JP5367676B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関する。
従来の電子写真装置等の画像形成装置は、画像形成部で感光体ドラム上に画像データに応じたトナー画像を形成し、このトナー画像を転写部で搬送される記録媒体上に転写し、さらに転写したトナー画像を定着部で搬送される記録媒体上に定着するようにしている。通常、この転写部と定着部において、記録媒体の搬送速度を完全に一致させることは難しく、長尺紙を印刷する場合、転写部と定着部との間に記録媒体の弛みや引張りが発生し易い。その結果、記録媒体の弛みによるこすれや引張り等による印字画質の劣化が発生することもある。このような不都合を取り除くため、上記記録媒体の弛み量を検出するための弛み検知センサを設け、定着部の記録媒体搬送速度を制御するようにしている。
また、転写部における記録媒体の搬送速度と定着部における記録媒体の搬送速度との速度差によって発生する記録媒体に加わる張力を検出する媒体張力検出手段を設け、その媒体張力検出手段が検出する張力に基づいて上記速度差を加減するようにしているものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−233437号公報(段落「0028」〜段落「0034」、図2、図3)
しかしながら、上述した従来の技術において、センサは、記録媒体の弛み量が所定量を超えたことを検知したときはオン信号を出力し、一方所定量を超えていないときはオフ信号を出力するようにしているため、その出力信号がオンからオフまたはオフからオンに変化するまでの時間や、出力信号のチャタリングやノイズを除去するための安定時間を確保する必要があり、その時間内に記録媒体の弛み量が大きくなることにより、または記録媒体が引っ張られることにより、印字画質の劣化が発生するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、記録媒体の弛みや引張りによる印字画質の劣化の発生を抑制することを目的とする。
そのため、本発明は、記録媒体に画像形成を行う画像形成手段と、前記画像形成手段によりトナー像が転写された前記記録媒体を搬送する媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された前記記録媒体上のトナー像を定着して搬送する定着手段と、前記媒体搬送手段と前記定着手段との間で前記記録媒体の弛みの有無を検出する弛み検出手段と、前記弛み検出手段による検出結果に基づいて前記媒体搬送手段および/または前記定着手段による媒体搬送速度を変化させて前記媒体搬送手段の媒体搬送速度と前記定着手段の媒体搬送速度との間に速度差を生成する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出してから前記媒体搬送速度差が閾値を超えるまで、前記媒体搬送速度の変速前の速度と変速後の速度との差が第1の値となるように前記媒体搬送速度を変化させ、前記媒体搬送速度差が閾値を超えてから再度前記弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出するまで、前記媒体搬送速度の変速前の速度と変速後の速度との差が、前記第1の値より小さい第2の値となるように前記媒体搬送速度を変化させることを特徴とする。
このようにした本発明は、記録媒体の弛みや引張りによる印字画質の劣化の発生を抑制することができるという効果が得られる。
第1の実施例における画像形成装置の機能構成を示すブロック図 第1の実施例における画像形成装置の構成を示す概略断面説明図 第1の実施例における画像形成ユニットの構成を示す概略断面説明図 第1の実施例における弛み制御処理を示すフローチャート 第1の実施例における初期弛み制御パラメータの設定処理を示すフローチャート 第1の実施例における弛み有り制御パラメータの設定処理を示すフローチャート 第1の実施例における弛み無し制御パラメータの設定処理を示すフローチャート 第1の実施例における記録媒体の弛み状態の説明図 第1の実施例における弛み制御パラメータテーブルの説明図 第1の実施例における定着ローラの補正速度の変化を示すグラフ 第2の実施例における画像形成装置の機能構成を示すブロック図 第2の実施例における弛み制御処理を示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明による画像形成装置の実施例を説明する。
図2は第1の実施例における画像形成装置の構成を示す概略断面説明図である。
図2において、1は画像形成装置としてのプリンタであり、例えば電子写真方式のプリンタである。
プリンタ1は、記録媒体としての印刷媒体3を収容した用紙カセット2と、用紙カセット2に収容された印刷媒体3を給紙するための給紙ローラ5と、給紙する際に重なった印刷媒体3を分離するためのリタードローラ4と、給紙された印刷媒体3を搬送するためのレジストローラ7と、加圧して搬送力を生み出す連れ周りのプレッシャローラ6と、印刷媒体3にトナー画像を形成するための画像形成ユニット16〜19と、画像形成ユニット16〜19に静電潜像を形成する露光装置20〜23と、画像形成ユニット16〜19に転写電圧を与える転写部としての転写ローラ9〜12と、印刷媒体3をプリンタ1の下流側に搬送するベルトユニット14と、印刷媒体3を搬送する搬送ベルト15と、搬送ベルト15を駆動する駆動ローラ13と、搬送ベルト15が弛まないように張力を与えるベルトアイドルローラ8と、熱定着を行う定着部としての定着ユニット24と、印刷媒体3上のトナー画像を熱定着させる定着ローラ25と、定着ローラ25を加熱するハロゲンランプ27と、印刷媒体3に圧力を加える加圧ローラ26と、定着ローラ25の中央部の表面温度を検知するアッパーサーミスタ28と、定着ユニット24の筐体の温度を検知するフレームサーミスタ29と、加圧ローラ26の中央部の表面温度を検知するロアーサーミスタ30と、定着ユニット24によって加熱溶着された印刷媒体3を搬送する排出ローラ31〜34と、印刷媒体3が排出されるフェイスダウンスタッカ35と、媒体搬送手段としての搬送ベルト15と定着手段としての定着ローラ25を含む定着ユニット24との間に配置され、印刷媒体3の弛み有無状態を検知する弛み検知センサ38と、印刷媒体3の先端および後端を検知する排出センサ39とにより構成されている。
なお、弛み検知センサ38は、印刷媒体3との接触の有無に基づいて印刷媒体3の弛みの有無を検出し、印刷媒体3の弛み有り状態を検知するとオン信号を出力し、弛み無し状態を検知するとオフ信号を出力するものとする。また、排出センサ39は、印刷媒体3を検知するとオン信号を出力し、印刷媒体3を検知していないときはオフ信号を出力するものとする。
ここで、画像形成ユニットの構成を図3の第1の実施例における画像形成ユニットの構成を示す概略断面説明図に基づいて説明する。
図3において、画像形成ユニット16は、電子写真感光体としての感光ドラム36と、感光ドラム36に画像情報を露光することで静電潜像を形成する露光装置20と、感光ドラム36にトナーを供給する現像ローラ37とから構成されている。なお、図2における画像形成ユニット17〜19の構成は、上述した画像形成ユニット16の構成と同様であるのでその説明を省略する。
図2の説明に戻り、プリンタ1の構成を説明する。
プリンタ1は、用紙カセット2から印刷媒体3を給紙する。印刷媒体3を給紙するための給紙ローラ5は、重なった印刷媒体3を分離するためのリタードローラ4とにより印刷媒体3を搬送する。給紙搬送された印刷媒体3は、レジストローラ7を加圧し、搬送力を生み出す連れ回りのプレッシャローラ6によってベルトユニット14に搬送される。
画像形成ユニット16〜19は、ブラック色、イエロー色、マゼンタ色、シアン色の4色の画像を形成する画像形成ユニットとして構成され、それぞれの画像形成ユニット16〜19は、露光装置20〜23により静電潜像が形成される。
ベルトユニット14は、レジストローラ7およびプレッシャローラ6により搬送されてきた印刷媒体3をプリンタ1の下流側に搬送し、かつ画像形成ユニット16〜19により形成されたトナー画像を転写ローラ9〜12によって印刷媒体上に転写させる。
搬送ベルト15は、弛まないようにベルトアイドルローラ8によって張力が与えられ、駆動ローラ13との摩擦力によって駆動され、印刷媒体3は、搬送方向に直交する方向における中央が搬送ベルト15の幅方向における中央と重なる位置で図中矢印Aが示す定着ユニット24の方向へ搬送される。
定着ユニット24は、ハロゲンランプ27によって加熱された定着ローラ25および加圧ローラ26との間を、未定着のトナー画像が形成され、搬送ベルト15により搬送された印刷媒体3が通過することにより、印刷媒体3上のトナーを印刷媒体3に加熱溶着する。
定着ユニット24で加熱溶着された印刷媒体3は、中間媒体搬送用の排出ローラ32と連れ回る排出ローラ31、排出ローラ33と連れ回る排出ローラ34によってフェイスダウンスタッカ35上に排出される。
図1は第1の実施例における画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
図1において、プリンタ1は、印刷データを印刷ジョブとして送信するパーソナルコンピュータ等の上位装置201と通信可能に接続されている。
そのプリンタ1は、装置全体の制御を行う主制御部101と、上位装置201から印刷データを受信するデータ受信部102と、受信した印刷データを格納するデータ記憶部103と、各ローラ(図2に示すプレッシャローラ6、レジストローラ7、ベルトアイドルローラ8、駆動ローラ13、排出ローラ31〜34)や図2に示す搬送ベルト15で構成される搬送機構105の制御を行う搬送制御部104と、図2に示す画像形成ユニット16〜19、露光装置20〜23、転写ローラ9〜12で構成される画像形成機構107の制御を行う画像形成制御部106と、サーミスタ28の検出値からハロゲンランプ27のオン/オフ制御を行う定着制御部108と、定着ローラ25および加圧ローラ26の駆動、速度制御を行う定着駆動制御部109と、弛みセンサ38からの出力信号をオン/オフ信号として出力する弛み検出手段としての弛み検出部112と、弛み検出部112からのオン/オフ信号により印刷媒体の弛みの有無検出を行うとともにその検出結果に基づいて定着駆動制御部109に定着ローラ25の速度を指示する弛み制御手段としての弛み制御部110と、印刷媒体の弛み状態に応じた定着ローラ25の速度補正値が弛み制御パラメータテーブルとして格納されている制御パラメータ格納部111とから構成されている。
記録媒体に画像形成を行う画像形成手段としての画像形成機構107および画像形成制御部106は、媒体搬送手段としての搬送機構105(図2に示すプレッシャローラ6、レジストローラ7、ベルトアイドルローラ8、駆動ローラ13)および搬送制御部104で搬送された記録媒体上にトナー画像を転写する。
媒体搬送手段としての搬送機構105および搬送制御部104は、トナー画像が転写された記録媒体を定着手段としての定着制御部108および定着駆動制御部109へ搬送し、定着手段としての定着制御部108および定着駆動制御部109は、記録媒体上のトナー画像を加熱溶着して定着するとともに排出ローラ31〜34へ搬送する。
弛み検出手段としての弛み検出部112は、媒体搬送手段としての搬送機構105(図2に示す駆動ローラ13および搬送ベルト15)と、定着手段としての定着ローラ25および加圧ローラ26との間で記録媒体に生じる弛みの有無を検出する。
制御手段としての弛み制御部110は、弛み検出部112による検出結果に基づいて定着手段の定着ローラ25による媒体搬送速度を変化させて媒体搬送手段としての搬送機構105(図2に示す駆動ローラ13および搬送ベルト15)の媒体搬送速度と、定着手段としての定着ローラ25および加圧ローラ26の媒体搬送速度との間に速度差を生成し、記録媒体に生じる弛みを変化させる。
ここで、制御パラメータ格納部111に格納される弛み制御パラメータテーブルの例を図9の第1の実施例における弛み制御パラメータテーブルの説明図に基づいて説明する。
図9において、弛み制御パラメータテーブルは、初期値としての初期弛み制御パラメータ、印刷媒体に弛み有りが検出されたときに使用する弛み有り制御パラメータ、および印刷媒体に弛み無しが検出されたときに使用する弛み無し制御パラメータで構成されている。
初期弛み制御パラメータは、初速度、弛み有り基準速度、弛み有り上限速度、弛み無し基準速度、および弛み無し上限速度で構成され、それぞれは搬送ベルト15の媒体搬送速度と同速度である定着ローラ25の媒体搬送基準速度に対する補正値を符号付の百分率で格納したものである。
弛み有り制御パラメータは、弛み有り検出回数(1回×20m秒)、1回の弛み有り検出で加速する速度、弛み無し検出回数(1回×20m秒)、および1回の弛み無し検出で減速する速度で構成され、弛み有り検出回数は、印刷媒体の弛み有り状態を検出するための条件として20m秒周期で弛みセンサ38のオン信号を連続して検出する回数であり、1回の弛み有り検出で加速する速度は、印刷媒体の弛み有り状態を検出したときに定着ローラ25の速度を加速する定着ローラ25の媒体搬送基準速度に対する正の百分率で表した補正値であり、弛み無し検出回数は、印刷媒体の弛み無し状態を検出するための条件として20m秒周期で弛みセンサ38のオフ信号を連続して検出する回数であり、1回の弛み無し検出で減速する速度は、印刷媒体の弛み無し状態を検出したときに定着ローラ25の速度を減速する定着ローラ25の媒体搬送基準速度に対する負の百分率である。
また、弛み有り制御パラメータは、補正された定着ローラ25の速度が、初期弛み制御パラメータの弛み有り基準速度より小さい場合に使用される補正値A1および補正された定着ローラ25の速度が、初期弛み制御パラメータの弛み有り基準速度以上の場合に使用される補正値A2として構成されている。
弛み無し制御パラメータは、弛み無し検出回数(1回×20m秒)、1回の弛み無し検出で減速する速度、弛み有り検出回数(1回×20m秒)、および1回の弛み有り検出で加速する速度で構成され、弛み無し検出回数は、印刷媒体の弛み無し状態を検出するための条件として20m秒周期で弛みセンサ38のオフ信号を連続して検出する回数であり、1回の弛み無し検出で減速する速度は、印刷媒体の弛み無し状態を検出したときに定着ローラ25の速度を減速する定着ローラ25の媒体搬送基準速度に対する負の百分率で表した補正値であり、弛み有り検出回数は、印刷媒体の弛み有り状態を検出するための条件として20m秒周期で弛みセンサ38のオン信号を連続して検出する回数であり、1回の弛み有り検出で加速する速度は、印刷媒体の弛み有り状態を検出したときに定着ローラ25の速度を加速する定着ローラ25の媒体搬送基準速度に対する正の百分率である。
また、弛み無し制御パラメータは、補正された定着ローラ25の速度が、初期弛み制御パラメータの弛み有り基準速度より大きい場合に使用される補正値B1および補正された定着ローラ25の速度が、初期弛み制御パラメータの弛み有り基準速度以下の場合に使用される補正値B2として構成されている。
このように構成されたプリンタ1は、CPU(Central Processing Unit)等の中央処理装置およびメモリ等の記憶手段を備え、その記憶手段に記憶された制御プログラム(ソフトウェア)に基づいて中央処理装置により装置全体の動作が制御される。
上述した構成の作用について説明する。
図4は第1の実施例における弛み制御処理を示すフローチャート、図5は第1の実施例における初期弛み制御パラメータの設定処理を示すフローチャート、図6は第1の実施例における弛み有り制御パラメータの設定処理を示すフローチャート、図7は第1の実施例における弛み無し制御パラメータの設定処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって図1を参照しながら説明する。
上位装置201から印刷データを受信するとデータ受信部102は、データ記憶部103に印刷データを格納し、印刷データを受信したことを主制御部101へ通知する。その通知を受けた主制御部101は、搬送制御部104、画像形成制御部106、定着制御部108および定着駆動制御部109に印刷開始を指示する。
S401:定着駆動制御部109は、弛み制御部110に印刷開始の指示を通知する。印刷開始の指示が通知された弛み制御部110は、制御パラメータ格納部111に格納されている弛み制御パラメータテーブルの初期弛み制御パラメータを取得し、設定する。なお、設定とは、初期弛み制御パラメータ等の制御パラメータを記憶手段の所定の領域(以下、「弛み制御パラメータ領域」という。)に記憶させ、その弛み制御パラメータ領域に記憶された制御パラメータにしたがって弛み制御部110の制御方法を決定させることである。
ここで、弛み制御部110が行う初期弛み制御パラメータの設定処理について図5の第1の実施例における初期弛み制御パラメータの設定処理を示すフローチャートに基づき、図9の第1の実施例における弛み制御パラメータテーブルの説明図を参照しながら説明する
S501:弛み制御部110は、定着ローラ25の初速度を設定する。印刷開始時は、印刷媒体3が定着ローラ25に引っ張られて転写ずれが発生しないよう、搬送ベルト15と定着ユニット24との間で小さい弛みが発生するように定着ローラ25の媒体搬送速度の初速度を、搬送ベルト15の媒体搬送速度よりも遅い速度になるように設定する。
定着ローラ25の熱による膨張や部品精度によるバラつきにより、定着ローラ25の媒体搬送速度と搬送ベルト15の媒体搬送速度とを等しくすることは難しく、そのためバラつきが発生しても必ず定着ローラ25の媒体搬送速度が搬送ベルト15の媒体搬送速度よりも遅くなる初速度を実験で求め、印刷開始時の定着ローラ25の駆動時にその初速度を設定する。以下に、定着ローラ25の初速度を求める計算式を示す。
例えば、補正前の定着ローラ25の駆動速度(媒体搬送基準速度)を150.0mm/s、初速度の補正値を−0.20%とした場合、補正後の初速度は150.0×(1−0.0020)=149.7mm/sとなる。
S502:次に、弛み制御部110は、弛み有り基準速度を設定する。弛み有り基準速度とは、弛み制御部110が印刷媒体3の弛み有りを検出した際に、定着ローラ25を加速する補正値を決定するために用いる基準値であり、定着ローラ25の補正速度が弛み有り基準速度より小さい場合は定着ローラ25を加速する補正値を大きくし、定着ローラ25の補正速度が弛み有り基準速度以上の場合は定着ローラ25を加速する補正値を小さくする。
これは、印刷媒体3の弛み有りを検出した後、定着ローラ25の補正速度が弛み有り基準速度より小さいときは、弛み有り状態が継続したときであり、印刷媒体3の弛みの変化が大きいと考えられ、弛み過ぎを防ぐために早く速度を上げる必要があるため、加速する補正値を大きくする。
一方、定着ローラ25の補正速度が、弛み有り基準速度以上のときは印刷媒体3の弛みの変化が小さいと考えられ、弛みセンサ38のオンからオフまでの物理的な時間やチャタリングやノイズを除去する安定時間を考慮し、その間に印刷媒体3の弛み量を大きく変化させないようにするため、加速する補正値を小さくする。
S503:次に、弛み制御部110は、弛み上限速度を設定する。この弛み上限速度は定着ローラ25の速度を補正する弛み上限速度補正値の上限値である。
S504:次に、弛み制御部110は、弛み無し基準速度を設定する。弛み無し基準速度とは、弛み制御部110が印刷媒体3の弛み無しを検出した際に、定着ローラ25を減速する補正値を決定するために用いる基準値であり、定着ローラ25の補正速度が弛み無し基準速度より大きい場合は定着ローラ25を減速する補正値を大きくし、定着ローラ25の補正速度が弛み無し基準速度以下の場合は定着ローラ25を減速する補正値を小さくする。
これは、印刷媒体3の弛み無しを検出した後、定着ローラ25の補正速度が弛み無し基準速度より大きいときは弛み無し状態が継続したときであり、印刷媒体3の引っ張り過ぎを防ぐために早く速度を落とす必要があるため、減速する補正値を大きくする。
一方、定着ローラ25の補正速度が、弛み無し基準速度以下のときは、弛みセンサ38のオンからオフまでの物理的な時間やチャタリングやノイズを除去する安定時間を考慮し、その間に印刷媒体3の弛み量を大きく変化させないようにするため、減速する補正値を小さくする。
S505:次に、弛み制御部110は、弛み下限速度を設定する。この弛み下限速度は定着ローラ25の速度を補正する弛み下限速度補正値の下限値である。
S506:次に、弛み制御部110は、補正値B2をパラメータとして設定する。この補正値B2は、弛み有り検出回数および1回の弛み有り検出で加速する速度、並びに弛み無し検出回数および1回の弛み無し検出で減速する速度である。なお、弛み有り検出回数および弛み無し検出回数は、弛みセンサ38のチャタリングやノイズを除去するためのパラメータである。
図4の説明に戻り、S402以降を説明する。
S402:弛み制御部110は、定着ローラ25が駆動されるとその定着ローラ25で搬送される印刷媒体3により排出センサ39がオンするまで、すなわち印刷媒体3が排出センサ39に到達するまで待機する。
S403:排出センサ39がオンするとその排出センサ39のオン信号を契機として弛み制御部110は、弛み制御を開始する。
ここで、弛み制御部110が行う弛み制御の概要を説明する。
初速度が設定された定着ローラ25で搬送された印刷媒体3により排出センサ39がオンした直後は、図8(a)に示すように、その印刷媒体3に未だ弛みは発生していないため弛みセンサ38はオフである。弛みセンサ38のオフ信号により印刷媒体3の弛み無し状態を確定した弛み制御部110は、定着ローラ25の速度を減速させる。
定着ローラ25の速度を初速度から減速させることにより、図8(b)に示すように、印刷媒体3に弛みが発生し、弛みセンサ38は印刷媒体3の弛みを検知してオン信号を出力する。弛みセンサ38のオン信号により印刷媒体3の弛み有り状態を確定した弛み制御部110は、定着ローラ25の速度を加速させる。弛み制御部110は、弛みセンサ38がオフするまで定着ローラ25の速度を段階的に増速させて印刷媒体3の弛みを除去し、弛み無し状態にする。
このようにして定着ローラ25の速度を加減速して調整することで印刷媒体3の弛み無し状態と弛み有り状態を連続的に切り替えるS403からS414までの制御が弛み制御である。なお、S403からS408は印刷媒体3の弛み有り状態を検出する制御であり、S403、S410からS414は印刷媒体3の弛み無し状態を検出する制御である。
S403において、弛み制御部110は、弛みセンサ38の出力を検知し、その出力がオンであれば処理をS404へ移行し、オフであれば処理をS410へ移行する。
S404:弛みセンサ38のオン信号を検知した弛み制御部110は、記憶手段に記憶されたオフ検出回数を“0”に初期化する。
S405:弛み制御部110は、印刷媒体3の弛み有り状態を検出するために、記憶手段に記憶されたオン検出回数に“1”を加算して更新する。
S406:弛み制御部110は、印刷媒体3の弛み有り状態が確定するまで、すなわちパラメータとして設定された弛み有り検出回数(例えば、M回)以上の弛みセンサ38のオン信号を検出するまで、弛みセンサ38の監視を継続し、弛みセンサ38のオン信号を弛み有り検出回数以上検出すると弛み有り状態を確定する。なお、弛み有り検出回数は図9に示す制御パラメータの補正値A1,A2,B1,B2で決定される値である。
S407:弛み有り状態を確定した弛み制御部110は、次の弛み状態検出処理に備え、記憶手段に記憶されたオン検出回数を“0”に初期化する。
S408:弛み制御部110は、制御パラメータ格納部111に格納されている弛み制御パラメータテーブルの弛み有り制御パラメータ設定処理を行う。
ここで、弛み制御部110が行う弛み有り制御パラメータ設定処理を図6の第1の実施例における弛み有り制御パラメータの設定処理を示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って説明する。
S601:弛み制御部110は、定着ローラ25の速度と弛み有り基準速度とを比較し、定着ローラ25の速度が弛み有り基準速度より小さいと判定した場合、処理をS602へ移行し、定着ローラ25の速度が弛み有り基準速度以上(閾値を超えた)と判定した場合、処理をS603へ移行する。
S602:定着ローラ25の速度が弛み有り基準速度より小さいと判定した弛み制御部110は、弛み制御パラメータ領域に図9に示す補正値A1(第1の値)を設定し、処理をS604へ移行する。
S603:定着ローラ25の速度が弛み有り基準速度以上と判定した弛み制御部110は、弛み制御パラメータ領域に図9に示す補正値A2(第2の値)を設定し、処理をS604へ移行する。
この補正値A1および補正値A2は、弛み有り検出回数および1回の弛み有り検出で加速する速度、並びに弛み無し検出回数および1回の弛み無し検出で減速する速度のパラメータである。
S604:弛み制御部110は、S602またはS603において設定した1回の弛み有り検出で加速する速度または1回の弛み無し検出で減速する速度の制御パラメータ(補正値)に従って定着ローラ25の速度を補正する。なお、速度の補正方法は、図5におけるS501で示した計算式と同様である。
図4の説明に戻り、S409以降を説明する。
S409:弛み制御部110は、印刷中であるか否かを判定し、印刷中であれば処理をS403へ戻し、弛み制御を継続し、印刷が終了すると弛み制御を終了する。
S410:S403において、弛みセンサ38のオフ信号を検知した弛み制御部110は、記憶手段に記憶されたオン検出回数を“0”に初期化する。
S411:弛み制御部110は、印刷媒体3の弛み無し状態を検出するために、記憶手段に記憶されたオフ検出回数に“1”を加算して更新する。
S412:弛み制御部110は、印刷媒体3の弛み無し状態が確定するまで、すなわちパラメータとして設定された弛み無し検出回数(例えば、N回)以上の弛みセンサ38のオフ信号を検出するまで、弛みセンサ38の監視を継続し、弛みセンサ38のオフ信号を弛み無し検出回数以上検出すると弛み無し状態を確定する。なお、弛み無し検出回数は図9に示す制御パラメータの補正値A1,A2,B1,B2で決定される値である。
S413:弛み無し状態を確定した弛み制御部110は、次の弛み状態検出処理に備え、記憶手段に記憶されたオフ検出回数を“0”に初期化する。
S414:弛み制御部110は、制御パラメータ格納部111に格納されている弛み制御パラメータテーブルの弛み無し制御パラメータ設定処理を行い、処理をS409へ移行する。
ここで、弛み制御部110が行う弛み無し制御パラメータ設定処理を図7の第1の実施例における弛み無し制御パラメータの設定処理を示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って説明する。
S701:弛み制御部110は、定着ローラ25の速度と弛み無し基準速度とを比較し、定着ローラ25の速度が弛み無し基準速度より大きいと判定した場合、処理をS702へ移行し、定着ローラ25の速度が弛み無し基準速度以下(閾値を超えた)と判定した場合、処理をS703へ移行する。
S702:定着ローラ25の速度が弛み有り基準速度より大きいと判定した弛み制御部110は、弛み制御パラメータ領域に図9に示す補正値B1(第1の値)を設定し、処理をS704へ移行する。
S703:定着ローラ25の速度が弛み有り基準速度以下と判定した弛み制御部110は、弛み制御パラメータ領域に図9に示す補正値B2(第2の値)を設定し、処理をS704へ移行する。
この補正値B1および補正値B2は、弛み無し検出回数および1回の弛み無し検出で減速する速度、並びに弛み有り検出回数および1回の弛み有り検出で加速する速度のパラメータである。
S704:弛み制御部110は、設定した1回の弛み無し検出で減速する速度または1回の弛み有り検出で加速する速度の制御パラメータ(補正値)に従って定着ローラ25の速度を補正する。なお、速度の補正方法は、図5におけるS501で示した計算式と同様である。
次に、上述した弛み制御を図10の第1の実施例における定着ローラの補正速度の変化を示すグラフに基づいて図9を参照しながら説明する。図10の縦軸は定着ローラ25の速度補正値、横軸は時間の経過を示し、横軸に付与したT1〜T7の時間の経過に基づき補正速度の変化を説明する。なお、図10の縦軸の定着ローラ25の速度補正値は、図9の弛み制御パラメータテーブルで説明した補正値と同じであり、定着ローラ25の媒体搬送基準速度に対する加減速を百分率で表したものである。したがって、補正値“0.0”は搬送ベルト15の媒体搬送速度と同速度であることを表している。
T1:印刷を開始すると弛み制御部110は、定着ローラ25を初速度、つまり搬送ベルト15の速度に対して−0.20%の速度で回転させる。定着ローラ25の速度は、搬送ベルト15により搬送された印刷媒体3により排出センサ39がオンするまでは弛み制御を行わないため、排出センサ39のオンを待機するT2までは定着ローラ25の速度は初速度で一定である。
T2:印刷媒体3により排出センサ39がオンすると弛み制御部110は、弛み制御を開始する。なお、弛み制御を開始するときは弛みセンサ38はオフである。
弛み制御部110は、初期設定された補正値B2により、弛みセンサ38のオフ信号を弛み無し検出回数12回(20ms周期で監視)検知すると印刷媒体3の弛み無し状態を確定し、定着ローラ25の速度を1回の「弛み無し検出」で減速する速度である−0.05%だけ減速する。つまり、マイナスの補正値である−0.25%(初速度の−0.20%−0.05%=−0.25%)が設定される。
次に、弛み制御部110は、弛みセンサ38のオフ信号を弛み無し検出回数12回(20ms周期で監視)検知すると定着ローラ25の速度を、さらに−0.05%だけ減速する。弛み制御部110は、弛みセンサ38のオン信号を検知するまで、同様に定着ローラ25の速度を減速する。
なお、定着ローラ25を減速できる最大の補正値は、図9に示す弛み制御パラメータテーブルの弛み無し下限速度−0.70%に設定されているため、−0.70%を下限速度とする。また、T2〜T3は印刷媒体3の弛み無しを検出している区間であり、弛み制御パラメータ領域には補正値B2が設定されている。
T3:弛み制御部110は、初期設定された補正値B2により、弛みセンサ38のオン信号を弛み有り検出回数4回(20ms周期で監視)継続して検知すると印刷媒体3の弛み有り状態を確定し、弛み制御パラメータ領域の補正値を弛み有り制御パラメータの補正値に入れ替え、定着ローラ25の搬送速度が搬送ベルト15の搬送速度より大きくなるように定着ローラ25を加速する。その際、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み有り基準速度より小さい場合は補正値A1(第1の値)に入れ替え、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み有り基準速度以上の場合(すなわち、搬送ベルト15の搬送速度と定着ローラ25の搬送速度との速度差が閾値を超えた場合)は補正値A2(第2の値)に入れ替える。このように弛み制御パラメータ領域の補正値を弛み有り制御パラメータの補正値に入れ替えることにより、1回の弛み有り検出で定着ローラ25を加速する比率を変化させる。
本実施例では、T3において、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み有り基準速度より小さいため、補正値B2から補正値A1に入れ替えるものとする。T3〜T4の補正値A1の区間は、定着ローラ25の速度のマイナスの補正値が大きく、速度が減速されている状態であり、この状態が継続すると印刷媒体3も弛みが大きくなり、弛み過ぎによるシワが発生する可能性がある。そのため、早く定着ローラ25の速度補正値を0に近づけるため補正値A1(第1の値)により定着ローラ25の加速量を大きくする。
なお、T3〜T5は印刷媒体3の弛み有りを検出している区間である。
T4:弛み制御部110は、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み有り基準速度以上であることを検知すると補正値A1から補正値A2に入れ替える。T4からT5は、弛み制御パラメータ領域の補正値が補正値A2、弛みセンサ38の出力信号がオンからオフに切り替わる区間であり、定着ローラ25の速度が搬送ベルト15の速度より速くなり、印刷媒体3の弛み無しを検知する区間である。
この区間では、弛み無しを検出する際、弛みセンサ38のオンからオフへの反応時間、チャタリングやノイズを除去する時間で定着ローラ25の速度の補正値が大きくなりすぎて定着ローラ25が印刷媒体3を引っ張ることによる転写ズレの発生を防止するため、補正値A2(第2の値)により定着ローラ25の加速量を小さくする。
T5:弛み制御部110は、設定された補正値A2により、弛みセンサ38のオフ信号を弛み無し検出回数6回(20ms周期で監視)継続して検知すると印刷媒体3の弛み無し状態を確定し、弛み制御パラメータ領域の補正値を弛み無し制御パラメータの補正値に入れ替え、定着ローラ25の搬送速度が搬送ベルト15の搬送速度より小さくなるように定着ローラ25を減速する。その際、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み無し基準速度より大きい場合は補正値B1(第1の値)に入れ替え、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み無し基準速度以下の場合(すなわち、搬送ベルト15の搬送速度と定着ローラ25の搬送速度との速度差が閾値を超えた場合)は補正値B2(第2の値)に入れ替える。このように弛み制御パラメータ領域の補正値を弛み無し制御パラメータの補正値に入れ替えることにより、1回の弛み無し検出で定着ローラ25を減速する比率を変化させる。
本実施例では、T5において、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み無し基準速度より大きいため、補正値A2から補正値B1に入れ替えるものとする。T5〜T6の補正値B1の区間は、定着ローラ25の速度のプラスの補正値が大きく、速度が加速されている状態であり、この状態が継続すると印刷媒体3が定着ローラ25に引っ張られ、転写ズレが発生する可能性がある。そのため、早く定着ローラ25の速度補正値を0に近づけるため補正値B1(第1の値)により定着ローラ25の減速量を大きくする。
なお、T5〜T7は印刷媒体3の弛み無しを検出している区間である。
T6:弛み制御部110は、現在の定着ローラ25の速度の補正値が弛み無し基準速度以下であることを検知すると補正値B1から補正値B2に入れ替える。T6からT7は、弛み制御パラメータ領域の補正値が補正値B2、弛みセンサ38の出力信号がオフからオンに切り替わる区間であり、定着ローラ25の速度が搬送ベルト15の速度より遅くなり、印刷媒体3の弛み有りを検知する区間である。
この区間では、弛み無しを検出する際、弛みセンサ38のオフからオンへの反応時間、チャタリングやノイズを除去する時間で定着ローラ25の速度の補正値が小さくなりすぎて印刷媒体3の弛み過ぎによるシワの発生を防止するため、補正値B2(第2の値)により定着ローラ25の減速量を小さくする。
このように制御手段としての弛み制御部110は、弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出してから、搬送ベルト15の搬送速度と定着ローラ25の搬送速度との媒体搬送速度差が閾値を超えるまで、定着ローラ25の媒体搬送速度の変速前の速度と変速後の速度との差が第1の値となるように定着ローラ25の媒体搬送速度を徐々に変化させ、また、媒体搬送速度差が閾値を超えてから再度弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出するまで、定着ローラ25の媒体搬送速度の変速前の速度と変速後の速度との差が、前記第1の値より小さい第2の値となるように定着ローラ25の媒体搬送速度を徐々に変化させる。
以上説明したように、第1の実施例では、記録媒体の弛み状態および定着ローラの速度に応じて定着ローラの速度補正量を調整することにより、弛みセンサの出力信号がオンからオフまたはオフからオンに変化するまでの時間や、出力信号のチャタリングやノイズを除去するための安定時間内に、記録媒体の弛み量が大きくなること、または記録媒体が引っ張られることによる印字画質の劣化の発生を抑制することができ、印字画質を向上させることができるという効果が得られる。
図11は第2の実施例における画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。なお、画像形成装置および画像形成ユニットの構成は図2および図3に示す第1の実施例の構成と同様なので同一の符号を付してその説明を省略する。
図11において、プリンタ1は、印刷データを印刷ジョブとして送信するパーソナルコンピュータ等の上位装置201と通信可能に接続されている。
そのプリンタ1は、装置全体の制御を行う主制御部101と、上位装置201から印刷データを受信するデータ受信部102と、受信した印刷データを格納するデータ記憶部103と、各ローラ(図2に示すプレッシャローラ6、レジストローラ7、ベルトアイドルローラ8、駆動ローラ13、排出ローラ31〜34)で構成される搬送機構105の制御を行う搬送制御部104と、図2に示す画像形成ユニット16〜19、露光装置20〜23、転写ローラ9〜12で構成される画像形成機構107の制御を行う画像形成制御部106と、サーミスタ28の検出値からハロゲンランプ27のオン/オフ制御を行う定着制御部108と、定着ローラ25および加圧ローラ26の駆動制御を行う定着駆動制御部109と、弛みセンサ38から出力信号をオン/オフ信号として出力する弛み検出部112と、弛み検出部112からのオン/オフ信号により印刷媒体の弛みの検出を行う弛み制御部110と、印刷媒体の弛み状態に応じた定着ローラ25の速度補正値が格納されている制御パラメータ格納部111と、弛み制御中に定着ローラ25の速度が最大になったときの補正値が記憶される最大補正値格納部113と、弛み制御中に定着ローラ25の速度が最小になったときの補正値が記憶される最小補正値格納部114と、最大補正値格納部113および最小補正値格納部114に格納されている値から弛み有り基準速度並びに弛み無し基準速度を算出する基準速度算出部115と、前回の弛み状態が格納される弛み状態記憶部116とから構成されている。
このように構成されたプリンタ1は、CPU等の中央処理装置およびメモリ等の記憶手段を備え、その記憶手段に記憶された制御プログラム(ソフトウェア)に基づいて中央処理装置により装置全体の動作が制御される。
上述した構成の作用について説明する。
図12は第2の実施例における弛み制御処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって、図11を参照しながら説明する。
上位装置201から印刷データを受信するとデータ受信部102は、データ記憶部103に印刷データを格納し、印刷データを受信したことを主制御部101へ通知する。その通知を受けた主制御部101は、搬送制御部104、画像形成制御部106、定着制御部108および定着駆動制御部109に印刷開始を指示する。
S1201:定着駆動制御部109は、弛み制御部110に印刷開始の指示を通知する。印刷開始の指示が通知された弛み制御部110は、制御パラメータ格納部111に格納されている初期弛み制御パラメータを取得し、設定する。なお、初期弛み制御パラメータの設定処理は第1の実施例と同様なのでその説明を省略する。
S1202:弛み制御部110は、印刷開始時、印刷媒体3に弛みは発生していないため、現在の弛み状態を“弛み無し”として弛み状態記憶部116に記憶させる。
S1203〜S1208:図4におけるS402〜S407と同様なのでその説明を省略する。
S1209:弛み有り状態を確定した弛み制御部110は、弛み状態記憶部116に“弛み無し”が記憶されているか否かを判定し、“弛み無し”が記憶されていると判定すると処理をS1210へ移行し、“弛み無し”が記憶されていないと判定すると処理をS1211へ移行する。
S1210:“弛み無し”が記憶されていると判定した弛み制御部110は、前回の印刷媒体3の弛み状態は“弛み無し”であるため、現在の定着ローラ25の速度は最も減速している速度であり、現在の定着ローラ25の速度補正値を速度補正値の最小補正値として最小補正値格納部114に記憶させる。
なお、本実施例では、定着ローラ25の速度補正値を速度補正値の最小補正値として最小補正値格納部114に記憶させるようにしているが、これは当該補正値および定着ローラ25の媒体搬送基準速度から定着ローラ25の媒体搬送速度を算出することができるため、定着ローラ25の媒体搬送速度の最小値を記憶させることと同義であり、また媒体搬送手段としての搬送ベルト15の媒体搬送速度と定着手段としての定着ローラ25の媒体搬送速度との間の速度差の最小値を記憶させることと同義である。
S1211:弛み制御部110の指示により基準速度算出部115は、最大補正値格納部113に格納されている補正値と最小補正値格納部114に格納されている補正値との平均値を算出する。この平均値付近が弛みセンサ38のオンとオフとが切り替わる定着ローラ25の速度補正値である。第1の実施例では、弛み有り基準速度および弛み無し基準速度は補正値を“0”として決定していた。しかし、実際は装置固有のバラツキによって補正値“0”が弛みセンサ38の切り替わる定着ローラ25の速度補正値ではない。本実施例では、上述した平均値を基に閾値としての弛み有り基準速度および弛み無し基準速度を算出することにより、第1の実施例よりも正確に弛み有り制御パラメータを設定することができるようになる。
例えば、平均値を基に弛み有り基準速度および弛み無し基準速度を算出する方法を以下に示す。
補正値の平均(%)=(最大補正値%+最小補正値%)/2
弛み有り基準速度(%)=補正値の平均+0.05(0.05は実験で求めた適正値)%
弛み無し基準速度(%)=補正値の平均−0.10(0.10は実験で求めた適正値)%
S1212:図4におけるS408と同様なのでその説明を省略する。
S1213:弛み制御部110は、現在の弛み状態を“弛み有り”として弛み状態記憶部116に記憶させる。
S1214〜S1218:図4におけるS409〜S413と同様なのでその説明を省略する。
S1219:弛み無し状態を確定した弛み制御部110は、弛み状態記憶部116に“弛み有り”が記憶されているか否かを判定し、“弛み有り”が記憶されていると判定すると処理をS1220へ移行し、“弛み有り”が記憶されていないと判定すると処理をS1221へ移行する。
S1220:“弛み有り”が記憶されていると判定した弛み制御部110は、前回の印刷媒体3の弛み状態は“弛み有り”であるため、現在の定着ローラ25の速度は最も加速している速度であり、現在の定着ローラ25の速度補正値を速度補正値の最大補正値として最大補正値格納部113に記憶させる。
なお、本実施例では、定着ローラ25の速度補正値を速度補正値の最大補正値として最大補正値格納部113に記憶させるようにしているが、これは当該補正値および定着ローラ25の媒体搬送基準速度から定着ローラ25の媒体搬送速度を算出することができるため、定着ローラ25の媒体搬送速度の最大値を記憶させることと同義であり、また媒体搬送手段としての搬送ベルト15の媒体搬送速度と定着手段としての定着ローラ25の媒体搬送速度との間の速度差の最大値を記憶させることと同義である。
S1221:弛み制御部110の指示により基準速度算出部115は、最大補正値格納部113に格納されている補正値と最小補正値格納部114に格納されている補正値との平均値を算出し、算出した平均値を基に弛み有り基準速度および弛み無し基準速度を算出する。なお、平均値を基に弛み有り基準速度および弛み無し基準速度を算出する方法はS1211と同様である。
S1222:図4におけるS414と同様なのでその説明を省略する。
S1223:弛み制御部110は、現在の弛み状態を“弛み無し”として弛み状態記憶部116に記憶させ、処理をS1214へ移行する。
以上説明したように、第2の実施例では、第1の実施例の効果に加え、定着ローラの速度補正値の最大値および最小値から速度補正値の中間値(平均値)を算出し、その中間値から弛み有り基準速度および弛み無し基準速度を決定するようにしたことにより、印刷媒体の弛み有り状態と弛み無し状態とが切り替わる定着ローラの速度の範囲をより正確に設定することができるため、第1の実施例と比較してより精密に弛み制御を行うことができるという効果が得られる。
なお、第1の実施例および第2の実施例では、搬送ベルトによる媒体搬送速度を基準として定着ローラの媒体搬送速度を変化させるものとして説明したが、定着ローラによる媒体搬送速度を基準として搬送ベルトの媒体搬送速度を変化させるようにしてもよく、さらに予め媒体搬送速度の基準値を決定しておき、定着ローラおよび搬送ベルトの双方の媒体搬送速度を変化させるようにしてもよい。
また、第1の実施例および第2の実施例では、1個の弛みセンサを記録媒体の搬送方向に直交する方向における中央に配置する例で説明したが、両端部に2個の弛みセンサを配置し、それぞれの弛みセンサに対して弛み制御を行うようにしても良い。
また、第2の実施例では、過去1回分の定着ローラの速度補正値の最大値および最小値から速度補正値の平均値を算出するようにしたが、過去数回分の平均値としても良い。
1 プリンタ
2 用紙カセット
3 印刷媒体
4 リタードローラ
5 給紙ローラ
6 プレッシャローラ
7 レジストローラ
8 ベルトアイドルローラ
9、10、11、12 転写ローラ
13 駆動ローラ
14 ベルトユニット
15 搬送ベルト
16、17、18、19 画像形成ユニット
20、21、22、23 露光装置
24 定着ユニット
25 定着ローラ
26 加圧ローラ
27 ハロゲンランプ
28、29、30 サーミスタ
31、32、33、34 排出ローラ
35 フェイスダウンスタッカ
38 弛みセンサ
39 排出センサ
101 主制御部
102 データ受信部
103 データ記憶部
104 搬送制御部
105 搬送機構
106 画像形成制御部
107 画像形成機構
108 定着制御部
109 定着駆動制御部
110 弛み制御部
111 制御パラメータ格納部
112 弛み検出部
113 最大補正値格納部
114 最小補正値格納部
115 基準速度算出部
116 弛み状態記憶部
201 上位装置

Claims (5)

  1. 記録媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
    前記画像形成手段によりトナー像が転写された前記記録媒体を搬送する媒体搬送手段と、
    前記媒体搬送手段により搬送された前記記録媒体上のトナー像を定着して搬送する定着手段と、
    前記媒体搬送手段と前記定着手段との間で前記記録媒体の弛みの有無を検出する弛み検出手段と、
    前記弛み検出手段による検出結果に基づいて前記媒体搬送手段および/または前記定着手段による媒体搬送速度を変化させて前記媒体搬送手段の媒体搬送速度と前記定着手段の媒体搬送速度との間に速度差を生成する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出してから前記媒体搬送速度差が閾値を超えるまで、前記媒体搬送速度の変速前の速度と変速後の速度との差が第1の値となるように前記媒体搬送速度を変化させ、
    前記媒体搬送速度差が閾値を超えてから再度前記弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出するまで、前記媒体搬送速度の変速前の速度と変速後の速度との差が、前記第1の値より小さい第2の値となるように前記媒体搬送速度を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出してから再度前記弛み検出手段による弛み有無の切り替わりを検出するまで、前記定着手段の媒体搬送速度が前記媒体搬送手段の媒体搬送速度より大きくまたは小さくなるように、前記媒体搬送速度を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2の画像形成装置において、
    前記弛み検出手段は、前記記録媒体との接触の有無に基づいて前記記録媒体の弛みを検出することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3の画像形成装置において、
    前記閾値は、前記弛み検出手段が弛み有無を検出したときの前記媒体搬送手段の媒体搬送速度と前記定着手段の媒体搬送速度との間の速度差の最大値および最小値に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項の画像形成装置において、
    前記閾値は、前記弛み検出手段が弛み有無を検出したときの前記定着手段の媒体搬送速度の最大値および最小値に基づいて算出されることを特徴とする画像形成装置。
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