JP5973023B2 - 溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置 - Google Patents

溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5973023B2
JP5973023B2 JP2015058697A JP2015058697A JP5973023B2 JP 5973023 B2 JP5973023 B2 JP 5973023B2 JP 2015058697 A JP2015058697 A JP 2015058697A JP 2015058697 A JP2015058697 A JP 2015058697A JP 5973023 B2 JP5973023 B2 JP 5973023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten metal
mold
electrode
magnetic field
alternating current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015058697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016112615A (ja
Inventor
高 橋 謙 三
橋 謙 三 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAKAHASHI KENZO
Original Assignee
TAKAHASHI KENZO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAKAHASHI KENZO filed Critical TAKAHASHI KENZO
Priority to PCT/JP2015/084715 priority Critical patent/WO2016093328A1/ja
Publication of JP2016112615A publication Critical patent/JP2016112615A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5973023B2 publication Critical patent/JP5973023B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、導電性金属(非鉄金属及び鉄)の溶湯の品質を改善する溶湯改質装置及び改質方法に関し、例えば、Al,Cu,Zn又はこれらのうちの少なくとも2つの合金、あるいはMg合金等の伝導体(導電体)等の非鉄金属、あるいは鉄等の、導電性金属から製品(鋳造品)を作製する際の溶湯の品質を改善する溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置に関する。
導電性金属の溶湯の品質を改善するものとして、例えば、特許文献1(本発明者と同一の発明者による発明)に示すものがあった。これは攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置に関するものであり、例えばビレットやスラブのような製品を連続して作製するものである。この装置では、固化する前の溶湯を鋳型(モ―ルド)の中で縦の軸線の回りに回転させながらビレット等の製品を作製していた。つまり、この特許文献1においては、溶湯を鋳型に注入した後にモールド内で攪拌等して、溶湯の品質を改善し、最終的に製品を高品質のものとして得るようにしている。
ビレット等の作製を想定した場合においては特許文献1の技術で特には問題はない。つまり、このような技術としては、つまり縦の軸の回りに溶湯を回転して製品を得る技術としては、引用文献1に特に問題はなく、この意味で特許文献1の技術はそれ自体ある意味で完成されているとみることができる。このため、縦の軸の回りに溶湯を自由に回転させてビレットのような製品を得る装置とは異なり、中心から外側に複雑且つ不規則に出っ張りのあるような製品(例えば、複雑な凹凸のある自動車部品やその他の機械部品等)については、特許文献1の技術をもっては高品質のものとしては作製できないこともあり得るものの、当業者がそのことについて何等の不満をもつことはほとんどない。それは、特許文献1の技術はビレット等を製造するための技術であってそれ自体に特に問題は感じ得ないからである。
然るに、特許文献1の発明の発明者は、特許文献1の技術では高品質のものとしては作製しにくい鋳造品であっても、高品質のものとして作製したいという技術的な課題を持っていた。この課題は本発明者に特有のもので、一般の当業者は持ち得ていない課題である。
また、本発明者は、ビレットやスラブであっても、前記特許文献1とは異なる手法で、その品質をより高品質なものとすることができないかについても日夜思考をこらしている。このような課題も、上記と同様に、本発明者に特有のもので、一般の当業者は持ち得ていない課題である。
特許公報第543138号
本発明は、上述の本発明者に特有の課題を解消するためになされたもので、その目的は、外側に飛び出るような複雑で不規則な突部を有するような、複雑な外形の製品であっても、確実に高品質のものとして得ることのできる溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置を、発熱量を抑え、メンテナンスも容易で、安価で実際上使いやすいものとして提供することにある。さらに、本発明の目的は、ビレットやスラブをより高品質に作成するための装置及び方法を提供することにある。さらに、本発明は、最上位概念の目的としては、各種の鋳造を行うに当たり、鋳造装置へ送る前の溶湯の品質を改善することにより、製品の改善を可能とする製造方法及び装置を提供することにある。
本発明の実施形態の溶湯品質改善型低圧鋳造方法は、
導電性金属の溶湯の収納容器に圧縮空気を送り込んで、溶湯をストーク本体部を介して金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型低圧鋳造方法であって、
前記ストーク本体部と前記金型装置との間に、両者を連通する連通部を設け、前記連通部の外部から、前記連通部の内部の溶湯に横向きに一方向に向かう磁場を加え、前記連通部の内部の溶湯に縦向きに所定周波数の交流電流を流して、溶湯を前記周波数に応じて振動させることにより溶湯の改質を行い、改質後の溶湯を前記金型装置に注入するようにした、
ことを特徴とする。
本発明の実施形態の溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法は、
射出装置のシリンダに注入した導電性金属の溶湯をプランジャによって金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法であって、
前記プランジャと前記金型装置との間に、両者を連通する連通部を設け、前記連通部の外部から、前記連通部の内部の溶湯に横向きに一方向に向かう磁場を加え、前記連通部の内部の溶湯に縦向きに所定周波数の交流電流を流して、溶湯を前記周波数に応じて振動させることにより溶湯の改質を行い、改質後の溶湯を前記金型装置に注入するようにした、 ことを特徴とする。
本発明の実施形態の溶湯品質改善型低圧鋳造装置は、
導電性金属の溶湯の収納容器に圧縮空気を送り込んで、溶湯をストーク本体部を介して金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型低圧鋳造装置であって、
前記ストーク本体部と前記金型装置との間に溶湯品質改善部を設け、
前記溶湯品質改善部は、
前記ストーク本体部と前記成形品用空洞を連通する連通部と、
前記連通部の外部に設けた永久磁石装置であって、前記永久磁石装置は、
前記連通部を横向きに挟む第1磁極部及び第2磁極部を有し、前記第1
磁極部はN極又はS極を前記連通部に向かい合わせ、前記第2磁極部は
前記第1磁極部と異なる磁極を向かい合わせるようにS極又はN極を前
記連通部に向かい合わせている、永久磁石装置と、
前記連通部内における溶湯に縦向きに電流を流す第1電極及び第2電極
と、
を備えるものとして構成されている、
ことを特徴とする。
本発明の実施形態の溶湯品質改善型スクイズ鋳造装置は、
射出装置のシリンダに注入した導電性金属の溶湯をプランジャによって金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型スクイズ鋳造装置であって、
前記プランジャと前記金型装置との間に溶湯品質改善部を設け、
前記溶湯品質改善部は、
前記プランジャと前記成形品用空洞を連通する連通部と、
前記連通部の外部に設けた永久磁石装置であって、前記永久磁石装置は、
前記連通部を横向きに挟む第1磁極部及び第2磁極部を有し、前記第1
磁極部はN極又はS極を前記連通部に向かい合わせ、前記第2磁極部は
前記第1磁極部と異なる磁極を向かい合わせるようにS極又はN極を前
記連通部に向かい合わせている、永久磁石装置と、
前記連通部内における溶湯に縦向きに電流を流す第1電極及び第2電極
と、
を備えるものとして構成されている、
ことを特徴とする。
本発明の実施形態の連続鋳造方法は、
導電性金属の液相状態にある溶湯を鋳型に供給し、前記鋳型において前記溶湯を冷却することにより、固相状態の鋳造品を前記鋳型から取り出すようにした連続鋳造方法であって、
前記鋳型に供給する前における前記溶湯に、溶湯の供給と前記鋳造品の取り出しの方向に沿って交流電流を流し、前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るように磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした第1の改質ステップと、
前記鋳型中における前記溶湯に、前記溶湯の供給と前記鋳造品の取り出しの方向に沿って交流電流を流し、前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るように磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした第2の改質ステップと、
の少なくとも一方のステップを備える、
ものとして構成される。
本発明の実施形態の溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置は、
導電性金属の液相状態にある溶湯の供給を受け、前記溶湯を冷却することにより固相状態の鋳造品を取り出し得るようにした溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置であって、
入口の側から液相状態の前記溶湯の供給を受け、冷却により固相状態の前記鋳造品を出口の側から排出する鋳型と、
前記溶湯を前記入口に入る前に品質を改善する第1の品質改善装置と、前記溶湯を前記鋳型に入ってから品質を改善する第2の品質改善装置と、の少なくとも一方と、
を有し、
前記第1の品質改善装置は、上方に位置する第1電極とそれよりも下方に位置する第2電極とを有する電極部と、液相状態にある前記溶湯に磁場をかけるための永久磁石を有する第1の磁場発生装置と、を備え、
前記第2の品質改善装置は、上方に位置する前記第1電極とそれよりも下方に位置する前記第2電極とを有する前記電極部と、液相状態にある前記溶湯に磁場をかけるための永久磁石を有する第2の磁場発生装置と、を備え、
前記第1電極は液相状態にある前記溶湯と電気的に導通可能に設けられ、前記第2電極は固相状態にある前記鋳造品と電気的に導通可能に設けられ、前記第1電極及び前記第2電極はこれらの間に前記溶湯及び前記鋳造品を介して上下方向に交流電流を流し得るものとして構成され、
前記第1の磁場発生装置は前記鋳型の上流側に設けられ、前記鋳型に供給される前の前記溶湯に横向きに第1の磁力線を加え、前記第1の磁力線を前記溶湯に一方から他方に一方向に貫通させて、前記交流電流と交差させ得るものとして構成され、
前記第2の磁場発生装置は前記鋳型の外部側方に設けられ、前記鋳型中の前記溶湯に横向きに第2の磁力線を加え、前記第2の磁力線を前記溶湯に一方から他方に一方向に貫通させて、前記交流電流と交差させ得るものとして構成された、
ものとして構成される。
本発明の実施形態の鋳造方法は、
導電性金属の液相状態にある溶湯を鋳型に供給し、前記鋳型において前記溶湯を冷却することにより、固相状態の鋳造品を製造するようにした鋳造方法であって、
前記鋳型に供給する前における前記溶湯に、溶湯の供給方向に沿って交流電流を流し、前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るように磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした、
ものとして構成される。
本発明の実施形態の鋳造装置は、
導電性金属の液相状態にある溶湯を鋳型に供給し、前記鋳型において前記溶湯を冷却することにより、固相状態の鋳造品を製造するようにした鋳造装置であって、
前記鋳型と、
前記鋳型の手前側に設けられた品質改善装置と、
を備え、
前記品質改善装置は、
前記鋳型に前記溶湯を供給する供給菅部と、
前記供給菅部中の前記溶湯に、溶湯の供給方向に沿って交流電流を流す、一対の電
極と、
前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るよ
うに磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により
前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした、磁場
発生装置と、
備える、
ものとして構成される。
(A)は本発明の第1の実施形態(溶湯品質改善型低圧鋳造装置)の全体構成図、(B)はその一部の構成部材の分離説明図。 (A)は図1(A)の装置の動作説明図、(B)は溶湯に加わる電磁力の平面説明図、(C)は図1の装置の(A)とは異なる動作説明図、(D)は溶湯に加わる電磁力の(B)とは異なる平面説明図。 (A)は本発明の第2の実施形態(溶湯品質改善型スクイズ鋳造装置)の全体構成図、(B)はその一部の構成部材の分離説明図。 (A)は図3(A)の装置の動作説明図、(B)は図3(A)の装置の図4(A)とは異なる動作説明図。 本発明の第3の実施形態(連続鋳造装置)の全体構成図。 本発明の第4の実施形態(連続鋳造装置)の全体構成図。
図1(A)は、本発明の第1の実施形態における全体説明図であり、低圧鋳造装置101を示している。図1(A)に示す低圧鋳造装置101の特徴の1つは、追って詳しく説明するように、ほぼ円筒状のストーク(供給菅)5の上端部分に湯溜5aを設け、この湯溜5aにおいて溶湯Mの品質を改善し、改善後の溶湯Mを金型装置9に注入するようにした点にある。
図1(A)の低圧鋳造装置101は基本的な構成、動作は汎用のものと同一であるため、全般についての詳しい説明は省略するが、以下には本発明に特有の構成、動作を中心にして説明する。また、図1(B)は、組み立て前の、ストーク5と金型装置9の分離状態を示している。

図1(A)において、るつぼ(溶湯収納容器)1の中に導電性金属の溶湯Mが収納されている。るつぼ1の外側を取り囲む加熱手段としての加熱炉の図示は省略している。なお、加熱手段として、溶湯M中に差し込む汎用のヒータチューブを用いることもできる。
前記るつぼ1の蓋2には圧縮空気菅3が取り付けられている。また、蓋2にはストーク(供給菅)5が貫通状態に取り付けられている。前記圧縮空気菅3から圧縮空気を送り込めば、溶湯Mの湯面が押されて溶湯Mがストーク5を上昇するのは従来の低圧鋳造装置と同様である。
ストーク5の上端部分は、特に図1(B)からわかるように、本体部(ストーク本体部)5bよりも大径な湯溜(連通部)5aとされている。ここでは、この湯溜5aは下端部分よりは大径としているが、特に大径とする必要はなく、以下に述べるように改質を行う場所であればよい。
また、湯溜5aは、ストーク5と別体のものとして構成することもできる。つまり、湯溜5aは、本体部(ストーク本体部)5bと金型装置9とを結ぶ連結部分あるいは通過部分としての役目を担うものであればよい。
この湯溜5aの外側には永久磁石装置7が設けられている。この永久磁石装置7は、特に図2(A)から分かるように、ストーク5を挟んで対向する一対の永久磁石7a、7bを有する。一対の永久磁石7a、7bはそれぞれ内側がN極、S極にそれぞれ磁化されている。これにより、磁力線Nは、永久磁石7aから出て湯溜5a中の溶湯Mを貫通して永久磁石7bに至る。
この時、後述するように、溶湯M中には、図2(A)、図2(B)に示すように、縦向きの電流IA、IBが、後述の電源装置12の周波数に応じて、上から下に、下から上に、切り替わり状態に流れている。これにより、後述するように、フレミングの左手の法則による電磁力FA,FB[図2(C)、(d)]が発生し、湯溜5a中の溶湯Mに作用する。図2(A)、図2(B)においては、溶湯Mの図示は省略している。
前記ストーク5の上方には、金型装置9が互いに液密状態に且つ貫通状態に設けられている。この金型装置9は、周知のように、分離密着可能な上金型9uと下金型9dから構成されている。下金型9dの流入口9dinと前記ストーク5の湯溜5aの上端の開口とが液密状態に接続されている。これにより、後述するように、成形品用空洞9Aに溶湯Mの注入が可能となっている。
前記るつぼ1中の溶湯Mに接した状態に下側電極10aが設けられている。さらに、上金型9uの外側に、導電性の上金型9uに接した状態に、上側電極10bが設けられている。これらの上側電極10bと下側電極1bは電源装置12に接続されている。この電源装置12は、汎用のものであり、直流電流及び交流電流を流すことができ、且つ、交流電流としては少なくとも0−120Hzの電流を流すことができるものが用いられている。例えば、商用周波数を出力する単相電源であっても、周波数可変機能を持つ単相電源であってもよい。
今、電源装置12によって、ある周波数の交流電流を流した場合には、上側電極10bと下側電極1bの間には、上金型9u及び溶湯Mを介して、その周期で、交互に、交流電流IA、IBが上下に流れる。この交流電流IA、IBは、図2(A)、図2(B)から分かるように、前記湯溜5a中の溶湯M中を縦に流れる。これにより、前述のように、この電流IA、IBと,前記横向きの磁力線MLが交差して、フレミングの左手の法則による電磁力FA,FB[図2(C)、(d)]が発生する。
