JPH05176463A - 経済負荷配分方法 - Google Patents

経済負荷配分方法

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JPH05176463A
JPH05176463A JP3354584A JP35458491A JPH05176463A JP H05176463 A JPH05176463 A JP H05176463A JP 3354584 A JP3354584 A JP 3354584A JP 35458491 A JP35458491 A JP 35458491A JP H05176463 A JPH05176463 A JP H05176463A
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JP
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JP3354584A
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Yoshikazu Fukuyama
良和 福山
Yoshiteru Ueki
芳照 植木
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の発電機間の経済負荷分担において、短
時間のうちに常に準最適解を求めるようにする。 【構成】 ホップフィールド型ニューラルネットのガウ
シアン・マシンにおけるエネルギー関数の自発的減少を
評価関数(コスト関数)の最小化と関連させ、発電量と
負荷量との需給バランス制約をエネルギー関数に写像
し、発電機の出力上下限制約をニューロンの入出力関数
に写像する(S1)。発電機の出力変化率制約と、発電
機の運用制約と、上記各制約及びステップS2により取
り込んだ一定時間先までの負荷予測データを用いて求め
た発電機の実行可能領域とを考慮し、ガウシアン・マシ
ンにより経済負荷計算を行なう(S3)。これにより、
各発電機について現在から単位時間先の出力指令値を求
める(S4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中央給電指令所におい
て、複数の発電機全体に割り振られた電力需要量に対
し、ニューラルネットワークを用いて最も経済的な負荷
配分を行なうための経済負荷配分方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】この種
の経済負荷配分問題は、最適化問題の一つとして知られ
ている。複数の発電機を対象として時々刻々変動する電
力需要量(負荷量)に対し、最適な経済負荷配分を求め
て発電機に指令を与えるいわゆる動的ELD(Econ
omicLoad Dispatching)は、オン
ライン制御であるため、制御用コンピュータ等を用いて
短時間で最適解を求めることが必要とされている。しか
るに、後述するような電力系統や発電機の各種制約を考
慮したうえの経済負荷配分の最適化は極めて複雑であ
り、これらの厳しい制約を考慮して短時間に最適解を求
める方法は従来存在しなかった。このため、従来では一
部の制約を考慮した自動化を行ない、この制約を逸脱す
る時間帯については、運転員が経験的知識に基づいて手
動操作するような動的ELDも研究されている。
【0003】また、経済負荷配分に必要な各種の制約を
考慮して最適化を行なうためには、非線形計画法を用い
る必要があるが、この方法によると一般に詳細解を得る
ことができるものの、演算に通常、長時間を要し、その
うえ場合によっては解が得られないおそれもある。
【0004】一方、わが国では、近年原子力発電所の増
加に伴って需給調整に対する火力発電機の責務が増大し
ている。また、負荷の朝の立ち上がりや昼の落ち込みに
代表される大きな負荷変動特性を考慮した、火力系によ
る動的ELDが不可欠になってきており、発電機の需給
バランス制約、出力上下限制約、出力変化率制約、運用
制約等を考慮した動的ELDの実現が要請されている。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、短時間のうちに
常に準最適解が求められるようにすると共に、制御用コ
ンピュータの負荷軽減を可能にした経済負荷配分方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、変動する負荷量に対して複数台の発電機
により電力を供給するに際し、発電機間の最も経済的な
負荷配分を行なうための経済負荷配分方法において、図
1に示すように、ホップフィールド型ニューラルネット
ワークのガウシアン・マシンにおけるエネルギー関数の
自発的減少を発電コストに関する評価関数の最小化と関
