JP5369570B2 - 圧電振動デバイスの封止部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電振動デバイスの封止部材の製造方法に関する。
近年、各種電子機器の動作周波数の高周波化がすすんでおり、この高周波化にともなって、圧電振動デバイス(例えば水晶振動子等)も高周波化への対応が求められている。
この種の圧電振動デバイスは、ガラスからなる第1封止部材および第2封止部材と、水晶からなり両主面に励振電極が形成された水晶振動片とから構成され、第1封止部材と第2封止部材とが水晶振動片を介して積層して接合され、その内部に配された水晶振動片の励振電極が気密封止されている(例えば、下記する特許文献1ご参照)。
特許3390348号公報
ところで、この特許文献1に示すように、第1封止部材および第2封止部材にガラスを用いると、例えば第1封止部材に電極を両主面間で引回すための貫通孔を形成する必要がある。
ここでいう貫通孔形成では、第1封止部材の基材主面に対して厚み方向に垂直にエッチングする手法が用いられているが、第1封止部材の基材主面から垂直な柱状の貫通孔を形成した場合、貫通孔にメッキ層を形成する時に高アスペクト比によるボイドの発生や、厚み方向に対する応力によって第1封止部材の基材と貫通孔内の充填材料が剥離し易くなり、貫通孔での導通状態が不安定になる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、封止部材に形成された貫通孔での導通状態を安定させる圧電振動デバイスの封止部材の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、圧電振動を行う圧電振動片の励振電極を気密封止する圧電振動デバイスの封止部材の製造方法であり、本発明にかかる圧電振動デバイスの封止部材の製造方法は、当該封止部材の基材の両主面に形成される電極パターンを導通状態とするための貫通孔を形成する形成工程と、前記貫通孔に導通部材を充填するための充填工程と、を有し、前記形成工程は、前記基材の一主面からエッチング法により基材をエッチングして貫通孔の一主面側部分にあたる凹部を形成する第1の形成工程と、第1の形成工程後に前記基材の他主面からエッチング法により基材をエッチングして貫通孔の他主面側部分を形成して貫通孔を形成する第2の形成工程とからなり、前記第1の形成工程により形成した前記凹部に前記充填工程により前記導通部材を充填し、その後に前記導通部材を加熱溶融させて前記導通部材を前記凹部に形成し、前記凹部に前記導通部材を形成した後に前記第2の形成工程により前記貫通孔の前記他主面側部分を形成して前記貫通孔を形成し、前記貫通孔内の前記導通部材を前記基材の両主面から露出させ、前記充填工程では、前記導通部材の加熱溶融により前記導通部材を前記貫通孔内部方向に引っ張り、前記導通部材の少なくとも一つの端面を当該封止部材の主面に対して凹形状とすることを特徴とする。なお、本発明でいうエッチングとは、化学的溶解や物理的研磨、化学物理的研磨などのことをいい、具体的にドライエッチングやウエットエッチングやCMP(Chemical Mechanical Polishing)などが挙げられる。
本発明によれば、当該封止部材に形成された前記貫通孔での導通状態を安定させることが可能となる。すなわち、本発明によれば、前記第1の形成工程と前記第2の形成工程とからなる前記形成工程と、前記充填工程とを有し、前記第1の形成工程により形成した前記凹部に前記充填工程により前記導通部材を充填し、その後に前記導通部材を加熱溶融させて前記導通部材を前記凹部に形成し、前記凹部に前記導通部材を形成した後に前記第2の形成工程により前記貫通孔の前記他主面側部分を形成して前記貫通孔を形成し、前記貫通孔内の前記導通部材を前記基材の両主面から露出させるので、前記導通部材を前記貫通孔に充填して加熱溶融する際の前記貫通孔のアスペクト比を低くすることが可能となる。その結果、前記貫通孔に前記導通部材を形成する時にボイドが発生するのを抑制することが可能となる。また、導通部材の引っ張りは、導通部材の材料の表面張力によるところが大きく、導通部材の材料の表面張力により導通部材は貫通孔内部方向に引っ張られる。そのため、導通部材の材料が貫通孔(具体的に凹部)に偏位した状態(偏って配された状態)で封止部材に形成された場合であっても、導通部材の材料の溶融拡散により導通部材は貫通孔の凹部内に変位して凹部内に充填される。すなわち、封止部材の貫通孔の凹部への導通部材の充填位置の補正を導通部材の材料の溶融拡散により行うことが可能となる。
前記方法において、前記充填工程は、前記第1の形成工程により形成した前記凹部に金属膜を形成する第1の充填工程と、前記第1の充填工程後に前記凹部に導通部材を充填する第2の充填工程と、からなってもよい。
この場合、前記充填工程が前記第1の充填工程と前記第2の充填工程とからなるので、前記充填工程が前記第2の充填工程のみからなる場合と比較して、前記導通部材の前記凹部への接着強度が良好になる。
本発明にかかる圧電振動デバイスの封止部材の製造方法によれば、封止部材に形成された貫通孔での導通状態を安定させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施例では、圧電振動を行う圧電振動デバイスとして水晶振動子に本発明を適用した場合を示す。
本実施例にかかる水晶振動子1では、図1に示すように、水晶振動片2(本発明でいう圧電振動片)と、この水晶振動片2の一主面21に形成された励振電極23(下記参照)を気密封止する第1封止部材3(本発明でいう封止部材)と、この水晶振動片2の他主面22に形成された励振電極23(下記参照)を気密封止する第2封止部材4が設けられている。
この水晶振動子1では、水晶振動片2と第1封止部材3とが接合材7(接合部位13参照)により接合され、かつ、水晶振動片2と第2封止部材4とが接合材7(接合部位14参照)により接合されて、パッケージ11が構成される。そして、水晶振動片2を介して第1封止部材3と第2封止部材4とが接合されることで、パッケージ11の内部空間12が形成され、このパッケージ11の内部空間12に水晶振動片2の両主面21,22に形成された励振電極23がそれぞれの内部空間12で気密封止されている。
次に、上記した水晶振動子1の各構成について図2を用いて説明する。なお、ここでは、水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4が接合されていないそれぞれ単体として構成されている各部材について説明を行う。
水晶振動片2は、圧電材料である水晶からなり、その両主面21,22が逆メサ形状となっている。そして、両主面21,22の逆メサ形状の薄肉部分に励振電極23が形成され、励振電極23から引出電極24が引出形成されている。なお、この引出電極24が第1封止部材3に形成される電極パッド33と電気的に接続される。
この水晶振動片2では、両主面21,22の平面視外周端部26が第1封止部材3と第2封止部材4との接合面25として構成され、両主面21,22の平面視中央部分が振動領域27として構成される。振動領域27は、接合面25と一部分28(長手方向の一側部近傍)にて繋がっている。
この水晶振動片2の一主面21の接合面25に第1封止部材3と接合するための第1接合材71が形成されている。また、水晶振動片2の他主面22の接合面25に第2封止部材4と接合するための第2接合材72が形成されている。
これら第1接合材71と第2接合材72とは同一構成からなる。これら第1接合材71および第2接合材72は、複数の層が両主面21,22の平面視外周端部26の接合面25に積層して構成され、その最下層側からCr層(図示省略)とAu層(図示省略)とが蒸着形成され、その上にAuメッキ層711,721が積層して形成されている。なお、本実施例では、Cr層は0.05μmの厚みを有し、Au層は0.15μmの厚みを有する。
第1封止部材3は、透過性材料であり、図2に示すように、1枚の水晶ウエハ6(下記参照)から形成された直方体の水晶Z板である。
この第1封止部材3には、水晶振動片2の励振電極23と電気的に接続する電極パッド33と、水晶振動片2と接合する接合部(具体的に接合面32)と、外部と電気的に接続する外部電極端子34とが設けられている。水晶振動片2との接合面32は、第1封止部材3の一主面31の平面視主面外周に設けられている。
第1封止部材3の接合面32には、水晶振動片2と接合するための第3接合材73が形成されている。具体的に、第3接合材73は、複数の層が積層され、その最下層側からCr層(図示省略)とAu層731とが蒸着形成され、その上にSnメッキ層732が積層して形成され、その上にAuメッキ層733が積層して形成されてなる。なお、第3接合材73と電極パッド33とは同時に形成され、電極パッド33も第3接合材73と同一の構成となる。
また、第1封止部材3には、図2に示すように、水晶振動片2の励振電極23を外部と導通させるためのビア36(本発明でいう貫通孔)が形成され、このビア36内に導通部材5(下記参照)が充填されている。すなわち、このビア36は、第1封止部材3の基材の両主面31,38に形成される電極パターン(電極パッド33や外部電極端子34や電極パターン37など)を導通状態とするものであり、このビア36を介して、電極パターン37が第1封止部材3の一主面31の電極パッド33から他主面38の外部電極端子34にかけてパターン形成されている。
また、図2に示すように、ビア36の内側面361は第1封止部材3の一主面31に対して傾斜を有しテーパー状に形成されている。また、ビア36の内側面361は第1封止部材3の他主面38に対して傾斜を有しテーパー状に形成されている。そして、ビア36は、第1封止部材3の厚さ方向の中間点から他主面38側に偏位した位置において狭小の径を有している。ちなみに、本実施例では、第1封止部材3の一主面31であるビア36の端部362(一端部)の径が最大径となる。
このビア36内では、下記する第1封止部材3の製造方法により少なくともAuとSnとの溶融拡散を行って、少なくともAu−Sn合金から構成される導通部材5が充填されている。なお、少なくともAuとSnとから構成される導通部材5は、少なくともAuとSnとの溶融拡散によりAuとSnとが均一に混在した化合物となる。
なお、第1封止部材3の一主面31側における導通部材5の端面51は、第1封止部材3の一主面31に対して凹形状となる。この第1封止部材3の一主面31側における導通部材5の端面51は、Au53とSn52が溶融拡散により主面31の面方向に引っ張られて凹形状となる。このAu53とSn52の溶融拡散により第1封止部材3と導通部材5との接合を良好にし、第1封止部材3と導通部材5との間に隙間が生じるのを抑制して、第1封止部材3への導通部材5の充填不良を抑えることができる。
また、第1封止部材3の他主面38側における導通部材5の端面51は、第1封止部材3の他主面38まで形成されずに、ビア36の狭小の径となる位置が第1封止部材3の他主面38側における導通部材5の端面51の形成位置となっている。
上記したように、導通部材5の両端面51は、同一形状ではなく異なる形状で、第1封止部材3の両主面31,38に対して凹状に形成されている(凹形状となっている)。
第2封止部材4は、透過性材料であり、図2に示すように、1枚の水晶ウエハから形成された直方体の水晶Z板である。
この第2封止部材4には、水晶振動片2と接合する接合部(具体的に接合面42)が設けられている。接合面42は、第2封止部材4の一主面41の平面視主面外周に設けられている。
