JP5374792B2 - 排水性舗装の表層構造 - Google Patents
排水性舗装の表層構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5374792B2 JP5374792B2 JP2009299369A JP2009299369A JP5374792B2 JP 5374792 B2 JP5374792 B2 JP 5374792B2 JP 2009299369 A JP2009299369 A JP 2009299369A JP 2009299369 A JP2009299369 A JP 2009299369A JP 5374792 B2 JP5374792 B2 JP 5374792B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- surface layer
- base layer
- layer
- pavement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Cleaning Of Streets, Tracks, Or Beaches (AREA)
- Road Paving Structures (AREA)
Description
本明細書中では、説明の便宜上、融雪の用途に利用する事例を参考にして本発明を説明する。
表層側からみた耐圧支柱は表層を基層側に向けて固定するアンカーに見立てることができ、表層と基層を機械的に連結し両者を一体化することができる。
基層1の表面には、あらかじめ遮水性のあるアスファルト乳剤や水性樹脂エマルジョンを散布しておくのが一般的である。
吸水シートの材料として、他に編布を使用することもできる。5号砕石のような骨材の大きなものでは、空隙の形態が6号砕石のものとは異なり、ロープから編成した網状の編布を使用できる場合もある。
こうして形成された耐圧支柱の部分4a(以下、単に耐圧支柱という)とそれらの中間の部分4bはラーメン構造を形作っている。図示の例では、開口は円形をしているが必ずしもこの円形に限定されるわけではない。用途によっては、楕円形や長穴形を採用できる場合もある。
図4の例では、縦と横に隣接する開口3は中心点を結ぶ直線が千鳥状になるように配列されている。この互い違いの配列関係により、隣接する耐圧支柱4aと中間の部分4bはラーメン構造を形作ると共に、これらラーメン構造の枠組が、平面的に見て(図4の2点鎖線で示すように)規則性のあるトラス構造をなしている。耐圧支柱の中心を結ぶトラスの一辺の長さは、例えば、開口3の直径を10センチとすれば約17.3センチである。
こうした糸使いの織布では、織布の持つ支持強度は小さいので、砕石は尖った部分が織布をつぶして基層に直接接触するようになる。砕石部分の面接触部分は織布を圧密し、織布繊維は砕石間の空隙を埋める働きをする。
具体的には、20番単糸の2本撚り10番相当の双糸を用いた二本斜子の織り構造を利用してもよい。この織物は2本浮き2本沈みの2本引き揃え構造を持ち、縦と横は同じ糸使いである。例えば、縦糸密度はインチ当たり88本、横糸を60本にした緻密な織り組織とすれば、通気性はあるが低粘度の乳液の浮き出しに対して遮断性の高い織り組織となる。舗装転圧時、吸水シート裏側に残留するエアー層は排除できるが、乳剤は漏出しにくい構造である。
合成樹脂製のフィルムやシートをラミネートした吸水シート、あるいは合成樹脂やゴムをコーティングした吸水シートは、敷設後には基層表面の不透水面として機能する。
ラミネートした不透水層20は表面が平滑なので基層上に散布された乳液状粘着剤に対し面接触し、よく密着する。吸水シートの接着面に沿った剪断剥離強度は飛躍的に高まることから、水平方向に大きな荷重の加わることのある車道の用途に適している。
可塑剤を添加した塩ビシートは当初は柔らかく、転圧される砕石の一部形状に見合うように変形するので砕石の座りがよくなる。可塑剤の溶出と経年変化により塩ビは硬化していき、砕石との接触部の凹凸形状は固定される。
粘着剤が低モジュラスな特性を示すものであれば、表層が温度変化により膨張収縮変形しても基層1に対し相対的に移動することが可能になる。したがって、温度変化による表層のトラクションクラックを抑制するのに効果がある。
図8は、帯状の吸水シート2を示す説明図である。この例の吸水シートは並列に配置されている。長尺の吸水シートは、側縁を砕石が押さえることも相まって定着性に優れているので高速道路のような過酷な環境下での使用に適している。吸水シートの横幅は1メートル未満のシングル幅のものからダブル幅の2メートル未満のものが一般的である。織機の能力は4メートル前後の幅のものまでが製作可能である。
図8の例では開口3は車両の走行方向に一列に並べられているが、図1や図4の形態に設置することもできる。また、図示した吸水シートは互いに間隔を置いて並列に配置されているが、この間隔は構造強度上の選択事項である。路面の荷重負荷が小さければ側部は互いに突き合わせておいてもよく、また重ね合わせてもよい。基層に対する表層の耐剥離強度も考慮される。
吸水シートに吸収された水は、基層の勾配に沿って下流に向けて移動していく。最終的に、吸水シートは水切れした状態になる。繊維間に付着し残留する水は、路面が乾燥するのに伴ない上方に吸い上げられ蒸発していく。吸水シートに残留する水は冬期には凍結するが、繊維組織の空隙は微細で組織が柔軟なため、凍結による体積膨張分を吸収することができるので、表層と基層の境界面で剥離と割れが起きにくい。
前記表層の外側表面には、舗装の排水勾配の上流側の位置に屋外に露出させて散水管を配置しておくことができる。この散水管から熱媒体を舗装表層に散布すれば、水は表層表面を流れながら表層内に浸透し、または空隙内グラウト材(図示せず)を通過し、吸水シートに到達した後は吸水シートに沿って流下しながら表層下部全面によく行きわたる。吸水シートの開口縁は耐圧支柱の底辺に接しているので、吸水シートを流下する熱媒体は開口の周囲から耐圧支柱の基底部に流入し、表層下部の全面から舗装面を加温または冷却することができる。この散水管は、舗装厚が大きければ、排水勾配上流側の表層内に埋設してもよい。埋設散水管から放出される熱媒体は、砕石空隙を通じて基層上の吸水シートに到達し、温水であれば舗装を加温でき、夏期には表層内にしみわたらせて舗装を冷却することができる。表層の持つ保水能力を越えて散水量を増やしていけば、熱媒体は表層表面から流出し表面を覆って流下していく。この状態は、路面上の雪を積極的に溶かしたい場合には特に効果的である。また、路面上に大量の熱媒体を流せば、堆積した雪を押し流し洗浄することもできる。
隆起堰30の加工にあたっては、塩ビ製のリングを用いて開口の縁取りをし、これを隆起堰として使用すれば安価にすむ。押出し成型したパイプ状の塩ビ資材を輪切りにするやり方だと、任意の丈を持つリングを自在に切り出せるので現場状況に合わせての造作が容易でありコストも安くすむ。
路面の一部分のみに透水性能、凍結防止性能、冷却性能を持たせることができる。
ビルの屋上スラブの冷却被覆構造に、また構築物の壁面冷却構造にも利用することができる。したがって、本明細書で使用した「舗装」とは路面舗装、壁面舗装、屋上スラブ舗装をも含む概念である。
2 吸水シート
2a 起毛
3 開口
4 表層
4a 耐圧支柱
4b 中間の部分
20 不透水層
20a 塩ビシート
20b ポリエステルラミネートフィルム
20c 畝状突起
20d 中間の凹部
30 隆起堰
Claims (2)
- 不透水の基層上に吸水シートを敷設し、上部に排水用高粘度アスファルトまたは透水性コンクリートを転圧覆工してなる排水性舗装の表層構造にして、前記吸水シートは間隔をあけて配置した複数の開口を備え,この開口上に形成される表層の部分は、基層上に表層と基層を一体化した耐圧支柱を形成し、これら耐圧支柱と前記開口から外れて吸水シート上に位置する表層の中間の部分を連結してラーメン構造を形作っている排水性舗装の表層構造。
- クラッシャランからなる基層上に排水用の水路面となる吸水シートを敷設し、上部に排水用高粘度アスファルトの表層を転圧覆工してなる排水性舗装の表層構造にして、前記吸水シートは間隔をあけて配置された複数の開口を備え、これら開口には開口周縁部に水の越流可能な隆起部が形成してあり、また開口上に形成される表層の部分は基層上に耐圧支柱を形成し、これら耐圧支柱と前記開口から外れて吸水シート上に位置する表層の中間の部分を連結してラーメン構造を形作っている排水性舗装の表層構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009299369A JP5374792B2 (ja) | 2009-03-05 | 2009-12-11 | 排水性舗装の表層構造 |
Applications Claiming Priority (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009087317 | 2009-03-05 | ||
JP2009087317 | 2009-03-05 | ||
JP2009112314 | 2009-04-09 | ||
JP2009112314 | 2009-04-09 | ||
JP2009174770 | 2009-07-04 | ||
JP2009174770 | 2009-07-04 | ||
JP2009274943 | 2009-11-10 | ||
JP2009274943 | 2009-11-10 | ||
JP2009299369A JP5374792B2 (ja) | 2009-03-05 | 2009-12-11 | 排水性舗装の表層構造 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011122419A JP2011122419A (ja) | 2011-06-23 |
JP2011122419A5 JP2011122419A5 (ja) | 2012-05-17 |
JP5374792B2 true JP5374792B2 (ja) | 2013-12-25 |
Family
ID=44286551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009299369A Expired - Fee Related JP5374792B2 (ja) | 2009-03-05 | 2009-12-11 | 排水性舗装の表層構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5374792B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112012073B (zh) * | 2020-08-25 | 2022-07-29 | 南京林业大学 | 一种双层排水沥青路面排水性能提升方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2538939Y2 (ja) * | 1990-11-30 | 1997-06-18 | タキロン株式会社 | グランド等の盛土の構造 |
JPH07150050A (ja) * | 1993-11-26 | 1995-06-13 | Bridgestone Corp | アスファルト舗装組成物 |
JPH08120611A (ja) * | 1994-10-20 | 1996-05-14 | Nichifu Co Ltd | 道路の融雪ユニット |
JP2001234505A (ja) * | 1999-12-17 | 2001-08-31 | Mitsui Chemicals Inc | 道路補強シート及びアスファルト強化舗装道路の構造および道路の舗装方法 |
JP2005030019A (ja) * | 2003-07-10 | 2005-02-03 | Sato Road Co Ltd | 路面温度低減舗装システム |
JP2006283447A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Taiheiyo Precast Concrete Industry Co Ltd | 保水性舗装構造 |
JP4699081B2 (ja) * | 2005-04-25 | 2011-06-08 | 株式会社Nippo | 保水性舗装およびその舗設方法 |
JP2008163664A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Taiheiyo Precast Concrete Industry Co Ltd | 保水性舗装構造およびその施工方法 |
-
2009
- 2009-12-11 JP JP2009299369A patent/JP5374792B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011122419A (ja) | 2011-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20100203265A1 (en) | Synthetic Turf Having Cooling Layer | |
WO2012035318A2 (en) | A permeable base | |
CZ20041248A3 (cs) | Způsob zpevňování a zajišťování vodotěsnosti jízdního povrchu | |
CN205501757U (zh) | 一种沥青路面 | |
US20070098925A1 (en) | Method for turf installation utilizing micromechanical bonding | |
JP6076055B2 (ja) | 人工芝の敷設構造 | |
JP3496475B2 (ja) | 湿潤性舗装システム | |
JP5374792B2 (ja) | 排水性舗装の表層構造 | |
CA2597382C (en) | A water detention system incorporating a composite drainage membrane | |
WO2008072073A2 (en) | A synthetic turf mat, a synthetic turf structure including the mat, and a manufacturing method of the mat | |
KR100926538B1 (ko) | 지열과 우수의 순환을 통한 보도와 자전거 도로의 온도 습도 조절 장치 및 이를 이용한 친환경보도 및 자전거도로의 시공방법 | |
JP4976233B2 (ja) | 貯水ユニット及び保水性舗装 | |
CN208201551U (zh) | 一种降温降噪城市沥青路面结构 | |
JP2019210682A (ja) | ブロック舗装の排水構造 | |
CN206477203U (zh) | 透水型生态园林道路 | |
JP7486804B2 (ja) | 水硬化性土木シートの施工方法 | |
JP3467413B2 (ja) | 面状ヒータを埋設したアスファルト舗装構造の形成方法 | |
JP2004132143A (ja) | 保水性舗装 | |
JP5154269B2 (ja) | 舗装路面給水システム | |
KR20100089517A (ko) | 블록포장구조물 | |
JP5309409B1 (ja) | 表面保護工法 | |
JP2007051463A (ja) | 路面冷却道路構造 | |
TWI593858B (zh) | 用於侵蝕控制之具不透性襯墊及結合填充物之合成地面被覆系統 | |
JP2019143434A (ja) | 舗装パネル及び舗装パネルの敷設方法 | |
JP2004197337A (ja) | 路盤構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120225 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130903 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130906 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5374792 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |