JP5376970B2 - 火力発電機の経済負荷配分方法及びその装置 - Google Patents

火力発電機の経済負荷配分方法及びその装置 Download PDF

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本発明は、火力発電機の総燃料費が最小となるように発電機間の負荷配分を決定する火力発電機の経済負荷配分方法及びその装置に関する。
火力発電機の経済負荷配分方法としては、等増分燃料費法(等λ法とも呼ばれる)が知られている。等増分燃料費法とは、各発電機の燃料費を発電機出力の2次関数で表わし、各時間帯において、各発電機の増分燃料費が等しくなるように運転すれば、発電機群全体で燃料費が最も安くなる発電機出力が得られるという手法である(例えば、非特許文献1参照)。
ただし、時間帯に跨る制約条件、例えば、発電機出力変化速度制約など複数の時間帯に跨る制約条件を含む期間総燃料費最小化問題では、このような配分方法を時間帯毎に繰り返すだけでは、最適解が得られない。この問題に対しては2次計画法を適用することで、最適解を得られることが知られている。
しかしながら、実用的な火力発電機の運転を行うための制御を考えた場合、発電機の出力バンドを考慮する必要がある。すなわち、火力発電機には燃料を供給するパイプのバルブが複数個あり、このバルブを順次開き出力を増加する制御方式となっており、このバルブを開くとき、図9に示すように、ある時間一定出力を保持しなければならない制約などがある。このような問題を考慮しようとすると、出力バンドを境に不連続な問題となり、連続変数だけを扱う2次計画問題で扱える範囲を逸脱してしまう。
また、本問題の解となる発電機出力の変化は、バンド切替のタイミングによって様々な解(経路)が考えられるので、それによって発電機の運転費用等が異なってくるため、ある時刻断面における最適化では不足であり、計算期間全体における最適化問題として考慮(期間最適化)する必要がある。
そこで、特許文献1のように、各発電機の時間帯での出力バンド状態を、出力バンド状態発生手段、発電機出力最適値計算手段、評価計算手段及び最良解保存手段を順次繰返し、複数ある火力発電機全体で、燃料費が最小になるように火力発電機経済負荷配分を決定する方法が知られている。
特開2000−060001号公報
関根泰次著「電力系統工学」(電気書院)
しかしながら、各発電機における組合せ可能なバンドを全て評価すると計算が膨大になる。そのため、特許文献1の発明では、バンドの組合せ数の減少に工夫を凝らしている。しかし、特許文献1の発明によると、出力バンド状態の数に任意性があり、出力バンド状態の発生のさせ方によっては最適解から外れている可能性がある。そのため、結果的に得られる解に最適性の保証が無いなどの問題点がある。さらに、特許文献1の方法では、配分対象期間を通した最適解が得られる保証は無いという問題点もある。
要約すると本問題は図10に示すように、存在するべき運転バンドの決定(離散変数の問題)と、決定された運転バンド内で出力配分を決定する2つの問題が組み合わさった問題(連続変数の問題)と捉えることができる。このような連続変数と離散変数を含む問題に対するアプローチとしては混合整数計画法が知られている。
しかし、先に述べたように、バンド切り替え中に出力を一定値に保持という特殊な制約があるため、バンド切り替え中とある運転出力バンドで運転中という状態を同等に扱うことが困難であり、バンド決定を含む経済負荷配分問題に対して混合整数計画法を適用した例は見当たらない。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、バンド切り替え中という状態も仮想的にバンドと見なすことで、各発電機の運転出力バンドで運転中と、バンド切り替え中という状態を同等に扱えることを可能とした火力発電機の経済負荷配分方法及びその装置を提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明の発電機の経済負荷配分方法は、経済負荷配分期間における各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定し、各発電機のバンド切り替え中という状態を仮想的に運転出力バンドと見なし、どの時間帯に発電機がどの運転出力バンドであるかを表す整数変数と、どの時間帯にどのくらいの出力で運転するかを表す連続変数を状態変数として、経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を目的関数とし、需給バランス制約、発電機運転可能バンド上下限制約、該出力バンドでの発電機出力上下限制約及びバンド切替時間制約を制約条件とし、これら目的関数及び制約条件を混合整数計画問題として定式化し、前記混合整数計画問題を解き各発電機の各時間帯の運転出力バンド及び運転出力を求めることを特徴とする。
なお、運転予備力制約、LFC余力制約、潮流制約、燃料制約を制約条件として追加し、混合整数計画問題として定式化する方法や、各時間帯の発電費用の総和の最小化を目的関数とし、それにより求解処理をする方法も本発明の一形態である。
本発明によれば、経済負荷配分期間における各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する問題を、同時に最適化し、経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を行うことができる。
本発明に係る実施例1及び実施例2の構成を示すブロック図 本発明に係る実施例1の作用を示したフローチャート 実施例1の発電機運転状態と整数変数の関係を示したグラフ 本発明に係る実施例2の作用を示したフローチャート 本発明に係る実施例3及び実施例4の構成を示すブロック図 本発明に係る実施例3及び実施例4の作用を示したフローチャート 本発明に係る実施例3の作用を示したフローチャート 本発明に係る実施例4の作用を説示したフローチャート バンド切替を含む経済負荷配分の問題を示したグラフ バンド切替を含む経済負荷配分の問題点を示したグラフ
以下、本発明に係る火力発電機の経済負荷配分方法及びその装置の実施例を図面を参照して説明する。各実施例で同一または類似の構成部分には、共通の符号を付し、重複する説明は省略する。
[1−1.構成]
図1は、本発明にかかる火力発電機の経済負荷配分方法を行う装置の構成を示すブロック図である。実施例1の火力発電機の経済負荷配分方法を行う装置は、図1に示すように、データ格納手段10と、経済負荷配分実行部20から構成される。データ格納手段10は、メモリあるいはデータベースでありにより構成され、予測需要値、発電機燃料費特性係数データ、発電機制約条件データ等のデータを格納する。経済負荷配分実行部20はプログラムに従って動作するコンピュータにより構成され、定式化手段21、求解手段22を備える。すなわち、経済負荷配分発生部20では、前記データ格納手段10から提供されたデータに基づいて、定式化手段21及び求解手段22により、発電機運転出力バンド31及び発電機運転出力32を作成する。
[1−2.定式化例]
ここで、定式化手段21による定式化例を、以下に示す。
記号の説明
(1) 集合…定義a
I:配分対象発電機
T:配分断面
it:運転可能バンド
(2) 添え字…定義b
i:発電機
t:配分断面
k:運転バンド
m:潮流制約箇所
(3) 0−1変数…定義c
BEitk:バンド状態
(4) 連続変数…定義d
it:発電機配分値
rUit:上げ側LFC余力
rLit:下げ側LFC余力
(5) パラメータ…定義e
:予測需要値
PLit:発電機出力上限
PUit:発電機出力下限
ε:需給バランス制約許容誤差
ik:発電機主力変化速度
YU:上げ側運転予備力
YL:下げ側運転予備力
BUitk:バンド上限出力
BLitk:バンド下限出力
FL:潮流制約上限
FU:潮流制約下限
mi:潮流分流係数
本実施例の定式化において、運転バンドの一意性制約、バンド移動制約、運転バンド切替時間制約を整数変数で表現している。このときの、発電機出力と整数変数の関係を図Cに示す。この図Cにおいては、バンド状態が0と1の整数変数で示されている(1:発電機iがt断面でバンドkに存在する、0:左記以外)。運転バンドの一意性制約は、各時刻tでの発電機iの出力が存在しえるバンドが1つであることにより示される。バンド移動制約は、発電機iがt断面でバンドkに存在する場合に隣り合うバンドにしか遷移できないことにより示される。すなわち、発電機iがt断面でバンドkに存在する場合に移動できるバンドは、バンドk−1またはバンドk+1である。運転バンド切替時間制約は、バンド切替期間中を示すバンドk+1にバンド切替時間以上継続して存在することで示される。
目的関数
本実施例における目的関数を以下の式1に示す。
Figure 0005376970
it,bitは発電機の燃料費特性係数
制約条件
(1) 需給バランス制約
需給バランス制約として、予測需要値を満足させるための制約条件を、以下の式2に示す。
Figure 0005376970
(2) 発電機出力上下限制約
発電機出力上下限制約として、配分するための制約条件を、以下の式3に示す。
Figure 0005376970
(3) バンド制約
バンドの一意性、バンド切替時の切替時間を考慮するための制約条件を、以下の式4から式10に示す。
Figure 0005376970
電機出力変化速度制約を、以下の式11に示す。
Figure 0005376970
[1−3.作用]
以上のような構成を有する本実施例によれば、経済負荷配分実行部20の定式化手段21に、データ格納手段10に格納された各入力データを入力することにより、運転バンドの一意性制約、バンド移動制約及び運転バンド切替時間制約を整数変数で表現する。そして、定式化手段21により整数変数で表現された運転バンドの一意性制約、バンド移動制約及び運転バンド切替時間制約に基づいて求式化手段22により、各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する。
図2は、図1の経済負荷配分方法を行う装置の動作を示すフローチャートである。図2のS1〜S10が定式化手段21の作用であり、図2のS11〜S12が求解手段22の作用である。
処理ブロックS1は、負荷を配分する対象の火力発電機Iの設定を行うステップである。このステップでは、データ格納手段10から配分対象となる火力発電機のデータを読み込む。そして、配分対象となる発電機Iの配分断面での集合を、前記定式化例の定義aのように定義する。
処理ブロックS2は、配分断面Tの設定を行うステップである。このステップでは、データ格納手段10から経済負荷配分期間と計算時間刻みを読み込む。そして、経済負荷配分期間と計算時間刻みでの負荷を配分する対象の火力発電機の集合を、前記定義aのように定義する。
処理ブロックS3は、発電機が運転可能であるバンドデータに基づいて、発電機の運転バンドの上下限の設定を行うステップである。このステップでは、データ格納手段10から発電機運転可能バンドデータを読み込み、経済負荷配分期間における発電機運転バンドBitの上下限を定義する。
処理ブロックS4は、バンド状態整数変数BEitkの設定を行うステップである。このステップでは、処理ブロックS3で決定した発電機運転バンドBitの上下限から、バンド状態BEitkを0−1変数によって定義する(定義c参照)。すなわち、0−1変数は、1:発電機iがt断面でバンドkに存在する、0:左記以外のいずれかの値を取るものである。
処理ブロックS5は、発電機配分値の連続変数の設定を行うステップである。このステップでは、連続変数である発電機配分値Pitを定義する(定義d参照)。
処理ブロックS6は、経済負荷配分期間の全発電機の燃料費の総合計最小化を目的関数に設定するステップである。このステップでは、燃料費の合計対象を配分対象の火力発電機と経済負荷配分期間に限定する。具体的には前記式1のように表現する。
処理ブロックS7は、需給バランスを制約条件に設定するステップである。このステップでは、予測需要値に基づき需給バランスを制約条件に設定する。具体的には、データ格納手段から予測需要値データを読み込み、式2のように表現する。
処理ブロックS8は、隣接バンドへの移動に必要な最小時間をバンド状態整数変数の制約条件として設定するステップである。具体的には、前記式4から式9のように表現する。
処理ブロックS9は、発電機のバンド毎の出力上下限値を制約条件に設定するステップである。このステップでは、データ格納手段から発電機のバンド毎の出力上下限値データを読み込み、発電機のバンド毎の出力上下限値の制約条件を前記式10のように表現する。
処理ブロックS10は、発電機出力変化速度を制約条件に設定するステップである。このステップでは、データ格納手段10から発電機のバンド毎の出力変化速度データを読み込み、発電機出力変化速度を式11のように表現する。
処理ブロックS11は定式化された混合整数計画問題を求解するステップである。このステップでは、上記処理ブロックS1〜S10により定式化された問題を解き、各発電機の各時間帯の運転出力バンド及び運転出力を求める。混合整数計画問題の求解にあたっては、例えば混合整数計画法を用いることができる。この混合整数計画法は大域的に最適な解を保証する方法であるため、期間最適な解を得ることが出来る。処理ブロックS12は、処理ブロックS11の求解結果の連続変数の発電機出力と整数変数の発電機運転バンドを記録するステップである。
[1−4.効果]
このような実施例1によれば、経済負荷配分期間における各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する問題を、同時に最適化し、経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を行うことができる。
[2−1.構成]
実施例2は、実施例1と同様の構成において、定式化手段21における定式化のステップを変更したものである。図4は、実施例2の経済負荷配分方法を行う装置の動作を示すフローチャートである。図4では実施例1の図2フローチャートに対して、定式化手段21による処理ブロックS71〜S74の動作を含んでいる。以下、実施例2の経済負荷配分方法の処理を図4のフローチャートに従って説明する。
この実施例2において、処理ブロックS1〜S7までの処理は、前記実施例1と同様である。実施例2における処理ブロックS71〜S74は給電運用上必要となる条件を定式化するステップである。このステップでは、負荷周波数制御において利用する出力を確保するLFC余力条件、発電機・系統設備事故時に備える。この予備力を確保する運転予備力条件、系統設備への過負荷を防止する潮流条件及び燃料消費量を計画値に合わせる燃料消費条件を混合整数計画問題の制約条件として定式化する。
[2−2.定式化例]
実施例2の定式化例を以下に示す。
制約条件
(1) 運転予備力制約
Figure 0005376970
(2) LFC余力制約
Figure 0005376970
(3) 潮流制約
Figure 0005376970
[2−3.作用]
実施例2の処理ブロックS71は、LFC余力を制約条件に設定するステップである。このステップでは、LFC余力の上限と下限を、上げ側LFC余力rUit及び下げ側LFC余力rLitと定義する。処理ブロックS72は運転予備力を制約条件に設定するステップである。このステップでは、運転予備力の上限と下限を、上げ側運転予備力YU及び下げ側運転予備力YLと定義する。
処理ブロックS73は、潮流条件を制約条件に設定するステップである。このステップでは、潮流条件amiを潮流制約上限FL及び潮流制約下限FUより定義する。処理ブロックS74では、燃料消費条件を制約条件に設定するステップである。このステップでは、各発電機の燃料制約量に基づき燃料消費条件を定義する。
[2−4.効果]
このようにして、実施例2に特有な条件を定式化した後は、前記実施例1と同様に、処理ブロックS8〜S12を実行することにより、経済負荷配分期間における各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する問題を、給電運用上必要となるLFC余力条件、運転予備力条件、潮流条件、燃料消費条件を全て満たした上で、同時に最適化し、経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を行うことができる。
図5のブロック図を用いて実施例3の構成を説明する。実施例3は、実施例1の構成である格納手段10及び経済負荷配分実行部データ20に、発電機運転バンド上下限設定部50を加えたものである。
発電機運転バンド上下限設定部50はプログラムに従って動作するコンピュータにより構成され、第2の定式化手段51、第2の求解手段52、上下限作成手段53を含む。そして発電機運転バンド上下限設定部50は発電機運転バンド上下限54を作成する。
前記の構成を有する実施例3の作用を図6及び図7に示す。図6及び図7は、図5の経済負荷配分方法を行う装置の動作を示すフローチャートである。図5の定式化手段21の動作を図6の処理ブロックS1〜S2、S3b及びS4〜S10で示す。また、求解手段22の動作をS11〜S11で示す。図7は処理ブロックS50の動作を詳細に記述したフローチャートである。第2の定式化手段51の動作をS101〜S103に示す。また、第2の求解手段52の動作をS201〜S203に示す。さらに、上下限作成手段53の動作をS106〜S107に示す。以下、図5の経済負荷配分方法の処理を図6及び図7のフローチャートに従って説明する。
処理ブロックS103では、各発電機の最初の時間断面での配分値とバンドを設定するステップである。このステップでは、現在の発電機の状態を読み込み、配分値とバンドを設定する。処理ブロックS201は、各発電機が当該時刻断面で存在するバンドで需要予想値を満たす配分が可能を判定するステップである。このステップでは、バンドから決定される各発電機の出力上下限を基に、需要予想値を満たすことができるかを判定する。
処理ブロックS202は増分単価を考慮して各発電機の運転バンドを変更するステップである。このステップでは、処理ブロックS201において配分不可能と判定された場合に増分単価をもとに各発電機のバンドの需要予想値を満たすように変更する。
処理ブロックS203は全発電機の出力値を決定し各時間断面での運転バンドを確定するステップである。このステップでは、当該時間断面の需要予想値を、当該時間断面の火力発電機の総燃料費が最小になるように、当増分燃料費法則に従って配分対象の火力発電機に配分して、全発電機の出力値を決定することを、経済配分期間の全時間帯について実施する。
処理ブロックS106は各発電機の運転バンドの上限を決定するステップである。このステップでは、処理ブロックS203で決定した運転バンドが上限にない場合は運転バンド上限を処理ブロックS203で決定した運転バンドから1つ上の運転バンドとする。また、処理ブロックS203で決定した運転バンドが上限の場合は運転バンド上限を処理ブロックS203で決定した運転バンドとする。
処理ブロックS107は各発電機の運転バンドの下限を決定するステップである。このステップでは、処理ブロックS203で決定した運転バンドが下限にない場合は、運転バンドの下限を処理ブロックS203で決定した運転バンドから1つ下の運転バンドとする。また、処理ブロックS203で決定した運転バンドが下限の場合は、運転バンドの下限を処理ブロックS203で決定した運転バンドとする。
処理ブロックS3bは運転可能バンドの設定を行うステップである。このステップでは、処理ブロックS50から発電機運転バンド上下限を受け取り、経済負荷配分期間における発電機運転バンド上下限を設定する。
以上のような構成並びに作用を有する実施例3の効果について説明する。経済負荷配分期間における発電機運転バンド上下限を設定することにより、各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する問題の規模が大きくなった場合でも、設定した発電機運転バンド上下限で経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を、実運用に耐えうる処理時間で行うことができる。
実施例4は、実施例3と同様の構成において、第2の求解手段52及び上下限作成手段53における処理ブロックを変更したものである。図6及び図8は、実施例4の経済負荷配分方法を行う装置の動作を示すフローチャートである。図5の定式化手段21の動作を図6の処理ブロックS1〜S2、S3b及びS4〜S10で示す。また、求解手段22の動作を処理ブロックS11〜S11で示す。図8は実施例4における処理ブロックS50の動作を詳細に示したフローチャートである。第2の定式化手段51の動作を処理ブロックS101〜S103に示す。また第2の求解手段52の動作を処理ブロックS104に示す。さらに、上下限作成手段53の動作を処理ブロックS105〜S107に示す。以下、実施例4の経済負荷配分方法を行う装置の動作を図6及び図8のフローチャートに従って説明する。
処理ブロックS104は全発電機の各時間断面の出力値を決定するステップである。このステップでは、発電機のバンドを考慮せずに、当該時間断面の需要予想値を、当該時間断面の火力発電機の総燃料費が最小になるよう設定する。そして、当増分燃料費法則に従って、燃料を配分対象の火力発電機に配分して、その燃料に基づいて全発電機の出力値を決定する。この当増分燃料費法則に従った燃料の配分を経済配分期間の全時間帯について実施する。あるいは全時間帯の総燃料費が最小になるように二次計画法によって配分対象の火力発電機の全時間帯の出力値を決定する。
処理ブロックS105は各発電機の各時間断面の運転バンドを決定するステップである。このステップでは、処理ブロックS104で決まった各発電機の各時間断面の出力値から、その各時間断面での各発電機の運転バンドを決定する。
以上のような構成並びに作用を有する実施例4の効果について説明する。経済配分期間の全時間帯において、当増分燃料費法則に従い燃料を配分対象の火力発電機に配分して、その燃料に基づいて全発電機の出力値を決定することにより、各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する問題の規模が大きくなった場合でも、設定した発電機運転バンド上下限で経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を、実運用に耐えうる処理時間で行うことができる。また、この発電費用の総和は実施例1の方法で求まる結果に実施例3の方法と比べてより近い結果となる。
10…データ格納手段
20…経済負荷配分実行部
21…定式化手段
22…求解手段
31…発電機運転出力バンド
32…発電機運転出力
51…第2の定式化手段
52…第2の求解手段
53…上下限作成手段
54…発電機運転バンド上下限

Claims (5)

  1. 経済負荷配分期間における各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する火力発電機の経済負荷配分方法において、
    各発電機のバンド切り替え中という状態を仮想的に運転出力バンドと見なし、どの時間帯に発電機がどの運転出力バンドであるかを表す整数変数と、どの時間帯にどのくらいの出力で運転するかを表す連続変数を状態変数として、経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を目的関数とし、
    需給バランス制約、発電機運転可能バンド上下限制約、該出力バンドでの発電機出力上下限制約及びバンド切替時間制約を制約条件とし、
    これら目的関数及び制約条件を混合整数計画問題として定式化し、
    前記混合整数計画問題を解き各発電機の各時間帯の運転出力バンド及び運転出力を求めることを特徴とする火力発電機の経済負荷配分方法。
  2. 運転予備力制約、LFC余力制約、潮流制約、燃料制約をも制約条件と加え、混合整数計画問題として定式化することを特徴とする請求項1に記載の火力発電機の経済負荷配分方法。
  3. 各時間帯の発電費用の総和の最小化を目的関数とし、需給バランス制約、当該出力バンドでの発電機出力上下限制約、バンド切替時間制約を制約条件とし、これら目的関数及び制約条件を最適化問題として定式化して最適化問題を解き各発電機の運転出力を求める求解処理と、
    各時間帯での制約条件で最適化問題の求解が可能かを判定する処理とを備え、
    求解が不可能な場合に各発電機の運転出力バンドを変更し、変更された各発電機の各時間帯の運転出力バンドから混合整数計画問題の整数変数の値の上下限制約を作成することを特徴とする請求項1の火力発電機の経済負荷配分方法。
  4. 各時間帯の発電費用の総和の最小化を目的関数とし、需給バランス制約を制約条件とし、これら目的関数及び制約条件を最適化問題として定式化して最適化問題を解き各発電機の運転出力を求める求解処理と、
    各時間帯の各発電機の運転出力からバンド切替時間制約を満たす運転出力バンドを決定し、これによって決まった各発電機の各時間帯の運転出力バンドから混合整数計画問題の整数変数の値の上下限制約を作成することを特徴とする請求項1の火力発電機の経済負荷配分方法。
  5. 経済負荷配分期間における各発電機の各時間帯における運転出力バンド及び運転出力を決定する火力発電機の経済負荷配分装置において、
    各発電機のバンド切り替え中という状態を仮想的に運転出力バンドと見なし、どの時間帯に発電機がどの運転出力バンドであるかを表す整数変数と、どの時間帯にどのくらいの出力で運転するかを表す連続変数を状態変数として、経済負荷配分期間の全時間帯の発電費用の総和の最小化を目的関数とし、需給バランス制約、発電機運転可能バンド上下限制約、該出力バンドでの発電機出力上下限制約及びバンド切替時間制約を制約条件とし、これら目的関数及び制約条件を混合整数計画問題として定式化する定式化手段と、
    前記混合整数計画問題を解き各発電機の各時間帯毎の運転出力バンド及び運転出力を求める求解手段と、
    上記各手段で必要なデータを格納したデータ格納手段と、
    を備えたことを特徴とする火力発電機の経済負荷配分装置。
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