JP5551297B1 - 攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非鉄金属の生産において、発熱量を抑え、メンテナンスも容易で、攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置を、製品の大きさに関わりなく安価で小型化可能なものとして提供する。
【解決手段】鋳型と、前記鋳型中の溶湯に磁場を掛け、溶湯中に電流を流し得る攪拌装置と備え、縦向きに設けられた円筒状の鋳型本体を有し、鋳型空間における入口には、トランジッションプレート体3Aが配置され、前記トランジッションプレート体の中央部分の穴から溶湯の前記鋳造空間への流入が許容される、前記攪拌装置は、前記トランジッションプレート体の底板を挟んで前記底板の上方に設けられ、磁力線MLを前記鋳造空間内へ縦に走らせる、上部マグネット4aを有する磁場装置と、溶湯を介して電流を流し、流した電流を前記磁力線と交叉させて、電磁力を発生させる、前記入口の側に設けられた第1電極5aと前記出口の側に設けられた第2電極5bとを含む一対の電極とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)の非鉄金属の、あるいはその他の金属の、ビレットあるいはスラブ等を生産する連続鋳造設備における、攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置に関する。
従来、連続鋳造用の鋳型においては、以下に説明するような溶湯攪拌方式が採用されている。即ち、スラブあるいはビレット等の品質を向上させるために、これらの溶湯が固化する工程において、つまり溶湯が鋳型内を通過する時に、鋳型の外部より電磁コイルにより移動磁界を鋳型の内部の溶湯に与え、固化直前の溶湯に攪拌を生じさせている。この攪拌は、脱ガスと組織の均一化が主目的である。しかしながら、高温の溶湯に近接した位置に電磁コイルを配置させることから、電磁コイルの冷却と煩雑なメンテナンスが必要なだけでなく、当然大きな消費電力を必要とし、さらにはその消費電力に伴って電磁コイル自体が発熱するのも避けられず、これらの熱も冷却しなければならず、これらに起因して装置自体が高価とならざるを得ない等の種々の問題点があった。
特開平9−99344号公報
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたもので、その目的は、発熱量を抑え、メンテナンスも容易で、実際上使いやすい、攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置を、得るべき製品の大きさにかかわりなく安価で小型化可能なものとして提供することにある。
本発明の実施形態の攪拌装置付連続鋳造用金型装置は、
導電性材料の液相状態にある溶湯を冷却することにより固相状態の鋳造品を取り出し得るようにした攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置であって、
受けた溶湯を冷却して鋳造品とする鋳型と、前記鋳型中の溶湯に磁場を掛け得ると共にこの状態において溶湯中に電流を流し得る攪拌装置と、を備え、
前記鋳型は、
縦向きに設けられた円筒状の鋳型本体を有し、前記鋳型本体の中心部分は溶湯の流入する上方の入口と製品が取り出される下方の出口とを有する縦向きの鋳造空間となっており、
前記鋳型空間における前記入口には、リング状をなし且つトランジッションプレートとして機能する、トランジッションプレート体が配置され、前記トランジッションプレート体の中央部分の穴から溶湯の前記鋳造空間への流入が許容される、
ものとして構成され、
前記攪拌装置は、
前記トランジッションプレート体の底板を挟んで前記底板の上方に設けられ、磁力線を前記鋳造空間内へ縦に走らせる、永久磁石体を含む上部マグネットを有する、磁場装置と、
前記鋳造空間内に溶湯の入っている状態においてその溶湯を介して電流を流し、流した電流を前記磁力線と交叉させて、電磁力を発生させる、前記入口の側に設けられた第1電極と前記出口の側に設けられた第2電極とを含む一対の電極と、
を有する、
ものとして構成される。
(a)、(b)は本発明の一実施形態の全体を示す縦断説明図、その一構成部品としての磁場装置のみの縦断面図。 (a)、(b)はその一構成部品であるトランジッションプレート体の上面図、そのII(b)−II(b)線に沿った断面図。 (a)、(b)はその蓋体の縦断面図、下面図。 (a)、(b)は上部マグネットの一部縦断側面図、その一構成部品である下側カバーの上面図。 (a)、(b)は上部マグネットの一構成部品である磁石体(継鉄体及び永久磁石体)の縦断面図、その下面図。 異なる実施形態における磁石体の下面図。 さらに異なる実施形態における磁石体の下面図。 さらに別の実施形態における磁石体の下面図。 本発明の別の実施形態の全体を示す縦断説明図。 (a)、(b)はそのサイドマグネットの平面図、そのX(b)―X(b)線に沿った断面図。 本発明のさらに別の実施形態の全体を示す縦断説明図。
本発明の実施形態の理解を深めるために、従来の連続鋳造設備における電気を動力とする電磁攪拌装置を簡単に説明する。
従来は、非鉄金属の溶湯Mを、タンディッシュと呼ばれる溶湯受け箱から、定量出湯させて下方の鋳型に注湯している。鋳型内には鋳型冷却用の冷却水を循環させている。これにより、高温の溶湯は、鋳型に接触した瞬間から、外周側(鋳型側)から凝固を始める。鋳型中央部に位置する溶湯は、低温の鋳型壁から離れているため、凝固は外周部の溶湯よりも当然遅れる。そのため鋳型内では溶湯は、液体(液相)状態の溶湯と固体(固相)状態の鋳造物の2つが界面を介して接した状態で同時に存在することになる。而して、一般に溶湯をあまり急速に凝固させると、固体に変わった鋳造物(製品)内にガスが残り、製品の品質を低下させてしまう。このため、凝固前の溶湯を攪拌して、脱ガスを促進させている。この攪拌のために従来は電気を動力とする電磁攪拌装置が使われてきたのである。
しかしながら、このような電磁攪拌装置を用いると種々の問題点があるのは先に述べた通りである。
このような問題点を解決すべく本発明者は、先に特開2013−103229号公報に記載の発明(先発明)を提案した。この先発明は溶湯に縦方向に電流を流し且つ横方向に磁場を掛け、両者をほぼ直交させて、フレミングの法則に従った電磁力により溶湯Mを回転(攪拌)又は振動させるものである。この先発明においては、製品(ビレット、スラブ等)Pの横幅(直径、差し渡し等)が大きくなった時には、それに応じて磁場発生装置の磁場を強くすることで対応可能である。即ち、製品Pが、直径が数10センチのようなビレットや、差し渡しが数メートルのようなスラブに拘わらず、その直径や差し渡しに応じた磁場強度の永久磁石を用いればよい。而して、本発明者は、常により優れた装置を産みだそうとして日々工夫を凝らしている。その1つとして、大型化を避け低コストで製造もメンテナンスも容易な装置を提供したいという目的意識を持っている。つまり、製品Pの横幅(直径、差し渡し等)が大きくなっても、それに正比例的に応じた磁場強度の大型の永久磁石装置を用いなくても、溶湯を攪拌、振動させて良品質の製品が得られる小型の装置を提案したい、という思いである。このように、各装置を小型化できれば、複数の装置を併設して、一度に多数の製品を製造することができる。このような課題は、本発明者に特有で、他の当業者は特には有しない課題と言える。この課題を解決すべく、磁場強度が前記差し渡しと正比例した磁場強度よりは磁場強度の小さい永久磁石を用いて、溶湯を実際に回転、振動できるか否か沢山の実験を行った。その実験の1つが図1(a)のように鋳型2の上方端面部分に相当する位置に上部マグネット(含永久磁石)4aを配置し、この状態で電極5a,5b間に電流を流すという実験である。この構成は、溶湯Mを回転、振動させるためには、当業者は、決して採り得ない構成である。それは、一見、磁場の方向と電流の方向が共に同一方向(上下方向)に沿っており、このため、当業者には、フレミングの法則に従った電磁力が発生せず、溶湯Mは回転、振動しないであろう、と直感されるからである。しかしながら、本発明者は、このような構成についても多くの実験の1つとして実験を行った。この実験を行ったところ、この技術分野における技術について多くの知識を有する大方の当業者の予想を裏切り、鋳型2内の溶湯Mは十分と思われる速度で回転、振動した。このことの詳しいメカニズムは不明ではあるが、溶湯Mが回転、振動したということは、結果的にフレミングの法則に従った電磁力が発生したと言うことに他ならない。つまり、当業者からすれば、実験を行う前には、電極5a,5b間に流れる電流の向きと、上部マグネット4aからの磁力線MLとの向きと、が同じで、それらは互いに交わらない、と思われていたが、実際には交叉して、フレミングの法則に従った電磁力が生じた、と考えられる。つまり、図1(a)のような構成でも溶湯Mが回転、振動するということは実験を行った本発明者のみが知り得たことであり、実験を行わなかった一般の当業者には決して知り得ない事実である。つまり、本発明は、上述の本発明者が独自に行った実験結果に基づいてなされたもので、このような実験を行ったことのない一般の当業者は決してなし得ない発明である。さらに言えば、一般の当業者は、このような構成では溶湯Mは回転、振動はしないと直感してこのような構成は積極的に排除することから、一般の当業者は決して本発明はなし得ないと言わねばならない。
このようにしてなされた本発明の実施形態を以下に説明する。なお、以下に説明する本発明の実施形態では、取り出す製品としてのビレット又はスラブ等を、改質し、より良い品質のものとして提供しようとするものであるが、さらに、電磁石を用いることなく永久磁石を用い、且つ、用いる永久磁石として製品Pの差し渡しに必ずしも正比例しない小さな磁場強度の小型の永久磁石を用いている。さらに、ビレットあるいはスラブを製造するモールド装置は非常な高温の環境にあるため、たとえ永久磁石を用いても、溶湯Mの熱により永久磁石が高温となり磁石としての機能を果たさなくなることも考えられる。よって、本発明の実施形態では、永久磁石をウォータジャケット外に配置しても、永久磁石が熱によって機能ダウンすることを防ぐために、永久磁石を冷却するための独自の構成を新たに採用している。
(実施形態1.)
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、図面の縮尺は各図において必ずしも同一ではない。
図1(a)から分かるように、本発明の実施形態の装置は、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)の非鉄金属あるいはその他の金属の溶湯Mを供給する溶湯供給装置1と、溶湯供給装置1から溶湯を受ける鋳型(モールド)2と、鋳型2内の溶湯Mを攪拌する攪拌装置3とを有する。
(1)溶湯供給装置1
溶湯供給装置1は、取鍋(図示せず)等からの溶湯Mを受けるタンディッシュ(溶湯受箱)1Aを備える。タンディッシュ(溶湯受箱)1Aに溶湯Mを溜めておき、介在物を除去して、溶湯Mを下部の漏斗状に窄まった溶湯供給管部1A1から一定の供給速度で鋳型2に供給する。前記溶湯供給管部1A1は、後述するように、鋳型2におけるトランジッションプレート体3Aの中央環状壁3A2と液密状態に接続されている。
(2)鋳型2
鋳型2は、図1(a)からも分かるように、本実施形態では、製品Pとして円柱状のビレットを取り出すものとして構成されている。この鋳型2の内部は溶湯Mを固化するための鋳造空間20となっており、この鋳造空間20の上部は原料としての溶湯Mが流入する入口ENとなり、下部が製品Pの出口EXとなっている。
この鋳型2は、ほぼ円筒状(横断面がリング状)の鋳型本体2aと、この鋳型本体2aの上端近傍の内側に配設された前記トランジッションプレート体3Aと、鋳型本体2aの内周面に埋め込まれた製品表面整形用の筒体2Cとを備える。
前記鋳型本体2aは、周側壁内に形成された空間であるウォータジャケット2dを有する。このウォータジャケット2dは、前記鋳型本体2aの周側壁内に横断面が環状の空間として構成され、冷却水の流入口と流出口(共に図示せず)とを備えている。つまり、流入口からウォータジャケット2d内に冷却水を流入させ、ウォータジャケット2d内で冷却水を循環させ、溶湯Mを冷却させ、その後流出口から冷却水を排出する。このウォータジャケット2dにより、鋳型本体2a内の溶湯Mは急激に冷却されることになる。ウォータジャケット2dとしては公知の各種の構造のものを採用することができ、よってここでは詳しい説明は省略する。
さらに、この鋳型本体2aの頂部は、縦断面が山形の凸周部2eとなっており、後述するように、蓋体4bの溝4b1と噛み合って、互いに大きな接触面積を持って接して、熱伝導性を向上させている。
また、この鋳型本体2aに取り付けられた前記トランジッションプレート体3Aは耐火材で構成され、前記入口ENを有する。このトランジッションプレート体3Aは図2(a)に上面図が、(b)に(a)のII(b)―II(b)線に沿った断面図が示される。この上部マグネット収納体3Aは、これらの図2(a)、(b)からわかるように、中心に穴3A1(前記入口EN)の開いた底板3A0の中央部分と周辺部分にそれぞれ中央環状壁(中央枠状壁)3A2と周辺環状壁(周辺枠状壁)3A3が立ち上がり、これらの中央環状壁3A2と周辺環状壁3A3とで囲まれた空間が後述の上部マグネット4aを収納する上部マグネット収納空間3A4となっている。別の見方をすれば、鋳型本体2aにおける本来の大きな入口(第1入口)EN0をトランジッションプレート体3Aによって狭めて狭い入口(第2入口)ENとなし、この狭い入口ENから溶湯Mの流入を許容しているとも言える。
この周辺環状壁3A3の頂部も断面が山形の凸周部3A31となっており、後述するように、前記蓋体4bの溝4b1[図3(a)]と噛み合って、互いに大きな接触面積を持って接して、熱伝導性を良好なものとしている。このトランジッションプレート体3Aがいわゆるトランジッションプレート(鋳型の上方部分の蓋)としての機能を果たすものである。つまり、このトランジッションプレート2bの特に底板3A0がいわゆるトランジッションプレートとしての機能を果たしている。
前記鋳型本体2aの内周面には前記筒体2Cが埋め込まれている。この筒体2Cは高温の溶湯Mが直接鋳型本体2aに接するのを防ぐためのものである。また、この筒体2Cはカーボンによって構成され、製品Pの表面の肌を滑らかに整えるという機能も有する。つまり、この筒体2cは、鋳型本体2aを熱から守る機能と、製品Pの肌を良質なものとする機能と、を併せ持つ。
(3)攪拌装置3
攪拌装置3は、フレミングの左手の法則に従った電磁力(ローレンツ力)によって固化する前の溶湯Mを攪拌、振動するものである。この攪拌装置3は、鋳型本体2a内の溶湯Mに磁場を生成する磁場装置4と、前記溶湯M中に電流を流すための電極対5と、を備える。
(3)−1 磁場装置4
