかでも、上記エッチングストッパー層用エッチング液が上記遮光膜形成材料をエッチングすることができるものである場合には、上記レジストは、上記遮光膜が形成された全領域に形成されるものであることが好ましい。
このような領域にレジストを形成することにより、上記遮光膜が上記エッチングストッパー層用エッチング液と接触することを防ぐことができる。このため、本工程により、上記遮光膜がエッチングされることを効果的に防ぐことができ、パターン精度の良い遮光膜を得ることができるからである。
本工程により形成されるエッチングストッパー層としては、上記「A.階調マスク」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
4.半透明膜形成工程
本発明の階調マスクの製造方法における半透明膜形成工程は、上記エッチングストッパー層形成工程後の上記半透明膜形成用層をパターン状にエッチングすることにより、上記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成する工程である。
本工程においては、上記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成するものであるため、上記透明基板および半透明膜からなる第1半透明領域を形成することができる。
このような半透明膜を形成する方法としては、上記半透明膜形成用層をエッチングし、所望のパターンの半透明膜を形成することができる方法であれば良く、具体的には、上記半透明膜形成用層の上記半透明膜を形成する領域上にレジストを形成した後、エッチング液によりエッチングを行い、その後、レジストを除去する方法を挙げることができる。
なお、パターン状にレジストを形成する方法およびレジストを除去する方法については、上記「2.遮光膜形成工程」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程におけるエッチング方法としては、上記半透明膜形成用層をエッチングすることができるエッチング液を用いてエッチングする方法であれば良い。
本工程において用いられるエッチング液としては、少なくとも上記半透明膜形成材料をエッチングすることができるものであれば良く、例えば、上記エッチングストッパー材料が耐性を有し、上記半透明膜形成材料をエッチングすることができる半透明膜形成材料用エッチング液であっても良く、上記エッチングストッパー材料および半透明膜形成材料をエッチングすることができるエッチング液であっても良い。
本工程においては、なかでも、上記半透明膜形成材料用エッチング液であることが好ましい。上記半透明膜形成材料用エッチング液であることにより、上記半透明膜形成材料および上記エッチングストッパー材料のうち、上記半透明膜形成材料のみをエッチングすることができるため、上記半透明膜およびエッチングストッパー層をより精度良く形成することができる。その結果、上記第1半透明領域および第2半透明領域を精度良く形成することができるからである。
なお、上記半透明膜形成材料用エッチング液としては、上記エッチングストッパー材料が耐性を有し、上記半透明膜形成材料をエッチングすることができるものであれば良く、用いる材料により異なるものであるが、上記エッチングストッパー材料が上記チタン系材料であり、上記半透明膜形成材料が上記クロム系材料である場合には、上記遮光膜形成材料用エッチング液と同様とすることができる。
本工程において、上記レジストを形成する領域としては、上記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成することができるものであれば良い。
具体的には、上記レジストは、上記エッチングストッパー層が形成されていない領域上に形成されるものであれば良く、上記遮光膜が形成された領域にも形成されるものであっても良い。
本工程においては、なかでも、上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が同種の材料である場合には、上記遮光膜が形成された全領域に形成されるものであることが好ましい。上記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が同種の材料である場合、上記半透明膜形成材料をエッチングすることができるエッチング液は、上記遮光膜もエッチングすることができる。したがって、上記遮光膜が形成された全領域がレジストにより覆われることにより、上記遮光膜がエッチングされることを防ぐことができる。このため、本工程により、上記遮光膜がエッチングされることを効果的に防ぐことができ、パターン精度の良い遮光膜を得ることができるからである。
本工程により形成される半透明膜としては、上記「A.階調マスク」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
5.階調マスクの製造方法
本発明の階調マスクの製造方法は、上述した遮光膜形成工程、エッチングストッパー層形成工程、および半透明膜形成工程を少なくとも有するものであるが、必要に応じてその他の工程を有するものであっても良い。
このようなその他の工程としては、上記遮光膜上に低反射層を形成する低反射層形成工程を挙げることができる。
なお、このような低反射層については、上記「A.階調マスク」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上に、窒化クロム(Cr:含有量60%、N:含有量40%)からなる半透明膜形成用層と、窒化チタンからなるエッチングストッパー層と、クロム(Cr)からなる遮光膜形成用層とを、この順で、下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。なお、半透明膜形成用層の膜厚は15nmであり、透過率が30%となるように設計して成膜し、エッチングストッパー層の膜厚は8nmであり、透過率が70%となるように設計して成膜し、遮光膜形成用層の膜厚は100nmであり、透過率が0.1%以下となるように設計し、成膜した。
