以下に、本発明に係る実施の形態1〜11の面光源装置及び液晶表示装置を、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、図において、共通する構成要素には、同じ符号付す。また、本発明は、以下に説明される実施の形態1〜11の面光源装置及び液晶表示装置に限定されるものではない。
《1》実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の液晶表示装置100(面光源装置200を含む)の構成の一例を概略的に示す断面図である。面光源装置200は、面発光導光板4、光反射シート5、導光部材6、第1光源8、第2光源9を有する。また、面光源装置200には、導光部材6の機能を有する構成要素108,106,107,も含まれる。説明を容易にするために、各図中にxyz直交座標系の座標軸を示す。以下の説明において、液晶表示素子(液晶パネル)1の表示面1aの短辺方向をy軸方向(図1が描かれている紙面に垂直な方向)とし、液晶パネル1の表示面1aの長辺方向をx軸方向(図1において左右方向)とし、x軸及びy軸を含む平面であるxy平面に垂直な方向をz軸方向(図1における上下方向)とする。また、図1において、左から右に向かう方向を、x軸の正方向(+x軸方向)とし、その反対方向を、x軸の負方向(−x軸方向)とする。また、図1が描かれている紙面の手前から紙面に向かう方向を、y軸の正方向(+y軸方向)とし、その反対方向を、y軸の負方向(−y軸方向)とする。さらに、図1において、下から上に向かう方向を、z軸の正方向(+z軸方向)とし、その反対方向を、z軸の負方向(−z軸方向)とする。
図1に示すように、液晶表示装置100は、透過型の液晶パネル1と、面光源装置としてのバックライトユニット200を有している。バックライトユニット200は、第1の光学シート2、第2の光学シート3、面発光導光板(導光拡散板)4、光反射シート5、光路変更部材としての導光部材6、第1光源8、及び第2光源9を備えている。これら構成要素1,2,3,4,5は、z軸方向に配列されている。図1において、液晶パネル1の表示面1aは、xy平面と平行である。
図2は、実施の形態1の液晶表示装置100の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、液晶表示装置100は、液晶パネル駆動部12及び光源駆動部13を有している。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、第1光源8及び第2光源9を駆動する。液晶パネル駆動部12の動作及び光源駆動部13の動作は、制御部11によって制御される。
制御部11は、入力された映像信号S0に画像処理を施して液晶パネル制御信号S1と光源制御信号S2を生成する。制御部11は、液晶パネル制御信号S1を液晶パネル駆動部12に供給し、光源制御信号S2を光源駆動部13に供給する。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル制御信号S1に基づいて液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、光源制御信号S2に基づいて第1光源8及び第2光源9を駆動する。
第1光源8は、白色の第1光線81を出射する。第2光源9は、白色の第2光線91を出射する。第2光線91は、導光部材6の内部を−x軸方向に進行する。その後、第2光線91は、2回反射して、進行方向を+x軸方向に変える。第1光線81は、+x軸方向に進行し、導光部材6に入射する。第1光線81は、導光部材6で第2光線91と混ざり、第1光線81及び第2光線91は、面発光導光板4の光入射面41aから面発光導光板4内に入射する。第1光線81及び第2光線91は、混合光線43となる。混合光線43は、第1光線81と第2光線91が混ざり合った白色の光線である。なお、実施の形態1では、面光源装置を、液晶表示装置のバックライト装置として発明の説明している。このため、混合光線43は、白色の光線となるが、混合光線43は、白色以外の光線とすることもできる。混合光線43は、装置の用途に応じて、白色の光線又は白色以外の色の光線とすることが可能である。なお、光路変更部材としての導光部材6は、第2光源9から出射した第2光線91を光入射面41aに導く機能を持つ。また、導光部材6は、光入射面41aにおける第2光線91の断面のサイズを変更する役目、例えば、第2光線91の断面のサイズを光入射面41aにおける第1光線81の断面のサイズに近付けるように、光学距離を確保する役目を持たせることも可能である。また、第1光源8から出射した第1光線81及び第2光源9から出射した第2光線91の両方は、複数の側面のうちの同一の側面である光入射面41aから、面発光導光板4内に入射する。なお、出射とは、ある方向に向けて光を発することである。
図1に示されるように、面発光導光板4の背面41bには、複数の微小光学素子42が備えられている。微小光学素子42は、例えば、背面41bから−z軸方向に突出した半球状の凸レンズ形状の素子である。微小光学素子42は、混合光線43を照明光44に変換する。照明光44は、+z軸方向に進行する。照明光44は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射される。この照明光44は、第2の光学シート3及び第1の光学シート2を透過して液晶パネル1の裏面1bに照射される。第1の光学シート2は、面発光導光板4から出射した光を液晶パネル1の背面1bに向ける機能を有する。第2の光学シート3は、細かな照明むらなどの光学的影響を抑制して、照度むらを少なくする機能を有する。
光反射シート5は、面発光導光板4の背面41b側(−z軸方向の側)に配置されている。また、光反射シート5は、導光部材6の面発光導光板4側(+z軸方向の側)に配置されている。面発光導光板4から−z軸方向に出射した光は、光反射シート5で反射される。光反射シート5で反射した光は、面発光導光板4を通過して液晶パネル1の裏面1bを照射する照明光44として利用される。光反射シート5は、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シート、又は、基板の表面に金属を蒸着した光反射シートである。
液晶パネル1の液晶層は、xy平面に平行に配置されている。液晶パネル1の表示面1aは、矩形状をしている。この表示面1aの隣接する2辺は、直交している。図1において、液晶パネル1の短辺は、y軸に平行であり、長辺は、x軸に平行である。
液晶パネル駆動部12は、制御部11から受け取った液晶パネル制御信号S1に基づいて液晶層の光透過率を画素単位で変化させる。各画素は、例えば、3つの副画素から構成されている。第1の副画素は、赤色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。第2の副画素は、緑色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。第3の副画素は、青色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。制御部11が各副画素の透過率を制御することで、液晶パネル1は、カラー画像を作り出す。すなわち、液晶パネル1は、面発光導光板4から入射した照明光44を空間的に変調することで画像光を作り出し、この画像光を、表示面1aから出射する。なお、画像光とは、画像情報を有する光のことである。
実施の形態1によれば、制御部11は、光源駆動部13を制御して、第2光線91の輝度と第1光線81の輝度を調整する。制御部11は、映像信号S0に基づいて第1光源8及び第2光源9の各々の発光量を調整する。これにより、液晶表示装置100の消費電力を低減できる。
第1光源8は、面発光導光板4の−x軸方向の側の端面(光入射面)41aに対向して配置されている。第2光源9は、第1光源8の位置とは、z軸方向にずれた位置に配置されている。実施の形態1においては、第2光源9は、面発光導光板4の背面41b側(−z軸方向)に配置されている。第1光源8は、例えば、y軸方向に所定間隔(通常は、等間隔)に配列された複数の発光ダイオード(LED)素子を有し、第2光源9は、例えば、y軸方向に所定間隔(通常は、等間隔)に配列された複数のLED素子を有する。
比較例として、1列のLED素子を有する第1光源8と1列のLED素子を有する第2光源との両方を、面発光導光板4の入射端面41aに対向させて配置することも考えられる。しかし、このような比較例の形態では、第1光源8と第2光源とが隣接して配置され、一箇所に光源が集中しているため、LED素子が発する熱により、第1光源8及び第2光源の周辺の温度が上昇し過ぎるおそれがある。この温度上昇により、LED素子の発光効率は、低下する。発光効率とは、光源の効率を現すもので、単位電力あたりの全光束で現される。また、この周辺の温度上昇により、LED素子の寿命は、短くなる。そのため、2列の光源を配置する際には、それぞれの光源が離れて配置されることが望ましい。これにより、光源の発光による局所的な温度上昇(不均一な温度分布)を抑制することができる。
第2光源9は、導光部材6の端面61aに対向して配置されている。端面61aは、導光部材6の+x軸方向の側の端面である。端面61aは、光の入射端面である。導光部材6は、第1の導光部62a及び第2の導光部62bを有している。第1の導光部62aは、xy平面に平行に配置された直方体の板状部である。第2の導光部62bは、yz平面に平行に配置された台形柱の板状部である。図1に示すように、第1の導光部62aは、光反射シート5の−z軸方向の側に隣接して配置されている。第2の導光部62bは、面発光導光板4の−x軸方向の側に隣接して配置されている。導光部62a,62bは、例えば、厚み2mmの板状の部材である。また、導光部62a,62bは、例えば、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製されている。
第2光線91は、導光部材6の端面61aから導光部材6の中に入射する。第2光線91は、導光部材6と空気層との界面で全反射する。全反射とは、光線が境界面で透過せずに全て反射される現象である。そして、第2光線91は、反射を繰り返しながら導光部材6の中を進む。第2光線91は、反射を繰り返しながら端面61cに達する。端面61cは、導光部62aの−x軸方向の側の端面である。
図3は、実施の形態1の面光源装置200における面発光導光板(導光拡散板)及びその周辺構造の一例を模式的に示す断面図である。図3に示すように、導光部62bの2つの端面61b,61eは、yz平面と平行に形成されている。端面61eは、面発光導光板4の−x軸方向の側の端面41aと対向している。2つの端面61c,61dは、xy平面に対して略45度の角度で傾斜している。導光部材6の端面61cは、第2光線91を反射して、その進行方向を−x軸方向から+z軸方向に変えるように傾斜している。導光部材6の端面61dは、第2光線91を反射して、その進行方向を+z軸方向から+x軸方向に変えるように傾斜している。
第2光線91は、端面61aから入射する。そして、第2光線91は、全反射を繰り返して端面61cに達する。第2光線91は、端面61cで反射し、+z軸方向に進む。その後、第2光線91は、端面61dで反射し、+z軸方向から+x軸方向に進行方向を変える。その後、第2光線91は、端面61eから面発光導光板4の光入射面41aに向けて出射する。一方、第1光源8から出射された第1光線81は、端面61bから導光部材6に入射する。その後、第1光線81は、導光部材6の導光部62bを透過して端面61eから面発光導光板4の光入射面41aに向けて出射する。なお、第1光源8は、端面41aのz軸方向の長さの範囲内に配置される。すなわち、第1光源8は、端面41aと対向して配置されている。
第1光源8は、比較的大きな発散角を持つ光線を出射するLED素子である。発散角とは光線の広がる角度である。このため、第1光源8をy軸方向に等間隔で配列しても、端面61bから端面61eまでの間で、第1光線81は、重なり合って線状の光となる。近接した光源から複数の光線が出射する。これらの複数の光線が空間的に重なり合うと、それらの光線の輝度分布が平均化され、光源の配列方向に均一な輝度分布となる。
第1光源8の光線は、1個の光源では、均一な輝度分布を有しない。しかし、複数の光線が重なり合うと輝度分布は、平均化する。平均化した光線は、光源の配列方向に均一な輝度分布となり、線状の光となる。また、第1光源8は、導光部材6の端面61bに対向して配置されている。第1光線81は、第1光源8から端面61bに向かって出射される。
第1光源8の光線は、1個の光源では、均一な輝度分布を有しない。しかし、複数の光線が重なり合うと輝度分布は、平均化する。平均化した光線は、光源の配列方向に均一な輝度分布となり、線状の光となる。また、第1光源8は、導光部材6の端面61bに対向して配置されている。第1光線81は、第1光源8から端面61bに向かって出射される。
導光部材6の端面61eは、面発光導光板4の−x軸方向の側の端面41aに対向して配置されている。第1光源8及び第2光源9から出射した白色の第1光線81及び第2光線91は、導光部材6の内部で混ざり合い、面発光導光板4に向けて出射する。第1光線81及び第2光線91は、混ざり合って白色の線状の光となる。この白色の線状の光は、混合光線43である。なお、制御部11が光源駆動部13を制御して、第1光線81の輝度と第2光線91の輝度との割合を調整することができる。
なお、導光部材6は、透明部材として説明したが、透明部材に限定されない。導光部材6にとって必要な機能は、2つある。第1の機能は、導光部材6が第1光線81及び第2光線91を面発光導光板4に導くという機能である。第1光線81は、第1光源8から出射した光線である。第2光線91は、第2光源から出射した光線である。第2の機能は、導光部材6が第1光線81と第2光線91とを混ぜるという機能である。これらの2つの機能を有する構成であれば、導光部材6は、別の構成をしていても良い。例えば、端面61c,61dに反射膜を設けることで、同様の効果を得ることができる。反射膜は、アルミニウム、銀又は金などの反射率の高い金属を端面に蒸着することで実現できる。
図4は、実施の形態1の面光源装置200における面発光導光板4及びその周辺構造の他の例を模式的に示す断面図である。図4に示すように、導光部材108は、反射部材181,182,183の3部品から構成されている。反射部材181,182,183の反射面181a,182a,183aは、鏡面である。反射部材181と反射部材182とは、別部品として示したが、y軸方向の両端をつなげて中空の1部品とすることができる。また、導光部材183は、構造部材の一部を鏡面として構成することができる。
面発光導光板4は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。面発光導光板4は、裏面に微小光学素子42を有している。裏面とは、液晶パネル1に対して反対側の面であり、面発光導光板4の−z軸方向の側の面である。この微小光学素子42は、混合光線43を照明光44に変える。混合光線43は、面発光導光板4の内部を伝播する光である。照明光44は、+z軸方向に出射する光である。照明光44は、液晶パネル1の裏面1bに向けて面発光導光板4から出射する。
図5は、実施の形態1の面光源装置200における面発光導光板4に設けられた微小光学素子42の配置の一例を概略的に示す図である。例えば、面発光導光板4は、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製された部品である。また、面発光導光板4は、例えば、厚み4mmの板状部材である。図5に示すように、面発光導光板4は、裏面41bに微小光学素子42を有している。微小光学素子42は、−z軸方向に突出した半球状の凸形状をしている。以後、この半球状の凸形状を凸レンズ形状と呼ぶ。
混合光線43は、面発光導光板4の端面41aから入射する。混合光線43は、面発光導光板4と空気層との界面で全反射する。そして、混合光線43は、導光対4の内部を伝播する。混合光線43は、反射を繰り返しながら+x軸方向に進む。しかし、混合光線43が微小光学素子42に入射すると、微小光学素子42の曲面で反射して進行方向を変える。混合光線43の進行方向が変化すると、混合光線43の中には、面発光導光板4の表面と空気層との界面での全反射条件を満たさなくなる光線がある。光線が全反射条件を満たさなくなると、光線は、面発光導光板4の表面から液晶パネル1の裏面1bに向かって出射する。面発光導光板4の表面は、液晶パネル1の側の面である。
微小光学素子42の配置密度は、面発光導光板4の上のxy平面内の位置で変化している。配置密度とは、微小光学素子42の単位面積当たりの数や微小光学素子42の大きさなどである。この微小光学素子42の配置密度の変化により、照明光44の面内輝度分布を制御することができる。照明光44は、面発光導光板4から出射する光である。なお、面内輝度分布とは、任意の平面において、2次元で表される位置に対する輝度の高低を示す分布である。ここでの面内とは、表示面のことである。
図5に示すように、微小光学素子42の配置密度は、混合光線43の進行方向の位置に対して変化している。混合光線43の進行方向とは、図5中の+x軸方向である。詳しく説明すると、面発光導光板4は、端面41a近傍から端面41cまでの領域に微小光学素子42を有している。端面41cは、端面41aと対向する端面である。その配置密度は、端面41a近傍から端面41cに向けて連続的に疎から密へと変化している。
例えば、微小光学素子42は、凸レンズ形状である。その表面の曲率は、約0.15mmである。微小光学素子42の最大高さは、約0.005mmである。また、微小光学素子42の屈折率は、約1.49である。なお、面発光導光板4や微小光学素子42の材質は、アクリル樹脂とすることができる。しかし、面発光導光板4や微小光学素子42の材料は、アクリル樹脂に限定されず、光透過率が良く、成形加工性に優れた他の樹脂材料(例えば、ポリカーボネート樹脂など)、又は、ガラス材料とすることができる。また、面発光導光板4の厚みは、4mmに限定されるものではない。液晶表示装置100の薄型化・軽量化の観点からは、厚みの薄い面発光導光板4を用いることが望ましい。
なお、実施の形態1において、微小光学素子42は、凸レンズ形状とした。しかし、微小光学素子42の形状は、凸レンズ形状に限定されない。微小光学素子42に必要な機能は、微小光学素子42が混合光線43を+z軸方向に反射して混合光線43が液晶パネル1の裏面1bに向けて出射することである。混合光線43は、面発光導光板4の内部をx軸方向に進行する光である。この機能を有すれば、微小光学素子42の形状は、別の形状でも良い。例えば、プリズム形状や、ランダムな凹凸パターンなどでも同様の機能を有する。
照明光44は、面発光導光板4から液晶パネル1に向けて出射する光である。しかし、照明光44は、第1の光学シート2及び第2の光学シート3などによって反射して−z軸方向に進行する場合がある。高輝度化、低消費電力化を実現するためには、それらの反射光を再び液晶パネル1の照明光として利用する必要がある。実施の形態1の液晶表示装置100は、面発光導光板4の−z軸方向の側に光反射シート5を備えている。この光反射シート5が−z軸方向に進む反射光を再度+z軸方向に向ける。これにより、液晶表示装置100は、効率的に光を利用することができる。
以上に説明したように、実施の形態1の液晶表示装置100は、2箇所に白色LED素子を用いた光源を有している。その2箇所は、面発光導光板4の側面と面発光導光板4の裏面とである。これにより、液晶表示装置100は、厚み(z軸方向の寸法)の増加を抑えて光源の数を増やすことができる。また、液晶表示装置100の表示領域に対してバックライトユニット200の大きさを抑えて、液晶表示装置100は、高輝度かつ薄型を実現できる。表示領域とは、有効画像を表示する領域である。表示領域は、座標で表すとx軸方向及びy軸方向に広がる領域である。
さらに、光源を面発光導光板4の側面と裏面とに配置することで、それぞれの光源が発する熱による周辺温度の上昇を緩和できる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。また、第1光源8及び第2光源9の寿命を長くすることができる。
従来、サイドライト方式のバックライトに指向性を有する点光源のLED素子が採用されると、表示面の面内の輝度むらが問題となっていた。LED素子の光は、自ら有する発散角により広がるため、LED素子の光は、近接する別のLED素子の光と空間的に重なり合って、LED素子の光は、線状の光となる。バックライトユニットとしての面光源装置200は、光の伝播距離を十分に有することができる。このため、バックライトユニット200は、均一な輝度分布の照明光44を生成できる。照明光44の輝度分布は、表示面の面内で均一である。従って、輝度むらを低減した良好な画像を表示できる液晶表示装置100を提供できる。光の伝播距離とは、光が伝わっていく距離である。また、光の伝播とは、光が進行して伝わっていくことである。
実施の形態1の液晶表示装置100は、1個の導光部材6を有している。第1光源8及び第2光源9から出射した第1光線81及び第2光線91は、異なる端面61a,61bから導光部材6に入射する。しかし、導光部材6は、1つの部材で構成される必要はない。例えば、導光部材6は、図6及び図7に示すように構成してもよい。
図6は、実施の形態1の面光源装置200における面発光導光板及びその周辺構造の他の例を模式的に示す断面図である。図6は、2部品で構成された導光部材を示している。バックライトユニット200は、第1の導光部材106と第2の導光部材107とを有する。第2光線91は、端面161aから導光部材106に入射する。第2光線91は、第1の導光部材106の内部を−x軸方向へ進む。第2光線91は、端面161cで反射し、+z軸方向に進む。第2光線91は、端面161bから出射する。その後、第2光線91は、第2の導光部材107の端面171aから第2の導光部材107の内部に入射する。第2光線91は、第2の導光部材107の内部を+z軸方向へ進む。第2光線91は、端面171cで反射して、+x軸方向へ進む。
一方、第1光線81は、第2の導光部材107の端面171bから入射する。第1光線81は、第2の導光部材107の内部を+x軸方向へ進む。第1光線81は、端面171dから出射する。第2の導光部107は、第1光線81の入射位置の近くに端面171aを有している。第1光線81が第2導光部材107に入射した後、第1光線81は、空気層と端面171aとの界面で全反射する。このため、第1光線81は、効率良く面発光導光板4に向けて進行することができる。
図7は、実施の形態1の面光源装置200における面発光導光板及びその周辺構造の更に他の例を模式的に示す断面図である。図7は、導光部材6の機能の一部を面発光導光板400に持たせた構成を示している。導光部材106の−x軸方向の側の端部は、反射シート5の−x軸方向の側の端部より−x軸方向に突出している。面発光導光板400の−x軸方向の側の端部は、反射シート5の−x軸方向の側の端部より−x軸方向に突出している。
第2光線91は、端面161aから導光部材106に入射する。第2光線91は、第1の導光部材106の内部を−x軸方向へ進む。第2光線91は、端面161cで反射し、+z軸方向に進む。第2光線91は、端面161bから出射する。その後、第2光線91は、面発光導光板400の裏面から面発光導光板400の内部に入射する。第2光線91は、面発光導光板400の内部を+z軸方向へ進む。第2光線91は、端面141dで反射して、+x軸方向へ進む。一方、第1光線81は、面発光導光板400の端面141aから入射する。第1光線81は、面発光導光板400の内部を+x軸方向へ進む。第2光線91は、第1光線81が入射する端面141aに近い裏面141bから面発光導光板400に入射する。端部145は、端面141a及び端面141aに近い裏面141bを含む範囲である。
図7に示した構成は、図6に示した構成と比べて、光線が入射する端面の数と第1光線81及び第2光線91が出射する端面の数とを減らすことができる。このため、入射面や出射面で発生する光の損失は、低減される。これにより高い光の利用効率を得ることができる。光の利用効率とは、光源より出射された光の量に対する画像表示に利用される光の量の割合である。
前述のように、実施の形態1の液晶表示装置100は、異なる位置に配置された2つの第1光源8及び第2光源9から出射した第1光線81及び第2光線91が面発光導光板4の短い端面41aから入射する構成をしている。しかしながら、光源の配列、導光部材6の位置及び微小光学素子42の配列などを設計することで、面発光導光板4の長い端面を入射面とすることも可能である。長い端面とは、図1、図6及び図7中のxz平面と平行な端面である。
《2》実施の形態2.
図8は、実施の形態2の液晶表示装置101(面光源装置201を含む)の構成の一例を概略的に示す断面図である。面光源装置201は、面発光導光板4、光反射シート5、導光部材6、第1光源208、第2光源209を有する。また、面光源装置201には、導光部材6の機能を有する構成要素も含まれる。図8において、図1(実施の形態1)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。液晶表示装置101は、透過型表示装置である。液晶表示装置101は、実施の形態1の液晶表示装置100の白色の第1光源8及び第2光源9に代えて、異なる色の第1光源208及び第2光源209を有している。液晶表示装置101は、上記の相違点以外は、実施の形態1と同じである。なお、実施の形態2においても、実施の形態1の図1の形態以外の図4、図6及び図7の形態も取り得る。
液晶表示装置が色再現範囲を広げるために表示色の色純度を高める場合、液晶パネルのカラーフィルタの透過波長帯域の幅を狭く設定しなければならない。しかし、透過波長帯域の幅を狭く設定すると、カラーフィルタを透過する光の透過光量は、減少する。このため、表示色の色純度を高めようとする場合、カラーフィルタを透過する光の透過光量の減少によって輝度が落ちるという問題が発生する。さらに、従来使用されていた蛍光ランプは、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。同様に、黄色蛍光体を利用した白色のLED素子も、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。すなわち、赤色領域の波長のピークは、赤色領域からずれたオレンジ色の領域にある。特に赤色において色純度を高めようとすると、極めてカラーフィルタの透過光量が落ち、著しく輝度が低下してしまう。
実施の形態2の液晶表示装置101は、第1光源208に青緑色の第1光線281を出射するLED素子を有している。青緑色の第1光線281は、青色の光と緑色の光とを混ぜている。また、液晶表示装置101は、第2光源209に赤色の第2光線291を出射する単一色のLED素子を用いている。単一色のLED素子の光は、波長幅が狭い。すなわち、単一色のLED素子の光は、色純度が高い。このため、赤色の光のLED素子を用いることにより、赤色の色純度は、向上する。すなわち、液晶表示装置101は、表示色の色再現範囲を広げることができる。単一色とは、一定の波長のみからなる光のことである。色純度とは、単一色性の高さを現す。
図9は、実施の形態2の液晶表示装置101の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。液晶表示装置101は、液晶表示装置100の図2に示す構成と同様の構成を有している。図9に示すように、液晶表示装置101は、液晶パネル駆動部12及び光源駆動部13を有している。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、第1の光源及び第2の光源を駆動する。なお、第1の光源は、第1光源208であり、第2の光源は、第2光源209である。制御部11は、液晶パネル駆動部12の動作を制御し、光源駆動部13の動作を制御する。制御部11は、入力した映像信号S10に画像処理を行い、液晶パネル制御信号S11と光源制御信号S12とを生成する。制御部11は、液晶パネル制御信号S11を液晶パネル駆動部12に供給する。また、制御部11は、光源制御信号S12を光源駆動部13に供給する。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル制御信号に基づいて液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、光源制御信号S12に基づいて第1光源208及び第2光源209を駆動する。
第2光源209は、赤色の第2光線291を出射する。第2光線291は、導光部材6の内部を−x軸方向へ進行する。その後、第2光線291は、2回反射して+x軸方向に進行方向を変える。第2光線291は、端面61c及び端面61dで反射する。第1光源208は、青緑色の第1光線281を出射する。第1光線281は、+x軸方向へ進行する。そして第1光線281は、導光部材6に入射する。第1光線281は、導光部材6の中で第2光線291と混ざる。その後に、第1光線281は、面発光導光板4に入射する。第1光線281及び第2光線291は、混ざって光線243となる。青緑色は、青色と緑色にピーク輝度を有する色である。
面発光導光板4は、−z軸方向の側(図8における下側)の面に微小光学素子42を有する。微小光学素子42は、光線243を照明光244に変換する。照明光244は、+z軸方向に進行する。照明光244は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。この照明光244は、第2の光学シート3及び第1の光学シート2を透過する。その後、照明光244は、液晶パネル1の裏面1bに向けて照射される。
実施の形態2によれば、制御部11は、光源駆動部13を制御して、第2光線291の輝度と第1光線281の輝度を調整できる。すなわち、第2光線291の輝度と第1光線281の輝度との割合を調整できる。第2光線291は、第2光源209から出射した赤色の光である。第1光線281は、第1光源208から出射した青緑色の光である。制御部11は、映像信号に基づいて各光源の発光量を調整する。すなわち、制御部11は、映像信号に基づいて各光源の輝度の割合を調整する。これにより、液晶表示装置101の消費電力を低減できる。
第2光源209は、導光部材6の端面61aに対向して配置されている。端面61aは、導光部材6の+x軸方向の側の端面である。そして端面61aは、光の入射端面である。導光部材6は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。第2光源209は、例えば、複数のLED素子をy軸方向に等間隔で配列したものである。
第2光源209は、赤色の光線を出射する。この赤色の光線のスペクトルは、640nm付近にピークを有する。また、第2光源209は、指向性を有す点光源である。第2光源209から出射した第2光線291は、導光部材6に入射する。第2光線291は、導光部材6と空気層との界面で全反射する。そして、第2光線291は、反射を繰り返しながら導光部材6の内部を進行する。第2光線291が進行する距離は、所定の光学距離である。第2光線291は、反射を繰り返しながら端面61cに達する。第2光線291は、自らの発散角により広がる。このため、第2光線291は、所定の光学距離を進行する間に隣接する別のLED素子の光線と重なり合う。この光線は、重なり合って、y軸方向の輝度分布が均一な線状の光となる。
隣り合うLED素子の光線が互いに重なり合うために、第2光線291は、所定の光学距離を進行する必要がある。所定の光学距離は、LED素子の発散角とLED素子の配置間隔とによって決まる。第2光線291は、導光部材6の内部で自らの発散角によってLED素子の配列方向に広がる。第2光線291は、線状の光を生成するために、十分に広がるための距離が必要となる。この距離が所定の光学距離である。LED素子の配列方向は、図8中のy軸方向である。導光部材6の端面61aから端面61cまでの距離は、所定の光学距離以上の長さに設定されている。第2光源209から出射した複数の第2光線291は、均一な輝度分布の線状光源となる。
第2光線291は、端面61aから入射する。そして、第2光線291は、全反射を繰り返して端面61cに達する。第2光線291は、端面61cで反射し、+z軸方向に進む。その後、第2光線291は、端面61dで反射し、+z軸方向から+x軸方向に進行方向を変える。その後、第2光線291は、端面61eから面発光導光板4に向けて出射する。一方、第1光源208から出射した第1光線281は、端面61bから導光部材6に入射する。その後、第1光線281は、導光部材6の導光部62bを透過して端面61eから面発光導光板4に向けて出射する。なお、第1光源208は、端面41aのz軸方向の長さの範囲内に配置される。
第1光源208は、比較的大きな発散角を持つ光線を出射するLED素子である。このため、第1光源208をy軸方向に等間隔で配列しても、端面61bから端面61eまでの間で、第1光線281は、重なり合って線状の光となる。近接した光源から複数の光線が出射する。これらの複数の光線が空間的に重なり合うと、それらの光線の輝度分布が平均化され、光源の配列方向に均一な輝度分布となる。また、第1光源208は、導光部材6の端面61bに対向して配置されている。第1光線281は、第1光源208から出射する。その後、第1光線281は、端面61bに向けて進行する。
青緑色の第1光線281は、第1光源208から出射する。第1光線281は、第2光源209から出射する赤色の第2光線291と混ざって白色の光線243となる。例えば、第1光線281は、450nm付近と530nm付近とにピークを有する。そして、第1光線281は、420nmから580nmまでの帯域に連続的なスペクトルを有する青緑色の光である。例えば、第1光源208は、青色の光及び緑色の光を発する光源を用いることができる。その光源は、励起光源及び蛍光体を組み合わせた構成をしている。また、第1光源208は、紫外光により青色の光及び緑色の光を発する蛍光体を有する光源を用いることができる。その光源は、紫外光が蛍光体を励起して青色の光及び緑色の光を発する。あるいは、第1光源208は、青色の光が緑色の蛍光体を励起して、青色の光及び緑色の光を発する光源を用いることができる。
2列の第1光源208及び第2光源209を配置する方法として、例えば、面発光導光板4の入射端面41aに沿って2列の第1光源208及び第2光源209を配置する方法が考えられる。しかしながら、2列の光源が隣接して配置されることは、一箇所に光源を集めることである。2列の光源が隣接して配置されて、光源が一箇所に集まることで、各LED素子が発する熱により光源の周辺の温度が上昇する。この周辺の温度上昇により、LED素子の発光効率は、低下する。また、この周辺の温度上昇により、LED素子の寿命は、短くなる。そのため、2列の光源を配置する際には、それぞれの光源が離れて配置されることが望ましい。これにより、光源の発光による周囲温度が上昇することを抑えられる。また、第1光源208及び第2光源209の寿命を長くすることができる。
導光部材6の端面61eは、面発光導光板4の−x軸方向の側の端面41aに対向している。青緑色の第1光線281は、第1光源208から出射する。赤色の第2光線291は、第2光源209から出射する。青緑色の第1光線281及び赤色の第2光線291は、導光部材6の内部で混ざり合う。第1光線281及び第2光線291は、白色の線状の光となる。そして、第1光線281及び第2光線291は、面発光導光板4に向けて端面61eから出射する。光線243は、白色の線状の光である。なお、制御部11が光源駆動部13を制御して、第1光線281の輝度及び第2光線291の輝度の割合を調整して、白色の線状の光を作り出すことができる。
なお、導光部材6は、厚さ2mmの透明部材として説明したが、厚さ2mmの透明部材に限定されない。導光部材6にとって必要な機能は、2つある。第1の機能は、導光部材6が第1光線281及び第2光線291を面発光導光板4に導くという機能である。第1光線281は、第1光源208から出射した光線である。第2光線291は、第2光源209から出射した光線である。第2の機能は、導光部材6が第1光線281と第2光線291とを混ぜるという機能である。これらの2つの機能を有する構成であれば、導光部材6は、別の構成をしていても良い。例えば、端面61c,61dに反射膜を設けることで、同様の効果を得ることができる。
また、導光部材6は、実施の形態1の図4と同様の形態をとることができる。図4に示す導光部材108は、反射部材181,182,183の3部品から構成されている。反射部材181,182,183の反射面181a,182a,183aは、鏡面である。反射部材181と反射部材182とは、別部品として示したが、y軸方向の両端をつなげて中空の1部品とすることができる。また、導光部材183は、構造部材の一部を鏡面として構成することができる。
液晶表示装置101は、薄型化が考慮される。また、液晶表示装置101は、軽量化も考慮される。そのため、厚みの薄い導光部材を用いることは、望ましい。しかし、厚みを薄くすると導光部材6の剛性が低下する。このため、導光部材6の剛性の低下などの問題を考慮する必要がある。
面発光導光板4は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。面発光導光板4は、裏面に微小光学素子42を有している。裏面とは、液晶パネル1と反対側の面であり、−z軸方向の側の面である。光線243は、面発光導光板4の内部を進行する光である。照明光244は、+z軸方向に出射する光である。この微小光学素子42は、光線243を照明光244に変える。照明光244は、液晶パネル1の裏面1bに向けて面発光導光板4から出射する。
光線243は、面発光導光板4の端面41aから入射する。光線243は、面発光導光板4と空気層との界面で全反射する。そして、光線243は、反射を繰り返しながら導光対4の内部を伝播する。光線243は、反射を繰り返しながら+x軸方向に進む。しかし、光線243が微小光学素子42に入射すると、微小光学素子42の曲面で反射して進行方向を変える。光線243の進行方向が変化すると、光線243の中には、面発光導光板4の表面と空気層との界面での全反射条件を満たさなくなる光線がある。光線が全反射条件を満たさなくなると、光線は、面発光導光板4の表面から液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。面発光導光板4の表面は、液晶パネル1の側の面である。
微小光学素子42の配置密度は、面発光導光板4の上のxy平面内の位置で変化している。配置密度とは、微小光学素子42の単位面積当たりの数や微小光学素子42の大きさなどである。この微小光学素子42の配置密度の変化により、照明光244の面内輝度分布を制御することができる。照明光244は、面発光導光板4から出射する光である。なお、面内輝度分布とは、任意の平面において、2次元で表される位置に対する輝度の高低を示す分布である。ここでの面内とは、表示面のことである。
図5に示すように、微小光学素子42の配置密度は、光線243の進行方向の位置に対して変化している。光線243の進行方向とは、図5中の+x軸方向である。詳しく説明すると、面発光導光板4は、端面41a近傍から端面41cまでの領域に微小光学素子42を有している。端面41cは、端面41aと対向する端面である。その配置密度は、端面41a近傍から端面41cに向けて連続的に疎から密へと変化している。
実施の形態2において、微小光学素子42は、凸レンズ形状とした。しかし、微小光学素子42の形状は、凸レンズ形状に限定されない。微小光学素子42に必要な機能は、微小光学素子42が光線243を+z軸方向に反射して光線243が液晶パネル1の裏面1bに向けて出射することである。光線243は、面発光導光板4の内部をx軸方向に進行する光である。この機能を有すれば、微小光学素子42の形状は、別の形状でも良い。例えば、プリズム形状や、ランダムな凹凸パターンなどでも同様の機能を有する。
照明光244は、面発光導光板4から液晶パネル1に向けて出射する光である。しかし、照明光244は、第1の光学シート2及び第2の光学シート3などによって反射して−z軸方向に進行する場合がある。高輝度化、低消費電力化を実現するためには、それらの反射光を再び液晶パネル1の照明光として利用する必要がある。実施の形態2の液晶表示装置101は、面発光導光板4の−z軸方向の側に光反射シート5を備えている。この光反射シート5が−z軸方向に進む反射光を再度+z軸方向に向ける。これにより、液晶表示装置101は、効率的に光を利用することができる。
以上に説明したように、実施の形態2の液晶表示装置101は、2箇所にLED素子を用いた光源を有している。その2箇所は、面発光導光板4の側面と面発光導光板4の裏面とである。これにより、液晶表示装置101は、厚み(z軸方向の寸法)の増加を抑えて光源の数を増やすことができる。また、液晶表示装置101の表示領域に対してバックライトユニット201の大きさを抑えて、液晶表示装置101は、高輝度かつ薄型を実現できる。表示領域とは、有効画像を表示する領域である。表示領域は、座標で表すとx軸方向及びy軸方向に広がる領域である。
さらに、光源を面発光導光板4の側面と裏面とに配置することで、それぞれの光源が発する熱による周辺温度の上昇を緩和できる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。また、第1光源208及び第2光源209の寿命を長くすることができる。
また、従来、サイドライト方式のバックライトに指向性を有する点光源のLED素子が採用されると、表示面の面内の輝度むらが問題となっていた。LED素子の光は、自ら有する発散角により広がるため、LED素子の光は、近接する別のLED素子の光と空間的に重なり合って、LED素子の光は、線状の光となる。バックライトユニット201は、光の伝播距離を十分に有することができる。このため、バックライトユニット201は、均一な輝度分布の照明光244を生成できる。照明光244の輝度分布は、表示面の面内で均一である。従って輝度むらを低減した良好な画像を表示できる液晶表示装置101を提供できる。
液晶表示装置101の第2光源209は、赤色の光を発する。液晶表示装置101の第1光源208は、青緑色の光を発する。青緑色は、青色及び緑色を混ぜた色である。上述したように、従来使用されていた蛍光ランプは、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。同様に、黄色蛍光体を利用した白色のLED素子も、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。すなわち、赤色領域の波長のピークは、赤色領域からずれたオレンジ色の領域にある。特に赤色において色純度を高めようとすると、極めて透過光量が落ち、著しく輝度が低下してしまう。蛍光ランプ及び白色のLED素子を赤色のLED素子に置き換えることで、カラーフィルタの透過光量の低下を抑制できる。また、色純度の向上の効果を得ることができる。
なお、実施の形態2においては、第2光源209に640nmにピーク波長を有する赤色のLED素子が採用された。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、波長のピークが640nmと異なる赤色LED素子を用いることができる。また、青色や緑色の光を放射するLED素子を用いることができる。なお、第1光源208の光は、第2光源209の光と混ざって白色の光となる必要がある。すなわち、第1光源208の光は、第2光源209の光に対して補色となる。
実施の形態2においては、光源に異なる色のLED素子を用いているため、第1光源208及び第2光源209を構成するLED素子の数が異なることがある。LED素子の数が多い光源のLED素子の配置間隔は狭い。そして、LED素子の数が少ない光源のLED素子の配置間隔は広い。このため、LED素子の数の少ない光源は、より長い光学的距離が必要である。なぜなら、各々のLED素子から出射した光が重なり合う必要があるからである。また、第1光源208及び第2光源209を構成するLED素子の発散角が異なる場合がある。LED素子の発散角の小さい光源は、より長い光学的距離が必要である。なぜなら、各々のLED素子から出射した光が重なり合う必要があるからである。
このように、第1光源208及び第2光源209を構成するLED素子の数や発散角が異なる場合、光を重ね合わせるための光学的距離は、異なる。液晶表示装置101は、光が伝播する十分な光学距離を得られる。そして、液晶表示装置101は、輝度分布が均一な線状の光を得ることができる。ただし、第2光源209は、LED素子の数が少ない光源を選択する必要がある。また、第2光源209は、LED素子の発散角が狭い光源を選択する必要がある。
一般的に、光源には、白色の蛍光ランプや白色のLED素子が用いられる。一方、色純度を高める場合には、液晶パネル1のカラーフィルタの透過波長を狭く設定する。この場合、カラーフィルタによる光の損失が増加すると画像の輝度が低下する。実施の形態2の液晶表示装置101は、単一色のLED素子を用いている。単一色の光は、色純度が高い。単一色のLED素子を用いることにより、赤色の色純度は向上する。そして、液晶表示装置101は、表示色の色再現範囲を広げることができる。また、赤色の色純度が向上することにより、液晶表示装置101は、カラーフィルタによる光の損失を減少できる。このため、液晶表示装置101は、明るさの低下を抑制できる。低消費電力にもかかわらず、液晶表示装置101は、高輝度で広い色域を実現できる。
実施の形態2の液晶表示装置101は、1個の導光部材6を有している。第1光源208及び第2光源209から出射した第1光線281及び第2光線291は、異なる端面61a,61bから導光部材6に入射する。しかし、導光部材6は、1つの部材で構成される必要はない。例えば、導光部材6は、図6又は図7に示すように構成してもよい。
前述のように、実施の形態2の液晶表示装置101は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板4の短い端面から入射する構成をしている。しかしながら、光源の配列、導光部材6の位置及び微小光学素子42の配列などを設計することで、面発光導光板4の長い端面を入射面とすることも可能である。長い端面とは、図8中のxz平面と平行な端面である。
実施の形態2に光源駆動部は、画像信号に基づいて第1光源208及び第2光源209の出力を個別に制御することにより、消費電力を低減できるとともに、迷光を低減してコントラストを向上させることができる。なぜなら、第1光源208及び第2光源209を別々に制御することで表示に不要な光を消すことができる。また、表示に不要な光の出力を下げることができる。このように不要な光を減らすことで迷光を低減することができる。迷光とは、光学機器内で、正規の光路以外をたどる光のことで、結像に有害な光である。
《3》実施の形態3.
図10は、実施の形態3の液晶表示装置102(面光源装置202を含む)の構成の一例を概略的に示す断面図である。面光源装置202は、面発光導光板4、光反射シート5、導光部材6、第1光源208、第2光源209を有する。また、面光源装置202には、導光部材6の機能を有する構成要素も含まれる。図10において、図8(実施の形態2)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。液晶表示装置102は、透過型表示装置である。実施の形態2における第2光源209は、LED素子を有しているが、実施の形態3における第2光源309は、レーザ発光素子を有している。液晶表示装置102は、上記相違点以外は、実施の形態2と同じである。また、実施の形態3は、実施の形態1に対して、第1光源208及び第2光源309の構成要素において相違し、それ以外の構成要素に関しては同じである。なお、実施の形態3においても、実施の形態1の図1の形態以外の図4、図6及び図7の形態も取り得る。
前述のように、液晶表示装置が色再現範囲を広げるために表示色の色純度を高める場合、液晶パネルのカラーフィルタの透過波長帯域の幅を狭く設定しなければならない。しかし、透過波長帯域の幅を狭く設定すると、カラーフィルタを透過する光の透過光量は、減少する。このため、表示色の色純度を高めようとする場合、カラーフィルタを透過する光の透過光量の減少によって輝度が落ちるという問題が発生する。
実施の形態3では、LED素子の代わりに波長領域の狭いレーザ発光素子を用いることで、色純度が向上している。なぜなら、レーザ発光素子の波長領域は、単一色のLED素子よりも狭いからである。そして、バックライトユニットである面光源装置202は、光の損失を減少できる。また、バックライトユニット202は、明るさの低下を抑制できる。このため、バックライトユニット202は、低消費電力であり、色純度を高めることができる。また、レーザ発光素子は、指向性が高いため、導光部材6と面発光導光板4との結合効率は向上する。
第1光源208は、青緑色の第1光線281を出射するLED素子を用いる。青緑色の光は、青色の光と緑色の光とを混ぜた光である。第2光源309は、赤色の第2光線391を出射するレーザ発光素子を用いる。レーザ光の波長幅は狭い。すなわち、レーザ光は、色純度が高い。このため、赤色の光のレーザ発光素子を用いることで、赤色の色純度は向上する。すなわち、表示色の色再現範囲は広くなる。
図11は、実施の形態3の液晶表示装置102の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。液晶表示装置100と同様に、液晶表示装置102は、液晶パネル駆動部12及び光源駆動部13を有している。図11に示すように、液晶パネル駆動部12は、液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、第1の光源及び第2の光源を駆動する。なお、第1の光源は、第1光源208である。第2の光源は、レーザ光源309である。制御部11は、液晶パネル駆動部12の動作を制御し、光源駆動部13の動作を制御する。制御部11は、入力した映像信号S20に画像処理を行い、液晶パネル制御信号S21と光源制御信号S22とを生成する。制御部11は、液晶パネル制御信号S21を液晶パネル駆動部12に供給する。また、制御部11は、光源制御信号S22を光源駆動部13に供給する。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル制御信号S21に基づいて液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、光源制御信号S22に基づいて第1光源208及び第2光源309を駆動する。
第2光源309は、赤色の第2光線391を出射する。第2光線391は、導光部材6の端面61aから入射する。第2光線391は、導光部材6の内部を−x軸方向へ進行する。その後、第2光線391は、2回反射して+x軸方向に進行方向を変える。第2光線391は、端面61c及び端面61dで反射する。第1光源208は、青緑色の第1光線281を出射する。青緑色は、青色と緑色にピーク輝度を有する色である。第1光線281は、+x軸方向へ進行する。そして第1光線281は、導光部材6の導光部62bに入射する。第1光線281は、導光部材6の導光部62bの中で第2光線391と混ざる。その後に、第1光線281は、面発光導光板4に入射する。第1光線281及び第2光線391は、混ざって光線343となる。
面発光導光板4は、−z軸方向の側(図11における下側)の面に微小光学素子42を有する。微小光学素子42は、光線343を照明光344に変換する。照明光344は、+z軸方向に進行する。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。この照明光344は、第2の光学シート3及び第1の光学シート2を透過する。その後、照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて照射される。光学シートは、面発光導光板4から出射した光の進行方向を液晶パネルの背面1bに向ける機能を有する。第2の光学シート3は、細かな照明むらなどの光学的な影響を抑制する機能を有する。
光反射シート5は、面発光導光板4の−z軸方向の側に配置されている。また、光反射シート5は、導光部材6の+z軸方向の側に配置されている。面発光導光板4から−z軸方向に出射した光は、光反射シート5で反射する。光反射シート5で反射した光は、液晶パネル1の裏面1bを照射する照明光344として利用される。光反射シート5は、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートを採用できる。また、光反射シート5は、基板の表面に金属を蒸着した光反射シートを採用できる。
液晶パネル1の液晶層は、xy平面に平行に配置されている。液晶パネル1の表示面1aは、矩形状をしている。この表示面1aの隣接する2辺は、直交している。短辺は、y軸に平行である。長辺は、x軸に平行である。
液晶パネル駆動部12は、制御部11から受け取った液晶パネル制御信号に基づいて液晶層の光透過率を画素単位で変化させる。各画素は、さらに3つの副画素から構成されている。第1の副画素は、赤色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。第2の副画素は、緑色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。第3の副画素は、青色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。制御部11が各副画素の透過率を制御することで、液晶パネル1は、カラー画像を作り出す。すなわち、液晶パネル1は、面発光導光板4から入射した照明光344を空間的に変調することで画像光を作り出す。この画像光は、表示面1aから出射する。なお、画像光とは、画像情報を有する光のことである。
実施の形態3によれば、制御部11は、光源駆動部13を制御して、第2光線391の輝度と第1光線281の輝度を調整できる。すなわち、第2光線391の輝度と第1光線281の輝度との割合を調整できる。第2光線391は、レーザ光源309から出射した赤色の光である。第1光線281は、第1光源208から出射した青緑色の光である。制御部11は、映像信号に基づいて各光源の発光量を調整する。すなわち、制御部11は、映像信号に基づいて各光源の輝度の割合を調整する。これにより、液晶表示装置102の消費電力を低減できる。
第2光源309は、導光部材6の端面61aに対向して配置されている。端面61aは、導光部材6の+x軸方向の側の端面である。そして端面61aは、光の入射端面である。導光部材6は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。第2光源309は、複数のレーザ発光素子をy軸方向に等間隔で配列したものである。
第2光源309は、赤色の第2光線391を出射する。この赤色の第2光線391のスペクトルは、640nm付近にピークを有する。また、第2光線391の波長幅は、半値全幅で1nmであり、第2光線391は、極めて狭い幅のスペクトルを有する。また、第2光線391の発散角は、速軸方向(発散角の大きい方向)においては、半値全角で40度である。ここで、速軸方向とは発散角の大きい方向を示している。第2光線391の発散角は、遅軸方向(発散角の小さい方向)においては、半値全角で10度である。ここで、遅軸方向とは発散角の小さい方向を示している。また、半値全幅とは、光強度が最高になる波長に対する、光強度が最高強度の50%になる波長幅である。また、半値全角は、光強度が最高になる方向に対する、光強度が最高強度の50%になる方向の角度(全角)である。第2光源309のレーザ発光素子は、遅軸方向(発散角の小さい方向)が導光部材6の端面61aの短辺方向と平行になるように配置される。導光部材6の端面61aの短辺方向は、導光部材6の対向する面の間隔が最も狭くなる方向である(図10中では、z軸方向)。なお、レーザ発光素子の配置方向は、これに限るものではない。ただし、遅軸方向(発散角の小さい方向)が端面61aの短辺方向と平行になるようにレーザ発光素子を配置することで、導光部材6の端面61c及び端面61dでの反射が効率よく行われる。これは、端面61aの短辺方向の発散角が大きい場合、第2光線91の一部は、端面61c,61dへの入射角が臨界角より小さくなり、端面61c,61dで反射しなくなるからである。ただし、端面61c,61dにミラー面を形成すればこの問題はなくなる。臨界角とは、全反射が起こる最小の入射角である。つまり、臨界角とは、屈折率が大きいところから小さいところに光が入り全反射が起きる最も小さな入射角のことである。
第2光線391は、導光部材6と空気層との界面で全反射する。そして、第2光線391は、反射を繰り返しながら導光部材6の内部を進行する。第2光線391が進行する距離は、所定の光学距離である。そして、第2光線391は、反射を繰り返しながら端面61cに達する。実施の形態3によると、レーザ発光素子の第2光源309が出射するレーザ光線391の光径は、導光部材6の端面61aのy軸方向の大きさに対し極めて小さい。すなわち、レーザ光源309は、点光源である。しかし、第2光線391は、自らの発散角により広がる。このため、第2光線391は、所定の光学距離を進行する間に隣接する別のレーザ発光素子の光線と重なり合う。この光線は重なり合って、y軸方向の輝度分布が均一な線状の光となる。
近接するレーザ発光素子の光線が重なり合うために、第2光線391は、所定の光学距離を進行する必要がある。所定の光学距離は、レーザ発光素子の発散角とレーザ発光素子の配置間隔とによって決まる。第2光線391は、導光部材6の内部で自らの発散角によってレーザ発光素子の配列方向に広がる。第2光線391は、線状の光を生成するために、十分に広がるための距離が必要となる。この距離が所定の光学距離である。レーザ発光素子の配列方向は、図10中のy軸方向である。導光部材6の端面61aから端面61cまでの距離は、所定の光学距離より長く設定されている。第2光源309から出射した複数の第2光線391は、均一な輝度分布の線状の光となる。
導光部材6は、第1の導光部62a及び第2の導光部62bを有している。導光部材6は、直方体の板状部及び台形柱の板状部を組み合わせた形状である。第1の導光部62aは、xy平面に平行に配置された直方体の板状部である。第2の導光部62bは、yz平面に平行に配置された台形柱の板状部である。図1に示すように、第1の導光部62aは、光反射シート5の−z軸方向の側に隣接して配置されている。第2の導光部62bは、面発光導光板4の−x軸方向の側に隣接して配置されている。導光部62a,62bは、例えば、厚さ2mmのアクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製されている。また、導光部材6の台形柱部分の端面のうち、端面61b,61eは、yz平面に平行に形成されている。2つの端面61c,61dは、xy平面に対して略45度の角度で傾斜している。導光部材6の端面61cは、第2光線391が−x軸方向から+z軸方向に反射するように傾斜している。導光部材6の端面61dは、第2光線391が+z軸方向から+x軸方向に反射するように傾斜している。
第2光線391は、端面61aから入射する。そして第2光線391は、全反射を繰り返して端面61cに達する。第2光線391は、端面61cで反射し、+z軸方向に進む。その後、第2光線391は、端面61dで反射し、+z軸方向から+x軸方向に進行方向を変える。その後、第2光線391は、端面61eから面発光導光板4に向けて出射する。一方、第1光源208から出射した第1光線281は、端面61bから導光部材6に入射する。その後、第1光線281は、導光部材6の導光部62bを透過して端面61eから面発光導光板4に向けて出射する。なお、第1光源208は、端面41aのz軸方向の長さの範囲内に配置される。
第1光源208は、比較的大きな発散角を持つ光線を出射するLED素子である。このため、第1光源208をy軸方向に等間隔で配列しても、端面61bから端面61eまでの間で、第1光線281は、重なり合って線状の光となる。近接した光源から複数の光線が出射する。これらの複数の光線が空間的に重なり合うと、それらの光線の輝度分布が平均化され、光源の配列方向に均一な輝度分布となる。また、第1光源208は、導光部材6の端面61bに対向して配置されている。第1光線281は、第1光源208から出射する。その後、第1光線281は、端面61bに向けて進行する。
青緑色の第1光線281は、第1光源208から出射する。第1光線281は、第2光源309から出射する赤色の第2光線391と混ざって白色の光線343となる。例えば、第1光線281は、450nm付近と530nm付近とにピークを有する。そして、第1光線281は、420nmから580nmまでの帯域に連続的なスペクトルを有する青緑色の光である。例えば、第1光源208は、青色の光及び緑色の光を発する光源を用いることができる。その光源は、励起光源及び蛍光体を組み合わせた構成をしている。また、第1光源208は、紫外光により青色の光及び緑色の光を発する蛍光体を有する光源を用いることができる。その光源は、紫外光が蛍光体を励起して青色の光及び緑色の光を発する。あるいは、第1光源208は、青色の光が緑色の蛍光体を励起して、青色の光及び緑色の光を発する光源を用いることができる。
2列の第1光源208及び第2光源309を配置する方法として、例えば、面発光導光板4の入射端面41aに沿って2列の第1光源208及び第2光源309を配置する方法が考えられる。しかしながら、2列の光源が隣接して配置されることは、一箇所に光源を集めることである。2列の光源が隣接して配置されて、光源が一箇所に集まることで、LED素子とレーザ発光素子とが発する熱により光源の周辺の温度が上昇する。この周辺の温度上昇により、LED素子とレーザ発光素子との発光効率は、低下する。また、この周辺の温度上昇により、LED素子とレーザ発光素子との寿命は、短くなる。そのため、2列の光源を配置する際には、それぞれの光源が離れて配置されることが望ましい。これにより、光源の発光による周囲温度が上昇することを抑えられる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。また、第1光源208及び第2光源309の寿命を長くすることができる。
また、LED素子の温度特性は、レーザ発光素子の温度特性と異なる。LED素子と比べると、レーザ発光素子の出射光量は、温度によって変化しやすく、レーザ発光素子の波長も温度によって変化しやすい。このため、レーザ発光素子の温度を適温に保つ必要がある。レーザ発光素子の温度を適温に保つためには、レーザ光源の周辺に熱源を配置しないことが望ましい。LED素子を用いた光源は、点灯によって熱を放射する。レーザ光源は、点灯によって熱を放射する。すなわち、LED素子を用いた光源は、レーザ光源から離して配置される。このことが重要である。
導光部材6の端面61eは、面発光導光板4の−x軸方向の側の端面41aに対向している。青緑色の第1光線281は、第1光源208から出射する。赤色の第2光線391は、第2光源309から出射する。青緑色の第1光線281及び赤色の第2光線391は、導光部材6の導光部62bの内部で混ざり合う。第1光線281及び第2光線391は、白色の線状の光となる。そして、第1光線281及び第2光線391は、面発光導光板4に向けて端面61eから出射する。光線343は、白色の線状の光である。なお、制御部が光源駆動部を制御して、第1光線281の輝度及び第2光線391の輝度の割合を調整して、白色の線状の光を作り出すことができる。
なお、導光部材6は、厚さ2mmの透明部材として説明したが、厚さ2mmの透明部材に限定されない。導光部材6にとって必要な機能は、2つある。第1の機能は、導光部材6が第1光線281及び第2光線391を面発光導光板4に導くという機能である。第1光線281は、第1光源208から出射した光線である。第2光線391は、第2光源309から出射した光線である。第2の機能は、導光部材6が第1光線281と第2光線391とを混ぜるという機能である。これらの2つの機能を有する構成であれば、導光部材6は、別の構成をしていても良い。例えば、端面61c,61dに反射膜を設けることで、同様の効果を得ることができる。
また、導光部材6は、実施の形態1の図4と同様の形態をとることができる。図4に示す導光部材108は、反射部材181,182,183の3部品から構成されている。反射部材181,182,183の反射面181a,182a,183aは、鏡面である。反射部材181と反射部材182とは、別部品として示したが、y軸方向の両端をつなげて中空の1部品とすることができる。また、導光部材183は、構造部材の一部を鏡面として構成することができる。
液晶表示装置102は、薄型化が考慮される。また、液晶表示装置102は、軽量化も考慮される。そのため、厚みの薄い面発光導光板4を用いることは望ましい。しかし、厚みを薄くすると導光部材6の剛性が低下する。このため、導光部材6の剛性の低下などの問題を考慮する必要がある。
面発光導光板4は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。面発光導光板4は、裏面に微小光学素子42を有している。裏面とは、液晶パネル1と反対側の面であり、−z軸方向の側の面である。光線343は、面発光導光板4の内部を進行する光である。照明光344は、+z軸方向に出射する光である。この微小光学素子42は、光線343を照明光344に変える。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて面発光導光板4から出射する。
例えば、面発光導光板4は、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製された部品である。また、面発光導光板4は、厚み4mmの板状部材である。実施の形態1の図5と同様に、面発光導光板4は、裏面41bに微小光学素子42を有している。微小光学素子42は、−z軸方向に突出した半球状の凸形状をしている。
光線343は、面発光導光板4の端面41aから入射する。光線343は、面発光導光板4と空気層との界面で全反射する。そして、光線343は、導光対4の内部を伝播する。光線343は、反射を繰り返しながら+x軸方向に進む。しかし、光線343が微小光学素子42に入射すると、微小光学素子42の曲面で反射して進行方向を変える。光線343の進行方向が変化すると、光線343の中には、面発光導光板4の表面と空気層との界面での全反射条件を満たさなくなる光線がある。光線が全反射条件を満たさなくなると、光線は、面発光導光板4の表面から液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。面発光導光板4の表面は、液晶パネル1の側の面である。
微小光学素子42の配置密度は、面発光導光板4の上のxy平面内の位置で変化している。配置密度とは、微小光学素子42の単位面積当たりの数や微小光学素子42の大きさなどである。この微小光学素子42の配置密度の変化により、照明光344の面内輝度分布を制御することができる。照明光344は、面発光導光板4から出射する光である。なお、面内輝度分布とは、任意の平面において、2次元で表される位置に対する輝度の高低を示す分布である。ここでの面内とは、表示面のことである。
実施の形態1の図5と同様に、微小光学素子42の配置密度は、光線343の進行方向の位置に対して変化している。光線343の進行方向とは、図5中の+x軸方向である。詳しく説明すると、面発光導光板4は、端面41a近傍から端面41cまでの領域に微小光学素子42を有している。端面41cは、端面41aと対向する端面である。その配置密度は、端面41a近傍から端面41cに向けて連続的に疎から密へと変化している。
なお、実施の形態3において、微小光学素子42は、凸レンズ形状とした。しかし、微小光学素子42の形状は、凸レンズ形状に限定されない。微小光学素子42に必要な機能は、微小光学素子42が光線343を+z軸方向に反射して光線343が液晶パネル1の裏面1bに向けて出射することである。光線343は、面発光導光板4の内部をx軸方向に進行する光である。この機能を有すれば、微小光学素子42の形状は、別の形状でも良い。例えば、プリズム形状や、ランダムな凹凸パターンなどでも同様の機能を有する。
照明光344は、面発光導光板4から液晶パネル1に向けて出射する光である。しかし、照明光344は、第1の光学シート2及び第2の光学シート3などによって反射して−z軸方向に進行する場合がある。高輝度化、低消費電力化を実現するためには、それらの反射光を再び液晶パネル1の照明光として利用する必要がある。実施の形態2の液晶表示装置102は、面発光導光板4の−z軸方向の側に光反射シート5を備えている。この光反射シート5が−z軸方向に進む反射光を再度+z軸方向に向ける。これにより、液晶表示装置102は、効率的に光を利用することができる。
以上に説明したように、実施の形態3の液晶表示装置102は、2箇所に光源281及び第2光源309を有している。LED素子を用いた第1光源208は、面発光導光板4の側面に配置されている。レーザ光源309は、面発光導光板4の裏面に配置されている。これにより、液晶表示装置102は、厚み(z軸方向の寸法)の増加を抑えて光源の数を増やすことができる。また、液晶表示装置102の表示領域に対してバックライトユニット202の大きさを抑えて、液晶表示装置102は、高輝度かつ薄型を実現できる。表示領域とは、有効画像を表示する領域である。表示領域は、座標で表すとx軸方向及びy軸方向である。
さらに、光源を面発光導光板4の側面と裏面とに配置することで、それぞれの光源が発する熱による周辺温度の上昇を緩和できる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。また、第1光源208及び第2光源309の寿命を長くすることができる。
また、従来、サイドライト方式のバックライトに指向性を有する点光源のレーザ発光素子が採用されると、表示面の面内の輝度むらが問題となっていた。レーザ発光素子の光は、自ら有する発散角により広がるため、レーザ発光素子の光は、近接する別のレーザ発光素子の光と空間的に重なり合って、レーザ発光素子の光は、線状の光となる。バックライトユニット202は、光の伝播距離を十分に有することができる。このため、バックライトユニット202は、均一な輝度分布の照明光344を生成できる。照明光344の輝度分布は、表示面の面内で均一である。従って輝度むらを低減した良好な画像を表示できる液晶表示装置102を提供できる。
実施の形態3の液晶表示装置102のバックライトの光源は、狭い波長幅のレーザ光源を採用している。レーザ光源の採用によって表示色の色純度を高めることができる。蛍光ランプ及びLED素子は、広く用いられている。蛍光ランプ及びLED素子よりもレーザ光源は、鮮やかな色彩表現が可能となる。
液晶表示装置102のレーザ光源309は、赤色の光を発する。液晶表示装置102の第1光源208は、青緑色の光を発する。青緑色は、青色及び緑色を混ぜた色である。上述したように、従来使用されていた蛍光ランプは、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。同様に、黄色蛍光体を利用した白色のLED素子も、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。すなわち、赤色領域の波長のピークは、赤色領域からずれたオレンジ色の領域にある。特に赤色において色純度を高めようとすると、極めて透過光量が落ち、著しく輝度が低下してしまう。蛍光ランプを赤色のレーザ発光素子に置き換えることで、カラーフィルタの透過光量の低下を抑制できる。また、色純度の向上の効果を得ることができる。
なお、実施の形態3においては、第2光源309に640nmにピーク波長を有する赤色のレーザ発光素子が採用された。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、波長のピークが640nmと異なる赤色のレーザ発光素子を用いることができる。また、青色や緑色の光を放射するレーザ発光素子を用いることができる。なお、第1光源208の光は、第2光源309の光と混ざって白色の光となる必要がある。すなわち、第1光源208の光は、第2光源309の光に対して補色となる。
一般的に、光源には、白色の蛍光ランプや白色のLED素子が用いられる。一方、色純度を高める場合には、液晶パネル1のカラーフィルタの透過波長を狭く設定する。この場合、カラーフィルタによる光の損失が増加すると画像の輝度が低下する。実施の形態3の液晶表示装置102は、単一色のレーザ発光素子を用いている。単一色の光は、色純度が高い。単一色のレーザ発光素子を用いることにより、赤色の色純度は向上する。そして、液晶表示装置102は、表示色の色再現範囲を広げることができる。また、赤色の色純度が向上することにより、液晶表示装置102は、カラーフィルタによる光の損失を減少できる。このため、液晶表示装置102は、明るさの低下を抑制できる。低消費電力にもかかわらず、液晶表示装置102は、高輝度で広い色域を実現できる。
実施の形態2の液晶表示装置102は、1個の導光部材6を有している。第1光源208及び第2光源309から出射した第1光線281及び第2光線391は、異なる端面61a,61bから導光部材6に入射する。しかし、導光部材6は、1つの部材で構成される必要はない。例えば、導光部材6は、実施の形態1で示した図6及び図7に示すように構成してもよい。
前述のように、実施の形態3の液晶表示装置102は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板4の短い端面から入射する構成をしている。しかしながら、光源の配列、導光部材6の位置及び微小光学素子42の配列などを設計することで、面発光導光板4の長い端面を入射面とすることも可能である。長い端面とは、図10中のxz平面と平行な端面である。
実施の形態3の光源駆動部は、画像信号に基づいて第1光源208及び第2光源309の出力を個別に制御することにより、消費電力を低減できるとともに、迷光を低減してコントラストを向上させることができる。なぜなら、第1光源208及び第2光源209を別々に制御することで表示に不要な光を消すことができる。また、表示に不要な光の出力を下げることができる。このように不要な光を減らすことで迷光を低減することができる。迷光とは、光学機器内で、正規の光路以外をたどる光のことで、結像に有害な光である。
《4》実施の形態4.
図12は、実施の形態4の液晶表示装置103(面光源装置203を含む)の構成の一例を概略的に示す断面図である。面光源装置203は、面発光導光板4、光反射シート5、導光部材406、第1光源208、第2光源209を有する。また、面光源装置203には、導光部材406の機能を有する構成要素も含まれる。図12において、図10(実施の形態3)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。液晶表示装置103は、透過型表示装置である。実施の形態1〜3においては、2箇所の光源から出射した光は、導光部材6で混ぜられる。その後、混ぜられた光は、面発光導光板4の内部に入射する。実施の形態4の液晶表示装置103においては、2つの光源から出射した光が別々に面発光導光板4に入射する。2つの光源は、異なる2箇所に配置されている。2箇所に配置された光源は、LED素子を用いた第1光源208とレーザ発光素子を用いた第2光源309とである。液晶表示装置103は、実施の形態3の導光部材6に代えて、新たに導光部材406を有している。液晶表示装置103は、上記相違点以外は、実施の形態3と同じである。また、実施の形態4は、実施の形態1及び2に対して、第1光源208、第2光源309及び導光部材406の構成要素において相違し、それ以外の構成要素に関しては同じである。なお、実施の形態4においても、実施の形態1の図1の形態以外の図4、図6及び図7の形態も取り得る。
実施の形態4の液晶表示装置103は、第1光源208として、青緑色の第1光線281を出射するLED素子を有している。また、液晶表示装置103は、第2光源309に赤色の第2光線391を出射するレーザ発光素子を用いている。青緑色の第1光線281は、青色の光と緑色の光とを混ぜている。第1光源208から出射した第1光線281は、直接、面発光導光板4に入射する。このため、実施の形態1〜3において発生していた、導光部材6の空気層との界面で発生する光の損失が抑制される。液晶表示装置103は、より高い光の利用効率を得ることができる。
実施の形態4は、実施の形態3の図11と同様の構成を有している。このため、図11を用いて実施の形態4の説明を行う。液晶表示装置103は、液晶パネル駆動部12及び光源駆動部13を有している。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、第1の光源及び第2の光源を駆動する。なお、第1の光源は、第1光源208である。第2の光源は、レーザ光源309である。制御部11は、液晶パネル駆動部12の動作及び光源駆動部13の動作を制御する。
制御部11は、入力された映像信号に画像処理を施して液晶パネル制御信号と光源制御信号を生成する。制御部11は、液晶パネル制御信号を液晶パネル駆動部12に供給し、光源制御信号を光源駆動部13に供給する。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル制御信号に基づいて液晶表示装置を駆動する。光源駆動部13は、光源制御信号に基づいて第1光源208及び第2光源309を駆動する。
赤色の第2光線391は、レーザ光源309から出射する。第2光線391は、端面461aから導光部材406の内部に入射する。第2光線391は、導光部材406の内部を−x軸方向に進行する。その後、第2光線391は、2回反射して+x軸方向に進行方向を変える。第2光線391は、端面41aから面発光導光板4の内部に入射する。
青緑色の第1光線281は、第1光源208から出射する。第1光線281は、第2光線391と同様に端面41aから面発光導光板4の内部に入射する。青緑色は、青色と緑色とに輝度のピークを有する色である。面発光導光板4の端面41aから入射した後、第1光線281は、第2光線391と混ざりながら+x軸方向へ進む。
面発光導光板4は、−z軸方向の側の面に微小光学素子42を有する。微小光学素子42は、第1光線281と第2光線391との混ざった光線を照明光344に変換する。照明光344は、+z軸方向に向かって進行する。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。この照明光344は、第2の光学シート3及び第1の光学シート2を透過して液晶パネル1の裏面1bを照射する。第1の光学シート2は、面発光導光板4から出射した光を液晶パネル1の背面1bに向ける機能を有する。第2の光学シート3は、細かな照明むらなどの光学的影響を抑制する機能を有する。
光反射シート5は、面発光導光板4の−z軸方向の側に配置されている。また、光反射シート5は、導光部材406の+z軸方向の側に配置されている。面発光導光板4から−z軸方向に出射した光は、光反射シート5で反射する。光反射シート5で反射した光は、液晶パネル1の裏面1bを照射する照明光344として利用される。光反射シート5は、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートを用いることができる。また、光反射シート5は、基板の表面に金属を蒸着した光反射シートを用いることができる。
液晶パネル1の液晶層は、xy平面に平行に配置されている。液晶パネル1の表示面1aは、矩形状をしている。この表示面1aの隣接する2辺は直交している。短辺はy軸に平行である。長辺はx軸に平行である。矩形状とは、正方形を含む長方形の形状である。
液晶パネル駆動部12は、制御部11から受け取った液晶パネル制御信号に基づいて液晶層の光透過率を画素単位で変化させる。液晶パネル駆動部12は、制御部11から受け取った液晶パネル制御信号に基づいて液晶層の光透過率を画素単位で変える。各画素は、さらに3つの副画素から構成されている。第1の副画素は、赤色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。第2の副画素は、緑色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。第3の副画素は、青色の光のみが透過するカラーフィルタを有している。制御部11が各副画素の透過率を制御することで、液晶パネル1は、カラー画像を作り出す。すなわち、液晶パネル1は、面発光導光板4から入射した照明光344を空間的に変調することで画像光を作り出す。この画像光は、表示面1aから出射する。なお、画像光とは、画像情報を有する光のことである。
実施の形態4によれば、制御部11は、光源駆動部13を制御して、第2光線391の輝度と第1光線281の輝度を調整できる。制御部11は、映像信号に基づいて各光源の発光量を調整する。これにより、液晶表示装置103の消費電力を低減できる。第2光線391は、レーザ光源309から出射する赤色の光である。第1光線281は、第1光源208から出射する青緑色の光である。
レーザ発光素子を用いた第2光源309は、導光部材406の端面461aに対向している。端面461aは、導光部材406の+x軸方向の側の端面である。第2光線391は、端面461aから導光部材406の内部に入射する。導光部材406は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。
第2光源309は、複数のレーザ発光素子で構成されている。複数のレーザ発光素子は、等間隔でy軸方向に配列されている。第2光源309は、赤色の第2光線391を出射する。この赤色の第2光線391のスペクトルは、640nm付近にピークを有する。また、第2光線391の波長幅は、半値全幅で1nmであり、第2光線391は、極めて狭い幅のスペクトルを有する。また、第2光線391の発散角は、速軸方向(発散角の大きい方向)においては、半値全角で40度である。第2光線391の発散角は、遅軸方向(発散角の小さい方向)においては、半値全角で10度である。
第2光源309のレーザ発光素子は、遅軸方向(発散角の小さい方向)が導光部材406の端面461aの短辺方向と平行になるように配置される。導光部材406の端面461aの短辺方向は、導光部材406の対向する面の間隔が最も狭くなる方向である(図12中では、z軸方向)。なお、レーザ発光素子の配置方向は、これに限るものではない。ただし、遅軸方向(発散角の小さい方向)が端面461aの短辺方向と平行になるようにレーザ発光素子を配置することで、導光部材406の端面461c及び端面461bでの反射が効率よく行われる。これは、端面461aの短辺方向の発散角が大きい場合、第2光線391の一部は、端面461c,461bへの入射角が臨界角より小さくなり、端面461c,461bで反射しなくなるからである。ただし、端面461c,461bにミラー面を形成すればこの問題はなくなる。
実施の形態4によると、第2光線391は、導光部材406と空気層との界面で全反射する。そして、第2光線391は、導光部材406の内部を進行する。第2光線391が進行する距離は、所定の光学距離である。第2光線391は、反射を繰り返しながら端面461cに達する。レーザ発光素子を用いた第2光源309が出射する第2光線としてのレーザ光線391の光径は、導光部材406の端面461aのy軸方向の大きさに対し極めて小さい。すなわち、レーザ発光素子を用いた第2光源309は、点光源である。しかし、第2光線391は、自らの発散角により広がる。このため、第2光線391は、所定の光学距離を進行する間に隣接する別のレーザ発光素子の光線と重なり合う。この光線は、重なり合って、y軸方向の輝度分布が均一な線状の光となる。
近接するレーザ発光素子の光線が重なり合うために、第2光線391は、所定の光学距離を進行する必要がある。所定の光学距離は、レーザ発光素子の発散角とレーザ発光素子の配置間隔とによって決まる。第2光線391は、導光部材406の内部で自らの発散角によってレーザ発光素子の配列方向に広がる。第2光線391は、線状の光を生成するために、十分に広がるための距離が必要となる。この距離が所定の光学距離である。レーザ発光素子の配列方向は、図12中のy軸方向である。導光部材406の端面461aから端面461cまでの距離は、所定の光学距離より長く設定されている。第2光源309から出射した複数の第2光線391は、均一な輝度分布の線状の光となる。
導光部材406は、直方体で板状の導光部462a及び三角柱の導光部462bを組み合わせた形状である。2つの導光部462a,462bは、例えば、厚さ2mmのアクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製されている。
また、導光部材406の三角柱部分の端面のうち、端面461dは、yz平面に平行に形成されている。端面461dは、面発光導光板4の−x軸方向の側の端面41aと対向している。2つの端面461b,461cは、xy平面に対して略45度の角度で傾斜している。導光部材406の端面461cは、第2光線391が−x軸方向から+z軸方向に反射するように傾斜している。導光部材406の端面461bは、第2光線391が+z軸方向から+x軸方向に反射するように傾斜している。
第2光線391は、端面461aから入射する。そして第2光線391は、全反射を繰り返して端面461cに達する。第2光線391は、端面461cで反射し、+z軸方向に進む。その後、第2光線391は、端面461bで反射し、+z軸方向から+x軸方向に進行方向を変える。その後、第2光線391は、端面461dから面発光導光板4に向けて出射する。
第1光源208は、比較的大きな発散角を持つ光線を出射するLED素子である。このため、第1光源208は、LED素子をy軸方向に等間隔で配列しても、第1光線281は、重なり合って線状の光となる。すなわち、第1光線281の輝度分布は、平均化され、第1光線281は、第1光源208の配列方向で均一な輝度分布となる。近接した光源から複数の光線が出射する。これらの複数の光線が空間的に重なり合うと、それらの光線の輝度分布が平均化され、光源の配列方向に均一な輝度分布となる。また、第1光源208は、面発光導光板4の端面41aに対向して配置されている。第1光線281は、第1光源208から出射する。その後、第1光線281は、端面41aに向けて進行する。
青緑色の第1光線281は、第1光源208から出射する。第1光線281は、第2光源309から出射する赤色の第2光線391と混ざって白色の光線343となる。例えば、第1光線281は、450nm付近と530nm付近とにピークを有する。そして、第1光線281は、420nmから580nmまでの帯域に連続的なスペクトルを有する青緑色の光である。例えば、第1光源208は、青色の光及び緑色の光を発する光源を用いることができる。また、その光源は、励起光源及び蛍光体を組み合わせた構成をしている。第1光源208は、紫外光により青色の光及び緑色の光を発する蛍光体を有する光源を用いることができる。その光源は、紫外光が蛍光体を励起して青色の光及び緑色の光を発する。あるいは、第1光源208は、青色の光が緑色の蛍光体を励起して、青色の光及び緑色の光を発する光源を用いることができる。
2列の第1光源208及び第2光源309を配置する方法として、例えば、面発光導光板4の入射端面41aに沿って2列の第1光源208及び第2光源309を配置する方法が考えられる。しかしながら、2列の光源が隣接して配置されることは、一箇所に光源を集めることである。2列の光源が隣接して配置されて、光源が一箇所に集まることで、LED素子とレーザ発光素子とが発する熱により光源の周辺の温度が上昇する。この周辺の温度上昇により、LED素子とレーザ発光素子との発光効率は低下する。また、この周辺の温度上昇により、LED素子とレーザ発光素子との寿命は短くなる。そのため、2列の光源を配置する際には、それぞれの光源が離れて配置されることが望ましい。これにより、光源の発光による周囲温度が上昇することを抑えられる。すなわち、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。また、第1光源208及び第2光源309の寿命を長くすることができる。
また、LED素子の温度特性は、レーザ発光素子の温度特性と異なる。LED素子と比べると、レーザ発光素子の出射光量は、温度によって変化しやすく、レーザ発光素子の波長も温度によって変化しやすい。このため、レーザ発光素子の温度を適温に保つ必要がある。レーザ発光素子の温度を適温に保つためには、レーザ光源の周辺に熱源を配置しないことが望ましい。LED素子を用いた光源は、点灯によって熱を放射する。レーザ光源は、点灯によって熱を放射する。すなわち、LED素子を用いた光源は、レーザ光源から離して配置される。このことが重要である。
なお、導光部材406は、厚さ2mmの透明部材として説明したが、厚さ2mmの透明部材に限定されない。導光部材406にとって必要な機能は、導光部材406が第2光線391を面発光導光板4に導くという機能である。第2光線391は、第2光源309から出射した光線である。この機能を有する構成であれば、導光部材406は、別の構成をしていても良い。例えば、端面461b,461cに反射膜を設けることで、同様の効果を得ることができる。
図13は、実施の形態4の面光源装置203における面発光導光板及びその周辺構造の一例を模式的に示す断面図である。図13に示す導光部材408は、反射部材481,482の2部品から構成されている。反射部材481,482の反射面481a,481b,481c,482aは、鏡面である。反射部材481と反射部材482とは、別部品として示したが、y軸方向の両端をつなげて中空の1部品とすることができる。
液晶表示装置103は、薄型化が考慮される。また、液晶表示装置103は、軽量化も考慮される。そのため、厚みの薄い面発光導光板4を用いることは望ましい。しかし、厚みを薄くすると導光部材406の剛性が低下する。このため、導光部材406の剛性の低下などの問題を考慮する必要がある。
第1光線281は、第1光源208から出射する。第2光線391は、レーザ発光素子を用いた第2光源309から出射する。青緑色の第1光線281は、赤色の第2光線391と面発光導光板4の内部で混ざり合う。そして、第1光線281及び第2光線391は、白色の線状の光となる。なお、制御部11は、光源駆動部13を制御して、第1光線281及び第2光線391の輝度の割合を調整できる。そして、制御部11は、白色の線状の光を作り出すことができる。
面発光導光板4は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。面発光導光板4は、裏面に微小光学素子42を有している。裏面とは、液晶パネル1と反対側の面であり、−z軸方向の側の面である。第1光線281及び第2光線391は、面発光導光板4の内部を進行する。この微小光学素子42は、第1光線281及び第2光線391を照明光344に変換する。照明光344は、+z軸方向に出射する光である。その後、照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて照射される。
例えば、面発光導光板4は、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製された部品である。また、面発光導光板4は、厚み4mmの板状部材である。実施の形態1の図5と同様に、面発光導光板4は、裏面41bに微小光学素子42を有している。微小光学素子42は、−z軸方向に突出した半球状の凸形状をしている。
第1光線281及び第2光線391は、面発光導光板4の端面41aから入射する。第1光線281及び第2光線391は、面発光導光板4と空気層との界面で全反射する。そして、第1光線281及び第2光線391は、導光対4の内部を反射を繰り返しながら伝播する。光線343は、反射を繰り返しながら+x軸方向に進む。しかし、第1光線281及び第2光線391が微小光学素子42に入射すると、微小光学素子42の曲面で反射して進行方向を変える。第1光線281及び第2光線391の進行方向が変化すると、第1光線281及び第2光線391の中には、面発光導光板4の表面と空気層との界面での全反射条件を満たさなくなる光線がある。光線が全反射条件を満たさなくなると、光線は、面発光導光板4の表面から液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。面発光導光板4の表面は、液晶パネル1の側の面である。
微小光学素子42の配置密度は、面発光導光板4の上のxy平面内の位置で変化している。配置密度とは、微小光学素子42の単位面積当たりの数や微小光学素子42の大きさなどである。この微小光学素子42の配置密度の変化により、照明光344の面内輝度分布を制御することができる。照明光344は、面発光導光板4から出射する光である。なお、面内輝度分布とは、任意の平面において、2次元で表される位置に対する輝度の高低を示す分布である。ここでの面内とは、表示面のことである。
実施の形態1の図5と同様に、微小光学素子42の配置密度は、第1光線281及び第2光線391の進行方向の位置に対して変化している。第1光線281及び第2光線391の進行方向とは、図5中の+x軸方向である。詳しく説明すると、面発光導光板4は、端面41a近傍から端面41cまでの領域に微小光学素子42を有している。端面41cは、端面41aと対向する端面である。その配置密度は、端面41a近傍から端面41cに向けて連続的に疎から密へと変化している。
例えば、微小光学素子42は、凸レンズ形状である。その表面の曲率は、約0.15mmである。最大高さは、約0.005mmである。また、屈折率は、約1.49である。なお、面発光導光板4や微小光学素子42の材質は、アクリル樹脂とすることができる。しかし面発光導光板4や微小光学素子42の材料は、アクリル樹脂に限定されない。光透過率が良く、成形加工性に優れた材料が採用され得る。アクリル樹脂に代えてポリカーボネート樹脂などの別の樹脂材料を採用でき、あるいは、ガラス材料を採用できる。
なお、実施の形態4において、微小光学素子42は、凸レンズ形状とした。しかし、微小光学素子42の形状は、凸レンズ形状に限定されない。微小光学素子42に必要な機能は、微小光学素子42が第1光線281及び第2光線391を+z軸方向に反射して第1光線281及び第2光線391が液晶パネル1の裏面1bに向けて出射することである。第1光線281及び第2光線391は、面発光導光板4の内部をx軸方向に進行する光である。この機能を有すれば、微小光学素子42の形状は、別の形状でも良い。例えば、プリズム形状や、ランダムな凹凸パターンなどでも同様の機能を有する。また、面発光導光板4は、厚み4mmに限定されるものではない。液晶表示装置103の薄型化・軽量化を考慮すると、厚みの薄い面発光導光板4を用いることが望ましい。
照明光344は、面発光導光板4から液晶パネル1に向けて出射した光である。しかし、照明光344は、第1の光学シート2及び第2の光学シート3などによって反射して−z軸方向に進行する場合がある。高輝度化、低消費電力化を実現するためには、それらの反射光を再び液晶パネル1の照明光として利用する必要がある。実施の形態4の液晶表示装置103は、面発光導光板4の−z軸方向の側に光反射シート5を備えている。この光反射シート5が−z軸方向に進む反射光を再度+z軸方向に向ける。これにより、液晶表示装置103は、効率的に光を利用することができる。
以上に説明したように、実施の形態4の液晶表示装置103は、2箇所に光源281及び第2光源309を有している。LED素子を用いた第1光源208は、面発光導光板4の側面に配置されている。第2光源としてのレーザ光源309は、面発光導光板4の裏面に配置されている。これにより、液晶表示装置103は、厚み(z軸方向の寸法)の増加を抑えて光源の数を増やすことができる。また、液晶表示装置103の表示領域に対しもバックライトユニット203を大型化することなく、高輝度かつ薄型の液晶表示装置103を実現できる。また、液晶表示装置103の表示領域に対してバックライトユニット203の大きさを抑えて、液晶表示装置103は、高輝度かつ薄型を実現できる。表示領域とは、有効画像を表示する領域である。表示領域は、座標で表すとx軸方向及びy軸方向である。
さらに、光源を面発光導光板4の側面と裏面とに配置することで、それぞれの光源が発する熱による周辺温度の上昇を緩和できる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。また、第1光源208及び第2光源309の寿命を長くすることができる。
また、従来、サイドライト方式のバックライトに指向性を有する点光源のレーザ発光素子が採用されると、表示面の面内の輝度むらが問題となっていた。レーザ発光素子の光は、自ら有する発散角により広がるため、LED素子の光は、近接する別のレーザ発光素子の光と空間的に重なり合って、レーザ発光素子の光は、線状の光となる。バックライトユニット203は、光が伝播する光学距離を十分に有することができる。このため、バックライトユニット203は、均一な輝度分布の照明光344を生成できる。照明光344の輝度分布は、表示面の面内で均一である。従って輝度むらを低減した良好な画像を表示できる液晶表示装置103を提供できる。
実施の形態4の液晶表示装置103のバックライトの光源は、狭い波長幅のレーザ発光素子を用いた光源を採用している。レーザ発光素子を用いた光源の採用によって表示色の色純度を高めることができる。広く用いられている蛍光ランプ及びLED素子よりもレーザ発光素子を用いた光源は、鮮やかな色彩表現が可能となる。
液晶表示装置103のレーザ発光素子を用いた第2光源309は、赤色の光を発する。液晶表示装置103の第1光源208は、青緑色の光を発する。青緑色は、青色及び緑色を混ぜた色である。上述したように、従来使用されていた蛍光ランプは、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。同様に、黄色蛍光体を利用した白色のLED素子も、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。すなわち、赤色領域の波長のピークは、赤色領域からずれたオレンジ色の領域にある。特に赤色において色純度を高めようとすると、極めて透過光量が落ち、著しく輝度が低下してしまう。蛍光ランプを赤色のレーザ発光素子に置き換えることで、カラーフィルタの透過光量の低下を抑制できる。また、色純度の向上の効果を得ることができる。
なお、実施の形態4においては、第2光源309に640nmにピーク波長を有する赤色のレーザ発光素子が採用された。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、波長のピークが640nmと異なる赤色のレーザ発光素子を用いることができる。また、青色や緑色の光を放射するレーザ発光素子を用いることができる。なお、第1光源208の光は、第2光源309の光と混ざって白色の光となる必要がある。すなわち、第1光源208の光は、第2光源309の光に対して補色となる。
一般的に、光源には、白色の蛍光ランプや白色のLED素子が用いられる。一方、色純度を高める場合には、液晶パネル1のカラーフィルタの透過波長を狭く設定する。この場合、カラーフィルタによる光の損失が増加すると画像の輝度が低下する。実施の形態4の液晶表示装置103は、単一色のレーザ発光素子を用いている。単一色の光は、色純度が高い。単一色のレーザ発光素子を用いることにより、赤色の色純度は、向上する。そして、液晶表示装置103は、表示色の色再現範囲を広げることができる。また、赤色の色純度が向上することにより、液晶表示装置103は、カラーフィルタによる光の損失を減少できる。このため、液晶表示装置103は、明るさの低下を抑制できる。低消費電力にもかかわらず、液晶表示装置101は、高輝度で広い色域を実現できる。
レーザ発光素子は、LED素子よりも単一色性において優れている。レーザ発光素子の波長と液晶パネル1のカラーフィルタの透過波長を合わせることで、カラーフィルタの透過波長をより狭く設定できる。そのため、レーザ光源は、単一色のLED素子を用いた光源より色純度を高めることができる。
また、レーザ発光素子を用いた光源は、単一色のLED素子を用いた光源より電気・光変換効率が良い。そのため、レーザ発光素子を用いた光源は、単一色のLED素子を用いた光源より低消費電力駆動が可能である。さらに、レーザ発光素子を用いた光源は、LED素子を用いた光源より指向性が高い。そのため、レーザ光源は、導光部材406との結合効率を向上させることができる。結合効率とは、光源が出射する光量に対する後続の光学系へ入射する光量のことである。
前述のように、実施の形態4の液晶表示装置103は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板4の短い端面から入射する構成をしている。しかしながら、光源の配列、導光部材406の位置及び微小光学素子42の配列などを設計することで、面発光導光板4の長い端面を入射面とすることも可能である。長い端面とは、図1、図6及び図7中のxz平面と平行な端面である。
実施の形態4の光源駆動部は、画像信号に基づいて第1光源208及び第2光源309の出力を個別に制御することにより、消費電力を低減できるとともに、迷光を低減してコントラストを向上させることができる。なぜなら、第1光源208及び第2光源209を別々に制御することで表示に不要な光を消すことができる。また、表示に不要な光の出力を下げることができる。このように不要な光を減らすことで迷光を低減することができる。迷光とは、光学機器内で、正規の光路以外をたどる光のことで、結像に有害な光である。
《5》実施の形態5.
図14は、実施の形態5の液晶表示装置104(面光源装置204を含む)の構成の一例を概略的に示す断面図である。面光源装置204は、面発光導光板4、光反射シート5、導光部材506、第1光源208、第2光源209を有する。また、面光源装置204には、導光部材506の機能を有する構成要素も含まれる。図14において、図10(実施の形態3)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。液晶表示装置104は、透過型表示装置である。実施の形態5の液晶表示装置104は、導光部材506の端面561dが拡散反射面で構成されている。液晶表示装置104は、上記相違点以外は、実施の形態3と同じである。また、実施の形態5は、実施の形態1及び2に対して、第1光源208及び第2光源309の構成要素において相違し、また、導光部材が拡散反射面を有する点で異なる。それ以外の構成要素に関しては、実施の形態5は、実施の形態1及び2と同じである。なお、実施の形態5においても、実施の形態1の図1の形態以外の図4、図6及び図7の形態も取り得る。また、実施の形態5においても、実施の形態4の図12の形態以外の図13の形態も取り得る。実施の形態5の端面561dに設けられた拡散反射面は、図1では端面61dに設けられ、図4では反射面183aに設けられ、図6では端面171cに設けられ、図7では端面141dに設けられ、図8では端面61dに設けられ、図10では端面61dに設けられ、図12では端面461dに設けられ、図13では反射面481cに設けられることができる。
第1光源208は、青緑色の第1光線281を出射するLED素子を用いる。青緑色の光は、青色の光と緑色の光とを混ぜた光である。第2光源309は、赤色の第2光線391を出射するレーザ発光素子を用いる。レーザ光の波長幅は狭い。すなわち、レーザ光は、色純度が高い。このため、赤色の光のレーザ発光素子を用いることで、赤色の色純度は向上する。すなわち、表示色の色再現範囲は広くなる。
液晶表示装置100と同様に、液晶表示装置102は、液晶パネル駆動部12及び光源駆動部13を有している。図11に示すように、液晶パネル駆動部12は、液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、第1の光源及び第2の光源を駆動する。なお、第1の光源は、第1光源208である。第2の光源は、レーザ光源309である。制御部11は、液晶パネル駆動部12の動作を制御し、光源駆動部13の動作を制御する。制御部11は入力した映像信号に画像処理を行い、液晶パネル制御信号と光源制御信号とを生成する。制御部11は、液晶パネル制御信号を液晶パネル駆動部12に供給する。また、制御部11は、光源制御信号を光源駆動部13に供給する。液晶パネル駆動部12は、液晶パネル制御信号に基づいて液晶パネル1を駆動する。光源駆動部13は、光源制御信号に基づいて第1光源208及び第2光源309を駆動する。
第2光源309は、導光部材506の端面561aに対向して配置されている。端面561aは、導光部材506の+x軸方向の側の端面である。そして端面561aは、光の入射端面である。導光部材506は、液晶パネル1の表示面1aに対して平行に配置されている。第2光源309は、複数のレーザ発光素子をy軸方向に等間隔で配列したものである。
第1光源208は、第1光線281(例えば、青緑色)を出射する。第2光源309は、第2光線391(例えば、赤色)を出射する。第1光源18から出射される広い角度強度分布を有する第1光線281は、面発光導光板15の光入射面41aに向けて略+x軸方向に進行する。角度強度分布とは出射方向に対する角度と強度の関係を現すものである。第2光源309から出射された第2光線391は、導光部材506の光入射端561aに入射し、導光部材506と空気層との界面において全反射を繰り返し、導光部材506内を−x軸方向に進行し、端面561cにて+z軸方向に伝播する。このとき、第2光線391の角度強度分布は、保存される。したがって、拡散反射面561dに達する第2光線391の角度強度分布は、第2光源309から出射された際の第2光線391の角度強度分布と等しく、それぞれの角度強度分布の半値全角は、同じ角度である。角度強度分布の半値全角は、例えば、5°である。第2光線391は、導光部材506の端面561cで−x軸方向から+z軸方向に進行方向を変更する。その後、第2光線391は、拡散反射面561dで反射して、面発光導光板4の光入射面41aの方向(略+x軸方向)に進行方向を変える。拡散反射面561dで反射する際、第2光線391の角度強度分布の半値全角は、大きくなる。
実施の形態5においても、前記実施の形態3と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態5では、互いに異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源を採用している。第1の光源208は、LED素子を採用し、第2光源309は、レーザ発光素子を採用している。このような場合でも、導光部材506は、狭い角度強度分布を有する光源の角度強度分布を他方の光源の角度強度分布と一致させることができる。このため、導光部材506は、第1の光線281により生成される面発光導光板400の面内輝度分布と第2の光線391により生成される面発光導光板400の面内輝度分布との差を抑制できる。第1の光源208が第2の光源309と異なるスペクトルを有する場合でも、液晶表示装置104は色むらを抑制することができる。通常、単一色性の高い光源を少なくとも1種類用いて白色光を生成することで、色再現範囲を拡大することができる。このような場合、液晶表示装置は、異なる角度強度分布を有する複数の光源を採用する。また、単一色性に非常に優れたレーザ発光素子は、指向性が高い。したがって、実施の形態5は、色再現範囲を広げるための構成として有効である。
なお、実施の形態5は、互いに異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源の角度強度分布を一致させることが目的である。従って、実施の形態5において、導光部材506の端面561dに備えられた拡散構造を、第2光線391の光路上の他の反射面に備えることによっても同様の効果が得られる。但し、拡散構造によって第2光線391の角度強度分布は広げられる。このため、拡散構造が面発光導光板4の光入射面41aの近傍に備えられると、面発光導光板4に入射する第2光線391の光量の減少を抑えることができる。このことからも、拡散構造は面発光導光板4の光入射面41aの近傍に備えられることが好ましい。ここで、拡散構造とは各光線の進行方向を乱雑に変更させるための構造である。つまり、拡散構造とは光を指向性の少ない光にするものである。
例えば、拡散構造は、図15に示されるように、端面561e上で、第2の光線391が導光部材506から出射する領域に備えられても良い。また、例えば、図16に示されるように、導光部材506と面発光導光板4との間に、拡散素子600を備えても良い。導光部材506は、出射面の表面に拡散素子600を備えても良い。また、導光部材506は、出射面の近傍の導光部材506の内部に拡散素子600を備えても良い。また、面発光導光板4は、光入射面41aの表面に拡散素子600を備えても良い。また、面発光導光板4は、光入射面41aの近傍の面発光導光板4の内部に拡散素子600を備えても良い。
また、図17に示されるように、端面561dを円弧状のミラー構成としてもよい。また、端面561dを実施の形態7で詳述する図24に示すシリンドリカルミラー1202、図26に示す光反射部材1302及び図28に示す光反射ミラー1402と同様の形状とすることができる。光反射部材1302は、凸状部と凹状部とが交互に連続する光反射面を有する。光反射ミラー1402は、断面多角形状の連続する光反射面を有する。
拡散構造は、端面561e、光入射面41a及び拡散素子600の表面に形成される。例えば、拡散構造は、細かな凹レンズが複数形成された構造であっても良い。また、拡散構造は、細かな凸レンズが複数形成された構造であっても良い。また、拡散構造は、細かなピラミッド形状が複数形成された構造であっても良い。また、ブラスト加工により細かでランダムな凹凸形状が形成された構造であっても良い。また、周囲の材質と異なる屈折率を有する粒子を塗装によって付着させても良い。また、拡散素子600は、その内部に周囲の材質と異なる屈折率を有する粒子を含む素子であっても良い。
《6》実施の形態6.
《6−1》実施の形態6の構成
図18は、実施の形態6の液晶表示装置3001(面光源装置1100を含む)の構成を概略的に示す断面図である。面光源装置1100は、面発光導光板1015、光反射シート1017、拡散反射部材1102、第1光源1018、第2光源1101を有する。面光源装置1110は、面発光導光板1015、光反射シート1017、拡散反射部材1112、第1光源1018、第2光源1111を有する。また、図19は、図18に示される面光源装置1100を液晶パネル11側(+z軸方向)から見た概略的な平面図であり、図20は、図15に示される面光源装置1100を液晶表示装置3001の背面側(−z軸方向)から見た概略的な背面図である。
液晶表示装置3001は、液晶表示素子(液晶パネル)1011を備えた透過型液晶表示装置である。液晶表示素子(液晶パネル)1011は、矩形の表示面1011a及びその反対側の背面1011bを有する。説明を容易にするために、各図中にxyz直交座標系の座標軸を示す。以下の説明において、液晶パネル1011の表示面1011aの短辺方向をy軸方向(図18が描かれている紙面に垂直な方向)とし、液晶パネル1011の表示面1011aの長辺方向をx軸方向(図18において左右方向)とし、xy平面に垂直な方向をz軸方向(図18における上下方向)とする。また、図18において、左から右に向かう方向を、x軸の正方向(+x軸方向)とし、その反対方向を、x軸の負方向(−x軸方向)とする。また、図18が描かれている紙面の手前から紙面に向かう方向を、y軸の正方向(+y軸方向)とし、その反対方向を、y軸の負方向(−y軸方向)とする。さらに、図18において、下から上に向かう方向を、z軸の正方向(+z軸方向)とし、その反対方向を、z軸の負方向(−z軸方向)とする。
図18に示されるように、実施の形態6の液晶表示装置3001は、透過型の液晶パネル1011と、第1の光学シート1012と、第2の光学シート1013と、第2の光学シート1013及び第1の光学シート1012を通して液晶パネル1011の背面1011bに光を照射するバックライトユニットとしての面光源装置1100とを有している。これらの構成要素1011,1012,1013,1100は、−z軸方向に順に配列されている。
実施の形態1から5の液晶表示素子1は、実施の形態6の液晶表示素子1011と同じである。実施の形態1から5の第1の光学シート2は、実施の形態6の第1の光学シート1012と同じである。実施の形態1から5の第2の光学シート3は、実施の形態6の第2の光学シート1013と同じである。実施の形態1から5の面発光導光板4は、実施の形態6の面発光導光板1015のうち面発光導光板の混合領域1015eの構成要素以外の構成要素の部分で、実施の形態6の面発光導光板と同じである。実施の形態1から5の光反射シート5は、実施の形態6の光反射シート1017と同じである。
液晶パネル1011の表示面1011aは、xy平面に平行な面である。液晶パネル1011の液晶層は、xy平面に平行な方向に広がる面状の構造を有している。液晶パネル1011の表示面1011aは、通常、矩形であり、表示面1011aの隣接する2辺(実施の形態6においては、y軸方向の短辺とx軸方向の長辺)は、直交している。ただし、表示面1011aの形状は、他の形状であってもよい。
図18に示されるように、面光源装置1100は、薄板状の面発光導光板1015と、第1光源1018と、第2光源1101と、拡散反射部材1102とを有している。拡散反射部材1102は、光路変更部材としての機能を有する。
第1光源1018は、発光部から第1光線L11を出射する。第1光源1018の発光部は、面発光導光板1015の光入射面(側面)1015cに対向して配置されている。第1光源1018は、例えば、複数の発光ダイオード(LED)素子をy軸方向に等間隔で配列した光源装置である。第1光源1018は、光入射面1015cのz軸方向の長さの範囲内に配置されることが望ましい。光入射面1015cのz軸方向の長さの範囲内とは、面発光導光板1015の厚みの範囲内である。図18には、第1光源1018から出射された第1光線L11が、直接、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する場合が示されている。しかし、レンズなどの他の光学素子を介して第1光線L11を光入射面1015cに入射させてもよい。
第2光源1101は、面発光導光板1015の背面1015b側(−z軸方向)に配置されている。背面1015b側とは、面発光導光板1015の発光面1015aに対向する位置である。発光面1015aは、面発光導光板1015の光出射面である。第2光源1101は、例えば、複数のレーザ発光素子をy軸方向に等間隔で配列した光源装置である。第2光源1101の第2光線L12を出射する発光部は、拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aに対向して配置されている。
拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aは、面発光導光板1015の光入射面1015cとも対向して配置されている。拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aは、乱雑な複数の微小な起伏形状(凹凸形状)を有している。そのため、拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aに入射した光線は、その進行方向(伝播方向)を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変える。また、拡散光反射面1102aに入射した光線は、進行方向を乱雑に変更する。つまり、拡散光反射面1102aに入射した光線は、拡散光反射面1102aで散乱して反射する。
拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aは、アクリル樹脂(例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂))の表面にブラスト加工などにより乱雑な凹凸形状を形成し、その表面にアルミニウムを蒸着したものである。ただし、拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aの構成は、上記例に限定されない。拡散光反射面1102aの構成は、拡散反射部材1102の基材として、加工性に優れたポリカーボネートなどの樹脂を用いてもよいし又は金属を用いてもよい。また、拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aに蒸着する金属膜として、銀又は金などの反射率の高い他の金属を採用してもよい。さらに、拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aとして、例えば、基材の表面に大きさの異なる複数のビーズを塗装し、さらにその表面に銀などの金属膜を設けたものを採用してもよい。また、拡散反射部材1102として、ポリエステル基材中に気泡構造を設けた反射フィルムを採用してもよい。この場合には、表面の凹凸構造や基材中の気泡構造を最適化することにより高い拡散反射性能を得ることができる。また、これらの拡散反射部材1102は、簡易、安価な部材であり、簡易構造かつ低コストにおいても高い画質向上効果を得ることができる。
面発光導光板1015は、発光面1015aと、この発光面1015aの反対側の背面1015bと、複数の側面(例えば、1015c,1015dなど)とを有する。側面は、発光面1015aの辺と背面1015bの辺との間を繋ぐ細長い面である。面発光導光板1015は、透光性の光学部材である。また、面発光導光板1015は、背面1015b上に配列された複数の微小光学素子1016を備える。また、面光源装置1100は、光反射シート1017を有している。光反射シート1017は、面発光導光板1015の背面1015bに対向して配置されている。微小光学素子1016は、光入射面1015cから入射した光線を、面発光導光板1015の発光面1015aに向ける機能を有する。光入射面1015cは、面発光導光板1015の側面である。微小光学素子1016が占める面積の広い領域では、面発光導光板1015の発光面1015aに向かう照明光L14の量が多くなる。微小光学素子1016が占める面積の広い領域とは、例えば、微小光学素子1016が大きな径の領域である場合や、又は、微小光学素子1016の配列密度が高い領域である。このため、面発光導光板1015の光入射面1015cから離れるほど、面発光導光板1015の背面1015bにおける微小光学素子1016が占める面積が増加するように、微小光学素子1016の配置、個数及び形状を決定することが望ましい。なお、図18及び図20に示される微小光学素子1016の配置、個数及び形状は、一例に過ぎない。例えば、図21に示される微小光学素子1016aのように、面発光導光板1015の光入射面1015cから離れるほど微小光学素子1016の配列密度を高くするなどの、他の配置、他の個数、他の形状としてもよい。
面発光導光板1015は、その発光面1015aが、液晶パネル1011の表示面1011aに対して平行になるように、配置されている。面発光導光板1015は、混合領域1015eを備えている。混合領域1015eは、光入射面1015cから面発光導光板1015の中心に向けて所定の長さ(例えば、10mm)の領域である。光入射面1015cから面発光導光板1015の中心とは、図18中で+x軸方向である。混合領域1015eにおいて、面発光導光板1015は、表面と背面ともに光学構造を有さず、空気層に面している。光入射面1015cから混合領域(「混色領域」とも言う。)1015eに入射した光は、空気層との界面において全反射しながら、+x軸方向に進む(伝播する)。空気層との界面とは、混合領域の発光面1015a側の面及び混合領域の背面1015b側の面である。
面発光導光板1015は、混合領域1015eを除く領域1015fの背面1015bに微小光学素子1016を有している。混合領域1015eを除く領域1015fは、導光領域である。背面1015bは、液晶パネル1011に対して反対側の面である。微小光学素子1016は、混合光線L13を照明光L14に変える機能を持つ。混合光線L13は、面発光導光板1015の内部を伝播する光である。照明光L14は、略+z軸方向に出射する光である。照明光L14は、液晶パネル1011の背面1011bに向けて面発光導光板1015から出射する。
例えば、面発光導光板1015は、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製された部品である。面発光導光板1015は、例えば、z軸方向の厚みが4mmの薄板状の部材である。図20に示されるように、面発光導光板1015の背面1015bには、複数の微小光学素子1016が備えられている。微小光学素子1016は、−z軸方向に突出した半球状の凸レンズ形状の素子である。
混合光線L13は、面発光導光板1015と空気層との界面で全反射する。そして、混合光線L13は、面発光導光板1015の内部を伝播する。混合光線L13は、反射を繰り返しながら+x軸方向に進む。しかし、混合光線L13が微小光学素子1016に入射すると、微小光学素子1016の曲面で反射して進行方向を変える。混合光線L13の進行方向が変化すると、混合光線L13の中には、面発光導光板1015の表面と空気層との界面での全反射条件を満たさなくなる光線が生じる。光線が全反射条件を満たさなくなると、光線は、面発光導光板1015の発光面1015aから液晶パネル1011の背面1011bに向かって出射する。
面発光導光板1015の光入射面1015cには、第1光線L11及び第2光線L12が入射される。第1光線L11は、第1光源1018からの出射光である。第2光線L12は、第2光源1101からの出射光である。第1光源1018は、光入射面1015cに向けて第1光線L11を出射する。第2光源1101は、第1光源1018より背面1015b側に配置されている。第2光源1101は、第1光線L11よりも狭い角度強度分布を有する第2光線L12を出射する。拡散反射部材1102は、第2光源1101から出射された第2光線L12を光入射面1015cに導く機能を持つ。拡散反射部材1102は、光路変更部材としての機能を有する。また、拡散反射部材1102は、光入射面1015cにおける第2光線L12の断面のサイズを、光入射面1015cにおける第1光線L11の断面のサイズに近付ける機能を持つように構成することも可能である。断面のサイズとは、光入射面1015cのz軸方向の長さ、つまり、面発光導光板1015の厚みである。また、第1光源1018から出射した第1光線L11及び第2光源1101から出射した第2光線L12の両方は、光入射面1015cから、面発光導光板1015内に入射する。つまり、第1光線L11及び第2光線L12は、複数の側面のうちの同一の側面である光入射面1015cから入射する。より具体的に言えば、拡散反射部材1102は、光入射面1015cに入射する直前の第2光線L12の角度強度分布を、光入射面1015cに入射する直前の第1光線L11の角度強度分布に近付けるように、第2光線L12の角度強度分布を変える機能を持つ。拡散反射部材1102は、第2光線L12の角度強度分布を変える機能とともに第2光線L12の進行方向変える機能を持つ。光路変更部材としての拡散反射部材1102は、第2光源1101から出射された第2光線L12を光入射面1015cに導く。
第1光源1018から出射される第1光線L11は、例えば、青緑色の光線である。第2光源1101から出射される第2光線L12は、例えば、赤色の光線である。第1光線L11は、第1光源1018から略+x軸方向(図18における右方向)に、面発光導光板1015の光入射面1015cに向けて出射される。第2光線L12は、第2光源1101から略+z軸方向に出射され、拡散反射部材1102の光反射面1102aによって拡散反射され、その後、略+x軸方向に、面発光導光板1015の光入射面1015cに向けて進行する。第1光線L11及び第2光線L12の両方は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。第1光線L11及び第2光線L12は、混合領域1015eで混合され、混合光線L13となる。混合領域1015eは、面発光導光板1015内の光入射面1015c近傍に配置されている。混合光線L13は、例えば、白色の光線である。
微小光学素子1016は、混合光線L13を照明光L14に変換する機能を持つ。微小光学素子1016は、面発光導光板1015の背面1015bに備えられている。
照明光L14は、略+z軸方向に進行し、液晶パネル1011の背面1011bに向けて進む。照明光L14は、第2の光学シート1013及び第1の光学シート1012を透過して液晶パネル1011の背面1011bを照射される。第1の光学シート1012は、照明光L14を、液晶パネル1011の背面1011bに向ける機能を持つ。第2の光学シート1013は、照明光L14による細かな照明むらなどの光学的影響を抑制する機能を持つ。照明光L14は、面発光導光板1015の発光面1015aから出射された照明光である。
図18に示されるように、実施の形態6においては、拡散反射部材1102は、面発光導光板1015の光入射面1015cと平行な方向(図18におけるz軸方向)に対して傾斜している。また、拡散反射部材1102は、拡散光反射面1102aが−z軸方向を向くように傾斜して配置されている。このように傾斜して配置する理由は、下記の2つの理由による。第1の理由は、面発光導光板1015の−z軸方向の側に備えられる第2光源1101の配置位置に対し第2光源1101から出射される光L12が拡散光反射面1102aに効率良く入射することである。第2の理由は、拡散光反射面1102aから出射する光が面発光導光板1015の光入射面1015cに効率良く入射することである。拡散反射部材1102の傾斜は、上記2つの理由の両方を達成できるようにするためである。第2光源1101と拡散反射部材1102の拡散光反射面1102aとの位置関係、配置角度、並びに、拡散反射部材1102と面発光導光板1015との位置関係及び配置角度は、第2光源1101から出射される第2光線L12の角度強度分布や第2光線L12の大きさ(直径)、拡散反射部材1102の拡散特性、及び、面発光導光板1015の厚みなどに応じて設定される。したがって、各条件が異なる場合は、各部材の位置関係とその配置角度を最適化する必要がある。ここでの配置角度とは、各部材を配置する際のy軸を中心とした回転角度である。
微小光学素子1016の配置密度は、面発光導光板1015の上のxy平面内の位置で変化している。配置密度とは、単位面積当たりの微小光学素子1016の数、又は、単位面積当たりの微小光学素子1016の占める面積(大きさ)である。微小光学素子1016の配置密度の変化により、照明光L14の面内輝度分布を制御することができる。照明光L14は、面発光導光板1015から出射する光である。なお、面内輝度分布とは、任意の平面において、2次元で表される位置に対する輝度の高低を示す分布である。ここでの面内とは、表示面のことである。
微小光学素子1016の凸状表面の曲率半径は、例えば、約0.15mmであり、微小光学素子1016の最大高さは、約0.005mmである。また、微小光学素子1016の屈折率は、約1.49である。なお、面発光導光板1015の材料及び微小光学素子1016の材料は、アクリル樹脂とすることができる。ただし、面発光導光板1015の材料及び微小光学素子1016の材料は、アクリル樹脂に限定されない。面発光導光板1015及び微小光学素子1016の材料としては、光透過率が良く、成形加工性に優れた材料が採用され得る。例えば、アクリル樹脂に代えて、ポリカーボネート樹脂などの別の樹脂材料を採用できる。あるいは、面発光導光板1015及び微小光学素子1016の材質は、ガラス材料を採用できる。また、面発光導光板1015の厚みは、4mmに限定されるものではない。液晶表示装置3001の薄型化及び軽量化を考慮すると、厚みの薄い面発光導光板1015を採用することが望ましい。
また、微小光学素子1016の形状は、凸レンズ状に限定されない。微小光学素子1016の形状は、微小光学素子1016が混合光線L13を略+z軸方向に反射して混合光線L13が液晶パネル1011の背面1011bに向けて出射する機能を持つ部材であればよい。混合光線L13は、面発光導光板1015の内部をx軸方向に進行する光である。この機能を有すれば、微小光学素子1016の形状は、他の形状であってもよい。例えば、微小光学素子1016は、プリズム形状であってもよく、又は、ランダムな凹凸パターンなどであってもよい。
実施の形態6においては、拡散反射部材1102のzx平面における幅は、1.5mmである。第2光源1101内のレーザ発光素子から出射される第2光線L12は、角度強度分布の半値全角が5°である。第2光線L12は、高い指向性を有しているため、第2光源1101と拡散反射部材1102との間の距離を自由伝播した際にも、第2光線L12のzx平面における幅は、大きく広がらない。ここで、自由伝播とは、光が光学素子などの物質に入射することなく空気中を進んでいくことを現す。したがって、拡散反射部材1102のzx平面における幅を小さくすることによる第2光線L12の光損失を抑制することが可能である。また、拡散反射部材1102が小型になると、面発光導光板1015の厚みも薄くでき、液晶表示装置の奥行きを薄くできる。
第1光源1018としてLED素子が用いられる場合には、一般に、第1光線L11は広い発散角を有している。第1光線L11の角度強度分布は、半値全角60°である。第1光源1018から出射された第1光線L11は、その角度強度分布を変えることなく面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
第2光源1101としてレーザ発光素子が用いられる場合は、一般に、第2光線L12は、高い指向性を有している。第2光線L12の角度強度分布は、半値全角が5°である。第2光源1101から出射された第2光線L12は、拡散反射部材1102により拡散される。第2光線L12は、角度強度分布の角度を第1光源1018から出射した第1光線L11の角度強度分布と略等しい角度に広げられた後、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
微小光学素子1016は、面発光導光板1015の背面のうちの、領域1015fに配置されている。領域1015fは、光入射面1015cから任意の長さだけ離れた位置から側面1015dまでの領域である。任意の長さとは、混合領域1015eのx軸方向の長さである。微小光学素子1016は、面発光導光板1015の背面1015bに備えられている。面発光導光板1015の背面1015bにおける微小光学素子1016が配置される領域1015fは、液晶パネル1011の有効画像表示領域と略同じである。しかし、液晶パネル1011の有効画像表示領域より幾分大きくしてもよい。面発光導光板1015の背面1015bにおける微小光学素子1016が配置される領域1015fの中心位置は、液晶パネル1011の有効画像表示領域(xy平面に平行な領域)の中心位置と同じであるか、又は、液晶パネル1011の有効画像表示領域の中心位置の近傍に位置することが望ましい。このような構成により、面発光導光板1015の発光面1015aから出射された照明光L14は、液晶パネル1011の有効画像表示領域の全域に照明される。そして、液晶パネル1011の表示面1011aを見る者は、表示面1011a内に画像欠損のない画像を見ることができる。有効画像表示領域とは、実際に画像が表示される範囲である。また、ここでの画像欠損とは液晶パネル1011の有効画像領域の中心位置と面発光導光板1015の領域1015fの中心位置が異なる場合に、液晶パネル1011の有効画像表示領域全体に均一な光が照射されず、表示されないような状態をいう。特に、液晶パネル1011の有効画像表示領域が面発光導光板1015の混合領域1015eの上部に配置された場合、この領域内(混合領域1015e)では液晶パネル方向に光が出射されないため、画像が表示できない。
光反射シート1017は、面発光導光板1015の背面1015bに対向して配置されている。面発光導光板1015の背面1015bから出射した光は、光反射シート1017で反射され、背面1015bから面発光導光板1015に入射し、面発光導光板1015の発光面1015aから出射されて、照明光L14として液晶パネル1011の背面1011bを照明する。光反射シート1017としては、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートを用いることができる。また、光反射シート1017としては、基板の表面に金属を蒸着した光反射シートを用いてもよい。
図22は、実施の形態6の液晶表示装置3001の制御系の構成を示すブロック図である。図22に示されるように、液晶表示装置3001は、液晶パネル1011と、液晶パネル駆動部1022と、第1光源1018と、第2光源1101と、光源駆動部1023と、制御部1021とを有している。液晶パネル駆動部1022は、液晶パネル1011を駆動する。光源駆動部1023は、第1光源1018及び第2光源1101を駆動する。制御部1021は、液晶パネル駆動部1022の動作及び光源駆動部1023の動作を制御する。制御部1021は、入力された映像信号S30に画像処理を施す。制御部1021は、入力された映像信号S30に基づき液晶パネル制御信号S31を生成する。制御部1021は、液晶パネル制御信号S31を液晶パネル駆動部1022に供給する。制御部1021は、入力された映像信号S30に基づき光源制御信号S32を生成する。制御部1021は、光源制御信号S32を光源駆動部1023に供給する。液晶パネル駆動部1022は、液晶パネル制御信号S31に基づいて液晶パネル1011を駆動し、液晶パネル1011に映像を表示させる。
液晶パネル駆動部1022は、制御部1021から受け取った液晶パネル制御信号S31に基づいて、液晶パネル1011の液晶層の光透過率を画素単位で変化させる。液晶パネル1011の各画素は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの副画素(第1〜第3の副画素)から構成される。例えば、赤の副画素を第1の副画素とし、緑の副画素を第2の副画素とし、青の副画素を第3の副画素とする。第1の副画素は、赤色の光のみを透過するカラーフィルタを有し、第2の副画素は、緑色の光のみを透過するカラーフィルタを有し、第3の副画素は、青色の光のみを透過するカラーフィルタを有している。制御部1021は、液晶パネル駆動部1022に、液晶パネル1011の各副画素の光透過率を制御させることで、液晶パネル1011にカラー画像を表示させる。言い換えれば、液晶パネル1011は、面発光導光板1015から入射した照明光L14を空間的に変調することで画像光を作り出して、画像光を表示面1011aから出射する。ここで、画像光とは、画像情報を有する光のことである。光源駆動部1023は、光源制御信号S32に基づいて第1光源1018及び第2光源1101を駆動して、液晶パネル1011に表示される映像の輝度を調整する。
角度強度分布の異なる第1光線L11及び第2光線L12を共通の面発光導光板1015に入射させ、発光面1015aから出射させる場合、面内輝度分布の差異が色むらとなって表示面1011aに現れてしまう。これは、第1光線L11及び第2光線L12の角度強度分布が異なり、第1光源1018及び第2光源1101は、それぞれ異なる色の光を発するためである。つまり、異なる色の光線(第1光線L11及び第2光線L12)が、異なる角度強度分布を有するからである。しかし、実施の形態6では、第2光線L12の非常に狭い角度強度分布を、拡散反射部材1102により広げ、第1光線L11の角度強度分布に近付けている。これにより、表示面1011a上での色むらの発生を抑制している。第2光線L12は、レーザ発光素子を用いる第2光源1101から出射される光線である。第1光線L11は、LED素子を用いる第1光源1018から出射される光線である。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L11と第2光線L12との両方は、混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光L13となる。その後、白色の光L13は、微小光学素子1016により液晶パネル1011に向けて面発光導光板1015から出射される。第1光線L11は、シアン色の光線である。第2光線L12は、赤色の光線である。混合領域1015eは、面発光導光板1015の光入射面1015c近傍に設けられている。実施の形態6では、各色の光線(すなわち、第1光線L11と第2光線L12)は、同等の角度強度分布で面発光導光板1015内に入射する。したがって、面発光導光板1015から出射される照明光L14は、xy平面において、色むらのない白色の面状光を出射することが可能となる。なお、制御部1021が光源駆動部1023を制御して、第1光線L11の輝度と第2光線L12の輝度との割合を調整することができる。
液晶表示装置3001が色再現範囲を広げるために表示色の色純度を高める場合、液晶パネル1011のカラーフィルタの透過波長帯域の幅を狭く設定しなければならない。しかし、透過波長帯域の幅を狭く設定すると、カラーフィルタを透過する光の透過光量は、減少する。このため、表示色の色純度を高めようとする場合、カラーフィルタを透過する光の透過光量の減少によって輝度が落ちるという問題が発生する。さらに、従来使用されていた蛍光ランプは、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。同様に、黄色蛍光体を利用した白色のLEDも、赤色領域の発光スペクトルのピークがオレンジ色の波長領域にある。すなわち、赤色領域の波長のピークは、赤色領域からずれたオレンジ色の領域にある。特に、赤色において色純度を高めようとすると、極めて透過光量が落ち、著しく輝度が低下してしまう。
実施の形態6の液晶表示装置3001においては、第1光源1018は、青緑色の第1光線L11を出射するLED素子を有している。青緑色の第1光線L11は、青色と緑色の光とを混ぜている。また、第2光源1101は、赤色の第2光線L12を出射する単一色のレーザ発光素子を有している。第2光線L12のスペクトルは、例えば、640nm付近にピークを有する。また、第2光線L12の波長幅は、半値全幅で1nmと非常に狭く、色純度が高い。このように、第2光源1101が、赤色のレーザ発光素子を用いることにより、赤色の色純度を向上させることができる。すなわち、液晶表示装置3001は、表示色の色再現範囲を広げることができる。
なお、実施の形態6においては、第2光源1101が640nm付近にピークを有するレーザ発光素子を有する場合を説明したが、本発明は、これに限定されない。第2光源1101が、より短波長側の赤色レーザ発光素子を使用することにより、波長に対する視感度が上がる。このため、輝度/投入電力の比を向上することが可能となり、より消費電力の低減効果が得られる。また、より長波長側の赤色レーザ発光素子を使用することにより、色再現範囲を広げ色鮮やかな画像を提供することが可能となる。スペクトル幅が非常に狭く色純度を向上させることが可能なレーザ発光素子は、非常に狭い角度強度分布を有する。このレーザ発光素子と広い角度強度分布を有するLED素子とから白色の面光源を生成する面光源装置においては、レーザ光の狭い角度強度分布のため、色むらが問題となる。しかし、実施の形態6における液晶表示装置3001の面光源装置1100は、第2光線L12が拡散反射板1102を介すことにより、第2光線L12の角度強度分布が第1光線L11の角度強度分布と同等に広げられる。このため、色むらの無い白色の面光源が得られる。第2光線L12は、レーザ素子で構成される第2光源1101から出射したレーザ光線である。第1光線L11は、LED素子で構成される第1光源1018から出射するLED光線である。
なお、照明光L14は、第1の光学シート1012及び第2光学シート1013などによって反射して−z軸方向に進行する場合がある。照明光L14は、面発光導光板1015から液晶パネル1011に向けて出射した光である。高輝度化、低消費電力化を実現するためには、それらの反射光を再び液晶パネル1011の照明光として利用する必要がある。実施の形態6の液晶表示装置3001は、面発光導光板1015の−z軸方向の側に光反射シート1017を備えている。光反射シート1017は、略−z軸方向に進む光を略+z軸方向に向ける。これにより、液晶表示装置3001は、効率的に光を利用することができる。
《6−2》実施の形態6の動作
面光源装置1100の点灯時には、第1光源1018及び第2光源1101のそれぞれから光線が出射される。
第1光源1018から出射された第1光線L11(例えば、シアン色)は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に進む。
第2光源1101から出射された第2光線L12(例えば、赤色)は、光拡散部材1102の拡散光反射面1102aに照射され、第2光線L12の角度強度分布の半値全角を増加させ、進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に変える。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L11及び第2光線L12は、混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光となる。その後、第1光線L11及び第2光線L12は、微小光学素子1016における反射及び光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L14として液晶パネル1011に向けて出射される。混合領域1015eは、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられている。実施の形態6では、各色の光線(すなわち、第1光線L11及び第2光線L12)は、同等の角度強度分布をもって面発光導光板1015内を伝播する。したがって、面発光導光板1015から出射される照明光L14は、xy平面に平行な面内において色むらのない略均一な白色の面状光となる。なお、制御部1021が光源駆動部1023を制御して、第1光線L11の強度と第2光線L12の強度との割合を調整することによって、発光面1015aの輝度及び色を調整することもできる。
《6−3》実施の形態6の効果
以上に説明したように、実施の形態6の面光源装置1100は、第1光源1018と、第2光源1101と、拡散反射部材1102とを備えている。第1光源1018は、面発光導光板1015の光入射面(側面)1015cに対向する位置に配置されている。第2光源1101は、面発光導光板1015の光入射面1015cより背面1015b側の位置に配置されている。拡散反射部材1102は、第2光線L12を光入射面1015cに導く光路変更部材としての機能を有する。このように、実施の形態6の面光源装置1100によれば、光路変更部材としての拡散反射部材1102を用いて第2光線L12の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。そのため、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
なお、図18においては、第2光源1101を第1光源1018よりも面発光導光板1015の背面1015b側(−z軸方向側)に配置した構成を示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。図23に示されるように、面光源装置1110は、第2光源1111を第1光源1018よりも+z軸方向側に配置している。つまり、面光源装置1110は、第2光源1111を面発光導光板1015の前面1015a側に配置している。また、面光源装置1110は、拡散反射部材1112を第1光源1018よりも+z軸方向側の適切な位置に配置している。つまり、面光源装置1110は、拡散反射部材1112を第1光源1018よりも光入射面1015cの前面側の適切な位置に配置している。また、図50のように、拡散反射部材1102と面発光導光板1015との間に、拡散素子1120を備えても良い。
また、実施の形態6の面光源装置1100は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する直前の第2光線L12の角度強度分布を、光入射面1015cに入射する直前の第1光線L11の角度強度分布に近付けるために、拡散反射部材1102を備えている。拡散反射部材1102は第2光線L12の進行方向及び角度強度分布を変える光路変更部材としての機能を有する。このように、実施の形態6の面光源装置1100によれば、光路変更部材としての拡散反射部材1102を用いて第2光線L12の角度強度分布を第1光線L11の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L11が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L12が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制され、面光源装置1100の色むらを低減することができる。
また、実施の形態6の面光源装置1100を有する液晶表示装置3001は、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、薄型化を実現できる。また、実施の形態6の面光源装置1100を有する液晶表示装置3001は、面光源装置1100の色むらを低減することができるので、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
実施の形態6によれば、制御部1021は、光源駆動部1023に、第2光線L12の輝度と第1光線L11の輝度を調整させる。制御部1021は、映像信号S30に基づいて各光源の発光量を調整する。これにより、液晶表示装置3001の消費電力を低減できる。
また、液晶表示装置の光源に少なくとも1種類のレーザ発光素子を採用することにより、色再現領域を広げ色鮮やかでかつ色むらの無い画像を提供することが可能となる。
さらに、第1光源1018を面発光導光板1015の側面に配置し、第2光源1101を面発光導光板1015の背面1015b側に配置するによって、それぞれの光源が発する熱による周辺の局所的な温度上昇を緩和できる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。
上記説明では、実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板1015の短辺の側面(光入射面1015c)から入射する構成を採用している。しかし、第1光源1018及び第2光源1101の配列、拡散反射部材1102の位置、微小光学素子1016の配列及び形状などを適切に変更することによって、面発光導光板1015の長辺の端面を光入射面とすることも可能である。
また、実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100は、第1光源1018及び第2光源1101を別個の構成としている。このため、光源駆動部1023は、画像信号S30に基づいて第1光源1018及び第2光源1101の出力を個別に制御することができる。このため、消費電力を低減できる。また、液晶表示装置3001は、迷光を低減してコントラストを向上させることができる。なお、迷光とは、光学機器内で、正規の光路以外をたどる光のことで、希望する用途に有害な光である。
《6−4》実施の形態6の変形例
実施の形態6の液晶表示装置3001は、第1光源1018に青緑色のLED素子を備える構成とし、第2光源1101に赤色のレーザ発光素子を備える構成とした。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、異なる複数の光源を備える液晶表示装置において、少なくとも1種類の広い角度強度分布を有する光源と他の少なくとも1種類の狭い角度強度分布を有する光源とを備える場合に、本発明を適用可能である。
例えば、第1光源1018に青緑色の光を放射する蛍光ランプを備え、第2光源1101に赤色のレーザ発光素子を備えて白色を生成する構成を採用することができる。また、第1光源1018に青色と赤色のLED素子を備え、第2光源1101に緑色のレーザ発光素子を備えて白色を生成する構成とすることもできる。
さらに、第1光源1018に緑色のLED素子を用い、第2光源1101に青色のレーザ発光素子と赤色のレーザ発光素子とを用いることもできる。
また、上記説明では、面光源装置1100を液晶表示装置3001のバックライトユニットとして用いた場合について説明したが、面光源装置を照明用などの他の用途に用いてもよい。
《7》実施の形態7.
《7−1》実施の形態7の構成
図24は、実施の形態7の液晶表示装置3002(面光源装置1200を含む)の構成を概略的に示す断面図である。面光源装置1200は、面発光導光板1015、光反射シート1017、シリンドリカルミラー1202、第1光源1018、及び第2光源1201を有する。面光源装置1300は、面発光導光板1015、光反射シート1017、光反射部材1302、第1光源1018、及び第2光源1301を有する。面光源装置1400は、面発光導光板1015、光反射シート1017、光反射ミラー1402、第1光源1018、及び第2光源1401を有する。面光源装置1500は、面発光導光板1015、光反射シート1017、シリンドリカルミラー1502、光反射ミラー1503、第1光源1018、及び第2光源1501を有する。また、図25は、図24に示される面光源装置1200の光反射部材としてのシリンドリカルミラー1202の構成を概略的に示す斜視図である。図24及び図25において、図18に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態7の液晶表示装置3002及び面光源装置1200は、実施の形態6における第2光源1101及び拡散反射部材1102に代えて、第2光源1201及びシリンドリカルミラー1202を備えた点が、実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100と相違する。第2光源1201及びシリンドリカルミラー1202を変更した点以外の点については、実施の形態7の液晶表示装置3002及び面光源装置1200は、実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100と同じである。なお、第2光源1201は、第2光源1101に対して配置が異なっているが、光源自体は異なるところが無く、同じである。
第1光源1018は、第1光線L21を出射する。第1光線L21は、例えば、青緑色である。第2光源1201は、実施の形態6における第2光源1101と同じ構成を有する。第2光源1201は、第2光線L22を出射する。第2光線L22は、例えば、赤色である。第1光線L21は、第1光源1018から光入射面1015cに向けて略+x軸方向に進行する。第2光線L22は、第2光源1201から略+z軸方向に進行する。その後、第2光線L22は、シリンドリカルミラー1202によって反射され、略+x軸方向に進行方向を変える。シリンドリカルミラー1202は、光入射面1015cにおける第2光線L22の断面のサイズを、光入射面1015cにおける第1光線L21の断面のサイズに近付ける機能を持つように構成することもできる。断面のサイズとは、光入射面1015cのz軸方向の長さ、つまり、面発光導光板1015の厚みである。第1光線L21及び第2光線L22の両方は、共に面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。第1光線L21及び第2光線L22は、混合領域1015eで混ざり合い、白色の混合光線L23となる。混合領域1015eは、面発光導光板1015内の光入射面1015c近傍の領域である。
図24及び図25に示されるように、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aは、zx平面に平行な面で切る断面形状が、光反射面1202aで凹形状の円弧状である。光反射面1202aで凹形状の円弧状とは、面発光導光板1015の光入射面1015cに内側を向ける円弧状である。シリンドリカルミラー1202は、第1の光反射部材である。zx平面に平行な面とは、面発光導光板1015の光入射面1015cの長手方向(y軸方向)に直交する面である。また、光反射面1202aは、xy平面に平行な面で切る断面形状が長手方向(y軸方向)に延びる直線状である。xy平面に平行な面は、面発光導光板1015の発光面1015aに平行な面である。光反射面1202aは、zx平面に平行な面で切る断面形状は、凹状の面である。光反射面1202aは、面発光導光板1015の光入射面1015cに面している。図24及び図25に示される例では、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aは、円筒を軸方向(y軸方向)に平行な面で1/nに分割したn分の1円筒形状の光反射面1202aを含んでいる。nは1より大きい値である。ここで、円筒とは断面が楕円の筒形状も含んでいる。シリンドリカルミラー1202の内側の凹面である光反射面1202aには、光を反射する金属膜の層が設けられている。光反射面1202aの各位置における接線方向は、位置に応じて変化する。そのため、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aに、大きさを有する平行光が入射すると、入射位置に応じて異なる出射角度でシリンドリカルミラー1202の光反射面1202aから反射される。大きさを有する平行光とは光束のことである。また、図24では、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aを、凹形状の反射面としたが、凸形状の反射面で構成することも可能である。凸形状の反射面でも光線を拡散する効果を得ることができる。
実施の形態7において、第2光源1201は、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aと対向して配置されている。また、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aは、面発光導光板1015の光入射面1015cとも対向して配置されている。実施の形態7におけるシリンドリカルミラー1202は、楕円の1/4円筒形状であり、その凹面側を光反射面1202aとしている。楕円とは、2定点からの距離の和が一定である点の集合である。シリンドリカルミラー1202の基材は、アクリル樹脂(例えば、PMMA)であり、その光反射面1202aは、アルミニウムを蒸着した面である。ただし、シリンドリカルミラー1202を構成する材料及び形状は、この例に限定されない。例えば、基材に加工性に優れた他の樹脂や金属を採用してもよい。また、光反射面1202aに蒸着する金属膜に、銀又は金などの反射率の高い他の金属を採用してもよい。
実施の形態7の液晶表示装置3002は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板1015の短い側面(光入射面1015c)から入射する構成をしている。しかし、光源の配列、シリンドリカルミラー1102の位置及び微小光学素子1016の配列などを適切に設計することで、面発光導光板1015の長い側面を光入射面とすることも可能である。
《7−2》実施の形態7の動作
面光源装置1200の点灯時には、第1光源1018及び第2光源1201のそれぞれから光線が出射される。
第1光源1018から出射される広い角度強度分布を有する第1光線L21は、直接面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
第2光源1201から略+z軸方向に出射される第2光線L22は、シリンドリカルミラー1202の光反射面1202aに入射する。第2光源1201から出射された第2光線L22は、狭い角度強度分布を有する。例えば、第2光線L22の全角は、5°である。また、第2光線L22は、zx平面において大きさを持つ。第2光線L22が大きさを持つとは、第2光線L22が図24のx軸方向にある程度の太さの光束径を有することである。第2光線L22は、zx平面において曲率を有するシリンドリカルミラー1202の光反射面1202aに入射する。このことにより、第2光線L22は、その光反射面1202a上の入射位置に応じて異なる角度でシリンドリカルミラー1202から出射される。すなわち、第2光線L22は、第2光源1201から出射される際、狭い全角を持つ角度強度分布を有する。第2光線L22は、シリンドリカルミラー1202を介すことにより、第1光線L21と同等の広い全角を持つ角度強度分布の光線に変換される。第1光線L21は、第1光源1018から出射される光線である。シリンドリカルミラー1202から出射された第2光線L22は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L21(例えば、シアン色)及び第2光線L22(例えば、赤色)は、混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光(混合光線)L23となる。混合領域1015eは、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられる領域である。その後、第1光線L21及び第2光線L22は、微小光学素子1016における反射及び光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L24として液晶パネル1011に向けて出射される。実施の形態7では、各色の光線(すなわち、第1光線L21及び第2光線L22)は、同等の角度強度分布をもって面発光導光板1015内を伝播する。したがって、面発光導光板1015から出射される照明光L24は、xy平面に平行な面内において色むらのない略均一な白色の面状光となる。なお、制御部1021が光源駆動部1023を制御して、第1光線L21の強度と第2光線L22の強度との割合を調整することによって、発光面1015aの輝度及び色を調整することもできる。
《7−3》実施の形態7の効果
以上に説明したように、実施の形態7の面光源装置1200は、第1光源1018と、第2光源1201と、シリンドリカルミラー1202とを備えている。第1光源1018は、面発光導光板1015の光入射面(側面)1015cに対向する位置に配置されている。第2光源1201は、面発光導光板1015の光入射面1015cより背面1015b側の位置に配置されている。シリンドリカルミラー1202は、第2光線L22を光入射面1015cに導く光路変更部材としての機能を有する光反射部材である。このように、実施の形態7の面光源装置1200によれば、シリンドリカルミラー1202によって第2光線L22の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。このため、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
また、実施の形態7の面光源装置1200は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する直前における第2光線L22の角度強度分布を、光入射面1015cに入射する直前における第1光線L21の角度強度分布に近付ける。このために、面光源装置1200は、シリンドリカルミラー1202を備えている。シリンドリカルミラー1202は、第2光線L22の進行方向及び角度強度分布を変える機能を有する。このように、実施の形態7の面光源装置1200は、シリンドリカルミラー1202を用いて第2光線L22の角度強度分布を第1光線L21の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L21が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L22が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制される。これにより、面光源装置1200は、色むらを低減できる。
また、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、実施の形態7の面光源装置1200を有する液晶表示装置3002は、薄型化を実現できる。また、実施の形態7の面光源装置1200を有する液晶表示装置3002は、面光源装置1200の色むらを低減することができる。このため、液晶表示装置3002は、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
また、実施の形態7は、シリンドリカルミラー1202の曲率を適切に決定することにより、第2光線L22の角度強度分布を細かく制御することが可能である。そのため、第1光源1018の角度強度分布と第2光源1201の角度強度分布の同等性を高めることが可能である。これにより、色むらがより一層抑制された高画質な画像を提供することができる。また、シリンドリカルミラー1202の曲率を適切に決定することにより、出射した光量に対する面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する光量の割合を高めることが可能となる。これにより、消費電力の低減効果を得ることができる。
また、実施の形態7の液晶表示装置3002は、面発光導光板1015の側面と面発光導光板1015の背面の2箇所に光源を備えている。これにより、液晶表示装置3002は、厚み(z軸方向の寸法)の増加を抑えて光源の数を増やすことができる。
また、実施の形態7の液晶表示装置3002は、第1光源1018及び第2光源1201を分けて配置する。これにより、光源駆動部1023は、第1光源1018及び第2光源1201を別々に制御することが容易である。光源駆動部1023は、画像信号に基づいて第1光源1018及び第2光源1201の出力を個別に制御することができる。これにより、消費電力を低減できる。また、迷光を低減してコントラストを向上させることができる。なお、「迷光」とは、光学機器内で、正規の光路以外をたどる光のことで、結像に有害な光である。
《7−4》実施の形態7の他の例
図26は、実施の形態7の液晶表示装置における面光源装置1300の光反射部材1302の他の例を概略的に示す断面図である。また、図27は、図26に示される面光源装置1300の光反射部材1302の構成を拡大して示す断面図である。図26及び図27において、図24に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図26及び図27に示される面光源装置1300は、図24に示される第2光源1201及びシリンドリカルミラー1202に代えて、第2光源1301及び断面波形状の光反射ミラー1302を備えた点が、図24に示される面光源装置1200と相違する。断面波形状とは、凸状部と凹状部とが交互に連続する形状である。つまり、光反射部材1302は、凸状部と凹状部とが交互に連続する光反射面を有する。第2光源1301及び光反射ミラー1302が異なる点以外の点については、図26及び図27に示される面光源装置1300は、図24に示される面光源装置1200と同じである。なお、第2光源1301は第2光源1201と異なる符号を付したが、光源自体は同じである。
図26及び図27に示される面光源装置1300において、第2光源1301は、図24における第2光源1201と同じ構造を持つ。また、第2光源1301から略+z軸方向に出射される第2光線L32は、光反射ミラー1302の光反射面1302aに入射する。第2光源1301から出射された第2光線L32は、狭い角度強度分布を有している。第2光線L32の角度強度分布は、例えば半値全角が5°である。また、第2光線L32は、zx平面において大きさを持つ。第2光線L32の大きさとは、図26のx軸方向にある程度の太さの光束径を有することである。第2光線L32は、zx平面において曲率を有する光反射ミラー1302の光反射面1302aに入射する。このことにより、第2光線L32は、その光反射面1302a上の入射位置に応じて異なる角度で光反射ミラー1302から出射される。すなわち、狭い角度強度分布を有する第2光線L32は、光反射ミラー1302の光反射面1302aを介すことにより、第1光線L31と同等の広い角度強度分布を有する光に変換される。第2光線L32は、第2光源1301から出射される光線である。第1光線L31は、第1光源1018から出射される光線である。光反射ミラー1302の光反射面1302aから出射された第2光線L32は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
以上に説明した面光源装置1300によれば、断面波形状の光反射ミラーによって第2光線L32の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。これにより、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
また、面光源装置1300によれば、第2光線L32の角度強度分布を第1光線L31の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L31が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L32が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制される。これにより、面光源装置1300は色むらを低減できる。
また、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、実施の形態7の面光源装置1300を有する液晶表示装置は、薄型化を実現できる。面光源装置1300を有する液晶表示装置3002は、面光源装置1300の色むらを低減することができる。これにより、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
《7−5》実施の形態7のさらに他の例
図28は、実施の形態7の液晶表示装置における面光源装置1400の光反射部材を概略的に示す断面図である。図28において、図24に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図28に示される面光源装置1400は、図24に示される第2光源1201及びシリンドリカルミラー1202に代えて、第2光源1401及び断面多角形状の連続する光反射面を有する光反射ミラー1402を備えた点が、図24に示される面光源装置1200と相違する。断面多角形状とは、断面がシリンドリカルミラーのように曲面ではなく、複数の直線で構成される多角形の形状である。第2光源1401及び光反射ミラー1402が異なる点以外の点については、図28に示される面光源装置2400は、図24に示される面光源装置1200と同じである。なお、第2光源1401は符号が第2光源1201と異なるが、光源自体は同じである。図28において、L41は、第1光源1018からの第1光線であり、上記第1光線L11と同種の光線である。また、L42は第2光源1401からの第2光線であり、上記第1光線L12と同種の光線である。
面光源装置1400において、光反射面1402aは、zx平面に平行な面で切る断面形状が多角形の一部を構成する複数の線分を円弧状に配列して組合せた形状である。zx平面は、面発光導光板1015の光入射面1015cの長手方向(y軸方向)に直交する面である。光反射ミラー1402は、第1の光反射部材である。光反射面1402aは、第1の光反射面である。xy平面に平行な面で切る光反射面1402aの断面形状は直線状である。xy平面は、発光面1015aに平行な面である。光反射面1402aは、凹状の光反射面を有している。凹状の光反射面とは、光反射面1402aが、光入射面1015cに面しているため、光入射面1015cに面した面が凹形状であることを示す。図28の例によっても、図24の場合と同様の効果を得ることができる。
《7−6》実施の形態7のさらに他の例
図29は、実施の形態7の液晶表示装置における面光源装置1500の光反射部材を概略的に示す断面図である。図29において、図24に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図29に示される面光源装置1500は、第2光源1501及びシリンドリカルミラー1502に加えて、円筒状凸面の光反射面1503aを持つ光反射ミラー1503を有する点が、図24に示される面光源装置1200と相違する。シリンドリカルミラー1502は、円筒状凹面の光反射面1502aを持つ。光反射ミラー1503を有す点で異なる以外の点については、図29に示される面光源装置1500は、図24に示される面光源装置1200と同じである。なお、第2光源1501は、符号が第2光源1201と異なるが、光源自体は同じである。また、シリンドリカルミラー1502は、符号がシリンドリカルミラー1202と異なるが、曲面形状が異なる点以外は、シリンドリカルミラー1202と同じである。図29において、L51は、第1光源1018からの第1光線であり、上記第1光線L11と同種の光線である。また、L52は第2光源1501からの第2光線であり、上記第1光線L12と同種の光線である。また、シリンドリカルミラー1502は、図24におけるシリンドリカルミラーと同様の形状を持つ。
面光源装置1500において、光反射ミラー1503の光反射面1503aは、zx平面に平行な面で切る断面形状が円弧状の形状である。zx平面は、面発光導光板1015の光入射面1015cの長手方向(y軸方向)に直交する面である。光反射面1503aは、xy平面に平行な面で切る断面形状が直線状である。xy平面は、発光面1015aに平行な面である。光反射面1503aは、凸状の光反射面1503aを有している。光反射面1503aは光入射面1015cに面している。図29の例によっても、図24の場合と同様の効果を得ることができる。
図29の場合には、第2光線L52を光反射面1503aで反射させ、その後、光反射面1502aで反射させて面発光導光板1015に向けて出射する。しかし、さらに多くの回数、円筒状凹面の光反射面と円筒状凸面の光反射面の反射を繰り返す構成としてもよい。シリンドリカルミラーなどのように、円筒状凹面の光反射面又は円筒状凸面の光反射面における反射により、狭い角度強度分布を有する第2光線L52は、より広く乱雑な角度強度分布を有する光となる。ただし、光反射面内での反射回数が多い程、反射膜における吸収による光損失が大きくなることを考慮し反射回数を適切に設定する必要がある。
シリンドリカルミラー1502及び光反射ミラー1503の何れも、第2光源1501から出射される第2光線L52の角度強度分布やzx平面における光径、あるいは、面発光導光板1015の厚みなどを考慮し設計される。このようなミラーの設計により、第2光源1501の角度強度分布をよりきめ細やかに制御することが可能となる。そのため、図29の例によれば、第1光線L51の角度強度分布と第2光線L52の角度強度分布の同等性を高めることが可能となる。第1光線L51は、第1光源1018から出射される光線である。第2光線L52は、第2光源1501から出射される光線である。これにより、一層色むらが抑制された高画質な画像を提供することができる。また、図29の例によれば、シリンドリカルミラーから出射した光量に対する光入射面1015cから面発光導光板1015に入射する光量の割合を高めることが可能となる。これにより、消費電力を低減することができる。
また、シリンドリカルミラー1502及び光反射ミラー1503は何れも、その基材にアクリル樹脂(例えば、PMMA)やポリカーボネートなどの加工性の高い樹脂や金属を採用することができる。また、その光反射面は、例えば、アルミニウム、又は、金、又は、銀の層により形成することができる。
《8》実施の形態8.
《8−1》実施の形態8の構成
図30は、実施の形態8の液晶表示装置3006(面光源装置1600を含む)の構成を概略的に示す断面図である。面光源装置1600は、面発光導光板1015、光反射シート1017、導光部材1610、シリンドリカルミラー1602、第1光源1018、第2光源1601を有する。面光源装置1700は、面発光導光板1015、光反射シート1017、導光部材1710、シリンドリカルミラー1702、第1光源1018、第2光源1601を有する。また、面光源装置1800は、面発光導光板1015、光反射シート1017、導光部材1810、シリンドリカルミラー1802、光反射ミラー1803、第1光源1018、第2光源1801を有する。また、図31は、図30に示される面光源装置(バックライトユニット)1600の面発光導光板1015の光入射面1015c近傍の構成を示す図である。図30及び図31において、図18に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態8の液晶表示装置3006及び面光源装置1600は、実施の形態6(又は7)における第2光源1101,1111(又は構成1201,1301,1401,1501)及び拡散反射部材1102,1112(又は構成1202,1302,1402,1502及び1503)に代えて、第2光源1601、光源用導光部材1610、及びシリンドリカルミラー1602を備えた点が、実施の形態6(又は7)の液晶表示装置3001,3011(又は3002)及び面光源装置1100,1112(又は、1200,1300,1400,1500)と相違する。拡散反射部材1102,1112は、光路変更部材としての機能を有する。シリンドリカルミラー1602は、光反射部材としての機能を有する。第2光源1601、光源用導光部材1610及びシリンドリカルミラー1602の異なる点以外の点については、実施の形態8の液晶表示装置3006及び面光源装置1600は、実施の形態6(又は7)の液晶表示装置3001(又は3002)及び面光源装置1100(又は、1200,1300,1400,1500)と同じである。なお、第2光源1601の符号は第2光源1101,1111と異なるが、光源としては同じである。
図30及び図31に示されるように、実施の形態8の液晶表示装置3006は、液晶パネル1011と、第1の光学シート1012と、第2の光学シート1013と、面発光導光板1015と、微小光学素子1016と、光反射シート1017と、第1光源1018と、第2光源1601と、光源用導光部材1610と、シリンドリカルミラー1602とを有している。これらの構成1011,1012,1013,1015,1016,1017,1610は、液晶表示装置3006の厚み方向(−z軸方向)に順に配列されている。
第1光源1018は、面発光導光板1015の光入射面(側面)1015cのz軸方向の長さの範囲内に配置されている。光入射面1015cのz軸方向の長さとは、面発光導光板1015の厚みを示す。第1光源1018から出射された第1光線L61は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向けて(略+x軸方向に)進行し、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。第1光源1018は、例えば、複数のLED素子を直線状に等間隔で並べた光源装置である。ただし、第1光源1018の構成は、このような構成に限定されず、他の構成の光源装置とすることもできる。
第2光源1601は、実施の形態6における第2光源1101と同様に、複数のレーザ発光素子を直線上に等間隔で並べた光源装置である。ただし、第2光源1601の構成は、このような構成に限定されず、他の構成の光源装置とすることもできる。第2光源1601は、光反射シート1017の裏面側(−z軸方向)に配置されている。また、第2光源1601は、光源用導光部材1610の光入射端1610aに対向して配置されている。
光源用導光部材1610は、導光部1611と、光折返し部1612とから構成される。導光部1611は、xy平面に平行に配置された直方体の板状部である。光折返し部1612は、xy平面に平行に配置された三角柱状の部分である。光源用導光部材1610は、例えば、厚み1mmの板状の部材である。光源用導光部材1610は、例えば、PMMAなどのアクリル樹脂からなる透明材料で作製されている。ただし、光源用導光部材1610の形状、大きさ、配置は、図示の例に限定されない。
第2光線L62は、例えば、半値全角が5°である角度強度分布を有する。第2光線L62の全てが、光源用導光部材1610の傾斜端面1610bにおいて全反射するように、傾斜端面1610bに対する第2光線L62の入射角を調整する。このことにより、光損失を抑制することができる。例えば、屈折率1.49のアクリル樹脂部材から屈折率1.00の空気層に光線が入射する場合には、全反射条件を満足する臨界角θtは、スネルの法則から、
θt=sin−1(1.00/1.49)≒42.16°
となる。したがって、角度強度分布の半値全角が5°(半角は2.5°)である第2光線L62が傾斜端面1610bに入射する場合には、傾斜端面1610bに対する第2光線L62の入射角は、(θt+2.5)°を満たすように、44.7°以上とすることが望ましい。
図30及び図31に示されるように、光源用導光部材1610は、光入射端1610aと、傾斜端面1610bと、光出射面1610cとを有している。傾斜端面1610bは、シリンドリカルミラー1602の光反射面1602aに対向している。傾斜端面1610bは、xy平面に対して略45°の角度で傾斜している。光源用導光部材1610の傾斜端面1610bは、第2光線L62の進行方向を−x軸方向から略+z軸方向に変更する。すなわち、第2光線L62は、傾斜端面1610bにおいて光源用導光部材1610と空気層との界面においてその屈折率差により反射し、進行方向を略+z軸方向に変える。
第2光源1601から出射した第2光線L62は、光源用導光部材1610の光入射端1610aから光源用導光部材1610の中に入射する。その後第2光線L62は、光源用導光部材1610と空気層との界面で全反射を繰り返して、光源用導光部材1610内を−x軸方向に進行(伝播)して傾斜端面1610bに達する。その後第2光線L62は、傾斜端面1610bで反射して略+z軸方向に進行方向を変える。進行方向を変えた第2光線L62は、光出射面1610cから出射する。その後第2光線L62は、シリンドリカルミラー1602で反射して面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
シリンドリカルミラー1602の光反射面1602aは、図24に示されるシリンドリカルミラー1202の光反射面1202aと同様の形状及び機能を持つ。光出射面1610cから出射した第2光線L62は、シリンドリカルミラー1602の光反射面1602aに向かって進み、光反射面1602aで反射して、進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向ける(略+x軸方向に向ける)。シリンドリカルミラー1602の光反射面1602aで反射した第2光線L62の角度強度分布の半値全角は増加して、第1光線L61の角度強度分布の半値全角に近付けられる。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L61及び第2光線L62は、混合領域1015eで混ざり合い、混合光線L63となる。光反射シート1017は、面発光導光板1015の背面1015bに対向して配置されている。混合光線L63のうちの面発光導光板1015の背面1015bから出射した光は、光反射シート1017で反射して折り返され、面発光導光板1015の背面1015bに向けて進み、面発光導光板1015を通過して、発光面1015aから液晶パネル1011の背面1011bに向けて照明光L64として出射される。また、混合光線L63のうち、微小光学素子1016に入射した光線も、照明光L64として出射される。
なお、上記の説明では、光源用導光部材1610の傾斜端面1610bは、xy平面に対して略45°の角度で傾斜するが、本発明は、これに限られるものではない。
第2光線L62の最適な光路を作るために、傾斜端面1610bのxy平面に対する傾斜角を変更してもよい。第2光線L62の最適な光路は、傾斜端面1610bに対する第2光線L62の入射角、また、光出射面1610c、シリンドリカルミラー1602、面発光導光板1015との位置関係や配置角度の関係により決まる。
また、第2光線L62に対する傾斜端面1610bの配置及び角度の関係と、第2光線L62に対するシリンドリカルミラー1602の配置及び角度の関係と、第2光線L62に対する面発光導光板1015の光入射面1015cの配置及び角度の関係とを最適化するために、傾斜端面1610bの傾斜角の調整に代えてシリンドリカルミラー1602の配置及び角度を調整してもよい。
また、実施の形態8における光源用導光部材1610の薄型化は、シリンドリカルミラー1602の小型化につながる。さらには、面発光導光板1015の薄型化にもつながる。そのため、厚みの薄い光源用導光部材1610を用いることが望ましい。しかし、厚みを薄くすると光源用導光部材1610の剛性が低下する。このため、光源用導光部材1610の剛性が低下しすぎない範囲で、薄型化することが望ましい。
また、光源用導光部材1610からシリンドリカルミラー1602に向かって出射される第2光線L62は、zx平面において、光源用導光部材1610の厚みと同等の大きさを有する。また、図31に示されるように、第2光線L62は、光源用導光部材1610を進行して光源用導光部材1610の光出射端1610cから出射される。光出射端1610cから出射された光は、第2光源1601から出射された直後の角度強度分布と同じ角度強度分布を持つ光線を出射する。さらに、光出射端1610cから出射される光は、傾斜端面1610bの反射位置に応じて、光出射端1610cの任意の領域から出射される。つまり、第2光源1601から出射された直後の角度強度分布と同じ角度強度分布を持つ光線が光出射端1610cの任意の領域から出射される。この場合、第2光線L62は、出射した光出射端1610cの位置に応じて、zx平面位置において円弧状のシリンドリカルミラー1602の接線方向が変化する。そのため、光出射端1610cから同じ角度でシリンドリカルミラー1602に入射した光でも、シリンドリカルミラー1602の光反射面1602aの接線と成す角度が異なるため、異なる出射角度で光反射面1602aから反射される。そのため本実施の形態では、第2光源1601の角度強度分布をさらに広げることができる。
なお、光源用導光部材1610は、透明部材に限定されない。光源用導光部材1610の機能は、第2光線L62をシリンドリカルミラー1602に導くことである。第1光線L61は、第1光源1018から出射した光線である。第2光線L62は、第2光源1601から出射した光線である。この機能を持つ構成であれば、光源用導光部材1610は、別の構成としていてもよい。例えば、傾斜端面1610bを、第2光源1601側を向く光反射ミラーとしてもよい。また、光源用導光部材1610を、導光部1611と光折返し部1612の代わりの平面ミラーで構成してもよい。
また、実施の形態8では、光源用導光部材1610の直後に光路変更部材としてのシリンドリカルミラー1602を備える構成としたが、本発明は、これに限るものではない。実施の形態7(図26、図28、図29)に記載した他の形状のミラーなどを採用してもよい。また、シリンドリカルミラー1602の変わりに、実施の形態6における拡散反射部材1102を採用してもよい。
さらに、実施の形態8の液晶表示装置3006は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板1015の短い側面から入射する構成をしている。しかし、第1光源及び第2光源の配列、光源用導光部材1610の位置及び微小光学素子1016の配列などを設計することで、面発光導光板1015の長い側面を入射面とすることも可能である。
《8−2》実施の形態8の動作
面光源装置1600の点灯時には、第1光源1018及び第2光源1601のそれぞれから光線が出射される。
第1光源1018から出射された第1光線L61(例えば、シアン色)は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に進む。
第2光源1601から出射された第2光線L62は、光入射端1610aから光源用導光部材1610に入射する。第2光線L62は、例えば、赤色の光線である。第2光線L62は、光源用導光部材1610と空気層との界面において全反射を繰り返し光源用導光部材1610内に閉じ込められたまま−x軸方向に伝播する。このとき、第2光線L62の角度強度分布は、保存される。したがって、光出射面1610cから出射される第2光線L62の角度強度分布は、第2光源1601から出射された際の第2光線L62の角度強度分布と等しく、それぞれの角度強度分布の半値全角は同じ角度である。例えば、角度強度分布の半値全角は、5°である。光源用導光部材1610の光出射面1610cから出射した光は、シリンドリカルミラー1602の光反射面1602aに向かい、シリンドリカルミラー1602により進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に変えられるとともに、その角度強度分布の半値全角が大きくなる。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L61及び第2光線L62は、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられる混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光(混合光線L63)となる。その後、混合光線L63は、微小光学素子1016における反射又は光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L64として液晶パネル1011に向けて出射される。実施の形態8では、各色の光線(すなわち、第1光線L61及び第2光線L62)は、同等の角度強度分布で面発光導光板1015内を伝播する。したがって、面発光導光板1015から出射される照明光L64は、xy平面に平行な面内において色むらのない略均一な白色の面状光となる。なお、制御部1021が光源駆動部1023を制御して、第1光線L61の強度と第2光線L62の強度との割合を調整することによって、発光面1015aの輝度及び色を調整することもできる。
《8−3》実施の形態8の効果
以上に説明したように、実施の形態8の面光源装置1600は、第1光源1018と、第2光源1601と、光源用導光部材1610及びシリンドリカルミラー1602を備えている。第1光源1018は、面発光導光板1015の光入射面(側面)1015cに対向する位置に配置されている。第2光源1601は、面発光導光板1015の光入射面1015cより背面1015b側の位置に配置されている。光源用導光部材1610は、第2光線L62を光入射面1015cに導く光路変更部材としての機能を有する。このように、実施の形態8の面光源装置1600によれば、光路変更部材によって第2光線L62の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。このため、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
また、実施の形態8の面光源装置1600は、シリンドリカルミラー1602を備えている。シリンドリカルミラー1602は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する直前における第2光線L62の角度強度分布を、光入射面1015cに入射する直前における第1光線L61の角度強度分布に近付けるように、第2光線L62の進行方向及び角度強度分布を変える。このように、実施の形態8の面光源装置1600によれば、シリンドリカルミラー1602を用いて第2光線L62の角度強度分布を第1光線L61の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L61が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L62が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制される。これにより、面光源装置1600の色むらは低減される。
また、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、実施の形態8の面光源装置1600を有する液晶表示装置3006は、薄型化を実現できる。また、実施の形態8の面光源装置1600を有する液晶表示装置3006は、面光源装置1600の色むらを低減することができるので、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
さらに、実施の形態8によると、光源用導光部材1610を備えているので、第1光源1018と第2光源1601とを離れた位置に配置することが可能となる。一般に、第1光源1018及び第2光源1601に採用されるLED素子及びレーザ発光素子は、電気−光変換効率が10〜50%である。そして、光に変換されないエネルギーは、熱となる。第1光源1018及び第2光源1601が近接して配置される場合、これらの熱源が狭い領域に集中する。このため、放熱能力が低下し、第1光源1018及び第2光源1601の周囲温度が上昇する。一般に、これらの光源は、周囲温度が上昇するにつれ発光効率が低下する。発光効率を向上させるため、放熱能力を向上させることが必要である。実施の形態8の液晶表示装置3006は、第1光源1018及び第2光源1601が離れて配置される。このため、熱源が分散し放熱能力が向上する。また、特に、レーザ発光素子は、温度変化に対する発光効率の低下やスペクトルシフト量が大きい。レーザ発光素子を他の熱源と隔離し一箇所に配置することにより、レーザ発光素子の冷却機構なども一箇所に配置できるため、冷却機構などを効率良く備えることも可能となる。
さらにまた、実施の形態8においては、第1光源1018及び第2光源1601を分けて配置している。そのため、光源駆動部1023は、2つの第1光源1018及び第2光源1601を別々に制御することが容易である。これは、光源駆動部1023が、画像信号に基づいて第1光源1018及び第2光源1601の出力を個別に制御することができる。この異なる光源の個別制御は、消費電力を低減することができる。また、異なる光源の個別制御は、迷光を低減してコントラストを向上させることができるからである。
以上に説明したように、実施の形態8の液晶表示装置3006は、異なる複数の種類の光源を備える場合においても、液晶表示装置3006の厚みの増加を抑えて光源の数を増やすことを可能にしている。このため、高輝度且つ薄型を両立できる液晶表示装置3006を実現することができる。また、複数種類の光源の光を面光源にする面発光導光板を共通化しているため、重量やコストの増大を抑制することができる。
また、互いに異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源を採用する場合においても、より狭い角度強度分布を有する光源の角度強度分布を他方の光源の角度強度分布と一致させることが可能になる。このため、各光源から生成される面光源の面内輝度分布の差を抑制することができる。これらの光源が異なるスペクトルを有する場合、色むらを抑制することが可能となる。特に、色再現範囲を拡大するために、単一色性の高い光源を少なくとも1種類用いて白色光を生成する場合、異なる角度強度分布を有する複数の光源を採用することになる。また、単一色性に非常に優れたレーザ発光素子は、指向性が高い。したがって、本実施の形態は、色再現範囲を広げるための構成として有効である。
《8−4》実施の形態8の他の例
図32は、実施の形態8の液晶表示装置3007(面光源装置1700を含む)の他の例の構成を概略的に示す断面図である。図32において、図30に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図32の液晶表示装置3007及び面光源装置1700は、光源用導光部材1710の形状及び配置が、図30の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と相違する。配置の相違点は、光源用導光部材1710が面発光導光板1015に対して傾斜して配置されている点である。つまり、光源用導光部材1710は、xy平面に対して傾斜して配置されている。形状の相違点は、傾斜端面1710bの傾斜角度が異なる点である。光源用導光部材1710は、光路変更部材としての機能を有する。また、液晶表示装置3007及び面光源装置1700は、第2光源1701の配置が、図30の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と相違する。図32におけるシリンドリカルミラー1702の光反射面1702aの形状は、図30のシリンドリカルミラー1602の光反射面1602aの形状と同様である。他の点については、図32に示される液晶表示装置3007及び面光源装置1700は、図30に示される液晶表示装置3006及び面光源装置1600と同じである。他の点とは、光源用導光部材1710の形状及び配置が異なる点以外の点であり、第2光源の配置が異なる点以外の点である。
図32に示されるように、光源用導光部材1710は、光入射端1710aと、傾斜端面1710bと、光出射面1710cとを有している。傾斜端面1710bは、シリンドリカルミラー1702の光反射面1702aに対向している。傾斜端面1710bは、xy平面に対して傾斜している。光源用導光部材1710の傾斜端面1710bは、第2光線L72の進行方向を略−x軸方向から略+z軸方向に変更する。すなわち、第2光線L72は、傾斜端面1710bにおいて光源用導光部材1710と空気層との界面においてその屈折率差により反射し、進行方向を略+z軸方向に変える。図32に示される面光源装置1700においては、光源用導光部材1710は、光入射端1710aが光反射シート1017からより遠くなるように、xy平面に対して傾斜している。第2光源1701は、図30の第2光源1601と同様のレーザ発光素子である。第2光源1701は、光反射シート1017の裏面側(−z軸方向)に配置されている。また、第2光源1701は、光源用導光部材1710の光入射端1710aに対向して配置されている。
光源用導光部材1710は、図30の光源用導光部材1610と同様の材料から構成される。光源用導光部材1710は、xy平面に対して傾斜して配置された直方体の板状部1711と、三角柱状の光折返し部1712とから構成される。
面光源装置1700の点灯時には、第1光源1018及び第2光源1701のそれぞれから光線が出射される。第1光源1018から出射された第1光線L71は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に進む。第2光源1701から出射された第2光線L72は、光源用導光部材1710の光入射端1710aに入射し、光源用導光部材1710と空気層との界面において全反射を繰り返し光源用導光部材1710内に閉じ込められたまま伝播する。このとき、第2光線L72の角度強度分布は、保存される。したがって、光出射面1710cから出射される第2光線L72の角度強度分布は、第2光源1701から出射された際の第2光線L72の角度強度分布と等しく、それぞれの角度強度分布の半値全角は同じ角度である。例えば、角度強度分布の半値全角は5°である。光源用導光部材1710の光出射面1710cから出射した第2光線L72は、シリンドリカルミラー1702の光反射面1702aに向かう。第2光線L72は、シリンドリカルミラー1702により進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に変えられる。シリンドリカルミラー1702での反射の際、第2光線L72は、その角度強度分布の半値全角が大きくなる。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L71及び第2光線L72は、混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光(混合光線L73)となる。混合領域1015eは、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられている。混合光線L73となった後、第1光線L71及び第2光線L72は、微小光学素子1016における反射又は光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L74として液晶パネル1011に向けて出射される。
以上に説明したように、図32に示される面光源装置1700によれば、光路変更部材によって第2光線L72の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。このため、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
また、図32に示される面光源装置1700は、シリンドリカルミラー1702を用いて第2光線L72の角度強度分布を第1光線L71の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L71が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L72が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制される。これにより、面光源装置1700の色むらは低減される。
また、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、面光源装置1700を有する液晶表示装置3007は、薄型化を実現できる。また、面光源装置1700を有する液晶表示装置3007は、面光源装置1700の色むらを低減することができるので、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
なお、光源用導光部材1710は、透明部材に限定されない。光源用導光部材1710の機能は、第2光線L72をシリンドリカルミラー1702に導くことである。この機能を持つ構成であれば、光源用導光部材1710は、別の構成としていてもよい。例えば、図33に示すように、光源用導光部材1710を導光部1711のみとし、導光部1710から出射した光が直接シリンドリカルミラー1702に入射する構成としてもよい。
《8−5》実施の形態8のさらに他の例
図34は、実施の形態8の液晶表示装置3008(面光源装置1800を含む)の他の例の構成を概略的に示す断面図である。図34において、図30に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図34の液晶表示装置3008及び面光源装置1800は、次の点で図30の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と相違する。第1の相違点は、光路変更部材としての光源用導光部材1810の形状である。第2の相違点は、光反射ミラー1803(凸状の第2の光反射面1803aを持つ。)を備える点である。第3の相違点は、シリンドリカルミラー1802(凹状の第1の光反射面1802aを持つ。)を備える点である。第2光源1801は、符号が異なるが、図30の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と同じ光源である。シリンドリカルミラー1802の光反射面1802aの形状は、図30のシリンドリカルミラー1602の光反射面1602aの形状と同様である。他の点については、図34の液晶表示装置3008及び面光源装置1800は、図30の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と同じである。
図34に示され面光源装置1800においては、光源用導光部材1810が、xy平面に平行に配置されている。第2光源1801は、図30の第2光源1601と同様のレーザ発光素子を備えた光源装置である。ここで光源装置とは、例えば、複数のレーザ発光素子をy軸方向に等間隔で配列したものである。第2光源1801は、複数のレーザ発光素子を配列した光源装置である。第2光源1801は、光反射シート1017の裏面側(−z軸方向)に配置されている。また、第2光源1801は、光源用導光部材1810の光入射端1810aに対向して配置されている。
光源用導光部材1810は、図30の光源用導光部材1610と同様の材料で構成される。光源用導光部材1810は、xy平面に平行に配置された直方体の板状部から構成される。図34に示されるように、光源用導光部材1810は、光入射端1810aと、光出射端1810bとを有している。
光反射ミラー1803は、光源用導光部材1810から出射した第2光線L82の進行方向をシリンドリカルミラー1802に向ける反射部材である。第2光線L82は、第2光源1801から出射され、光源用導光部材1810の中を通過した後に、光反射ミラー1803に向けて出射される。光反射ミラー1803の光反射面1803aは、zx平面で切る断面形状が光入射面1015cの方向に凸形状の円弧形状である。zx平面は、光入射面1015cの長手方向(y軸方向)に直交する面である。また、光反射ミラー1803の光反射面1803aは、xy平面で切る断面形状がy軸方向に延びる直線形状である。xy平面は、発光面1015aに平行な面である。y軸方向は、光入射面1015cの長手方向である。光反射面1803aは、光入射面1015cに面する凸状のシリンドリカルな光反射面である。ただし、光反射ミラー1803の形状は、シリンドリカルミラー1802に第2光線L82の進行方向を向ける光学部材であれば、他の部材であってもよい。
面光源装置1800の点灯時には、第1光源1018及び第2光源1801のそれぞれから光線が出射される。第1光源1018から出射された第1光線L81は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に進む。第2光源1801から出射された第2光線L82は、光源用導光部材1810の光入射端1810aに入射し、光源用導光部材1710と空気層との界面において全反射を繰り返し光源用導光部材1710内に閉じ込められたまま伝播する。このとき、第2光線L72の角度強度分布は、保存される。したがって、光出射端1810bから出射される第2光線L82の角度強度分布は、第2光源1801から出射された際の第2光線L82の角度強度分布と等しい。それぞれの角度強度分布の半値全角は同じ角度である。例えば、それぞれの角度強度分布の半値全角は5°である。光源用導光部材1810の光出射端1810bから出射した第2光線L82は、光反射ミラー1803の光反射面1803aで反射する。このとき、第2光線L82の角度強度分布の半値全角は大きくなる。第2光線L82は、シリンドリカルミラー1802の光反射面1802aに向かい、シリンドリカルミラー1802により進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に変えられる。第2光線L82は、光反射面1802aでの反射の際、その角度強度分布の半値全角が大きくなる。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L81及び第2光線L82は、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられる混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光(混合光線L83)となる。その後、混合光線L83は、微小光学素子1016における反射及び光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L84として液晶パネル1011に向けて出射される。
以上に説明したように、図34に示される面光源装置1800によれば、光路変更部材によって第2光線L82の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。このため、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
また、図34に示される面光源装置1800によれば、光反射ミラー1803とシリンドリカルミラー1802を用いて第2光線L82の角度強度分布を第1光線L81の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L81が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射されて成る面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L82が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射されて成る面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制される。このため、面光源装置1800の色むらは低減される。
また、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、面光源装置1800を有する液晶表示装置3008は、薄型化を実現できる。また、面光源装置1800を有する液晶表示装置3008は、面光源装置1800の色むらを低減することができるので、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
《9》実施の形態9.
《9−1》実施の形態9の構成
図35は、実施の形態9の液晶表示装置3009(面光源装置1900を含む)の構成を概略的に示す断面図である。面光源装置1900は、面発光導光板1015、光反射シート1017、拡散反射部材1902、第1光源1018、第2光源1019を有する。面光源装置2000は、面発光導光板1015、光反射シート1017、光反射部材2002、第1光源1018、第2光源2001を有する。面光源装置2100は、面発光導光板1015、光反射シート1017、光反射部材2102、第1光源1018、第2光源2101を有する。面光源装置2200は、面発光導光板1015、光反射シート1017、光反射部材2202、第1光源1018、第2光源2201を有する。面光源装置2300は、面発光導光板1015、導光部材2311、シリンドリカルミラー2302、第1光源1018、第2光源2301を有する。面光源装置2400は、面発光導光板1015、導光部材2311、シリンドリカルミラー2402、第1光源1018、第2光源2401を有する。図35において、実施の形態6の図18に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。実施の形態9の液晶表示装置3009及び面光源装置1900は、第1光源1018の配置位置、第2光源1901の配置位置及び拡散反射部材1902の配置位置が、実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100と相違する。実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100は、各構成要素が、+z軸方向に第2光源1101、拡散反射部材1102及び第1光源1018の順に配置されている。一方、実施の形態9の液晶表示装置3009及び面光源装置1900は、各構成要素が、+z軸方向に第2光源1901、第1光源1018及び拡散反射部材1902の順に配置されている。上記の構成要素の配置の順番以外の点については、実施の形態9の液晶表示装置3009及び面光源装置1900は、実施の形態6の液晶表示装置3001及び面光源装置1100と同じである。
第1光源1018は、第1光線L91(例えば、青緑色)を出射する。第2光源1901は、実施の形態6における第2光源1101と同じ構成を有し、第2光線L92(例えば、赤色)を出射する。第1光線L91は、第1光源1018から光入射面1015cに向けて略+x軸方向に進行する。第2光線L92は、第2光源1901から略+z軸方向に進行し、その後、拡散反射部材1902によって反射され、略+x軸方向に進行方向を変える。拡散反射部材1902は実施の形態6における拡散反射部材1102と同じ構成を有する。第1光線L91及び第2光線L92は、共に面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。第1光線L91及び第2光線L92は、面発光導光板1015内の光入射面1015c近傍の混合領域1015eで混ざり合い、白色の混合光線L93となる。
実施の形態9では、図35に示されるように、拡散反射部材1902は第1光源1018より+z軸方向に配置される。第2光源1901は、拡散反射部材1902の光反射面1902aと対向して配置されている。また、拡散反射部材1902の拡散光反射面1902aは、面発光導光板1015の光入射面1015cとも対向して配置されている。
《9−2》実施の形態9の動作
面光源装置1900の点灯時には、第1光源1018及び第2光源1901のそれぞれから光線が出射される。
第1光源1018から出射される広い角度強度分布を有する第1光線L91は、直接面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する。
第2光源1901から略+z軸方向に出射される第2光線L92は、拡散反射部材1902の光反射面1902aに入射する。第2光源1901から出射された第2光線L92は、半値全角が5°である狭い角度強度分布を有している。また、第2光線L92は、zx平面において大きさを持つ。すなわち、図35のx軸方向にある程度の太さの光束径を持つ。第2光線L92は、光拡散部材1902の拡散光反射面1902aに照射され、第2光線L92の角度強度分布の半値全角を増加させる。第2光線L92は、進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に変える。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L91(例えば、シアン色)及び第2光線L92(例えば、赤色)は、混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光(混合光線)L93となる。混合領域1015eは、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられている。その後、混合光線L93は、微小光学素子1016における反射及び光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L94として液晶パネル1011に向けて出射される。実施の形態7では、各色の光線(すなわち、第1光線L91及び第2光線L92)は、同等の角度強度分布をもって面発光導光板1015内を伝播する。したがって、面発光導光板1015から出射される照明光L94は、xy平面に平行な面内において色むらのない略均一な白色の面状光となる。なお、制御部1021が光源駆動部1023を制御して、第1光線L91の強度と第2光線L92の強度との割合を調整することによって、発光面1015aの輝度及び色を調整することもできる。
《9−3》実施の形態9の効果
以上に説明したように、実施の形態9の面光源装置1900は、第1光源1018、第2光源1901及び拡散反射部材1902を備えている。第1光源1018は、面発光導光板1015の光入射面(側面)1015cに対向する位置に配置されている。第2光源1901は、面発光導光板1015の光入射面1015cより背面1015b側の位置に配置されている。拡散反射部材1902は、第2光線L92を光入射面1015cに導く光路変更部材としての機能を有する。このように、実施の形態9の面光源装置1900は、拡散反射部材1902を用いて第2光線L12の進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向に変えている。拡散反射部材1102は、光路変更部材としての機能を有する。そのため、面発光導光板の厚み方向に並ぶ2種類の光源を面発光導光板の光入射面に対向して配置させた従来の構成に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
さらに、実施の形態9の面光源装置1900は、拡散反射部材1902を第1光源1018より前面1015a側に配置している。このように配置することで、拡散反射部材1902の全体が面発光導光板1015の光入射面1015cのz軸方向(面発光導光板1015の厚み方向)の長さ以内に配置される必要は無くなる。拡散反射部材1902の厚み部分は発光面1015aよりも前面側(+z軸方向)に配置してもよく、前記実施の形態6〜8に比べ、面発光導光板1015の厚みを薄くすることができる。
また、実施の形態9の面光源装置1900は、拡散反射部材1902を備えている。拡散反射部材1902は、光路変更部材としての機能を有する。また、拡散反射部材1902は、面発光導光板1015の光入射面1015cに入射する直前における第2光線L92の角度強度分布を、光入射面1015cに入射する直前における第1光線L91の角度強度分布に近付けるように、第2光線L92の進行方向及び角度強度分布を変える。このように、実施の形態9の面光源装置1900は、拡散反射部材1902を用いて第2光線L92の角度強度分布を第1光線L91の角度強度分布に近付けるように増加させている。これにより、第1光線L91が面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射される面状の照明光の面内輝度分布と、第2光線L92が同じく面発光導光板1015を介して発光面1015aから出射されて成る面状の照明光の面内輝度分布との差が抑制される。これにより、面光源装置2900の色むらは低減される。
また、実施の形態9の面光源装置1900を有する液晶表示装置3009は、面発光導光板1015の厚みが薄くなるので、薄型化を実現できる。また、実施の形態9の面光源装置1900を有する液晶表示装置3009は、面光源装置1900の色むらを低減することができる。このため、液晶表示装置3009は、液晶パネル1011の表示面1011a上での色むらを低減し画質の向上を実現できる。
実施の形態9によれば、制御部1021は、光源駆動部1023に、第2光線L92の輝度と第1光線L91の輝度を調整させる。制御部1021は、映像信号に基づいて各光源の発光量を調整する。これにより、液晶表示装置3009の消費電力を低減できる。
また、液晶表示装置の光源に少なくとも1種類のレーザ発光素子を採用することにより、色再現領域を広げ色鮮やかでかつ色むらの無い画像を提供することが可能となる。
さらに、第1光源1018を面発光導光板1015の側面に配置し、第2光源1901を面発光導光板1015の背面1015b側に配置するによって、それぞれの光源が発する熱による周辺の局所的な温度上昇を緩和できる。これにより、周囲温度上昇による光源の発光効率の低下を抑制できる。
上記説明では、実施の形態9の液晶表示装置3009及び面発光装置1900は、異なる位置に配置された2つの光源から出射した光が面発光導光板1015の短辺の端面(光入射面1015c)から入射する構成を採用している。しかし、第1光源1018の位置及び第2光源1901の位置、拡散反射部材1902の位置、微小光学素子1016の配列及び形状などを適切に変更することによって、面発光導光板1015の長辺の端面を光入射面とすることも可能である。
また、実施の形態9の液晶表示装置3009及び面発光装置1900は、第1光源1018及び第2光源1901を別個の構成としている。このため、光源駆動部1023は、画像信号に基づいて第1光源1018及び第2光源1901の出力を個別に制御することができる。このため、液晶表示装置3009及び面発光装置1900は、消費電力を低減できる。また、液晶表示装置3009及び面発光装置1900は、迷光を低減してコントラストを向上させることができる。なお、迷光とは、光学機器内で、正規の光路以外をたどる光のことで、希望する用途に有害な光である。
《9−4》実施の形態9の他の例
図36は、実施の形態9の液晶表示装置における面光源装置2000の光反射部材2002の他の例を概略的に示す断面図である。図36において、図35に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図36に示される面光源装置2000は、下記の点で図35に示される面光源装置1900と相違する。第1の相違点は、図35に示される第2光源1901に代えて第2光源2001を備える点である。第2の相違点は、拡散反射部材1902に代えて、シリンドリカルミラー2002を備えた点である。ただし、第2光源2001は、符号は異なるが、第2光源1901と同様である。上記2つの相違以外の点については、図36に示される面光源装置2000は、図35に示される面光源装置2900と同じである。図36において、第1光線L101は、第1光源1018から出射する光線である。第1光線L101は、上記第1光線L91と同種の光線である。また、第2光線L102は、第2光源2001から出射する光線である。第2光線L102は、上記第1光線L92と同種の光線である。さらに、シリンドリカルミラー2002は、実施の形態7におけるシリンドリカルミラー1202と同じ構成を有する。図36の例によっても、図35の場合と同様の効果を得ることができる。
図37は、実施の形態9の液晶表示装置における面光源装置2100の光反射部材2102の他の例を概略的に示す断面図である。図37において、図35に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図37に示される面光源装置2100は、下記の点で図35に示される面光源装置2900と相違する。第1の相違点は、図35に示される第2光源1901に代えて第2光源2101を備える点である。第2の相違点は、図35に示される拡散反射部材1902に代えて、断面波形状(凸状部と凹状部とが交互に連続する光反射面を有する)の光反射ミラー2102を備えた点である。上記2つの相違以外の点については、図37に示される面光源装置2100は、図35に示される面光源装置1900と同じである。
図37において、第1光線L111は、第1光源1018から出射する光線である。第1光線L111は、上記第1光線L91と同種の光線である。また、第2光線L112は第2光源2101から出射する光線である。第2光線L112は、上記第1光線L92と同種の光線である。さらに、光反射ミラー2102は、実施の形態7における光反射ミラー1302と同じ構成を有する。図37の例によっても、図35の場合と同様の効果を得ることができる。
図38は、実施の形態9の液晶表示装置における面光源装置2200の光反射部材2202の他の例を概略的に示す断面図である。図38において、図35に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図38に示される面光源装置2200は、下記の点で図35に示される面光源装置1900と相違する。第1の相違点は、図35に示される第2光源1901に代えて、第2光源2201を備えた点である。第2の相違点は、図35に示される拡散反射部材1902に代えて、断面多角形状の連続する光反射面を有する光反射ミラー2202を備えた点である。上記2つの相違以外の点については、図38に示される面光源装置2200は、図35に示される面光源装置1900と同じである。図38において、第1光線L121は、第1光源1018から出射する光線である。第1光線L121は、上記第1光線L91と同種の光線である。また、第2光線L122は第2光源2201から出射する光線である。第2光線L122は、上記第2光線L92と同種の光線である。さらに、光反射ミラー2202は実施の形態7における光反射ミラー1402と同じ構成を有する。図38の例によっても、図35の場合と同様の効果を得ることができる。
《9−5》実施の形態9の他の例
図39は、実施の形態9の液晶表示装置3013(面光源装置2300を含む)の構成を概略的に示す断面図である。また、図40は、図39に示される面光源装置(バックライトユニット)2300の面発光導光板1015の光入射面1015c近傍の構成を示す図である。図39及び図40において、図30に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態9の液晶表示装置3013及び面光源装置2300は、+z軸方向における第1光源1018及びシリンドリカルミラー2302の配置の順番が、実施の形態8の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と相違する。実施の形態8において、シリンドリカルミラー1602,1702,1802及び第1光源1018は、+z軸方向にシリンドリカルミラー1602,1702,1802、第1光源1018の順番に配置されている。なお、シリンドリカルミラー1602,1702,1802及び第1光源1018は、面発光導光板1015の光入射面1015cと対向する位置に配置されている。また、シリンドリカルミラー1602は、光反射部材としての機能を有する。実施の形態9において、シリンドリカルミラー2302及び第1光源1018は、+z軸方向に第1光源1018、シリンドリカルミラー2302の順番に配置されている。図39におけるシリンドリカルミラー2302の光反射面2302aの形状は、図30のシリンドリカルミラー1602の光反射面1602aの形状と同様である。上記の相違以外の点については、液晶表示装置3013及び面光源装置2300は、実施の形態8の液晶表示装置3006及び面光源装置1600と同じである。
第2光源2301は、実施の形態8における第2光源1601と同様の構成、形状及び機能をもつ。また、光源用導光部材2310は、実施の形態8における光源用導光部材1610と同様の構成、形状及び機能をもつ。第2光源2301は、光源用導光部材2310の光入射端2310aに対向して配置される。
シリンドリカルミラー2302の光反射面2302aは、図24に示されるシリンドリカルミラー1202の光反射面1202aと同様の形状及び機能を持つ。光源用導光部材2310の光出射面2310cから出射した第2光線L132は、シリンドリカルミラー2302の光反射面2302aに向かって進み、光反射面2302aで反射して、進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向ける(略+x軸方向に向ける)。シリンドリカルミラー2302の光反射面2302aで反射した第2光線L132の角度強度分布の半値全角は増加する。これにより、第2光線L132の角度強度分布は、第1光線L131の角度強度分布に近付けられる。
第1光源1018は、面発光導光板1015の厚みの範囲内に配置されている。面発光導光板1015の厚みとは、光入射面(側面)1015cのz軸方向の長さである。また、第1光源1018のx軸方向の位置は、第2光線L132の光路を塞ぐことのないように設定されている。第2光線L132の光路とは、第2光線L132が光源用導光部材2310の光出射面2310cからシリンドリカルミラー2302の光反射面2302aに達するまでの光路である。第1光源1018から出射した第1光線L131は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向けて(略+x軸方向に)進行する。そして、第1光線L131は、面発光導光板1015の光入射面1015cから面発光導光板1015に入射する。
面光源装置2300の点灯時には、第1光源1018及び第2光源2301のそれぞれから光線が出射される。第1光源1018から出射された第1光線L131は、面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に進む。第2光源2301から出射された第2光線L132は、光源用導光部材2310の光入射端2310aから光源用導光部材2310に入射する。第2光線L132は、光源用導光部材2310と空気層との界面において全反射を繰り返し光源用導光部材2310内に閉じ込められたまま伝播する。このとき、第2光線L132の角度強度分布は、保存される。したがって、光出射面2310cから出射される第2光線L132の角度強度分布は、第2光源2301から出射された際の第2光線L132の角度強度分布と等しい。それぞれの角度強度分布の半値全角は同じ角度である。例えば、それぞれの角度強度分布の半値全角は5°である。光源用導光部材2310の光出射面2310cから出射した第2光線L132は、シリンドリカルミラー2302の光反射面2302aに向かう。第2光線L132は、シリンドリカルミラー2302により進行方向を面発光導光板1015の光入射面1015cに向かう方向(略+x軸方向)に変えられる。また、光反射面2302aでの反射により、第2光線L132は、その角度強度分布の半値全角が大きくなる。
面発光導光板1015の光入射面1015cに入射した第1光線L131及び第2光線L132は、混合領域1015eを伝播することにより混ざり合って白色の光(混合光線L133)となる。混合領域1015eは、面発光導光板1015の光入射面1015cの近傍に設けられている。その後、混合光線L133は、微小光学素子1016における反射又は光反射シート1017による反射などを経て、面発光導光板1015の発光面1015aから面状の照明光L134として液晶パネル1011に向けて出射される。なお、制御部1021が光源駆動部1023を制御して、第1光線L131の強度と第2光線L132の強度との割合を調整することによって、発光面1015aの輝度及び色を調整することもできる。
図39の例によっても、図35の場合と同様の効果を得ることができる。さらに、図39の面光源装置2300によると、光源用導光部材2310を備えているので、第1光源1018と第2光源2301とを離れた位置に配置することが可能となる。第1光源1018及び第2光源2301には、LED素子又はレーザ発光素子が採用される。一般に、LED素子及びレーザ発光素子は、電気−光変換効率が10〜50%であり、光に変換されないエネルギーは、熱となる。第1光源1018及び第2光源2301が近接して配置される場合、これらの熱源が狭い領域に集中する。このため、放熱能力が低下し、第1光源1018及び第2光源2301の周囲温度が上昇する。一般に、これらの光源は、周囲温度が上昇するにつれ発光効率が低下する。発光効率が低下を防ぐため、放熱能力を向上させることが必要である。液晶表示装置3013は、第1光源1018と第2光源2301とが離れて配置される。このため、熱源が分散し放熱能力が向上する。また、特に、レーザ発光素子は、温度変化に対する発光効率の低下やスペクトルシフト量が大きい。レーザ発光素子を他の熱源と隔離し一箇所に配置することにより、冷却機構などを効率良く備えることも可能となる。
以上に説明したように、図39の液晶表示装置3013は、異なる複数の種類の光源を備える場合においても、液晶表示装置3013の厚みの増加を抑えて光源の数を増やすことを可能にしている。このため、高輝度且つ薄型を両立できる液晶表示装置3013を実現することができる。また、複数種類の光源の光を面光源にする面発光導光板を共通化しているため、重量やコストの増大を抑制することができる。
また、互いに異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源を採用する場合においても、より狭い角度強度分布を有する光源の角度強度分布を他方の光源の角度強度分布と一致させることが可能になる。このため、各光源から生成される面光源の面内輝度分布の差を抑制することができる。面光源とは、任意の平面全体から光を発する光源であり、ここでの面光源とは、発光面1015a全体より発せられる光を表す。また、面内輝度分布とは、任意の平面において、2次元で表される位置に対する輝度の高低を示す分布である。これらの光源が異なるスペクトルを有する場合、色むらを抑制することが可能となる。特に、色再現範囲を拡大するために、単一色性の高い光源を少なくとも1種類用いて白色光を生成する場合、異なる角度強度分布を有する複数の光源を採用することになる。また、単一色性に非常に優れたレーザ発光素子は、指向性が高い。したがって、本実施の形態は、色再現範囲を広げるための構成として有効である。
図41は、図39における液晶表示装置3014(面光源装置2400を含む)の他の例の構成を概略的に示す断面図である。図41において、図39に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図41の液晶表示装置3014及び面光源装置2400は、下記の点において図39の液晶表示装置3013及び面光源装置2300と相違する。第1の相違点は、第2光源2401の位置である。第2の相違点は、光源用導光部材2410の形状及び配置である。なお、光源用導光部材2410は、光路変更部材としての機能を有する。図41におけるシリンドリカルミラー2402の光反射面2402aの形状は、図39のシリンドリカルミラー2302の光反射面2302aの形状と同様である。上記2つの相違点以外の点については、図41に示される液晶表示装置3014及び面光源装置2400は、図39に示される液晶表示装置3013及び面光源装置2300と同じである。
図41に示される面光源装置2400において、光源用導光部材2410は、図32に示される面光源装置1700の光源用導光板1710と同じ構成及び形状である。光源用導光部材2410は、xy平面に対して傾斜している。つまり、光入射端2410aは、光反射シート1017からより遠くに離れて配置されている。第2光源2401は、光反射シート1017の裏面側(−z軸方向)に配置されている。また、第2光源2401は、光源用導光部材2410の光入射端2410aに対向して配置されている。図41において、第1光線L141は、第1光源1018から出射される光線である。第1光線L141は、上記第1光線L91と同種の光線である。また、第2光線L142は第2光源2401から出射される光線である。第2光線L142は、上記第1光線L92と同種の光線である。さらに、シリンドリカルミラー2402は、実施の形態8におけるシリンドリカルミラー1602と同じ構成を有する。図41の例によっても、図39の場合と同様の効果を得ることができる。
《10》実施の形態10.
実施の形態10に示す面光源装置2500は、ローカルディミング(Local Dimming)に対応した面光源装置である。ローカルディミングは、複数の発光素子を独立して制御する調光制御方法である。ローカルディミングにより、画面内の画像の黒い部分のエリアにおける光源を発光させず、画像の明るい部分のエリアにおける光源は発光させるという制御が可能になる。このような制御により、例えば、画面全体が暗い映像の場合であっても、その画面の中の特に暗い特定の場所のみについて、バックライトを暗く点灯させることによって、コントラスト比を高めることができる。
図42は、実施の形態10の液晶表示装置4000(面光源装置2500を含む)の構成の一例を概略的に示す構成図である。図43は、実施の形態10の液晶表示装置4000の制御系の構成を示すブロック図である。図42及び図43において、実施の形態3の図10に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。
液晶表示装置4000は、透過型表示装置である。実施の形態3における導光部材6は、一体の部材からできているが、実施の形態10における導光部材60は、任意の数の導光素子からなる。また、実施の形態3における光源駆動部13は、第1の光源に属する複数の発光素子を一括で駆動制御している。同様に、光源駆動部13は、第2の光源に属する複数の発光素子を一括で駆動制御している。しかし、実施の形態10における光源駆動部130は、第1の光源に含まれる複数の光源素子を任意の数に組分けして駆動制御する。同様に、光源駆動部130は、第2の光源に含まれる複数の光源素子を任意の数に組分けして駆動制御する。
上記のように、液晶表示装置4000は、以下に示す2点において、実施の形態3と異なる。第1の相違点は、導光部材60が任意の数の導光素子からなる点である。第2の相違点は、光源に含まれる複数の光源素子を任意の数に組分けして駆動制御する点である。上記の第1の相違点及び第2の相違点以外の点は、実施の形態3と同じである。
また、実施の形態10は、実施の形態1及び実施の形態2に対して、上記の第1の相違点及び第2の相違点に加えて、次の点で異なる。第3の相違点は、光源309がレーザ発光素子で構成された光源である点である。上記の第1の相違点、第2の相違点及び第3の相違点以外の点は、実施の形態1及び2と同じである。
なお、実施の形態10においても、実施の形態1の図1の形態以外の図6及び図7の形態も取り得る。実施の形態10の導光部材60を構成する任意の数の導光素子は、図1では、導光部材6、図6では、第1の導光部材106と第2の導光部材107、図7では、導光部材106、図8では、導光部材6、図10では、導光部材6、図12では、導光部材406を、任意の数に分割することで実現できる。
図44は、実施の形態10の液晶表示装置4000を−z軸方向に見た概念図である。導光部材60は、5個の導光素子60a,60b,60c,60d,60eから構成されている。導光素子60a,60b,60c,60d,60eは、実施の形態3の導光部材6をY軸方向に5等分に分割した形状と略等しい。すなわち、導光素子60a,60b,60c,60d,60eは、互いに等しい形状を有する。導光素子60a,60b,60c,60d,60eは、Y軸方向に等間隔で配置される。また、導光素子60a,60b,60c,60d,60eは、x軸方向及びz軸方向の位置が互いに等しい。
導光素子60a,60b,60c,60d,60eは、例えば、厚み2mmの板状の部材である。また、導光部材60a,60b,60c,60d,60eからなる導光部材6のY軸方向における全長は、面発光導光板4と同等か若しくは短い。導光素子60a,60b,60c,60d,60eは、例えば、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製されている。
第1の光源208は、複数のLED素子がy軸方向に1次元配列された光源装置である。第1の光源208に含まれる複数のLED素子は、y軸方向に同じ個数を有する組に分かれている。組の数は任意の数である。図44では、1つの組に含まれるLED素子の数は4個である。
図45は、実施の形態10の液晶表示装置4000を+z軸方向に見た概念図である。液晶パネルの表示面1aは、領域A,B,C,D,Eに組み分けられている。領域A,B,C,D,Eは、導光素子60a,60b,60c,60d,60eの配置された位置と対応して決められる。領域Aを照明する第1の光源の組は、第1の光源208aである。領域Bを照明する第1の光源の組は、第1の光源208bである。領域Cを照明する第1の光源の組は、第1の光源208cである。領域Dを照明する第1の光源の組は、第1の光源208dである。領域Eを照明する第1の光源の組は、第1の光源208eである。図43に示すように、第1の光源208を構成する5つ組のLED素子は、組ごとに個別に駆動制御される。
第2の光源309は、複数のレーザ発光素子がy軸方向に1次元配列された光源装置である。第2の光源309に含まれる複数のレーザ発光素子は、y軸方向に同じ個数を有する組に分かれている。組の数は任意の数である。図44では、1つの組に含まれるレーザ発光素子の数は3個である。領域Aを照明する第2の光源の組は、第2の光源309aである。領域Bを照明する第2の光源の組は、第2の光源309bである。領域Cを照明する第2の光源の組は、第2の光源309cである。領域Dを照明する第2の光源の組は、第2の光源309dである。領域Eを照明する第2の光源の組は、第2の光源309eである。図43に示すように、第2の光源309を構成する5つ組のLED素子は、組ごとに個別に駆動制御される。
領域Aの第2の光源309aから出射された光は、導光素子60aに入射する。領域Aの第2の光源309aは、第2の光源309に含まれる光源である。同様に、領域Bの第2の光源309bから出射された光は、導光素子60bに入射する。領域Cの第2の光源309cから出射された光は、導光素子60cに入射する。領域Dの第2の光源309dから出射された光は、導光素子60dに入射する。領域Eの第2の光源309eから出射された光は、導光素子60eに入射する。すなわち、導光素子60の数は、第1の光源208を構成するLED素子の組の数と等しい。また、導光素子60の数は、第2の光源309を構成するレーザ発光素子の組の数と等しい。
第1の光源208は、LED素子を用いる。第1の光源208のLED素子は、青緑色の第1の光線281を出射する。青緑色の光は、青色の光と緑色の光とを混ぜた光である。第2の光源309は、レーザ発光素子を用いる。第2の光源309のレーザ発光素子は、赤色の第2の光線391を出射する。レーザ光の波長幅は狭い。すなわち、レーザ光は、色純度が高い。このため、赤色の光のレーザ発光素子を用いることで、赤色の色純度は向上する。すなわち、表示色の色再現範囲は広くなる。
図45は、実施の形態10の液晶表示装置4000を+z軸方向に見た概念図である。図45に示すように、液晶表示素子1は、領域Aから領域Eまでの領域に分けられる。領域の数は、導光素子60a,60b,60c,60d,60eの数に対応している。また、領域の数は、第1の光源208を構成するLED素子の組208a,208b,208c,208d,208eの数に対応している。また、領域の数は、第2の光源309を構成するレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eの数に対応している。また、実施の形態10の液晶表示装置4000においては、第1の光源208を構成するLED素子の組208a,208b,208c,208d,208eは、組毎に個別に駆動制御されている。また、第2の光源309を構成するレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eは、組毎に個別に駆動制御されている。このため、画面の領域毎に輝度を制御するエリア制御が可能となる。エリア制御とは、ローカルディミングのことである。
エリア制御によって、画面内の暗い部分は、対応した領域のLED素子の組208a,208b,208c,208d,208eの輝度を下げることが可能となる。また、画面内の暗い部分は、対応した領域のレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eの輝度を下げることが可能となる。このため、液晶表示装置4000は、画面内のコントラストを向上させることが可能である。また、液晶表示装置4000は、消費電力を減らすことが可能である。また、エリア制御によって、画像の切り替え時に、その領域に対応したLED素子の組を消灯することが可能になり、また、その領域に対応したレーザ発光素子の組を消灯することが可能になる。画像の切り替え時とは、ブランキング期間のことで、テレビ画面のある1本の走査線の終わりから次の走査線に移る期間である。このブランキング期間は、画像が表示されない。対応した領域のLED素子の組の消灯及びレーザ発光素子の組を消灯により、液晶表示装置4000は、残像の影響を低減することができる。
図42を用いて各光線の伝わり方について説明する。図42では、領域Aについて説明する。領域Aの第2の光線391aは、端面661aより導光素子60aに入射する。領域Aの第2の光線391aは、導光素子60a内を−x軸方向に伝播する。その後、第2の光線391aは、端面661cで反射して+z軸方向に進行方向を変える。その後、第2の光線391aは、端面661dで反射して+x軸方向に進行方向を変える。領域Aの第2の光源309aは、第2の光源309に含まれる。第2の光線391aは、領域Aの第2の光源309aから出射される。領域Aの第1の光源208aから出射した領域Aの第1の光線281aは、+x軸方向へ進行する。そして領域Aの第1の光線281aは、導光素子60aの導光部662bに入射する。領域Aの第1の光線281aは、導光素子60aの導光部662bの中で第2光線391aと混ざる。その後に、領域Aの第1の光線281aは、面発光導光板4に入射する。領域Aの第1の光線281a及び領域Aの第2の光線391aは、混ざって光線343aとなる。
領域Aの第1の光線281a、領域Aの第2の光線391aは、光入射面41aの領域Aに対応する部分から面発光導光板4に入射し、+x軸方向に伝播する。光入射面41aは、面発光導光板4の端面である。光線343aは、微細光学素子42により照明光344に変換される。その後、照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。このとき照明光344は、領域Aを主に照明する光となる。
同様に、領域Bの第2の光線391bは、端面661aより導光素子60bに入射する。領域Bの第2の光線391bは、導光素子60b内を−x軸方向に伝播する。その後、第2の光線391bは、端面661cで反射して+z軸方向に進行方向を変える。その後、第2の光線391bは、端面661dで反射して+x軸方向に進行方向を変える。領域Bの第2の光源309bは、第2の光源309に含まれる。第2の光線391bは、領域Bの第2の光源309bから出射される。領域Bの第2の光線391bは、領域Bの第1の光線281bと共に、領域Bに対応する端面41aの部分から面発光導光板4に入射し、領域Bを主に照明する照明光となる。領域Bの第1の光線281bは、領域Bの第1の光源208bより出射される光線である。
同様に、領域Cの第2の光線391cは、端面661aより導光素子60cに入射する。領域Cの第2の光線391cは、導光素子60c内を−x軸方向に伝播する。その後、第2の光線391cは、端面661cで反射して+z軸方向に進行方向を変える。その後、第2の光線391cは、端面661dで反射して+x軸方向に進行方向を変える。領域Cの第2の光源309cは、第2の光源309に含まれる。第2の光線391cは、領域Bの第2の光源309cから出射される。領域Cの第2の光線391cは、領域Cの第1の光線281cと共に、領域Cに対応する端面41aの部分から面発光導光板4に入射し、領域Cを主に照明する照明光となる。領域Cの第1の光線281cは、領域Cの第1の光源208cより出射される光線である。
同様に、領域Dの第2の光線391dは、端面661aより導光素子60dに入射する。領域Dの第2の光線391dは、導光素子60d内を−x軸方向に伝播する。その後、第2の光線391dは、端面661cで反射して+z軸方向に進行方向を変える。その後、第2の光線391dは、端面661dで反射して+x軸方向に進行方向を変える。領域Dの第2の光源309dは、第2の光源309に含まれる。第2の光線391dは、領域Bの第2の光源309dから出射される。領域Dの第2の光線391dは、領域Dの第1の光線281dと共に、領域Dに対応する端面41aの部分から面発光導光板4に入射し、領域Dを主に照明する照明光となる。領域Dの第1の光線281dは、領域Dの第1の光源208dより出射される光線である。
同様に、領域Eの第2の光線391eは、端面661aより導光素子60eに入射する。領域Eの第2の光線391eは、導光素子60e内を−x軸方向に伝播する。その後、第2の光線391eは、端面661cで反射して+z軸方向に進行方向を変える。その後、第2の光線391eは、端面661dで反射して+x軸方向に進行方向を変える。領域Eの第2の光源309eは、第2の光源309に含まれる。第2の光線391eは、領域Eの第2の光源309eから出射される。領域Eの第2の光線391eは、領域Eの第1の光線281eと共に、領域Eに対応する端面41aの部分から面発光導光板4に入射し、領域Eを主に照明する照明光となる。領域Eの第1の光線281eは、領域Eの第1の光源208eより出射される光線である。
図43に示すように、実施の形態10によれば、制御部11は、光源駆動部130を制御して、第1の光源208を構成するLED素子の組208a,208b,208c,208d,208eの組毎に輝度の調整ができ、また、第2の光源309を構成するレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eの組毎に輝度の調整ができる。すなわち、液晶表示装置4000は、第1の光源208の輝度と第2の光源309の輝度との割合を調整できる。また、液晶表示装置4000は、領域A,B,C,D,E毎の輝度の調整もできる。制御部11は、映像信号に基づいて各光源208,309の発光量を調整し、各組208a,208b,208c,208d,208e,309a,309b,309c,309d,309eの発光量を調整する。これにより、例えば、領域Aが暗い画像では、領域Aの第1の光源208aの発光量を下げるとともに、領域Aの第2の光源309aの発光量を下げることができる。また、例えば領域Bが赤っぽい画像では、領域Bの第1の光源208bの発光量を下げることができる。赤っぽい画像とは、赤色をおびた画像のことである。つまり、赤色調の画像である。このように、画像に応じて領域毎に光源の発光量を調整することで、液晶表示装置4000の消費電力を低減できる。また、画像に応じて領域毎に光源の発光量を調整することで、液晶表示装置4000の画面内コントラストを向上させることができる。
実施の形態10によれば、導光部材60を導光素子60a,60b,60c,60d,60eに分割することで、領域毎の輝度の制御がより細やかに実施できる。各導光素子60a,60b,60c,60d,60eと各レーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eは、対応して配置されている。各レーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eから出射された第2の光線391a,391b,391c,391d,391eは、対応する導光素子60a,60b,60c,60d,60eに入射する。第2の光線391は、導光素子60と空気層との界面で全反射しながら−x軸方向に伝播する。このため、第2の光線391a,391b,391c,391d,391eは、対応する導光素子60a,60b,60c,60d,60e内を進行する間に、同じ組の隣接する別のレーザ発光素子の光と重なり合う。同じ組のレーザ発光素子とは、図44に示す、同じ導光素子60に対応する3つのレーザ素子のことである。第2の光線391a,391b,391c,391d,391eは、各レーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eから出射された光線である。このレーザ光線は重なり合って、各導光素子のY軸方向の輝度分布が均一な線状の光となる。即ち、各レーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eから出射された第2の光線391a,391b,391c,391d,391eは、対応する導光素子60a,60b,60c,60d,60eを伝播する間に線状の光となる。ここで線状の光とは、導光素子60のY軸方向の長さと略同一の長さで輝度分布の均一な光である。
実施の形態10によれば、導光部材60を導光素子60a,60b,60c,60d,60eに分割し、第2の光源309を領域毎にレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eを構成している。このことで、各レーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eから出射された第2の光線391a,391b,391c,391d,391eは、領域毎に輝度分布の均一な線状光となって面発光導光板4に入射する。このため、領域毎にレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eを点灯させた際に、隣接する他の領域A,B,C,D,Eに光が漏れることなく、精度の良いエリア制御が可能である。
実施の形態10においても、前記実施の形態3と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態10では、任意の数の導光素子60と、任意の数のLED素子の組と、任意の数のレーザ発光素子の組とを採用している。任意の数のLED素子の組は、各々組毎に発光量を変調することができる。また、任意の数のレーザ発光素子の組は、各々組毎に発光量を変調することができる。液晶表示装置4000の任意の領域を照明するように、各LED素子の組は、各導光素子60と対応した位置に設置されている。また、液晶表示装置4000の任意の領域を照明するように、各レーザ発光素子の組は、各導光素子60と対応した位置に設置されている。このため、液晶表示装置4000は、画像に応じて領域毎に輝度を調整することができる。これにより、コントラストの向上が実現できる。また、消費電力の低減が実現できる。また、液晶表示装置4000は、第2の光源309を液晶表示素子1の背面に配置し、導光部材60を通して面発光導光板4に入射させる構成を取っている。液晶表示装置4000は、導光部材60を任意の数の導光素子60a,60b,60c,60d,60eに分割することで、隣接する他の領域に光が漏れることなく、エリア制御が実現できる。したがって、実施の形態10の液晶表示装置4000は、エリア毎に点灯制御するための構成として有効である。
実施の形態10においては、導光部材60を構成する導光素子60a,60b,60c,60d,60eの数を5個とした。しかし、本発明は、これに限るものではない。導光素子の数は、個別点灯するエリアの数に合わせて決定される。導光素子の数は、導光部材60の分割数である。
実施の形態10においては、第2の光源309に赤色のレーザ発光素子が採用された。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、波長のピークが異なる赤色のレーザ発光素子を用いることができる。また、青色や緑色の光を放射するレーザ発光素子を用いることができる。なお、第1の光源208の光は、第2の光源309の光と混ざって白色の光となる必要がある。すなわち、第1の光源208の光は、第2の光源309の光に対して補色となる。
《11》実施の形態11.
図46は、実施の形態11の液晶表示装置4001(面光源装置2600を含む)の構成の一例を概略的に示す断面図である。図46において、図42(実施の形態10)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付す。液晶表示装置4001は、透過型表示装置である。
実施の形態11の導光部材706は、実施の形態10における導光素子60同様に、互いに同じ形状の任意の数の導光素子706a,706b,706c,706d,706eで構成されている。導光部材706を構成する導光素子706a,706b,706c,706d,706eの一つの端面が、拡散反射面で構成されている。図46に示す導光素子706では、例えば、端面761dが、拡散反射面で構成されている。液晶表示装置4001では、導光素子706a,706b,706c,706d,706eの一つの端面が拡散反射面であるという相違点以外の点は、実施の形態10と同じである。
また、実施の形態11は、実施の形態5に対して、導光部材506が導光素子に分割されているか否かの点で異なる。実施の形態5の導光部材506は、一体で形成されている。一方、実施の形態11の導光部材706は、分割された導光素子706a,706b,706c,706d,706eで構成されている。
なお、実施の形態5でも説明したように、実施の形態11でも、実施の形態1の図1の形態以外の図6及び図7の形態も取り得る。また、実施の形態11においても、実施の形態4の図12の形態を取り得る。実施の形態11の端面761dに設けられた拡散反射面は、図1では、端面61dに設けられ、図6では、端面171cに設けられ、図7では、端面141dに設けられ、図8では、端面61dに設けられ、図10では、端面61dに設けられ、図12では、端面461dに設けられることができる。
また、実施の形態11の導光部材706を構成する任意の数の導光素子は、図1に示す実施の形態では、導光部材6を任意の数に分割することで実現でき、図6に示す実施の形態では、第1の導光部材106及び第2の導光部材107を任意の数に分割することで実現でき、図7に示す実施の形態では、導光部材106を任意の数に分割することで実現でき、図8に示す実施の形態では、導光部材6を任意の数に分割することで実現でき、図10に示す実施の形態では、導光部材6を任意の数に分割することで実現でき、図12に示す実施の形態では、導光部材406を任意の数に分割することで実現できる。
図47は、実施の形態11の液晶表示装置4001を−z軸方向に見た概念図である。導光部材706は、5個の導光素子706a,706b,706c,706d,706eから構成される。導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、実施の形態5の導光部材506をy軸方向に5等分に分割した形状と略等しい形状をしている。すなわち、導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、互いに等しい形状を有する。導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、y軸方向に等間隔で配置される。また、導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、x軸方向及びz軸方向の位置が互いに等しい。
導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、例えば、厚み2mmの板状の部材である。また、導光部材706のy軸方向の全長は、面発光導光板4と同等かもしくは短い。導光部材706は、導光素子706a,706b,706c,706d,706eで構成されている。導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、例えば、アクリル樹脂(例えば、PMMA)などの透明材料で作製されている。
第1の光源208は、複数のLED素子がy軸方向に1次元配列している。第1の光源208のLED素子は、y軸方向に同じ個数の任意の数の組に分けられている。実施の形態11においては、実施の形態10同様に、第1の光源208は、領域Aの第1の光源208a、領域Bの第1の光源208b、領域Cの第1の光源208c、領域Dの第1の光源208d及び領域Eの第1の光源208eの5組に分けられる。第1の光源208を構成する5組のLED素子は、個別に駆動制御される。
第2の光源309は、複数のレーザ発光素子がy軸方向に1次元配列している。第2の光源309のレーザ発光素子は、y軸方向に同じ個数の任意の数の組に分けられている。実施の形態11においては、実施の形態10同様に、第2の光源309は、領域Aの第2の光源309a、領域Bの第2の光源309b、領域Cの第2の光源309c、領域Dの第2の光源309d、領域Eの第2の光源309eの5組に分けられる。第2の光源309を構成する5組のレーザ発光素子は、個別に駆動制御される。
第2の光源309は、第2の光源309a、第2の光源309b、第2の光源309c、第2の光源309d及び第2の光源309eを有する。領域Aの第2の光源309aから出射される第2の光線391aは、光入射面761aから導光素子706aに入射する。同様に、領域Bの第2の光源309bから出射される第2の光線391bは、光入射面761aから導光素子706bに入射する。領域Cの第2の光源309cから出射される第2の光線391cは、光入射面761aから導光素子706cに入射する。領域Dの第2の光源309dから出射される第2の光線391dは、光入射面761aから導光素子706dに入射する。領域Eの第2の光源309eから出射される第2の光線391eは、光入射面761aから導光素子706eに入射する。
すなわち、導光素子706a,706b,706c,706d,706eの数は、第1の光源208を構成するLED素子の組208a,208b,208c,208d,208eの数に等しい。また、導光素子706a,706b,706c,706d,706eの数は、第2の光源309を構成するレーザ発光素子309a,309b,309c,309d,309eの組の数に等しい。
第1の光源208のLED素子は、青緑色の第1の光線281を出射する。青緑色の光は、青色の光と緑色の光とを混ぜた光である。第2の光源309のレーザ発光素子は、赤色の第2光線391を出射する。レーザ光の波長幅は狭い。すなわち、レーザ光は、色純度が高い。このため、赤色の光のレーザ発光素子を用いることで、赤色の色純度は向上する。すなわち、表示色の色再現範囲は広くなる。
図46は、実施の形態10の液晶表示装置4001(面光源装置2600を含む)の構成の一例を概略的に示す構成図である。図46を用いて各光線の伝わり方について説明する。第1の光源208から出射される第1の光線281は、広い角度強度分布を有する。領域Aの第1の光源208aは、広い角度強度分布を有する第2の光線281aを出射する。領域Aの第1の光源208aは、第1の光源208に含まれる。領域Aの第1の光源208aから出射される第1の光線281aは、+x軸方向へ進行する。その後、第1の光線281aは、導光素子706aの導光部762bに入射する。
第2の光源309に含まれる領域Aの第2の光源309aは、光線391aを出射する。領域Aの第2の光源309aは、第2の光源309に含まれる。第2の光線391aは、光入射面761aから導光素子706aに入射する。第2の光線391aは、導光素子706aと空気層との界面において全反射を繰り返し、導光素子706a内を−x軸方向に進行する。第2の光線391aは、端面761cで反射して+z軸方向に進行する。このとき、第2の光線391aの角度強度分布は、保存される。したがって、拡散反射面761dに達する第2の光線391aの角度強度分布は、第2光源309aから出射された際の第2の光線391aの角度強度分布と等しい。拡散反射面761dに達する第2の光線391aの角度強度分布の半値全角は、第2光源309aから出射された際の第2の光線391aの角度強度分布の半値全角と等しい。角度強度分布の半値全角は、例えば、5°である。第2の光線391aは、拡散反射面761dで反射して、面発光導光板4の光入射面41aの方向(略+x軸方向)に進行方向を変える。拡散反射面761dで反射する際、第2の光線391aは拡散する。これにより、第2の光線391aの角度強度分布の半値全角は、大きくなる。
同様に、領域Bの第2の光源309bから出射される光は、導光素子706bを伝播することにより、角度強度分布の半値全角を大きくすることができる。また、領域Cの第2の光源309cから出射される光は、導光素子706cを伝播することにより、角度強度分布の半値全角を大きくすることができる。領域Dの第2の光源309dから出射される光は、導光素子706dを伝播することにより、角度強度分布の半値全角を大きくすることができる。領域Eの第2の光源309eから出射される光は、導光素子706eを伝播することにより、角度強度分布の半値全角を大きくすることができる。
第1の光源208の光源の種類は、第2光源309の光源の種類と異なる。また、第1の光源208の角度強度分布は、第2光源309の角度強度分布と異なる。第1の光源208は、LED素子を採用している。第2の光源309は、レーザ発光素子を採用している。このような場合でも、導光部材706は、狭い角度強度分布を有する光源の角度強度分布を、広い角度強度分布を有する光源の角度強度分布と一致させることができる。このため、導光部材706は、第1の光線281により生成される面発光導光板4の面内輝度分布と、第2の光線391により生成される面発光導光板4の面内輝度分布との差を抑制できる。第1の光線281は、第1の光源208から出射した光線である。第2の光線391は、第2の光源309から出射した光線である。これにより、第1の光源208が第2の光源309と異なるスペクトルを有する場合でも、液晶表示装置4001は色むらを抑制できる。
第1の光線281aは、導光素子706aの中を伝播し、光入射面41aの領域Aに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第2の光線391aは、導光素子706aの中を伝播し、光入射面41aの領域Aに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第1光線281a及び第2光線391aは、微細光学素子42により照明光344に変換される。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。このとき照明光344は領域Aを主に照明する光となる。
同様に、第1の光線281bは、導光素子706bの中を伝播し、光入射面41aの領域Bに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第2の光線391bは、導光素子706bの中を伝播し、光入射面41aの領域Bに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第1光線281b及び第2光線391bは、微細光学素子42により照明光344に変換される。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。このとき照明光344は、領域Bを主に照明する光となる。
第1の光線281cは、導光素子706cの中を伝播し、光入射面41aの領域Cに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第2の光線391cは、導光素子706cの中を伝播し、光入射面41aの領域Cに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第1光線281c及び第2光線391cは、微細光学素子42により照明光344に変換される。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。このとき照明光344は、領域Cを主に照明する光となる。
第1の光線281dは、導光素子706dの中を伝播し、光入射面41aの領域Dに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第2の光線391dは、導光素子706dの中を伝播し、光入射面41aの領域Dに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第1光線281d及び第2光線391dは、微細光学素子42により照明光344に変換される。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。このとき照明光344は、領域Dを主に照明する光となる。
第1の光線281eは、導光素子706eの中を伝播し、光入射面41aの領域Eに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第2の光線391eは、導光素子706eの中を伝播し、光入射面41aの領域Eに対応する部分から面発光導光板4に入射し、面発光導光板4内を+x軸方向に伝播する。第1光線281e及び第2光線391eは、微細光学素子42により照明光344に変換される。照明光344は、液晶パネル1の裏面1bに向けて出射する。このとき照明光344は、領域Eを主に照明する光となる。
実施の形態11では、任意の数の導光素子706a,706b,706c,706d,706eを採用している。実施の形態11では、任意の数のLED素子の組208a,208b,208c,208d,208eを採用している。実施の形態11では、任意の数のレーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eを採用している。LED素子の組208a,208b,208c,208d,208eは、組毎に発光量を調整することができる。レーザ素子の組309a,309b,309c,309d,309eは、組毎に発光量を調整することができる。
導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、液晶表示装置4001の領域に対応した位置に設置される。LED素子の組208a,208b,208c,208d,208eは、液晶表示装置4001の対応する領域を照明する。レーザ発光素子の組309a,309b,309c,309d,309eは、液晶表示装置4001の対応する領域を照明する。このため、液晶表示装置4001は、画像に応じて領域毎に輝度を調整することができる。これにより、液晶表示装置4001は、コントラストを向上できる。また、液晶表示装置4001は、消費電力を低減できる。
また、第2の光源309を面発光導光板4の背面側に配置し、導光部材706を通して面発光導光板4に入射させる構成においても、液晶表示装置4001は、導光部材706を任意の数の導光素子706a,706b,706c,706d,706eに分割することで、隣接する他の領域に光が漏れ難くなり、精度の良いエリア点灯制御を実現できる。
実施の形態11においても、実施の形態10と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態11では、互いに異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源を採用している。このような場合でも、導光部材706は、狭い角度強度分布を有する光源の角度強度分布を、広い角度強度分布を有する光源の角度強度分布と一致させることができる。このため、液晶表示装置4001は、色むらを抑制することができる。
通常、単一色性の高い光源を少なくとも1種類用いて白色光を生成することで、色再現範囲を拡大することができる。単一色性の高い光源としては、一般的にレーザ発光素子が考えられる。また、レーザ発光素子は、指向性が高い。このため、色再現範囲を拡大する場合、液晶表示装置は、異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源を採用する。したがって、実施の形態11は、色再現範囲を広げるための構成としても有効である。
なお、実施の形態11は、互いに異なる角度強度分布を有する異なる種類の光源の角度強度分布を一致させることが目的である。従って、実施の形態11において、導光素子706の端面761dに備えられた拡散構造を、第2光線391aの光路上の他の反射面761cに備えることによっても同様の効果が得られる。
但し、拡散構造によって第2光線391aの角度強度分布は広げられる。このため、拡散構造が面発光導光板4の光入射面41aの近傍に備えられると、面発光導光板4に入射する第2の光源309の光量の減少を抑えることができる。なぜなら、拡散構造が導光部材706の光入射面761aに近い部分に設けられると、光が散乱して、全反射の条件を満たさなくなる光線が増えるため、導光部材706の中を伝播する光量が減少するからである。このことからも、拡散構造は、導光部材706の端面761eの近傍に備えられることが好ましい。つまり、拡散構造は、面発光導光板4の光入射面41aの近傍に備えられることが好ましい。
例えば、拡散構造は、図48のように端面761e上で、第2の光線391aが導光素子706aから出射する領域に備えられても良い。また、例えば、図49のように導光素子706a,706b,706c,706d,706eと面発光導光板4との間に、拡散素子700を備えても良い。導光部材706は、出射面の表面に拡散素子700を備えても良い。また、導光部材706は、出射面の近傍の導光部材706の内部に拡散素子700を備えても良い。また、面発光導光板4は、光入射面41aの表面に拡散素子700を備えても良い。また、光入射面41aの表面を拡散構造としても良い。また、面発光導光板4は、光入射面41aの近傍の面発光導光板4の内部に拡散素子700を備えても良い。
図48及び図49で示した実施の形態や、これらと同等と示した実施の形態の場合、拡散素子700や拡散構造は、第2の光線391に加えて、第1の光線281も拡散する。しかし、第1の光線281は、もともと角度強度分布が広いため、第1の光線281の角度強度分布の変化は、第2の光線391に比べて小さい。このため、導光素子706a,706b,706c,706d,706eと面発光導光板4との間に拡散素子700等を設けても、拡散構造を反射面761dに設けた場合と同等の効果を得ることができる。
拡散構造は、端面761eの表面に形成される。拡散構造は、光入射面41aの表面に形成される。拡散構造は、拡散素子700の表面に形成される。例えば、拡散構造は、細かな凹レンズが複数形成された構造であっても良い。また、拡散構造は、細かな凸レンズが複数形成された構造であっても良い。また、拡散構造は、細かなピラミッド形状が複数形成された構造であっても良い。また、ブラスト加工により細かでランダムな凹凸形状が形成された構造であっても良い。また、周囲の材質と異なる屈折率を有する粒子を塗装によって付着させても良い。また、拡散素子700は、その内部に周囲の材質と異なる屈折率を有する粒子を含む素子であっても良い。
なお、導光素子706a,706b,706c,706d,706eは、互いに等しい形状を有している。そのため、拡散構造は、各導光素子706a,706b,706c,706d,706eで同じものが採用される。
実施の形態11においては、導光部材706を構成する導光素子の数を5個としたが、本発明は、これに限るものではない。導光素子706a,706b,706c,706d,706eの数は、エリア個別点灯の必要エリア数に合わせて決定される。導光素子706a,706b,706c,706d,706eの数は、導光部材706の分割数である。
実施の形態11においては、第2光源309に赤色のレーザ発光素子が採用された。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、波長のピークが異なる赤色のレーザ発光素子を用いることができる。また、青色や緑色の光を放射するレーザ発光素子を用いることができる。なお、第1の光源208の光は、第2の光源309の光と混ざって白色の光となる必要がある。すなわち、第1の光源208の光は、第2の光源309の光の補色となる。
なお、上述の各実施の形態において、液晶表示装置のバックライト装置として発明の説明している。このため、混合光線は、白色の光線となるが、白色以外の光線を除外するものではない。装置の用途に応じて白色以外の光線を生成することは可能である。
なお、上述の各実施の形態において、例えば「略45度」、「略+x軸方向」、「略等しい角度」、「略同じ面積」及び「略均一な白色の面状光」など、「略」又は「ほぼ」などの用語をつけた表現を用いている場合がある。これらは、製造上の公差や組立て上のばらつきなどを考慮した範囲を含むことを表している。このため、請求の範囲に例え「略」を記載しない場合であっても製造上の公差や組立て上のばらつきなどを考慮した範囲を含むものである。また、請求の範囲に「略」を記載した場合は、製造上の公差や組立て上のばらつきなどを考慮した範囲を含むことを示している。