JP5365599B2 - ヒータ制御装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
ヒータ制御装置、定着装置および画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5365599B2 JP5365599B2 JP2010210768A JP2010210768A JP5365599B2 JP 5365599 B2 JP5365599 B2 JP 5365599B2 JP 2010210768 A JP2010210768 A JP 2010210768A JP 2010210768 A JP2010210768 A JP 2010210768A JP 5365599 B2 JP5365599 B2 JP 5365599B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power
- heater
- control
- heater lamp
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Control Of Resistance Heating (AREA)
- Control Of Electrical Variables (AREA)
Description
定着装置では、例えば、熱源としてヒータランプが使用された加熱ローラに、加圧ローラ、加圧ベルト、加圧部材等を圧接させることによって定着ニップを形成しており、記録シートが定着ニップを通過する間にトナーが加熱されて記録シート上に定着される。ヒータランプには、通常、商用の交流電源から出力される交流電力が、トライアック等のスイッチング素子を介して供給される。
図14は、従来のヒータランプに対するスルーアップ制御およびスルーダウン制御を説明するためのタイムチャートである。ヒータランプの制御系には、ヒータランプに供給される交流電圧がグランドレベル(ゼロレベル)になるタイミングを検出してゼロクロス信号を生成するゼロクロス信号生成部が設けられている。ゼロクロス信号は、例えば、ローレベルでオン状態(アクティブ状態)になる。なお、ゼロクロス信号がアクティブ状態になっている期間をアクティブ期間とする。
スルーアップ制御においては、ゼロクロス信号がn回(nは任意の自然数)にわたってアクティブ状態に変化する度(ローレベルに立ち下がる度)に、所定のアップ待機時間Tu1〜Tunがそれぞれ経過した後に、アクティブ状態になるヒータ点灯信号を出力する。これにより、電力供給が開始される。第1〜第nのアップ待機時間Tu1〜Tunのそれぞれは、徐々に短くなるように、予め設定されている。
例えば、図15の二点鎖線で示すように、交流電力における電圧の振幅が小さくなると、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間の開始タイミングが早くなる。これにより、待機時間Tu1の計測の開始が早くなり、ヒータランプへの電力供給タイミングも早くなる。ヒータランプに対する電力の供給は、交流電力の電圧がゼロレベルになるタイミングで終了するために、交流電力における電圧変動が生じても、電力供給の終了タイミングはほぼ一定になる。従って、電力供給の開始タイミングが速くなると、ヒータランプに供給される電力量が増加することになる。
これにより、ヒータランプに対する通電量を徐々に増加または減少させるスルーアップ制御またはスルーダウン制御を安定的に実行することができず、電力量が急激に変動することによって、他の負荷に対して悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒータに供給される交流電流のゼロクロス信号におけるアクティブ期間が変動した場合にも、スルーアップ制御およびスルーダウン制御を安定的に実行することかできるヒータ制御装置を提供することにある。本発明の他の目的は、そのようなヒータ制御装置を有する定着装置および画像形成装置を提供することにある。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記定着装置を有することを特徴とする。
好ましくは、前記停止時間として、商用の交流電力の異なる周波数のそれぞれに対応して異なる時間が設定されており、前記スルーアップ制御が開始される前に、前記アクティブ信号をサンプリングして得られる周波数に対応する停止時間が選択されることを特徴とする。
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタル複写機の概略構成を示す模式図である。この複合機は、トナー画像を形成して記録シートに転写および定着する画像プロセス部10と、画像プロセス部10の下方に設けられた給紙部20と、画像プロセス部10の上方に設けられた画像読取部30と、画像読取部30上に設けられた自動原稿搬送装置(ADF)40とを有している。
画像読取部30は、ADF40によって搬送される原稿または画像読取部30上に載置された原稿の画像を読み取る。
画像プロセス部10の上下方向の略中央部には、周回移動域が水平方向に沿って長くなった中間転写ベルト18が配置されている。中間転写ベルト18は、駆動ローラ17aおよび従動ローラ17bと、一つテンションローラ17cとに巻き掛けられている。中間転写ベルト18は、矢印Xで示す方向に周回移動する。
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナーが供給される。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kをそれぞれ有しており、供給される各色のトナーによって、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にトナー画像を形成する。
画像形成ユニット10Yに設けられた感光体ドラム11Yは、中間転写ベルト18の下方において中間転写ベルト18に対向した状態で矢印Z方向に回転可能に配置されている。感光体ドラム11Yの下方には、感光体ドラム11Yに対向して帯電器12Yが配置されている。感光体ドラム11Yは、帯電器12Yによって表面が一様に帯電され、帯電された感光体ドラム11Yの表面に、画像形成ユニット10Yの下方に設けられたプリントヘッド13Yから照射されるレーザ光によって静電潜像が形成される。
モノクロ画像を形成する場合には、選択された1つの画像形成ユニット(例えばKトナー用の画像形成ユニット10K)のみが駆動されることによって、その画像形成ユニットに設けられた感光体ドラム上にトナー画像が形成されて、中間転写ベルト18における所定領域上に転写される。
転写ニップN1へ搬送される記録シートSは、周回移動される中間転写ベルト18の外周面(搬送面)に密着した状態で転写ニップN1を通過する。中間転写ベルト18上に転写されたトナー画像は、記録シートSが転写ニップN1を通過する間に、転写バイアス電圧が印加された2次転写ローラ19によって形成される電界の作用により、記録シートSに2次転写される。
図2は、定着装置50の構成を説明するための模式図である。図2に示すように、定着装置50は、ヒータランプ51が内蔵された加熱ローラ52と、加熱ローラ52に圧接された加圧ローラ53とを有しており、加熱ローラ52と加圧ローラ53との間に定着ニップN2が形成されている。ヒータランプ51は、加熱ローラ52の軸心部に沿って配置されており、加熱ローラ52を加熱する。加熱ローラ52の外周面には、その外周面の温度を検出するサーミスタ54が対向して配置されている。
<定着装置の制御系の構成>
図3は、定着装置50に設けられたヒータランプ51に対する電力を制御する制御系のブロック図である。ヒータランプ51は、通常、商用の交流電源55から供給される50Hzまたは60Hzの交流電力が、整流回路56およびスイッチング素子57を介してヒータランプ51に与えられるとともに、ゼロクロス信号生成部58に与えられている。
CPU59aは、電源投入時、サーミスタ54によって検出される加熱ローラ52の外周面の温度変化等によって、加熱ローラ52の温度を上昇および低下させる場合に、ヒータランプ51に対する電力制御を実行するようになっている。また、CPU59aは、ヒータランプ51の電力制御を実行する場合には、交流電源55から供給される交流電力に基づいて、スイッチング素子57の制御タイミングを補正するためのパラメータを取得するパラメータ取得制御を、ヒータランプ51の電力制御と並行して実行する。
すなわち、アクティブ信号終了エッジ(アクティブ期間の終了時、すなわち、ゼロクロス信号がローレベルでアクティブになる場合には、ローレベルからハイレベルになる立ち上がりエッジ)を基準として、n回(nは任意の整数)にわたってアクティブ信号終了エッジが検出される度に、所定のアップ待機時間Tu1〜Tunがそれぞれ経過するのを待って、ローレベルでアクティブ状態になるヒータ点灯信号を出力して、スイッチング素子57をオン状態とする。第1〜第nのアップ待機時間tu1〜tunは、徐々に長くなっている。
すなわち、ゼロクロス信号におけるアクティブ信号の終了エッジを基準として、n回にわたってアクティブ信号終了エッジが検出される度に、ダウン待機時間td1〜tdnがそれぞれ経過するのを待って、ローレベルのヒータ点灯信号を出力する。ダウン待機時間td1〜tdnは、徐々に短くなっている。
ROM59bには、基準アップ待機時間Tu1〜Tunが予め設定されたスルーアップテーブルと、基準ダウン待機時間Td1〜Tdnが予め設定されたスルーダウンテーブルがそれぞれ記憶されている。
図4(a)および(b)のスルーアップテーブルおよびスルーダウンテーブルには、ヒータランプ51に供給される交流電力の周波数が50Hzおよび60Hzのそれぞれの場合について示されている。ヒータのオン時間は、交流電力の周波数が50Hzの場合には、1周期(サイクル)を20ms(1/2サイクルでは10ms)として、60Hzの場合には、1サイクルを16.66ms(1/2サイクルでは8.33msまたは8.34ms)として、それぞれ設定している。また、基準アップ待機時間Tukおよび基準ダウン待機時間Tdkは、それぞれ、50Hzの場合には500μsの間隔、60Hzの場合には、420μsの間隔で変化している。
CPU59aは、ヒータランプ51の電力制御において、ゼロクロス信号におけるアクティブ信号のアクティブ期間Tzc(図5参照)を測定して平均値を算出し、算出されたアクティブ期間Tzcの平均値に基づいて、基準アップ待機時間Tu1〜Tunおよび基準ダウン待機時間Td1〜Tdn(但し、nは任意の整数)を補正して、アップ待機時間tu1〜tunおよびダウン待機時間td1〜tdnのそれぞれを補正する。この補正方法については後述する。
<スルーアップ制御の概要>
図5(a)は、CPU59aにおいて実行されるスルーアップ制御の一例を示すタイムチャートである。スルーアップ制御が開始されると、最初(第1番目)の第1アクティブ信号Zc1における終了エッジ(ローレベルからハイレベルへの立ち上がりエッジ)Ee1から第1のアップ待機時間tu1が経過した後に、ローレベルのヒータ点灯信号(ローレベルのオン信号)が出力されて、スイッチング素子57がオン状態になる。スイッチング素子57がオン状態になると、整流回路56によって整流された電力がヒータランプ51に供給される。
この場合も、ヒータランプ51への電力供給は、次の第3アクティブ信号Zc3においてハイレベルに立ち上がる終了エッジEe3まで継続し、図5(a)における(i)の交流電力の変化を示すグラフにおいてハッチングで示された領域に相当する第2電力量Wu2が供給される。第2電力量Wu2は、第1電力量Wu1よりも大きくなる。
その後、最終である第15番目(第n番目)の第15アクティブ信号Zc15がハイレベルに立ち上った終了エッジEe15から第15番目のアップ待機時間tu15が経過した時点で、ヒータ点灯信号がオン状態とされ、第15電力量Wu15がヒータランプ51に供給される。
本実施形態のスルーアップ制御では、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間の終了エッジに同期して、スイッチング素子57がオフされるために、アクティブ期間中はヒータランプ51に電力が供給されることになる。従って、図6に示すように、交流電力の電圧変動によって、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間(パルス幅)が変動しても、アクティブ期間の変動に応じて、ヒータランプ51に対する電力供給量も変動する。その結果、アクティブ期間が長くなると、ヒータランプ51に対する電力供給量は増加し、アクティブ期間が短くなると、ヒータランプ51に対する電力供給量が減少する。
なお、待機時間tukの計測は、アクティブ期間の終了エッジから開始する構成に限らず、アクティブ期間の開始エッジから開始する構成としてもよい。
図5(b)は、スイッチング素子としてトライアックを使用して、スルーアップテーブルに記憶された基準アップ待機時間Tu1〜Tun(n=15)に基づいて実行される従来のスルーアップ制御を示すタイムチャートである。
図5(a)に示すスルーアップ制御では、ヒータランプ51に供給される第1電力量Wu1は、第1アップ待機時間tu1が経過してから、交流電圧がゼロレベルになるまでの時間(第2アクティブ信号のアクティブ期間の1/2の時間)に供給される主電力量wu1と、交流電圧がゼロレベルになってから第2アクティブ信号Zc2の終了エッジEe2までの時間(第2アクティブ信号のアクティブ期間の1/2の時間)に供給される副電力量Δwu1との合計である(Wu1=wu1+Δwu1)。
tuk=Tuk−Tzc+Thk・・・(1)
なお、最終の第15番目の基準アップ待機時間Tu15が、第15アクティブ信号のアクティブ期間Tzcよりも長くなっていない場合には、アップ待機時間tu15の算出を行うことなく、ヒータ点灯信号をオフ状態とする。ヒータランプ51に対する電力供給を確実に停止させるためである。
図8(a)は、CPU59aにおいて実行されるスルーダウン制御の一例を示すタイムチャートである。通電終了時に実行されるスルーダウン制御では、制御開始から最初(第1番目)のアクティブ信号Zc1の終了エッジEe1において、ヒータ点灯信号はハイレベルのオフ状態になり、ヒータランプ51への電力供給が停止された状態になる。
ヒータランプ51への電力供給は、ヒータ点灯信号がオフ状態になるまで継続する。従って、ヒータランプ51へは、第2アクティブ信号Zc2におけるアクティブ期間の間においても、整流回路56によって整流された電力が供給され、図8(a)における交流電力の変化を示すグラフ(i)において、ハッチングで示された領域に相当する第1電力量Wd1が供給される。
この場合も、ヒータランプ51への電力供給は、次の第3アクティブ信号Zc3における終了エッジEe3になるまで継続し、図8(a)における交流電力の変化を示すグラフ(i)においてハッチングで示された領域に相当する第2電力量Wd2が供給される。第2電力量Wd2は、第1電力量Wd1よりも小さくなる。
その後、最終(第n番目)である第15アクティブ信号zc15がハイレベルに立ち上った終了エッジEe15から第15のダウン待機時間td15が経過すると、スルーダウン制御が終了し、以後は、ヒータランプ51に対して電力が供給されない電力供給停止状態になる。
以上により、スルーダウン制御を安定的に実行することができる。
図8(b)は、スイッチング素子としてトライアックを使用して、スルーダウンテーブルに記憶された基準ダウン待機時間Td1〜Tdn(n=15)に基づいて実行される従来のスルーダウン制御を示すタイムチャートである。
図8(a)に示すスルーダウン制御では、ヒータランプ51に供給される第1電力量Wd1は、第1ダウン待機時間td1が経過してから、交流電圧がゼロレベルになるまでの時間(第2ゼロクロス信号のアクティブ期間の1/2の時間)に供給される主電力量wd1と、交流電圧がゼロレベルになってから第2アクティブ信号Zc2の終了エッジEe2までの時間(第2アクティブ信号のアクティブ期間の1/2の時間)に供給される副電力量Δwd1との合計である(Wd1=wd1+Δwd1)。
tdk=Tdk−Tzc+Thk・・・(2)
なお、最終の第15番目のダウン待機時間td15を算出する場合には、ダウン待機時間td15がアクティブ期間Tzcよりも短くならないように、補正時間として、Thに代えて2Thを使用する。ヒータランプ51に対する電力供給を確実に停止させるためである。
図10および図11は、定着制御部59のCPU59aにおいて、ヒータランプ51の電力制御と並行して実行されるゼロクロス信号のアクティブ期間Tzc等を取得するためのゼロクロス信号サンプリング制御の処理手順を示すフローチャートである。
このゼロクロス信号サンプリング制御は、定着装置33における電力制御の指示によって開始され、CPU59aは、まず、ゼロクロス信号生成部58から出力されるゼロクロス信号の測定が開始されているかを確認する(図10のステップS12参照、以下同様)。
なお、ステップS12において、アクティブ信号の測定がすでに開始されている場合(ステップS12において「YES」)には、ステップS15に進んで、交流電流における1サイクルのアクティブ期間Tzcおよび非アクティブ期間Tnzcのそれぞれが取得されるまで待機状態になる。
次に、この時点で、ヒータランプ51の全点灯制御が実行されているかについて確認する(ステップS18)。全点灯制御が実行されていない場合(ステップS18において「NO」)には、アクティブ期間Tzcおよび非アクティブ期間Tnzcのそれぞれが所定回数(所定のサイクル数)にわたってサンプリングされたかを確認する(ステップS19)。
ゼロクロス信号における非アクティブ期間Tnzcおよびアクティブ期間Tzcの取得は、ヒータランプ51の全点灯制御が開始された後にも、ヒータランプ51の全点灯制御に並行して実行される。しかし、全点灯制御が実行される場合(ステップS18において「YES」)には、ゼロクロス信号のアクティブ期間Tzcに基づくスルーアップ制御およびスルーダウン制御が実行されないために、取得されてRAM59cに記憶された非アクティブ期間Tnzcおよびアクティブ期間Tzcをクリアし(ステップS27)、また、サンプリング回数もクリアして(ステップS28)、ステップS15に戻る。
このようにして、アクティブ期間Tzcの平均値AVELと、非アクティブ期間Tnzcの平均値AVEHと、交流電力における1サイクルの時間の平均値AVEL+Hとが算出されると、これらに基づいて、アクティブ期間Tzcおよび非アクティブ期間Tnzcをそれぞれ補正する(以下、それぞれの補正値を、それぞれの最適値とする)。これにより、それぞれの最適値が算出される(ステップS23)。算出された最適値は、スルーアップ制御、スルーダウン制御において使用される。
交流電流の周波数が算出されると、取得されたゼロクロス信号における非アクティブ期間Tnzcとアクティブ期間Tzcのそれぞれのデータをクリアし(ステップS25)、また、サンプリング回数もクリアして(ステップS26)、図11のステップS32に進む。
次いで、ステップS34にて算出された電圧の変化と、ステップS35にて取得されたアクティブ期間Tzcの最適値とに基づいて、ゼロクロス信号のアクティブ期間Tzcの間に供給されるゼロクロス電力量wzcを、前記サインカーブにおけるアクティブ期間Tzcの積分によって算出する(ステップS36)。このゼロクロス電力量は、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間Tzcの1/2の時点が、ゼロレベルになる時点にほぼ等しいことから、図7および図9にそれぞれ示された補正電力量(Δwu1、Δwu2、Δwu3およびΔwd1、Δwd2、Δwd3)の2倍に対応する。
補正電力量Δwzcが算出されると、サンプリングされた全ての交流電力の電圧をクリアし(ステップS38)、また、サンプリング回数のカウント値もクリアする(ステップS39)。
<ヒータランプの電力制御>
図12は、CPU59aが実行するヒータランプ51の電力制御における処理手順を示すフローチャートである。CPU59aにて実行されるヒータランプ51の電力制御は、スルーアップ制御の指示によって開始される(図12のステップS41参照、以下同様)。スルーアップ制御は、画像形成装置における電源投入時、サーミスタ54にて検出された温度が所定値以下に低下した場合等に指示される。
スルーアップ制御の開始当初は、スルーアップ制御終了フラグFuがセットされていないために(ステップS43において「NO」)、ステップS44に進み、ゼロクロス信号サンプリング制御において算出された交流電力の周波数と、交流電力の電圧変化と、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間Tzcの最適値と、補正電力量Δwzcとのそれぞれの最新のデータを取得する。
次いで、1〜n個のアップ待機時間の順番を示すカウンタのカウント値kを初期値(k=1)にリセットする(ステップS45)。また、ヒータランプ51に供給される交流電流の周波数(50Hzまたは60Hz)に対応するスルーアップテーブルから、k番目の基準アップ待機時間Tukを取得する(ステップS46)。
その後、ステップS48に進んで、カウント値kが、最後のn番目の待機時間であるかを確認する。n番目の待機時間でない場合(ステップS48において「NO」)には、ステップS49に進んで、スルーアップ制御の実行に用いられる待機時間をカウントするカウンタのカウント値kを1つ増加させる(k=k+1)。
この場合のアップ待機時間tukは、前述したように、ステップS51にて算出された補正時間Thkと、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間Tzcとを用いて、前記(1)式に基づいて算出される。
点灯信号がオフされると、第2アップ待機時間tu2が経過した時点で(ステップS53)、点灯信号がオン状態になり(ステップS54)、ヒータランプ51に対する電力供給が開始される。
カウント値kがnになり(ステップS49」)、その後にステップS43に戻ると、前述と同様にして、n番目の基準アップ待機時間Tunが取得されて(ステップS46)、その基準アップ待機時間Tunに対するアップ待機時間tunが算出され(ステップS47)、ステップS48に進む。ステップS48では、カウント値kがnになっているために(ステップS48において「YES」)、ステップS55に進み、最終の基準アップ待機時間Tunが、ゼロクロス信号のアクティブ期間Tzcよりも長くなっているかを判定する。
スルーダウン制御では、1〜n個の待機時間の全てを用いてのスルーダウン制御が終了したことを示すフラグFdがセット状態(Fd=1)であるかを確認する(ステップS71)。
基準ダウン待機時間Tdkが取得されると、交流電力の電圧変化と、補正電力量Δwzcとに基づいて、基準ダウン待機時間Tdkに対応する補正時間Thkを算出する(ステップS75)。
次いで、基準ダウン待機時間Tdkに対するダウン待機時間tdkを算出する(ステップS78)。
このような状態になると、ゼロクロス信号におけるアクティブ信号の終了エッジが検出されるまで待機状態になり(ステップS79)、アクティブ信号の終了エッジが検出されると(ステップS79において「YES」)、ヒータランプ51の点灯信号をオフ状態とする(ステップS80)。その後に、アクティブ信号の終了エッジから、算出されたダウン待機時間tdkが経過すると(ステップS81)、ヒータランプ51の点灯信号をオン状態とし(ステップS82)、ステップS71に戻る。
カウント値kがnになると、ステップS71〜ステップS75の処理が実行されて、n番目の基準アップ待機時間Tdnに対するアップ待機時間tdnが算出される(ステップS75)。その後のステップS76において、カウント値kがnになっていることによって(ステップS76において「YES」)、ステップS84に進み、最後の基準ダウン待機時間Tdnに対するダウン待機時間tdkを算出する。
ダウン待機時間tdkが、非アクティブ期間Tnzcよりも長い場合(ステップS85において「YES」)には、スルーダウン制御の終了を示すフラグFdをセット状態(Fd=1)とする(ステップS86)。その後は、ステップS80に進み、ヒータランプ51の点灯信号をオフ状態として、ゼロクロス信号におけるアクティブ信号の終了エッジから、算出されたダウン待機時間tdnが経過すると(ステップS81)、ヒータランプ51の点灯信号をオン状態とし(ステップS82)、ステップS71に戻る。
また、ゼロクロス信号におけるアクティブ期間、交流電力の電圧等を測定して、測定されたアクティブ期間に基づいて、電力供給を開始するタイミングを補正することで、ゼロクロス信号のアクティブ期間が変動した場合におけるヒータランプ51に対する供給電力量の変動をさらに抑制することができる。これにより、スルーアップ制御およびスルーダウン制御の信頼性を、一層向上させることができる。
上記実施の形態では、スルーアップ制御とスルーダウン制御の両方を実行する構成であったが、いずれか一方のみを実行する構成であってもよい。
また、スルーアップテーブルおよびスルーダウンテーブルとして、スイッチング素子57としてトライアックを使用した従来のスルーアップテーブルおよびスルーダウンテーブルを使用する構成であったが、このような構成に限らず、本実施形態において使用されるアップ待機時間tu1〜tunおよびダウン待機時間td1〜tdnがそれぞれ予め設定されたスルーアップテーブルおよびスルーダウンテーブルとしてもよい。この場合には、基準アップ待機時間Tu1〜Tunおよび基準ダウン待機時間Td1〜Tdnのそれぞれを補正してアップ待機時間tu1〜tunおよびダウン待機時間td1〜tdnを求める必要がない。
なお、定着装置50としては、加熱ローラ52と加圧ローラ53とによって定着ニップN2を形成する構成に限らず、ベルトとローラ、ベルトとベルト、ベルトまたはローラと固定部材等によって定着ニップN2を形成する構成であってもよい。
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
18 中間転写ベルト
20 給紙部
30 画像読取部
40 自動原稿搬送装置(ADF)
50 定着装置
51 ヒータランプ
52 加熱ローラ
53 加圧ローラ
55 交流電源
56 整流回路
57 スイッチング素子
58 ゼロクロス信号生成部
59 電力制御部
59a CPU
59b ROM
59c RAM
59d 入出力インターフェース(I/O)
Claims (6)
- 交流電力を整流する整流回路から出力される電力を、スイッチング素子を介してヒータに供給を開始する際に、前記交流電力がゼロクロスポイントになる直前および直後にわたってアクティブ信号を出力するゼロクロス信号生成手段から複数周期にわたってアクティブ信号が出力される間に、それぞれの周期毎にヒータへの電力の供給と停止とを実行しつつ、各周期におけるヒータへの電力供給の停止時間を徐々に短くするスルーアップ制御と、ヒータへの電力の供給を終了する際に、前記ゼロクロス信号生成手段から複数周期にわたってアクティブ信号が出力される間に、それぞれの周期毎に電力の供給と停止とを実行しつつ、各周期における停止時間を徐々に長くするスルーダウン制御とのいずれか一方または両方を実行するヒータ制御装置であって、
前記スイッチング素子は、オン指示があると前記ヒータに対して電力の供給を開始して、オフ指示があるまで電力の供給を継続する構成であり、
前記スルーアップ制御および前記スルーダウン制御のそれぞれにおいて、前記スイッチング素子のオン指示は、前記アクティブ信号の開始または終了に対して所定のタイミングで発せられ、オフ指示は、次のアクティブ信号の終了に同期して発せられることを特徴とするヒータ制御装置。 - 各周期における前記停止時間は、予め設定されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ制御装置。
- 前記停止時間として、商用の交流電力の異なる周波数のそれぞれに対応して異なる時間が設定されており、前記スルーアップ制御が開始される前に、前記アクティブ信号をサンプリングして得られる周波数に対応する停止時間が選択されることを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ制御装置。
- 前記スイッチング素子が、IGBTまたはFETであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のヒータ制御装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載されたヒータ制御装置によって制御されるヒータにより、記録シート上のトナー画像を加熱して定着させることを特徴とする定着装置。
- 請求項5に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010210768A JP5365599B2 (ja) | 2010-09-21 | 2010-09-21 | ヒータ制御装置、定着装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010210768A JP5365599B2 (ja) | 2010-09-21 | 2010-09-21 | ヒータ制御装置、定着装置および画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012069269A JP2012069269A (ja) | 2012-04-05 |
JP5365599B2 true JP5365599B2 (ja) | 2013-12-11 |
Family
ID=46166300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010210768A Active JP5365599B2 (ja) | 2010-09-21 | 2010-09-21 | ヒータ制御装置、定着装置および画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5365599B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018152273A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | コニカミノルタ株式会社 | ヒータ駆動装置、ヒータ制御方法、および画像形成装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3317043B2 (ja) * | 1994-09-30 | 2002-08-19 | ダイキン工業株式会社 | 位相制御装置 |
JP2004334663A (ja) * | 2003-05-09 | 2004-11-25 | Canon Inc | 電力制御手段と加熱装置及びそれを具備した画像形成装置 |
JP2007316168A (ja) * | 2006-05-23 | 2007-12-06 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2008004513A (ja) * | 2006-06-26 | 2008-01-10 | Ricoh Co Ltd | 電力制御装置 |
JP2008096544A (ja) * | 2006-10-07 | 2008-04-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | ヒータ制御装置 |
JP5205078B2 (ja) * | 2008-02-26 | 2013-06-05 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | ヒータ装置及び画像形成装置 |
-
2010
- 2010-09-21 JP JP2010210768A patent/JP5365599B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012069269A (ja) | 2012-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6070618B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP5305982B2 (ja) | 通電制御装置及び画像形成装置 | |
US20090317102A1 (en) | Image forming apparatus and image forming method | |
JP4840454B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
US8761627B2 (en) | Heating apparatus and image forming apparatus having the same | |
US8903261B2 (en) | Heating apparatus and image forming apparatus having the same | |
US11188019B2 (en) | Power control apparatus and image forming apparatus | |
JP2017111279A (ja) | 画像形成装置および画像形成装置の制御方法 | |
US8958712B2 (en) | Power control method, power control device, and image forming apparatus | |
JP5136113B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5365599B2 (ja) | ヒータ制御装置、定着装置および画像形成装置 | |
JP2004198535A (ja) | 定着装置の温度制御方法および画像形成装置 | |
JP2005346475A (ja) | 電力制御装置及びヒータ制御装置および画像形成装置 | |
JP2014153520A (ja) | 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法 | |
JP2015023603A (ja) | 充電制御装置、画像形成装置、充電制御方法、およびプログラム | |
JP2004078154A (ja) | 情報導出装置、電気機器、画像形成装置、情報導出方法およびプログラム | |
JP5413699B2 (ja) | 定着装置、及び、画像形成装置 | |
US10061234B2 (en) | Fixing apparatus and image forming apparatus for controling power supplied to heater based on temperature detection | |
JP2015219461A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
US8705997B2 (en) | Image forming apparatus that selectively changes current-feed ratio | |
JP2018010193A (ja) | 画像形成装置 | |
US10732551B2 (en) | Control device, image forming apparatus, and control method | |
US10732549B1 (en) | Image forming apparatus and image forming method | |
JP5645640B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2008096544A (ja) | ヒータ制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120626 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20130417 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130718 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130813 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130826 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5365599 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |