JP5372679B2 - コンタクトプローブのプロービング方法およびプロービング装置 - Google Patents

コンタクトプローブのプロービング方法およびプロービング装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばプリント配線基板に形成された配線パターンや半田などのプロービング対象体へのコンタクトプローブのプロービング方法、およびこのプロービング方法を実行するプロービング装置に関するものである。
この種のプロービング方法およびプロービング装置に使用されるコンタクトプローブとして、下記の特許文献1において従来技術として開示されたコンタクトプローブが知られている。このコンタクトプローブは、導電性を有するスリーブ(チューブ)と、このスリーブの端部内に抜け止めされた状態で軸方向に摺動自在に挿入されると共に、先端部がプロービング対象体と接触するコンタクトピン(プランジャ)と、スリーブ内に挿入されてコンタクトピンを外方に常時付勢する付勢部材(コイルスプリング)とを備えて構成されている。このコンタクトプローブは、例えば、下記の特許文献2に開示されているプロービング装置のように、プロービング対象体としての被測定物(ワーク)を載置する下ボードに対向して配された上ボードに、この上ボードにおけるプロービング対象体との対向面から先端部が突出した状態で取り付けられて、使用される。
このプロービング装置において、コンタクトプローブとプロービング対象体とを接触させるには、操作レバーを操作して、下ボードを上昇させる。これにより、下ボードに載置されている被測定物が、コンタクトプローブの取り付けられている上ボード方向に移動して、コンタクトプローブと接触する。
実開昭61−112277号公報(第2頁、第3図) 特開平8−334549号公報(第2頁、第1図)
ところが、上記のプロービング方法およびプロービング装置には、以下の問題点が存在している。すなわち、この種のプロービング装置では、コンタクトプローブをプロービング対象体にプロービングする際のコンタクトプローブとプロービング対象体との相対的な移動距離は装置の機械的構成によって一定の距離に予め規定されている。このため、このプロービング装置、およびこのプロービング装置が実行するプロービング方法では、1回目のプロービングのときのコンタクトピンとプロービング対象体との接触状態をより改善すべく、同じプロービング対象体に対するプロービングを繰り返す場合(リトライする場合)において、先のプロービングのときとリトライのときとで、スリーブ内へのコンタクトピンの押し込み量、すなわち、コンタクトピンからプロービング対象体に加わる圧力が同じになる。したがって、このプロービング装置、およびこのプロービング装置が実行するプロービング方法によれば、たとえリトライを実行したとしても、コンタクトピンとプロービング対象体との接触状態を改善できる可能性、つまり接触抵抗をより低くできる可能性が低いという問題点がある。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたものであり、リトライに際して、コンタクトピンとプロービング対象体とを良好な状態で接触させ得るプロービング方法、およびプロービング装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のプロービング方法は、スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブにおける当該コンタクトピンの前記先端部をプロービング対象体に接触させるコンタクトプローブのプロービング方法であって、前記コンタクトピンを前記プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の当該測定処理の前に、当該プロービング対象体と前記コンタクトピンの前記先端部との接触を維持した状態で、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとを当該コンタクトプローブの軸線方向に沿って相対的に離反させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を少なくする。
また、上記目的を達成すべく請求項記載のプロービング装置は、スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブと、当該コンタクトプローブとプロービング対象体とを相対的に接離動させる移動機構と、当該移動機構を制御して前記コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を前記プロービング対象体に接触させる制御部とを備えているプロービング装置であって、前記制御部は、前記コンタクトピンを前記プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の当該測定処理の前に、当該プロービング対象体と当該コンタクトピンの前記先端部との接触を維持させた状態で、前記移動機構を制御して、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとを当該コンタクトプローブの軸線方向に沿って相対的に離反させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を少なくする。