図2(A)のように上から下に電流IAが流れた場合には、湯溜5a中の溶湯Mは、図2(C)に示すように、装置の上方から見て、紙面の下から上に向かう横向きの電磁力FAが、ストーク5の中心部分にも外周部分にも同じ大きさの力として加わる。図2(B)のように下から上に電流IBが流れた場合には、湯溜5a中の溶湯Mは、図2(d)に示すように、装置の上方から見て、紙面の上から下に向かう横向きの電磁力FBが、ストーク5の中心部分にも外周部分にも同じ大きさの力として加わる。これにより、湯溜5a中の溶湯Mは、中心部分においても、外周部分においても、交流電流IA、IBの周期に応じて、同じように、揺さぶられるようにあるいは振動するように、且つ移動することなく、その場で駆動される。この駆動により溶湯Mの品質改善が確実に図られる。
つまり、湯溜5a中の溶湯M中を横向きに磁力線MLが均一に走り、且つ、縦に電流IA、IBが流れる。これにより、溶湯Mには、前記周期で溶湯Mを駆動する電磁力F1,F2が、湯溜5aの中心部分にも外周部分にも満遍なく加わる。このため、湯溜5a中の溶湯Mは、中心部分も外周部分も同様に確実に品質改善が行われる。
このように、満遍なく品質改善の行われた溶湯Mは、湯溜5aから次段の金型装置9nの成形品用空洞9Aに送られる。これにより、この金型装置9によって内部まで均一に品質改善された溶湯Mから、高品質の製品が得られる。
図3(A)は、本発明の第2の実施形態における全体説明図であり、本発明のスクイズ鋳造装置102を示している。図3(A)に示すスクイズ鋳造装置102の特徴の1つは、追って詳しく説明するように、前記図1(A)、(B)の低圧鋳造装置101と同様に、金型装置9に注入する直前に溶湯Mを改質するようにした点にある。
より詳しくは、図3(A)のスクイズ鋳造装置102も、基本的な構成、動作は汎用のものと同一であるため、全般についての詳しい説明は省略するが、以下には本発明に特有の構成、動作を中心にして説明する。なお、図3(B)は、溶湯Mを射出装置31のシリンダ32内のプランジャ33の上方部分に注入するために、射出装置31と金型装置9を切り離した状態を示している。
図3(A)のスクイズ鋳造装置102の、図1(A)の低圧鋳造装置101との違いは、図からも分かるように、シリンダ32の上部にある。このスクイズ鋳造装置102においては、シリンダ32の上部に小径菅部(連通部)32aを設けている。この小径菅部32aの外側に、前記低圧鋳造装置101と同様に、永久磁石装置7を設けている。この小径菅部32aは、前記低圧鋳造装置101における湯溜5aと同等の機能を有するものである。よって、小径菅部32aには湯溜5aにおけるのと同じ前記の理論が適用される。

また、小径菅部32aとしては、シリンダ32が元々備えている構成の一部をそのまま用いることもできる。つまり、シリンダ32は、プランジャ33の注入動作時に内部の溶湯Mの圧力を高めるために先端が小径となっているため、この部分を前記小径菅部32aとして用いればよい。この場合には射出装置31自体には何等改変は必要がなくなる。
この永久磁石装置7と、小径菅部32a中を上下に流れる電流IA、IBによる、フレミングの左手の法則による電磁力F1,F2の作用は、前記図1(A)の低圧鋳造装置101の場合と同様であるため詳しい説明は省略し、図4(A)、(B)に、磁力線MLと電流IA、IBを示すだけとする。図4(A)、(B)において溶湯Mの図示は省略している。
なお、このスクイズ鋳造装置102においては、図3(B)から分かるように、位置が固定状態にある金型装置9に対し射出装置31を下動し、さらに図中右方向に射出装置31を移動させ、その状態で溶湯Mをシリンダ32に注入し、その後、図3(A)の状態に戻して、プランジャ33で溶湯Mを金型装置9に注入する。
以上に説明した本発明の実施形態によれば以下の利点が得られる。即ち、溶湯を、鋳型に入れる前に改質するようにしたので、改質された溶湯が鋳型に送られ、これにより、鋳型(製品)の形状にかかわりなく製品を高品質のものとして作製することができ、且つ、溶湯を鋳型に入れた後に改質しようとする場合に比べて、鋳型の内部形状の影響を受けないだけでなく、鋳型の肉厚や材質等の影響を受けることなく、確実質を実現して高品質の製品を得ることができ、さらに、上述のように鋳型に入れる前に溶湯を改質するようにしたので、既存の鋳型の改変は特には必要なく、実際の使い勝手がとてもよいという利点が得られる。また、コイルに電流を流すようにはしていないので、コイル管理、即ち、高温時の絶縁性の確保や耐熱性の確保等の管理は必要なく、さらには電力消費も例えば1/10程度に抑えられる。また、溶湯の駆動力(振動力)は、印加する交流電流の大きさ、磁場強度、さらには周波数によって決まるが、これらのパラメータの調整により前記駆動力の設定は容易に行うことができる。
図5、図6は本発明の第3及び第4の実施形態を示し、これは、第1及び第2の実施形態におけるそれぞれの鋳型に代えて、連続鋳造用の鋳型を用いた場合を示し、技術的思想としては第1及び第2の実施形態の技術的思想と実質的に同一である。
即ち、図5は、本発明の第3の実施形態における全体説明図であり、ビレット製造装置101を示している。この図5の技術的思想がスラブ製造装置に適用できるのは当然である。このことは、追って説明する本発明の第4の実施形態においても同様である。
本発明の第3の実施形態の装置は、非鉄金属又は鉄金属の溶湯Mを供給する溶湯供給装置101と、溶湯供給装置101から溶湯を受ける鋳型102と、溶湯供給装置101内の又は鋳型102内の溶湯Mを攪拌して品質を改善するための2セットの第1及び第2の品質改善装置103A、103Bとを有する。前記第1及び第2の品質改善装置103A、103Bは同時に設けても、何れか一方のセットを設けても良い。
追って詳しく説明するように、第1のセットとしての前記第1の品質改善装置103Aは、図5中、上下に位置する、一対の電極132A、132Bと、後述の案内菅部101Aaに対して上下動可能に設けた永久磁石式の磁場発生装置113Aと、を有する。第2のセットとしての前記第2の品質改善装置103Bは、前記一対の電極132A、132Bと、前記鋳型102に上下動可能に設けた永久磁石式の磁場発生装置113Bと、を有する。前記一対の電極132A、132Bは前記第1及び第2の品質改善装置103A、103Bで共用することになる。また、後述するように、前記磁場発生装置113A、113Bは、それぞれ、図2(A)と同様に、N極とS極とが向かい合うような磁極を有している。
本実施形態の装置においては、より詳しくは、前記溶湯供給装置101は、取鍋(図示せず)等からの溶湯Mを受けるタンディッシュ(溶湯受箱)101Aを備える。タンディッシュ(溶湯受箱)101Aに溶湯Mを溜めておき、介在物を除去して、下方の案内菅部101Aaから一定の供給速度で鋳型102に供給する。図1では、タンディッシュ(溶湯受箱)1Aのみを示している。
つまり、図5の装置は、上方のタンディッシュ(溶湯受箱)101Aから下方の鋳型102へ、溶湯Mがとぎれることなく連続した溶湯として注ぎこむのを可能とした装置を示している。実際の使用時においては、図5からわかるように、タンディッシュ(溶湯受箱)101A内の溶湯Mと鋳型102内の溶湯Mとが一体になり電気的に繋がった状態となっている。
電極132Aはタンディッシュ(溶湯受箱)1A中の溶湯Mに差し込んだ状態に任意の手段で支持される。タンディッシュ(溶湯受箱)101Aと鋳型102等との間の距離を、電極132Aにかかわりなく設定、調節することができる。さらに、電極132Aの下端部分の前記溶湯M中への差込量の調節も鋳型102等と無関係に自由度大きく行うことができる。さらに、当然、鋳型102として汎用のものを用いることができ、鋳型102に電極差込孔を設ける等の加工の必要もなく、これにより製造コストの増加を防ぐこともできる。
前記鋳型102は、本実施形態では、前述のように、円柱状の製品(ビレット)を取り出すものとして構成されている。このため、この鋳型102は、概略的には、2重構造の円筒状として構成されている。つまり、内側の非導電性材料(非導電性耐火材)で構成された内部鋳型121と、外側の導電性材料(導電性耐火材)で構成された外部鋳型122と、を備えている。さらに、前記鋳型102は、外部鋳型122の外側にウォータジャケット123を備えている。
このウォータジャケット123は、内部鋳型121内に流れ込む溶湯Mを冷却するためのものである。つまり、ウォータジャケット123内で冷却水を循環させ、この冷却水によって外部鋳型122の外側を冷却している。このウォータジャケット123により、溶湯Mは急激に冷却されることになる。ウォータジャケット123としては公知の各種の構造のものを採用することができ、よってここでは詳しい説明は省略する。
前記タンディッシュ(溶湯受箱)101Aと前記鋳型102に対して前記永久磁石式の磁場発生装置113A、113Bがそれぞれ設けられる。磁場発生装置113A、113Bは、共に実質的に同一の構成を有し、それぞれ、特に図5から分かるように、リング状に構成されて、前記案内菅部101Aa、前記ウォータジャケット23の外周に直接又は間接的に上下動可能に嵌め込まれた状態に設置される。これにより磁場発生装置113A、113Bは、上下の位置を調節して最も攪拌の効率の良い位置を選ぶことができる。
図5に表れるように、各磁場発生装置113A、113Bの各対向する2個所(180°離れた位置)がそれぞれN極とS極に磁化され磁極114a、114bとなっている。これにより、例えば図2(A)と同様に、N極とS極とが向かい合い、N極(磁極114a)から出た磁力線MLは鋳型2内部の溶湯Mを水平に通ってS極(磁極114b)に入る。
また、前記磁場発生装置113A、113Bは、それぞれ、環状のものとしてではなく、前記第1の実施形態における図2(A)のように、別体の2つの永久磁石片から構成することもできる。つまり、N極が内側の第1の磁石体113aと、S極が内側の第2の磁石体113bから、磁場発生装置113A、113Bを構成することもできる。
前記上側電極132Aと前記下側電極132Bは電源装置134に接続されている。この電源装置134は、汎用のものであり、直流電流及び交流電流を流すことができ、且つ、交流電流としては少なくとも0−120Hzの電流を流すことができるものが用いられている。例えば、商用周波数を出力する単相電源であっても、周波数可変機能を持つ単相電源であってもよい。
今、電源装置134によって、ある周波数の交流電流を流した場合には、前述の第1の実施形態の場合と同様に、上側電極132Aと下側電極132Bの間には、その周期で、交互に、交流電流[図2(A)、(B)のIA、IB参照]が上下に流れる。これにより、前述の第1の実施形態の場合と同様に、この電流[IA、IB]と,磁場発生装置113A、113Bからの前記横向きの磁力線MLとがそれぞれ交差して、それぞれ、フレミングの左手の法則による電磁力[図2(c)、(d)のFA,FB、参照]が発生する。これにより、図2(A)、(B)の場合と同様に、案内菅部101Aa中及び鋳型102中の溶湯Mは、それぞれ、中心部分においても、外周部分においても、交流電流[IA、IB]の周期に応じて、同じように、揺さぶられるようにあるいは振動するように、且つ移動することなく、その場で駆動される。この駆動により溶湯Mの品質改善が溶湯の内部にまで確実に図られる。つまり、案内菅部101Aa中及び鋳型102中の溶湯Mは、それぞれ、中心部分も外周部分も同様に確実に品質改善が行われる。これにより、鋳型102によって内部まで均一に品質改善された高品質の製品(ビレット)が得られる。スラブの場合も同様に高品質の製品が得られるのは先に説明した通りである。
前記一対の電極132A、132B間には、溶湯M及び鋳造品(製品)Pを介して、電流が流れる。電極132A、132Bは、それぞれ、1つでも良いが、複数とすることもできる。
なお、前記下部の電極132Bは、位置が固定された状態に設けられている。この電極132Bはローラ式のものとして構成されている。つまり、先端に回転可能なローラ132Baを備える。このローラ132Baは、固相状態で押し出される鋳造品(ビレットあるいはスラブ)としての製品Pの外表面に圧接した状態にあり、製品Pが下方へ伸びるのに伴って回転させられる。つまり、製品Pが下方へ押し出されると、製品Pはローラ132Baとの接触を保ったまま、ローラ132Baを回転させながら図1の下方へ伸びていくことになる。
よって、電源装置134から前記一対の電極132A、132B間に交流電圧を掛ければ、電流は、溶湯M及び製品Pを介して、一対の電極132A、132B間に図5中上下に流れることになる。上述のように電源装置134は一対の電極132A、132B間に流れる電流量を制御可能に構成されている。電流量の選択により、液相状態の溶湯Mを、前記案内菅部101Aaにおいて、あるいは、鋳型102内において、振動するに当たり、前記磁力線MLとの関係で、最も効率よく攪拌することができる。
また、この第3の実施形態においても、コイルに電流を流すようにはしていないので、コイル管理、即ち、高温時の絶縁性の確保や耐熱性の確保等の管理は必要なく、さらには電力消費も例えば1/10程度に抑えられる。また、溶湯の駆動力(振動力)は、印加する交流電流の大きさ、磁場強度、さらには周波数によって決まるが、これらのパラメータの調整により前記駆動力の設定は容易に行うことができる。
図6は、本発明の第4の実施形態における全体説明図であり、ビレット製造装置101を示している。この第4の実施形態が、前記第3の実施形態と異なる点は、永久磁石製の磁場発生装置113Bを、鋳型102の内部に設けた磁場発生装置収納室122aに、上下に位置調節可能に収納した点にある。前記磁場発生装置113Bは、前記第3の実施形態におけると同様に、リング状のものとして対向する部分をN極とS極と磁化したものを用いても、別体の第1及び第2の磁石体114a、114bからなるものを用いてもよい。
この磁場発生装置収納室122aは、ウォータジャケットとして兼用することもできる。この場合には、もともとあったウォータジャケット123と、都合2系統のウォータジャケットを備えることとなる。その他の点は、第3の実施形態と同様であるため、詳しい説明は省略する。この第4の実施形態においても、前記第3の実施形態の利点は享有できるのは明らかである。

Claims (16)

  1. 導電性金属の溶湯の収納容器に圧縮空気を送り込んで、溶湯をストーク本体部を介して金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型低圧鋳造方法であって、
    前記ストーク本体部と前記金型装置との間に、両者を連通する連通部を設け、前記連通部の外部から、前記連通部の内部の溶湯に横向きに一方向に向かう磁場を加え、前記連通部の内部の溶湯に縦向きに所定周波数の交流電流を流して、溶湯を前記周波数に応じて振動させることにより溶湯の改質を行い、改質後の溶湯を前記金型装置に注入するようにした、
    ことを特徴とする溶湯品質改善型低圧鋳造方法。
  2. 射出装置のシリンダに注入した導電性金属の溶湯をプランジャによって金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法であって、
    前記プランジャと前記金型装置との間に、両者を連通する連通部を設け、前記連通部の外部から、前記連通部の内部の溶湯に横向きに一方向に向かう磁場を加え、前記連通部の内部の溶湯に縦向きに所定周波数の交流電流を流して、溶湯を前記周波数に応じて振動させることにより溶湯の改質を行い、改質後の溶湯を前記金型装置に注入するようにした、 ことを特徴とする溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法。
  3. 導電性金属の溶湯の収納容器に圧縮空気を送り込んで、溶湯をストーク本体部を介して金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型低圧鋳造装置であって、
    湯品質改善部を設け、
    前記溶湯品質改善部は、
    前記ストーク本体部と前記金型装置との間に設けられた、
    前記ストーク本体部と前記成形品用空洞を連通する連通部と、
    前記連通部の外部に設けた永久磁石装置であって、前記永久磁石装置は、
    前記連通部を横向きに挟む第1磁極部及び第2磁極部を有し、前記第1
    磁極部はN極又はS極を前記連通部に向かい合わせ、前記第2磁極部は
    前記第1磁極部と異なる磁極を向かい合わせるようにS極又はN極を前
    記連通部に向かい合わせている、永久磁石装置と、
    記連通部内における溶湯に縦向きに電流を流す第1電極及び第2電極と、
    を備えるものとして構成されている、
    ことを特徴とする溶湯品質改善型低圧鋳造装置。
  4. 前記第1電極及び前記第2電極の間に接続される電源装置をさらに備え、
    前記電源装置は、前記第1電極及び前記第2電極の間に交流電流を流し得るものとして構成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の溶湯品質改善型低圧鋳造装置。
  5. 射出装置のシリンダに注入した導電性金属の溶湯をプランジャによって金型装置の成形品用空洞に注入して成形品を得るようにした、溶湯品質改善型スクイズ鋳造装置であって、
    湯品質改善部を設け、
    前記溶湯品質改善部は、
    前記プランジャと前記金型装置との間に設けられた、
    前記プランジャと前記成形品用空洞を連通する連通部と、
    前記連通部の外部に設けた永久磁石装置であって、前記永久磁石装置は、
    前記連通部を横向きに挟む第1磁極部及び第2磁極部を有し、前記第1
    磁極部はN極又はS極を前記連通部に向かい合わせ、前記第2磁極部は
    前記第1磁極部と異なる磁極を向かい合わせるようにS極又はN極を前
    記連通部に向かい合わせている、永久磁石装置と、
    記連通部内における溶湯に縦向きに電流を流す第1電極及び第2電極と、
    を備えるものとして構成されている、
    ことを特徴とする溶湯品質改善型スクイズ鋳造装置。
  6. 前記第1電極及び前記第2電極の間に接続される電源装置をさらに備え、
    前記電源装置は、前記第1電極と前記第2電極の間に交流電流を流し得るものとして構成されている、ことを特徴とする請求項5に記載の溶湯品質改善型スクイズ鋳造装置。
  7. 導電性金属の液相状態にある溶湯を鋳型に供給し、前記鋳型において前記溶湯を冷却することにより、固相状態の鋳造品を前記鋳型から取り出すようにした連続鋳造方法であって、
    前記鋳型に供給する前における前記溶湯に、溶湯の供給と前記鋳造品の取り出しの方向に沿って交流電流を流し、前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るように磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした第1の改質ステップと、
    前記鋳型中における前記溶湯に、前記溶湯の供給と前記鋳造品の取り出しの方向に沿って交流電流を流し、前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るように磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした第2の改質ステップと、
    の少なくとも一方のステップを備えることを特徴とする連続鋳造方法。
  8. 導電性金属の液相状態にある溶湯の供給を受け、前記溶湯を冷却することにより固相状態の鋳造品を取り出し得るようにした溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置であって、 入口の側から液相状態の前記溶湯の供給を受け、冷却により固相状態の前記鋳造品を出口の側から排出する鋳型と、
    前記溶湯を前記入口に入る前に品質を改善する第1の品質改善装置と、前記溶湯を前記鋳型に入ってから品質を改善する第2の品質改善装置と、の少なくとも一方と、
    を有し、
    前記第1の品質改善装置は、上方に位置する第1電極とそれよりも下方に位置する第2電極とを有する電極部と、液相状態にある前記溶湯に磁場をかけるための永久磁石を有する第1の磁場発生装置と、を備え、
    前記第2の品質改善装置は、上方に位置する前記第1電極とそれよりも下方に位置する前記第2電極とを有する前記電極部と、液相状態にある前記溶湯に磁場をかけるための永久磁石を有する第2の磁場発生装置と、を備え、
    前記第1電極は液相状態にある前記溶湯と電気的に導通可能に設けられ、前記第2電極は固相状態にある前記鋳造品と電気的に導通可能に設けられ、前記第1電極及び前記第2電極はこれらの間に前記溶湯及び前記鋳造品を介して上下方向に交流電流を流し得るものとして構成され、
    前記第1の磁場発生装置は前記鋳型の上流側に設けられ、前記鋳型に供給される前の前記溶湯に横向きに第1の磁力線を加え、前記第1の磁力線を前記溶湯に一方から他方に一方向に貫通させて、前記交流電流と交差させ得るものとして構成され、
    前記第2の磁場発生装置は前記鋳型の外部側方に設けられ、前記鋳型中の前記溶湯に横向きに第2の磁力線を加え、前記第2の磁力線を前記溶湯に一方から他方に一方向に貫通させて、前記交流電流と交差させ得るものとして構成された、
    ことを特徴とする溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置。
  9. 前記第2の磁場発生装置は、前記鋳型の側壁に形成した磁場発生装置収納室内に収納したことを特徴とする請求項8に記載の溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置。
  10. 前記第2の磁場発生装置は前記鋳型に対し位置を上下方向に調節可能なものとして構成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置。
  11. 前記第2電極は先端にローラを備え、前記ローラは取り出される前記鋳造品の外面との接触により回転可能なものとして構成されていることを特徴とする請求項8乃至10の1つに記載の溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置。
  12. 前記第1電極及び前記第2電極にはこれらの間に交流電流を流しうる電源装置が接続されていることを特徴とする請求項8乃至11の1つに記載の溶湯品質改善装置付連続鋳造用鋳型装置。
  13. 導電性金属の液相状態にある溶湯を鋳型に供給し、前記鋳型において前記溶湯を冷却することにより、固相状態の鋳造品を製造するようにした鋳造方法であって、
    前記鋳型に供給する前における前記溶湯に、溶湯の供給方向に沿って交流電流を流し、前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るように磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした、
    ことを特徴とする鋳造方法。
  14. 導電性金属の液相状態にある溶湯を鋳型に供給し、前記鋳型において前記溶湯を冷却することにより、固相状態の鋳造品を製造するようにした鋳造装置であって、
    前記鋳型と、
    質改善装置と、
    を備え、
    前記品質改善装置は、
    前記鋳型に前記溶湯を供給する供給菅部と、
    前記供給菅部中の前記溶湯に、溶湯の供給方向に沿って交流電流を流す、一対の電
    極と、
    前記交流電流と交差するように、前記溶湯を一側方から他側方に一方向に横切るよ
    うに磁場を加えて、前記交流電流と前記磁場との交差により発生する電磁力により
    前記溶湯を振動させることにより、前記溶湯の品質の改善を図るようにした、磁場
    発生装置と、
    備える、
    ことを特徴とする鋳造装置。
  15. 前記鋳造装置は、低圧鋳造装置、スクイズ鋳造装置あるいは連続鋳造装置である、ことを特徴とする請求項14に記載の鋳造装置。
  16. 前記連続鋳造装置は、ビレット又はスラブを製造する連続鋳造装置であることを特徴とする請求項15に記載の鋳造装置。
JP2015058697A 2014-12-12 2015-03-20 溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置 Expired - Fee Related JP5973023B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2015/084715 WO2016093328A1 (ja) 2014-12-12 2015-12-10 溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014252380 2014-12-12
JP2014252380 2014-12-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016112615A JP2016112615A (ja) 2016-06-23
JP5973023B2 true JP5973023B2 (ja) 2016-08-17

Family

ID=56140557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015058697A Expired - Fee Related JP5973023B2 (ja) 2014-12-12 2015-03-20 溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5973023B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108367344A (zh) * 2015-12-11 2018-08-03 Adm28责任有限公司 用于铸造机器的注射接头、使用该接头的铸造机器和方法
RU2813977C1 (ru) * 2023-11-10 2024-02-20 Общество с ограниченной ответственностью "Современные литейный технологии" Устройство перемещения привода пуансона для жидкой ковки металла

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106424659A (zh) * 2016-11-08 2017-02-22 北京星航机电装备有限公司 一种铝合金低压铸造装置
CN112828264B (zh) * 2020-12-31 2022-03-08 上海大学 一种带螺旋磁场的铸造装置和铸造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002346709A (ja) * 2001-05-28 2002-12-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造用タンディッシュおよびそれを使用する連続鋳造方法
JP5319893B2 (ja) * 2007-03-06 2013-10-16 アイ・イー・ソリューション株式会社 高真空吸引鋳造装置
JP2009195911A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Sintokogio Ltd アルミニウム合金鋳物の鋳造方法およびその装置
JP5431438B2 (ja) * 2011-11-10 2014-03-05 高橋 謙三 攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108367344A (zh) * 2015-12-11 2018-08-03 Adm28责任有限公司 用于铸造机器的注射接头、使用该接头的铸造机器和方法
RU2813977C1 (ru) * 2023-11-10 2024-02-20 Общество с ограниченной ответственностью "Современные литейный технологии" Устройство перемещения привода пуансона для жидкой ковки металла

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016112615A (ja) 2016-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101562876B1 (ko) 교반 장치 부착 연속 주조용 주형 장치
WO2016093328A1 (ja) 溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置
JP5551297B1 (ja) 攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置
JP5973023B2 (ja) 溶湯品質改善型低圧鋳造方法及び装置、並びに溶湯品質改善型スクイズ鋳造方法及び装置、並びに連続鋳造方法及び溶湯品質改善装置付連続鋳造装置、並びに鋳造方法及び鋳造装置
WO2013133318A1 (ja) チタン溶解装置
CN104439203B (zh) 磁热复合控制复杂精密或薄壁铸件细晶铸造方法及装置
JP5669509B2 (ja) 攪拌装置付き連続鋳造用鋳型装置
CN205893362U (zh) 用于生产空心电渣锭的扇形电极
US20220241853A1 (en) Electromagnetic vibration stirring device of semi-solid high pressure casting equipment
CN104308109B (zh) 一种铜合金板带脉冲电磁振荡水平连续铸造方法及装置
KR20150099807A (ko) 티타늄 또는 티타늄 합금을 포함하는 슬래브의 연속 주조 방법
CN207787673U (zh) 一种电磁搅拌金属凝固装置
CN101214533A (zh) 空心铜及其铜合金管的电磁水平连续铸造装置
CN201168772Y (zh) 空心铜及其铜合金管的电磁水平连续铸造装置
ITMI20000096A1 (it) Procedimento e dispositivo per migliorare la qualita' di corpi metallici colati in continuo
KR20170091612A (ko) 도전성 금속 시트 제조 방법 및 도전성 금속 시트 제조 장치
JP2008051376A (ja) 誘導溶解装置
US20210162491A1 (en) Electromagnetic modified metal casting process
CN106141126A (zh) 改善连铸坯凝固组织的装置及方法

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5973023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees