JP2016205796A - 導電性金属溶解炉及びそれを備えた導電性金属溶解炉システム並びに導電性金属溶解方法 - Google Patents

導電性金属溶解炉及びそれを備えた導電性金属溶解炉システム並びに導電性金属溶解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】確実迅速に導電性金属を溶解する技術を提供する。
【解決手段】外部から導電性の溶湯を流入させる入口と外部に溶湯を吐出する出口とを有し、且つ、上流側の駆動流路と下流側の流出路の間に設けられた渦室とを有する、流路、における前記駆動流路の近傍で、永久磁石を有する永久磁石製磁場装置を縦向きの軸の回りに回転させて、前記永久磁石の磁力線を前記駆動流路中の溶湯を貫通した状態で移動させ、前記移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記原材料を投入すべき、前記渦室内に前記溶湯の渦、を発生させ、その後に前記出口から溶湯を外部に吐出し、さらに必要に応じ前記磁力線の移動による電磁力で前記流出路中の溶湯を出口に向かって駆動する。
【選択図】図8

Description

本発明は、導電性金属溶解炉及びそれを備えた導電性金属溶解炉システム並びに導電性金属溶解方法に関し、例えば、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)等の非鉄金属、あるいは鉄金属等の導電性金属の溶解炉及びそれを備えた導電性金属溶解炉システム並びに導電性金属溶解方法関する。
従来、導電性金属としてのアルミニウム等の溶湯を攪拌する各種の装置として、特許文献1、特許文献2があった。これらは、アルミニウム等を攪拌することにより、アルミニウム等の品質を改善して、インゴットを品質の均一なものとして得ようとするものである。しかしながら、予め溶解した溶湯を攪拌することも重要ではあるが、原材料としてのアルミニウムの切粉等を溶解しつつ、例えば保持炉における溶湯を攪拌することも実際上必要である。
特許第4376771号 特許第4413786号
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、その目的は、アルミニウム等の原材料をより早く溶解可能な導電性金属溶解炉及びそれを備えた導電性金属溶解炉システムを提供することにある。
本発明は、
導電性金属の原材料を溶解して溶湯とするための導電性金属溶解炉であって、
外部から導電性の溶湯を流入させる入口と、外部に溶湯を吐出する出口と、を有する、流路と、
永久磁石を有し、且つ、縦向きの軸の回りに回転可能な、永久磁石製磁場装置と、
を備え、
前記流路は、上流側の駆動流路と、下流側の渦室と、を有し、
前記永久磁石製磁場装置は、前記永久磁石製磁場装置の回転に伴って、前記永久磁石製磁場装置の磁力線が前記駆動流路中の前記溶湯を貫通した状態で移動し、前記移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記渦室内に前記溶湯の渦を発生させる、位置に設けられている、
ことを特徴とする導電性金属溶解炉として構成される。
さらに、本発明は、上記の導電性金属溶解装置と、溶湯を収納する保持炉と、を有し、前記導電性金属溶解装置における前記入口及び前記出口と、前記保持炉の側壁に穿けた流出口及び流入口とを、それぞれ連通させた、ことを特徴とする導電性金属溶解システムとして構成される。
さらに、本発明は、
導電性金属の原材料を溶解して溶湯とするための導電性金属溶方法であって、
外部から導電性の溶湯を流入させる入口と外部に溶湯を吐出する出口とを有し、且つ、上流側の駆動流路と下流側の渦室とを有する、流路、における前記駆動流路の近傍で、永久磁石を有する永久磁石製磁場装置を縦向きの軸の回りに回転させて、前記永久磁石の磁力線を前記駆動流路中の溶湯を貫通した状態で移動させ、前記移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記原材料を投入すべき、前記渦室内に前記溶湯の渦、を発生させ、その後に前記出口から溶湯を外部に吐出する、ことを特徴とする導電性金属溶解方法
として構成される。