磁場装置4は、特に図1(b)からわかるように、リング状の上部マグネット4aとそれが吊下状態に取り付けられた同じくリング状の蓋体4bを備える。つまり、蓋体4bに上部マグネット4aがボルト4c等によって吊下状態に固定されて磁場装置4が構成されている。この磁場装置4は、図1(a)に示されるように、鋳型2にボルト4eで着脱可能に固定されている。つまり、磁場装置4は鋳型2から容易に取り外し、メンテナンスや交換が可能とされている。この磁場装置4は、ウォータジャケット2dに内蔵させるのと違い、サイズ的な制約を受けることは無い。また、この磁場装置4は、製品Pの差し渡しが大きくなっても、ウォータジャケット2dに内蔵させる場合に比して、溶湯Mのより近くに配置することもできる。
前記蓋体4bは特に図3(a)、(b)に示される。図3(a)は蓋体4bの縦断面図、(b)はその下面図である。これらの図からからわかるように、蓋体4bは中央部分に穴4b0を有し、下面には円周状の複数の溝4b1が形成されている。これらの溝4b1が、鋳型本体2aの凸周部2e及び周辺環状壁3A3の凸周部3A31と、それぞれ噛み合い、互いに大きな面積で接することになる。而して、鋳型本体2a及びそれに隣合うトランジッションプレート体3Aは、鋳型本体2aのウォータジャケット2dによって冷却されている。このため、これらと噛み合う蓋体4bとそれにぶら下がる上部マグネット4a(永久磁石体42)が冷却され、磁場装置としての機能が保持されることになる。
なお、上記の説明から分かるように、蓋体4bと、鋳型本体2a(及びトランジッションプレート体3A)と、が互いに大きな接触面積で接触すればよく、上記の構造に限るものではなく、その他の構造を採用することができる。例えば、蓋体4bの溝4b1の周期をより短いものとして、溝4b1の凹凸をよりきめが細かいものとし、この溝4b1と噛み合う凸周部2e及び凸周部3A31の周期もそれに合わせて短くし、これにより互いの接触面積をより大きなものとすることもできる。また、より簡単な構造としては、凹凸での噛み合いに代えて、互いにテーパー面で接触させて、接触面積を増やすこともできる。さらには、蓋体4bと、鋳型本体2a及びトランジッションプレート体3Aと、の間に、溶接のすみ肉のような補助部材を設けて、両者間の接触面積を増やすこともできる。
なお、蓋体4bを冷却するためには、蓋体4bと鋳型本体2aが噛み合えば良く、蓋体4bとトランジッションプレート体3Aとは必ずしも噛み合う必要はない。
前記上部マグネット4aは、図1(a)からわかるように、溶湯Mに上下方向に磁場を掛けるものである。図1(a)では、上部マグネット4aからの磁力線MLが下方に向かい溶湯Mに入り込んでいる状態を示している。
この上部マグネット4aは、特に図4(a)に示される。図4(a)は上部マグネット4aの縦断面図である。この上部マグネット4aは、磁石体40と、それを下から覆うカバー43と、を備える。磁石体40は、リング状平板である基体としての継鉄体41と、その下面に吊下状態に取り付けられる永久磁石体42と、を備える。
前記カバー43は、上面図である図4(b)からわかるように、中央に穴43aのあるリング状をしており、内周側と外周側にそれぞれ内周側環状壁43bと外周側環状壁43cが立ち上がり、これらの内周側環状壁43bと外周側環状壁43cとで囲まれたリング状の空間が永久磁石体収納室43dとなっている。この永久磁石体収納室43dには前記永久磁石体42が隙間をもって収納されている。
前記カバー43によって下から覆われる前記磁石体40は図5(a)、(b)に示される。この図5(a)は縦断側面図であり、(b)は下面図である。特に図5(a)から分かるように、継鉄体41は、中心部分に穴41aのあるリング状をしている。リング状の継鉄体41の下面に前記永久磁石体42が吊下状態に固定されている。この永久磁石体42は、複数の矩形体状のマグネット42a、42a、・・・の集合体として構成されている。各マグネット42aは、特に図5(a)から分かるように、下部が第1の極(ここではN極)、上部が第2の極(ここではS極)に磁化されている。これにより、磁力線MLが図中下向きに出ている。なお、これらの磁化方向は、上記とは逆であってもかまわない。このようなマグネット42a、42a、・・・は継鉄体41に対して一体に固定されて前記磁石体40となる。この磁石体40は、図4(a)に示すように、前記カバー43に上から載置、固定され、前記上部マグネット4aを構成する。このように構成された上部マグネット4aが、前述のように、図1(a)の上部マグネット収納空間3A4に隙間をもって収納される。
なお、前記永久磁石体42としては、図5(a)、(b)に示すものの他、各種のものを用いることができる。つまり、図1(a)において、上下の方向に磁力線MLを発するものであればよい。図6乃至図8にそれぞれ異なる例を示す。図5(a)、(b)の複数の矩形体状のマグネット42aに代えて、図6に示すような円柱体状の複数のマグネット42a1を、図7に示すように横断面がほぼ扇形柱状の、つまり扇形の基端部分を切り欠いた柱状の複数のマグネット42a2を用いることができる。また、図5(a)、(b)のように永久磁石体42を複数のマグネット42aにより構成するのに代え、図8に示すように1つの環状のマグネット42a3で永久磁石体42を構成することができる。
