JP5364271B2 - 変換器パラメータの最適推定装置および方法 - Google Patents

変換器パラメータの最適推定装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、入力信号(例えば、電気的信号、機械的信号、または音響的信号)を、出力信号(例えば、電気的信号、機械的信号、または音響的信号)に変換する変換器を記述するモデルの線形パラメータおよび非線形パラメータを推定する装置および方法に関する。
この種の変換器は、主としてアクチュエータ(拡声器)およびセンサ(マイクロホン)であるが、信号を保存し、送信し、変換する電気的システムでもある。モデルは、非線形であり、変換器の内部状態ならびに小振幅および高振幅における入出力間の伝達特性を記述する。モデルは、いかなるシステム誤差(バイアス)をも回避した状態で、特定の変換器に対して高精度で同定されなければならない自由なパラメータを有する。非線形システムの同定は、測定応用、品質評価、および故障診断の基礎であるとともに、能動的に変換器を制御するための基礎である。
先行技術で知られている非線形システム同定手法の多くは、下記非特許文献1に記述されているようなVolterra-Wienerシリーズを用いる多項式フィルタのような一般的な構造に基づいている。それらの方法は、十分な正確さで実システムをモデル化するために、十分な複雑さおよび多くの自由なパラメータを有する構造を使用する。利用可能なデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)でコンピュータの負荷を処理できないため、この手法は、電気音響変換器に対しては適用できない。
しかしながら、物理的な関係についての先験情報を利用することにより、下記特許文献1および下記非特許文献2に開示されているような特定の変換器専用の特殊モデルを開発することが可能である。それらのモデルは、複雑さが比較的少なく、最少数の状態(変位、電流、電圧、…)、および自由なパラメータ(質量、剛性、抵抗、インダクタンス、…)を使用する。それらの変換器指向モデルのパラメータを測定するための静的および動的な方法が開発されている。
下記非特許文献3に開示された手法は、非線形歪みを測定する従来の方法に基づいている。励起信号は、倍音または特定の次数の差音成分と同定できる、まばらな歪み成分を生成する2トーン信号である。この方法は、時間がかかり、基本音の個数が大きいとき歪み成分が干渉するため、この方法をマルチトーン刺激に対して拡張できない。オーディオのような信号(例えば、音楽)を有する非線形パラメータを推定するために、適応できる方法が、下記特許文献2または下記非特許文献4に開示されている。
下記特許文献3、4、5、6、7は、付加的な音響センサまたは機械センサの無い状態で、拡声器端子における電流および電圧の測定に基づく制御システムを開示している。
下記特許文献8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18に開示された先行技術の他の同定法は、モデルが変換器の特性を完全に記述するとき、モデル・パラメータに対する最適推定だけを提供する。しかしながら、理論的モデルと実際の変換器との間には常に差があり、そのことが、推定された非線形パラメータに著しい誤差(バイアス)を生じさせる。これについては、以下の項でより詳細に説明される。
変換器の出力信号y(t)は、式(1)で示されるように、式(2)で表わされる非線形信号分ynlin(t)と、式(3)で表わされる線形信号分ylin(t)とからなっている。
Figure 0005364271
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線形信号成分ylin(t)は、線形パラメータ・ベクトルPslと線形勾配ベクトルG(t)とのスカラ積Psl(t)と、測定ノイズおよびモデルの不完全性に起因する残余誤差(t)とを含む。
非線形信号成分ynlin(t)は、非線形歪みと解釈できるとともに、式(4)で示す非線形パラメータ・ベクトルPsnと、式(5)で示す非線形勾配ベクトル (t)とのスカラ積として記述できる。
Figure 0005364271
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非線形勾配ベクトル (t)は、例えば、式(6)で示されるように、入力信号x(t)と入力電流i(t)との積を含んでもよい。
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モデルは、式(8)で示す出力信号y’(t)を出力し、この出力信号y’(t)は、式(9)で示す非線形パラメータ・ベクトルPおよび式(10)で示す線形パラメータ・ベクトルPと、それぞれに対応する非線形勾配ベクトルG(t)および線形勾配ベクトルG(t)とのスカラ積を含む。
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モデルのパラメータが、変換器の正確なパラメータと一致すること(P sn (前記式(2),(4)参照),P sl (前記式(3)参照))が、最適システム同定の目的である。
モデルと現実との一致に対する好適な判定基準は、式(11)で示す誤差信号e(t)であり、この誤差信号e(t)は、式(12)に示すように、式(13)で示す非線形誤差e (t)と、式(14)で示す線形誤差e (t)と、残余誤差(t)との和として表すことができる。
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先行技術で知られているシステム同定手法は、式(15)のコスト関数Cにおける誤差信号e(t)を最小にすることにより、モデルの線形パラメータおよび非線形パラメータを決定する。
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式(16)の演算式は、関数f(t)の期待値E{f}の演算式を表している。
Figure 0005364271
式(1)と式(8)とを式(11)に挿入して、転置された線形勾配ベクトルG (t)を掛け合わせる。そして、残余誤差e(t)がG(t)の線形勾配信号と相関しないことを考慮すると、これは式(17)の線形パラメータに対するWiener-Hopf方程式をもたらす。
Figure 0005364271
ここで、S GGl (=E{G (t)G (t)})は、線形勾配信号の自己相関であり、S yGl (=E{y lin (t)G (t)})は線形勾配信号と線形信号成分y lin (t)との間の相互相関であり、S rGl (=−E{e (t)G (t)})は非線形誤差e (t)と線形勾配信号との相互相関である。このWiener-Hopf方程式は、式(18)に示すように、この方程式とSGG1の逆行列とを掛け合わせることにより直接解くことができる。
Figure 0005364271
または式(19)に示すように、収束速度を変化させるパラメータμを有するLMSアルゴリズムを用いて繰り返しにより決定することができる。
Figure 0005364271
非線形誤差e(t)と線形勾配ベクトルG(t)との間に相関があるとき、線形パラメータ・ベクトルは、システマティック・バイアスΔPを用いて推定される。
また、式(15)のコスト関数Cにおける誤差を最小にすることは、非線形パラメータ・ベクトルの推定においてシステマティック・バイアスを生じさせる可能性がある。式(1)と式(8)とを式(11)に挿入して、転置された非線形勾配ベクトルG (t)を掛け合わせることは、式(20)の非線形パラメータに対するWiener-Hopf方程式をもたらす。
Figure 0005364271
ここで、SGGn非線形勾配信号の自己相関であり、SyGn非線形勾配信号非線形信号成分nlin(t)との間の相互相関であり、SrGnは残余誤差e (t)非線形勾配信号との間の相互相関である。モデルの非線形パラメータは、式(21)に示すように、行列SGGnの逆行列を取ることにより直接計算できる。
Figure 0005364271
または式(22)に示すように、LMSアルゴリズムを用いて繰り返しにより計算できる。
Figure 0005364271
線形誤差e (t)または残余誤差e (t)のどちらかが、非線形勾配ベクトル (t)と相関するとき(式(23))、先行技術で知られているこれらの手法では、正確なパラメータ値からのシステマティック・バイアスΔPを生じる。
Figure 0005364271
主に線形モデルの不完全性に起因する残余誤差(t)と比較して、非線形信号成分nlin (t)が小さいとき、非線形パラメータ・ベクトルの推定におけるシステマティック・バイアスΔPは著しい(>50%)。
この問題に対処するために、先行技術では、実際のインパルス応答h(t)を、より完全に記述するように、線形モデルの複雑さ(例えば、FIRフィルタにおけるタップの個数)を増大させている。この要求は、多くの実際的用途では実現できない。例えば、拡声器内のサスペンションは、合理的な次数の線形フィルタではほとんどモデル化できない粘弾性特性を有する。また、拡声器のポール・プレート内に誘導された渦電流は、高度に複雑な電気入力インピーダンスを生成する。それに加えて、拡声器は、また、経時変化システムとして振る舞い、経年変化、および周囲条件(温度、湿度)の変化が、現実とモデルとの間の不整合を生じさせ、それにより、残余誤差e(t)を増加させる。
米国特許第5,438,625号明細書 独国特許出願公開第4332804号明細書 独国特許出願公開第4334040号明細書 国際公開第97/25833号明細書 米国特許出願公開第2003/0118193号明細書 米国特許第6,269,318号明細書 米国特許第5,523715号明細書 米国特許第4,196,418号明細書 米国特許第4,862,160号明細書 米国特許第5,539,482号明細書 欧州特許出願公開第1466289号明細書 米国特許5,268,834号明細書 米国特許第5,266,875号明細書 米国特許第4,291,277号明細書 欧州特許出願公開第1423664号明細書 米国特許第6,611,823号明細書 国際公開第02/02974号明細書 国際公開第02/095650号明細書 V.J. Mathews, Adaptive Pilynomial Filters, IEEE SP MAGAZINE, July 1991, pages 10-26 J. Suykens, et al., "Feedback Linearization of Nonlinear Distortion in Electro-dynamic Loudspeakers", J. Audio Eng. Soc., 43, pp. 690-694 W. Klippel, "The Mirror Filter - a New Basis for Reducing Nonlinear Distortion Reduction and Equalizing Response in Woofer Systems", J. Audio Eng. Society 32 (1992), pp. 675-691 W. Klippel, "Adaptive Nonlinear Control of Loudspeaker Systems", J. Audio Eng.Society 46 (1998), pp. 939-954 M. Schertzen, "The Volterra and Wiener Theories of Nonlinear Systems", Robert E. Krieger Publishing Company, Malabar, Florida, 1989
測定信号がノイズにより擾乱されるとき、または変換器のモデル化が不完全であるとき、システム誤差(バイアス)無しにモデルの非線形パラメータ・ベクトルおよび線形パラメータ・ベクトルを推定する同定システムが必要である。モデルの自由なパラメータは、標準オーディオ信号(例えば、音楽)、合成テスト信号(例えば、ノイズ)、または持続的な励起を提供するのに十分な振幅および帯域幅を有する動的雑音消去で用いられるような制御信号によって、変換器を励起することにより、同定されるべきである。伝達信号は、主観的に知覚される音質のいかなる低下をも避けるために、同定システムにより変更されないか、または最少量だけ変更されるべきである。さらなる目的は、システムの費用を低く保つために、最小限の要素を含むとともに、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)に最小限の処理容量を要求する、変換器に対する同定システムを実現することである。
請求項1に記載の発明は、モデル11の線形パラメータPおよび非線形パラメータPの最適かつバイアス無しの推定のための装置において、前記モデル11は、モデル入力信号と、前記線形パラメータPによって決定される第1の線形信号成分 (t)および前記非線形パラメータPによって決定される第1の非線形信号成分 (t)を含む、モデル出力信号y’(t)= (t)+ (t)とを有し、電気的な、音響的な、または任意の入力信号x(t)が供給される少なくとも1つの変換器入力端子7と、第2の線形信号成分ylin(t)および第2の非線形信号成分ynlin(t)を含み、電気的な、音響的な、または任意の変換器出力信号y(t)=ylin(t)+ynlin(t)を発生する少なくとも1つの変換器出力端子9とを有する変換器1を、前記モデル11は記述し、前記入力信号x(t)を受信するために接続された第1の変換入力端子61、前記変換器出力信号y(t)を受信するために接続された第2の変換入力端子57、第1の変換出力端子67,69および第2の変換出力端子63,65を有する変換システム55と、前記変換システム55の前記第1の変換出力端子67,69に接続された信号入力端子33,35と、前記変換器出力信号y(t)内の第2の非線形信号成分ynlin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の非線形信号成分 (t)との間の非線形偏差e(t)を評価する第1のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記非線形パラメータPを発生する非線形パラメータ出力端子27とを有する、非線形推定システム23と、前記第2の変換出力端子63,65に接続された入力端子29,31と、前記変換器出力信号y(t)内の第2の線形信号成分ylin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の線形信号成分 (t)との間の線形偏差e(t)を評価する第2のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記線形パラメータPを発生する出力端子25とを有する、線形推定システム21と、を含むことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の装置において、前記変換システム55が、前記モデル出力信号y’(t)を受信するように接続された第3の変換入力端子59と、前記第3の変換入力端子59から前記モデル出力信号y’(t)を受信する第1の入力端子、前記第2の変換入力端子57から前記変換器出力信号y(t)を受信する第2の入力端子および前記変換出力信号y(t)とモデル出力信号y’(t)との差である誤差信号e(t)=y(t)−y’(t)を発生させる総誤差出力端子101を有し、前記誤差信号e(t)が前記第2の変換出力端子65に供給される、誤差演算システム85と、前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子と、前記線形パラメータPを推定するために前記線形推定システム21に供給されるベクトルG(t)に集約された線形勾配信号を発生させる出力端子とを有し、前記線形勾配信号が前記モデル11によって発生された前記第1の線形信号成分 (t)と相関がある、線形勾配システム71と、前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子と、前記非線形パラメータPを推定するために前記非線形推定システム23に供給されるベクトルG’(t)に集約された少なくとも1つの非線形勾配信号g’(t)(j=1,…,N)を発生させる出力端子とを有し、前記非線形勾配信号g’(t)が前記モデル11によって発生された前記第1の非線形信号成分 (t)と相関がある、非線形勾配発生器と、前記誤差信号e(t)を受信する入力端子と、非線形誤差成分e’(t)と残余誤差成分e’res(t)との和である無相関化された誤差信号e’(t)=e’(t)+e’res(t)を発生する少なくとも1つの無相関化出力端子とを有し、前記非線形誤差成分e’(t)が前記非線形偏差e(t)と相関し、前記残余誤差成分e’res(t)が前記ベクトルG’(t)内の前記非線形勾配信号g’(t)と相関しない、無相関化システム73,75,77,79,81,83および99または105と、を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の装置において、前記非線形勾配発生器が、 前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子と、ベクトルG(t)に集約された少なくとも1つの勾配信号g(t)(j=1,…,N)を発生する少なくとも1つの出力端子とを有する非線形勾配システム87と、前記非線形勾配システム87の出力端子から前記勾配信号g(t)を受信する入力端子と、前記非線形勾配発生器の出力端子に供給される前記非線形勾配信号g’(t)を発生する出力端子111とを有する少なくとも一つの勾配フィルタ109と、を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の装置において、前記無相関化システム73,75,77,79,81,83および99が、複数の入力端子と、前記複数の入力端子に入力される信号の和である無相関化された誤差信号e’(t)を発生する無相関化出力端子86とを有し、前記複数の入力端子が前記総誤差出力端子101から前記誤差信号e(t)を受信する第1の入力端子と第2の入力端子84とを含む、加算器83と、前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子89と、勾配信号g(t)と無相関化された誤差信号e’(t)との積の期待値E{e’ (t) (t)}=ΣΠE{ηη}を分解することによって見つけられた全ての基本信号ηおよびηに対応する、無相関化信号bj,iを発生する複数の合成出力端子91とを有する線形合成システム81と、前記合成出力端子91のうちの1つに接続された第1の入力端子95と、前記第1の入力端子95に供給される前記無相関化信号bj,iに掛け合わされる無相関化パラメータcj,iが供給される制御入力端子93と、前記加算器83の前記第2の入力端子84に供給され、前記無相関化パラメータcj,iで重み付けされた無相関化信号cj,ij,iを発生する出力端子97とを有する少なくとも1つの重み要素79と、前記加算器83の前記無相関化出力端子86に接続される第1の入力端子96と、対応する前記重み要素79の第1の入力端子95に接続される第2の入力端子98と、前記無相関化信号bj,iに対して前記加算器83の前記無相関化出力端子86における誤差信号e’(t)を無相関にさせる前記無相関化パラメータcj,iの最適値を発生する出力端子とを有し、前記無相関化パラメータcj,iは前記重み要素79の前記制御入力端子93に供給される、少なくとも1つの推定システム77,99,75,73と、を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の装置において、任意の時間およびスペクトル特性を有する信号u(t)が供給されるフィルタ入力端子119と、前記変換器1の変換器入力端子7に接続されるフィルタ出力端子123とを有する帯域除去フィルタ121をさらに備え、前記帯域除去フィルタ121は、選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を減衰させる一方、変換器1の十分な励起を保証するために、前記信号u(t)の他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を通過させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の装置において、前記無相関化システム105が、前記帯域除去フィルタ121のブロッキング周波数に対応する、選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を通過させる一方、他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させる、入出力端子間のバンドパス特性を有する、線形システムであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の装置において、前記勾配フィルタ109が、前記帯域除去フィルタ121のブロッキング周波数に対応する、選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を通過させる一方、他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させる、バンドパス特性を有していることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の装置において、前記帯域除去フィルタ121の制御入力端子117に接続された出力端子を有する周波数制御装置115をさらに含み、前記出力端子は前記無相関化システム105の制御入力端子106にも接続され、前記周波数制御装置115の出力は前記選択された周波数f(i=1,…,I)を、時間に対して変化させることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の装置において、前記帯域除去フィルタ121の制御入力端子117に接続された出力端子を有する周波数制御装置115をさらに含み、前記出力端子は前記勾配フィルタ109の制御入力端子113にも接続され、前記周波数制御装置115の出力は前記選択された周波数f(i=1,…,I)を、時間に対して変化させることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、モデル11の線形パラメータPおよび非線形パラメータPを最適かつバイアス無しで推定するための方法において、前記モデル11は、モデル入力信号と、前記線形パラメータPによって決定される第1の線形信号成分 (t)および前記非線形パラメータPによって決定される第1の非線形信号成分 (t)を含む、モデル出力信号y’(t)= (t)+ (t)とを有し、電気的な、音響的な、または任意の入力信号x(t)が供給される少なくとも1つの変換器入力端子7と、第2の線形信号成分ylin(t)および第2の非線形信号成分ynlin(t)を含み、電気的な、音響的な、または任意の変換器出力信号y(t)=ylin(t)+ynlin(t)を発生する少なくとも1つの変換器出力端子9とを有する変換器1を、前記モデル11は記述し、非線形システムを使用することによって、前記入力信号x(t)、前記変換器出力信号y(t)およびモデル出力信号y’(t)を、第1の変換出力信号に変換するステップと、線形システムを使用することによって、前記入力信号x(t)、前記変換器出力信号y(t)およびモデル出力信号y’(t)を、第2の変換出力信号に変換するステップと、非線形推定システム23に前記第1の変換出力信号を使用するとともに、前記変換器出力信号y(t)内の第2の非線形信号成分ynlin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の非線形信号成分 (t)との間の非線形偏差e(t)を評価する第1のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記非線形パラメータPを推定するステップと、線形推定システム21に前記第2の変換出力信号を使用するとともに、前記変換器出力信号y(t)内の第2の線形信号成分ylin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の線形信号成分 (t)との間の線形偏差e(t)を評価する第2のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記線形パラメータPを推定するステップと、 を含むことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の方法において、前記モデル11のモデル出力信号y’(t)を発生させるステップと、反転入力端子および非反転入力端子を有する増幅器85を使用することによって、前記変換器出力端子9における前記変換器出力信号y(t)と前記モデル11の前記モデル出力信号y’(t)との間の差であり、かつ前記線形偏差e(t)、前記非線形偏差e(t)および残余誤差e (t)を含む誤差信号e(t)=y(t)−y’(t)=e(t)+e(t)+e(t)を発生させるステップと、前記第1の変換出力信号内のベクトルG’(t)に集約されているとともに、前記非線形パラメータPを推定するために前記非線形推定システム23に供給される少なくとも1つの非線形勾配信号g’(t)(j=1,…,N)であり、前記モデル11によって発生された前記第1の非線形信号成分 (t)と相関がある非線形勾配信号g’(t)を発生させるステップと、前記第2の変換出力信号内のベクトルG(t)に集約されているとともに、前記線形パラメータPを推定するために前記線形推定システム21に供給される少なくとも1つの線形勾配信号であり、前記モデル11によって発生された前記第1の線形信号成分 (t)と相関がある線形勾配信号を発生させるステップと、前記誤差信号e(t)から、非線形誤差成分e’(t)と残余誤差成分e’res(t)との和である無相関化された誤差信号e’(t)=e’(t)+e’res(t)であって、前記非線形誤差成分e’(t)が前記非線形偏差e(t)と相関し、前記残余誤差成分e’res(t)が前記第1の変換出力信号内のベクトルG’(t)に集約されている非線形勾配信号g’(t)と相関しない、無相関化された誤差信号e’(t)を発生させるステップと、をさらに含むことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の方法において、それぞれの非線形パラメータPn,j(j=1,…,N)のために、第1の無相関化信号d=Cを発生させるとともに、前記誤差信号e(t)に前記第1の無相関化信号d=Cを加算する加算器83を使用することによって、前記第1の変換出力信号の一部である無相関化された誤差信号e’(t)=e(t)+dを発生させるステップ、をさらに含むことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の方法において、それぞれの非線形パラメータPn,j(j=1,…,N)のために、補正ベクトルBに集約された第2の無相関化信号bj,k(k=1,…,K)のセットを発生させるために前記入力信号x(t)を線形フィルタリングするステップと、無相関化パラメータ・ベクトルCに集約された無相関化パラメータcj,kによってそれぞれの第2の無相関化信号bj,k(k=1,…,K)の振幅を拡大縮小するステップと、前記第1の無相関化信号d=Cを発生させるために、振幅が拡大縮小された後の第2の無相関化信号bj,kj,kを累積するステップと、をさらに含むことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の方法において、無相関化された誤差信号e’(t)と勾配信号g(t)との積の期待値E{e’ (t) (t)}=ΣΠE{ηη}を分解することによって見つけられた全ての基本信号ηおよびηから、前記第2の無相関化信号bj,k=ηを選択するステップと、前記補正ベクトルBを使用することによって、前記無相関化パラメータ・ベクトルCを発生させるステップと、をさらに含むことを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の方法において、選択された周波数f(i=1,…,I)における前記入力信号x(t)内のスペクトル成分を減衰させるための伝達関数H(f)を有する帯域除去フィルタ121を使用することによって、外部入力信号u(t)を線形フィルタリングする一方、前記変換器1の十分な励起を保証するために、前記信号u(t)の他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を通過させるステップ、をさらに含むことを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の方法において、前記無相関化された誤差信号e’(t)を発生させるための伝達関数H(f)を用いて前記変換器出力信号y(t)または前記誤差信号e(t)を線形バンドパスフィルタリングするステップをさらに含み、
前記伝達関数H(f)は、前記帯域除去フィルタ121の前記伝達関数H(f)によって減衰され、前記選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を転送するともに、前記帯域除去フィルタ121によって伝送された他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項15に記載の方法において、前記入力信号x(t)からそれぞれの非線形パラメータPn,j(j=1,…,N)のための勾配信号g(t)を発生させるステップと、前記第1の変換出力信号内の前記非線形勾配信号g’(t)を発生させるための伝達関数H(f)を用いてそれぞれの勾配信号g(t)を線形バンドパスフィルタリングするステップとをさらに含み、前記伝達関数H(f)は、前記帯域除去フィルタ121の前記伝達関数H(f)によって減衰され、前記選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を転送するともに、前記帯域除去フィルタ121によって伝送された他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の方法において、パラメータ推定中に前記帯域除去フィルタ121の前記伝達関数H(f)の周波数f(i=1,…,I)を変化させるステップをさらに含むことを特徴とする。
この発明によれば、変換器の線形特性のモデルが完全でなくても、線形パラメータおよび非線形パラメータをシステム誤差なしで決定できるようになる。
以下、図面を参照して、この発明の実施例について説明する。
[1]本発明の基本的な考え方
本発明に基づいて、非線形パラメータ・ベクトルは、非線形誤差e (t)のみを考慮する式(24)のコスト関数Cを最小にすることにより推定される。
Figure 0005364271
この場合、式(25)に示すように、非線形誤差e (t)と非線形勾配ベクトル(t)との間の相関は、ゼロになる。
Figure 0005364271
したがって、非線形パラメータ・ベクトルの推定値内のシステム誤差(バイアス)を回避できる。
非線形コスト関数Cは、線形パラメータ・ベクトルの誤差の無い推定には適していない。線形パラメータおよび非線形パラメータの推定のために異なるコスト関数を使用することは、先行技術には無い本発明の特徴である。この要件は、理論的には、式(12)に基づいて誤差信号e(t)を誤差成分に分割して、非線形パラメータ・ベクトルの推定に対して非線形誤差e (t)だけを使用することにより実現できる。
しかしながら、実際的実現は難しく、式(26)に示すように、非線形勾配ベクトル(t)に対して適切な変換Tを適用することによって、変更された勾配信号を生成すること、および/または式(27)に示すように、誤差信号e(t)を、適切な変換Tを用いることにより変更された誤差信号に変換することが、より有利である。
Figure 0005364271
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変換TおよびTは、式(28)に示すように、変換された残余誤差成分e’res,j(t)と変換された非線形勾配信号g’(t)との間の相関が、ゼロになり、かつ、式(29)に示される、もとの非線形勾配信号と変換された非線形勾配信号との間の正の相関と、式(30)に示される、もとの誤差信号と変換された誤差信号との間の正の相関とが保持されることを確保するように選定されなければならない。
Figure 0005364271
Figure 0005364271
Figure 0005364271
変換TおよびTは、主として線形信号成分ylin (t)を抑制するが、非線形パラメータの推定に必要な非線形信号成分ynlin (t)の情報の大部分を保持する。
式(31)のLMSアルゴリズムにおいて、変換された非線形勾配信号g’ (t)および変換された誤差信号e’(t)を使用することは、非線形パラメータの誤差の無い推定(P=Psn)をもたらす。好適な変換が、異なった方法で実現できる。
Figure 0005364271
ここで開発された第1の方法は、入力信号x(t)を変更する必要がないという利点を有する新しい無相関化手法である。無相関化手法は、出力信号y(t)に適用できるが、式(32)に示すように、無相関化された誤差信号e’(t)を計算することが有利であり、この無相関化された誤差信号e’(t)は、もとの誤差信号e(t)と式(33)で示すj番目の補正ベクトルBとの和であり、このj番目の補正ベクトルBは、式(34)で示すj番目の無相関化パラメータ・ベクトルCで重み付けされている。
Figure 0005364271
Figure 0005364271
Figure 0005364271
すべての補正ベクトルB(j=1,...,N)は、入力信号x(t)と直線関係を有する無相関化信号bj,i(i=1,…,K)のみを含む。それらの無相関化信号bj,iは、変換器モデルから導出され、かつ非線形勾配信号g’ (t)と対応しなければならない。式(35)に示すように、誤差信号e’ (t)非線形勾配信号g (t)との積である期待値E{e’ (t) (t)}は、積和に分解できるが、各積は、2つの基本信号ηおよびηの期待値のみを含む(上記非特許文献5の中の付録「Average of the Product of Gaussian Variables」を参照のこと)。
Figure 0005364271
式(6)に例示された第1の勾配信号g(t)=i(t)(t) に式(35)を適用すると、式(36)を得る。
Figure 0005364271
以下の式(37)の条件が有効であるとき、非線形勾配信号i(t)(t) と、e’(t)内の任意の(線形)残余誤差成分e’res,1(t)との間の相関はゼロになる。
Figure 0005364271
誤差信号e(t)の変換Te,jは、e’(t)とx(t)との間の相関、およびe’(t)とi(t)との間の相関も同様に除去しなければならない。式(38)に示すj=1に対する補正ベクトルは、変位x(t)および電流i(t)のみを含み、これらの変位x(t)および電流i(t)は、無相関化パラメータ・ベクトルにより重み付けされて、式(32)に基づく無相関化信号として、もとの誤差信号e(t)に付加される。
Figure 0005364271
最適な無相関化パラメータ・ベクトルは、以下の式(39)の繰り返し関係を用いて適応的に決定できる。
Figure 0005364271
付加的な無相関化方法を用いると、変換された勾配ベクトルG’(t)=T{G (t)}=G (t)は、非線形勾配ベクトル (t)に等しい。非線形パラメータ・ベクトルの推定に必要な非線形誤差の非線形情報は、変換された誤差信号e’(t)内に保持される。誤差信号e’(t)が、非線形勾配信号e’n,1(t)=i(t)(t) を含むとき、式(40)に示すように、期待値E{i(t)(t) (t)(t) }は、ゼロにならず、式(29)の条件が満たされる。
Figure 0005364271
変換された誤差信号e’(t)は、線形パラメータ・ベクトルの推定には使用できず、式(19)に従う、もとの誤差信号e(t)が、代わりに使用されるべきである。
式(28)〜式(30)の要件を満たす他の変換は、式(42)の伝達関数を有する励起信号の式(41)のフィルタリングを実行することにより実現できる。
Figure 0005364271
Figure 0005364271
式(42)中、FT{}はフーリエ変換であり、関数δ(f)は式(43)のように定義される。
Figure 0005364271
周波数f(i=1,...I)の選択されたスペクトル成分のいくつかは、フィルタを通過しないが、残りの信号成分は、減衰することなく伝達される。
式(44)で示す伝達関数H(f)を有する第2のフィルタは、式(45)で示す誤差信号e’(t)の変換Tに使用される。
Figure 0005364271
Figure 0005364271
伝達関数H (f)を有する第2のフィルタは、入力信号x(t)には無いスペクトル成分だけを通過させるため、変換された誤差信号e’(t)は、式(28)の第1の条件を満たす残余誤差成分e’res(t)と相関しないであろう。しかしながら、誤差信号e’(t)は、en,j (t)から、式(30)の第2の条件に基づいて両方の誤差信号の間の相関を確保するのに十分な非線形スペクトル成分を含む。
以下の式(46)のフィルタリングされた誤差信号に適用されるLMSアルゴリズムは、測定ノイズが非線形勾配ベクトル(t)と相関しない限り、非線形パラメータの誤差の無い推定をもたらす。誤差信号がフィルタリングされるとき、変換された勾配ベクトルG’(t)=T{G (t)}=G (t)は、もとの勾配ベクトルと同一となる。
Figure 0005364271
式(28)〜式(30)の条件を実現するための第3の方法は、式(42)に従う伝達関数H(f)を用いて入力信号をフィルタリングした状態で、式(44)で定義された伝達関数H(f)を用いることによって、式(47)に示すように、勾配信号をフィルタリングすることである。
Figure 0005364271
この変換は、以下の式(48)に示すとおり、フィルタリングされた非線形勾配信号g’(t)が、線形誤差e(t)および残余誤差成分(t)のいずれとも相関しないということを保証する。
Figure 0005364271
測定ノイズが非線形勾配信号g’(t)と相関しないと仮定すると、式(49)に示すように、非線形パラメータは、LSMアルゴリズムを用いてバイアス無しで推定することができる。
Figure 0005364271
周波数の総数I、および値f(i=1,...,I)は、変換器の持続的な励磁を提供し、かつ非線形システムから十分な情報を得るように選択されなければならない。周波数の数Iが多すぎるとき、入力信号のフィルタリングは、伝達されるオーディオ信号(音楽、発話)の品質を損なう。
周波数の値が、一定ではないが、時間の関数f=f(t)とともに変化するとき、周波数fの数Iを著しく減らすことができる(例えば、I=1)。これは学習時間を延長するが、伝達されるオーディオ信号に最小限の変化だけを生じさせる。比較的少ない周波数の数Iを用いると、各歪み成分の次数および寄与を同定することはできない。これは、歪み測定および非線形システム同定に対して先行技術で使用される従来の方法との相違点である。
非線形パラメータ・ベクトルがバイアス無しで推定され、かつ非線形誤差e(t)が消失するとき、式(15)のコスト関数Cを最小にすることにより、線形パラメータ・ベクトルをバイアス無しで推定することができる。
本発明は、変換器の線形特性のモデルが完全ではなくても、線形パラメータおよび非線形パラメータをシステム誤差(バイアス)無しで決定できる利点を有する。これは、複雑な機構(例えば、サスペンションのクリープ)をモデル化する労力を軽減するとともに、複雑さの少ないモデルおよび最少数の自由なパラメータの使用を可能にする。これは、同定プロセスを速め、ロバスト性を改良し、実施費用を低減するために有利である。
[2]先行技術
図1は、先行技術における測定、診断、および制御用途に対するパラメータ同定を示す概略的なブロック図である。
実際の変換器システム1は、入力端子7の電気的入力信号x(t)(例えば、端子電圧)を音響信号に変換する拡声器3(アクチュエータ)と、音響信号を、増幅器51の非反転入力端子に供給される出力端子9の電気的信号y(t)に変換するマイクロホン5(感知装置)とからなる。変換器システム1の伝達特性は、式(1)で表される。また、入力信号x(t)は、入力端子13を介してモデル11に供給される。
モデル11は、変換器システム1の線形および非線形伝達特性を記述するとともに、増幅器51の反転入力端子に供給される出力信号y’(t)を出力端子15に発生する。非線形方程式(8)は、モデル11の伝達特性を記述しており、線形パラメータ・ベクトルと線形勾配ベクトルG(t)との積は、FIRフィルタを用いることにより実現される。非線形項P(t)は、線形フィルタ、乗算器、加算器、および式(6)、式(7)、および式(9)に従うスケーリング要素を用いることにより実現される。
増幅器51の出力端子49に生成される、式(11)に従う誤差信号e(t)は、非線形パラメータ推定器23の入力端子35および線形パラメータ推定器21の入力端子31に供給される。先行技術に基づいて、パラメータ推定器21および23の両方は、式(15)で与えられた同じコスト関数を用いて誤差信号e(t)を最小にする。
線形パラメータ推定器21には、遅延ユニットを用いることにより線形勾配システム47内で生成されて、出力端子37から入力端子29に供給される線形勾配ベクトルG (t)が提供される。同様に、非線形勾配システム41は、式(6)に基づいて非線形勾配ベクトルG (t)を生成し、この非線形勾配ベクトルG (t)は、出力端子45を介して非線形パラメータ推定器23の入力端子33に供給される。パラメータ推定器21および23の両方は、式(19)および式(22)で記述されているようなLMSアルゴリズムを使用する。
線形勾配システム47および非線形勾配システム41の両方には、それぞれ入力端子39および43を介して入力信号x(t)が供給される。線形パラメータ・ベクトルPは、線形パラメータ推定器21の出力端子25に生成されて、モデル11の入力端子19に供給される。非線形パラメータ・ベクトルPは、非線形パラメータ推定器23の出力端子27に生成されて、入力端子17を介してモデル11に供給される。
また、線形パラメータ・ベクトルPおよび非線形パラメータ・ベクトルPは、診断システム53およびコントローラ58に供給される。このコントローラ58には制御入力z(t)が供給され、コントローラ58は変換器入力端子7に供給される入力信号x(t)を生成する。コントローラ58は、変換器システム1の保護および線形化を実行する。
モデル11が変換器システム1の線形特性を不完全に記述するとき、式(15)のコスト関数の最小化は、式(21)および式(22)に示されているような非線形パラメータ・ベクトルの推定においてシステム誤差(バイアス)を生じさせる。
[3]本発明のブロック図
図2は、非線形パラメータの推定においてバイアスを回避する、本発明のパラメータ同定を示すブロック図である。
拡声器3とマイクロホン5とを含む変換器システム1、モデル11、線形パラメータ推定器21および非線形パラメータ推定器23、コントローラ58、ならびに診断システム53は、図1に示した対応する要素と同一である。先行技術との主な相違点は、変換システム55が、出力端子67および69を介して非線形パラメータ推定器23の入力端子33および35にそれぞれ供給される、変更された誤差信号e’(t)、および/または、変更された非線形勾配ベクトルG’(t)を生成する点である。
誤差信号e(t)は、式(27)のTに従って変更された誤差信号e’(t)に変換される。非線形勾配ベクトルG (t)は、式(26)のTに従って勾配ベクトルG’(t)に変換される。式(24)の特別なコスト関数Cは、非線形パラメータ・ベクトルを推定するために使用され、式(15)のコスト関数Cは、線形パラメータ・ベクトルの推定に使用される。2つの異なるコスト関数を使用することは、本発明の代表的な特徴である。
変換システム55には、変換器システム1の出力端子9から入力端子57を介して出力信号y(t)が供給され、かつモデル11の出力端子15から入力端子59を介して出力信号y’(t)が供給される。また、変換器システム1の入力端子7からの入力信号x(t)は、変換システム55の入力端子61にも供給される。
[4]第1の実施形態
図3は、付加的な無相関化手法を用いる変換システム55の第1の実施形態を示している。
変換システム55は、線形勾配システム71と非線形勾配システム87とを含んでおり、それぞれ図1の勾配システム47と41とに対応している。入力端子61の入力信号x(t)は、線形勾配システム71の入力端子および非線形勾配システム87の入力端子の両方に供給される。線形勾配システム71の出力端子は変換システム55の出力端子63に接続されており、この出力端子63に線形勾配ベクトルG(t)が発生する。非線形勾配システム87の出力端子の非線形勾配ベクトル(t)に等しい勾配ベクトルG’(t)が、変換システム55の出力端子69に供給される。線形勾配システム71はFIRフィルタとして実現でき、非線形勾配システム87は、線形フィルタ、乗算器、加算器、および式(6)に従うスケーリング要素を用いることにより実現できる。
変換システム55は、図1の増幅器51と同様の増幅器85を含んでいる。変換システム55の入力端子59におけるモデル化された出力信号y’(t)、および変換システム55の入力端子57における測定信号y(t)が、それぞれ増幅器85の反転入力端子および非反転入力端子に供給される。誤差信号e(t)は、増幅器85の出力端子101に式(11)に基づいて発生し、変換システム55の出力端子65に供給される。
増幅器85の出力端子101の誤差信号e(t)は、加算器83のスカラ入力端子に供給される。また、加算器83は、入力信号Cが提供されるベクトル入力端子84と、式(32)に従う誤差信号e’(t)(j=1,...,N)を、変換システム55の出力端子67に提供するベクトル出力端子86と、を有する。
j番目の補正ベクトルB(j=1,...,N)内の信号は、合成システム81を用いることにより生成される。合成システム81の入力端子89は、変換システム55の入力端子61に接続されている。合成システム81は、デジタル信号処理で実現してもよい線形フィルタを含んでいる。各非線形勾配信号g(t)に対して、ベクトルB内の1組の無相関化信号bj,iが、期待値E{g(t)e(t)}を式(36)に基づいて積和に分割することにより見つけられる。
合成システム81の出力端子91は、重み要素79の入力端子95に接続されている。また、重み要素79は、無相関化パラメータ・ベクトルが提供されるベクトル入力端子93と、加算器83の入力端子84に供給される重み付けされた補正信号Cを発生する出力端子97とを有する。最適無相関化パラメータ・ベクトルは、式(3)に基づいて適応的に生成される。
変換された誤差信号e’(t)は、乗算器77の第1の入力端子96に供給され、補正ベクトルBは、乗算器77の第2の(ベクトル)入力端子98に供給される。乗算器77の出力信号Be’(t)は、重み要素99の入力端子に供給され、かつ学習定数μで重み付けされる。重み要素99の出力信号μBe’(t)は、加算器75を用いることにより、保存要素73内に保存されている無相関化パラメータ・ベクトルCに付加され、この和は、重み要素79の制御入力端子93に供給される。
[5]第2の実施形態
図4は、変換器システム1に供給される信号のスペクトル特性を変更するフィルタ121を用いる、本発明のさらなる実施形態を示している。
フィルタ121は、入力信号u(t)が供給される入力端子119と、コントローラ58を介して変換器システム1の入力端子7に接続されている出力端子123とを有する。フィルタ121は、式(42)に従う線形伝達関数を有する。周波数f(i=1,...I)のいくつかのスペクトル成分は抑制されるが、他のすべての成分は減衰することなくフィルタ121を通過する。
フィルタ121は、フィルタ入力端子119とフィルタ出力端子123との間に直列に接続された、帯域阻止特性を有する複数のフィルタを用いることにより実現できる。あるいは、フィルタ121は、伝達関数(f)と周波数領域に変換された入力信号との複雑な掛け算を実行することによりDSP内に実現してもよい。
フィルタ121は、パラメータ同定の間に周波数fを変更するために周波数制御システム115の出力端子に接続された付加的な制御入力端子117を備えていてもよい。周波数制御システム115は、I=1に対する帯域阻止フィルタの周波数fを変更する低周波信号を生成する調和振動子として実現できる。また、周波数制御システム115の出力端子は、変換システム55の制御入力端子56に供給される。
[6]第3の実施形態
図5は、誤差信号のフィルタリングを実行する変換システム55の実施形態を示している。
変換システム55は、線形勾配システム71と非線形勾配システム87とを含んでおり、両勾配システムは、図3と同様に、変換システム55の入力端子61に接続された入力端子を有するとともに、線形勾配ベクトルG (t)および非線形勾配ベクトルG’(t)=G (t)を、それぞれ変換システム55の出力端子63および69に提供する出力端子を有している。
また、図5の変換システム55は、それぞれ入力端子57および59に接続される反転および非反転入力端子を有する増幅器85を含んでいる。増幅器85の出力端子101の誤差信号e(t)は、図3と同様に変換システム55の出力端子65に接続されている。
増幅器85の出力端子101からの信号が供給される信号入力端子104を有するとともに、変換された誤差信号e’(t)を発生するフィルタ出力端子103を有する付加的なフィルタ105は、式(44)に基づく線形伝達関数を有しており、この線形伝達関数は、入力端子106を介して変換システム55の入力端子56から提供される制御信号により変更することができる。フィルタ105は、フィルタ121と同様に周波数領域において実現されてもよい。
[7]第4の実施形態
図6は、勾配信号のフィルタリングを実行する変換システム55の実施形態を示している。
線形勾配システム71、非線形勾配システム87、および増幅器85は、図5で説明されているのと同様に接続されている。増幅器85の出力端子101を介して変換システム55の出力端子65に供給される誤差信号e(t)は、ベクトル出力端子67における変換された誤差信号e’(t)と同一である。
図3および図4の先の実施形態との主な相違点は、非線形勾配システム87の出力端子からの非線形勾配ベクトルG (t)が提供されるベクトル入力端子107を有するフィルタ109である。
フィルタ109は、式(44)に基づく伝達関数を有しており、この伝達関数は、フィルタ121の実現と同様の周波数領域における複雑な掛け算により実現できる。しかしながら、すべての勾配信号のフィルタリングは、誤差信号のフィルタリングよりも大きい計算負荷を生じる。フィルタ109のベクトル出力端子における変換された勾配ベクトルG’(t)は、変換システム55の出力端子69に供給される。フィルタ109の伝達特性は、変換システム55の入力端子113を介して入力端子56に提供される制御信号により変更されてもよい。
先行技術における制御用途および診断に対するパラメータ同定を示す概略的なブロック図である。 本発明の制御用途および診断に対するパラメータ同定を示す概略的なブロック図である。 付加的な無相関化手法を用いる変換システムの第1の実施形態を示すブロック図である。 フィルタ技術を使用する本発明の他の実施形態を示すブロック図である。 本発明の誤差フィルタを用いる変換システムの実施形態を示すブロック図である。 本発明の勾配フィルタを用いる変換システムの実施形態を示すブロック図である。

Claims (18)

  1. モデル11の線形パラメータPおよび非線形パラメータPの最適かつバイアス無しの推定のための装置において、
    前記モデル11は、モデル入力信号と、前記線形パラメータPによって決定される第1の線形信号成分 (t)および前記非線形パラメータPによって決定される第1の非線形信号成分 (t)を含む、モデル出力信号y’(t)= (t)+ (t)とを有し、
    電気的な、音響的な、または任意の入力信号x(t)が供給される少なくとも1つの変換器入力端子7と、第2の線形信号成分ylin(t)および第2の非線形信号成分ynlin(t)を含み、電気的な、音響的な、または任意の変換器出力信号y(t)=ylin(t)+ynlin(t)を発生する少なくとも1つの変換器出力端子9とを有する変換器1を、前記モデル11は記述し、
    前記入力信号x(t)を受信するために接続された第1の変換入力端子61、前記変換器出力信号y(t)を受信するために接続された第2の変換入力端子57、第1の変換出力端子67,69および第2の変換出力端子63,65を有する変換システム55と、
    前記変換システム55の前記第1の変換出力端子67,69に接続された信号入力端子33,35と、前記変換器出力信号y(t)内の第2の非線形信号成分ynlin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の非線形信号成分 (t)との間の非線形偏差e(t)を評価する第1のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記非線形パラメータPを発生する非線形パラメータ出力端子27とを有する、非線形推定システム23と、
    前記第2の変換出力端子63,65に接続された入力端子29,31と、前記変換器出力信号y(t)内の第2の線形信号成分ylin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の線形信号成分 (t)との間の線形偏差e(t)を評価する第2のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記線形パラメータPを発生する出力端子25とを有する、線形推定システム21と、
    を含むことを特徴とする変換器パラメータの最適推定装置。
  2. 前記変換システム55が、
    前記モデル出力信号y’(t)を受信するように接続された第3の変換入力端子59と、
    前記第3の変換入力端子59から前記モデル出力信号y’(t)を受信する第1の入力端子、前記第2の変換入力端子57から前記変換器出力信号y(t)を受信する第2の入力端子および前記変換出力信号y(t)とモデル出力信号y’(t)との差である誤差信号e(t)=y(t)−y’(t)を発生させる総誤差出力端子101を有し、前記誤差信号e(t)が前記第2の変換出力端子65に供給される、誤差演算システム85と、
    前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子と、前記線形パラメータPを推定するために前記線形推定システム21に供給されるベクトルG(t)に集約された線形勾配信号を発生させる出力端子とを有し、前記線形勾配信号が前記モデル11によって発生された前記第1の線形信号成分 (t)と相関がある、線形勾配システム71と、
    前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子と、前記非線形パラメータPを推定するために前記非線形推定システム23に供給されるベクトルG’(t)に集約された少なくとも1つの非線形勾配信号g’(t)(j=1,…,N)を発生させる出力端子とを有し、前記非線形勾配信号g’(t)が前記モデル11によって発生された前記第1の非線形信号成分 (t)と相関がある、非線形勾配発生器と、
    前記誤差信号e(t)を受信する入力端子と、非線形誤差成分e’(t)と残余誤差成分e’res(t)との和である無相関化された誤差信号e’(t)=e’(t)+e’res(t)を発生する少なくとも1つの無相関化出力端子とを有し、前記非線形誤差成分e’(t)が前記非線形偏差e(t)と相関し、前記残余誤差成分e’res(t)が前記ベクトルG’(t)内の前記非線形勾配信号g’(t)と相関しない、無相関化システム73,75,77,79,81,83および99または105と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  3. 前記非線形勾配発生器が、
    前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子と、ベクトルG(t)に集約された少なくとも1つの勾配信号g(t)(j=1,…,N)を発生する少なくとも1つの出力端子とを有する非線形勾配システム87と、
    前記非線形勾配システム87の出力端子から前記勾配信号g(t)を受信する入力端子と、前記非線形勾配発生器の出力端子に供給される前記非線形勾配信号g’(t)を発生する出力端子111とを有する少なくとも一つの勾配フィルタ109と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  4. 前記無相関化システム73,75,77,79,81,83および99が、
    複数の入力端子と、前記複数の入力端子に入力される信号の和である無相関化された誤差信号e’(t)を発生する無相関化出力端子86とを有し、前記複数の入力端子が前記総誤差出力端子101から前記誤差信号e(t)を受信する第1の入力端子と第2の入力端子84とを含む、加算器83と、
    前記第1の変換入力端子61から前記入力信号x(t)を受信する入力端子89と、勾配信号g(t)と無相関化された誤差信号e’(t)との積の期待値E{e’ (t) (t)}=ΣΠE{ηη}を分解することによって見つけられた全ての基本信号ηおよびηに対応する、無相関化信号bj,iを発生する複数の合成出力端子91とを有する線形合成システム81と、
    前記合成出力端子91のうちの1つに接続された第1の入力端子95と、前記第1の入力端子95に供給される前記無相関化信号bj,iに掛け合わされる無相関化パラメータcj,iが供給される制御入力端子93と、前記加算器83の前記第2の入力端子84に供給され、前記無相関化パラメータcj,iで重み付けされた無相関化信号cj,ij,iを発生する出力端子97とを有する少なくとも1つの重み要素79と、
    前記加算器83の前記無相関化出力端子86に接続される第1の入力端子96と、対応する前記重み要素79の第1の入力端子95に接続される第2の入力端子98と、前記無相関化信号bj,iに対して前記加算器83の前記無相関化出力端子86における誤差信号e’(t)を無相関にさせる前記無相関化パラメータcj,iの最適値を発生する出力端子とを有し、前記無相関化パラメータcj,iは前記重み要素79の前記制御入力端子93に供給される、少なくとも1つの推定システム77,99,75,73と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  5. 任意の時間およびスペクトル特性を有する信号u(t)が供給されるフィルタ入力端子119と、前記変換器1の変換器入力端子7に接続されるフィルタ出力端子123とを有する帯域除去フィルタ121をさらに備え、
    前記帯域除去フィルタ121は、選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を減衰させる一方、変換器1の十分な励起を保証するために、前記信号u(t)の他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を通過させることを特徴とする請求項3に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  6. 前記無相関化システム105が、前記帯域除去フィルタ121のブロッキング周波数に対応する、選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を通過させる一方、他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させる、入出力端子間のバンドパス特性を有する、線形システムであることを特徴とする請求項5に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  7. 前記勾配フィルタ109が、前記帯域除去フィルタ121のブロッキング周波数に対応する、選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を通過させる一方、他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させる、バンドパス特性を有していることを特徴とする請求項6に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  8. 前記帯域除去フィルタ121の制御入力端子117に接続された出力端子を有する周波数制御装置115をさらに含み、前記出力端子は前記無相関化システム105の制御入力端子106にも接続され、前記周波数制御装置115の出力は前記選択された周波数f(i=1,…,I)を、時間に対して変化させることを特徴とする請求項6に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  9. 前記帯域除去フィルタ121の制御入力端子117に接続された出力端子を有する周波数制御装置115をさらに含み、前記出力端子は前記勾配フィルタ109の制御入力端子113にも接続され、前記周波数制御装置115の出力は前記選択された周波数f(i=1,…,I)を、時間に対して変化させることを特徴とする請求項7に記載の変換器パラメータの最適推定装置。
