JP5369869B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、車両用のパワーステアリング装置には、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置(EPS)がある。通常、このようなEPSでは、ステアリングシャフトの途中にトルクセンサが設けられており、操舵系に付与するアシスト力の制御は、その検出される操舵トルクに基づいて行なわれる。そのため、トルクセンサに何らかの異常が生じた場合、何の手立てもないとすれば、そのパワーアシスト制御を停止せざるを得なくなる。
そこで、従来、このようにトルクセンサに異常が生じた場合には、ステアリングセンサにより検出される操舵角に基づいて、代替的なアシスト制御を実行する様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1に記載のEPSは、操舵角及び操舵速度に基づいて操舵トルクに代替する制御目標値を演算する。また、特許文献2には、操舵角及びモータ角からトーションバーの捻れ角を演算することにより代替的に操舵トルクを検出する構成が開示されている。そして、このような操舵角に基づく代替アシスト制御を実行することにより、トルクセンサ異常時においても、継続して操舵系にアシスト力を付与することが可能となっている。
特開2004−338562号公報 特開2005−219573号公報 特開2009−12511号公報
ところで、通常、ステアリングセンサによる操舵角の検出精度は、トルクセンサを構成する各回転角センサの検出精度と比較して著しく粗いものとなっている。これは、操舵角の微小変化が車両の走行状態に与える影響は極めて限定的であるため、一般的な車両制御においては、その検出精度が問題となることは極めて稀だからである。従って、上記特許文献2のように操舵角からトーションバーの捻れ角を演算しようとすれば、そのステアリングセンサに、通常時には過剰ともいえる検出精度を求めざるをえないことになる。
一方、上記特許文献1のように操舵角に基づいて代替的な制御目標値を演算する構成では、その制御目標値の演算は、主として、操舵角(及び操舵速度、並びにこれらの変化)に示される操舵状態を推定することにより行なわれる。このため、上記一般的な車両制御の場合と同様、そのステアリングセンサに過度の検出精度を要求とせず、その結果、検出精度を確保するためのコスト増を回避することができるという利点がある。
しかしながら、このような操舵状態の推定による制御目標値を用いた代替アシスト制御では、操舵系に付与したアシスト力が制御にフィードバックされないため、当該アシスト力に過不足が生ずる可能性がある。そして、特に、アシスト力が過剰である場合には、転舵がステアリング操作に先行する所謂セルフステアの発生により、運転者に不安を与えてしまうおそれがある。
そこで、例えば、駆動源であるモータに設けられた回転角センサ(レゾルバ等)により、トーションバーよりも転舵輪側の回転角を検出する。そして、当該回転角の変化が操舵角の変化よりも先行する場合には、上記セルフステアが発生したものと判定して、その操舵系に付与するアシスト力を低減する方法が考えられる。
しかし、上記のように、ステアリングセンサにより検出される操舵角は、その検出精度が粗いため、モータの回転角センサにより検出される転舵輪側の回転角との比較において、その変化の立ち上がりに遅れが生ずるという問題がある。更に、その要求される検出精度の粗さから、多く場合、ステアリングセンサを構成する回転角センサの回転子(例えば、磁気式では突極や磁石、光学式ではスリット板等)とステアリングシャフトとの間には周方向の隙間があり、これにより生ずる回転ガタが上記立ち上がりの遅れの問題をより顕著なものとする。そして、上記セルフステア判定においては、この立ち上がりの遅れが、その判定精度の妨げとなっており、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
尚、上記特許文献2には、トルクセンサの正常時に、操舵角及び転舵輪側の回転角の基準位置を演算する構成が開示されている。また、特許文献3には、その代替的な操舵トルクの演算において、ギヤバックラッシュ及びダンパ機構で生ずる弾性変形量を角度に置き換えた量を補正値として用いる構成が開示されている。
しかしながら、上記特許文献2に開示された従来技術は、あくまでトーションバーの捻れ角を演算する上での基準位置を確認するものであり、また上記特許文献3に開示された従来技術は、EPSを構成するアクチュエータの変速機構に存在する問題を解決しようとするものである。従って、これらの従来技術は、何れも上記のようなステアリングセンサの検出精度の粗さや回転ガタの存在に起因する問題については何ら解決するものとはなっていない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、トルクセンサ異常時の代替的なアシスト制御時においても有効に過剰アシストの発生を抑えて安定的にアシスト力付与を継続することのできる電動パワーステアリングを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側において操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置と、検出される操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段と、前記トルクセンサの異常を検出する異常検出手段と、前記トーションバーよりもステアリング側の第1の舵角を検出するステアリングセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側の第2の舵角を検出する第2舵角検出手段とを備え、前記制御手段は、前記トルクセンサの異常が検出された場合には、検出される第1の舵角に基づく代替アシスト制御を実行するとともに、前記第2の舵角の変化が前記第1の舵角の変化に先行する場合には、前記操舵系に付与するアシスト力を低減する電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、前記第2の舵角よりも検出精度の粗い前記第1の舵角に基づき操舵方向が移行したと判定されるタイミングで前記第1の舵角を前記第2の舵角に一致させるオフセット値を演算し、該オフセット値による補正後の第1の舵角に基づいて、前記先行の判定を行なうこと、を要旨とする。
即ち、検出精度の粗いステアリングセンサにより検出される第1の舵角の変化が立ち上がったタイミングで、その値をより検出精度の高い第2の舵角の値に一致させることにより、その検出精度の粗さに起因した立ち上がりの遅れを補正することができる。従って、上記構成によれば、より高精度に第1の舵角に対する第2の舵角の先行判定、即ち過剰アシストによるセルフステアの発生判定を実行することができ、その結果、より安定的にアシスト力付与を継続することができるようになる。
また、その要求される検出精度の粗さから、多く場合、ステアリングセンサを構成する回転子とステアリングシャフトとの間には周方向の隙間があり、これにより生ずる回転ガタがその遅れをより顕著なものとする。しかしながら、上記構成によれば、その回転ガタが詰まった時点で第1の舵角を第2の舵角に合わせることができる。従って、このような回転ガタを有するものに適用することで、より顕著な構成を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側において操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置と、検出される操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段と、前記トルクセンサの異常を検出する異常検出手段と、前記トーションバーよりもステアリング側の第1の舵角を検出するステアリングセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側の第2の舵角を検出する第2舵角検出手段とを備え、前記制御手段は、前記トルクセンサの異常が検出された場合には、検出される第1の舵角に基づく代替アシスト制御を実行するとともに、前記第2の舵角の変化が前記第1の舵角の変化に先行する場合には、前記操舵系に付与するアシスト力を低減する電動パワーステアリング装置において、前記制御手段は、前記第2の舵角よりも検出精度の粗い前記第1の舵角に基づき操舵状態が移行したと判定されるタイミングで前記第1の舵角を前記第2の舵角に一致させるオフセット値を演算し、該オフセット値による補正後の第1の舵角に基づいて、前記先行の判定を行ない、前記制御手段は、所定の制限範囲内において増減する前記第1の舵角の変化量積算値を演算し、該変化量積算値が上下何れかの制限値に達した後、反対側の制限値に達した場合に前記操舵状態が移行したと判定すること、を要旨とする。
上記構成によれば、操舵状態判定の結果が小刻みに切り替わることを防止することができ、これにより、その判定精度を高めることができる。その結果、過剰アシストの低減によるセルフステア抑制制御の実効性を高めて、より安定的にアシスト力付与を継続することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記補正後の第1の舵角と前記第2の舵角との差分が前記オフセット値の演算されたタイミングにおける値よりも拡大している場合に、前記第2の舵角の変化が前記第1の舵角の変化に先行していると判定するとともに、その拡大幅が大きいほど、より大きく前記アシスト力を低減すること、を要旨とする。
上記構成によれば、そのセルフステアの程度(強さ)に応じたアシスト力の低減を行なうことできる。これにより、より有効に過剰アシストを抑えてセルフステアの発生を抑制することができ、その結果、より安定的にアシスト力付与を継続することができるようになる。
本発明によれば、トルクセンサ異常時の代替的なアシスト制御時においても有効に過剰アシストの発生を抑えて安定的にアシスト力付与を継続することが可能な電動パワーステアリングを提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 第1の実施形態におけるEPSの制御ブロック図。 第1の実施形態におけるセルフステア抑制制御の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における操舵状態の移行判定の態様を示す説明図。 第2の実施形態における操舵状態の移行判定及びオフセット値更新の処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態におけるセルフステア抑制制御の処理手順を示すフローチャート。 舵角差分変化値と抑制ゲインとの関係を示す説明図。 別例のセルフステア抑制制御の処理手順を示すフローチャート。 舵角差分変化値と許可ゲインとの関係を示す説明図。
[第1の実施形態]
以下、本発明をコラム型の電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角が変更されるようになっている。
また、EPS1は、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ22と、該EPSアクチュエータ22の作動を制御する制御手段としてのECU23とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ22は、所謂コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるモータ21は、減速機構24を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。そして、同モータ21の回転を減速機構24により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU23には、車速センサ27、トルクセンサ28、及びステアリングセンサ(操舵角センサ)29が接続されており、ECU23は、これら各センサの出力信号に基づいて、車速V、操舵トルクτ及び操舵角θsを検出する。
詳述すると、本実施形態では、コラムシャフト8の途中、詳しくは、その上記減速機構24よりもステアリング2側には、トーションバー30が設けられている。そして、本実施形態のトルクセンサ28は、このトーションバー30の両端に設けられた一対の回転角センサ(レゾルバ)31,32を備えた所謂ツインレゾルバ型のトルクセンサとして構成されている。
即ち、ECU23は、トルクセンサ28を構成するこれらの各回転角センサ31,32の出力信号Sa,Sbに基づいて、トーションバー30の両端における各回転角を検出する。そして、その両回転角の差分、即ちトーションバー30の捻れ角に基づいて、操舵トルクτを検出する。
また、本実施形態のステアリングセンサ29は、トルクセンサ28よりもステアリング2側においてコラムシャフト8に固定された回転子33と、該回転子33の回転に伴う磁束変化を検出するホールIC34とを備えた磁気式の回転角センサにより構成されている。
そして、ECU23は、これら検出される各状態量に基づいて目標アシスト力を演算し、当該目標アシスト力をEPSアクチュエータ22に発生させるべく、その駆動源であるモータ21への駆動電力の供給を通じて、該EPSアクチュエータ22の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている。
次に、本実施形態のEPSにおけるアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、ECU23は、モータ制御信号を出力するマイコン41と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ22の駆動源であるモータ21に駆動電力を供給する駆動回路42とを備えて構成されている。
本実施形態では、ECU23には、モータ21に通電される実電流値Iを検出するための電流センサ43、及びモータ21の回転角θmを検出するための回転角センサ44(図1参照)が接続されている。そして、マイコン41は、上記各車両状態量、並びにこれら電流センサ43及び回転角センサ44の出力信号に基づき検出されたモータ21の実電流値I及び回転角θmに基づいて、駆動回路42に出力するモータ制御信号を生成する。
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン41が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン41は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、マイコン41は、モータ21に対する電力供給の目標値である電流指令値Iq*を演算する電流指令値演算部45と、電流指令値演算部45により算出された電流指令値Iq*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部46とを備えている。
電流指令値演算部45には、上記アシスト力目標値の基礎成分としての基本アシスト制御量Ias*を演算する基本アシスト制御部47が設けられており、本実施形態では、この基本アシスト制御部47には、車速V及び操舵トルクτが入力されるようになっている。
ここで、本実施形態では、トルクセンサ28の出力信号Sa,Sbは、マイコン41に設けられた操舵トルク検出部49に入力されるようになっており、基本アシスト制御部47には、同操舵トルク検出部49において各出力信号Sa,Sbに基づき検出される操舵トルクτが入力されるようになっている。そして、基本アシスト制御部47は、当該操舵トルクτの絶対値が大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きなアシスト力を付与すべき旨の基本アシスト制御量Ias*を演算する構成となっている。
また、本実施形態では、上記操舵トルク検出部49には、トルクセンサ28の出力信号Sa,Sbに基づき同トルクセンサ28の異常を検出する異常検出手段としての機能が備えられており、同操舵トルク検出部49は、その検出結果を示す異常検出信号Strを電流指令値演算部45に出力する。そして、電流指令値演算部45は、その入力される異常検出信号Strが正常である旨を示すものである場合、即ちトルクセンサ28が正常に作動している通常時には、この基本アシスト制御量Ias*に基づく値を上記電流指令値Iq*として、モータ制御信号出力部46に出力する構成となっている。
一方、モータ制御信号出力部46には、この電流指令値演算部45が出力する電流指令値Iq*とともに、電流センサ43により検出された実電流値I、及び回転角センサ44により検出されたモータ21の回転角θmが入力される。そして、モータ制御信号出力部46は、この電流指令値Iq*に実電流値Iを追従させるべくフィードバック制御を実行することによりモータ制御信号を演算する。
具体的には、本実施形態では、モータ21には、三相(U,V,W)の駆動電力の供給により回転するブラシレスモータが用いられている。そして、モータ制御信号出力部46は、実電流値Iとして検出されたモータ21の相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q座標系のd,q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記電流フィードバック制御を行う。
即ち、電流指令値Iq*は、q軸電流指令値としてモータ制御信号出力部46に入力され、モータ制御信号出力部46は、回転角センサ44により検出された回転角θmに基づいて相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q変換する。また、モータ制御信号出力部46は、そのd,q軸電流値及びq軸電流指令値に基づいてd,q軸電圧指令値を演算する。そして、そのd,q軸電圧指令値をd/q逆変換することにより相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を演算し、当該相電圧指令値に基づいてモータ制御信号を生成する。
このようにして生成されたモータ制御信号は、マイコン41から駆動回路42へと出力され、同駆動回路42により当該モータ制御信号に基づく三相の駆動電力がモータ21へと供給される。そして、その操舵トルクτに基づくアシスト力目標値としての電流指令値Iq*に相当するモータトルクが発生することにより、当該アシスト力目標値に対応するアシスト力が操舵系に付与される構成となっている。
また、本実施形態では、上記電流指令値演算部45には、ステアリングセンサ29により検出される操舵角θsに基づいて代替アシスト制御量Isb*を演算する代替アシスト制御部50が設けられている。そして、本実施形態の電流指令値演算部45は、トルクセンサ28に何らかの異常が発生した場合には、この代替アシスト制御部50が演算する代替アシスト制御量Isb*に基づく値を、上記電流指令値Iq*としてモータ制御信号出力部46に出力する構成となっている。
詳述すると、本実施形態の代替アシスト制御部50には、操舵角θsに加え、操舵速度ωs及び車速Vが入力されるようになっている。そして、代替アシスト制御部50は、これらの各状態量に基づいて、その代替アシスト制御量Isb*の演算を実行する。尚、この代替アシスト制御量Isb*の演算の詳細については、例えば上記特許文献1に記載の内容を参照されたい。
また、本実施形態の電流指令値演算部45には、切替制御部51が設けられており、代替アシスト制御部50において演算された代替アシスト制御量Isb*は、上記基本アシスト制御部47において演算された基本アシスト制御量Ias*及び上記操舵トルク検出部49の出力する異常検出信号Strとともに、この切替制御部51に入力される。そして、同切替制御部51は、その入力される異常検出信号Strがトルクセンサ28の異常を示すものである場合には、上記基本アシスト制御量Ias*に代えて、代替アシスト制御量Isb*を出力する構成となっている。
ここで、上述のように、この操舵角θsに基づく代替アシスト制御量Isb*の演算は、基本的に当該操舵角θsを介した操舵状態の推定によるものである。このため、その操舵系に付与したアシスト力が当該代替アシスト制御にフィードバックされず、結果として、そのアシスト力に過不足が生ずる可能性がある。
そこで、本実施形態の電流指令値演算部45には、そのアシスト力過剰が引き起こす問題、即ち過剰アシスト力により転舵がステアリング操作に先行する所謂セルフステアの発生を抑制すべくセルフステア抑制制御部52が設けられている。そして、セルフステアの発生時には、このセルフステア抑制制御部52の実行するセルフステア抑制制御によって、操舵系に付与するアシスト力を低減することにより、そのセルフステアの抑制を図る構成となっている。
詳述すると、本実施形態のセルフステア抑制制御部52は、セルフステアの発生判定を行なうセルフステア判定部53と、セルフステアの発生時、操舵系に付与するアシスト力を低減するための抑制ゲインKslfを演算する抑制ゲイン演算部54とを備えている。
本実施形態では、セルフステア判定部53には、ステアリングシャフト3におけるトーションバー30よりもステアリング2側の回転角、即ち第1の舵角として、ステアリングセンサ29により検出された操舵角θs(詳しくは、後述する補正後の操舵角θs´)が入力される。また、マイコン41には、モータ21の回転角θmを、ステアリングシャフト3におけるトーションバー30よりも転舵輪12側の回転角、即ち第2の舵角に換算した換算舵角θcnvを演算する換算舵角演算部55が設けられており、セルフステア判定部53には、操舵角θsとともに、その換算舵角θcnvが入力されるようになっている。即ち、本実施形態では、モータ21に設けられた回転角センサ44により第2舵角検出手段が構成されている。そして、セルフステア判定部53は、これら第1の舵角としての操舵角θsの変化と第2の舵角としての換算舵角θcnvの変化との比較に基づいて、そのセルフステア判定を実行する。
即ち、セルフステアは、アシスト力の過剰によって、転舵がステアリング操作に先行する現象であり、当該セルフステアの発生時には、ステアリングシャフト3は、そのトーションバー30の転舵輪12側が操舵方向に捩れることになる。従って、第1の舵角としての操舵角θsの変化と第2の回転角である換算舵角θcnvの変化との比較において、当該換算舵角θcnvの変化がトーションバー30を挟んでステアリング2側の回転角である操舵角θsの変化に先行する場合には、セルフステアが発生していると判定することができる。
具体的には、このように換算舵角θcnvの変化が「先行」する場合としては、例えば、操舵角θs及び換算舵角θcnvの変化の方向がともに「右」である場合に、第1の舵角である操舵角θsよりも第2の舵角である換算舵角θcnvの方が「右」側にある場合がこれに該当する。
尚、本実施形態では、この第1の舵角としての操舵角θsの変化と第2の回転角である換算舵角θcnvの変化との比較判定は、より検出精度の粗い方、即ちステアリングセンサ29により検出された操舵角θs(θs´)の値が変化(増減)したタイミングで行なわれる。そして、その判定結果は、再度、操舵角θs(θs´)の値が変化するまで維持されるようになっている(以下同様)。
また、本実施形態では、セルフステア判定部53には、操舵角θs及び換算舵角θcnvとともに、これらを微分することにより得られる操舵速度ωs(ωs´)及び換算舵角速度ωcnvが入力されるようになっている。そして、セルフステア判定部53は、そのセルフステア判定において、これら操舵速度ωs及び換算舵角速度ωcnvに基づいて、操舵角θs及び換算舵角θcnvの変化方向を判定する構成となっている。
そして、換算舵角演算部55は、減速機構24の減速比に基づき換算舵角θcnvを演算するとともに、トーションバー30の捩れを考慮して、イグニッションON時、ステアリングセンサ29と回転角センサ44との中点合わせを行なう構成となっている。
本実施形態では、セルフステア判定部53による判定結果は、判定信号Sslfとして抑制ゲイン演算部54に入力され、同抑制ゲイン演算部54は、その判定信号Sslfに基づいて抑制ゲインKslfを演算する。具体的には、抑制ゲインKslfは、入力される判定信号Sslfがセルフステアの発生を示す場合には、抑制ゲインKslfとして「0」を演算し、セルフステアは発生していない旨を示すものである場合には抑制ゲインKslfとして「1」を演算する。そして、セルフステア抑制制御部52は、このセルフステア判定の結果に応じて演算された抑制ゲインKslfを乗算器56に出力する。尚、本実施形態では、セルフステア抑制制御部52には、上記操舵トルク検出部49の出力する異常検出信号Strが入力されるようになっており、セルフステア抑制制御部52は、同異常検出信号Strがトルクセンサの異常を示すものでない場合には、抑制ゲインKslfとして「1」を出力する。
そして、本実施形態では、この乗算器56において、セルフステア抑制制御部52から入力された抑制ゲインKslfが、代替アシスト制御部50において演算された代替アシスト制御量Isb*に乗ぜられることにより、そのセルフステア抑制制御を実行する構成となっている。
即ち、セルフステアの発生時には、当該抑制ゲインKslfを乗じた後の代替アシスト制御量Isb*は「0」となり、これにより、電流指令値演算部45の出力する電流指令値Iq*もまた、基本的には「0」となる。その結果、モータ21に供給される駆動電力が停止し、操舵系に付与するアシスト力も大きく低減される(停止状態)。そして、本実施形態では、これにより、そのセルフステアを引き起こすアシスト力の過剰を解消することによって、当該セルフステアの抑制を図る構成となっている。
(舵角補正)
次に、本実施形態のセルフステア抑制制御における舵角補正の態様について説明する。
上述のように、ステアリングセンサ29により検出される操舵角θsは、その検出精度が粗いため、回転角センサ44により検出されるモータ21の回転角θmに基づく上記の換算舵角θcnvとの比較において、その変化の立ち上がりに遅れが生ずる。そして、更に、そのステアリングセンサ29を構成する回転子33とステアリングシャフト3との間の回転ガタが上記立ち上がりの遅れを顕著なものとし、これが上記セルフステア判定の精度向上を妨げる要因となるという問題がある。
この点を踏まえ、本実施形態のセルフステア抑制制御部52は、そのステアリングセンサ29により検出された操舵角θsについて、上記のような検出精度の粗さに起因した立ち上がりの遅れを補正する。そして、その補正後の操舵角θs´(及び操舵速度ωs´)を用いて上記セルフステア判定を実行することにより、その判定精度の向上を図る構成となっている。
詳述すると、図2に示すように、本実施形態のセルフステア抑制制御部52は、ステアリングセンサ29により検出される操舵角θsに基づいて運転者によるステアリング操作の状態(操舵状態)を判定する操舵状態判定部57と、その操舵状態判定に基づき上記セルフステア判定に用いるオフセット値θ0を演算するオフセット演算部58とを備えている。
本実施形態の操舵状態判定部57は、入力される操舵角θsの変化(増減)に基づいて、その操舵状態を判定する。具体的には、例えば、操舵角θsが所定時間、略一定の値を示している場合、その操舵状態は「保舵」であると判定する。また、その「保舵」を示す状態から操舵角θsの値が変化した場合、その操舵状態は「切り込み(切り始め)」と判定する。そして、その変化する値の増減が逆転した場合、その操舵状態は「切り返し」と判定する。
本実施形態では、この操舵状態判定部57による操舵状態判定の結果は、操舵状態信号Sstrとしてオフセット演算部58に入力される。そして、オフセット演算部58は、その操舵状態信号Sstrが変化したタイミング、即ちその操舵状態信号Sstrに示される操舵状態が移行したと判定されるタイミングでオフセット値θ0を演算(更新)する。
具体的には、本実施形態のオフセット演算部58には、操舵角θs及び換算舵角θcnvが入力されるようになっており、同オフセット演算部58は、その操舵角θsから換算舵角θcnvを減算することによりオフセット値θ0を演算する(θ0=θs−θcnv)。そして、オフセット演算部58は、その操舵状態が再移行することにより演算される新たなオフセット値に更新されるまで、そのオフセット値θ0を減算器59に出力する。
そして、本実施形態のセルフステア抑制制御部52は、この減算器59において、操舵角θsからそのオフセット値θ0を減ずることにより当該操舵角θsを補正する(θs´=θs−θ0)。
即ち、このように上記オフセット値θ0を操舵角θsから減ずることで、その補正後の操舵角θs´は、その操舵状態が移行したタイミングにおいて換算舵角θcnvと一致することになる(θs´=θs−(θs−θcnv)=θcnv)。そして、本実施形態のセルフステア判定部53は、この補正後の操舵角θs´を用いてセルフステア判定を行なう構成となっている。
つまり、検出精度の粗い操舵角θsの変化が立ち上がったタイミングで、その値をより検出精度の高い換算舵角θcnvの値に一致させることにより、その検出精度の粗さに起因した上記のような立ち上がりの遅れを補正することができる。そして、その補正後の操舵角θs´と換算舵角θcnvとを比較することにより、より高精度にセルフステア判定を実行することが可能な構成となっている。
次に、上記のように構成されたセルフステア抑制制御におけるセルフステア抑制制御の処理手順について説明する。
図3のフローチャートに示すように、セルフステア抑制制御部52は、先ず操舵角θsに基づく操舵状態判定の実行により、その操舵状態に変化があるか否かを判定する(ステップ101)。そして、操舵状態が変化した場合(ステップ101:YES)、そのタイミングで操舵角θsを補正するためのオフセット値θ0を演算し(θ0=θs−θcnv、ステップ102)、同演算により更新された新たなオフセット値θ0を用いて操舵角θsの補正を実行する(オフセット補正演算、θs´=θs−θ0、ステップ103)。
尚、上記ステップ101において、その操舵状態に変化がない場合(ステップ101:NO)には、上記ステップ102の処理は実行しない。そして、オフセット値θ0を更新することなく、ステップ103において上記オフセット補正演算を実行する。
次に、セルフステア抑制制御部52は、その補正後の操舵角θs´と換算舵角θcnvとの比較に基づくセルフステア判定において、第2の舵角である換算舵角θcnvが第1の舵角である操舵角θs´よりも先行するか否かを判定する(ステップ104)。そして、換算舵角θcnvが先行する場合(ステップ104:YES)には、セルフステアが発生したものと判定し、抑制ゲインKslfとして「0」を演算する(Kslf=0、ステップ105)。
そして、このステップ104において、換算舵角θcnvの先行がない場合(ステップ104:NO)には、セルフステアはないものと判定し、抑制ゲインKslfとして「1」を演算する(Kslf=1、ステップ106)。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)セルフステア抑制制御部52は、トーションバー30よりもステアリング2側の回転角である操舵角θsの変化とトーションバー30よりも転舵輪12側の回転角である換算舵角θcnvの変化とを比較する。そして、その第2の舵角としての換算舵角θcnvの変化が第1の舵角としての操舵角θsの変化に先行する場合には、セルフステアが発生しているものと判定し、操舵系に付与するアシスト力を低減する抑制ゲインKslfを出力する。また、セルフステア抑制制御部52は、ステアリングセンサ29により検出される操舵角θsに基づいて操舵状態を判定し、その操舵状態が移行したと判定されるタイミングで、その操舵角θsの値を換算舵角θcnvに一致させるオフセット値θ0を演算(更新)する。そして、そのオフセット値θ0による補正後の操舵角θsを用いてセルフステア判定を実行する。
即ち、検出精度の粗い操舵角θsの変化が立ち上がったタイミングで、その値をより検出精度の高い換算舵角θcnvの値に一致させることにより、その検出精度の粗さに起因した上記のような立ち上がりの遅れを補正することができる。従って、上記構成によれば、より高精度にセルフステア判定を実行することができ、その結果、より安定的にアシスト力付与を継続することができるようになる。
(2)ステアリングセンサ29は、ステアリングシャフト3(コラムシャフト8)に固定された回転子33を備える。
即ち、その要求される検出精度の粗さから、多く場合、ステアリングセンサ29を構成する回転子33とステアリングシャフト3との間には周方向の隙間があり、これにより生ずる回転ガタが上記立ち上がりの遅れの問題をより顕著なものとする。しかしながら、上記(1)の発明を適用した場合には、操舵角θsの値は、その回転ガタが詰まった時点で換算舵角θcnvに合わせられる。そして、これにより、その立ち上がりの遅れを補正して、高精度にセルフステア判定を実行することができる。従って、このような構成に上記(1)の発明を適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付すこととして、その説明を省略する。
本実施形態は、そのオフセット値θ0を演算(更新)するタイミングを決定付ける操舵状態の移行判定の態様のみが上記第1の実施形態と相違する。
詳述すると、本実施形態では、マイコン41(のセルフステア抑制制御部52、図2参照)は、ステアリングセンサ29により検出される操舵角θsのサンプリング周期あたりの変化量Δθsを積算することにより操舵角変化量積算値Δθs_intを演算する(Δθs_int(今回値)=Δθs_int(前回値)+Δθs)。
また、図4に示すように、マイコン41は、この操舵角変化量積算値Δθs_intを所定の制限範囲内に制限する(-α≦Δθs_int≦+α)。そして、この制限範囲内において増減する第1の舵角の変化量積算値としての操舵角変化量積算値Δθs_intが、その上下何れかの制限値に達した後、反対側の制限値に達した場合に、その操舵状態が移行したと判定する。
具体的には、同図に示す例では、それまで下限値(-α)に達していた操舵角変化量積算値Δθs_intが、時間T1から徐々に増加し、時間T2において上限値(+α)に達している。そして、その時間T2において、操舵方向フラグが「R(右切り)」から「L(左切り)」に切り換えられている。即ち、操舵角変化量積算値Δθs_intが下限値(-α)に達した後、上限値(+α)に達した時間T2において、操舵状態が移行したものと判定されている。そして、その時間T2がオフセット値θ0の演算(更新)タイミングとなっている。
また、その後、操舵角変化量積算値Δθs_intが、時間T3から徐々に減少し、時間T4において下限値(-α)に達することで、その時間T4において、操舵方向フラグ「L(左切り)」がから「R(右切り)」に切り換えられている。そして、このタイミングで、操舵状態が移行したものと判定され、オフセット値θ0の演算(更新)が実行されている。
更に、操舵角変化量積算値Δθs_intは、その後、時間T5から再び増加し、時間T6付近をピークとして減少に転じている。しかしながら、その値は、上限値(+α)にまでは達していない。そのため、その操舵方向フラグの切り替え、即ち操舵状態の移行とは判定されず、オフセット値θ0の演算(更新)も実行されていない。
次に、本実施形態における操舵状態の移行判定及びオフセット値更新の処理手順について説明する。
図5のフローチャートに示すように、マイコン41は、操舵角変化量積算値Δθs_intを演算すると(ステップ201)、先ず、その値が上限値(+α)であるか否かを判定する(ステップ202)。
次に、このステップ202において、操舵角変化量積算値Δθs_intが上限値(+α)であると判定した場合(ステップ202:YES)には、既に「左切りフラグ」がセットされているか否かを判定する(ステップ203)。即ち、その操舵方向フラグが当該操舵角変化量積算値Δθs_intの増加方向(+)に対応した操舵状態である「左切り」を示すものとなっていたか否かを判定する。そして、左切りフラグが未だセットされていない場合(ステップ203:NO)には、操舵状態が移行したものと判定し、左切りフラグをセット、及び右切りフラグをリセットする(ステップ204)。
一方、上記ステップ202において、操舵角変化量積算値Δθs_intが上限値(+α)ではないと判定した場合(ステップ202:NO)、続いて、その値が下限値(-α)であるか否かを判定する(ステップ205)。そして、下限値(-α)であると判定した場合には、更に「右切りフラグ」が既にセットされているか否かを判定する(ステップ206)。即ち、その操舵方向フラグが当該操舵角変化量積算値Δθs_intの減少方向(−)に対応した操舵状態である「右切り」を示すものとなっていたか否かを判定する。そして、右切りフラグが未だセットされていない場合(ステップ206:NO)には、操舵状態が移行したものと判定し、右切りフラグをセットし、左切りフラグをリセットする(ステップ207)。
そして、上記ステップ204又はステップ207において、操舵状態が移行したものと判定した場合には、その演算周期において上記操舵角θsを補正するためのオフセット値θ0を演算(更新)する(ステップ208)。
尚、上記ステップ203において、既に左切りフラグがセットされていると判定した場合(ステップ203:YES)には、上記ステップ204〜ステップ208の処理は実行されない。同様に、上記ステップ206において、既に右切りフラグがセットされていると判定した場合(ステップ206:YES)には、上記ステップ207及びステップ208の処理は実行されない。そして、上記ステップ205において、操舵角変化量積算値Δθs_intが下限値(-α)ではないと判定した場合(ステップ205:NO)、即ち上下何れの制限値でもないと判定した場合には、上記ステップ206〜ステップ208の処理は実行されない。
以上、本実施形態によれば、その操舵方向フラグが小刻みに切り替わることを防止することができ、これにより、操舵状態の移行判定の精度を高めることができる。その結果、そのセルフステア抑制制御の実効性を高めて、より安定的にアシスト力付与を継続することができるようになる。
[第3の実施形態]
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、第1(及び第2)の実施形態と同一の部分については同一の符号を付すこととして、その説明を省略する。
本実施形態は、上記第1(及び第2)の実施形態との比較において、セルフステア発生時、操舵系に付与するアシスト力を低減するための抑制ゲインKslfの演算方法に違いがある。
即ち、上記第1(及び第2)の実施形態では、マイコン41(のセルフステア抑制制御部52、図2参照)は、抑制ゲインKslfとして「0」又は「1」を出力することで、セルフステアの発生時には、操舵系へのアシスト力付与を停止状態まで低減することとした。
これに対し、本実施形態のマイコン41は、図6のフローチャートに示されるセルフステア抑制制御を所定の演算周期で実行する。そして、これにより、セルフステア発生時には、その発生したセルフステアの程度(強さ)に応じてアシスト力を低減するような抑制ゲインKslfの演算を実行する構成となっている。
詳述すると、同図に示すように、本実施形態のマイコン41は、そのセルフステア抑制制御において、先ずステアリングセンサ29により検出される第1の舵角としての操舵角θsと、モータ21に設けられた回転角センサ44に基づき検出される第2の舵角としての換算舵角θcnvとの差分値を演算する(舵角差分値、θdf=θs−θcnv、ステップ301)。
次に、マイコン41は、操舵状態判定を実行し(ステップ302)、操舵状態が移行したか否かを判定する(ステップ303)。尚、本実施形態では、上記ステップ302の操舵状態判定において、その操舵状態として「右切り」であるか「左切り」であるか、つまり操舵方向が何れであるかを判定する。そして、上記ステップ303においては、その操舵状態が「右切り」から「左切り」へ、又は「左切り」から「右切り」へ切り替わったか否かを判定する。
そして、このステップ303において、その操舵状態が移行したと判定した場合(ステップ303:YES)には、上記ステップ301において演算した今回の演算周期における舵角差分値θdfによりオフセット値θ0を更新する(ステップ304)。尚、上記ステップ303において、操舵状態が移行していないと判定した場合(ステップ303:NO)には、このステップ304の処理は実行されない。
即ち、本実施形態では、舵角差分値θdfの演算については、その各演算周期毎に行なわれる一方、オフセット値θ0の更新については、上記第1(及び第2)の実施形態と同様、ステアリングセンサ29により検出される操舵角θsに基づき操舵状態が移行したと判定されたタイミングにおいてのみ行なわれる。そして、本実施形態のマイコン41は、各演算周期において演算される舵角差分値θdfと、その直前の移行タイミングにおいて更新されたオフセット値θ0との比較に基づいて、セルフステアの程度(強さ)を判定し、及びその強さに応じたアシスト力の低減を行なうための抑制ゲインKslfの演算を実行する(ステップ305〜ステップ308)。
具体的には、本実施形態のマイコン41は、オフセット値θ0を基準とした場合の舵角差分値θdfの変化、詳しくはその拡大幅を示す値として、その値が大きな正の値であるほど、オフセット値θ0からの舵角差分値θdfの拡大幅が大きいことを示す舵角差分変化値θspを演算する。そして、図7に示すように、この舵角差分変化値θspがより大きな正の値となるほど、より小さな値の抑制ゲインKslfを演算する(0≦Kslf≦1)。
即ち、上記のように、オフセット値θ0の更新は、検出精度の粗い操舵角θsに基づき操舵状態が移行したと判定されるタイミングにおいて行なわれる。従って、オフセット値θ0は、その検出精度の粗さに起因した立ち上がりの遅れに相当する値であり、その後、当該オフセット値θ0と同一の演算により算出される舵角差分値θdfが(θ0,θdf=θs−θcnv)、拡大方向に変化するとすれば、それは、セルフステアの発生によって、現実に換算舵角θcnvの変化が操舵角θsの変化に先行したことによるものである。
つまり、上記舵角差分変化値θspに基づいて、セルフステアの発生判定、及びその程度(強さ)を判定することが可能である。そして、その舵角差分変化値θspが大きい、即ちセルフステアが強いほど、操舵系に付与するアシスト力を大きく低減することによって、より効果的なセルフステアの抑制が可能になるのである。
さらに詳述すると、図6に示すように、マイコン41は、上記ステップ302で判定された操舵状態(方向)が「右切り」であるか否かを判定する(ステップ305)。そして、右切りであると判定した場合(ステップ305:YES)には、下記の(1)式により舵角差分変化値θspを演算し(ステップ306)、左切りであると判定した場合(ステップ305:NO)には、下記の(2)式により舵角差分変化値θspを演算する(ステップ307)。
θsp=θdf−θ0 ・・・(1)
θsp=−(θdf−θ0) ・・・(2)
即ち、本実施形態では、操舵角θs及び換算舵角θcnvは、その符号が「+」である場合には、その舵角がステアリング中立位置を基準として「左方向」にあることを示し、同じく符号が「−」である場合にはステアリング中立位置を基準として「右方向」にあることを示すものとなっている。そして、オフセット値θ0は、操舵角θsの検出精度の粗さに起因した立ち上がりの遅れに相当する値であり、オフセット補正演算は、そのオフセット値θ0を操舵角θsから減ずることにより行なわれる(θs´=θs−θ0、図3参照、ステップ103)。
つまり、オフセット値θ0の符号は、その操舵状態が「右切り」である場合には「+」、「左切り」である場合には「−」となる。従って、上記のように、その操舵状態に応じた(1)(2)式の何れかに基づき舵角差分変化値θspを演算することで、当該舵角差分変化値θspは、オフセット値θ0からの舵角差分値θdfの拡大幅を示す値となるのである。
そして、本実施形態のマイコン41は、これらステップ306又はステップ307の何れかの実行により演算された舵角差分値θdfに基づき抑制ゲインKslfを演算する構成となっている(ステップ308、図7参照)。
以上、本実施形態によれば、その発生したセルフステアの強さに応じたアシスト力の低減を行なうことできる。これにより、効果的にセルフステアを抑制することができ、その結果、より安定的にアシスト力付与を継続することができるようになる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
・上記各実施形態では、ステアリングシャフト3におけるトーションバー30よりも転舵輪12側の回転角、即ち第2の舵角を検出する第2舵角検出手段は、モータ21に設けられた回転角センサ44により構成されることとした。しかし、これに限らず、このようなモータ回転角センサ以外の回転角センサを用いる構成であってもよい。具体的には、トルクセンサ28を構成する一対の回転角センサ31,32のうち、トーションバー30よりも転舵輪12側にある回転角センサ32が正常である場合には、これを第2舵角検出手段として用いる構成としてもよい。
・上記第3の実施形態では、オフセット値θ0を基準とした場合の舵角差分値θdfの変化を示す舵角差分変化値θspを演算し、その値がオフセット値θ0からの舵角差分値θdfの拡大幅が大きいことを示す値であるほど、より小さな値の抑制ゲインKslfを演算することにより、セルフステアの強さに応じてアシスト力を低減することとした(図7参照)。しかし、これに限らず、図8のフローチャートに示すように、セルフステアの発生する可能性が低いほど、大きな正の値となるように舵角差分変化値θsp´を演算する。そして、図9に示すように、この舵角差分変化値θsp´がより大きな正の値となるほど、より大きな値の許可ゲインKalwを演算する構成としてもよい(0≦Kalw≦1)。
具体的には、ステップ405〜ステップ407において、その操舵状態に応じた舵角差分変化値θsp´を演算する際、その用いる演算式、即ち上記(1)(2)の左右を反転させる。これにより、舵角差分変化値θsp´は、縮小幅が大きいほど、つまりセルフステアの発生する可能性が低いほど、大きな正の値となる。そして、この舵角差分変化値θsp´に基づき許可ゲインKalwを演算し(ステップ408、図9参照)、同許可ゲインKalwを代替アシスト制御量Isb*に乗ずることによって、上記第3の実施形態と同様、効果的にセルフステアを抑制することができる。尚、図8中、ステップ401〜ステップ404,ステップ406及びステップ407については、図6中のステップ301〜ステップ304,ステップ306及びステップ307と同一の処理内容であるため、その説明を省略する。
・上記各実施形態では、操舵角θsの変化と換算舵角θcnvの変化との比較判定は、より検出精度の粗い方、即ちステアリングセンサ29により検出された操舵角θs(θs´)の値が変化(増減)したタイミングで行ない、その判定結果が、再度、操舵角θs(θs´)の値が変化するまで維持されることとした。しかし、これに限らず、この比較判定をリアルタイミングで行なう構成としてもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(付記1)請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、第2舵角検出手段は、前記操舵力補助装置のモータに設けられた回転角センサにより構成されること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
上記構成によれば、付加的な構成を追加することなく、第2の舵角を検出することが可能である。従って、その構成をより簡素なものとすることができる。
(付記2)請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、第2舵角検出手段は、前記トーションバーの前記転舵輪側に設けられて前記トルクセンサを構成する回転角センサであること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
即ち、トルクセンサを構成する二つの回転角センサのうち、何れが故障したかを特定可能な場合もある。従って、上記構成によれば、付加的な構成を追加することなく、第2の舵角を検出することが可能である。そして、駆動源にブラシ付きモータを採用した場合等、モータに回転角センサが設けられていない場合にも適用することができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、8…コラムシャフト、12…転舵輪、21…モータ、22…EPSアクチュエータ、23…ECU、24…減速機構、28…トルクセンサ、29…ステアリングセンサ、30…トーションバー、31,32,44…回転角センサ、33…回転子、34…ホールIC、41…マイコン、42…駆動回路、45…電流指令値演算部、46…モータ制御信号出力部、47…基本アシスト制御部、49…操舵トルク検出部、50…代替アシスト制御部、51…切換制御部、52…セルフステア抑制制御部、53…セルフステア判定部、54…抑制ゲイン演算部、55…換算舵角演算部、57…操舵状態判定部、58…オフセット演算部、Iq*…電流指令値、Ias*…基本アシスト制御量、Isb*…代替アシスト制御量、Kslf…抑制ゲイン、Kalw…許可ゲイン、θs,θs´…操舵角、Δθs…変化量、Δθs_int…操舵角変化量積算値、θs,θs´…操舵角、ωs,ωs´…操舵速度、θm…モータ回転角、θcnv…換算舵角、ωcnv…換算舵角速度、θ0…オフセット値、θdf…舵角差分値、θsp…舵角差分変化値、Sa,Sb…出力信号、Str…検出信号、Sstr…操舵状態信号、Sslf…判定信号。

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側において操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置と、検出される操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段と、前記トルクセンサの異常を検出する異常検出手段と、前記トーションバーよりもステアリング側の第1の舵角を検出するステアリングセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側の第2の舵角を検出する第2舵角検出手段とを備え、前記制御手段は、前記トルクセンサの異常が検出された場合には、検出される第1の舵角に基づく代替アシスト制御を実行するとともに、前記第2の舵角の変化が前記第1の舵角の変化に先行する場合には、前記操舵系に付与するアシスト力を低減する電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記第2の舵角よりも検出精度の粗い前記第1の舵角に基づき操舵方向が移行したと判定されるタイミングで前記第1の舵角を前記第2の舵角に一致させるオフセット値を演算し、該オフセット値による補正後の第1の舵角に基づいて、前記先行の判定を行なうこと、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側において操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置と、検出される操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段と、前記トルクセンサの異常を検出する異常検出手段と、前記トーションバーよりもステアリング側の第1の舵角を検出するステアリングセンサと、前記トーションバーよりも転舵輪側の第2の舵角を検出する第2舵角検出手段とを備え、前記制御手段は、前記トルクセンサの異常が検出された場合には、検出される第1の舵角に基づく代替アシスト制御を実行するとともに、前記第2の舵角の変化が前記第1の舵角の変化に先行する場合には、前記操舵系に付与するアシスト力を低減する電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記第2の舵角よりも検出精度の粗い前記第1の舵角に基づき操舵状態が移行したと判定されるタイミングで前記第1の舵角を前記第2の舵角に一致させるオフセット値を演算し、該オフセット値による補正後の第1の舵角に基づいて、前記先行の判定を行ない、
    前記制御手段は、所定の制限範囲内において増減する前記第1の舵角の変化量積算値を演算し、該変化量積算値が上下何れかの制限値に達した後、反対側の制限値に達した場合に前記操舵状態が移行したと判定すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は請求項2に電動パワーステアリング装置において、
    前記制御手段は、前記補正後の第1の舵角と前記第2の舵角との差分が前記オフセット値の演算されたタイミングにおける値よりも拡大している場合に、前記第2の舵角の変化が前記第1の舵角の変化に先行していると判定するとともに、その拡大幅が大きいほど、より大きく前記アシスト力を低減すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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