JP3187923B2 - くん蒸倉庫 - Google Patents

くん蒸倉庫

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JP3187923B2
JP3187923B2 JP8810092A JP8810092A JP3187923B2 JP 3187923 B2 JP3187923 B2 JP 3187923B2 JP 8810092 A JP8810092 A JP 8810092A JP 8810092 A JP8810092 A JP 8810092A JP 3187923 B2 JP3187923 B2 JP 3187923B2
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浩 原口
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阪神内燃機工業株式会社
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被くん蒸物、例えば
青果物をくん蒸ガスによって処理するくん蒸倉庫に関
し、特に、前記被くん蒸物をコンテナに収容した状態
で、倉庫内でくん蒸処理を可能としたくん蒸倉庫に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】大量に輸入される青果物等の食料品は、
害虫駆除を目的とした輸入植物検疫規定に基づき、一定
基準のくん蒸処理が義務付けられている。
【0003】このような青果物等が船積み等によって輸
入されてきた場合、従来においては、舟から積み降ろさ
れたコンテナ詰めの青果物は、トレーラによって港近く
に建てられたくん蒸倉庫に運ばれ、コンテナ内から青果
物等を取り出し、該くん蒸倉庫内に積み込まれる。そし
て、該くん蒸倉庫内において、一定のくん蒸処理をする
ようにしていた。
【0004】すなわち、従来のくん蒸倉庫は、厳しい規
制下において行う必要があり、そのため前記倉庫自体が
くん蒸ガスの制御ができるようにくん蒸装置としての機
能及び構成を有しているものである。
【0005】しかし、通常の倉庫くん蒸では、コンテナ
からの被くん蒸物である青果物等の積み降ろしが必要で
あるため、コンテナリーゼーションのメリットを阻害す
る一方、該青果物等の痛みが激しくなるという欠点を有
している。
【0006】これらの欠点を解消するため、青果物等を
コンテナ内に収容した状態のまま、複数のコンテナを密
閉可能なくん蒸倉庫内に搬入し、くん蒸ガスを各コンテ
ナ内に送り込んで、一時にくん蒸処理を行う方式が取り
入れられている。
【0007】すなわち、くん蒸ガスを倉庫外からパイプ
又はホースを介して該倉庫内に送り込み、該くん蒸ガス
が倉庫内において一定濃度となるよう倉庫内には複数の
ガス撹拌ファンが取り付けられ、また、コンテナ内部の
くん蒸ガスを均一化するためコンテナ内部にガス供給パ
イプを設けて、該ガス供給パイプにくん蒸ガスを送り込
むための送風ファンを設けた構造のコンテナ詰め用くん
蒸倉庫が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
なコンテナ詰め用くん蒸倉庫においては、各コンテナ内
部ごとにガス供給パイプがそれぞれ設けてあるため、そ
れだけ複雑な構造となり、コスト上高価なものとなる
他、故障の発生原因ともなるという課題を有している。
【0009】本発明は上記課題に着目してなされたもの
であって、コンテナごとくん蒸することができるくん蒸
倉庫であっても、簡易な構造とすることにより廉価で、
かつ故障の少ないくん蒸倉庫を提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のくん蒸倉庫は、気密可能な倉庫と、該倉庫内に
くん蒸ガスを導入する投薬管と、該投薬管により導入さ
れたくん蒸ガスを均一にする複数の撹拌ファンと、外気
を倉庫内に取り入れる開閉可能な吸気ダンパと、倉庫内
のガスを排気する開閉可能な切替ダンパ及び排気ファン
と、被くん蒸物を収容したコンテナの開口部の天井部に
係脱可能に取付けられ、該コンテナの天井と被くん蒸物
との間隙に位置せしめられた送風の方向性を有する送風
手段とからなり、該送風手段によりコンテナの内奥部に
倉庫内のくん蒸ガスを送り込むことを特徴とする。
【0011】前記送風手段としては、軸流ファン、ター
ボファン、シロッコファン等が挙げられる。
【0012】これら送風手段の中でも、軸流ファンがく
ん蒸ガスの送風の方向性がよいので好ましい。
【0013】
【作用】先ず、トレーラ等によって運ばれてきた青果物
等の被くん蒸物(38)を収容したコンテナ(20)を
気密扉(18)を開放して倉庫(12)内に搬入し設置
する。その後、コンテナ(20)の扉を開いて開口部
(26)を形成するようにする。そして、送風ファン
(24)を該コンテナ(20)の開口部(26)の前に
位置するよう配置して運転するとともに、撹拌ファン
(14)も運転させる。従って、該送風ファン(24)
をコンテナ開口部前に配置するだけであるため、その作
業は極めて簡単である。
【0014】そして、給気ダンパ(30)及び切替えダ
ンパ(32)を閉の状態にして、かつ気密扉(18)を
閉じて倉庫(12)内を密閉状態にする。この状態で投
薬管(16)より所定濃度の青酸ガス等のくん蒸ガス
(G)を倉庫(12)内に導入し、所定時間くん蒸処理
を行う。このくん蒸処理中は、前記くん蒸中の表示灯
(36)が点灯する。
【0015】くん蒸処理が終了すれば、排気ファン(3
4)を運転し、切替えダンパ(32)を開の状態にする
とともに、給気ダンパ(30)を開にして外気を倉庫
(12)内に導入し、該倉庫(12)内のくん蒸ガス
(G)を薄めながら前記排気ファン(34)によりくん
蒸ガス(G)を排気する。
【0016】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す一実施例に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るくん蒸倉庫
(10)の横から見た概略図であり、図2は上面より見
たくん蒸倉庫の概略断面図である。
【0017】図において、倉庫(12)内にはくん蒸ガ
ス(G)を均一にするための撹拌ファン(14)が天井
に吊り下げられた状態で複数個設けられている。該くん
蒸ガス(G)は投薬管(16)を介して倉庫(12)内
に送り込まれる。該投薬管(16)は前記撹拌ファン
(14)の下方に位置するのが好ましい。
【0018】前記倉庫(12)は、気密扉(18)を閉
じることにより気密性を保持できるようになっている。
また、前記撹拌ファン(14)をエアーコンディショナ
ーにしておけば、倉庫(12)内の温度を一定に保つこ
とができるとともに、撹拌機能をも有するので好まし
い。
【0019】また倉庫(12)の大きさとしては限定さ
れるものではないが、例えば、40フィート規格のコン
テナ(20)を4個又は20フィート規格のコンテナ
(20)を8個収容することができるものの他、これ以
上コンテナ(20)を収容できる大きさであってもよ
く、またこれ以下のコンテナ(20)を収容することが
できる大きさであってもよいが、要は、くん蒸効率の上
で複数個のコンテナ(20)を収容することができれば
よい。
【0020】(22)は前記コンテナ(20)を移動す
る際の台車であって、前記気密扉(18)を開放して、
該コンテナ(20)を積んだトレーラーごと搬入し、該
トレーラーから倉庫(12)内に該台車(22)を利用
してコンテナ(20)を搬入、搬出する。
【0021】(24)は送風手段であって、各コンテナ
(20)の開口部(26)の前に位置するよう配され、
特にコンテナ(20)の天井部(20a)と被くん蒸物
(38)とで形成される間隙部(40)に位置するよう
になっており、倉庫(12)内のくん蒸ガス(G)をコ
ンテナ(20)の内奥にまで強制的に送り込むようにな
っている。この位置に送風手段(24)を配置する手段
としては、例えば、開口部(26)に位置する被くん蒸
物(38)の上に載置するか、スタンドのようなものの
上に送風手段(24)を載置するようにしてもよいが、
前記コンテナ(20)の天井部(20a)の開口部エッ
ジ部に係脱可能に引っ掛けるようにすれば便利である。
前記送風手段としては、軸流ファン、ターボファン、シ
ロッコファン等が使用可能であるが、送風の方向性とい
う点で軸流ファンが好ましい。そして、この送風手段
(24)は、コンテナ(20)の大きさにより対応でき
るよう可搬式となっている。(28)は該送風手段(2
4)の駆動源であるコンセントである。
【0022】また前記倉庫(12)は、庫内のくん蒸ガ
ス(G)の排気を可能にするため、給・排気機能を有し
ている。すなわち、(30)は外気を倉庫(12)内に
取り入れるための開閉可能な給気ダンパであり、(3
2)は排気用の切替えダンパであって、(34)は排気
ファンである。
【0023】図2において示している(36)はくん蒸
中、又は排気中を示す表示灯であり、倉庫(12)内の
安全性を確認できるようになっている。
【0024】次に上記実施例に示すくん蒸倉庫の使用の
仕方について説明すると、先ず、トレーラ等によって運
ばれてきた青果物等の被くん蒸物(38)を収容したコ
ンテナ(20)を気密扉(18)を開放して倉庫(1
2)内に搬入し設置する。その後、コンテナ(20)の
扉を開いて開口部(26)を形成するようにする。そし
て、送風手段(24)を該コンテナ(20)の開口部
(26)の前に位置するよう配置して運転するととも
に、撹拌ファン(14)も運転させる。
【0025】そして、給気ダンパ(30)及び切替えダ
ンパ(32)を閉の状態にして、かつ気密扉(18)を
閉じて倉庫(12)内を密閉状態にする。
【0026】この状態で投薬管(16)より所定濃度の
青酸ガス等のくん蒸ガス(G)を倉庫(12)内に導入
し、所定時間くん蒸処理を行う。このくん蒸処理中は、
前記くん蒸中の表示灯(36)が点灯する。
【0027】くん蒸処理が終了すれば、排気ファン(3
4)を運転し、切替えダンパ(32)を開の状態にする
とともに、給気ダンパ(30)を開にして外気を倉庫
(12)内に導入し、該倉庫(12)内のくん蒸ガス
(G)を薄めながら前記排気ファン(34)によりくん
蒸ガス(G)を排気する。
【0028】一定時間、例えば90分経過後に、全機器
の停止を行い、気密扉(18)を開放してくん蒸処理を
行ったコンテナ(20)を取り出す。
【0029】倉庫(12)内のくん蒸ガス(G)を送風
手段(24)により強制的にコンテナ(20)の内奥に
送り込むことにより、従来のコンテナ内に導入されたガ
ス供給パイプを用いたくん蒸処理と同様に被くん蒸物の
くん蒸処理が十分に行える。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、単
にコンテナの開口部前に送風手段を配置せしめるように
したので、被くん蒸物のくん蒸処理効果を保持しなが
ら、コンテナ詰めくん蒸処理におけるくん蒸倉庫の構造
が簡単となり、それだけくん蒸倉庫が安価となる他、作
業効率も向上するという本発明特有の効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るくん蒸倉庫を横から見た概略図で
ある。
【図2】図1に示すくん蒸倉庫を上面より見たくん蒸倉
庫の概略断面図である。
【符号の説明】
12 倉庫 14 撹拌ファン 16 投薬管 18 密閉扉 20 コンテナ 20a 天井部 24 送風手段 26 開口部 30 給気ダンパ 34 排気ファン 38 被くん蒸物 40 間隙

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密可能な倉庫と、該倉庫内にくん蒸ガ
    スを導入する投薬管と、該投薬管により導入されたくん
    蒸ガスを均一にする複数の撹拌ファンと、外気を倉庫内
    に取り入れる開閉可能な吸気ダンパと、倉庫内のガスを
    排気する開閉可能な切替ダンパ及び排気ファンと、被く
    ん蒸物を収容したコンテナの開口部の天井部に係脱可能
    に取付けられ、該コンテナの天井と被くん蒸物との間隙
    に位置せしめられた送風の方向性を有する送風手段とか
    なり、該送風手段によりコンテナの内奥部に倉庫内の
    くん蒸ガスを送り込むことを特徴とするくん蒸倉庫。
  2. 【請求項2】 前記送風手段が軸流ファン、ターボファ
    又はシロッコファンであることを特徴とする請求項1
    に記載のくん蒸倉庫。
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