JP5371478B2 - ローラの搬送装置、ローラの搬送方法および弾性体ローラの製造方法 - Google Patents

ローラの搬送装置、ローラの搬送方法および弾性体ローラの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ローラの搬送装置ローラの搬送方法および弾性体ローラの製造方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置用の弾性体ローラは、軸芯体の周囲に未加硫のゴムにより弾性体層を形成し、次いで該弾性体層を加熱硬化させることにより製造される。その際、軸芯体や未加硫の弾性体層が形成された軸芯体の各工程への搬送は、一般に、軸芯体の両端部分をロボットハンド等の保持手段で保持することによって行われる(特許文献1参照)。
特開平9−262844号公報
しかし、近年の電子写真方式の画像形成装置の小型化に伴い、弾性体ローラには、その軸方向の長さを短くすることが要求されている。その結果、弾性体層を形成した後の弾性体ローラでは、軸芯体の両端部の、弾性体層で被覆されておらず、外周面が露出された露出部の長さが短くなる傾向にある。
軸芯体の露出部の長さが短いと、ロボットハンドによって軸芯体の露出部を安定して保持できない場合がある。また、軸芯体の露出部の長さが短い弾性体ローラの軸芯体の露出部をロボットハンドで保持する際、弾性体層の端部にロボットハンドが接触し、弾性体層が損傷を受ける可能性がある。
そこで本発明は、弾性体層が形成された後の弾性体ローラを、該弾性体ローラの軸芯体を安定して保持し、搬送することが可能であるローラの搬送装置これを用いたローラの搬送方法およびこれを用いた弾性体ローラの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るローラの搬送装置は、磁性材料からなる軸芯体を有するローラを重力方向に立てた状態で、搬送経路に沿って搬送するローラの搬送装置であって、上方から挿入される該軸芯体の一端を受けることのできる穴を有する受け部と、該受け部とは反対側に設けられている挿入部と、を具備している受け部材と、該挿入部に挿入することのできる磁石部材と、を有し、該ローラは、該挿入部に挿入された該磁石部材の磁力によって、該受け部に該軸芯体の一端が吸着されることにより、重力方向に立てた状態で該受け部材によって保持され、かつ、該挿入部からの該磁石部材を離間によって該受け部材による保持が解除されることを特徴とする。
また、本発明に係るローラの搬送方法は、記した搬送装置を用いたローラの搬送方法であって、
前記ローラの前記軸芯体を前記受け部の前記穴に挿入すると共に、前記挿入部に前記磁石部材を挿入することによって前記ローラを前記受け部に保持させた状態で搬送する工程と、
前記受け部材と前記磁石部材とを離間させて前記受け部材による前記ローラの保持を解除する工程と、
を有することを特徴とする。また、本発明に係る弾性体ローラの製造方法は、軸芯体の一端の外周面が露出した状態になるように該軸芯体の周囲に未硬化の弾性体層を形成して得られた未硬化の弾性体ローラを、前記したローラの搬送方法によって搬送しながら加熱することによって、該弾性体層を硬化させる工程、を有することを特徴とする。
本発明は、弾性体層が形成された後の弾性体ローラを、該弾性体ローラの軸芯体を安定して保持し、搬送することが可能であるローラの搬送装置これを用いたローラの搬送方法およびこれを用いた弾性体ローラの製造方法を提供することが可能となる
本発明の一実施形態に係る受け駒および永久磁石部の断面図である。 本発明の一実施形態に係る搬送装置の概略構成図である。 図2に示した搬送装置の搬送部の概略構成図である。 図3に示した搬送部の受け駒の断面図である。 図2に示した搬送装置のクサビ状板の機能を示した図である。 本発明の一実施形態に用いることができるリングコート機の概略構成図である。 図6に示したリングコート機のリングノズルの断面図である。 本発明の一実施形態に係る加熱装置のヒーター部分を拡大した図である。 本発明の一実施形態に係る投入工程を示した図である。 実施例2および実施例3に係る受け駒の断面図である。 比較例1に係る受け駒の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明では、ローラに用いられる軸芯体が一般的に磁性材料からなることに着目し、軸芯体の下端部を磁力で保持する構成とした。また、ローラの取り出し時に軸芯体の磁力による保持を解除することができるようにした。
図1(a)および図1(b)は、弾性体ローラ1の軸芯体1aが、軸芯体1aを保持する為の受け部材である受け駒2に形成された穴2aに一端が挿入され、穴2aの下端部に形成された受け部2bに重力方向下側から支持されている状態を示している。更に、受け駒2は、後述するクサビ状板20(図2および図5参照)の重力方向上面に乗り上げる為の、重力方向に垂直な方向に突出した張り出し部2cを有している。
受け駒2には、受け部2bに対して反対側、すなわち、重力方向下側に隣接する挿入部2dに、磁石部材である永久磁石部3が挿入されている。図1(a)に示した状態では、軸芯体1aには、永久磁石部3によって受け部2bへの吸着力が付与されている。したがって、軸芯体1aの両端の露出部が短い場合にも、軸芯体1aの一端を受け駒2の穴2a内に安定して保持することができる。
図1(b)に示した状態では、受け駒2が永久磁石部3に対し矢印で示す重力方向上方にスライドすることにより、軸芯体1aは永久磁石部3から離間している。すなわち、図1(b)に示した状態では、永久磁石部3の重力方向上面と軸芯体1aとの間に空隙ができ、永久磁石部3の磁力が軸芯体1aに及ばず、軸芯体1aは、穴2aに入り込むことにより受け駒2に自立している。
なお、図1(a)および図1(b)には、永久磁石部3の形状を略して示しており、永久磁石部3は、実際には、図3に示すように、金属製のボス5内に永久磁石3aがインサートされて構成されている。
図2は本実施形態に係る搬送装置を概念的に示した鳥瞰図である。この搬送装置は、弾性体ローラの一次加熱に使用されるものである。この搬送装置は、弾性体ローラ1を保持する搬送部11を備え、搬送部11を運搬装置であるコンベア13によって移動させることにより弾性体ローラ1を搬送可能である。搬送部11には、上部に、永久磁石部3と、永久磁石部3に対して重力方向上方にスライド移動可能な受け駒2と、が設けられている。
図2に示すように、搬送部11は、コンベア13の搬送経路中にある加熱部14において軸6(図3参照)を中心に回転させられる。これにより、弾性体ローラ1は軸芯体1aを中心に回転する。
図3は弾性体ローラ1が取り付けられた搬送部11の断面図である。搬送部11は、永久磁石部3、受け駒2、軸6、ベアリング軸受け7、自転用スプロケット8、押えフランジ12、コンベア13用のチェーン受け9、およびスラスト荷重受け用ベアリング10を有している。
軸芯体1aは、磁石に引き付けられる性質を有する磁性材料によって、円柱状や中空円筒スリーブ状などの形状に形成される。また、軸芯体1aの重力方向下面、すなわち永久磁石3aによって受け部2bに吸着される面は、面取りされていることが好ましい。この場合、受け駒2の受け部2bに軸芯体1aの形状に合わせた面を形成する。これにより、図1(a)に示した軸芯体1aに吸着力を付与する際に永久磁石部3と軸芯体1aの距離を短縮でき、さらには両者を接触させることも可能となり、より強い吸着力を付与できる。同時に図1(b)に示した軸芯体1aに吸着力が付与されていない状態でも、軸芯体1aは受け駒2に自立しやすくなる。
なお、受け駒2の受け部2bに軸芯体1aの形状に合わせた面を形成することは必須ではなく、受け駒2は軸芯体1aを自立させる穴2aと軸芯体1aの重力方向下面を保持する受け部2bとを有していればよい。
また、受け部2bには、永久磁石部3と軸芯体1aとを当接させるための穴が形成されているが、この穴を形成することも必須ではない。
永久磁石部3に用いる永久磁石3aとしては、軸芯体1aに作用し、受け部2bの重力方向上面に軸芯体1aを吸着させるために十分な力を得ることができるものを用いる。受け部2bに永久磁石部3と軸芯体1aとを当接させるための穴を形成しない場合には、永久磁石3aとしては、吸着力のカタログ値が18.0ニュートン(N)以上のものを選定するのが好ましい。
図4は図1に示した受け駒2の断面図である。受け駒2の受け部2bに、面取りされた軸芯体1aの形状に合わせた面を形成する場合、加工角度θに特別な制約は無い。本実施形態では、軸芯体1aが通常のC面取りであり、θは90度である。受け部2bのθが90度に加工された面をC面と呼ぶ。
受け部2bの寸法は、受け駒2の材質や強度を考慮し、軸芯体1aの重力方向下面が永久磁石部3に当接可能となるように決めることが好ましい。また軸芯体1aの外径の寸法公差はH7程度で、受け駒2の穴2aの内径dの寸法公差はh7程度であることが好ましい。
受け駒2の材質は、非磁性で易加工性のものであれば良く、軸芯体1aを載せても変形や摺擦磨耗が生じ難いものであることが好ましい。また、弾性体ローラ1の製造工程中において弾性体ローラ1が加熱される際に受け駒2にも熱が加わる。そのため、受け駒2は、弾性体ローラ1の製造工程中に加わる最高温度、例えば250℃でも変形または変質しない耐熱性を具備する材料で形成することが好ましい。
受け駒2を形成するのに適した材料の具体例としては、ポリエーテル・エーテルケトン(PEEK)樹脂材、ジュラルミン材、非磁性オーステナイト系ステンレス鋼材などが挙げられる。これらの材料で受け駒2を形成する場合、例えば軸芯体1aの外径が6mmであるとき、受け駒2の重力方向上面から受け部2bまでの穴2aの深さjは2.0mmから4.0mmまでの範囲内であることが好ましい。
図3に示すように、永久磁石部3は、金属製のボス5に永久磁石3aを内包し、かつ重力方向上面に永久磁石3aが露出した構造であることが好ましい。永久磁石3aとしては、ネオジム磁石またはコバルト磁石を用いることが一般的である。また、永久磁石3aは、弾性体ローラ1の製造工程中において加熱されるため、150℃以上の耐熱性を有することが望ましい。永久磁石3aとしては、例えば、株式会社ミスミ製の標準部品から工業用永久磁石を選択することができる。
図2に示すように、弾性体ローラ1は、自動投入ロボット70によってコンベア13によって周回させられている搬送部11の受け駒2に自動投入され、搬送部11とともにコンベア13によって搬送される。
搬送部11は、加熱部14に到達すると、自転用スプロケット8が、加熱部14に沿って設けられた自転用チェーン15に噛み合う。自転用チェーン15は右周りに回転している。そのため、搬送部11は、自転用チェーン15によって軸6を中心に左回りに回転させられる。したがって、弾性体ローラ1は搬送部11と共に軸芯体1aを中心に左回りに回転する。
弾性体ローラ1は、加熱部14を通過した後、取り出しロボット71によって受け駒2から取り外される。コンベア13の搬送経路の弾性体ローラ1の取り外し位置には、クサビ状板20が設けられている。
クサビ状板20について図5を参照して説明する。なお、図5には弾性体ローラ1を省略して示している。クサビ状板20は、弾性体ローラ1の搬送後に軸芯体1aを永久磁石部3から離間させるイジェクタ(離間部材)の役割を持つ。
クサビ状板20は搬送部11がコンベア13によって移動させられる方向に向けて重力方向上面が高くなるように形成された傾斜部材である。弾性体ローラ1を保持している搬送部11の受け駒2が図5中のA位置を超えてクサビ状板20に到達すると、クサビ状板20の傾斜した重力方向上面に受け駒2の張り出し部2cが乗り上げる。
そして、受け駒2は、さらにコンベア13によって搬送されると、張り出し部2cの重力方向下面がクサビ状板20の重力方向上面に沿って移動させられることにより、受け駒2が持ち上げられる。すなわち、クサビ状板20は、コンベア13により搬送部11に加えられる重力方向に垂直な方向の力である弾性体ローラ1の搬送力を利用して、張り出し部2cの重力方向下面をクサビ状板20の重力方向上面に沿って移動させる。このとき、受け駒2は、永久磁石部3に対し重力方向上方に移動し、永久磁石部3の重力方向上面から離間する。
受け駒2が、図5中のB位置まで移動し、クサビ状板20によって永久磁石部3から離間された後に、受け駒2に自立している軸芯体1aを、ロボット71が受け駒2から取り出す取り出し工程を行う。このように、クサビ状板20を設けることにより、取り出し工程において、軸芯体1aが受け部2bに吸着されていない状態にすることができるため、弾性体ローラ1を受け駒2からスムーズに取り出すことができる。なお取り出し工程は、取り外し工程、または払い出し工程とも呼ばれる。
なお、受け駒2は、クサビ状板20を通過した後、重力落下して再び永久磁石部3の重力方向上面に当接するが、受け駒2がクサビ状板20を通過した後に、受け駒2を重力によらずに所望のスピードで強制的に下降させる機構(不図示)を設けることもできる。これにより、ローラの製造工程の再現性が向上する。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。本発明は様々なローラの製造工程に適用可能であるが、ここでは電子写真方式の画像形成装置用の弾性体ローラの製造工程に適用した例について説明する。さらに具体的には、電子写真特性調整用に表層に塗料が塗布される前の、軸芯体に弾性体層が形成された弾性体ローラ(現像ローラ用基体とも言う)の製造工程について説明する。
[実施例1]
現像用の弾性体ローラの製造工程において、磁性材料からなる軸芯体の周囲に、液状樹脂等の弾性体層用材料によって弾性体層を円筒状に形成する方法としてリングコート法を用いた。リングコート法によって成形済みの弾性体層の一次硬化には、近赤外線を用いた自動連続加熱装置で加熱硬化させる方法を用いた。
<弾性体層用材料および芯金の準備>
(弾性体層用材料の準備)
弾性体層の形成には液状シリコーンゴムを用いた。この液状シリコーンゴムのベース材料には、オルガノポリシロキサンに充填剤としてシリカ粉末、石英粉末、カーボンブラック等を配合したものを用いた。
ここで、ベース材料に硬化触媒として白金化合物を微量配合したものを混合物Aとし、ベース材料にオルガノハイドロジェンポリシロキサンを配合したものを混合物Bとする。混合物Aおよび混合物Bをそれぞれリングコート機に設けられた第1の原料タンクおよび第2の原料タンクにセットし、圧送ポンプを使用してスタチックミキサーに送り出し混合物Aと混合物Bとを1:1の比率で混合した。
これにより、降伏応力50パスカル(Pa)の液状材料を得ることができる。降伏応力は粘弾性測定装置によって測定した。粘弾性測定装置による液状ゴム材料の降伏応力測定法を以下に記す。粘弾性測定装置にはHaake社製RheoStress600を用いた。
まず、測定対象となる材料約1gを採取し試料台の上に載せ、コーンプレートを徐々に近づける。コーンプレートにはφ35mm、傾斜角度1°のものを用いた。コーンプレートの試料台からの距離である測定ギャップは約50μmに設定した。そのとき、コーンプレートによってまわりに押し出された材料は奇麗に除去し、測定に影響が出ないようにした。
材料温度が25℃になるようにプレート台の温度を設定し、材料をセットしてから10分間放置後、測定を開始した。
試料にかける応力は0.00Paからスタートし50000Paまでの範囲(周波数は1Hz)を180秒かけて変動させ、そのときの貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”、位相差tanδの変化を32ポイント測定した。G’は、はじめの線形粘弾性領域で一定の値となり、その後貯蔵弾性率G’が描く曲線と損失弾性率G”が描く曲線とが交差する。貯蔵弾性率G’が描く曲線と損失弾性率G”が描く曲線とが交差する点の応力値を読み取り、降伏応力とした。
(軸芯体の準備)
軸芯体1aとして、直径6mm、長さ265mmの丸棒状鋼材の表面に化学ニッケルメッキを施したものを用意した。
<弾性ローラの作成>
(リングコート機の説明)
リングコート用の塗工機として、図6にその概略を示した縦型形態のリングコート機を用いた。
このリングコート機は、架台31の上に略垂直に躯体柱としてコラム32が取り付けられ、さらに架台31とコラム32にはボールネジ33が略垂直に取り付けられている。2本のリニアガイド44がボールネジ33と平行になるようにコラム32に取り付けられている。
LMガイド34は、リニアガイド44に連結され、サーボモータ35からの駆動力がプーリ36を介して伝達されることにより昇降運動をすることができる。
コラム32には、軸芯体1aの外周面に弾性体層形成用の材料液を吐出するリング形状塗工ノズル(以下、「リングノズル」という。)48が取り付けられている。
さらにLMガイド34にはブラケット37が取り付けられている。ブラケット37には、弾性体ローラ1の軸芯体1aの下端部を保持し固定する軸芯体下保持軸39が略垂直に取り付けられ、軸芯体下保持軸39に対向する位置に軸芯体1aの上端部を保持する軸芯体上保持軸40が取り付けられている。軸芯体上保持軸40は軸芯体下保持軸39と略同心になるように配置されている。軸芯体下保持軸39および軸芯体上保持軸40は、リングノズル48の中心軸方向に平行に昇降移動可能である。
また、軸芯体下保持軸39および軸芯体上保持軸40が昇降移動する際に、リングノズル48の内側に開口した環状スリットおよび材料出口部(説明後述)の中心軸と下軸芯体保持軸39および軸芯体上保持軸40の中心軸とが略同心になるように調節してある。このような構成によりリングノズル48の内周面と軸芯体1aの外周面との間には均一な隙間が形成される。
また、液状樹脂のリングノズル48への供給口は、材料液搬送用の配管42を介して材料供給弁43に接続されている。このリングコート機は、材料供給弁43のさらに上流側に、スタチックミキサー、材料供給ポンプ、材料定量吐出装置、材料タンク等(いずれも不図示)を備えている。
(リングノズルの説明)
図7に図6に示したリングノズル48の断面を拡大して示す。リングノズル48は、ステンレス鋼材で形成されている。リングノズル48は、上部部品52、下部部品53、および外リング57を有し、これらは図7に示すように嵌合されている。材料注入口54からリングノズル48に注入された液状樹脂材料は、外リング57内の空間の全周に充填され、材料出口部56から押し出される。
(弾性体層形成の説明)
図6に示すように、軸芯体1aが保持軸39,40に保持された状態で、軸芯体1aに弾性体層1bを形成する。リングノズル48の材料出口部56から液状樹脂材料を連続的に押し出し、軸芯体1aの外周面に液状樹脂材料を付着させながら、速度60mm/秒で保持軸39,40を上昇させて軸芯体1aを移動させる。これにより、軸芯体1aの外周面に液状樹脂材料が円筒形状(ロール形状)に付着し、未硬化の弾性体層1bが形成される。そして、リングコート機から弾性体ローラ1を取り外す。
次に、この未硬化の弾性体ローラ1を、図2に示した加熱部14によって加熱硬化させる。図8には、加熱部14を拡大して示している。この加熱部14は、近赤外線を用いた一次加熱装置である。加熱部14には、全長800mmの14本の棒状の岩崎電気製近赤外線ヒーターが、その長手方向を弾性体ローラ1の搬送方向に向けて上下に並べられている。上下方向の配置寸法は、未硬化の弾性体ローラ1の弾性体層1bの長手方向の長さ250mmに合わせた。
受け駒2に保持された弾性体ローラ1は、軸芯体1aを中心に回転しながら、図8の矢印に沿って進行し、弾性体層1bは、その全周に近赤外線照射を受けて加熱されることにより硬化する。図8では軸芯体1aが3本描かれているが、これは弾性体ローラ1が進行する過程を概念的に示したものである。
コンベア13に搬送部11を取り付けるピッチは32mm、コンベア13の一周の長さは4160mmとした。コンベア13の搬送速度は、搬送部11が加熱部14を2分で通過するように、6.67mm/秒に調整した。なお、弾性体ローラ1を搬送する搬送工程において弾性体ローラ1がコンベア13に搬送される距離は約3mほどである。
加熱部14のヒーター1本当たりの最大出力は800Wである。また、加熱部14における近赤外線照射量を、弾性体ローラ1が加熱部14を通過した後に弾性体層1bの表面温度が200℃になるように調整した。この調整は、サイリスタにより行った。
受け駒2の形状について、図4を参照して説明する。図4に示した各寸法は下記のようにした。受け駒2を形成する材料としてはポリエーテル・エーテルケトン(PEEK)樹脂材を用いた。
θ:90°、a:16mm、b:20mm、c:30mm、d:6.01mm
e:28mm、f:20mm、g:23mm、j:3.5mm
図3に示す永久磁石3aには、外径が8mmで、長さが8mmであり、吸着力のカタログ値が18.6Nである株式会社ミスミ製の型番HXNH耐熱ネオジム磁石を選択し、永久磁石部3のボス5にインサートした。また、図2に示した投入ロボット70としては、株式会社デンソー製の型番VS−6556を用いた。
(受け部吸着力の測定)
本実施例では、永久磁石3aとして吸着力のカタログ値が18.6Nのものを用いているが、軸芯体1aは、永久磁石3aの重力方向上面の一部にのみ当接するため、軸芯体1aの受け部2bから離間させるのに必要な力は、永久磁石3aの吸着力より小さい。ここで、軸芯体1aの受け部2bから離間させるのに必要な力を受け部吸着力と呼ぶこととする。
受け部吸着力の測定方法を説明する。まず、コンベア13を停止させ、受け駒2が永久磁石3aの重力方向上面に当接した状態で、手作業にて軸芯体1aを受け駒2に装着して自立させる。続いてバネ式引っ張り秤(OHBASHIKIの30ニュートンスケール)を用意する。秤の引っ張る部分(先端の引っかかり形状のところ)と軸芯体1aの上部とを、粘着テープで繋ぎ止める。そして、手作業にて秤を重力方向上方に向けて引っ張り、軸芯体1aが受け駒2の受け部2bから離間する直前に秤が示した数値から軸芯体1aの重量を差し引いた数値を受け部吸着力とし、ニュートン単位で記録する。
この測定を、受け駒2がコンベア13の取り出し部分のクサビ状板20(イジェクタ)に乗り上げる直前の図5に示したA位置と、クサビ状板20によって受け駒2が最も高く持ち上げられた図5に示したB位置と、の2ヶ所で行った。その結果、A位置およびB位置における受け部吸着力は、A位置においては12.0Nで、B位置においては0.0Nであった。
B位置における受け部吸着力は、小さい方が好ましいが、本実施例では1.0N以下であれば、弾性体ローラ1をスムーズに取り出すことができた。
A位置における受け部吸着力は大きい方が弾性体ローラ1の搬送中に軸芯体1aを受け駒2に保持する力が強くなる。本実施例では、A位置における受け部吸着力が7.0N以上であれば軸芯体1aの端部の露出部が短い場合にも軸芯体1aを受け駒2に保持するための十分な力が得られた。
(弾性体ローラの取り出し)
図2に示した加熱部14を弾性体ローラ1が通過した後、受け駒2から弾性体ローラ1を取り外す際、前述のように、クサビ状板20がイジェクタとして機能する。搬送部11が加熱部14を通過した後、引き続きコンベア13に搬送されて取り外し場所に到達した時、クサビ状板20の重力方向上面に受け駒2の張り出し部2cが乗り上げるようにした。
その結果、受け駒2は、永久磁石部3に対し重力方向上方にスライドして、永久磁石部3の重力方向上面から離間し、その結果、軸芯体1aを永久磁石部3による磁力吸着から解放させることができる。
軸芯体1aが永久磁石部3による磁力吸着から解放されて受け駒2に自立している間に、ロボット71(株式会社デンソー製型番VC−6353)を用いて、コンベア13を連続運転させたままの状態で、加熱済み弾性体ローラ1を取り出す。
また、弾性体ローラ1をコンベア13上の搬送部11から取り出す時、コンベア13を一時停止し間欠送り駆動させる機構にすることもできる。しかし、コンベア13を一時停止する機構にすると、搬送中にコンベア13の運転および停止を繰り返すことになり、コンベア13によって搬送中の加熱部14を通過する前の硬化していない弾性体ローラ1の弾性体層1bに繰り返し加速度が加わる。これにより、弾性体層1bの外径精度に悪影響を与えることがある。このことは弾性体ローラ1を備えた画像形成装置が形成する画像に濃度ムラ等の欠陥を生じさせやすい。よってコンベア13は間欠送りでなく連続運転できることが望ましい。
コンベア13を連続運転させたまま、弾性体ローラ1の受け駒2への投入および取り出しを行うことができる機構を説明する。図2に示すように、ロボット70,71のロボット搬送腕の先端には、電磁石27,28を取り付けられている。ロボット70,71は、励磁および消磁用の電磁石用回路(不図示)を有しており、電磁石用回路による電磁石27,28への電力供給により磁力を発生させて電磁石27,28の重力方向下面で軸芯体1aの上端を保持することができる。
また、ロボット70,71は、電磁石用回路による電磁石27,28への電力供給の停止により、軸芯体1aを電磁石27,28の重力方向下面から離間させることができる。電磁石用回路には、株式会社フジタ製の型番FSGP−40とFSDS−2043とを用いた。
また、弾性体ローラ1の投入の際には、ロボット70,71に、図9(a)および図9(b)に示す光式近接スイッチ21、自動運転プログラム、ならびにロボット教示プログラムを組み合せて動作させる。
<一時硬化工程>
以下に本実施例に係る弾性体ローラの一時硬化工程について説明する。
(投入工程)
本実施例の投入工程について説明する。
1.最初に、図6に示したリングコート機から弾性体ローラ1を取り外すために、リングコート機の軸芯体上保持軸40を上昇させて、弾性体ローラ1の上端部から離間させる。次にあらかじめ教示させた手順でロボット70(図2参照)の搬送腕を、軸芯体下保持軸39に保持されている未硬化の弾性体ローラ1と軸芯体上保持軸40との間の空間に運ぶ。そして、ロボット70の電磁石27を励磁させ、弾性体ローラ1の上端に電磁石27が近接するように搬送腕を下降させ、弾性体ローラ1の軸芯体1aを電磁石1aに吸着させる。
2.次に、ロボット70の搬送腕を上昇および旋回させて、弾性体ローラ1をコンベア13の投入位置まで搬送する。その後、図9(a)に示すように、コンベア13の投入位置で弾性体ローラ1を待機させた状態にする。本実施例では弾性体ローラ1の下端が受け駒2の重力方向上面よりも5mm上の位置で弾性体ローラ1を待機させる。コンベア13によって搬送される搬送部11の受け駒2が待機中の弾性体ローラ1に接近すると、受け駒2の内部の永久磁石部3の磁力によって弾性体ローラ1の下端が受け駒2の穴2a内に引き付けられる。
3.コンベア13の弾性体ローラ1の投入位置には近接スイッチ21が設けられており、引き続き受け駒2が移動を続けると、図9(b)に示すように受け駒2が近接スイッチ21の前を横切る。そうすると、ロボット70は、搬送腕を下降させ、弾性体ローラ1を受け駒2の穴2aに挿入する。受け駒2の穴2aに挿入された弾性体ローラ1は、受け駒2の受け部2bに重力方向下側から保持されるとともに永久磁石部3に吸着される。ロボット70は、弾性体ローラ1を受け駒2の穴2aに挿入すると同時に電磁石27を消磁させ、弾性体ローラ1の保持を解除する。続いてロボット70は、搬送腕を上昇させ、次の弾性体ローラ1を投入する動作に移る。
(搬送工程)
本実施例では、投入工程の後に搬送工程を行う。搬送工程では、弾性体ローラ1がコンベア13によって取り出し位置に搬送される。また、搬送工程中には、弾性体ローラ1を加熱部14によって加熱する加熱工程を行う。
(離間工程)
本実施例では、搬送工程の後に、弾性体ローラ1の取り出し位置において、受け部2bと永久磁石部3とを離間させる離間工程を行う。離間工程は、前述のようにクサビ状板20によって行う。
(取り出し工程)
本実施例では、離間工程の後に、取り出し工程を行う。
1.コンベア13の弾性体ローラ1の取り出し位置にも、投入位置に設けられている近接スイッチと同様の近接スイッチ(不図示)が設けられている。この近接スイッチは図5のB位置に配置されており、離間工程において、弾性体ローラ1が取り付けられた受け駒2がB位置まで搬送され、クサビ状板20によって弾性体ローラ1が永久磁石部3から離間した時、近接スイッチが受け駒2を検知する。近接スイッチが受け駒2を検知すると、投入工程とは逆の手順でロボット71が弾性体ローラ1を受け駒2から抜き取る。
2.ロボット71は、弾性体ローラ1を抜き取った後、弾性体ローラ1を所定のパレタイズ位置まで搬送して取り出し工程は終了する。
<二次硬化工程>
以上のように弾性体ローラ1を一次硬化させた後、熱硬化した弾性体層1bの物性を安定させ、弾性体層1b中の反応残渣および未反応低分子成分を抽出除去する目的で、電気炉によって200℃で1時間加熱し、二次硬化を行う。これにより、弾性体ローラ製品が完成する。
以上の工程を経て軸芯体1aの外周面に形成された硬化後の弾性体層は、外径が12.0mmで、層厚が3.0mmで、長手方向の長さが250mmであった。
[実施例2]
図10(a)は、実施例2に係る受け駒102の断面図である。この受け駒102は実施例1に係る受け駒2とは異なり、受け部102bに、軸芯体1aを永久磁石部3に当接させるための穴と、軸芯体1aの端部の形状に合わせて形成されるC面が形成されていない。
図10(a)に示した寸法hは1.0mmであり、穴102aの深さは4.0mmである。それ以外は、実施例1と同様の構成で弾性体ローラ1を作製した。
実施例2では、図2に示すコンベア13による弾性体ローラ1の搬送中に、加熱部14において弾性体ローラ1が軸芯体1aを中心として自転する際に、軸芯体1aの上端が10mmほどの幅で揺れる首振りが見られた。しかし、この首振りによる弾性体ローラ1の一時硬化への影響は見られなかった。
図5に示したA位置およびB位置における受け部吸着力は、A位置においては8.0Nで、B位置においては0.0Nであった。本実施例では、軸芯体1aの下端部が永久磁石部3に当接していないため、受け部吸着力が実施例1に比べ低下したと考えられる。しかし、このような構成においても、受け部2bに軸芯体1aを保持させるための十分な受け部吸着力が得られた。
また、図10(a)に示す形状にしたことによって、軸芯体1aが永久磁石部3に当接しないため、加熱工程中に加熱部14による熱が軸芯体1aから永久磁石部3に伝わりにくくなる効果が得られた。これにより、永久磁石部3の長時間運転後の磁力低下(永久磁石の熱劣化)を抑制することができる。
[実施例3]
図10(b)は、実施例3に係る受け駒202の断面図である。この受け駒202は実施例1に係る受け駒2とは異なり、受け部202bに、軸芯体1aの端部の形状に合わせて形成されるC面が形成されていない。また、この受け駒202は実施例2に係る受け駒102とは異なり、受け部202bに、軸芯体1aと永久磁石部3との間に空間を形成する通し穴が形成されている。図10(b)に示した寸法iは4mmである。それ以外は、実施例1と同様の構成で弾性体ローラ1を作製した。
加熱部14での軸芯体1aの上端の首振りの幅は5mm程で、実施例2より首振りは抑制された。実施例2と同様に、この首振りによる弾性体ローラ1の一時硬化への影響は見られなかった。
図5に示したA位置およびB位置における受け部吸着力は、A位置においては9.0Nで、B位置においては0.0Nであった。
受け駒202は、受け部202bに通し穴を形成することにより、実施例2に係る受け駒102よりも受け部202bを清掃し易くなっている。
[実施例4]
実施例4では、実施例1で用いた永久磁石部3の永久磁石3aよりも吸着力の弱い永久磁石を用いた。この永久磁石は、外径が8mmで、長さが3mmであり、吸着力のカタログ値が2.9Nの株式会社ミスミ製の型番HXSMS薄型ネオジム磁石である。
本実施例に係る永久磁石は、実施例1の永久磁石3aとは形状が異なるため、実施例1に係る永久磁石部3のボス5を追加工して、ボス5に本実施例に係る永久磁石をインサートした。それ以外は、実施例1と同様の構成で弾性体ローラ1を作製した。
実施例4では、加熱部14での軸芯体1aの上端の首振りの幅は8mm程に大きくなったものの、実施例1および2と同様に、この首振りによる弾性体ローラ1の一時硬化への影響は見られなかった。
図5に示したA位置およびB位置における受け部吸着力は、A位置においては6.0Nで、B位置においては0.0Nであった。
[実施例5]
実施例5では、実施例1で用いた永久磁石部3の永久磁石3aよりも吸着力の強い永久磁石を用いた。この永久磁石は、外径が8mmで、長さが10mmであり、吸着力のカタログ値が55.9Nの株式会社ミスミ製の型番HXNネオジム磁石である。
また、実施例4と同様に、この永久磁石の形状に合わせて実施例1に係る永久磁石部3のボス5を追加工して、ボス5に本実施例に係る永久磁石をインサートした。それ以外は、実施例1と同様の構成で弾性体ローラ1を作製した。実施例5では、加熱部14での軸芯体1aの上端の首振りはほとんど発生しなかった。
図5に示したA位置およびB位置における受け部吸着力は、A位置においては19.0Nで、B位置においては7.0Nであった。
このように、本実施例では、B位置で弾性体ローラ1を受け駒から取り外す際にも、弾性体ローラ1の軸芯体1aには、永久磁石による吸着力が働いている。しかし、図2に示す取り出しロボット71により弾性体ローラ1を受け駒から抜き取る際の電磁石28の磁力を10%ほど強力にすることで、問題なく弾性体ローラ1を取り出すことができた。
[比較例1]
図11は、比較例1に係る受け駒302の断面図である。この受け駒302には、キリ穴加工により穴302aが形成されているものの、上述した実施例に係る受け駒2,102,202とは異なり、受け部が形成されていない。それ以外は、実施例1と同様の構成で弾性体ローラ1を作製した。
比較例1では、図2に示した取り出しロボット71によって弾性体ローラ1を取り出す際に、図11に示すように、受け駒302の重力方向上面が弾性体ローラ1の弾性体層1bを押し上げ、一時的に弾性体層1bの下端部の外径が3mmほど膨らむ現象が起きた。これにより、弾性体層1bの下端部が軸芯体1aの外周面から部分的に剥離したと推測できる。
一方、上述した実施例では、いずれも受け駒に受け部が形成されているため、弾性体ローラ1の弾性体層1bの下端部が受け駒の重力方向上面に当接することを防ぐことができる。したがって、上述したいずれの実施例においても、比較例1で発生した不具合は発生しなかった。
最後に以上の実施例および比較例の結果を表1に示す。
Figure 0005371478
1 弾性体ローラ
1a 軸芯体
1b 弾性体層
2 受け駒
2a 穴
2b 受け部
2c 張り出し部
3 永久磁石部
3a 永久磁石
5 ボス
6 軸
11 搬送部
13 コンベア
14 加熱部
20 クサビ状板
21 近接スイッチ
70 投入用ロボット
71 取り出し用ロボット

Claims (6)

  1. 磁性材料からなる軸芯体を有するローラを重力方向に立てた状態で、搬送経路に沿って搬送するローラの搬送装置であって、
    上方から挿入される該軸芯体の一端を受けることのできる穴を有する受け部と、該受け部とは反対側に設けられている挿入部と、を具備している受け部材と、
    該挿入部に挿入することのできる磁石部材と、を有し、
    該ローラは、該挿入部に挿入された該磁石部材の磁力によって、該受け部に該軸芯体の一端が吸着されることにより、重力方向に立てた状態で該受け部材によって保持され、かつ、該挿入部からの該磁石部材を離間によって該受け部材による保持が解除されることを特徴とするローラの搬送装置。
  2. 前記磁石部材、前記受け部材の前記穴に前記軸芯体が挿入されているときには、前記軸芯体の前記一端に当接可能である、請求項1に記載のローラの搬送装置。
  3. 前記ローラが、前記軸芯体と前記軸芯体の周囲に形成された弾性体層とを有し、前記軸芯体の前記一端の外周面が該弾性体層で被覆されずに露出しているローラである、請求項1または2に記載のローラの搬送装置。
  4. 請求項1または2に記載のローラの搬送装置を用いたローラの搬送方法であって、
    前記ローラの前記軸芯体を前記受け部の前記穴に挿入すると共に、前記挿入部に前記磁石部材を挿入することによって前記ローラを前記受け部に保持させた状態で搬送する工程と、
    前記受け部材と前記磁石部材とを離間させて前記受け部材による前記ローラの保持を解除する工程と、
    を有することを特徴とするローラの搬送方法。
  5. 前記ローラが、前記軸芯体と前記軸芯体の周囲に形成された弾性体層とを有し、前記軸芯体の前記一端の外周面が該弾性体層で被覆されずに露出しているローラである、請求項4に記載のローラの搬送方法。
  6. 軸芯体の一端の外周面が露出した状態になるように該軸芯体の周囲に未硬化の弾性体層を形成して得られた未硬化の弾性体ローラを、請求項4に記載のローラの搬送方法によって搬送しながら加熱することによって、該弾性体層を硬化させる工程、を有することを特徴とする弾性体ローラの製造方法。
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