JP2012029166A - パッケージ、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】互いに接合された複数の基板の間に形成されたキャビティ内に、圧電振動片を封入可能な圧電振動子であって、ベース基板2を厚さ方向に貫通する貫通孔24,25内に配置され、キャビティの内側と外側とを導通させる貫通電極13,14を有し、貫通電極13,14の露出面13a,14aをベース基板2の両面2a,2bよりも内側に窪んだ位置に配置することを特徴とする。
【選択図】図5
Description
しかしながら、この方法では、焼成により銀ペースト中の樹脂等の有機物が除去されて体積が減少するので、貫通電極の表面に凹部が生じたり、貫通電極に穴が開いたりすることがあった。そして、この貫通電極の凹部や穴がキャビティ内の気密性の低下や、圧電振動片と外部電極との導電性の悪化の原因となることがあった。
この場合、ガラス面に広がった金属を除去するために、研磨後の後処理としてエッチング(例えば、ウェットエッチング)を行う必要があり、製造工数の増加に繋がるという問題がある。また、エッチング時に、線材におけるガラス材料に植設された部分がオーバーエッチングされる虞もある。
本発明に係るパッケージは、互いに接合された複数の基板の間に形成されたキャビティ内に、電子部品を封入可能なパッケージであって、前記複数の基板のうち、貫通電極形成基板を厚さ方向に貫通する貫通孔内に配置され、前記キャビティの内側と前記複数の基板の外側とを導通させる貫通電極を有し、前記貫通電極は、両端が前記貫通電極形成基板の表裏面側に露出するとともに、前記貫通電極における前記貫通電極形成基板からの露出部分のうち、少なくとも一端側の前記露出部分が、前記貫通電極形成基板の表裏面よりも内側に配置されていることを特徴としている。
この構成によれば、貫通電極と同径の線材を切断するだけの簡単な加工により貫通電極を作製できるので、低コスト化を図ることができる。
この構成によれば、貫通孔内に貫通電極を配置する際に、貫通電極の向きを意識することがなく配置できるので、製造効率をより向上できる。また、貫通電極は、貫通孔内において周面が覆われるように配置されるので、接合強度をより向上させ、貫通孔からの脱落を防止できる。
この構成によれば、貫通電極の外周部分を貫通電極形成基板内に埋設することで、貫通電極の接合強度を向上できる。
この構成によれば、多面体形状の頂部を基準にして貫通孔内に配置することで、貫通電極の位置決めが容易になる。
この構成によれば、貫通孔に開口縁側に向けて拡径されたテーパ部を形成することで、貫通電極を覆うように形成される電極膜の段切れを抑制できるとともに、例えばドライめっき法により電極膜を簡単に成膜できる。
この構成によれば、貫通電極形成基板の両面において、貫通孔の開口面積の増大を抑制できるので、貫通孔が開口するキャビティの小型化を図り、小型のパッケージを提供できる。
この構成によれば、貫通孔の開口縁において、貫通電極を覆うように形成される電極膜の段切れを確実に抑制できる。
この構成によれば、第1治具及び第2治具の凸部間で貫通電極を挟んだ状態で、貫通電極形成基板を貫通電極に溶着することで、貫通電極の露出部分は貫通電極形成基板の表裏面から内側に窪んだ状態で配置される。そのため、後に貫通電極形成基板の表裏面を研磨することがあっても、貫通電極の露出面は研磨されないため、研磨後の貫通電極形成基板が金属汚染されるのを抑制できる。これにより、研磨後における金属汚染解消のためのエッチング工程を削減できるので、製造工数を削減して、製造効率の向上を図ることができる。また、貫通孔内に配置された貫通電極がオーバーエッチングされることもないので、貫通電極を所望の形状に形成して、貫通電極を覆うように形成される電極膜との導通性を確保できる。
また、貫通電極形成基板と貫通電極の露出面との境界部分に、フィレットを形成できるので、貫通電極の接合強度を向上して、貫通電極の貫通孔からの脱落を防止できる。
この構成によれば、上記本発明のパッケージを備えているので、圧電振動片と貫通電極との導電性を確保することができる。また、貫通電極形成基板を貫通電極に溶着させているので、キャビティ内の気密性を確保することができる。その結果、信頼性の高い圧電振動子を提供することができる。
この構成によれば、圧電振動片と貫通電極との導通性が安定して確保されている圧電振動子を用いているため、信頼性の高い発振器を提供することができる。
また、本発明に係る圧電振動子によれば、上記本発明のパッケージを備えているので、信頼性の高い圧電振動子を提供することができる。
本発明に係る発振器においては、上記本発明の圧電振動子を用いているため、信頼性の高い発振器を提供することができる。
(第1実施形態)
(圧電振動子)