なお、図1(a)において、必要に応じて、磁石体40(上部マグネット4a)を空冷するためのエアー配管(図示せず)を設けることもできる。
(3)−2 電極対5
次に、攪拌装置3における電極対5について説明する。図1(a)からわかるように、この電極対5は、棒状の電極5aとローラ状の電極5bを有する。
前記棒状の電極5aはその一端がタンディッシュ(溶湯受箱)1A内の溶湯M中に浸漬されている。ローラ状の電極5bのローラ5b1は取り出された製品(ビレット)Pの表面に圧接して電気的に導通するように設けられている。これにより、これらの電極5a,5bは、溶湯M及び製品(ビレット)Pを介して、互いに電気的に導通した状態とされている。よって、追って詳述するように、これらの電極5a、5b間に、溶湯M及び製品(ビレット)Pを介して、電流が流れることになる。このローラ状の電極5bはこの実施形態では複数としているが、1つであってもあるいは3以上であってもよい。複数の場合には図1(a)に示すように製品(ビレット)Pの外周を取り囲むように放射状に配置することができる。
より詳しくは、図1(a)において、前記ローラ状の電極5bは、装置の系に対して位置が固定された状態に設けられている。つまり、先端に回転可能な導電性のローラ5b1を備える。このローラ5b1は、固相状態で押し出される鋳造品(ビレットあるいはスラブ)としての製品Pの外表面に圧接した状態に設けられ、製品Pが下方へ伸びるのに伴って製品Pによって回転させられる。つまり、製品Pが下方へ押し出されると、製品Pはローラ5b1との接触を保ったまま、ローラ5b1を回転させながら図1(a)の下方へ伸びていくことになる。さらに、これらの電極5a、5bは電源制御盤7に接続されて、電圧電流周波数等を調整可能とされている。つまり、例えば、電源制御盤7により、流す電流として、直流や、低周波の交流、例えば、1乃至5Hzの交流電流を選択できる。
よって、例えば、電源制御盤7から前記一対の電極5a,5b間に直流電圧を掛ければ、直流電流は、溶湯M及び製品Pを介して、一対の電極5a,5b間に流れることになる。上述のようには一対の電極5a,5b間に流れる電流量を制御可能に構成されている。これにより、液相状態の溶湯Mを、前記磁力線MLとの関係で、最も効率よく攪拌可能な電流を選択可能である。また、例えば、一対の電極5a,5b間に、この電源制御盤7から1乃至5Hzくらいの低周波の交流電圧を掛ければ、溶湯Mは一方向に回転するのではなく、振動することになる。この振動により、溶湯M中の介在物の除去が行われる。
次に、上記構成の装置の動作について説明する。
図1(a)において、タンディッシュ(溶湯受箱)1Aの溶湯供給管部1A1からから定量出湯された溶湯Mは、トランジッションプレート体3Aの中央環状壁3A2(入口EN)から鋳型2の上部に入る。鋳型2はウォータジャケット2d内の水の循環により冷却されており、鋳型2に流入した溶湯Mは急激に冷却凝固する。ここで、鋳型2内の溶湯Mは、上部が液体(液相)、下部が固体(固相)で界面IT0で接する2相構造となっている。溶湯Mは鋳型2の通過と同時に鋳型形状に合った円柱状(又は角材状)に成型され、連続的に製品Pとしてのビレット(又はスラブ)とされる。
このように溶湯Mは固化するが、固化する前に溶湯Mは、上部マグネット4aによる磁場の存在下において、電極5a,5b間に、直流電流を流すことにより回転され、低周波交流電流を流すことにより振動させられる。これは先にも簡単に述べたが、本発明者の実験によっても確認されていることである。このようにして、溶湯Mは品質の改善された後に固化して製品化される。
上記のように溶湯Mは回転、振動するが、そのメカニズムは以下のように考えられる。溶湯Mが回転、振動するということは、上部マグネット4aからの磁力線MLと、前記電極5a,5b間を流れる電流と、が交叉して、フレミングの左手の法則に従った電磁力が発生することに他ならない。上部マグネット4aからの磁力線MLは図1(a)に示される通りと考えられる。つまり磁力線はこれ以外の経路を通るとは考えられない。また、電極5a,5b間を流れる電流Iは、両電極5a,5bを最短点で結ぶ経路のみではなく、図1(a)に示すように、沢山の経路を通って流れると考えられる。それは、上記のように溶湯Mが実際に回転、振動していることから、電流Iと磁力線MLとが交叉していると考えられるからである。これにより、電流Iと磁力線MLとが交叉してフレミングの左手の法則に沿った電磁力が発生し、溶湯Mは回転、又は、振動する。
このように、本願発明の実施形態では、固化する前の溶湯Mに、鋳型2の端面部分に配置した上部マグネット4aから磁場を掛けるようにしている。このため、鋳型2の横幅、つまり得ようとする製品Pがスラブのように差し渡しが数メートルのように大きなものであっても、そのことには無関係に磁場を掛けることができ、前記フレミングの左手の法則に従った電磁力を得て、溶湯Mを確実に回転、振動させることができる。つまり、得ようとする製品Pが、ビレットのように小型のものでも、スラブのように大型のものでも、そのことに無関係に、上部マグネット4aとして特に大型の強力な磁場を発生する磁場装置を用いる必要はない。これに対し、横向きに磁場を掛ける従来の装置では、先に説明したように、得るべき製品Pの差し渡しに応じた磁場強度の磁場装置を用いなければならない。このような大きな磁場強度の磁場装置は実際上極めて大型なものとなる。そのため、このような、極めて大きな磁場の磁場装置や、大型の磁場装置は実際に用いるには難しいこともある。且つ、実際に用いると、非常に嵩張り、多数のビレット又はスラブを生産する装置の実現は難しいこともある。
なお、上記した実施形態では、下部の電極5bとして、先端にローラ5b1を有するものを示したが、必ずしもローラ5b1を備える必要はない。製品Pが連続的に押し出されても製品Pと電極5bが電気的な導通状態を保たれればよく、各種の構造を採用することができる。例えば、電極5bとして所定の長さの弾性材を用いることができる。図1(a)において、例えば、弾性材を用い、その復元力によって先端を前記鋳造品Pに圧接させ、この状態で鋳造品Pが下方へ伸張するのを許容するようにすればよい。
(実施形態2)
図9は、本発明の異なる実施形態を示す。この実施形態は、ウォータジャケット2d内にサイドマグネット45を設けた例を示す。このサイドマグネット45はウォータジャケット2d内で上下に調節可能に設けられている。このサイドマグネット45は図10(a)、(b)に示される。図10(a)、(b)は平面図、X(b)―X(b)線に沿って切断した縦断面図である。これらの図からわかるように、このサイドマグネット45は、リング状に構成され、内側が第1の極(ここではN極)に、外側が第2の極(ここではS極)に磁化されている。あるいは、これとは逆に磁化されていてもよい。これにより、磁力線MLsが中心に向かって出ている。また、サイドマグネット45は横断面が円弧状の複数のサイドマグネット片によって構成することもできる。
この図9の実施形態においては、上部マグネット4aからの磁力線MLと電流Iとの交叉による電磁力Fと、サイドマグネット45からの磁力線MLsと電流Iとの交叉による電磁力Fsと、が協働して、溶湯Mを回転、振動させる。
この実施形態においては、図9からわかるように、このサイドマグネット45からの磁力線MLも、電極5a,5b間を流れる電流と交差して、フレミングの法則に従った電磁力Fsを発生する。この電磁力Fsも、溶湯Mを攪拌、振動させる力となる。
また、図11から分かるように、サイドマグネット45をウォータジャケット23内で図9よりも上方に上げると、サイドマグネット45からの磁力線MLsと、上部マグネット4aからの磁力線MLとが、作用(反発)し合って、図示のようにそれぞれの磁力線MLs、MLの向きが変わる。つまり、サイドマグネット45の位置を上下に変化させれば、上部マグネット4a及びサイドマグネット45の磁力線ML、MLsの向きを変えることができる。このようにすれば、上部マグネット4aとサイドマグネット45をともにメインの磁場装置として用いる場合には、それらからのそれぞれの磁力線ML、MLsで協働的に溶湯Mを回転、振動することができる。また、上部マグネット4aをメインの磁場装置として用いている場合には、サイドマグネット45の磁力線MLsによって、上部マグネット4aの磁力線MLの向きを変え、変えた上部マグネット4aの磁力線MLで溶湯Mを回転、振動する、という使い方もできる。いずれの場合においても、このようにして、サイドマグネット45の高さをウォータジャケット23内で上下に調節すれば、溶湯Mを効率よく回転、振動させることができる。つまり、実際には、視覚的には、溶湯M中における磁力線ML、MLsも電流Iも見えないが、サイドマグネット45を上下に調節すれば、磁力線ML(MLs)と電流Iの交叉の態様が変化し、これにより最も勢いよく溶湯Mが回転、振動する状態を作りだすことができる。
なお、サイドマグネット45はウォータジャケット23外に設けることもできる。
上記に説明した本発明の実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
本発明の実施形態では、鋳型2の側周面部分(又は周側壁内)ではなく、端面部分に永久磁石(上部マグネット4a)を設けている。この構成は、先にも述べたように、当業者であれば決して採用しない構成である。側周面部分に側部磁石を設ける場合には、製品Pがスラブのように幅(差し渡し)が大きくなるとより強力で、大型な磁石を用いないといけなくなる。また、一般に、鋳型2の内側にはトランジッションリングとしての筒体2cが設けられている。さらに、鋳型2自体も厚くなり、筒体2cの厚さとも相俟って、サイドマグネットと内部の溶湯Mとの距離もますます大きなものとなる。このようなことから、サイドマグネットで溶湯Mに磁場を掛けようとすると、側部磁石を磁場強度の大きなもの、つまり、サイズの極めて大きなものを用いないといけない。このような大型化は色んな意味で、例えば製品Pの多数取りの場合、つまり複数の装置を同時に設置する必要のある場合等において、避けなければならない。しかるに、本発明の実施形態では、鋳型2の端面部分に上部マグネット4aを設けるようにしたので、上部マグネット4aとして磁場強度が製品Pのサイズ(大型化)に直接的に正比例した永久磁石を用いる必要はなくなる。磁場強度をそこまで大きくしなくても、端面部分から内部の溶湯Mに磁力線MLを到達させることができるからである。つまり、本発明の実施形態によれば、用いる永久磁石として得るべき製品Pの差し渡しに正比例した磁場強度の強い大型のものを用いる必要はない。このため、装置全体を小型化できる。
また、本発明の実施形態では、永久磁石(上部マグネット4a)をウォータジャケット2d内ではなく、鋳型2の端面部分に設けるようにしたので、ウォータジャケット2d内に設ける時のように寸法の制限がなく、永久磁石の採用に当たりより融通性に優れていると言える。且つ、上部マグネット4aをウォータジャケット2dにより冷却可能な構成としているので、磁場装置としての機能を確保することができる。
当然、本発明の実施形態では、凝固する直前の溶湯Mを攪拌して、溶湯Mに動き、振動等を与えているので、脱ガス効果や組織の均一化、微細化を図ることもできる。
さらに、本発明の実施形態では、フレミングの左手の法則に従った電磁力により溶湯Mを攪拌するようにしているので、溶湯M中を流れる小電流と、上部マグネット4aから出る磁場との協働により攪拌するようにしたので、アーク溶接の原理等による断続的に大電流を流して行う溶解攪拌とは異なり、安定的に継続して確実な攪拌が期待でき、騒音も少なく、持続性の高い装置を得ることができる。
而して、現在は、産業界において量産設備の実現が要求されている。量産を考慮した場合には出来るだけ小型の鋳型を実現することが不可欠である。しかるに本発明の実施形態では装置の小型化が可能なため、多数取りの高効率の生産設備を構築できる。つまり、従来の電磁式攪拌においては、一度に生産するスラブあるいはビレットの数が、数本の場合には対応可能である。しかしながら現在は、100本を超すビレットを同時生産する要請が出てきている。この要請には従来の電磁攪拌装置では応じることができない。
しかしながら、本発明の装置では、磁場発生装置として永久磁石を用いている。このため、大電流を流す電磁攪拌装置に比べて極めてコンパクト化が可能である。加えて、その永久磁石を鋳型の横方向ではなく、長さ方向(鋳型の端面部分)に設けている。このことから、装置が小型化でき、量産設備用の鋳型装置の実現が十分可能である。
また永久磁石式であるため、磁場発生装置として、発熱がない、省電力、省エネルギー、ローメンテナンス等の効果を有する装置を得ることができる。
なお、上記には製品としてビレットを得る場合について説明したが、スラブを得るものとして装置を構成できるのは当然である。その場合には、上述の実施形態において平面図あるいは横断面で円形、円環状をしている構成部品を、矩形、枠形枠状とすればよいのは明らかである。

Claims (15)

  1. 導電性材料の液相状態にある溶湯を冷却することにより固相状態の鋳造品を取り出し得るようにした攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置であって、
    受けた溶湯を冷却して鋳造品とする鋳型と、前記鋳型中の溶湯に磁場を掛け得ると共にこの状態において溶湯中に電流を流し得る攪拌装置と、を備え、
    前記鋳型は、
    縦向きに設けられた円筒状の鋳型本体を有し、前記鋳型本体の中心部分は溶湯の流
    入する上方の入口と製品が取り出される下方の出口とを有する縦向きの鋳造空間と
    なっており、
    前記鋳型空間における前記入口には、リング状をなし且つトランジッションプレー
    トとして機能する、トランジッションプレート体が配置され、前記トランジッショ
    ンプレート体の中央部分の穴から溶湯の前記鋳造空間への流入が許容される、
    ものとして構成され、
    前記攪拌装置は、
    前記トランジッションプレート体の底板を挟んで前記底板の上方に設けられ、磁力
    線を前記鋳造空間内へ縦に走らせる、永久磁石体を含む上部マグネットを有する、 磁場装置と、
