JP5452714B2 - 発電計画作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発電計画を作成する発電計画作成装置に関する発明である。
発電計画作成装置に関する従来技術として、たとえば特許文献1および特許文献2が存在する。
特許文献1に係る技術では、電力需要カーブ毎の発生確率とその需要カーブでの発電コストの積の和を目的関数とし、0,1変数である火力発電機の起動停止変数を実数変数に緩和する。そして、需給バランス制約、予備力制約および起動停止計画の時間的な連続性の制約条件を追加する。そして、二次計画法を用いて発電コスト期待値を最小化する起動停止計画および負荷配分計画を、同時に作成する発電所運用計画を作成する。
また、特許文献2に係る技術では、演算装置が、自動的に、等λ法または増分燃料費比による計算方法を用いて、各火力発電機の設備最大出力を上限制約、設備最低出力を下限制約とした時間単位の出力配分を実施する。そして、その出力配分結果における単位時間毎の各火力発電機出力値が、各火力発電機の機器制約として決められる、連動バンド、除外バンドのいずれに所属するか判別する。そして、単位時間毎の各火力発電機の出力バンドを決定し、その後に、連動除外バンド振分の結果を元に各火力発電機の出力バンド上下限を上下限制約として設定する。そして、再度等λ法または増分燃料費比による計算方法を用いて、最終的な出力配分を行う。
特開2007−228676号公報 特開2009−22137号公報
しかしながら、特許文献1に係る技術では、需給バランス制約と予備力制約といった計画単位時間と同じ間隔の制約条件を考慮している。しかしながら、計画単位時間より短い時間に対する制約条件は考慮していない。実際の運用を想定した場合、短時間の負荷変動に対応できる計画を作成するため発電機ごとの短時間調整力を考慮する必要がある。
また、特許文献2に係る技術では、発電機の出力可能範囲で出力変化速度の速い出力帯と遅い出力帯が存在することを考慮しており、計画単位時間の間隔で出力帯の変更が可能かどうか確認している。しかしながら、各発電機の短時間での調整力や短時間の負荷変動へ対応できるかどうか考えられていない。
そこで、本発明は、短時間の負荷変動に対する追従性を考慮した発電計画を作成することができる、発電計画作成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る発電計画作成装置は、計画単位時間毎の発電機の発電計画を作成する発電計画作成装置であって、前記発電機の出力変化速度を含む発電機データと、短時間調整容量データとを含む、設定データを入力するデータ入力処理部と、前記データ入力処理部に入力された、前記発電機データに含まれる前記出力変化速度と前記短時間調整容量データとを用いて、前記計画単位時間に対する前記発電機の起動停止状態を決定する起動停止処理部と、前記起動停止処理部で決定された結果を、結果データとして出力するデータ出力処理部とを、備えており、前記短時間調整容量データは、前記計画単位時間よりも短く、異なる時間の長さである短時間単位時間で考慮された、負荷変動を表すデータである。
本発明に係る発電計画作成装置は、計画単位時間毎の発電機の発電計画を作成する発電計画作成装置であって、前記発電機の出力変化速度を含む発電機データと、短時間調整容量データとを含む、設定データを入力するデータ入力処理部と、前記データ入力処理部に入力された、前記発電機データに含まれる前記出力変化速度と前記短時間調整容量データとを用いて、前記計画単位時間に対する前記発電機の起動停止状態を決定する起動停止処理部と、前記起動停止処理部で決定された結果を、結果データとして出力するデータ出力処理部とを、備えており、前記短時間調整容量データは、前記計画単位時間よりも短く、異なる時間の長さである短時間単位時間で考慮された、負荷変動を表すデータである。
上記構成の発電計画作成装置では、発電機毎の短時間調整力を扱うため、得られた発電計画では短時間の負荷変動に対する追従性が考慮されている。したがって、実際に発電機運用に適用可能な起動停止状態、出力を、当該発電計画作成装置は計画することができる。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
本発明の実施の形態1に係る発電計画作成装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成装置の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の設定データの火力発電機基本データを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の設定データの火力発電機コストデータを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の設定データの起動パターンを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の設定データの停止パターンを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の設定データの最小停止時間を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の設定データの最小運転時間を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の短時間調整力を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の予測負荷データを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の予備力関連データを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の予備力関連データを説明するためのイメージ図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の短時間調整容量関連データを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る発電計画作成の短時間調整容量関連データを説明するためのイメージ図である。 本発明の実施の形態1に係る起動停止処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る起動停止基本条件判定処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る起動停止基本条件判定処理の停止条件確認時間を説明するためのイメージ図である。 本発明の実施の形態1に係る起動停止基本条件判定処理の連続停止条件確認時間を説明するためのイメージ図である。 本発明の実施の形態1に係る短時間調整力条件判定処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る修正計画候補策定処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る状態遷移検討処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る修正計画候補策定処理の状態遷移を説明するためのイメージ図である。 本発明の実施の形態1に係るデータ出力処理の結果データの起動停止状態を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るデータ出力処理の結果データの発電機の出力を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るデータ出力処理の結果データの発電機の運転予備力を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るデータ出力処理の結果データの発電機の下げ代を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るデータ出力処理の結果データの発電機の短時間調整力(増加)を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るデータ出力処理の結果データの発電機の短時間調整力(減少)を説明するための図である。 従来技術による計画結果の起動停止状態を説明するための図である。 従来技術による計画結果の発電機の出力を説明するための図である。 従来技術による計画結果の発電機の短時間調整力(増加)を説明するための図である。 従来技術による計画結果の発電機の短時間調整力(減少)を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る発電計画作成の設定データの火力発電機基本データ(ゾーン対応)を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る発電計画作成の設定データの火力発電機ゾーンデータを説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る発電計画作成の設定データのゾーンを説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る発電計画作成の設定データの短時間調整容量関連データを説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る出力配分処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るゾーン補正処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る発電計画作成装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る発電計画作成のフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る発電計画作成の設定データを説明するための図である。 本発明の実施の形態3に係る揚水計画処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る揚水計画補正処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る発電計画作成の設定データの分散電源基本データを説明するための図である。 本発明の実施の形態4に係る発電計画作成の設定データの出力推定スケジュールを説明するための図である。 本発明の実施の形態4に係る発電計画作成の設定データの出力推定偏差データを説明するための図である。 本発明の実施の形態4に係る発電計画作成の設定データの出力推定短時間偏差データを説明するための図である。 本発明の実施の形態5に係る発電計画作成の設定データの蓄電池データを説明するための図である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態に係る発電計画作成装置100およびデータ格納部13の構成を示すブロック図である。
図1に示す発電計画作成装置100では、発電計画作成に必要な設定データ6を読み込む、データ入力処理部7を備える。設定データ6は、データ格納部13に格納されている。なお、設定データ6には、計画条件データ1と発電機データ2、需要データ3、予備力関連データ4、短時間調整容量関連データ5を少なくとも含んでいる。
さらに、図1に示す発電計画作成装置100は、データ入力処理部7から読み込んだ設定データ6に基づいて短時間調整容量を考慮し、計画単位時間に対する発電機の起動停止状態を決定する、起動停止処理部8を備えている。
また、図1に示す発電計画作成装置100は、起動停止処理部8が決定した各発電機の起動停止状態にもとづき、最適な出力配分を行う、出力配分処理部9を備える。
また、図1に示す発電計画作成装置100は、各処理部8,9の結果から結果データ12を出力する、データ出力処理部10を備えている。結果データ12は、データ格納部13に格納される。なお、結果データ12には、起動停止処理部8の結果と出力配分処理部9の結果とから作成した、発電計画結果データ11が少なくとも含まれている。
図2に、一般的なハード装置の構成を示す。コンピュータ22は、CPU23、主記憶装置24および補助記憶装置25から構成されている。また、出力装置28は、コンピュータ22からの出力結果を表示する。
図1に示すデータ入力処理部7は、ユーザがデータ入力を行うためのものであり、例えば図2に示すキーボードやマウスなどの入力装置21により実現できる。図1に示すデータ格納部13は、設定データ6と結果データ12を保管するためのものであり、例えば図2に示す主記憶装置24、補助記憶装置25、ネットワーク26、外部記憶装置27のいずれか、あるいは複数を組み合わせて実現できる。
起動停止処理部8と出力配分処理部9とは、コンピュータ22の内部演算処理としてCPU23上を用いて実現できる。各処理部8,9における各処理は、例えばそれぞれプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを図2に示すCPU23上で実行するものである。CPU23は、主記憶装置24上のデータを読み込み、前記各処理を行い、その結果を主記憶装置24上に格納する。
データ出力処理部10は、例えば起動停止処理部8と出力配分処理部9により作成した結果データ12をユーザが確認するため、図2に示すディスプレイ等の出力装置28に表示する機能を有する。また、データ出力処理部10は、結果データ12を保管するため、当該結果データを補助記憶装置25に格納する機能を有する。あるいは、データ出力処理部10は、結果データ12を保管するため、ネットワーク26を経由して、当該結果データ12を外部記憶装置27に格納してもよい。
図3に、本実施の形態に係る発電計画作成装置100で処理される発電計画作成方法のフロー図を示す。
まず、図3に示すフロー図で、データ入力処理部7がデータ入力処理S1を実行し、例えば入力装置21から入力された設定データ6を読み込む。当該読み込まれた設定データ6は、主記憶装置24上に展開される。あるいは、データ入力処理部7がデータ入力処理S1を実行し、補助記憶装置25上に保存されているデータ(例えばCSV形式で保存された電子ファイル)の中から入力装置21によって指定されたものを読み込んでもよい。当該読み込まれたデータは、主記憶装置24上に展開される。あるいは、データ入力処理部7がデータ入力処理S1を実行し、外部記憶装置27に保存されているデータ(例えばCSV形式で保存された電子ファイル)の中から入力装置21によって指定されたものをネットワーク26経由で読み込んでもよい。当該読み込まれたデータは、主記憶装置24上に展開される。
図3に示すデータ入力処理S1では、計画条件データ1として少なくとも計画期間と計画単位時間、短時間単位時間を読み込む。例えば、計画期間は1週間、計画単位時間は1時間といった長さである。短時間単位時間は計画単位時間より短く、異なる時間の長さであり、例えば5分といった長さである。あるいは、短時間単位時間は3分でもよく、1分でもよく、1秒でもよい。また、1つに限らず、複数の異なる時間(5分と1分)を考慮してもよい。
図3に示すデータ入力処理S1では、発電機データ2として少なくとも火力発電機データを読み込む。火力発電機データは例えば、図4の火力発電機基本データ31と、図5の火力発電機コストデータ32と、図6の起動パターン33と、図7の停止パターン34とが含まれる。
図4の火力発電機基本データ31に示す最大出力・最小出力は、各発電機が出力可能な範囲を表しており、次の式(1)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(1)では、tが時間、iが発電機の個別番号、Pminが最小出力、Pmaxが最大出力、Uが発電機の起動停止状態(起動=1、停止=0)、Pが発電機の出力をそれぞれ表している。
図5の火力発電機コストデータ32に示す燃料費特性は、各火力発電機が運転する場合に消費する燃料のコスト(燃料コスト)を求めるための特性であり、例えば次の式(2)のような二次式で表される。
Figure 0005452714
なお、式2では、FCostが燃料コスト、Fa,Fb,Fcが発電機毎の燃料コスト計算式の係数をそれぞれ表している。
図6に示す起動パターン33は、各火力発電機が起動する場合に取る固定した出力パターンの一例である。図7に示す停止パターン34は、火力発電機が停止する場合にとる固定した出力パターンの一例である。
図5の火力発電機コストデータ32に示す起動費は、各火力発電機が起動する際に必要となるコストを求めるための特性であり、例えば次の式(3)のような二次式で表される。
Figure 0005452714
なお、式(3)では、SCostが発電機の起動費、Hが発電機の起動前の連続停止時間、Sa,Sb,Scが発電機毎の起動費計算式の係数をそれぞれ表している。
本実施の形態において、火力発電機が運転するために必要なコストの計算式について、燃料コストと起動費で表現した基本的な式を次の式(4)に表す。
Figure 0005452714
なお、式(4)で、Costは計画におけるコストを表し、TUは計画対象となる火力発電機の集合を表す。
図4の火力発電機基本データ31に示す最小停止時間は、運転している各火力発電機が一度停止した後、停止し続けなければならない最小の時間である。図4の火力発電機基本データ31に示す最小運転時間は、停止している各火力発電機が一度起動した後、運転し続けなければならない最小の時間である。図8の符号35に最小停止時間の一例を示し、図9の符号36に最小運転時間の一例を示す。
図4の火力発電機基本データ31に示す短時間調整容量対象は、各火力発電機が短時間調整容量の計算対象となるかどうかを表す。「0」の場合は非対象、「1」の場合は対象を表す。
図4の火力発電機基本データ31に示す出力変化速度は、各発電機が短時間で出力変化可能な値である。各発電機の出力変化速度から計算する短時間調整力は、次の式(5)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(5)では、Rateが発電機の出力変化速度を表し、T_LENGTHが計画条件データ1に含まれる短時間単位時間で、短時間調整力を計算するための単位時間を表している。
実際の短時間調整力は、発電機における出力可能な範囲での出力変化を考えるため、最大出力と最小出力の間での出力変化を考える。次の式(6)で表される短時間調整力(増加側)は、例えば図10の符号37、次の式(7)で表される短時間調整力(減少側)は、例えば図10の符号38が該当する。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(6)と式(7)では、Tflagは発電機iが短時間調整容量対象「1」か否「0」かを表す変数で、他の発電機データと同様に保存してある。
上記以外にも、各発電機の作業計画として、定期点検などの作業により停止しなければならない期間や、出力一定で運転しなければならない期間のデータが含まれることもある。また、系統の安定のために一定範囲の出力を維持しなければならないという場合や、使用可能な燃料の量に制限がある場合もある。
需要データ3は、少なくとも図11に示すような予測負荷データ41を含む。予測負荷データ41は、例えば原子力など計画対象外の供給力分を除いたものであり、計画単位時間ごとの値で表される。一般に、発電計画では、負荷(=需要)に対して発電機からの供給力が一致する必要があり(需給バランス制約)、需給バランス制約は次の式(8)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(8)では、Dが予測負荷データ41を表す。
図12は予備力関連データであり、少なくとも運転予備力データ42、下げ代データ43を含む。ここでは、運転予備力データ42と下げ代データ43は、計画単位時間で考慮すべき負荷変動の予測値を表すものである。運転予備力と下げ代は、例えば図13の予備力関連データイメージ44で表される。
運転予備力データ42は、予測負荷データ41に対して、実際の負荷が増加する可能性のある電力の幅を表し、計画単位時間ごとに与えられる。発電計画では、発電機が各時間で出力増加可能な電力の合計が運転予備力を上回るように考慮され、その関係(運転予備力制約)を次の式(9)に表す。
Figure 0005452714
なお、式(9)では、Rupが運転予備力データ42を表す。
下げ代データ43は、予測負荷データ41に対して、実際の負荷が減少する可能性のある電力の幅であり、計画単位時間ごとに与えられる。発電計画では、発電機が各時間で出力減少可能な電力の合計が下げ代を上回るように考慮され、その関係(下げ代制約)を次の式(10)に表す。
Figure 0005452714
なお、式(10)では、Rdownが下げ代データ43を表す。
図14は、短時間調整容量関連データであり、少なくとも短時間調整容量データ45を含む。ここでは、短時間調整容量データ45は、短時間単位時間で考慮すべき負荷変動の予測値を表すものであり、予測負荷に対して増加側と減少側の両方がある。短時間調整容量の考え方は、例えば図15の短時間調整容量関連データイメージ46に表される。発電計画では、各発電機による短時間調整力の合計が、短時間調整容量を上回るように考慮され、その関係(短時間調整容量制約)を次の式(11)、式(12)に表す。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(11)で、Fupは短時間調整容量(増加)を表し、式(12)で、Fdownは短時間調整容量(減少)を表す。複数の異なる短時間単位時間を考慮する場合は、式(6)、式(7)、式(11)、式(12)は、それぞれのT_LENGTHに応じて計算すればよい。
次に、図3に示すフロー図では、起動停止処理部8が、前記データ入力処理部7で読み込んだ設定データ6をもとに、各発電機の起動停止状態を決定するため起動停止処理S2を実行する。例えば、起動停止処理S2は、プログラムとして図2に示す主記憶装置24上に展開したものを、CPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を実行し、その結果を主記憶装置24上に格納する。
図16に示すフロー図は、起動停止処理部8の処理フローを表す。本実施の形態では、例えば文献(Chao−an Li,Raymond B. Johnson,Alva J. Svoboda,“A new unit commitment method”,Power Systems,IEEE Transactions on Vol.12,No.1,February 1997)で紹介されているUnit Decommitment法(UD法)の考え方を利用する。
図16に示すフロー図では、起動停止処理部8が、初期計画作成処理S201を実行する。初期計画作成処理S201は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものである。初期計画作成処理S201は、主記憶装置24上のデータを読み込み、計画対象の発電機すべてを対象に運転可能な時間を運転状態と設定し、それ以外の時間を停止状態と設定し、主記憶装置24に格納する。運転可能でない時間、つまり停止状態となる時間は、例えば設定データ6により作業による停止期間と指定されている時間が該当する。
次に、図16に示すフロー図では、起動停止処理部8が、修正計画未策定の発電機がある間(S202)、起動停止基本条件判定処理S203、短時間調整力条件判定処理S204、修正計画候補策定処理S205を実行する。これらの処理(S203〜S205)は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、それぞれの処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
図17に、本実施の形態に係る起動停止基本条件判定処理S203のフロー図を示す。当該処理S203では、まず時間tを「0」に設定し(処理S221)、全時間が終了するまで(処理S222)、計画単位時間毎に基本条件の判定を実行する。基本条件の判定用に停止条件Stopと連続停止条件CStopとを用意し、ともに「1」で初期化(処理S223)する。ここで、「1」がそれぞれ停止可能、連続停止可能を意味し、「0」がそれぞれ不可を意味する。
時間tがすでに停止状態であれば起動しないため、判定対象外と判断(処理S224)して、次の時間へと移る(処理S231)。時間tが運転状態の場合、停止あるいは連続停止可能かどうかを判定する。
図18は、本実施の形態にかかる停止可否判定処理S225に関するイメージ図である。停止可否判定処理S225では、時間t−1まで運転しており、時間tに停止することを想定した判定を行う。この場合、実際には対象の発電機に停止パターンがあれば時間tから停止パターンに入り、最小停止時間以上停止した後に起動可能となる。そこで、下式(13)に表す停止条件確認時間(図18の符号51)の期間に対して、停止した場合に制約違反が発生しないかどうかを確認する。確認内容には、少なくとも需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約を満たすことが含まれる。例えば、需給バランス制約は、時間tでは対象発電機の出力が停止パターンの出力に変化し、他の運転している発電機が出力を変化させることで需給バランスを満たすことができるかどうかで判断する(処理S226)。停止が不可の場合は、停止条件Stopを「0」に設定する(処理S227)。
Figure 0005452714
図19は、本実施の形態にかかる連続停止可否判定処理S228に関するイメージ図である。連続停止可否判定処理S228では、時間t−1が停止であり、時間tも停止することを想定した判定を行う。この場合、時間tを停止とするため、t+1以降で起動する。そこで、下式(14)に表す連続停止条件確認時間(図19の符号52)の期間に対して、連続停止した場合に制約違反が発生しないかどうかを確認する。確認内容には、少なくとも需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約を満たすことが含まれる。例えば、需給バランス制約は、時間tでは対象発電機の出力が「0」に変化し、他の運転している発電機が出力を変化させることで需給バランスを満たすことができるかどうかで判断する(処理S229)。連続停止が不可の場合は、連続停止条件CStopを「0」に設定する(処理S230)。
Figure 0005452714
次に、図20に、短時間調整力条件判定処理S204のフロー図を示す。当該処理では、まず時間tを「0」に設定(処理S241)し、全時間が終了するまで(処理S242)計画単位時間毎に、短時間調整力条件の判定を実行する。短時間調整力条件の判定用に、短時間増加容量条件Fupと短時間減少容量条件Fdownとを用意し、ともに「1」で初期化(処理S243)する。ここで、「1」がそれぞれ容量に問題なしを意味し、「0」がそれぞれ容量に問題ありを意味する。
時間tが、すでに停止状態であれば起動することはないため、判定対象外と判断(処理S244)して、次の時間へと移る(処理S251)。時間tが運転状態の場合は容量の問題有無を判定する。
本実施の形態では、初期状態として運転可能な発電機は、すべて運転状態としているため、短時間調整容量制約を満たせない時間がある場合もある。例えば、運転状態の発電機が多い場合、各発電機の出力が小さくなってしまい、短時間調整力(減少)が十分に確保できないことがある。そこで、短時間調整容量制約に対する違反が悪化しないことを、判定条件とする。例えば、もともと短時間調整容量が不足し、違反している時間では、停止により違反量が増加しなければ、停止を許容する。一方、事前に短時間調整容量を満たしている時間では、停止により短時間調整力が減少しても制約に違反しなければ、停止を許容する。以上の考え方に基づき、短時間調整容量(増加)判定処理S245を実行し、増加容量が悪化する場合(処理S246)は、処理S247により短時間増加容量条件Fupを「0」に設定する。次に、短時間調整容量(減少)判定処理S248を実行し、減少容量が悪化する場合(処理S249)は、処理S250により短時間減少容量条件Fdownを「0」に設定する。
次に、図21に、修正計画候補策定処理S205の詳細なフロー図を示す。本実施の形態では、例えば動的計画法(DP:Dynamic Programming)の考え方を利用する。
まず、時間tを「0」に設定(処理S261)し、初期コストを「0」に設定(処理S262)した後、初期状態から選択可能な運転状態/停止状態に遷移した場合、それぞれの状態遷移検討(処理S263)を実行する。
図22に、状態遷移検討のフロー図を示す。まず、処理S301により、対象時間ttの前時間が起動パターン、あるいは停止パターンであるかどうかを確認する。このとき、対象時間ttが「0」の場合、前時間は初期状態となる。前時間がパターンであれば時間ttに選択可能な起動停止状態は唯一となるため、処理S302により、その状態ns1を取得する。次に、処理S303により、その場合のコスト変化を計算し、処理S304により、前時間のコストpreCostにコスト変化を加えた値を計算する。
発電機毎のコスト変化の計算式を、下式(15)に、全体でのコスト変化の計算式を下式(16)に示す。策定対象機の場合、停止して出力が「0」になった場合や起動パターン、あるいは停止パターンになることで出力が変化する場合に、もとの出力でのコストと変化後の出力でのコストとの差分がコスト変化である。また、時間ttで起動費が変化する場合は、該当分も考慮する。影響を受ける他の発電機の場合、対象機の出力変化(増/減)と逆方向に同量の出力変化が生じるので、その出力変化によるコストの差分がコスト変化である。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(15)で、P’は検討後の出力、U’は検討後の起動停止状態を表す。
図22に示すフロー図において、時間ttの前時間がパターンでなかった場合、前時間が起動状態かどうかで分岐する(処理S305)。前時間が起動状態の場合、そのまま連続運転する場合と停止する場合を検討する。まず、時間ttが運転しており(処理S306)、連続運転する場合は、処理S307により遷移先の状態ns2を取得し、処理S308によりコスト変化を計算し、処理309により前時間のコストにコスト変化を加えて計算する。
次に、前時間までに最小運転時間以上の長さの連続運転をしているかどうかを、確認する(処理S310)。最小運転時間以上の連続運転を行っていれば、さらに停止可能かどうかを確認する。処理S311により短時間増加容量条件が問題なく(Fup=1)、かつ短時間減少容量条件が問題なく(Fdown=1)、かつ処理S312により停止が可能(Stop=1)であることが確認できたとする。このときは、時間ttで停止可能であり、処理S313により遷移先の状態ns3を取得し、処理S314によりコスト変化を計算し、処理S315で前時間のコストにコスト変化を加えて計算する。
図22に示すフロー図において、時間ttの前時間が停止状態の場合、そのまま連続停止する場合と起動する場合を検討する。処理S316により短時間増加容量条件が問題なく(Fup=1)、かつ短時間減少容量条件が問題なく(Fdown=1)、かつ処理S317により連続停止が可能(CStop=1)であることを確認できたとする。このときには、時間ttで連続停止可能であり、処理S318により遷移先の状態ns4を取得し、処理S319によりコスト変化を計算し、処理S320により前時間のコストにコスト変化を加えて計算する。
次に、時間ttの前時間までに最小停止時間以上の長さの連続停止をしているかどうかを、確認する(処理S321)。最小停止時間以上の連続停止を行っていれば、もとの計画において時間ttで運転状態であったかどうかを確認し(処理S322)、運転状態であれば起動可能である。処理S323により遷移先の状態ns5を取得し、処理S324によりコスト変化を計算し、処理S325により前時間のコストにコスト変化を加えて計算する。
次に、図21に示すフロー図において、状態遷移検討を実行した時間t以降について、最終時間になる(処理S264)まで、状態遷移検討を行う。次に、処理S265により、時間tで選択可能な状態を抽出する。選択可能な状態が残っている間(処理S266)は、処理S267により選択可能な状態の中から一状態stを選択し、処理S268により状態stにおけるコストを抽出し、処理S269により時間t+1の状態遷移検討を実行する。すべての抽出した状態に対する状態遷移検討を実行した後、時間tをt+1に置き換え(処理S270)、再び状態遷移検討を実行する。以上のDP法による状態遷移検討のイメージ図を、図23において状態遷移検討イメージ61として示す。
図21に示すフロー図において、すべての時間の状態遷移検討が終了した後、処理S271により最終時間でコスト最小となる状態を選択し、処理S272により該当の状態となる各時間の状態遷移を抽出する。抽出した状態遷移(今回の処理S272の結果)が、もとの計画(処理S201の結果または、直前の処理S272の結果)でのコストより改善(処理S273)していれば、処理S274により対象発電機の修正計画候補として設定する。コストが改善しなければ、対象発電機の修正計画候補はなしとなる(処理S275)。
次に、図16に示すフロー図では、すべての発電機の修正計画候補が策定された後、起動停止処理部8が処理S206により修正計画候補の有無を確認し、候補があれば処理S207により経済性をもっとも改善する修正計画候補を反映する。
経済性の判定条件としては、発電機ごとの最大出力の違いを考慮するため、例えば下式(17)に示すように、コスト変化と対象発電機の出力の変化量とを基準に考え、出力変化量あたりのコスト変化を参照する方法が考えられる。
