JP5380577B2 - 着物 - Google Patents

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Description

本発明は、胸元の広がりを抑制できる着物に関する。
一般的に着物や浴衣は、その着付けに知識と大きな手間が必要である。例えば浴衣であっても、着るために数十分を要することがある。また、着用した着物が着崩れてしまった場合、着崩れを直すことは、着物初心者にとって難しいことが多い。このような着付けや着崩れが、着物離れを招く一因となっていると考えられる。
着物離れを解決すべく、例えば特許文献1に開示されているような、容易に着付けが可能な着物や浴衣が開発されている。他に容易に着付けが可能な着物等として、例えば、洋服のように上半身部分と下半身部分とが分かれている着物や、予めお端折りが形成されている着物などが知られている。
特開2008−150731号公報
着付けが容易な着物等であっても、着物初心者が気軽に着るためには種々の改良の余地が存在する。例えば、着崩れによって胸元が広がってしまったり、着付けを容易にする紐などが見えてしまったり、お端折りが固定されているためにサイズが合わなかったり、衣文の抜きがきれいにできなかったり、作り帯の見た目が不自然であったり、というような課題が存在する。
上記の課題をはじめとする種々の課題を解決し、容易且つ綺麗に着ることができる着物や浴衣が求められている。
本発明の目的は、胸元の広がりを抑制できる着物を提供することにある。
本発明に係る着物は、着物本体と、掛衿と、一対の本衿と、一対の第1の紐と、少なくとも一つの第2の紐とを備える。前記着物本体は、前身頃を有する。前記掛衿は、前記着物本体に取り付けられる。前記本衿は、前記掛衿の両端からそれぞれ伸びて前記着物本体に取り付けられる。前記第1の紐は、前記一対の本衿にそれぞれ取り付けられ、前記着物本体の前記前身頃に面する位置で互いに結ばれる。前記第2の紐は、少なくとも一方の前記本衿と、当該本衿に取り付けられた前記第1の紐とに、両端部がそれぞれ取り付けられ、少なくとも長手方向に弾性を有する。
本発明の着物は、一対の本衿にそれぞれ取り付けられ、着物本体の前身頃に面する位置で互いに結ばれる一対の第1の紐と、少なくとも一方の前記本衿と、当該本衿に取り付けられた前記第1の紐とに、両端部がそれぞれ取り付けられ、少なくとも長手方向に弾性を有する少なくとも一つの第2の紐と、を備える。このため、前記一対の第1の紐が互いに結ばれたとき、前記本衿と前記第1の紐との間で、前記第2の紐が伸ばされる。前記第2の紐は長手方向に弾性を有するため、前記本衿を前記第1の紐に向かって引っ張る。これにより、着物の胸元の広がりを抑制できる。
さらに、本発明の着物において、前記第2の紐は、前記第1の紐よりも前記掛衿に近い位置で前記本衿に取り付けられる。言い換えると、前記第2の紐は、着物の首元と前記第1の紐との間で、前記本衿に取り付けられる。これにより、着物の胸元の広がりを抑制できる。
加えて、本発明の着物において、前記第2の紐は、前記本衿に対して斜めに取り付けられる。これにより、本衿が下方向に引っ張られ、着物の胸元に余計な皺が生じることが抑制できる。
また、本発明の着物は、前記着物本体の一部を折り返すとともに当該部分を固定手段によって固定することによって形成されたお端折り部をさらに備える。固定手段によって固定されたお端折り部を予め形成することで、着物を容易に着用できる。
また、本発明の着物は、前記お端折り部によって覆われる位置で、前記着物本体の一部を折ることで形成された揚げ部と、前記揚げ部を固定する除去可能な仮留手段と、をさらに備える。前記仮留手段が除去されると、前記揚げ部を形成する前記着物本体の一部が広がり、前記着物本体の身丈が伸びる。これにより、前記お端折り部が前記固定手段によって固定されていたとしても、前記着物本体の身丈の長さを調整することができる。