また、請求項記載のプロービング装置は、スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブとプロービング対象体とを相対的に接離動させる移動機構と、当該移動機構を制御して前記コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を前記プロービング対象体に接触させる制御部とを備え、前記移動機構は、前記コンタクトプローブが複数取り付けられると共にスライド自在に構成された移動ヘッドと、当該移動ヘッドをスライドさせる第1エアシリンダと、前記移動ヘッドおよび前記第1エアシリンダを同時にスライドさせる第2エアシリンダとを備え、前記制御部は、前記第1エアシリンダおよび前記第2エアシリンダのうちの一方のエアシリンダに対する制御を実行して、前記移動ヘッドを前記プロービング対象体に接近させて当該移動ヘッドに取り付けられた前記各コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を当該プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の前記測定処理の前に、当該第1エアシリンダおよび当該第2エアシリンダのうちの他方のエアシリンダに対する制御を実行して、当該プロービング対象体と当該コンタクトピンの当該先端部との接触を維持させた状態で、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとをさらに接近させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を増加させる。
また、請求項記載のプロービング装置は、スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブとプロービング対象体とを相対的に接離動させる移動機構と、当該移動機構を制御して前記コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を前記プロービング対象体に接触させる制御部とを備え、前記移動機構は、前記コンタクトプローブが複数取り付けられると共にスライド自在に構成された移動ヘッドと、当該移動ヘッドをスライドさせる第1エアシリンダと、前記移動ヘッドおよび前記第1エアシリンダを同時にスライドさせる第2エアシリンダとを備え、前記制御部は、前記第1エアシリンダおよび前記第2エアシリンダのうちの一方のエアシリンダに対する制御を実行して、前記移動ヘッドを前記プロービング対象体に接近させて当該移動ヘッドに取り付けられた前記各コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を当該プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の前記測定処理の前に、当該第1エアシリンダおよび当該第2エアシリンダのうちの他方のエアシリンダに対する制御を実行して、当該プロービング対象体と当該コンタクトピンの当該先端部との接触を維持させた状態で、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとを離反させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を減少させる。
請求項1記載のプロービング方法および請求項記載のプロービング装置では、コンタクトピンをプロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再プロービングの際に、プロービング対象体とコンタクトピンの先端部との接触を維持した状態で、プロービング対象体とコンタクトプローブとをコンタクトプローブの軸線方向に沿って相対的に離反させて、コンタクトピンのスリーブ内への押し込み量を少なくする。
したがって、このプロービング方法およびプロービング装置によれば、最初のプロービングのときと再プロービングのときとでコンタクトプローブの付勢部材の付勢力が相違し、これによってコンタクトピンの先端部からプロービング対象体に加わる圧力も相違するため、再プロービング時におけるコンタクトピンの先端部のプロービング対象体との接触条件を、最初のプロービング処理のときと再プロービングのときとで変化させることができる。このように、このプロービング方法およびプロービング装置によれば、再プロービング時におけるコンタクトピンの先端部のプロービング対象体との接触条件を変化させることができる結果、コンタクトプローブをプロービング対象体から離反させた後に、同じ接触条件でリトライさせる一般的なプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、再プロービング時において、コンタクトピンとプロービング対象体との接触状態を改善できる可能性を高めることができる。また、コンタクトプローブをプロービング対象体から一旦離反させた後にリトライ(再プロービング)する従来のプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、コンタクトプローブの移動量を大幅に少なくすることができるため、コンタクトプローブを再プロービングするまでの時間を大幅に短縮することができる。
また、請求項記載のプロービング装置によれば、コンタクトプローブが複数取り付けられると共にスライド自在に構成された移動ヘッドと、この移動ヘッドをスライドさせる第1エアシリンダと、移動ヘッドおよび第1エアシリンダを同時にスライドさせる第2エアシリンダとを備えて移動機構を構成したことにより、各々のロッドの突出長が予め規定された第1エアシリンダおよび第2エアシリンダに対する制御を実行するだけで、再プロービング時における各コンタクトピンの先端部のプロービング対象体との接触条件を、最初のプロービング処理のときと再プロービングのときとで確実かつ容易に変化させることができる。したがって、再プロービング時において、コンタクトピンとプロービング対象体との接触状態を改善できる可能性についても、確実かつ容易に高めることができる。
プロービング装置1の構成を示す構成図である。 コンタクトプローブ2の構成を示す断面図である。 プロービング装置1におけるコンタクトプローブ2についての最初のプロービング状態を説明するための説明図である。 図3のコンタクトプローブ2についてのリトライ時のプロービング状態を説明するための説明図である。 プロービング装置1における他の構成のコンタクトプローブ2についての最初のプロービング状態を説明するための説明図である。 図5のコンタクトプローブ2についてのリトライ時のプロービング状態を説明するための説明図である。 プロービング装置1Aの構成を示す構成図である。
以下、プロービング方法およびプロービング装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、プロービング装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示すプロービング装置1は、一例として、一対のコンタクトプローブ2,2、一対の移動機構3,3、制御部4および記憶部5を備えて、いわゆるフライングプローブ方式のプロービング装置に構成されて、プロービング対象体としての一対の半田部位6,6に対して、各コンタクトプローブ2を個別に移動させてプロービング可能に構成されている。本例では、プロービング対象体の一例として、測定対象体としての電子部品(例えば抵抗)7のリード7aを基板8のランド(不図示)に接続する半田部位6を例に挙げて説明するが、例えば基板8の表面に形成された導体パターン(不図示)や、基板8に実装された電子部品のリード(不図示)をプロービング対象体とすることもできる。
コンタクトプローブ2は、図1,2に示すように、スリーブ11、ばね12およびコンタクトピン13を備えている。スリーブ11は、導電性を有する金属材料を用いて円筒体に形成されると共に、一端側に挿通孔11a(後述する中間部23の外径よりも大径で、かつ後述する後端部22の外径よりも小径)が形成され、かつ他端側が閉塞されている。ばね12は、一例として導電性を有する金属製のコイルばねで構成されて、スリーブ11内に収容されている。
各コンタクトピン13は、図2に示すように、導電性を有する金属材料を用いて、先端部(同図中の左端部)21、後端部(同図中の右端部)22、および先端部21と後端部22とを連結する中間部23とを備えている。また、一例として、先端部21は、半田部位6と接触する一端側部位(同図中の左端側部位)が尖塔状(本例では円錐体)に形成され、他端側部位が円柱体に形成されている。後端部22および中間部23は、それぞれ円柱体に形成されている。また、先端部21の他端側部位および後端部22は、中間部23よりも大径に形成されている。また、先端部21、後端部22および中間部23は、互いの軸線Aが一致した状態(つまり、軸線Aはコンタクトプローブ2の軸線)で連結されている。また、コンタクトピン13は、中間部23が挿通孔11aに挿通され、かつ後端部22がスリーブ11内に収容された状態でスリーブ11に装着されている。また、コンタクトピン13では、後端部22の外径がスリーブ11の内径よりも若干小径で、かつ挿通孔11aの内径よりも大径に形成されている。以上の構成により、各コンタクトピン13は、先端部21がスリーブ11から突出すると共に、後端側(本例では後端部22)がスリーブ11内で抜脱不能、かつ摺動自在な状態(後端部22がスリーブ11の内周面と電気的に接触した状態で、スリーブ11内を摺動自在な状態)で、スリーブ11内に挿入されている。なお、このスリーブ11には、測定用信号入出力用の図示しないケーブルが電気的に接続されて、このスリーブ11を介してコンタクトピン13から測定用信号の入出力が行われる。
各移動機構3は、図1に示すように、三次元移動機構31および移動ヘッド32を備えている。この場合、三次元移動機構31は、例えば三次元アーム機構で構成されて、制御部4によって制御されることにより、一例として、X−Y平面内に配設された基板8の一面側(同図中の上面側)において、移動ヘッド32を三次元方向(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向)に沿って任意の位置へ移動可能に構成されている。本例では、各移動ヘッド32に1つのコンタクトプローブ2が、その軸線AがZ軸と平行となる状態で取り付けられている。
制御部4は、CPUなどで構成されて、外部(例えば、プロービング装置1と組み合わされて抵抗7の電気的パラメータ(一例として抵抗値)を自動測定する測定装置)から動作指示S1を入力したときには、記憶部5に記憶されている動作プログラムに従って、その指示内容に応じた動作(例えば、プロービング処理や再プロービング処理など)を実行する。記憶部5には、制御部4の動作プログラム、および各半田部位6の位置情報が予め記憶されている。
次に、プロービング装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、基板8は、予めX−Y平面内における所定位置(検査位置)に配設されているものとする。また、一例として、プロービング装置1が、抵抗7の電気的パラメータ(一例として抵抗値)を自動測定する測定装置(不図示)と組み合わされて作動する例を挙げて説明する。
プロービング装置1の作動状態において、制御部4は、コンタクトプローブ2がプロービングされていない状態で測定装置からプロービング処理を実行すべき動作指示S1を入力したときには、抵抗7の各半田部位6に対する最初のプロービング処理を実行する。このプロービング処理では、制御部4は、まず、各コンタクトプローブ2を接触させる各半田部位6の位置情報を記憶部5から読み出す。次いで、制御部4は、この位置情報に基づいて、各移動機構3の三次元移動機構31を制御することにより、移動ヘッド32に取り付けられたコンタクトプローブ2を、対応する半田部位6の上方に移動させる。続いて、制御部4は、各移動機構3の三次元移動機構31を制御することにより、コンタクトプローブ2の軸線Aと基板8とが直角となる状態(軸線AとZ軸とが平行な状態)で、移動ヘッド32をコンタクトプローブ2の軸線Aに沿って(Z軸に沿って)基板8方向に直線的に移動させて、コンタクトプローブ2のコンタクトピン13における先端部21を、対応する半田部位6に接触させる(プロービングさせる)。これにより、各コンタクトプローブ2の半田部位6へのプロービングが完了する。
この最初のプロービング処理では、制御部4は、図3に示すように、コンタクトプローブ2を、そのコンタクトピン13の先端部21が半田部位6に最初に当接してから、距離L1だけさらに基板8方向に移動させる。つまり、プロービング時のコンタクトプローブ2のストローク量(コンタクトピン13のスリーブ11への押し込み量)を距離L1として、コンタクトプローブ2をプロービングする。なお、同図中のP1は、コンタクトピン13の先端部21が半田部位6に最初に当接した時点でのスリーブ11の下端部(基板8側の端部)の位置を示したものであり、同図中のP2は、この状態からコンタクトピン13をさらにスリーブ11内にストローク量だけ押し込んだ状態でのスリーブ11の下端部の位置を示したものである。以下の各図においても同様である。この最初の各コンタクトプローブ2におけるコンタクトピン13の各半田部位6へのプロービングが完了した後に、測定装置によって抵抗7に対する抵抗値の測定処理(コンタクトピン13の先端部21を半田部位6に接触させて行う測定処理)が実行される。測定装置は、この測定処理において測定された抵抗値が予め規定された基準範囲内のときには、測定された抵抗値を抵抗7の測定値として記憶し、プロービング装置1に対してプロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1を出力して測定処理を終了させる。なお、この基準範囲は、良品の抵抗7の抵抗値を基準として予め決められた抵抗値の範囲であり、良品の抵抗7の抵抗値のみが含まれる抵抗値の範囲をいうものとする。
一方、測定された抵抗値が基準範囲から外れているときには、抵抗7の抵抗値自体が基準範囲を超えている状態、およびコンタクトプローブ2と半田部位6との間に接触不良が発生している状態のうちの少なくとも一方が発生している状態にあり、抵抗7の抵抗値自体が基準範囲を超えているか否かの判別が困難である。このため、測定装置は、コンタクトプローブ2と半田部位6との間の接触不良を改善する目的で、プロービング装置1に対して再プロービング処理を実行すべき旨の動作指示S1を出力し、コンタクトプローブ2が再プロービングされた後に測定処理を再実行する。この場合、測定装置は、コンタクトプローブ2の再プロービングにより、コンタクトプローブ2と半田部位6との間に接触不良が改善されたものとみなして、再実行された測定処理において測定された抵抗値を抵抗7の測定値として記憶し、プロービング装置1に対してプロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1を出力して測定処理を終了させる。
このため、プロービング装置1では、制御部4は、コンタクトプローブ2をプロービングさせた状態において、測定装置からプロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1を入力したときには、移動機構3の三次元移動機構31を制御することにより、移動ヘッド32をコンタクトプローブ2の軸線Aに沿って基板8から離反する方向に直線的に移動させて、コンタクトピン13の先端部21を、対応する半田部位6から離反させる。これにより、この抵抗7の各半田部位6に対する最初のプロービング処理が完了する。また、再プロービング処理を実行する旨の動作指示S1のない状態で、プロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1が入力されたため、最初のプロービング処理の完了をもって、この抵抗7の各半田部位6に対するすべてのプロービング処理が完了する。
また、制御部4は、コンタクトプローブ2をプロービングさせた状態において、再プロービング処理を実行すべき旨の動作指示S1を入力したときには、再プロービング処理を実行する。この再プロービング処理では、制御部4は、各移動機構3の三次元移動機構31を制御することにより、半田部位6とコンタクトピン13の先端部21との接触を維持した状態で(つまり、コンタクトピン13の先端部21を半田部位6から離すことなく)、半田部位6とコンタクトプローブ2とをコンタクトプローブ2の軸線A方向に沿って相対的に接離動させて、コンタクトピン13のスリーブ11内への押し込み量を変更する。本例では、移動ヘッド32に取り付けられたコンタクトプローブ2が移動する構成のため、制御部4は、各移動機構3を制御して、図3に示される状態から移動ヘッド32をコンタクトプローブ2の軸線Aに沿って基板8方向に接近させることで、図4に示すように、コンタクトプローブ2のストローク量を距離L2(>L1)に増加させる。これにより、各コンタクトプローブ2の半田部位6への再プロービングが完了する。
この再プロービングでは、スリーブ11内のばね12の縮み量が最初のプロービング処理のときとは相違するため、コンタクトピン13の先端部21から半田部位6に加わる圧力が変化(相違)する。本例では、ストローク量が増加するため、圧力は増加する。したがって、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件(本例では圧力)が、最初のプロービングのときと変わるため、コンタクトプローブ2を半田部位6から離反させた後に、同じ接触条件でリトライさせるプロービング方法とは異なり、再プロービング処理によってコンタクトピン13の先端部21と半田部位6との接触状態が改善されて、良好な状態(接触抵抗のより低い状態)でコンタクトピン13が半田部位6にプロービングされる。また、コンタクトプローブ2を半田部位6から一旦離反させた後にリトライ(再プロービング)する構成とは異なり、コンタクトプローブ2の移動量が少なくて済むため、コンタクトプローブ2が再プロービングされるまでの時間が短縮される。
この再プロービングの後、制御部4は、プロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1を入力したときには、各移動機構3の三次元移動機構31を制御することにより、移動ヘッド32をコンタクトプローブ2の軸線Aに沿って基板8から離反する方向に直線的に移動させて、コンタクトピン13の先端部21を、対応する半田部位6から離反させる。これにより、この抵抗7の各半田部位6に対するすべてのプロービング処理が完了する。
このように、このプロービング方法、およびこのプロービング方法を実行するプロービング装置1では、再プロービングの際に、半田部位6とコンタクトピン13の先端部21との接触を維持した状態で、半田部位6とコンタクトプローブ2とをコンタクトプローブ2の軸線A方向に沿って相対的に接離動させて、コンタクトピン13のスリーブ11内へのストローク量(押し込み量)を変更する。したがって、このプロービング方法およびプロービング装置1によれば、最初のプロービングのときと再プロービングのときとでコンタクトプローブ2のばね12の縮み量が相違し、これによってコンタクトピン13の先端部21から半田部位6に加わる圧力も相違するため、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件(本例では圧力)を、最初のプロービング処理のときと再プロービングのときとで変化(相違)させることができる。このように、このプロービング方法およびプロービング装置1によれば、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件を変化させることができる結果、コンタクトプローブ2を半田部位6から離反させた後に、同じ接触条件でリトライさせる一般的なプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、再プロービング時において、コンタクトピン13と半田部位6との接触状態を改善できる可能性(接触状態が変化することによって両者間の接触抵抗をより低減できる可能性)を高めることができる。また、コンタクトプローブ2を半田部位6から一旦離反させた後にリトライ(再プロービング)する従来のプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、コンタクトプローブ2の移動量を大幅に少なくすることができるため、コンタクトプローブ2を再プロービングするまでの時間を大幅に短縮することができる。
また、このプロービング方法およびプロービング装置1では、再プロービングのときに、半田部位6とコンタクトプローブ2とをコンタクトプローブ2の軸線A方向に沿って相対的に接近させて(上記の例では、コンタクトプローブ2をその軸線A方向に沿って半田部位6に接近させて)、コンタクトピン13のスリーブ11内への押し込み量(ストローク量)を増加させる。したがって、このプロービング方法およびプロービング装置1によれば、再プロービングのときに、コンタクトピン13の先端部21から半田部位6に加わる圧力を増加させることができるため、コンタクトピン13と半田部位6との接触状態を一層確実に改善(両者間の接触抵抗を一層確実に低減)することができる。なお、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触状態を、最初のプロービングのときと変化(相違)させることができる限り、再プロービングのときのコンタクトピン13の先端部21と半田部位6との接触状態を改善(両者間の接触抵抗を低減)できる可能性が高められるため、再プロービングのときのコンタクトピン13の押し込み量(ストローク量)を、最初のプロービングのときよりも少なくする構成を採用することもできる。
なお、上記のプロービング方法、およびプロービング装置1では、各コンタクトプローブ2の軸線AをZ軸と平行な状態で移動ヘッド32に取り付けて、コンタクトプローブ2をその軸線A、つまりZ軸に沿って移動させることにより、半田部位6に対して相対的に接離動させる構成を採用したが、図5,6に示すように、Z軸に対して斜めになるようにコンタクトプローブ2を移動ヘッド32に取り付けて、コンタクトプローブ2をその軸線Aに沿って半田部位6の斜め方向から半田部位6にプロービングする構成を採用することもできる。この構成においても、再プロービングの際には、図5に示す最初のプロービングの状態(ストローク量が距離L1の状態)から、半田部位6とコンタクトピン13の先端部21との接触を維持した状態で、移動ヘッド32をコンタクトプローブ2の軸線Aに沿って半田部位6方向に接近させて、図6の状態(ストローク量が距離L2(>L1)の状態)に移行させることにより、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21と半田部位6との接触状態の改善(両者間の接触抵抗の低減)を図ることができる。
また、フライングプローブ式のプロービング装置1について上記したが、リトライの際に、半田部位6とコンタクトピン13の先端部21との接触を維持した状態で、半田部位6とコンタクトプローブ2とをコンタクトプローブ2の軸線A方向に沿って相対的に接離動させて、コンタクトピン13のスリーブ11内への押し込み量(ストローク量)を変更する構成(コンタクトピン13の先端部21から半田部位6に加わる圧力を増減させる構成)については、プロービング対象体(抵抗7の各半田部位6)の位置に合わせて予めコンタクトプローブ2が固定して配設されたジグ式のプロービング装置にも適用できるのは勿論である。以下、この構成のプロービング装置1Aについて図7を参照して説明する。
最初に、プロービング装置1Aの構成について、図面を参照して説明する。なお、プロービング装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示すプロービング装置1Aは、一例として、複数のコンタクトプローブ2、移動機構3A、制御部4および記憶部5を備えて、一例として基板8に実装された複数の抵抗7の各半田部位6,6をプロービング対象体として、各半田部位6に対して、対応するコンタクトプローブ2をプロービング可能に構成されている。
移動機構3Aは、一例として、図7に示すように、載置台41、基台42、移動ヘッド43、スライドガイド44、スライド台45、第1エアシリンダ46、第2エアシリンダ47、シリンダ連結板48およびシリンダ固定板49を備えている。載置台41は、基台42の上面における中央部分に配設されている。基板8は、この載置台41上に載置されて、X−Y平面内に保持される。移動ヘッド43は、一例として板体(例えば平面視方形の板体)で構成されて、基板8に取り付けられた複数の抵抗7の各半田部位6に対応する各位置に、コンタクトプローブ2がそれぞれ取り付けられている。スライドガイド44は、基台42の各隅部にZ軸方向に沿って立設されて、スライド台45をZ軸方向に沿ってスライド自在に保持する。スライド台45における基台42側の面には、連結材45aを介して移動ヘッド43がX−Y平面と平行となるように取り付けられている。
第1エアシリンダ46は、一例として2つ設けられて、各ロッド46aの突出入方向がZ軸と平行となるようにそれぞれのボディ部がシリンダ連結板48に取り付けられている。また、各ロッド46aは、スライド台45に連結されている。この構成により、各第1エアシリンダ46は、スライド台45、および連結材45aを介してスライド台45に取り付けられた移動ヘッド43をスライドさせる。第2エアシリンダ47は、一例として、スライドガイド44の上端に取り付けられたシリンダ固定板49に固定されている。具体的には、第2エアシリンダ47は、ロッド47aの突出入方向がZ軸と平行となるように、そのボディ部がシリンダ固定板49に固定されている。また、ロッド47aは、シリンダ連結板48に連結されている。この構成により、第2エアシリンダ47は、シリンダ連結板48を介して各第1エアシリンダ46、および各第1エアシリンダ46によってスライドさせられる移動ヘッド43を同時にスライドさせる。また、各エアシリンダ46,47には、不図示のエア供給源から作動流体としてのエアが供給されており、制御部4によって制御されて、各ロッド46a,47aを突出入させる。
次に、プロービング装置1Aの動作について、図面を参照して説明する。なお、上記したプロービング装置1と同様にして、プロービング装置1Aについても、一例として、上記の測定装置(不図示)と組み合わされて作動する例を挙げて説明する。なお、プロービング装置1と同じ動作については、プロービング装置1の動作説明に使用した図面を参照して説明する。また、各エアシリンダ46,47については、初期状態において各ロッド46a,47aが非突出状態にあり、移動ヘッド43に取り付けられたすべてのコンタクトプローブ2が、図7に示すように、基板8の各半田部位6から離反した状態にあるものとする。
プロービング装置1Aの作動状態において、制御部4は、コンタクトプローブ2がプロービングされていない状態で測定装置からプロービング処理を実行すべき動作指示S1を入力したときには、複数の抵抗7の各半田部位6に対する最初のプロービング処理を実行する。このプロービング処理では、制御部4は、まず、第2エアシリンダ47(第1エアシリンダ46および第2エアシリンダ47の一方)に対する制御を実行して、ロッド47aを突出させる。これにより、シリンダ連結板48および各第1エアシリンダ46を介してスライド台45が、各スライドガイド44に沿って基台42側に移動させられて、スライド台45に連結材45aを介して連結された移動ヘッド43も基台42側、すなわち基板8側に同時に移動して、各コンタクトプローブ2におけるコンタクトピン13の先端部21が半田部位6にプロービングされる。この最初のプロービング処理では、各コンタクトプローブ2は、図3に示す状態のように、ストローク量が距離L1に規定された状態で、半田部位6にプロービングされる。これにより、最初のプロービングが完了する。測定装置は、この状態で、各コンタクトプローブ2を介して、各抵抗7の抵抗値を測定する測定処理を実行する。また、測定装置は、この測定処理において測定された抵抗7の抵抗値が基準範囲内か否かを判別して、プロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1、および再プロービング処理を実行すべき旨の動作指示S1のいずれかをプロービング装置1Aに対して出力する。
プロービング装置1では、制御部4は、コンタクトプローブ2をプロービングさせた状態において、測定装置からプロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1を入力したときには、第2エアシリンダ47を制御して、そのロッド47aをボディ部内に引き込ませる(ロッド47aを縮長させる)。これにより、移動ヘッド43はZ軸に沿って基板8から離反する方向に移動して、各コンタクトプローブ2の先端部21と、基板8に形成された各半田部位6との接触状態が解除される。この場合、再プロービング処理を実行する旨の動作指示S1のない状態で、プロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1が入力されたため、最初のプロービング処理の完了をもって、この抵抗7の各半田部位6に対するすべてのプロービング処理が完了する。
一方、制御部4は、コンタクトプローブ2をプロービングさせた状態において、再プロービング処理を実行すべき旨の動作指示S1を入力したときには、再プロービング処理を実行する。この再プロービング処理では、制御部4は、第2エアシリンダ47のロッド47aを突出させた状態で、各第1エアシリンダ46(第1エアシリンダ46および第2エアシリンダ47の他方)に対する制御を実行して、各ロッド46aを突出させる。これにより、スライド台45が各スライドガイド44に沿って基台42側にロッド46aの突出長分だけ移動させられ、これに伴い、スライド台45に連結された移動ヘッド43も基台42側、すなわち基板8側に同じ長さだけ移動する結果、各コンタクトプローブ2のストローク長が距離L1から距離L2に増加させられる(図4参照)。これにより、各コンタクトプローブ2の半田部位6への再プロービングが完了する。
この再プロービングの後、制御部4は、プロービング処理を完了(終了)させるべき旨の動作指示S1を入力したときには、各第1エアシリンダ46および第2エアシリンダ47を制御して、それぞれのロッド46a,47aを各々のボディ部内に引き込ませる(ロッド46a,47aを縮長させる)。これにより、移動ヘッド43はZ軸に沿って基板8から離反する方向に移動して、各コンタクトプローブ2の先端部21と、基板8に形成された各半田部位6との接触状態が解除される。これにより、この抵抗7の各半田部位6に対するすべてのプロービング処理が完了する。
このように、このプロービング方法、およびこのプロービング方法を実行するプロービング装置1Aにおいても、上記したプロービング方法、およびこのプロービング方法を実行するプロービング装置1と同様にして、再プロービングの際に、半田部位6とコンタクトピン13の先端部21との接触を維持した状態で、半田部位6とコンタクトプローブ2とをコンタクトプローブ2の軸線A方向に沿って相対的に接離動(上記の例では接近)させて、コンタクトピン13のスリーブ11内へのストローク量(押し込み量)を変更する(増加させる)。したがって、このプロービング方法およびプロービング装置1Aによっても、最初のプロービングのときと再プロービングのときとでコンタクトプローブ2のばね12の縮み量が相違し、これによってコンタクトピン13の先端部21から半田部位6に加わる圧力も相違するため、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件(本例では圧力)を、最初のプロービング処理のときと再プロービングのときとで変化(相違)させることができる。このため、このプロービング方法およびプロービング装置1Aによれば、再プロービング時における各コンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件を変化させることができる結果、複数のコンタクトプローブ2を半田部位6から離反させた後に、同じ接触条件でリトライさせる一般的なプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、再プロービング時において、コンタクトピン13と半田部位6との接触状態を改善できる(両者間の接触抵抗を低減できる)可能性を高めることができる。また、各コンタクトプローブ2を半田部位6から一旦離反させた後にリトライ(再プロービング)する従来のプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、コンタクトプローブ2の移動量を大幅に少なくすることができるため、コンタクトプローブ2を再プロービングするまでの時間を大幅に短縮することができる。
なお、再プロービング時におけるコンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触状態を、最初のプロービングのときと変化(相違)させることができる限り、再プロービングのときの各コンタクトピン13の先端部21と半田部位6との接触状態を改善できる(両者間の接触抵抗を低減できる)可能性が高められるため、再プロービングのときのコンタクトピン13の押し込み量(ストローク量)を、最初のプロービングのときよりも少なくする構成を採用することもできる。この構成は、例えば、ロッド46aの突出長が長さ(距離L2−距離L1)に規定された第1エアシリンダ46をプロービング装置1Aに使用することで、実現することができる。
具体的には、この構成のプロービング装置1Aでは、各エアシリンダ46,47は、初期状態において、ロッド46aは突出状態にあり、かつロッド47aは非突出状態にあって、この状態において、移動ヘッド43に取り付けられたすべてのコンタクトプローブ2が、図7に示すように、基板8の各半田部位6から離反した状態にあるものとする。
このプロービング装置1Aでは、制御部4が、最初のプロービング処理を実行したときには、第2エアシリンダ47(第1エアシリンダ46および第2エアシリンダ47の一方)が作動してロッド47aを突出させる。これにより、シリンダ連結板48および各第2エアシリンダ47を介してスライド台45が、各スライドガイド44に沿って基台42側に移動させられて、スライド台45に連結材45aを介して連結された移動ヘッド43も基台42側、すなわち基板8側に移動して、各コンタクトプローブ2におけるコンタクトピン13の先端部21が半田部位6にプロービングされる。この場合、各コンタクトプローブ2は、図4に示す状態のように、ストローク量が距離L2に規定された状態で、半田部位6にプロービングされる。これにより、最初のプロービングが完了する。
次いで、制御部4が再プロービング処理を実行したときには、各第1エアシリンダ46(第1エアシリンダ46および第2エアシリンダ47の他方)が作動して各ロッド46aを引き込ませる。これにより、スライド台45が各スライドガイド44に沿って基台42から離反する方向に、各ロッド46aの引き込み量(距離L2−距離L1)だけ移動させられ、これに伴い、スライド台45に連結された移動ヘッド43も同じ方向に、同じ長さ(距離)だけ移動する結果、各コンタクトプローブ2のストローク長が距離L2から距離L1に減少させられる(図3参照)。これにより、各コンタクトプローブ2の半田部位6への再プロービングが完了する。このプロービング装置1Aにおいても、上記したように、プロービング装置1と同様にして、再プロービング時における各コンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件(本例では圧力)を、最初のプロービング処理のときと再プロービングのときとで変化(相違)させることができ、このため、再プロービング時において、コンタクトピン13と半田部位6との接触状態を改善できる(両者間の接触抵抗を低減できる)可能性を高めることができる。また、各コンタクトプローブ2を半田部位6から一旦離反させた後にリトライ(再プロービング)する従来のプロービング方法およびプロービング装置とは異なり、コンタクトプローブ2の移動量を大幅に少なくすることができるため、コンタクトプローブ2を再プロービングするまでの時間を大幅に短縮することができる。
また、このプロービング装置1Aでは、コンタクトプローブ2が複数取り付けられると共にスライド自在に構成された移動ヘッド43と、この移動ヘッド43をスライドさせる第1エアシリンダ46と、移動ヘッド43および第1エアシリンダ46を同時にスライドさせる第2エアシリンダ47とを備えて移動機構3Aを構成したことにより、各ロッド46a,47aの突出長が予め規定された第1エアシリンダ46および第2エアシリンダ47に対する制御を実行するだけで、再プロービング時における各コンタクトピン13の先端部21の半田部位6との接触条件(本例では圧力)を、最初のプロービング処理のときと再プロービングのときとで確実かつ容易に変化(相違)させることができる。したがって、再プロービング時において、コンタクトピン13と半田部位6との接触状態を改善できる(両者間の接触抵抗を低減できる)可能性についても、確実かつ容易に高めることができる。
また、上記のプロービング方法およびプロービング装置1,1Aでは、一例として、コンタクトピン13の後端部22がスリーブ11内に抜脱不能、かつ摺動自在な状態で挿入され、またコンタクトピン13を付勢するばね12もスリーブ11内に収容されたコンタクトプローブ2を使用する例を挙げて説明したが、この構成以外のコンタクトプローブ、例えば、図示はしないが、後端側が先端部と同様にしてスリーブ11から突出した状態でスリーブ11に挿入され、スリーブ11内に位置する中央部分が上記のコンタクトピン13の後端部22と同様(外径がスリーブ11の内径よりも若干小径)に構成されることにより、スリーブ11内で摺動する構成のコンタクトプローブや、コンタクトピンの先端部をスリーブから突出する方向に付勢する付勢部材(ばね)がスリーブの外部に配設されたコンタクトプローブなど、様々な構成のコンタクトプローブを使用することができる。
1,1A プロービング装置
2 コンタクトプローブ
3,3A 移動機構
4 制御部
6 半田部位
11 スリーブ
12 ばね
13 コンタクトピン
21 先端部
43 移動ヘッド
44 スライドガイド
45 スライド台
46 第1エアシリンダ
47 第2エアシリンダ

Claims (4)

  1. スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブにおける当該コンタクトピンの前記先端部をプロービング対象体に接触させるコンタクトプローブのプロービング方法であって、
    前記コンタクトピンを前記プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の当該測定処理の前に、当該プロービング対象体と前記コンタクトピンの前記先端部との接触を維持した状態で、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとを当該コンタクトプローブの軸線方向に沿って相対的に離反させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を少なくするコンタクトプローブのプロービング方法。
  2. スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブと、
    当該コンタクトプローブとプロービング対象体とを相対的に接離動させる移動機構と、
    当該移動機構を制御して前記コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を前記プロービング対象体に接触させる制御部とを備えているプロービング装置であって、
    前記制御部は、前記コンタクトピンを前記プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の当該測定処理の前に、当該プロービング対象体と当該コンタクトピンの前記先端部との接触を維持させた状態で、前記移動機構を制御して、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとを当該コンタクトプローブの軸線方向に沿って相対的に離反させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を少なくするプロービング装置。
  3. スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブとプロービング対象体とを相対的に接離動させる移動機構と、
    当該移動機構を制御して前記コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を前記プロービング対象体に接触させる制御部とを備え、
    前記移動機構は、
    前記コンタクトプローブが複数取り付けられると共にスライド自在に構成された移動ヘッドと、
    当該移動ヘッドをスライドさせる第1エアシリンダと、
    前記移動ヘッドおよび前記第1エアシリンダを同時にスライドさせる第2エアシリンダとを備え、
    前記制御部は、前記第1エアシリンダおよび前記第2エアシリンダのうちの一方のエアシリンダに対する制御を実行して、前記移動ヘッドを前記プロービング対象体に接近させて当該移動ヘッドに取り付けられた前記各コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を当該プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の前記測定処理の前に、当該第1エアシリンダおよび当該第2エアシリンダのうちの他方のエアシリンダに対する制御を実行して、当該プロービング対象体と当該コンタクトピンの当該先端部との接触を維持させた状態で、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとをさらに接近させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を増加させるプロービング装置。
  4. スリーブ、当該スリーブ内に摺動自在、かつ先端部が当該スリーブから突出した状態で挿入されたコンタクトピン、および前記コンタクトピンを当該スリーブから突出する方向に常時付勢する付勢部材を有するコンタクトプローブとプロービング対象体とを相対的に接離動させる移動機構と、
    当該移動機構を制御して前記コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を前記プロービング対象体に接触させる制御部とを備え、
    前記移動機構は、
    前記コンタクトプローブが複数取り付けられると共にスライド自在に構成された移動ヘッドと、
    当該移動ヘッドをスライドさせる第1エアシリンダと、
    前記移動ヘッドおよび前記第1エアシリンダを同時にスライドさせる第2エアシリンダとを備え、
    前記制御部は、前記第1エアシリンダおよび前記第2エアシリンダのうちの一方のエアシリンダに対する制御を実行して、前記移動ヘッドを前記プロービング対象体に接近させて当該移動ヘッドに取り付けられた前記各コンタクトプローブにおける前記コンタクトピンの前記先端部を当該プロービング対象体に接触させて行う測定処理の後、再度の前記測定処理の前に、当該第1エアシリンダおよび当該第2エアシリンダのうちの他方のエアシリンダに対する制御を実行して、当該プロービング対象体と当該コンタクトピンの当該先端部との接触を維持させた状態で、当該プロービング対象体と当該コンタクトプローブとを離反させて、当該コンタクトピンの前記スリーブ内への押し込み量を減少させるプロービング装置。
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