連させ、発電量と負荷量との均衡を要する需給バランス
制約を前記エネルギー関数に写像すると共に、発電機の
出力上下限制約をニューロンの入出力関数に写像し(ス
テップS1)、かつ、発電機の出力変化率制約と、所定
時間先の出力が現在出力から到達可能な値であることを
要する発電機の運用制約と、上記各制約及びステップS
2により取り込んだ一定時間先までの負荷予測データを
用いて求めた、各発電機が上記一定時間先までの単位時
間間隔ごとに運転可能な実行可能領域とを考慮して、前
記ガウシアン・マシンによる経済負荷計算を行ない(同
S3)、各発電機について現在から前記単位時間先の出
力指令値をそれぞれ求める(同S4)ものである。
【0007】
【作用】本発明は、エネルギー関数の自発的な減少を評
価関数(目的関数)の減少に置き換えれば、ホップフィ
ールド型ニューラルネットワークを動的ELDのような
最適化問題に適用できることに着目してなされたもので
あり、経済負荷配分問題をホップフィールド型ニューラ
ルネットワークにおけるエネルギー関数と入出力関数と
に写像し、エネルギー関数の減少過程を評価関数つまり
コスト関数の最小化に関連させて最適化問題を解き、発
電機間の最も経済的な負荷配分を行なうものである。こ
の際、確率的なネットワークであるガウシアン・マシン
を用いることにより、局所最適解への落込み(収束)を
防止している。
【0008】ここで、ホップフィールド型ニューラルネ
ットワークを動的ELDに適用するにあたっては、以下
のような問題がある。 局所最適解への収束問題 有効な初期値の与え方 ニューラルネットワークの各種パラメータの与え方
【0009】本発明では、これらの問題を解消するべ
く、ホップフィールドモデルに確率的なノイズ及びシミ
ュレーテッドアニーリングの技術を加えて局所最適解へ
の落込みを抑えたガウシアン・マシンを用いており、E
LD問題に対して最適値に近い初期値を与えられる制御
方法を使用することとも相俟って上記,の問題を回
避している。また、動的ELDでは負荷予測が可能であ
り、これによりの問題を事前にある程度回避すること
が可能である。更に、前述の各種制約を考慮し、グロー
バルな最適解への収束を導くため、制約を扱う際に発見
的な方法も用いている。
【0010】まず、ホップフィールド型ニューラルネッ
トワークは相互結合型であり、そのシステムの動特性
は、以下の数式1で記述される。なお、数式1におい
て、uiはニューロンの内部状態、Ti,jは各ニューロン
間のシナプス結合の重み、Vjはニューロンの出力、Ii
はニューロン固有のしきい値である。
【0011】
【数1】
【0012】また、ニューロンの出力は、一般に数式2
の入出力関数(シグモイド関数)で記述される。この数
式2において、μ0はシグモイド関数の立ち上がりを決
定する係数である。
【0013】
【数2】
【0014】ホップフィールドは、Ti,j=Tj,iなる条
件のもとで、以下の数式3のエネルギー関数が力学にお
けるリアプノフ関数になっていること、すなわち、数式
3に示すエネルギーEが自発的に減少することを示し
た。
【0015】
【数3】
【0016】このエネルギーEの自発的な減少を評価関
数(コスト関数)の最小化と関連させ、最適化問題を解
くことがホップフィールドモデルを用いた最適化の概念
である。また、このようなエネルギーEの導入により数
式4が成立するが、実際には、数式4を差分化して数式
5を得、その後、これを変形した数式6を用いる。
【0017】
【数4】
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】ガウシアン・マシンは、ホップフィールド
モデルの問題点である局所最適解(ローカルミニマム)
への収束を回避するために考えられた。また、ガウシア
ン・マシンは、今までのニューロンのモデルとして考え
てきたマカロック・ピッツ,ホップフィールド,ボルツ
マン・マシン等をすべてその特別な場合として包含して
しまうものであり、極めて一般的かつ強力なニューロン
モデルということができる。ガウシアン・マシンにおい
ては、システムの動特性を数式7により表現する。
【0021】
【数7】
【0022】数式7は、実質的に前記数式1にノイズ項
εを加えたもので、このノイズ項εは平均=0、標準偏
差sqrt(8/π)Tのガウス分布(正規分布)に従う。
ただし、ここでTは温度パラメータである。このノイズ
項εにより、エネルギーが増加する方向への移動も可能
となる。温度Tを用いたシミュレーテッドアニーリング
を用いることも併せて、局所最適解からの脱出が可能と
なる。なお、エネルギー関数Eの定式化等は、ホップフ
ィールドモデルと同様である。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。まず、は
じめに動的ELDの概要について述べる。発電機を対象
とする動的ELDにおいては、負荷の変動特性及び発電
機の出力変化率制約を考慮することが重要である。この
ためには、短期負荷予測に基づき、一定時間先までの負
荷に対する出力配分妥当性(需給不均衡量が最小かつ経
済的)を検討した後、発電機に対する次の出力指令値を
決定するという方法が信頼度の面からも有効である。従
って、本実施例では、単位時間として例えば5分の間隔
をおいた1時間先までの負荷(0分〜60分まで13負
荷帯)の予測データに対する全時間の配分妥当性を検討
した後、現在から5分先の発電機の出力指令値を決定す
る。このような制御方法を用いることにより、後に述べ
るように最適値に近い初期値を与えることが可能とな
る。
【0024】次いで、動的ELDの定式化につき説明す
る。発電機の発電コストはミル台数、バーナー本数等に
より、発電量に対しては非連続なものとなるが、一般的
には簡略化のため発電機出力の2次関数または区分線形
により近似する。ここでは、ニューラルネットワークと
の親和性を考慮し、発電機出力の2次関数による近似を
用いる。評価関数つまりコスト関数は数式8のとおりで
あり、1時間先までの全時間帯に対する各発電機の経済
負荷配分が評価関数となる。このうち、k=2(5分
先)の出力が次の時点の出力指令値となる。
【0025】
【数8】
【0026】なお、数式8において、mは考慮時間帯数
(この実施例では、m=13)、nは発電機台数、Pik
は発電機iの時間kにおける発電量、ai,bi,ci
iに対する各係数である。
【0027】また、動的ELDにおいては、前述した以
下の制約条件〜を満たす必要がある。 需給バランス制約 負荷に見合う電力を発電するため、以下の数式9に示す
ように、ある時間断面におけるすべての発電機の出力の
総和がその時間断面での負荷量に等しいという需給バラ
ンス制約が存在する。ここで、送電損失は簡略化のため
に無視するが、実際には、損失分を評価関数に含めるこ
とは可能である。なお、数式9において、Lkは時間k
における負荷量である。
【0028】
【数9】
【0029】発電機の出力上下限制約 発電機は、バーナー本数、ミル台数等によって発電でき
る出力範囲が限られているため、数式10に示すような
出力の上下限制約がある。なお、数式10において、P
min,iは発電機iの最低出力、Pmax,iは発電機iの最高
出力を示す。
【0030】
【数10】
【0031】発電機の出力変化率制約 発電機はボイラーの熱応力その他により、出力を急激に
変動させることができない。従って、単位時間において
変動可能な出力が以下の数式11のように定義されてお
り、これが出力変化率制約となる。なお、数式11にお
いてdPmax,iは発電機iの最大出力変化率を示す。
【0032】
【数11】
【0033】運用制約 各発電機は現在の出力があり、これは、変更することが
できない。従って、以後の発電機出力は、現在の出力か
ら到達可能な領域に限られるという制約があり、これは
数式12によって表すことができる。なお、数式12に
おいて、PGiは発電機iの現在の出力である。
【0034】
【数12】
【0035】上記制約〜及び1時間先までの負荷予
測データを用いることにより、各発電機が、各時間帯で
運転可能な実行可能領域の上限αmax及び下限αminを、
以下の逐次計算によって求めることができる。まず、k
=1については、上記運用制約を考えると各発電機の出
力の上下限は数式13のようになる。
【0036】
【数13】
【0037】これ以外の時間帯(k=2〜13)につい
ては、数式15、数式16を前提として数式14による
逐次計算により出力の上限を求めることができる。
【0038】
【数14】
【0039】
【数15】
【0040】
【数16】
【0041】なお、出力の下限αik,minについては、上
記各数式の各変数のminとmax及び−dPmaxとd
maxを置き換えることで同様に計算することができ
る。ここで、実行可能領域は、負荷量に対する発電機固
有の性能を考え、最大の効率で負荷の変動に対応できる
かどうかを示している。従って、実行可能領域の上下限
値が逆転し、次の数式17の状態になる場合には、逆転
している分Δαik=αik,max−αik,minをLkから差し
引いた分を新しいLkとする。そして、Δαikはこの時
点の既にわかっているミスマッチ分として登録する。こ
の実行可能領域を、発電機出力の制約として追加する。
【0042】
【数17】
【0043】次に、ホップフィールド型ニューラルネッ
トワークを用いた動的ELDの定式化について述べる。
基本的には、上述のELD問題を数式3のエネルギー関
数の形に変形させることにより、ニューラルネットワー
ク上にELD問題を定義する。
【0044】まず、評価関数と各種制約の扱い方ついて
説明する。 評価関数と需給バランス制約 評価関数及び需給バランスをエネルギー関数によって考
慮する。評価関数はそのまま用いるが、需給バランス制
約については、エネルギー関数に合わせて数式9を数式
18の右辺第2項のように変形する。なお、数式18に
おいて、A,Bは定数である。
【0045】
【数18】
【0046】数式18に示すエネルギー関数Eを用いる
ことにより、ニューラルネットワークの重み係数の対称
性を保つことが可能である。また、対角項については負
となっており、連続型の問題となる動的ELDに対して
は、これにより局所解への収束が保証される。
【0047】発電機の出力上下限制約 ここでは、シグモイド関数を改良する方法を用いて、数
式19を得る。
【0048】
【数19】
【0049】運用制約 運用制約は、現在時点を表わすニューロンの出力値を固
定することにより考慮する。 発電機の最大出力変化率制約と実行可能領域 変化率制約は、偏微分方程式におけるuの修正量Δuを
以下の数式を満たすように求めることで考慮する。すな
わち、数式2及び数式11より数式20、数式21を
得、また、k+1からの制約も考慮して数式22を得
る。
【0050】
【数20】
【0051】
【数21】
【0052】
【数22】
【0053】次に、数式14で求めた実行可能領域を、
数式22と同様にuの制約とし、数式23、数式24、
数式25を得る。
【0054】
【数23】
【0055】
【数24】
【0056】
【数25】
【0057】以上より、uikは、数式22〜25を考慮
し、修正されたuikは以下の数式26の範囲で求める。
なお、数式26におけるβik,min及びβik,maxは数式2
7、数式28によって表される。
【0058】
【数26】
【0059】
【数27】
【0060】
【数28】
【0061】かなり、厳しい負荷の場合には、βik,max
<βik,minとなることが考えられるが、この場合は、u
ikを強制的に数式29で示される値に設定する。
【0062】
【数29】
【0063】以上の各制約の取扱いと確率的なニューラ
ルネットワークの振る舞いとにより、徐々に実行可能な
最適解に近い解に収束することが可能となる。
【0064】次いで、各時間断面(単位時間の経過時点
すなわち5分ごと)におけるシミュレーション初期値の
与え方につき説明する。シミュレーションの各時間断面
におけるシミュレーション初期値は、図2に示すように
前回のELDによる予想指令値を一時間帯ずつシフトし
たものを用いることができる。従って、前回のk=2の
出力指令値が今回のk=1の値、すなわち運用制約とな
る。この方法によると、k=13の初期値はなくなる
が、k=13の時点のみ、k=12からの出力変化率制
約及び実行可能領域を考慮した等λ法により、初期値を
求める。
【0065】従って、k=13での等λ法に用いる出力
上下限値は以下のようになる。 上限値=min(Pi,12+dPmax,i,Pmax,i,α
max,13) 下限値=max(Pi,12−dPmax,i,Pmin,i,α
min,13) 実際には負荷予測誤差が含まれるが、負荷予測はかなり
正確に行なわれるため、上記の方法は、最適解にかなり
近い初期値を与えることができると考えられる。従っ
て、この初期値設定方法により局所最適値への落込みを
防ぎ、グローバルな最適解への収束可能性が高くなる。
【0066】次に、実際のシミュレーションの条件につ
き述べる。 発電機の仕様としては、実系統の発電機を縮約した以
下の表1に示す等価3機発電機系を用いた。
【0067】
【表1】
【0068】負荷パターンとしては、朝の立上がりか
ら昼の落込みを模擬した図3に示す2時間分のパターン
(パターン1,パターン2)を用いた。各シミュレーシ
ョンにおいては、現時点から1時間先までの負荷予測デ
ータを用いた。
【0069】シミュレーションの初期値として、シミ
ュレーションの初めでは、各パターンの0分から前60
分間に0分と同値の負荷が模擬的にあるものとして、シ
ミュレーションを開始した。この同値の負荷を用いるこ
とにより、出力変化率制約を考慮する必要はなくなる。
従って、需給バランスのみを考慮した等λ法により最適
解を求め、これをシミュレーション初期値とすることが
可能となる。
【0070】なお、このシミュレーションは、C言語を
用いてプログラミングを行ない、トランスピュータによ
り実行した。また、試行錯誤の結果、数式18、数式1
9において以下のパラメータを使用した。 A=0.1, B=1.0, μ0=5.0
【0071】動的ELDにおいては、負荷データにより
ニューラルネットワークが扱うべき問題が変化するが、
これまでの統計的なデータ及び負荷予測において手法が
適用される負荷が高精度で予測可能であり、事前に上記
パラメータを調整することができる。ここで述べた定式
化による動的ELDは2次計画法でも解くことが可能で
ある。実際には、2次計画法は実行に長時間を有するた
めオンラインの計算には向かないが、ここでは、2次計
画法による解を詳細解とし、本手法と2次計画法との結
果を比較するものとする。
【0072】シミュレーションの結果、図3のパターン
1については、本手法と詳細解である2次計画法の結果
は完全に一致した。図4〜図6に、図3のパターン2に
対する各発電機の出力指令値(5分先の指令値のみを集
めたもの)の推移を示す。ここで図4は1号機、図5は
2号機、図6は3号機についての特性であり、各図の特
性線において、実線はガウシアン・マシンを用いた本手
法によるもの、破線は2次計画法によるものである。
【0073】これらの図について定性的に説明すると、
全体的には一番経済的な3号機をなるべく使用するよう
になっている。また、1号機は不経済であるため、最初
からなるべく使用せず、負荷の落込みにおいては1号機
の最大限出力を下げるようにしている。また、3号機は
経済的であるため、最初からフルに使用し、負荷の落込
みも他の発電機だけで吸収するようになっている。出力
指令値を見ると、55分から75分の間は本手法による
方が2次計画法よりも若干不経済になっているが、需給
不均衡を起すことなく最適解に非常に近い準最適解を出
力している。また、その他の時間帯については完全に2
次計画法と一致していることがわかる。
【0074】なお、このシミュレーションにおいては、
1時間先までの負荷が各々の時間断面で異なっており、
毎回異なる問題を同じネットワークで解いていることに
なる。しかし、ここで示したように需給不均衡を起さな
い準最適解を出力しており、本手法の信頼性の高さが示
されたということができる。また、上記シミュレーショ
ンではトランスピュータ1台であったが、これを数台用
いて並列化するか、もしくは他の並列化手法を用いるこ
とによって高速に準最適解を出力することが可能であ
り、オンライン業務への適用を期待することができる。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ガウシア
ン・マシンを用いたホップフィールド型ニューラルネッ
トワークを動的ELDに適用し、種々の制約を考慮する
と共にエネルギー関数が自発的に減少していく過程を用
いて経済負荷配分を求めるようにしたため、制御用コン
ピュータ等に余り負担を掛けることなく、発電機間の最
も経済的な負荷配分の準最適解を常に短時間のうちに得
ることができる。また、確率的なネットワークであるガ
ウシアン・マシンを用いることにより、局所最適解への
落ち込みを防止することができ、高精度な負荷配分が可
能となる。更に、ハードウェアによる並列計算が可能で
あることから、高速な計算を必要とする電力系統のオン
ライン業務に本発明を適用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理過程を示すフローチャートであ
る。
【図2】各時間断面におけるシミュレーション初期値の
与え方を示す図である。
【図3】シミュレーションに用いた負荷パターンの説明
図である。
【図4】シミュレーション結果の説明図である。
【図5】シミュレーション結果の説明図である。
【図6】シミュレーション結果の説明図である。
【符号の説明】
S1,S2,S3,S4 ステップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変動する負荷量に対して複数台の発電機
    により電力を供給するに際し、発電機間の最も経済的な
    負荷配分を行なうための経済負荷配分方法において、 ホップフィールド型ニューラルネットワークのガウシア
    ン・マシンにおけるエネルギー関数の自発的減少を発電
    コストに関する評価関数の最小化と関連させ、発電量と
    負荷量との均衡を要する需給バランス制約を前記エネル
    ギー関数に写像すると共に、発電機の出力上下限制約を
    ニューロンの入出力関数に写像し、かつ、発電機の出力
    変化率制約と、所定時間先の出力が現在出力から到達可
    能な値であることを要する発電機の運用制約と、上記各
    制約及び一定時間先までの負荷予測データを用いて求め
    た、各発電機が上記一定時間先までの単位時間間隔ごと
    に運転可能な実行可能領域とを考慮して、前記ガウシア
    ン・マシンによる経済負荷計算を行ない、各発電機につ
    いて現在から前記単位時間先の出力指令値をそれぞれ求
    めることを特徴とする経済負荷配分方法。
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