本発明の一つの実施形態に係る浴衣の正面図。 浴衣の背面図。 左の前身頃を肌蹴た浴衣の正面図。 図1のF4−F4線に沿って浴衣のお端折り部近傍を示す断面図。 留め糸が抜かれたお端折りの近傍を示す断面図。 腰紐およびゴム紐が縫い付けられた本衿を拡大して示す正面図。 着用された浴衣を概略的に示す図。 浴衣に作り帯が付けられる状態を示した背面図。
以下に、本発明の一つの実施の形態について説明する。図1は、本発明の一つの実施の形態に係る浴衣10を示す正面図である。図2は、当該浴衣10を示す背面図である。浴衣10は、着物の一例である。着物は浴衣10に限らず、例えば長着や長襦袢のような種々の着物であっても良い。
浴衣10は、例えばSサイズ、Mサイズ、およびTサイズの3種類が用意される。浴衣10は、サイズによって例えば身丈等が異なっている。
図1および図3に示すように、浴衣10は、浴衣本体11と、掛衿12と、一対の本衿13a,13bと、一対の腰紐14a,14bと、一対のゴム紐15a,15bとを備えている。図1では、一方の本衿13a、腰紐14a、およびゴム紐15aのみが示される。
浴衣本体11は、着物本体の一例である。腰紐14a,14bは、第1の紐の一例である。ゴム紐15a,15bは、第2の紐の一例である。掛衿12は、掛衿とも呼ばれる。また、本衿13a,13bは、地衿とも呼ばれる。
着物本体11は、図1に示すように、左の前身頃21と、右の前身頃22と、左の衽23と、右の衽24と、左右の袖25と、お端折り部26とを有している。また、着物本体11は、図2に示す後ろ身頃27を有している。さらに、左右の脇部分にそれぞれ身八つ口28が設けられ、左右の袖25に振八つ口29が設けられている。
掛衿12は、浴衣10の首回りに設けられている。掛衿12は、浴衣本体11に縫い付けられ、左の前身頃21から右の前身頃22に亘って設けられている。
図2に示すように、掛衿12の首の後ろの部分(衣文)は、一点鎖線で示す肩山(肩上の折り目)の延長線上よりも下にずれた状態で、浴衣本体11に縫い付けられている。言い換えると、掛衿12の首の後ろの部分とお端折り部26の下端までの長さは、前記肩山とお端折り部26の下端までの長さよりも短い。
図3は、左の前身頃21を肌蹴た浴衣10の正面図である。なお、図1および図2の破線は隠れ線である一方、図3の破線は縫い目を表す。図3に示すように、左の前身頃21に位置する掛衿12の先端から、左の本衿13aが伸びている。また、右の前身頃22に位置する掛衿12の先端から、右の本衿13bが伸びている。本衿13a,13bは、それぞれ浴衣本体11および掛衿12に縫い付けられている。
図4は、図1のF4−F4線に沿って、浴衣10のお端折り部26近傍を示す断面図である。図4に示すように、お端折り部26は、左右の本衿13a,13bと、左右の前身頃21,22とを折り返して形成されている。なお、図2に示すように、後ろ身頃27も折り返され、お端折り部26を形成している。
図4に示すように、浴衣10の本衿13a,13bおよび前身頃21,22が三つ折りにされた部分が、縫い糸31によって縫い付けられている。すなわち、お端折り部26は、縫い糸31によって縫われて形成されている。縫い糸31は、固定手段の一例である。縫い糸31は、浴衣本体11の生地に近い色の糸である。例えば浴衣本体11の生地の色が黒色であれば、縫い糸31の色は黒や紺である。なお、お端折り部26は縫い糸31に限らず、例えば糊、ホック、面ファスナー、およびスナップボタンのような他の固定手段によって形成されても良い。
図4は、浴衣10の上から締められる作り帯33も示す。作り帯33は、胴回りに巻かれる帯部34を有している。帯部34は、縫い糸31によって形成された縫い目を覆い隠す。言い換えると、縫い糸31は、帯部34によって隠れる位置で浴衣10の本衿13a,13bおよび前身頃21,22を縫い付けている。
お端折り部26によって覆われる位置に、揚げ部36が設けられている。揚げ部36は、お端折り部26によって隠れる浴衣本体11の一部を、内側につまんだ状態で留め糸37によって縫い付けられることで形成される。言い換えると、揚げ部36は、着物本体11の内側に向かって飛び出すように折られた生地を縫い付けることで形成される。留め糸37は、仮留手段の一例である。なお、揚げ部36は図4のように垂直に突き出た状態で保たれることなく、例えば下に向かって垂れ下がる。また、揚げ部36は留め糸37に限らず、例えば糊、ホック、面ファスナー、およびスナップボタンのような他の仮留手段によって形成されても良い。
揚げ部36は、お端折り部26と同様に、着物本体11の前から後ろに亘って設けられている。揚げ部36は、例えば2cm程度つままれた状態で縫い付けられる。つままれる長さはこれに限らず、目的によって適宜選択される。また、揚げ部36が複数設けられても良い。
留め糸37は、浴衣本体11の生地に対して目立つ色の糸である。例えば浴衣本体11の生地の色が黒色であれば、縫い糸31の色は赤や白である。留め糸37によって形成される縫い目は、縫い糸31によって形成される縫い目よりも粗い。さらに、留め糸37は、ある部分を切られると容易に着物本体11から抜くことができる。
図5は、留め糸37が抜かれたお端折り部26の近傍を示す断面図である。図5に示すように、留め糸37が抜かれると、揚げ部36を形成していた分の生地が下がり(広がり)、浴衣本体11の身丈が長くなる。例えば、浴衣本体11の身丈は4cm程度長くなる。留め糸37によって形成された縫い跡は、お端折り部26によって隠れる。
図6は、腰紐14aおよびゴム紐15aが縫い付けられた本衿13aを拡大して示す正面図である。図6に示すように、左の腰紐14aは、左の本衿13aの先端に縫い付けられている。本衿13aはお端折り部26を形成するために折り曲げられているため、本衿13aの先端は、表に見える本衿13aの下端よりも上に位置している。
同様に、右の腰紐14bは、右の本衿13bの先端に縫い付けられている。本衿13bはお端折り部26を形成するために折り曲げられているため、本衿13bの先端は、表に見える本衿13bの下端よりも上に位置している。
腰紐14a,14bは、浴衣本体11と同じ生地によって形成されている。このため、腰紐14a,14bは、浴衣本体11と重ねられた時に目立たない。なお、腰紐14a,14bはこれに限らず、例えば浴衣本体11の生地の色が黒色であれば、黒色や紺色の生地で形成されても良い。腰紐14a,14bは、胴回りを一周して前身頃21,22の周辺まで戻れる長さを有している。
左のゴム紐15aの一方の端部は、左の本衿13aに縫い付けられている。詳しく説明すると、ゴム紐15aの一方の端部は、本衿13aに対して斜めになるように配置され、先端が本衿13aに挟まれて縫い付けられるとともに、本衿13aの縁部にも縫い付けられる。詳しく述べると、ゴム紐15の一方の端部は、本衿13aが伸びる方向に対して傾いた状態で、且つ、腰紐14aに向かって伸びるように、本衿13aに縫い付けられている。ゴム紐15aは、腰紐14aよりも掛衿12に近い位置で本衿13aに縫い付けられている。
ゴム紐15aの他方の端部は、左の腰紐14aに縫い付けられている。すなわち、ゴム紐15aは、本衿13aと腰紐14aとを連結している。ゴム紐15aは、腰紐14aに対して略直角に縫い付けられている。ゴム紐15aは、本衿13aと腰紐14aとの間で少し弛んでいる。なお、ゴム紐15aの取り付け方はこれに限らず、例えば本衿13aに取り付けられる角度を保ったまま、弛みなく腰紐14aに縫い付けられても良い。
同様に、右のゴム紐15bの一方の端部は、右の本衿13bに縫い付けられている。詳しく説明すると、ゴム紐15bの一方の端部は、本衿13bに対して斜めになるように配置され、先端が本衿13bに挟まれて縫い付けられるとともに、本衿13bの縁部にも縫い付けられる。ゴム紐15bは、腰紐14bよりも掛衿12に近い位置で本衿13bに縫い付けられている。
ゴム紐15bの他方の端部は、右の腰紐14bに縫い付けられている。すなわち、ゴム紐15bは、本衿13bと腰紐14bとを連結している。ゴム紐15bは、腰紐14bに対して略直角に縫い付けられている。ゴム紐15bは、本衿13bと腰紐14bとの間で少し弛んでいる。
ゴム紐15a,15bは弾性を有しており、引き延ばされると引張力を生じさせる。なお、ゴム紐15a,15bは、少なくとも長手方向に弾性を有する他の紐であっても良い。ゴム紐15a,15bは、例えば浴衣本体11の生地の色が黒色であれば、黒色や紺色の生地で形成される。
ここで、図1および図6を参照して、サイズごと浴衣10の寸法について例示する。図1に示す前記肩山から浴衣本体11の下端までの長さ(身丈)は、Sサイズのとき127cm、Mサイズのとき135cm、Tサイズのとき142cmである。掛衿12の中心から掛衿12の先端までの長さは、S〜Tサイズのいずれのときも45cmである。
前記肩山からお端折り部26の下端までの長さは、Sサイズのとき50cm、Mサイズのとき52cm、Tサイズのとき54cmである。お端折り部26の上端から下端までの長さは、S〜Tサイズのいずれのときも12cmである。
図6に示すように、掛衿12の先端からゴム紐15a,15bまでの長さL1は、S〜Tサイズいずれのときも6cmである。本衿13a,13bの縁から腰紐14a,14bに取り付けられたゴム紐15a,15bまでの長さL2は、S〜Tサイズいずれのときも2cmである。ゴム紐15a,15bの長さL3は、Sサイズのとき13cm、Mサイズのとき14cm、Tサイズのとき15cmである。
以上のような浴衣10は、例えば次のように着用される。まず、浴衣本体11の背縫い(背の中心の縫い目)を中心に、前記肩山を肩に合わせて浴衣10を羽織る。右の腰紐14bを背中に回し、右の身八つ口28から外に出す。
次に、浴衣本体11の右前を合わせ、外に出た右の腰紐14bを引く。当該右前の位置がずれないように押さえながら、左前を重ねる。そして、左の腰紐14aを後ろから前へ一周させる。これにより、身八つ口28から出た右の腰紐14bと、左の腰紐14aとが、着物本体11の前身頃21,22の周辺に来る。
図7は、着用された浴衣10を概略的に示す図である。図7において、右の腰紐14bは一部が省略されている。図7に示すように、前身頃21,22に面する位置(着用者の腹部周辺)で、腰紐14a,14bを互いに結ぶ。これにより、浴衣10が着用される。
浴衣10が着用されると、ゴム紐15a,15bは、着用者の胸元から脇腹に沿って伸ばされる。このため、図7に矢印で示すように、本衿13a,13bは、ゴム紐15a,15bによって脇腹の方に向かって引っ張られる。すなわち、ゴム紐15a,15bは、本衿13a,13bが寛げられないように引っ張る。
図8は、浴衣10に作り帯33が付けられる状態を示した背面図である。図8に示すように、着用された浴衣10の胴回りに、作り帯33の帯部34が巻かれる。帯部34の両端に紐が設けられている。当該紐を結んで巻かれた帯部34の中に隠すことで、帯部34が締められる。
帯部34の先端は、斜めにカットされている。詳しく述べると、帯部34の下縁の長さが上縁の長さよりも短くなるように、帯部34の先端が斜めに形成されている。このような帯部34の先端は、浴衣本体11の背縫い近辺に配置される。
作り帯33は、帯リボン39をさらに有している。帯リボン39は、帯部34と同じ生地によって形成され、例えば文庫結びを形成するように、職人によって手作業で結ばれている。帯リボン39の内部に、帯リボン39の型崩れを防止するワイヤが設けられている。
当該ワイヤは可撓性と形状保持性を有している。このため、例えば帯リボン39の端の部分を少し曲げたい場合などに、着用者は前記ワイヤごと帯リボン39の曲げたい部分を曲げる。曲げられた前記ワイヤは、帯リボン39の当該部分を曲げられた状態に保つ。すなわち、ワイヤが設けられることで、帯リボン39は好きな形状に変形し、その状態を保つことができる。
帯リボン39は、取付金具41を有している。取付金具41は、締められた帯部34に差し込まれる。帯リボン39に紐が設けられており、当該紐を結んで巻かれた帯部34の中に隠すことで、帯リボン39が取り付けられる。
前記構成の浴衣10によれば、ゴム紐15a,15bの両端部が、左右の本衿13a,13bと、当該本衿13a,13bに取り付けられた腰紐14a,14bとに取り付けられている。図7に示すように、浴衣10が着用されると、腰紐14a,14bに縫い付けられたゴム紐15a,15bの端部は、脇腹または背中側に位置する。このため、弾性を有するゴム紐15a,15bは、着用者の胸元から脇腹に沿って伸ばされ、本衿13a,13bを脇腹の方に向かって引っ張る。言い換えると、ゴム紐15a,15bが本衿13a,13bと腰紐14a,14bとの間で伸ばされることで、本衿13a,13bを腰紐14a,14bに向かって引っ張る。
一般的に、浴衣のような着物を着ていると、着用者の動きによって、次第に胸元が広がってしまうおそれがある。一般的な着物の場合、着用者が本衿等を手で引っ張ってこのような胸元の広がりを直す。しかし、本衿等を引っ張ると、余計な皺などが生じてしまうおそれがある。
翻って浴衣10では、ゴム紐15a,15bが、本衿13a,13bが寛げられないように、ほぼ常に引っ張っている。これにより、浴衣10の胸元の広がりを抑制でき、ひいては浴衣10の着崩れを抑制できる。
また、ゴム紐15a,15bは、腰紐14a,14bよりも掛衿12に近い位置で本衿13a,13bに縫い付けられている。すなわち、ゴム紐15a,15bは、首元と腰紐14a,14bとの間で本衿13a,13bに取り付けられる。
一般的な腰紐付の浴衣等を着用する場合、腰紐をきつく結んだとしても、腰紐と首元との間(胸元)は何ら固定等されていない。このため、腰紐の締め付けの強さにかかわらず、胸元が広がる可能性が残る。
これに対し浴衣10では、ゴム紐15a,15bが腰紐14a,14bと首元との間において本衿13a,13bに取り付けられる。これにより、浴衣10の胸元の広がりを抑制できる。
ゴム紐15a,15bは、掛衿12ではなく本衿13a,13bに取り付けられる。このため、ゴム紐15a,15bは、作り帯33の帯部34によって隠れやすくなる。したがって、浴衣10の胸元の広がりを抑制でき、且つ、浴衣10の見た目が損なわれない。
さらに、図3に示すように、ゴム紐15a,15bは、本衿13a,13bに対して斜めに取り付けられる。これにより、本衿13a,13bが下方向に引っ張られ、胸元に余計な皺が生じることが抑制でき、浴衣10の見た目が良くなる。
加えて、浴衣10は、縫い糸31によって縫われたお端折り部26を備える。縫い糸31によってお端折り部26を予め形成することで、着物初心者であっても浴衣10を容易に着用することができる。
腰紐14a,14bは、浴衣本体11と同じ生地によって形成される。これにより、腰紐14a,14bが作り帯33の帯部34からはみ出たとしても、腰紐14a,14bが目立たなくなる。したがって、浴衣10の見た目が良くなる。