  10. モデル11の線形パラメータPおよび非線形パラメータPを最適かつバイアス無しで推定するための方法において、
    前記モデル11は、モデル入力信号と、前記線形パラメータPによって決定される第1の線形信号成分 (t)および前記非線形パラメータPによって決定される第1の非線形信号成分 (t)を含む、モデル出力信号y’(t)= (t)+ (t)とを有し、
    電気的な、音響的な、または任意の入力信号x(t)が供給される少なくとも1つの変換器入力端子7と、第2の線形信号成分ylin(t)および第2の非線形信号成分ynlin(t)を含み、電気的な、音響的な、または任意の変換器出力信号y(t)=ylin(t)+ynlin(t)を発生する少なくとも1つの変換器出力端子9とを有する変換器1を、前記モデル11は記述し、
    非線形システムを使用することによって、前記入力信号x(t)、前記変換器出力信号y(t)およびモデル出力信号y’(t)を、第1の変換出力信号に変換するステップと、
    線形システムを使用することによって、前記入力信号x(t)、前記変換器出力信号y(t)およびモデル出力信号y’(t)を、第2の変換出力信号に変換するステップと、
    非線形推定システム23に前記第1の変換出力信号を使用するとともに、前記変換器出力信号y(t)内の第2の非線形信号成分ynlin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の非線形信号成分 (t)との間の非線形偏差e(t)を評価する第1のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記非線形パラメータPを推定するステップと、
    線形推定システム21に前記第2の変換出力信号を使用するとともに、前記変換器出力信号y(t)内の第2の線形信号成分ylin(t)と前記モデル出力信号y’(t)内の第1の線形信号成分 (t)との間の線形偏差e(t)を評価する第2のコスト関数Cを最小化することによって前記モデル11の前記線形パラメータPを推定するステップと、
    を含むことを特徴とする変換器パラメータの最適推定方法。
  11. 前記モデル11のモデル出力信号y’(t)を発生させるステップと、
    反転入力端子および非反転入力端子を有する増幅器85を使用することによって、前記変換器出力端子9における前記変換器出力信号y(t)と前記モデル11の前記モデル出力信号y’(t)との間の差であり、かつ前記線形偏差e(t)、前記非線形偏差e(t)および残余誤差e (t)を含む誤差信号e(t)=y(t)−y’(t)=e(t)+e(t)+e(t)を発生させるステップと、
    前記第1の変換出力信号内のベクトルG’(t)に集約されているとともに、前記非線形パラメータPを推定するために前記非線形推定システム23に供給される少なくとも1つの非線形勾配信号g’(t)(j=1,…,N)であり、前記モデル11によって発生された前記第1の非線形信号成分 (t)と相関がある非線形勾配信号g’(t)を発生させるステップと、
    前記第2の変換出力信号内のベクトルG(t)に集約されているとともに、前記線形パラメータPを推定するために前記線形推定システム21に供給される少なくとも1つの線形勾配信号であり、前記モデル11によって発生された前記第1の線形信号成分 (t)と相関がある線形勾配信号を発生させるステップと、
    前記誤差信号e(t)から、非線形誤差成分e’(t)と残余誤差成分e’res(t)との和である無相関化された誤差信号e’(t)=e’(t)+e’res(t)であって、前記非線形誤差成分e’(t)が前記非線形偏差e(t)と相関し、前記残余誤差成分e’res(t)が前記第1の変換出力信号内のベクトルG’(t)に集約されている非線形勾配信号g’(t)と相関しない、無相関化された誤差信号e’(t)を発生させるステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  12. それぞれの非線形パラメータPn,j(j=1,…,N)のために、第1の無相関化信号d=Cを発生させるとともに、前記誤差信号e(t)に前記第1の無相関化信号d=Cを加算する加算器83を使用することによって、前記第1の変換出力信号の一部である無相関化された誤差信号e’(t)=e(t)+dを発生させるステップ、をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  13. それぞれの非線形パラメータPn,j(j=1,…,N)のために、補正ベクトルBに集約された第2の無相関化信号bj,k(k=1,…,K)のセットを発生させるために前記入力信号x(t)を線形フィルタリングするステップと、
    無相関化パラメータ・ベクトルCに集約された無相関化パラメータcj,kによってそれぞれの第2の無相関化信号bj,k(k=1,…,K)の振幅を拡大縮小するステップと、
    前記第1の無相関化信号d=Cを発生させるために、振幅が拡大縮小された後の第2の無相関化信号bj,kj,kを累積するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  14. 無相関化された誤差信号e’(t)と勾配信号g(t)との積の期待値E{e’ (t) (t)}=ΣΠE{ηη}を分解することによって見つけられた全ての基本信号ηおよびηから、前記第2の無相関化信号bj,k=ηを選択するステップと、
    前記補正ベクトルBを使用することによって、前記無相関化パラメータ・ベクトルCを発生させるステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  15. 選択された周波数f(i=1,…,I)における前記入力信号x(t)内のスペクトル成分を減衰させるための伝達関数H(f)を有する帯域除去フィルタ121を使用することによって、外部入力信号u(t)を線形フィルタリングする一方、前記変換器1の十分な励起を保証するために、前記信号u(t)の他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を通過させるステップ、をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  16. 前記無相関化された誤差信号e’(t)を発生させるための伝達関数H(f)を用いて前記変換器出力信号y(t)または前記誤差信号e(t)を線形バンドパスフィルタリングするステップをさらに含み、
    前記伝達関数H(f)は、前記帯域除去フィルタ121の前記伝達関数H(f)によって減衰され、前記選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を転送するともに、前記帯域除去フィルタ121によって伝送された他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させることを特徴とする請求項15に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  17. 記入力信号x(t)からそれぞれの非線形パラメータPn,j(j=1,…,N)のための勾配信号g(t)を発生させるステップと、
    前記第1の変換出力信号内の前記非線形勾配信号g’(t)を発生させるための伝達関数H(f)を用いてそれぞれの勾配信号g(t)を線形バンドパスフィルタリングするステップとをさらに含み、
    前記伝達関数H(f)は、前記帯域除去フィルタ121の前記伝達関数H(f)によって減衰され、前記選択された周波数f(i=1,…,I)のスペクトル成分を転送するともに、前記帯域除去フィルタ121によって伝送された他の全ての周波数f≠fのスペクトル成分を減衰させることを特徴とする請求項15に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
  18. パラメータ推定中に前記帯域除去フィルタ121の前記伝達関数H(f)の周波数 (i=1,…,I)を変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の変換器パラメータの最適推定方法。
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