本発明の実施形態の導電性金属溶解システムの平面説明図。 図1の導電性金属溶解炉の平面説明図。 図2のIII―III線に沿った断面説明図。 図2のIV-IV線に沿った断面説明図。 図1の永久磁石製磁場装置の一例の平面説明図。 図1の永久磁石製磁場装置の他の例の平面説明図。 図1のVI―VI線に沿った断面説明図。 図1のVII―VII線に沿った断面説明図。 本発明の別の実施形態の導電性金属溶解システムの平面説明図。 本発明のさらに別の実施形態の導電性金属溶解システムの平面説明図。 本発明のさらに異なる実施形態の導電性金属溶解システムの平面説明図。
本発明の実施形態の導電性金属溶解システム100は、耐火物製の溶解炉1とそれが付設される同じく耐火物製の保持炉2を有する。導電性金属の溶湯Mを保持炉2から溶解炉1に導き、溶解炉1で強力な渦を作る。この強力な渦の中に導電性金属の原材料、例えば、アルミニウム切粉、アルミニウムの空き缶及びアルミニウムのスクラップ等の原材料を投入して確実に溶解する。この溶解後に溶湯Mを溶解炉1から前記保持炉2に戻すべく流入させている。前記の動力は永久磁石製磁場装置3の回転による電磁力を用いている。前記導電性金属として、非鉄金属及び鉄を対象としており、例えば、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)等の非鉄金属、あるいは鉄金属等を対象としている。
而して、本願発明の実施形態では、前記渦を前記永久磁石製磁場装置3を回転させるだけで作っている。前記渦が強力なものとなるように、溶解炉1の物理的な構造、特に、溶湯Mが流れる流路の構造と、渦を発生させる溶湯Mのいわゆるたまり場の構造とを、後述するように、工夫している。これにより、本発明の実施形態では、電磁石に大電流を流す場合とは異なり、永久磁石製磁場装置3を回転させるだけの少ないエネルギー消費で、溶湯Mの強力な渦を作って、この渦によって確実に原材料を溶解可能としている。
以下に本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態の保持炉2は、汎用のものと同様に、溶解状態の溶湯Mを溶解状態のままで保持するものであり、バーナ等の各種の過熱装置(図示せず)を備える。その他、汎用のものと同じであるため詳しい説明は省略する。
前記保持炉2に付設される溶解炉1は、特に図1から分かるように、耐火材製のボディ10と前記永久磁石製磁場装置3とを有し、前記ボディ10に溶湯Mの流路5を形成すると共に、前記流路5の上流側を駆動流路5Aとなし、下流側を流出路5Cとし、その中間に渦室5Bを構成している。前記永久磁石製磁場装置3は前記駆動流路5Aの近傍に形成した磁場装置収納室10Aに、縦軸の回りに回転可能に設けられている。
つまり、前記溶解炉1は、溶湯Mを駆動する駆動源として、ほぼ垂直な軸線の回りを回転する、いわゆる縦型回転の、前記永久磁石製磁場装置3を備える。この永久磁石製磁場装置3は例えば図5(A)、図5(B)に示すように、周囲に磁場を形成するものである。具体的には、例えば、前記特許文献1の図2、図3に記載の装置、あるいは、特許文献2の図1、図2に記載の装置を用いることができる。つまり、永久磁石製磁場装置3は、1つの永久磁石で、あるいは、複数の永久磁石で、構成される。このような永久磁石製磁場装置3が縦軸の回りを回転することにより、永久磁石製磁場装置3からの磁力線MLが後述する駆動流路5A中の溶湯Mを確実に貫通した状態で回転移動し、渦電流に起因する電磁力により、その溶湯Mを駆動流路5A中で渦室5Bに向けて駆動する。
つまり、前記永久磁石製磁場装置3の回転により、前記先行技術文献1,2と同じ原理による電磁力により、前記保持炉2中の溶湯Mは、溶解炉1の流路5内に吸い込まれ、加速され、渦を作り、やがて前記保持炉2に戻る。前記渦室5Bは上方が開放されたものとして構成されており、ここにおける渦の中に上方よりホッパー等の原材料供給装置(図示せず)から原材料が投入される。
より詳しくは、特に図2から分かるように、溶解炉1は、入口5a、出口5bを有する流路5を有する。前記入口5aが、図1における保持炉2の流出口2Aと、前記出口5bが図1における保持炉2の流入口2Bと、それぞれ連通している。