<成膜条件(窒化クロム)>
・ガス流量比 Ar:N=4:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
<成膜条件(クロム)>
・ガス流量比 Ar:N=9:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
<成膜条件(窒化チタン)>
・ガス流量比 Ar:N=6:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
次いで、市販のフォトレジスト(東京応化工業社製 ip−3500)を厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレートで15分ベークした後、フォトマスク用レーザ描画装置(マイクロニック社製 LRS11000−TFT3)で、所望の遮光膜中間パターンを描画した。
次に、専用のデベロッパー(東京応化工業社製 NMD3)で現像し、遮光膜用レジストパターンを得た。
次に、レジストパターンをエッチング用マスクとし、クロム膜をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望のパターンの遮光膜を得た。クロム膜のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。クロム膜のエッチング時間は、60秒であった。
その後、遮光膜の形成と同様の方法により、第2半透明領域を形成したい領域にレジストパターンを形成した後、上記エッチングストッパー層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望のパターンのエッチングストッパー層を得た。エッチングストッパー層のエッチングには、水酸化カリウムと過酸化水素との混合溶液(水酸化カリウム水溶液と過酸化水素水と水を1:16:32で混合したもの)を用いた。エッチングストッパー層のエッチング時間は、60秒であった。
その後、エッチングストッパー層および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
次いで、遮光膜の形成と同様の方法により、透過領域を形成したい領域以外にレジストパターンを形成した後、上記半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望の半透明膜を得た。
半透明膜形成用層のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。半透明膜形成用層のエッチング時間は、60秒であった。
その後、エッチングストッパー層、半透明膜および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
このようにして、既に説明した図1に示すような透明基板1からなる透過領域11と、遮光膜2を含む遮光領域12と、透明基板1および半透明膜3からなる第1半透明領域13と、透明基板1、半透明膜3、およびエッチングストッパー層4からなる第2半透明領域14とを備える階調マスク10を作製した。
また、第1半透明領域および第2半透明領域の透過率は、設計上、30%および21%となった。
[比較例1]
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上に、クロムからなる遮光膜形成用層を形成した後、実施例1と同様の方法により遮光膜を形成した。
次いで、遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行いった。
その後、窒化クロム(Cr:含有量60%、N:含有量40%)からなる第1半透明膜形成用層をスパッタリング法にて成膜した。
なお、成膜条件は、実施例1における半透明膜形成用層作成時の条件と同様とした。また、第1半透明膜形成用層は、膜厚が15nmであり、透過率が30%となるように設計して成膜した。
次いで、実施例1における遮光膜の形成と同様の方法により、第1半透明膜を形成したい領域および遮光膜が形成された領域上にレジストパターンを形成した後、上記第1半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することにより、所望のパターンの第1半透明膜形成用層を得た。第1半透明膜形成用層のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。第1半透明膜形成用層のエッチング時間は、60秒であった。
その後、パターン状の第1半透明膜形成用層および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
次いで、窒化チタンからなる第2半透明膜形成用層をスパッタリング法にて成膜した。
なお、成膜条件は、実施例1におけるエッチングストッパー層作成時の条件と同様とした。また、第2半透明膜形成用層の膜厚が8nmであり、透過率が70%となるように設計して成膜した。
次いで、遮光膜の形成と同様の方法により、第2半透明膜を形成したい領域にレジストパターンを形成した後、上記第2半透明膜形成用層をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望の第2半透明膜を得た。第2半透明膜形成用層のエッチングには、水酸化カリウムと過酸化水素との混合溶液(水酸化カリウム水溶液と過酸化水素水と水を1:16:32で混合したもの)を用いた。第2半透明膜形成用層のエッチング時間は、60秒であった。