第2封止部材4の接合面42には、水晶振動片2と接合するための第4接合材74が形成されている。具体的に、第4接合材74は、複数の層が積層され、その最下層側からCr層(図示省略)とAu層741とが蒸着形成され、その上にSnメッキ層742が積層して形成され、その上にAuメッキ層743が積層して形成されてなる。
なお、上記した水晶振動片2の接合面25における第1接合材71の接合領域(具体的にシールパス)と、第1封止部材3の接合面32における第3接合材73の接合領域(具体的にシールパス)は、同じ幅を有する。また、水晶振動片2の接合面25における第2接合材72の接合領域(具体的にシールパス)と、第2封止部材4の接合面42における第4接合材74の接合領域(具体的にシールパス)は、同じ幅を有する。
次に、この水晶振動子1および第1封止部材3の製造方法について図面を用いて説明する。
第1封止部材3を多数個形成する水晶Z板のウエハ6の両主面61,62を洗浄する(図3参照)。
ウエハ6の洗浄を終えると、図4に示すように、その両主面61,62にCr層(図示省略)を下地としたAu保護膜層81を蒸着形成する。
Au保護膜層81をウエハ6の両主面61,62に形成した後に、図5に示すように、Au保護膜層81上にレジストをスピンコート法により塗布し、ポジレジスト層82を形成する。
ポジレジスト層82をAu保護膜層81上に形成した後に、図6に示すように、予め設定したパターン形成(ビア36形成)を行うために露光および現像を行なう。なお、ここで形成するパターンは、下記するビア36の凹部363のパターンのことである。
露光および現像を行うことで露出したAu保護膜層81をメタルエッチングし(図7参照)、その後ポジレジスト層82を剥離除去する(図8参照)。
図8に示すようにポジレジスト層82を除去した後に、ウエットエッチングによりウエハ6(第1封止部材3の基材)の一主面61からウエハ6(当該基材)をエッチングして、図9に示すように、ビア36の一部である一主面61側部分にあたる凹部363を形成する(本発明でいう第1の形成工程)。
ビア36の一部(凹部363)を形成した後に、図10に示すように、Au保護膜層81をメタルエッチングして除去する。
Au保護膜層81をメタルエッチングしたウエハ6の両主面61,62にCr層(図示省略)を下地としたメッキシード層であるAu膜54をメッキ形成する(図11参照)。この工程を、本発明でいう第1の形成工程により形成した凹部363に金属膜(Au膜54)を形成する第1の充填工程という。
Au膜54をウエハ6の両主面61,62に形成した後に、図12に示すように、Au膜54上にレジストをディップコート法により塗布し、ポジレジスト層82を形成する。
ポジレジスト層82をAu保護膜層81上に形成した後に、図13に示すように、予め設定したパターン形成(ビア36形成)を行うためにビア36の一部(凹部363)に対して露光および現像を行なう。
露光および現像を行うことで露出したビア36の一部(凹部363)に、Au53をメッキ形成し、メッキ形成したAu53上にSn52をメッキ形成して、Au53上にSn52を積層充填する(図14参照)。なお、本実施例では、図14において、Au53上にSn52を積層充填しているが、これに限定されるものではなく、Au−Sn合金からなるメッキをビア36の一部(凹部363)に充填してもよい。
Au53上にSn52を積層充填した後に、図15に示すようにポジレジスト層82を除去し、ポジレジスト層82を除去したウエハ6にレジストをディップコート法により塗布し、ポジレジスト層82を形成する(図16参照)。
ポジレジスト層82をウエハ6上に形成した後に、図17に示すように、予め設定した領域(具体的にビア36の一部である凹部363)上に、ポジレジスト層82が残るように、露光および現像を行なう。
露光および現像を行うことで露出したAu膜54をメタルエッチングし(図18参照)、その後ポジレジスト層82を剥離除去する(図19参照)。
ポジレジスト層82を剥離除去した後に、Sn52の融点(232℃以上)で加熱を行ないAu53とSn52とを溶融させて、Au53とSn52との溶融拡散を行う(図20参照)。Au53とSn52との溶融拡散により導通部材5を構成する。すなわち、ビア36に導通部材5を充填させる。なお、この時、導通部材5は、Au53とSn52とが均一に混在した化合物となり、この第1封止部材3の一主面31側における導通部材5の端面51は、AuとSnが溶融拡散により主面31の面方向に引っ張られて凹形状となる。なお、ここでは、凹部363に導通部材5を配した(充填した)後に、導通部材5をウエハ6の他主面62(第1封止部材3の基材の他主面38)からレーザによって照射して導通部材5を加熱溶融させる。この工程を、本発明でいう第1の充填工程後に凹部363に導通部材5を充填する第2の充填工程という。また、以上の第1の充填工程と第2の充填工程を含む製造工程を、本発明でいうビア36に導通部材5を充填するための充填工程という。
ビア36の一部である凹部363に導通部材5を充填した後に、ウエハ6の他主面62側(第1封止部材3の他主面38側)からビア36を形成するウエハ6の他主面62側の位置をエッチングして、凹部363に充填した導通部材5をウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38側)から露出させる(図21参照)。この工程を、本発明でいう第1の形成工程後にウエハ6の他主面62(第1封止部材3の基材の他主面38)からエッチング法によりウエハ6(当該基材)をエッチングしてビア36の他主面側部分を形成してビア36を形成する第2の形成工程という。また、以上の第1の形成工程と第2の形成工程を含む製造工程を、本発明でいう第1封止部材3の基材の両主面31,38に形成される電極パターン(電極パッド33や外部電極端子34や電極パターン37など)を導通状態とするためのビア36を形成する形成工程という。
そして、ビア36を形成した後に、ビア36を含めたウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38)に、メッキ配線用のCr膜(図示省略)を下地とした金属膜であるAu膜54を蒸着形成する。
上記したように、第1の形成工程により形成した凹部363に充填工程により導通部材5を充填し、その後に導通部材5を加熱溶融させて導通部材5を凹部363に形成し(充填し)、凹部363に導通部材5を形成した後に第2の形成工程によりビア36の他主面側部分を形成してビア36を形成し、ビア36内の導通部材5をウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38)から露出させる。
そして、図22に示すようにAu膜54をウエハ6全面に形成した後に、ウエハ6全面にレジストを塗布し、レジスト層(図示省略)を形成し、レジスト層をAu膜54上に形成した後に、予め設定したパターン形成(電極パッド33と電極パターン37と第3接合材73との形成)を行うために露光および現像を行なう。そして、露光および現像を行うことで露出したAu膜54をメタルエッチングして、電極パッド33と電極パターン37と第3接合材73それぞれにおけるAu膜を形成する。その後、電極パッド33のSnメッキ層およびAuメッキ層と、第3接合材73のSnメッキ層732およびAuメッキ層733を形成して、図2に示すように、第1封止部材1の電極パッド33と外部電極端子34と電極パターン37と第3接合材73を形成する。
次に、この水晶振動子1の製造方法について図1,2を用いて説明する。なお、本実施例ではウエハ6に多数個形成された状態の第1封止部材3に対して、個片とされた水晶振動片2を配し、その上に個片とされた第2封止部材4を配する製造方法について説明する。しかしながら、本発明は、本実施例で説明する方法に限定されるものではなく、水晶Z板のウエハに多数個形成された状態の第1封止部材3に対して、水晶ウエハに多数個形成された状態の水晶振動片2を配し、その上に水晶Z板のウエハに多数個形成された状態の第2封止部材4を配して、これら水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4とを接合し、その後に個片化を行う方法であってもよく、この場合、水晶振動子1の量産に好ましい。
上記した構成からなる水晶Z板のウエハ6に多数個形成された状態の第1封止部材3の一主面31上に、個片とされた水晶振動片2を、画像認識手段により設定した位置に水晶振動片2の一主面21が第1封止部材3の一主面31と対向するように配する。
水晶振動片2を第1封止部材3に配した後に、水晶振動片2の他主面22上に、個片とされた第2封止部材4を、画像認識手段により設定した位置に第2封止部材4の一主面41が水晶振動片2の他主面22と対向するように配して、水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4とを積層する。
水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4とを積層した後に、FCB法によりこれら水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4の超音波を用いた仮止接合を行う。
水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4の仮止接合を行なった後に、他の製造工程(内部空間12内のガス抜きや発振周波数調整など)を行ない、その後に加熱溶融接合を行う。なお、本製造工程は、真空雰囲気または不活性ガスの下において行っている。
なお、加熱溶融接合を行い第1接合材71と第3接合材73とを接合することで接合材7を構成し、この接合材7により水晶振動片2と第1封止部材3を接合する(接合部位13参照)。また、第1接合材71と第3接合材73との接合と同時に、加熱溶融接合を行い第2接合材72と第4接合材74とを接合することで接合材7を構成し、この接合材7により水晶振動片2と第2封止部材4を接合する(接合部位14参照)。これら接合材7による水晶振動片2と第1封止部材3との接合、および接合材7による水晶振動片2と第2封止部材4との接合により、図1に示すように、水晶振動片2の両主面21,22に形成された振動領域の励振電極23が気密封止される。
上記したように、本実施例にかかる水晶振動子1や第1封止部材3、および第1封止部材3の製造方法によれば、第1封止部材3に形成されたビア36での導通状態を安定させることができる。
すなわち、本実施例にかかる水晶振動子1や第1封止部材3の製造方法によれば、第1の形成工程と第2の形成工程とからなる形成工程と、充填工程とを有し、第1の形成工程により形成した凹部363に充填工程により導通部材5を充填し、その後に導通部材5を加熱溶融させて導通部材5を凹部363に形成し、凹部363に導通部材5を形成した後に第2の形成工程によりビア36の他主面側部分を形成してビア36に形成し、ビア36内の導通部材5を第1封止部材3の基材の両主面31,38から露出させるので、導通部材5をビア36に充填して加熱溶融する際のビア36のアスペクト比を低くすることができる。その結果、ビア36に導通部材5を形成する時にボイドが発生するのを抑制することができる。
また、充填工程が第1の充填工程と第2の充填工程とからなるので、充填工程が第2の充填工程のみからなる場合と比較して、導通部材5の凹部363への接着強度が良好になる。
また、第1封止部材3の基材は透過性材料であり、第2の充填工程では、凹部363に導通部材5を配した後に、導通部材5を基材の他主面38からレーザによって照射して導通部材5を加熱溶融させるので、導通部材5が基材の凹部363から飛散するのを防ぐことができる。
また、本実施例にかかる水晶振動子1や第1封止部材3によれば、上記した本実施例にかかる水晶振動子1の第1封止部材3の製造方法によって製造され、第1封止部材3の基材の両主面31,38に形成される電極パターン(電極パッド33や外部電極端子34や電極パターン37など)を導通状態とするためのビア36が形成され、ビア36内に導通部材5が充填されるので、導通部材5をビア36に充填して加熱溶融する際のビア36のアスペクト比を低くすることができる。その結果、ビア36に導通部材5を形成する時にボイドが発生するのを抑制することができる。
また、導通部材5の両端面51が、第1封止部材3の両主面31,38に対して凹形状となるので、水晶振動片2などの他の部材との接触による短絡を避けることができる。
また、導通部材5は、少なくともAu53とSn52とから構成され、これらAu53とSn52とが均一に混在した斑状の化合物であるので、ボイドやクラックの発生を抑えることができる。これらボイドやクラックは、Au53とSn52の熱膨張係数が異なることに起因し、導通部材5の加熱冷却を繰り返すことでこれらAu53とSn52の境界が破壊モードとなるために発生するが、本実施例のようにAu53とSn52とが均一に混在した斑状の化合物とすることでボイドやクラックの発生を抑えることができる。
また、第1封止部材3の一主面31側の導通部材5の両端面51は、Au53とSn52が溶融拡散により主面31の面方向に引っ張られて凹形状となる。このAu53とSn52の引っ張りにより第1封止部材3と導通部材5との接合を良好にし、第1封止部材3と導通部材5との間に隙間が生じるのを抑制して、第1封止部材3への導通部材5の充填リークを抑えることができる。さらにAu53とSn52の溶融拡散による導通部材5の引っ張りは、Au53およびSn52の表面張力によるところが大きく、このAu53およびSn52の表面張力により導通部材5はビア36内部方向に引っ張られる。そのため、導通部材5のAu53とSn52がビア36(具体的に凹部363)に偏位した状態(偏って配された状態)で第1封止部材3に形成された場合であっても、Au53とSn52との溶融拡散により導通部材5はビア36の凹部363内に変位して凹部363内に充填される。すなわち、第1封止部材3のビア36の凹部363への導通部材5の充填位置の補正をAu53とSn52との溶融拡散により行うことができる。
また、ビア36の内側面361はテーパー状に形成され、ビア36は、第1封止部材3の厚さ方向の中間点から他主面38側に偏位した位置において狭小の径を有しているので、ビア36内における導通部材5の接合にアンカー効果を生じ易くする。
なお、本実施例でいうエッチングとは、化学的溶解や物理的研磨、化学物理的研磨などのことをいい、具体的にドライエッチングやウエットエッチングやCMP(Chemical Mechanical Polishing)などが挙げられる。
なお、本実施例では、封止部材として第1封止部材3のみを用いているが、これに限定されるものではなく、第2封止部材4にビア36を形成して封止部材として用いてもよく、また、第1封止部材3および第2封止部材4を封止部材として用いてもよい。
また、本実施例では、ビア36内に充填する導通部材5としてAu53とSn52とを用いているが、その形状はメッキ層に限定されるものではなく、膜であっても他の形態であってもよい。
また、本実施例では、充填工程において、ビア36の凹部363内にAu53を形成し、このAu53上にSn52を形成しているが(図14〜図19参照)、これらAu53およびSn52の形成位置は、ビア36内であれば、ウエハ6の一主面61(第1封止部材3の一主面31)にまで及んでいなくてもよい。すなわち、Au53およびSn52の平面視外周端が凹部363の内側面361に形成されてもよい。この場合、充填工程により形成した導通部材5はビア36の凹部363内とされ、導通部材5は第1封止部材3の一主面31上には形成されていない。このように、導通部材5をビア36の凹部363内にのみ形成することで、第1封止部材3の一主面31上に導通部材5の突起が形成されるのを防止することができる。その結果、水晶振動片2を第1封止部材3に接合する際に水晶振動片2に導通部材5の突起が接触するのを防止して、接合時の負荷が導通部材5の突起に集中して接合不良が起きるのを防止することができる。
また、本実施例では、ビア36の内側面361はテーパー状に形成されているが、これに限定されるものではなく、ビア36の内側面361が第1封止部材3の一主面31や他主面38に対して垂直に形成されてもよい。
また、本実施例では、ビア36に形成したAu53とSn52とを加熱溶融して導通部材5を形成しているが、導通部材5は、他の製造工程から形成されてもよい。例えば、加熱溶融前に、Au−Sn合金のメッキ層がビア36に形成されていてもよく、導通部材5は最初から化合物であってもよい。すなわち、充填工程において、ビア36内にAu−Sn合金のメッキ層を形成し、このAu−Sn合金のメッキ層を共晶点以上の温度(本実施例では300℃以上)により加熱溶融してAu53とSn52との溶融拡散を行ってもよい。このように、Au−Sn合金から導通部材5を形成する場合、既に(導通部材5を形成する前から)合金となっているため、溶融時間が短く、更にボイドの発生を抑制することができる。この場合、Au53とSn52の共晶点以上の温度により加熱溶融するので、導通部材5の充填工程によって導通部材5にボイドが発生するのを抑えるのに更に好適である。
また、本実施例では、第1封止部材3に水晶Z板を用いているが、これに限定されるものではなく他の水晶であってもよく、さらにガラスなどであってもよい。
また、本実施例では、接合材7として、CrとAuとSnを用いているが、これに限定されるものではなく、接合材7を例えばCrとAuとGeとから構成してもよい。
また、本実施例では、水晶振動片2の接合面25における第1接合材71の接合領域(具体的にシールパス)と、第1封止部材3の接合面32における第3接合材73の接合領域(具体的にシールパス)は、同じ幅を有し、水晶振動片2の接合面25における第2接合材72の接合領域(具体的にシールパス)と、第2封止部材4の接合面42における第4接合材74の接合領域(具体的にシールパス)は、同じ幅を有しているが、これに限定されるものではなく、例えば、水晶振動片2の接合面25における第1接合材71の接合領域(具体的にシールパス)を、第1封止部材3の接合面32における第3接合材73の接合領域(具体的にシールパス)に対して幅広に形成し、水晶振動片2の接合面25における第2接合材72の接合領域(具体的にシールパス)を、第2封止部材4の接合面42における第4接合材74の接合領域(具体的にシールパス)に対して幅広に形成してもよい。
この場合、水晶振動片2の接合面25に形成した第1接合材71および第2接合材72の接合領域を、第1封止部材3の接合面32に形成した第3接合材73や第2封止部材4の接合面42に形成した第4接合材74の接合領域に対して幅広に形成しているので、水晶振動片2と第1封止部材3と第2封止部材4とを接合した際に、幅広に形成した第1接合材71および第2接合材72の接合領域に第3接合材73や第4接合材74が引っ張られるようになる。これは、第3接合材73や第4接合材74にSnを用いており、このSnが第1接合材71や第2接合材72のAuに引っ張られるために起こる現象であり、この現象を用いることで、接合材7が水晶振動子1の端面からはみ出すのを防止することができる。
また、本実施例では、図21に示すように、ビア36の一部である凹部363に導通部材5を充填した後に、ウエハ6の他主面62側(第1封止部材3の他主面38側)からビア36を形成するウエハ6の他主面62側の位置をエッチングして、凹部363に充填した導通部材5をウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38側)から露出させているが、これに限定されるものではなく、図23に示すように、ウエハ6の他主面62(第1封止部材3の他主面38)をエッチングしてビア36を形成し、凹部363に充填した導通部材5をウエハ6の他主面62(第1封止部材3の他主面38)から露出させてもよい。そして、この場合も、上記した実施例と同様に、ビア36を形成した後に、ビア36を含めたウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38)に、メッキ配線用のCr膜(図示省略)を下地とした金属膜であるAu膜54を蒸着形成する(図24参照)。なお、この図24に示す例の場合、導通部材5の他端面51は、第1封止部材3の他主面38に対して面一に形成されている(平坦形状となっている)。
また、第1封止部材3の製造方法は、上記した本実施例以外に、次に示す第1封止部材3の製造方法によっても上記した本実施例と同様の作用効果を有する。以下、本実施例の他の例にかかる第1封止部材3の製造方法について、以下に図面(具体的に、図3〜10,25〜30)を用いて説明する。なお、本実施例の他の例にかかる第1封止部材3の製造方法では、上記した本実施例にかかる第1封止部材3の製造方法と同一工程を有する。そのため、同一の工程については同じ図面を援用する。
第1封止部材3を多数個形成する水晶Z板のウエハ6の両主面61,62を洗浄する(図3参照)。
ウエハ6の洗浄を終えると、図4に示すように、その両主面61,62にCr層(図示省略)を下地としたAu保護膜層81を蒸着形成する。
Au保護膜層81をウエハ6の両主面61,62に形成した後に、図5に示すように、Au保護膜層81上にレジストをスピンコート法により塗布し、ポジレジスト層82を形成する。
ポジレジスト層82をAu保護膜層81上に形成した後に、図6に示すように、予め設定したパターン形成(ビア36形成)を行うために露光および現像を行なう。なお、ここで形成するパターンは、下記するビア36の凹部363のパターンのことである。
露光および現像を行うことで露出したAu保護膜層81をメタルエッチングし(図7参照)、その後ポジレジスト層82を剥離除去する(図8参照)。
図8に示すようにポジレジスト層82を除去した後に、ウエットエッチングによりウエハ6(第1封止部材3の基材)の一主面61からウエハ6(当該基材)をエッチングして、図9に示すように、ビア36の一部である一主面61側部分にあたる凹部363を形成する(本発明でいう第1の形成工程)。
ビア36の一部(凹部363)を形成した後に、図10に示すように、Au保護膜層81をメタルエッチングして除去する。
Au保護膜層81をメタルエッチングして除去した後に、図25に示すように、導通部材5である球状のAu53とSn52とを含むろう材を凹部363に配する。本例では、ろう材として、AuSnボールろう材を用いる。なお、ろう材の形状は球状体に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。例えば、ろう材が円柱状体であってもよい。
ろう材を凹部363に配した後に、ろう材の融点(278℃以上)で加熱を行ない導通部材5であるろう材とを溶融させて、導通部材5を構成する(図26参照)。すなわち、ビア36に導通部材5を充填させる。なお、この時、導通部材5は、Au53とSn52とが均一に混在した化合物となり、この第1封止部材3の一主面31側における導通部材5の端面51は、AuとSnが溶融拡散により主面31の面方向に引っ張られて凹形状となる。なお、ここでは、凹部363に導通部材5を配した(充填した)後に、導通部材5をウエハ6の他主面62(第1封止部材3の基材の他主面38)からレーザによって照射して導通部材5を加熱溶融させる。この工程を、本発明でいう第1の充填工程後に凹部363に導通部材5を充填する第2の充填工程といい、本例では、この第2の充填工程が充填工程に対応する。
ビア36の一部である凹部363に導通部材5を充填した後に、ウエハ6の他主面62側(第1封止部材3の他主面38側)からビア36を形成するウエハ6の他主面62側の位置をエッチングして、凹部363に充填した導通部材5をウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38側)から露出させる(図27参照)。この工程を、本発明でいう第1の形成工程後にウエハ6の他主面62(第1封止部材3の基材の他主面38)からエッチング法によりウエハ6(当該基材)をエッチングしてビア36の他主面側部分を形成してビア36を形成する第2の形成工程という。また、以上の第1の形成工程と第2の形成工程を含む製造工程を、本発明でいう第1封止部材3の基材の両主面31,38に形成される電極パターン(電極パッド33や外部電極端子34や電極パターン37など)を導通状態とするためのビア36を形成する形成工程という。
そして、ビア36を形成した後に、ビア36を含めたウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38)に、メッキ配線用のCr膜(図示省略)を下地とした金属膜であるAu膜54を蒸着形成する。
上記したように、第1の形成工程により形成した凹部363に充填工程により導通部材5であるろう材を配し、その後に導通部材5を加熱溶融させて導通部材5を凹部363に形成し(充填し)、凹部363に導通部材5を形成した後に第2の形成工程によりビア36の他主面側部分を形成してビア36に形成し、ビア36内の導通部材5をウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38)から露出させる。
そして、図28に示すようにAu膜54をウエハ6全面に形成した後に、ウエハ6全面にレジストを塗布し、レジスト層(図示省略)を形成し、レジスト層をAu膜54上に形成した後に、予め設定したパターン形成(電極パッド33と電極パターン37と第3接合材73との形成)を行うために露光および現像を行なう。そして、露光および現像を行うことで露出したAu膜54をメタルエッチングして、電極パッド33と電極パターン37と第3接合材73それぞれにおけるAu膜を形成する。その後、電極パッド33のSnメッキ層およびAuメッキ層と、第3接合材73のSnメッキ層732およびAuメッキ層733を形成して、図2に示すように、第1封止部材1の電極パッド33と外部電極端子34と電極パターン37と第3接合材73を形成する。
なお、本実施例の他の例にかかる第1封止部材3の製造方法では、図27に示すように、ビア36の一部である凹部363に導通部材5を充填した後に、ウエハ6の他主面62側(第1封止部材3の他主面38側)からビア36を形成するウエハ6の他主面62側の位置をエッチングして、凹部363に充填した導通部材5をウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38側)から露出させているが、これに限定されるものではなく、図29に示すように、ウエハ6の他主面62(第1封止部材3の他主面38)をエッチングしてビア36を形成し、凹部363に充填した導通部材5をウエハ6の他主面62(第1封止部材3の他主面38)から露出させてもよい。そして、この場合も、上記した本実施例の他の例と同様に、ビア36を形成した後に、ビア36を含めたウエハ6の両主面61,62(第1封止部材3の両主面31,38)に、メッキ配線用のCr膜(図示省略)を下地とした金属膜であるAu膜54を蒸着形成する(図30参照)。なお、この図30に示す例の場合、導通部材5の他端面51は、第1封止部材3の他主面38に対して面一に形成されている(平坦形状となっている)。
なお、本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、封止部材に水晶を用いた圧電振動デバイス封止部材の製造方法に好適である。
図1は、本実施例にかかる水晶振動子の内部空間を公開した概略側面図である。 図2は、本実施例にかかる水晶振動子の各構成を示した概略構成図である。 図3は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるウエハ洗浄を示す概略工程図である。 図4は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAu保護層形成を示す概略工程図である。 図5は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるレジスト塗布を示す概略工程図である。 図6は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程である露光および現像を示す概略工程図である。 図7は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるメタルエッチングを示す概略工程図である。 図8は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるレジスト剥離を示す概略工程図である。 図9は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程である凹部形成工程を示す概略工程図である。 図10は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるメタルエッチングを示す概略工程図である。 図11は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAu膜形成を示す概略工程図である。 図12は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるレジスト塗布を示す概略工程図である。 図13は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程である露光および現像を示す概略工程図である。 図14は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAuメッキおよびSnメッキの形成を示す概略工程図である。 図16は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるレジスト剥離を示す概略工程図である。 図16は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるレジスト塗布を示す概略工程図である。 図17は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程である露光および現像を示す概略工程図である。 図18は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるメタルエッチングを示す概略工程図である。 図19は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるレジスト剥離を示す概略工程図である。 図20は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAuメッキとSnメッキとの溶融を示す概略工程図である。 図21は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるビア形成工程を示す概略工程図である。 図22は、本実施例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAu膜形成を示す概略工程図である。 図23は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるビア形成工程を示す概略工程図である。 図24は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAu膜形成を示す概略工程図である。 図25は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるろう材の凹部への配置を示す概略工程図である。 図26は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるろう材の溶融を示す概略工程図である。 図27は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるビア形成工程を示す概略工程図である。 図28は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAu膜形成を示す概略工程図である。 図29は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるビア形成工程を示す概略工程図である。 図30は、本実施例の他の例にかかる第1封止部材の製造工程の一工程であるAu膜形成を示す概略工程図である。
符号の説明
1 水晶振動子(圧電振動デバイス)
12 内部空間
2 水晶振動片(圧電振動片)
23 励振電極
3 第1封止部材
31 第1封止部材の一主面
32 第1封止部材の接合面
33 電極パッド(電極パターンの一部)
34 外部電極端子(電極パターンの一部)
35 第1封止部材の基材内部
36 ビア(貫通孔)
361 ビアの内側面
362 ビアの両端部
37 電極パターン(電極パターンの一部)
38 第1封止部材の他主面
4 第2封止部材
5 導通部材
51 導通部材の両端面
52 Sn
53 Au
54 Au膜
6 水晶Z板のウエハ
61,62 水晶Z板のウエハの両主面
7 接合材
81 Au保護膜層
82 ポジレジスト層

Claims (2)

  1. 圧電振動を行う圧電振動片の励振電極を気密封止する圧電振動デバイスの封止部材の製造方法において、
    当該封止部材の基材の両主面に形成される電極パターンを導通状態とするための貫通孔を形成する形成工程と、
    前記貫通孔に導通部材を充填するための充填工程と、を有し、
    前記形成工程は、前記基材の一主面からエッチング法により基材をエッチングして貫通孔の一主面側部分にあたる凹部を形成する第1の形成工程と、第1の形成工程後に前記基材の他主面からエッチング法により基材をエッチングして貫通孔の他主面側部分を形成して貫通孔を形成する第2の形成工程とからなり、
    前記第1の形成工程により形成した前記凹部に前記充填工程により前記導通部材を充填し、その後、前記導通部材を加熱溶融させて前記導通部材を前記凹部に形成し、前記凹部に前記導通部材を形成した後に前記第2の形成工程により前記貫通孔の前記他主面側部分を形成して前記貫通孔を形成し、前記貫通孔内の前記導通部材を前記基材の両主面から露出させ、
    前記充填工程では、前記導通部材の加熱溶融により前記導通部材を前記貫通孔内部方向に引っ張り、前記導通部材の少なくとも一つの端面を当該封止部材の主面に対して凹形状とすることを特徴とする圧電振動デバイスの封止部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の圧電振動デバイスの封止部材の製造方法において、
    前記充填工程は、前記第1の形成工程により形成した前記凹部に金属膜を形成する第1の充填工程と、前記第1の充填工程後に前記凹部に導通部材を充填する第2の充填工程と、からなることを特徴とする圧電振動デバイスの封止部材の製造方法。
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