JP5378844B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、pn分離技術を利用して絶縁分離された抵抗部を有する半導体装置に関する。
pn分離技術を利用して、半導体基板内に絶縁分離された抵抗部を形成する技術が開発されている。この種の抵抗部は、固定抵抗又は可変抵抗として利用される。可変抵抗として利用される抵抗部は、ピエゾ抵抗効果を利用することが多い。
特許文献1に、pn分離技術を利用して絶縁分離された抵抗部を有する圧力センサが開示されている。図10(A)に、特許文献1に開示されている半導体装置101の断面図を概略して示す。半導体装置101は、p型の半導体基部11とn型の分離部21とp型の抵抗部31を備えている。抵抗部31と分離部21の間にはpn接合が形成されており、抵抗部31は分離部21から電気的に分離されている。抵抗部31は、一端が電源の高電位に固定されており、他端が接地電位に固定されている。半導体装置101では、抵抗部31に圧力が加わると、抵抗部31の抵抗値がピエゾ抵抗効果によって変化する。半導体装置101では、この抵抗値の変化を観測することによって、抵抗部31に加わった圧力を検出する。
半導体装置101では、抵抗部31と分離部21の間のリーク電流を抑えるために、抵抗部31の一端に隣接する分離部21を電源の高電位に固定するとともに、抵抗部31の他端に隣接する分離部21を接地電位に固定する。これにより、抵抗部31と分離部21の間の電位差は、高電位側と低電位側の間のいずれの部位においても小さくなり、抵抗部31と分離部21の間の絶縁性が向上し、リーク電流が抑えられる。
特開2003−124304号公報
しかしながら、図10(A)に示すように、半導体装置101には、p型の半導体基部11とn型の分離部21の間に寄生ダイオードが存在している。この寄生ダイオードは逆バイアスされていることから、従来技術においては、この寄生ダイオードを介して電流が流れるという事象は問題視されていなかった。ところが、半導体装置101が高温の環境下で使用され、半導体基部11と分離部21の温度が上昇すると、この寄生ダイオードを介して電流が流れ、分離部21の電位が低下することが分かってきた。分離部21の電位低下が大きいと、抵抗部31と分離部21の間にリーク電流が流れることが分かってきた。
図10(B)に、抵抗部31及び分離部21の電位を示す。図10(B)に示すように、寄生ダイオードを介して電流が流れると、分離部21の電位が低下し、特に、抵抗部31の中央部近傍において抵抗部31と分離部21の間の電位差が最大となる。この電位差が抵抗部31と分離部21で構成されるpnダイオードのオン電圧を越えると、抵抗部31と分離部21の間でリーク電流が流れてしまう。
温度上昇が大きくない環境下では、特許文献1の技術は有用である。しかしながら、半導体装置101の温度補償範囲を広げるためには、この寄生ダイオードに対しても対策を講じる必要がある。
本発明は、半導体基部と分離部の間の寄生ダイオードの影響を低減し、抵抗部と分離部の間のリーク電流を抑える技術を提供することを目的としている。
本明細書で開示される技術は、抵抗部の近傍に電流補償部を設けることを特徴としている。半導体装置の温度が上昇して半導体基部と分離部の間の寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、電流補償部がその電流を補償する。このため、寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、抵抗部と分離部の間を流れるリーク電流が抑えられる。
本明細書で開示される半導体装置は、第1導電型の半導体基部と、半導体基部上に設けられている第2導電型の半導体分離部と、半導体分離部上に設けられている第1導電型の半導体抵抗部と、半導体分離部上に設けられているとともに半導体分離部によって半導体抵抗部から隔てられている電流補償部を備えている。半導体抵抗部は、高電位側に接続される高電位側接続部位と、低電位側に接続される低電位側接続部位を有する。半導体分離部は、半導体抵抗部の高電位側接続部位に隣接する第1部位が高電位に固定され、半導体抵抗部の低電位側接続部位に隣接する第2部位が低電位に固定される。電流補償部は、第1部位と第2部位の間の少なくとも一部に配置されている。電流補償部が第2導電型の半導体で形成されている。電流補償部の不純物濃度は、半導体分離部の不純物濃度よりも濃い。
上記半導体装置によると、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、半導体抵抗部と半導体分離部の間でリーク電流が流れるのに先立って、電流補償部と半導体分離部の間が導通し、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを介して流れた電流を補償する。これにより、半導体抵抗部と半導体分離部の間の電位差は小さく維持される。この結果、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、半導体抵抗部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを流れるリーク電流が抑えられる。
上記半導体装置では、電流補償部が第2導電型の半導体で形成されている。電流補償部の不純物濃度は、半導体分離部の不純物濃度よりも濃い。
電流補償部の不純物濃度を濃くすると、電流補償部と半導体分離部の間の抵抗値を低下させることができる。これにより、同じ導電型の電流補償部と半導体分離部の間の抵抗値は、異なる導電型の半導体抵抗部と半導体分離部の間の抵抗値よりも優位に低くなる。
上記半導体装置では、半導体抵抗部が少なくとも一方向に伸びている細長状であるのが好ましい。さらに、電流補償部が、半導体分離部の第1部位と第2部位の間を亘って前記一方向に伸びていることが好ましい。
この半導体装置によると、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、半導体抵抗部と半導体分離部の間の電位差が高電位側接続部位と低電位側接続部位の間の広い範囲に亘って小さく維持される。この結果、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、半導体抵抗部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを流れるリーク電流が顕著に抑えられる。
本明細書で開示される技術では、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、電流補償部がその電流を補償することにより、半導体抵抗部と半導体分離部の間の電位差を小さく抑えることができる。このため、本明細書で開示される半導体装置は、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードの影響が低減され、半導体抵抗部と半導体分離部の間を流れるリーク電流が抑えられる。
(A)実施例1の半導体装置の要部平面図を模式的に示す。(B)実施例1の半導体装置の抵抗部と分離部の電位を示す。 図1(A)のII-II線に対応した縦断面図を模式的に示す。 図1(A)のIII-III線に対応した斜視図を模式的に示す。 図1(A)のIV-IV線に対応した斜視図を模式的に示す。 実施例の半導体装置の作用効果を説明する図を示す。 (A)実施例2の半導体装置の要部平面図を模式的に示す。(B)実施例2の半導体装置の抵抗部と分離部の電位を示す。 実施例3の半導体装置の一例の要部縦断面図を模式的に示す。 実施例3の半導体装置の他の一例の要部縦断面図を模式的に示す。 実施例3の半導体装置の他の一例の要部縦断面図を模式的に示す。 (A)従来の半導体装置の要部断面図を模式的に示す。(B)従来の半導体装置の抵抗部と分離部の電位を示す。
まず、本明細書で開示される技術の特徴を整理しておく。
(特徴1)
半導体装置は、分離部に接する電流補償部を備えている。半導体装置では、半導体基部と半導体分離部の間の寄生ダイオードが導通したときに、抵抗部と分離部の間が導通するのに先立って、電流補償部と半導体分離部の間が導通する。
(特徴2)
半導体基部と分離部の間の寄生ダイオードが存在する位置から電流補償部までの抵抗値は、前記寄生ダイオードが存在する位置から抵抗部までの抵抗値よりも低い。
(特徴3)
電流補償部は、半導体基板内に形成された不純物拡散領域である。電流補償部の不純物濃度は、分離部の不純物濃度よりも10倍以上濃い。
図1(A)に、圧力センサとして用いられる半導体装置100の要部平面図を模式的に示す。図2に、図1(A)のII-II線に対応した縦断面図を模式的に示す。図3に、図1(A)のIII-III線に対応した斜視図を模式的に示す。図4に、図1(A)のIV-IV線に対応した斜視図を模式的に示す。なお、図1(A)及び図2では、図の明瞭化のために、半導体基板上の構成を省略して図示している。
図1(A)及び図2に示すように、半導体装置100は、シリコン単結晶の半導体基板60を用いて形成されている。半導体装置100は、p型の半導体基部10と、半導体基部10上に設けられているn型の分離部20と、分離部20上に設けられているp型の抵抗部30と、分離部20上に設けられているn型の電流補償部40を備えている。
半導体基部10は、半導体基板60の表層部に分離部20と抵抗部30と電流補償部40を形成した後の残部である。半導体基部10の不純物濃度は、約1014〜1018cm−3に調整されている。半導体基部10は、接地電位(低電位)に固定されている。
分離部20は、半導体基板60の表層部にウェル状に形成されている。分離部20は、イオン注入技術を利用して形成されており、半導体基板60の表面における不純物濃度は、約1015〜1019cm−3に調整されている。
抵抗部30は、ピエゾ抵抗効果が現れる方向に沿って長く伸びた細長状である。図1(A)及び図3に示すように、抵抗部30は、長手方向の一端に高電位側接続部位30Hを有する。高電位側接続部位30Hは、第1高電位配線32に接触している。第1高電位配線32と電源の間には負荷90が接続されている。これにより、抵抗部30の長手方向の一端は、電源から負荷90を経由した高電位側に接続されている。また、図1(A)及び図4に示すように、抵抗部30は、長手方向の他端に低電位側接続部位30Lを有する。低電位側接続部位30Lは、インピーダンスの低い低電位配線34に接触している。低電位配線34は、接地電位に接続されている。これにより、抵抗部30の長手方向の他端は、接地電位に接続されている。抵抗部30は、イオン注入技術を利用して形成されており、半導体基板60の表面における不純物濃度は、約1016〜1021cm−3に調整されている。なお、この例に代えて、半導体基板60の表面にメサ段差を形成し、そのメサ段差内に抵抗部30を形成してもよい。また、負荷90は、抵抗等の受動素子、及び/又はトランジスタ等の能動素子を備えている。
電流補償部40は、第1電流補償部40aと第2電流補償部40bを備えている。第1電流補償部40aと第2電流補償部40bは、抵抗部30を間に挟む位置関係に配置されている。第1電流補償部40aは、分離部20によって抵抗部30から隔てられており、第1電流補償部40aと抵抗部30は直接的に接触していない。同様に、第2電流補償部40bも、分離部20によって抵抗部30から隔てられており、第2電流補償部40bと抵抗部30は直接的に接触していない。図1(A)に示すように、第1電流補償部40aと第2電流補償部40bはいずれも、抵抗部30の長手方向(紙面左右方向)に対して平行に伸びており、抵抗部30と同一の長さを有している。電流補償部40は、イオン注入技術を利用して形成されており、半導体基板60の表面における不純物濃度は、約1016〜1021cm−3に調整されている。電流補償部40の不純物濃度は、分離部20の不純物濃度よりも濃い。
図1(A)及び図3に示すように、電流補償部40は、長手方向の一端に高電位側接続部位40Hを有する。高電位側接続部位40Hは、第2高電位配線42に接触している。第2高電位配線42と電源の間には、負荷90とボルテージフォロア回路50が接続されている。これにより、電流補償部40の高電位側接続部位40Hの周囲に存在する分離部20の一部(以下、第1部位20Hという)も、電流補償部40を介して高電位側に接続される。分離部20の第1部位20Hは、抵抗部30の高電位側接続部位30Hに隣接する部位である。分離部20の第1部位20Hと抵抗部30の高電位側接続部位30Hは、ほぼ同電位である。
また、図1(A)及び図4に示すように、電流補償部40は、長手方向の他端に低電位側接続部位40Lを有する。低電位側接続部位40Lは、インピーダンスの低い低電位配線34に接触している。低電位配線34は、接地電位に接続されている。これにより、電流補償部40の低電位側接続部位40Hの周囲に存在する分離部の一部(以下、第2部位20Lという)も、電流補償部40を介して接地電位に接続される。分離部20の第2部位20Lは、抵抗部30の低電位側接続部位30Lに隣接する部位である。分離部20の第2部位20Lと抵抗部30の低電位側接続部位30Lは、ほぼ同電位である。
図1(A)に示すように、抵抗部30の高電位側接続部位30Hと電流補償部40の高電位側接続部位40Hは、長手方向に直交する方向(紙面上下方向)に沿って配置されているのが望ましい。さらに、抵抗部30の低電位側接続部位30Lと電流補償部40の低電位側接続部位40Lも、長手方向に直交する方向(紙面上下方向)に沿って配置されているのが望ましい。換言すると、抵抗部30及び電流補償部40はいずれも、分離部20の第1部位20Hと第2部位20Lの間を亘って伸びているのが望ましい。これにより、高電位側と低電位側の間に亘って、抵抗部30内の電位分布と分離部20内の電位分布をほぼ一致させることができ、抵抗部30と分離部20の間の電位差を小さくすることができる。
図3に示すように、第1高電位配線32と第2高電位配線42の間にはボルテージフォロア回路50が接続されている。ボルテージフォロア回路50は、入力端子から見たインピーダンスが高く、入力端子と出力端子の電位が等しい。この例では、第1高電位配線32と第2高電位配線42の間を電気的に絶縁(電流の流れを遮断)しながら、第1高電位配線32と第2高電位配線42の電位を等しく調整する。ボルテージフォロア回路50に代えて、ソースフォロア回路又はエミッタフォロア回路等を用いてもよい。なお、図4において、抵抗部30の低電位側接続部位30Lと接地電位の間に負荷を接続してもよい。この場合、低電位配線34を2つに分割し、一方を抵抗部30の低電位側接続部位30Lに接触させ、他方を電流補償部40の低電位側接続部位40Lに接触させ、両者の間にボルテージフォロア回路を挿入するのが望ましい。
