JPH09252542A - 発電機出力の決定方法及び装置 - Google Patents

発電機出力の決定方法及び装置

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JPH09252542A
JPH09252542A JP8059481A JP5948196A JPH09252542A JP H09252542 A JPH09252542 A JP H09252542A JP 8059481 A JP8059481 A JP 8059481A JP 5948196 A JP5948196 A JP 5948196A JP H09252542 A JPH09252542 A JP H09252542A
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Shizuka Nakamura
静香 中村
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 系統の総需要が急速に変化する時間帯におい
ても総需要の変化に発電機の出力値の変化が追従できか
つ最も経済的な各発電機の出力値を決定する方法及び装
置を提供する。 【解決手段】 各発電機iのHj 時間継続可能な出力変
化速度の最大値Uijと最小値Dijとを導入し、「全ての
jに関し、Uijのiに関する総和が電力系統の要求する
総需要変化速度の最大値Vj よりも大きく、Dijのiに
関する総和が電力系統の要求する総需要変化速度の最小
値Ej よりも小さくならなければならない」という制約
の下で、発電機の燃料コストを最小化する可能解を凸名
空間に対する最適化手法を用いて解くことにより、総需
要が急速に変化する時間帯においても総需要の変化に発
電機の出力値の変化が追従でき、かつ、最も経済的にな
るよう各発電機の出力値を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力系統におけ
る各発電機の出力値を経済的に決定するための発電機出
力の決定方法及び装置に関するものてある。
【0002】
【従来の技術】系統の要求する総需要を満たす最も経済
的な各発電機の出力値の決定方法としては、「等増分燃
料費の法則」を用いる方法が広く知られている。この方
法は、各発電機の出力値の総和が総需要を満たし、か
つ、各発電機の出力を1単位増加させるために必要とな
る燃料費の増加分が各発電機に関して等しくなるよう
に、各発電機の出力値を決定しようとする方法であり、
例えば、関根泰次著「電力系統工学」(昭和51年6月
20日発行、電気書院)のp107〜p112にその詳
細を見ることがてきる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例による
発電機の出力値決定方法では、総需要の時間的変化並び
に発電機出力値の変化可能速度に関する考慮がまったく
行われていないため、総需要が急速に変化する時間帯に
おいては総需要の変化に発電機の出力値の変化が追い付
けなくなるという間題があった。
【0004】この発明は上述した従来例に係る間題点を
解決するためになされたものであり、総需要が急速に変
化する時間帯においても総需要の変化に発電機の出力値
の変化が追従でき、かつ、最も経済的な各発電機の出力
値を決定することができる発電機出力の決定方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る発電機出
力の決定方法は、系統の要求する総需要を満たすための
各発電機の出力値を決定する発電機出力の決定方法にお
いて、各発電機の一定時間継続可能な出力変化速度の最
大値の総和が系統の要求する総需要変化速度の最大値よ
り大きく、かつ、各発電機の一定時間継続可能な出力変
化速度の最小値の総和が系統の要求する総需要変化速度
の最小値より小さくなるように発電機出力の決定問題を
定式化し、安い発電コストを与える可能解を凸な空間に
対する最適化手法を用いて求めることにより、各発電機
の出力を決定することを特徴とするものである。
【0006】また、各発電機iの一定時間Hj 継続可能
な出力変化速度の最大値Uijのiに関する総和が系統の
要求する総需要変化速度の最大値Vj より大きく、か
つ、各発電機iの一定時間Hj 継続可能な出力変化速度
の最小値Dijのiに関する総和が系統の要求する総需要
変化速度の最小値Ej より小さくなるように発電機出力
の決定問題を定式化し、全ての継続可能な要求時間jに
関して成立させることを特徴とするものである。
【0007】また、上記最大値Vj と上記最小値Ej
を、それぞれその時点の時刻とその時点の総需要とによ
