JP5370537B2 - 溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents

溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼 Download PDF

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Description

本発明は、溶接構造物に使用するのに適したマルテンサイト系ステンレス鋼に関し、特に、耐応力腐食割れ性に優れた溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼に関する。
油田またはガス田から産出される石油または天然ガス中には、炭酸ガス(CO)、硫化水素(HS)などの高い腐食性を有する随伴ガスが含まれる。そのような高い腐食性の流体を輸送するパイプラインなどの溶接構造物に用いられる鋼材には優れた耐食性が要求される。従来、溶接構造物用鋼材については、炭酸ガスによる全面腐食および硫化水素による硫化物応力割れ(以下、「SSC」という。)に対する検討が数多くなされてきた。
例えば、Crを添加することによって腐食速度を低減できることが知られている。そして、高温の炭酸ガス環境において用いられるラインパイプ用鋼材としては、鋼中のCr添加量を増やした、13Cr鋼などのマルテンサイト系ステンレス鋼が用いられてきた。
しかしながら、マルテンサイト系ステンレス鋼は、微量の硫化水素が含まれる環境下ではSSCを生じる。SSCは、割れが進行して肉厚を貫通するまでの時間が短く、しかも局所的に生じる現象であるので、耐硫化物応力割れ性(以下、「耐SSC性」という。)を高めることは耐全面腐食性を高めることよりも重要である。
耐SSC性を改善するためには、マルテンサイト系ステンレス鋼にMo及びNiを適正量添加し、硫化水素環境下での耐食皮膜を安定化させることが有効である。また、特許文献1には、Ti、Zr及びREM(希土類元素)を添加して耐SSC性を劣化させるPを固定し、固溶Pを減少させて実質的な低P化を図る技術が開示されている。
非特許文献1には、母材のC含有量を低減し、溶接熱影響部(以下、「熱影響部」を「HAZ」という。)での硬さ上昇を抑制することにより、溶接部での耐SSC性を向上することが提案されている。
近年、80〜200℃程度の高温で且つ塩化物イオンおよびCOを含有する高温炭酸ガス環境(以下、「Sweet環境」という。)に使用されるマルテンサイト系ステンレス鋼材においては、その溶接部で応力腐食割れ(以下、「SCC」という。)が生じるという問題が顕在化してきた。SCCは、SSCと同様に、割れが進行して肉厚を貫通するまでの時間が短く、しかも局所的に生じる現象である。
Sweet環境におけるマルテンサイト系ステンレス鋼材のHAZの耐応力腐食割れ性(以下、「耐SCC性」という。)の向上に関しては、例えば、特許文献2において、Pの含有量を0.010%以下に制限する円周溶接継手の製造方法が開示されている。
特開平5−263137号公報 特開2006−110585号公報
M. Ueda et al.: Corrosion/96 PaperNo. 58, Denver
各文献に開示された技術では、以下に示すように、Sweet環境において、マルテンサイト系ステンレス鋼の溶接部におけるSCCを回避することができない。
即ち、REMは、Pとの結合力が高いが、Oとの結合力が極めて高く、O量が十分に低くコントロールされていなければ、REMによるP固定の機能が十分に発揮されない。しかし、特許文献1に記載の発明では、鋼中O量について特段の注意が払われておらず、耐SSC性を向上できても、耐SCC性の向上には至らない。
非特許文献1に記載の技術のように、硫化水素環境におけるSSCに対しては硬度規制が有効であるが、Sweet環境におけるSCC感受性に対しては、硬度は無関係である。また、この文献に記載の技術では、固溶P量の制限についてはなんら注意が払われていない。
特許文献2に記載の発明では、REMを熱間加工性および連続鋳造における安定製造性の観点から添加しているにすぎない。このことは、特許文献2の実施例からも分かる。即ち、特許文献2の実施例の鋼Lは、REM添加鋼の例であるが、BおよびMgとともに添加されており、その添加目的が熱間加工性および連続鋳造における安定製造性であることがわかる。また、特許文献2に記載の発明でも、鋼中O量については考慮されていない。
従って、Sweet環境において、マルテンサイト系ステンレス鋼の溶接部におけるSCCを回避するためには、非常に厳しい固溶P量の制限が必要となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、耐SCC性に優れた溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
SCCの発生原因としては、従来、Crカーバイド(Cr炭化物)の析出に伴ってCr欠乏層が生成する、いわゆる「鋭敏化」が知られている。鋭敏化は、特に、オーステナイト系ステンレス鋼において発生するが、フェライト系またはマルテンサイト系のステンレス鋼であっても発生することがある。鋭敏化の防止方法としては、Ti、Nbなどの炭化物を生成しやすい元素を適量添加して、Crカーバイドの析出を抑制する方法が知られている。
そこで、本発明者らは、Ti添加およびTi非添加のマルテンサイト系ステンレス鋼の溶接継手を用いて、Sweet環境におけるSCCの発生の状況を詳細に調査したところ、下記(a)〜(e)の知見を得た。
(a)溶接部のHAZにおいて、溶接酸化スケールが形成した部分の母材表層における粒界に微小なCr欠乏部が存在すると、これを起点としてSCCが発生する。
(b)Ti添加マルテンサイトステンレス鋼に生じたSCCのクラックは、主として溶接部の溶融線に近い高温HAZ組織部において、旧オーステナイト粒界に沿って伝播して形成される。しかし、Ti添加マルテンサイトステンレス鋼では、鋭敏化領域となる熱履歴を受けた低温HAZ組織部においてSCCは発生しない。
(c)Ti非添加のマルテンサイト系ステンレス鋼では、低温HAZ組織部および高温HAZ組織部の双方でSCCが発生する。
(d)SCCのクラックは、溶接継手の母材が適量のREMを含み、Pの含有量が低く、かつ、P≦0.6×REMの関係を満たす場合には発生しない。
(e)Bは粒界偏析しやすく、HAZにおけるSCC感受性を高める元素であるので、非添加とする。
本発明者らは、Ti等の「安定化元素」を添加したマルテンサイト系ステンレス鋼の溶接継手について、高温HAZ組織部における旧オーステナイト粒界とP及びREMとの関係について詳細に検討した結果、下記(f)〜(j)の重要な知見を得た。
(f)高温HAZ組織部におけるSCCの発生を抑制するためには、母材の成分組成を調整して高温HAZ組織部におけるδ−フェライトの生成を抑制すればよい。
(g)高温HAZ組織部にδ−フェライトが生成した場合であっても、母材に適量のREMを含有させてPを固定し、P含有量を0.03%以下に低減すれば、高温HAZ組織部おけるSCCの発生を抑制することができる。
(h)旧オーステナイト粒界に偏析するPは、SCCに大きな影響を及ぼす。
(i)REMは、溶接後の冷却過程において、旧オーステナイト粒界に偏析しやすい。このREMは、旧オーステナイト粒界に偏析したPと、REM−P−O化合物またはREM−P化合物を形成してPを固定するため、SCCの発生抑制に極めて大きな効果を有する。
(j)REMは、溶製過程において、PおよびOと、REM−P−O化合物、REM−O化合物およびREM−P化合物を形成するが、鋼中のO量が多い場合には、REM−O化合物が優先的に形成される。REM−O化合物の一部は溶接時に一旦分解されるものの、溶接後の冷却過程においてPに作用するREMの量が減少する。従って、鋼中のO含有量を低減させることが上記(i)の効果を得るための必要条件である。
なお、「高温HAZ]におけるδ−フェライトと旧オーステナイト粒界に偏析したPがSCCに及ぼす影響については、以下のように考えられる。
マルテンサイトステンレス鋼は、溶接による熱で温度が上昇すると、オーステナイト(以下、「γ」ともいう。)に逆変態し、更に高温になると、δ−フェライトが生成する。そして、フェライト形成元素であるPは、オーステナイト中よりもδ−フェライト中での濃度が高くなる。溶接後の冷却過程において、オーステナイトは、Ms点以下になると再びマルテンサイトに変態するが、δ−フェライトは、少しずつ小さくなる。そして、δ−フェライトとオーステナイトの比率は、冷却時の温度に応じて変化し、フェライト形成元素は、δ−フェライト中に濃縮する。
その結果、「δ/γ」界面のδ−フェライト側でフェライト形成元素であるPの濃度が高くなる。冷却が更に進んで室温に至ると、溶接HAZにおける組織は、一部にδ―フェライトが残存するが、大部分は再びマルテンサイトになる。高温で存在するδ−フェライト中にPが濃化しているので、高温HAZ組織部における旧オーステナイト粒界では、Pの偏析濃度が高くなり、SCCのクラックを発生させる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)〜(4)に示す溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼にある。
(1)質量%で、C:0.001〜0.05%、Si:0.05〜1%、Mn:0.05〜2%、P:0.03%以下、REM:0.0005〜0.1%、Cr:8〜16%、Ni:0.1〜9%及びsol.Al:0.001〜0.1%を含むとともに、Ti:0.005〜0.5%、Zr:0.005〜0.5%、Hf:0.005〜0.5%、V:0.005〜0.5%及びNb:0.005〜0.5%のうちの1種以上を含有し、Ca:0.0005〜0.01%、Mg:0.0005〜0.01%のうちの1種以上を含有し、O:0.005%以下、N:0.1%以下、残部はFe及び不純物からなり、PとREMの含有量が、P≦0.6×REMを満たすことを特徴とする溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼。
(2)Feの一部に代えて、Mo+0.5W:7%以下を含有することを特徴とする上記(1)に記載の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼。
(3)Ni含有量が、質量%で、6.32〜9%であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼。
下、上記(1)〜(3)の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼に係る発明を総称して「本発明」という。
本発明の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼は、Sweet環境における溶接部の耐SCC性に優れているので、例えば、高温の炭酸ガス及び塩化物イオンを含む石油、天然ガスなど金属に対する腐食性を有する流体を輸送するためのパイプラインなどの溶接構造物として使用することができる。
溶接状態を示す模式図
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、化学成分の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
C:0.001〜0.05%
Cは、Crなどとカーバイドを形成して高温炭酸ガス環境中での耐食性を低下させる元素である。また、HAZの硬度を上昇させるので、HAZにおける耐食性を劣化させる元素でもある。溶接性を劣化させる元素でもある。このためC含有量は低いほど好ましく、上限を0.05%とする。但し、C含有量の実質的に制御可能な下限は0.001%程度である。したがって、Cの含有量を0.001〜0.05%とした。
Si:0.05〜1%
Siは、鋼の精錬過程で脱酸剤として添加される元素である。脱酸剤としての効果を十分に得るには、0.05%以上含有させる必要がある。しかし、1%を超えて含有させてもその効果が飽和する。従って、Siの含有量を0.05〜1%とした。
Mn:0.05〜2%
Mnは、熱間加工性を改善する元素であり、その効果を得るためには0.05%以上の含有量が必要となる。しかし、Mnの含有量が2%を超えると、鋳片や鋼塊の内部にMnの偏析が生じやすく、その偏析に伴う靱性の低下または硫化水素を含む環境中での耐SSC性の劣化を招く傾向がある。このため、Mnの含有量を0.05〜2%とした。
P:0.03%以下
Pは、本発明において極めて重要な元素であって、その含有量は低く制限されなければならない。従って、Pの含有量を0.03%以下とした。なお、Pの含有量は0.013%以下とすることが好ましい。Pは0.010%以下とすることが更に好ましく、0.005%以下とすれば極めて好ましい。なお、Pを低減するだけでは、SCCの防止には不十分であり、REMを添加し、Oを低減した上で、P含有量を上記範囲に制限することが重要である。
REM:0.0005〜0.1%
REMは、本発明において極めて重要な元素である。すなわち、Pの含有量を0.03%以下、Oの含有量を0.005%以下に制限した鋼にREMを含有させてPを固定することにより、溶接部におけるSCCが生じ難くなるからである。この効果は、REMの含有量が0.0005%以上で得られるが、0.1%以上含有させてもその効果が飽和し、コストが嵩むばかりである。したがって、REMの含有量を0.0005〜0.1%とした。なお、REMの含有量は0.026〜0.1%とすることが好ましい。
Cr:8〜16%
Crは、炭酸ガス環境中での耐食性を確保するために必須の元素であり、高温炭酸ガス環境中での耐食性を得るためには、8%以上含有させる必要がある。しかしながら、Crはフェライト形成元素であるため、Crの含有量が過剰な場合、δ−フェライトが生成し、熱間加工性の低下を招く。従って、Crの含有量を8〜16%とした。
Ni:0.1〜9%
Niは、耐食性を向上させる作用に加えて、靱性を向上させる作用を有する。これらの効果を得るには、Niの含有量は0.1%以上とする必要がある。しかしながら、Niはオーステナイト形成元素であるため、含有量が多くなると残留オーステナイトが生成して強度及び靱性が低下する。この傾向は、Niの含有量が9%を超えると顕著となる。したがって、Niの含有量を0.1〜9%とした。
sol.Al:0.001〜0.1%
Alは、鋼の精錬過程で脱酸剤として添加される元素である。この効果を得るためには、Alの含有量はsol.Alで0.001%以上とする必要がある。一方、Alを多量に添加するとアルミナ介在物の量が多くなって靱性の低下を招く。特に、Alの含有量がsol.Alで0.1%を超えると、靱性の低下が著しくなる。したがって、Alの含有量をsol.Alで0.001〜0.1%とした。
Ti:0.005〜0.5%、Zr:0.005〜0.5%、Hf:0.005〜0.5%、V:0.005〜0.5%及びNb:0.005〜0.5%のうちの1種以上
Ti、Zr、Hf、V及びNbはいずれも、Cとの親和力がCrより大きいため、Crカーバイドの生成を抑制し、Crカーバイド周囲でのCr欠乏層を原因とした低温HAZ組織部でのSCC及び局部腐食の発生を抑制する作用を有する。これらの元素は、ステンレス鋼における「安定化元素」と呼ばれる。この効果は、Ti、Zr、Hf、V及びNbのいずれについても、その含有量が0.005%以上で得られる。しかしながら、これらの元素のいずれについても、その含有量が0.5%を超えると、粗大介在物を形成して靭性の劣化を招く。したがって、Ti、Zr、Hf、V及びNbのうちの1種以上を含有させる場合の含有量はいずれも、0.005〜0.5%とした。
なお、上記のTi、Zr、Hf、V及びNbは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種以上の複合で含有する必要がある。
Ca:0.0005〜0.01%およびMg:0.0005〜0.01%のうちの1種以上
Caは、鋼の熱間加工性を改善する作用を有する。しかしながら、Caの含有量が多くなって、特に、0.01%を超えると、粗大な介在物として存在し、耐SSC性や靱性の低下をきたす。したがって、Caを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とするのが好ましい。なお、前記の効果を確実に得るためには、その含有量を0.0005%以上とすることが好ましい。
Mgは、鋼の熱間加工性を改善する作用を有する。しかしながら、Mgの含有量が多くなって、特に、0.01%を超えると、粗大な介在物として存在し、耐SSC性や靱性の低下をきたす。したがって、Mgを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とするのが好ましい。なお、前記のMgの効果を確実に得るためには、その含有量を0.0005%以上とすることが好ましい。
なお、上記のCa及びMgは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種の複合で含有することができる。
上記の理由から、本発明に係る溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼を、上述した範囲のC、Si、Mn、P、REM、Cr、Ni及びsol.Alを含むとともに、上述した範囲のTi、Zr、Hf、V及びNbのうちの1種以上、上述した範囲のCa及びMgの1種以上を含有し、残部はFe及び不純物からなることと規定した。
ここで、以下に示す理由により、不純物中のOは0.005%以下、Nは0.1%以下に制限することが必要である。また、Sなどのその他の不純物についても、通常のステンレス鋼の場合と同様に、耐食性や靱性を低下させるので、その含有量はできるだけ少なくすることが好ましい。
O:0.005%以下
Oは、REMと酸化物を形成するので、鋼中にOが多量に存在すると、Pを固定するREMの量が少なくなり、溶接部におけるSCCが生じやすくなる。従って、Oの含有量は出来る限り少ないのが望ましく、0.005%以下に制限する。
N:0.1%以下
Nは、Cと同様、HAZにおける耐食性を劣化させるので、その上限1.0%とした。
なお、マルテンサイト系ステンレス鋼は、PとREMの含有量が「P≦0.6×REM」を満たす場合には、Sweet環境で溶接部におけるSCCは生じなくなる。
これは、溶接後の冷却過程で旧オーステナイト粒界に偏析したREMが、旧オーステナイト粒界に偏析したPとREM−P−O化合物またはREM−P化合物を形成し、Pを固定するからからである。
したがって、本発明に係る溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼は、P≦0.6×REMを満たすこととした。
本発明に係る溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼は、より優れた特性を得るために下記の元素を含有させてもよい。
o+0.5W:7%以下
Mo及びWは、Crとの共存下において耐孔食性及び耐SSC性を改善する作用を有するので、いずれか一方又は双方を含有させてもよい。しかしながら、MoとWの含有量が多くなり、特に、Mo+0.5Wで7%を超えると、フェライトの生成を招き、熱間加工性が低下する。したがって、MoとWを含有させる場合には、その単体又は合計の含有量をMo+0.5Wで7%以下とするのが好ましい。なお、前記の効果を確実に得るためには、その含有量をMo+0.5Wで0.1%以上とすることが好ましい。
なお、Wを含まない場合にはMoを7%含んでもよいし、Moを含まない場合にはWを14%含んでもよい。
下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼A〜Rを溶製し、幅:100mmで厚さ:12mmの鋼板を製造した。
次いで、上記鋼板の幅及び厚さの中央部から、平行部における直径6mm、長さ65mmの丸棒引張試験片を採取し、室温で引張試験を行い、降伏強度(YS)を測定した。一方、上記鋼板の圧延方向と垂直方向に、開先角度15度のV開先を設け、MAG溶接により、開先の片側から多層溶接し、溶接継手を作製した。MAG溶接には「25Cr−7Ni−3Mo−2W」系の二相ステンレス鋼溶接材料を用いた。また、MAG溶接は、溶融金属を保持するため、図1に示すように、開先裏面に銅板を当てて行った。銅板としては、溶接線と垂直な方向に幅5mm、深さ2mmの溝を有する幅25mm、厚さ8mmのものを用いた。
このようにして得た溶接継手の初層側から溶接ビード及び溶接スケールを表面に有し、溶接線と垂直な方向が試験片の長さ方向となるように、厚さ2mm、幅10mm、長さ75mmのSCC試験片を採取し、SCC試験を実施した。SCC試験の条件を表2に、引張試験及びSCC試験の結果を表3にそれぞれ示す。
表3に示すように、本発明例であるNo.12および13は、降伏強度が十分に確保されていると共に、SCCが発生せず、優れた耐食性を有していた。一方、比較例であるNo.2、3、6、7、8および15は、SCCが発生した。なお、ミクロ組織観察の結果、No.2の例で生じたSCCのクラックは、高温HAZ組織部における旧オーステナイト粒界に沿って伝播していることが確認できた。
本発明の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼は、Sweet環境での溶接部における耐SCC性に優れるため、例えば、石油や天然ガスなど金属に対する腐食性を有する流体を輸送するためのパイプラインなどの溶接構造物として使用することができる。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.001〜0.05%、Si:0.05〜1%、Mn:0.05〜2%、P:0.03%以下、REM:0.0005〜0.1%、Cr:8〜16%、Ni:0.1〜9%及びsol.Al:0.001〜0.1%を含むとともに、
    Ti:0.005〜0.5%、Zr:0.005〜0.5%、Hf:0.005〜0.5%、V:0.005〜0.5%及びNb:0.005〜0.5%のうちの1種以上を含有し、
    Ca:0.0005〜0.01%、Mg:0.0005〜0.01%のうちの1種以上を含有し、
    O:0.005%以下、N:0.1%以下、残部はFe及び不純物からなり、
    PとREMの含有量が、P≦0.6×REMを満たすことを特徴とする溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼。
  2. Feの一部に代えて、Mo+0.5W:7%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼。
  3. Ni含有量が、質量%で、6.32〜9%であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶接構造物用マルテンサイト系ステンレス鋼。
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