図示は省略しているが、半導体基板60上には、抵抗部30を覆うように力伝達ブロックが設けられている。また、低電位配線34には電流計が接続されている。この力伝達ブロックに圧力が作用すると、その力伝達ブロックを介して抵抗部30に圧縮応力が加わる。これにより、抵抗部30の抵抗値は、ピエゾ抵抗効果によって変化する。半導体装置100では、電流計を利用してこの抵抗値の変化を観測することによって、抵抗部30に加わった圧力を検出する。なお、この例に代えて、抵抗部30に定電流を流し、電圧値の変化を観測することによって、抵抗部30に加わった圧力を検出してもよい。また、複数の半導体装置100を利用してブリッジ回路を構成してもよい。
次に、図2及び図5を参照して、半導体装置100の特徴を説明する。図2に示すように、半導体装置100は、p型の半導体基部10とn型の分離部20の間に寄生ダイオードが存在している。この寄生ダイオードは逆バイアスされているものの、半導体装置100の温度が上昇すると、この寄生ダイオードが降伏し、寄生ダイオードを介して分離部20から半導体基部10に向けて逆方向に電流が流れる。
図5に、半導体装置100の特徴を模式的に説明する図を示す。図5では、抵抗R1が第1電流補償部40aと分離部20の間のインピーダンス(抵抗値)を示しており、抵抗R2が抵抗部30と分離部20の間のインピーダンス(抵抗値)を示しており、抵抗R3が第2電流補償部40bと分離部20の間のインピーダンス(抵抗値)を示している。抵抗R2は、p型の抵抗部30とn型の分離部20の間の寄生ダイオードの抵抗分であり、抵抗部30と分離部20の間の電位差がpnダイオードのオン電圧以下であれば、順方向バイアスであってもその値は高い。一方、電流補償部40の不純物濃度は分離部20の不純物濃度よりも濃く調整されており、さらに同じ導電型であるので、抵抗R1及び抵抗R3は抵抗R2よりも圧倒的に低い。
電流は、インピーダンスの低い経路を優先して流れる。このため、半導体基部10と分離部20の間の寄生ダイオードを介して分離部20から半導体基部10に向けて電流が流れた場合、第1電流補償部40a及び第2電流補償部40bから分離部20に向けて電流が供給される。第1電流補償部40aと分離部20の間及び第2電流補償部40bと分離部20の間が、抵抗部30と分離部20の間に先立って導通し、寄生ダイオードを介して流れる電流を補償する。
図1(B)に示すように、寄生ダイオードを介して電流が流れたとしても、分離部20の電位は、第1電流補償部40a及び第2電流補償部40bの周囲では低下するものの、抵抗部30の周囲では維持される。これにより、抵抗部30と分離部20の間の電位差は小さく維持され、抵抗部30から分離部20に向けて流れるリーク電流が抑えられる。また、半導体装置100では、第1電流補償部40a及び第2電流補償部40bが、高電位側と低電位側の間に亘って、抵抗部30に対して平行に設けられている。このため、図1(B)に示すように、抵抗部30と分離部20の間の電位差は、高電位側から低電位側に亘って小さく維持される。抵抗部30と分離部20の間のリーク電流が顕著に抑えられる。
以下、上記実施例の特徴を整理しておく。
(1)電流補償部40は、導体であり、且つ分離部20との間のインピーダンス(抵抗値)が抵抗部30と分離部20の間のインピーダンス(抵抗値)よりも低い材料であればよい。例えば、アルミニウム(Al)、窒化チタン(TiN)等の金属を用いてよい。ただし、ボルテージフォロア回路50の電流供給能力を考慮すると、電流補償部40を抵抗部30よりも非常に小さな抵抗値の金属にするよりも、分離部20と同一の半導体材料で形成されているのが望ましい。また、電流補償部40と分離部20の間のインピーダンス(抵抗値)を低くするために、電流補償部40の不純物濃度は、分離部20の不純物濃度よりも濃いのが望ましく、10倍以上であるのが望ましい。
(2)上記したように、半導体装置100は、電流補償部40が優先的に電流を供給し、抵抗部30と分離部20の間の電位差を小さく維持することを特徴としている。このため、抵抗部30の周囲には分離部20が存在しているのが望ましい。換言すると、電流補償部40と抵抗部30は、分離部20によって隔てられているのが望ましい。好ましくは、電流補償部40と抵抗部30は、2〜3μm以上離れているのが望ましい。
(3)図2に示すように、半導体装置100では、抵抗部30の拡散深さと電流補償部40の拡散深さが等しい。しかしながら、電流補償部40の拡散深さは、抵抗部30の拡散深さよりも深いのが望ましい。半導体基部10と分離部20の寄生ダイオードのうちの半導体基板60の下方に位置する寄生ダイオードがオンしたときに、電流補償部40からの電流補償をより効果的に行うことができる。
(4)上記半導体装置100では、半導体基部10がp型であり、分離部20がn型であり、抵抗部30がp型であり、電流補償部40がn型である。この例に代えて、半導体基部10がn型であり、分離部20がp型であり、抵抗部30がn型であり、電流補償部40がp型であってもよい。この場合、半導体基部10は、最高電位に固定して用いられる。
図6(A)に、半導体装置110の要部平面図を模式的に示す。半導体装置110は、電流補償部140が、分離部20の高電位側の第1部位20Hと低電位側の第2部位20Lの間の一部に設けられていることを特徴としている。電流補償部140は、第1電流補償部140aと第2電流補償部140bを備えている。第1電流補償部140aと第2電流補償部140bはいずれも、抵抗部30の中央部近傍を間に挟んだ位置関係に配置されている。
図10(B)を参照して従来技術を説明したように、分離部20の電位低下は、抵抗部30の中央部近傍で大きい。このため、少なくともこの抵抗部30の中央部近傍に対して電流補償部140が配置されていると、抵抗部30から分離部20に流れるリーク電流を抑えることができる。図6(B)に示すように、抵抗部30の中央部近傍に電流補償部140が設けられていると、抵抗部30と分離部20の間の電位差が中央部近傍で小さく維持される。このため、その他の部分での電位差も抑えられ、リーク電流を抑えることができる。
図7〜図9に、半導体装置120,130,140の要部縦断面図を模式的に示す。なお、これらの要部縦断面図は、図1(A)のII-II線に対応した縦断面図であり、半導体装置120,130,140の他の構成要素は、必要な変形は加えられるものの、実施例1の半導体装置100と実質的に共通している。
図7に示す半導体装置120は、分離部20上に設けられているとともに抵抗部30の下方に配置されている電流補償部240を備えていることを特徴としている。半導体基部10と分離部20の寄生ダイオードのうちの半導体基板60の下方に位置する寄生ダイオードと電流補償部240の間の距離が短い。このため、半導体基板60の下方に位置する寄生ダイオードがオンしたときに、電流補償部40からの電流補償をより効果的に行うことができる。抵抗部30と分離部20の間のリーク電流をより効果的に抑えることができる。
図8に示す半導体装置130は、分離部20の表層部に設けられた電流補償部40と分離部20内に埋め込まれた電流補償部240の双方を備えていることを特徴としている。抵抗部30と分離部20の間のリーク電流をより効果的に抑えることができる。
図9に示す半導体装置140は、抵抗部30の周囲を取囲むように設けられた電流補償部340を備えていることを特徴としている。電流補償部340は、抵抗部30と半導体基部10の間の全範囲を隔てるように配置されている。電流補償部340が設けられていると、半導体基部10と分離部20の間のどの部分の寄生ダイオードがオンしても、その電流を補償することができる。抵抗部30と分離部20の間のリーク電流をより効果的に抑えることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体基部
20:分離部
20H:第1部位
20L:第2部位
30:抵抗部
30H:高電位側接続部位
30L:低電位側接続部位
40,140,240,340:電流補償部
50:ボルテージフォロア回路
60:半導体基板

Claims (4)

  1. 第1導電型の半導体基部と、
    半導体基部上に設けられている第2導電型の半導体分離部と、
    半導体分離部上に設けられているとともに、高電位側に接続される高電位側接続部位と低電位側に接続される低電位側接続部位を有する第1導電型の半導体抵抗部と、
    半導体分離部上に設けられているとともに、半導体分離部によって半導体抵抗部から隔てられている電流補償部と、を備えており、
    半導体分離部は、半導体抵抗部の高電位側接続部位に隣接する第1部位が高電位側に接続され、半導体抵抗部の低電位側接続部位に隣接する第2部位が低電位側に接続され、
    電流補償部は、第1部位と第2部位の間の少なくとも一部に配置されており、
    電流補償部は、第2導電型の半導体で形成されており、
    電流補償部の不純物濃度は、半導体分離部の不純物濃度よりも濃い半導体装置。
  2. 電流補償部は、第1部位と第2部位の中央部を含んで配置されている請求項1に記載の半導体装置。
  3. 半導体抵抗部は、少なくとも一方向に伸びている細長状であり、
    電流補償部は、半導体分離部の第1部位と第2部位の間を亘って前記一方向に伸びていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 入力端子が高電位側接続部位に接続されており、出力端子が第1部位に接続されているボルテージフォロア回路をさらに備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
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