JP5364655B2 - 印刷に有用な装置及び定着装置 - Google Patents

印刷に有用な装置及び定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5364655B2
JP5364655B2 JP2010170303A JP2010170303A JP5364655B2 JP 5364655 B2 JP5364655 B2 JP 5364655B2 JP 2010170303 A JP2010170303 A JP 2010170303A JP 2010170303 A JP2010170303 A JP 2010170303A JP 5364655 B2 JP5364655 B2 JP 5364655B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
wire
stripping wire
stripping
nip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010170303A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011034084A (ja
JP2011034084A5 (ja
Inventor
バートン オーガスト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xerox Corp filed Critical Xerox Corp
Publication of JP2011034084A publication Critical patent/JP2011034084A/ja
Publication of JP2011034084A5 publication Critical patent/JP2011034084A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5364655B2 publication Critical patent/JP5364655B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2028Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は印刷に有用な装置及び定着装置に関する。
一部の印刷装置では、画像はマーキング材料を用いて媒体上に形成される。このような印刷装置は、ニップを定めるベルトを含むことができる。媒体はニップに送られて処理条件にさらされ、マーキング材料が媒体に定着される。
米国特許第7228082号明細書
表面から媒体を効果的に剥離することのできる、印刷に有用な装置及びこれに関連する方法を提供することが望ましい。
本明細書に開示される実施の形態は印刷に有用な装置を含む。この装置は、第1の表面を含む回転可能な第1の部材と、第2の表面を含む支持部材と、ニップを形成するように、第2の表面に接触する内側表面と、第1の表面に接触する外側表面とを含み、ニップを通って回転するベルトと、ベルトの内側表面に接触するとともに第2の表面から離間された、張力が付与されたストリッピングワイヤと、を含む。ストリッピングワイヤは、ニップに通される媒体の、ベルトの外側表面からの剥離を容易にするように十分大きな剥離力を生じる。
本明細書に開示される実施の形態は、媒体上のマーキング材料を定着させる定着装置を更に含む。定着装置は、第1の表面を含む第1の部材と、第2の表面を含む支持部材と、ニップを形成するように、第2の表面に接触する内側表面と、第1の表面に接触する外側表面とを含み、ニップを通って回転するベルトと、ベルトの内側表面に接触するとともに第2の表面から離間された、張力が付与されたストリッピングワイヤと、を含む。ストリッピングワイヤは、ニップに通される媒体の、ベルトの外側表面からの剥離を容易にするように十分大きな剥離力を生じる。
本明細書に開示される実施の形態は、印刷に有用な装置において媒体を表面から剥離する方法を更に含む。この方法は、第1の部材の第1の表面と、第2の部材の第2の表面に回転可能に支持されたベルトの外側表面とによって形成されたニップに、マーキング材料が付着した媒体を送ることであって、媒体がニップにおいて第1の表面及びベルトの外側表面と接触している、ニップへの媒体の搬送と、第2の表面とベルトの内側表面との間に位置するとともに第2の表面から離間された、張力が付与されたストリッピングワイヤにベルトの内側表面を接触させることと、媒体がニップを通過した後にベルトの外側表面から媒体を剥離することと、を含む。ストリッピングワイヤは、ベルトの外側表面からの媒体の剥離を容易にするように十分大きな剥離力を生じる。
印刷装置の例示的な実施の形態を示す図である。 張力が付与されたストリッピングワイヤを含む定着装置の例示的な実施の形態を示す図である。 図2に示す定着装置のニップ領域の拡大図である。 1mm、1.5mm及び2mmの半径を有するワイヤの、ワイヤ張力とワイヤ温度の関係を表した曲線を示す図である。 1mm、1.5mm及び2mmの半径を有するワイヤの、ワイヤ垂下とワイヤ温度の関係を表した曲線を示す図である。 1mm、1.5mm及び2mmの半径を有するワイヤの、ワイヤ応力とワイヤ温度の関係を表した曲線を示す図である。 張力が付与されたストリッピングワイヤと、ストリッピングワイヤの張力を調節する張力装置とを含む例示的な定着装置の一部を示す図である。
本明細書に用いられるように、「印刷装置」という用語は、トナー及びインク(例えば、液体インク、ゲルインク、熱硬化性インク及び放射線硬化性インク)などを含む種々のタイプの固体及び液体マーキング材料を使用でききる装置を含む。これらの装置は、種々の熱的条件、圧力条件及び他の処理条件を用いて媒体上のマーキング材料を処理することができる。
図1は、米国特許出願公開第2008/0037069号に開示された例示的な印刷装置100を示している。印刷装置100は、直列に配置された2つの媒体フィーダモジュール102、媒体フィーダモジュール102に隣接するプリンタモジュール106、プリンタモジュール106に隣接するインバータモジュール114、そしてインバータモジュール114に隣接して直列に配置された2つのスタッカモジュール116を含む。印刷装置100では、媒体フィーダモジュール102は媒体をプリンタモジュール106に送り出す。プリンタモジュール106では、トナーが一連の現像剤ステーション110から帯電された受光体ベルト108に運ばれ、受光体ベルト108上にトナー像が形成されて印刷物が作成される。トナー像は、用紙搬送路から送り込まれたそれぞれの媒体104に転写される。媒体は、フューザロール113及び圧力ロール115を含むフューザ112を通って進められる。これらのロールはニップを形成し、ニップでは熱及び圧力が媒体に加えられ、トナー像が媒体上にフュージング(溶融)される。インバータモジュール114は、プリンタモジュール106から出た媒体をスタッカモジュール116に通すか又は反転させてプリンタモジュール106に戻すことによって操作する。スタッカモジュール116では、印刷済みの媒体がスタッカカート118に載せられてスタック120が形成される。
印刷に有用な装置、定着装置、そして印刷に有用な装置内の媒体の剥離方法が提供される。これらの装置は、異なるタイプのマーキング材料が異なるタイプの媒体上で処理可能になるように構成されている。これらの装置はベルトを含む。ベルトと接触する媒体に熱エネルギーを供給するためにベルトを加熱することができる。これらの装置は、異なるタイプの媒体をベルトから剥離することができるように構成されている。
印刷に有用な装置の実施の形態は定着装置を含むことができる。図2は、マーキング材料を媒体に定着させるよう構成されたフューザ200の例示的な実施の形態を示している。フューザ200の実施の形態を異なるタイプの印刷装置に用いることができる。例えば、図1に示す印刷装置100内のフューザ112の代わりにフューザ200を用いることができる。
図2に示すように、フューザ200は、フューザロール202上に設けられた連続ベルト220、外部ロール206、内部ロール210、214及びアイドラロール218を含む。ベルト220は外側表面222及び内側表面224を有する。
フューザロール202、外部ロール206及び内部ロール210、214はそれぞれ外側表面204、208、212及び216を含み、ベルト220と接触する。フューザロール202、外部ロール206及び内部ロール210、214はそれぞれ内部加熱素子250、252、254及び256を含む。加熱素子250、252、254及び256としては、例えば、軸方向に延びる1つ以上のランプを用いることができる。加熱素子は従来の方法で電源270に接続されている。電源270は従来の方法でコントローラ272に接続されている。コントローラ272は、加熱素子250、252、254及び256への電圧の供給を制御してベルト220を所望の温度に加熱する。
フューザ200は、外側表面232を有する外部圧力ロール230を更に含む。外側表面232はベルト220の外側表面222に係合して示されている。圧力ロール230の外側表面232及びベルト220の外側表面222は共にニップ280を形成する。圧力ロール230は、コアと、コアの上に位置する内層と、内層の上に位置して外側表面232を形成する外層とを含むことができる。コアはアルミニウム、スチールなど、内層はシリコーンゴムなどのエラストマー材料、そして外層はポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))などの低摩擦ポリマーからなることができる。
ベルト220の実施の形態は2つ以上の層を含むことができる。例えば、ベルト220は、ベース層と、ベース層の上に位置する中間層と、中間層の上に位置する外層とを含むことができる。このような実施の形態では、ベース層がベルト220の内側表面224を形成し、外層がベルト220の外側表面222を形成する。例示的な実施の形態では、ベース層はポリイミドなどのポリマーから、中間層はシリコーンなどから、そして外層はデュポンエラストマー社(DuPont Performance Elastomers, L.L.C.)によりバイトン(登録商標)という商標で販売されているフルオロエラストマー、ポリテトラフルオロエチレンなどのポリマーからなることができる。
実施の形態において、ベルト220は約0.2mm未満など、約0.1mmから約0.5mmの厚さを有することができる。例えば、ベルト220は、約50μmから約100μmの厚さを有するベース層と、約100μmから約500μmの厚さを有する中間層と、約20μmから約40μmの厚さを有する外層を含むことができる。一般に、ベルト220は約350mmから約450mmのフューザロール202の長手軸に沿った幅寸法を有することができる。
図2は、処理方向Aのニップ280に送られている媒体260を示している。フューザロール202は反時計回りに回転され、圧力ロール230は時計回り方向に回転されてベルト220が反時計回りに回転され、媒体260がニップ280を通って搬送される。媒体260としては、例えばコート紙や非コーティング紙のシートを用いることができる。軽量紙は概して約75gsm(g/m)以下の重さであり、中量紙は約75gsm(g/m)から約160gsm(g/m)の重さであり、重量紙は160gsm(g/m)以上の重さである。
圧力ロール230の外側表面232は、フューザロール202上でベルト220と接触することによって変形される。フューザロール202の外側表面204も、組成によってはこの接触により変形されてもよい。
図2に示すように、フューザ200はストリッピングワイヤ240を更に含む。ストリッピングワイヤ240はベルト220の内側、即ち内側表面224の側に位置する。ストリッピングワイヤ240は、ベルト220の外側表面222からの媒体の剥離を容易にする。フューザ200に用いられる媒体は軽いものから重いものまで様々であり、コーティングされていてもされていなくてもよい。
図3は、フューザロール202、圧力ロール230、ベルト220及びストリッピングワイヤ240を含むフューザ200の一部を示す拡大図である。ベルト220は、フューザロール202の外側表面204と圧力ロール230の外側表面232との間に位置する。図示のように、ニップ280(図2)は、入口端IEと入口端IEの下流にある出口端OEとの間に延びる第1のニップNを含む。媒体は入口端IEに送り込まれ、出口端OEから出る。第1のニップNにおいて、ベルト220はフューザロール202の外側表面204及び圧力ロール230の外側表面232と接触する。ベルト220は、第1のニップNの出口端OEにおいてフューザロール202の外側表面204から逸れる。第1のニップNは、媒体上のマーキング材料を処理するために熱エネルギー及び圧力が加えられる高圧領域である。例えば、第1のニップNにおいて媒体を少なくともトナーフュージング温度に加熱することにより、トナーを媒体にフュージングさせることができる。
図3に示すように、ニップ280(図2)は、第1のニップNに隣接する第2のニップNを更に含む。第2のニップNは、第1のニップNの出口端OEのあたりから、出口端OEの下流にある出口端OEまで延びている。ベルト220は、出口端OEにおいて圧力ロール230の外側表面232から分かれる。ストリッピングワイヤ240は第2のニップNの出口端の下流に位置する。媒体は、ストリッピングワイヤ240に隣接するベルト220の外側表面222から剥離される。媒体が第1のニップNから出た後すぐにベルト220から剥離されることが可能になるように、ストリッピングワイヤ240は第1のニップNの出口端OEの十分近くに位置する。
ストリッピングワイヤ240の位置において、フューザベルト220は圧力ロール230の外側表面232から更に離れるようにストリッピング角度αで曲がる。一般に、ストリッピング角度αを約15°から約90°とすることができる。
フューザ200内で、ストリッピングワイヤ240はベルト220の張力からの側方荷重を受ける。側方荷重はフューザロール202の方向に作用する。ストリッピングワイヤ240がベルト220から側方荷重を受けたために生じるストリッピングワイヤ240のたわみ(即ち垂下)の大きさを制限するように、ストリッピングワイヤ240には張力が付与される。この張力付与により、ストリッピングワイヤ240のたわみを所望の値以下に制限することができる。ストリッピングワイヤ240のたわみを制限することにより、図3に示すように、ストリッピングワイヤ240及びベルト220はフューザロール202とは接触しなくなる(そして第2のニップNを形成しないことがないようにする)。
ストリッピングワイヤ240におけるワイヤの中心Dでのたわみの大きさは、下記の式によって与えられる。
(1) D=WL/8T
式(1)中、Wはベルト220からストリッピングワイヤ240にかけられた側方荷重、Lはストリッピングワイヤ240の長さ、Tはストリッピングワイヤ240の張力である。式(1)に示すように、Tが増加するにつれてDが減少する。実施の形態において、たわみDを約2mm未満など約5mm未満に制限し、ベルト220をフューザロール202から遠ざけることができる。また、ほぼ一定のストリッピング角度αを維持し、ベルト220の全幅に沿ってほぼ均一の剥離力を生じるように、ベルト220と接触するストリッピングワイヤ240の部分全体に沿って、ストリッピングワイヤ240をフューザロール202の外側表面204からほぼ一定の距離に保つことが望ましい。
実施の形態では、ストリッピングワイヤ240の材料の降伏点を超えることなくストリッピングワイヤ240のたわみを所望の最大たわみ未満の値に制限するように、ストリッピングワイヤ240には張力が付与されている。降伏点では、材料が塑性的に変形し始める。塑性変形を避けるため、ストリッピングワイヤ240の引張応力σはその構成材料の降伏応力σよりも小さい値に保たれる。
弾性領域において、ストリッピングワイヤ240の引張応力σは下記の式によって与えられる。
(2) σ=E・ε
式(2)中、Eはストリッピングワイヤ240の材料のヤング率であり、εはストリッピングワイヤ240のひずみである。ひずみεは下記の式によって与えられる。
(3) ε=ΔL/L
式(3)中、Lはストリッピングワイヤ240の元の長さであり、ΔLは引張応力によって生じたストリッピングワイヤ240の長さの変化量である。式(2)及び式(3)を組み合わせると以下のようになる。
(4) σ=E・ΔL/L
実施の形態において、ストリッピングワイヤ240は、たわみを所望の最大値未満に制限するために、材料の弾性限界を超えることなく少なくとも所望の引張応力レベルまで張力が付与されることが可能である好適な材料ならいずれも含むことができる。例えば、材料としてはステンレススチールなどの金属合金を使用することができる。ストリッピングワイヤに好適な材料は、サンドビック社(Sandvik AB、スウェーデン、サンドビーケン)から入手可能なサンドビックナノフレックス(登録商標)ステンレススチールワイヤである。これらのワイヤは丸い形で入手可能であり、冷間加工状態では(20℃で)950MPaから2150MPaの引張強度、時効状態(aged condition)では1400MPaから3000MPaの引張強度で入手可能である。
ベルト220の回転中にストリッピングワイヤ240と接触することで生じるベルト220の内側表面224の摩耗を低減するために、ストリッピングワイヤ240を低摩擦材料で被覆することができる。低摩擦材料としては、例えばテフロン(登録商標)などを使用することができる。
実施の形態では、ストリッピングワイヤ240の長さはベルト220の幅を越えている。例えば、ストリッピングワイヤ240は約400mmから約500mmの長さを有することができる。
フューザ200において最も一般的に使用されている媒体を剥離するための十分高い剥離力を生じるために、ストリッピングワイヤ240の直径を選択することができる。ストリッピングワイヤ240の直径を小さくすると剥離力が大きくなる。大きなトナー量を保持する薄手の媒体は一般にベルトから剥離することが最も難しい媒体である。そのため、最も大きな剥離力(最も小さな直径のストリッピングワイヤ)を用いてこのような薄手の媒体を剥離することができる。小さいトナー量を有する厚手の媒体は一般に剥離が最も容易である。従って、最も小さな剥離力(最も大きな直径のストリッピングワイヤ)を用いてこのような厚手の媒体を剥離することができる。ベルト220の摩耗を低減するために、ストリッピングワイヤ240の実施の形態と、ストリップ媒体を剥離するのに十分大きな剥離力を生じる最も大きな直径とを併用して媒体をベルト220から剥離することができる。
ストリッピングワイヤ240の張力を低温(例えば周囲温度)で設定してもよい。これにより、フューザ200が所望の昇温(例えば動作温度)に温まった際に、ストリッピングワイヤ240がベルト220の荷重によって最大の所望の量(例えば2mm)以下でたわむようにストリッピングワイヤ240は十分な張力を有する。
張力が付与されたワイヤが加熱されると、その長さLは下記式のように増加する。
(5) ΔL=L・α・ΔTemp
式(5)中、αはワイヤ材料の熱膨張率である。この熱膨張はワイヤの引張応力を量Δσだけ減少させる。式(4)及び式(5)を組み合わせると以下のようになる。
(6) Δσ=E・α・ΔTemp
このワイヤ応力の減少によって張力ΔTが増加する。
(7) ΔT=E・α・ΔTemp・A
式(7)中、Aはワイヤの断面積である。
式(7)は、所与のワイヤ材料及び動作温度に対し、ワイヤの加熱から生じたワイヤの張力ΔTの減少はワイヤの断面積Aによって制御されることを示している。ワイヤ直径が減少するにつれ、温度変化から生じるワイヤ張力の減少の度合いが小さくなる。
ストリッピングワイヤ240は、約2mm又は約2mm未満(例えば1.5mm又は1mm)の直径を有することができる。ストリッピングワイヤ240は約1mm未満の直径を有することができる。
実施の形態において、ワイヤがフューザ200の動作温度にあるときにストリッピングワイヤ240のたわみを所望の最大値以下に制限するために、この動作温度において十分に大きなワイヤ張力が必要となる。図4は、半径(r)が1mm(◇)、1.5mm(□)及び2mm(△)のワイヤのワイヤ張力とワイヤ温度の関係と、フューザ200の一般的な温度動作範囲とを表したモデル曲線を示している。これらの曲線は、温度が低下するとワイヤ張力が増加し、最も細いワイヤの張力変化が温度変化の結果として最も小さいことを示している。
図5は、半径が1mm、1.5mm及び2mmである図4と同一のワイヤの、ワイヤ垂下とワイヤ温度の関係を表した曲線を示している。これらのワイヤは各々の長さが460mmであり、92N(0.2N/mm)のベルト引張荷重を受ける。図5に示すように、動作範囲のハイエンドでは最も太いワイヤが最も大きな垂下を経験する。従って、動作温度にあるときに垂下を最大の所望値以下に制限するために、最も太いワイヤは(図4に示すような)低温時に最も大きな張力を受ける必要がある。
実施の形態において、小径のストリッピングワイヤ240(例えば、半径=1mm)は、太いワイヤよりも小さな支持構造と共に使用が可能である。なぜなら、動作温度に加熱された際に所望の制限されたたわみを得るために、より小さな張力を低温時の小径ワイヤに付与することができるためである。また、ワイヤの半径が小さいことにより、軽量の媒体や他のタイプの媒体を剥離するために十分大きな剥離力がもたらされる。
図6は、半径が1mm、1.5mm及び2mmである図4のワイヤと同一のワイヤの曲線を示している。図6の曲線は、ワイヤの半径が小さいほど温度範囲全体にわたる応力が大きくなることを示している。また、これらの曲線は、半径が1mmのワイヤが半径1.5mm及び2mmの更に太いワイヤよりもかなり大きな応力を有することを示している。
図6は、半径1mmのワイヤが約20℃の温度(即ち低温)にあるときに約1.5GPaの引張応力を受けることを示している。実施の形態において、ストリッピングワイヤは安全率をもたらす引張強度を有することができる。例えば、ストリッピングワイヤは、約1.3の許容可能な安全率をもたらすために約2.0GPaの引張強度を有することができる。
実施の形態において、ストリッピングワイヤ240は、ストリッピングワイヤ240の張力を調節する張力装置に固定されている。一般に、張力はストリッピングワイヤ240が低温の際に調節される。図7は、例示的な張力装置290に固定されたストリッピングワイヤ240と、フューザロール202上に支持されたベルト220を示している。ベルト220はストリッピングワイヤ240に荷重をかける。張力装置290は、ベルト220の一方のエッジ(例えば外側エッジ)の外側にあるストリッピングワイヤ240の一端で、又はこの近くでストリッピングワイヤ240に固定された第1の要素292と、ベルト220の反対側のエッジ(即ち、内側エッジ)の外側にあるストリッピングワイヤ240の反対側の端部で、又はこの近くでストリッピングワイヤ240に固定された第2の要素294とを含む。第1の要素292及び第2の要素294は同一の構造を有することができ、簡潔にするために第1の要素292のみを詳しく説明する。
図示する第1の要素292はワイヤロック要素295を含む。ワイヤロック要素295は、ストリッピングワイヤ240を第1の要素292の中で固定するように回転可能であり、第1の要素292に対するストリッピングワイヤ240の移動を防ぐ。また、第1の要素292は張力付与要素296を含み、張力付与要素296は、ストリッピングワイヤ240の張力を大きくするためにフューザロール202に対してある方向へ第1の要素292を移動させる(傾かせる)第1の方向と、ストリッピングワイヤ240の張力を小さくするためにフューザロール202に対して他の方向へ第1の要素292を傾かせる逆の第2の方向とに回転することができる。
他の実施の形態において、ストリッピングワイヤ240に張力を付与する張力装置は、ストリッピングワイヤ240用の張力付与要素の少なくとも1つの端部に固定されたコンプライアント要素(図示せず)を含むことができる。コンプライアント要素は、フューザ200の作動中に生じるワイヤのたわみを制限するために、ストリッピングワイヤ240への張力付与に有効なスプリング力を提供することができる。コンプライアント要素は周囲温度におけるストリッピングワイヤ240の張力の増大を制限し、ストリッピングワイヤ240の全体的な応力を減少させることができる。
他の実施の形態では、ストリッピングワイヤ240をフューザ200に取り付ける前に、公差に基づいてストリッピングワイヤ240に張力を付与し、ストリッピングワイヤ240の長さを設定することができる。例えば、ストリッピングワイヤ240は予め設定された長さを有することができる。これにより、ストリッピングワイヤ240がストリッピングワイヤ240のための支持要素に固定され、これらの支持要素がフューザ200に取り付けられる際、ストリッピングワイヤ240に望ましい張力を生じるためにストリッピングワイヤ240が引っ張られる(即ち、ピンと張られる)。例えば、半径1mmのワイヤが低温状態で約4700Nの張力を有し、典型的な昇温動作温度で約2950Nの張力を有するために、ワイヤは、フューザへの取付前に約3.4mm短い予め設定された長さを有することができる。実施の形態において、ストリッピングワイヤの張力は、フューザロールに向かうたわみを所望の最大値未満に制限するのに十分である。ストリッピングワイヤのこのような装填を張力装置290の実施の形態によって生じさせてもよい。
実施の形態において、ストリッピングワイヤは、定着装置内のベルトから異なるタイプの媒体を剥離するための簡潔な構造を提供することができる。ストリッピングワイヤは小さいため、フューザロールなどの部材又はベルト経路との干渉を避けるようにフューザや他の定着装置内に配置することができる。
図2に示すフューザ200とは異なる構造を有するフューザなどの定着装置にストリッピングワイヤの実施の形態を用いることができる。例えば、圧力ロールなどの駆動ロールと、支持構造体上に支持された連続ベルトとを含む定着装置にストリッピングワイヤを用いることができる。支持構造体は定着装置内で固定させることができる。ベルトは支持構造体の周りを自由に回転し、回転する駆動ロールとの係合によって回転させることができる。駆動ロール及びベルトはニップを形成し、このニップを通ってベルトが回転される。ベルトを加熱するためにヒータをベルトの内側に配置することができる。このような定着装置では、媒体が加熱されて媒体上のマーキング材料がニップで処理された後で媒体をベルトの外側表面から剥離するように、ストリッピングワイヤをベルトの内側に配置することができる。ベルトから媒体を剥離するストリッピングワイヤ240などの剥離部材を含み、ストリッピングワイヤを剥離部材の代わりに用いることのできる例示的な定着装置が、2009年6月24日出願の米国特許出願番号12/490,601に開示されている。
ストリッピングワイヤの実施の形態を印刷に有用な装置に使用し、フューザベルトとは異なる構造及び機能を有するベルトからの媒体の剥離を促すこともできる。例えば、剥離部材を印刷装置に使用して、画像を媒体に転写するために用いられる受光体ベルトからの媒体の剥離を促したり、媒体に転写される画像の移動に用いられる中間ベルトからの媒体の剥離を促したりすることができる。印刷に有用な装置は、このような装置に含まれる1つより多いベルトから媒体を剥離する1つより多くの剥離部材を含むことができる。
本明細書中の教示内容及び請求項を媒体上のマーキング材料のいずれの処理にも応用できることが理解されるであろう。例えば、マーキング材料としてトナー、液体もしくはゲルインク、及び/又は熱硬化性もしくは放射線硬化性インクを用いてもよいし、媒体には印刷を首尾よく行うために温度などのいくつかの処理条件を用いてもよい。所与の実施の形態において媒体上のインクを処理するために望まれる熱や圧力などの処理条件及び他の条件を、フュージングに好適な条件とは異なるものにしてもよい。
200 フューザ
202 フューザロール(第2の部材)
204 外側表面(第2の表面)
220 ベルト
222 ベルトの外側表面
224 ベルトの内側表面
230 圧力ロール(第1の部材)
232 外側表面(第1の表面)
240 ストリッピングワイヤ
260 媒体
280 ニップ

Claims (4)

  1. 印刷に有用な装置であって、
    第1の表面を含む第1の部材と、
    第2の表面を含む第2の部材と、
    ニップを形成するように、前記第2の表面に接触する内側表面と、前記第1の表面に接触する外側表面とを含み、前記ニップを通って回転されるベルトと、
    前記ベルトの前記内側表面に接触するとともに前記第2の表面から離間されており、前記ニップに通される媒体の、前記ベルトの前記外側表面からの剥離を容易にするように十分大きな剥離力を生じる、張力が付与されたストリッピングワイヤと、
    前記ストリッピングワイヤに固定された張力装置であって、前記張力装置は、前記第2の部材の前記第2の表面に向って前記ストリッピングワイヤのたわみを制限するように前記ストリッピングワイヤの張力の調整を提供しかつ前記第2の表面から離間された前記ベルトの部分を維持し、前記張力装置は、前記ベルトの第1のエッジから外側の第1の位置で前記ストリッピングワイヤに固定された第1の要素と、前記ベルトの前記第1のエッジに対向する第2のエッジから外側の第2の位置で前記ストリッピングワイヤに固定された第2の要素と、を含み、前記第1の要素と前記第2の要素の少なくとも1つは、前記ストリッピングワイヤの張力を調整するように支持部材に対して動くことができる、前記張力装置と、
    を含む前記装置。
  2. 前記ストリッピングワイヤの直径が2mmより小さい、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ストリッピングワイヤの直径が1mmより小さい、請求項2に記載の装置。
  4. 前記ベルトは、連続しかつ前記内側表面を形成するポリマーを含み、
    前記ストリッピングワイヤは、前記ベルトの回転中の前記ベルトのすり切れを減少することに効果がある低摩擦材料の被覆を含む、請求項1に記載の装置。
JP2010170303A 2009-07-30 2010-07-29 印刷に有用な装置及び定着装置 Expired - Fee Related JP5364655B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12/512,272 US8204417B2 (en) 2009-07-30 2009-07-30 Apparatuses useful in printing, fixing devices and methods of stripping media from surfaces in apparatuses useful in printing
US12/512,272 2009-07-30

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011034084A JP2011034084A (ja) 2011-02-17
JP2011034084A5 JP2011034084A5 (ja) 2013-08-29
JP5364655B2 true JP5364655B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=43216301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010170303A Expired - Fee Related JP5364655B2 (ja) 2009-07-30 2010-07-29 印刷に有用な装置及び定着装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8204417B2 (ja)
EP (1) EP2281693B1 (ja)
JP (1) JP5364655B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8644743B2 (en) 2011-06-14 2014-02-04 Xerox Corporation Method and apparatus to improve belt roll fusing stripping latitude by strip shoe position adjustment
JP5962300B2 (ja) * 2012-07-30 2016-08-03 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置
US9227429B1 (en) 2015-05-06 2016-01-05 Xerox Corporation Indirect aqueous inkjet printer with media conveyor that facilitates media stripping in a transfer nip

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3334456B2 (ja) * 1995-11-07 2002-10-15 富士ゼロックス株式会社 画像定着装置
US6564033B2 (en) * 2000-12-12 2003-05-13 Canon Kabushiki Kaisha Fixing belt and image heating and fixing apparatus
JP3627663B2 (ja) 2001-03-26 2005-03-09 セイコーエプソン株式会社 定着装置
JP2003095504A (ja) 2001-09-27 2003-04-03 Ishizu Seisakusho Co Ltd ウエブ積層体圧縮装置のウエブ剥離装置
US6782230B2 (en) * 2002-06-11 2004-08-24 Canon Kabushiki Kaisha Fixing belt, and image heat fixing assembly
JP2005032455A (ja) * 2003-07-07 2005-02-03 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
JP4612812B2 (ja) * 2003-07-11 2011-01-12 キヤノン株式会社 定着装置
JP4330983B2 (ja) * 2003-12-17 2009-09-16 株式会社リコー 定着装置及び電子写真方式の画像形成装置
JP4586392B2 (ja) * 2004-03-30 2010-11-24 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
JP4609124B2 (ja) * 2005-03-16 2011-01-12 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2007025453A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Ricoh Co Ltd 分離部材、該分離部材を具えた定着装置及び画像形成装置
US7398045B2 (en) * 2005-08-23 2008-07-08 Fuji Xerox Co., Ltd. Fixing unit and image forming apparatus
JP4609240B2 (ja) * 2005-08-29 2011-01-12 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2007121329A (ja) * 2005-10-24 2007-05-17 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP4857774B2 (ja) * 2006-01-17 2012-01-18 富士ゼロックス株式会社 定着装置
JP4892988B2 (ja) 2006-01-23 2012-03-07 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置およびシート状部材の剥離機構
