JP5373988B1 - 金属材料の重防食塗装構造及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】上塗層として例えば有機系塗料であるエポキシ樹脂系塗料を用いた場合、下地層として用いるシリコーン樹脂系塗料との付着性が良好な金属材料の重防食塗装構造及び方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る重防食塗装構造10は、金属基材(一般構造材料)11の表面に形成される無機系塗料からなる下地層12と、該下地層12の表面に形成される有機系塗料からなる上塗層13とからなり、下地層12が、金属粉(アルミニウム、亜鉛等)14を含有すると共に、この下地層12の表面において、金属粉14によって形成される微細な凹凸の凸部16の高さ(h)が、1〜51μmであり、隣接する凸部16,16同士の頂点間の距離径(d)が、1〜27μmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属材料の重防食塗装構造及び方法に関するものである。
従来より、例えば鉄橋等の屋外構造物の塗装は、耐久性が要求されるので、塗料として例えばフッ素樹脂塗料、変性エポキシ樹脂塗料を用い、その下地層として無機ジンクリッチ塗料(外面塗装の場合)、鋼板の無機ジンクリッチプライマーに対するブラストによる素地調整等が適用されている。
ここで、無機ジンクリッチ塗料は、耐久性に富む防食下地であるが、上塗塗料が劣化し、防食下地が外面にさらされると、下地層には無数の空隙が存在しているので、空隙を塞ぐミストコート処理をしたとしても、長期間の防錆能力を発揮することが難しい、という問題がある。
このため、防食性能が良好な金属溶射(Zn、Al、Mgを用いた溶射)処理を防食下地に用いることの提案がある(特許文献1)。
特開平7−913号公報
しかしながら、溶射処理のために、装置が大掛かりとなり、施工の手間がかかることや、狭隘部への施工が困難であること、さらには火気厳禁箇所での施工が出来ない、という問題がある。
上塗層として、例えばエポキシ樹脂系塗料を用い下地層として防錆能力に優れたシリコーン樹脂系の無機系塗料を適用する場合、一般的に無機系塗料であるシリコーン樹脂系塗料(以下、「シリコーン樹脂系塗料」という)の表面には、エポキシ樹脂系塗料は付着しにくいとされており、両者の付着性が良好な重防食塗装構造の出現が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、下地層として、シリコーン樹脂系塗料を適用した場合、例えばエポキシ樹脂系塗料などの有機塗料を上塗層として用いる場合においても付着性が良好な金属材料の重防食塗装構造及び方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、金属基材の表面に形成される無機系塗料からなる下地層と、該下地層の表面に形成される有機系塗料からなる上塗層とからなり、前記下地層が、金属粉を含有すると共に、前記下地層の無機系塗料が、シリコーン樹脂系塗料であり、前記上塗層の有機系塗料が、エポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料のいずれかであり、前記金属粉が少なくとも亜鉛粉、もしくはアルミニウム粉末を含むことを特徴とする金属材料の重防食塗装構造にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記金属粉は、鱗片状の粉末の場合大きさが75μm以下であり、粒状の粉末の場合大きさが30μm以下であることを特徴とする金属材料の重防食塗装構造にある。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記下地層の平均表面粗さ(Ra)が4〜8の範囲であることを特徴とする金属材料の重防食塗装構造にある。
第4の発明は、第1乃至3のいずれか一つの発明において、さらに、前記上塗層の表面にカラーの上塗り層を形成することを特徴とする金属材料の重防食塗装構造にある。
第5の発明は、金属基材の表面に下地層を形成する下地層処理工程と、該下地層の表面に上塗層を形成する上塗層処理工程とからなり、前記下地層が、金属粉を含有する無機系塗料から形成されると共に、前記下地層の無機系塗料が、シリコーン樹脂系塗料であり、前記上塗層の有機系塗料が、エポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料のいずれかであり、前記金属粉が少なくとも亜鉛粉、もしくはアルミニウム粉末を含むことを特徴とする金属材料の重防食塗装方法にある。
第6の発明は、第5の発明において、前記金属粉は、鱗片状の粉末の場合大きさが75μm以下であり、粒状の粉末の場合大きさが30μm以下であることを特徴とする金属材料の重防食塗装方法にある。
第7の発明は、第5又は6の発明において、前記下地層の平均表面粗さ(Ra)が4〜8の範囲であることを特徴とする金属材料の重防食塗装方法にある。
第8の発明は、第5乃至7のいずれか一つの発明において、さらに、前記上塗層の表面にカラーの上塗り層を形成することを特徴とする金属材料の重防食塗装方法にある。
本発明に係る重防食塗装構造及び方法によれば、特定の凹凸の表面構造を有する下地層に対して、上塗層の付着効果が高く、上塗層の劣化が進行した場合でも、下地層で劣化が食い止められ、より長期的に耐久性能を維持し、金属基材を錆から保護することが出来る。
図1は、本発明の重防食塗装構造の模式図である。 図2は、図1に示す下地層のA部表面拡大図である。 図3は、本発明品の下地層の表面粗度の測定結果を示すチャートである。 図4は、本発明品の下地層の表面粗度の状態を示す3次元チャートである。 図5は、本発明品の下地層の表面状態を示す顕微鏡写真である。 図6は、比較品の下地層の表面粗度の測定結果を示すチャートである。 図7は、比較品の下地層の表面粗度の状態を示す3次元チャートである。 図8は、比較品の下地層の表面状態を示す顕微鏡写真である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
本発明に係る重防食構造について図面を参照しつつ以下説明する。
図1は、本発明の重防食塗装構造の模式図である。図2は、図1に示す下地層のA部表面拡大図である。
図1に示すように、本発明に係る重防食塗装構造10は、金属基材(一般構造金属材料)11の表面に形成される無機系塗料からなる下地層12と、該下地層12の表面に形成される有機系塗料からなる上塗層13とからなり、下地層12が、金属粉(アルミニウム、亜鉛等)14を含有すると共に、この下地層12の表面において、金属粉14からなる凹凸の凸部16の高さ(h)が、1〜51μmであり、隣接する凸部16,16同士の頂点間の距離径(d)が、1〜27μmである。
本重防食構造は、防食下地である下地層12に、金属粉(例えば亜鉛粉末、アルミニウム粉末)14を含有する高耐久性の無機系塗料を適用し、その上に例えばエポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料または、変性エポキシ樹脂系塗料等の有機系塗料を塗布することにより、重防食塗装構造10を提供するものである。
この結果、従来の防食下地系塗料であるジンクリッチ塗料や金属溶射に対し、本防食下地塗料は金属粉14を含む無機系塗料からなるので、防食性、無機系樹脂の特長である耐候性に優れるものとなる。
ここで、従来、シリコーン樹脂系塗料と、エポキシ樹脂系塗料等の有機系塗料とは、両者の付着性(密着性)が悪いと考えられてきたが、本発明の下地層12はエポキシ樹脂系の塗料とも良好な付着性能を有することを、後述する試験例により検証、確認している。
本重防食構造を適用することにより、非常に厳しい腐食環境下においても長期間、高い防食効果を発揮することとなる。
ここで、防食下地の施工方法としては、公知の簡易な方法が適用でき、例えばハケ塗り処理法、エアレススプレー処理法等が適用できる。この結果、従来の大掛かりな設備を要する金属溶射処理方法と異なり、例えば狭隘箇所における施工が可能となる。さらに、現場での補修も極めて容易なものとなる。
この防食下地を形成する下地層12においては、その耐久性は複合サイクル劣化試験の結果、Al-Zn合金金属溶射、ジンク系塗料処理(C−5塗装系処理)と比較しても、高い耐久性が確認されている。
<防錆性試験方法:複合サイクル試験>
本試験は、JIS K5600−7−9に準拠している。
金属基材として、鋼板(材質:SPCC、1.0mm×70mm×150mm)を用い、ブラスト処理(除錆度:Sa2.5)を行い、エアブローにて表面清掃して下地処理を行った。その後、下地層12を塗布した。塗布後、温度25℃、湿度55%の雰囲気下で7日間放置して硬化塗膜として試験片を作成した。
