JP5378786B2 - 重合性組成物ならびにこれを用いた樹脂、光学部品およびレンズ - Google Patents

重合性組成物ならびにこれを用いた樹脂、光学部品およびレンズ Download PDF

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Description

本発明は、重合性組成物、該重合性組成物を重合して得られる樹脂、ならびに該樹脂からなる光学部品およびレンズに関する。
無機ガラスは、透明性に優れ、光学異方性が小さいなどの諸物性に優れていることから、透明性材料として広い分野で使用されている。しかしながら、重くて破損しやすい、成型加工して製品を得る際の生産性が悪い等の短所があり、無機ガラスに代わる素材として透明性有機高分子材料(光学用樹脂)が使用されている。かかる光学用樹脂から得られる光学部品としては、たとえば、視力矯正用眼鏡レンズやデジタルカメラなどの撮影機器用レンズ等のプラスチックレンズなどがあって、実用化され普及をみている。特に、視力矯正用眼鏡レンズの用途においては、無機ガラス製のレンズと比較して軽量で割れにくい、染色が可能でファッション性に富むなどの特長を生かして広く使用されている。
従来、眼鏡レンズに用いられる光学用樹脂としてジエチレングリコールビスアリルカーボネートを加熱下に注型重合して得られる架橋型樹脂(通称、DAC樹脂)が実用化されており、透明性、耐熱性が良好で色収差が低いといった特徴から、汎用の視力矯正用プラスチック眼鏡レンズ用途において最も多く使用されてきた。しかしながら、屈折率が低い(nd=1.50)ためにプラスチックレンズの中心厚みや周辺の厚み(コバ厚)が大きくなり、着用感、ファッション性に劣るなどの問題があって、これら問題を解決し得る高屈折率のプラスチックレンズ用樹脂が求められ開発が行われた。
その流れの中にあって、 ジイソシアネート化合物とポリチオール化合物を注型重合させて得られる硫黄原子を含有するポリチオウレタンは、透明性、耐衝撃性に優れ、高屈折率(nd=1.6〜1.7)で、かつ、色収差も比較的低いなどの極めて優れた特徴を実現し、薄厚、軽量の高品質な視力矯正用プラスチック眼鏡レンズの用途で使用されてきている。
一方、さらに高い屈折率を有する光学用樹脂を追求する流れの中で、エピスルフィド基を有する化合物(特許文献1、特許文献2)やチエタン基を有する化合物(特許文献3)を重合させて得られる透明性樹脂やSe含有化合物を重合させて得られる樹脂(特許文献4)などいつくかの提案がなされている。しかしながら、エピスルフィド基を有する化合物を重合させて得られる透明性樹脂においては機械物性の点で、チエタン基を有する化合物においては、その重合性の点で、Seなどの金属含有化合物を重合させて得られる樹脂においては安全性をさらに向上させる点で、それぞれさらなる改良が望まれている。また最近では、プラスチックレンズとして必要な諸特性(透明性、熱的特性、機械的特性など)を有しつつ、かつ、屈折率(nd)が、たとえば1.7を超える、さらに高屈折率の光学用樹脂が求められ開発が行われている。こうした環境の下、金属含有チエタン化合物が新たに見出され、屈折率(nd)1.7を超える高屈折率の光学用樹脂が提案されている(特許文献5)。
特開平9−110979号公報 特開平11−322930号公報 特開平2003−327583号公報 特開平11−140046号公報 国際公開第2005−095490号パンフレット
本発明は、プラスチックレンズなどの光学部品に必要な諸特性(透明性、熱的特性、機械的特性など)を有しつつ、かつ、屈折率(nd)1.7を超える非常に高い屈折率を与える、重合性組成物、該組成物を重合して得られる樹脂ならびに該樹脂からなる光学部品およびレンズを提供する。
本発明者らは上記課題を解決するため、金属含有チエタン化合物に関して鋭意検討した結果、金属含有チエタン化合物と単体硫黄を共重合させることでさらなる高屈折率化が可能であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
[1]下記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄とを含有し、前記化合物と前記単体硫黄との合計を100重量部としたとき、前記単体硫黄の含有量が5重量部以上50重量部以下である、重合性組成物;
Figure 0005378786
(上記一般式(1)中、Mは、Sn原子、Si原子、Ge原子、Zn原子、Zr原子、Ti原子、Pb原子、Al原子を表し、X1およびX2は各々独立に硫黄原子または酸素原子を表し、R1はメチレン基、エチレン基、フェニレン基、−CH2−C64−CH2−基を表し、mは0または1以上の整数を表し、pは1以上n以下の整数を表し、nは金属原子Mの価数を表し、Yは各々独立にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、フェニル基、メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、シクロペンタジエニル基を表し、n−pが2以上の場合、Yは互いに結合し、金属原子Mを含む環を形成していてもよい。)
[2][1]に記載の重合性組成物において、前記化合物と前記単体硫黄との合計を100重量部としたとき、前記単体硫黄の含有量が5重量部以上25重量部以下である、重合性組成物;
[3][1]または[2]に記載の重合性組成物から得られる樹脂の屈折率(nd)が1.80以上である、重合性組成物;
[4][1]乃至[3]に記載の重合性組成物において、前記一般式(1)で表される化合物において、m=0である、重合性組成物;
[5][1]乃至[4]のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(1)で表される化合物において、m=0、X1が硫黄原子である、重合性組成物;
[6][1]乃至[5]のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(1)で表される化合物において、n=p、m=0、X1が硫黄原子である、重合性組成物;
[7][1]乃至[6]のいずれかに記載の重合性組成物において、前記金属原子MがSn原子である、重合性組成物;
[8][1]乃至[]のいずれかに記載の重合性組成物を注型重合する、樹脂の製造方法;
[9][1]乃至[]のいずれかに記載の重合性組成物を重合して得られる樹脂;
[10][]に記載の樹脂において、屈折率が1.80以上である、樹脂;
[11][]または[10]に記載の樹脂からなる光学部品;および
[12][]または[10]に記載の樹脂からなるレンズ
である。
本発明の重合性組成物を重合して得られる樹脂は、高い透明性、良好な耐熱性と機械的強度を有しつつ、かつ、屈折率(nd)1.7を超える高屈折率を有しており、たとえば、プラスチックレンズなどの光学部品に使用される樹脂として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、下記一般式(1)で表される分子内にチエタン基および金属原子を含有する化合物および単体硫黄を含有する重合性組成物に関する。
以下、各成分について、具体例を用いて説明するが、本発明は、以下の例示化合物に限定されるものではない。また、本発明において、各成分について、例示化合物を単独で用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。
まず、下記一般式(1)について説明する。
Figure 0005378786
(上記一般式(1)中、Mは、金属原子を表し、X1およびX2は各々独立に硫黄原子または酸素原子を表し、R1は二価の有機基を表し、mは0または1以上の整数を表し、pは1以上n以下の整数を表し、nは金属原子Mの価数を表し、Yは各々独立に無機または有機残基を表し、n−pが2以上の場合、Yは互いに結合し、金属原子Mを含む環を形成していてもよい。)
上記一般式(1)において、Mは、金属原子を表す。Mとして、たとえばCu原子、Au原子、Ag原子等の長周期型周期表(以下、同じ。)の11族元素;
Zn原子等の12族の元素;
Al原子等の13族の元素;
Zr原子、Ti原子等の4族の元素;
Sn原子、Si原子、Ge原子、Pb原子等の14族の元素;および
Fe原子、Pt原子等の8または10族の元素が挙げられる。
Mは、好ましくは、
Sn原子、Si原子、Ge原子、Pb原子等の14族の元素;
Zr原子、Ti原子等の4族の元素;
Al原子等の13族の元素;または
Zn原子等の12族の元素であり、さらに好ましくはSn原子、Si原子、Ge原子等の14族の元素またはZr原子、Ti原子等の4族の元素であり、さらに具体的にはSn原子である。
上記一般式(1)において、X1およびX2は、各々独立に硫黄原子または酸素原子を表す。本発明の所望の効果である高屈折率であることを鑑みると、X1およびX2として、硫黄原子はより好ましい。
上記一般式(1)において、R1は二価の有機基を表す。
かかる二価の有機基としては、鎖状または環状脂肪族基、芳香族基および芳香族−脂肪族基が挙げられ、好ましくは、炭素数1以上20以下の鎖状脂肪族基、炭素数3以上20以下の環状脂肪族基、炭素数5以上20以下の芳香族基、炭素数6以上20以下の芳香族−脂肪族基である。
1は、より具体的には、かかる二価の有機基が鎖状または環状脂肪族基、芳香族基または芳香族−脂肪族基であって、好ましくは、
メチレン基、エチレン基、1,2−ジクロロエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基等の炭素数1以上20以下の置換または無置換の鎖状または環状脂肪族基;
フェニレン基、クロロフェニレン基、ナフチレン基、インデニレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基等の置換または無置換の炭素数5以上20以下の芳香族基;または
−C64−CH2−基、−CH2−C64−CH2−基、−CH2−C63(Cl)−CH2−基、−C106−CH2−基、−CH2−C106−CH2−基、−CH2CH2−C64−CH2CH2−基等の置換または無置換の炭素数6以上20以下の芳香族−脂肪族基である。
1は、より好ましくはメチレン基、エチレン基、1,2−ジクロロエチレン基、トリメチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数1以上6以下の置換または無置換の鎖状または環状脂肪族基;
フェニレン基、クロロフェニレン基、ナフチレン基、インデニレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基等の置換または無置換の炭素数5以上15以下の芳香族基;または
−C64−CH2−基、−CH2−C64−CH2−基、−CH2−C63(Cl)−CH2−基、−C106−CH2−基、−CH2−C106−CH2−基、−CH2CH2−C64−CH2CH2−基等の置換または無置換の炭素数6以上15以下の芳香族−脂肪族基である。
かかる二価の有機基は、基中に炭素原子、水素原子以外のヘテロ原子を含有していてもよい。かかるヘテロ原子としては、酸素原子または硫黄原子が挙げられるが、本発明の所望の効果を考慮すると、硫黄原子であることが好ましい。
上記一般式(1)において、mは0または1以上の整数を表す。
かかるmは、好ましくは、0以上4以下の整数であり、より好ましくは、0以上2以下の整数であり、さらに好ましくは、整数0または1である。
上記一般式(1)において、nは金属原子Mの価数を表す。
上記一般式(1)において、pは1以上n以下の整数を表す。
かかるpは、好ましくは、n、n−1またはn−2であり、より好ましくは、nまたはn−1である。
上記一般式(1)において、Yは、各々独立に無機または有機残基を表す。
上記一般式(1)に示される化合物が複数のYを含むとき、複数のYは、各々独立に無機または有機残基を表す。つまり、複数のYは同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。さらに具体的には、複数のYがそれぞれいずれも異なっていてもよいし、複数のYのうち一部が共通の基であってもよいし、複数のYのすべてが同じ基であってもよい。
Yを構成する無機または有機残基としては、特に制限されるものではないが、たとえば、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のアリールチオ基が示される。
これらのうち、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアルコキシ(アルキルオキシ)基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のアリールチオ基に関して以下説明する。
ハロゲン原子の具体例として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基の具体例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、等の総炭素数1以上10以下の直鎖アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1−n−プロピルブチル基、1−iso−プロピルブチル基、1−iso−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−n−プロピルペンチル基、2−n−プロピルペンチル基、1−iso−プロピルペンチル基、2−iso−プロピルペンチル基、1−n−ブチルブチル基、1−iso−ブチルブチル基、1−sec−ブチルブチル基、1−tert−ブチルブチル基、2−tert−ブチルブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,2−ジメチルヘキシル基、1,3−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−2−メチルペンチル基、1−エチル−3−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−1−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−1−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、1−n−プロピル−1−メチルブチル基、1−n−プロピル−2−メチルブチル基、1−n−プロピル−3−メチルブチル基、1−iso−プロピル−1−メチルブチル基、1−iso−プロピル−2−メチルブチル基、1−iso−プロピル−3−メチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1,1,3−トリメチルブチル基、1,2,3−トリメチルブチル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,3,3−トリメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、1,1,2−トリメチルペンチル基、1,1,3−トリメチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペンチル基、1,2,2−トリメチルペンチル基、1,2,3−トリメチルペンチル基、1,2,4−トリメチルペンチル基、1,3,4−トリメチルペンチル基、2,2,3−トリメチルペンチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、2,3,4−トリメチルペンチル基、1,3,3−トリメチルペンチル基、2,3,3−トリメチルペンチル基、3,3,4−トリメチルペンチル基、1,4,4−トリメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、3,4,4−トリメチルペンチル基、1−エチル−1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−1,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2,3−ジメチルブチル基、2−エチル−1,1−ジメチルブチル基、2−エチル−1,2−ジメチルブチル基、2−エチル−1,3−ジメチルブチル基、2−エチル−2,3−ジメチルブチル基等の総炭素数3以上10以下の分岐アルキル基;および
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロペンチル基、メトキシシクロペンチル基、メトキシシクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、1,2−ジメチルシクロヘキシル基、1,3−ジメチルシクロヘキシル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等の総炭素数5以上10以下の飽和環状アルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアリール基の具体例として、フェニル基、ナフチル基、アンスラニル基、シクロペンタジエニル基等の総炭素数20以下の芳香族炭化水素;
2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、シクロヘキシルフェニル基、オクチルフェニル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基、5−メチル−2−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、7−メチル−2−ナフチル基、8−メチル−2−ナフチル基、2−エチル−1−ナフチル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基等の総炭素数20以下のアルキル置換アリール基;
2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基、ブトキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、3−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、5−メトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−1−ナフチル基、7−メトキシ−1−ナフチル基、8−メトキシ−1−ナフチル基、1−メトキシ−2−ナフチル基、3−メトキシ−2−ナフチル基、4−メトキシ−2−ナフチル基、5−メトキシ−2−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、8−メトキシ−2−ナフチル基、2−エトキシ−1−ナフチル基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のモノアルコキシアリール基;
2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,6−ジメトキシフェニル基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチル基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチル基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチル基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチル基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチル基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のジアルコキシアリール基;
2,3,4−トリメトキシフェニル基、2,3,5−トリメトキシフェニル基、2,3,6−トリメトキシフェニル基、2,4,5−トリメトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のトリアルコキシアリール基;および
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、ヨードフェニル基、フルオロフェニル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数20以下のアリール基が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基の具体例として、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルエチル基、また、置換または無置換のアリール基の具体例で挙げたアリール基を側鎖にもつメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルオキシ基の具体例として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、iso−ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基等の総炭素数1以上10以下の直鎖または分岐のアルコキシ基;
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等総炭素数5以上10以下のシクロアルコキシ基;
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシメトキシ基、iso−プロポキシメトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、iso−プロポキシエトキシ基、n−ブトキシエトキシ基、iso−ブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ基、n−ペンチルオキシエトキシ基、iso−ペンチルオキシエトキシ基、n−ヘキシルオキシエトキシ基、iso−ヘキシルオキシエトキシ基、n−ヘプチルオキシエトキシ基等の総炭素数1以上10以下アルコキシアルコキシ基;および
ベンジルオキシ基等のアラルキルオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルチオ基の具体例として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、iso−ヘキシルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3,5,5−トリメチルヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ノニルチオ基等の総炭素数1以上10以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基;
シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等総炭素数5以上10以下のシクロアルキルチオ基;
メトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ基、n−プロポキシエチルチオ基、iso−プロポキシエチルチオ基、n−ブトキシエチルチオ基、iso−ブトキシエチルチオ基、tert−ブトキシエチルチオ基、n−ペンチルオキシエチルチオ基、iso−ペンチルオキシエチルチオ基、n−ヘキシルオキシエチルチオ基、iso−ヘキシルオキシエチルチオ基、n−ヘプチルオキシエチルチオ基等の総炭素数1以上10以下のアルコキシアルキルチオ基;
ベンジルチオ基などのアラルキルチオ基;および
メチルチオエチルチオ基、エチルチオエチルチオ基、n−プロピルチオエチルチオ基、iso−プロピルチオエチルチオ基、n−ブチルチオエチルチオ基、iso−ブチルチオエチルチオ基、tert−ブチルチオエチルチオ基、n−ペンチルチオエチルチオ基、iso−ペンチルチオエチルチオ基、n−ヘキシルチオエチルチオ基、iso−ヘキシルチオエチルチオ基、n−ヘプチルチオエチルチオ基等の総炭素数1以上10以下のアルキルチオアルキルチオ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールオキシ基の具体例として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アンスラニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、プロピルフェニルオキシ基、ブチルフェニルオキシ基、ヘキシルフェニルオキシ基、シクロヘキシルフェニルオキシ基、オクチルフェニルオキシ基、2−メチル−1−ナフチルオキシ基、3−メチル−1−ナフチルオキシ基、4−メチル−1−ナフチルオキシ基、5−メチル−1−ナフチルオキシ基、6−メチル−1−ナフチルオキシ基、7−メチル−1−ナフチルオキシ基、8−メチル−1−ナフチルオキシ基、1−メチル−2−ナフチルオキシ基、3−メチル−2−ナフチルオキシ基、4−メチル−2−ナフチルオキシ基、5−メチル−2−ナフチルオキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基、7−メチル−2−ナフチルオキシ基、8−メチル−2−ナフチルオキシ基、2−エチル−1−ナフチルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,6−ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基等の総炭素数20以下の無置換またはアルキル置換アリールオキシ基;
2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、プロポキシフェニルオキシ基、ブトキシフェニルオキシ基、ヘキシルオキシフェニルオキシ基、シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基、オクチルオキシフェニルオキシ基、2−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、3−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、4−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、5−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、6−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、7−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、8−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、1−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、3−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、4−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、5−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、6−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、7−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、8−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、2−エトキシ−1−ナフチルオキシ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のモノアルコキシアリールオキシ基;
2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、2,4−ジメトキシフェニルオキシ基、2,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2,6−ジメトキシフェニルオキシ基、3,4−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,6−ジメトキシフェニルオキシ基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチルオキシ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のジアルコキシアリールオキシ基;
2,3,4−トリメトキシフェニルオキシ基、2,3,5−トリメトキシフェニルオキシ基、2,3,6−トリメトキシフェニルオキシ基、2,4,5−トリメトキシフェニルオキシ基、2,4,6−トリメトキシフェニルオキシ基、3,4,5−トリメトキシフェニルオキシ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のトリアルコキシアリールオキシ基;および
クロロフェニルオキシ基、ジクロロフェニルオキシ基、トリクロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ジブロモフェニルオキシ基、ヨードフェニルオキシ基、フルオロフェニルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基、ジフルオロフェニルオキシ基、トリフルオロフェニルオキシ基、テトラフルオロフェニルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数20以下のアリールオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールチオ基の具体例として、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、アンスラニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−エチルフェニルチオ基、プロピルフェニルチオ基、ブチルフェニルチオ基、ヘキシルフェニルチオ基、シクロヘキシルフェニルチオ基、オクチルフェニルチオ基、2−メチル−1−ナフチルチオ基、3−メチル−1−ナフチルチオ基、4−メチル−1−ナフチルチオ基、5−メチル−1−ナフチルチオ基、6−メチル−1−ナフチルチオ基、7−メチル−1−ナフチルチオ基、8−メチル−1−ナフチルチオ基、1−メチル−2−ナフチルチオ基、3−メチル−2−ナフチルチオ基、4−メチル−2−ナフチルチオ基、5−メチル−2−ナフチルチオ基、6−メチル−2−ナフチルチオ基、7−メチル−2−ナフチルチオ基、8−メチル−2−ナフチルチオ基、2−エチル−1−ナフチルチオ基、2,3−ジメチルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、2,6−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、3,5−ジメチルフェニルチオ基、3,6−ジメチルフェニルチオ基、2,3,4−トリメチルフェニルチオ基、2,3,5−トリメチルフェニルチオ基、2,3,6−トリメチルフェニルチオ基、2,4,5−トリメチルフェニルチオ基、2,4,6−トリメチルフェニルチオ基、3,4,5−トリメチルフェニルチオ基等の総炭素数20以下の無置換またはアルキル置換アリールチオ基;
2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、2−エトキシフェニルチオ基、プロポキシフェニルチオ基、ブトキシフェニルチオ基、ヘキシルオキシフェニルチオ基、シクロヘキシルオキシフェニルチオ基、オクチルオキシフェニルチオ基、2−メトキシ−1−ナフチルチオ基、3−メトキシ−1−ナフチルチオ基、4−メトキシ−1−ナフチルチオ基、5−メトキシ−1−ナフチルチオ基、6−メトキシ−1−ナフチルチオ基、7−メトキシ−1−ナフチルチオ基、8−メトキシ−1−ナフチルチオ基、1−メトキシ−2−ナフチルチオ基、3−メトキシ−2−ナフチルチオ基、4−メトキシ−2−ナフチルチオ基、5−メトキシ−2−ナフチルチオ基、6−メトキシ−2−ナフチルチオ基、7−メトキシ−2−ナフチルチオ基、8−メトキシ−2−ナフチルチオ基、2−エトキシ−1−ナフチルチオ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のモノアルコキシアリールチオ基;
2,3−ジメトキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、2,5−ジメトキシフェニルチオ基、2,6−ジメトキシフェニルチオ基、3,4−ジメトキシフェニルチオ基、3,5−ジメトキシフェニルチオ基、3,6−ジメトキシフェニルチオ基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチルチオ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のジアルコキシアリールチオ基;
2,3,4−トリメトキシフェニルチオ基、2,3,5−トリメトキシフェニルチオ基、2,3,6−トリメトキシフェニルチオ基、2,4,5−トリメトキシフェニルチオ基、2,4,6−トリメトキシフェニルチオ基、3,4,5−トリメトキシフェニルチオ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のトリアルコキシアリールチオ基;および
クロロフェニルチオ基、ジクロロフェニルチオ基、トリクロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ジブロモフェニルチオ基、ヨードフェニルチオ基、フルオロフェニルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基、ジフルオロフェニルチオ基、トリフルオロフェニルチオ基、テトラフルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数20以下のアリールチオ基等が挙げられる。Yはこれらに限定されるものではない。
かかるYにおいて、好ましい例を以下に示す。
好ましい例として、たとえば水素原子が挙げられる。
また、Yの好ましい例のうち、ハロゲン原子として、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、等の総炭素数1以上6以下の直鎖アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、等の総炭素数3以上6以下の分岐アルキル基;および
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、等の総炭素数5以上6以下の飽和環状アルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアリール基として、フェニル基、ナフチル基、シクロペンタジエニル基等の総炭素数12以下の芳香族炭化水素;
2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基等の総炭素数12以下のアルキル置換アリール基;
2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基、ブトキシフェニル基、等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のモノアルコキシアリール基;
2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,6−ジメトキシフェニル基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のジアルコキシアリール基;および
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、ヨードフェニル基、フルオロフェニル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリール基が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基として、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の総炭素数12以下のアラルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルオキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、iso−ヘキシルオキシ基等の総炭素数1以上6以下の直鎖または分岐のアルコキシ基;
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等総炭素数5または6のシクロアルコキシ基;および
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシメトキシ基、iso−プロポキシメトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、iso−プロポキシエトキシ基、n−ブトキシエトキシ基、iso−ブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ基等の総炭素数1以上6以下アルコキシアルコキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルチオ基として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、iso−ヘキシルチオ基等の総炭素数1以上6以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基;
シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等総炭素数5または6のシクロアルキルチオ基;
メトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ基、n−プロポキシエチルチオ基、iso−プロポキシエチルチオ基、n−ブトキシエチルチオ基、iso−ブトキシエチルチオ基、tert−ブトキシエチルチオ基等の総炭素数1以上6以下のアルコキシアルキルチオ基、
メチルチオエチルチオ基、エチルチオエチルチオ基、n−プロピルチオエチルチオ基;および
iso−プロピルチオエチルチオ基、n−ブチルチオエチルチオ基、iso−ブチルチオエチルチオ基、tert−ブチルチオエチルチオ基等の総炭素数1以上6以下のアルキルチオアルキルチオ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、プロピルフェニルオキシ基、ブチルフェニルオキシ基、ヘキシルフェニルオキシ基、シクロヘキシルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,6−ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基等の総炭素数12以下の無置換またはアルキル置換アリールオキシ基;
2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、プロポキシフェニルオキシ基、ブトキシフェニルオキシ基、ヘキシルオキシフェニルオキシ基、シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のモノアルコキシアリールオキシ基;
2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、2,4−ジメトキシフェニルオキシ基、2,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2,6−ジメトキシフェニルオキシ基、3,4−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,6−ジメトキシフェニルオキシ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のジアルコキシアリールオキシ基;および
クロロフェニルオキシ基、ジクロロフェニルオキシ基、トリクロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ジブロモフェニルオキシ基、ヨードフェニルオキシ基、フルオロフェニルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基、ジフルオロフェニルオキシ基、トリフルオロフェニルオキシ基、テトラフルオロフェニルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールチオ基として、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−エチルフェニルチオ基、プロピルフェニルチオ基、ブチルフェニルチオ基、ヘキシルフェニルチオ基、シクロヘキシルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、2,6−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、3,5−ジメチルフェニルチオ基、3,6−ジメチルフェニルチオ基、2,3,4−トリメチルフェニルチオ基、2,3,5−トリメチルフェニルチオ基、2,3,6−トリメチルフェニルチオ基、2,4,5−トリメチルフェニルチオ基、2,4,6−トリメチルフェニルチオ基、3,4,5−トリメチルフェニルチオ基等の総炭素数12以下の無置換またはアルキル置換アリールチオ基;
2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、2−エトキシフェニルチオ基、プロポキシフェニルチオ基、ブトキシフェニルチオ基、ヘキシルオキシフェニルチオ基、シクロヘキシルオキシフェニルチオ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のモノアルコキシアリールチオ基;
2,3−ジメトキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、2,5−ジメトキシフェニルチオ基、2,6−ジメトキシフェニルチオ基、3,4−ジメトキシフェニルチオ基、3,5−ジメトキシフェニルチオ基、3,6−ジメトキシフェニルチオ基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチルチオ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のジアルコキシアリールチオ基;
クロロフェニルチオ基、ジクロロフェニルチオ基、トリクロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ジブロモフェニルチオ基、ヨードフェニルチオ基、フルオロフェニルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基、ジフルオロフェニルチオ基、トリフルオロフェニルチオ基、テトラフルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールチオ基が挙げられる。
Yのより好ましい例を以下に示す。
Yのより好ましい例として、たとえば水素原子が挙げられる。
また、ハロゲン原子として、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基として、メチル基、エチル基、iso−プロピル基等の総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐アルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアリール基として、フェニル基、ナフチル基、シクロペンタジエニル基等の総炭素数12以下の芳香族炭化水素;
2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基等の総炭素数9以下のアルキル置換アリール基;
2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基等の炭素数3以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数9以下のモノアルコキシアリール基;および
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリール基が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基として、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の総炭素数9以下のアラルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルオキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、iso−プロポキシ基等の総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐のアルコキシ基;および
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等総炭素数5または6のシクロアルコキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルチオ基として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基等の総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基;
シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等総炭素数5または6のシクロアルキルチオ基;および
メチルチオエチルチオ基、エチルチオエチルチオ基、n−プロピルチオエチルチオ基、iso−プロピルチオエチルチオ基、n−ブチルチオエチルチオ基、iso−ブチルチオエチルチオ基、tert−ブチルチオエチルチオ基等の総炭素数1以上6以下のアルキルチオアルキルチオ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、プロピルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,6−ジメチルフェニルオキシ基等の総炭素数9以下の無置換またはアルキル置換アリールオキシ基;
2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、プロポキシフェニルオキシ基等の炭素数3以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数9以下のモノアルコキシアリールオキシ基;および
クロロフェニルオキシ基、ジクロロフェニルオキシ基、トリクロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ジブロモフェニルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールチオ基として、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−エチルフェニルチオ基、プロピルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、2,6−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、3,5−ジメチルフェニルチオ基、3,6−ジメチルフェニルチオ基等の総炭素数9以下の無置換またはアルキル置換アリールチオ基;
2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、2−エトキシフェニルチオ基、プロポキシフェニルチオ基等の炭素数3以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数9以下のモノアルコキシアリールチオ基;および
クロロフェニルチオ基、ジクロロフェニルチオ基、トリクロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ジブロモフェニルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールチオ基が挙げられる。
また、n−pが2以上の整数の場合、Yは互いに結合し、金属原子Mを介して環状構造となっても構わない。つまり、複数のYが結合して金属原子Mを含む環を形成していてもよい。
上記一般式(1)で表される化合物は、以下に挙げる表1〜表17に具体的に例示されるが、これらに限定されるものではない。表1〜表17は、上記一般式(1)で表される化合物の具体例を示す表である。なお、表1〜表17において、「CMPD.No.」とは、化合物No.のことである。
また、表1〜表17においては、Y1、Y2、Y3はMに結合するYの総数が3つ以下、すなわち、n−pの値が3以下の場合のYを表す。具体的にはn−p=1の場合、YはY1のみである。n−p=2の場合、化合物はYとしてY1およびY2を含み、これらは同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、n−p=3の場合、化合物はYとしてY1、Y2およびY3を含み、これらはそれぞれ同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。
また、表中、n−pが2の場合に、Y1からY2にわたって一つの基が記載された化合物においては、2つのYが互いに結合して金属原子Mを含む環を形成している。
Figure 0005378786
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また、上記一般式(1)において、具体的には、m=0であり、さらに具体的には、m=0であってX1が硫黄原子である。このような化合物として、たとえば表1〜表17に示した化合物のうち、CMPD.No.1−1、1−35、1−37、1−39、1−41、1−43、1−45、1−47、1-49、1-51、1-53、1−55、1−57、1−59、1−61、1−63、1−65、1−67、1−69,1−71、1−73、1−75、1−141、1−175、1−177、1−179、1−181、1−183、1−185、1−187、1−189、1−191、1−193、1−227、1−229、1−231、1−233、1−235、1−237、1−239、1−241、1−243、1−245、1−247、1−249、1−267、1−269、1−287、1−289、1−291、1−293、1−295、1−297、1−299が挙げられる。
また、上記一般式(1)において、n=p、m=0、X1が硫黄原子であることが好ましい。このような化合物として、たとえば表1〜表17に示した化合物のうち、CMPD.No.1−1、1−141、1−193、1−245、1−247、1−267、1−287、1−289が挙げられる。また、このうち、さらに金属原子Mが、長周期型周期表の4族、12族、13族および14族のうちのいずれかの元素であるものがさらに好ましく、金属原子MがSn原子であるものがより一層好ましい。
また、上記一般式(1)において、n−pが2以上である場合、つまり上記一般式(1)に示した化合物が分子内に2以上のYを含む化合物である例として、他に、下記式に示す化合物が挙げられる。下記化合物では、3つのYがすべて異なる基となっている。
Figure 0005378786
次に、上記一般式(1)で表される化合物の製造方法を説明する。
上記一般式(1)で表される化合物は、代表的には、下記一般式(2)で示される金属原子Mのハロゲン化物と、下記一般式(3)で表されるチエタン基を有するヒドロキシ化合物またはチオール化合物との反応により製造される。
Figure 0005378786
(上記一般式(2)中、M、n、pおよびYは、それぞれ、上記一般式(1)におけるM、n、pおよびYに同じであり、Zはハロゲン原子を表す。)
Figure 0005378786
(上記一般式(3)中、X1、X2、R1およびmは、それぞれ、上記一般式(1)におけるX1、X2、R1およびmに同じである。)
上記一般式(2)で表される化合物は、工業用原料または研究用試薬として入手可能である。
また、上記一般式(3)で表される化合物は公知化合物であって、たとえば、特許文献3(特開2003−327583号公報)に記載の方法に準じて製造される。
上記一般式(2)で示される金属原子Mのハロゲン化物と、上記一般式(3)で表されるチエタン基を有するヒドロキシ化合物またはチオール化合物との反応は無溶媒で行ってもよく、あるいは、反応に不活性な溶媒の存在下に行ってもよい。
かかる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定するものではなく、石油エーテル、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの炭化水素系溶媒;
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒;
塩化メチレン、クロロホルム、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの含塩素系溶媒;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;および
水などが例示される。
上記一般式(2)と(3)で表される化合物との反応温度は、特に制限するものではないが、通常、−78℃以上200℃以下の範囲であり、好ましくは、−78℃以上100℃以下である。
また、反応時間は反応温度により影響されるが、通常、数分から100時間である。
上記一般式(2)と(3)で表される化合物との反応における、上記一般式(2)で表される化合物と上記一般式(3)で表される化合物の使用量は、特に限定するものではないが、通常、上記一般式(2)で表される化合物中に含有されるハロゲン原子1モルに対して、上記一般式(3)で表される化合物の使用量は、0.01モル以上100モル以下である。好ましくは、0.1モル以上50モル以下であり、より好ましくは、0.5モル以上20モル以下である。
上記一般式(2)と(3)で表される化合物との反応を実施するに際し、反応を効率よく行うために、生成するハロゲン化水素の捕捉剤として塩基性化合物を用いることは好ましい。
かかる塩基性化合物として、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの無機塩基;および
ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどの有機塩基が例示される。
次に、本発明における重合性組成物の構成要件のもう一つである硫黄(単体硫黄)について記載する。
本発明における重合性組成物に使用される単体硫黄とは、無機硫黄のことであり、本発明における樹脂組成物またはこれを用いた透明樹脂に使用するものとしては、その純度は好ましくは98%以上であり、より好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.5%以上のものである。純度を高める為に、揮発成分を除去する方法も好ましい場合がある。
また、単体硫黄の性状としては、本発明における樹脂組成物の別の構成要件である、上記一般式(1)で表される化合物に溶解可能な形状であれば問題ないが、好ましくは粉末状、さらに好ましくは微粉末状である。
本発明では、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄とを混合、溶解して使用するが、組成中の単体硫黄添加量としては、高屈折率の観点から、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄の合計を100重量部としたとき、単体硫黄の添加量が少なすぎると、屈折率の向上効果が小さく好ましくない場合がある。また、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄の合計を100重量部としたとき、単体硫黄の添加量が多すぎると、濁りの観点から好ましくない場合がある。
従って、単体硫黄の添加量は、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄の合計を100重量部としたとき、5重量部以上50重量部以下使用することが好ましい。より好ましくは単体硫黄の添加量は、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄の合計を100重量部としたとき、5重量部以上25重量部以下である。
本発明において、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄の混合方法としては、たとえば上記一般式(1)で表される化合物に単体硫黄を添加した後、攪拌して溶解させればよいが、その際、必要に応じて温度を高めたりすることは好ましい方法である。また、後に記載する樹脂改質材や重合触媒に添加し溶解させてもよく、すべて同一容器内で同時に攪拌下で混合しても、段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後、同一容器内で再混合してもかまわない。
本発明の重合性組成物は、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄を含有し、必要に応じて、重合触媒を含有してなる。
この場合、上記一般式(1)で表される化合物として、上記一般式(1)で表される化合物であって、かつ、異なる複数の化合物を併用しても差し支えない。
本発明の重合性組成物中に含まれる重合性化合物の総重量に占める、上記一般式(1)で表される化合物の含有量は、特に限定するものではないが、通常、10重量%以上であり、本発明の構成要件である一般式(1)で表される化合物と単体硫黄以外の成分は本発明の所望の効果である屈折率を下げる要因となる場合が多いため、屈折率の高い樹脂を得る観点から、好ましくは、30重量%以上であり、より好ましくは、50重量%以上であり、さらに好ましくは、70重量%以上である。
本発明において必要に応じて用いられる重合触媒は、通常、公知のチエタン基含有化合物を重合する際の方法を用いて硬化させることが可能である。硬化樹脂を得るための重合触媒等の種類や量、単量体の種類や割合は、重合性組成物を構成する化合物の構造により異なり、一概に限定することはできないが、重合触媒の種類としてはアミン類、ホスフィン類、有機酸およびその塩、エステル、無水物類、無機酸、4級アンモニウム塩類、4級ホスホニウム塩類、3級スルホニウム塩類、2級ヨードニウム塩類、ルイス酸類、ラジカル重合触媒類、カチオン重合触媒類等が通常用いられる。
重合触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、トリn−ヘキシルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、トリベンジルアミン、N−メチルジベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−イソプロピルモルホリン、ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、α−、β−、あるいはγ−ピコリン、2,2'−ビピリジル、1,4−ジメチルピペラジン、ジシアンジアミド、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪族および芳香族3級アミン類;
トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリn−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン等のホスフィン類;
トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、トリフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸ソーダ、トリハロゲノ酢酸ならびにそのエステル、無水物および塩;
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸エチル、トリフルオロメタンスルホン酸ソーダ等のトリハロゲノメタンスルホン酸ならびにそのエステル、無水物および塩;
塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸;
テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩;
テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩;
トリメチルスルホニウムブロマイド、トリブチルスルホニウムブロマイド等の3級スルホニウム塩;
ジフェニルヨードニウムブロマイド等の2級ヨードニウム塩;
ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラクロロ錫、ジブチル錫オキサイド、ジアセトキシテトラブチルジスタノキサン、塩化亜鉛、アセチルアセトン亜鉛、塩化アルミ、フッ化アルミ、トリフェニルアルミ、アセチルアセトンアルミ、イソプロポキシドアルミ、テトラクロロチタンおよびその錯体、テトラヨードチタン、ジクロロチタニウムジイソプロポキシド、チタニウムイソプロポキシド等のチタン系アルコキシド;
酢酸カルシウム;
三フッ化硼素、三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体、三フッ化硼素ピペリジン錯体、三フッ化硼素エチルアミン錯体、三フッ化硼素酢酸錯体、三フッ化硼素リン酸錯体、三フッ化硼素t−ブチルメチルエーテル錯体、三フッ化硼素ジブチルエーテル錯体、三フッ化硼素THF錯体、三フッ化硼素メチルスルフィド錯体、三フッ化硼素フェノール錯体等の三フッ化硼素の各種錯体および三塩化硼素の各種錯体等のトリハロゲン化硼素化合物およびそのコンプレックスなどのルイス酸;
2,2'−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、n−ブチル−4,4'−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のラジカル重合触媒;ならびに
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロ燐酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロ砒酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロ硼酸、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロ燐酸、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロ砒酸等のカチオン重合触媒が挙げられるが、これらの例示化合物のみに限定されるものではない。
上記重合触媒は単独でも2種以上を混合して用いてもよく、これら重合触媒のうち、反応性の異なる2種以上のものを併用すると、モノマーのハンドリング性、得られる樹脂の光学物性、色相、透明性、光学ひずみ(脈離)が向上する場合があるため、好ましい場合がある。
重合触媒として例示した上記化合物のうち、好ましいものは、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラクロロ錫、ジブチル錫オキサイド、ジアセトキシテトラブチルジスタノキサン等の有機錫化合物、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、トリフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸ソーダ、トリハロゲノ酢酸ならびにそのエステル、無水物および塩;
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸エチル、トリフルオロメタンスルホン酸ソーダ等のトリハロゲノメタンスルホン酸ならびにそのエステル、無水物および塩;
三フッ化硼素、三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体、三フッ化硼素ピペリジン錯体、三フッ化硼素エチルアミン錯体、三フッ化硼素酢酸錯体、三フッ化硼素リン酸錯体、三フッ化硼素t−ブチルメチルエーテル錯体、三フッ化硼素ジブチルエーテル錯体、三フッ化硼素THF錯体、三フッ化硼素メチルスルフィド錯体、三フッ化硼素フェノール錯体等の三フッ化硼素の各種錯体および三塩化硼素の各種錯体等のトリハロゲン化硼素化合物およびそのコンプレックスなどのルイス酸であり、より好ましいものは、ジメチル錫ジクロライド、トリフルオロメタンスルホン酸およびその無水物、エステル、塩および三フッ化硼素の各種錯体である。
本発明における重合性組成物の重合触媒の添加量は、重合性組成物の総重量に対して0.0001重量%以上10重量%以下の範囲で用いられ、好ましくは0.001重量%以上10重量%以下、より好ましくは0.01重量%以上5重量%以下、最も好ましくは0.01重量%以上1重量%以下の範囲で使用される。
重合触媒の添加量を上記範囲とすることにより、さらに良好に硬化した樹脂の製造が可能であり、ポットライフがさらに確実に保たれ、また、得られる樹脂の透明性、光学物性がさらに良好なものが得られる場合がある。
重合触媒は、本願記載の化合物に直接添加しても、他の化合物に溶解または分散させてから添加してもよいが、他の化合物に溶解または分散させてから添加した方が好ましい結果を与える場合がある。さらには、重合触媒を添加する場合、窒素雰囲気下または乾燥ガス雰囲気下で行うと好ましい結果を与える場合がある。さらに、得られる樹脂の性能をより引き出すためには、樹脂中に残存する未反応官能基の量を、樹脂総重量に対して0.5重量%以下とすると好ましい結果が得られる場合があり、より好ましくは、0.4重量%以下である。
本発明の重合性組成物は、本発明の所望の効果を損なわない範囲において、上記一般式(1)で表される化合物以外の、他の重合性化合物を含有してもよい。
かかる重合性化合物としては、公知の各種重合性モノマーまたは重合性オリゴマーが挙げられ、たとえば、(メタ)アクリル酸エステル化合物、ビニル化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、オキセタン化合物、チエタン化合物などが挙げられる。
本発明の重合性組成物中に含まれる重合性化合物の総重量に占める、これら他の重合性化合物の含有量に特に制限はないが、通常、90重量%以下であり、好ましくは、70重量%以下であり、より好ましくは、50重量%以下であり、さらに好ましくは、30重量%以下である。なお、本発明の重合性組成物中に他の重合性化合物が含まれる場合、他の重合性化合物の含有量の下限についても特に制限はない。
本発明に係る重合性組成物における必須の構成要件は、上記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄を含有する重合性組成物である。
該重合性組成物を硬化してなる樹脂の屈折率、アッベ数等の光学物性のさらなる調整や、色相、耐光性や耐候性、耐熱性、耐衝撃性、硬度、比重、線膨張係数、重合収縮率、吸水性、吸湿性、耐薬品性、粘弾性等の諸物性を調整、透過率や透明性の調整、重合性組成物の粘度、その他保存や輸送方法の取扱い性を調整するためなど、樹脂の改良や取り扱い性を改良する目的で、本発明の重合性組成物に精製や洗浄、保温、保冷、濾過、減圧処理などの有機化合物を合成する際に一般的に用いられる手法、操作を施したり、また、公知の化合物等を安定剤や樹脂改質剤として加えたりすることは良好な樹脂を得る目的で好ましい場合がある。長期の保存安定性や、重合安定性、熱安定性などの安定性向上のために加えられるものとしては、重合遅延剤や重合禁止剤、脱酸素剤、酸化防止剤などの化合物が挙げられる。
重合性組成物を精製するのは、硬化して得られる樹脂の透明性を改良したり、色相を改良する為や純度を上げるために用いられる手法である。本発明における上記一般式(1)で表される化合物を含有する重合性組成物を精製する方法は、公知の方法、たとえば、再結晶、カラムクロマト法(シリカゲル法や活性炭法、イオン交換樹脂法など)、抽出などのいかなる手法をいかなるタイミングで行ってもよく、一般に精製して得られる組成物を硬化させて得られる樹脂の透明性や色相が改良されていればよい。
重合性組成物を洗浄する方法は、硬化して得られる樹脂の透明性を改良したり、色相を改良するのに用いられる手法であるが、重合性組成物を合成して取り出す際または合成後の取り出した後などのタイミングで極性および/または非極性溶媒で洗浄し、樹脂の透明性を阻害する物質、たとえば、重合性組成物を合成する際に使用されるまたは、副生する無機塩、たとえば、アンモニウム塩などを取り除くまたは減量する方法が挙げられる。用いる溶媒は、洗浄される重合性組成物そのものや重合性組成物を含有する溶液の極性等により一概に限定はできないが、取り除きたい成分を溶解可能で、かつ、洗浄される重合性組成物そのものや重合性組成物を含有する溶液と相溶しにくいものが好ましく、一種類のみならず、2種類以上を混合して使用してもよい。ここで取り除く成分は目的や用途に応じて異なるが、なるべく少なくしておくことが好ましく、通常5000ppm以下、より好ましくは1000ppm以下とすると良い結果が得られる場合がある。
重合性組成物を保温・保冷・濾過する方法は、硬化して得られる樹脂の透明性を改良したり、色相を改良するのに用いられる手法であるが、重合性組成物を合成して取り出す際または合成後の取り出した後などのタイミングで行うのが一般的である。保温方法としては、たとえば、重合性組成物が保管中に結晶化し、ハンドリングが悪くなった場合に、重合性組成物および重合性組成物を硬化させてなる樹脂の性能が低下しない範囲で加熱溶解する方法が挙げられる。加熱する温度範囲や加熱溶解する方法は、取り扱われる重合性組成物を構成する化合物の構造により一概に限定できないが、通常、凝固点+50℃以内の温度で行われ、好ましくは+20℃以内であり、攪拌可能な装置で機械的に攪拌したり、組成物に不活性なガスでバブリングすることで内液を動かし溶解する方法などが挙げられる。保冷とは重合性組成物の保存安定性を高める目的で通常行われるが、たとえば重合性組成物の融点が高い場合には、結晶化後の取り扱い性を向上させるため、保管温度を考慮するとよい。保冷温度は取り扱われる重合性組成物を構成する化合物の構造、保存安定性により一概に限定できないが、通常は、上記一般式(1)で表される化合物を含有する重合性組成物の安定性が維持できる温度以下で保存する必要がある。
また、本発明における重合性組成物が、光学用途に用いる重合性組成物の場合、その非常に高い透明性を要求されることから、通常重合性組成物を孔径の小さいフィルターで濾過するとよい。ここで用いるフィルターの孔径は通常0.05μm以上10μm以下で行われるが、操作性や性能を考慮すれば、好ましくは、0.05μm以上5μm以下であり、より好ましくは0.1μm以上5μm以下である。本発明の重合性組成物も例外なく濾過すると良い結果が得られる場合が多い。濾過する温度については、凝固点付近の低温で行うとさらに好ましい結果が得られる場合があるが、濾過中に凝固が進行するような場合は、濾過作業に支障を来さない温度で行うと良い場合がある。
減圧処理は、一般的に重合性組成物を硬化させてなる樹脂の性能を低下させる溶媒や溶存ガス、臭気を取り除くのに行われる手法である。溶存溶媒は一般に得られる樹脂の屈折率低下や耐熱性低下を招くことがあるため、可能な限り取り除くとよい。溶存溶媒の許容値は、取り扱われる重合性組成物を構成する化合物の構造、溶存する溶媒の構造により一概に限定できないが、通常1%以下とするのが好ましく、より好ましくは、5000ppm以下である。溶存ガスは重合の阻害を抑制する観点および得られる樹脂に気泡が混入するのを抑制する観点から、取り除く方が好ましい。特に、水蒸気などの水分を意味するガスについては、とりわけ乾燥ガスでバブリングするなどして除去した方が好ましい。溶存量については、重合性組成物を構成する化合物の構造、溶存するガスの物性および構造、種類に応じて設定できる。
本発明の重合性組成物の製造方法として、代表的には、上記一般式(1)で表される化合物および単体硫黄と、所望により上記の公知の各種重合性化合物とを併用して、さらに必要に応じて上記重合触媒を添加した後、混合、溶解させる方法などが挙げられる。
本発明の重合性組成物を硬化し成形する際には、目的に応じて、公知の成形法と同様に、安定剤、樹脂改質剤、鎖延長剤、架橋剤、HALS系を代表とする光安定剤、ベンゾトリアゾール系を代表とする紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系を代表とする酸化防止剤、着色防止剤、アントラキノン系分散染料を代表とする染料やブルーイング剤、充填剤、シリコーン系を代表とする外部離型剤または酸性燐酸エステル、4級アンモニウム塩もしくは4級ホスホニウム塩等の界面活性剤を代表とする内部離型剤、密着性向上剤などの種々の物質を添加してもよい。ここで、内部離型剤は、前述の各種触媒のうち離型効果を示すものをも含む。
上記の添加可能な各種添加剤の添加量は、それぞれの添加剤の種類、構造、効果により異なり一概に限定することは出来ないが、通常、重合性組成物の総重量に対して0.001重量%以上10重量%以下の範囲で用いられ、好ましくは0.01重量%以上5重量%以下の範囲で使用される。染料については、この範囲ではなく、1ppb以上100ppm以下の範囲で使用すると好ましい。これらの範囲内であれば、さらに良好に硬化した樹脂の製造が可能であり、得られる樹脂の透明性、光学物性がさらに良好なものとなる場合がある。
次に、本発明における樹脂について説明する。
本発明における樹脂ならびに該樹脂からなる光学部品は、上記重合性組成物を重合して得られるものである。かかる方法として、プラスチックレンズを製造する際に用いられる公知の各種方法が挙げられるが、代表的には、注型重合が挙げられる。
すなわち、前述の方法により製造された本発明の重合性組成物を、必要に応じて、減圧下での脱法処理やフィルターろ過を行った後、該重合性組成物を成型用モールドに注入し、必要に応じて加熱して重合を行う。この場合、低温から高温へ徐々に加熱して重合することが好ましい。
上述の成型用モールドは、たとえば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等からなるガスケットを介した鏡面研磨した二枚の鋳型により構成される。鋳型は、代表的には、ガラスとガラスの組み合わせであり、他にガラスとプラスチック板、ガラスと金属板等の組み合わせの鋳型が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、成型用モールドは2枚の鋳型をポリエステル粘着テープなどのテープ等で固定したものであってもよい。必要に応じて、鋳型に対して離型処理など公知の処理方法を行ってもよい。
注型重合を行う場合、重合温度は重合開始剤の種類など重合条件によって影響されるので、限定されるものではないが、通常、−50℃以上200℃以下であり、好ましくは、−20℃以上170℃以下であり、より好ましくは、0℃以上150℃以下である。
重合時間は、重合温度により影響されるが、通常、0.01時間以上200時間以下であり、好ましくは、0.05時間以上100時間以下である。また必要に応じて、定温や昇温、降温などのいくつかの温度を組み合わせて重合を行うことも可能である。
また、本発明の重合性組成物は、電子線、紫外線や可視光線などの活性エネルギー線を照射することによっても重合を行うことができる。この際には、必要に応じて、活性エネルギー線によって重合開始するラジカル重合触媒やカチオン重合触媒が用いられる。
得られた樹脂は、硬化後、必要に応じて、アニール処理を施されてもよい。さらに必要に応じて、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向上、防曇性付与あるいはファッション性付与の目的で、表面研磨、帯電防止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処理、調光処理(たとえば、フォトクロミックレンズ化処理など)など公知の各種物理的または化学的処理を施されてもよい。
得られた樹脂およびこの樹脂からなる光学レンズは、必要に応じて、片面または両面にコーティング層を施して用いてもよい。コーティング層としては、プライマー層、ハードコート層、反射防止膜層、防曇コート膜層、防汚染層、撥水層等が挙げられる。これらのコーティング層はそれぞれ単独で用いてもよいし、複数のコーティング層を多層化して使用してもよい。両面にコーティング層を施す場合、それぞれの面に同様なコーティング層を施しても、異なるコーティング層を施してもよい。
これらのコーティング層には、レンズの性能を高めるための公知の添加剤を併用してもよい。添加剤として、具体的には、紫外線からレンズや目を守る目的で紫外線吸収剤;
赤外線から目を守る目的で赤外線吸収剤;
レンズの耐候性の向上を目的で光安定剤や酸化防止剤;
レンズのファッション性を高める目的で染料や顔料等を用いてもよく、さらにフォトクロミック染料やフォトクロミック顔料、帯電防止剤、その他の各種添加剤を用いてもよい。また、塗布によるコーティングを行う層に関しては、塗布性の改善を目的とした各種レベリング剤を使用してもよい。
プライマー層は、通常、後述するハードコート層と光学レンズとの間に形成される。プライマー層は、その上に形成するハードコート層とレンズとの密着性を向上させることを目的とするコーティング層であり、場合により耐衝撃性を向上させることも可能である。
プライマー層には、得られた光学レンズに対する密着性の高いものであればいかなる素材でも使用できるが、通常、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラニン系樹脂、ポリビニルアセタールを主成分とするプライマー組成物などが使用される。プライマー組成物には組成物の粘度を調整する目的でレンズに影響を及ぼさない適当な溶剤を用いてもよい。無論、無溶剤で使用してもよい。
プライマー組成物は塗布法、乾式法のいずれの方法によっても形成することができる。塗布法を用いる場合、レンズへスピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法で塗布された後、固化させることによりプライマー層が形成される。乾式法で行う場合は、CVD法や真空蒸着法などの公知の乾式法で形成される。プライマー層を形成するに際し、密着性の向上を目的として、必要に応じてレンズの表面に、アルカリ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの前処理を行っておいてもよい。
ハードコート層は、レンズ表面に耐擦傷性、耐摩耗性、耐湿性、耐温水性、耐熱性、耐候性等機能を与えることを目的としたコーティング層である。
ハードコート層には、一般的には、硬化性を有する有機ケイ素化合物と、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、InおよびTiの元素群から選ばれる1種の元素を含む酸化物微粒子および/またはこれら元素群から選ばれた2種以上の元素の複合酸化物から構成される微粒子を含むハードコート組成物が使用される。酸化物微粒子および/または複合酸化物から構成される微粒子は、ハードコート組成物中に1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ハードコート組成物には前記成分以外にアミン類、アミノ酸類、金属アセチルアセトネート錯体、有機酸金属塩、過塩素酸類、過塩素酸類の塩、酸類、金属塩化物および多官能性エポキシ化合物の少なくともいずれかを含むことが好ましい。ハードコート組成物にはレンズに影響を及ぼさない適当な溶剤を用いてもよい。無論、無溶剤で使用してもよい。
ハードコート層は、通常、ハードコート組成物をスピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法で塗布した後、硬化して形成される。硬化方法としては、熱硬化、紫外線や可視光線などのエネルギー線照射による硬化方法等が挙げられる。干渉縞の発生を抑制するため、ハードコート層の屈折率は、レンズとの屈折率の差が±(プラスマイナス)0.1の範囲にあるのが好ましい。
反射防止層は、通常、必要に応じて前記ハードコート層の上に形成される。反射防止層には無機系および有機系があり、無機系の場合、SiO2、TiO2等の無機酸化物を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法などの乾式法により形成される。有機系の場合、有機ケイ素化合物と、内部空洞を有するシリカ系微粒子とを含む組成物を用い、湿式により形成される。
反射防止層には、単層のものおよび多層のものがあり、単層で用いる場合はハードコート層の屈折率よりも屈折率が少なくとも0.1以上低くなることが好ましい。さらに効果的に反射防止機能を発現するには、多層膜反射防止膜とすることが好ましく、その場合、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層する。この場合にも、低屈折率膜と高屈折率膜との屈折率差は、0.1以上であることが好ましい。高屈折率膜としては、ZnO、TiO2、CeO2、Sb25、SnO2、ZrO2、Ta25等の膜があり、低屈折率膜としては、SiO2膜等が挙げられる。
反射防止膜層の上には、必要に応じて防曇コート膜層、防汚染層、撥水層を形成させてもよい。防曇コート層、防汚染層、撥水層を形成する方法としては、反射防止機能に悪影響をもたらすものでなければ、その処理方法、処理材料等については特に限定されずに、公知の防曇コート処理方法、防汚染処理方法、撥水処理方法、材料を使用することができる。
たとえば、防曇コート、防汚染処理方法では、表面を界面活性剤で覆う方法、表面に親水性の膜を付加して吸水性にする方法、表面を微細な凹凸で覆い吸水性を高める方法、光触媒活性を利用して吸水性にする方法、超撥水性処理を施して水滴の付着を防ぐ方法などが挙げられる。
また、撥水処理方法では、フッ素含有シラン化合物等を蒸着やスパッタによって撥水処理層を形成する方法や、フッ素含有シラン化合物を溶媒に溶解したあと、コーティングして撥水処理層を形成する方法等が挙げられる。
また、得られた樹脂およびこの樹脂からなる光学レンズは、ファッション性やフォトクロミック性の付与などを目的として、目的に応じた色素を用い、染色して使用してもよい。以下、光学レンズの染色を例に説明する。
光学レンズの染色は公知の染色方法で実施可能であるが、通常、以下に示すいずれかの方法で実施される。
(a)レンズを染色液に浸漬する方法、
(b)色素を含有するコーティング剤を用いてコーティングする方法、または染色可能なコーティング層を設け、そのコーティング層を染色する方法、
(c)原料モノマーに染色可能な材料を含有させて重合する方法、および
(d)昇華性色素を加熱して昇華させる方法。
(a)の方法は、一般的には、使用する色素を溶解または均一に分散させた染色液中に、所定の光学面に仕上げられたレンズ生地を浸漬(染色工程)した後、必要に応じてレンズを加熱して色素を固定化(染色後アニール工程)する方法である。
染色工程に用いられる色素は、たとえば公知の色素であり特に限定されないが、通常は、油溶染料もしくは分散染料が使用される。染色工程で使用される溶剤は、用いる色素が溶解可能もしくは均一に分散可能なものであれば特に限定されない。
この染色工程では、必要に応じて染色液に色素を分散させるための界面活性剤や、染着を促進するキャリアを添加してもよい。
染色工程は、色素および必要に応じて添加される界面活性剤を水または水と有機溶媒との混合物中に分散させて染色浴を調製し、この染色浴中に光学レンズを浸漬し、所定温度で所定時間染色を行う。染色温度および時間は、所望の着色濃度により変動するが、通常、120℃以下で数分〜数十時間程度でよく、染色浴の染料濃度は0.01〜10重量%程度で実施される。また、染色が困難な場合は加圧下で行ってもよい。必要に応じて実施される染色後アニール工程は、染色されたレンズ生地に加熱処理を行う工程である。加熱処理は、染色工程で染色されたレンズ生地の表面に残る水を溶剤等で除去したり、溶媒を風乾したりした後に、たとえば大気雰囲気の赤外線加熱炉、あるいは抵抗加熱炉等の炉中に所定時間滞留させる。染色後アニール工程は、染色されたレンズ生地の色抜けを防止する(色抜け防止処理)と共に、染色時にレンズ生地の内部に浸透した水分の除去が行われる。
(b)の方法は、プラスチックレンズ素材に直接染色するのではなく、色素を分散または溶解した有機コーティング液をプラスチックレンズに塗布した後、硬化処理することにより、染色されたコーティング層をレンズ表面に形成する方法、もしくはプラスチックレンズ表面に染色可能なコーティング層を形成してから(a)の方法を採る、すなわち、染色液中にプラスチックレンズを浸漬し、加熱することにより染色する方法である。
(c)の方法は、プラスチックレンズの原料モノマーに予め染料を溶解してから重合する方法である。使用する色素は原料モノマーに均一に溶解または光学的性質を損なわない程度に分散できるものであれば特に限定されない。
(d)の方法の例としては、以下の(d1)〜(d3)が挙げられる。
(d1)固形昇華性色素を昇華させてプラスチックレンズを染色する方法、
(d2)昇華性色素を含む溶液を塗布してなる基体をプラスチックレンズに非接触状態で対向させ、基体およびレンズを加熱することにより染色する方法、および
(d3)昇華性色素を含有する着色層と、粘着層とからなる転写層をプラスチックレンズに転写した後、加熱することにより染色する方法。
本発明の樹脂およびこの樹脂からなる光学レンズについては、いずれの方法で染色してもよい。使用する色素は昇華性を有している色素であれば特に限定されない。
また本発明の重合性組成物を重合して得られる樹脂硬化物および光学部品は、高い透明性、良好な耐熱性と機械的強度を有しつつ、かつ、屈折率(nd)1.7を超える高屈折率を有している。
本発明における光学部品としては、たとえば、視力矯正用眼鏡レンズ、撮像機器用レンズ、液晶プロジェクター用フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、コンタクトレンズなどの各種プラスチックレンズ;
発光ダイオード(LED)用封止材;
光導波路;
光学レンズや光導波路の接合に用いる光学用接着剤;
光学レンズなどに用いる反射防止膜;
基板、導光板、フィルム、シートなどの液晶表示装置部材に用いる透明性コーティングまたは透明性基板などが挙げられる。
このように、本発明の重合性化合物を重合して得られる樹脂は、高い透明性、良好な耐熱性と機械的強度を有しつつ、かつ、屈折率(nd)1.7を超える高屈折率を有しており、たとえば、プラスチックレンズなどの光学部品に用いられる樹脂として有用である。また、本発明の重合性組成物は、たとえば極めて高い屈折率を有する透明樹脂用の原料モノマー組成物として有用である。
本発明は、以下の態様も含む。
[1]下記一般式(1)'で表される化合物と硫黄とを含有する重合性組成物、
Figure 0005378786
(式中、Mは、金属原子を表し、X1およびX2は各々独立に硫黄原子または酸素原子を表し、R1は二価の有機基を表し、mは0または1以上の整数を表し、pは1〜nの整数を表し、qは1〜(n−p)の整数を表し、nは金属原子Mの価数を表し、Yqは各々独立に無機または有機残基を表し、qが2以上の場合、Yqは互いに結合し、金属原子Mを介して環状構造となってもよい。)
[2]硫黄の含有量が5〜50重量%である[1]記載の重合性組成物、
[3]金属原子がSn原子、Si原子、Zr原子、Ge原子、Ti原子、Zn原子、Al原子、Fe原子、Cu原子、Pt原子、Pb原子、Au原子またはAg原子である[1]または[2]記載の重合性組成物、
[4]金属原子がSn原子、Si原子、Zr原子、Ti原子、Ge原子、Al原子、Pb原子またはZn原子である[1]または[2]記載の重合性組成物、
[5][1]〜[4]いずれかに記載の重合性組成物を重合して得られる樹脂、および
[6]該樹脂からなる光学部材。
以下、製造例および実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(参考製造例1)
特許文献3(特開2003−327583号公報)に記載の方法に従って、3−チエタノールを合成した。
さらに得られた3−チエタノールを用い、3−メルカプトチエタンを合成した。すなわち、攪拌装置と温度計を備えた反応器中に、チオ尿素190g、35%塩酸水253gおよび水250gを装入して攪拌している反応液に、3−チエタノール156gを1時間かけて適下した。30℃で24時間、攪拌して反応を行った後、24%アンモニア水177gを1時間かけて適下した。さらに30℃で15時間反応を行った後、静置して有機層(下層)を取り出し、粗生成物134gを得た。得られた粗生成物を減圧下に蒸留して、沸点40℃/106Paの留分を集め、無色透明液体の目的物である3−メルカプトチエタンを得た。
(参考製造例2)
(上記表1中、CMPD.No.1−1で表される化合物の製造)
3−メルカプトチエタン11.15g(0.105モル)を純水50g中に装入し、続いて、10%NaOH水溶液41.2g(0.103モル)を室温下、40分かけて滴下装入した。続いて、反応液を30℃まで昇温し、10%四塩化スズの水溶液65.2g(四塩化スズ0.025モルに相当)を同温度で4時間かけて滴下挿入した。滴下終了後、同温度でさらに2時間攪拌した。この反応混合物にクロロホルム100mlを加え、有機層と水層に分液した。有機層を100mlの純水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。この抽出物から溶媒を留去して表1中、CMPD.No.1−1で表される化合物13.40g(収率99%)を得た。
Figure 0005378786
(重合性組成物の調製とその重合による樹脂硬化物の製造)
以下の実施例および比較例において製造した樹脂または光学部品(レンズ)の物性評価を、以下の方法により行った。
外観:目視および顕微鏡観察により透明性、光学的な歪みの有無を確認した。
屈折率:プルフリッヒ屈折計を用いて20℃で測定した。
(実施例1)
40℃下、参考製造例2で製造した表1中、CMPD.No.1−1で表される化合物28.5gおよび単体硫黄1.5gをガラスビーカーに秤取し、重合触媒を添加せずにテフロン(登録商標)製フィルターで濾過した後、1.3kPa以下の減圧下で、発泡が認められなくなるまで十分脱気した。ガラスモールドとテープよりなるモールド中へ、脱気後の重合性組成物を注入した後、加熱オーブン中へ入れて20時間重合を行った。重合中、オーブン内を60℃から120℃まで多段階で昇温した。
得られた樹脂の成型片は、透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。得られた樹脂の屈折率を測定したところ、屈折率nd=1.801であった。
(実施例2)
40℃下、参考製造例2で製造した表1中、CMPD.No.1−1で表される化合物24.0gおよび単体硫黄6.0gをガラスビーカーに秤取し、重合触媒を添加せずにテフロン(登録商標)製フィルターで濾過した後、1.3kPa以下の減圧下で、発泡が認められなくなるまで十分脱気した。ガラスモールドとテープよりなるモールド中へ、脱気後の重合性組成物を注入した後、加熱オーブン中へ入れて20時間重合を行った。重合中、オーブン内を60℃から120℃まで多段階で昇温した。
得られた樹脂の成型片は、透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。得られた樹脂の屈折率を測定したところ、屈折率nd=1.838であった。
(実施例3)
40℃下、参考製造例2で製造した表1中、CMPD.No.1−1で表される化合物22.5gおよび単体硫黄7.5gをガラスビーカーに秤取し、重合触媒を添加せずにテフロン(登録商標)製フィルターで濾過した後、1.3kPa以下の減圧下で、発泡が認められなくなるまで十分脱気した。ガラスモールドとテープよりなるモールド中へ、脱気後の重合性組成物を注入した後、加熱オーブン中へ入れて20時間重合を行った。重合中、オーブン内を60℃から120℃まで多段階で昇温した。
得られた樹脂の成型片は、透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。得られた樹脂の屈折率を測定したところ、屈折率nd=1.857であった。
(比較例1)
室温(25℃)下、参考製造例2で製造した表1中、CMPD.No.1−1で表される化合物30gをガラスビーカーに秤取し、重合触媒を添加せずにテフロン(登録商標)製フィルターで濾過した後、1.3kPa以下の減圧下で、発泡が認められなくなるまで十分脱気した。ガラスモールドとテープよりなるモールド中へ、脱気後の重合性組成物を注入した後、加熱オーブン中へ入れて合計20時間重合を行った。重合中、オーブン内を30℃から120℃まで多段階で昇温した。
得られた樹脂の成型片は、透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。得られた樹脂の屈折率を測定したところ、屈折率nd=1.790であった。

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物と単体硫黄とを含有し、前記化合物と前記単体硫黄との合計を100重量部としたとき、前記単体硫黄の含有量が5重量部以上50重量部以下である、重合性組成物。
    Figure 0005378786
    (上記一般式(1)中、Mは、Sn原子、Si原子、Ge原子、Zn原子、Zr原子、Ti原子、Pb原子、Al原子を表し、X1およびX2は各々独立に硫黄原子または酸素原子を表し、R1はメチレン基、エチレン基、フェニレン基、−CH2−C64−CH2−基を表し、mは0または1以上の整数を表し、pは1以上n以下の整数を表し、nは金属原子Mの価数を表し、Yは各々独立にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、フェニル基、メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、シクロペンタジエニル基を表し、n−pが2以上の場合、Yは互いに結合し、金属原子Mを含む環を形成していてもよい。)
  2. 請求項1に記載の重合性組成物において、前記化合物と前記単体硫黄との合計を100重量部としたとき、前記単体硫黄の含有量が5重量部以上25重量部以下である、重合性組成物。
  3. 請求項1または2に記載の重合性組成物から得られる樹脂の屈折率(nd)が1.80以上である、重合性組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(1)で表される化合物において、m=0である、重合性組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(1)で表される化合物において、m=0、X1が硫黄原子である、重合性組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(1)で表される化合物において、n=p、m=0、X1が硫黄原子である、重合性組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の重合性組成物において、前記金属原子MがSn原子である、重合性組成物。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の重合性組成物を注型重合する、樹脂の製造方法。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載の重合性組成物を重合して得られる樹脂。
  10. 請求項に記載の樹脂において、屈折率が1.80以上である、樹脂。
  11. 請求項または10に記載の樹脂からなる光学部品。
  12. 請求項または10に記載の樹脂からなるレンズ。
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