前記流路5の上流側は、特に図2から分かるように、横断面が半円状に湾曲した円弧部を有する駆動流路5Aとなっており、その下流側には、ほぼ円柱溝状の渦室5Bが構成されている。駆動流路5Aは、図2に示されるように、平面的には、幅の狭い流路として構成されている。これにより、前に簡単に述べたように、この駆動流路5A中の溶湯Mに、永久磁石製磁場装置3からの磁力線MLが確実に貫通するようになっている。これにより、駆動流路5A中の溶湯Mは、永久磁石製磁場装置3の縦軸の回りの回転に伴って、確実に渦室1に向けて駆動されることになる。つまり、前記駆動流路5Aは円弧状に湾曲した円弧部を有するものとして構成されている。
また、図6から分かるように、前記流路5の入口5a(渦室入口5Bin)の高さhを、保持炉2中の通常の溶湯Mの高さHよりも低く設定してある。よって、溶湯Mは、位置エネルギーによっても、保持炉2から溶解炉1(渦室5B)へ流入させられることになる。
特に図2から分かるように、前記駆動流路5Aの終端が、前記渦室5B(渦室入口5Bin)に連通している。つまり、平面的には、図2において、渦室5Bの外周側の円の一点Pにおける接線と、前記駆動流路5Aの終端部分とが、ほぼ一致するように、両者が繋がっている。これにより、駆動流路5A中の溶湯Mは、渦室5Bに、渦を形成するのに好適な角度で、円周に沿って流入し、図2において、図中右回りに確実に高速で回転する渦を形成することになる。
特に図6から分かるように、渦室5Bの底部には渦室出口5Boutが形成されている。この渦室出口5Boutが前記流路5における前記出口5bに至り、この出口5bが前述のように保持炉2の流入口2Bと連通している。特に図2から分かるように、渦室出口5Boutの中心C2は、渦室5Bの中心C1からオフセット量Offだけオフセットされている。これにより、溶湯Mが渦室5B中で図中右回りに回転した後に、この渦室出口5Boutから外部に流出するのを容易としてある。
特に図3から分かるように、前記溶解炉1のボディ10には、前記永久磁石製磁場装置3を収納する磁場装置収納室10Aが形成されている。この磁場装置収納室10Aは、独立した部屋として作られており、特に図2から分かるように、湾曲した前記駆動流路5Aの内側に沿った位置に設けられている。図7に示すように、この磁場装置収納室10Aに前記永久磁石製磁場装置3をほぼ垂直な軸の回りに回転可能に収納している。この永久磁石製磁場装置3の駆動機構は各種のものを採用することができる。例えば、回転速度を可変とし、回転方向も逆転可能とするような駆動機構を採用することができる。汎用のものを採用できるため、ここでは詳しい説明は省略する。
このようにして、永久磁石製磁場装置3は磁場装置収納室10A内に、前記駆動流路5A中の溶湯Mとは、可及的に近くなるように設置される。これにより、永久磁石製磁場装置3の磁力線MLが駆動流路5A中の溶湯Mを、平面的に、十分に貫通する。これにより、図1から分かるように、永久磁石製磁場装置3を図中左回りに回転させると、駆動流路5A中の溶湯Mは確実に駆動され、渦室5Bに、外周の接線方向に沿って、流入する。これにより、渦室5B内には右回りの強力な溶湯Mの渦ができる。この渦室5Bにその上方から例えばホッパー(図示せず)により原材料を投入すれば、原材料は渦に確実に引き込まれて急速確実に溶解する。量の増えた溶湯Mは、渦室5Bから渦室出口5Boutを経て流れ出て、最終的に保持炉2に流入する。これと同時に、駆動流路5Aには、保持炉2から、溶解状態にある溶湯Mが引き込まれる。
このように、本発明の実施形態では、永久磁石製磁場装置3の回転により駆動流路5Aにおける溶湯Mを駆動して渦室5Bに流入させ、渦室5Bにおいて溶湯Mの渦を強力なものとして作り、この渦に原材料を投入することにより、原材料を渦の中心に引き込んで確実迅速に溶解し、保持炉2に吐出することができる。
なお、上述した装置の一例におけるものの要部の実際の寸法、仕様は以下の通りとした。先ず、保持炉2における溶湯Mの高さHは、通常の値である、H=650−1000mmとした。溶解炉1における各部の実際の寸法等は、渦室5Bへの渦室入口5Binを通っての流入量、渦室5Bからの渦室出口5Boutを通っての流出量、渦室5Bの径の3点が有機的に関係し合って決められるものである。その結果、渦室入口5Binの高さh=150−300mm、流入量W=500−900ton/hour、渦室5Bの径D=φ600−φ700mm、渦室出口5Bout径d=φ150―φ200mm、渦室5Bの中心C1と渦室出口5Boutの中心C2のオフセット値Off=50−100mmとした。このような数値とすることにより、位置エネルギー的にもスムーズに、溶湯Mを渦室5Bに流入させ、流出させることができる。
さらに、本発明の実施形態では、永久磁石製磁場装置3の回転により直接的に渦を作るのではなく、溶湯Mを駆動流路5Aで確実に加速状態に駆動して渦室5Bに流入させることにより、渦を作るようにしており、且つ、渦室出口5Boutから渦の流れに沿った方向に溶湯Mを流出させるようにしたので、溶湯Mの渦を強力なものとでき、且つ、効率良く確実に原材料を溶解し、保持炉2へ吐出することができる。
また、本発明の実施形態の導電性金属溶解システム100は、導電性金属溶解炉1と保持炉2を当初よりセットとして構成することもできるが、既設の保持炉2に導電性金属溶解炉1を後から付設することにより導電性金属溶解システム100とすることもできる。
図8乃至図10は、それぞれ、本発明のさらに別の実施形態を示す平面説明図である。これらの実施形態は、溶湯を渦室5Bに対し、入口側で圧入し且つ出口側で吸引するようにしたものである。より詳しくは、渦室5Bに流入する溶湯Mに対してだけでなく、渦室5Bから流出する溶湯Mに対しても、永久磁石製磁場装置3による電磁力による駆動力を加えるようにしたものである。つまり、この実施形態では、渦室5Bから見れば、溶湯Mを、電磁力により渦室5Bに強制的に流入させ(圧入し)、且つ、電磁力による引き抜き力により渦室5Bから強制的に引き抜き(吸引し)、これらの2つの力(圧入力と吸引力)の協働により、渦室5B中での溶湯をより強力に回転させるようにしたものである。これは、例えば、導電性金属溶解炉1において、出口5bの横断面積が入口5aのそれよりも小さい時には、より効果が期待される。
而して、図8乃至図10の実施形態が、図1の実施形態との構造的な違いは、簡単には、渦室5Bから保持炉2へ向かう流出路5Cを、図1では図中横向きに直線状に構成したが、図8乃至図10の実施形態では永久磁石製磁場装置3の近傍に位置するように、曲成したところにある。これ以外の構成は実質的に図1の実施形態と同様である。
以下に図8乃至図10の実施形態を詳細に説明する。図1の実施形態では、永久磁石製磁場装置3と渦室5Bを図中上下に並べて配置しているのに対し、図8及び図9の実施形態では図中左右に並ぶように配置してある。しかしながら、両者は前記した流出路5Cの経路の違いを除きほぼ同等のものである。よって、図8及び図9においては、図1の実施形態と同様の構成部分についての詳細な説明は省略する。
先ず、図8の実施形態においては、図1の実施形態と同様に、入口5aと出口5bを有する流路5においては、上流側を駆動流路5Aとなし、下流側を流出路5Cとし、その中間に渦室5Bを構成している。駆動流路5Aと流出路5Cとは、図8からも分かるように、立体的に交叉している。
流出路5Cは、そのほぼ中央部分を永久磁石製磁場装置3に沿って湾曲したものとして構成している。これにより、永久磁石製磁場装置3が図8に示すように図中左回りに回転すると、流出路5C中の溶湯Mは電磁力により駆動されて保持炉2に流入する。つまり、渦室5Bから溶湯Mが吸引される。この吸引力が、前述の駆動流路5Aにおける圧入力と協働して、溶湯Mの、渦室5Bへの流入と、渦室5Bからの流出とが確実に行われる。つまり、溶湯Mは渦室5Bから見れば引き抜かれ、このため渦室5Bへは溶湯Mがよりスムースに流入することとなる。これにより、溶湯Mは渦室5Bでより強力に渦回転し、材料の溶解をより確実迅速に行うことができる。
なお、図8の実施形態では、駆動流路5A及び流出路5Cは共に永久磁石製磁場装置3の周囲を円弧状に走る構成としたが、これに代え、前記周囲を1回又は任意複数回周回する構成とすることもできる。つまり、駆動流路5A及び流出路5Cの少なくとも一方は、コイル状に構成された巻回部(リング状流路部)を有し、前記巻回部が前記永久磁石製磁場装置3の回りを周回する構成とすることもできる。この場合には、実際には、駆動流路5Aと流出路5Cとが干渉しないように種々の構成を採用できる。例えば、駆動流路5Aと流出路5Cとが隣り合って周回するいわゆる2条ねじのような構成や、永久磁石製磁場装置3の高さの下半分(又は上半分)に駆動流路5Aが複数回周回するものとし、上半分(又は下半分)に流出路5Cが複数回周回するものとする構成等を採用することができる。このように駆動流路5A及び流出路5Cを永久磁石製磁場装置3の回りを周回させる構成は、前述の図1の実施形態においても、あるいは、後述の実施形態においても同様に採用可能である。
図9の実施形態は、図8の実施形態の変形例である。図9の実施形態が図8の実施形態と異なる点は、駆動流路5Aと流出路5Cとが平面的に並んで走り(つまり並行し)、立体的な交叉はしないようにした点にある。このため、図8と図9とでは、渦室5Bに対して駆動流路5Aと流出路5Cを連通させる位置を変えてある。これにより、図8の実施形態においては、溶湯Mは渦室5B中においては図中右回りの渦を作り、図9の実施形態においては、溶湯Mは渦室5B中において図中左回りの渦を作る。
図10の実施形態は、図1の実施形態の変形例としての実施形態であり、図8の実施形態と同様に、駆動流路5Aと流出路5Cとが立体交差している。また、図10の実施形態では、図1の実施形態よりも出口5bが入口5aに近い位置に構成されることとなる。
本発明は、
導電性金属の原材料を溶解して溶湯とするための導電性金属溶解炉であって、
外部から導電性の溶湯を流入させる入口と、外部に溶湯を吐出する出口と、を有する、流路と、
永久磁石を有し、且つ、縦向きの軸の回りに回転可能な、永久磁石製磁場装置と、
を備え、
前記流路は、上流側の駆動流路と、下流側の流出路と、前記駆動流路と前記流出路との間に形成された渦室と、を有し、
前記駆動流路は前記永久磁石製磁場装置に近接した位置であって、前記永久磁石製磁場装置の回転に伴って、前記永久磁石製磁場装置の磁力線が前記駆動流路中の前記溶湯を貫通した状態で移動し、前記磁力線の移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記渦室内に前記溶湯の渦を発生させる、位置に設けられており、
前記流出路は前記永久磁石製磁場装置に近接した位置であって、前記永久磁石製磁場装置の回転に伴って、前記永久磁石製磁場装置の磁力線が前記流出路中の前記溶湯を貫通した状態で移動し、前記磁力線の移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯が前記渦室から前記出口に向けて吸引駆動される、位置に設けられている、
ことを特徴とする導電性金属溶解炉として構成される。
さらに、本発明は、上記の導電性金属溶解炉と、溶湯を収納する保持炉と、を有し、前記導電性金属溶解炉における前記入口及び前記出口と、前記保持炉の側壁に穿けた流出口及び流入口とを、それぞれ連通させた、ことを特徴とする導電性金属溶解システムとして構成される。
さらに、本発明は、
導電性金属の原材料を溶解して溶湯とするための導電性金属溶方法であって、
外部から導電性の溶湯を流入させる入口と外部に溶湯を吐出する出口とを有し、且つ、上流側の駆動流路と下流側の流出路の間に設けられた渦室とを有する、流路、における前記駆動流路の近傍で、永久磁石を有する永久磁石製磁場装置を縦向きの軸の回りに回転させて、前記永久磁石の磁力線を前記駆動流路中の溶湯を貫通した状態で移動させ、前記磁力線の移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記原材料を投入すべき前記渦室内に、前記溶湯の渦を発生させ、その後に前記出口から溶湯を外部に吐出させ、
前記永久磁石製磁場装置の前記磁力線をさらに前記流出路中の溶湯も貫通させ、前記永久磁石製磁場装置が回転するときに、前記磁力線を前記流出路中の溶湯を貫通した状態で移動させ、これにより生じる電磁力により、前記流出路中の溶湯を前記出口に向けて駆動して、前記渦室中の溶湯を前記流出路に吸引するようにした、
ことを特徴とする導電性金属溶解方法
として構成される。

Claims (14)

  1. 導電性金属の原材料を溶解して溶湯とするための導電性金属溶解炉であって、
    外部から導電性の溶湯を流入させる入口と、外部に溶湯を吐出する出口と、を有する、流路と、
    永久磁石を有し、且つ、縦向きの軸の回りに回転可能な、永久磁石製磁場装置と、
    を備え、
    前記流路は、上流側の駆動流路と、下流側の流出路と、前記駆動流路と前記流出路との間に形成された渦室と、を有し、
    前記駆動流路は前記永久磁石製磁場装置に近接した位置であって、前記永久磁石製磁場装置の回転に伴って、前記永久磁石製磁場装置の磁力線が前記駆動流路中の前記溶湯を貫通した状態で移動し、前記磁力線の移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記渦室内に前記溶湯の渦を発生させる、位置に設けられている、
    ことを特徴とする導電性金属溶解炉。
  2. 前記流出路は前記永久磁石製磁場装置に近接した位置であって、前記永久磁石製磁場装置の回転に伴って、前記永久磁石製磁場装置の磁力線が前記流出路中の前記溶湯を貫通した状態で移動し、前記磁力線の移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯が前記渦室から前記出口に向けて吸引駆動される、位置に設けられている、ことを特徴とする請求項1記載の導電性金属溶解炉。
  3. 前記駆動流路及び前記流出路の少なくとも一方は円弧状に湾曲した円弧部を有するものとして構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性金属溶解炉。
  4. 前記永久磁石製磁場装置は、前記駆動流路及び前記流出路の少なくとも一方の前記円弧部に隣り合って設けられている、ことを特徴とする請求項3記載の導電性金属溶解炉。
  5. 前記駆動流路及び前記流出路の少なくとも一方は1回巻又は任意数回巻のリング状流路部を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性金属溶解炉。
  6. 前記駆動流路及び流出路の少なくとも一方における前記リング状流路部は前記永久磁石製磁場装置の周囲を周回している、ことを特徴とする請求項5に記載の導電性金属溶解炉。
  7. 前記駆動流路から溶湯を流入させる、前記渦室における渦室入口の高さを、前記渦室から溶湯を前記流出路に流出させる、前記渦室における渦室出口の高さよりも、高いものとした、ことを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の導電性金属溶解炉。
  8. 前記渦室出口は、平面的に見て、前記渦室の中心からずれた位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の導電性金属溶解炉。
  9. 前記渦室は上方が開放されたものとして構成されている、ことを特徴とする請求項1乃至8の1つに記載の導電性金属溶解炉。
  10. 前記永久磁石製磁場装置は1つの永久磁石を有するものとして構成されていることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の導電性金属溶解炉。
  11. 前記永久磁石製磁場装置は周方向に配置された複数の永久磁石を有し、前記複数の永久磁石は、周方向に隣り合う前記永久磁石の極は異極となるように、配置されている、ことを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の導電性金属溶解炉。
  12. 請求項1乃至11の1つに記載の導電性金属溶解装置と、溶湯を収納する保持炉と、を有し、前記導電性金属溶解装置における前記入口及び前記出口と、前記保持炉の側壁に穿けた流出口及び流入口とを、それぞれ連通させた、ことを特徴とする導電性金属溶解システム。
  13. 導電性金属の原材料を溶解して溶湯とするための導電性金属溶方法であって、
    外部から導電性の溶湯を流入させる入口と外部に溶湯を吐出する出口とを有し、且つ、上流側の駆動流路と下流側の流出路の間に設けられた渦室とを有する、流路、における前記駆動流路の近傍で、永久磁石を有する永久磁石製磁場装置を縦向きの軸の回りに回転させて、前記永久磁石の磁力線を前記駆動流路中の溶湯を貫通した状態で移動させ、前記磁力線の移動に伴って生じる電磁力により前記溶湯を前記渦室に流入させて、前記原材料を投入すべき前記渦室内に、前記溶湯の渦を発生させ、その後に前記出口から溶湯を外部に吐出する、ことを特徴とする導電性金属溶解方法。
  14. 前記永久磁石製磁場装置の前記磁力線をさらに前記流出路中の溶湯も貫通させ、前記永久磁石製磁場装置が回転するときに、前記磁力線を前記流出路中の溶湯を貫通した状態で移動させ、これにより生じる電磁力により、前記流出路中の溶湯を前記出口に向けて駆動して、前記渦室中の溶湯を前記流出路に吸引するようにした、ことを特徴とする請求項14に記載の導電性金属溶解方法。
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