JP5365123B2 - 固体酸化物形燃料電池用電解質、及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用電解質、及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池用電解質及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池に関するものである。
燃料電池とは、外部からの燃料供給と燃焼生成物の排気とを連続的に行いながら、燃料が酸化する際に発生する化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換できる電池である。燃料電池の種類は電解質により分類され、電解質にイオン伝導性を持つ固体酸化物を用いたものを固体酸化物形燃料電池と呼んでいる。この固体酸化物形燃料電池は、通常、電解質の上面に空気極が形成されるとともに、電解質の下面に燃料極が形成された構成をとっている(例えば特許文献1の図4参照)。このような固体酸化物形燃料電池の発電方法は、空気極に空気などの酸化剤ガスを供給し、燃料極に水素又はメタン、エタンなどの炭化水素からなる燃料ガスを供給する。こうして、空気極及び燃料極が、それぞれ酸化剤ガス又は燃料ガスと化学反応するため、空気極と燃料極との間で電解質を介した酸素イオン伝導が起こり、発電が行われる。
特開2006−339034号公報
上述したような固体酸化物形燃料電池は、空気極と燃料極との境界となる電解質はガスが透過しないように緻密に形成される必要がある。また、固体酸化物形燃料電池が低温でも作動するためには電解質の薄膜化による抵抗低減が必要であり、一方の電極を支持基板とし、その電極上に電解質を薄膜に形成した構造や、多孔性のある金属酸化物や金属を支持基板とし、一方の電極、電解質、他方の電極を薄膜に形成したものが提案されている。電解質の形成方法としては、シート状の電極と電解質を重ね合わせて一体焼結する手法と、電極上に真空蒸着法(スパッタリング、PLD法など)や溶射法で電解質を形成する手法がある。前者は、各シートの焼結時の熱収縮率を揃える必要があり、電解質にクラックなく緻密に形成するためには、最適な作製条件を出すことに多大な労力が必要であり、セル構成材料や形状も限られてくる。また、後者は、製造プロセスが複雑で、コストがかかることに問題がある。一方、製造プロセスとしては、電極上に電解質のペーストを塗布し焼結する手法が低コストに繋がり、多様なセル形状に適用できるが、上記プロセスでは、電解質を緻密化するためには、高温で電解質を焼成する必要がある。しかし、その際には電極自体の焼結が進み、電極に求められる多孔性が失われ、セルの低性能化に繋がる。また、支持体に多孔性のある金属基板を使用した場合は、高温の熱による金属の変形などの問題が生じる。また、低温で焼結すると、上記問題は解消されるが、電解質を十分に緻密にすることができずに電解質内をガスが透過してしまうという問題が生じる。
そこで、本発明は、緻密性を向上させた固体酸化物形燃料電池用電解質及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池を提供することを課題とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池用電解質は、固体酸化物形燃料電池に用いられる電解質であって、酸素イオン伝導性材料と、絶縁性材料からなるセラミックス粒子とを含有する。
このようにセラミックス粒子を含有させることで、電解質の緻密性を向上させることができる。このため、電解質を低温で焼結しても良好な緻密性を得ることができる。また、電解質を薄膜状に形成しても、緻密性が向上しているため、ガスの透過を防止することができる。
上記電解質は種々の構成をとることができるが、例えば上記セラミックス材料は、粒子間結合による自己造膜性を有することがより好ましい。なお、この自己造膜性を有するセラミックス材料は、鱗片状シリカであることがより好ましい。
また、上記セラミックス粒子を酸素イオン伝導性材料に対して1〜50重量%の割合で含有することが好ましい。
また、上記セラミックス粒子は、平均粒子径が0.1〜10μmであることが好ましい。
また、上記セラミックス粒子はシリカ系材料であることが好ましく、このシリカ系材料はSiOであることがより好ましい。
また、本発明に係る固体酸化物形燃料電池は、上記課題を解決するためになされたものであり、上記いずれかの電解質と、前記電解質の一方面に形成された燃料極と、前記電解質の他方面に形成された空気極と、を備えている。
この燃料電池の電解質は酸素イオン伝導性材料とセラミックス粒子を含有しており、良好な緻密性を有している。よって、この電解質を低温で焼結したり、また、電解質を薄膜状に形成しても、燃料極側に供給する燃料ガスや、空気極側に供給する酸化剤ガスが、電解質内を透過するということを確実に防ぐことができる。なお、上記燃料電池は、燃料極や空気極を支持体とした、いわゆる支持膜式の燃料電池であってもよいし、電解質を支持体とした、いわゆる自立膜式の燃料電池であってもよい。
本発明によれば、緻密性を向上させた固体酸化物形燃料電池用電解質及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池を提供することができる。
以下、本発明に係る固体酸化物形燃料電池用電解質及びこれを用いた固体酸化物形燃料電池の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池の正面断面図、図2は、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池用電解質の模式図である。
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池1は、板状の燃料極2を支持体として備えており、燃料極2の上面に電解質3が形成され、さらにその電解質3の上面に空気極4が形成された、いわゆる支持膜式の燃料電池である。
燃料極2を構成する材料としては、公知の材料を挙げることができ、例えば、金属触媒と酸化物イオン導電体からなるセラミック粉末材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる金属触媒としては、ニッケル、鉄、コバルトや、貴金属(白金、ルテニウム、パラジウム等)等の還元性雰囲気中で安定で、水素酸化活性を有する材料を用いることができる。また、酸化物イオン導電体としては、蛍石型構造又はペロブスカイト型構造を有するものを好ましく用いることができる。蛍石型構造を有するものとしては、例えばサマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、スカンジウムやイットリウムを添加して、安定化させたジルコニア系酸化物などを挙げることができる。また、ペロブスカイト型構造を有するものとしてはストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物を挙げることができる。上記材料の中では、酸化物イオン導電体とニッケルとの混合物で、燃料極2を形成することが好ましい。なお、酸化物イオン導電体からなるセラミック材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾又はセラミックス材料へのニッケル修飾などの形態であっても良い。なた、上述したセラミックス材料は、1種類を単独で、あるいは2種類以上を混合して使用することができる。また、燃料極2は、金属触媒を単体で用いて構成することもできる。
電解質3は、図2に示すように、酸素イオン伝導性材料31と、セラミックス粒子32とを含有している。この酸素イオン伝導性材料31に対するセラミックス粒子32の混合形態は、物理的な混合形態をとることができる。
酸素イオン伝導性材料31としては、この分野で公知のものを広く使用することができ、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)や、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、サマリウムドープドセリア(SDC)、ガドリニウムドープドセリア(GDC)などを挙げることができる。
セラミックス粒子32の材料としては、シリカ系材料や、アルミナ系材料を好ましく使用することができる。シリカ系材料としては、SiOやゼオライトなどが挙げられる。また、セラミックス粒子材料は、1〜50重量%含有されていることが好ましく、5〜30重量%含有されていることが更に好ましい。セラミックス粒子が1重量%以上入っていれば、電解質を緻密にすることができ、また50重量%以下とすることで酸素イオン伝導性の低下を防ぐことができる。。また、セラミックス粒子の平均粒子径は0.1〜10μmであることが好ましく、この平均粒子径は、例えばJISZ8901にしたがって計測することができる。セラミックス粒子の平均粒子径を上記範囲とすることで成膜しやすくなるという利点がある。さらには、セラミックス粒子材料は、自己造膜性があることが好ましく、自己造膜性を有する鱗片状シリカを挙げることができる。なお、セラミックスの粒子間結合による自己造膜性とは、例えばシリカ表面のシラノール基同士が脱水縮合してシロキサン結合(−Si−OH + HO−Si− → −Si−O−Si−,但しSiは4価であるが2価を省略している。)を形成し、粒子間が結合することをいう。この結果、粒子自体で造膜性を有する。また、図3に鱗片状シリカを使用した場合の電解質の焼成前(a)及び焼成後(b)の模式図を示す。
空気極4を構成する材料としては、セラミック粉末材料により形成することができ、例えば、ペロブスカイト型構造等を有するCo,Fe,Ni,Cr又はMn等からなる金属酸化物を用いることができる。具体的には(Sm,Sr)CoO,(La,Sr)MnO,(La,Sr)CoO,(La,Sr)(Fe,Co)O,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)Oなどの酸化物が挙げられ、好ましくは(La,Sr)(Fe,Co)Oである。上述したセラミックス材料は、1種類を単独で、あるいは2種類以上を混合して使用することができる。
上記空気極4は、上述した材料を主成分としてさらにバインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。より詳細には、上記主成分とバインダー樹脂との混合において、上記主成分が50〜95重量%となるように、バインダー樹脂等を加えることが好ましい。また、電解質3も、上記空気極4と同様に、上述した材料を主成分として、バインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより成型されるが、上記主成分とバインダーとの混合において、上記主成分の割合が80重量%以上となるように混合されることが好ましい。そして、空気極4、の膜厚は5〜100μmとなるように形成するが、20〜50μmとすることが好ましい。
次に、上記燃料電池の製造方法について説明する。
まず、支持体として燃料極2を形成する。詳細には、上記材料からなる燃料極2用の粉末をプレス成形することによって所定の形状に成形して燃料極2の基板を形成する。
そして、所定量の酸素イオン伝導材料とセラミックス粒子をバインダー、分散剤、溶剤と混合し、ボールミルにより混合、分散させ、電解質3用のペーストを作製する。この電解質3用のペーストを燃料極2上面にスクリーン印刷法によって薄膜状に塗布した後、所定時間、所定温度にて乾燥・焼結し、電解質3を形成する。このときの温度は、900〜1400℃であることが好ましい。
最後に、上述した材料からなる空気極4用のペーストを作製し、この空気極4用ペーストを、電解質3上にスクリーン印刷法によって薄膜状に塗布し、その後所定時間、所定温度にて乾燥・焼結することで空気極4を形成する。このときの温度は、800〜1300℃であることが好ましい。以上の工程を経て、図1に示す燃料電池1が完成する。
以上、本実施形態によれば、電解質3は酸素イオン伝導性材料31のみでなく、これにセラミックス粒子32を含有させているため、電解質3の緻密性を向上させることができる。このため、低温で電解質3を焼結しても、十分な緻密性を得ることができる。また、電解質3を薄膜状に形成しても電解質3の緻密性が向上しているため、ガスが電解質3を透過することを確実に防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、電解質3及び空気極4は各ペーストをスクリーン印刷法によって塗布し、乾燥・焼結することによって、形成しているが、その他のウェットコーティング法を採用することもでき、例えば電気泳動(EPD)法、ドクターブレード法、スプレーコート法、インクジェット法、スピンコ−ト法、ディップコート法などによって各ペーストを塗布することができる。
また、上記実施形態の電解質3にCo等の焼結助剤をさらに入れることで、より電解質3の緻密性を向上させることができる。
また、上記実施形態では、燃料極2を支持体としているが空気極4を支持体とすることもできる。この場合は、上記実施形態の空気極4と同様に、燃料極2は、上記実施形態で説明した材料を主成分として、さらにバインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。より詳細には、上記主成分とバインダー樹脂との混合において、上記主成分が50〜95重量%となるように、バインダー樹脂等を加えることが好ましい。
また、上記実施形態では、燃料極2を支持体とした支持膜式の固体酸化物形燃料電池として説明したが、例えば、電解質3を支持体とした自立膜式の固体酸化物形燃料電池とすることができる。この場合の固体酸化物形燃料電池1の製造方法について説明する。まず、所定量の酸素イオン伝導材料とセラミックス粒子を乾式で混合し、金型でプレスすることによって、電解質3を形成する。電解質3の厚さは200〜800μmであることが好ましい。
次に、上述した電解質3の上面に燃料極2を形成する。より、詳細には、上述した燃料極2の材料を主成分として、これにバインダー樹脂、有機溶剤などを適量加えて燃料極2用のペーストを作製する。このとき、上記主成分が50〜95重量%となるようにバインダー樹脂を加えることが好ましい。そして、この燃料極2用のペーストをスクリーン印刷等によって電解質3の上面上に塗布し、所定時間、所定温度で乾燥・焼結して燃料極2を形成する。
最後に、電解質3の下面に空気極4を形成する。この空気極4の形成方法は、上記実施形態と同一の方法とすることができる。以上の工程を経て、自立膜式の固体酸化物形燃料電池が完成する。
また、その他にも、図4に示すように、支持基板5を別途設けて、その上に燃料極2、電解質3、空気極4をこの順若しくはこの逆の順で積層して固体酸化物形燃料電池1を形成することもできる。この支持基板5は導電性及び多孔質性を有しており、ガス透過性及びその強度を考慮すると、その気孔率が20〜60%の範囲にあることが好ましい。このような要求を満たすため、支持基板5を構成する材料は、Pt,Au,Ag,Ni,Ti,Cu,Fe,Cr等が1種あるいは、2種以上を混合して使用される導電性金属、又はLa(Cr,Mg)O3,(La,Ca)CrO3,(La,Sr)CrO3などのランタン・クロマイト系等の導電性セラミックス材料によって形成することができる。
この支持基板5を設けた固体酸化物形燃料電池の製造方法は、まず、上述した材料からなる支持基板5を準備する。続いて、上述したように、燃料極2用のペースト、電解質3用のペースト、空気極4用のペーストを作製する。そして、まず燃料極2用のペーストを支持基板5上面に薄膜状に塗布した後、所定時間、所定温度で乾燥・焼結して燃料極2を形成する。次に電解質3用のペーストを燃料極2上に薄膜状に塗布し、所定時間、所定温度で乾燥・焼結して電解質3を形成する。さらにこの電解質3上に空気極4用のペーストを薄膜状に塗布し、所定時間、所定温度で乾燥・焼結して空気極4を形成する。以上により、固体酸化物形燃料電池が完成する。なお、この支持基板5はガスを透過する多孔質性を有しているので、燃料ガスを支持基板5の下面から供給することで、燃料ガスは支持基板5内を透過し燃料極2へと供給される。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
NiO粉末(平均粒径0.5μm)及びGDC粉末(平均粒径0.5μm)を重量比で1:1となるように混合した後、この粉末をプレス成形して、1450℃で焼結し、厚さ800μmの燃料極2を形成した。
続いて、酸素イオン伝導性材料31として、GDC粉末(平均粒径0.5μm)を使用し、セラミックス粒子32として旭硝子エスアイテック社の鱗片状シリカ水スラリー("サンラブリーLFS"(商品名):HN−050、固形分約14重量%、平均粒径0.5μm)を使用した。これら酸素イオン伝導性材料31及びセラミックス粒子32と、さらにバインダー(エチルセルロース)、分散剤(ポリエチレングリコール)及び溶剤(イソプロピルアルコール)とをボールミルで24時間攪拌させて電解質3用のペーストを作製した。酸素イオン伝導性材料とセラミックス粒子との重量比は、酸素イオン伝導性材料100に対して、10の比率で混合した。全体の重量比は、酸素イオン伝導性材料とセラミックス粒子:バインダー:分散剤=1:0.2:0.01であり、溶剤は、ペ−ストの粘度が1×10mPa・sとなるように調整した。
そして、上記電解質3用のペーストをスクリーン印刷法によって燃料極2上面に塗布し、80℃で15分間乾燥した後、1350℃で1時間焼成を行い燃料極2上に厚さ10μmの電解質3を形成した。
最後に、空気極4を形成した。この空気極4は、(La,Sr)(Fe,Co)O3粉末(平均粒径0.3μm)を使用し、これにバインダー(エチルセルロース)、分散剤(ポリエチレングリコール)及び溶剤(イソプロピルアルコール)とを混合してボールミルで24時間攪拌することにより、空気極4用のペーストを形成した。この重量比は、空気極粉末:バインダー:分散剤=1:0.2:0.01である。そして、この空気極4用のペーストをスクリーン印刷法で電解質3上に塗布し、130℃で15分間乾燥した後、1200℃で1時間焼成を行い、電解質3上に厚さ20μmの空気極4を形成した。以上の工程を経て固体酸化物形燃料電池1を作製した。
(実施例2)
実施例2として、上記実施例1と同一の燃料極2及び空気極4で、電解質3のみが異なる固体酸化物形燃料電池を作製した。すなわち、電解質として、上記実施例1と同一の酸素イオン伝導性材料、セラミックス粒子、バインダー、分散剤及び溶剤を用いるとともに、これらに焼結助剤としてCo粉末(平均粒径0.1μm)をさらに混合した。酸素イオン伝導性材料とセラミックス粒子の重量比は、酸素イオン伝導性材料:セラミックス粒子= 100:10 とし、全体の重量比は、酸素イオン伝導性材料とセラミックス粒子:バインダー:分散材:焼結助剤=1:0.2:0.01:0.03とし、溶剤は、ペ−ストの粘度が1×10mPa・sとなるように調整したた。なお、製造方法は上記実施例1と同一とした。
(比較例1)
比較例1として、上記実施例1及び実施例2と同一の燃料極2及び空気極4で、電解質3のみが異なる固体酸化物形燃料電池を作製した。電解質は、母材であるGDC粉末(平均粒径0.5μm)に、実施例1と同一のバインダー、分散剤、及び溶剤を混合したものを使用した。重量比は電解質粉末:バインダー:分散材=1:0.2:0.01であり、溶剤は、ペ−ストの粘度が1×10mPa・sとなるように調整した。なお、製造方法は上記実施例1と同一である。
(比較例2)
比較例2として、上記実施例1及び実施例2と同一の燃料極2及び空気極4で、電解質3のみが異なる固体酸化物形燃料電池を作製した。なお、電解質は、母材であるGDC粉末(平均粒径0.5μm)に、実施例1と同一のバインダー、分散剤、及び溶剤を混合し、これらに焼結助剤としてCo粉末(平均粒径0.1μm)をさらに混合した。なお、製造方法は上記実施例1と同一である。
以上の実施例1、2及び比較例1、2の固体酸化物形燃料電池の電解質の緻密性をそれぞれSEMによって観察評価した。図5は実施例1のSEM写真であり、図6は実施例2のSEM写真、図7は比較例1のSEM写真、図8は比較例2のSEM写真である。図5と図7、8とを比べると、SiOを含有させた実施例1の電解質の方が、SiOを含有させていない比較例1や2の電解質に比べて緻密に形成されていることが分かった。また、図6を見れば分かるように、SiO及び焼結助剤を含有させることで、さらに電解質の緻密性を向上させることができた。
また、セラミック粒子の添加量のみを変化させて、その他は実施例2と同じように固体酸化物形燃料電池を作製し、各添加量における開回路電圧(mV)及び最大出力密度(mW/cm2)を600℃で測定した結果を表1に示した。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係る固体酸化物形燃料電池用電解質の実施形態を示す模式図である。 鱗片状シリカを使用した場合の電解質の焼成前(a)及び焼成後(b)の模式図である。 本発明に係る固体酸化物形燃料電池の他の実施形態を示す正面断面図である。 実施例1の電解質の断面を示すSEM写真である。 実施例2の電解質の断面を示すSEM写真である。 比較例1の電解質の断面を示すSEM写真である。 比較例2の電解質の断面を示すSEM写真である。
符号の説明
1 固体酸化物形燃料電池
2 燃料極
3 電解質
31 酸素イオン伝導性材料
32 セラミックス粒子
4 空気極

Claims (6)

  1. 固体酸化物形燃料電池に用いられる電解質であって、
    酸素イオン伝導性材料と、粒子間結合による自己造膜性を有する絶縁性材料からなる鱗片状のセラミックス粒子とを含有する、固体酸化物形燃料電池用電解質。
  2. 前記酸素イオン伝導性材料に対して前記セラミックス粒子を1〜50重量%の割合で含有する、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用電解質。
  3. 前記セラミックス粒子は、平均粒子径が0.1〜10μmである、請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池用電解質。
  4. 前記セラミックス粒子は、シリカ系材料である、請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用電解質。
  5. 前記シリカ系材料は、SiOである、請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電解質。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の電解質と、
    前記電解質の一方面に形成された燃料極と、
    前記電解質の他方面に形成された空気極と、
    を備えた固体酸化物形燃料電池。
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