次に、本発明の第1実施形態に係る圧電振動子を、図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る圧電振動子の外観斜視図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。図3は、圧電振動子のリッド基板を取り外した状態の平面図である。図4は、圧電振動子の分解斜視図である。
図1〜図4に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、ベース基板(貫通電極形成基板)2及びリッド基板3が接合膜23を介して陽極接合されたパッケージ26と、パッケージ26のキャビティCに収納された圧電振動片4と、を備えた表面実装型の圧電振動子1である。
この圧電振動片4は、平面視略矩形で厚さが均一の板状に加工された水晶板17と、水晶板17の両面に対向する位置で配置された一対の励振電極5,6と、励振電極5,6に電気的に接続された引き出し電極19,20と、引き出し電極19,20に電気的に接続されたマウント電極7,8と、を有している。マウント電極7は、水晶板17の側面電極15に電気的に接続され、励振電極6が形成された側の面に形成されたマウント電極7に電気的に接続されている。
図1〜5に示すように、ベース基板2は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスで形成された基板であり、リッド基板3に対して重ね合わせ可能な大きさで略板状に形成されている。
また、ベース基板2には、ベース基板2を貫通する一対の貫通孔24,25が形成されている。貫通孔24,25の一端は、キャビティC内を臨むように形成されている。具体的に、貫通孔24,25は、ベース基板2の対角上に位置するように形成され、ベース基板2の厚さ方向に沿って貫通する開口部が円形の貫通孔である。また、貫通孔24,25は、ベース基板2の厚さ方向中央部において、厚さ方向に沿って内径が一様に形成された等径部24a,25aと、等径部24a,25aの両端からベース基板2の両面2a,2bに向けて内径が漸次拡大するとともに、両面2a,2bでそれぞれ開口するテーパ部24b,25bとで形成されている。
次に、上述した圧電振動子の製造方法について説明する。図6は、本実施形態に係る圧電振動子の製造方法のフローチャートである。図7は、ウエハ接合体の分解斜視図である。以下には、図7に示すように、複数のベース基板2が連なるベース基板用ウエハ40と、複数のリッド基板3が連なるリッド基板用ウエハ50との間に複数の圧電振動片4を封入してウエハ接合体70を形成し、ウエハ接合体70を切断することにより複数の圧電振動子1を同時に製造する方法について説明する。なお、図7に示す破線Mは、切断工程で切断する切断線を図示したものである。
図6に示すように、本実施形態に係る圧電振動子の製造方法は、圧電振動片作製工程(S10)と、リッド基板用ウエハ作製工程(S20)と、ベース基板用ウエハ作製工程(S30)と、を主に有している。そのうち、圧電振動片作製工程(S10)、リッド基板用ウエハ作製工程(S20)及びベース基板用ウエハ作製工程(S30)は、並行して実施することが可能である。
次に、図7に示すように、後にリッド基板3となるリッド基板用ウエハ50を、陽極接合を行う直前の状態まで作製するリッド基板用ウエハ作製工程を行う(S20)。まず、ソーダ石灰ガラスからなるリッド基板用ウエハ50を所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のリッド基板用ウエハ50を形成する(S21)。次いで、リッド基板用ウエハ50の接合面に、エッチングや型押し等の方法により行列方向にキャビティ用の凹部16を複数形成する凹部形成工程を行う(S22)。凹部16を形成したら、後述する接合工程(S60)に備えて凹部16が形成された表面を研磨する。この時点で、リッド基板用ウエハ作製工程(S20)が終了する。
図8は、ベース基板用ウエハの断面図であり、ベース基板用ウエハ作製工程を説明するための工程図である。
次に、リッド基板用ウエハ作製工程(S20)と同時、または前後のタイミングで、後にベース基板2となるベース基板用ウエハ40を製作するベース基板用ウエハ作製工程を行う(S30)。
ベース基板用ウエハ作製工程(S30)では、ベース基板用ウエハ40に貫通電極13,14を形成する貫通電極形成工程(S30A)を行う。貫通電極形成工程(S30A)では、成形型60に貫通電極13,14となる金属芯材(以下、貫通電極13,14という)をセットした状態で、成形型60内に溶融したガラス材料(以下、溶融ガラス61という)を流し込むことで、貫通電極13,14が溶着されたベース基板用ウエハ40を形成する。
成形型60は、熱膨張係数がガラス材料と同等の材料で、ガラス材料との離型性が良好な材料として、例えばカーボン等により構成されたものであり、間隔を空けて対向配置される第1治具51及び第2治具52と、第1治具51及び第2治具52の側方を取り囲む側壁(不図示)とを備えている。
そして、貫通電極13,14を挟持した状態で、成形型60を加熱炉内に搬送し、成形型60を約1000℃程度に予備加熱する。
その後、ベース基板用ウエハ40の第2面40b側に、一対の貫通電極13,14にそれぞれ電気的に接続する一対の外部電極21,22を形成する(S70)。なお、外部電極21,22は、スパッタリング法や蒸着法等のドライめっき法で成膜できる。そして、ウエハ接合体70を切断線Mに沿って個片化する切断工程(S80)を行い、内部の電気特性検査(S90)を行うことで圧電振動片4を収容した圧電振動子1が形成される。
この構成によれば、ベース基板用ウエハ40の研磨工程(S34)において、貫通電極13,14が研磨されないので、研磨工程(S34)によりベース基板用ウエハ40の両面40a,40b上が金属汚染されることがない。これにより、研磨工程(S34)後における金属汚染解消のためのエッチング工程を削減できるので、製造工数を削減して、製造効率の向上を図ることができる。また、貫通孔24,25(等径部24a,25a)内に配置された貫通電極13,14がオーバーエッチングされることもないので、貫通電極13,14を所望の形状に形成して、貫通電極13,14と電極膜(外部電極21,22や引き回し電極9,10)との導通性を確保できる。また、ベース基板用ウエハ40を貫通電極13,14に溶着させているので、キャビティC内の気密性を確保することができる。その結果、信頼性の高い圧電振動子1を提供することができる。
さらに、貫通電極13,14に円柱形状の金属芯材を用いることで、貫通電極13,14と同径の線材を切断するだけの簡単な加工により貫通電極13,14を作製できるので、低コスト化を図ることができる。
また、貫通孔24,25にテーパ部24b,25bを形成することで、テーパ部24b,25bの内面において、段切れを抑制した上で、ドライめっき法を用いて簡単に外部電極21,22や引き回し電極9,10を成膜できる。
なお、上述した実施形態では、貫通電極13,14を円柱形状(または角柱形状)に形成したが、これに限らず、例えば以下に示すような形状を採用することが可能である。図9〜図12は、貫通電極の他の構成を説明するためのベース基板(ベース基板用ウエハ)の断面図である。
例えば、図9に示すように、貫通電極13,14を球状に形成することが可能である。この構成によれば、上述した成形型セット工程(S31)で成形型60に貫通電極13,14をセットする際に、上述した円柱形状の貫通電極13,14を用いる場合と異なり、貫通電極13,14の向きを意識することなく成形型60にセットできるので、製造効率をより向上できる。また、貫通電極13,14は、ベース基板2の貫通孔24,25内で、周面が覆われた状態で保持されるので、接合強度をより向上させ、ベース基板2からの脱落を防止できる。
このように、貫通電極13,14は、ベース基板2からの露出面13a,14aがベース基板2の少なくとも一方の面よりも内側に窪んでいれば、適宜設計変更が可能である。なお、これら貫通電極13,14は、導電性の金属材料をプレス成形したり、研磨したりする等、種々の方法で作製できる。
また、上述した実施形態では、等径部24a,25a及びテーパ部24b,25bからなる貫通孔24,25を形成する場合について説明したが、これに限らず、例えば以下に示すような形状を採用することが可能である。
例えば、図13に示すように、等径部24a,25aと、等径部24a,25aの両端からベース基板2の両面2a,2bに向けて内径が曲率をもって拡大するとともに、両面2a,2bでそれぞれ開口する凹部24c,25cと、を有する貫通孔24,25を形成しても構わない。
この構成によれば、凹部24c,25cが湾曲面に形成されるため、第1実施形態と同様に、外部電極21,22や引き回し電極9,10の段切れを抑制できるとともに、ドライめっき法を用いてテーパ部24b,25bの内面に外部電極21,22や引き回し電極9,10を簡単に成膜できる。
この構成によれば、ベース基板2の両面2a,2bにおいて、貫通孔24,25の開口面積の増大を抑制できる。これにより、貫通孔24,25の一端側が臨むキャビティCの小型化を図ることができるので、小型の圧電振動子1を提供できる。
さらに、図17に示すように、各貫通孔24,25の開口縁を、曲面形状に面取り加工して面取り部24d,25dを形成することも可能である。これにより、貫通電極13,14を覆うように形成される引き回し電極9,10や外部電極21,22の段切れを確実に抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態として、ベース基板用ウエハ40(ベース基板2)の他の製造方法について説明する。なお以下の説明では、図18に基づいて、上述した図14に示す貫通電極13,14を有するベース基板用ウエハ40の製造方法について説明する。また、以下の説明では、図6を適宜援用するとともに、上述した実施形態と同様の方法については、説明を省略する。
図18(a)に示すように、まず上述した実施形態と同様に、成形型60に貫通電極13,14をセットする。成形型60は、上述した実施形態と略同一の構成からなり、第1治具51及び第2治具52の底壁部53,55にそれぞれ半球状の凸部54,56が形成されている。そして、上述した成形型セット工程(S31)と同様に、第1治具51及び第2治具52における各凸部54,56の先端部間で貫通電極13,14を軸方向で挟持するとともに、第1治具51及び第2治具52の厚さ方向に沿って圧力を付与する。
以上により、上述した図14に示す貫通電極13,14を有するベース基板用ウエハ40(ベース基板2)を作製できる。
次に、本発明の第3実施形態として、図19に基づいて、上述した図12に示す貫通電極13,14を有するベース基板用ウエハ40の製造方法について説明する。
図19(a)に示すように、まずベース基板用ウエハ40に段付形状の貫通孔224を形成する。具体的には、プレス加工等によりベース基板用ウエハ40の第1面40aから段付形状の凹部を形成した後、少なくともベース基板用ウエハ40の第2面40b側を研磨することで、凹部を貫通させる。これにより、ベース基板用ウエハ40の第1面40a側に開口する大径部224aと、段差部224bを介して形成された大径部224aよりも小径の小径部224cと、を有する貫通孔224を形成する。なお、大径部224aの深さは、小径部224cの深さよりも深く形成する。
そして、ベース基板用ウエハ40を第1実施形態と略同一の構成からなる成形型60内にセットする(S31)。具体的に、第1治具51は、底壁部53がベース基板用ウエハ40の第2面bに接するとともに、凸部54の先端面54aがベース基板用ウエハ40の小径部224c内で貫通電極13,14の一方の面に接するようにセットする。一方、第2治具52は、底壁部55がベース基板用ウエハ40の第1面40aに接するとともに、凸部56がベース基板用ウエハ40の大径部224a内に配置されるようにセットする。これにより、第2治具51の凸部56と貫通電極13,14との間に僅かに隙間を空けた状態で、第1治具51及び第2治具52によりベース基板用ウエハ40が厚さ方向で挟持される。なお、第2治具52は、底壁部55がベース基板用ウエハ40の第1面40aに接するとともに、凸部56が貫通電極13,14に接するようにセットしても構わない。
その後、ベース基板用ウエハ40の両面40a,40bを研磨することで、図12に示すように、貫通電極13,14の露出面13a,14aがベース基板用ウエハ40の両面40a,40bよりも内側に配置されたベース基板用ウエハ40を作製できる。
また、大径部224a内に貫通電極13,14を配置するとともに、成形型60の凸部54,56で挟持した状態で、ベース基板用ウエハ40及び貫通電極13,14を成形型60内にセットできる。これにより、成形型60にベース基板用ウエハ40及び貫通電極13,14を簡単にセットできるとともに、成形型60内での貫通電極13,14の位置決めが容易になるため、製造効率を向上できる。
さらに、ベース基板用ウエハ40の軟化時において、貫通電極13,14がベース基板用ウエハ40とともに流動してしまうのを抑制できるので、貫通電極13,14の位置精度も向上できる。その結果、貫通電極13,14と電極膜(外部電極21,22や引き回し電極9,10)との導通性を確保できる。
次に、本発明の第4実施形態として、図21,図22に基づいて、上述した図14に示す貫通電極13,14を有するベース基板2の製造方法について説明する。
図21(a)に示すように、まず成形型160に平板状のベース基板用ウエハ40及び貫通電極13,14となる金属芯材をセットする。成形型160は、例えばカーボン等からなる平板状の第1治具161及び第2治具162を有している。そして、ベース基板用ウエハ40は、第2面40bが第1治具161に接するように第1治具161にセットし、貫通電極13,14は、軸方向が第2治具162の厚さ方向に一致するように第2治具161にセットする。この際、貫通電極13,14は、ベース基板用ウエハ40における貫通電極13,14の形成位置に合わせて第2治具162にセットする。その後、第1治具161と第2治具162とを対向させた状態で、加熱炉で加熱する。
そして、ベース基板用ウエハ40を徐々に温度を下げながら冷却した後、ベース基板用ウエハ40を成形型160から取り出す。
続いて、図22(a)に示すように、ベース基板用ウエハ40の第1面40aから貫通電極13,14を軸方向に沿って切削する。具体的に、貫通電極13,14と同径のドリル80を用い、貫通電極13,14の先端面がベース基板用ウエハ40の第1面40aよりも内側に配置されるまで切削する。
一方、図22(b)に示すように、ドリル80を用い、ベース基板用ウエハ40の第2面40bから貫通電極13,14を軸方向に沿って切削する。そして、貫通電極13,14の先端面がベース基板用ウエハ40の第2面40bよりも内側に配置されるまで切削する。
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図23を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図23に示すように、圧電振動子1を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上記集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1が実装されている。これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
例えば、上述した実施形態では、貫通電極13,14の露出面13a,14aがベース基板用ウエハ40の両面40a,40bよりも内側に配置される構成について説明したが、これに限らず、何れか一方の面よりも内側に配置されていれば構わない。
また、上述した実施形態では、パッケージの内部に圧電振動片を封入して圧電振動子を製造したが、パッケージの内部に圧電振動片以外の電子部品を封入して、圧電振動子以外のデバイスを製造することも可能である。
また、上述した実施形態では、本発明のパッケージの製造方法を圧電振動子に適用下場合について説明したが、これに限らず、ICやLSI、センサ類に適用しても構わない。
また、上述した実施形態では、ソーダ石灰ガラスからなる基板用ウエハ40,50に対して加熱成形する場合について説明したが、これに限らず、ホウケイ酸ガラス(軟化点温度は820℃程度)を加熱成形しても構わない。
Claims (11)
- 互いに接合された複数の基板の間に形成されたキャビティ内に、電子部品を封入可能なパッケージであって、
前記複数の基板のうち、貫通電極形成基板を厚さ方向に貫通する貫通孔内に配置され、前記キャビティの内側と前記複数の基板の外側とを導通させる貫通電極を有し、
前記貫通電極は、両端が前記貫通電極形成基板の表裏面側に露出するとともに、前記貫通電極における前記貫通電極形成基板からの露出部分のうち、少なくとも一端側の前記露出部分が、前記貫通電極形成基板の表裏面よりも内側に配置されていることを特徴とするパッケージ。 - 前記貫通電極は、柱状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
- 前記貫通電極は、球状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
- 前記貫通電極は、板状に形成され、前記貫通電極の厚さ方向を前記貫通電極形成基板の厚さ方向に一致させた状態で前記貫通孔内に配置されるとともに、前記貫通電極の外周部分が前記貫通電極形成基板内に埋設されていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
- 前記貫通電極は、多面体形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
- 前記貫通孔は、前記貫通電極が配置された貫通電極保持部と、前記貫通電極保持部から前記貫通孔の開口縁に向かうにつれ拡径するテーパ部とを有していることを特徴とする請求項1ないし請求項5何れか1項に記載のパッケージ。
- 前記貫通孔は、前記貫通電極形成基板の厚さ方向に沿って内径が一様に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のパッケージ。
- 前記貫通孔の開口縁は、曲面形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載のパッケージ。
- 互いに接合された複数の基板の間に形成されたキャビティ内に、電子部品を封入可能なパッケージの製造方法であって、
前記複数の基板のうち、貫通電極形成基板を厚さ方向に貫通し、前記キャビティの内側と前記複数の基板の外側とを導通させる貫通電極を形成する貫通電極形成工程を有し、
前記貫通電極形成工程では、第1治具及び第2治具のそれぞれの凸部間に前記貫通電極を挟み込んだ状態で、前記貫通電極形成基板を前記貫通電極に溶着させることを特徴とするパッケージの製造方法。 - 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載のパッケージの前記キャビティ内に、圧電振動片が気密封止されてなることを特徴とする圧電振動子。
- 請求項10記載の前記圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
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