以下詳細な本発明の実施例に関して説明する。
図1は本発明の実施の一形態における情報管理装置の機能図である。
情報管理装置1は、通信手段10とログ格納手段11と利用頻度判定手段12と利用頻度区分マスタ13と情報整理手段14と整理周期マスタ15と提供手段16と利用者データベース17(以下、DB)と利用者ログDB18と文例DB19とを有している。
情報管理装置1は、電子カルテシステム(図示せず)の一部であってもよく、電子カルテシステムとネットワークを介して通信しても良い。情報管理装置1は、利用者に電子カルテの入力作業を支援する情報を提供するコンピュータである。なお、以下では、電子カルテの入力作業を支援する情報を文例として説明を行う。しかし、本実施例はこれに限られるものではなく、電子カルテの入力作業を支援する情報は、辞書データなどの単語、単語の組み合わせである文節などであっても良い。
さらに、情報管理装置1は、文例を利用者ごとに整理し、管理を行う。なお、文例の登録者は、電子カルテの入力作業で使用されることが想定できるような内容の文例を、登録することができる。さらには、各利用者が文例を登録、または追加するとしても良い。
情報管理装置1は、端末装置A21、端末装置B22、端末装置C23とネットワーク3を介して通信を行う。なお、端末装置A21と端末装置B22と端末装置C23とを識別する必要がない場合は、端末装置2と称して説明する。また、端末装置2は三台に限らない。
端末装置2は利用者が操作するコンピュータである。利用者ごとに操作する端末装置2が決まっていても良いし、複数の利用者で一台の端末装置2を共有しても良い。利用者は電子カルテシステムのログイン時に利用者のIDを入力する。
ネットワーク3は、例えばインターネット、携帯電話網、電話網等の通信網である。通信網は、有線通信網または無線通信網である。
通信手段10は、端末装置2と通信を行う処理部である。例えば、通信手段10は、端末装置A21から命令を受信したり、端末装置A21へ文例を送信したりする。
ログ格納手段11は、ログ情報を利用者ログDB18へ格納する処理部である。ログ情報は、利用者を識別する利用者IDと、電子カルテシステムを利用した利用日時とを含む情報である。
なお、利用日時は、電子カルテシステムの利用した日時以外にも、電子カルテの入力作業を行った日時であってもよい。利用者は、例えば過去の診察方法を閲覧するために電子カルテシステムを利用する場合もある。よって、より詳細に入力作業の利用頻度を判定するために、電子カルテシステムの入力作業の日時を利用日時として格納することとしても良い。
また、電子カルテシステムの利用とは、利用者が電子カルテシステムにアクセスを行ったこととしても良い。もしくは、利用者が、電子カルテシステムを用いて、電子カルテの入力を行ったことをもって、本実施例における電子カルテシステムの利用としても良い。
なお、以下では、電子カルテシステムの利用頻度として説明するが、これに限られるものではない。例えば、電子カルテシステムにおける入力作業を行った利用頻度などであっても良い。
利用頻度判定手段12は、利用者ごとの利用頻度を判定する処理部である。利用頻度とは、各利用者による電子カルテシステムの利用周期を示す情報である。また、利用頻度は、所定期間における電子カルテシステムの利用回数であってもよい。
利用頻度区分マスタ13は、利用頻度区分を定義するマスタデータを格納する記憶部である。詳細は後述する。
情報整理手段14は、文例を整理する処理部である。整理とは、例えば、ある情報を後述の文例DB19から削除することである。または、整理とは、後述の提供手段19が通信手段10を介して複数の文例を端末装置2へ送信する場合に、ある文例以外を送信するように設定することであってもよい。さらには、整理とは、複数の文例を端末装置2へ出力する場合に、ある文例の出力順序を下位に出力するように設定することであってもよい。
整理周期マスタ15は、文例の整理処理を実行する周期を定義するマスタデータを格納する記憶部である。詳細は後述する。
提供手段16は、利用者が利用する端末装置2へ文例を提供する処理部である。例えば、文例DB19を参照し、利用者ごとに整理された複数の文例を抽出し、通信手段10へ受け渡す。
利用者DB17は、利用者に関する情報を記憶する記憶部である。詳細は後述する。
利用者ログDB18は、ログ情報を記憶する記憶部である。詳細は後述する。
文例DB19は、利用者ごとに整理された文例を記憶する記憶部である。詳細は後述する。
利用頻度区分マスタ13に格納されているデータテーブル例を図2に示す。
利用頻度区分マスタ13は「利用頻度区分」131、「利用頻度名」132、「利用周期」133、「判定モード名」134、「判定モードフラグ」135のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
利用頻度区分マスタ13はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。
利用頻度区分マスタ13の項目「利用頻度区分」131は、各利用者の利用頻度区分を識別するための情報を格納するデータ領域である。例えば、利用頻度区分「1」が格納される。利用頻度区分マスタ13の項目「利用頻度名」132は、利用頻度区分に対応する利用頻度の名称情報を格納するデータ領域である。例えば、利用頻度名「頻繁」が格納される。
利用頻度区分マスタ13の項目「利用周期」133は、ある利用頻度区分に対応するための、電子カルテシステムの利用周期を格納するデータ領域である。例えば、利用周期「3」が格納される。尚、本実施例では利用周期の単位は「日」とする。利用頻度区分マスタ13の項目「判定モード名」134は、利用周期に格納された情報を基準として「以下」(または「以上」)である場合に、対応する利用頻度区分に相当すると判定すべき情報を格納するデータ領域である。例えば、判定モード名「以下」が格納される。
つまり、ある利用者において、所定期間における利用周期が「3日」間隔「以下」であれば、ある利用者は、利用頻度区分「1」の利用頻度名「頻繁」に相当する。
利用頻度区分マスタ13の項目「判定モードフラグ」135は、判定モードを識別する情報を格納するデータ領域である。例えば、判定モード名「以下」であることを示すフラグ「1」、または判定モード名「以上」であることを示すフラグ「0」が格納される。
整理周期マスタ15に格納されているデータテーブル例を図3に示す。
整理周期マスタ15は「利用頻度区分」151、「整理モード名」152、「整理モードフラグ」153、「整理周期」154のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
整理周期マスタ15はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。
整理周期マスタ15の項目「利用頻度区分」151は、各利用者の利用頻度を区分で識別するための情報を格納するデータ領域である。利用頻度区分マスタ13の項目「利用頻度区分」131と同様の情報が格納される。図2の項目「利用頻度区分」131と、図3の項目「利用頻度区分」151とに格納されたデータによって、利用頻度区分マスタDB131と整理周期マスタDB151とに格納された各種データを紐付けることができる。
整理周期マスタ15の項目「整理モード名」152は、後述の文例整理処理において、「期間」で整理すべきか「回数」で整理すべきかを示す整理モードを格納するデータ領域である。例えば、整理モード「期間」が格納される。なお、整理モードが「期間」である場合には、後述の整理周期154の単位を「日」とする。一方、整理モードが「回数」である場合には、整理周期154の単位を「回」とする。
整理周期マスタ15の項目「整理モードフラグ」153は、整理モードを識別する情報を格納するデータ領域である。例えば、整理モード名「期間」であることを示すフラグ「1」、または整理モード名「回数」であることを示すフラグ「0」が格納される。
整理周期マスタ15の項目「整理周期」154は、ある文例を整理対象とするか否かを判定する際に用いられる不使用周期を格納するデータ領域である。つまり、情報整理手段14は、ある文例が整理周期以上にわたって使用されていない場合に、ある文例を整理対象とする。例えば、整理周期「7」が格納される。なお、文例の使用とは、利用者がある文例を選択して電子カルテに入力することをいう。
つまり、利用頻度区分「1」の場合は、情報管理装置1は、整理モード名「期間」であるので、整理周期「7」日間以上、使用されていない文例を整理対象と判定する。
利用者DB17に格納されているデータテーブル例を図4に示す。
利用者DB17は「利用者ID」171、「利用者名」172、「所属部門」173、「職制」174、「利用頻度区分」175、「処理済フラグ」176のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
利用者DB17はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。
利用者DB17の項目「利用者ID」171は、各利用者を一意に識別するための情報を格納するデータ領域である。例えば、利用者ID「0001」が格納される。利用者DB17の項目「利用者名」172は、利用者氏名に関する情報を格納するデータ領域である。例えば、利用者名「山田太郎」が格納される。
利用者DB17の項目「所属部門」173は、利用者が所属するグループに関する情報を格納するデータ領域である。グループとは、例えば診療科や、医局、研究室などである。例えば、所属部門「外科」が格納される。
利用者DB17の項目「職制」174は、利用者の職制に関する情報を格納するデータ領域である。例えば、職制「教授」が格納される。利用者DB17の項目「利用頻度区分」175は、利用者ごとの利用頻度区分に関する情報を格納するデータ領域である。例えば、利用頻度区分「4」が格納される。情報管理装置1は、各利用者の利用頻度を後述の利用頻度決定処理で決定し、その結果を利用者IDに対応付けて格納する。
利用者DB17の項目「処理済フラグ」176は、利用者ごとに文例整理処理を実行したか否かの情報を格納するデータ領域である。例えば、処理実行済みであることを示すフラグ「1」、または処理未実行であることを示すフラグ「0」が格納される。なお、項目「処理済フラグ」176は、初めて文例整理処理を行うまでは、「0」または空欄である。
利用者ログDB18に格納されているデータテーブル例を図5に示す。
利用者ログDB18は「利用者ID」181、「利用日時」182のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
利用者ログDB18はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。
利用者ログDB18の項目「利用者ID」181は、各利用者を識別するための情報を格納するデータ領域である。例えば、利用者ID「0001」が格納される。図4の項目「利用者ID」171と、図5の項目「利用者ID」181とに格納されたデータによって、利用者DB171と利用者ログDB181とに格納された各種データを紐付けることができる。
利用者ログDB18の項目「利用日時」182は、利用者が電子カルテシステムを利用した日時に関する情報を格納するデータ領域である。例えば、利用日時「2009.4.1 14:00」が格納される。これは2009年4月1日14時00分に利用者ID「0001」に対応する利用者が、電子カルテシステムを利用したことを示す。
文例DB19に格納されているデータテーブル例を図6に示す。
文例DB19は「利用者ID」191、「文例ID」192、「文例」193、「最終使用日」195、「判定済フラグ」195のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
文例DB19はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。
文例DB19の項目「利用者ID」191は、各利用者を識別するための情報を格納するデータ領域である。例えば、利用者ID「0001」が格納される。文例DB19の項目「文例ID」192は、文例を識別するための情報を格納するデータ領域である。例えば、文例ID「A1」が格納される。
文例DB19の項目「文例」193は、入力作業に用いられる文例を格納するデータ領域である。例えば、文例「検査の結果、山田I型ポリープと判明」が格納される。なお、本実施の形態においては、情報管理装置1は、利用者の利用者IDに対応づいた文例を、当該利用者が操作する端末装置2へ送信する。そして、端末装置2は、受信した文例を出力する。利用者は、電子カルテの入力操作において、文例から所望の文例を選択する。
文例DB19の項目「最終使用日」195は、ある文例を最後に使用した日付に関する情報を格納するデータ領域である。例えば、最終使用履歴「2009.4.1」が格納される。
つまり、利用者ID「0001」の利用者は、文例ID「A1」の文例「検査の結果、山田I型ポリープと判明」を、最後に「2009年4月1日」に使用したことを示している。なお、最終使用日は、初めは空欄であって、対応する文例が使用されるたびに新たな使用日が履歴として上書きされる。
文例DB19の項目「判定済フラグ」195は、各文例に対する文例整理処理を実行したか否かの情報を格納するデータ領域である。例えば、実行済みであることを示すフラグ「1」、または未実行であることを示すフラグ「0」が格納される。なお、項目「判定済フラグ」195は、初めて文例整理処理を行うまでは、「0」または空欄である。
また、文例DB19に格納された文例は、初期状態においては、各利用者に対して共通の内容であってもよい。また、利用者、所属部門、職制などによって異なる内容の文例が格納されていてもよい。
続いて、情報管理装置1の図1に示す各処理部の関連した動きについて、図7乃至図12を用いて説明する。図7は、各利用者の利用頻度区分を決定する処理のフローチャートである。なお、この処理に先駆けて、情報管理装置1はログ情報の収集および格納を行う。
ここで、ログ情報の収集および格納処理について、説明する。利用者は電子カルテシステムの利用を開始する場合に、電子カルテシステムへのログインを行う。通信手段10は、端末装置2から利用者のログイン要求を受信し、ログ格納手段11へログイン要求を受信した旨の信号を出力する。ログイン要求を受信した旨の信号には、ログインを行った利用者の利用者IDが含まれるものとする。このようにして、ログ格納手段11は、利用者が電子カルテシステムへログインしたことを検知する。
そして、ログ格納手段11は、利用者IDと対応付けてログインした日時を利用者ログDB18へ格納する。なお、ログイン要求に日時の情報も含まれていても良い。以上の処理によって、利用者ログDBにログ情報が格納される。
また、利用者が電子カルテシステムを利用して、電子カルテの入力作業を行ったことを検知した場合に、ログ情報を格納することとしても良い。その場合は、同日に複数回の入力作業を検知しても、初回の日時を利用日時として格納するものとする。
情報管理装置1は、図7に示す処理フローを任意のタイミングで実行する。任意のタイミングとは、所定期間の経過ごとに行う定期的なタイミングであっても良いし、勤務形態が大きく変化することが予測される組織変更が起こった時点などの不定期なタイミングであってもよい。さらには、組織変更などから一定期間が経過したタイミングであっても良い。
まず、利用頻度判定手段12は、利用者DB17の項目「利用頻度区分」175が空欄の利用者IDを特定する(S1)。なお、利用頻度区分を再度判定したい場合は、利用頻度判定手段12は、S1に先駆けて、特定の利用者の利用頻度区分、あるいは全ての利用者の利用頻度区分をクリアする。
そして、利用頻度判定手段12は、特定した利用者IDの利用者に対して利用頻度区分判定処理を行う(S2)。そして、利用頻度判定手段12は、決定した利用頻度区分を、特定した利用者IDに対応する利用者DB17の項目「利用頻度区分」175へ格納する(S3)。そして、利用頻度判定手段12は、利用者DB17の項目「利用頻度区分」175が空欄の利用者IDが存在するかを判定する(S4)。存在する場合は(S4YES)、利用頻度判定手段12は処理をS1へ進め、上記の処理を繰り返す。一方、存在しない場合は(S4NO)、利用頻度鑑定手段12は、処理を終了する。
次に、図8を用いて、利用頻度区分判定処理(S2)の詳細を説明する。図8は、利用頻度区分判定処理の詳細処理フロー図である。
利用頻度判定手段12は、S1にて特定した利用者IDを含むログ情報を利用者ログDB18から収集する(S21)。利用頻度判定手段12は、収集したログ情報を一時的にメモリに退避し、日時順に並べる(S21)。なお、収集した全てのログ情報から、ある利用者IDを含む全ログ情報を収集してもよいし、所定期間内のログ情報を抽出してもよい。
そして、利用頻度判定手段12は、日時順で連続する二つのログ情報に含まれる利用日時間の差分を計算する(S23)。また、全てのログ情報に対して差分を計算する。なお、利用頻度判定手段12は、時間単位までの差分を計算せずとも、日付単位までの差分を計算するとしても良い。
続いて、利用頻度判定手段12は、全ての差分が利用頻度区分マスタ13における利用頻度区分nの条件に当てはまるかを判定する(S24)。一回目は利用頻度区分「1」の条件について判定を行う。ここでいう条件とは、利用周期および判定モードフラグに相当する。例えば、利用頻度区分1に合致するためには、利用周期「3」日「以下(判定モードフラグが1)」が条件となる。
当てはまる場合は(S24YES)、利用者IDに対応する利用者は利用頻度区分nに相当すると決定する(S25)。そして、利用頻度判定手段12は処理を終了する。
一方、当てはまらない場合は(S24NO)、利用頻度判定手段12は、利用頻度区分をn+1へ変更して、S24へ戻る。そして、利用頻度判定手段12は、当てはまる利用頻度区分が見つかるまでS24の処理を繰り返す。
ここでは予め用意した利用頻度区分マスタ13を利用して、利用頻度区分判定処理を行ったが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、演算式を用いて、利用頻度を判定しても良い。
図7および図8に示した、利用頻度区分判定処理について例を用いて説明する。
まず、利用頻度判定手段12は、利用者DB17の項目「利用頻度区分」175が空欄の利用者ID「0001」を特定する(S1)。ここでは、利用者ID「0001」に対応する利用頻度区分が空欄であるとして取り扱う。そして、利用頻度判定手段12は、S1にて特定した利用者ID「0001」に関するログ情報を、利用者ログDB18から収集する(S21)。
ここで、利用頻度判定手段12は、図5に示す利用者ログDB18から、利用者ID「0001」と利用日時「2009.4.1.14:00」とが対応づいた第一のログ情報、および、利用者ID「0001」と利用日時「2009.4.25.13:55」とが対応づいた第二のログ情報を収集する。
利用頻度判定手段12は、第一のログ情報と第二のログ情報とを一時的にメモリに退避し、日付順に並べる(S21)。つまり、利用頻度判定手段12は、第一のログ情報を一番目に、第二のログ情報を二番目に配置する。
そして、利用頻度判定手段12は、一番目のログ情報に含まれる利用日時と、二番目のログ情報に含まれる利用日時との差分を計算する(S23)。つまり、利用頻度判定手段12は、第一のログ情報に含まれる日時情報「2009.4.1.14:00」と第二のログ情報に含まれる日時情報「2009.4.25.13:55」との日付の差分「24日」を算出する。
続いて、利用頻度判定手段12は、計算した差分「24」が利用頻度区分マスタ13における利用頻度区分「1」の条件に当てはまるかを判定する(S24)。つまり、利用頻度判定手段12は、差分「24」日が、利用周期「3」日「以下(判定モードフラグが1)」に当てはまるかを判定する。
当てはまらないので(S24NO)、利用頻度判定手段12は、判定する利用頻度区分を「2」へ変更するとともに、S24へ戻る。なお、利用頻度区分「2」に当てはまるためには、利用周期が「5日」「以下」であることが必要である。利用頻度判定手段12は、当てはまる利用頻度区分が見つかるまでS24の処理を繰り返す。
利用頻度区分「3」の条件に当てはまることを判断し、利用者IDの利用者については利用頻度区分「3」に決定する(S25)。なお、利用頻度区分「3」の条件は、利用周期が「25日」「以下」である。
そして、利用頻度判定手段12は、決定した利用頻度区分「3」を、特定した利用者ID「0001」に対応する利用者DB17の項目「利用頻度区分」175へ格納する(S3)。
次に図7へ戻り、利用頻度判定手段12は、利用者DB17の項目「利用頻度区分」175が空欄の利用者IDが存在するかを判定する(S4)。存在する場合は(S4YES)、利用頻度判定手段12は処理をS1へ進め、上記の処理を繰り返す。一方、存在しない場合は(S4NO)、利用頻度判定手段12は、処理を終了する。
なお、本説明においては、S21で収集したログ情報が2つであったため、S23で計算した差分は一つであった。しかし、収集したログ情報が3つ以上である場合は、計算した差分は2つ以上となる。この場合には、S24においては全ての差分が、利用頻度区分nの条件に当てはまったときのみ、利用頻度判定手段12は、ある利用者の利用頻度区分をnに決定する。
以上の処理によって、利用者の電子カルテシステムの利用頻度を、実際に電子カルテを使用したログ情報に基づいて正確に判定することができる。
続いて、図9から図12を用いて文例整理処理について説明する。図9は、利用者ごとに文例を整理する処理の概略フローチャートである。
文例整理処理に先駆けて、情報管理装置1は利用者ごとによる文例の最終使用日を収集、そして格納する。文例を使用者の端末装置2へ供給する処理から、文例ごとに最終使用日を格納するまでの処理について説明する。なお、以下は一例に過ぎない。
情報管理装置1の提供手段16は、端末装置2から利用者によるログイン操作を検知したタイミングで、文例DB19を参照する。そして、ログインした利用者に対応する利用者IDに対応する文例を、通信手段10を介して利用者が操作する端末装置2へ出力する。
つまり、初期状態では、利用者ごとに管理している文例に対して整理が行われていないので、初期状態で登録されている全ての文例が送信される。一方、文例整理処理が行われた後は、利用者ごとに使用されない不要な文例が整理された文例が利用者に提供できる。つまり、情報管理装置1は、利用者ごとにカスタマイズされた文例を提供することができる。
一方、情報管理装置1から文例を受信した端末装置2は、利用者が電子カルテシステムにログインしている間は、文例を記憶領域に保持する。そして、端末装置2は、電子カルテの入力作業において、利用者へ複数の文例を表示する。文例整理処理が行われた後には、表示される文例は、カスタマイズされた内容となる。
ここで、利用者がある文例IDを選択した場合は、端末装置2は、ある文例の文例IDに使用日の情報を紐付ける。一方、端末装置2は使用されなかった文例IDの使用日には情報の紐付けは行わない。なお、使用されたか否かの情報を紐付けるとしても良い。
利用者がログアウトした時点で、端末装置2は複数の文例のそれぞれに関して、文例IDと使用日が紐づいた情報を、情報管理装置1へ送信する。また、端末装置2は、記憶領域に保持した文例を削除する。
通信手段10は、利用者IDと文例IDと使用日が紐づいた情報を受信する。そして、ログ格納手段11は、文例DB19を参照し、利用者IDと文例IDとに対応する最終使用日を、受信した使用日に書き換える。ここで、使用日の情報が紐付いていない文例IDは、書き換えの対象から外れる。
端末装置2から情報管理装置1への情報の送信は、通信回線への負荷軽減のために、利用者がログアウト操作を行ったタイミングが望ましい。しかし、文例が使用されるたびに、端末装置2から情報管理装置1へ情報の送信が行われてもよい。
情報管理装置1は、図9に示す処理フローを任意のタイミングで実行する。任意のタイミングとは、定期的なタイミングであっても良いし、利用者からの命令を情報管理装置1が受信したタイミングであっても良い。例えば、定期的なタイミングとしては、7日に1回などが考えられる。
以下では、全ての利用者に対して、文例整理を行うこととして説明するが、特定の利用者に対してのみ行うこととしても良い。
なお、整理とは不要な文例を削除することを指して以下説明するが、表示順序を下げるなどを整理としても良いとする。
図9について説明する。まず、情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、全ての利用者の項目「処理済フラグ」176を「0」にする(S6)。情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、処理済フラグが「0」である利用者IDを特定する(S7)。情報整理手段14は、文例整理処理を行う(S8)。
そして、情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、S7で特定した利用者IDに対応する処理済フラグを「1」に書き換える。さらに、情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、処理済フラグが「0」である利用者IDが存在するか否かを判定する(S9)。存在する場合は(S9YES)、情報整理手段14は、S7およびS8の処理を繰り返す。存在しない場合は(S9NO)、情報整理手段14は、全ての利用者に対する文例整理処理が終了したとして、処理を終了する。
続いて、図10を用いて、文例整理処理の詳細について説明する。図10は、文例整理処理の詳細処理フロー図である。
情報整理手段14は、文例DB19を参照してS7にて特定した利用者IDに対応するレコードの判定済フラグを0にする(S80)。
情報整理手段14は、利用者DB17を参照してS7にて特定した利用者IDに対応する利用頻度区分を取得する(S81)。情報整理手段14は、整理周期マスタ15を参照して、S81にて取得した利用頻度区分に対応する整理周期を取得する(S82)。なお、S80とS81およびS82とは順不同である。
続いて、情報整理手段14は、整理周期マスタ15を参照して、S81で取得した利用頻度区分に対応する整理モードフラグが「1」であるかを判定する(S83)。なお、利用者DB17に項目「整理周期」項目「整理モードフラグ」を設け、予め利用頻度区分に対応する整理周期と整理モードフラグとを格納するとしても良い。
そして、整理モードフラグが「1」である場合は(S83YES)、情報整理手段14は、期間整理処理を実行する(S84)。一方、整理モードフラグが「1」でない場合は(S83NO)、情報整理手段14は、回数整理処理を実行する(S85)。そして、文例整理処理を終了する。
次に、図11を用いて期間整理処理の処理フローを説明する。図11は期間整理処理のフロー図である。なお、上述の通り、整理モードフラグが「1」であることは、整理周期に格納されている数値の単位が「日」であることを示す。
まず、情報整理手段14は、S7で特定した利用者IDに対して、判定済フラグが「0」のレコードに含まれる文例の最終使用日を取得する(S841)。情報整理手段14は、文例整理処理を実行している現在の日付と最終使用日との差分を計算する。そして、情報整理手段14は、差分がS82にて取得した整理周期以下であるかを判定する(S842)。
そして、以下であると判定した場合は(S842YES)、情報整理手段14は、対象レコードを整理対象としないと判断する(S843)。以下でないと判定した場合は(S842NO)、情報整理手段14は、対象レコードを整理対象とすると判断する(S844)。そして、情報整理手段14は、整理対象となったレコードを整理する。
例えば、情報整理手段14は、特定した利用者IDと文例IDとを有するレコードを文例DBから削除する。つまり、対象レコードに含まれる文例は、以降端末装置2へ提供されないこととなる。
情報整理手段14は、判定を行ったレコードの判定済フラグを「1」に書き換える。そして、情報整理手段14は、文例DB19において利用者IDに対応するレコードの中に、判定済フラグが「0」のレコードが存在するか否かを判定する(S845)。存在する場合は(S845YES)、情報整理手段14はS841の処理へ戻る。一方、存在しない場合は(S845NO)、情報整理手段14は期間整理処理を終了する。
続いて、図12を用いて回数整理処理の処理フローを説明する。図12は回数整理処理のフロー図である。なお、上述の通り、整理モードフラグが「0」であることは、整理周期に格納されている数値の単位が「回」であることを示す。
まず、情報整理手段14は、利用者ログDB18を参照し、利用者IDに対応するログ情報を取得すると共に、利用日時順にソートする。そして、情報整理手段14は、S82で取得した整理周期に対応する回数分、最新の利用日時からさかのぼった利用日時を取得する(S851)。なお、情報整理手段14は、利用日時のうち、日付のみを取得するとしても良い。そして、情報整理手段14は、判定済フラグが「0」のレコードに含まれる文例に対応づいた最終使用日を取得する(S852)。なお、S851とS852とは順不同である。
そして、情報整理手段14は、最終使用日が、S851で取得した利用日よりも後であるかを判定する(S853)。そして、後であると判定した場合は(S853YES)、情報整理手段14は、対象レコードを整理対象としないと判断する(S854)。
一方、前であると判定した場合は(S853NO)、情報整理手段14は、対象レコードを整理対象とすると判断する(S855)。そして、情報整理手段14は、整理対象となったレコードを整理する。
そして、情報整理手段14は、判定を行ったレコードの判定済フラグを「1」に書き換える。情報整理手段14は、文例DB19において利用者IDに対応するレコードの中に、判定済フラグが「0」のレコードが存在するか否かを判定する(S856)。存在する場合は(S856YES)、情報整理手段14はS852の処理へ戻る。一方、存在しない場合は(S856NO)、情報整理手段14は回数整理処理を終了する。
ここで、図9乃至図12の文例整理処理を例を用いて説明する。
情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、全ての利用者の項目「処理済フラグ」176を0にする(S6)。情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、処理済フラグが「0」である利用者ID「0001」を特定する(S7)。
続いて、図10において、情報整理手段14は、文例DB19を参照し、利用者ID「0001」に対応するレコードの判定済フラグを「0」に設定する(S80)。情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、利用者ID「0001」に対応する利用頻度区分「3」を取得する(S81)。
情報整理手段14は、整理周期マスタ15を参照して、利用頻度区分「3」に対応する整理周期「5」を取得する(S82)。情報整理手段14は、整理周期マスタ15を参照して、利用頻度区分「3」に対応する整理モードフラグが「1」であるかを判定する(S83)。整理モードフラグが「1」でないので(S83NO)、情報整理手段14は、回数整理処理を実行する(S85)。
図12へ移り、情報整理手段14は、利用者ログDB18を参照し、整理周期「5」に対応する回数分、最新の利用日からさかのぼった利用日を取得する(S851)。ここで、図5には示していないが、利用者ID「0001」に対応する利用日時「2009.1.3 13:00」が取得されたとする。
情報整理手段14は、判定済フラグが「0」の文例ID「A1」のレコードに含まれる最終使用日「2009.4.1」を取得する(S852)。そして、情報整理手段14は、最終使用日「2009.4.1」が、S851で取得した利用日「2009.1.3」よりも後であると判定する(S853YES)。情報整理手段14は、利用者ID「0001」および対象の文例ID「A1」を含むレコードを整理対象としないと判断する(S854)。
一方、S852において、情報整理手段14は、判定済フラグが「0」であり、利用者ID「0001」および文例ID「A2」に対応するレコードに含まれる最終使用日「2008.10.1」を取得する(S852)。そして、情報整理手段14は、最終使用日「2008.10.1」が、S851で取得した利用日「2009.1.3」よりも後ではないと判定する(S853NO)。
そして、情報整理手段14は、利用者ID「0001」および対象の文例ID「A2」に対応するレコードを整理対象とすると判断する(S855)。そして、情報整理手段14は、整理対象となった文例ID「A2」のレコードを削除する。
情報整理手段14は、利用者ID「0001」に対応するレコードのうち、判定済フラグ「0」のレコードがなくなるまで、処理を繰り返す。利用者ID「0001」に対応するレコードの判定済フラグが全て「1」となったとする。情報整理手段14は、利用者DB17において、利用者ID「0001」に対応する処理済フラグを「1」にする。
続いて、図9へ戻り、情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、処理済フラグが「0」である利用者IDが存在するか否かを判定する(S9)。ここで、利用者ID「0002」が存在するとする。この場合は、S7へ戻る。情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、処理済フラグが「0」である利用者ID「0002」を特定する(S7)。
続いて、図10において、情報整理手段14は、文例DB19を参照し、利用者ID「0002」に対応するレコードの判定済フラグを「0」に設定する(S80)。情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、利用者ID「0002」に対応する利用頻度区分「1」を取得する(S81)。
情報整理手段14は、整理周期マスタ15を参照して、利用頻度区分「1」に対応する整理周期「7」を取得する(S82)。情報整理手段14は、整理周期マスタ15を参照して、利用頻度区分「1」に対応する整理モードフラグが「1」であるかを判定する(S83)。整理モードフラグが「1」であるので(S83YES)、情報整理手段14は、回数整理処理を実行する(S85)。
図11へ進み、情報整理手段14は、利用者ID「0002」に対応するレコードのうち、判定済フラグが「0」の文例ID「A1」に対応づいた最終使用日「2009.5.1」を取得する(S841)。
そして、情報整理手段14は、文例整理処理を実行している日付(例えば、2009年5月5日)と最終使用日「2009.5.1」との差分「4」を計算する。そして、情報整理手段14は、差分「4」はS82にて取得した整理周期「7」以下であると判定する(S842YES)。情報整理手段14は、利用者ID「0002」と対象の文例ID「A2」とを含むレコードを、整理対象としないと判断する(S843)。
一方、S841において、情報整理手段14は、判定済フラグが「0」であり、利用者ID「0002」および文例ID「A2」に対応するレコードに含まれる最終使用日「2009.4.10」を取得する(S841)。そして、情報整理手段14は、文例整理処理を実行している日付(例えば、2009年5月5日)と最終使用日「2009.4.10」との差分「26」を計算する。そして、情報整理手段14は、差分「26」はS82にて取得した整理周期「7」以下ではないと判定する(S842NO)。情報整理手段14は、対象の文例IDに対応するレコードを整理対象とすると判断する(S844)。
情報整理手段14は、利用者ID「0001」に対応するレコードのうち、判定済フラグ「0」のレコードがなくなるまで、処理を繰り返す。その後図9へ戻り、情報整理手段14は、利用者DB17を参照し、処理済フラグが「0」である利用者IDが存在しなくなるまで、文例整理処理を繰り返す。
以上の処理によって、情報管理装置1は、不要な文例を利用者ごとに整理することができる。そして、利用者による電子カルテシステムの利用頻度が異なる場合でも、適切なタイミングで文例を整理することができる。
また、情報管理装置1は、端末装置2へ利用者ごとにカスタマイズした文例を提供することができる。ここでいうカスタマイズとは、利用者の電子カルテの利用頻度を加味して文例を利用者ごとに整理するため、利用者にとって不要な文例が整理されることを言う。さらには、整理処理の一例としてあげた不要文例の削除処理は、情報管理装置1における文例DB19が使用するメモリ量の削減を達成できる。
利用者は、電子カルテの利用頻度を反映して適切に整理された文例を用いて、電子カルテの入力操作を行うことができる。よって、利用者はより効率的に入力操作を行うことができる。
なお本発明の実施形態は上記に限られるものではない。
以下では、図13を用いて、上記の実施例に示した情報管理装置1および情報管理装置1と同様の機能を有する情報管理プログラムを実行するコンピュータを一例として説明する。図13は情報管理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
情報管理装置1はCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103,通信部104、HDD(Hard Disk Drive)105、入力部106、表示部107を有しており、各部はバス108を介して相互に接続されている。そしてCPU101による管理下で相互にデータの送受を行うことができる。
CPU101は、情報管理装置1全体の動作制御を司る中央処理装置である。通信部104はネットワークを介して端末装置2からの信号を受信し、その信号の内容をCPU101に渡す。さらに通信部104はCPU101からの指示に応じてネットワークを介して端末装置2に信号を送信する。
HDD105には、上記の実施例に示した情報管理装置1と同様の機能をコンピュータに発揮させるプログラムとして、少なくとも図7および図9の情報管理装置1の各処理をコンピュータに実行させるプログラムが記憶されている。
そして、CPU101がこのプログラムをHDD105から読み出して実行することで、図1に示すログ格納手段11、利用頻度判定手段12、情報整理手段14、提供手段16として機能するようになる。このプログラムはCPU101とアクセス可能なROM102またはRAM103に格納されていても良い。
さらにHDD105にはCPU101の管理下で図1に示す利用頻度区分マスタ13、整理周期マスタ15、利用者DB17、利用者ログDB18、文例DB19が記憶される。プログラム同様、利用頻度区分マスタ13、整理周期マスタ15、利用者DB17、利用者ログDB18、文例DB19はCPU101とアクセス可能なROM102またはRAM103に格納されても良い。そして入力部106はCPU101の管理下でデータの入力を受付ける。