り変更して行くことを特徴とするものである。
【0008】また、上記最大値Vj と上記最小値Ej
を、それぞれその時点の総需要とその時点におけるその
時点以降に対する総需要想定値とにより変更して行くこ
とを特徴とするものである。
【0009】また、上記凸な空間に対する最適化手法と
して、内点法による最適化手法を用いて各発電機の出力
を決定することを特徴とするものである。
【0010】また、この発明に係る発電機出力の決定装
置は、系統における各発電機の出力を計測する発電出力
計測手段と、系統におけるブランチの潮流を計測する潮
流計測手段と、系統における開閉器の開閉情報を得る開
閉情報検出手段と、これら計測手段及び検出手段からの
出力に基づいて、各発電機の一定時間継続可能な出力変
化速度の最大値の総和が系統の要求する総需要変化速度
の最大値より大きく、かつ、各発電機の一定時間継続可
能な出力変化速度の最小値の総和が系統の要求する総需
要変化速度の最小値より小さくなるように定式化し、安
い発電コストを与える可能解を凸な空間に対する最適化
手法を用いて求めることにより、各発電機の発電指令値
を演算して出力する演算処理手段とを備えたものであ
る。
【0011】さらに、上記演算処理手段は、上記発電出
力計測手段からの発電計測値に基づいて総需要を算出す
る総需要算出手段と、時刻情報と上記総需要算出手段か
らの出力を入力して系統の要求する総需要変化速度の最
大値Vj と最小値Ej をそれぞれその時点の時刻とその
時点の総需要とに基づいて決定する決定手段と、上記開
閉情報検出手段からの開閉情報に基づいてブランチ潮流
感度行列を作成するブランチ潮流感度行列作成手段と、
上記潮流計測手段からの潮流計測値、上記ブランチ潮流
感度行列、上記最大値Vj 及び最小値Ej に基づいて各
発電機の発電指令値を演算して出力する発電指令値算出
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この実施の形態1では、系統の要求する
総需要を満たすための各発電機の出力値を決定する発電
機出力の決定方法について述べる。すなわち、実施の形
態1に係る発電機出力の決定方法では、各発電機iのH
j時間継続可能な出力変化速度の最大値Uijと最小値D
ijとを導入し、全ての継続可能な要求時間jに関し、最
大値Uijのiに関する総和が電力系統の要求する総需要
変化速度の最大値Vj よりも大きく、最小値Dijのiに
関する総和が電力系統の要求する総需要変化速度の最小
値Ej よりも小さくなるように、各発電機の出力値を決
定することにより、総需要の急速な変化にも対応可能な
発電機出力の決定するものである。
【0013】以下、上述した発電機出力の決定方法で導
入した上記最大値Uijと上記最小値Dijとを用いて発電
機出力の決定間題を定式化する一例を示す。まず、発電
機出力の決定間題を定式化する際、目的関数と制約条件
は次のようにして与えられる。 ただし、Ci:発電機iの燃料コストを与える関数 Pi:発電機iの出力(最小コストを与える値を決定し
たい変数) Pimax:発電機iの出力上限値 Pimin:発電機iの出力下限値 L:総需要 Uij:発電機iのHj 時間継続可能な出力変化速度の最
大値を与える関数(図1参照) Dij:発電機iのHj 時間継続可能な出力変化速度の最
小値を与える関数(図2参照) V:系統が要求する総需要変化速度の最大値 E:系統が要求する総需要変化速度の最小値 Hj:出力変化速度継続要求時間j j:短時間要求・長時間要求等の種別を示す添字(添字
jを持つ制約式は全てのjに関し同時に満たされること
が求められる) T:時刻 Bmax,Bmin:ブランチ(送電線、変圧器等)の潮流上
下限値ベクトル F:ブランチ潮流の0次項ベクトル A:ブランチ潮流感度行列 P:発電機出力値ベクトル Gik:発電機iの排出ガスkの排出量を与える関数 Rk:排出ガスkに関する環境制約値 Σ:iに関する総和を示す
【0014】ここで、発電機iのHj 時間継続可能な出
力変化速度の最大値を与える関数Uijは、図1に示す特
性を示し、また、発電機iのHj 時間継続可能な出力変
化速度の最小値を与える関数Dijは、図2に示す特性を
示す。また、一般的に、既知のごとく、発電機iの燃料
コストを与える関数Ci 、発電機iの排出ガスkの排出
量を与える関数Gikは、例えば関数Ci が Ci=αi・Pi 2+βi・Pi+γi で表されるように、変数Pi の2次式で表現され、2次
の項の係数は小さな正の値を持っている(例えば、関根
泰次著「電力系統工学」(昭和51年6月20日発行、
電気書院)のp103〜p106参照)。
【0015】このように間題を定式化すると、ある発電
コストよりも安い発電コストを与える可能解(全ての制
約条件を満たす解)の存在範囲は、凸な空間(X1とX
2が共に可能解の時、1>δ>0を満たすδに対し、δ
・X1+(1−δ)・X2も常に可能解となる)を構成
することとなる。
【0016】ここで、上記可能解の存在範囲が凸な空間
を構成することを証明する。すなわち、発電機出力の決
定間題の制約面と評価関数面で囲まれた空間が凸になる
ことを証明すればよく、説明を簡単化するため、(a)
潮流制約としての線形制約、(b)出力変化速度制約、
(c)発電機の燃料コストを与える関数Cの評価関数値
制約がそれぞれ凸な空間を構成することを示せば、結果
として全体が凸な空間を構成していることを証明でき
る。これら制約がそれぞれ凸な空間を構成することの証
明は次のようにしてなされる。
【0017】 (a)潮流制約としての線形制約 at1<b at2<b (ここで、atはベクトルaの転置、bはスカラ量を示す) であるとき、 at[δx1+(1−δ)x2]=δat1+(1−δ)at2 <δb+(1−δ)b (∵δ>0、1−δ>0) よって、at[δx1+(1−δ)x2]<b (証明終わり)
【0018】 (b)出力変化速度制約 ΣUij(xi1)>Vj ΣUij(xi2)>Vj であるとき、 ΣUij[δxi1+(1−δ)xi2] ≧Σ[δUij(xi1)+(1−δ)U(xi2)] (∵Uij(xi)は上に凸) よって、ΣUij[δxi1+(1−δ)xi2]>δVj+(1−δ)Vj (∵δ>0、1−δ>0) よって、ΣUij[δxi1+(1−δ)xi2]>Vj (証明終わり、Dijに関しても同様)
【0019】 (c)評価関数値制約 Σ(αii1 2+βii1+γi)<C Σ(αii2 2+βii2+γi)<C であるとき、 Σ{αi[δxi1+(1−δ)xi22 +βi[δxi1+(1−δ)xi2]+γi} =Σ{αi[δ2i1 2+2δ(1−δ)xi1i2+(1−δ)2i2 2]} +Σ{βi[δxi1+(1−δ)xi2]}+Σγi =δΣ(αii1 2+βii1+γi) +(1−δ)Σ(αii2 2+βii2+γi) +Σ[αiδ2i1 2−αiδxi1 2+αi(1−δ)2i2 2 −αi(1−δ)xi2 2+2αiδ(1−δ)xi1i2] =δΣ(αii1 2+βii1+γi) +(1−δ)Σ(αii2 2+βii2+γi) +δ(1−δ)Σαi(−xi1 2+2xi1i2−xi2 2) =δΣ(αii1 2+βii1+γi) +(1−δ)Σ(αii2 2+βii2+γi) −δ(1−δ)Σαi(xi1−xi22 <δC+(1−δ)C−δ(1−δ)Σαi(xi1−xi22 <C (∵δ>0、1−δ>0、αi>0) (証明終わり、排出量制約に関しても同様)
【0020】そして、このような凸な空間に対する最適
化手法の一つとして、内点法が知られている(例えば、
吉瀬:凸計画間題に対する最適化手法−内点法と解析的
中心;システム制御情報学会論文誌,Vol.38,N
o.3,pp‐155−160,1994)。
【0021】この実施の形態1では、系統の要求する総
需要を満たすための各発電機の出力値を決定する発電機
出力の決定方法において、各発電機の一定時間継続可能
な出力変化速度の最大値の総和が系統の要求する総需要
変化速度の最大値より大きく、かつ、各発電機の一定時
間継続可能な出力変化速度の最小値の総和が系統の要求
する総需要変化速度の最小値より小さくなるように定式
化し、安い発電コストを与える可能解を凸な空間に対す
る最適化手法を用いて求めることにより、各発電機の出
力を決定するようにし、凸な空間に対する最適化手法の
一つとして、内点法を採用する。
【0022】図3に示す処理フローは、内点法による最
適化の一実施例を示している。このフローでは、 S1:現在状態が可能解となるように現在状態を初期設
定する。 S2:現在状態のコストを求め、このコストを上限コス
トとする。 S3:上限コストよりも小さなコストを持つ可能解が存
在する空間内の一点を何等かの方法で求める。 S4:上記S3で求めた点を現在状態とし、S2ヘ移行
する。 という処理フローに従ってS2〜S4を繰り返し、徐々
に上限コストを下げて行くことにより可能解の存在でき
る空間を狭めて行き、ついには、現在状態を最適解に追
い込もうとするものである。
【0023】図3のS3の処理は例えば図4(a)に示
すフローチャートにしたがって行われる。 S10:求める点Xを現在状態における発電機出力値ベ
クトルPで初期設定する。 S11:点XをベクトルQm 方向(逆方向を含む)に移
動させた場合の点Xが上限コストよりも小さいコストを
持ち、かつ、可能解に留まる範囲を求め、その範囲内の
中点へ点Xを移動する。なお、上限コストは現在状態の
コストを求め、そのコストを上限コストとしている。ま
た、ベクトルQm としては、図4(b)に示すベクトル
を用いる。 S12:すべてのm(m=1、2、・・・、N、Nは発
電機台数)、つまりすべての発電機に対してS11の処
理を実行する。 S13:S11及びS12の処理を所定回数繰り返す。 S14:S13を経て得た点Xを図3のS3で求める点
とする。
【0024】上述したように、実施の形態1によれば、
発電機出力の決定間題の定式化と内点法を用いた処理フ
ローとにより、総需要が急速に変化する時間帯において
も総需要の変化に発電機の出力値の変化が追従でき、か
つ、最も経済的になるよう各発電機の出力値を決定する
ことができる。また、特に、すべての継続可能な要求時
間jに関して発電機出力の決定間題を定式化することに
より、幅広い時間帯に対して各発電機の出力変化速度が
系統の要求する総需要変化速度を満たすようになり、最
も経済的になるよう各発電機の出力値を決定することが
できる。
【0025】さらに、系統の要求する総需要変化速度の
最大値Vj と最小値Ej を、それぞれその時点の時刻T
とその時点の総需要Lとにより変更するようにしたの
で、最大値Vj と最小値Ej を時刻と総需要の関数とし
て取り扱うことにより、系統の要求する総需要変化速度
を適切に捕らえることができ、これに対応した発電機の
出力値の変化を追従させることができる。
【0026】さらにまた、凸な空間に対する最適化手法
の一例として、内点法による最適化手法を用いたので、
容易に各発電機の出力を決定することができる。
【0027】実施の形態2.上述した実施の形態1にお
ける発電機出力の決定間題の定式化においては、系統の
要求する総需要変化速度の最大値Vと最小値Eとを総需
要Lと時刻Tとにより与えると記述したが、これらは、
その時点の総需要とその時点におけるその時点以降に対
する総需要想定値とにより与えてもよい。未来の総需要
予測値を予め知ることができれば、最大値Vと最小値E
を時刻と総需要とにより求めることなしに、系統の要求
する総需要変化速度を求めることができ、その総需要の
変化に対応して発電機の出力値の変化を追従させること
ができる。
【0028】また、上述した実施の形態1では、凸な空
間に対する最適化手法として、内点法による最適化手法
を用いて各発電機の出力を決定したが、採用する内点法
としては、上述以外の方法を採用することもでき、さら
に、最適化間題の解法としては内点法以外の方法を採用
することもできる。また、Ci,Gikを折線で与える
こともでき、制約条件を追加あるいは削除することもで
きる。
【0029】実施の形態3.次に、この実施の形態3で
は、上述した発電機出力の決定方法を適用してなる装置
について述べる。図5は実施の形態3に係る発電機出力
の決定装置を示す構成図である。図5において、1は系
統における発電機群、2は系統における各発電機の出力
を計測する発電出力計測手段、3は系統における送電線
や変圧器等のブランチ、4は該ブランチの潮流を計測す
る潮流計測手段、5は系統における開閉器、6は該開閉
器の開閉情報を得る開閉情報検出手段、7はこれら計測
手段2、4及び検出手段6からの出力に基づいて、各発
電機の一定時間継続可能な出力変化速度の最大値の総和
が系統の要求する総需要変化速度の最大値より大きく、
かつ、各発電機の一定時間継続可能な出力変化速度の最
小値の総和が系統の要求する総需要変化速度の最小値よ
り小さくなるように定式化し、安い発電コストを与える
可能解を凸な空間に対する最適化手法を用いて求めるこ
とにより、各発電機の発電指令値を演算して出力する演
算処理手段である。
【0030】ここで、上記演算処理手段7は、上記発電
出力計測手段2からの発電計測値Pi に基づいて総需要
Lを算出する総需要算出手段8と、時刻情報Tと上記総
需要算出手段8から出力される総需要Lを入力して系統
の要求する総需要変化速度の最大値Vj と最小値Ej
それぞれその時点の時刻とその時点の総需要とに基づい
て決定する決定手段9と、上記開閉情報検出手段6から
の開閉情報に基づいてブランチ潮流感度行列Aを作成す
るブランチ潮流感度行列作成手段10と、上記潮流計測
手段4からの潮流計測値F、上記ブランチ潮流感度行列
A、上記最大値Vj 及び最小値Ej に基づいて各発電機
の発電指令値Pi0を演算して出力する発電指令値算出手
段11とを備えている。
【0031】したがって、上記実施の形態3による発電
機出力の決定装置によれば、既存の計測手段2、4及び
検出手段6を利用し、演算処理手段7のみ構成すればよ
く、総需要が急速に変化する時間帯においても総需要の
変化に発電機の出力値の変化が追従でき、かつ、最も経
済的になるよう各発電機の出力値を決定することができ
る。
【0032】また、特に、演算処理手段7の構成として
は、総需要算出手段8と、最大値Vj と最小値Ej の決
定手段9と、ブランチ潮流感度行列作成手段10及び発
電指令値算出手段11とを備えればよく、比較的簡単な
構成で各発電機の出力値を決定することができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る発電機出
力の決定方法によれば、系統の要求する総需要を満たす
ための各発電機の出力値を決定する発電機出力の決定方
法において、各発電機の一定時間継続可能な出力変化速
度の最大値の総和が系統の要求する総需要変化速度の最
大値より大きく、かつ、各発電機の一定時間継続可能な
出力変化速度の最小値の総和が系統の要求する総需要変
化速度の最小値より小さくなるように発電機出力の決定
問題を定式化し、安い発電コストを与える可能解を凸な
空間に対する最適化手法を用いて求めるようにしたの
で、総需要が急速に変化する時間帯においても総需要の
変化に発電機の出力値の変化が追従でき、かつ、最も経
済的になるよう各発電機の出力値を決定することができ
る。
【0034】また、各発電機iの一定時間Hj 継続可能
な出力変化速度の最大値Uijのiに関する総和が系統の
要求する総需要変化速度の最大値Vj より大きく、か
つ、各発電機iの一定時間Hj 継続可能な出力変化速度
の最小値Dijのiに関する総和が系統の要求する総需要
変化速度の最小値Ej より小さくなるように発電機出力
の決定問題を定式化し、全ての継続可能な要求時間jに
関して成立させるようにしたので、幅広い時間帯に対し
て各発電機の出力変化速度が系統の要求する総需要変化
速度を満たすようにすることができる。
【0035】また、上記最大値Vj と上記最小値Ej
を、それぞれその時点の時刻とその時点の総需要とによ
り変更して行くようにしたので、最大値Vj と最小値E
j を時刻と総需要の関数として取り扱うことにより、系
統の要求する総需要変化速度を適切に捕らえることがで
き、これに対応した発電機の出力値の変化を追従させる
ことができる。
【0036】また、上記最大値Vj と上記最小値Ej
を、それぞれその時点の総需要とその時点におけるその
時点以降に対する総需要想定値とにより変更して行くよ
うにしたので、未来の総需要予測値を予め知ることがで
きれば、上記最大値Vj と上記最小値Ej を時刻と総需
要とにより求めることなしに、系統の要求する総需要変
化速度を求めることができ、その総需要の変化に対応し
て発電機の出力値の変化を追従させることができる。
【0037】また、上記凸な空間に対する最適化手法と
して、内点法による最適化手法を用いて各発電機の出力
を決定するようにしたので、容易に各発電機の出力を決
定することができる。
【0038】また、この発明に係る発電機出力の決定装
置によれば、系統における各発電機の出力を計測する発
電出力計測手段と、系統におけるブランチの潮流を計測
する潮流計測手段と、系統における開閉器の開閉情報を
得る開閉情報検出手段と、これら計測手段及び検出手段
からの出力に基づいて、各発電機の一定時間継続可能な
出力変化速度の最大値の総和が系統の要求する総需要変
化速度の最大値より大きく、かつ、各発電機の一定時間
継続可能な出力変化速度の最小値の総和が系統の要求す
る総需要変化速度の最小値より小さくなるように定式化
し、安い発電コストを与える可能解を凸な空間に対する
最適化手法を用いて求めることにより、各発電機の発電
指令値を演算して出力する演算処理手段とを備えたの
で、既存の計測手段及び検出手段を利用し、演算処理手
段のみ構成すればよく、総需要が急速に変化する時間帯
においても総需要の変化に発電機の出力値の変化が追従
でき、かつ、最も経済的になるよう各発電機の出力値を
簡単に決定することができる。
【0039】また、特に、演算処理手段の構成として
は、総需要算出手段と、最大値Vj と最小値Ej の決定
手段と、ブランチ潮流感度行列作成手段及び発電指令値
算出手段とを備えればよく、比較的簡単な構成で各発電
機の出力値を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に用いる発電機iのHj時間継続可
能な出力変化速度の最大値を与える関数の特性図であ
る。
【図2】 この発明に用いる発電機iのHj時間継続可
能な出力変化速度の最小値を与える関数の特性図であ
る。
【図3】 この発明に係る発電機出力の決定方法を説明
する内点法による最適化の一例を示す処理フローチャー
トである。
【図4】 図3のS3の処理例を示すフローチャートで
ある。
【図5】 この発明に係る発電機出力の決定装置を示す
構成図である。
【符号の説明】
2 発電出力計測手段、4 潮流計測手段、6 開閉情
報検出手段、7 演算処理手段、8 総需要算出手段、
9 最大値Vj と最小値Ej の決定手段、10 ブラン
チ潮流感度行列作成手段、11 発電指令値算出手段。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系統の要求する総需要を満たすための各
    発電機の出力値を決定する発電機出力の決定方法におい
    て、各発電機の一定時間継続可能な出力変化速度の最大
    値の総和が系統の要求する総需要変化速度の最大値より
    大きく、かつ、各発電機の一定時間継続可能な出力変化
    速度の最小値の総和が系統の要求する総需要変化速度の
    最小値より小さくなるように発電機出力の決定問題を定
    式化し、安い発電コストを与える可能解を凸な空間に対
    する最適化手法を用いて求めることにより、各発電機の
    出力を決定することを特徴とする発電機出力の決定方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発電機出力の決定方法に
    おいて、各発電機iの一定時間Hj 継続可能な出力変化
    速度の最大値Uijのiに関する総和が系統の要求する総
    需要変化速度の最大値Vj より大きく、かつ、各発電機
    iの一定時間Hj 継続可能な出力変化速度の最小値Dij
    のiに関する総和が系統の要求する総需要変化速度の最
    小値Ej より小さくなるように発電機出力の決定問題を
    定式化し、全ての継続可能な要求時間jに関して成立さ
    せることを特徴とする発電機出力の決定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発電機出力の決定方法に
    おいて、上記最大値Vj と上記最小値Ej を、それぞれ
    その時点の時刻とその時点の総需要とにより変更して行
    くことを特徴とする発電機出力の決定方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の発電機出力の決定方法に
    おいて、上記最大値Vj と上記最小値Ej を、それぞれ
    その時点の総需要とその時点におけるその時点以降に対
    する総需要想定値とにより変更して行くことを特徴とす
    る発電機出力の決定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の発
    電機出力の決定方法において、上記凸な空間に対する最
    適化手法として、内点法による最適化手法を用いて各発
    電機の出力を決定することを特徴とする発電機出力の決
    定方法。
  6. 【請求項6】 系統における各発電機の出力を計測する
    発電出力計測手段と、系統におけるブランチの潮流を計
    測する潮流計測手段と、系統における開閉器の開閉情報
    を得る開閉情報検出手段と、これら計測手段及び検出手
    段からの出力に基づいて、各発電機の一定時間継続可能
    な出力変化速度の最大値の総和が系統の要求する総需要
    変化速度の最大値より大きく、かつ、各発電機の一定時
    間継続可能な出力変化速度の最小値の総和が系統の要求
    する総需要変化速度の最小値より小さくなるように定式
    化し、安い発電コストを与える可能解を凸な空間に対す
    る最適化手法を用いて求めることにより、各発電機の発
    電指令値を演算して出力する演算処理手段とを備えた発
    電機出力の決定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の発電機出力の決定装置に
    おいて、上記演算処理手段は、上記発電出力計測手段か
    らの発電計測値に基づいて総需要を算出する総需要算出
    手段と、時刻情報と上記総需要算出手段からの出力を入
    力して系統の要求する総需要変化速度の最大値Vj と最
    小値Ej をそれぞれその時点の時刻とその時点の総需要
    とに基づいて決定する決定手段と、上記開閉情報検出手
    段からの開閉情報に基づいてブランチ潮流感度行列を作
    成するブランチ潮流感度行列作成手段と、上記潮流計測
    手段からの潮流計測値、上記ブランチ潮流感度行列、上
    記最大値Vj 及び最小値Ej に基づいて各発電機の発電
    指令値を演算して出力する発電指令値算出手段とを備え
    たことを特徴とする発電機出力の決定装置。
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