その後第2半透明膜および遮光膜が形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行った。
このようにして、透明基板からなる透過領域と、遮光膜を含む遮光領域と、透明基板および第1半透明膜からなる第1半透明領域と、透明基板、第1半透明膜および第2半透明膜からなる第2半透明領域とを備える階調マスクを得た。
また、第1半透明領域および第2半透明領域の透過率は、設計上、30%および21%となった。
[まとめ]
実施例と比較例とを比較すると、実施例では、中間成膜をすることなく、透過率の異なる第1半透明領域および第2半透明領域を形成することができた。これにより、実施例におけるマスクは容易に形成することができるものであることを確認できた。
本発明の階調マスクの一例を示す概略断面図である。 本発明の階調マスクの製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 … 透明基板
2 … 遮光膜
3 … 半透明膜
4 … エッチングストッパー層
10 … 階調マスク
11 … 透過領域
12 … 遮光領域
13 … 第1半透明領域
14 … 第2半透明領域
22 … 遮光膜形成用層
23 … 半透明膜形成用層
24 … エッチングストッパー層形成用層
25 … レジスト

Claims (4)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜と、
    前記半透明膜上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層と、
    前記エッチングストッパー層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜と、
    を有する階調マスクであって、
    前記透明基板からなる透過領域と、前記透明基板、前記半透明膜、前記エッチングストッパー層および前記遮光膜からなる遮光領域と、前記透明基板および前記半透明膜からなる第1半透明領域と、前記透明基板、前記半透明膜および前記エッチングストッパー層からなる第2半透明領域と、を備え、
    前記エッチングストッパー材料が、前記遮光膜形成材料および前記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものであり、
    前記遮光膜形成材料および前記半透明膜形成材料が、クロム、酸化クロム、窒化クロム、および酸窒化クロムからなる群から選択されるクロム系材料であり、前記エッチングストッパー材料が、チタンおよび窒化チタンからなる群から選択されるチタン系材料である、または、前記遮光膜形成材料および前記半透明膜形成材料が前記チタン系材料であり、前記エッチングストッパー材料が前記クロム系材料であるかのいずれかであり、
    前記エッチングストッパー層の波長350nm〜450nmの範囲内の平均透過率が60%以上であることを特徴とする階調マスク。
  2. 前記遮光膜形成材料および半透明膜形成材料が前記クロム系材料であり、前記エッチングストッパー材料が前記チタン系材料であることを特徴とする請求項1に記載の階調マスク。
  3. 前記半透明膜の波長350nm〜450nmの範囲内の平均透過率が50%未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の階調マスク。
  4. 透明基板と、前記透明基板上に直接形成され、半透明膜形成材料からなる半透明膜形成用層と、前記半透明膜形成用層上に直接形成され、エッチングストッパー材料からなるエッチングストッパー層形成用層と、前記エッチングストッパー層形成用層上に直接形成され、遮光膜形成材料からなる遮光膜形成用層と、を有し、前記エッチングストッパー材料が、前記遮光膜形成材料および前記半透明膜形成材料とは選択性エッチングが可能なものである積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記積層体の前記遮光膜形成用層を前記エッチングストッパー材料が耐性を有するエッチング液である遮光膜形成材料用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、
    前記遮光膜形成工程後の前記エッチングストッパー層形成用層を前記半透明膜形成材料が耐性を有するエッチング液であるエッチングストッパー層用エッチング液を用いてパターン状にエッチングすることにより、前記遮光膜により被覆されていない領域を有するエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程と、
    前記エッチングストッパー層形成工程後の前記半透明膜形成用層をパターン状にエッチングすることにより、前記エッチングストッパー層により被覆されていない領域を有する半透明膜を形成する半透明膜形成工程と、を有し、
    前記遮光膜形成材料および前記半透明膜形成材料が、クロム、酸化クロム、窒化クロム、および酸窒化クロムからなる群から選択されるクロム系材料であり、前記エッチングストッパー材料が、チタンおよび窒化チタンからなる群から選択されるチタン系材料である、または、前記遮光膜形成材料および前記半透明膜形成材料が前記チタン系材料であり、前記エッチングストッパー材料が前記クロム系材料であるかのいずれかであることを特徴とする階調マスクの製造方法。
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