先ず、試験例Aでは、下地層12に金属粉を含むシリコーン樹脂系塗料を用いた。
金属粉は亜鉛粉末とアルミニウム粉末を用い、所定の割合(亜鉛粉末:67重量%、アルミニウム粉末:3重量%、シリコーン樹脂:30重量%)で配合した。膜厚は150μmとした。
これに対し、比較例Aでは、下地層12にジンク系塗料(「ゼッタールOL−HB」(商品名)、大日本塗料社製)を用いた。膜厚は150μmとした。
各試験片に対して塩化ナトリウム5%水溶液を試験槽内にて温度35℃で2時間噴霧し(塩水噴霧)、これを試験槽内にて温度60℃、湿度30%で4時間乾燥させ(乾燥)、さらに試験槽内にて温度50℃、湿度95%で2時間湿潤させ(湿潤)、この「塩水噴霧→乾燥→湿潤」のサイクルを所定回数繰り返した。
この結果、試験例Aの場合には、白錆及び赤錆ともに認められず、クロスカット部に白錆が認められたが、比較例Aでは、白錆のみが認められ、かつクロスカット部に赤錆が認められた。
このため、上塗塗料が劣化し防食下地が外面にさらされても、長期間の防錆性能が得られる。よって、従来のジンク系塗料による防食下地では、上塗塗装が劣化し、外面に防食下地がさらされると、無数の空隙の存在により発錆や膨れ等の劣化が早期に生じているが、本発明の重防食構造によれば、上塗層13の塗膜の劣化が進行しても、本下地層12で劣化は食い止められ、より長期的に耐久性能を維持し、金属基材11を錆から保護することができる。
ここで、本防食構造において、下地層を構成するシリコーン樹脂系塗料と、例えばエポキシ樹脂系塗料等の有機系塗料との両者の付着性(密着性)が良好である理由を試験例と共に以下説明する。
本下地層12では、金属粉(アルミニウム、亜鉛等)14を含有しており、この金属粉14の含有の結果、この下地層12の表面において、図2に示すように金属粉14に起因する凹部15と凸部16とが無数が形成される。なお、図1では、下地層12中の金属粉14については、図示を省略している。
そして、この凹凸の下地層12において、その界面から凸部16の頂点までの高さ(h)を、1〜51μmの範囲とし、隣り合う凸部16,16同士の頂点間の距離径(d)を、1〜27μmの範囲としている。この結果、所定の高さ(h)と径(d)とを有する凹凸面が無数に存在することで、下地層12の表面に塗布される上塗層13の塗膜のアンカー効果を発揮し、両者の密着性を良好としている。
また、この下地層12の平均表面粗さ(Ra)を、4〜8、より好ましくは5.5〜7.5を範囲としている。なお、平均表面粗さ(Ra)は、JIS B0601に準拠した中心線表面粗さ(Ra)の測定により求めている。
<付着性確認試験>
先ず、試験例1では、試験例Aと同様の下地層12に金属粉を含むシリコーン樹脂系塗料を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系の有機塗料を用いた。
これに対し、比較例1では、下地層に有機系塗料である変性シリコーン樹脂塗料料(以下、「変性シリコーン樹脂塗料」ともいう)(「Vシリコンマイルド(商品名)」、大日本塗料社製)を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
また、比較例2では、下地層にシリコーンエラストマー系塗料(「エコロシルク(商品名)」、日本ペイントマリン社製)を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
また、比較例3では、試験例1の下地層に用いたシリコーン樹脂系塗料において、金属粉を添加しないものを用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
得られた各試験体を用いて付着性試験を行った。
ここで、付着性試験としては、JIS K5600−5−7に準拠して行った。
その結果を表1に示す。試験は4回測定した。
Figure 0005373988
表1に示すように、試験例1の本発明品は、付着力が平均値1.1MPaであり、引っ張り付着力の評価(日本鋼構造協会(JSS) IV 03−2006)の評価点(PIN)1の「1.0≦X<2.0(単位:MPa)」を満足できた。
これに対し、比較例1の変性シリコーン樹脂塗料の場合には、平均値が0.4MPaと小さかった。
また、比較例2のシリコーンエラストマー系塗料の場合には、上塗層(2層目)13の塗布時に、下地層(1層目)12の塗膜が上塗層13の塗料をはじいたため測定できなかった。
また、比較例3の試験例1において金属粉を添加しない場合には、付着力の平均値が0.9MPaであり、引っ張り付着力の評価(JSS IV 03−2006)の評価点(PIN)2の「0<X<1.0」となり、評価点(PIN)1の「1.0≦X<2.0」を満足することができなかった。
この結果、本発明の下地層12の金属粉を添加したシリコーン樹脂系塗料と、上塗層13のエポキシ樹脂系塗料との付着性(密着性)が良好であることが確認された。
<表面概観試験>
先ず、試験例1では、試験例Aと同様の下地層に金属粉(亜鉛粉、アルミニウム粉)を含むシリコーン樹脂系塗料を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
また、試験例2では、下地層12に金属粉(アルミニウム粉)を含むシリコーン樹脂系塗料を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。試験例2における配合割合は、アルミニウム粉末を25重量%、シリコーン樹脂を75重量%とした。
これに対し、比較例1では、下地層に変性シリコーン樹脂塗料(有機系塗料)を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
また、比較例2では、下地層にシリコーンエラストマー系塗料を用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
また、比較例3では、試験例1の下地層に用いたシリコーン樹脂系塗料において、金属粉を添加しないものを用い、その上に上塗層13としてエポキシ樹脂系塗料を用いた。
表2に示した試料において、共焦点顕微鏡測定により採取されたデータチャートを基にして、各試験品の塗膜表面の凹部をサンプリングし、凹部15の高さ(h)、凸部16,16同士の頂点間の距離径(d)を測定した。
その測定結果を表2に示す。
Figure 0005373988
また、試験例1と比較例1において、下地層12の表面粗度の測定結果を示すチャート、下地層12の表面粗度の状態を示す3次元チャート及び下地層の表面状態を示す顕微鏡写真を示す。
図3は、本発明品の下地層の表面粗度の測定結果を示すチャートである。図4は、本発明品の下地層の表面粗度の状態を示す3次元チャートである。図5は、本発明品の下地層の表面状態を示す顕微鏡写真である。図6は、比較品の下地層の表面粗度の測定結果を示すチャートである。図7は、比較品の下地層の表面粗度の状態を示す3次元チャートである。図8は、比較品の下地層の表面状態を示す顕微鏡写真である。
図3乃至図5に示すように、試験例1の下地層12の表面は凹部15と凸部16からなる無数の凹凸面が形成されているギザギザの起伏のチャートが確認された。
これに対し、図6乃至8に示すように、比較例1では、滑らかなチャートであった。
<表面粗さ試験>
表面粗さ(Ra)は、表1に示した試料(付着試験と同様)において、中心線表面粗さ(Ra)の測定(JIS B0601準拠)を、共焦点顕微鏡にて行った。なお、計測は図5及び図8の白線に沿って計測した。各試料の数値の平均を測定結果とした。その結果を表3に示す。
Figure 0005373988
表3に示すように、試験例1の本発明品は、粗度の平均値が6.1であったが、比較例1及び2は0.6及び0.8であった。
この結果、表面の凹凸が無数に存在するので、下地層12としてシリコーン樹脂系塗料を用いた場合でも、その上塗層13が有機系塗料のエポキシ樹脂系塗料に対して、アンカー効果が発揮され、両者の付着性(密着性)が良好となることが確認された。
ここで、本発明の重防食塗装構造が適用される金属基材11としては、例えば鋼、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属やそれらの合金、例えば、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板、冷延鋼板、ステンレス又はアルミニウム板等が挙げられる。これらの金属基材11は、例えば平板状、角柱、円柱等形状は特に限定されず、柱状のものは管状や棒状その他いかなる異形断面であってもよい。
また、重防食構造を構成する下地層12の無機系塗料としては、シリコーン樹脂系塗料とするのが好ましい。
また、上塗層13の有機系塗料としては、例えばエポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料のいずれかであることが好ましい。
ここで、下地層12の塗料成分としては、常温硬化型シリコーン樹脂等、様々な樹脂が使用でき、さらに好ましくは下記一般式(1)で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物の1種又は2種以上の混合物からなる常温硬化型シリコーン樹脂が用いられる。
nSi(OR)4−n ・・・(1)
上記一般式(1)中のRは、炭素数1〜10の非置換または置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基等が例示される。
上記一般式(1)中のRは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアシル基、または炭素数3〜5のアルコキシアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択されるアルキル基、アセチル基等のアシル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基等のアルコキシアルキル基等が例示される。
上記一般式(1)中のnは、0〜2の整数(n=0、1、2)であるが、樹脂組成物の硬化性、塗膜の表面硬度、金属基材との密着性等の観点から、塗料中で、n=1のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物の占める割合が30モル%以上であることが好ましく、より好ましくは40〜100モル%であるのがよい。また、n=0のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物の占める割合は、塗料中で40モル%以下であることが好ましく、n=2のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物の占める割合は、塗料中で60モル%以下であることが好ましい。
シリコーン樹脂組成物として、n=1のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物に加えて、n=0のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を配合すると、硬化皮膜(樹脂皮膜)の表面硬度をより高くすることができるが、配合量が多過ぎると皮膜表面にクラックが発生するおそれがあり、n=2のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を併用すると、犠牲防食塗膜2及び保護塗膜3に強靱性と可撓性を与えることができるが、配合量が多すぎると十分な架橋密度が得られないために、表面硬度や硬化性が低下するおそれがある。
上述したようなシラン化合物及びその部分加水分解縮合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(メトキシプロポキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、シアノエチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルアリルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシランまたはアシロキシシラン、並びにこれらの部分加水分解縮合物等が例示される。
上述したシラン化合物及び部分加水分解縮合物の前駆体としてのシラン化合物の中でも、汎用性、コスト面、防錆剤として使用した際の硬化性、塗膜(皮膜)特性等の観点から、一般式(1)におけるR1がメチル基およびフェニル基から選択される基、R2がメチル基およびエチル基から選択される基であるシラン化合物を用いることが好ましく、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が例示される。
部分加水分解縮合物としては、上述したシラン化合物の2量体(シラン化合物2モルに水1モルを作用させてアルコール2モルを脱離させ、ジシロキサン単位としたもの)〜100量体が挙げられ、好ましくは2〜50量体、更に好ましくは2〜30量体としたものが好適に使用でき、2種以上のシラン化合物を原料とする部分加水分解縮合物を使用することもできる。
シリコーン樹脂組成物としては、上述したシラン化合物又はその部分加水分解縮合物を単独で使用してもよいが、構造の異なる2種類以上のシラン化合物又は部分加水分解縮合物を用いることや、シラン化合物と部分加水分解縮合物を併用することも可能である。ただし、各成分の混合時や塗装時の揮発性、作業性や、硬化性コントロールの容易さ等といった観点からは、部分加水分解縮合物を必須成分とすることが好ましい。
なお、シリコーン樹脂組成物には、必要に応じて(常温硬化型シリコーン樹脂を使用する場合)アルコキシシリル基を含有する常温硬化型シリコーン樹脂を湿気硬化させるための硬化触媒を使用してもよい。そのような硬化触媒としては、リン酸等の酸類;トリエタノールアミン等の有機アミン類;ジメチルアミンアセテート等の有機アミン塩;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩;炭酸水素ナトリウム等の無機酸のアルカリ(土類)金属塩;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノアルキルシラン化合物;オクチル酸亜鉛等のカルボン酸金属塩;ジオクチル錫ジラウレート等の有機錫化合物;テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタン酸エステル類;アセチルアセトンアルミニウム塩等の金属キレート化合物等が挙げられる。
上述した硬化触媒の配合量は、使用するシリコーン樹脂成分および硬化触媒の種類や所望する硬化速度によって異なるが、少な過ぎても多過ぎても硬化性、作業性、保存安定性や塗膜特性に悪影響があるため、一般的にはシリコーン樹脂成分100質量部に対して、0.1〜20質量部の範囲とすればよく、好ましくは0.5〜10質量部の範囲で配合するのがよい。
金属基材11と下地層12との密着性の向上を目的として、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有するシランカップリング剤を配合したり、塗膜特性向上を目的としてシラノール基含有シリコーン樹脂を一部併用したりすることも可能である。
ここで、下地層12の無機系塗料に配合される金属粉14としては、亜鉛粉、アルミニウム粉を用いるのが好ましい。更には付着力向上のために、ケイ素系粉末等を混入してもよい。例えば、硅砂等を挙げることができる。
亜鉛粉及びアルミニウム粉としては、例えば鱗片状、グリッド状、粒状等の形状のものを用いることができ、少なくとも一部、鱗片状のものを含む。亜鉛粉末、及びアルミニウム粉末としては、鱗片状のものとグリッド状及び/又は粒状のものを混合して用いる。
金属粉は鱗片状の亜鉛粉末及びアルミニウム粉末としては、大きさ(最大対角長乃至直径)が75μm以下のもの、好ましくは20〜60μmのものが用いられる。粒状の亜鉛粉末としては、大きさ(平均粒子径)が30μm以下のもの、好ましくは5〜20μmのものが用いられる。一方、粒状のアルミニウム粉末としては、大きさ(平均粒子径)が10μm以下のもの、好ましくは1〜5μmのものが用いられる。金属粉の大きさが大きすぎると、金属基材の表面に形成した犠牲防食塗膜の厚さが不均一になり易く、また均等な犠牲防食塗膜を形成することが困難になる。
金属粉は、少なくとも鱗片状のものを含む亜鉛粉末及びアルミニウム粉末が配合される。特に亜鉛粉末としては、鱗片状のもののみでもよいが、好ましくは鱗片状のものとグリッド状及び/又は粒状のものとが、混合されて配合され、その混合割合は、亜鉛粉末の合計100重量%に対して鱗片状の亜鉛粉末が5〜50重量%(粒状の亜鉛粉末が50〜95重量%)、好ましくは10〜30重量%(粒状の亜鉛粉末が70〜90重量%)の範囲で混合される。また、金属粉における亜鉛粉末とアルミニウム粉末との混合割合は、金属粉の合計100重量%に対して亜鉛粉末が85〜99重量%(アルミニウム粉末 その他が1〜15重量%)、好ましくは95〜98重量%(アルミニウム粉末が2〜5重量%)の範囲で混合される。
金属粉と常温硬化型シリコーン樹脂の配合は、亜鉛粉末及びアルミニウム粉末と、シリコーン樹脂組成物が配合され、その配合割合は、塗料中に亜鉛粉末及びアルミニウム粉末が60〜80重量%(シリコーン樹脂組成物が20〜40重量%)の範囲で配合され、好ましくは65〜75重量%(シリコーン樹脂組成物が25〜35重量%)の範囲で配合される。
本シリコーン樹脂系塗料は、使用目的に応じて本発明の効果を妨げない範囲で、上述した成分に加えて各種の顔料、染料、充填剤、接着性改良剤、レベリング性向上剤、無機および有機の紫外線吸収剤、保存安定性改良剤、可塑剤、老化防止剤等を添加することができる。
本重防食塗装構造10は、耐紫外線性が高められるとともに、犠牲防食塗膜よる犠牲防食効果を発揮することができる。
本重防食塗装構造10は、例えば海岸付近等の塩素濃度が高い状況での使用(塗装)でも、上述したような防錆効果が期待できる。特には、海洋構造物や、洋上風車のタワー等の重防食塗装構造に適用すると防錆効果が長期間に亙って発現される。
下地層12の施工は、以下の手順で行うのが好ましい。
金属基材11の重防食塗装構造を適用する方法は、下地処理工程にて、金属基材の表面に所定の下地処理が施される。
<金属基材の下地処理>
1) まず、金属ブラシによる研磨やアルコールで拭き取る等して金属基材表面の脱脂・表面清掃が行われる。
2) 次いで、脱脂・表面清掃された金属基材の表面に存在する錆、黒皮及び劣化塗膜を除去するために、サンドブラストやショットブラスト等によるブラスト処理が行われる。本防食塗装方法では、犠牲防食作用及び接着性能を高めるためにもブラスト処理が行われるのが好ましい。ブラスト処理のグレードとしては、ISO基準でSa2.5以上の除錆度とするのが好ましい。なお、ブラスト処理が施せない箇所については、パワーブラシ等による機械ケレンが行われてもよい。
<下地層の塗布方法>
3) 上述のような下地処理された金属基材11の表面に下地層12を塗布する方法としては、刷毛塗り塗装では、良好に塗装できる膜厚は1回で湿潤膜厚で50μm〜60μmを2回塗装する方法を採用することができるが、本重防食塗装方法では、エアレス噴射が好ましく用いられる。エアレス噴射により、圧力が付与された塗料が噴射されるので、噴射物がミスト状になって広く拡散するのを防止し、金属基材の目標面に歩留まりよく付着させることができる。そのため、金属基材に塗布されることなく拡散する塗料が少なくなり、無駄が少なくて作業効率が向上する。また、金属基材の表面に塗料をむらなく均等に塗布することができる。
4) エアレス噴射により塗布を行う場合には、塗装性の他、各成分の混合時の作業性や防錆効果等を考慮して、塗料の粘度が調整され、特に良好に噴射されるようにノズルの吐出口径、噴射圧力、ノズルと塗装面の距離(スタンドオフ)、塗布方法、湿潤膜厚、乾燥膜厚等の塗布条件が設定される。
5) 具体的には、塗料の粘度(力学的粘度)は、10〜600mPa・s、好ましくは50〜500mPa・s、より好ましくは100〜400mPa・sとなるように調整される。塗料の粘度調整は、上記したシリコーン樹脂組成物に配合されるシラン化合物の選択や、アルコール類等の溶剤成分の配合等でも可能である。
塗料の粘度が600mPa・sを越えると、エアレス噴射に際し、むらなく目標面に噴射することが難しくなり、一方、100mPa・s以上とすることで、比重の異なる配合物の沈降を抑制し、エアレス噴射に際し必要以上の拡散を抑えて目標面に良好に噴射することができる。
6) エアレス噴射に用いられるノズル(ノズルチップ)としては、吐出口が断面半円状に形成され、開口面積が0.05〜1.5mm2、好ましくは0.1〜0.8mm2、より好ましくは0.15〜0.4mm2のものが用いられる。ノズル吐出口の開口面積が小さいと塗料中の金属粉が詰まってしまい、また大きいと金属粉を均一に吐出することができない。
7) エアレス噴射時の噴射圧力としては、1.0〜5.0MPaの範囲、好ましくは1.5〜3.0MPaの範囲に設定される。このように圧力設定することで塗料の無駄な拡散を伴うことなく、金属基材11の目標面に塗料を正確に塗布することができる。なお、噴射圧力が1.0MPa未満であると、噴射圧力が弱く、十分な噴射作業を行うことが容易でなくなり、一方、5.0MPaを越えると、ノズルと吐出口付近で塗料成分の常温硬化型シリコーン樹脂と金属粉が拡散して、金属基材の表面に金属粉を均一に塗布することが困難であり、また塗膜の膜厚制御が難しくなる。
8) エアレス噴射による塗布方法としては、例えば、塗装面(金属基材11の表面)に対して100〜150mmの距離からスプレーガンを格子状に移動させながら、複数回に分けて重ね塗りを繰り返すことにより塗布される。また、施工環境としては、環境気温が少なくとも5℃以上であることとし、また環境湿度が70%以下であることが好ましい。
<下地層の膜厚>
9) 塗装膜厚としては、乾燥膜厚が60〜120μm、好ましくは70〜110μm、より好ましくは75〜100μmとなるように塗布されることにより犠牲防食塗膜が形成される。なお、本塗料は、乾燥収縮率がおよそ20〜30%なので塗布膜厚(湿潤膜厚)が80〜170μmの範囲となるように塗布されればよい。
上塗層13の施工は、以下の手順で行うのが好ましい。
金属基材11の表面に下地層12が施された上に、有機系塗料の上塗層13の塗布処理が施される。
<上塗層13の塗布方法>
上述のような下地層12が形成された表面に、上塗層13の塗布方法としては、刷毛塗り方法、エアレス噴射方法が適用される。
<上塗層13の膜厚>
上塗層13の塗装膜厚としては、従来のフッ素樹脂塗料を用いた重防食塗装では、エポキシ樹脂系下塗り(例えば100〜140μm)、フッ素樹脂塗料中塗り(例えば20〜40μm)、フッ素樹脂塗料上塗り(例えば15〜35μm)の積層で乾燥膜厚が135〜215μmとなるが、上塗層13の塗装膜厚としては乾燥膜厚が例えば15〜200μm、好ましくは25〜175μmとなるように塗布されるのが好ましい。
さらに、上塗層13の表面に、例えばエポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料等のカラー色の塗料を用いることでカラーの上塗層を形成することができる。また、上塗層の上に、例えばエポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料等により、更に一層をコーティングすることで上塗層の劣化を防止する保護層を設けることができる。
10 重防食塗装構造
11 金属基材
12 下地層
13 上塗層
14 金属粉
15 凹部
16 凸部
h 凸部の高さ(高さ)
d 隣接する凸部同士の頂点間の距離径(径)

Claims (8)

  1. 金属基材の表面に形成される無機系塗料からなる下地層と、
    該下地層の表面に形成される有機系塗料からなる上塗層とからなり、
    前記下地層が、金属粉を含有すると共に、
    前記下地層の無機系塗料が、シリコーン樹脂系塗料であり、
    前記上塗層の有機系塗料が、エポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料のいずれかであり、
    前記金属粉が少なくとも亜鉛粉、もしくはアルミニウム粉末を含むことを特徴とする金属材料の重防食塗装構造。
  2. 請求項1において、
    前記金属粉は、鱗片状の粉末の場合大きさが75μm以下であり、粒状の粉末の場合大きさが30μm以下であることを特徴とする金属材料の重防食塗装構造。
  3. 請求項1又は2において、
    前記下地層の平均表面粗さ(Ra)が4〜8の範囲であることを特徴とする金属材料の重防食塗装構造。
  4. 請求項1乃至のいずれか一つにおいて、
    さらに、前記上塗層の表面にカラーの上塗り層を形成することを特徴とする金属材料の重防食塗装構造。
  5. 金属基材の表面に下地層を形成する下地層処理工程と、
    該下地層の表面に上塗層を形成する上塗層処理工程とからなり、
    前記下地層が、金属粉を含有する無機系塗料から形成されると共に、
    前記下地層の無機系塗料が、シリコーン樹脂系塗料であり、
    前記上塗層の有機系塗料が、エポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料のいずれかであり、
    前記金属粉が少なくとも亜鉛粉、もしくはアルミニウム粉末を含むことを特徴とする金属材料の重防食塗装方法。
  6. 請求項5において、
    前記金属粉は、鱗片状の粉末の場合大きさが75μm以下であり、粒状の粉末の場合大きさが30μm以下であることを特徴とする金属材料の重防食塗装方法。
  7. 請求項5又は6において、
    前記下地層の平均表面粗さ(Ra)が4〜8の範囲であることを特徴とする金属材料の重防食塗装方法。
  8. 請求項乃至のいずれか一つにおいて、
    さらに、前記上塗層の表面にカラーの上塗り層を形成することを特徴とする金属材料の重防食塗装方法。
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