Figure 0005452714
次に、図16に示すフロー図では、修正した起動停止状態に従い、起動停止処理部8が処理S208により出力仮配分処理を実行する。出力仮配分処理S208の処理内容については、後述の出力配分処理部9による処理S3と同様である。出力仮配分処理S208では、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行し、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。出力仮配分処理S208を実行後、再び全発電機を再検討の対象とし(処理S209)、処理を繰り返す。
以上の一連の計画修正候補策定と反映を繰り返し、修正計画候補がなくなった場合、起動停止処理部による起動停止状態の作成は終了となる。起動停止処理により作成した起動停止状態の一例を、図24に示す起動停止状態イメージ71として示す。起動停止状態イメージ71において、「1」が起動を表し、「0」が停止を表す。
次に、図3に示すフロー図では、出力配分処理部9が、前記起動停止処理部8で作成した起動停止状態をもとに、各発電機の出力を決定するため出力配分処理S3を実行する。例えば、出力配分処理S3は、プログラムとして図2に示す主記憶装置24上に展開したものを、CPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を実行し、その結果を主記憶装置24上に格納する。
出力配分の既存手法として、例えば二次計画法を用いることで、少なくとも需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約といった計画単位時間の制約条件を設定し、これらの条件を満足し、かつコスト最小化を実現する出力配分を行うことができる。本実施の形態では、さらに短時間調整容量制約を考慮する。
図3に示す出力配分処理S3では、少なくとも需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約といった計画単位時間の制約条件を考慮する。さらに、短時間調整容量制約を考慮するため、発電機それぞれが各時間で最大出力と最小出力、および出力変化速度から短時間調整力を計算する。出力配分を行う上で、制約違反が発生しないことが望ましいが、設定データ6によっては、違反が発生する場合もある。制約違反が発生する場合でも、違反量ができるだけ小さくなるような解を得るため、違反量に対する仮想コストを定義し、コスト最小となる出力配分を行う。このため、基本のコスト計算式を、次の式(18)のように変更する。
Figure 0005452714
なお、式(18)において、Cost’は改良したコスト、DevDは需給バランス制約違反量の絶対値、PriDは需給バランス制約違反に対する仮想単価、DevRupは運転予備力制約違反量、PriRupは運転予備力制約違反に対する仮想単価、DevRdownは下げ代制約違反量、PriRdownは下げ代制約違反に対する仮想単価、DevFupは短時間調整容量制約(増加)違反量、PriFupは短時間調整容量制約(増加)違反に対する仮想単価、DevFdownは短時間調整容量制約(減少)制約違反量、PriFdownは短時間調整容量制約(減少)違反に対する仮想単価を表す。これらの仮想単価は必要に応じて設定データ6に含む。
以上の出力配分処理S3により、計画単位時間の制約(少なくとも、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約)を考慮し、かつ、短時間調整容量制約を考慮して、コストCost’を最小化する出力配分を行うことができる。出力配分処理S3では、最後に結果を主記憶装置24上に格納し、処理を終了する。
上記出力配分処理部9における出力配分処理S3により求まった各発電機の計画単位時間毎の出力の一例を、図25に示す出力結果イメージ72として示し、運転予備力の一例を、図26に示す運転予備力結果イメージ73として示し、下げ代の一例を、図27に示す下げ代結果イメージ74として示す。前記以外に、各発電機が保持可能な短時間調整力(増加/減少)についても求めた結果の一例を、図28に示す短時間調整力(増加)結果イメージ75と図29に示す短時間調整力(減少)結果イメージ76として示す。
当該示した結果と比較するため、従来技術を用いて短時間調整容量を考慮せず作成した場合の起動停止状態の一例を、図30に示す従来起動停止状態イメージ77として示し、出力の一例を、図31に示す従来出力結果イメージ78として示し、短時間調整力(増加)の一例を、図32に示す従来短時間調整力(増加)結果イメージ79と示し、短時間調整力(減少)の一例を、図33に示す従来短時間調整力(減少)結果イメージ80として示す。
図32と図33に示されるように、従来技術で作成した結果では、短時間調整容量が不足していることが分かる。不足する原因は、短時間調整容量制約を満たすために運転が必要な時間において、図30に示す結果で発電機Dと発電機Eとが停止していることにある。以上から、起動停止状態を作成する処理において、短時間調整力を考慮して起動停止状態を検討し、出力配分を実行する必要があることが分かる。
次に、図3に示すフロー図では、データ出力処理部10が、前記出力配分処理部9の結果をもとに、データ出力処理S4を実行する。例えば、データ出力処理S4は、プログラムとして図2に示す主記憶装置24上に展開したものを、CPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を実行する。
データ出力処理S4が対象とする結果データ12は、少なくとも発電計画結果データ11を含む。発電計画結果データ11には、少なくとも各発電機の計画単位時間ごとの起動停止状態と出力、短時間調整力が含まれる。また、発電計画結果データ11には、各発電機の燃料消費量やコストが含まれていてもよい。
データ出力処理S4は、例えば出力装置28(例えばディスプレイ)を用いて、主記憶装置24から読み込んだ結果データ12を、ユーザに対して表示する。あるいは、データ出力処理S4は、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、補助記憶装置25に保存してもよい。あるいは、データ出力処理S4は、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、ネットワーク26経由で外部記憶装置27に保存してもよい。
本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、発電機毎の短時間調整力を扱うため、得られた発電計画では短時間の負荷変動に対する追従性が考慮されている。したがって、実際に発電機運用に適用可能な起動停止状態、出力を、当該発電計画作成装置100は計画することができる。
また、本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、出力配分処理部9をさらに備え、データ出力処理部10は、出力配分処理部9で決定された結果をも結果データとして出力する。したがって、必要な短時間調整容量を満たしつつ、かつ発電機の運転に必要なコストが最小となるような出力配分処理を行うことができる。
また、本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、起動停止処理部8は、上述の起動停止基本条件判定処理と、上述の短時間調整力条件判定処理と、上述の修正計画候補策定処理とを実施する。したがって、短時間調整容量を考慮して発電機の停止可否を判定することができ、当該発電機の運転に必要なコストが最小となるような起動停止処理を、行うことができる。
また、本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、起動停止処理部8は、上記各処理を繰り返し実施し、当該繰り返し実施の結果、最もコストが低い前記所定の解を、計画単位時間に対する発電機の起動停止状態として決定する。したがって、計画全体における運転に必要なコストが最小となる起動停止状態を、作成することができる。
本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、図3に示すフロー図を用いて発電計画を作成する装置について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、本発明は、図3に示すフロー図の各処理の実行手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであってもよい。また、本発明は、当該プログラムを記憶する記録媒体(例えば、ハードディスクに格納されているプログラム)であってもよい。さらに、当該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ハードディスクのほかにCD−ROMやMO等の記憶媒体であってもよい。
<実施の形態2>
本実施の形態に係る発電計画作成装置100の構成は、図1に示す構成図と同じである。本実施の形態に係る設定データ6は、実施の形態1で説明した設定データ6の内容に加えて、少なくとも火力発電機のゾーンの情報を含む。本実施の形態を実現するために必要な装置は例えば図2と同様であり、本実施の形態における全体の処理フローは実施の形態1と同様に図3で表される。
図3に示すフロー図では、データ入力処理部7がデータ入力処理S1を実行し、例えば入力装置21から入力された火力発電機のゾーンの情報を含む設定データ6を読み込み、主記憶装置24上に展開する。あるいは、データ入力処理S1では、補助記憶装置25上に保存されているデータの中から入力装置21によって指定されたものを読み込み、主記憶装置24上に展開してもよい。あるいは、データ入力処理S1では、外部記憶装置27に保存されているデータの中から入力装置21によって指定されたものを、ネットワーク26経由で読み込み、主記憶装置上24に展開してもよい。
発電機には、それぞれ1つ以上のゾーンが存在し、設定データ6として、図34の火力発電機基本データ(ゾーン対応)101と図35の火力発電機ゾーンデータ102が存在する。当該火力発電機ゾーンデータ102には、ゾーンの情報として、ゾーン出力上限、ゾーン出力下限、出力変化速度、短時間調整容量対象、およびゾーンの切り替え時間のデータを、少なくとも含む。実施の形態1では、短時間調整容量対象と出力変化速度を火力発電機基本データとして扱ったが、実施の形態2では、短時間調整容量対象と出力変化速度を、各発電機のゾーンごとのデータとして扱うこととし、火力発電機基本データ(ゾーン対応)101から省いている。
ゾーンは、火力発電機の機器の特性により生じる出力帯であり、例えば図35の火力発電機ゾーンデータ102に示すゾーン出力上限、ゾーン出力下限で表される。各ゾーン(図36では、ゾーン1、ゾーン2、ゾーン3)は、例えば図36のゾーンイメージ103で表され、次の式(19)に、各ゾーンの上下限と、発電機の最大出力・最小出力との関係を表す。
Figure 0005452714
なお、式(19)では、zがゾーンの番号、PZmaxはゾーン上限、PZminはゾーン下限をそれぞれ表している。発電機の出力を連続的に変更させることができるのは、同じゾーン内のみであり、異なるゾーンの範囲で出力するためには、ゾーンの切り替えが必要となる。ゾーンを切り替えるため、例えば図35の火力発電機ゾーンデータ102に示す切り替え時間の間、機器を調整する必要があるため、頻繁にゾーンを変更するような運用は行わないことが望ましい。
発電機毎の短時間調整力は、発電機が短時間で出力変化可能な値であり、ゾーンを切り替える時間より短い時間での変化を考える。そのため、本実施の形態では、短時間調整力を同一ゾーン内で考えることとし、火力発電機基本データは、例えば図34の火力発電機基本データ101となり、出力変化速度は、例えば図35の火力発電機ゾーンデータ102に示すようにゾーンごとの値とする。また、同様に短時間調整容量対象かどうかの設定に関しても、ゾーンごとの値とする。本実施の形態での短時間調整力を次の式(20)の形で表す。
Figure 0005452714
発電機が各時間で選択するゾーンは異なるため、短時間調整力を計算するための出力変化速度のゾーン番号は時間毎に異なる。また、ゾーン上下限による影響を考慮する必要もあるため、実際の短時間調整力は、例えば図37の短時間調整力(増加・ゾーン考慮)104と短時間調整力(減少・ゾーン考慮)105とで、表される。下式(21)は、本実施の形態における短時間調整力(増加側)の計算式を表し、下式(22)は、本実施の形態における短時間調整力(減少側)の計算式を表す。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
発電機が各時間で選択するゾーンは異なるため、短時間調整容量対象かどうかを判断するゾーン番号も時間毎に異なる。
次に、本実施の形態における短時間調整容量制約についてゾーンを反映した形で、下式(23)、下式(24)に表す。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
本実施の形態における起動停止処理S2は、実施の形態1同様に図16で表され、本実施の形態における起動停止基本条件判定処理S203も同様に、図17で表される。本実施の形態における短時間調整力条件判定処理S204の処理フローも、実施の形態1同様に図20で表されるが、短時間調整力の計算にゾーンを考慮する点が、本実施の形態と実施の形態1とで異なる。本実施の形態では、式(23)、式(24)で表される短時間短時間調整容量制約に対する違反が、悪化しないことを確認する。
次に、本実施の形態における修正候補策定処理S205は、実施の形態1同様に図21で表される。ゾーンによる影響は、前記短時間調整力判定処理S204において、短時間増加容量条件Fupと短時間減少容量条件Fdownで考慮されているため、策定処理に違いはない。これらの処理(S203〜S205)は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、それぞれの処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
次に、図16に示すフロー図では、修正した起動停止状態に従い、起動停止処理部8が出力仮配分処理S208を実行する。実施の形態1と同様に、以上の一連の計画修正候補策定と反映を繰り返し、修正計画候補がなくなった場合、起動停止処理部8による起動停止状態の作成は終了となる。出力仮配分処理S208は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
次に、図3に示すフロー図では、出力配分処理部9が、前記起動停止処理部8で作成した起動停止状態をもとに、各発電機の出力を決定するため出力配分処理S3を実行する。例えば、出力配分処理S3は、プログラムとして図2に示す主記憶装置24上に展開したものを、CPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を実行し、その結果を主記憶装置24上に格納する。
出力配分には、実施の形態1と同様に、例えば二次計画法を用いることができる。しかし、二次計画法は一般に、連続値問題を対象とするが、本実施の形態では、発電機がどのゾーンで運転するかを決定する問題が離散値問題となるため、そのままでは扱うことができない。
図38に、発電機のゾーンと短時間調整容量制約とを考慮した、出力配分処理部9のフロー図を示す。図38に示す基本出力配分処理S501では、最初に各発電機のゾーンを考慮せず、出力配分を行う。実施の形態1同様に、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約を考慮し、さらに短時間調整容量制約を考慮する。ただし、この段階ではゾーンを考慮しないため、実施の形態1同様に各発電機の最大出力と最小出力の間で短時間調整力を計算することとなり、出力変化速度は例えば発電機それぞれの各ゾーンの出力変化速度のうち、最小の値を使用する。基本出力配分処理S501は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
図38に示すゾーン仮割り当て処理S502では、前記基本出力配分処理S501の結果から各発電機に配分された出力をもとに、各出力に対応するゾーンを計画単位時間毎に割り当てる。ゾーン仮割り当て処理S502は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
図39に、ゾーン補正処理S503の一例をフロー図で示す。ゾーン補正処理S503では、前記ゾーン仮割り当て処理S502で割り当てたゾーンをもとに、各発電機が連続する時間で遷移可能なゾーンを取るように補正する。ゾーンの切り替えには、それぞれ所定の切り替え時間が必要なため、切り替え時間より短い時間でゾーンが切り替わる場合に補正が必要となる。例えば、予測需要が増加する時間tの場合(処理S601,S602,S603,S604)、出力を増加するためゾーンが変化することがある。その場合、前時間t−1のゾーンを調整し、連続性を保つように出力の大きいゾーンへと修正する(処理S605)。連動してそれ以前の時間のゾーンを修正することもある。前時間のゾーンで改善できなかった場合(処理S606)は、当該時間以降の修正も行う(処理S607,S610)。なお、処理S604において、ゾーン連続性違反がない場合には、当該時間以降の修正も行う(処理S608)。また、処理S606において、ゾーン連続性が改善された場合には、当該時間前の修正も行う(処理S609)。処理S602から分かるように、図39の処理S503は、全時間に対して実施する。
ゾーン補正処理S503は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
図38に示す詳細出力配分処理S504では、前記ゾーン補正処理S503により補正されたゾーンの情報をもとに、ゾーンを考慮した出力配分を行う。ゾーンを考慮することができるため、発電機それぞれが各時間に割り当てられたゾーンの出力上下限と出力変化速度とから、出力配分処理部9は出力や短時間調整力を計算し、短時間調整容量制約を考慮する。詳細出力配分処理S504は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
以上の出力配分処理S3により、計画単位時間の制約(少なくとも、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約)を考慮し、かつ、短時間調整容量制約を考慮して、コストCost’を最小化する出力配分を行うことができる。
次に、図3に示すフロー図では、データ出力処理部10が、前記出力配分処理部9の結果をもとに、データ出力処理S4を実行する。当該処理は、実施の形態1と同様である。データ出力処理S4が対象とする結果データ12は、少なくとも実施の形態1で表した発電計画結果データ11を含む。発電計画結果データ11には、少なくとも実施の形態1で表した各発電機の計画単位時間ごとの起動停止状態と出力、短時間調整力が含まれる。また、発電計画結果データ11には、各発電機の計画単位時間ごとの燃料消費量、コストに加えて、ゾーン番号が含まれていてもよい。
データ出力処理S4は、例えば出力装置28(例えばディスプレイ)を用いて、主記憶装置24から読み込んだ結果データ12を、ユーザに表示する。あるいは、データ出力処理S4では、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして補助記憶装置25に保存してもよい。あるいは、データ出力処理S4では、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、ネットワーク26経由で外部記憶装置27に保存してもよい。
本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、実施の形態1に加えて、火力発電機の特徴であるゾーンと各ゾーンにおける出力変化速度を考慮して、それぞれの短時間調整力を扱うことができる。したがって、実際に発電機運用に適用可能な起動停止状態、出力を、当該発電計画作成装置100は計画することができる。
本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、図3に示すフロー図を用いて発電計画を作成する装置について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、図3に示すフロー図の各処理の実行手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであってもよい。また、本発明は、当該プログラムを記憶する記録媒体(例えば、ハードディスクに格納されているプログラム)であってもよい。さらに、当該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ハードディスクのほかにCD−ROMやMO等の記憶媒体であってもよい。
<実施の形態3>
本実施の形態に係る発電計画作成装置200の構成は、図40に示す構成図で表される。実施の形態1,2を表した図1の構成図と同じ名称のブロックは、図40において同じ番号で表す。図1に示される設定データ6は、本実施の形態では実施の形態1,2で説明した設定データ6の内容に加えて、少なくとも少なくとも揚水発電機のデータを含む。本実施の形態に係るデータ入力処理部7では、前記設定データ6を受け取る。また、実施の形態1,2で説明した起動停止処理部8や出力配分処理部9では、実施の形態1,2と同様に火力発電機の発電計画を行う。
本実施の形態に係る発電計画作成装置200は、発電計画作成装置100の構成に加えて、揚水発電機の発電計画を行う揚水計画処理部201を備える。揚水計画処理部201の構成が追加されたことにより、発電計画作成装置200は、火力発電機の発電計画に加えて、揚水発電機の発電計画をも行うことができる。
本実施の形態に係るデータ出力処理部10が出力するデータには、実施の形態1,2で説明した結果データ12に加えて、少なくとも揚水発電機の揚水動力、揚発出力のデータが含まれる。
図41に、本実施の形態に係る発電計画作成装置200で処理される発電計画作成方法のフロー図を示す。実施の形態1,2を表した図3のフロー図と同じ名称のブロックには、図41において同じ番号で表す。
まず、図41に示すフロー図では、実施の形態1,2と同様に、データ入力処理部7がデータ入力処理S1を実行する。データ入力処理S1では、例えば入力装置21から入力された揚水発電機のデータを含む設定データ6を読み込み、当該読み込んだ設定データを主記憶装置24上に展開する。あるいは、データ入力処理S1では、補助記憶装置25上に保存されているデータの中から、入力装置21によって指定されたものを読み込み、当該読み込んだデータを主記憶装置24上に展開してもよい。あるいは、データ入力処理S1では、外部記憶装置27に保存されているデータの中から、入力装置21によって指定されたものを、ネットワーク26経由で読み込み、当該読み込んだデータを主記憶装置上24に展開してもよい。
図42の揚水発電機データ221に示す最大出力および最小出力は、各発電機が出力可能な範囲を表しており、下式(25)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(25)では、jが揚水発電機の個別番号、PGminが揚水発電機の最小出力、PGmaxが揚水発電機の最大出力、UGが揚水発電の起動停止状態(起動=1、停止=0)、PGが揚水発電機の出力をそれぞれ表している。
図42の揚水発電機データ221に示す最大動力および最小動力は、各発電機が揚水可能な大きさの範囲を表しており、下式(26)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(26)では、PPminが揚水発電機の最小動力、PPmaxが揚水発電機の最大動力、UPが揚水動力の起動停止状態(起動=1、停止=0)、PPが揚水発電機の動力をそれぞれ表している。
図42の揚水発電機データ221に示す揚水効率は、各発電機が揚水する場合における、揚水に用いる電力量と実際に揚水される水量の比率を表しており、下式(27)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(27)では、WVolumeが揚水される水量を表しており、PEffが揚水効率を表している。
図42の揚水発電機データ221に示す定速/可変速設定は、揚水動力の仕様の違いを表す。揚水動力には、ポンプ水車や発電電動機の機器制約のために一定の揚水動力の値しか取れないもの(定速)と、動力の値が変動可能で任意の値を取ることができるもの(可変速)とある。揚水発電に関しては、出力調整可能であり、任意の値を取ることができる。
図42の揚水発電機データ221に示す出力変化速度は、火力発電機同様に、揚水発電機が短時間で出力変化可能な値である。各発電機の短時間調整力は、例えば下式(28)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(28)では、GRateが出力変化速度を表している。
図42の揚水発電機データ221に示す揚水変化速度は、揚水発電機が短時間で揚水動力を変化可能な値である。各発電機の揚水動力が可変速の場合、短時間調整力は例えば下式(29)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(29)では、PRateが揚水変化速度を表している。揚水動力が定速の場合、短時間調整力は「0」である。
図42の揚水発電機データ221に示す貯水池容量上限と貯水池容量下限は、各揚水発電機に結びつく貯水池の容量上限と容量下限を表しており、下式(30)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(30)では、Wminが貯水池の容量下限、Wmaxが貯水池の容量上限を表す。
本実施の形態では、需給バランス制約は、火力発電機に加えて揚水発電機を考慮する必要がるため、下式(31)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(31)では、PSは計画対象となる揚水発電機の集合を表す。
運転予備力制約についても、火力発電機に加えて揚水発電機を考慮するため、当該運転予備力制約は、下式(32)で表される。揚水動力の場合、動力を減少させることで供給力を増加させることができるため、当該揚水動力の場合は、運転予備力として考慮する。
Figure 0005452714
短時間調整容量制約についても、火力発電機に加えて揚水発電機を考慮するため、当該短時間調整容量制約は、下式(33)および下式(34)でそれぞれ表される。下式(33)と下式(34)では例として、実施の形態2同様に、ゾーンを考慮した場合を表す。揚水動力の場合、可変速であれば短時間調整力として考慮可能である。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(33)、(34)において、Pspeedは定速/可変速揚水設定(定速=0、可変速=1)を表す。
図40に表す起動停止処理部8は、図41に表す起動停止処理S2を実行する。当該起動停止処理S2は、実施の形態1,2同様に、図16の処理フローで表される。同様に、図40に表す出力配分処理部9は、図41に表す出力配分処理S3を実行する。当該出力配分処理S3は、たとえば実施の形態2と同様の場合は、図38の処理フローで表される。
次に、図40に表す揚水計画処理部201は、図41に表す揚水計画処理S701を実行する。図43は、揚水計画処理S701の処理フローを表しており、出力配分処理S3の結果をもとに、揚水発電機による経済性向上を目的に、発電計画の修正を行う。揚水計画処理S701は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
図43に表すフロー図では、揚水計画処理部201が、DSS(Daily Start Stop)運転抽出処理S801を行う。DSS運転とは、火力発電機が負荷の高い昼間のみ運転し、負荷の低い夜間に停止するという運転状態のことである。
次に、図43に表すフロー図では、揚水計画処理部201が、未検討のDSS運転が残っている間(処理S802)、DSS仮停止処理S803を実行し、出力仮配分処理S804を実行する。DSS仮停止処理S803は、火力発電機のDSS運転を一つ選択し、選択した火力発電機がDSS運転している時間を停止状態に変更する。
ここで、火力発電機が停止したことによる電力の減少は、他の火力発電機か揚水発電で置き換えられることとなる。DSS運転の停止により、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約、短時間調整容量制約それぞれに影響がある。特に短時間調整容量制約への影響を考慮するため、出力仮配分処理S804は、出力配分処理S3と同等の処理を行う。出力仮配分処理S804の結果から、コストが減少したかどうかを確認(処理S805)する。減少していれば、処理S806によりDSS運転の停止を正式に計画へ反映し、コストが減少しなかった場合は、DSS運転を残す(処理S809)。
図43に表すフロー図では、DSS運転を停止し、揚水の計画を変更した場合には、揚水計画処理部201は、揚水計画補正処理S807を行う。揚水計画補正処理S807では、揚水発電機の機器制約、運用制約などを考慮し、制約条件を満たすように計画を補正する。
図44に、揚水補正処理S807の一例をフロー図で示す。揚水発電機が定速揚水の場合、揚水動力として取れる値(動力離散値)が決められており、動力離散値に置き換える処理を行う。当該処理では簡易な方法を用いており、未補正の揚水発電機が残っている間(処理S821)、すべての時間に対して(処理S822)、揚水動力があれば(処理S823)、揚水動力と動力離散値を比較(処理S824)して、差の最も小さい動力離散値に置換(処理S825)する。
次に、図43に示すフロー図では、揚水計画補正処理S807を実行した後、出力配分処理S808を実行する。出力配分処理S808は、実施の形態1,2で説明した出力配分処理内容に加えて、揚水発電機も計画対象とする。本実施の形態では、出力配分処理S808において、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約および短時間調整容量制約に、揚水発電機を考慮する点が異なる。揚水発電機はコストを持たないため、コストCost’の計算式に変わりはない。
図43に表すフロー図では、前記のDSS運転の停止検討を繰り返し、すべてのDSS運転を評価した後、その結果を主記憶装置24上に格納し、処理を終了する。
以上の処理により、揚水発電機を考慮し、計画単位時間の制約(少なくとも、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約)を考慮し、かつ、短時間調整容量制約を考慮して、コストCost’を最小化する出力配分を行うことができる。
次に、図41に示すフロー図では、データ出力処理部10が、前記揚水計画処理S701の結果をもとに、データ出力処理S4を実行する。当該データ出力処理の具体的内容は、実施の形態1,2と同様である。
データ出力処理S4が対象とする結果データ12は、少なくとも実施の形態1,2で表した発電計画結果データ11を含む。また、発電計画結果データ11は、少なくとも実施の形態1,2で表した各発電機の計画単位時間ごとの起動停止状態と出力、短時間調整力を含む。加えて、本実施の形態では、発電計画結果データ11には、揚水発電機の計画単位時間ごとの揚水動力、揚発出力、短時間調整力が含まれる。また、発電計画結果データ11には、各火力発電機の計画単位時間ごとの燃料消費量、コスト、ゾーン番号、揚水発電機の貯水池貯水量が含まれていてもよい。
データ出力処理S4は、例えば出力装置28(例えばディスプレイ)を用いて、主記憶装置24から読み込んだ結果データ12を、ユーザに表示する。また、データ出力処理S4では、結果データ12を例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、補助記憶装置25に保存してもよい。また、データ出力処理S4では、結果データ12を例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、ネットワーク26経由で外部記憶装置27に保存してもよい。
本実施の形態に係る発電計画作成装置200では、実施の形態1,2に加えて、揚水発電機を発電計画対象としている。よって、揚水発電機も含めて実際に発電機運用に適用可能な起動停止状態、出力を発電計画することができる。また、揚水発電機を考慮することにより、安価な燃料を消費する火力発電機の出力が増加する可能性があり、計画の経済性向上に効果がある。
本実施の形態に係る発電計画作成装置200では、図41に示すフロー図を用いて発電計画を作成する装置について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、図41に示すフロー図の発電計画作成方法における各処理の実行手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであってもよい。また、本発明は、当該プログラムを記憶する記録媒体(例えば、ハードディスクに格納されているプログラム)であってもよい。さらに、当該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ハードディスクのほかにCD−ROMやMO等の記憶媒体であってもよい。
<実施の形態4>
本実施の形態に係る発電計画作成装置100の構成は、図1に示す構成図と同じである。本実施の形態に係る設定データ6は、実施の形態1で説明した設定データ6の内容に加えて、少なくとも分散電源の情報を含む。本実施の形態において、分散電源は、例えば太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを用いて発電する電源を表す。本実施の形態を実現するために必要な装置は、例えば図2と同様であり、本実施の形態における全体の処理フローは、実施の形態1と同様に図3で表される。
図3に示すフロー図では、データ入力処理部7が、データ入力処理S1を実行し、例えば入力装置21から入力された分散電源の情報を含む設定データ6を読み込み、当該設定データ6を主記憶装置24上に展開する。あるいは、データ入力処理S1では、補助記憶装置25上に保存されているデータの中から、入力装置21によって指定されたものを読み込み、当該読み込んだデータを主記憶装置24上に展開してもよい。あるいは、データ入力処理S1では、外部記憶装置27に保存されているデータの中から、入力装置21によって指定されたものを、ネットワーク26経由で読み込み、当該読み込んだデータを主記憶装置上24に展開してもよい。
分散電源の情報は、例えば、図45の分散電源基本データ301と、図46の出力推定スケジュール302と、図47の出力推定偏差データ303と、図48の出力推定短時間偏差データ304とが含まれる。分散電源基本データ301に示す最大出力・最小出力は、火力発電機基本データ31の最大出力・最小出力と同様に、各分散電源が出力可能な範囲を表している。
出力推定スケジュール302は、各分散電源が対象時間に出力すると推定される値を含む。自然エネルギーによる発電は、制御が難しいため、外部で推定された値をデータとして入力する。図46に示す出力推定スケジュール302は、推定値の一例である。例えば、太陽光発電の場合、天気予報や日射量予測の情報をもとに、発電量を推定する手法が用いられることがある。
出力推定偏差データ303および出力推定短時間偏差データ304は、出力推定スケジュール302を作成する際に想定される変動分である。実際の運用では、自然エネルギーの変化によって分散電源の出力が変化するため、出力推定スケジュール302通りに出力しない。このため、当該変化の範囲を表したものが、出力推定偏差データ303と出力推定短時間偏差データ304とである。出力推定偏差データ303が、計画単位時間と同じ長さの時間で想定する出力変化であり、短時間出力推定データ304が、短時間単位時間と同じ長さの時間で想定する出力変化である。
自然エネルギーを用いた分散電源は、計画対象外の供給力であり、本実施の形態における予測負荷データ41は、実施の形態1で示した値からさらに、出力推定スケジュールの値を除いたものとなる。
本実施の形態では、データ入力処理部7がデータ入力処理S1において出力推定偏差データ303を読み込んだ後、運転予備力制約と下げ代制約とに、それぞれ出力推定偏差データ303を加えて考える。出力推定偏差データは、計画単位時間の長さの出力変動であり、生じる変動に対して他の発電機の出力を調整する必要がある。このため、運転予備力制約と下げ代制約とに、それぞれ出力推定偏差データ303を加えて扱うことができる。これにより、例えば実施の形態1で表した運転予備力制約と下げ代制約は、次の式で表せる。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(35)および式(36)では、Varが出力推定偏差データを表し、kは各分散電源の個別番号を表し、DGが設定データに含む分散電源の集合を表す。
本実施の形態では、データ入力処理部7が、データ入力処理S1において出力推定短時間偏差データ304を読み込んだ後、短時間調整容量関連データに出力推定短時間偏差データ304を加える。出力推定短時間偏差データ304は、短時間単位時間の長さの出力変動であり、生じる変動に対して他の発電機の出力を調整する必要がある。このため、短時間調整容量関連データに出力推定短時間偏差データ304を加えて扱うことができる。これにより、例えば実施の形態1で表した短時間調整容量制約は、次の式で表せる。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(37)および式(38)では、shortVarが出力推定短時間偏差データを表す。
本実施の形態における起動停止処理S2は、実施の形態1同様に図16で表され、本実施の形態における起動停止基本条件判定処理S203も同様に、図17で表される。しかし、運転予備力制約が式(35)、下げ代制約が式(36)で表す制約となる点が、実施の形態1と本実施の形態とで異なる。
本実施の形態における短時間調整力条件判定処理S204の処理フローも、実施の形態1同様に図20で表される。しかし、短時間調整容量制約が式(37)と式(38)で表す制約となる点が、実施の形態1と本実施の形態とで異なる。
本実施の形態では、式(37)および式(38)で表される短時間調整容量制約に対する違反が、悪化しないことを確認する。次に、実施の形態1と同様に修正候補策定処理S205から、出力仮配分処理S208までを実行する。
実施の形態1と同様に、以上の一連の計画修正候補策定と反映を繰り返し、修正計画候補がなくなった場合、起動停止処理部8による起動停止状態の作成は終了となる。出力仮配分処理S208は、例えばプログラムとして主記憶装置24上に展開したものを、図2に示すCPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を行い、結果を主記憶装置24に格納する。
次に、図3に示すフロー図では、実施の形態1同様に、出力配分処理部9が、前記起動停止処理部8で作成した起動停止状態をもとに、各発電機の出力を決定するため出力配分処理S3を実行する。
例えば、出力配分処理S3は、プログラムとして図2に示す主記憶装置24上に展開したものを、CPU23上で実行するものであり、主記憶装置24上のデータを読み込み、処理を実行し、その結果を主記憶装置24上に格納する。
以上のように、本実施の形態における出力配分処理S3は、実施の形態1と同様であるが、運転予備力制約が式(35)、下げ代制約が式(36)で表す制約となる点、および短時間調整容量制約が式(37)と式(38)で表す制約となる点が、実施の形態1と本実施の形態とで異なる。
以上の出力配分処理S3により、計画単位時間の制約(少なくとも、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約)を考慮し、短時間調整容量制約を考慮して、さらに分散電源をも考慮して、コストを最小化する出力配分を行うことができる。
次に、図3に示すフロー図では、データ出力処理部10が、前記出力配分処理部9の結果をもとに、データ出力処理S4を実行する。当該処理は、実施の形態1と同様である。データ出力処理S4が対象とする結果データ12は、少なくとも実施の形態1で表した発電計画結果データ11を含む。発電計画結果データ11には、少なくとも実施の形態1で表した各発電機の計画単位時間ごとの起動停止状態と出力、短時間調整力が含まれる。
データ出力処理S4は、例えば出力装置28(例えばディスプレイ)を用いて、主記憶装置24から読み込んだ結果データ12を、ユーザに対して表示する。あるいは、データ出力処理S4では、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、補助記憶装置25に保存してもよい。あるいは、データ出力処理S4では、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、ネットワーク26経由で外部記憶装置27に保存してもよい。
本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、実施の形態1に加えて、自然エネルギーを用いた分散電源を考慮し、かつ出力推定偏差データ303と出力推定短時間偏差データ304とを考慮して、発電計画を作成している。これにより、制御の難しい自然エネルギーによる短時間の出力変動に対する追従性を考慮できる。したがって、自然エネルギーによる分散電源が導入された場合でも、実際に発電機運用に適用可能な起動停止状態、出力を、当該発電計画作成装置100は計画することができる。
本実施の形態に係る発電計画作成装置100では、図3に示すフロー図を用いて発電計画を作成する装置について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、図3に示すフロー図の各処理の実行手段として、コンピュータを機能させるためのプログラムであってもよい。また、本発明は、当該プログラムを記憶する記録媒体(例えば、ハードディスクに格納されているプログラム)であってもよい。さらに、当該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ハードディスクのほかにCD−ROMやMO等の記憶媒体であってもよい。
<実施の形態5>
本実施の形態に係る発電計画作成装置100の構成は、図1に示す構成図と同じである。本実施の形態に係る設定データ6は、実施の形態1で説明した設定データ6の内容に加えて、少なくとも蓄電池の情報を含む。本実施の形態を実現するために必要な装置は、例えば図2と同様であり、本実施の形態における全体の処理フローは、実施の形態1と同様に図3で表される。
図3に示すフロー図では、データ入力処理部7がデータ入力処理S1を実行し、例えば入力装置21から入力された蓄電池の情報を含む設定データ6を読み込み、当該読み込んだ設定データ6を主記憶装置24上に展開する。あるいは、データ入力処理S1では、補助記憶装置25上に保存されているデータの中から、入力装置21によって指定されたものを読み込み、当該読み込んだものを主記憶装置24上に展開してもよい。あるいは、データ入力処理S1では、外部記憶装置27に保存されているデータの中から、入力装置21によって指定されたものを、ネットワーク26経由で読み込み、当該読み込んだものを主記憶装置上24に展開してもよい。
蓄電池の情報は、例えば、図49の蓄電池データ401が含まれる。また、実施の形態1で説明した起動停止処理部8では、実施の形態1と同様に火力発電機の計画を行う。本実施の形態に係る出力配分処理部9では、火力発電機に加えて、蓄電池の計画も行う。本実施の形態に係るデータ出力処理部10では、実施の形態1で説明した結果データ12に加えて、少なくとも蓄電池の充電電力のデータおよび蓄電池の放電電力のデータを含む。
図49の蓄電池データ401に示す充電電力最大、放電電力最大は、各蓄電池が充電可能な電力の最大、放電可能な電力の最大を表しており、次式(39)と(40)とで表される。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(39)と式(40)とでは、lが蓄電池の個別番号、BatCmaxが充電電力最大、BatDmaxが放電電力最大、BatCが充電電力、BatDが放電電力を表している。
図49の蓄電池データ401に示す容量最大は、蓄電池が蓄えることができる電力の最大の容量を表しており、次の式(41)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(41)では、BatVolが蓄電池の容量、BatVolmaxが容量最大を、表している。
充放電効率は、蓄電池に充電する場合の効率を表す。蓄電池は、充電と放電を繰り返すことにより、蓄える容量が変化し、BatVolは式(42)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(42)では、ChargeRateが蓄電池の充放電効率を表している。
本実施の形態では、需給バランス制約について、例えば実施の形態1で表した需給バランス制約の式が、式(43)で表される。
Figure 0005452714
なお、式(43)では、BATは、計画対象となる蓄電池の集合を表す。
運転予備力制約についても蓄電池を考慮することができ、例えば、実施の形態1の運転予備力制約の式は、次式(44)で表される。
Figure 0005452714
下げ代制約についても蓄電池を考慮することができ、例えば、実施の形態1の下げ代制約の式は、次式(45)で表される。
Figure 0005452714
短時間調整容量制約についても蓄電池を考慮できるため、例えば、実施の形態1の短時間調整容量制約は、次の式(46)と式(47)とで表される。
Figure 0005452714
Figure 0005452714
なお、式(46)および式(47)では、BatRateは、充放電電力変化速度を表す。
本実施の形態における起動停止処理部8は、起動停止処理S2を実行する。しかし、運転予備力制約と下げ代制約、短時間調整容量制約が、それぞれ式(44)乃至式(47)で置き換えられる。
次に、本実施の形態における出力配分処理部9は、前記起動停止処理部8で作成した起動停止状態をもとに、各発電機の出力を決定するため出力配分処理S3を実行する。しかし、運転予備力制約と下げ代制約、短時間調整容量制約が、それぞれ式(44)乃至式(47)で置き換えられる。
以上の出力配分処理S3により、計画単位時間の制約(少なくとも、需給バランス制約、運転予備力制約、下げ代制約)を考慮し、かつ、短時間調整容量制約を考慮して、コストを最小化する出力配分を行うことができる。
次に、図3に示すフロー図では、データ出力処理部10が、前記出力配分処理9の結果をもとに、データ出力処理S4を実行する。データ出力処理S4が対象とする結果データ12は、少なくとも実施の形態1で表した発電計画結果データ11を含む。また、結果データ12には、少なくとも実施の形態1で表した各発電機の計画単位時間ごとの起動停止状態と出力、短時間調整力を含み、加えて蓄電池の計画時間単位ごとの充電電力、放電電力、短時間調整力をも含む。
データ出力処理S4は、例えば出力装置28(例えばディスプレイ)を用いて、主記憶装置24から読み込んだ結果データ12を、ユーザに対して表示する。あるいは、データ出力処理S4は、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、補助記憶装置25に保存してもよい。あるいは、データ出力処理S4は、結果データ12を、例えばCSV形式で保存された電子ファイルとして、ネットワーク26経由で外部記憶装置27に保存してもよい。
本実施の形態に係る発電計画作成装置では、実施の形態1に加えて、蓄電池を導入した場合でもそれぞれの短時間調整力を扱うことができ、当該蓄電池の充電電力・放電電力を考慮している。したがって、蓄電池による短時間の出力変動に対する追従性を考慮しており、実際に発電機運用に適用可能な起動停止状態、出力を計画することができる。
本実施の形態に係る発電計画作成装置では、図3に示すフロー図を用いて発電計画を作成する装置について説明した。しかしながら、本発明はこれに限らず、図3に示すフロー図の各処理の実行手段として、コンピュータを機能させるためのプログラムであってもよい。また、本発明は、当該プログラムを記憶する記録媒体(例えば、ハードディスクに格納されているプログラム)であってもよい。さらに、当該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ハードディスクのほかにCD−ROMやMO等の記憶媒体であってもよい。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 計画条件データ、2 発電機データ、3 需要データ、4 予備力関連データ、5 短時間調整容量関連データ、6 設定データ、7 データ入力処理部、8 起動停止処理部、9 出力配分処理部、10 データ出力処理部、11 発電計画結果データ、12 結果データ、13 データ格納部、21 入力装置、22 コンピュータ、23 CPU、24 主記憶装置、25 補助記憶装置、26 ネットワーク、27 外部記憶装置、28 出力装置、31 火力発電機基本データ、32 火力発電機コストデータ、33 起動パターン、34 停止パターン、35 最小停止時間、36 最小運転時間、37 短時間調整力(増加)、38 短時間調整力(減少)、41 予測負荷データ、42 運転予備力データ、43 下げ代データ、44 予備力関連データイメージ、45 短時間調整容量データ、46 短時間調整容量関連データイメージ、51 停止条件確認時間イメージ、52 連続停止条件確認時間イメージ、61 状態遷移検討イメージ、71 起動停止状態イメージ、72 出力結果イメージ、73 運転予備力結果イメージ、74 下げ代結果イメージ、75 短時間調整力(増加)結果イメージ、76 短時間調整力(減少)結果イメージ、77 従来起動停止状態イメージ、78 従来出力結果イメージ、79 従来短時間調整力(増加)結果イメージ、80 従来短時間調整力(減少)結果イメージ、100,200 発電計画作成装置、101 火力発電機基本データ(ゾーン対応)、102 火力発電機ゾーンデータ、103 ゾーンイメージ、104 短時間調整力(増加・ゾーン考慮)、105 短時間調整力(減少・ゾーン考慮)、201 揚水計画処理部、221 揚水発電機データ、301 分散電源基本データ、302 出力推定スケジュール、303 出力推定偏差データ、304 出力推定短時間偏差データ、401 蓄電池データ。

Claims (8)

  1. 計画単位時間毎の発電機の発電計画を作成する発電計画作成装置であって、
    前記発電機の出力変化速度を含む発電機データと、短時間調整容量データとを含む、設定データを入力するデータ入力処理部(7)と、
    前記データ入力処理部に入力された、前記発電機データに含まれる前記出力変化速度と、前記短時間調整容量データとを用いて、前記計画単位時間に対する前記発電機の起動停止状態を決定する起動停止処理部(8)と、
    前記起動停止処理部で決定された結果を、結果データとして出力するデータ出力処理部(10)とを、備えており、
    前記短時間調整容量データは、
    前記計画単位時間よりも短く、異なる時間の長さである前記短時間単位時間で考慮された、負荷変動を表すデータである、
    ことを特徴とする発電計画作成装置。
  2. 前記起動停止処理部において起動停止状態として起動と決定された前記発電機に対して、前記計画単位時間の出力を、前記出力変化速度と前記短時間調整容量データとを用いて、当該発電機の運転に必要なコストが最小となるように、決定する出力配分処理部(9)を、さらに備え、
    前記データ出力処理部は、
    前記出力配分処理部で決定された結果をも、結果データとして出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発電計画作成装置。
  3. 前記起動停止処理部は、
    (A)少なくとも需給バランス、運転予備力制約および下げ代制約を含む第一の制約を満たす、前記発電機の停止可否を判定する起動停止基本条件判定処理と、
    (B)前記短時間調整容量データから得られる第二の制約を満たす、前記発電機の停止可否を判定する短時間調整力条件判定処理と、
    (C)前記起動停止条件判定処理の判定結果と前記短時間調整力条件判定処理の判定結果とを利用した、動的計画法により、当該発電機の運転に必要なコストが最小となる所定の解を求める修正計画候補策定処理とを、実施する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発電計画作成装置。
  4. 前記起動停止処理部は、
    直前の前記(C)の前記所定の解を考慮して、前記(A)乃至(C)を繰り返し実施し、当該繰り返し実施の結果、最もコストが低い前記所定の解を、前記計画単位時間に対する前記発電機の起動停止状態として、決定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の発電計画作成装置。
  5. 前記発電機は、
    当該発電機の最大出力から最小出力までの範囲において小電力範囲として区分されたものであり、当該発電機の特性によって決定される、複数のゾーンを有しており、
    前記データ入力処理部は、
    前記ゾーンに関するゾーンデータを含む前記設定データを入力し、
    前記出力配分処理部は、
    前記前記短時間調整容量データと前記ゾーンデータとを用いて、前記短時間単位時間における出力変化が同じ前記ゾーン内で納まる、前記計画単位時間の出力を決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の発電計画作成装置。
  6. 前記データ入力処理部は、
    火力発電機を対象とした前記設定データと、揚水発電機を対象とした前記設定データとを、少なくとも入力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発電計画作成装置。
  7. 前記データ入力処理部は、
    火力発電機を対象とした前記設定データと、太陽光発電機と風力発電を含む自然エネルギーによる分散電源の出力推定スケジュールデータと、出力変動を表す出力推定短時間偏差データとを入力し、
    前記起動停止処理部は、
    前記短時間調整容量データに加えて前記出力推定短時間偏差データを考慮して、前記計画単位時間に対する前記発電機の起動停止状態を決定し、
    前記出力配分処理部は、
    前記計画単位時間の出力を、前記短時間調整容量データに加えて前記出力推定短時間偏差データを考慮して、当該発電機の運転に必要なコストが最小となるように、前記前記計画単位時間の出力を決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の発電計画作成装置。
  8. 前記データ入力処理部は、
    火力発電機を対象とした前記設定データと、蓄電池を対象とした蓄電池データとを入力し、
    前記起動停止処理部は、
    前記短時間調整容量データを考慮して、前記計画単位時間に対する前記発電機の起動停止状態を決定し、
    前記出力配分処理部は、
    前記計画単位時間の前記発電機の出力と前記蓄電池の充電電力および放電電力とを、前記短時間調整容量データを考慮して、当該発電機の運転に必要なコストが最小となるように、前記前記計画単位時間の出力を決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の発電計画作成装置。
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