図4に示すように、お端折り部26によって覆われる位置に、揚げ部36が設けられている。揚げ部36を縫い付ける留め糸37を抜くことで、揚げ部36を形成していた分の生地が下がり浴衣本体11の身丈が長くなる。これにより、お端折り部26が形成されていたとしても、浴衣本体11の身丈の長さを調整することができる。
例えば、Sサイズの浴衣10では小さいが、Mサイズの浴衣10では大きいという着用者の場合、留め糸37を抜いて着物本体11の身丈を長くする。これにより、着用者は自分に合った身丈の浴衣10を着用することができる。
揚げ部36を縫い付ける留め糸37は、浴衣本体11の生地に対して目立つ色の糸であり、識別しやすい。留め糸37によって形成される縫い目は、縫い糸31によって形成される縫い目よりも粗い。さらに、留め糸37は、ある部分を切られると容易に着物本体11から抜くことができる。これにより、容易に留め糸37を抜いて、浴衣本体11の身丈の長さを調整することができる。
図2に示すように、掛衿12の首の後ろの部分は、前記肩山の延長線上よりも下にずれた状態で、浴衣本体11に縫い付けられている。このため、浴衣10を着用したときに、衣文の抜きを綺麗に作ることができる。
帯部34の先端は、斜めにカットされている。これにより、締めた帯部34に帯リボン39を差し込んだときに、きちんと帯を折って文庫結び等を作ったように見える。すなわち、作り帯33を自然の結びに見せることができる。
以上説明した浴衣10は、本発明の着物の一例である。すなわち、本発明の着物の各要素やその特徴が、上記の浴衣10に限定されるものではない。例えば、ゴム紐15a,15bは、縫い付けられるものに限らず、例えばホックや面ファスナーによって本衿13a,13bおよび腰紐14a,14bに取り付けられても良い。
10…浴衣(着物)、11…浴衣本体(着物本体)、12…掛衿、13a,13b…本衿、14a,14b…腰紐(第1の紐)、15a,15b…ゴム紐(第2の紐)、21…左の前身頃、22…右の前身頃、26…お端折り部、31…縫い糸(固定手段)、36…揚げ部、37…留め糸(仮留手段)。

Claims (5)

  1. 前身頃を有する着物本体と、
    前記着物本体に取り付けられた掛衿と、
    前記掛衿の両端からそれぞれ伸びて前記着物本体に取り付けられた一対の本衿と、
    前記一対の本衿にそれぞれ取り付けられ、前記着物本体の前記前身頃に面する位置で互いに結ばれる一対の第1の紐と、
    少なくとも一方の前記本衿と、当該本衿に取り付けられた前記第1の紐とに、両端部がそれぞれ取り付けられ、少なくとも長手方向に弾性を有する少なくとも一つの第2の紐と、
    を具備することを特徴とする着物。
  2. 前記第2の紐は、前記第1の紐よりも前記掛衿に近い位置で前記本衿に取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載の着物。
  3. 前記第2の紐は、前記本衿に対して斜めに取り付けられたことを特徴とする請求項2に記載の着物。
  4. 固定手段と、
    前記着物本体の一部を折り返すとともに当該部分を前記固定手段によって固定することによって形成されたお端折り部と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の着物。
  5. 前記お端折り部によって覆われる位置で、前記着物本体の一部を折ることで形成された揚げ部と、
    前記揚げ部を固定する除去可能な仮留手段と、
    をさらに具備し、
    前記仮留手段が除去されると、前記揚げ部を形成する前記着物本体の一部が広がり、前記着物本体の身丈が伸びることを特徴とする請求項4に記載の着物。
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