JP2007199413A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置、画像形成装置およびその制御方法
US7633647B2 (en) * 2006-08-09 2009-12-15 Xerox Corporation Method for spatial color calibration using hybrid sensing systems
US7228082B1 (en) * 2006-08-24 2007-06-05 Xerox Corporation Belt fuser having a multi-tap heating element
JP2008209816A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Kyocera Mita Corp 定着装置およびそれを用いた画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2281693A1 (en) 2011-02-09
US20110026985A1 (en) 2011-02-03
EP2281693B1 (en) 2012-09-19
JP2011034084A (ja) 2011-02-17
US8204417B2 (en) 2012-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4827436B2 (ja) 定着装置
KR100844241B1 (ko) 화상 가열 장치 및 정착 장치
JP5274493B2 (ja) 印刷に利用可能な装置、および印刷に利用可能な装置において表面から媒体を剥離する方法
US7970330B2 (en) Fusers, printing apparatuses and methods of fusing toner on media
US8433228B2 (en) Method and apparatus for stripping media from a surface in an apparatus useful for printing
JP6053368B2 (ja) シート冷却装置及び画像形成装置
US8041245B2 (en) Apparatuses useful in printing and methods of controlling the temperature of surfaces in apparatuses useful in printing
US8139992B2 (en) Apparatuses useful for printing and methods of treating marking material on media
JP5364655B2 (ja) 印刷に有用な装置及び定着装置
JP5343344B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2006267861A (ja) 画像定着装置
US8401449B2 (en) Apparatuses useful in printing and methods of fixing marking materials onto media
JP2004279857A (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP7062450B2 (ja) 定着装置およびこれに用いられる加熱部材
JP4839640B2 (ja) 画像形成装置の定着装置
JP7210893B2 (ja) 定着装置およびこれを備える画像形成装置
JP2007078998A (ja) 画像加熱装置
JP2006343655A (ja) 画像定着装置
JP2024018089A (ja) 加熱装置、画像形成装置
JP2006084981A (ja) 定着ローラ及びこれを用いた定着装置
JP2000330402A (ja) 定着装置
US8761646B2 (en) Apparatuses useful for printing and corresponding methods
JP2005037742A (ja) 定着装置
JP2006071974A (ja) 定着用ベルト及び該定着用ベルトを用いた定着装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130717

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130717

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20130717

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20130807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5364655

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees