JP5366079B2 - 発光素子形成用複合基板、発光ダイオード素子及びその製造方法 - Google Patents

発光素子形成用複合基板、発光ダイオード素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子形成用基板および発光ダイオード素子に関するものあり、特に、光変換材料基板を用いた発光素子形成用複合基板と該発光素子形成用複合基板を用いた発光ダイオード素子及びその形成方法に関する。
近年窒化物系化合物半導体を用いた青色発光素子を発光源とする白色発光ダイオードの開発研究が行われており、軽量、水銀フリー、長寿命であることから、今後需要が拡大することが予測される。現在の白色発光ダイオード素子で最も一般的なものは、例えば特許文献1に記載されているように、青色光を発光する発光素子の全面に、青色光の一部を吸収して黄色光を発する蛍光体を含有するコーティング層と、光源の青色光をコーティング層からの黄色光を混色するためのモールド層とを設け、補色関係にある青色と黄色を混色することにより擬似的に白色を得るものである。従来、コーティング層としてはセリウムで付活されたY3Al5O12:Ce粉末と、エポキシ樹脂の混合体粉末が採用されている。しかし、本方法ではコーティング層を塗布する際に、含まれる蛍光体粉末の分布むら、発光ダイオード個体毎の蛍光体粉末の量のばらつき等が生じやすく、それに起因する発光ダイオードの色むらが指摘されている。
それを回避するために、特許文献2ではAl2O3とY3Al5O12:Ceが連続且つ三次元的に絡み合った組織をもつ材料のAl2O3(0001)面を主面とした基板上にInGaNからなる発光層をもつ青色ダイオード素子を形成した白色発光ダイオード素子が報告されている。この報告による白色発光ダイオード素子は、発光層から発光される青色光を直接基板に入射し、Al2O3相においてはそのまま青色光が透過し、Y3Al5O12:Ce相においては均質な黄色光を発光させることで、蛍光体粉末を含むコーティング層を用いずに発光チップのみで光を効率的に取り出し、色むらのない均質な白色光を得る方法を提案している。
特開2000-208815号公報 WO2006/043719
Journal Crystal Growth 221 (2001) 134-140
しかしながら、特許文献2に記載の方法において、光変換材料基板上へ公知の技術を用いて、従来の青色発光ダイオード素子と同等以上の特性をもつ素子を形成するのは困難であり、優れた白色発光ダイオード素子を得るには限界がある。その理由として、光変換材料基板はAl2O3相とY3Al5O12相などの異相が存在するためである。従来の青色発光ダイオード素子は、結晶構造が類似したサファイアや、同じ結晶構造をもつGaN等を基板としている。そのため、サファイアやGaNを基板として窒化物半導体層を形成する公知の技術を用いて、光変換材料基板上にGaN層を形成した場合、Al2O3相上へは優先的にGaN層を形成できるものの、GaNと格子不整合率が大きいY3Al5O12:Ce相上へはGaN層が形成できず、また、形成できても表面平滑性や結晶性が悪く、青色発光ダイオード素子の特性の低下を招いている。
また、非特許文献1に記載の方法のように、横方向成長を利用して転位密度が低く表面平滑性の良好な窒化物層を形成する方法がある。この方法ではまず基板上に第1の窒化物層を形成し、ストライプ状等の形状に第1の窒化物層を加工する。その後、ストライプ状の第1の層を起点とし、その上へ例えばGaNを横方向成長させ高品質な層を形成する。この方法では、横方向成長の起点となる第1の層はエピタキシャル層である必要がある。しかし光変換材料基板を用いた場合は、ストライプ状に加工した第1の層がエピタキシャル層であるとは限らないため、加工後の第1の層を横方向成長の起点として利用することはできない。その理由としては、上述したように、光変換材料基板は異なる酸化物相が三次元的に絡み合った組織であり、光変換材料基板上に例えばAlNからなる第1の層を形成した場合、Al2O3相上とY3Al5O12:Ce相上とでは、結晶方位等の結晶品質の異なるAlNバッファ層が形成されるからである。そのため、第1の層をストライプ状となるように加工しても、ストライプ状の任意の1列にAl2O3相上のAlNとY3Al5O12:Ce相上のAlNが混在していれば、層の情報はそのまま引き継がれ結晶品質の異なる窒化物層が形成される横方向成長層の品質が低下する。また、ストライプ状の任意の1列がAl2O3相上のAlNのみで構成されていても、その両隣の列がAl2O3相上のAlNのみで構成されていなければ、横方向成長層しても結合せず表面に凹凸が残る。そのため、これらの公知の方法を用いて横方向成長を利用した高品質な窒化物層を形成することはできず、その上への高品質な発光ダイオード素子を形成することはできない。
そこで、本発明は上記の課題を解決するために、上面に高品質な窒化物系発光ダイオードを容易に形成することができ、得られた基板付発光ダイオードは白色等の任意色の発光が可能な発光素子として機能する、発光素子形成用複合基板及び該基板を用いた発光ダイオード素子を提供することを目的とする。
本発明者は発光素子形成用複合基板について鋭意研究を重ねた結果、Al2O3相と少なくとも1つの蛍光を発する酸化物相を含む、2つ以上の酸化物層が連続的かつ三次元的に相互に絡み合った組織を有する光変換材料基板上に、特定の方法でAlを含む窒化物層を形成し、最表面に平坦で欠陥の少ないAlN層を形成することで、その上に発光特性の良好なGaN系発光ダイオード素子の形成が可能となり、良好な発光ダイオード素子を得られることを見出し、この知見に基づき本発明をなすにいたった。
すなわち、入射した光の少なくとも一部を波長の異なる光として入射面とは反対側の面から放射する光変換材料基板と、前記光変換材料基板上に形成されたAlを含む少なくとも2層以上の窒化物層とを有する発光素子形成用複合基板であり、前記光変換材料基板は、Al2O3相と少なくとも1つの蛍光を発する酸化物相とを含む、2つ以上の酸化物層が連続的かつ三次元的に相互に絡み合った組織を有し、前記窒化物層は光変換材料基板のAl2O3相上に形成されたAlを含む窒化物層からなる第1の層と、前記第1の層上に形成され表面部が連続し転位密度1×1011/cm2以下のAlNからなる第2の層を有し、前記蛍光を発する酸化物相上には空洞が形成されていることを特徴とする発光素子形成用複合基板に関する。
また、本発明における前記光変換材料基板の蛍光を発する酸化物相はY3Al5O12:Ce相であり、該基板はAl2O3結晶の(0001)面を主面とすることを特徴とする。
また、発光素子形成用複合基板上に発光層を含む半導体を形成した発光ダイオード素子であり、発光層からの光の少なくとも一部を波長変換した光を前記発光素子形成用複合基板から放射する機能を有する発光ダイオード素子に関する。
また、本発明は請求項1に記載の発光素子形成用複合基板上に青色を発光する発光層を含む半導体層を形成した発光ダイオード素子であり、発光層からの光の一部を波長変換した光を、発光層からの光とともに、前記発光素子形成用複合基板から放射する機能を有する白色発光ダイオード素子に関する。
また、入射した光の少なくとも一部を波長の異なる光として入射面とは反対側の面から放射する、Al2O3相と少なくとも1つの蛍光を発する酸化物相を含む2つ以上の酸化物層が連続的かつ三次元的に相互に絡み合った組織を有する光変換材料基板をH2ガス、N2ガス、NH3ガスの混合ガス雰囲気のもと1000〜1300℃で熱処理を行う第1の工程と、前記基板上に少なくともH2ガス、N2ガス、NH3ガスとAlを含む有機金属化合物ガスを供給し、1000〜1300℃で反応させAlを含む窒化物からなる第1の層を形成する第2の工程と、前記第1の層の選択的エッチング処理によりAl2O3相上にのみ第1の層を残す第3の工程と、前記Al2O3相上の第1の層を成長の起点としてその上に、少なくともH2ガス、N2ガス、NH3ガスを供給し、表面が連続するAlNからなる第2の層を形成する第4の工程を有することを特徴とする発光素子形成用複合基板の製造方法に関する。
また、本発明における前記第3の工程におけるエッチングにはKOH(水酸化カリウム)水溶液を用いることを特徴とする。
また、本発明における前記第1の層はAlNからなることを特徴とする。
本発明の製造方法によると、光変換材料基板を構成するAl2O3相上に形成されたAlを含む窒化物からなる第1の層のみから、AlNからなる第2の層を成長させているため、第2の層のAlN層は、横方向に成長したものであることから、転位密度が小さく表面状態のよい複合基板とすることができる。また、このようにして得られた本発明における発光素子形成用複合基板は、Al2O3相と蛍光を発する付活剤を含有する酸化物相からなる光変換材料基板上に、Alを含む窒化物層と最表面がAlNからなる層を形成した基板であり、最表面のAlN層の表面平滑性と結晶性が良好であるため、この複合基板上を用いることで容易に任意の発光色を放つ高品質な発光ダイオード素子を形成することができ、得られた基板付発光ダイオード素子は光変換材料基板の蛍光と混ざり合い、特性の良好な任意の色を発光させることができる。
また、本発明は蛍光を発する付活剤をCeとすることで、黄色発光を示し、Ceを付活剤とした発光素子形成用複合基板上に青色発光ダイオードを形成することで、白色光を発光させることができる。
図1は本発明の発光素子形成用複合基板の断面形状の概略図である。 図2は本発明の実施形態を示す発光素子形成用複合基板の断面SEM写真である。 図3は本発明の発光素子形成用複合基板上に形成した発光層のPL測定結果である。 図4は比較として示す光変換材料基板上にGaNバッファ層を介して形成したGaNの断面SEM写真である。
本発明の実施形態において、本発明の発光素子形成用複合基板について説明する。
本発明の発光素子形成用複合基板を構成する光変換材料基板は、単一金属酸化物及び複合金属酸化物から選ばれる少なくとも2つ以上の酸化物相が連続的にかつ三次元的に相互に絡み合って形成されている凝固体からなり、該凝固体中の酸化物相のうち少なくとも1つはAl2O3結晶相であり、また前記凝固体中の酸化物相のうち少なくとも1つは蛍光を発する金属元素酸化物を含有している。
単一金属酸化物とは、1種類の金属の酸化物であり、複合金属酸化物は、2種以上の金属の酸化物である。それぞれの酸化物は単結晶状態となって三次元的に相互に絡み合った構造をしている。このような単一金属酸化物としてはAl2O3、ZrO2、MgO、SiO2、TiO2、BaO、BeO、CaO、Cr2O3等の他、La2O3、Y2O3、CeO2、Pr6O11、Nd2O3、Sm2O3、Gd2O3、Eu2O3、Tb4O7、Dy2O3、Ho2O3、Er2O3、Tm2O3、Yb2O3、Lu2O3等の希土類元素酸化物が挙げられる。また複合金属酸化物としてはLaAlO3、CeAlO3、PrAlO3、NdAlO3、SmAlO3、EuAlO3、GdAlO3、DyAlO3、ErAlO3、Yb4Al2O9、Y3Al5O12、Er3Al5O12、Tb3Al5O12、11Al2O3・La2O3、11Al2O3・Nd2O3、3Dy2O3・5Al2O3、2Dy2O3・Al2O3、11Al2O3・Pr2O3、EuAl11O18、2Gd2O3・Al2O3、11Al2O3・Sm2O3、Yb3Al5O12、CeAl11O18、Er4Al2O9等が挙げられる。
その中で本発明を構成している光変換材料基板は2種類以上の酸化物相からなり、個々の酸化物相の屈折率が異なるため、酸化物相間の界面で様々な方向に屈折・反射されることで基板の内表面での全反射が起こりにくくなり、良好な光の取り出し効率も得ることができる。また、光変換材料基板は蛍光体でもあるため、半導体層中の発光層からの光により均一な蛍光も発することができる。
その中で、発光素子形成用複合基板を白色発光ダイオード素子用の基板として用いる場合は、蛍光を発する酸化物相にCeで付活された複合金属酸化物であるガーネット型結晶単結晶が好ましい。ガーネット型結晶はA3X5O12の構造式で表され、構造式中AにはY、Tb、Sm、Gd、La、Erの群から選ばれる1種以上の元素、同じく構造式中XにはAl、Gaから選ばれる1種以上の元素が含まれる場合が特に好ましい。中でもCeで付活されたY3Al5O12は強い蛍光を発するため好適である。この場合、前記光変換材料基板は、Al2O3単結晶とY3Al5O12:Ce単結晶から構成され、各酸化物相が連続的にかつ3次元的に相互に絡み合って形成されており、全体として2個の単結晶の相から構成されている。この場合の光変換材料の切り出し方位はAl2O3(0001)面を主面とすることが特に好ましい。これは光変換材料基板上にInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される半導体層を形成する場合、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)は六方晶系の結晶構造を有することから、Al2O3(0001)面と格子整合性が比較的に良好であり、良質な半導体層を形成することが可能となる。
本発明を構成する第1の層は、Alを含む窒化物層からなるが、この窒化物層は単層であっても複数の層であっても良い。第1の層はAlを含む窒化物層からなることで、光変換材料基板を構成するAl2O3相上にAl極性を持つ窒化物層を、その他の酸化物相上にN極性を持つ窒化物層を形成することができる。このように、それぞれの相上に極性の異なる窒化物層を形成することにより、アルカリ溶液を用いて容易にN極性の窒化物層のみをエッチングすることが可能となり、凹凸形状の第1の層を形成することが可能となる。また、SiO2等のマスク材も使用しないため、第2の層の形成時にマスク材の分解等による第2の層の品質への影響も低減できる。
また、第1の層はAlN、AlGaN、InAlGaN等のInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0<y≦1、0<x+y≦1)で表されるAlを含む窒化物層が好ましく、その中でも特にAl2O3相上に結晶性の良好な窒化物層の形成が可能であることから、第1の層はAlNの単一層であることが特に好ましい。
第1の層は、光変換材料基板の蛍光を発する酸化物相上形成されたAlを含む窒化物層をエッチングして除去し、Al2O3相上に形成されたAlを含む窒化物層を選択的に残すようにすると、Al2O3相上に形成されたAlを含む窒化物層からなる第1の層を起点としてその上に形成するAlNからなる第2の層は、表面で連続し、表面における転移密度が小さく、表面粗さが小さい、第2の層のAlN層を平坦性と結晶性に優れた結晶層として形成することが可能になり、好ましい。第2の層が表面で連続するとは、Al2O3相上に形成された第1の層を起点として成長する第2の層が、蛍光を発する酸化物相上のエッチング除去された第1の層の上方で連続した一体の結晶相(結晶層)を形成し、その表面には空隙が存在しないことをいう。
第1の層における膜厚は、薄すぎるとエッチングの際にAl2O3相上の層も除去される可能性があるので、1μm以上が好ましく、Alを含む窒化物層がAlNの単一層の場合は2μm〜6μmがより好ましい。
本発明を構成する第2の層は、AlNからなる。第1の相上にAlNからなる第2の層を形成し、その第2の層の成長条件を調整することで、Al2O3相上のみに形成されたAlを含む窒化物層からなる第1の層を起点として、AlNが横方向成長することで、横方向成長したAlNが表面では連続層を成し、表面の貫通転位等の欠陥を低減し、表面平滑性の良好な第2の層を形成することができる。また、このような第2の層上には、良質な半導体層を形成することができ、結果として発光ダイオード素子の特性を向上させることができる。
本発明におけるAlNからなる第2の層の転位密度は1×1011/cm2以下であることができる。また好ましくは1×1010/cm2以下、さらに好ましくは1×109/cm2以下、より好ましくは1×108/cm2以下である。AlNからなる第2の層がこのように低い転位密度を有することで、第2の層上に、良質な半導体層、とりわけ窒化物系化合物の半導体層を形成することが可能となる。
また、本発明の発光素子形成用複合基板のAlNからなる第2の層は、表面粗さ(二乗平均平方根粗さRMS)が5nm以下であることができる。好ましくは3nm以下、さらに好ましくは1nm以下、特に好ましくは0.5nm以下である。AlNからなる第2の層がこのように低い表面平滑性を有することが、第2の層上に良質な半導体層、とりわけ窒化物系化合物の半導体層を形成するために好適である。
光変換材料基板のAl2O3相上のみに形成されたAlを含む窒化物層からなる第1の層を起点として、横方向成長したAlNからなる第2の層を形成すると、通常のプロセスでは、光変換材料基板の蛍光を発する酸化物相上に、上記のエッチングをされた第1の層の部分及びさらにはその上の第2の層の一部分に、空洞が形成される。
Al2O3相上に形成されたAlを含む窒化物層からなる第1の層を起点として成長し表面部では連続層を成し、転位密度が低く表面平滑性の良好な表面を有するAlNからなる第2の層を形成する成長条件としては、第1の層と比べて第2の層において、AlNが基板表面に対して平行方向に成長する速度と、基板表面に対して垂直方向に成長する速度との比がより大きい成長条件が好ましい。さらには、第2の層において、AlNが基板表面に対して平行方向に成長する速度が、基板表面に対して垂直方向に成長する速度よりも速い成長条件がより好ましく、またAlNが基板表面に対して平行方向に成長する速度と、基板表面に対して垂直方向に成長する速度の比がより大きいことがより好ましい。このようなAlN成長条件で第2の層を形成することにより、Al2O3相上に形成されているAlを含む窒化物層からなる第1の層を起点として、その上面と側面からAlNが成長し、成長時間が進むにつれAlNからなる第2の層がその他の酸化物相の中央部で結合し平坦化することで表面平滑性の優れた第2の層を得ることができる。またこのように横方向成長を利用した場合、一般的に転位は窒化物層の成長方向に沿って伝播する傾向があり、横方向の成長が促進されると横方向に伝播し、その伝播した転位は縦方向に伝播しにくいとされている。したがって、このようにして形成した第2の層は転位密度が低く、特にその他の酸化物相の中央部で結合した領域は特に転位密度が低く、この第2の層上に良質な半導体層、とりわけ窒化物系の半導体層を形成することが可能となる。第1の層と比べて第2の層においてAlNが基板表面に対して垂直方向に成長する速度よりも基板表面に対して平行方向に成長する速度の速い成長を実現する条件としては、例えば、第1の層がAlNからなる場合の成長温度よりも高い温度でAlNを成長すること、また、気相成長法におけるAl原料とN原料のN/Al比(モル比)が第1の層がAlNからなる場合のN/Al比よりも小さくすることを挙げることができるが、これらに限定されない。
第2の層の膜厚としては、表面が平坦化する膜厚であれば良く、光変換材料基板のAl2O3相間(第1の層の凸部間)の距離が長くなるにつれて、第2の層の膜厚も厚くする必要がある。よって、第2の層の膜厚は5μm〜30μmとするのが好ましい。
本発明の発光ダイオード素子は上記した発光素子形成用複合基板上に発光層を含む半導体層を形成することで得られる。発光層を含む半導体層は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される窒化物系化合物半導体により構成されることが好ましい。
また、発光層は少なくとも可視光を発する窒化物層からなることが好ましく、可視光が本発明の発光素子形成用複合基板を構成する光変換材料基板を透過する際に波長変換された蛍光と変換前の可視光が混合されて混合された光の波長に応じて、新たな擬似的な光を得ることができる。さらに、可視光は波長が400〜500nmの紫〜青色を発することが好ましく、発光色が紫〜青色である場合、発光層からの光が光変換材料基板を構成するY3Al5O12:Ce単結晶に入射することにより、Y3Al5O12:Ce結晶から黄色蛍光が発生し、Al2O3結晶では紫〜青色の光がそのまま透過する。これらの光が光変換材料基板内の連続的にかつ三次元的に相互に絡み合った組織により混合され放出されるため、色むらのない均質な白色を得ることができる。
次に本発明の発光素子形成用複合基板の製造方法について説明する。
本発明を構成する光変換材料基板の製造方法において光変換材料基板を構成する凝固体は、原料金属酸化物を融解後、凝固させることで作製される。例えば、所定温度に保持した坩堝に仕込んだ溶融物を、冷却温度を制御しながら冷却凝結させる簡単な方法で凝固体を得ることができ、最も好ましいのは一方向凝固法により作製されたものである。一方向凝固を行うことにより含まれる結晶相が単結晶で連続的に成長し、各相が単一の結晶方位となるためである。
本発明の発光素子形成用複合基板の製造方法における下記の第1の工程、第2の工程及び第4の工程はMOCVD法によって行われることが好まく、特に第4の工程は発光ダイオード素子の半導体層までを同一装置内での形成が可能であることから、MOCVD法によって行われることが好ましい。
MOCVD法を用いる場合、第1の工程において、光変換材料基板をMOCVD装置内に導入後、基板表面の吸着ガスや埃等を除去するため、H2ガス、N2ガスを流し、温度1000〜1300℃、5〜15分の範囲でサーマルクリーニングを行う。サーマルクリーニングの温度としては、特に基板上への窒化物層の形成温度か、それ以上の温度にすることで、窒化物層形成時の温度での脱ガス等による膜質への影響を抑えることができる。
その後、1000〜1300℃の温度で、H2ガス、N2ガス、NH3ガスを流し、基板表面に薄い窒化膜層を形成するために10〜120分程度の窒化処理を行う。この窒化膜層は基板直上にAlを含む窒化物層を形成する際の核となる層であり、特に光変換材料基板を構成するAl2O3相上へ良質な窒化物層を形成するためには、圧力76Torr、温度1270℃、H2ガス流量12slm、N2ガス流量3slm、NH3ガス50sccmで、90分の窒化処理が好ましい。
光変換材料基板のサーマルクリーニング及び窒化処理後、第2の工程として、Alを含む窒化物層からなる第1の層の形成を行う。その際の基板直上に形成する窒化物層はInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0<y≦1、0<x+y≦1)が好ましく用いられ、第1の層の形成温度は400〜1300℃の範囲で形成できる。特に、Al2O3相上に結晶性の良好な窒化物層を形成させるためには、形成温度は1000〜1300℃が好ましい。また、第1の層は例えば、400〜600℃の温度で形成したAlNバッファ層上に、所望の温度で形成したAlGaN層や、400〜600℃の温度で形成したAlNバッファ層上に、バッファ層の形成温度より高い温度で形成したAlN層等からなる多層膜であっても良い。特に光変換材料基板を構成する相がAl2O3相、Y3Al5O12:Ce相の場合は、Al2O3相上にはエッチングされ難いAl極性を持つ高品質なAlN層を、Y3Al5O12:Ce相上にはエッチングされ易いN極性を持つAlN層を形成できることからAlNの単一層が好ましく、MOCVD装置構成に依存するので、一概ではないが、一般的には、圧力50〜100Torr(6.7×103〜1.3×104Pa)、温度1000〜1300℃、H2ガス流量10〜14slm、N2ガス流量0.5〜3slm、NH3ガス20〜100sccm、TMA(トリメチルアルミニウム)ガスなどのアルミニウム原料ガス20〜100sccmであることが好ましい。アルミニウム原料ガスはTMA(トリメチルアルミニウム)ガスのほかTEA(トリエチルアルミニウム)ガスなどでもよい。特に、圧力76Torr、温度1270℃、H2ガス流量12slm、N2ガス流量3slm、NH3ガス50sccm、TMA(トリメチルアルミニウム)ガス50sccmであることが好ましい。
第3の工程として、装置内から光変換材料基板上に第1の層まで形成した試料を取り出し、アルカリ水溶液に浸すことでその他の酸化物相上のAlを含む窒化物層をウェットエッチングにより除去する。特に、光変換材料基板を構成するその他の酸化物相がY3Al5O12:Ce相である場合は、Y3Al5O12:Ce相上のAlを含む窒化物層のみがよりエッチングされやすいことからアルカリ水溶液にKOH水溶液を用いることが好ましい。またこの時のH2OとKOHの重量比が84:16〜64:36の範囲であれば、Y3Al5O12:Ce相上のAlを含む窒化物層をエッチング除去しやすい。
第4の工程として、エッチング後の第1の層上にAlNからなる第2の層を形成する。このAlNからなる第2の層は、凸形状の第1の層を起点として横方向成長させて形成した層であり、表面の転位密度を低減させる効果がある。
第1の層より転位密度が少なく表面平滑性が小さい表面を有するAlNからなる第2の層を形成する成長条件としては、先に述べたように、第1の層と比べて第2の層において、AlNが基板表面に対して平行方向に成長する速度と基板表面に対して垂直方向に成長する速度との比がより大きい成長条件が好ましい。さらには、第2の層において、AlNが基板表面に対して平行方向に成長する速度が基板表面に対して垂直方向に成長する速度よりも速い成長条件がより好ましく、またAlNが基板表面に対して平行方向に成長する速度と基板表面に対して垂直方向に成長する速度と比がより大きいことがより好ましい。
なお、本発明の方法では、第2の層を形成する際のNH3ガス中のNとAlを含む有機金属化合物ガス中のAlのモル比が、第1の層を形成する際のNH3ガス中のNとAlを含む有機金属化合物ガス中のAlのモル比よりも小さいことが重要であるから、限定されるわけではないが、第1の層であるAlNを形成する際のアルミニウム原料ガスの供給量に対するN原料ガス(NH3ガス)の供給量の比(Alに対するNのモル比)は、一般的には80〜110が好ましく、90〜100であることがより好ましく、第2の層であるAlNを形成する際のアルミニウム原料ガスの供給量に対するN原料ガス(NH3ガス)の供給量の比(Alに対するNのモル比)は、57以下が好ましく、19以下であることがより好ましい。
このようなAlNの形成条件としては、形成温度1350〜1480℃であることが好ましい。また、特に第1の層がAlNの単一層の場合、良質な第2の層を得るためにはAlN層の形成条件としては、MOCVD装置構成に依存するので、一概ではないが、一般的には、圧力50〜100Torr(6.7×103〜1.3×104Pa)、温度1350〜1480℃、H2ガス流量4〜14slm、N2ガス流量0.5〜3slm、NH3ガス5〜20sccm、TMA(トリメチルアルミニウム)ガスなどのアルミニウム原料ガス20〜100sccmであることが好ましい。アルミニウム原料ガスはTMA(トリメチルアルミニウム)ガスのほかTEM(トリエチルアルミニウム)などでもよい。特に、圧力76Torr、温度1410℃、H2ガス流量12slm、N2ガス流量3slm、NH3ガス10sccm、TMAガスなどのアルミニウム原料ガス50sccmであることが好ましい。
第2の層の形成条件は、第1層の形成条件と比べて、第1には、成長温度がより高温であることを特徴とする。さらには、アルミニウム原料ガスの供給量に対するN原料ガス(NH3ガス)の供給量の比が小さいことが好ましい。すなわち、第2の層であるAlNを形成する際に、成長温度がより高温であるのみならず、原料中の窒素原子とアルミニウム原子のモル比が第1の層のモル比よりも低くなるように、NH3ガスとTMAガスを設定することが好ましい(このときN2ガスは不活性であり、AlNの原料ではないので、その量は考慮しない)。これは、第2の層のAlN形成のための上記モル比を低くすることにより、形成されるAlNの成長が基板表面に対して平行方向に成長する速度と基板表面に対して垂直方向に成長する速度の比が、第1の層のそれより大きい成長モードとなり、さらには形成されるAlNの成長が基板表面に対して平行方向に成長する速度が基板表面に対して垂直方向に成長する速度より大きい成長条件となることを促成するからである。これにより、より好適に、第1の層における表面の凹凸やピット、転位密度を低減させることが可能となり、光変換材料基板上に容易に半導体層を形成可能にする第2の層を得ることができる。
本発明の発光素子形成用複合基板を用いて発光ダイオードを製造するには、本発明の発光素子形成用複合基板上に所望の半導体層を公知の方法で結晶成長させればよい。本発明の発光素子形成用複合基板は、最表面を第2の層として、その上に所望の半導体層を直接に形成することができることを特徴とするが、それらの間に別の層(中間層)を介在させても良い。
半導体層や中間層の結晶成長方法としては、液相法、気相法等のいずれでもよく、特に、本発明の発光素子形成用複合基板の窒化物層をMOCVD法で形成する場合、発光ダイオードの半導体層もMOCVD法で形成することが好ましい。また、本発明の発光素子形成用複合基板を構成する窒化物層は、表面の結晶性や表面平滑性等が良好であることから、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される半導体層をエピタキシャル成長させることが可能である。
実施例1
α-Al2O3粉末(純度99.99%)とY2O3粉末(純度99.999%)をモル比で82:18となるよう、また、CeO2粉末(純度99.99%)を仕込み酸化物の反応により生成するY3Al5O12が1モルとなるように秤量した。これらの粉末をエタノール中、ボールミルによって16時間湿式混合した後、エバポレーターを用いてエタノールを脱媒して原料粉末を得た。原料粉末は真空炉中で予備溶解し一方向凝固の原料とした。
次に、この原料をそのままモリブデン坩堝に仕込み、一方向凝固装置にセットし、1.33×10-3Pa(10-5Torr)の圧力下で原料を融解した。次に同一の雰囲気において坩堝を5mm/時間の速度で下降させ、ガーネット型結晶であるY3Al5O12:Ceとα型酸化アルミニウム型結晶であるAl2O3からなる凝固体を得た。
次に、Al2O3結晶の(0001)面が主面となるように光変換材料基板の切り出しを行った。そして基板を研磨、洗浄し、0.43mmの厚みの光変換材料基板を得た。
次に得られた光変換材料基板をMOCVD装置チャンバー内に導入し、H2ガス流量12slmとN2ガス流量3slmの混合ガス雰囲気中で圧力を76Torr(1.0×104Pa)とし、光変換材料基板を1270℃まで昇温し、5分間サーマルクリーニングを行った後、NH3ガス流量50sccmで90分流し基板表面の窒化を行った。
次に、サーマルクリーニング及び窒化後の光変換材料基板上にH2ガス流量12slm、N2ガス流量3slm、NH3ガス流量50sccm、TMA(トリメチルアルミニウム)ガス流量50sccmで、同一の圧力で成長温度を1270℃として60分間反応させ、AlNからなる第1の層を厚さ5μmに形成した。
次に、得られた試料をチャンバー内から取り出し、H2OとKOHの重量比が71:29の水酸化カリウム水溶液中に15分浸し、Y3Al5O12:Ce相上の第1の層を選択的にエッチングして、Al2O3相上の第1の層のみを残した。その後、水溶液中から試料を取り出し、蒸留水で流水洗浄し窒素ガスフローで室温にて乾燥させた。
次に、試料を再びチャンバー内に戻し、Al2O3相上のみに選択的に残る第1の層上にH2ガス流量12slm、N2ガス流量3slm、NH3ガス流量10sccm、TMAガス流量50sccmで同一の圧力で成長温度を1410℃として180分間反応させAlNからなる第2の層を厚さ約25μmに形成した。
以上により得られた基板の断面のSEM(走査型電子顕微鏡)写真を図2に示す。図2の光変換材料基板1における1(a)部分がAl2O3相であり、1(b)部分がY3Al5O12:Ce相である。図2より、光変換材料基板上へ上記方法で形成することで、Al2O3相上に形成されたAlNからなる第1の層上に第2の層が形成され、横方向成長した第2の層が表面付近では結合し、表面が平坦化していることがわかった。また、TEM(透過型電子顕微鏡)により第2の層の表面付近を観察した結果、転位密度が1.0×109/cm2以下であり結晶性も良好であることがわかった。また、AFM(原子間力顕微鏡)で表面粗さを測定した結果、表面二乗平均平方根粗さ(RSM)が0.54nmであった。
実施例2
実施例1により得られた発光素子形成用複合基板上に、H2ガス、NH3ガス、TMG(トリメチルガリウム)ガスを用い、MOCVD法による公知の方法でGaN層を形成し、さらにその上にH2ガス、N2ガス、NH3ガス、TMGガス、TMI(トリメチルインジウム)ガスを用い、InGaN井戸層・障壁層からなる3層量子井戸構造型発光層を形成した。
以上により得られた発光層のPL(フォトルミネッセンス)測定結果を図3に示す。図3より、波長のピークが422nmの発光が得られており、上記実施例における発光素子形成用複合基板上に、良質な発光層が形成できることがわかった。
比較例1
上記実施例の効果を確認するため、比較例1として本発明の発光素子形成用複合基板の製造方法を用いず、以下に示す対照方法で光変換材料基板上へのGaN層の形成と、そのGaN層上へのInGaN井戸層・障壁層からなる3層量子井戸構造型発光層の形成を試みた。
まず光変換材料基板をMOCVD装置チャンバー内に導入し、1100℃で基板表面のクリーニング及び窒化を行った後、温度を500℃まで降温し、クリーニング及び窒化後の光変換材料基板上にH2ガス、N2ガス、NH3ガス、TMGガスを用いGaNバッファ層を形成した。その後、温度を1100℃まで昇温し、H2ガス、N2ガス、NH3ガス、TMGガスを用い、成長温度を1100℃としGaN層(厚さ約5μm)を形成した。
得られたGaN層の断面SEM写真を図4に示す。図4の光変換材料基板1における1(a)部分がAl2O3相で、1(b)部分がY3Al5O12:Ce相である。図4より、光変換材料基板上に形成したGaN層は、Al2O3相上には平坦なGaN層が形成されるものの、Y3Al5O12:Ce相上にGaN層が形成できず、Al2O3相上のGaN層とY3Al5O12相上のGaN層とで段差が生じていることがわかった。この結果より発光特性の低下は明らかであることから、GaN層上への発光層の形成は行わなかった。
本発明の発光素子形成用複合基板及び白色発光ダイオード素子の産業上の利用可能性は明らかである。
1 光変換材料基板
1(a) Al2O3
1(b) Y3Al5O12:Ce相
2 第1の層
3 空洞
4 第2の層
5 半導体層
6 発光素子形成用複合基板

Claims (8)

  1. 入射した光の少なくとも一部を波長の異なる光として入射面とは反対側の面から放射する光変換材料基板と、前記光変換材料基板上に形成されたAlを含む少なくとも2層以上の窒化物層とを有する発光素子形成用複合基板であり、前記光変換材料基板は、Al2O3相と少なくとも1つの蛍光を発する酸化物相とを含む、2つ以上の酸化物相が連続的かつ三次元的に相互に絡み合った組織を有し、前記光変換材料基板は前記組織を有する凝固体から切り出された主面を有し、前記窒化物層は光変換材料基板の前記主面のAl2O3相上に選択的に存在するAlを含む窒化物層からなる第1の層と、前記第1の層上に前記Alを含む窒化物層を起点として形成され表面部が連続し転位密度1×1011/cm2以下のAlNからなる第2の層を有し、前記光変換材料基板の前記主面の前記Al 2 O 3 相上に前記第1の層を貫通して少なくとも前記第2の層に至る空洞が存在していることを特徴とする発光素子形成用複合基板。
  2. 前記光変換材料基板は前記Al2O3結晶の(0001)面を主面とすることを特徴とする請求項1に記載の発光素子形成用複合基板。
  3. 前記光変換材料基板の蛍光を発する酸化物相はY3Al5O12:Ce相であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子形成用複合基板。
  4. 請求項1に記載の発光素子形成用複合基板上に発光層を含む半導体を形成した発光ダイオード素子であり、発光層からの光の少なくとも一部を波長変換した光を前記発光素子形成用複合基板から放射する機能を有する発光ダイオード素子。
  5. 請求項2に記載の発光素子形成用複合基板上に青色を発光する発光層を含む半導体層を形成した発光ダイオード素子であり、発光層からの光の一部を波長変換した光を、発光層からの光とともに、前記発光素子形成用複合基板から放射する機能を有する白色発光ダイオード素子。
  6. 入射した光の少なくとも一部を波長の異なる光として入射面とは反対側の面から放射する、Al2O3相と少なくとも1つの蛍光を発する酸化物相を含む2つ以上の酸化物層が連続的かつ三次元的に相互に絡み合った組織を有する光変換材料基板をH2ガス、N2ガス、NH3ガスの混合ガス雰囲気のもと1000〜1300℃で熱処理を行う第1の工程と、前記基板上に少なくともH2ガス、N2ガス、NH3ガスとAlを含む有機金属化合物ガスを供給し、Alを含む窒化物からなる第1の層を形成する第2の工程と、前記第1の層の選択的エッチング処理によりAl2O3相上にのみ第1の層を残す第3の工程と、前記Al2O3相上の第1の層を成長の起点としてその上に、少なくともH2ガス、N2ガス、NH3ガスを供給し、表面が連続するAlNからなる第2の層を形成する第4の工程を有することを特徴とする発光素子形成用複合基板の製造方法。
  7. 前記第3の工程におけるエッチングはKOH(水酸化カリウム)水溶液を用いることを特徴とする請求項6に記載の発光素子形成用複合基板の製造方法。
  8. 前記第1の層はAlNからなることを特徴とする請求項6または7に記載の発光素子形成用複合基板の製造方法。
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