JP5372328B2 - 溶解炉用撹拌装置及び攪拌装置付溶解炉 - Google Patents

溶解炉用撹拌装置及び攪拌装置付溶解炉 Download PDF

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Description

本発明は溶解炉用撹拌装置及び攪拌装置付溶解炉に関する。
従来アルミニューム等の非鉄金属等を溶解し、インゴット状の製品にしたり、溶解後直接ダイキャストマシンで成形し製品化することが行われてきた。この時、インゴットあるいはダイキャスト製品の品質を向上させるべく均質化するためには、溶解炉中の非鉄金属、つまり、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の非鉄金属、の溶湯を十分に撹拌し、組織を均質なものとすることが必要であった。このため従来は、撹拌棒を溶解炉中に挿入し、人手により撹拌したり、炉内を密封し減圧ポンプにて負圧、正圧を交互に作用させ溶湯を撹拌したり、炉底下に電磁式撹拌装置、永久磁石式撹拌装置を設置して電磁力によって撹拌を行っていた。人手による撹拌は最も多く採用されているが、高温下での作業であり、作業環境が劣悪で改善が叫ばれていた。また電磁式撹拌は、大きな消費電力と複雑なメンテナンスそして高価であることから普及していない。また永久磁石を用いた装置では消費電力は僅少であるが、移動磁界を発生させるため磁場発生機構を回転させる必要があり、構造が複雑化して故障の発生確率も低くはなかった。
このように作業環境が劣悪な条件下で装置を運転しなければならない。もちろん装置にとってのみでなく、作業者にとっても劣悪な条件である。従って、装置はできるだけシンプルな構造で、且つ、メンテナンスフリーであることが望ましい。さらに、消費電力を僅少に抑え、設置し易く、安価で普及しやすい撹拌装置であることが望まれる。
本発明は、このような装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、外部から、磁束を、非鉄金属の溶湯を収納するための収納空間を有する溶解炉を貫通させて、前記収納空間中をある方向に走らせる、磁場発生装置と、
前記磁束の走る方向とある角度で交わるように、所定距離を置いて対向し、且つ、電源に接続可能な、少なくとも一対の電極端子と、
を備えることを特徴とするものである。
さらに、本発明は、非鉄金属の溶湯を収納するための収納空間を有する溶解炉と、
外部から、磁束を、前記溶湯を収納するための前記溶解炉を貫通させて、前記収納空間中をある方向に走らせる、磁場発生装置と、
それぞれ電源に接続可能で且つ互いに所定距離を置いて設けられた少なくとも一対の電極端子であって、前記一対の電極端子のうちの一方の電極端子は前記磁場発生装置に対応する位置に設けられ、他方の電極端子は任意の位置に設けられた、少なくとも一対の電極端子と、
を備えることを特徴とするものである。
さらに、本発明は、外部から、磁束を、非鉄金属の溶湯を収納するための収納空間を有する溶解炉を貫通させて、前記収納空間中をある方向に走らせる、磁場発生装置と、
それぞれ電源に接続可能で且つ互いに所定距離を置いて設けられる少なくとも一対の電極端子であって、前記一対の電極端子の一方は前記磁場発生装置に対応する位置に設けられ、他方は任意の位置に設けられる、少なくとも一対の電極端子と、
を備えることを特徴とするものである。
図1−図3は本発明の一実施形態としての溶解炉システム、つまり、撹拌装置付溶解炉を示し、図1は平面図、図2は図1のA−B線断面図、図3はC−D線断面図である。
この攪拌装置付溶解炉は、概念的には、溶解炉と、磁場発生装置と、給電装置と、を備える。実施例で説明すれば、特に、図2から明らかなように、撹拌装置付溶解炉は、溶解炉1と、その底面に密着状態に設置された、前記磁場発生装置としての撹拌装置2とを有する。さらに、前記給電装置としての電極(電極端子)4,4を有する。当然、これらの電極4,4は、電源6に接続される。この電源6は、給電装置の一部として構成することもできる。また、この電源6を、外部電源として、給電装置に含まれないものとすることもできる。
前記溶解炉1は、溶湯収納空間10を備え、そこに投入された非鉄金属、つまり、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)の非鉄金属を、汎用のものと同様に、図示しないバーナー等で、溶解させるものである。溶解炉1は、ほぼ矩形容器状の炉本体3を有する。この炉本体3は、特に図2からわかるように、対向する一対の側壁(炉側壁)3a,3bに密閉貫通状態に埋設された一対の電極4,4を有する。これらの電極4,4は、炉本体3の製造時に埋設することもできるほか、既設の炉本体3に後から埋設することもできる。これらの電極4,4の形状は、横断面が円形、あるいは、矩形状その他の任意の形状をすることができる。これらの電極4,4の内側端は炉本体3の内面に面一に露出しており、炉本体3内に収納されたAl,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)の非鉄金属の溶湯Mと電気的に接触する。電極4,4を上記内面と面一にしているのは、電極4,4が炉本体3内において、後述する溶湯の動きに対して機械的な抵抗となるのを避けるためである。無論、機械的な抵抗が小さい場合には、電極4,4を内部に突出した状態に設けることもできる。
これらの電極4,4は炉外においてケーブル5,5で上記電源6に接続されている。これにより、例えば、図2において、電極4,4間を導電体としての非鉄金属の溶湯Mを介して右から左へ電流Iが流れる。前記電源6は、上述のように、本装置に内蔵のものであっても、外部電源であっても良い。また、この電源6は、極性の切り替えのできるものとすることができる。つまり、例えば、図2において、電流Iを図示のごとく、左から右に流せる共に、切り替えにより、右から左に流せるようにすることもできる。また、この電源6は、出力、つまり、出力電圧、出力電流の調整ができるものとすることもできる。
前記電極は、図1から分かるように、2対あるいはそれ以上とすることができる。要は、図1において、左から右へ、あるいはその逆に、電流が流れるようにすれば良いのである。例えば、図1から分かるように、3対の電極を設ける場合にあっては、各対ごとの距離dは、特に問題にならない。
特に、図2からわかるように、このように構成された溶解炉1の底面に攪拌装置2が密着配置されている。この撹拌装置2は、継鉄8上に設置された磁場装置(磁場発生装置)9を有する。この磁場装置2は、固定状態に設けられ、回転可能なものとして構成する必要は無い。このため、故障の発生可能性も抑制され、メンテナンスの観点からも使いやすい装置と言える。この磁場装置2は、永久磁石式でも電磁石式でも良い。電極形状は、円形あるいは板状でも良い。前記磁場装置9からの磁束MFは、炉本体9の底面をほぼ垂直に貫通すればよく、方向は問わない。図2では、磁場装置9の、前記炉本体3の底面側がN極で、磁場装置9からの磁束が、前記底面を貫通して内部の溶湯Mを通過するようにした例を示している。これとは逆に、磁場装置9の、前記炉本体3の底面側がS極で、溶湯Mと炉本体3の底面とを貫通した磁束MFが前記S極に戻るように構成することもできる。
さらには、前記磁場装置9が電磁石である場合には、極性及び強度を切り替え、調整可能とすることもできる。つまり、磁場装置9を、N極とS極とを切り替え可能で、且つ、出力を増減可能なもの、つまり、出力調整機能付のものとして構成することもできる。
この磁場装置9のまわりはステンレスケース11で囲まれている。この磁場装置9からの磁束MFは、前にも述べたように、図2に図示のごとく、溶湯Mを図中下から上にほぼ垂直に貫くように発生する。
このように構成されたシステムにおいては、特に図2からわかるように、磁場空間において一対の電極4,4間に電流Iが流れることになる。これにより、溶湯Mは、フレミングの左手の法則に沿って生じた電磁力により、つまり、図3に示すように、溶湯Mは、電流Iとの間に働く斥力により結果的に回動させられる。即ち、例えば図2において、磁場装置9からの磁束MFが溶湯Mを上方に貫く。一方、一対の電極4,4間に、溶湯Mを介して、電流Iが流れる。この電流Iは図3では図示のように、紙面表面側から紙面裏面側へ流れるものとして示される。このように、導電性の溶湯M中に磁束MFが走り、ここを電流Iが流れる。このことから、フレミングの左手の法則に従って電磁力が生じ、この電磁力によって溶湯Mは、磁界の外に向うように押されて、溶湯Mが図3に示す溶湯の流れFのように回転状態に撹拌される。つまり、溶湯Mは、前記電流Iとの間に働く斥力により、炉底から湯面へ、湯面から炉底へ、循環し、上下撹拌が行われることになる。
ここにおいて、一対の電極4,4間で流れる電流の向きを変えると、あるいは、磁場装置9からの磁束の向きを変えると、溶湯Mの攪拌方向を逆転することができる。しかもこの攪拌は、間欠的な攪拌ではなく、連続した攪拌である。
また、電極4,4の図2中での高さhは、電極4,4間を流れる電流Iが、磁場装置9による磁場空間内において流れるような高さであることが要求されるのは明らかである。
図4及び図5は、本発明の異なる実施例を示し、図4は平面図、図5はそのA−B線断面図である。この実施例は、特に図5からわかるように、溶解炉1におけるある側壁3aの外側に撹拌装置2を密着設置した例を示すものである。
即ち、炉本体3のある1つの側壁3aに上下に所定の間隔で一対の電極4,4を密閉状態に埋め込む。電極4,4の内側端は、炉本体3の内部に突出して、炉本体3の内面から少し離れた状態にある。
この場合には、電流Iは図5に示すように、この側壁3aに沿ってそこからやや離れた位置で、溶湯M中を流れる。溶湯M中には、先の実施例と同様に、磁場装置9からの磁束MFが特に図4に示すように、通っている。この図4からわかるように、電流Iと磁束MFとに基づいて、フレミングの左手の法則に沿った電磁力が発生する。この電磁力によって、図4に示すように、溶湯Mは電流Iの回りを回動する。つまり、溶湯Mはほぼ垂直な軸のまわりに回転し、溶湯の水平撹拌が行われる。
以上に説明した図4、図5では、電極4,4を炉本体3の炉壁に設ける例について説明したが、電流Iが、磁場装置9からの磁場空間を流れる範囲内であれば、これらの電極4,4の位置を前記収納空間10内の任意の内側位置に、電極4,4を上下に対向させて設置することもできる。さらに、上下に対向させる電極4,4の対数は、任意数とすることができる。
図6、図7は、さらに異なる実施例を示すもので、図6は平面図、図7はそのA−B線断面図である。図6は図4に対応し、炉本体23をほぼ円筒容器状のものとした例を示す。即ち、本実施例は、図4、図5の実施例の変形したものと見ることもできる。つまり、先の図4、図5の実施例において、溶解炉1の炉本体3を円筒容器状のものとしたものである。即ち、本実施例においては、溶解炉21の炉本体23を円筒容器状のものとしている。これに対応させて、撹拌装置22の継鉄28及び磁場装置29をアーチ型に湾曲したものとしている。図6、図7の実施例におけるその他の構成は、図4、図5の例と同様であり、同等部分に同一の符号を付して説明を省略する。
このような図6、図7に示す実施例においても、図4、図5の実施例と同様に、特に図6からわかるように、溶湯Mは図示の如くほぼ垂直な軸の回りに回動し、溶湯の撹拌が行われることになる。
なお、図6のように、炉本体23が円筒容器状であっても、電極4、4は水平方向に対向するように設けることもできる。
図8−図12は、以上に述べた装置とは異なる技術思想に基づいて構成された別の実施形態を示す。即ち、以上に述べた実施形態の装置は比較的緩やかな速度で溶湯を回転させるのに適した装置である。これに対し、以下に説明する実施形態の装置は、それの数十倍の速度で溶湯を回転させるのに適した装置である。溶湯をどのような速度で回転させるかは、適宜選択される。つまり攪拌速度は、溶湯の組織を均一化を図る、温度を均一なものとして攪拌する、過度の酸化を防ぎつつ攪拌する、溶湯の材料としての金属の種類におうじた攪拌速度を選ぶ等に応じて、適宜選定される。
さらに、以下の実施形態は、以下の点に着目して構成したものである。
(1) 得られる電磁力を最大なものとするために、流れる電流を可及的に全て磁場領内に集中させる。
(2) 外部から印加する磁場と電磁力とにより動かされる溶湯内に生ずる渦電流による制動力(溶湯の動きを止めようとする力)を極力抑制する。
なお、以下の実施形態において、先に説明した実施形態と同等部材には同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図8は、以下に述べる実施形態の原理を説明する概略的な断面図である。
この図8に示す実施形態が図2に示す実施形態と異なる点は、一対の電極4,4のうちの一方を、炉本体3の底壁(炉底)3cに埋め込んだ点にある。必ずしも埋め込む必要はないのも明らかである。
このような構成の実施形態においては、一対の電極4,4間に電圧を掛けることにより、これらの電極4,4間に電流が流れる。溶湯M中において電流はどのような経路をたどって一対の電極4,4間を流れるかは不明である。しかしながら、どのような経路を通って電流が一対の電極4,4間を流れるにしても、一対の電極4,4のうちの一方は底壁3cに設置されていることから、流れる電流の全てが、磁場強度のより強い領域を効率よく流れることになる。これにより、磁場と電流との相互作用による電磁力を最大限的に大きなものとして得ることができ、より大きな攪拌力を得ることができる。これにより、上記(1)が達成される。
また、磁場発生装置(攪拌装置)2から出る磁力線(磁束MF)は、図8から分かるように、底壁3cを介して溶湯Mを貫通している。ここにおいて、磁場発生装置2は単極構成である。このため、底壁3cに平行な平面を仮定した場合、この平面においては、磁場強度はほぼ均一となる。このような環境において、溶湯Mが上記電磁力により動いた場合を想定する。この場合、溶湯Mは底壁3cに埋め込まれた電極4を中心とする回転の流れFを作る。このとき、上述のように、磁場は、均一な磁場強度となっているため、溶湯Mの動きに伴う渦電流(制動力)は発生しない。つまり、渦電流は時間tに対して磁束φが変化するときに生ずるが、この場合には、均一な磁束分布であるため、渦電流は生じない。このため、極めて効率の良い溶湯の攪拌が行われる。これにより、上記(2)が達成される。
図10は図8の平面図であり、炉本体3が矩形容器状の実施形態を示す。
図9は、断面図が図8とほぼ同じに表される実施形態を示し、炉本体23が円筒容器状の実施形態である。
また、図8−図10の実施形態の変形例として、側壁23a、3bと底壁3cに設けた電極4の他にも任意の位置に、任意数の電極を設けることもできる。
例えば、図8,図10の変形例として、図11,図12に示すように、図中左側の側壁3aにも電極4を設けることもできる。
また、例えば、上述の図11,図12の実施形態では、側壁3a、3bにそれぞれ電極4,4を設け、側壁3a、3bに都合2つの電極4,4を設けた例を示しているが、側壁3a、3bにおけるこれらの総数は3以上とすることができるのも明らかである。
また、この図11,図12の実施形態では、底壁3cに1つの電極4を設けた例を示したが、側壁3a,3b設けた電極4に対応させて、複数の電極4を設けることもできる。
上記の各実施形態において、電極4の断面形状は用途、目的等に応じて、種々の形状とすることができる。例えば、丸形、矩形の他、円又は楕円等のリング状とすることもできる。
以上に説明した実施例は本発明のいくつかの例を示すだけであり、本発明は上記以外の態様をとることができるのも明らかである。即ち、炉本体内に溶湯を収納し、炉本体外から磁束を前記溶湯中に走らせ、この磁束と交わる方向に前記溶湯に電流を流しうる構造であれば良く、これを満足する構造であれば本発明の精神の中に含まれる。
上述の本発明の実施例によれば、以下のような効果が得られる。
即ち、一般に溶解炉あるいは保持炉は、箱型形状をしている場合が多い。円形炉は原材料を投入し、迅速に溶解するための溶解補助炉として用いられることが多い。箱型炉は溶湯をゆっくり攪拌することが多く、金属元素添加等成分調整の場合は溶湯を上下に攪拌することが要求される。しかしながら従来型攪拌装置は、溶湯を上下攪拌することは構造上できなかった。本発明の一実施形態による攪拌装置は、溶湯が電極と直角方向に動くため、電極配置を任意設定することにより、自由に攪拌方向、状態を選択することができる。したがって溶湯の上下攪拌、水平攪拌、正転攪拌、逆転攪拌等が容易に行える。
そして、本発明の実施例の実験によれば、溶湯を攪拌するに必要な印加磁場強度は、0.1T以上が必要である。勿論0.1T以下でも攪拌は可能であるが、高い攪拌効率を得るためにはそれ以上が望ましい。また本発明の実施例の攪拌装置は、その原理からして、磁場強度のみでは攪拌力は得られない。消費電力(印加電圧、供給電流)の大小も大きく攪拌力に影響する。本発明者の実験によればDC12V、10Aで500kg程度の溶湯を攪拌できる。これは、従来の電磁式の装置の電力消費量に比べればきわめて少ない電力である。1−10t程度の溶湯であれば、上記の電力消費量に応じて増やした電力で攪拌可能である。また、上述のように、攪拌速度を大きくするためには印加電圧を上げることが必要で、このため装置は印加電圧可変とすることも重要である。
また、上述のように、攪拌力を増加するためには磁場発生装置における電極対数を増すことも重要である。1対の場合、炉内の溶湯を所定量だけ攪拌するのに要した時間が1.5分であったものが、2対では0.8分、3極では0.3分で足りた。したがって高速攪拌は対数を複数化することで達成できることもわかった。
こうしたことから、炉に課せられた目的によって、印加電圧、極数、極配置、磁場強度当を決めることが重要である。

以下に本発明者が行った実施形態の効果を確認するために行った実験結果を表1として示す。この表1から分かるように、ここに示す条件で、溶湯としてアルミの溶湯のほか、電解液(炭酸カリウムKCO重量比150%水溶液)について、攪拌実験を行った。その結果、本発明の実施形態の装置の効果が確認できた。
Figure 0005372328
本発明の実施例の平面図。 そのA−B線断面図。 図1のC−D線断面図。 本発明の異なる実施例の平面図。 そのA−B線断面図。 本発明のさらに異なる実施例の平面図。 そのA−B線断面図。 本発明のさらに異なる実施例の断面図 断面図が図8とほぼ同様に表される実施例の装置の平面図 図8の実施例の装置の平面図 本発明のさらに異なる実施例の断面図 図11の装置の平面図
符号の説明
1 溶解炉
2 攪拌装置
3 炉本体
4 電極(端子電極)
5 ケーブル
6 電源
8 継鉄
9 磁場装置(磁場発生装置)
11ステンレス
I 電流
M 溶湯
MF 磁束

Claims (3)

  1. 溶解炉と、正負の直流電源の一方に接続される第1の電極端子と他方に接続される第2の電極端子とを有する電極端子対と、磁場発生装置と、を備えた攪拌装置付溶解炉であって、
    前記溶解炉は、側壁と底壁とを有し、且つ、前記側壁と前記底壁とにより形成される収納空間を有し、前記収納空間は非鉄金属の溶湯を収納するためのものであり、
    前記第1の電極端子と前記第2の電極端子はそれぞれ電源に接続可能に構成され、且つ、前記第1の電極端子は前記側壁に設けられ、前記第2の電極端子は前記底壁に設けられ、前記第1の電極端子及び第2の電極端子はそれぞれ前記収納空間に露呈しており、前記収納空間に非鉄金属が収納された状態においては前記第1の電極と前記第2の電極端子間に電流が流れ得るように構成され、
    前記磁場発生装置は前記溶解炉の前記底壁の外部の下方に設けられており、前記磁場発生装置と前記第2の電極端子とは上下に重なった位置関係にあり、前記第2の電極端子は前記底壁の中央部分に位置しており、
    さらに、前記磁場発生装置は永久磁石を備え、前記永久磁石は上端部がS極又はN極に磁化され、下端部がN極又はS極に磁化されており、前記永久磁石の前記上端部を前記底壁及び前記第2の電極端子と上下に対向させて、前記永久磁石のN極から出る縦向きの磁力線又はS極へ向かう縦向きの磁力線と、前記収納空間に非鉄金属の収納状態において前記第1の電極端子と前記第2の電極端子との間に流れる電流とが、磁束密度及び電流密度が他の部分より高い前記N極又は前記S極の部分において及び前記第2の電極端子の部分において、互いに交差するようにしている、
    ことを特徴とする攪拌装置付溶解炉。
  2. 溶解炉と、正負の直流電源の一方に接続される第1の電極端子及び第3の電極端子と他方に接続される第2の電極端子とを有する複数の電極端子対と、磁場発生装置と、を備えた攪拌装置付溶解炉であって、
    前記溶解炉は、側壁と底壁とを有し、且つ、前記側壁と前記底壁とにより形成される収納空間を有し、前記収納空間は非鉄金属の溶湯を収納するためのものであり、
    前記第1の電極端子及び第3の電極端子と前記第2の電極端子とはそれぞれ電源に接続可能に構成され、且つ、前記第1の電極端子は前記側壁に設けられ、前記第3の電極端子も前記側壁に設けられ、前記第2の電極端子は前記底壁に設けられ、前記第1の電極端子乃至第3の電極端子はそれぞれ前記収納空間に露呈しており、前記第3の電極端子と前記第2の電極端子とは前記収納空間を介して対向しており、前記収納空間に非鉄金属が収納された状態においては、前記第1の電極と前記第2の電極端子間に、及び前記第3の電極端子と前記第2の電極端子の間に、それぞれ電流が流れ得るように構成され、
    前記磁場発生装置は前記溶解炉の前記底壁の外部の下方に設けられており、前記磁場発生装置と前記第2の電極端子とは上下に重なった位置関係にあり、前記第2の電極端子は前記底壁の中央部分に位置しており、
    さらに、前記磁場発生装置は永久磁石を備え、前記永久磁石は上端部がS極又はN極に磁化され、下端部がN極又はS極に磁化されており、前記永久磁石の前記上端部を前記底壁及び前記第2の電極端子と上下に対向させて、前記永久磁石のN極から出る縦向きの磁力線又はS極へ向かう縦向きの磁力線と、前記収納空間に非鉄金属の収納状態において前記第1の電極端子と前記第2の電極端子との間に流れる電流及び前記第3の電極端子と前記第2の電極端子との間に流れる電流とが、磁束密度及び電流密度が他の部分より高い前記N極又は前記S極の部分において及び前記第2の電極端子の部分において、それぞれ互いに交差するようにしている、
    ことを特徴とする攪拌装置付溶解炉。
  3. 前記電源をさらに備え、前記電源は、極性の切り替えと出力調整の少なくとも1つが可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の攪拌装置付溶解炉。
JP2006534530A 2006-07-20 2006-07-20 溶解炉用撹拌装置及び攪拌装置付溶解炉 Expired - Fee Related JP5372328B2 (ja)

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