JP5378889B2 - 電気掃除機 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された電気掃除機は、集塵ケースの流入口にシャッター体が設けられている。シャッター体は、付勢手段によって、閉じる方向に付勢されており、集塵ケースを掃除機本体から取り外す際に閉じられ、流入口を塞ぐようになっている。このようなシャッター体を設けることによって、集塵ケースを掃除機本体から取り外す際に、流入口がシャッター体で塞がれ、集塵ケースから塵埃がこぼれ落ちることが防止されている。
特許文献2に記載された電気掃除機には、集塵ケースに蓋部材が開閉自在に設けられており、集塵ケースには、この蓋部材を開くための蓋解除ボタンが設けられている。この蓋解除ボタンは、掃除機本体の収容室に集塵ケースを収容した状態で、収容室内に位置するように設けられており、収容した状態での操作ができないように構成されている。
これにより、誤って触れること等によって、収容室内で蓋部材が開いてしまうことが防止され、例えば、蓋部材の閉状態が解除されていることに気付かずに集塵ケースを取り出して塵埃をこぼしてしまうような事態を、未然に回避することができる。
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、塵埃を捨てる際に、集塵ケースの蓋部材を直接触れて開く必要があり、衛生上望ましくない。
しかしながら、掃除機本体内から集塵ケースを取り外すと、集塵ケースの流入口は開いた状態となるため、流入口から塵挨がこぼれ落ちるおそれがあった。
しかも、操作ボタンを操作することにより蓋部材を開くことができるので、塵埃を捨てる際に蓋部材に直接触れる必要がなく、衛生的であるとともに使い勝手がよい。
また、集塵ケースが掃除機本体に収容されて第2の位置にあるときに、操作ボタンの可動が規制されるようになっているので、操作ボタンに誤って触れる等しても掃除機本体内で蓋部材が開いてしまうことがなくなり、掃除機本体から集塵ケースを取り出す際等に蓋部材が開いて塵埃がこぼれ落ちるのを防止することができる。
図1に示すように、電気掃除機1は、掃除機本体2と、ホース3と、手元操作SW等が設けられた操作管4と、継手管(管)としての延長管5と、第1、第2の吸込具6、7とを備えて構成されている。
掃除機本体2の内部には、吸引力を発生させる図示しない電動送風機や、この電動送風機の吸引力で吸引した塵埃を捕集する集塵ケース10(図2参照)等が内蔵されており、操作管4に設けられた手元操作SWの操作等によって電動送風機の運転の強弱等が切り替えられるようになっている。
なお、以下の説明で各部の方向を言うときには、図2に示す方向を規準とする。
なお、蓋体2aは、集塵ケース10の出し入れ時に開かれ、掃除運転中は、閉じられている。
蓋部材12は、図3(b)に示すように、ケース部材11の前端下部に設けられたヒンジ11a周りに回動可能であり、ケース部材11の上面前部に設けられた蓋開き解除用の操作ボタン20を操作することによって、前方へ倒れるようにして回動し、ケース部材11の開口部11bを開くようになっている。
蓋部材12の中央部には円形の流入口12aが開口形成されており、この流入口12aを通じて、塵埃を含む空気が集塵ケース10内に流れ込むようになっている。
このような操作ボタン20は、ケース部材11の上面前端に形成されたボタン収容凹部11cに配置され、ボタン収容凹部11cに設けられた軸受部11d、11d(一方のみ図示)に、支軸部21、21がそれぞれ支持されることで、支軸部21、21を中心としてフック部22と押圧操作部23とが上下方向に揺動可能に組み付けられる。
なお、操作ボタン20の押圧操作部23を指で押すと、操作ボタン20は支軸部21を中心に回動し、フック部22が係合溝12bから外れるようになっている。
また、周壁部33の下部(閉じた状態での下部)には、流入口12aの側壁12dの下面12e(図5(a)参照)に係止される係止部34が形成されている。シャッター体30は、この係止部34が側壁12dの下面12eに対して係止されることで、流入口12aを閉じる第1の位置に保持されるようになっている。
そのための構成として、シャッター体30の突出部32は、図2に示すように、収容室2bの前方に突出しており、収容室2bに集塵ケース10を収容する際には、当接面となる前縁部2cに突出部32が当接するように設けられている。つまり、収容室2bの前後方向の寸法L1よりも、図5(a)に示すように、集塵ケース10の後端から突出部32の先端までの寸法L2の方が大きくなるように設定されている。
なお、突出部32の傾斜は、集塵ケース10を収容室2bに収容する際の動作に連動して前記した回動力が、シャッター体30に付与されるものであれば、種々の角度を採用し得る。また、前縁部2cを、前記回動力が生じるように傾斜させてもよい。
塵埃収容器13は、流入口12a側(蓋部材12側)が開口し、側面や底面側に前記したフィルタ13dが備わる有底筒状に形成されており、上下に分割された上容器13Aと下容器13Bとが後部の蝶番13aを介して連結されてなる。
これによって、塵埃収容器13がばね部材17(図9参照、以下同じ)の付勢力によって突き出される方向に回動すると、図10(a)に示すように、規制ストッパ13cが規制部11gに当接して回動が規制され、図10(b)に示すように、最終的には、上容器13Aと下容器13Bとが蝶番13aを支点として上下方向に開く状態となって回動が規制される。つまり、塵埃収容器13は、塵埃を捕集するときの空気の流れの方向とは逆の方向に回動されて(突き出されて)開かれるようになっており、これによって、塵埃収容器13内に捕集された塵埃をごみ箱等に容易に捨てることができるようになっている。
このフィルタ部材15は、塵埃収容器13を通過した細かな微細塵を濾過捕集するようになっている。
まず、掃除機本体2の蓋体2aを開き、集塵ケース10を露出させる。そして、集塵ケース10の把手14を把持して、集塵ケース10を上方へ引き上げる。
そうすると、シャッター体30の周壁部33が収容室2bにおける対向面2dと集塵ケース10との間に位置する状態から脱し、収容室2bの外部に引き出される状態となる。これにより、シャッター体30の回動規制が解かれ、シャッター体30が自重によって第2の位置から第1の位置へ向けて回動し始める。
しかしながら、収容室2bに集塵ケース10が収容されているときには、シャッター体30が第2の位置にあって、操作ボタン20の押圧操作をシャッター体30が規制しているので、フック部22が蓋部材12の係合溝12bから外れることがない。つまり、フック部22の上方には、シャッター体30の凹部35が位置しているので、図7に破線で示すように、押圧によってフック部22が上動しても、フック部22の係合リブ22aが凹部35に当接して係合し、フック部22の上動が規制されることとなる。これによって、フック部22が蓋部材12の係合溝12bから外れることがなくなり、収容室2b内に収容されている状態で、蓋部材12が開状態となることが阻止されている。
なお、収容室2bから集塵ケース10を取り出した後は、前記のようにシャッター体30が第1の位置に回動しているので、操作ボタン20の押圧操作が可能であり、フック部22と係合溝12bとの係合を解除することができる。
ここで、操作ボタン20のフック部22は、ばね部材11eによって蓋部材12の係合溝12bに係合するように付勢されているので、蓋部材12をケース部材11に閉じると、係合溝12bにフック部22が係合し、蓋部材12がケース部材11に閉じられた状態に保持される。
そうすると、収容室2bの前方に突出している突出部32が、収容室2bの前縁部2cに対して当接し、この当接によって、シャッター体30には、流入口12aから離れる方向の回動力(シャッター体30が第1の位置から第2の位置に向かう方向の回動力)が付与される。つまり、集塵ケース10を収容室2bに収容する際の動作に連動してシャッター体30に回動力が付与され、シャッター体30が流入口12aを開くように回動する(図11(b)参照)。
ここで、前記したように、周壁部33は、後方への突出量が上端部から下端部に向けて漸次小さくなるように形成されているので、集塵ケース10を収容する動作に連動して、図12(a)、図12(b)に示すように、突出量の小さい下端部から上端部に向けて周壁部33が前縁部2cに当接することとなり、これによって、シャッター体30のスムーズな回動が実現される。
その後、図13(b)に示すように、収容室2bに集塵ケース10が完全に挿入されると、前縁部2cに当接していた周壁部33が収容室2b内に移動してシャッター体30が第2の位置に回動し、起立する。
この状態で、シャッター体30の周壁部33は、収容室2bにおける対向面2dと蓋部材12との間に位置し、この間を埋めるスペーサとして作用する。
(1)シャッター体30は、掃除機本体2から集塵ケース10が取り出された状態で流入口12aを閉じる第1の位置に移動し、掃除機本体2内に集塵ケース10が収容された状態で流入口12aを開く第2の位置に移動するようになっているので、掃除機本体2から集塵ケース10を取り出す際等に、シャッター体30で流入口12aを閉じることができ、集塵ケース10に捕集した塵挨がこぼれ落ちるのを防止することができる。したがって、衛生的である。
(2)操作ボタン20を操作することにより蓋部材12を開くことができるので、塵埃を捨てる際に蓋部材12に直接触れる必要がなく、衛生的であるとともに使い勝手がよい。
(3)集塵ケース10が掃除機本体2に収容されてシャッター体30が第2の位置にあるときに、操作ボタン20の可動が規制されるようになっているので、集塵ケース10が掃除機本体2に収容されている状態で操作ボタン20に誤って触れる等しても、掃除機本体2内で蓋部材12が開いてしまうことがなくなり、掃除機本体2から集塵ケース10を取り出す際等に蓋部材12が開いて塵埃がこぼれ落ちるのを防止することができる。
(4)シャッター体30は、掃除機本体2(収容室2b)に集塵ケース10を収容する際の動作に連動して第1の位置から回動して流入口12aを開き、第2の位置に移動するようになっているので、収容時に使用者がシャッター体30を直接操作する煩雑さがなく、衛生的であるとともに使い勝手がよい。
(5)シャッター体30が第2の位置にあるときに、シャッター体30の重心Oが回動軸31aの回動中心を通る垂直基準面Xよりも、集塵ケース10の外方向となる前方側に位置しているので、収容室2bから集塵ケース10を取り出す際に、シャッター体30が自重で閉じる方向に回動するようになり、自動的に流入口12aをシャッター体30で閉じることができる。したがって、使用者がシャッター体30を直接操作する煩雑さがなく、衛生的であるとともに使い勝手がよい。
(6)シャッター体30に設けられた突出部32は、集塵ケース10を掃除機本体2に収容する際に前縁部2cに当接して、第1の位置から第2の位置へ向かう方向の回動力をシャッター体30に付与するようになっているので、集塵ケース10を収容する際の動作に連動して流入口12aを開き、第2の位置にシャッター体30を移動させるための構成を、シャッター体30に突出部32を設けるという簡単な構成で実現することができる。
(7)シャッター体30には、係止部34が設けられているので、収容室2bから集塵ケース10を取り出した後に、流入口12aの側壁12dの下面12eに係止部34を係止させることで、第1の位置にシャッター体30を簡単に保持することができ、使い勝手がよい。
また、収容室2bから集塵ケース10を取り出す際に、シャッター体30を自重で閉じる方向に回動させることができるので、その回動時の勢いをもって側壁12dの下面12eに係止部34を係止させることが可能であり、流入口12aを確実に閉じることができる。したがって、衛生的であるとともに使い勝手がよい。
(8)シャッター体30は、流入口12aの側壁12dに係合する周壁部33が形成されたキャップ状とされているので、流入口12aを好適に閉じることができ、流入口12aから塵埃がこぼれ落ちるのを好適に防止することができる。
(9)周壁部33は、シャッター体30が第2の位置にあるときに、集塵ケース10の前方へ突出するように配置され、収容室2bにおける集塵ケース10の対向面との間にスペーサとして配置されるので、収容室2bの前後方向に集塵ケース10をガタツキなく収容することができる。つまり、集塵ケース10の前部上部のスペースを有効に利用して、シャッター体30を保持する(第2の位置に保持する)ことができるとともに、保持されたシャッター体30を集塵ケース10のガタツキを抑制するためのスペーサとして有効に利用することができる。
図14(a)(b)、図15(a)(b)に示した集塵ケース10Aが前記したものと異なるところは、シャッター体30Aがリンク機構40により第1の位置から第2の位置に移動するように構成されている点である。
これらの図に示すように、シャッター体30Aは、大小2つの略半円形の基体35a、35bが折り畳み可能に連結されて構成されており、図14(a)、図15(a)に示すように、第1の位置(閉)にシャッター体30Aがあるときには、基体35aの下に基体35bがぶら下がる状態となって、流入口12aを閉じるようになっている。また、図14(b)、図15(b)に示すように、第2の位置(開)にシャッター体30Aが移動したときには、後記するように基体35aの後方に基体35bが折り畳まれた状態となり、流入口12aを開くように構成されている。
そして、さらに、収容室2bに集塵ケース10Aが収容されると、前縁部2cに対して基体35a、35bの両方が当接して、これらが一緒になって上方へ持ち上げられるようにして移動し、流入口12aが開かれる構成となっている。
したがって、この変形例においても、収容室2bに集塵ケース10Aを収容する動作に連動してシャッター体30Aを開くことができ、使用者がシャッター体30Aを直接操作する煩雑さがなく、衛生的であるとともに使い勝手がよいという利点が得られる。
これらの図に示すように、シャッター体30Bは、左右2つの略半円形の基体36a、36bからなり、これらの基体36a、36bが、蓋部材12の前面に設けられた開閉部材50を介して左右方向に開閉するように移動可能に設けられている。
この場合に、突出部32における係合リブ22aの対向部位に、係合リブ22aが係合する凹部等を設けてもよい。
2 掃除機本体
2a 流入口
2b 収容室
2c 前縁部(当接面)
2d 対向面
10 集塵ケース
10A、10B 集塵ケース
11 ケース部材
12 蓋部材
12a 流入口
12d 側壁
13 塵埃収容器
20 操作ボタン
22 フック部
22a 係合リブ(係合要素)
30 シャッター体
30A、30B シャッター体
32 突出部(当接部)
33 周壁部
34 係止部
35 凹部(被係合要素)
O 重心
O1 重心
Claims (9)
- 電動送風機を内蔵する掃除機本体と、前記掃除機本体に着脱自在に設けられた集塵ケースとを有する電気掃除機であって、
前記集塵ケースは、
塵挨の流入する流入口と、前記掃除機本体から前記集塵ケースが取り出された状態で前記流入口を閉じる第1の位置、および前記掃除機本体に前記集塵ケースが収容された状態で前記流入口を開く第2の位置を採り得るシャッター体と、塵挨を廃棄する際に開かれる蓋部材と、前記蓋部材を開く際に操作されて可動する操作ボタンと、を備え、
前記シャッター体は、
前記掃除機本体内に前記集塵ケースが収容されて第2の位置にあるときに、前記操作ボタンの可動を規制することを特徴とする電気掃除機。 - 前記シャッター体は、前記掃除機本体に前記集塵ケースを収容する動作に連動して前記流入口を開き、第2の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
- 前記シャッター体は、当該シャッター体に設けられた軸部を中心に前記集塵ケースの前部に上下方向に回動自在に支持され、下方向に回動されて第1の位置を採り得るとともに、上方向に回動されて第2の位置を採り得る構成とされており、
前記シャッター体が第2の位置にあるときに、当該シャッター体の重心が前記軸部の回動中心を通る垂直基準面よりも、前記集塵ケースの外方向となる前方側に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気掃除機。 - 前記シャッター体および前記操作ボタンのうちの一方に設けられた係合要素と、他方に設けられた被係合要素と、を備え、
前記係合要素と前記被係合要素との係合によって前記操作ボタンの可動が規制されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気掃除機。 - 前記シャッター体は、当該掃除機本体側に設けられた当接面に当接する当接部を備えており、
前記当接部は、前記集塵ケースを前記掃除機本体に収容する際に前記当接面に当接して、第1の位置から第2の位置へ向かう方向の回動力を前記シャッター体に付与することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気掃除機。 - 前記当接部は、前記シャッター体の開閉操作用のツマミ部として機能することを特徴とする請求項5に記載の電気掃除機。
- 前記当接部は、前記シャッター体が第2の位置にあるときに、前記係合要素または前記被係合要素として機能することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の電気掃除機。
- 前記シャッター体には、前記流入口に係止して当該シャッター体を第1の位置に保持する係止部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電気掃除機。
- 前記流入口は、前記集塵ケースの前方へ向けて突出する側壁を有しており、
前記シャッター体は、前記側壁に係合する周壁部が形成されたキャップ状とされており、
前記周壁部は、前記シャッター体が第2の位置にあるときに、前記集塵ケースの前方へ突出するように配置され、前記収容室における前記集塵ケースの対向面との間にスペーサとして配置されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電気掃除機。
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