    前記鋳造空間内に溶湯の入っている状態においてその溶湯を介して電流を流し、流
    した電流を前記磁力線と交叉させて、電磁力を発生させる、前記入口の側に設けら
    れた第1電極と前記出口の側に設けられた第2電極とを含む一対の電極と、
    を有する、
    ものとして構成された、
    ことを特徴とする攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  2. 前記鋳型本体は周側壁内に冷却用の水を流す空間としてのウォータジャケットが形成されたものとして構成されていることを特徴とする請求項1記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  3. 前記磁場装置は蓋体に前記上部マグネットを取り付けたものとして構成され、前記蓋体が前記鋳型本体に熱伝導可能なるように接触した状態に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  4. 互いに接触する前記蓋体の接触面と前記鋳型本体の接触面にはそれぞれ噛合用の凹凸が形成され、互いの接触面に形成された噛合用の前記凹凸が噛み合わされた状態で前記蓋体と前記鋳型本体とが接触していることを特徴とする請求項3記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  5. 前記蓋体及び前記鋳型本体にそれぞれ形成された噛合用の前記凹凸は環状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  6. 前記蓋体と前記鋳型本体は、互いに平面で接触していることを特徴とする請求項3記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  7. 前記上部マグネットは、リング板状の継鉄体と、前記継鉄体に取り付けられた前記永久磁石体と、を備えることを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置
  8. 前記永久磁石体は前記継鉄体に吊下状態に取り付けられていることを特徴とする請求項7記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  9. 前記上部マグネットはカバーを備え、前記カバーが前記永久磁石体を隙間を介して下から覆っていることを特徴とする請求項8記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  10. 前記永久磁石体は、リング状の1つの永久磁石によって、あるいは、環状に配置した複数の永久磁石によって、構成されていることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  11. 前記各永久磁石は、矩形体、円柱体、円錐体、円錐台体、扇形体の一部を切り欠いた変形扇型体のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  12. 前記磁場装置における前記上部マグネットは、前記トランジッションプレート体との間に隙間を持った状態となるように、前記鋳型本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至11の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  13. 前記トランジッションプレート体は、リング状の前記底板の中央部分と周辺部分に中央枠状壁と周辺枠状壁が立ち上がり、これらの中央枠状壁と周辺枠状壁とにより挟まれた、前記上部マグネットを隙間をもって収納する、上部マグネット収納空間を備えるものとして構成されていることを特徴とする請求項1乃至12の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  14. 前記第1電極は、前記鋳型本体中における液相状態の溶湯と電気的に導通するように設置可能であり、前記第2電極は、前記鋳型本体から取り出される固相状態の製品と電気的に導通するように設置可能である、ことを特徴とする請求項1乃至13の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
  15. 前記鋳型本体における前記鋳造空間に横向きに磁力線を走らせるサイドマグネットをさらに備え、前記サイドマグネットにおける前記鋳造空間に向かう側の磁極を、前記上部マグネットの前記永久磁石体における前記鋳造空間に向かう磁極と、同一の磁極としたことを特徴とする請求項1乃至14の1つに記載の攪拌装置付連続鋳造用鋳型装置。
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