JP5365241B2 - 溶鋼の精錬処理装置 - Google Patents

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本発明は炭素鋼、低合金鋼、合金鋼などの溶鋼の二次精錬で用いられる、脱ガス、脱炭、温度調整、成分調整、介在物除去などの処理を行うための溶鋼の精錬処理装置に関する。
一般に、高炉を用いた製鉄法では、鉄鉱石等の原料から高炉で溶銑を製造した後、この溶銑を溶銑予備処理し、転炉での脱炭処理を経て溶鋼とする。得られた溶鋼は、二次精錬もしくは炉外精錬といわれる精錬法を用いて溶鋼段階での最終調整を行う。二次精錬では、水素、窒素などの脱ガス、極低濃度域までの脱炭、合金成分濃度の最終調整、温度調整、非金属介在物の除去や形態制御が行われる。
このように、溶鋼の二次精錬では多くの処理が行われ、かつ、鋼材の種類によって要求される品質等に対する優先度が異なることから、精錬処理目的や対象鋼材に応じて様々な形状、機能をもった精錬装置が開発されてきた。
なかでも、真空槽と溶鋼に浸漬する二本の浸漬管(上昇管および下降管)からなる溶鋼環流式脱ガス装置であるRHは広範に用いられており、さらに機能向上を目的として多くの改善技術が提案されてきた。これらの技術により、RHは単なる真空脱ガス装置ではなく、多くの機能を有する多目的多機能精錬装置として発達してきた。
さらに、RH処理では、取鍋内における溶鋼は十分混合されているので、RH精錬能力は主に溶鋼の環流量に依存し、環流量が大きいほど各種反応速度と効率が向上するとされている。そのため、RHでの溶鋼環流量を増大させ、真空槽内の溶鋼の流れを変化させて精錬反応を促進させる技術が数多く検討されている。
溶鋼の環流量は、一方の浸漬管(上昇管)に吹き込む環流ガスの流量と浸漬管の断面積に依存するが、環流ガス流量の上限値は浸漬管の断面積に依存するため、浸漬管の断面積もしくは浸漬管の内径をより大きくして、真空槽内の溶鋼の流れを変化させることが、RH精錬能力を高めるにあたっての技術思想の主流であった。その結果、現状の浸漬管は装置的に許容される限界まで拡大されている。
RH精錬能力の改善を図るため多くの改造技術が開発されているが、近年でもこの思想に大きな変化はなく、例えば、特許文献1では、上昇管と下降管を一体に形成して両者間に仕切りを設けることにより両者の有効断面積を拡大し、溶鋼の環流量を増大化する技術が開示されている。
特許文献2では、真空槽の形状を長円とし、その長軸方向に2本の浸漬管を配置することにより、真空槽を循環する溶鋼やスラグの滞留をなくし、脱炭反応や脱水素反応を促進する技術が開示されている。
特許文献3では、真空槽の側壁内周に沿って同方向に傾斜角度をもった2本の上昇管を設け、真空槽内に導かれる溶鋼に回転流を発生させてスプラッシュの鉛直方向への飛散を弱めて槽内上部の地金付着を軽減するとともに、溶鋼の攪拌強化により溶鋼の脱ガス効果を向上させる技術が開示されている。また、特許文献4では、上昇管の上端開口と下端開口の位置、および、下降管の上端開口と下端開口の位置の少なくとも一方を真空槽の周方向にずらすことによって真空槽内の溶融金属に旋回流を付与し、脱ガス速度、介在物除去速度を速める技術が開示されている。
特許文献5では、浸漬管形状を二重管構造とし、内管から真空槽に溶鋼を吸い上げて外管から溶鋼を取鍋に排出して、取鍋と真空槽間の溶鋼の循環速度を大きくし、脱ガス速度を向上させる技術が開示されている。
一方、特許文献6では、下降管を真空槽底中心に設置し、二本以上の上昇管をその周囲の、真空槽内周面に外接する位置に配設し、かつ上昇管断面積を下降管断面積より小さくして上昇管1本当たりの溶鋼量を減少させ、溶鋼流およびスラグの流れを中央部へ集めることによって、耐火物ライニングの損耗を著しく低減できる技術が提案されている。溶鋼の還流速度を高める要求から、ガスの吹き込み量も多くなり、耐火物の損傷度合いも一層大きくなっていることに対処するための技術である。
これらの従来技術は主に溶鋼の環流量を増大させ、真空槽内の溶鋼の流れを精錬装置の形状変更によって変化させて精錬反応を効率化するという考え方に則っている。脱ガスなどの精錬反応は主に真空槽内で進行するため、真空槽や浸漬管の形状を変更することにより真空槽内の溶鋼の流れを変化させれば、精錬反応を促進させ得るからである。
特開平2−200721号公報 特開平4−272120号公報 特開平5−156342号公報 特開平6−10027号公報 特開平8−193215号公報 特開2000−63928号公報
ところが、前述した真空槽内の溶鋼の流れを変化させることによって精錬反応を促進させる場合、以下の二つの問題があった。
第一は、精錬反応促進のためには真空槽内の溶鋼の流れを強く、または旋回流を発生させるなど複雑にする必要があるが、これを実現すると、耐火物の損耗速度の増大や耐火物構造の複雑化により耐火物ひいては精錬装置の寿命が低下する。
第二は、真空槽内での反応を促進させればさせるほど取鍋内の溶鋼の混合遅れの影響が顕在化し、真空槽内での反応が促進されていても精錬装置全体としての総括反応速度はあまり向上しない。
つまり、従来の真空槽内における溶鋼の流れに着目した技術のみでは精錬反応効率の向上に限界があり、同時に精錬装置を構成する耐火物への負担が増大するという問題があった。
本発明は、上記従来技術における問題を解決し、複雑な耐火物構造を用いることなく、簡便かつ安価に溶鋼の二次精錬処理を行い、しかも精錬処理の効率を大幅に向上することができる溶鋼の精錬処理装置を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するための検討を加えるにあたり、本発明者らは、視点を、従来の真空槽内の溶鋼の流れから、取鍋内の溶鋼の流れに変更した。
真空槽と二本以上の浸漬管を有する環流型の精錬処理装置では、浸漬管は本数によらず下降管と上昇管の二種類に分けられる。そのため、取鍋内の溶鋼の流れには、上昇管により真空槽に吸い上げられる流れと、下降管から流入してくる流れ(下降流)の二種類の流れがあり、この二種類の流れ、特に下降流によって取鍋内溶鋼の混合が進行する。さらに、取鍋内から真空槽に吸い上げられる溶鋼は反応前の溶鋼であり、取鍋内に流入してくる溶鋼は反応後の溶鋼となることから、両者の混合は精錬反応全体の進行に非常に重要である。
換言すれば、精錬処理装置全体としての反応促進には取鍋内での溶鋼の混合が必要であり、同時に真空槽内で進行する精錬反応と取鍋内での混合の進行速度の均衡を図ることがさらに重要である。真空槽内反応と取鍋内混合のいずれか一方が過度に遅れると、それが律速となって、他方をいくら促進しても全体としての効果が得られないからである。
始めに、取鍋内での溶鋼の混合に及ぼす下降管の断面積の影響について検討した。前述のように取鍋内での溶鋼の混合は主に下降流による撹拌効果によって進行するため、下降流の流速が大きいほど、撹拌効果が大きくなり、混合は早くなる。
還流ガスによるガスリフトポンプ能力(上昇管に吹き込まれ、上昇する環流ガスとともに溶鋼を上方へ移行させる能力)が一定であれば、下降流の体積流量はほぼ同一となるので、下降流の流速は下降管の断面積が小さいほど速くなる。ただし、単純に下降管の断面積を小さくすると、溶鋼の通過に伴う摩擦抵抗が増大し、また溶鋼の体積流量が低下するため、流速が増大しても撹拌効果がそれに伴わず、取鍋内溶鋼の混合が遅延する可能性が高くなる。また、下降管の断面積を小さくすると上昇管での上昇流そのものが弱くなることも考えられる。したがって、下降管の断面積は小さいほどよいというわけではなく、適正な範囲が存在すると考えられる。
次に、上昇管の断面積について検討した。上昇管の断面積が大きいほど、上昇流が増加することに加え、吹き込み可能な環流ガス流量が増加する。さらに、本発明者らは上昇管の溶鋼中への浸漬深さを一定以上に深くして断面積を大きくすると、単なる上昇流の形成の他に、上昇管内での脱ガスの促進や、上昇管中心部から下方へ向かう流れの形成により、反応速度や混合の促進が期待されるため、上昇管断面積を大きくすることは単純な環流量増大以上の効果が期待できると考えた。
ただし、上昇管の断面積を過度に大きくすれば、装置の構造上(真空槽の内径は一定)、下降管の断面積を小さくせざるを得ないので、前述した下降管の断面積が小さくなった場合の問題が生じる。
以上のように考えると、下降管は適度に細く、上昇管は適度に太ければよい。すなわち、下降管の断面積と上昇管の断面積には適正な断面積比が存在すると考えられる。しかし、これまでのRHでは、浸漬管の互換性を確保するため上昇管と下降管の径を同一としており、上昇管と下降管の断面積を同時に変化させた場合の知見に乏しく、上記の考え方の妥当性の検証や適正断面積比を既往の研究結果に基づいて検討することは難しい。特に、単なる環流量の増加に加えて、上昇管内での脱ガス反応を促進させる条件を事前検討することは難しい。そこで、実験的にこの考え方について検証するとともに、上昇管と下降管の適正断面積比の検討を行うこととした。実験は以下の方法で行った。
水150l(リットル)を収容するアクリル製の取鍋模型と、内径100mm、長さ200mmの浸漬管を備えた、内径350mmのアクリル製の真空槽(RH)模型を用い、真空槽内を減圧して、取鍋内の水を真空槽内に吸い上げ、一本の浸漬管からHeガスを流して模型内の水を環流させた。次に、環流が十分安定した後、真空槽内の水中にKCl水溶液を添加し、取鍋内に配置した電気電導度計で取鍋内の水の電気伝導度の変化を測定した。KCl水溶液を添加した時点から電気伝導度が一定となるまでの(つまり、均一に混合されるまでの)所要時間を混合時間とした。
実験条件として、浸漬管の内径および環流ガス(Heガス)流量を変化させた。浸漬管の内径については、上昇管内径Duと下降管内径Ddを変えて、その比Du/Ddを1〜6の範囲で変化させた。また、環流ガス流量については、10〜30Nl/minの範囲で変化させた。
図1は、実験結果の一例であり、上昇管および下降管の内径比Du/Ddと取鍋での混合時間の関係を示す図である。図1において、取鍋での混合時間は、Du/Dd=1、すなわち、通常のRHにおける混合時間を基準として規格化した混合時間で表示している。
図1から明らかなように、Du/Ddを1より大きくすると、一旦は混合時間が短縮するが、Du/Ddが2より大きくなると混合時間は長くなる傾向に転じ、以降Du/Ddの増加に対し混合時間は単調に長くなる。これは、Du/Dd=2前後までは下降流流速の増大により撹拌効果が大きくなって混合時間が短くなるが、Du/Ddがさらに大きくなると、下降管の断面積が小さくなるため溶鋼の体積流量が低下し、摩擦抵抗が増大するため、下降流流速が増大しても撹拌効果がそれに伴わず、取鍋内溶鋼の混合時間が長くなったことによるものと考えられる。
また、図1を更に詳細に見るとDu/Ddが1.4以上3.0以下の範囲で混合時間が短くなっており、かつそのDu/Dd依存性が小さい。このことから、混合時間を短縮し、脱ガス、脱炭など、各種精錬の効率を高めるには、Du>Ddとし、かつ、Du/Ddが下記(1)式で定める範囲を満たすようにすることが望ましい。
1.4≦Du/Dd≦3 ・・・(1)
さらに、取鍋内溶鋼の混合促進効果を安定して高めるには、上昇管の内径および下降管の内径と真空槽底面積との均衡が重要と考えられる。真空槽の底面積に対して上昇管および下降管の占める割合が混合促進効果に影響を及ぼすことは、この割合が極端に大きい場合と小さい場合を考えると十分予測できるからである。
そこで、Du/Dd=2.0とし、Du+Dd(上昇管内径と下降管内径の合計値)を変化させて前記と同様の実験を行った。
図2は、実験結果の一例で、上昇管と下降管の内径の和(Du+Dd)に対する真空槽底部の内径Diの比と取鍋での混合時間の関係を示す図である。図2において、取鍋での混合時間は、Di/(Du+Dd)=1の時の混合時間を基準に規格化した混合時間で示している。
図2から、前記真空槽底部の内径Diに対しDu+Ddが一定値より小さくなると、すなわちDi/(Du+Dd)が一定値より大きくなると、混合時間が長くなること、また、混合時間が長引かないようにするためには、Di/(du+Dd)を1.8以下とするのが望ましいことがわかる。これは、真空槽底部の内径Diに対し浸漬管の内径が小さくなると、溶鋼の環流量が減少することによるものと考えられる。
一方、Di/(Du+Dd)の望ましい下限は、1.1である。実験では1でもよいことになるが、実際の精錬処理装置では浸漬管は厚みを有した耐火物構造となるので、その厚み分を考慮しなければならないからである。したがって、取鍋内溶鋼の混合促進効果を安定させ精錬反応効率を高めるには、Di/(Du+Dd)が下記(2)式を満たすようにすることが望ましい。
1.1≦Di/(Du+Dd)≦1.8 ・・・(2)
以上のように、上昇管を太くすると同時に下降管を細くし、両者の管径比を適切とすることにより取鍋内の溶鋼の混合時間を短縮することができる。さらに、真空槽底部の内径に対する上昇管と下降管の内径の和を所定範囲内とすることにより、混合時間を安定させ、反応効率を高く維持することができる。
また、上昇管を太くすることで、環流ガス流量を増加させることが可能となる。
図3は、実験結果の一例で、環流ガス流量と取鍋での混合時間の関係を示す図である。図3において、取鍋での混合時間は、Du/Dd=1(現状のRHの場合に相当)で、ガス流量が10Nl/minの時の混合時間を基準としてそれに対する比で示している。
図3から、現状のRH(Du/Dd=1)の場合、環流ガス流量を増加させても混合時間の短縮は僅かであるのに対し、Du/Dd比を2.0または3.0とした場合は、環流ガス流量を増加させた場合の混合時間の短縮幅が大きい。ただし、Du/Dd比を4.0とした場合は、環流ガス流量の増加による混合時間の短縮幅は大きいが、所要混合時間が長くなる。
このように、上昇管と下降管の管径比を適切にすることにより、環流ガス流量を増加させて溶鋼の環流量を従来以上に増加させることが可能となる。
さらに、上昇管を太くすることにより、上昇管内での環流ガスによる気泡と溶鋼との界面積が増加するため、脱ガス促進効果が向上する。また、脱ガスが進行する上昇管内の溶鋼体積が増え、吸窒が進行する下降管内の溶鋼体積が減少するので、吸窒の影響を抑制した脱窒促進が期待できる。
図5に、図1と同一条件で測定したDu/Dd比と脱ガス速度定数の関係を示す。脱ガス速度は水中に溶解する二酸化炭素ガスの濃度変化を測定することで計測した。図5から、Du/Dd比を適正範囲とすることで脱ガス速度が向上していることが解る。また、図1と図5を比較すると、本発明により混合時間短縮効果以上に脱ガス速度が増加していることが解る。例えば、環流ガス流量30Nl/min、Du/Dd比=2.0の場合、図1から規格化混合時間は0.5であり混合時間短縮効果は1/0.5=2.0であるが、図5から規格化脱ガス速度定数は2.4倍となっており、混合時間短縮効果以上に脱ガス速度が増加している。このように本発明は、混合時間短縮に加えて上昇管内での反応を促進させることでさらに精錬効果を高めることができる。
加えて、上昇管径を太くすることにより、真空槽内の上昇流による撹拌域が増加するため、酸素上吹き時の耐火物損耗を抑制し、粉体上吹き精錬時の反応効率を高めることができる。
本発明は、このような検討の結果なされたもので、その要旨は、下記の溶鋼の精錬処理装置にある。
すなわち、真空排気装置に接続された真空槽と、前記真空槽の底部に取り付けられた、二本の浸漬管からなる上昇管と下降管を有し、上昇管には環流ガスの吹き込み羽口が設けられ、前記上昇管と下降管を取鍋内の溶鋼に浸漬して取鍋内の溶鋼を真空槽に吸い上げた後、上昇管内に吹き込み羽口から環流ガスを吹き込んで溶鋼を循環させる溶鋼の精錬処理装置において、上昇管の内径Duと下降管の内径Ddが下記(1)式を満足するとともに、真空槽の底部の内径Diと、上昇管の内径Duおよび下降管の内径Ddが下記(2)式を満足することを特徴とする溶鋼の脱ガス処理装置である。
1.4≦Du/Dd≦3 ・・・(1)
1.1≦Di/(Du+Dd)≦1.8 ・・・(2)
本発明の精錬処理装置によれば、複雑な耐火物構造を用いることなく溶鋼の二次精錬処理を行うことができるので、耐火物の損耗を著しく低減させ、装置寿命を延長させることが可能である。また、取鍋内の溶鋼の混合を速やかに行い、精錬装置全体としての反応速度を大きく向上させ、精錬処理の効率を大幅に向上させることができる。
上昇管および下降管の内径比Du/Ddと取鍋での混合時間の関係を例示する図である。 上昇管、下降管の内径の和Du+Ddに対する真空槽底部の内径Diの比と取鍋での混合時間の関係を例示する図である。 環流ガス流量と取鍋での混合時間の関係を示す図である。 本発明の精錬処理装置の要部の概略構成例を示す図で、(a)は(b)のA−A矢視図、(b)は縦断面図である。 上昇管および下降管の内径比Du/Ddと脱ガス速度定数の関係を例示する図である。
本発明の精錬処理装置を溶鋼の二次精錬において適用する場合を例にとって説明する。
(1)装置構成
図4は、本発明の溶鋼の精錬処理装置の要部の概略構成例を示す図で、(a)は(b)のA−A矢視図、(b)は縦断面図である。図4に示すように、精錬処理装置(要部)は、真空槽1と、前記真空槽1の底部に取り付けられた上昇管2と下降管3を有し、上昇管2には環流ガスの吹き込み羽口4が設けられている。真空槽1の上部は図示しない真空排気装置に接続されている。精錬処理を行う際には、前記上昇管2と下降管3の下方部が取鍋5内の溶鋼6中に浸漬される。溶鋼6の表面には、スラグ7が存在する。
本発明の精錬処理装置において、真空槽や真空排気装置については、通常のRHにおいて使用されているものと同じものを用いればよい。また、鉄皮、耐火物の種類や構成ならびに築炉についても、RHにおけるそれらと同じでよい。
浸漬管(上昇管および下降管)の構造も、通常用いられる浸漬管構造でよく、それを構成する耐火物も通常用いられている種類のものであればよい。ただし、浸漬管の内径は本発明の規定を満たすことが必要である。すなわち、上昇管の内径Duと下降管の内径Ddの比(Du/Dd)を1.4以上、3以下とする。前記図1からもわかるように、Du/Dd比が2以上、2.5以下の場合は、取鍋内溶鋼の混合時間(均一混合に要する時間)は最短となる。
また、上昇管の中心と下降管の中心は真空槽内の同一直径線上にあることが望ましい。これにより、溶鋼流れの対象性が確保され、取鍋内における溶鋼の滞留が抑制される。
上昇管と下降管の断面はいずれも円形であることが望ましいが、下降管については、前記(1)式から算出される断面積を満足する範囲において、楕円もしくは二本の平行線と二個の半円からなる長円などでもよい。
本発明の精錬処理装置において、浸漬管の内径が本発明の規定を満たし、さらに、真空槽の底部の内径Diと、上昇管の内径Duおよび下降管の内径Ddの比Di/(Du+Dd)が1.1以上、1.8以下であれば、取鍋内溶鋼の混合促進効果をより安定させ、精錬反応効率を高めることができる。この場合、前記図2に示されるように、Di/(Du+Dd)比を1.4以下とすれば、一層望ましい。
上昇管に設置する環流ガス吹き込み羽口は上昇管内周に沿って等間隔で設置することが望ましい。本発明での上昇管は径が大きいため、羽口配置が偏ると上昇管内に循環流が生じる可能性がある。また、羽口数は6個以上が望ましく、8個以上がさらに望ましい。羽口個数が6個未満であると、羽口一個あたりのガス流量が大きくなり、羽口付近で細かい気泡同士の合体が起こりやすく、脱ガス効率が低下する。
さらに、羽口は同一円周上ではなく、上下二段以上の円周上に設置されていてもよい。この配置の場合、左右の羽口間隔が広くなるため、熱衝撃による浸漬管の劣化が抑制される。
また、羽口は浸漬管の長さLに対して、浸漬管下端からL/2以下の位置に設置することが望ましい。更に望ましくはL/5以上である。これは、羽口の設置位置が上すぎるとガスリフト効果が不足し、下すぎると気泡どうしの合体が進みすぎるからである。
本発明の精錬処理装置は、前述した浸漬管、真空槽の他に、合金を添加する合金添加装置が、さらには各種ガスや粉体を吹き付ける上吹きランスが真空槽に設置されていてもよい。これらは、通常のRHにおいて使用されているものと同じものを用いればよい。例えば、上吹きランスのノズルは単純な単孔ノズルでもよいし、ラバールノズルなどの超音速ノズルでもよい。
一般的なRHでは、上吹きランスが真空槽内の溶鋼表面中心部に吹き付けるように設置されるが、この場合、上吹きジェットが真空槽底部に衝突し、耐火物を損傷させる場合があった。本発明の精錬処理装置の場合は上昇管の内径が大きいので、真空槽内の溶鋼表面中心部に吹き付けを行っても、上吹きジェットが真空槽槽底に衝突することがないため、上吹き流量を増加させることができる。ただし、上昇管の取り付け部分付近にジェットが接触する可能性があるため、上吹きは上昇管の中心軸と真空槽内の溶鋼表面との交点に当たるように上吹きすることが望ましい。これにより、耐火物の保護のみならず、太く強い上昇流と上吹きガスあるいは上吹きフラックスが混合するため、より高い精錬効果を得ることができる。
(2) 処理方法
転炉などによる前工程のプロセスが終了した後、溶鋼を収容した取鍋を本発明の精錬処理装置まで移送して処理を開始する。浸漬管を取鍋内の溶鋼に浸漬すると同時にスチームエジェクターなどの真空排気装置を用いて真空槽内を排気し、溶鋼を真空槽内に吸い上げる。このとき、環流ガス吹き込み羽口の閉塞防止のために、環流ガスを流しながら排気し、溶鋼吸い上げを行うことが望ましい。
環流ガス流量は、溶鋼の環流量が0.1〜0.6溶鋼ton/(Nl/min)の範囲となるような流量とするのが望ましい。溶鋼環流量が0.1溶鋼ton/(Nl/min)未満となるガス流量では溶鋼の環流が不充分となり、0.6溶鋼ton/(Nl/min)を超えるガス流量では、地金の飛散が激しくなる。なお、本発明の精錬処理装置は一般的なRHよりも上昇管径が太いので、環流ガス流量は、0.25溶鋼ton/(Nl/min)以上となるようにするのがより望ましい。
前記図3に示したように、現状のRH(Du/Dd=1)では環流ガス流量を増加させても混合時間の短縮効果はほとんど認められないが、上昇管の内径が大きい本発明の精錬処理装置では、環流ガス流量を増加させることにより、取鍋内溶鋼の混合時間の短縮効果をさらに高めることができる。
真空槽内の溶鋼深さは真空槽底から10cm以上70cm以下とすることが望ましい。溶鋼深さが浅すぎると合金添加や酸素添加時に真空槽底の耐火物が損耗しやすく、深すぎるとスプラッシュが発生し易く、またスラグの排出性が低下する。より好ましい溶鋼深さは、15cm以上50cm以下である。
以上述べた真空槽内の排気ならびに環流ガスの供給により、溶鋼は環流を開始し、上昇管内と真空槽内で脱ガスや脱炭などの化学反応が促進される。上昇管との断面積比が適正に設定された下降管から流入する溶鋼流によって、取鍋内の溶鋼は撹拌され、混合が促進される。
溶鋼の環流が安定するまでには、通常、真空槽内の真空度が安定した後、約1分を要する。
溶鋼の環流が安定した後、成分調整、脱ガス、温度調整など、必要に応じて処理を行えばよい。成分調整は、真空槽に設置した合金添加装置から真空槽内の溶鋼に合金を添加すればよい。本発明の精錬処理装置を使用すれば、取鍋内溶鋼の均一混合に要する混合時間は合金添加後90秒である。
脱ガスは、真空槽内の雰囲気圧力を650Pa以下、望ましくは133Pa以下として溶鋼を環流させればよい。環流ガス流量は多いほどよいが、前述のように、0.6溶鋼ton/(Nl/min)以下とするのが望ましい。脱ガスに要する処理時間は、脱水素の場合は約10分、脱窒の場合は約15分である。
脱炭の場合は処理前の溶鋼の酸素濃度が500ppm以上であれば約10分で炭素濃度Cは30ppm以下になる。なお、他の真空脱ガス装置による脱炭処理と同様に、処理前の炭素濃度と処理後の目標炭素濃度に応じて溶鋼の酸素濃度を調整し、また、排ガス組成分析等を援用して脱炭処理終了の判定を行うこともできる。
(3)本発明の精錬処理装置と他の二次精錬装置による処理の順序
本発明の精錬処理装置は、この装置による精錬処理を行う前の転炉または電炉によるプロセス、ならびに当該精錬処理に続く連続鋳造、鋼塊鋳造などの次行程プロセスに関係なく適用することができる。
例えば、転炉での精錬処理を行った後、溶鋼を取鍋内に出鋼し、本発明の精錬処理装置を用いて処理してもよいし、転炉から出鋼した後の溶鋼を、ガス吹き込み精錬装置、アーク加熱精錬炉など、他の二次精錬装置で処理した後に、本発明の精錬処理装置で処理を行ってもよい。また、逆に、本発明の精錬処理装置で処理を行った後、前記他の二次精錬装置で処理を行ってもよい。つまり、本発明の精錬処理装置は、現在RHに代表される脱ガス装置が用いられているプロセスと同様のプロセスで用いることができ、RH脱ガス装置をそのまま本発明の精錬処理装置に置き換えることが可能である。
前記図4に示した概略構成を有する試験用の精錬処理装置を用い、C=0.035質量%、Si=0.01質量%、Mn=0.1質量%、O=0.06質量%に調整した溶鋼1トンを取鍋に収容して、脱炭処理を行った。用いた処理装置の浸漬管の内径は上昇管と下降管の合計で約200mmである。上昇管には8個の環流ガスの吹き込み孔が設けられている。
処理に際しては、まず、真空槽をポンプで排気し、真空槽内に溶鋼を吸い上げた。その後、8個の吹き込み孔からArガスを合計で5Nl/min溶鋼に吹き込んだ。処理時間は25分とした。処理前の溶鋼温度は1670℃であり、処理後の溶鋼温度は1560℃であった。処理中、取鍋内の溶鋼から適宜溶鋼サンプルを採取し、溶鋼中炭素(C)濃度を分析した。
試験条件は、Di/(Du+Dd)=1.2として、Du/Ddを1.0〜3.3の範囲で変化させた。また、上昇管と下降管の内径の和(Du+Dd)に対する真空槽底部の内径Diの比を望ましい範囲に維持することによる効果を確認するために、Di/(Du+Dd)=2の条件下で、Du/Ddを2.0とした試験も行った。試験結果を表1に示す。
Figure 0005365241
表1から明らかなように、Du/Ddが、本発明で規定する条件(前記(1)式)から外れる試験No.1、試験No.2および試験No.5に比べて、本発明で規定する条件を満足する試験No.3および試験No.4では、脱炭速度が速く、短時間でC濃度が低下した。
また、Du/Ddは本発明で規定する条件を満たすが、Di/(Du+Dd)が望ましい条件(前記(2)式)から外れる試験No.6(本発明例)では、試験No.1、試験No.2および試験No.5(いずれも比較例)よりはC濃度が低く推移したが、試験No.3および試験No.4(前記(2)式の条件も満たす本発明例)に比べると、C濃度が高かった。
上記試験結果から、Du/Ddが本発明で規定する条件を満たすようにすることにより精錬反応効率を高めることができるが、同時にDi/(Du+Dd)が望ましい条件を満たすようにすれば、反応効率をさらに向上させ得ることがわかる。
本発明の精錬処理装置は、真空槽の底部に取り付けられている上昇管を太くし、下降管を細くして両者の管径比を所定範囲内とし、または、さらに真空槽底部の内径に対する上昇管と下降管の内径の和を所定範囲内とした装置である。複雑な耐火物構造を用いていないので、耐火物の損耗を著しく低減させ、装置寿命を延長させることが可能である。
この精錬処理装置によれば、取鍋内の溶鋼の混合を速やかに行い、精錬装置全体としての反応速度を大きく向上させ、精錬処理の効率を大幅に向上させることができる。他の二次精錬装置との間で、処理の順序等に関しなんら制約もない。
したがって、本発明の精錬処理装置は、溶鋼の二次精錬において有効に利用することができる。
1:真空槽、 2:上昇管、 3:下降管、 4:吹き込み羽口、
5:取鍋、 6:溶鋼、 7:スラグ、

Claims (1)

  1. 真空排気装置に接続された真空槽と、前記真空槽の底部に取り付けられた、二本の浸漬管からなる上昇管と下降管を有し、上昇管には環流ガスの吹き込み羽口が設けられ、前記上昇管と下降管を取鍋内の溶鋼に浸漬して取鍋内の溶鋼を真空槽に吸い上げた後、上昇管内に吹き込み羽口から環流ガスを吹き込んで溶鋼を循環させる溶鋼の精錬処理装置において、
    上昇管の内径Duと下降管の内径Ddが下記(1)式を満足するとともに、真空槽の底部の内径Diと、上昇管の内径Duおよび下降管の内径Ddが下記(2)式を満足することを特徴とする溶鋼の脱ガス処理装置。
    1.4≦Du/Dd≦3 ・・・(1)
    1.1≦Di/(Du+Dd)≦1.8 ・・・(2)
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